WO2023032711A1

WO2023032711A1 - プラテン及びプリンタ

Info

Publication number: WO2023032711A1
Application number: PCT/JP2022/031354
Authority: WO
Inventors: 優悟福井; 吾郎岡田
Original assignee: ブラザー工業株式会社
Priority date: 2021-08-30
Filing date: 2022-08-19
Publication date: 2023-03-09
Also published as: JP2023033727A; US20240198700A1

Abstract

濡れた状態のメディアの取り外し難さを抑制できるプラテン及びプリンタを提供する。プラテン５Ａは第一部材５７、第二部材５８を備える。第一部材５７は板５７Ａ、孔５７Ｂを有する。第二部材５８は板５８Ａ、円柱部５８Ｂを有する。プラテン５Ａは第一状態と第二状態とに切り替え可能である。第一状態は板５７Ａの外縁よりも内側で第一部材５７の上面５７Ｃと第二部材５８の複数の上面５８Ｃとで接触面５６が形成される状態である。第二状態は板５７Ａの外縁Ｒよりも内側で第一部材５７の上面５７Ｃが接触面５６を形成し、第二部材５８の複数の上面５８Ｃが接触面５６を形成しない状態である。

Description

プラテン及びプリンタ

　本開示は、プラテン及びプリンタに関する。

　特許文献１に記載の印刷装置は、布等の媒体を下方から支持する媒体支持ユニットと、媒体にインクを吐出して印刷を行う印刷ヘッドとを備える。

特開２０１８－１３８３６２号公報

　上記印刷装置では、インク等の液体で濡れた状態となった媒体が、液体によって媒体支持ユニットと密着し、外しにくくなる可能性がある。

　本開示の目的は、濡れた状態のメディアの取り外し難さを抑制できるプラテン及びプリンタを提供することである。

　本開示の第一態様に係るプラテンは、メディアにインクを吐出するプリンタに用いられ、前記メディアが載置される接触面を有するプラテンであって、第一面を有する第一部材と、第二面を有する第二部材とを備え、前記第一部材は、前記第一面を有する板を有し、前記プラテンは、前記第一面及び前記第二面により前記接触面が形成される状態であり、前記接触面の大きさが第一面積である第一状態と、前記第一面により前記接触面が形成される状態であり、前記接触面の大きさが前記第一面積よりも小さい第二面積である第二状態とに切り替え可能であり、前記第一状態にて、前記板の外縁よりも前記第一面が延びる方向における内側で前記第一面および前記第二面が前記接触面を形成し、前記第二状態にて、前記板の外縁よりも前記内側で前記第一面が前記接触面を形成し、前記第二面が前記接触面を形成しないことを特徴とする。

　第一態様のプラテンは、第一状態から第二状態に切り替えられることで、接触面の大きさが第一面積から第二面積に小さくなる。状態が第一状態から第二状態に切り替えられることで、プラテンは濡れた状態のメディアの取り外し難さを抑制できる。

　前記第一部材に対して、前記第二部材を相対移動させることで、前記プラテンの状態を前記第一状態と前記第二状態とに切り替える切替部を備えてもよい。

　この場合、ユーザは切替部を介してプラテンを第一状態と第二状態に切り替える。よって、プラテンは切替部により状態を切り替えることができる。

　前記板の中央部分において、前記第二状態における前記接触面の大きさが前記第一状態における前記接触面の大きさよりも小さくてもよい。

　接触面に載置されたメディアのうち、板の中央部分に載置された部分にインクが吐出されやすい。板の中央部分において、第二状態における接触面の大きさは、第一状態における接触面の大きさよりも小さい。従って、第二状態のプラテンは、板の中央部分に載置されたメディアの取り外し難さを抑制できる。

　前記第二面積は、前記第一面積の半分以下であってもよい。

　この場合、第二面積が第一面積の半分以下であるので、第二状態のプラテンの接触面の大きさは第一状態のプラテンの接触面の大きさに対して小さい。よって、第二状態のプラテンは、第一状態のプラテンと比べて濡れた状態のメディアの取り外し難さを抑制できる。

　前記第二面は、複数の部分面からなり、前記第二部材において、前記複数の部分面の各々が主走査方向及び副走査方向に間隔を置いて並んでもよい。

　この場合、プラテンは、複数の部分面の各々が主走査方向及び副走査方向に間隔を置いて並ぶことで、第一状態よりも接触面の大きさが小さい第二状態でも、載置されたメディアを安定して支持できる。

　前記複数の部分面の各々は、円形及び四角形の少なくとも一方であってよい。

　複数の部分面の各々が円形及び四角形の少なくとも一方であることで、複数の部分面の各々が楕円形や四角形を除く多角形である場合と比べて、第二部材を容易に形成することができる。

　前記プラテンの状態を前記第一状態及び前記第二状態の何れかにロックするロック機構を備えてもよい。

　この場合、プラテンは、ロック機構がプラテンの状態を第一状態及び第二状態の何れか一方にロックすることで、状態が一方から他方に切り替わることを抑制できる。

　前記第一状態における前記接触面は前記第一面と前記第二面により平滑な面で構成されてもよい。

　この場合、プラテンは第一状態においてメディアを安定的に支持できる。

　本開示の第二態様に係るプリンタは、第一態様に係るプラテンと、前記第一状態の前記プラテンの前記接触面に載置された前記メディアに前記インクを吐出するインク吐出部とを備えることを特徴とする。

　第二態様のプリンタは、第一態様と同様の効果を奏することができる。

　前記インク吐出部は、前処理剤により前記メディアが濡れた状態で前記インクを吐出してもよい。

　この場合、インクが吐出された後のメディアは前処理剤とインクにより濡れた状態で、プラテンの接触面に載置されている。状態が第一状態から第二状態に切り替えられることで、プラテンは濡れた状態となったメディアの取り外し難さを抑制できる。

プリンタ１を前右上方から見た斜視図である。筐体２の上部を取り除いたプリンタ１を前右上方から見た斜視図である。第一状態のプラテン５Ａを前右上方から見た斜視図である。第二状態のプラテン５Ａを前右上方から見た斜視図である。第二状態のプラテン５Ａから、第一部材５７、第二部材５８、連結箱６４、６５を除いた図である。プラテン５Ａにおける、第一状態の接触面５６の平面図、および第二状態の接触面５６の平面図である。変形例において、第一状態のプラテン５Ｂを前右上方から見た斜視図である。変形例において、第二状態のプラテン５Ｂを前右上方から見た斜視図である。

　図面を参照して、本開示の一実施形態に係るプリンタ１およびプラテン５Ａを説明する。図１に示すプリンタ１はインクジェットプリンタであり、メディアにインクを吐出して印刷を行う。メディアは例えば布帛、紙等であり、本実施形態ではＴシャツである。図１の上方、下方、左下方、右上方、右下方、および左上方が、それぞれ、プリンタ１およびプラテン５Ａの上方、下方、前方、後方、右方、および左方である。本実施形態において図面中の機械的要素は、実際のスケールを示す。

　図１、図２を参照し、プリンタ１の概略構成を説明する。図１に示すように、プリンタ１は筐体２、搬送部６、およびプラテン５Ａを備える。筐体２は直方体状である。筐体２には開口部２１が形成される。開口部２１は筐体２の前面から後面まで延びる。筐体２の前面において開口部２１の右側には、入力部４６が設けられる。ユーザは入力部４６を操作することで各種情報をプリンタ１に入力する。

　搬送部６は開口部２１の下部に設けられ、プラテン５Ａを前後方向に搬送する。搬送部６は図２に示す一対のレール１２を含む。一対のレール１２は互いに左右方向に並び、前後方向に延びる。プラテン５Ａは搬送部６の上方に位置し、一対のレール１２によって支持される。

　プラテン５Ａの下部には副走査モータ（図示略）が設けられる。プラテン５Ａは副走査モータの駆動によって一対のレール１２に沿って前後方向に移動できる。すなわち、プリンタ１の前後方向は副走査方向である。プラテン５Ａの構造の詳細は後述する。

　図２に示すように、プリンタ１はレール１１、ガイドシャフト９、キャリッジ２０、およびヘッド１００、２００を図１に示す筐体２内に備える。レール１１はプリンタ１の上部後方に設けられ、左右方向に延びる。ガイドシャフト９はレール１１の前方に設けられ、左右方向に延びる。キャリッジ２０はレール１１とガイドシャフト９の前後方向の間に位置し、レール１１とガイドシャフト９によって支持される。ガイドシャフト９の右端部の右側には主走査モータ１９が設けられる。キャリッジ２０は主走査モータ１９の駆動によってレール１１とガイドシャフト９に沿って左右方向に移動できる。

　ヘッド１００、２００は前後方向に並べられてキャリッジ２０に搭載され、キャリッジ２０とともに左右方向に移動する。すなわち、プリンタ１の左右方向は主走査方向である。ヘッド１００、２００はそれぞれノズル（図示略）を下部に備え、ノズルから下方にインクを吐出する。

　プリンタ１は白、黒、イエロー、シアン、およびマゼンタの５色のインクを用いて、メディアにカラー画像を印刷できる。以下では、５色のインクのうち白色のインクを白インクといい、黒、シアン、イエロー、およびマゼンタの４色のインクを総称してカラーインクという。白インクとカラーインクとを総称する場合、またはいずれかを特定しない場合、単にインクという。白インクは画像の白色を表す部分として、または他の色のインクの下地として印刷に用いられる。カラーインクは白インクによる下地の上に吐出され、カラー画像の印刷に用いられる。

　ヘッド１００は、ノズルから白インクを吐出する。ヘッド２００は、ノズルからカラーインクを吐出する。

　図３～図６を参照し、プラテン５Ａの詳細な構造を説明する。プラテン５Ａにはメディアが載置される。図３に示すように、プラテン５Ａは基部５１、支持部５２、切替部５３、ロック機構５５、第一部材５７、および第二部材５８を備える。基部５１は前後方向および左右方向に延びる平板状である。基部５１の上面には、支持部５２、昇降機構５３Ｒ、５３Ｌ、およびロック機構５５が設けられる。

　支持部５２は基部５１の上面の右前部、左前部、右後部、および左後部に設けられる。四つの支持部５２はそれぞれ上下方向および前後方向に延びる平板状である。それぞれの支持部５２の上端部は第一部材５７と接続される（図４参照）。

　図３、図４に示すように、切替部５３は、昇降機構５３Ｒ、５３Ｌ、ハンドル６１、軸６２、６３、連結箱６４、６５を備える。昇降機構５３Ｒ、５３Ｌはパンタグラフジャッキである。昇降機構５３Ｒは基部５１の上面の右部に設けられる。昇降機構５３Ｌは基部５１の上面の左部に設けられる。

　図５に示すように、昇降機構５３Ｒは基台７１Ｒ、下アーム７２Ｒ、７３Ｒ、上アーム７４Ｒ、７５Ｒ、受け座７６Ｒを備える。基台７１Ｒは基部５１の上面に設けられる。基台７１Ｒは前後方向に延びる。基台７１Ｒには、下アーム７２Ｒ、７３Ｒがピン８１Ｒ、８２Ｒを介してそれぞれ回転自在に支持されている。下アーム７２Ｒは基台７１Ｒの前部から前上方に延びる。下アーム７３Ｒは基台７１Ｒの後部から後上方に延びる。

　下アーム７２Ｒの前端部には連結部７７Ｒを介して上アーム７４Ｒが回転自在に支持されている。上アーム７４Ｒの前端部が下アーム７２Ｒの前端部に支持され、上アーム７４Ｒは下アーム７２Ｒの前端部から後上方に延びる。下アーム７３Ｒの後端部には連結部７８Ｒを介して上アーム７５Ｒが回転自在に支持されている。上アーム７５Ｒの後端部が下アーム７３Ｒの後端部に支持され、上アーム７５Ｒは下アーム７３Ｒの後端部から前上方に延びる。受け座７６Ｒは基台７１Ｒよりも上側に設けられる。受け座７６Ｒは前後方向に延びる。受け座７６Ｒには、上アーム７４Ｒの後端部、上アーム７５Ｒの前端部がピン８３Ｒ、８４Ｒを介してそれぞれ回転自在に支持されている。

　連結部７７Ｒ、７８Ｒには軸６１Ａが挿通される。軸６１Ａは前後方向に延び、軸線周りに回転可能である。軸６１Ａの側面にはねじ溝が形成される。連結部７７Ｒは軸６１Ａに螺合する。連結部７８Ｒは軸６１Ａを回転可能に支持する。軸６１Ａが軸線周りの方向のうち一方向に回転すると、連結部７７Ｒ、７８Ｒが相互に近づくように移動し、下アーム７２Ｒの後端部が連結部７７Ｒを中心に右側面視で時計回りに回転し、上アーム７４Ｒの後端部が連結部７７Ｒを中心に右側面視で反時計回りに回転する。下アーム７３Ｒの前端部が連結部７８Ｒを中心に右側面視で反時計回りに回転し、上アーム７５Ｒの前端部が連結部７８Ｒを中心に右側面視で時計回りに回転する。これにより、受け座７６Ｒが基台７１Ｒに対し上昇する（図３参照）。軸６１Ａが軸線周りの方向のうち一方向と反対方向に回転すると、連結部７７Ｒ、７８Ｒが相互に遠ざかるように移動し、下アーム７２Ｒの後端部が連結部７７Ｒを中心に右側面視で反時計回りに回転し、上アーム７４Ｒの後端部が連結部７７Ｒを中心に右側面視で時計回りに回転する。下アーム７３Ｒの前端部が連結部７８Ｒを中心に右側面視で時計回りに回転し、上アーム７５Ｒの前端部が連結部７８Ｒを中心に右側面視で反時計回りに回転する。これにより、受け座７６Ｒが基台７１Ｒに対し下降する（図４参照）。

　図３、図４に示すように、昇降機構５３Ｒはハンドル６１と接続される。ハンドル６１は軸６１Ａ、６１Ｂ、６１Ｃを有する。軸６１Ａはロック機構５５、昇降機構５３Ｒ、および連結箱６４に挿通する。軸６１Ａの後端部は連結箱６４に収容されたかさ歯車６１Ｇ（図５参照）に接続する。軸６１Ｂは軸６１Ａの前端部から、前後方向と直交する方向に延びる。軸６１Ｃは前後方向に延び、軸６１Ｂを介して軸６１Ａと接続する。

　図５に示すように、軸６３は左右方向に延びる。軸６３の右端部は連結箱６４（図３参照）に挿通し、連結箱６４に収容されたかさ歯車６３Ａに接続する。かさ歯車６３Ａはかさ歯車６１Ｇと噛合する。軸６３の左端部は連結箱６５（図３参照）に挿通し、連結箱６５に収容されたかさ歯車６３Ｂに接続する。かさ歯車６３Ｂは後述する連結箱６５に収容されたかさ歯車６２Ｇと噛合する。

　昇降機構５３Ｌは昇降機構５３Ｒと同一構造を有する。図５に示すように、昇降機構５３Ｌは基台７１Ｌ、下アーム７２Ｌ、７３Ｌ、上アーム７４Ｌ、７５Ｌ、受け座７６Ｌ、連結部７７Ｌ、７８Ｌ、ピン８１Ｌ、８２Ｌ、８３Ｌ、８４Ｌを備える。基台７１Ｌ、下アーム７２Ｌ、７３Ｌ、上アーム７４Ｌ、７５Ｌ、受け座７６Ｌ、連結部７７Ｌ、７８Ｌ、ピン８１Ｌ、８２Ｌ、８３Ｌ、８４Ｌは、昇降機構５３Ｒの基台７１Ｒ、下アーム７２Ｒ、７３Ｒ、上アーム７４Ｒ、７５Ｒ、受け座７６Ｒ、連結部７７Ｒ、７８Ｒ、ピン８１Ｒ、８２Ｒ、８３Ｒ、８４Ｒと同様の構造である。連結部７７Ｌは基台７１Ｌの後側に位置する。連結部７８Ｌは基台７１Ｌの前側に位置する。連結部７７Ｌ、７８Ｌには軸６２が挿通される。軸６２は前後方向に延び、軸線周りに回転可能である。軸６２の側面にはねじ溝が形成される。連結部７７Ｌは軸６２に螺合する。連結部７８Ｌは軸６２を回転可能に支持する。

　軸６２の後端部は連結箱６５（図３参照）に挿通し、連結箱６５に収容されたかさ歯車６２Ｇに接続する。軸６１Ａが回転することで、軸６３、６２も回転する。軸６１Ａが軸線周りの方向のうち一方向に回転すると、連結部７７Ｌ、７８Ｌが相互に近づくように移動し、受け座７６Ｌが基台７１Ｌに対し上昇する。軸６１Ａが軸線周りの方向のうち一方向と反対方向に回転すると、連結部７７Ｌ、７８Ｌが相互に遠ざかるように移動し、受け座７６Ｌが基台７１Ｌに対し下降する。

　ユーザは軸６１Ｃを把持して、軸６１Ａを軸線周りに回転させる。これにより、昇降機構５３Ｒの受け座７６Ｒ、昇降機構５３Ｌの受け座７６Ｌは基部５１に対してそれぞれ上下方向に移動する（図３、図４参照）。本実施形態では、受け座７６Ｒ、７６Ｌの上端部は同じ高さに位置し、揃って上下方向に移動する。受け座７６Ｒが上昇するとき、連結部７７Ｒ、７８Ｒを挿通する軸６１Ａは受け座７６Ｒと連動して上昇する。受け座７６Ｒが下降するとき、軸６１Ａは受け座７６Ｒと連動して下降する。受け座７６Ｒ、７６Ｌが上下動するとき、最も上方に移動した軸６１Ａの上下方向の位置を第一軸位置という。最も下方に移動した軸６１Ａの上下方向の位置を第二軸位置という。

　図３、図４に示すように、ロック機構５５は基部５１の上面の右前端部に設けられる。ロック機構５５は箱５５Ｋ、軸５５Ｆを有する。箱５５Ｋは直方体状である。箱５５Ｋの前面および後面には、孔５５Ａが設けられる。孔５５Ａは箱５５Ｋを前後方向に貫通する。孔５５Ａは上下方向に延びる。孔５５Ａには、軸６１Ａが挿通される。軸６１Ａが第一軸位置に位置するとき、軸６１Ａは孔５５Ａの上下方向における中央より上側を挿通する。軸６１Ａが第二軸位置に位置するとき、軸６１Ａは孔５５Ａの上下方向における中央より下側を挿通する。

　箱５５Ｋの右面には、ねじ孔である孔５５Ｂ、５５Ｃが設けられる。孔５５Ｂの上端部の上下方向の位置は孔５５Ａの上下方向における中央より上側に位置する。孔５５Ｃの下端部の上下方向の位置は孔５５Ａの上下方向における中央より下側に位置する。

　軸５５Ｆは左右方向に延びる。軸５５Ｆの左端部には弾性部材（非図示）が設けられる。軸５５Ｆの側面にはねじ溝が形成される。ユーザは軸５５Ｆをねじ孔である孔５５Ｂ、５５Ｃの何れか一方に対して回転させる。これにより、軸５５Ｆは孔５５Ｂ、５５Ｃの何れか一方に挿通し、左右方向に移動する。なお、ねじ孔である孔５５Ｂ、５５Ｃとねじ溝が形成される軸５５Ｆが螺合しているので、ユーザが軸５５Ｆを回転しない場合、軸５５Ｆは左右方向に移動しない。孔５５Ｂの上端部の上下方向の位置が孔５５Ａの上下方向における中央より上側に位置するので、軸５５Ｆが孔５５Ｂを挿通して左方に移動したとき、軸５５Ｆの左端部に設けられた弾性部材は、第一軸位置に位置する軸６１Ａの右端部と当接する。孔５５Ｃの下端部の上下方向の位置が孔５５Ａの上下方向における中央より下側に位置するので、軸５５Ｆが孔５５Ｃを挿通して左方に移動したとき、軸５５Ｆの左端部に設けられた弾性部材は、第二軸位置に位置する軸６１Ａの右端部と当接する。弾性部材が軸６１Ａの右端部に当接するとき、弾性部材と軸６１Ａとの間に作用する摩擦力により、ユーザは軸６１Ａを軸線周りに回転できなくなる。

　図３、図４に示すように、第一部材５７は板５７Ａ、孔５７Ｂを有する。板５７Ａは前後方向および左右方向に延びる平板状である。板５７Ａは、例えば金属からなる。板５７Ａは４つの支持部５２の上端に連結し、４つの支持部５２により支持される。孔５７Ｂは上下方向に貫通する円孔である。孔５７Ｂは板５７Ａに複数設けられる。孔５７Ｂの各々は板５７Ａの全体に主走査方向及び副走査方向に間隔を置いて並ぶ。

　図３、図４に示すように、第二部材５８は板５８Ａ、円柱部５８Ｂを有する。板５８Ａは前後方向および左右方向に延びる平板状である。板５８Ａは、例えば金属からなる。板５８Ａは板５７Ａの下側に位置する。板５８Ａは左右方向において複数の支持部５２の内側に位置する。板５８Ａは昇降機構５３Ｒの受け座７６Ｒの上端部、および昇降機構５３Ｌの受け座７６Ｌの上端部とそれぞれ連結し、昇降機構５３Ｒ、５３Ｌにより支持される。板５８Ａは受け座７６Ｒ、受け座７６Ｌが上下方向に移動することに応じ、板５７Ａに対して上下方向に移動する。板５８Ａは左右方向において複数の支持部５２の内側に位置するので、複数の支持部５２に干渉しない。

　円柱部５８Ｂは板５８Ａの上面に複数設けられる。円柱部５８Ｂの軸方向は上下方向と一致する。円柱部５８Ｂの上下方向の長さは板５７Ａの上下方向の長さ（板５７Ａの厚み）と等しい。円柱部５８Ｂの上面５８Ｃは円形であり、孔５７Ｂと同じ形状を有する。複数の円柱部５８Ｂのそれぞれは平面視において孔５７Ｂと同じ位置に設けられる。上面５８Ｃの各々は板５８Ａの全体に主走査方向及び副走査方向に間隔を置いて並ぶ。

　図３に示すように、軸６１Ａが第一軸位置に位置するとき、板５８Ａは移動範囲の上端に位置する。第二部材５８の複数の円柱部５８Ｂのそれぞれは第一部材５７の孔５７Ｂに挿通する。板５７Ａの上面５７Ｃ、および複数の円柱部５８Ｂのそれぞれの上面５８Ｃの上下方向の位置は一致する。このため、図６（Ａ）に示すように、プラテン５Ａでは、第一部材５７の上面５７Ｃと第二部材５８の複数の上面５８Ｃとが一体となった接触面５６が形成される。接触面５６は板５７Ａの前後方向および左右方向における外縁Ｒよりも内側に形成され、メディアが載置される。図６では、接触面５６を斜線で示す。以下、上面５７Ｃと複数の上面５８Ｃとが同一平面上に配置され、板５７Ａの外縁Ｒよりも内側において上面５７Ｃおよび複数の上面５８Ｃにより接触面５６が形成されるプラテン５Ａの状態を第一状態という。第一状態の接触面５６の大きさ（面積）を第一面積という。

　図４に示すように、軸６１Ａが第二軸位置に位置するとき、板５８Ａは移動範囲の下端に位置する。このとき、複数の円柱部５８Ｂのそれぞれの上面５８Ｃは上下方向において板５７Ａの下側に位置する。このため、図６（Ｂ）に示すように、上面５７Ｃが接触面５６を形成し、複数の上面５８Ｃ（図６（Ａ）参照）は接触面５６を形成しない。以下、上面５７Ｃと複数の上面５８Ｃとが同一平面状に配置されず、板５７Ａの外縁Ｒよりも内側において上面５７Ｃが接触面５６を形成し、複数の上面５８Ｃが接触面５６を形成しないプラテン５Ａの状態を第二状態という。第二状態において、プラテン５Ａは接触面５６である上面５７Ｃでメディアを支持する。一方、第二状態において、板５７Ａの下側に位置する複数の上面５８Ｃはメディアを支持しない。第二状態の接触面５６の大きさ（面積）を第二面積という。図６（Ａ）（Ｂ）に示すように、第二面積は複数の上面５８Ｃの面積の分、第一面積よりも小さくなる。

　プラテン５Ａにおいて、板５７Ａの上面５７Ｃにおける中央の部分を中央部分Ａという。例えば図６（Ａ）に示すように、中央部分Ａは、上面５７Ｃの中心から板５７Ａの左端部までの距離をＬとして、上面５７Ｃの中心から２／３Ｌだけ離れた仮想枠Ｓの内側の部分である。プラテン５Ａに載置されたメディアのうち、中央部分Ａに載置された部分は中央部分Ａ以外に載置された部分よりもインクが吐出されやすい。

　第一状態のプラテン５Ａの接触面５６には、板５７Ａの上面５７Ｃと、複数の上面５８Ｃが含まれる。第二状態のプラテン５Ａの接触面５６には、板５７Ａの上面５７Ｃが含まれ、板５７Ａの外縁Ｒの内側における複数の上面５８Ｃは含まれない。図６（Ａ）に示すように、第一状態のプラテン５Ａの中央部分Ａにおける接触面５６には、板５７Ａの上面５７Ｃのうち仮想枠Ｓの内側の部分と、複数の上面５８Ｃのうち仮想枠Ｓの内側の部分とが含まれる。図６（Ｂ）に示すように、第二状態のプラテン５Ａの中央部分Ａにおける接触面５６には、板５７Ａの上面５７Ｃのうち仮想枠Ｓの内側の部分が含まれ、複数の上面５８Ｃのうち仮想枠Ｓの内側の部分は含まれない。第一状態及び第二状態においてプラテン５Ａの中央部分Ａにおける接触面５６は、何れも、インクが相対的に吐出されやすい部分に対応する。中央部分Ａにおいて、第二状態の接触面５６の大きさ（面積）は第一状態の接触面５６の大きさよりも小さい。

　図１、図３、図４を参照し、プリンタ１における印刷の概要を説明する。メディアは予め前処理剤が塗布されており、濡れた状態である。前処理剤はメディアにインクが塗布される前に塗布されるベースコート剤である。前処理剤は一例として、二価の金属塩（一例としてＣａＣｌ_２またはＣａ（ＮＯ_３）_２など）を含み、インクの発色を鮮やかにする。

　ユーザは入力部４６を操作することで、プラテン５Ａを前方に向けて図１に示す位置まで移動させる。ユーザは軸６１Ａを回転させる。これにより、切替部５３は昇降機構５３Ｒの受け座７６Ｒ、および昇降機構５３Ｌの受け座７６Ｌを上昇させ、第二部材５８を第一部材５７に対して上昇させる。第一部材５７の上面５７Ｃと第二部材５８の複数の上面５８Ｃとが同一平面上に配置される。このように、切替部５３はプラテン５Ａを第一状態に切り替える。

　ユーザは軸５５Ｆを孔５５Ｂに挿通し、軸５５Ｆを孔５５Ｂに対して回転させる。これにより、ユーザは軸５５Ｆを左方に移動させる。軸５５Ｆの左端部に設けられる弾性部材は第一軸位置に位置する軸６１Ａに当接し、弾性部材と軸６１Ａとの間に作用する摩擦力により軸６１Ａが軸線周りに回転できなくなる。これにより、ロック機構５５はプラテン５Ａを第一状態にロックする（図３参照）。ユーザは第一状態のプラテン５Ａの接触面５６にメディアを載置する。ユーザは入力部４６を操作することで、プラテン５Ａを図１に示す位置から後方に向けて、ヘッド１００、２００と対向する位置まで移動させる。

　プリンタ１はキャリッジ２０を左右方向に走査させながらヘッド１００から白インクを吐出し、ヘッド２００からカラーインクを吐出する。プリンタ１は１回の走査によるインクの吐出が終了すると、プラテン５Ａを前方に移動し、再びキャリッジ２０を左右方向に走査させながらヘッド１００、２００からインクを吐出する。カラーインクは白インクの上に吐出される。すなわち、白インクはカラーインクの下地として使用される。

　プリンタ１はメディアに対する印刷が完了すると、プラテン５Ａを図１に示す位置まで移動する。ユーザは軸５５Ｆを孔５５Ｂに対して回転させる。これにより、ユーザは軸５５Ｆを右方に移動させる。軸５５Ｆの左端部に設けられる弾性部材は第一軸位置に位置する軸６１Ａから離隔し、軸６１Ａは軸線周りに回転可能になる。これにより、ロック機構５５による第一状態のプラテン５Ａのロックが解除される。ユーザは軸６１Ａを回転させる。これにより、切替部５３は昇降機構５３Ｒの受け座７６Ｒ、および昇降機構５３Ｌの受け座７６Ｌを下降させ、第二部材５８を第一部材５７に対して下降させる。複数の円柱部５８Ｂのそれぞれの上面５８Ｃは上下方向において板５７Ａの下側に位置する。このように、切替部５３はプラテン５Ａを第二状態に切り替える。

　ユーザは軸５５Ｆを孔５５Ｃに挿通し、軸５５Ｆを孔５５Ｃに対して回転させる。これにより、ユーザは軸５５Ｆを左方に移動させる。軸５５Ｆの左端部に設けられる弾性部材は第二軸位置に位置する軸６１Ａに当接し、弾性部材と軸６１Ａとの間に作用する摩擦力により軸６１Ａが軸線周りに回転できなくなる。これにより、ロック機構５５はプラテン５Ａを第二状態にロックする（図４参照）。ユーザは第二状態となったプラテン５Ａの接触面５６から、前処理剤とインクにより濡れた状態のメディアを取り外す。

　以上説明したように、プラテン５Ａは第一部材５７、第二部材５８を備える。第一部材５７は板５７Ａ、孔５７Ｂを有する。第二部材５８は板５８Ａ、円柱部５８Ｂを有する。プラテン５Ａは第一状態と第二状態とに切り替え可能である。第一状態は板５７Ａの外縁Ｒよりも内側において接触面５６が上面５７Ｃおよび複数の上面５８Ｃにより形成される状態である。第二状態は板５７Ａの外縁Ｒよりも内側において上面５７Ｃが接触面５６を形成し、複数の上面５８Ｃが接触面５６を形成しない状態である。プラテン５Ａが第一状態から第二状態に切り替えられることで、接触面５６の大きさは第一面積から第二面積に小さくなる。状態が第一状態から第二状態に切り替えられることで、プラテン５Ａは濡れた状態のメディアの取り外し難さを抑制できる。

　プラテン５Ａは切替部５３を備える。ユーザが軸６１Ａを軸線周りに回転させることで、切替部５３は昇降機構５３Ｒの受け座７６Ｒ、および昇降機構５３Ｌの受け座７６Ｌを上下方向に移動させ、第二部材５８を第一部材５７に対して上下方向に移動させる。このように、切替部５３はユーザが軸６１Ａを軸線周りに回転させることで、プラテン５Ａの状態を切り替えることができる。

　板５７Ａの上面５７Ｃにおいて、第一状態の中央部分Ａには、上面５７Ｃのうち仮想枠Ｓの内側の部分と、複数の上面５８Ｃのうち仮想枠Ｓの内側の部分とが含まれる。一方、第二状態の中央部分Ａには、上面５７Ｃのうち仮想枠Ｓの内側の部分が含まれ、複数の上面５８Ｃのうち仮想枠Ｓの内側の部分は含まれない。このため、中央部分Ａにおいて、第二状態の接触面５６の大きさは、第一状態の接触面５６の大きさよりも小さくなる。メディアの一部はプラテン５Ａの中央部分Ａに載置される。この部分には、メディアのうち中央部分Ａ以外に載置された部分よりインクが吐出されやすい。従って、第二状態のプラテン５Ａは、板５７Ａの中央部分Ａに載置されたメディアの取り外し難さを抑制できる。

　円柱部５８Ｂは板５８Ａに複数設けられる。上面５８Ｃの各々は主走査方向及び副走査方向に間隔を置いて並ぶ。第一部材５７の複数の孔５７Ｂのそれぞれは平面視において円柱部５８Ｂと同じ位置に設けられる。このため、孔５７Ｂの各々も主走査方向及び副走査方向に間隔を置いて並ぶ。これにより、プラテン５Ａは第一状態よりも接触面５６の大きさが小さい第二状態でも、載置されたメディアを安定して支持できる。

　上面５８Ｃの各々は円形である。この場合、上面５８Ｃの各々が楕円形や四角形を除く多角形である場合と比べて、第二部材５８を容易に形成することができる。

　プラテン５Ａは状態を第一状態または第二状態にロックするロック機構５５を備える。ロック機構５５がプラテン５Ａの状態を第一状態にロックして第二状態に切り替わることを抑制することで、プラテン５Ａはプリンタ１による印刷時に載置されたメディアを安定して支持できる。ロック機構５５がプラテン５Ａの状態を第二状態にロックして第一状態に切り替わることを抑制することで、ユーザは第二状態のプラテン５Ａに載置されたメディアを取り外すことができる。このため、プラテン５Ａは濡れた状態のメディアの取り外し難さを抑制できる。

　第一状態における接触面５６は上面５７Ｃと複数の上面５８Ｃとが同一平面状に配置されて構成される。この場合、プラテン５Ａは第一状態においてメディアを安定的に支持できる。

　プリンタ１はプラテン５Ａ、および第一状態のプラテン５Ａの接触面５６に載置されたメディアにインクを吐出するヘッド１００、２００を備える。プリンタ１は、印刷により濡れた状態となったメディアの取り外し難さを、プラテン５Ａにより抑制できる。

　印刷後のメディアは前処理剤とインクにより濡れた状態で、接触面５６に載置されている。状態が第一状態から第二状態に切り替えられることで、プラテン５Ａは濡れた状態のメディアの取り外し難さを抑制できる。

　上記実施形態において、上面５７Ｃが本開示の「第一面」に相当する。複数の上面５８Ｃが本開示の「第二面」に相当する。板５７Ａが本開示の「板」に相当する。上面５８Ｃが本開示の「部分面」に相当する。ヘッド１００、ヘッド２００が本開示の「インク吐出部」に相当する。

　本開示は上記実施形態から種々変更できる。以下説明する各種変形例は、矛盾が生じない限りそれぞれ組み合わせ可能である。例えば本開示はインクジェットタイプとは異なる印刷方式で印刷を行うプリンタにも適用できる。また、プラテン５Ａはプリンタ１に対して着脱可能に設けられ、プリンタ１に対して交換されてもよい。

　上記実施形態において切替部５３がプラテン５Ａの状態を切り替えるが、切替部５３の態様は上記実施形態に限定されない。例えば切替部５３は昇降機構５３Ｒ、５３Ｌの代わりに上下方向に伸縮するエアシリンダを備え、入力部４６からの入力に応じてエアシリンダを伸縮させてもよい。この場合、ユーザが入力部４６を操作することで、切替部５３はエアシリンダを伸縮させて第二部材５８を第一部材５７に対して上下方向に移動させ、プラテン５Ａの状態を切り替える。このように、切替部５３は人力と異なる駆動源でプラテン５Ａの状態を切り替えてもよい。また、プラテン５Ａは切替部５３を備えず、ユーザが手で第二部材５８を直接移動させることによって状態が切り替えられてもよい。

　図７、図８を参照し、プラテン５Ｂについて説明する。プラテン５Ｂは切替部５３を備えず、ユーザが手で第二部材５８を直接移動させることによって状態が切り替えられる。以下説明では、上記実施形態のプラテン５Ａと同様の機能を有する構成にはプラテン５Ａと同じ符号を付して説明を省略または簡略化する。

　プラテン５Ｂは基部５１、四つの支持部５２、第一部材５７、第二部材５８、および留め具６０Ｒ、６０Ｌを備える。留め具６０Ｒを前方から視た時の形状は左側に開口する略Ｕ字状である。留め具６０Ｌを前方から視た時の形状は右側に開口する略Ｕ字状である。すなわち、留め具６０Ｒ、６０Ｌは接触した状態の第一部材５７および第二部材５８を上下方向から挟むことができる。

　図７に示すように、第一状態のプラテン５Ｂでは第一部材５７および第二部材５８は留め具６０Ｒ、６０Ｌにより保持される。ユーザは第一部材５７および第二部材５８から留め具６０Ｒ、６０Ｌを外す。次にユーザは、第二部材５８を直接手で持って、第一部材５７に対して下方に移動させる。これにより、図８に示すように、プラテン５Ｂは第二状態に切り替えられる。

　一方、ユーザは第二状態のプラテン５Ｂの第二部材５８を直接手で持って、第一部材５７に対して上方に移動させ、第一部材５７と第二部材５８とを接触させる。これにより、図７に示すように、プラテン５Ｂは第一状態に切り替えられる。次にユーザは留め具６０Ｒ、６０Ｌを第一部材５７および第二部材５８に嵌める。留め具６０Ｒ、６０Ｌは第一部材５７および第二部材５８を保持する。プラテン５Ｂは第一部材５７および第二部材５８が留め具６０Ｒ、６０Ｌに保持されることで第一状態にロックされる。なお、留め具６０Ｒ、６０Ｌが本開示の「ロック機構」に相当する。

　上記実施形態においてプラテン５Ａ、５Ｂは第二部材５８が第一部材５７に対して下方に移動することで第一状態から第二状態に切り替えられたが、これに限定されない。例えば、プラテン５Ａ、５Ｂは第二部材５８が第一部材５７に対して上方に移動することで第一状態から第二状態に切り替えられてもよい。この場合、第一状態のプラテン５Ａ、５Ｂにおいて板５８Ａの上面５８Ｃと板５７Ａの下面とは離隔し、第一状態から第二状態に切り替えられる際に第二部材５８が第一部材５７に対して上方に移動し、第二状態のプラテン５Ａ、５Ｂにおいて複数の上面５８Ｃが接触面５６を形成し、上面５７Ｃは接触面５６を形成しない。この接触面５６によりメディアが支持されてもよい。なお、第二部材５８が本開示の「第一部材」に相当する。第一部材５７が本開示の「第二部材」に相当する。上面５８Ｃが本開示の「第一面」に相当する。上面５７Ｃが本開示の「第二面」に相当する。

　上記実施形態においてプラテン５Ａ、５Ｂは第二部材５８が第一部材５７に対して上下方向に移動することで状態が切り替えられたが、これに限定されない。例えば、プラテン５Ａ、５Ｂは第一部材５７が第二部材５８に対して上下方向に移動することで状態が切り替えられてもよいし、第一部材５７及び第二部材５８がそれぞれ上下方向に移動することで状態が切り替えられてもよい。プラテン５Ａ、５Ｂは状態が切り替えられるときに第二部材５８が第一部材５７に対して相対移動する方向は上下方向を含んでいればよく、例えばプラテン５Ａ、５Ｂは第二部材５８が第一部材５７に対して右下方に移動することで第一状態から第二状態に切り替えられてもよい。

　上記実施形態において孔５７Ｂの各々は板５７Ａの全体に主走査方向及び副走査方向に間隔を置いて並ぶが、これに限定されない。複数の孔５７Ｂは主走査方向および副走査方向の何れか一方に並べられてもよい。

　板５７Ａには大きさの異なる複数の孔が設けられてもよい。複数の円柱部５８Ｂも板５８Ａの中心から放射状に並んでもよいし、板５８Ａの中心部分に設けられてもよい。板５８Ａには大きさの異なる複数の円柱部が設けられてもよい。

　上記実施形態において第二面積と第一面積の関係は特に限定されないが、第二面積は第一面積の半分以下であることが望ましい。この場合、第二状態の接触面５６の大きさは第一状態の接触面５６の大きさに対してより小さくなる。よって、第二状態のプラテン５Ａ、５Ｂは第一状態のプラテン５Ａ、５Ｂよりも濡れた状態のメディアの取り外し難さを抑制できる。

　上記実施形態において孔５７Ｂは板５７Ａに複数設けられ、対応する円柱部５８Ｂも板５８Ａに複数設けられる。これに対し、孔５７Ｂは板５７Ａに１つだけ設けられ、対応する円柱部５８Ｂも板５８Ａに１つだけ設けられてもよい。

　上記実施形態において孔５７Ｂは円孔であり、円柱部５８Ｂは円柱形であるが、これに限定されない。孔５７Ｂは平面視で四角形でもよいし、円柱部５８Ｂの代わりに板５８Ａに四角柱が設けられてもよい。板５８Ａに四角柱が設けられる場合、上面５８Ｃの形状は四角形である。この場合も上面５８Ｃが楕円形や四角形を除く多角形である場合と比べて、第二部材５８を容易に形成することができる。

　プラテン５Ａ、５Ｂはロック機構５５を備えなくてもよい。上記実施形態においてロック機構５５はプラテン５Ａを第一状態および第二状態の両方の状態にロックした。これに対し、ロック機構５５はプラテン５Ａを第一状態および第二状態の何れか一方のみをロックしてもよい。また、上記実施形態において、ロック機構５５は軸５５Ｆの左端部に設けられる弾性部材と軸６１Ａの右端部との間で作用する摩擦力によりプラテン５Ａを第一状態および第二状態の両方の状態にロックした。これに対し、ロック機構５５は第一状態のプラテン５Ａにおいて第一軸位置に位置する軸６１Ａの下端部に箱５５Ｋを挿通する軸５５Ｆの上端部が当接し、軸６１Ａが第一軸位置から下方に移動できなくなるようにすることで、プラテン５Ａを第一状態にロックしてもよい。また、ロック機構５５は第二状態のプラテン５Ａにおいて第二軸位置に位置する軸６１Ａの上端部に箱５５Ｋを挿通する軸５５Ｆの下端部が当接し、軸６１Ａが第二軸位置から上方に移動できなくなるようにすることで、プラテン５Ａを第二状態にロックしてもよい。

　上記実施形態において印刷前にメディアには予め前処理剤が塗布されたが、メディアに前処理剤がされてなくてもよい。また、メディアは前処理剤が塗布された後、乾燥され、その後、インクが吐出されてもよい。この場合も、プラテン５Ａ、５Ｂはインクにより濡れた状態となったメディアの取り外し難さを抑制できる。

　例えばプラテン５Ａ、５Ｂには、中央部分Ａにのみ複数の孔５７Ｂが形成され、中央部分Ａを除く領域に複数の孔５７Ｂは設けられなくてもよい。

　例えば、プリンタ１はヘッド１００、２００を移動させずにプラテン５Ａ、５Ｂを主走査方向に移動させる構成であってもよい。すなわち、プリンタ１はヘッド１００、２００とプラテン５Ａ、５Ｂとを相対的に移動させるものであればよい。

　キャリッジ２０はヘッド１００、２００の少なくとも一方を搭載すればよい。例えば、キャリッジ２０にはヘッド２００のみが搭載されてもよい。ヘッド１００、２００が吐出するインクは適宜変更されてもよい。

１　　　　　　　　プリンタ
５　　　　　　　　プラテン
５３Ｒ、５３Ｌ　　　　昇降機構
５５　　　　　　　ロック機構
５６　　　　　　　接触面
５７　　　　　　　第一部材
５７Ａ　　　　　　板
５７Ｃ、５８Ｃ　　上面
５８　　　　　　　第二部材
６１　　　　　　　ハンドル
１００、２００　　ヘッド
Ａ　　　　　　　　中央部分
Ｒ　　　　　　　　外縁
Ｓ　　　　　　　　仮想枠

Claims

　メディアにインクを吐出するプリンタに用いられ、前記メディアが載置される接触面を有するプラテンであって、
　第一面を有する第一部材と、第二面を有する第二部材とを備え、
　前記第一部材は、前記第一面を有する板を有し、
　前記プラテンは、
　　前記第一面及び前記第二面により前記接触面が形成される状態であり、前記接触面の大きさが第一面積である第一状態と、
　　前記第一面により前記接触面が形成される状態であり、前記接触面の大きさが前記第一面積よりも小さい第二面積である第二状態とに切り替え可能であり、
　前記第一状態にて、前記板の外縁よりも前記第一面が延びる方向における内側で前記第一面および前記第二面が前記接触面を形成し、
　前記第二状態にて、前記板の外縁よりも前記内側で前記第一面が前記接触面を形成し、前記第二面が前記接触面を形成しないこと
を特徴とするプラテン。
　前記第一部材に対して、前記第二部材を相対移動させることで、前記プラテンの状態を前記第一状態と前記第二状態とに切り替える切替部を備えることを特徴とする請求項１に記載のプラテン。
　前記板の中央部分において、前記第二状態における前記接触面の大きさが前記第一状態における前記接触面の大きさよりも小さいこと
を特徴とする請求項１又は２に記載のプラテン。
　前記第二面積は、前記第一面積の半分以下であることを特徴とする請求項１～３の何れかに記載のプラテン。
　前記第二面は、複数の部分面からなり、
　前記第二部材において、前記複数の部分面の各々が主走査方向及び副走査方向に間隔を置いて並ぶことを特徴とする請求項１～４の何れかに記載のプラテン。
　前記複数の部分面の各々は、円形及び四角形の少なくとも一方であることを特徴とする請求項５に記載のプラテン。
　前記プラテンの状態を前記第一状態及び前記第二状態の何れかにロックするロック機構を備えることを特徴とする請求項１～６のいずれかに記載のプラテン。
　前記第一状態における前記接触面は前記第一面と前記第二面により平滑な面で構成されることを特徴とする請求項１に記載のプラテン。
　請求項１～８の何れかに記載のプラテンと、
　前記第一状態の前記プラテンの前記接触面に載置された前記メディアに前記インクを吐出するインク吐出部とを備えることを特徴とするプリンタ。
　前記インク吐出部は、前処理剤により前記メディアが濡れた状態で前記インクを吐出することを特徴とする請求項９に記載のプリンタ。