WO2023119409A1

WO2023119409A1 - 空気調和装置保守支援システム、空気調和装置保守支援方法、空気調和装置、携帯通信端末、保守支援サーバ、およびプログラム

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Publication number: WO2023119409A1
Application number: PCT/JP2021/047274
Authority: WO
Inventors: 智史高橋; 昌彦高木; 浩介佐藤
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2021-12-21
Filing date: 2021-12-21
Publication date: 2023-06-29

Abstract

空気調和装置が記憶する、自装置の運転情報を取得する運転情報取得部と、複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部と、取得した運転情報から異常を特定し、特定した異常に対応付けて記憶されている対処情報を、対処情報記憶部から取得する異常内容特定部と、取得した対処情報が示す対処方法を、使用者に通知する通知部とを備える空気調和装置保守支援システムを提供する。これにより、使用者の作業を、従来のシステムより簡略にすることができる。

Description

空気調和装置保守支援システム、空気調和装置保守支援方法、空気調和装置、携帯通信端末、保守支援サーバ、およびプログラム

　本開示は、空気調和装置保守支援システム、空気調和装置保守支援方法、空気調和装置、携帯通信端末、保守支援サーバ、およびプログラムに関する。

　従来のサーバーシステムを利用した空気調和装置などの冷熱機器の管理システムでは、冷熱機器の異常発生時にサービスマンがサーバーシステムから必要情報を得ている。
　この管理システムでは、まず、機器故障現場に到着したサービスマンは、携帯端末等を使用してサーバーシステムにアクセスする。次に、サービスマンは、故障箇所検索画面を携帯端末等に表示させ、機種、故障内容を入力する。サーバーシステムは、その機種、故障内容をキーにして故障統計を検索し、故障原因を抽出する。そして、サーバーシステムは、その件数の多い順に故障原因を携帯端末等に表示させる。サービスマンは表示された故障原因に該当するか否かを順次確認して、故障原因が一致した場合に、その故障原因に付随する対処方法を携帯端末等に表示させ、該表示に基づき処置を行う（例えば、特許文献１参照）。

日本国特開２００８－２７５３１７号公報

　しかしながら、従来の管理システムにおいては、サービスマンなどの使用者は、故障箇所検索画面を表示させ、機種、故障内容を入力し、表示された故障原因を順次確認して、該当するもの探し出さなければならず、複数の故障原因が表示された場合には、該管理システムの使用者の作業が煩雑になってしまうことがあるという問題がある。

　本開示は、このような事情に鑑みてなされたもので、従来のシステムより、システムの使用者の作業を、簡略にすることができる空気調和装置保守支援システム、空気調和装置保守支援方法、空気調和装置、携帯通信端末、保守支援サーバ、およびプログラムを提供する。

　この開示は上述した課題を解決するためになされたもので、本開示の一態様は、空気調和装置保守支援システムであって、空気調和装置が記憶する、前記空気調和装置の運転情報を取得する運転情報取得部と、複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部と、取得した前記運転情報から異常を特定し、特定した前記異常に対応付けて記憶されている前記対処情報を、前記対処情報記憶部から取得する異常内容特定部と、取得した前記対処情報が示す対処方法を、使用者に通知する通知部とを備える。

　また、本開示の他の一態様は、上述の空気調和装置保守支援システムであって、前記運転情報は、前記空気調和装置の設定温度、前記空気調和装置の設定風量、前記空気調和装置の設定風向、前記室内機の機種情報、前記室内機の機種ＩＤ、前記空気調和装置の室内機の吸い込み空気の温度、室内湿度、前記室内機の冷媒の配管温度、前記室内機のファン回転数、前記空気調和装置の室外機の機種情報、前記室外機の機種ＩＤ、外気温度、前記室外機の冷媒の配管温度、前記室外機のファン回転数、圧縮機の回転数のいずれかを示す情報を含む。

　また、本開示の他の一態様は、上述の空気調和装置保守支援システムであって、複数回取得した前記運転情報を記憶する運転情報記憶部を備える。

　また、本開示の他の一態様は、空気調和装置保守支援システムによる空気調和装置保守支援方法であって、空気調和装置が記憶する、前記空気調和装置の運転情報を取得するステップと、取得した前記運転情報から異常を特定し、特定した前記異常に対応付けて記憶されている対処情報を、複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部から取得するステップと、取得した前記対処情報が示す対処方法を、使用者に通知するステップとを有する。

　また、本開示の他の一態様は、空気調和装置であって、自装置の運転情報を記憶する運転情報記憶部と、前記運転情報から特定された異常に対応付けられた対処情報が示す対処方法を通知する携帯通信端末に、前記運転情報を送信する送信部とを備える。

　また、本開示の他の一態様は、携帯通信端末であって、空気調和装置が記憶する、前記空気調和装置の運転情報を取得する取得部と、前記運転情報から特定された異常に対応付けられた対処情報が示す対処方法を使用者に通知する通知部とを備える。

　また、本開示の他の一態様は、保守支援サーバであって、複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部と、空気調和装置から取得された運転情報から異常を特定し、特定した前記異常に対応付けて記憶されている前記対処情報を、前記対処情報記憶部から取得する異常内容特定部と、前記対処情報が示す対処方法を使用者に通知する携帯通信端末に送信する送信部とを備える。

　また、本開示の他の一態様は、コンピュータを、空気調和装置が記憶する、前記空気調和装置の運転情報を取得する取得部、前記運転情報から特定された異常に対応付けられた対処情報が示す対処方法を使用者に通知する通知部として機能させるためのプログラムである。

　また、本開示の他の一態様は、コンピュータを、複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部、空気調和装置から取得された運転情報から異常を特定し、特定した前記異常に対応付けて記憶されている前記対処情報を、前記対処情報記憶部から取得する異常内容特定部、前記対処情報が示す対処方法を使用者に通知する携帯通信端末に送信する送信部として機能させるためのプログラムである。

　本開示の空気調和装置保守支援システムは、従来のシステムより、システムの使用者の作業を、簡略にすることができる。

本開示の第１の実施形態における空気調和装置保守支援システム１０の概略構成を示すシステム構成図である。同実施形態における運転情報記憶部１ａが記憶する運転情報の一例を示した図である。同実施形態における空気調和装置保守支援システム１０の動作を説明するフロー図である。同実施形態における運転情報と異常内容と対処方法との関係の具体例を示す表である。同実施形態における表示部２ｃの表示画面例を示す模式図である。本開示の第２の実施形態における空気調和装置保守支援システム１０の概略構成を示すシステム構成図である。同実施形態における空気調和装置保守支援システム１０の動作を説明するフロー図である。

　以下、図面を参照して、本開示の実施の形態について説明する。
＜第１の実施形態＞
　図１は、本開示の第１の実施形態における空気調和装置保守支援システム１０の概略構成を示すシステム構成図である。空気調和装置保守支援システム１０は、冷凍サイクルを用いた空気調和装置１の保守を行うサービスマンを支援するシステムである。空気調和装置保守支援システム１０は、携帯通信端末２と、保守支援サーバ３とを備える。空気調和装置１は、自装置の運転情報を記憶する運転情報記憶部１ａと、運転情報を携帯通信端末２に送信する送信部１ｂとを備える。送信部１ｂによる送信は、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）ケーブルなどを用いた有線通信であってもよいし、無線ＬＡＮ（Local Area Network）、Bluetooth（登録商標）などを用いた無線通信であってもよい。

　携帯通信端末２は、タブレット端末、スマートフォンなどの携帯型の通信端末である。携帯通信端末２は、中継部２ａと受信部２ｂと表示部２ｃ（通知部）とを備える。中継部２ａは、空気調和装置１の送信部１ｂから送信された運転情報を受信し、インターネット、携帯電話網などの通信ネットワークを介して保守支援サーバ３に、該運転情報を送信する。すなわち、中継部２ａは、空気調和装置１から運転情報を取得し、該運転情報を保守支援サーバ３に中継する。なお、中継部２ａは、空気調和装置１に対して運転情報を要求し、該要求に対する応答として運転情報を受信することで、運転情報を取得してもよい。

　受信部２ｂは、保守支援サーバ３から送信された対処情報を、通信ネットワークを介して受信する。対処情報は、中継部２ａが中継した運転情報から特定された異常に対応付けられた対処方法を表す情報である。対処情報は、文字列、画像、動画像、音声、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。表示部２ｃは、液晶ディスプレイ、有機ＥＬ（Electro-Luminescence）ディスプレイなどの表示手段を備え、受信した対処情報に基づいて対処方法を表示する。なお、本実施形態では、空気調和装置保守支援システム１０の使用者であるサービスマンなどに対処方法を通知する通知部として、表示部２ｃを挙げたが、その他の構成であってもよい。例えば、通知部は、スピーカを備え、音声により対処方法を通知してもよい。

　保守支援サーバ３は、１つまた複数のコンピュータからなるサーバ、あるいは、１つまた複数のコンピュータからなるクラウド上で動作するクラウドサーバである。保守支援サーバ３は、受信部３ａと対処情報記憶部３ｂと異常内容特定部３ｃと送信部３ｄとを備える。受信部３ａは、携帯通信端末２が中継した運転情報を受信する。対処情報記憶部３ｂは、複数の異常各々に対応付けて、その対処方法を示す対処情報を記憶する。さらに、対処情報記憶部３ｂは、複数の異常各々について、運転情報から異常を特定するための異常判定条件を記憶する。異常内容特定部３ｃは、対処情報記憶部３ｂは、運転情報から１つの異常を特定し、特定した異常に対応付けて記憶されている対処情報を、対処情報記憶部から取得する。送信部３ｄは、異常内容特定部３ｃが取得した対処情報を、通信ネットワークを介して携帯通信端末２に送信する。

　図２は、本実施形態における運転情報記憶部１ａが記憶する運転情報の一例を示した図である。図２に示す運転情報の例は、運転時刻・運転継続時間、ユーザ設定、空気調和装置１の室内機の情報、空気調和装置１の室外機の情報を含む。運転時刻・運転継続時間は、当該運転情報を、空気調和装置１が取得した時刻、あるいは該時刻における空気調和装置１の運転を開始してからの継続時間を示す情報である。ユーザ設定は、空気調和装置１に対するユーザの設定内容を示す情報であり、空気調和装置１の運転モード（暖房、冷房、除湿など）、設定温度、設定風量、設定風向を含む。

　室内機の情報は、機種情報、機種ＩＤ、吸込空気温度、室内湿度、配管温度、室内ファン回転数を含む。機種情報は、例えば、室内機の形名を示す情報など、当該室内機の機種を示す情報である。機種ＩＤは、当該室内機の機種を識別するＩＤである。吸込空気温度は、室内機が吸い込んだ空気の温度である。室内湿度は、室内機が設置されている室内の湿度である。室内湿度は、室内機が吸い込んだ空気の湿度であってもよい。配管温度は、空気調和装置１の冷凍サイクルに用いられている冷媒の配管であって、室内機に設置されている配管の温度である。なお、配管の温度は、冷媒が気液二相で流れる配管である二相管の温度と、液体の冷媒が流れる配管である液管の温度とを含む。室内ファン回転数は、室内機のファンの回転数である。

　室外機の情報は、機種情報、機種ＩＤ、外気温度、配管温度、室外ファン回転数、圧縮機回転数を含む。機種情報は、例えば、室外機の形名を示す情報など、当該室外機の機種を示す情報である。機種ＩＤは、当該室外機の機種を識別するＩＤである。外気温度は、室外機が設置されている屋外の空気の温度である。外気温度は、室外機が吸い込んだ空気の温度であってもよい。配管温度は、空気調和装置１の冷凍サイクルに用いられている冷媒の配管であって、室外機に設置されている配管の温度である。なお、配管の温度は、冷媒が気液二相で流れる配管である二相管の温度と、液体の冷媒が流れる配管である液管の温度とを含む。室外ファン回転数は、室外機のファンの回転数である。圧縮機回転数は、空気調和装置１の冷凍サイクルに用いられている圧縮機の回転数である。

　なお、運転情報は、図２に示す例の全てを含まず、一部を含んでいてもよいし、これら以外の空気調和装置１に運転に係る情報を含んでいてもよい。また、空気調和装置１が複数の室内機あるいは複数の室外機を備える場合は、運転情報は、複数の室内機あるいは複数の室外機の情報を含んでもよい。また、運転情報は、室内機と室外機とを含めた空気調和装置についての機種情報あるいは機種ＩＤを含んでもよい。

　次に、空気調和装置保守支援システム１０の動作について説明する。図３は、本実施形態における空気調和装置保守支援システム１０の動作を説明するフロー図である。

　まず、ステップＳ２１において、空気調和装置１のサービスマンなどが、空気調和装置１が故障していると判断し、携帯通信端末２のアプリの運転情報要求ボタンを押下する。運転情報要求ボタンを押下された携帯通信端末２は、運転情報要求信号を空気調和装置１に送信する。

　ステップＳ１１において、空気調和装置１は、ステップＳ２１で送信された運転情報要求信号を受信する。すると、ステップＳ１２において、空気調和装置１は、運転情報記憶部１ａに記憶されている運転情報を、携帯通信端末２に送信する。ステップＳ２２において、携帯通信端末２は、ステップＳ１２で送信された運転情報を中継して、保守支援サーバ３に送信する。

　ステップＳ３１において、保守支援サーバ３は、ステップＳ２２で中継された運転情報を受信する。すると、ステップＳ３２において、保守支援サーバ３の異常内容特定部３ｃは、受信した運転情報に基づき、１つの異常を特定し、異常内容と対処情報とを対応付けて記憶する対処情報記憶部３ｂに記憶されている異常内容に対応する対処情報を取得する。ステップＳ３３において、保守支援サーバ３の送信部３ｄは、ステップＳ３２で異常内容特定部３ｃにより取得された対処情報を、携帯通信端末２に送信する。

　ステップＳ２３において、携帯通信端末２は、対処情報を受信する。ステップＳ２４において、携帯通信端末２は、対処情報が示す対処方法を表示部２ｃを用いて表示する。

　次に運転情報と異常内容と対処方法との関係の具体例について説明する。図４は、本実施形態における運転情報と異常内容と対処方法との関係の具体例を示す表である。図４の行番１と２は、空気調和装置１のサービスマンが体感温度とリモコンに表示された室内温度に乖離があると判断し、運転情報要求ボタンを押下した場合の運転情報と、異常内容と対処方法との関係の具体例を示したものである。対処情報記憶部３ｂは、図４のうち、異常判定条件として異常判定値６ｈを、異常として異常内容６ｉを、対処情報として対処方法６ｊを記憶する。

（図４行番１の場合）
　室内機の運転情報の吸込空気温度６ｂが、異常判定値６ｈの９０℃以上（ショート）または、－４０℃以下（オープン）である場合、異常内容特定部３ｃは、異常として、異常内容６ｉの吸込サーミスタ異常と特定する。吸込サーミスタ異常に対応する対処方法６ｊは、吸込サーミスタ交換である。さらに、室内機の機種ＩＤ６ｇが「ａ」であることから、異常内容特定部３ｃは、交換する吸込サーミスタの型番ａａ－００００と吸込サーミスタの交換手順の詳細を特定し、これらを含む対処情報が送信される。

（図４行番２の場合）
　異常内容６ｉと対処方法６ｊは、図４の行番１の場合と同様である。しかし、室内機の機種ＩＤ６ｇが「ｂ」となっており、行番１の場合と異なる。このことから、異常内容特定部３ｃは、交換する吸込サーミスタの型番ｂｂ－００００と吸込サーミスタの交換手順の詳細を特定し、これらを含む対処情報が送信される。このように、対処情報記憶部３ｂは、異常と対応付けて対処方法を記憶し、さらに、該対処方法について、機種ＩＤ毎に、交換部品型番と交換手順の詳細とを記憶していてもよい。あるいは、対処情報記憶部３ｂは、異常と機種ＩＤとの組み合わせに対応付けて、対処情報を記憶していてもよい。

（図４行番３の場合）
　図４の行番３は、冷房運転をしている空気調和装置１のサービスマンが室内機からの吹出し温度が冷風となっていないと判断し、運転情報要求ボタンを押下した場合の運転情報と、異常内容と対処方法との関係の具体例を示したものである。室内機の運転情報の液菅温度６ｄが異常判定値６ｈの９０℃以上（ショート）または、－４０℃以下（オープン）である場合、異常内容特定部３ｃは、異常内容６ｉの液管サーミスタ異常と特定する。液管サーミスタ異常に対応する対処方法６ｊは、液管サーミスタ交換である。さらに、室内機の機種ＩＤ６ｇが「ｃ」であることから、異常内容特定部３ｃは、交換する吸込サーミスタの型番ｃｃ－００００と吸込サーミスタの交換手順の詳細を特定し、これらを含む対処情報が送信される。

　図５は、本実施形態における表示部２ｃの表示画面例を示す模式図である。図５に示す表示画面例ｄ１は、図３のステップＳ２１において運転情報要求ボタンが押下される際に、表示部２ｃが表示する表示画面の例である。表示画面例ｄ１では、空調機Ａの運転情報要求ボタンｄ１１と、空調機Ｂの運転情報要求ボタンｄ１２とが表示されている。ここで、空調機Ｂの運転情報要求ボタンｄ１２が押下されると、図３のステップＳ２１からステップＳ２４までの動作が行われ、表示部２ｃは、図５の表示画面例ｄ２を表示する。この表示画面例ｄ２には、表示領域ｄ２１に、空調機Ｂの異常内容「吸込サーミスタ異常」、対処方法「交換備品：ｘｘｘ」、「手順１：ＸＸＸＸ」、「手順２：ＸＸＸＸＸ」、「手順３：ＸＸＸＸ」というように、対処方法が表示される。

　以上のように、空気調和装置保守支援システム１０は、空気調和装置１が記憶する、空気調和装置１の運転情報を取得する中継部２ａ（運転情報取得部）と、複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部３ｂと、取得した運転情報から異常を特定し、特定した異常に対応付けて記憶されている対処情報を、対処情報記憶部３ｂから取得する異常内容特定部３ｃと、取得した対処情報が示す対処方法を、サービスマンなどの使用者に通知する表示部２ｃ（通知部）とを備える。これにより、サービスマンが機種、故障内容等の情報入力することなく、故障機器に対して実施すべき対処方法を入手できる。これによって、サービスマンの作業を、従来のシステムより簡略にすることができ、さらに故障機器の復帰までの時間短縮及び対策の適正性の向上を図ることができる。

＜第２の実施形態＞
　図６は、本開示の第２の実施形態における空気調和装置保守支援システム１０の概略構成を示すシステム構成図である。本実施形態における空気調和装置１および空気調和装置保守支援システム１０は、図１における空気調和装置１および空気調和装置保守支援システム１０とほぼ同様であるので、図１における空気調和装置１および空気調和装置保守支援システム１０と異なる点を中心に説明する。

　空気調和装置１は、図１と同様に、運転情報記憶部１ａと携帯通信端末２とを備える。空気調和装置保守支援システム１０は、図１と同様に、携帯通信端末２と、保守支援サーバ３とを備える。しかし、本実施形態における保守支援サーバ３は、受信部３ａ、対処情報記憶部３ｂ、異常内容特定部３ｃ、送信部３ｄに加えて、運転情報記憶部３ｅを備える。また、後述するように送信部３ｄは、対処情報に加えて運転情報を携帯通信端末２に送信し、表示部２ｃは、対処情報に加えて運転情報を表示する。運転情報記憶部３ｅは、保守支援サーバ３が受信した運転情報を、累積して記憶していく。すなわち、運転情報記憶部３ｅは、保守支援サーバ３が複数改受信した運転情報を記憶する。

　次に、本実施形態における空気調和装置保守支援システム１０の動作について説明する。図７は、本実施形態における空気調和装置保守支援システム１０の動作を説明するフロー図である。図３のフロー図とは、ステップＳ３４を有することと、ステップＳ３３、Ｓ２３、Ｓ２４の動作が異なる。

　まず、ステップＳ２１において、空気調和装置１のユーザ、または空気調和装置１のサービスマンが、空気調和装置１が故障していると判断し、携帯通信端末２のアプリの運転情報要求ボタンを押下する。運転情報要求ボタンを押下された携帯通信端末２は、運転情報要求信号を空気調和装置１に送信する。

　ステップＳ３１において、保守支援サーバ３は、ステップＳ２２で中継された運転情報を受信する。すると、ステップＳ３４において、運転情報記憶部３ｅが、受信した運転情報を、空気調和装置１毎に記憶する。さらに、ステップＳ３２において、保守支援サーバ３の異常内容特定部３ｃは、受信した運転情報に基づき、１つの異常を特定し、異常内容と対処情報とを対応付けて記憶する対処情報記憶部３ｂに記憶されている異常内容に対応する対処情報を取得する。ステップＳ３３において、保守支援サーバ３の送信部３ｄは、ステップＳ３２で異常内容特定部３ｃにより取得された対処情報と、運転情報記憶部３ｅが記憶している運転情報とを、携帯通信端末２に送信する。

　ここで、送信される運転情報は、運転情報記憶部３ｅが記憶している運転情報のうち、ステップＳ３１において受信した運転情報の空気調和装置１の運転情報のみであってもよい。そのために、空気調和装置１を識別する識別情報が、運転情報に含まれていてもよい。また、送信される運転情報は、運転情報記憶部３ｅが記憶している運転情報のうち、同じ機種の空気調和装置１の運転情報のみであってもよいし、類似機種の空気調和装置１の運転情報を含んでいてもよい。

　ステップＳ２３において、携帯通信端末２は、ステップＳ３３で送信された対処情報と運転情報を受信する。ステップＳ２４において、携帯通信端末２は、対処情報が示す対処方法と運転情報を、表示部２ｃを用いて表示する。

　本実施形態においても、第１の実施形態と同様に、サービスマンが機種、故障内容等の情報入力することなく、故障機器に対して実施すべき対処方法を入手できる。これによって、サービスマンの作業を、従来のシステムより簡略にすることができ、さらに故障機器の復帰までの時間短縮及び対策の適正の向上を図ることができる。

　さらに、サービスマンは、空気調和装置１ごとに過去の運転情報を入手できる
さらに、サービスマンは、類似機種の空気調和装置１の運転情報を入手できる。さらに、空気調和装置保守支援システム１０の運用者は、運転情報記憶部３ｅが記憶している運転情報に基づき、対処情報記憶部３ｂの記憶する対処情報を更新することができる。これによって、サービスマンの作業を、従来のシステムより簡略にすることができ、さらに故障機器の復帰までの時間短縮及び対策の適正性の向上を図ることができる。

　また、携帯通信端末２が、空気調和装置１の運転情報を定期的に保守支援サーバ３に送信し、蓄積させていくことで、空気調和装置１の運転情報記憶部３ｅを、記憶容量を小さいものとすることができる。

　また、図１、図６における携帯通信端末２、または保守支援サーバ３の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより携帯通信端末２、または保守支援サーバ３を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、ＯＳまたは周辺機器等のハードウェアを含むものとする。

　また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ＲＯＭ、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク、ＳＳＤ等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークまたは電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバまたはクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。

　また、上述した図１、図６における空気調和装置１の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はＬＳＩに限らず、専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。ハイブリッド、モノリシックのいずれでも良い。一部は、ハードウェアにより、一部はソフトウェアにより機能を実現させても良い。
　また、半導体技術の進歩により、ＬＳＩに代替する集積回路化等の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。

　以上、この開示の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。

１　空気調和装置
１ａ　運転情報記憶部
１ｂ　送信部
２　携帯通信端末
２ａ　中継部
２ｂ　受信部
２ｃ　表示部
３　保守支援サーバ
３ａ　受信部
３ｂ　対処情報記憶部
３ｃ　異常内容特定部
３ｄ　送信部
３ｅ　運転情報記憶部
１０　空気調和装置保守支援システム

Claims

　空気調和装置が記憶する、前記空気調和装置の運転情報を取得する運転情報取得部と、
　複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部と、
　取得した前記運転情報から異常を特定し、特定した前記異常に対応付けて記憶されている前記対処情報を、前記対処情報記憶部から取得する異常内容特定部と、
　取得した前記対処情報が示す対処方法を、使用者に通知する通知部と
　を備える空気調和装置保守支援システム。
　前記運転情報は、前記空気調和装置の設定温度、前記空気調和装置の設定風量、前記空気調和装置の設定風向、前記空気調和装置の室内機の機種情報、前記室内機の機種ＩＤ、前記室内機の吸い込み空気の温度、室内湿度、前記室内機の冷媒の配管温度、前記室内機のファン回転数、前記空気調和装置の室外機の機種情報、前記室外機の機種ＩＤ、外気温度、前記室外機の冷媒の配管温度、前記室外機のファン回転数、圧縮機の回転数のいずれかを示す情報を含む、請求項１に記載の空気調和装置保守支援システム。
　前記空気調和装置保守支援システムは、
　複数回取得した前記運転情報を記憶する運転情報記憶部
　を備える、請求項１に記載の空気調和装置保守支援システム。
　空気調和装置保守支援システムによる空気調和装置保守支援方法であって、
　空気調和装置が記憶する、前記空気調和装置の運転情報を取得するステップと、
　取得した前記運転情報から異常を特定し、特定した前記異常に対応付けて記憶されている対処情報を、複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部から取得するステップと、
　取得した前記対処情報が示す対処方法を、使用者に通知するステップと
　を有する空気調和装置保守支援方法。
　自装置の運転情報を記憶する運転情報記憶部と、
　前記運転情報から特定された異常に対応付けられた対処情報が示す対処方法を通知する携帯通信端末に、前記運転情報を送信する送信部と
　を備える空気調和装置。
　空気調和装置が記憶する、前記空気調和装置の運転情報を取得する取得部と、
　前記運転情報から特定された異常に対応付けられた対処情報が示す対処方法を使用者に通知する通知部と
　を備える携帯通信端末。
　複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部と、
　空気調和装置から取得された運転情報から異常を特定し、特定した前記異常に対応付けて記憶されている前記対処情報を、前記対処情報記憶部から取得する異常内容特定部と、
　前記対処情報が示す対処方法を使用者に通知する携帯通信端末に送信する送信部と
　を備える保守支援サーバ。
　コンピュータを、
　空気調和装置が記憶する、前記空気調和装置の運転情報を取得する取得部、
　前記運転情報から特定された異常に対応付けられた対処情報が示す対処方法を使用者に通知する通知部
　として機能させるためのプログラム。
　コンピュータを、
　複数の異常各々に対応付けて対処方法を示す対処情報を記憶する対処情報記憶部、
　空気調和装置から取得された運転情報から異常を特定し、特定した前記異常に対応付けて記憶されている前記対処情報を、前記対処情報記憶部から取得する異常内容特定部、
　前記対処情報が示す対処方法を使用者に通知する携帯通信端末に送信する送信部
　として機能させるためのプログラム。