WO2022249724A1 - 血液浄化装置および血液浄化管理システム - Google Patents

Abstract

血液浄化治療を行う際に、簡易かつ容易に信頼性高く周囲環境を浄化することのできる血液浄化装置や血液浄化管理システムを提供することを目的とする。　ダイアライザや血液ポンプ１２３などを有して血液浄化部を備える血液浄化装置１００であって、プリント基板１５３、１５５の設置される上部空間１０１や下部空間１０３の内部に吸気ファン１６により吸気する外気を浄化ユニット１５で浄化した後に排気する空気浄化部を備え、制御部１５０は、患者の血液浄化処理に連動して、周辺空気を浄化する。

Description

血液浄化装置および血液浄化管理システム

　本発明は、周囲環境における空気を浄化することのできる血液浄化装置および血液浄化管理システムに関する。

　医療装置を使用する環境として治療施設は健全である必要があり、特に、長時間に亘って治療をする場合、健康を損なうようなことがあってはならない。例えば、血液を浄化治療する、所謂、透析治療には、時間が掛ることから、周囲環境を快適にする必要があり、空気中に浮遊する塵埃を集塵するとともに、その塵埃と共に浮遊するウィルスや細菌などを殺菌・浄化等する必要がある。

　このことから、例えば、特許文献１、２に記載のような透析装置を設置する治療施設には、特許文献３、４に記載のような空気浄化装置を設置する必要がある。

特開２０２１－０１０５２２号公報 特開２０２１－０４９０６１号公報 特開２００５－３４２５０９号公報 特開２０１０－０７５４１８号公報

　このような血液浄化装置と空気浄化装置とを治療施設に設置してそれぞれを操作するのは煩雑であり、双方を信頼性高く快適駆動させるのは面倒である。このため、透析治療時に空気の浄化が行われない可能性がある。

　しかしながら、近年頻発しているウィルス性の疾患の発生を未然に防止することは必要性が高く、特に透析治療中の患者が罹患してしまうことを確実に避けることのできる治療環境を確保する必要がある。

　そこで、本発明は、血液浄化治療を行う際に、簡易かつ容易に信頼性高く周囲環境を浄化することのできる血液浄化装置や血液浄化管理システムを提供することを目的としている。

　上記課題を解決する血液浄化装置の発明の一態様は、血液浄化治療を実行する血液浄化部を有する血液浄化装置であって、外気を吸気し、吸気した外気を浄化した後に排気する空気浄化部と、前記血液浄化部および前記空気浄化部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記血液浄化部の稼働に連動して前記空気浄化部を駆動させて、前記血液浄化部により血液を浄化する患者の周辺空気を前記空気浄化部により浄化するものである。

　上記課題を解決する血液浄化管理システムの発明の一態様は、上記の血液浄化装置の複数台が接続されて稼働スケジュールを管理するシステムであって、前記血液浄化部が稼働する前記血液浄化装置の周囲に設置されている別個の前記血液浄化装置の１台または複数台に、前記空気浄化部を駆動させる制御信号を送るものである。

　このように本発明の一態様によれば、血液浄化治療を行う際に、簡易かつ容易に信頼性高く周囲環境を浄化することができ、清潔な治療施設を確保して、高品質な治療環境を提供することができる。

図１は、本発明に係る血液浄化装置の第１実施形態を示す図であり、その設置環境の一例を示す平面図である。 図２は、その血液浄化装置の外観を示す斜視図である。 図３は、その血液浄化装置の駆動制御の処理系統を示すブロック図である。 図４は、その血液浄化装置に内装されている空気浄化機能を示す透視側面図である。 図５は、その血液浄化処理を午前と午後に行う場合の空気浄化処理を説明するタイミングチャートである。 図６は、その血液浄化処理を午前に行う場合の空気浄化処理を説明するタイミングチャートである。 図７は、その血液浄化処理を午後に行う場合の空気浄化処理を説明するタイミングチャートである。 図８は、その血液浄化装置に内装されている空冷機能を示す透視側面図である。 図９は、本発明に係る血液浄化装置の第２実施形態が備える空気浄化装置を示す斜視図である。 図１０は、本発明に係る血液浄化装置の第３実施形態を示す図であり、（ａ）は備える空気浄化装置を示す斜視図、（ｂ）はその取り付け金具を示す斜視図である。 図１１は、本発明に係る血液浄化装置の第４実施形態の空気浄化部を示す患者のベッドを含む立面図である。 図１２は、本発明に係る血液浄化装置の第５実施形態の空気浄化部を示す患者のベッドを含む立面図である。 図１３は、本発明に係る血液浄化装置の第６実施形態の空気浄化部を示す患者のベッド周りを含む平面図である。 図１４は、本発明に係る血液浄化装置の第７実施形態の空気浄化部が備える風向調整を示す拡大図である。 図１５は、本発明に係る血液浄化装置の第８実施形態の空気浄化部が備える風向調整を示す拡大図である。 図１６は、本発明に係る血液浄化装置の第９実施形態の駆動制御の処理系統を示すブロック図である。 図１７は、本発明に係る血液浄化管理システムの一実施形態を示す図であり、その設置環境の一例を示す平面図である。 図１８は、その血液浄化処理および空気浄化処理のタイミングを説明するタイミングチャートである。

　以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。

　＜第１実施形態＞
　図１～図７は本発明に係る血液浄化装置の第１実施形態を示す図である。
　図１および図２において、血液浄化装置１００は、患者ＰのベッドＢ毎で透析治療（血液浄化処理）を行うことができるように、患者Ｐの頭部Ｐｈ側の脇に設置・準備されており、操作表示部１１０の前面側の装置正面１００ｆを患者Ｐの足Ｐｆ側に向くように配置されている。ここで、本実施形態では、患者Ｐ用のベッドＢが複数配置されている透析施設（治療室）Ｒを一例に説明するが、これに限るものではなく、１室毎に１台が設置されている場合にも適用することができ、また、例えば、リクライニング機能付きの椅子などの場合にも適用することができることは言うまでもない。

　この血液浄化装置１００は、不図示のダイアライザを経由する血液回路内に患者Ｐの血液を採り込んで循環させた後に返血するように、その患者Ｐの血液を圧送する血液ポンプ１２３と、そのダイアライザを経由する透析回路内に透析液を取り込んで透析処理後に排液するように、その透析液を圧送する複式ポンプや除水ポンプなど（不図示）とを、予め処方された設定、または取得する各種センサ情報に応じて駆動制御することによって、透析処理を実施する血液浄化部を備えている。

　また、血液浄化装置１００は、図３の簡易なブロック図に示すように、操作表示部１１０と、体外循環部１２０と、配管部１３０とが制御部１５０に接続されて統括制御されるようになっている。操作表示部１１０は、治療状況やスケジュールなどの各種情報を表示出力する液晶モニタ１１と、治療条件やスケジュールなどの各種情報の入力操作をするタッチパネル１３と、を備えて構築されている。体外循環部１２０は、血液回路内に患者Ｐの血液を流動させる血液ポンプ１２３やバルブ（不図示）などのアクチュエータ群１２１と、その血液回路における血液の圧力などの各種情報を検出するセンサ群１２５とを備えて構築されている。配管部１３０は、透析回路内に透析液などの流体を流動させる複式ポンプやバルブなどのアクチュエータ群１３１と、その透析回路における透析液の温度や圧力などの各種情報を検出するセンサ群１３５とを備えて構築されている。制御部１５０は、ＣＰＵがメモリ内に格納されている制御プログラムに基づいて各種センサ情報や各種設定情報に応じた制御処理を実行して操作表示部１１０、体外循環部１２０および配管部１３０の駆動を制御調整することにより患者Ｐの透析治療を実施する。

　制御部１５０は、図８の従来構造に示すように、制御処理を実行するＣＰＵや各種メモリなどがプリント基板１５１に搭載されて、血液浄化装置１００の装置本体の操作表示部１１０に収納されており、このプリント基板１５１には、操作表示部１１０の液晶モニタ１１やタッチパネル１３の入出力処理を実行する制御回路なども搭載されている。また、制御部１５０は、プリント基板１５１に接続されてＣＰＵなどにより統括制御される、例えば、各種センサのドライバや、各種モータあるいはバルブなどの駆動機構に供給する電力量などを調整する電源部などを搭載されているパワーユニットのプリント基板１５３およびプリント基板１５５が血液浄化装置１００の装置本体の上部空間１０１および下部空間１０３の背面側に収納されている。

　この制御部１５０は、ＣＰＵなどの情報処理と共に、各種ドライバや駆動機構への電力供給により発熱があることから、誤動作がない制御処理を実現するには上限温度を超えることのない所望の温度範囲内での稼働を確保するために、空間容量の確保されている上部空間１０１や下部空間１０３の背面側にプリント基板（発熱箇所）１５３、１５５がセットされている。また、この制御部１５０は、プリント基板１５３、１５５がセットされる通気経路の上部空間１０１や下部空間１０３内の温度上昇を抑制するために、上部空間１０１内や下部空間１０３内に外気を流入させる冷却機能を備えている。この冷却機能は、上部空間１０１や下部空間１０３の下部に位置して装置背面１００ｂに開口する吸気口１０１ｉ、１０３ｉと、その上部に位置して装置背面１００ｂに開口する排気口１０１ｏ、１０３ｏとが配置されており、そのうちの吸気口１０１ｉ、１０３ｉには吸気ファン１６が設置されている。

　これにより、血液浄化装置１００は、図８中に矢印で示すように、下方の吸気口１０１ｉ、１０３ｉから低めの外気を冷却空気として流入させつつ、上部空間１０１や下部空間１０３の内部で温度の上昇した内部空気を上方の排気口１０１ｏ、１０３ｏから強制的に流出させることにより、プリント基板１５３、１５５付近の温度上昇を抑制することができる。

　そして、血液浄化装置１００は、図４に示すように、その上部空間１０１や下部空間１０３の吸気口１０１ｉ、１０３ｉおよび排気口１０１ｏ、１０３ｏの一方に、通過する流動空気を浄化する浄化ユニット１５がその吸気ファン１６と共に駆動可能にプリント基板１５３、１５５に接続されて設置されている。浄化ユニット１５は、その流動空気内に含まれる塵埃を捕集しつつ不活化処理を施して、浄化された排気空気を外部に流出させるようになっている。この浄化ユニット１５は、例えば、図３に図示するように、光触媒が担持されて塵埃を捕集するフィルタ１８と、そのフィルタ１８に紫外線を照射して光触媒を機能させる発光体１７とを備えて、上部空間１０１や下部空間１０３の内部空間内の流動空気中に含まれるウィルスや細菌などを殺菌・不活性化する機能を有している。すなわち、血液浄化装置１００は、透析機能（血液浄化部）１００Ｄと共に空気浄化部１００Ｃを備えている。ここで、本実施形態では、光触媒担持フィルタ１８と紫外線発光体１７とを備える浄化ユニット１５を一例として説明するが、これに限るものではなく、他の方式により殺菌・不活性化機能を備えるものを採用してもよいことは言うまでもない。

　また、血液浄化装置１００は、吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６や浄化ユニット１５を電源投入に連動して駆動開始して稼働するように制御部１５０に操作表示部１１０の液晶モニタ１１やタッチパネル１３を用いて設定する機能を備えている。

　制御部１５０は、透析施設Ｒの開場から閉場までの稼働期間内において、血液浄化装置１００が早朝に電源投入（ＯＮ）されて夕刻に遮断（ＯＦＦ）される間に、透析治療のスケジュールに応じた時刻に必要な各種処理が実行されるようになっている。例えば、図５に示すように、透析治療を午前と午後に１人ずつ行う予定の場合、血液浄化装置１００への早朝の電源投入（ＯＮ）から夕刻の遮断（ＯＦＦ）の間に、その透析治療のスケジュールに応じた必要な各種処理が実行される。また、図６に示すように、午前に１人の透析治療を行う場合、血液浄化装置１００への早朝の電源投入（ＯＮ）の後に、その透析治療に必要な各種処理が実行される。また、図７に示すように、午後に１人の透析治療を行う場合、血液浄化装置１００への午後の電源投入（ＯＮ）後に、その午後の透析治療の前に必要な各種処理が実行される。なお、制御部１５０は、透析治療のスケジュールとして、１日だけでなく、数日や１週間、あるいは、１か月などの所望の期間内における稼働予約をすることができるようにしてもよい。

　具体的には、制御部１５０は、電源投入と同時に、血液浄化装置１００の装置各部の健全性を確認する自己診断を開始して透析治療前に完了するのと並行して、吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６と共に浄化ユニット１５を駆動させて、使用ベッドＢの周辺空気の浄化処理を開始して電源遮断まで継続するようになっている。そして、制御部１５０は、血液浄化装置１００の治療前準備として自己診断を完了すると、透析回路内を透析液に置換する処理を行った後に、患者Ｐの血管に穿刺して繋げられた血液回路および透析回路を経由する４時間程度の透析処理と共にその患者Ｐに返血する透析治療を実施する。この後に、制御部１５０は、透析回路の洗浄消毒処理を行うようになっており、この１日の透析治療に伴う洗浄消毒処理が完了した後に、吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６と共に浄化ユニット１５の駆動を自動停止して、血液浄化装置１００の電源を遮断して、一連の透析治療処理を終了する。なお、血液浄化装置１００は、操作表示部１１０を用いて、透析処理と空気浄化機能とを連動駆動させるだけでなく、それぞれ所望のタイミングや送風量や光強度で独自に駆動するように入力設定するようにしてもよく、その透析処理と空気浄化処理などの駆動状態を表示出力するのが状況を把握することができて好ましい。

　これにより、血液浄化装置１００は、別個の空気の浄化装置を特別に設置して操作するなどの手間なく、また、透析処理に連動させて無駄な電力消費なく、ベッドＢ毎の患者Ｐの頭部Ｐｈ付近の外気を吸入して浄化した空気に入れ替えることができ、ウィルスや細菌の殺菌・不活性化処理された浄化空気の周囲環境内で透析治療を行うことができる。

　＜第１実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の血液浄化装置１００においては、制御部１５０の冷却機能を流用して浄化機能を備えることができ、透析治療する患者Ｐがウィルスや細菌に感染してしまうことを効率よく簡易かつ容易に防止して、患者Ｐから感染症が蔓延してしまうことを回避することができる。したがって、血液浄化装置１００を採用することにより、患者Ｐの周辺の透析治療の環境を高品質に浄化することができる。

　＜第２実施形態＞
　図９は本発明に係る血液浄化装置の第２実施形態を示す図である。ここで、本実施形態は、上述実施形態と略同様の構成を備えていることから、図面を流用しつつ共通の符号を用いることによって特徴部分を説明する（以下で説明する他の実施形態においても同様）。
　図９において、血液浄化装置１００は、生理食塩水を吊り下げたり、輸液ポンプなどの付属装置を取り付ける支持ポール１６０（図２を参照）を備えており、本実施形態では、上述実施形態における浄化ユニット１５に代えて、その左右の支持ポール１６０の一方に取付金具６１と取付ネジ６３とで取り付けて支持させることの可能な浄化ユニットを装備するボックス形状の空気浄化装置２０を備えている。ここで、取付金具６１は支持ポール１６０を締め付けるように巻き付けた状態にされて空気浄化装置２０の筐体に取付ネジ６３でネジ止めされることによって、支持ポール１６０にずれないように固定されるようになっている。なお、この空気浄化装置２０を取り付ける形態は、これに限るものではなく、他の取り付け手段を用いてもよいことは言うまでもない。

　空気浄化装置２０は、上述実施形態と同様に、吸気口２１と排気口２３とを備えて、筐体内の内部空間を流動させる外気を不図示のファンにより吸気して排気する間に、浄化ユニットを構成する光触媒担持フィルタ１８によりウィルスや細菌などを捕集し、発光体１７から紫外線を照射し光触媒を機能させることによって、その流動外気中に含まれるウィルスや細菌などを殺菌・不活性化する機能を血液浄化装置１００に付加することができるようになっている。

　この空気浄化装置２０は、血液浄化装置１００の制御部１５０に有線接続して（無線接続してもよい）、上述実施形態と同様に、透析治療する患者ＰのベッドＢの脇の左右のいずれかに制限なく取り付けて稼働させることができ、血液浄化装置１００の稼働に連動して駆動開始するように設定することができるとともに、この血液浄化装置１００との連動駆動だけでなく、所望のタイミングに独自に駆動可能にしてもよいことは言うまでもない。

　＜第２実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の血液浄化装置１００においては、上述実施形態と同様の作用効果を得ることができ、患者Ｐの周辺の透析治療の環境をより簡易かつ容易かつ安価に浄化することを実現することができる。また、空気浄化装置２０の取り付け位置を容易に変更できるため、穿刺する左右の腕や患者の体位に応じて、空気浄化領域を柔軟に設定でき、患者Ｐ周辺の環境を効果的に浄化できる。

　＜第３実施形態＞
　図１０は本発明に係る血液浄化装置の第３実施形態を示す図である。
　図１０において、血液浄化装置１００は、上述第２実施形態における空気浄化装置２０に代えて、左右の支持ポール１６０の一方に取付金具６５と取付ネジ６７とで取り付けて支持させることの可能な浄化ユニットを装備する、円筒形状の空気浄化装置３０を備えている。ここで、取付金具６５は、図１０（ｂ）に示すように、ネジ止め部６５ａと支持リング部６５ｂとを備えており、そのネジ止め部６５ａが支持ポール１６０を収容する状態にされて、ねじ込まれる手回しネジ６７の先端が支持ポール１６０の外面に突き当てられることによって、支持ポール１６０にずれないように固定することができ、１０（ａ）に示すように、この支持リング部６５ｂ内に円筒形状の空気浄化装置３０を差し込んで支持するようになっている。なお、この空気浄化装置３０を取り付ける形態も、これに限るものではなく、他の取り付け手段を用いてもよいことは言うまでもない。

　空気浄化装置３０は、上述実施形態の空気浄化装置２０と同様に、下部に開口する不図示の吸気口から外気を吸気して、その流動外気中に含まれるウィルスや細菌などを殺菌・不活性化して上部の排気口３３から排気するようになっている。

　この空気浄化装置３０も、上述実施形態の空気浄化装置２０と同様に、血液浄化装置１００の制御部１５０に有線接続して（無線接続してもよい）、透析治療する患者ＰのベッドＢの脇の左右のいずれかに制限なく取り付けて稼働させることができ、血液浄化装置１００の稼働に連動して駆動開始するように設定することができるとともに、この血液浄化装置１００との連動駆動だけでなく、所望のタイミングに独自に駆動可能にしてもよいことは言うまでもない。

　＜第３実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の血液浄化装置１００においては、血液浄化装置１００の本体構造を設計変更することなく、例えば、制御部１５０の制御プログラムを更新するだけで、別体の空気浄化装置３０を利用して、上述の第２実施形態と同様の作用効果を得ることができ、患者Ｐの直近付近の透析治療の環境をより簡易かつ容易かつ安価に浄化することを実現することができる。

　＜第４実施形態＞
　図１１は本発明に係る血液浄化装置の第４実施形態を示す図である。
　図１１において、血液浄化装置１００は、上部空間１０１や下部空間１０３の吸気口１０１ｉ、１０３ｉおよび排気口１０１ｏ、１０３ｏ（一方のみでもよい）に連続して外部に延長する通気流路が内部にレイアウトされている流路ユニット４０が装置側面１００ｓに取り付けられている。

　流路ユニット４０は、吸気口１０１ｉ、１０３ｉに連通する集合吸気口４１と、排気口１０１ｏ、１０３ｏに連通する集合排気口４３とを備えている。集合吸気口４１は、図中矢印で示すように、ベッドＢに横臥して透析治療する患者Ｐの頭部Ｐｈ付近の空気を吸気するように、例えば、床面から９０ｃｍ程度の高さに位置する。集合排気口４３は、図中矢印で示すように、吸気に伴う流動の妨げにならないように、同じベッドＢ下から反対側に排気空気が回り込むように、例えば、床面付近に位置するようにレイアウトされている。ここで、本実施形態では、装置左側面１００ｓに設置される場合を一例に説明するが、反対側の装置右側面に設置可能に通気流路をレイアウトされていてもよいことは言うまでもない。

　これにより、血液浄化装置１００は、ベッドＢに横臥する患者Ｐの吐き出す呼気を、その患者Ｐの頭部Ｐｈの高さに位置する吸気口４１から積極的に吸気して、その咳や、くしゃみや、会話や、呼気などに含まれる可能性のあるウィルスや細菌などを殺菌・不活性化して浄化させた後に排気することができ、その浄化された排気空気を下部の排気口４３からベッドＢ下に排気して循環する空気の流れを形成することができる。

　＜第４実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の血液浄化装置１００においては、上述実施形態と同様の作用効果に加えて、患者Ｐの呼気等を強制的に吸気して浄化処理して排気することができ、患者Ｐの周辺の透析治療の環境を積極的に浄化することを実現することができる。

　＜第５実施形態＞
　図１２は本発明に係る血液浄化装置の第５実施形態を示す図である。
　図１２において、血液浄化装置１００は、上述実施形態の流路ユニット４０に加えて、集合吸気口４１および延長排気口５３を同様に備える流路ユニット５０が設置されている。

　流路ユニット５０は、集合排気口４３に、ベッドＢ下を経由して反対側から立ち上がって集合吸気口４１に対向する高さの延長排気口５３まで通気流路を延長して外部に排気する排気ダクト５２が連続するように取り付けられている。ここで、本実施形態では、装置左側面１００ｓに設置される場合を一例に説明するが、反対側の装置右側面に設置可能に通気流路をレイアウトされていてもよいことは言うまでもなく、また、吸気口側に設置してもよく、さらに、そのダクトを変形可能にして延長位置を任意に調整可能にしてもよい。

　これにより、血液浄化装置１００の流路ユニット５０は、図中矢印で示すように、排気ダクト５２の延長排気口５３をベッドＢに横臥して透析治療する患者Ｐの頭部Ｐｈ付近に位置させて、その患者Ｐの呼気などを強制的に循環させることができ、殺菌・不活性化した浄化空気を積極的に提供することができる。

　＜第５実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の血液浄化装置１００においては、上述実施形態と同様の作用効果に加えて、患者Ｐの呼気等を強制的に吸気して浄化処理した浄化空気を患者Ｐの周辺に排気することができ、透析治療の環境をより積極的に浄化することを実現することができる。

　＜第６実施形態＞
　図１３は本発明に係る血液浄化装置の第６実施形態を示す図である。
　図１３において、血液浄化装置１００は、上述実施形態における上部空間１０１や下部空間１０３の排気口１０１ｏ、１０３ｏに代えて、装置正面１００ｆに上部空間１０１や下部空間１０３の排気口６１ｏ、６３ｏが配置されている。ここで、本実施形態では、吸気口と排気口を装置の前後に配置する場合を一例にして説明するが、これに限るものではなく、例えば、装置の左右に配置してもよいことは言うまでもない。

　これにより、血液浄化装置１００は、透析治療をする患者ＰのベッドＢ周りに遮蔽カーテンＣが透析施設Ｒに設置されている場合に、装置背面１００ｂ側の吸気口１０１ｉ、１０３ｉから吸気した外気を浄化処理した後に装置正面１００ｆ側の排気口６１ｏ、６３ｏから排気することができる。このため、その排気空気はベッドＢ周りのカーテンＣの内側に沿うように水平方向に周回して装置背面１００ｂ側に回り込むことができ、カーテンＣで仕切られている空間内の空気を循環させて治療環境を繰り返し浄化することができる。

　＜第６実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の血液浄化装置１００においては、上述実施形態と同様の作用効果に加えて、患者Ｐの治療環境を仕切るカーテンＣを利用して、その治療環境内の空気を強制的に浄化処理することができ、患者Ｐの周辺の透析治療の環境を積極的に浄化することを実現することができる。

　＜第７実施形態＞
　図１４は本発明に係る血液浄化装置の第７実施形態を示す図である。
　図１４において、血液浄化装置１００は、例えば、上述実施形態における吸気口および排気口の一方または双方に、風向を変更する風向板７１が設置されており、装置内部に吸気して排気する外気の流れを風向板７１により調整して、吸排気する空気を狙った空間に設定することができるようになっている。

　これにより、血液浄化装置１００は、例えば、患者Ｐの横臥するベッドＢの高さや、患者Ｐの座っている治療用椅子などに応じた所望の高さの空間の外気を風向板７１により積極的に吸排気して浄化された治療環境を確保することができる。

　＜第７実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の血液浄化装置１００においては、上述実施形態と同様の作用効果に加えて、風向板７１を吸気口や排気口に設置することによって、治療環境内の所望の位置を狙って浄化処理することができ、患者Ｐの周辺の透析治療の環境を積極的に浄化することを実現することができる。

　＜第８実施形態＞
　図１５は本発明に係る血液浄化装置の第８実施形態を示す図である。
　図１５において、血液浄化装置１００は、例えば、上述実施形態における風向板７１に代えて、吸気口および排気口の一方または双方に風向を変更する蛇腹８１が設置されており、装置内部に吸気して排気する外気の流れを蛇腹８１により調整して、吸排気する空気を狙った空間に設定することができるようになっている。

　これにより、血液浄化装置１００は、例えば、患者Ｐの横臥するベッドＢの高さや、患者Ｐの座っている治療用椅子などに応じた所望の高さの空間の外気を蛇腹８１により積極的に吸排気して浄化された治療環境を確保することができる。

　＜第８実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の血液浄化装置１００においては、上述実施形態と同様の作用効果に加えて、蛇腹８１を吸気口や排気口に設置することによって、治療環境内の所望の位置を狙って浄化処理することができ、患者Ｐの周辺の透析治療の環境を積極的に浄化することを実現することができる。

　＜第９実施形態＞
　図１６は本発明に係る血液浄化装置の第９実施形態を示す図である。
　図１６において、血液浄化装置１００は、制御部１５０に、光センサ９１、人感センサ９３、および音センサ９５が各種センサ情報を検出可能に接続されており、制御部１５０は、予め設定されている閾値を各種センサ情報のいずれかが超えたときに、吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６や浄化ユニット１５の駆動を開始して稼働させるように設定されている。ここで、本実施形態では、光センサ９１、人感センサ９３、および音センサ９５の３種のセンサを備える場合を一例にして説明するが、これに限るものではなく、いずれか１種または２種を備える場合に適用してもよいことは言うまでもない。

　光センサ９１は、透析施設Ｒの照明のＯＮ・ＯＦＦに応じた明るさを検出する、例えば、光電センサが採用されて設置されており、制御部１５０は、その照明ＯＮを検知する閾値を超える光度情報を受け取ったときに、透析治療が開始されるものとして、吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６や浄化ユニット１５の駆動を開始する。

　人感センサ９３は、ベッドＢを利用する患者Ｐや操作表示部１１０の入力操作をする医者などを感知する、例えば、赤外線センサが採用されて設置されており、制御部１５０は、その感知と判定する人感情報を受け取ったときに、透析治療が開始されるものとして、吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６や浄化ユニット１５の駆動を開始する。

　音センサ９５は、ベッドＢを利用する患者Ｐや操作表示部１１０の入力操作をする医者などの会話や、機材の搬入音などの活動音を検出するマイクや増幅器などが設置されており、制御部１５０は、その音声情報を受け取ったときに、透析治療が開始されるものとして、吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６や浄化ユニット１５の駆動を開始する。

　特に、制御部１５０は、音センサ９５の音声情報の大きさに応じて、吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６による吸気量を増やすなどして処理能力を増加するなど調整することもでき、例えば、通常の病院施設の騒音レベル４５ｄＢ（日本医療福祉病院設備協会：病院空調設備の設計ガイドライン）や普通会話の騒音レベル６０ｄＢ程度であることを基準として、音声情報の音量がその６０ｄＢを超えるか否かで、会話時などに飛散する飛沫を強制的に吸引処理するなど設定することができる。なお、治療中の警報音や報知音に反応しないように、所定以上の騒音レベルを超える場合には駆動開始しないように設定してもよい。

　さらに、この音センサ９５は、指向性マイクとして患者Ｐの方向に向けて、効果的に会話等に連動して治療環境を清浄な空気に浄化するようにしてもよい。

　これにより、血液浄化装置１００は、患者Ｐなどの在室者の咳やくしゃみや大声などのように、ウィルスなどの飛散が多くなる可能性が高い場合に、自動的に浄化能力を増強することができる。

　＜第９実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の血液浄化装置１００においては、上述実施形態の作用効果に加えて、治療環境に応じて自動的に吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６などの駆動を開始して浄化処理を稼働させることができ、駆動に伴う騒音の発生や電力消費を抑えつつ治療環境の浄化処理を実行することができる。

　＜第１０実施形態＞
　図１７および図１８は本発明に係る血液浄化管理システムの一実施形態を示す図である。

　図１７において、血液浄化装置１００は、他の血液浄化装置１００と共に、患者ＰのベッドＢが複数配置されている透析施設（治療室）Ｒに設置されている管理装置Ｍｐｃに、有線接続されている（無線接続でもよい）。管理装置Ｍｐｃは、例えば、透析施設Ｒ内に設置されている血液浄化装置１００との間で制御信号のやり取りをすることにより、患者Ｐ（ベッドＢ）毎の治療履歴や治療スケジュールを含めて、個々の血液浄化装置１００の稼働スケジュールを一括管理する管理システムとして機能する。この管理装置Ｍｐｃは、例えば、ＣＰＵがメモリ内に格納されている制御プログラムに基づいて各種設定情報に応じた制御処理を実行してモニタ出力するワークステーションにより構築されており、ローカルなネットワーク接続されているベッドＢ（患者Ｐ）毎の血液浄化装置１００が透析施設Ｒ全体で効率的に透析治療処理を行い得るシステムに構築されている。すなわち、管理装置Ｍｐｃが血液浄化管理システムを構成している。

　管理装置Ｍｐｃは、血液浄化装置１００の制御部１５０毎に相互に制御信号を送受信して連携させるようになっており、管理装置Ｍｐｃでの操作入力だけでなく、個々の血液浄化装置１００の操作表示部１１０から操作入力することもできるようになっている。

　具体的には、管理装置Ｍｐｃは、透析施設Ｒで透析治療する患者ＰのベッドＢ脇の血液浄化装置１００に透析制御信号を送って透析治療処理と空気浄化処理を開始するのに加えて、その患者ＰのベッドＢの周囲の隣接する空きベッドＢ脇の血液浄化装置１００の制御部１５０に浄化制御信号を送って周辺空気の浄化処理を開始するようになっている。

　例えば、管理装置Ｍｐｃは、図１７に示すように、透析施設Ｒのうちの患者ＰのベッドＢｐ脇の血液浄化装置１００の制御部１５０に透析実行命令を送って透析治療処理と空気浄化処理を開始するのと並行して、その患者ベッドＢｐだけでなく、その患者ベッドＢｐに隣接する空きベッドＢｖｎ脇の血液浄化装置１００の制御部１５０に浄化制御信号を送って周辺空気の浄化処理を開始するようになっている。

　この場合、管理装置Ｍｐｃは、例えば、図１８に示すように、午前に一人の患者Ｐ１、午後に二人の患者Ｐ２、Ｐ３に、それぞれ４時間の透析治療を行う場合、透析施設Ｒの開場から閉場までの稼働期間内における透析治療のスケジュールに合わせて、血液浄化装置１００の駆動制御を適宜に実行する。

　詳細には、患者Ｐ１、Ｐ２のベッドＢｐや隣接空きベッドＢｖｎの血液浄化装置１００Ａ、１００Ｃが電源投入（ＯＮ）から遮断（ＯＦＦ）まで稼働されて、患者Ｐ１、Ｐ２の利用するベッドＢｐ脇の血液浄化装置１００Ａでは午前・午後の２人の患者の透析治療のスケジュールに応じた時刻に透析制御信号を受け取って必要な各種処理が実行されるのに対して、隣接する空きベッドＢｖｎ脇の血液浄化装置１００Ｃではその透析治療の開始時に浄化制御信号を受け取って吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６と共に浄化ユニット１５を駆動させて、使用ベッドＢｐ周りの周辺ベッドＢｖｎまでの広い範囲の周辺空気の浄化処理を開始して透析治療終了や電源遮断まで継続するようになっている。

　また、午後に一人の患者Ｐ３に４時間の透析治療を行う場合には、その透析治療のスケジュールに合わせて、血液浄化装置１００の駆動制御を適宜に実行する。

　詳細には、患者Ｐ３のベッドＢｐや隣接する空きベッドＢｖｎの血液浄化装置１００Ｂ、１００Ｄが電源投入（ＯＮ）から遮断（ＯＦＦ）まで稼働されて、患者Ｐ３の利用するベッドＢｐ脇の血液浄化装置１００Ｂでは午後の１人の患者の透析治療のスケジュールに応じた時刻に透析制御信号を受け取って必要な各種処理が実行されるのに対して、隣接する空きベッドＢｖｎ脇の血液浄化装置１００Ｄではその透析治療の開始時に浄化制御信号を受け取って吸気口１０１ｉ、１０３ｉの吸気ファン１６と共に浄化ユニット１５を駆動させて、使用ベッドＢｐ周りの周辺ベッドＢｖｎまでの広い範囲の周辺空気の浄化処理を開始して透析治療終了や電源遮断まで継続するようになっている。

　＜第１０実施形態の効果＞
　このように、本実施形態の透析施設Ｒでは、患者Ｐの利用する血液浄化装置１００の稼働を設定するだけで、個々に各種駆動条件などの設定を行う手間なく連携させることができ、ベッドＢの周辺に隣接する周辺空気も含む広い範囲内でウィルスや細菌の殺菌・不活性化処理された浄化済み空気の周囲環境内で透析治療を行うことができる。

　＜実施形態のまとめ＞
　次に、以上説明した実施形態における符号などを援用して、本件発明を構成する発明特定事項を連記する。なお、下記の各符号などは、特許請求の範囲における構成要素を実施形態の記載を援用して説明するに過ぎず、その構成要素を具体的な部材等に限定するものではないことは言うまでもない。

　「１」　血液浄化治療を実行する血液浄化部（ダイアライザや血液ポンプ１２３など）を有する血液浄化装置であって、
　吸気した外気を浄化した後に排気する空気浄化部（吸気ファン１６や浄化ユニット１５）と、前記血液浄化部および前記空気浄化部を制御する制御部（１５０）と、を備え、
　前記制御部は、前記血液浄化部の稼働に連動して前記空気浄化部を駆動させて、前記血液浄化部により血液を浄化する患者の周辺空気を前記空気浄化部により浄化する、血液浄化装置。

　「２」　前記血液浄化部を備える装置本体における発熱箇所（プリント基板１５３、１５５）を経由するように外気を吸気して排気する通気経路（上部空間１０１や下部空間１０３）途中に前記空気浄化部が配置されている、「１」に記載の血液浄化装置。

　「３」　前記空気浄化部は、前記血液浄化部を備える装置本体と別装置（空気浄化装置２０、３０）として構成されて、前記制御部に有線または無線により連携動作可能に接続されている、「１」に記載の血液浄化装置。

　「４」　前記血液浄化部における前記外気の吸気口（１０１ｉ、１０３ｉ）および排気口（１０１ｏ、１０３ｏ）のうちの少なくとも前記吸気口が前記患者の頭部付近に設置されている、「１」から「３」のいずれか1つに記載の血液浄化装置。

　「５」　前記吸気口および前記排気口の一方または双方に、空気の流動方向を変更する部材（風向板７１、蛇腹８１）が設置されている、「４」に記載の血液浄化装置。

　「６」　前記血液浄化部を備える装置本体の正面（１００f）と背面（１００ｂ）、または、前記装置本体の両側面（１００ｓ）に、前記吸気口および前記排気口が配置されている、「４」または「５」に記載の血液浄化装置。

　「７」　前記吸気口および前記排気口の一方または双方に、前記通気経路を外部に延長する延長通気経路（流路ユニット４０）が設置されている、「４」から「６」のいずれか１つに記載の血液浄化装置。

　「８」　前記延長通気経路を形成する通路部材（流路ユニット５０）が変形可能な材料により作製されて、前記吸気口および前記排気口の一方または双方の延長位置を任意に調整可能な、「７」に記載の血液浄化装置。

　「９」　前記制御部は、前記血液浄化部の稼働スケジュールを設定する機能を備えて、前記空気浄化部を前記稼働スケジュールに連動させて駆動させる、「１」から「８」のいずれか１つに記載の血液浄化装置。

　「１０」　光を検知する光センサ、人間を感知する人感センサ、および音声を検出する音センサのうちの少なくとも１つ以上を備えて、
　前記センサの信号に基づいて前記空気浄化部の駆動を制御する、「１」から「９」のいずれか１つに記載の血液浄化装置。

　「１１」　前記音センサの検出する音声信号の大きさに基づいて前記空気浄化部の吸気能力を制御する、「１０」に記載の血液浄化装置。

　「１２」　上記の「１」から「１１」のいずれか１つに記載の血液浄化装置の複数台が接続されて稼働スケジュールを管理するシステム（管理装置Ｍｐｃ）であって、
　前記血液浄化部が稼働する前記血液浄化装置の周囲に設置されている別個の前記血液浄化装置の１台または複数台に、前記空気浄化機能を駆動させる制御信号を送る、血液浄化管理システム。

　上記「１」～「１２」の場合には、血液浄化だけでなく、治療環境における空気浄化も行って患者の周辺空気を手間なく簡易かつ容易に清浄にすることができる。

　上記「７」、「８」の場合には、吸排気口を任意の位置に設定して、効果的に治療環境における周辺空気の浄化を図ることができる。

　上記「９」の場合には、血液浄化装置の稼働スケジュールに合わせて、空気浄化を自動的に行うことができ、意識することなく、治療環境の周辺空気を浄化することができる。

　上記「１０」、「１１」の場合には、治療に関係する人に連動して、また、その人の会話などに連動して、効果的に治療環境における周辺空気の浄化を図ることができる。

　上記「１２」の場合には、血液浄化装置の稼働スケジュールに合わせて、周辺に設置されている血液浄化装置を連携させて、空気浄化を自動的に行うことができ、意識することなく、治療環境のより広い範囲の周辺空気を浄化することができる。

　本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。

１５……浄化ユニット
１６……吸気ファン
１７……紫外線発光体
１８……光触媒担持フィルタ
２０、３０……空気浄化装置
２１、４１、１０１ｉ、１０３ｉ……吸気口
２３、３３，４３、５３、１０１ｏ、１０３ｏ……排気口
４０、５０……流路ユニット
５２……排気ダクト
７１……風向板
８１……蛇腹
９１……光センサ
９３……人感センサ
９５……音センサ
１００、１００Ａ～１００Ｄ……血液浄化装置
１００ｂ……装置背面
１００ｆ……装置正面
１００ｓ……装置側面
１０１……上部空間
１０３……下部空間
１５０……制御部
１５１、１５３、１５５……プリント基板
１６０……支持ポール
Ｂ、Ｂｐ、Ｂｖ、Ｂｖｎ……ベッド
Ｃ……遮蔽カーテン
Ｍｐｃ……管理装置
Ｐ、Ｐ１～Ｐ３……患者
Ｒ……透析施設

Claims (12)

1. 　血液浄化治療を実行する血液浄化部を有する血液浄化装置であって、
   　外気を吸気し、吸気した外気を浄化した後に排気する空気浄化部と、前記血液浄化部および前記空気浄化部を制御する制御部と、を備え、
   　前記制御部は、前記血液浄化部の稼働に連動して前記空気浄化部を駆動させて、前記血液浄化部により血液を浄化する患者の周辺空気を前記空気浄化部により浄化する、血液浄化装置。
2. 　前記血液浄化部を備える装置本体における発熱箇所を経由するように外気を吸気して排気する通気経路途中に前記空気浄化部が配置されている、請求項１に記載の血液浄化装置。
3. 　前記空気浄化部は、前記血液浄化部を備える装置本体と別装置として構成されて、前記制御部に有線または無線により連携動作可能に接続されている、請求項１に記載の血液浄化装置。
4. 　前記血液浄化部における前記外気の吸気口および排気口のうちの少なくとも前記吸気口が前記患者の頭部付近に設置されている、請求項１から請求項３のいずれか1項に記載の血液浄化装置。
5. 　前記吸気口および前記排気口の一方または双方に、空気の流動方向を変更する部材が設置されている、請求項４に記載の血液浄化装置。
6. 　前記血液浄化部を備える装置本体の正面と背面、または、前記装置本体の両側面に、前記血液浄化部における吸気口および排気口が配置されている、請求項１から請求項５のいずれか１項に記載の血液浄化装置。
7. 　前記吸気口および前記排気口の一方または双方に、前記血液浄化部を備える装置本体内の前記吸気口および前記排気口の間の通気経路を外部に延長する延長通気経路が設置されている、請求項４から請求項６のいずれか１項に記載の血液浄化装置。
8. 　前記延長通気経路を形成する通路部材が変形可能な材料により作製されて、前記吸気口および前記排気口の一方または双方の延長位置を任意に調整可能な、請求項７に記載の血液浄化装置。
9. 　前記制御部は、前記血液浄化部の稼働スケジュールを設定する機能を備えて、前記空気浄化部を前記稼働スケジュールに連動させて駆動させる、請求項１から請求項８のいずれか１項に記載の血液浄化装置。
10. 　光を検知する光センサ、人間を感知する人感センサ、および音声を検出する音センサのうちの少なくとも１つ以上を備えて、
    　前記センサの信号に基づいて前記空気浄化部の駆動を制御する、請求項１から請求項９のいずれか１項に記載の血液浄化装置。
11. 　前記音センサの検出する音声信号の大きさに基づいて前記空気浄化部の吸気能力を制御する、請求項１０に記載の血液浄化装置。
12. 　上記の請求項１から請求項１１のいずれか１項に記載の血液浄化装置の複数台が接続されて稼働スケジュールを管理するシステムであって、
    　前記血液浄化部が稼働する前記血液浄化装置の周囲に設置されている別個の前記血液浄化装置の１台または複数台に、前記空気浄化部を駆動させる制御信号を送る、血液浄化管理システム。

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