WO2023026974A1 - 空調機 - Google Patents

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茂樹 吉田
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大樹 松本
学 白井
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Abstract

冷却能力を向上させることができる空調機を提供する。空調機は、第1空気の流れる第1経路と、第2空気の流れる第2経路とを有する顕熱交換器と、気化フィルタと、前記気化フィルタに給水する第1給水部と、前記顕熱交換器の前記第2経路に給水する第2給水部とを備え、前記第2給水部から前記第2経路への給水方向と、前記第2経路に流れる前記第2空気の流れ方向とが向流方向となるように、前記第2給水部は前記顕熱交換器に対し設けられており、前記第1空気は、前記顕熱交換器の前記第1経路と前記気化フィルタとのそれぞれを通過する。

Description

空調機
 本発明は、空調機に関する。
 例えば特許文献1では、室内の空気を吸い込み、水の気化熱を利用し雰囲気温度を低下させて冷却した空気を、室内に吹き出す気化冷却式の空調機が開示されている。特許文献1の空調機は、ケーシング内に配置された送風手段と、吸込口と第1吹出口とを連通し、送風手段によって発生した空気流を第1吹出口に導く第1流路と、吸込口と第2吹出口とを連通し、送風手段によって発生した空気流を第2吹出口に導く第2流路と、第2流路に配置され、水の気化熱により第2流路を流れる空気を冷却する気化手段とを備え、第2流路の気化手段によって冷却された空気流と第1流路を流れる空気流との間で熱交換を行う熱交換器が設けられている。気化手段が備えられている第2流路において、気化手段の下流側には、気化手段によって散布された霧状の水である未蒸発の散布水及び、気化した水である蒸発した散布水により絶対湿度が増加した空気が流れる。この湿度が増加した空気は、第2流路の出口となる第2吹出口から排気として吹き出される。熱交換器を介して冷却された第1流路を流れる空気流は、第1吹出口から給気として被空調空間に吹き出される。
 特許文献1の空調機において、送風手段によって送風される第2流路を流れる空気は、顕熱交換器が有する複数のチューブ内を通過し、送風手段によって送風される第1流路を流れる空気は、当該複数のチューブの周りを通過することにより、第2流路を流れる空気と、第1流路を流れる空気とが熱交換される。
特開2014-092338号公報
 しかしながら、特許文献1の空調機は、気化手段における空気の流れに対する水の流れに関する考慮がされていないため、冷却能力が減少することが懸念される。
 本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、冷却能力を向上させることができる空調機を提供することを目的とする。
 本開示の一態様に係る空調機は、第1空気の流れる第1経路と、第2空気の流れる第2経路とを有する顕熱交換器と、気化フィルタと、前記気化フィルタに給水する第1給水部と、前記顕熱交換器の前記第2経路に給水する第2給水部とを備え、前記第2給水部から前記第2経路への給水方向と、前記第2経路に流れる前記第2空気の流れ方向とが向流方向となるように、前記第2給水部は前記顕熱交換器に対し設けられており、前記第1空気は、前記顕熱交換器の前記第1経路と前記気化フィルタとのそれぞれを通過する。
 本態様にあたっては、顕熱交換器は、第1空気が流れる第1経路と、第2空気が流れる第2経路とを有する。第2経路には第2給水部から給水される水が流れる。第2経路に対する第2給水部からの給水方向は、第2経路に流れる第2空気の流れ方向とは、向流方向、すなわち逆方向となっており、第2経路内において、第2給水部から給水された水と、第2空気とは、対向流を形成する。このように顕熱交換器の第2経路において、水の流れと第2空気の流れとを向流方向とすることにより、水と第2空気とが並流方向、すなわち並行流となる場合と比較して、水と第2空気との相対速度を増加させ、当該水の気化効率を向上させて冷却効率を向上させることができる。第1経路を流れる第1空気は、顕熱交換器と気化フィルタとによってそれぞれ冷却された後、空調機から被空調空間に吹き出される。顕熱交換器による冷却と、気化フィルタによる冷却とによる二段階で冷却される第1空気を、被空調空間に給気として吹き出す空調機において、顕熱交換器における冷熱源となる第2空気は、当該第2空気の流れに対し向流方向にて流れる水によって冷却される。これにより、第2空気を効率的に冷却でき、空調機の冷却効率を向上させることができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記気化フィルタは、前記第1経路に流れる前記第1空気の流れ方向にて、前記顕熱交換器の下流側に設けられる。
 本態様にあたっては、第1経路を流れる第1空気は、顕熱交換器を介して第2空気によって一次冷却され、一次冷却された第1空気は、気化フィルタによって二次冷却された後、空調機から被空調空間に吹き出される。これにより、第2空気を適切な順序で冷却でき、空調機の冷却効率を向上させることができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記第1空気を搬送する第1ファンと、前記第2空気を搬送する第2ファンとを備え、前記第2ファンは、前記第2空気の流れ方向において、前記顕熱交換器よりも上流側に設けられ、前記第2給水部を、前記第2空気の流れ方向において前記顕熱交換器よりも下流側に設けることにより、前記第2給水部から前記第2経路への給水方向と、前記第2経路に流れる前記第2空気の流れ方向とを向流方向とする。
 本態様にあたっては、第2空気を搬送する第2ファンは顕熱交換器よりも上流側に設けられ、いわゆる押し出しファンとして機能する。第2給水部を顕熱交換器よりも下流側に設け、第2ファンを顕熱交換器よりも上流側に設けることにより、第2給水部からの水が、第2ファンにかかることを抑制することができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記気化フィルタ及び前記第1ファンは、少なくとも一部を高さ方向にて重ならして、設けられている。
 本態様にあたっては、空調機を通常使用する際の載置状態における高さ方向において、気化フィルタと第1ファンとの一部を重ならして配置することにより、第1ファンの下面を、気化フィルタの上面よりも下方に位置させることができる。このように第1ファンを下方に位置させて筐体に収容することにより、第1ファンの下面が気化フィルタの上面よりも上方に位置させるよりも、空調機のサイズが大型化することを抑制することができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記顕熱交換器、及び前記気化フィルタを収納する筐体を備え、前記筐体には、第1空気を吹き出すダクトを装着するための凹部が設けられており、前記第1ファンは、前記凹部に隣接して設けられている。
 本態様にあたっては、空調機の筐体には、ダクトを装着するための凹部が設けられており、当該凹部に隣接して第1ファンを設けることにより、第1ファンによって搬送される第1空気をダクトから効率的に吹き出すことができる。筐体に設けられる凹部に篏合させるようにダクトを装着することにより、当該ダクトを装着させた状態での空調機のサイズが大型化することを抑制することができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記第2給水部から前記第2経路に給水される水のうち、前記第2経路を通過する水を受けるドレンパンと、前記ドレンパンが受ける水を、前記第1給水部及び前記第2給水部に供給する水を貯水する第1タンクに回収する第2回収水路と、前記気化フィルタに給水される水のうち、前記気化フィルタを通過する水を、前記ドレンパンに流入させずに前記第1タンクに回収する第1回収水路とを備える。
 本態様にあたっては、気化フィルタを通過する水を第1タンクに回収する第1回収水路は、当該気化フィルタ残留水をドレンパンに流入させることなく、第1タンクに回収する。ドレンパンは、第2給水部から第2経路に給水される水のうち、第2経路を通過する水を受け、当該第2経路残留水は、第2回収水路を介して、第1タンクに回収される。このように第1回収水路は、ドレンパンをバイパスして、第1タンクに連通しており、気化フィルタ残留水をドレンパンに流入させることなく、第1タンクに回収することができる。第1回収水路をドレンパンに連通させることなく、当該ドレンパンをバイパスすることによって、ドレンパンにおいて、第1回収水路と第2回収水路とによる短絡経路が形成されることを防止することができる。更に、ドレンパンの内部空間に第2空気が流れる場合であっても、当該第2空気が第1回収水路に流入することを防止することができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記第1回収水路は、第2空気の流れ方向において、前記顕熱交換器よりも上流側に設けられる。
 本態様にあたっては、第1回収水路に流れる水は、気化フィルタにて気化する水により冷却されている。第2空気は、顕熱交換器の第2経路に流入する前に、第1回収水路が設けられている空間を通過することにより、当該第1回収水路に流れる水によって冷却される。これにより、第1空気の一次冷却における冷熱源である第2空気を、更に冷却することができ、空調機の冷却能力を向上させることができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記ドレンパンは、上部に開口を有する箱状を成し、前記第1回収水路の少なくとも一部は、箱状を成す前記ドレンパンによって形成される内部空間に設けられている。
 本態様にあたっては、第1回収水路の少なくとも一部は、箱状を成すドレンパンによって形成される内部空間に設けられているため、空調機の筐体のサイズを小型化することができる。第2空気は、顕熱交換器の第2経路に流入する前に、ドレンパンによって形成される内部空間を通過するため、ドレンパンが受ける水及び第1回収水路に流れる水によって、当該第2空気を効率的に冷却し、空調機の冷却能力を向上させることができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記第1回収水路は、前記ドレンパンの底板を貫通して設けられている。
 本態様にあたっては、第1回収水路は、ドレンパンの底板を貫通して設けられているため、ドレンパンの底板の直下に設けられる第1タンクと第1回収水路とを連通させるにあたり、当該第1回収水路の水路長を短縮することができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記ドレンパンは、第2空気の流れ方向において、前記顕熱交換器よりも上流側に設けられる。
 本態様にあたっては、ドレンパンが受ける水は、第2経路にて気化する水により冷却される。第2空気は、顕熱交換器の第2経路に流入する前に、ドレンパンが設けられている空間を通過することにより、当該ドレンパンが受ける水によって冷却される。これにより、第1空気の一次冷却における冷熱源である第2空気を、更に冷却することができ、空調機の冷却能力を向上させることができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記第1タンクには、前記第1タンク内の貯水されるべき領域よりも上方に、前記第1タンクの内部と外部とを貫通する空気穴が設けられている。
 本態様にあたっては、第1タンクの上方には、空気穴が設けられているため、第1回収水路及び第2回収水路を介して回収される水が第1タンクに流入する場合であっても、当該第1タンク内の圧力が上昇することを抑制することができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記第1タンクは、前記筐体の内部に設けられている。
 本態様にあたっては、顕熱交換器の第2経路にて気化せずに第2経路を通過する水と、気化フィルタにて気化せずに気化フィルタを通過する水とを、筐体内部の第1タンクにて回収することができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記顕熱交換器、及び前記気化フィルタを収納する筐体と、前記第1給水部及び前記第2給水部に供給する水を貯水する第1タンクと、前記第1タンクに水を供給する第2タンクとを備え、前記第1タンクは、前記筐体の内部に設けられており、前記第2タンクは、前記筐体の外部に設けられている。
 本態様にあたっては、顕熱交換器の第2経路にて気化せずに第2経路を通過する水と、気化フィルタにて気化せずに気化フィルタを通過する水とを回収する第1タンクに対し、水を供給する第2タンクを空調機の筐体の外部に設けることにより、筐体内に設けられる第1タンクを小型化することができる。これにより、空調機の筐体のサイズを小型化することができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記第1タンクと前記第2タンクとの間に設けられる電磁弁と、前記電磁弁の開閉を制御する制御部と、前記第1タンク内の水の水位に関する情報を出力する水位センサとを備え、前記制御部は、前記水位センサから出力される水位に関する情報に応じて前記電磁弁を開き、前記第2タンクから前記第1タンクに水を供給する。
 本態様にあたっては、第1タンクと第2タンクとの間に設けられる電磁弁の開閉制御を行う制御部は、第1タンク内の水の水位に関する情報を出力する水位センサからの検出値に基づき、当該電磁弁を開き、第2タンクから第1タンクに水を供給する。これにより、第1タンクから第1給水部及び第2給水部に供給する水が気化する場合であっても、第1タンク内の水が不足することを防止することができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記空調機を駆動するための二次電池を備える。
 本態様にあたっては、空調機を駆動するための二次電池が備えられているため、商用電源からの給電を不要とし、空調機の載置における自由度を向上させることができる。
 本開示の一態様に係る空調機においては、前記顕熱交換器、及び前記気化フィルタを収納する筐体を備え、前記筐体には、基板が設けられており、前記基板は、前記第2空気が流れる流路を形成する壁面と熱的に接続されており、前記壁面は、第2空気の流れ方向において、前記顕熱交換器よりも下流側に設けられている。
 本態様にあたっては、空調機の駆動に関する制御を制御部等が搭載される基板は、顕熱交換器の第2経路から流出した第2空気が流れる第2流路を形成する壁面と熱的に接続されているため、当該壁面を介して第2空気によって冷却される。壁面を介して基板を冷却する第2空気は、顕熱交換器を通過した後の第2空気であるため、顕熱交換器における第1空気との熱交換に影響を与えることなく、当該第2空気を用いて基板の温度が上昇することを効率的に抑制することができる。
 空調機の冷却能力を向上させることができる。
実施形態に係る空調機の一構成例を示す模式的側断面図である。 空調機の筐体の外観を示す斜視図である。 空調機における各機能部を示すブロック図である。 基板に実装された制御部による処理手順を示すフローチャートである。
(実施形態)
 以下、実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係る空調機1の一構成例を示す模式的側断面図である。図2は、空調機1の筐体11の外観を示す斜視図である。なお、図1は、図2におけるA-A線において切断した断面を、前方向である正面から模式的に示したものである。空調機1は、箱状の筐体11と、当該筐体11の本体とは別体で構成される第2タンク62とを備える。空調機1は、例えば、牽引車、高所作業車、ミニショベル、ゴルフカート等の移動体に搭載され、当該移動体の操作者の周辺空間を被空調空間として冷却する。又は、空調機1は、工場等の屋内に載置されるものであってもよい。図1に示す空調機1の載置状態を、当該空調機1の通常の使用態様として、上下左右を示す。図2に示す空調機1の載置状態を、当該空調機1の通常の使用態様として、上下及び前後左右を示す。
 空調機1は、水を貯水する第1タンク61、第1タンク61に給水する第2タンク62、気化フィルタ21及び顕熱交換器22を含む冷却ユニット2を備える。空調機1は、当該気化フィルタ21によって、第1タンク61から供給された水の気化熱を用いて雰囲気温度を低下させ、被空調空間を冷却する。更に空調機1は、顕熱交換器22によって、第1タンク61から供給された水の顕熱及び潜熱を用いて雰囲気温度を低下させ、被空調空間を冷却する。
 第2タンク62と第2タンク62から第1タンク61に給水するための連絡管621の一部とは、空調機1の筐体11の外部に設けられている。第2タンク62と連絡管621の一部と除く構成である第1タンク61等の他の部位又は部品は空調機1の筐体11の内部に収納されている。筐体11には、例えばリチウム電池等の二次電池15が収納されており、当該二次電池15は、後述する第1ファン31等のアクチュエータに電力を供給する。
 空調機1の筐体11は、樹脂製又は金属製から成る矩形状の箱体によって構成され、当該箱体における角部、本実施形態においては、右上の角部が切欠かれた凹部111を有する。
 空調機1の筐体11には、被空調空間の空気を吸い込む第1吸込口32及び第2吸込口43が設けられている。第1吸込口32は筐体11の左側の側面である左側板に設けられ、第2吸込口43は筐体11の右側の側面である右側板に設けられている。これら第1吸込口32及び第2吸込口43は、筐体11における対向する2つの側面それぞれに設けられている。
 空調機1の筐体11には、顕熱交換器22及び気化フィルタ21を含む冷却ユニット2を通過し当該冷却ユニット2によって冷却された第1空気を被空調空間に給気SAとして吹き出す第1吹出口33が設けられている。また、空調機1の筐体11には、顕熱交換器22を通過し水及び第1空気と顕熱交換された第2空気を排気EAとして吹き出す第2吹出口44が設けられている。第1吹出口33は、筐体11の上面の右側に位置する凹部111に形成されている。当該凹部111には、ダクト12が当該凹部111を補うように載置されており、当該ダクト12は、凹部111に形成された第1吹出口33と連通している。第2吹出口44は、筐体11の上面の左側に形成されている。以下では、筐体11内を通過する第1空気を給気SA、筐体11内を通過する第2空気を排気EAと呼ぶ。
 第1吸込口32と第1吹出口33とは連通しており、第1吸込口32を給気SAの入口、第1吹出口33を給気SAの出口として、給気SAが流れる第1流路3、すなわち給気流路が、形成される。すなわち、給気SAは、第1吸込口32から第1流路3に流入し、第1吹出口33から流出する。
 第2吸込口43と第2吹出口44とは連通しており、第2吸込口43を排気EAの入口、第2吹出口44を排気EAの出口として、排気EAが流れる第2流路4、すなわち排気流路が、形成される。すなわち、排気EAは、第2吸込口43から第2流路4に流入し、第2吹出口44から流出する。
 空調機1は、給気SA及び排気EAを搬送するためのファンを備え、当該ファンは、給気SAを搬送する第1ファン31と、排気EAを搬送する第2ファン41とを含む。給気SAを搬送する第1ファン31は、給気ファンとして機能し、例えばプロペラファン等の軸流ファンである。第1ファン31は、第1吹出口33の近傍に設けられており、第1流路3における給気SAの流れ方向において、顕熱交換器22よりも下流側に位置し、吸い込みファンとして機能する。また、第1ファン31は、凹部111の下側面に隣接して設けられている。
 排気EAを搬送する第2ファン41は、排気ファンとして機能し、例えばプロペラファンである。第2ファン41は、第2吸込口43の近傍に設けられており、第2流路4における第2空気の流れ方向において、顕熱交換器22よりも上流側に位置し、押し出しファンとして機能する。第2ファン41と第2吸込口43との間には、第2吸込口43から吸い込んだ排気EAの塵埃を捕集する集塵フィルタが介在して設けられているものであってもよい。
 顕熱交換器22には、給気SAが流れる第1経路221と、排気EAが流れる第2経路222とが、設けられている。上述のとおり、空調機1には、空気の流通経路として、給気SAが流れる第1流路3と、排気EAが流れる第2流路4とが、設けられており、顕熱交換器22の第1経路221は第1流路3の一部を構成し、顕熱交換器22の第2経路222は第2流路4の一部を構成する。
 顕熱交換器22における第1経路221と第2経路222とは、中空構造を有する複数の樹脂プレートにより構成され、これら樹脂プレート夫々を並列に設けることにより構成される。当該樹脂プレートの板厚を薄くすることにより伝熱性を向上させると共に、顕熱交換器22の重量を低減させることができる。当該中空構造は、金属プレートにより構成されるものであってもよい。
 第1経路221を構成する樹脂プレートと、第2経路222を構成する樹脂プレートとは、給気SA及び排気EAの流れ方向に対し垂直となるように積層されて設けられており、これら樹脂プレートを介して、給気SA及び排気EAとの間の顕熱交換が行われる。第1経路221と第2経路222とは、互いに直交することにより、第1経路221を流れる給気SAと、第2経路222を流れる排気EAとによって、直交流が形成される。
 第1経路221及び第2経路222を構成するそれぞれの樹脂プレートにおいて、互いに隣接する樹脂プレートと樹脂プレートとの間には、樹脂枠が設けられ、当該樹脂枠は、これら樹脂プレート間の距離を確保するためのスペーサーとして機能するものであってもよい。スペーサーを樹脂枠にすることにより、顕熱交換器22の軽量化を図ることができる。当該スペーサーが顕熱交換器22の内部の風の流れを規制するための役割を担うことにより、顕熱交換器22の内部での風の流れが均一になり、給気SAと排気EAとが熱交換する面積を増加させることができる。給気SA用のスペーサーの厚さより、排気EA用のスペーサーの厚さの方が厚いものであってもよい。すなわち、排気EA用のスペーサーの幅は、給気SA用のスペーサーの幅よりも、大きいものであってもよい。このような構成とすることにより、顕熱交換器22を流れる際の排気EAに対する圧力損失を下げることができ、給気SAの風量よりも、排気EAの風量を増やすことができる。このような構成とすることにより、排気EAによって給気SAを更に効率的に冷却し、給気SAの温度を、より冷やすことができる。本実施形態において顕熱交換器22は樹脂プレート等を用いたプレートタイプとしたがこれに限定されず、例えばストロー形状等の円筒から成る経路が並んで設けられている構成によるものであってもよい。
 顕熱交換器22における対向する2つの側面それぞれには、第1経路221の入口及び出口が、設けられている。本実施形態における図示においては、第1経路221の入口は、顕熱交換器22の左側面に設けられ、第1経路221の出口は、顕熱交換器22の右側面に設けられている。第1経路221の入口と、第1吸込口32との間には、第1吸込口32から吸い込んだ給気SAの塵埃を捕集する集塵フィルタが介在して設けられているものであってもよい。
 第1経路221は、顕熱交換器22の左側面の入口から、右側面の出口に向けて連通された複数の空間が積層されて、形成されている。顕熱交換器22における下面には、第2経路222における排気EAの入口が設けられ、上面には、第2経路222における排気EAの出口が、設けられている。第2経路222は、顕熱交換器22の下面の入口から、上面の出口に向けて連通された複数の空間が積層されて、形成されている。
 顕熱交換器22の下方には、上部に開口部を有する箱状のドレンパン5が設けられている。ドレンパン5は、開口部を顕熱交換器22の下面に向け、排気EAの流れ方向において顕熱交換器22よりも上流側に設けられている。第2ファン41によって、第2吸込口43から吸い込まれ搬送された排気EAは、箱状を成すドレンパン5の内部空間を通過して、顕熱交換器22の下面に設けられた第2経路222に排気EAの入口から、当該第2経路222に流入する。すなわち、ドレンパン5の内部空間は、第2経路222の一部を形成する。
 顕熱交換器22の第2経路222を通過した排気EAは、第2経路222に給水する第2給水部223が設けられた空間を通過し、第2吹出口44から吹き出される。第2給水部223の詳細については、後述する。
 排気EAの流れ方向において、顕熱交換器22の第2経路222よりも下流側に位置する第2流路4を形成する壁面には、空調機1を制御するための制御部131が実装された基板13が、熱的に接続されている。基板13と熱的に接続される壁面は、例えば、第2給水部223が設けられた空間と、基板13が配置された空間とを仕切るための仕切板14により、構成されるものであってもよい。顕熱交換器22の第2経路222よりも下流側に位置する第2流路4には、第2給水部223からの水の気化熱により冷却された排気EAが流れるため、当該排気EAによって、基板13を冷却することができる。
 本実施形態における図示上の例示においては、給気SAが流れる第1経路221は、顕熱交換器22の左側面から右側面に向かって、直線状に設けられている。給気SAの流れ方向において、顕熱交換器22の第1経路221の終端、すなわち第1経路221の出口の下流側には、気化フィルタ21が設けられている。気化フィルタ21は、第1経路221に設けられており、顕熱交換器22と、第1ファン31との間に設けられている。
 気化フィルタ21は、矩形状のフィルタエレメントの一面を、第1経路221の出口が設けられた顕熱交換器22の側面に対向させて、設けられている。このようにフィルタエレメントを備える気化フィルタ21は、冷却エレメントとして機能する。気化フィルタ21のフィルタエレメントは、レーヨン・ポリエステル、不織布等によって成形されている。気化フィルタ21の上部には、給水孔を有する第1給水部211が設けられている。気化フィルタ21のフィルタエレメントは、吸水性を有し、第1給水部211から給水された水が気化フィルタ21の全面に浸透することにより、当該水の気化を促進する。
 気化フィルタ21は、給気SAの流れ方向において、第1ファン31よりも上流側の第1流路3に設けられている。従って、気化フィルタ21内は、大気圧よりも負圧となり、第1給水部211に一旦、保水された水は、第1給水部211の給水孔から気化フィルタ21内に吸い込まれるため、当該水を気化フィルタ21内に効率的に浸透させることができる。これにより、第1ファン31の回転数及び風速などによる負圧の程度によって給水量が調節可能な構成が採用されている。本実施形態では負圧となることを利用して給水する仕組みを採用しているが、水の自重により給水される仕組みなど種々の構成を採用することもできる。
 気化フィルタ21から第1吹出口33までの第1流路3は、気化フィルタ21から上方に向かって延設されている。気化フィルタ21から第1吹出口33までの第1流路3の下流側には、給気SAを搬送するための第1ファン31が設けられている。第1ファン31は気化フィルタ21よりも上部に設けられている。気化フィルタ21及び第1ファン31は、少なくとも一部を高さ方向にて重ならして設けられている。これにより、第1ファン31の最下部を、気化フィルタ21の最上部よりも下方に位置させることができる。このように第1ファン31を下方に位置させて筐体11に収容することにより、第1ファン31の下面が気化フィルタ21の上面よりも上方に位置させるよりも、空調機1のサイズが大型化することを抑制することができる。また、筐体11の上部に、ダクト12を載置するための凹部111を形成することができる。
 顕熱交換器22の第1経路221から流出した第1空気は、気化フィルタ21を通過し、第1吹出口33から給気SAとして、被空調空間に吹き出される。第1経路221の出口から流出した給気SAは、顕熱交換器22を介して排気EAにより一次冷却されており、気化フィルタ21よって更に二次冷却されることにより、2段階にて冷却されるものとなる。
 上述のとおり、空調機1は、気化フィルタ21及び顕熱交換器22に供給する水を貯水する第1タンク61を備える。当該第1タンク61は、ドレンパン5の下方に設けられている。第1タンク61には、冷却ユニット2にて残存した水を回収するための回収水路を介して、当該回収された水が貯水される。回収水路は、第1回収水路81及び第2回収水路82を含む。第1タンク61と気化フィルタ21とは、第1回収水路81を介して連通されている。第1タンク61とドレンパン5とは、第2回収水路82を介して連通されている。詳細は後述するが、冷却ユニット2にて残存した水は、第1タンク61から気化フィルタ21及び顕熱交換器22に供給され通過した水であって、気化せず液体の状態の残った水、すなわち気化フィルタ残留水及び第2経路残留水である。
 第1タンク61は、気化フィルタ21及び顕熱交換器22よりも、下方に設けられている。従って、気化フィルタ21において気化せず液体の状態の残った気化フィルタ残留水は、重力によって第1回収水路81を介して、第1タンク61の内部に流れ込む。気化フィルタ21及び、顕熱交換器22の下方に位置するドレンパン5は、第1タンク61よりも上部に設けられている。従って、顕熱交換器22において気化せず液体の状態の残った第2経路残留水は、重力によってドレンパン5及び第2回収水路82を介して、第1タンク61の内部に流れ込む。
 第1タンク61に回収された水は、供給水路を介して冷却ユニット2に供給される。供給水路は、気化フィルタ21に連通する第1供給水路71と、顕熱交換器22に連通する第2供給水路72とを含む。供給水路を構成する第1供給水路71及び第2供給水路72のそれぞれには、第1循環ポンプ91及び第2循環ポンプ92が設けられている。第1供給水路71に設けられた第1循環ポンプ91を駆動することにより、第1タンク61内の水は、気化フィルタ21の第1給水部211に供給される。第2供給水路72に設けられた第2循環ポンプ92を駆動することにより、第1タンク61内の水は、顕熱交換器22の第2給水部223に供給される。第1供給水路71及び第2供給水路72のいずれか、又は双方には、水の流量を制限する弁が設けられるものであってもよい。
 冷却ユニット2と第1タンク61とは、供給水路及び回収水路によって連通されることにより、冷却ユニット2と第1タンク61との間にて水を循環させる循環水路が形成される。当該循環水路は、第1循環水路である気化フィルタ21系水路と、第2循環水路である顕熱交換器22系水路とにより、並列に構成される。第1循環水路は、第1タンク61、第1循環ポンプ91、第1供給水路71、第1給水部211、気化フィルタ21及び第1回収水路81で構成される。第2循環水路は、第1タンク61、第2循環ポンプ92、第2供給水路72、第2給水部223、顕熱交換器22の第2経路222及び第2回収水路82で構成される。
 第1循環ポンプ91及び第2循環ポンプ92の駆動によって搬送される水の単位時間あたりの体積流量において、気化フィルタ21系水路である第1供給水路71の体積流量は、顕熱交換器22系水路である第2供給水路72の体積流量よりも少なくしてある。例えば、第1供給水路71の体積流量は0.5L/minとし、第2供給水路72の体積流量は0.6L/minとしてもよい。これにより、給気SAと共に被空調空間に吹き出される水蒸気の量を抑制しつつ、顕熱交換器22において顕熱によって排気EAを冷却するための水量を多くすることができ、冷却ユニット2における冷却効率を更に向上させることができる。
 第1供給水路71から供給された水は、気化フィルタ21の上部に設けられている第1給水部211によって一旦、保水され、第1給水部211に設けられた給水孔から気化フィルタ21に滴下され、気化フィルタ21内に浸透する。気化フィルタ21内に浸透した水は、当該気化フィルタ21を通過する給気SAによって気化され、当該気化する際の潜熱を給気SAから得ることにより、給気SAを冷却する。
 第2供給水路72から供給された水は、顕熱交換器22の上部に設けられている第2給水部223を介して、顕熱交換器22の第2経路222の内部に滴下される。第2給水部223は、噴霧ノズルを備え、当該噴霧ノズルによって第1タンク61から供給された水を霧状にして、第2経路222の内部に噴霧するものであってもよい。又は、第2給水部223には給水孔が設けられており、当該給水孔から水を第2経路222の内部に滴下するものであってもよい。
 第2給水部223は、顕熱交換器22の上部に設けられているため、第2給水部223から滴下又は噴霧される水は、第2経路222の上部、すなわち第2経路222おける排気EAの出口から、当該第2経路222に流入するものとなる。これにより、顕熱交換器22の第2経路222において、排気EAの流れ方向、すなわち下から上と、第2給水部223から滴下等される水の流れ方向、すなわち上から下とは、向流方向となる。
 上述のとおり、顕熱交換器22の第2経路222において、第2給水部223から滴下される水と、第2ファン41によって搬送される排気EAとは、流れ方向が向流方向となる対向流を形成する。顕熱交換器22の第2経路222は、上下方向となるように構成されており、第2給水部223からの水は、顕熱交換器22の上方から第2経路222に滴下され、排気EAは、顕熱交換器22の下方から第2経路222に流入する。
 第2経路222の上方から滴下された水は、第2経路222の下方から流入した排気EAによって気化され、当該第2空気は水の気化潜熱により冷却される。第2経路222の上方から滴下された水は、第1タンク61に回収された水であり、水温は排気EAよりも低いため、排気EAは、水との顕熱交換によっても冷却される。気化せずに第2経路222を通過した水は、第2経路222の下方に位置するドレンパン5によって受けられる。当該気化せずに第2経路222を通過した水についても、気化した水の気化潜熱により冷却される。
 冷却された排気EAは、第1経路221を流れる給気SAとの間で顕熱交換を行った後、第2経路222の上方から流出する。このように第2経路222において、第2給水部223から供給される水の流れ方向と、排気EAの流れ方向とを向流方向とすることにより、水と排気EAとの相対速度を向上させ、水の気化効率を向上させ、単位時間あたりの水の蒸発量を増加させることができる。
 下記のバルク式より、水温、表面積の条件が等しい場合、排気EAである第2空気と水の相対速度に比例して蒸発量が増加することを説明する。水の蒸発水量Eは、当該バルク式(E=ρCU(qSTA×T-qair)A)により、示される(E:蒸発水量[kg/s],ρ:空気密度[kg/m3],C:バルク係数[-],U:水と空気の相対速度[m/s],qSTA:飽和比湿[-],qair:比湿[-],A:水の表面積[m2])。これにより、水と空気の相対速度Uが増加することにより、水の蒸発水量Eが増加することが示される。更に、顕熱交換器22の第2経路222熱交換器排気側での水と第2空気の顕熱交換における熱抵抗に関しても、水と第2空気の相対速度に依存して低下する。例えば、公知の熱抵抗基礎式(R=1/hS)より、水と空気の相対速度が上がると顕熱交換による熱抵抗が低減することが示される。このように第2経路222において、第2給水部223から供給される水の流れ方向と、第2空気の流れ方向とを向流方向逆方向とすることにより、水と第2空気との相対速度を向上させて単位時間あたりの水の蒸発量を増加させると共に、水と第2空気との間でなされる顕熱交換の熱抵抗を低減させ、第2空気に対する冷却効率を向上させることができる。このように冷却された第2空気によって、給気SAとなる第1空気を冷却することにより、空調機1の冷却能力を向上させることができる。
 第1タンク61の外周面、すなわち第1タンク61の底板613及び側板の外面には、断熱部材が貼付されているものであってもよい。上述のとおり、第1タンク61には、気化フィルタ21及び顕熱交換器22から回収された水が貯水されるものであり、当該水は、気化熱によって冷却されている。第1タンク61の外周面に断熱部材を設けることにより、第1タンク61の底板613及び側板を介して、気化フィルタ21から回収された水と、第1タンク61の周辺空気との間における熱交換を抑制し、当該気化フィルタ21から回収された水の水温が上昇することを抑制することができる。同様に、ドレンパン5、第1供給水路71、第2供給水路72及び第2回収水路82の外周面においても、断熱部材が貼付されているものであってもよい。
 ドレンパン5は、上部に開口部を有する箱状を成し、当該開口部を顕熱交換器22及び気化フィルタ21に向けて設けられている。ドレンパン5は、左右方向にて並設される顕熱交換器22及び気化フィルタ21の下方に設けられており、顕熱交換器22を通過し、顕熱交換器22にて気化しなかった第2経路残留水を、開口部から受ける。すなわち、気化することなく、顕熱交換器22の第2経路222における第2空気の流入口から滴下した水は、ドレンパン5に流れ込み、当該ドレンパン5によって一時的に溜められる。
 箱状を成すドレンパン5の底板51は、中央部に形成された平坦部と、当該平坦部の左右の両端に位置する傾斜部とにより、形成される。平坦部の両端に位置する傾斜部それぞれは、ドレンパン5の側板に向かって上方に傾斜しており、これにより、平坦部が底板51における最下部として構成されている。従って、ドレンパン5によって受けられた水は、傾斜部から平坦部に流れ落ちる。平坦部には、第1タンク61に連通する第2回収水路82が設けられており、ドレンパン5によって受けられた水は、第2回収水路82を介して、第1タンク61に回収される。
 気化フィルタ21にて気化せず、当該気化フィルタ21を上から下に通過した気化フィルタ残留水は、気化フィルタ21の下方に設けられた第1回収水路81によって、ドレンパン5に溜まることなく、第1タンク61に回収される。気化フィルタ21の下方から延設された第1回収水路81は、ドレンパン5の開口部から、当該ドレンパン5の内部空間に入り込みし、ドレンパン5の底板51に設けられた貫通孔511を通過して、第1タンク61と連通している。すなわち、第1回収水路81は、ドレンパン5の底板51を貫通して設けられているため、当該第1回収水路81に流れる気化フィルタ残留水は、ドレンパン5に流入することなく、気化フィルタ21から第1タンク61に回収される。このように第1回収水路81をドレンパン5の内部空間に位置させつつも、底板51を貫通して設けることにより、当該第1回収水路81を、ドレンパン5をバイパスするバイパス経路として機能させることができる。当該バイパス経路を設けることにより、ドレンパン5において、第1回収水路81と第2回収水路82とによる短絡経路が形成されることを防止し、更にドレンパン5の内部空間に排気EAが流れる場合であっても、当該排気EAが第1回収水路81に流入し、更に第1流路3に流入することを確実に防止することができる。ここで、ドレンパン5の内部空間は第1ファン31により正圧であり、気化フィルタ21の第1流路3は第2ファン41により負圧である。従って、仮に第1回収水路81がドレンパン5を貫通せず、ドレンパン5の内部空間と連通している場合、排気EAの一部が顕熱交換器22の第2経路222を通ることなく、気化フィルタ21を介して第1流路3に入り込んでしまう可能性がある。これに対し、上述のとおり、第1回収水路81を、ドレンパン5をバイパスするバイパス経路として機能させることにより、排気EAの一部が顕熱交換器22の第2経路222を通ることなく、気化フィルタ21を介して第1流路3に入り込むことを確実に防止することができる。
 箱状を成すドレンパン5の内部空間は、第2ファン41によって搬送された排気EAの流路となっており、第2経路222の一部を形成する。顕熱交換器22に下方に設けられたドレンパン5の横方向の長さは、顕熱交換器22の横幅よりも、長くなっている。このようにドレンパン5の横方向の長さを、顕熱交換器22の横幅よりも幅広にすることにより、第2経路222の一部を形成するドレンパン5の内部空間による経路長さを、長くすることができる。これにより、ドレンパン5の内部空間を通過する排気EAに対し、ドレンパン5に保水される水による冷却効率を向上させることができる。
 第2ファン41から吹き出された排気EAは、ドレンパン5の開口部における第2ファン41の側から、当該ドレンパン5の内部空間に流入し、当該内部空間を通過した後、顕熱交換器22の第2経路222の下方から、当該第2経路222に流入する。ドレンパン5には、第2回収水路82から流入した第2経路残留水が一時的に溜まっており、当該第2経路残留水は気化熱により冷却されている。ドレンパン5の内部空間を通過する際、排気EAは、ドレンパン5に溜まっている第2経路残留水との間での顕熱交換、更に当該水の一部が気化することにより気化熱によって、冷却される。また、ドレンパン5の内部空間には、第1回収水路81の一部が設けられており、当該第1回収水路81には、気化フィルタ21を通過し、気化フィルタ21にて気化しなかった気化フィルタ残留水が流れており、当該気化フィルタ残留水は気化熱により冷却されている。従って、ドレンパン5の内部空間を通過する際、排気EAは、更に第1回収水路81に流れる気化フィルタ残留水との間で顕熱交換されることにより、冷却される。このように排気EAは、顕熱交換器22の第2経路222に流入する前に、ドレンパン5に溜まっている第2経路残留水、及び第1回収水路81に流れる気化フィルタ残留水が有する冷熱によって冷却される。従って、排気EAは、第2経路222に流入した後、第1経路221を流れる給気SAに対する冷却能力を向上させることができる。
 第1タンク61は、ドレンパン5の下方に設けられ、筐体11内に収納されている。第1タンク61は、例えば樹脂製の密閉型の箱体を成し、ドレンパン5の底板51の外面に密着して設けられている。第1タンク61の上板の外面は、ドレンパン5の底板51における左側の傾斜部の外面に密着して設けられており、当該第1タンク61の上板と、ドレンパン5の底板51における左側の傾斜部とは、例えば一体成型されたものであってもよい。
 第1タンク61内に貯水されるべき領域よりも上方である第1タンク61の上板には、空気穴611が設けられている。当該空気穴611は、第1タンク61の内部と外部とを貫通させるためにドレンパン5の底板51を貫通させて、ドレンパン5の内部空間に連通している。仮に空気穴611がないと、第1タンク61内の圧力が上がり、第1回収水路81及び第2回収水路82からの水が流入しにくくなることが想定される。これに対し、上述のように空気穴611を設けることにより、第1タンク61内の内圧が上昇して、第1回収水路81及び第2回収水路82から水が流入しにくくなることを抑制することができる。第1タンク61とドレンパン5とを連通させる空気穴611は、ドレンパン5の底板51の傾斜部において、ドレンパン5の側板側のとなる端部に形成されている。このように第1タンク61とドレンパン5とを連通させる空気穴611を、底板51の傾斜部における端部に設けることにより、ドレンパン5の深さ方向、すなわち上下方向において、比較的に高い場所に位置させ、当該空気穴611に水が流入することを抑制することができる。本実施形態において、第1タンク61に設けられた空気穴611はドレンパン5に連通するとしたが、これに限定されず、当該空気穴611は、筐体11内のいずれかの空間に連通するものであってもよい。
 第1タンク61には、第1供給水路71、第2供給水路72、第1回収水路81及び第2回収水路82に加え、更に、第2タンク62に連通する連絡管621が挿通されている。連絡管621には、給水ポンプ622及び電磁弁623が設けられており、電磁弁623を開き、かつ給水ポンプ622を駆動することにより、第2タンク62から第1タンク61に水が供給される。
 第1タンク61と、第1供給水路71、第2供給水路72、第1回収水路81及び第2回収水路82との接合態様について説明する。第2回収水路82の一部は、第1タンク61の内部に飛び出して配設されている。第2回収水路82の開口部はドレンパン5と近い位置に配置されているため、第2回収水路82の一部が第1タンク61の内部に飛び出して配設されていることで、仮に筐体11が傾いたとしても、第1タンク61内の水が第2回収水路82の開口部からドレンパン5に流入することを防止できる。また、第1供給水路71、第2供給水路72、第1回収水路81及び連絡管621は、第1タンク61の内部に飛び出さずに配設されている。第1供給水路71、第2供給水路72、連絡管621については、仮に筐体11が傾いたとしても、それぞれ第1循環ポンプ91、第2循環ポンプ92、給水ポンプ622内に備えられている逆止弁により第1タンク内の水が逆流することを防止できる。更に、第1回収水路81については、気化フィルタ21が比較的高い位置に配置されているため、第1回収水路81内を逆流しても、気化フィルタ21まで水が流入することを防止できる。
 第2タンク62は、例えば樹脂製の密閉型の箱体を成し、筐体11の外に載置される。第2タンク62の容量は、第1タンク61の容量よりも大きいものであってもよい。第2タンク62には、連絡管621が挿通されており、当該連絡管621によって、第2タンク62と第1タンク61とは、連通している。
 空調機1は、被空調空間の空気を第1吸込口32及び第2吸込口43から吸込む。第1吸込口32から吸込まれた空気は、給気SAとして、第1流路3に流入する。第2吸込口43から吸込まれた空気は、排気EAとして、第2流路4に流入する。
 第2吸込口43から吸込まれた排気EAは、ドレンパン5の内部空間を通過する。ドレンパン5には、顕熱交換器22から回収された第2経路残留水が受けられているため、排気EAはドレンパン5の内部空間を通過する際、当該回収された水によって冷却される。又、ドレンパン5の内部空間には、第1回収水路81が設けられているため、排気EAは、更に当該第1回収水路81に流れる気化フィルタ残留水によって、冷却される。ドレンパン5の内部空間を通過した排気EAは、顕熱交換器22の下方から、第2経路222に流入する。
 第2経路222には、顕熱交換器22の上部に設けられた第2給水部223を介して、第1タンク61から供給された水が滴下される。すなわち、第2経路222は、排気EAと、第2給水部223から滴下された水とが、混在する状態となり、当該排気EAと水とは対向流を形成する。第1タンク61に貯水されている水は、気化フィルタ21及び顕熱交換器22から回収した水であり、気化熱により冷却されている水である。従って、第1タンク61から供給された水の水温は、第2経路222に流入した直後の排気EAの温度よりも低い。排気EAは、第2給水部223から滴下された水との間で顕熱を交換し、すなわち当該水によって冷却される。
 第2給水部223から滴下された水は、第2経路222を構成する樹脂プレート夫々に分配されて、当該樹脂プレートの内部に滴下するため、排気EAに接する水の表面積は、増加する。これにより、第2給水部223から滴下された水の一部は気化し、当該気化熱によっても、排気EAは冷却される。排気EAと水とは対向流を形成しているため、排気EAと水とが並行流を形成している場合と比較して、排気EAと水との相対速度は早くなり、単位時間あたりの水の気化が促進、すなわち気化潜熱が増加され、排気EAに対する冷却能力を増加させることができる。
 顕熱交換器22の第1経路221に流れる給気SAと、第2経路222に流れる排気EAとは、直交流を形成しており、給気SAと排気EAとの間で顕熱交換がされる。上述のとおり、第2経路222に流れる排気EAは、第1タンク61から供給された水によって冷却されており、給気SAは、第1タンク61から供給された水によって冷却された排気EAによって、冷却される。なお、給気SAは、気化せず且つ第2経路222から滴下せずに第2経路222に留まっている水との間でも顕熱交換される。
 顕熱交換器22の第1経路221を通過した給気SAは、顕熱交換器22から第1吹出口33までの第1流路3に流入する。当該第1流路3において、顕熱交換器22の下流側には気化フィルタ21が設けられており、給気SAは気化フィルタ21を通過する。
 気化フィルタ21には、気化フィルタ21の上部に設けられた第1給水部211を介して、第1タンク61から供給された水が滴下される。第1流路3内は負圧に保たれているので、第1タンク61から供給された水は、第1給水部211の底面に設けられた給水孔から気化フィルタ21の内部に吸い込まれ、気化フィルタ21内に浸透する。気化フィルタ21に浸透した水は、給気SAが気化フィルタ21を通過することにより気化が促進され、気化、すなわち蒸発して水蒸気となって給気SAに含有される。当該気化熱により、給気SAは冷却され、給気SAの温度は低下する。冷却された給気SAは、第1ファン31によって第1吹出口33から被空調空間に吹き出される。
 このような構成とすることにより、給気SAとして被空調空間に吹き出される第1空気に対し、顕熱交換器22による一次冷却、及び気化フィルタ21による二次冷却を含む2段階の冷却を行うことができる。従って、例えば、気化フィルタ21のみを用いる直接気化方式と比較して、給気SAの温度を更に低下させることができる。
 第1タンク61から気化フィルタ21に供給された水の一部は、気化することなく、液体の水として気化フィルタ21内に残存する。当該残存した水についても、気化熱により冷却されている。気化フィルタ21内に残存した水は、重力によって気化フィルタ21の下方に移動し、気化フィルタ21の下方に設けられた第1回収水路81を介して、第1タンク61に回収される。このように気化フィルタ21内に残存した水を回収することにより、第1タンク61に貯水される水の温度を低下させ、比較的に低温となるように安定させることができる。
 上述のとおり、第1タンク61に貯水される水は、顕熱交換器22及び気化フィルタ21に供給されるものであり、当該第1タンク61に貯水される水を低温となるように安定させることにより、顕熱交換器22及び気化フィルタ21の冷却能力を向上させることができる。
 顕熱交換器22の下方から第2経路222に流入した排気EAは、顕熱交換器22の上方に位置する第2経路222の出口に向かって、搬送される。顕熱交換器22の上方から滴下された水において、気化しなかった水は、顕熱交換器22の下方に設けられたドレンパン5に流れ込み、当該ドレンパン5一旦、保水された後、ドレンパン5の底板51に設けられた第2回収水路82を介して、第1タンク61に回収される。
 顕熱交換器22の第2経路222を通過した排気EAは、顕熱交換器22から第2吹出口44までの第2流路4に流入する。当該第2流路4は、顕熱交換器22の上部に設けられており、排気EAは第2流路4を通過した後、第2吹出口44から吹き出される。第2流路4の流れ方向において、顕熱交換器22の下流側にある第2流路4を形成する壁面である仕切板14には、基板13が熱的に接続されており、当該基板13は、排気EAによって冷却される。
 図3は、空調機1における各機能部を示すブロック図である。空調機1が備える電装部品である第1ファン31、第2ファン41、第1循環ポンプ91、第2循環ポンプ92、給水ポンプ622、電磁弁623、及び水位センサ612は、基板13に設けられた制御部131と通信線により通信可能に接続されている。
 水位センサ612は、例えばフロートスイッチ等により構成され、第1タンク61の内部に設けられている。基板13には、メモリ及びMPU等を含むマイコン等が実装され、当該マイコンは、給水ポンプ622及び電磁弁623等の駆動制御を行う制御部131として機能する。
 制御部131は、二次電池15から第1ファン31、第2ファン41、第1循環ポンプ91、第2循環ポンプ92及び給水ポンプ622への給電及び遮断を制御することにより、これらアクチュエータの駆動制御を行うものであってもよい。制御部131は、第1タンク61内の水位センサ612から出力される信号に応じて、連絡管621に設けられた給水ポンプ622及び電磁弁623を制御し、第2タンク62から第1タンク61への給水の開始及び停止を行う。
 図4は、基板13に実装された制御部131による処理手順を示すフローチャートである。基板13に実装された制御部131は、空調機1の運転時において、周期的又は定常的に以下の処理を実行する。
 制御部131は、第1タンク61の水位に関する情報を取得する(S10)。制御部131は、信号線等を介して、第1タンク61の内部に設けられている水位センサ612から、第1タンク61に溜められた水の水位に関する情報を取得する。
 制御部131は、第1タンク61の水位が所定値以下であるかを判定する(S11)。例えばフロートスイッチにより構成される水位センサ612は、第1タンク61の水位が所定値以下となった場合に信号を出力するものである。制御部131は、水位センサ612から当該信号を取得したか否かにより、第1タンク61の水位が所定値以下であるかを判定する。第1タンク61の水位が所定値以下でない場合(S11:NO)、すなわち第1タンク61の水位が所定値を超える場合、制御部131は、再度S10の処理を実行すべく、ループ処理を行う。
 第1タンク61の水位が所定値以下である場合(S11:YES)、制御部131は、電磁弁623を開にする信号を出力する(S12)。制御部131は、給水ポンプ622を駆動する信号を出力する(S13)。第1タンク61の水位が所定値以下である場合、すなわち水位センサ612から、水位が所定値以下となった旨を示す信号を取得した場合、制御部131は、第1タンク61内の水が不足状態であることを検知(水無し検知)する。制御部131は、当該水無し検知をトリガーとして、電磁弁623を開にする信号を出力し、更に給水ポンプ622を駆動する信号を出力することにより、第2タンク62から、第1タンク61への給水を開始する。
 制御部131は、所定量の給水がされたか否かを判定する(S14)。制御部131は、例えば、給水ポンプ622の駆動時間を計測することにより、所定量の給水がされたか否かを判定する。又は、制御部131は、第1タンク61の内部に設けられている水位センサ612から出力される信号に基づき、所定量の給水がされたか否かを判定するものであってもよい。給水される所定量は、例えば100CC等として予め決定されているものであってもよい。給水される所定量は、第1タンク61の容量から、水無し検知された時点での第1タンク61内の残水量及び、供給水路及び回収水路により構成される循環経路内の残水量を減算した量以下となるように決定されているものであってもよい。所定量の給水がされていない場合(S14:NO)、制御部131は、再度S14の処理を実行すべく、ループ処理を行う。
 所定量の給水がされた場合(S14:YES)、制御部131は、給水ポンプ622を停止する信号を出力する(S15)。制御部131は、制御部131は、電磁弁623を閉にする信号を出力する(S16)。所定量の給水がされた場合、制御部131は、給水ポンプ622を停止する信号を出力することにより、第2タンク62から、第1タンク61への給水を停止する。そして、制御部131は、電磁弁623を閉にする信号を出力する。給水ポンプ622を停止、及び電磁弁623を閉にするにあたり、制御部131は信号を出力するとしたが、これに限定されず、制御部131は、給水ポンプ622及び電磁弁623を駆動する駆動信号等を停止することにより、給水ポンプ622を停止、及び電磁弁623を閉にするものであってもよい。
(変形例)
 本開示における実施例は、上述した記載に限定されず、以下の変形例に置き換えるものであってもよい。本実施形態における空調機1において、当該変形例による置き換えは、個々の変形例のみに適用されるものでなく、複数の変形例が組み合わされるものであってもよい。
 本実施形態において、二次電池15は、筐体11の内部に収納されるとしたが、これに限定されない。二次電池15は、筐体11の外部に装着されるものであってもよい。二次電池15を外付けとすることにより、二次電池15の交換性を向上させることができる。このように筐体11の外部に装着される場合、二次電池15は、例えば、筐体11の外壁、又は筐体11を保持するための例えば籠状から成るブラケットに着脱自在に装着されるものであってもよい。
 本実施形態において、第1ファン31及び第2ファン41は、プロペラファンであるとしたが、これに限定されない。第1ファン31及び第2ファン41は、例えば、シロッコファン、ターボファン、又はクロスファン等の遠心ファンであってもよい。なお、プロペラファン等の軸流ファンは第1流路3及び第2流路4に対して同じ方向に風が流せるので小型化に寄与されることができる。これに対し、遠心ファンだと流路に対して直角に風の流れを曲げる必要があるが、当該流路を直角とすることが要する場合、遠心ファンを用いることによる利点がある。
 本実施形態において、ダクト12を篏合するための凹部111は、筐体11の上面に形成されるとしたが、これに限定されない。当該凹部111は、筐体11の左右の側面のいずれかに形成されるものであってもよい。この場合、左側面又は右側面に形成された凹部111に対し、ダクト12の取り付け位置は、凹部111の左部又は右部となる。また、第1ファン31は、凹部111の左右側面に隣接して設けられる。
 本実施形態において、気化フィルタ21は顕熱交換器22の下流側に設けられるとしたが、これに限定されない。気化フィルタ21は顕熱交換器22の上流側に設けられるものであってもよい。このように気化フィルタ21を顕熱交換器22の上流側に設ける場合であっても、給気SAを二段階で冷却することができる。
 本実施形態において、第1ファン31は給気SAの流れ方向において顕熱交換器22の下流側、第2ファン41は排気EAの流れ方向において顕熱交換器22の上流側に設けられるとしたが、これに限定されない。第1ファン31は給気SAの流れ方向において顕熱交換器22の上流側、第2ファン41は排気EAの流れ方向において顕熱交換器22の下流側に設けられるものであってもよい。又は、第1ファン31及び第2ファン41は、共に顕熱交換器22の上流側、又は下流側に設けられるものであってもよい。
 本実施形態において、気化フィルタ21及び第1ファン31は、少なくとも一部を高さ方向にて重ならして配置されるとしたが、これに限定されない。気化フィルタ21及び第1ファン31は、高さ方向にて重なることなく、配置されるものであってもよい。
 本実施形態において、第1回収水路81はドレンパン5をバイパスするとしたが、これに限定されない。第1回収水路81は、ドレンパン5に連通し、第1回収水路81を流れた気化フィルタ残留水をドレンパン5に流入させるものであってもよい。この場合、第1回収水路81には、水の流れを気化フィルタ21からドレンパン5のみに制限する逆止弁が設けられているものであってもよい。
 本実施形態において、第1回収水路81の少なくとも一部は、箱状を成すドレンパン5によって形成される内部空間に設けられるとしたが、これに限定されない。第1回収水路81は、排気EAの流れ方向において、顕熱交換器22に対し上流側又は下流側のいずれかに設けられるものであってもよく、更には第2流路4に設けられるものでなくてもよい。すなわち、第1回収水路81はドレンパン5の内部空間に設けられず、当該ドレンパン5の内部空間の外部に設けられるものであってもよい。なお、ドレンパン5によって形成される内部空間は第2流路4の一部を形成している。
 本実施形態において、第1回収水路81はドレンパン5の底板51を貫通して設けられるとしたが、これに限定されない。第1回収水路81の少なくとも一部は、ドレンパン5の内部空間に設けられているが、ドレンパン5の底板51を避けて第1タンク61に連通するものであってもよい。第1回収水路81の少なくとも一部は、ドレンパン5の上面の開口部から内部空間に進入した後、例えばU字形状又はL字形状を有することにより、当該開口部から内部空間を脱出し、ドレンパン5の側板を迂回するようにして、第1タンク61に連通するものであってもよい。このようにドレンパン5の内部空間に位置する第1回収水路81の少なくとも一部が、U字状等に形成されることにより、当該内部空間に位置する第1回収水路81の水路長を長くすることができ、ドレンパン5の内部空間を通過する排気EAとの間での伝熱面積を増加させ、排気EAに対する冷却効率を向上させることができる。
 本実施形態において、第1回収水路81は一本の水路であるとしたが、これに限定されない。排気EAとの熱交換の効率を上げるために、水路の系を細くして水路の本数を増やすことで、表面積を増やしてもよい。また、第1回収水路81の素材に、熱伝導率が高い金属などの素材を採用してもよい。
 本実施形態において、ドレンパン5は排気EAの流れ方向において顕熱交換器22よりも上流側に設けられるとしたが、これに限定されない。ドレンパン5は、排気EAの流れ方向において顕熱交換器22よりも下流側に設けられるものであってもよく、又は、第2流路4に設けられないものであってもよい。
 本実施形態において、第1タンク61には空気穴611が設けられるとしたが、これに限定されない。第1タンク61には、空気穴611が設けられていないものであってもよい。
 本実施形態において、第1タンク61は筐体11の内部に設けられ、第2タンク62は筐体11の外部に設けられるとしたが、これに限定されない。第1タンク61及び第2タンク62は、共に筐体11の外部に設けられるものであってもよい。又は、第1タンク61及び第2タンク62は、共に筐体11の内部に設けられるものであってもよい。
 本実施形態において、空調機1は、電磁弁623、制御部131、及び水位センサ612を備えるとしたが、これに限定されない。空調機1は、電磁弁623、制御部131、及び水位センサ612を備えないものであってもよい。
 本実施形態において、空調機1は、二次電池15を備えるとしたが、これに限定されない。空調機1は、二次電池15を備えず、例えば、商用電源、又は空調機1が搭載される車両のバッテリー等の外部電源からの給電を受け付ける受電部である電源コンセントや給電ポートを備えるものであってもよい。
 本実施形態において、基板13と熱的に接続されている壁面である仕切板14は、排気EAの流れ方向において顕熱交換器22の下流側に設けられるとしたが、これに限定されない。基板13と熱的に接続される壁面は、排気EAの流れ方向において顕熱交換器22の下流側に設けられていないものであってもよく、例えば、排気EAの流れ方向において顕熱交換器22の上流側、給気SAの流れ方向において顕熱交換器22の上流側、給気SAの流れ方向において顕熱交換器22の下流側又は、第1流路3及び第2流路4以外の空間に設けられているものであってもよい。
 本実施形態において、筐体11は、顕熱交換器22及び気化フィルタ21を含む冷却ユニット2を収納するとしたが、これに限定されない。筐体11は、顕熱交換器22と気化フィルタ21とのいずれか一方のみを含む冷却ユニット2を収納するものであってもよい。
 本実施形態において、空調機1は、顕熱交換器22と気化フィルタ21との少なくとも一方を含む冷却ユニット2を収納する筐体11と、筐体11に収納され、冷却ユニット2に供給する水を貯水する第1タンク61と、筐体11の外部に別体として設けられ、第1タンク61に水を供給する第2タンク62とを備え、第1タンク61と第2タンク62とは、連絡管621によって連通している。
 これにより、筐体11内に設けられる第1タンク61を小型化することができ、空調機1の筐体11のサイズを小型化することができる。
 また、第1タンク61には、第1タンク61内の貯水されるべき領域よりも上方に、第1タンク61の内部と外部とを貫通する空気穴611が設けられている。
 また、空調機1は、連絡管621に設けられた電磁弁623と、電磁弁623の開閉を制御する制御部131と、第1タンク61内の水の水位に関する情報を出力する水位センサ612とを備え、制御部131は、水位センサ612から出力された水位に関する情報に応じて電磁弁623を開き、第2タンク62から第1タンク61に水を供給する。
 また、空調機1は、連絡管621に設けられた給水ポンプ622と、給水ポンプ622の駆動を制御する制御部131と、第1タンク61内の水の水位に関する情報を出力する水位センサ612とを備え、制御部131は、水位センサ612から出力された水位に関する情報に応じて給水ポンプ622を駆動し、第2タンク62から第1タンク61に水を供給する。
 今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
 1 空調機
 11 筐体
 111 凹部
 12 ダクト
 13 基板
 131 制御部
 14 仕切板
 15 二次電池
 2 冷却ユニット
 21 気化フィルタ
 211 第1給水部
 22 顕熱交換器
 221 第1経路
 222 第2経路
 223 第2給水部
 3 第1流路
 31 第1ファン
 32 第1吸込口
 33 第1吹出口
 4 第2流路
 41 第2ファン
 43 第2吸込口
 44 第2吹出口
 5 ドレンパン
 51 底板
 511 貫通孔
 61 第1タンク
 611 空気穴
 612 水位センサ
 613 底板
 62 第2タンク
 621 連絡管
 622 給水ポンプ
 623 電磁弁
 71 第1供給水路
 72 第2供給水路
 81 第1回収水路
 82 第2回収水路
 91 第1循環ポンプ
 92 第2循環ポンプ

Claims (15)

  1.  第1空気の流れる第1経路と、第2空気の流れる第2経路とを有する顕熱交換器と、
     気化フィルタと、
     前記気化フィルタに給水する第1給水部と、
     前記顕熱交換器の前記第2経路に給水する第2給水部と
     を備え、
     前記第2給水部から前記第2経路への給水方向と、前記第2経路に流れる前記第2空気の流れ方向とが向流方向となるように、前記第2給水部は前記顕熱交換器に対し設けられており、
     前記第1空気は、前記顕熱交換器の前記第1経路と前記気化フィルタとのそれぞれを通過する
     ことを特徴とする空調機。
  2.  前記気化フィルタは、前記第1経路に流れる前記第1空気の流れ方向にて、前記顕熱交換器の下流側に設けられる
     ことを特徴とする請求項1に記載の空調機。
  3.  前記第1空気を搬送する第1ファンと、
     前記第2空気を搬送する第2ファンとを備え、
     前記第2ファンは、前記第2空気の流れ方向において、前記顕熱交換器よりも上流側に設けられ、
     前記第2給水部を、前記第2空気の流れ方向において前記顕熱交換器よりも下流側に設けることにより、前記第2給水部から前記第2経路への給水方向と、前記第2経路に流れる前記第2空気の流れ方向とを向流方向とする
     ことを特徴とする請求項1に記載の空調機。
  4.  前記気化フィルタ及び前記第1ファンは、少なくとも一部を高さ方向にて重ならして、設けられている
     ことを特徴とする請求項3に記載の空調機。
  5.  前記顕熱交換器、及び前記気化フィルタを収納する筐体を備え、
     前記筐体には、前記第1空気を吹き出すダクトを装着するための凹部が設けられており、
     前記第1ファンは、前記凹部に隣接して設けられている
     ことを特徴とする請求項3に記載の空調機。
  6.  第1タンクと、
     前記第2給水部から前記第2経路に給水される水のうち、前記第2経路を通過する水を受けるドレンパンと、
     前記ドレンパンが受ける水を、前記第1給水部及び前記第2給水部に供給する水を貯水する前記第1タンクに回収する第2回収水路と、
     前記気化フィルタに給水される水のうち、前記気化フィルタを通過する水を、前記ドレンパンに流入させずに前記第1タンクに回収する第1回収水路と
     を備える
     ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空調機。
  7.  前記第1回収水路は、第2空気の流れ方向において、前記顕熱交換器よりも上流側に設けられる
     ことを特徴とする請求項6に記載の空調機。
  8.  前記ドレンパンは、上部に開口を有する箱状を成し、
     前記第1回収水路の少なくとも一部は、箱状を成す前記ドレンパンによって形成される内部空間に設けられている
     ことを特徴とする請求項6に記載の空調機。
  9.  前記第1回収水路は、前記ドレンパンの底板を貫通して設けられている
     ことを特徴とする請求項6に記載の空調機。
  10.  前記ドレンパンは、前記第2空気の流れ方向において、前記顕熱交換器よりも上流側に設けられる
     ことを特徴とする請求項6に記載の空調機。
  11.  前記第1タンクには、前記第1タンク内の貯水されるべき領域よりも上方に、前記第1タンクの内部と外部とを貫通する空気穴が設けられている
     ことを特徴とする請求項6に記載の空調機。
  12.  前記顕熱交換器、及び前記気化フィルタを収納する筐体と、
     前記第1給水部及び前記第2給水部に供給する水を貯水する第1タンクと、
     前記第1タンクに水を供給する第2タンクとを備え、
     前記第1タンクは、前記筐体の内部に設けられており、
     前記第2タンクは、前記筐体の外部に設けられている
     ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空調機。
  13.  前記第1タンクと前記第2タンクとの間に設けられる電磁弁と、
     前記電磁弁の開閉を制御する制御部と、
     前記第1タンク内の水の水位に関する情報を出力する水位センサとを備え、
     前記制御部は、前記水位センサから出力される水位に関する情報に応じて前記電磁弁を開き、前記第2タンクから前記第1タンクに水を供給する
     ことを特徴とする請求項12に記載の空調機。
  14.  前記空調機を駆動するための二次電池を備える
     ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空調機。
  15.  前記顕熱交換器、及び前記気化フィルタを収納する筐体を備え、
     前記筐体には、基板が設けられており、
     前記基板は、前記第2空気が流れる流路を形成する壁面と熱的に接続されており、
     前記壁面は、第2空気の流れ方向において、前記顕熱交換器よりも下流側に設けられている
     ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空調機。
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