WO2022244162A1 - 電動機ユニット - Google Patents
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Abstract
駆動モータと、所定の駆動源により駆動される発電モータと、駆動モータ及び発電モータをそれぞれのシャフト軸が略平行となるように該シャフト軸の延在方向に略直交するモータ配置方向に並べて収容するハウジングと、を備える電動機ユニットにおいて、駆動モータ及び発電モータのそれぞれのシャフト軸に取り付けられる各レゾルバが掛止されるとともに、軸方向において駆動モータ及び発電モータを覆うようにハウジングに取り付けられる第1カバーと、第1カバーを軸方向において駆動モータ及び発電モータとは反対側から覆うように、該第1カバーに取り付けられる第2カバーと、第1カバーにおける第2カバーに対する対向面に突出して、第2カバーに当接する突起と、を備える電動機ユニットを提供する。
Description
本発明は、電動機ユニットに関する。
車両において所定の動力源をケースに収容してなる駆動ユニット、特に、ケースに電動機(モータ)を収容してなる電動機ユニットにおいて、ケースに取り付けられるカバーの膜振動による放射音が問題となることがある。この問題に対して、JP2020-106095Aで提案されている電動機ユニットでは、カバーの膜振動が発生する部分をボルトで締結することで膜振動を抑制している。
上記電動機ユニットにおけるカバーは、通常、駆動源が収容されているケース内に水分が進入しないように防水性能が求められる。一方で、JP2020-106095Aは、膜振動を抑制するためのボルト締結部を追加する構造をとるため、当該ボルト締結部の周辺に防水のためのシール構造を設ける必要がある。すなわち、膜振動を抑制するために、ボルト締結部及びそのための防水シール構造を新たに追加することとなるためスペースを要するとともに、構造が複雑化するという問題がある。
したがって、本発明の目的は、スペースを削減しつつ簡易な構成でカバーの膜振動を抑制できる電動機ユニットを提供することにある。
本発明のある態様によれば、駆動モータと、所定の駆動源により駆動される発電モータと、駆動モータ及び発電モータを並列に収容するハウジングと、を備える電動機ユニットが提供される。この電動機ユニットは、駆動モータ及び発電モータのそれぞれのシャフト軸に取り付けられる各レゾルバが掛止されるとともに、軸方向において駆動モータ及び発電モータを覆うようにハウジングに取り付けられる第1カバーと、第1カバーを軸方向において駆動モータ及び発電モータとは反対側から覆うように、該第1カバーに取り付けられる第2カバーと、第1カバーにおける第2カバーに対する対向面から突出して、第2カバーに当接する突起と、を備える。
以下、本発明の各実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1Aは、電動機ユニット100の要部斜視図である。また、図1Bは、図1AのA-A断面図である。電動機ユニット100は、電動車両またはハイブリッド車両等の車両(図示しない)の走行駆動源となる駆動モータ15、駆動モータ15の駆動電力を生成(発電)する発電モータ17、及びこれらを制御するための各インバータ(図示せず)を一体的に統合させたユニットである。
図1A及び図1Bに示すように、電動機ユニット100は、駆動モータ15及び発電モータ17をアウターハウジング10内に収容する構成をとる。より具体的には、アウターハウジング10内において、駆動モータ15及び発電モータ17は、それぞれの駆動シャフト(後述するロータ軸15A,17A)が相互に略平行となるとともに(図のx軸方向に沿うように)、当該の駆動シャフト延在方向(x軸方向)に対して直交するモータ配置方向(図のy軸方向)に並ぶように収容される。
なお、電動機ユニット100が車両に搭載される場合、典型的には、アウターハウジング10内の駆動モータ15及び発電モータ17のモータ配置方向が車両前後方向と略一致するレイアウトが採用される。
駆動モータ15は、主として車両の走行駆動源として機能する電動機である。一方、発電モータ17は、図示しないエンジン(内燃機関)等の駆動源により駆動されることで、電力を生成する電動機である。なお、発電モータ17で発電された電力は、図示しないバッテリなどに供給され、適宜、駆動モータ15に駆動電力として供給される。
アウターハウジング10は、電動機ユニット100の外殻を形成するハウジングである。駆動モータ15及びインバータは、アウターハウジング10内に収容されることにより、電動機ユニット100として一体化される。アウターハウジング10は2つの筒状部が平行に並ぶ形状を有する。一方の筒状部には、駆動モータ15及びこれを収容する第1インナーハウジング14が収容され、他方の筒状部には発電モータ17及びこれを収容する第2インナーハウジング16が収容される。
第1インナーハウジング14は、焼き嵌め等の方法により、駆動モータ15のステータ15Bを固定する略円筒形状部材である。また、第2インナーハウジング16は、焼き嵌め等の方法により、発電モータ17のステータ17Bを固定する略円筒形状部材である。さらに、駆動モータ15のシャフト軸を構成するロータ軸15A及び発電モータ17のシャフト軸を構成するロータ軸17Aには、金属製のリヤカバー(第1カバー)12が固定される。
ロータ軸15A,17Aの基端部(図上x軸正方向の端部)には、それぞれ、駆動モータ15の回転速度を検出するレゾルバとしての駆動モータ用レゾルバ21、及び発電モータ17の回転速度を検出するレゾルバとしての発電モータ用レゾルバ22が設けられている。
また、リヤカバー12は、軸方向から駆動モータ15及び発電モータ17を覆うようにアウターハウジング10に取り付けられる。これにより、電動機ユニット100を形成するときに、リヤカバー12に固定されたロータ軸15A,17Aは、それぞれ、ステータ15B,ステータ17Bの中心部分に挿入される。さらに、リヤカバー12には、駆動モータ用レゾルバ21、及び発電モータ用レゾルバ22が掛止される。
さらに、リヤカバー12には、駆動モータ用レゾルバ21及び発電モータ用レゾルバ22を軸方向において(特にx軸正から負に向かう方向に沿って)覆う金属製のレゾルバカバー(第2カバー)23が取り付けられている。以下、本実施形態のリヤカバー12及びレゾルバカバー23の構成について、さらなる詳細を説明する。
図2は、リヤカバー12の正面図であり、図3は、図2のB-B線概略断面図である。図示のように、リヤカバー12におけるレゾルバカバー23に対する対向する面(以下、「リヤカバー外表面12A」とも称する)には、該リヤカバー外表面12Aから所定の長さ(以下、「突出長さL」とも称する)で突出する突起であるボス25が形成されている。
本実施形態のボス25は、リヤカバー外表面12A上においてリヤカバー12と一体的に鋳造されることで形成される。なお、図1においてはボス25が略円筒形状に示されているが、ボス25の具体的な形状はこれに限られるものではない。
また、ボス25の突出長さLは、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態で、ボス25の先端面25aがレゾルバカバー23においてリヤカバー12と対向する面(以下、「レゾルバカバー内表面23A」とも称する)を適切な押し付け量で押圧するように調節(設計)される。より具体的に、突出長さLは、レゾルバカバー23の膜振動を抑制しつつも、当該レゾルバカバー23に過度な応力集中が生じないようにする観点から適切な値に設定される。特に、突出長さLは、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態で、ボス25による押圧力がレゾルバカバー23を適切に弾性変形させる範囲(弾性限界を超えない範囲)とするように定めることが好ましい。具体的な数値は、レゾルバカバー23の構造(形状及び材質など)によって異なるが、例えば、突出長さLを0.15mm~0.2mmの間に設定することができる。
特に、本実施形態のボス25は、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態で、モータ配置方向(y軸方向)において駆動モータ15と発電モータ17の間(より具体的には、ロータ軸15Aとロータ軸17Aの間)に位置にしている。より詳細には、ボス25は、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態で、モータ配置方向(y軸方向)においてロータ軸15Aとロータ軸17Aを結ぶ線分PLの中点位置Mに位置する。
図4は、レゾルバカバー23の構成を説明する図である。図示のように、本実施形態のレゾルバカバー23は、上記レゾルバカバー内表面23A及び図示しないその裏面を有し、横長の略板状体として構成される。特に、レゾルバカバー23のレゾルバカバー内表面23Aは、この略板状体の外周の近傍の縁部分を構成する外縁領域23Aa及びそれ以外の内側領域23Abにより構成される。
レゾルバカバー内表面23Aの外縁領域23Aaには、その全域に亘って略等間隔にボルト27を挿通させるボルト孔23Aaaが設けられている。すなわち、レゾルバカバー23は、ボルト27により外縁領域23Aaのほぼ全域が固定された状態でリヤカバー12に取り付けられることとなる。
また、レゾルバカバー内表面23Aの内側領域23Abは、レゾルバカバー23の長手方向(図上y軸方向)における略中央位置にボス25を当接させる中央凹部23Aba、及び当該長手方向において中央凹部23Abaを挟んだ両側に位置する曲面凸部23Abbにより構成される。
中央凹部23Abaは、レゾルバカバー内表面23Aにおいて、ボス25の先端面25aを当接させることを想定した領域である。特に、本実施形態の中央凹部23Abaは、ボス25の先端面25aが当接した状態で適切な面圧が確保されるように平坦面形状(曲面凸部23Abbに対して凹んだ面形状)に形成されている。なお、図4においては参考のため、当接するボス25の態様の一例を仮想線で示している。
一方、曲面凸部23Abbは、中央凹部23Abaに対して突出した凸面形状に形成されている。なお、この曲面凸部23Abbの凸面形状に起因してレゾルバカバー23の剛性(膜振動の振動系における共振点)が向上する。このため、当該凸面形状によってもレゾルバカバー23の膜振動を抑制する効果が得られる。また、本実施形態のレゾルバカバー23では、特に、リヤカバー12に対する対向面を構成するレゾルバカバー内表面23Aに曲面凸部23Abbを形成することで、上述の膜振動を抑制する構成を実現している。すなわち、レゾルバカバー23の平面形状がリヤカバー12に向かって突出する凸形状に形成されているので、当該レゾルバカバー23の外側(より詳細には電動機ユニット100の外側)への突出を抑えることができる(図1A参照)。したがって、レゾルバカバー23の膜振動を抑制しつつ、外側のスペースの削減も図られる。
さらに、本実施形態のレゾルバカバー23では、中央凹部23Abaを挟んだ一方側の曲面凸部23Abbの長手方向(図上y軸方向)における所定位置(以下、「第1位置P1」とも称する)が、ロータ軸17Aのy軸方向における位置と略一致する。また、本実施形態のレゾルバカバー23では、中央凹部23Abaを挟んだ他方側の曲面凸部23Abbの長手方向(図上y軸方向)における所定位置(以下、「第2位置P2」とも称する)が、ロータ軸15Aのy軸方向における位置と略一致する。
さらに、図4に示すように、レゾルバカバー23は長手方向における中心位置(内側領域23Abの位置)に対して対称な形状である。このため、レゾルバカバー23は長手方向において、第1位置P1及び第2位置P2は、内側領域23Abを挟んで当該内側領域23Abからほぼ等距離となる。
そして、上述のように、ボス25は、リヤカバー外表面12A上においてロータ軸15Aとロータ軸17Aを結ぶ線分PLの中点位置Mに相当する位置に設けられている。このため、上記レゾルバカバー23の形態であれば、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態において、ボス25がレゾルバカバー内表面23Aの幾何学中心位置(外縁領域23Aaを固定端とする膜振動において振幅が最大となる位置)でレゾルバカバー23を押圧することとなる。結果として、レゾルバカバー23における膜振動の抑制効果を高めることができる。
以上説明した本実施形態の電動機ユニット100の作用効果について説明する。
本実施形態の電動機ユニット100は、駆動モータ15と、所定の駆動源であるエンジンにより駆動される発電モータ17と、駆動モータ15及び発電モータ17をそれぞれのシャフト軸(ロータ軸15A及びロータ軸17A)が略平行となるように該ロータ軸15A,17Aに直交するモータ配置方向(y軸方向)に並べた収容するハウジング(アウターハウジング10,第1インナーハウジング14,第2インナーハウジング16)と、を備える。
そして、この電動機ユニット100は、駆動モータ15及び発電モータ17のそれぞれのロータ軸15A,17Aに取り付けられる各レゾルバ(駆動モータ用レゾルバ21及び発電モータ用レゾルバ22)が掛止されるとともに、軸方向(x軸方向)において駆動モータ15及び発電モータ17を覆うようにハウジング(特にアウターハウジング10)に取り付けられる第1カバー(リヤカバー12)と、リヤカバー12を軸方向(x軸方向)において駆動モータ15及び発電モータ17とは反対側から覆うように、該リヤカバー12に取り付けられる第2カバー(レゾルバカバー23)と、リヤカバー12におけるレゾルバカバー23に対する対向面(リヤカバー外表面12A)から突出して、レゾルバカバー23に当接する突起としてのボス25と、を備える。
これにより、リヤカバー12から突出するボス25がレゾルバカバー23に当接することでこれを押圧する構造が実現されるので、レゾルバカバー23の共振点(固有振動数)を高めて膜振動を抑制することができる。特に、本実施形態の構成であれば、追加のボルト締結構造及びこれに付随する防水シール構造などを省略してスペースの削減及び構造の簡素化を実現しつつ、リヤカバー12の膜振動を抑制することができる。
また、ボス25は、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態でレゾルバカバー23を弾性変形させる所定の突出長さLに構成される。なお、本実施形態において、「ボス25はレゾルバカバー23を弾性変形させる」とは、ボス25がレゾルバカバー23を押圧して当該レゾルバカバー23を圧縮させる状態であって、ボス25とレゾルバカバー23の間において所望の固定強度(特に膜振動抑制効果が得られる固定強度)を実現しつつも、当該圧縮がレゾルバカバー23の塑性変形に到達しない状態(弾性限界を超えていない状態)を意味する。したがって、レゾルバカバー23を弾性変形させるボス25の突出長さLとは、レゾルバカバー23への押圧力が当該レゾルバカバー23の塑性変形をもたらさないように定められる(設計される)長さを意味することとなる。
これにより、ボス25のレゾルバカバー23への押圧力を、ボス25とレゾルバカバー23の間の面圧をより好適(ボス25がレゾルバカバー内表面23Aに対して滑らないように)に維持することができる。結果として、ボス25による膜振動の抑制効果をより確実に発揮することができる。
特に、突出長さLは、ボス25とレゾルバカバー23を含む振動系における剛性を高める効果、及びボス25とレゾルバカバー23の間の面圧維持の双方のバランスを考慮して適切な値に設定されることが好ましい。
より具体的に、単純にボス25とレゾルバカバー23を含む振動系における剛性を高める観点からは、ボス25のレゾルバカバー23への押し当て量(突出長さL)をできるだけ大きくすることが好ましい。一方で、押し当て量(突出長さL)を大きくしすぎると、ボス25による押圧力がレゾルバカバー23の弾性域を超え、ボス25とレゾルバカバー23のレゾルバカバー内表面23Aとの間の面圧が保てなくなり、逆に振動抑制効果が低下する。
このため、突出長さLは、振動系における剛性を高くする効果と、ボス25とレゾルバカバー23のレゾルバカバー内表面23Aとの間の面圧を維持する効果と、の双方のバランスを考慮した上で適切な値に設定されることが特に好ましい。なお、ボス25とレゾルバカバー23のレゾルバカバー内表面23Aとの間の面圧を考慮するにあたり、当該面圧をレゾルバカバー23のレゾルバカバー内表面23Aの平面度、及びボス25の先端面25aの平面度に基づいて評価することが特に好ましい。
さらに、レゾルバカバー23は、該レゾルバカバー23の外縁領域23Aaが所定の締結部材(ボルト27)によりリヤカバー12に締結される。そして、ボス25は、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態で、モータ配置方向(y軸方向)における駆動モータ15及び発電モータ17のそれぞれのロータ軸15A,17Aの間の位置に形成される。
これにより、レゾルバカバー23の外縁領域23Aaがリヤカバー12に固定されている構造の振動系(特に、外縁領域23Aaが固定端となる基本振動系)において、ボス25を当該振動系において振幅が相対的に大きくなる部分でレゾルバカバー23に押し当てることができる。したがって、膜振動の抑制効果をより高めることができる。
より詳細には、レゾルバカバー23は、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態において、ロータ軸15A及びロータ軸17Aがそれぞれ、モータ配置方向(y軸方向)におけるレゾルバカバー23の中央領域(中央凹部23Aba)から相互に略同一距離となる形状に構成される。そして、ボス25は、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態で、モータ配置方向(y軸方向)における駆動モータ15及び発電モータ17のそれぞれのロータ軸15A,17Aを結ぶ線分PLの中点位置Mに形成される。
これにより、レゾルバカバー23の外縁領域23Aaが固定端となる振動系において、ボス25を当該振動系において振幅がより大きくなる部分でレゾルバカバー23に押し当てることができる。したがって、膜振動の抑制効果をより一層高めることができる。
さらに、ボス25は、リヤカバー外表面12Aにおいて、リヤカバー12と一体に鋳造されることで形成される。
これにより、リヤカバー12と一体化されたボス25によって、ボルト等の追加の構造を要することなく、レゾルバカバー23の膜振動を好適に抑制することができる。結果として、膜振動の抑制効果を実現しつつも、製造コストの増大が抑制された電動機ユニット100を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態及び各変形例で説明した構成は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を限定する趣旨ではない。
例えば、上記実施形態では、レゾルバカバー23のレゾルバカバー内表面23Aに関し、ボス25が当接する中央凹部23Abaを除いた領域に曲面凸部23Abbを設け、当該形状そのものによっても外側のスペースの削減及び膜振動の抑制を実現する例を説明した。しかしながら、レゾルバカバー内表面23Aの形状を適宜変更した態様も、本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、レゾルバカバー内表面23Aの全体的に平坦面とした態様も、本発明の技術的範囲に含まれる。
一方で、ボス25がレゾルバカバー内表面23Aに当接することに起因した振動抑制効果に加え、レゾルバカバー23の形状そのものによっても振動を抑制し得る構成を採用することがより好ましく、さらに当該レゾルバカバー23の外側のスペースの削減も可能となる構成(上記実施形態で説明した構成)を採用することがより一層好ましい。特に、振動抑制効果及び外側のスペース削減効果を実現できるレゾルバカバー23の形状については、ボス25のレゾルバカバー内表面23Aへの押し当て機能を阻害しない範囲において、上記実施形態以外の任意の形状を採用することも可能である。例えば、レゾルバカバー23を比較的径の大きい平坦な円板形状(図4に示すレゾルバカバー23の長尺方向における最大長さ程度の直径の円板形状)に形成することで、レゾルバカバー23の外側への突出を抑えてスペースを削減する効果及び当該形状に起因する振動抑制効果の双方を実現しても良い。しかしながら、外側のスペースの削減効果をより高める観点から、レゾルバカバー23がリヤカバー12に取り付けられた状態において当該レゾルバカバー23の面領域が略全体的にリヤカバー12に対して凸となる形状(外側に対して凹となる形状)により形成する構造(すなわち図1A及び図4に示す構造)を採用することが最も好ましい。
さらに、上記実施形態のようにボス25をリヤカバー12に形成する構造(特に一体に形成する構造)に代えて、ボス25をレゾルバカバー23に形成する構造(特に一体に形成する構造)を採用しても良い。この構造を採用する場合であっても、実質的にボス25がリヤカバー外表面12Aから突出してレゾルバカバー23に当接する構成(レゾルバカバー23に押圧する構成)が実現されることとなる。すなわち、上記実施形態の構造を採用した場合と同様に、追加のボルト締結構造及びこれに付随する防水シール構造などを省略してスペースの削減及び構造の簡素化を実現しつつ、リヤカバー12の膜振動を抑制する電動機ユニット100を実現することができる。
Claims (5)
- 駆動モータと、所定の駆動源により駆動される発電モータと、前記駆動モータ及び前記発電モータをそれぞれのシャフト軸が略平行となるように該シャフト軸の延在方向に略直交するモータ配置方向に並べて収容するハウジングと、を備える電動機ユニットにおいて、
前記駆動モータ及び前記発電モータのそれぞれの前記シャフト軸に取り付けられる各レゾルバが掛止されるとともに、軸方向において前記駆動モータ及び前記発電モータを覆うように前記ハウジングに取り付けられる第1カバーと、
前記第1カバーを前記軸方向において前記駆動モータ及び前記発電モータとは反対側から覆うように、該第1カバーに取り付けられる第2カバーと、
前記第1カバーにおける前記第2カバーに対する対向面から突出して、前記第2カバーに当接する突起と、を備える、
電動機ユニット。 - 請求項1に記載の電動機ユニットであって、
前記突起は、前記第2カバーが前記第1カバーに取り付けられた状態で前記第2カバーを弾性変形させる所定の突出長さに構成される、
電動機ユニット。 - 請求項2に記載の電動機ユニットであって、
前記第2カバーは、
該第2カバーの外縁領域が所定の締結部材により前記第1カバーに締結され、
前記突起は、前記第2カバーが前記第1カバーに取り付けられた状態で、前記モータ配置方向における前記駆動モータ及び前記発電モータのそれぞれの前記シャフト軸の間の位置に形成される、
電動機ユニット。 - 請求項3に記載の電動機ユニットであって、
前記第2カバーは、
該第2カバーが前記第1カバーに取り付けられた状態において、前記駆動モータの前記シャフト軸及び前記発電モータの前記シャフト軸がそれぞれ、前記モータ配置方向における該第2カバーの中央領域から相互に略同一距離となる形状に形成され、
前記突起は、前記第2カバーが前記第1カバーに取り付けられた状態で、前記モータ配置方向における前記駆動モータ及び前記発電モータのそれぞれの前記シャフト軸を結ぶ線分の中点位置に形成される、
電動機ユニット。 - 請求項1~4の何れか1項に記載の電動機ユニットであって、
前記突起は、
前記第1カバーの前記対向面に該第1カバーと一体に鋳造されることで形成される、
電動機ユニット。
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