WO2022210355A1 - 光ファイバ - Google Patents

光ファイバ Download PDF

Info

Publication number
WO2022210355A1
WO2022210355A1 PCT/JP2022/014387 JP2022014387W WO2022210355A1 WO 2022210355 A1 WO2022210355 A1 WO 2022210355A1 JP 2022014387 W JP2022014387 W JP 2022014387W WO 2022210355 A1 WO2022210355 A1 WO 2022210355A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
refractive index
optical fiber
less
fiber according
core
Prior art date
Application number
PCT/JP2022/014387
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
和則 武笠
Original Assignee
古河電気工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 古河電気工業株式会社 filed Critical 古河電気工業株式会社
Priority to EP22780568.6A priority Critical patent/EP4318061A1/en
Priority to CN202280025109.3A priority patent/CN117136321A/zh
Publication of WO2022210355A1 publication Critical patent/WO2022210355A1/ja
Priority to US18/469,607 priority patent/US20240004126A1/en

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02004Optical fibres with cladding with or without a coating characterised by the core effective area or mode field radius
    • G02B6/02009Large effective area or mode field radius, e.g. to reduce nonlinear effects in single mode fibres
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02004Optical fibres with cladding with or without a coating characterised by the core effective area or mode field radius
    • G02B6/02009Large effective area or mode field radius, e.g. to reduce nonlinear effects in single mode fibres
    • G02B6/02014Effective area greater than 60 square microns in the C band, i.e. 1530-1565 nm
    • G02B6/02019Effective area greater than 90 square microns in the C band, i.e. 1530-1565 nm
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02395Glass optical fibre with a protective coating, e.g. two layer polymer coating deposited directly on a silica cladding surface during fibre manufacture
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/036Optical fibres with cladding with or without a coating core or cladding comprising multiple layers
    • G02B6/03616Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference
    • G02B6/03622Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference having 2 layers only
    • G02B6/03627Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference having 2 layers only arranged - +
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/036Optical fibres with cladding with or without a coating core or cladding comprising multiple layers
    • G02B6/03616Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference
    • G02B6/03638Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference having 3 layers only
    • G02B6/0365Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference having 3 layers only arranged - - +

Abstract

光ファイバは、コア部と、前記コア部の外周を取り囲み、前記コア部の最大屈折率よりも低い屈折率であり、屈折率を低下させるドーパントを含むクラッド部と、を備え、前記コア部は、当該光ファイバのなかで平均の屈折率が最大であるセンタコアを有し、前記センタコアの平均の屈折率の前記クラッド部の平均の屈折率に対する比屈折率差が0.20%以上0.50%以下であり、前記クラッド部の外径が70μm以上120μm以下であり、ケーブルカットオフ波長が1530nm以下であり、波長1550nmにおける伝送損失が0.18dB/km以下である。

Description

光ファイバ
 本発明は、光ファイバに関する。
 ガラスの屈折率を低下させるフッ素のようなドーパントをクラッド部にドープすることで、超低伝送損失を実現する光ファイバが開示されている(特許文献1)。この種のクラッド部の屈折率を低下させた光ファイバでは、コア部にドープするドーパントを減らす、あるいはほぼなくすことが可能である。その結果、コア部におけるドーパントの濃度分布に起因するレイリー散乱損失を低減させることで、超低伝送損失の光ファイバを実現することができる。この種の光ファイバでは、たとえば、屈折率を低下させるドーパントを含まない石英ガラスからなるクラッド部を有する光ファイバでは実現困難であった、波長1550nmで0.18dB/km以下の伝送損失を実現することができる。
特許第6690296号公報
 しかしながら、フッ素や、ガラスの屈折率を下げる他のドーパントであるホウ素のような、比較的高価で取り扱いの難しいドーパントをクラッド部にドープすると、クラッド部の材料コストや製造コストが上昇し、結果として光ファイバが高価になるという問題がある。
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、低伝送損失でありながら比較的安価な光ファイバを提供することにある。
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様は、コア部と、前記コア部の外周を取り囲み、前記コア部の最大屈折率よりも低い屈折率であり、屈折率を低下させるドーパントを含むクラッド部と、を備え、前記コア部は、当該光ファイバのなかで平均の屈折率が最大であるセンタコアを有し、前記センタコアの平均の屈折率の前記クラッド部の平均の屈折率に対する比屈折率差が0.20%以上0.50%以下であり、前記クラッド部の外径が70μm以上120μm以下であり、ケーブルカットオフ波長が1530nm以下であり、波長1550nmにおける伝送損失が0.18dB/km以下である、光ファイバである。
 波長1550nmにおける有効コア断面積が150μm以下であるものでもよい。
 波長1550nmにおける有効コア断面積が50μm以上であるものでもよい。
 前記クラッド部の少なくとも一部が、フッ素またはホウ素を含む石英ガラスからなるものでもよい。
 前記コア部は、純石英ガラス、または塩素、フッ素、ゲルマニウム、カリウム、およびナトリウムのうち1つ以上を含む石英ガラスからなり当該光ファイバのなかで平均の屈折率が最大であるセンタコアを有するものでもよい。
 前記クラッド部の外周を取り囲む被覆層を備え、前記被覆層の外径が210μm以下であるものでもよい。
 前記被覆層は、前記クラッド部の外周を取り囲むプライマリ層と、前記プライマリ層の外周を取り囲むセカンダリ層とを備え、前記プライマリ層の厚さが10μm以上であるものでもよい。
 ITU-T G.652で定義される規格に準拠する特性を有しかつ外径が125μmのクラッド部の外周に厚さが62.5μmの被覆層を有する標準光ファイバの波長1550nmにおけるマイクロベンド損失で規格化した規格化マイクロベンド損失が、波長1550nmにおいて20以下であるものでもよい。
 前記マイクロベンド損失は、サンドペーパー法にて測定した値であるものでもよい。
 マイクロベンド損失による伝送損失の増加が0.0193dB/km以下であるものでもよい。
 屈折率プロファイルがステップ型であるものでもよい。
 屈折率プロファイルがW型であるものでもよい。
 屈折率プロファイルがトレンチ型であるものでもよい。
 前記センタコアの平均の屈折率の純石英ガラスの屈折率に対する比屈折率差が-0.15%以上0.17%以下であるものでもよい。
 前記センタコアの平均の屈折率の純石英ガラスの屈折率に対する比屈折率差が-0.10%以上-0.01%以下であるものでもよい。
 前記センタコアの平均の屈折率の純石英ガラスの屈折率に対する比屈折率差が0.02%以上0.13%以下であるものでもよい。
 前記クラッド部の平均の屈折率の純石英ガラスの屈折率に対する比屈折率差が-0.50%以上-0.13%であるものでもよい。
 伝送損失が0.175dB/km以下であるものでもよい。
 本発明によれは、低伝送損失でありながら比較的安価な光ファイバを実現できるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る光ファイバの模式的な断面図である。 図2Aは、実施形態に係る光ファイバの屈折率プロファイルの例の模式図である。 図2Bは、実施形態に係る光ファイバの屈折率プロファイルの例の模式図である。 図2Cは、実施形態に係る光ファイバの屈折率プロファイルの例の模式図である。 図3は、Δ1と規格化マイクロベンド損失との関係の一例を示す図である。 図4は、Δ1と有効コア断面積との関係の一例を示す図である。 図5は、ガラス径(クラッド径)と規格化マイクロベンド損失との関係の一例を示す図である。 図6Aは、有効コア断面積と、ガラス径と、最小Δとの関係の一例を示す図である。 図6Bは、有効コア断面積と、ガラス径と、最小プライマリ厚との関係の一例を示す図である。 図7は、規格化マイクロベンド損失と伝送損失との関係の一例を示す図である。 図8は、ガラス径と伝送損失との関係の一例を示す図である。 図9は、センタコアのシリカレベルに対する比屈折率差と伝送損失との関係の一例を示す図である。
 以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する構成要素には適宜同一の符号を付している。また、本明細書においては、カットオフ波長または実効カットオフ波長とは、国際通信連合(ITU)のITU-T G.650.1で定義するケーブルカットオフ波長をいう。また、その他、本明細書で特に定義しない用語についてはG.650.1およびG.650.2における定義、測定方法に従うものとする。
(実施形態)
 図1は、実施形態に係る光ファイバの模式的な断面図である。光ファイバ1は、石英系ガラスからなるコア部1aと、コア部1aの最大屈折率よりも低い屈折率である石英系ガラスからなり、コア部1aの外周を取り囲むクラッド部1bと、クラッド部1bの外周を取り囲む被覆層1cと、を備える。被覆層1cは、クラッド部1bの外周を取り囲むプライマリ層1caと、プライマリ層1caの外周を取り囲むセカンダリ層1cbとを備える。
 光ファイバ1は、たとえば図2A~2Cに示すような屈折率プロファイルを有する。図2A、2B、2Cは、いずれも、光ファイバ1のコア部1aの中心軸から半径方向における屈折率プロファイルを示している。なお、屈折率プロファイルは、純石英ガラスに対する比屈折率差で示している。ここで、純石英ガラスとは、屈折率を変化させるドーパントを実質的に含まず、波長1550nmにおける屈折率が約1.444である、きわめて高純度の石英ガラスである。
 図2Aは、ステップ型の屈折率プロファイルを示している。図2Aにおいて、プロファイルP11がコア部1aの屈折率プロファイルを示し、プロファイルP12がクラッド部1bの屈折率プロファイルを示す。ステップ型の屈折率プロファイルでは、コア部1aの直径(コア径)は2aであり、クラッド部1bの平均屈折率に対する、コア部1aの最大屈折率の比屈折率差(最大比屈折率差)はΔ1である。また、純石英ガラスの屈折率に対するクラッド部1bの平均屈折率の比屈折率差はΔCladである。図2Aの場合、コア部1aのなかで平均の屈折率が最大である部分であるセンタコアは、コア部1a全体に対応する。
 図2Bは、いわゆるW型の屈折率プロファイルを示している。図2Bにおいて、プロファイルP21がコア部1aの屈折率プロファイルを示し、プロファイルP22がクラッド部1bの屈折率プロファイルを示す。W型の屈折率プロファイルでは、コア部1aは、直径が2aのセンタコアと、センタコアの外周を取り囲むように形成されており、屈折率がクラッド部の屈折率よりも小さく内径が2aで外径が2bのディプレスト層とで構成されている。センタコアは、コア部1aのなかで平均の屈折率が最大である部分である。クラッド部1bの平均屈折率に対するセンタコアの最大比屈折率差はΔ1である。クラッド部1bの平均屈折率に対するディプレスト層の平均屈折率の比屈折率差はΔ2である。また、純石英ガラスの屈折率に対するクラッド部1bの平均屈折率の比屈折率差はΔCladである。
 図2Cは、いわゆるトレンチ型の屈折率プロファイルを示している。図2Cにおいて、プロファイルP31がコア部1aの屈折率プロファイルを示し、プロファイルP32がクラッド部1bの屈折率プロファイルを示す。トレンチ型の屈折率プロファイルでは、コア部1aは、直径が2aのセンタコアと、センタコアの外周を取り囲むように形成されており、屈折率がセンタコアの最大屈折率よりも小さく内径が2aで外径が2bの中間層と、中間層の外周を取り囲むように形成されており、屈折率がクラッド部の屈折率よりも小さく内径が2bで外径が2cのトレンチ層とで構成されている。センタコアは、コア部1aのなかで平均の屈折率が最大である部分である。中間層に対するセンタコアの最大比屈折率差はΔ1である。クラッド部1bに対する中間層の比屈折率差はΔ2である。なお、Δ2は、通常は0%またはその近傍に設定される。クラッド部1bに対するトレンチ層の比屈折率差はΔ3である。また、純石英ガラスの屈折率に対するクラッド部1bの平均屈折率の比屈折率差はΔCladである。
 ここで、コア部1aの屈折率プロファイルは、幾何学的に理想的な形状のステップ型である場合だけでなく、頂部の形状が平坦ではなく製造特性により凹凸が形成されたり、頂部から裾を引くような形状となっていたりする場合がある。この場合、製造設計上のコア部1aのコア径2aの範囲内における、屈折率プロファイルの頂部で略平坦である領域の屈折率が、Δ1を決定する指標となる。なお、略平坦である領域が複数個所に分かれていると思われる場合や、あるいは連続的な変化が起こっていて略平坦である領域の定義が難しい場合も、隣の層に向かって急激に屈折率が変化する部分以外のコア部の少なくともいずれかの部分が下記のΔ1の範囲に入っていて、最大値と最小値とのΔの差が、或る値±30%以内であれば、所望に近い特性を出すことが可能であることを確認しており、特に問題はない。
 また、ディプレスト層や中間層やトレンチ層やクラッド部1bの平均屈折率とは、屈折率プロファイルの径方向における屈折率の平均値である。
 光ファイバ1の構成材料について説明する。コア部1aのセンタコアは、たとえば、純石英ガラス、または塩素(Cl)、フッ素(F)、ゲルマニウム(Ge)、カリウム(K)、およびナトリウム(Na)のうち1つ以上を含む石英ガラスからなる。Fは石英ガラスの屈折率を低下させ、Ge、Cl、KおよびNaは石英ガラスの屈折率を上昇させるドーパントである。
 一方、クラッド部1bは、その少なくとも一部が、屈折率を低下させるドーパントであるたとえばフッ素またはホウ素(B)を含む石英ガラスからなる。一方、ディプレスト層およびトレンチ層は、屈折率を低下させるドーパントであるフッ素またはホウ素をクラッド部よりもさらに多く含む石英ガラスからなる。中間層は、クラッド部1bと同じ成分またはそれに近い成分の石英ガラスからなる。ここで、屈折率を下げるドーパントとしては、フッ素にする方が製造性の観点でより好ましい。
 プライマリ層1caおよびセカンダリ層1cbは、樹脂からなる。この樹脂は、たとえば、紫外線硬化樹脂である。紫外線硬化樹脂は、たとえば、オリゴマー、希釈モノマー、光重合開始剤、シランカップリング剤、増感剤、滑剤等、各種の樹脂材料と添加剤とを配合したものである。オリゴマーとしては、ポリエーテル系ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、シリコーンアクリレート等、従来公知の材料を用いることができる。希釈モノマーとしては、単官能モノマー、多官能モノマー等、従来公知の材料を用いることができる。また、添加剤は、上記したものに限定されず、紫外線硬化樹脂等に対して使用される従来公知の添加剤等を広く用いることができる。
 この光ファイバ1では、クラッド部1bが屈折率を低下させるドーパントを含むので、低伝送損失を実現でき、たとえば波長1550nmで伝送損失が0.18dB/km以下である。なお、クラッド部1bやコア部1aに含まれるドーパントとして上述したドーパントを例示したが、波長1550nmで伝送損失が0.18dB/km以下であれば、ドーパントはこれらに限定はされない。また、この光ファイバ1では、ケーブルカットオフ波長が1530nm以下であり、1550nm帯(たとえば、1530nm~1565nm)またはそれより長い波長の光をシングルモードで伝送できるので、実用的である。
 さらに、この光ファイバ1では、クラッド部1bの外径(クラッド径)が70μm以上120μm以下であり、典型的なクラッド径である125μmよりも小さい。これにより、屈折率を低下させるフッ素やホウ素などの高価なドーパントを含むクラッド部1bの体積を飛躍的に減少することが可能となり、大きなコストダウンとなる。
 本発明者は、クラッド部に屈折率を低下させるドーパントを含み、有効コア断面積が互いに異なる3種類の光ファイバのクラッド径を変化させた場合の、クラッド径が125μmの光ファイバに対するクラッド部の体積の減少率を調査した。有効コア断面積(Aeff)はいずれも典型的な値である80μm、110μm、125μmとした。また、クラッド径は70μm~120μmまで10μmの間隔で変化させた。結果を表1に示す。表1に示すように、クラッド径を120μmにすると約8%、80μmにすると約60%も高価なクラッド部1bの体積を減らすことができることが確認され、クラッド部1bの細径化が低コスト化にきわめて有効な手段であることが確認された。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
[マイクロベンド損失]
 ここで、光ファイバ1においてクラッド部1bのクラッド径を小さくする際に懸念される点は、マイクロベンド損失の増大である。そこで本発明者はマイクロベンド損失について鋭意検討した。
 一般に、光ファイバにおいて、ガラス径すなわちクラッド径を縮小すると、マイクロベンド損失(側圧損失とも呼ばれる)が増大する。通常、光ファイバの伝送損失は、光ファイバケーブルとされた状態では増加する。このときの伝送損失の増加量は、マイクロベンド損失と密接な関係があり、マイクロベンド損失が大きいと増加量も大きい。
 ここで、ITU-T G.652で定義される規格に準拠する特性を有するシングルモード光ファイバを標準光ファイバとして標準SMFと記載することとする。このような標準SMFは、通常はクラッド部の外周に厚さが約62.5μmの樹脂からなる被覆層を有している。被覆層は、たとえば2層構造の場合は、厚さが約37.5μmのプライマリ層と、プライマリ層の外周を取り囲み厚さが約25μmのセカンダリ層とからなる。したがって、被覆層の外径は約250μmとなる。
 光ファイバ1において、波長1550nmにおける標準SMFのマイクロベンド損失の20倍以下のマイクロベンド損失とすれば、実用的な程度のマイクロベンド損失とできる。なお、マイクロベンド損失を標準SMFにおけるマイクロベンド損失で規格化した値を規格化マイクロベンド損失と規定すると、本実施形態に係る光ファイバ1の規格化マイクロベンド損失は20以下が好ましく、さらに10以下が好ましい。規格化マイクロベンド損失が20以下であるとした場合の20の値は、ケーブル化後においても、実用的な程度のマイクロベンド損失に抑えることができる値である。
 なお、マイクロベンド損失は、JIS C6823:2010に規定される固定径ドラム法に類似するサンドペーパー法で測定した値を採用することができる。サンドペーパー法は、たとえば、番手が#1000のサンドペーパーを巻いた固定ドラムに、100gfの張力で、500mの長さの光ファイバを互いに重ならないように1層巻きに巻き付けた状態Aにおける伝送損失と、サンドペーパーが巻かれていない状態Aと同じボビンに状態Aと同じ張力、同じ長さで巻き付けた状態Bの光ファイバの伝送損失との差をマイクロベンド損失の値として定義するものである。ここで状態Bの光ファイバの伝送損失はマイクロベンド損失を含まず、光ファイバそのものに固有の伝送損失と考えられる。また、この測定方法では、伝送損失はたとえば波長1550nmで測定しているので、マイクロベンド損失も波長1550nmでの値である。以下、特に断らない限り、マイクロベンド損失は波長1550nmでの値である。
 なお、マイクロベンド損失は、他の方法、たとえばワイヤーメッシュ法で測定した値を採用することもできる。
 また、一般に、光ファイバにおいて、クラッド径を縮小すると、コア部を伝搬する光がクラッド部からリークアウトするリーケージ損失が発生する場合がある。リーケージ損失の値としては、波長1625nmにて0.001dB/km以下という、殆ど無視できるレベルであることが好ましい。
 さらに、光ファイバ1のようにクラッド部1bに屈折率を低下させるドーパントを含む光ファイバでは、クラッドが主に純石英ガラスからなる光ファイバと比較して、コア部とクラッド部とでの応力分布が異なる可能性がある。したがって、低伝送損失の実現のためには、このような応力分布の相違に基づく伝送損失の増大を抑制する必要がある。本発明者がシミュレーション計算と実験とに基づいて体系的・網羅的な検討を行ったところ、そのような伝送損失の増大は、コア部1aを含む屈折率プロファイルであるステップ型、W型、トレンチ型における構造パラメータの調整によって実現できることを確認した。
 以下、具体的に説明する。図3は、光ファイバ1と同様の構成における、波長1550nmにおけるΔ1と規格化マイクロベンド損失との関係の一例を示す図である。図3は、シミュレーション計算に基づく結果であり、かつガラス径(クラッド径)の様々な値について検討した結果である。また、図3は光ファイバのAeffを80μmに固定し、被覆層のプライマリ層の厚さ(プライマリ厚)を25μm、セカンダリ層の厚さ(セカンダリ厚)を17.5μmに固定した場合を示している。また、同じガラス径かつ同じΔ1でデータ点が複数あるのは、構造パラメータとして、W型の場合のΔ2およびb/a、トレンチ型の場合のΔ3、b/a、およびc/aを或る範囲で変化させて計算を行ったためである。具体的にはW型の場合、Δ2を-0.3%~-0.08%の範囲、b/aを1.8~4の範囲で変化させた。またトレンチ型の場合には、Δ3を-0.3%~-0.08%の範囲、b/aを1.8~4.5の範囲、c/aを3.0~5.0の範囲で変化させた。
 図3に示すように、ガラス径が大きいほど、またはΔ1が大きいほど、規格化マイクロベンド損失は平均的に小さくなる傾向があり、逆にガラス径が小さいほど、またはΔ1が小さいほど、規格化マイクロベンド損失は平均的に大きくなる傾向があることが確認された。
 つぎに、図4は、光ファイバ1と同様の構成における、波長1550nmにおけるAeffと規格化マイクロベンド損失との関係の一例を示す図である。図4は、シミュレーション計算に基づくとともに実験結果と整合することを確認した結果であり、かつステップ型、W型、トレンチ型の屈折率プロファイルについて検討した結果である。また、図4は、ガラス径を120μmに固定し、被覆部のプライマリ厚を25μm、セカンダリ厚を17.5μmに固定し、ケーブルカットオフ波長を1530nm以下とした場合を示している。
 図4に示すように、規格化マイクロベンド損失はAeffに対して指数関数的に相関があり、かつ相関性が比較的高いことが確認された。また、同じAeffであれば、ステップ型よりもW型やトレンチ型の方が、規格化マイクロベンド損失が小さい傾向があることが確認された。たとえば、W型やトレンチ型であれば、Aeffを140μmとしても規格化マイクロベンド損失は5以下であった。
 つぎに、マイクロベンド損失は、ガラス径だけでなく、被覆層のプライマリ厚やセカンダリ厚の影響を受け、特にプライマリ厚の影響を大きく受けると考えられる。そこで、本発明者は、シミュレーション計算結果と実験とによって調査を行った。
 図5は、光ファイバ1と同様の構成における、波長1550nmにおけるガラス径と規格化マイクロベンド損失との関係の一例を示す図である。なお、図5は、シミュレーション計算と実験とに基づく結果であり、かつプライマリ厚の10~30μmの値について検討した結果である。屈折率プロファイルはステップ型またはW型とし、Aeffは80μmに固定し、セカンダリ厚を17.5μmに固定した場合を示している。
 図5に示すように、マイクロベンド損失はガラス径だけでなくプライマリ層の厚さの影響を受け、たとえばプライマリ層の厚さが薄いほどマイクロベンド損失が増大する事が分かった。
 つぎに、Aeffを変化させながら、そのAeffで屈折率プロファイル、屈折率プロファイルの構造パラメータ(Δ1、Δ2、Δ3、2a、b/a、c/aなど)、ガラス径、およびプライマリ厚を変化させ、体系的な検討を行った。
 図6Aは、Aeffと、ガラス径と、最小Δとの関係の一例を示す図である。図6Bは、Aeffと、ガラス径と、最小プライマリ厚との関係の一例を示す図である。ここで、最小Δとは、波長1625nmにて0.001dB/km以下の低リーケージ損失(以下、低リーケージ損失基準値と記載する場合がある)と20以下の規格化マイクロベンド損失とを同時に満たすことができる最小のΔ1である。また、最小プライマリ厚とは、Aeffとガラス径とを変化させた場合に、低リーケージ損失基準値と20以下の規格化マイクロベンド損失とを同時に満たすことができる最小のプライマリ厚である。
 図6Aから、Δ1が0.2%以上でないと、全ての特性を満たす解が存在しないことが分かった。ここで、全ての特性とは、低リーケージ損失基準値と、20以下の規格化マイクロベンド損失と、1530nm以下のケーブルカットオフ波長とである。
 また、図6Aから、Δ1が0.5%以上の場合、ケーブルカットオフ波長が1530nmを超えてしまうので、Aeffが150μm以下でないと全ての特性を満たす解が存在しないことが分かった。
 また、図6Bから、プライマリ厚が10μm以上でないと、全ての特性を満たす解が存在しないことが分かった。また、被覆層の外径であるファイバ径を典型的な250μmよりも小さい210μm以下として、光ファイバケーブルにおける光ファイバの高密度化に好ましいファイバ径にしようとすると、プライマリ厚は50μm以下でないと難しいことが分かった。
 本発明者は、以上のような体系的な検討から、ガラス径が70μm以上120μm以下、プライマリ厚が10μm以上50μm以下、Δ1が0.20%以上0.50%以下、Aeffが150μm以下の最適パラメータ範囲で、ファイバ径を210μm以下としながら、低リーケージ損失基準値と、20以下の規格化マイクロベンド損失と、1530nm以下のケーブルカットオフ波長とを同時に満たすことができることを見出した。
 なお、上述したように、ガラス径が小さいことで光ファイバの低コスト化が実現され、ファイバ径が小さいことで樹脂材料の削減による低コスト化と光ファイバケーブルにおける光ファイバの高密度化とが実現されるので好ましい。
 なお、Aeffについては、リーケージ損失やマイクロベンド損失の観点からは、小さくても特に問題がない。ただし、光学非線形性や、他の光ファイバ、たとえばAeffが80μm程度の典型的な光ファイバとの接続性を考慮すると、Aeffは50μm以上がよく、たとえば70μm以上である。
 つぎに、伝送損失についてさらに説明する。伝送損失については、上述したような様々なパラメータの組み合わせに加えて、光ファイバの線引きの際に発生する残留応力分布などの、製造工程における様々なパラメータ(工程パラメータ)が作用する。そこで、本発明者は、上記の最適パラメータ範囲を満たす条件下で多くの光ファイバを試作し、その伝送損失特性を調査した。なお、試作の際には工程パラメータをそれぞれの条件下で最適化した。
 なお、被覆層については、プライマリ層には弾性率が0.2MPa以上3.0MPa以下の紫外線硬化樹脂材料を使用し、セカンダリ層には弾性率が5.0MPa以上2000MPa以下の紫外線硬化樹脂材料を使用した。これらの紫外線樹脂材料は、標準SMFの被覆層に使用される典型的な材料である。
 図7は、その試作結果をもとにまとめた、規格化マイクロベンド損失と伝送損失との関係の一例を示す図である。なお、伝送損失は波長1550nmでの値である。また、実線は0.18dB/kmのレベルを示している。
 図7に示すように、規格化マイクロベンド損失が20を超えると、いくらクラッド部の屈折率を低減させて、材料やプロセスを最適化しても、もはや0.18dB/kmの伝送損失を得ることができないことが分かった。これらの関係は、通常径の光ファイバと同じ傾向ではあるものの、最適範囲は細径化した光ファイバ特有のものであり、重要な知見である。
 また、同じマイクロベンド損失の値の光ファイバであっても、コア部やクラッド部にドープする材料や屈折率プロファイルによって、上下はするものの、その最適化で所望の特性を実現できる限界が、規格化マイクロベンド損失が20以下の範囲であることが、実験的に確認された。
 なお、破線L1はデータ点を5次関数により最小二乗法で近似した曲線である。破線L1は、y=2.8341×10-8-1.8284×10-6+4.0977×10-5-3.4584×10-4+1.7779×10-3x+0.1607で表される。ここで、yは伝送損失であり、xは規格化マイクロベンド損失である。
 ここで、上記の5次関数でx=0とした値、すなわち0.1607dB/kmは、マイクロベンド損失の影響が無い、すなわち側圧が全く掛からない状態とした場合の伝送損失であると考えられる。したがって、0.18-0.1607=0.0193であることを考慮すると、光ファイバをボビンに巻いたりケーブル状態にしたりなど、側圧が掛かる実使用状態としたときのマイクロベンド損失による伝送損失の増加が平均的に0.0193dB/km以下であるような屈折率プロファイルや断面構造を選択して、光ファイバを構成することが、0.18dB/km以下の伝送損失を実現するためには好ましい。
 なお、破線L2は、クラッド部に屈折率を下げるドーパントを含まず、かつクラッド部を細径化した光ファイバの規格化マイクロベンド損失と伝送損失との関係の一例を示している。破線L1とL2はいずれも5次関数であり、それらの傾向は同様だが、変化の仕方は互いに異なっており、最適な範囲や得られる伝送損失の値が異なることが分かる。
 図8は、試作結果をもとにまとめた、ガラス径と伝送損失との関係の一例を示す図である。なお、図8に示した結果は、コア部には塩素をドープし、クラッド部にはフッ素をドープした場合である。また、伝送損失は、同じAeffかつ屈折率プロファイルを有する複数の光ファイバのうち最小値について示している。また、実線は0.18dB/kmのレベルを示している。
 図8に示すように、ガラス径については、70μm以上が伝送損失の低減の点から好ましいことが確認された。これに対して、ガラス径が70μm未満では、他のパラメータを最適化しても伝送損失を0.18dB/km以下にするのが困難であることが確認された。このことは、ガラス径が70μm未満では、規格化マイクロベンド損失を20以下にするのが困難であることから、伝送損失におけるマイクロベンド損失の影響が顕著であることが原因であると考えることもできる。なお、コア部やクラッド部のドーパントが上記とは違う場合でも、同じ傾向が見られた。
 また、本発明者は、数多くの実験から、クラッド部に屈折率を低下させるドーパントを含む光ファイバにおいて、コア部における平均の屈折率が最大であるセンタコアの平均の屈折率の、純石英ガラスの屈折率に対する比屈折率差が、伝送損失に大きな影響を与えることを見出した。
 図9は、センタコアのシリカレベルに対する比屈折率差ΔであるΔ1´と波長1550nmにおける伝送損失との関係の一例を示す図である。ここで、シリカレベルとは、純石英ガラスの屈折率のレベルである。図9は、クラッド部にフッ素をドーパントとして含み、ガラス径が120μm以下の細径の光ファイバに特有の関係である。図示する例では、Δ1´が-0.15%以上0.17%以下において、伝送損失を0.18dB/km以下とすることができることが分かる。なお、「´」が付いていないΔ1はクラッド部または中間層を基準とした比屈折率差であることに留意すべきである。後述するΔ2´、Δ3´についても同様である。
 さらには、図9からも分かるように、Δ1´が-0.10%以上-0.01%以下、または0.02%以上0.13%以下であれば、0.18dB/km以下の超低伝送損失をより安定して得ることができ、さらに0.175dB/km以下の超低伝送損失を得ることができるので、より好ましい。
 このように、シリカレベルに対するΔ1´(センタコアの比屈折率差の絶対値)と細径の光ファイバの伝送損失には密接な関係があり、細径であることに特有の最適範囲を有している。そこで、本発明の最適範囲で光ファイバを作製することが、クラッド部に屈折率を低下させるドーパントを含む細径光ファイバの伝送損失を低減するためには、極めて重要である。
 なお、本実施形態に係る光ファイバ1は、VAD(Vapor Axial Deposition)法、OVD(Outside Vapor Deposition)法、MCVD(Modified Chemical Vapor Deposition)法、プラズマCVD法などを用いた公知の方法で光ファイバ母材を製造し、この光ファイバ母材から光ファイバ1を線引きすることによって容易に製造できる。
 たとえば、ゲルマニウム、フッ素、カリウム、ナトリウムなどのドーパントについては、スートの合成時にドーパントを含むガスを用いることで光ファイバ母材に添加することができる。また、カリウムやナトリウムについては、その拡散の速さを利用して、スート合成時でなく、ガラスに対して気相法や液浸法などでドープしてもよい。また、塩素については、脱水工程において用いる塩素ガスを残留させることによって光ファイバ母材に添加することができる。また、フッ素については、ガラス化焼結構成においてフッ素ガスを流すことによって光ファイバ母材に添加することができる。
(実施例)
 本発明の実施例として、VAD法を用いて作製した光ファイバ母材から、サンプルNo.1~22の光ファイバを線引きし、その光学特性を測定した。光ファイバには、プライマリ層とセカンダリ層からなる紫外線硬化樹脂の被覆層を形成した。プライマリ層のヤング率は0.4MPaとし、セカンダリ層のヤング率は1000MPaとした。
 サンプルNo.1~22の光ファイバの構成と光学特性とを表2A、2Bに示す。表2A、2Bにおいて、「Δ1´」、「Δ2´」、「Δ3´」は、それぞれ、シリカレベルに対するセンタコアの比屈折率差、シリカレベルに対するディプレスト層または中間層の比屈折率差、シリカレベルに対するトレンチ層の比屈折率差である。また、「プライマリ径」は、プライマリ層の外径であり、「ファイバ径」は、セカンダリ層の外径である。また、ドーパントについては、たとえば、「Cl+K+Na/F」とは、センタコアに塩素とカリウムとナトリウムをドープし、クラッド部にフッ素をドープしたことを意味する。
 サンプルNo.1~22のいずれについても、ケーブルカットオフ波長は1530nm以下であった。したがって、サンプルNo.1~22のいずれも、波長1550nmにおいてシングルモード光ファイバとして機能するものであった。
 また、サンプルNo.1~22のいずれについても、クラッド径が70μm以上120μm以下であり、波長1550nmにおける伝送損失が0.18dB/km以下であった。
 また、サンプルNo.1~22のいずれについても、波長1550nmにおけるAeffが150μm以下であり、かつ50μm以上であった。
 また、サンプルNo.1~22のいずれについても、ファイバ径が210μm以下であった。
 また、サンプルNo.1~22のいずれについても、プライマリ層の厚さが10μm以上であった。たとえば、最もプライマリ厚が薄いサンプルNo.22でも17.5μmであった。
 また、サンプルNo.1~22のいずれについても、規格化マイクロベンド損失が波長1550nmにおいて20以下であった。
 また、サンプルNo.1~22のいずれについても、Δ1が0.20%以上0.50%以下であり、Δ1´が-0.15%以上0.17%以下であった。
 また、サンプルNo.1~22のいずれについても、ΔCladが-0.50%以上-0.13%であった。
 具体的には、サンプルNo.1については、屈折率プロファイルがステップ型、Δ1が0.42%、ΔCladが-0.33%、2aが9μm、ガラス径が118μm、プライマリ径が169μm、ファイバ径が207μm、センタコアのドーパントがCl、クラッド部のドーパントがFである場合に、伝送損失が0・167dB/kmであり、規格化マイクロベンド損失が1.6であり、Aeffが75μmと好適な値であり、製造性と低損失という観点から特に良好なコアドーパントの組み合わせであった。
 また、サンプルNo.3については、屈折率プロファイルがステップ型、Δ1が0.39%、ΔCladが-0.36%、2aが10μm、ガラス径が112μm、プライマリ径が163μm、ファイバ径が197μm、センタコアのドーパントがK、クラッド部のドーパントがFである場合に、伝送損失が0.156dB/kmであり、規格化マイクロベンド損失が1.9であり、Aeffが86μmと好適な値であり、製造性と低損失という観点から特に良好なコアドーパントの組み合わせであるとともに、製造性と良好な光学特性という観点から特に良好なプロファイル構造の組み合わせであった。
 また、サンプルNo.4については、屈折率プロファイルがW型、Δ1が0.36%、Δ2が-0.4%、ΔCladが-0.23%、b/aが2、2aが9μm、ガラス径が110μm、プライマリ径が155μm、ファイバ径が193μm、センタコアのドーパントがCl+K、クラッド部のドーパントがFである場合に、伝送損失が0.153dB/kmであり、規格化マイクロベンド損失が1.1であり、Aeffが58μmと好適な値であり、製造性と低損失という観点から特に良好なコアドーパントの組み合わせであった。
 また、サンプルNo.7については、屈折率プロファイルがW型、Δ1が0.27%、Δ2が-0.11%、ΔCladが-0.14%、b/aが2.9、2aが12.6μm、ガラス径が102μm、プライマリ径が146μm、ファイバ径が182μm、センタコアのドーパントがCl+K+Na、クラッド部のドーパントがFである場合に、伝送損失が0.158dB/kmであり、規格化マイクロベンド損失が3.5であり、Aeffが111μmと好適な値であり、製造性と良好な光学特性という観点から特に良好なプロファイル構造の組み合わせであった。
 また、サンプルNo.9については、屈折率プロファイルがW型、Δ1が0.25%、Δ2が-0.17%、ΔCladが-0.3%、b/aが2.8、2aが14.1μm、ガラス径が97μm、プライマリ径が140μm、ファイバ径が174μm、センタコアのドーパントがF+Na、クラッド部のドーパントがFである場合に、伝送損失が0.18dB/kmであり、規格化マイクロベンド損失が8.9であり、Aeffが127μmと好適な値であり、製造性と良好な光学特性という観点から特に良好なプロファイル構造の組み合わせであった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 なお、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
 本発明は、光ファイバに利用することができる。
1   :光ファイバ
1a  :コア部
1b  :クラッド部
1c  :被覆層
1ca :プライマリ層
1cb :セカンダリ層
L1、L2 :破線
P11、P12、P21、P22、P31、P32 :プロファイル

Claims (18)

  1.  コア部と、
     前記コア部の外周を取り囲み、前記コア部の最大屈折率よりも低い屈折率であり、屈折率を低下させるドーパントを含むクラッド部と、
     を備え、
     前記コア部は、当該光ファイバのなかで平均の屈折率が最大であるセンタコアを有し、前記センタコアの平均の屈折率の前記クラッド部の平均の屈折率に対する比屈折率差が0.20%以上0.50%以下であり、
     前記クラッド部の外径が70μm以上120μm以下であり、
     ケーブルカットオフ波長が1530nm以下であり、
     波長1550nmにおける伝送損失が0.18dB/km以下である
     光ファイバ。
  2.  波長1550nmにおける有効コア断面積が150μm以下である
     請求項1に記載の光ファイバ。
  3.  波長1550nmにおける有効コア断面積が50μm以上である
     請求項2に記載の光ファイバ。
  4.  前記クラッド部の少なくとも一部が、フッ素またはホウ素を含む石英ガラスからなる
     請求項1~3のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  5.  前記コア部は、純石英ガラス、または塩素、フッ素、ゲルマニウム、カリウム、およびナトリウムのうち1つ以上を含む石英ガラスからなり当該光ファイバのなかで平均の屈折率が最大であるセンタコアを有する
     請求項1~4のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  6.  前記クラッド部の外周を取り囲む被覆層を備え、前記被覆層の外径が210μm以下である
     請求項1~5のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  7.  前記被覆層は、前記クラッド部の外周を取り囲むプライマリ層と、前記プライマリ層の外周を取り囲むセカンダリ層とを備え、前記プライマリ層の厚さが10μm以上である
     請求項6に記載の光ファイバ。
  8.  ITU-T G.652で定義される規格に準拠する特性を有しかつ外径が125μmのクラッド部の外周に厚さが62.5μmの被覆層を有する標準光ファイバの波長1550nmにおけるマイクロベンド損失で規格化した規格化マイクロベンド損失が、波長1550nmにおいて20以下である
     請求項1~7のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  9.  前記マイクロベンド損失は、サンドペーパー法にて測定した値である
    請求項8に記載の光ファイバ。
  10.  マイクロベンド損失による伝送損失の増加が0.0193dB/km以下である
     請求項1~9のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  11.  屈折率プロファイルがステップ型である
     請求項1~10のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  12.  屈折率プロファイルがW型である
     請求項1~10のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  13.  屈折率プロファイルがトレンチ型である
     請求項1~10のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  14.  前記センタコアの平均の屈折率の純石英ガラスの屈折率に対する比屈折率差が-0.15%以上0.17%以下である
     請求項1~13のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  15. 前記センタコアの平均の屈折率の純石英ガラスの屈折率に対する比屈折率差が-0.10%以上-0.01%以下である
     請求項1~13のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  16.  前記センタコアの平均の屈折率の純石英ガラスの屈折率に対する比屈折率差が0.02%以上0.13%以下である
     請求項1~13のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  17.  前記クラッド部の平均の屈折率の純石英ガラスの屈折率に対する比屈折率差が-0.50%以上-0.13%である
     請求項1~16のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  18.  伝送損失が0.175dB/km以下である
     請求項16または17に記載の光ファイバ。
PCT/JP2022/014387 2021-03-29 2022-03-25 光ファイバ WO2022210355A1 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP22780568.6A EP4318061A1 (en) 2021-03-29 2022-03-25 Optical fiber
CN202280025109.3A CN117136321A (zh) 2021-03-29 2022-03-25 光纤
US18/469,607 US20240004126A1 (en) 2021-03-29 2023-09-19 Optical fiber

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021-056156 2021-03-29
JP2021056156A JP2022153101A (ja) 2021-03-29 2021-03-29 光ファイバ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
US18/469,607 Continuation US20240004126A1 (en) 2021-03-29 2023-09-19 Optical fiber

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2022210355A1 true WO2022210355A1 (ja) 2022-10-06

Family

ID=83459003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2022/014387 WO2022210355A1 (ja) 2021-03-29 2022-03-25 光ファイバ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20240004126A1 (ja)
EP (1) EP4318061A1 (ja)
JP (1) JP2022153101A (ja)
CN (1) CN117136321A (ja)
WO (1) WO2022210355A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007011366A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Furukawa Electric North America Inc 低損失光ファイバ、およびその製造方法
US20110058780A1 (en) * 2009-06-26 2011-03-10 Qingrong Han Single-mode fiber and production method thereof
JP2013125064A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> カットオフ波長制御型光ファイバおよび光ファイバケーブル
WO2018159146A1 (ja) * 2017-03-03 2018-09-07 住友電気工業株式会社 光ファイバ
JP6690296B2 (ja) 2016-02-26 2020-04-28 住友電気工業株式会社 光ファイバ
WO2020162406A1 (ja) * 2019-02-05 2020-08-13 古河電気工業株式会社 光ファイバ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007011366A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Furukawa Electric North America Inc 低損失光ファイバ、およびその製造方法
US20110058780A1 (en) * 2009-06-26 2011-03-10 Qingrong Han Single-mode fiber and production method thereof
JP2013125064A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> カットオフ波長制御型光ファイバおよび光ファイバケーブル
JP6690296B2 (ja) 2016-02-26 2020-04-28 住友電気工業株式会社 光ファイバ
WO2018159146A1 (ja) * 2017-03-03 2018-09-07 住友電気工業株式会社 光ファイバ
WO2020162406A1 (ja) * 2019-02-05 2020-08-13 古河電気工業株式会社 光ファイバ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022153101A (ja) 2022-10-12
EP4318061A1 (en) 2024-02-07
CN117136321A (zh) 2023-11-28
US20240004126A1 (en) 2024-01-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10571628B2 (en) Low loss optical fiber with core codoped with two or more halogens
US20120040184A1 (en) Method of Fabricating an Optical Fiber Preform
JP6298893B2 (ja) 損失低下を示す、台形コアを有するシングルモードファイバ
JP7094915B2 (ja) 光ファイバ
KR20100098691A (ko) 밴드저항성 다중모드 광섬유
US6205279B1 (en) Single mode optical fiber having multi-step core structure and method of fabricating the same
WO2012017764A1 (ja) 光ファイバ
WO2020162406A1 (ja) 光ファイバ
JP2010181641A (ja) 光ファイバ
RU2755736C1 (ru) Нечувствительное к потерям на изгибах одномодовое волокно с мелкой канавкой и соответствующая оптическая система
WO2012029427A1 (ja) 光ファイバ
JP6155380B2 (ja) 光ファイバ及びその製造方法
JP5306898B2 (ja) 光ファイバ
WO2008027335A2 (en) High figure of merit dispersion compensating optical fiber for transmission fiber and transmission system utilizing same
EP4023619A1 (en) Optical fiber
WO2022210355A1 (ja) 光ファイバ
US11714228B2 (en) Optical fiber and method of manufacturing optical fiber
WO2022215603A1 (ja) 光ファイバ
CN110824610B (zh) 一种弯曲不敏感单模光纤
WO2023085134A1 (ja) 光ファイバ
JP2023041177A (ja) 光ファイバ
WO2023054620A1 (ja) 光ファイバおよびその製造方法
JP2023101891A (ja) 光ファイバ
WO2023112968A1 (ja) 光ファイバ
EP4254027A1 (en) Optical fibers with improved bend performance and manufacturing method thereof

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 22780568

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2022780568

Country of ref document: EP

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2022780568

Country of ref document: EP

Effective date: 20231030