WO2022202710A1 - セラミック焼結体およびセラミック粉末 - Google Patents

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英夫 木村
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Abstract

本開示のセラミック焼結体は、ジルコニアが主成分であり、複数の焼結体結晶と、複数の焼結体結晶の間にある粒界部とを備える。焼結体結晶は、粒界部に近い端部領域にセリウムを含み、Ceの含有量が8.0質量%未満であり、粒界部は二酸化ケイ素を含む。

Description

セラミック焼結体およびセラミック粉末
 本開示は、ジルコニアを主成分として含むセラミック焼結体およびセラミック粉末に関する。
 従来、様々な技術分野において、比較的高い強度と比較的高い靭性とを両立し、優れた水熱劣化耐性を有するセラミック焼結体(セラミック粉末を成形し焼成したもの)が求められている。このようなセラミック焼結体として、例えば特許文献1には、人工関節などに適するセラミック焼結体が記載されている。
特開2005-131081号公報
 本開示のセラミック焼結体は、ジルコニアが主成分であり、複数の焼結体結晶と、複数の焼結体結晶の間にある粒界部とを備える。焼結体結晶は、粒界部に近い端部領域にセリウムを含み、セリウムの含有量が8.0質量%未満であり、粒界部は二酸化ケイ素を含む。
 本開示の刃物は上記のセラミック焼結体を含有する刃体を備え、本開示の治工具は上記のセラミック焼結体を含有する切削部または耐摩耗部を備える。
 さらに、本開示のセラミック粉末は、ジルコニアとアルミナとの合計量を100質量部とした場合、ジルコニアが90~95質量%の割合で含まれ、アルミナが5~10質量%の割合で含まれる。ジルコニアとアルミナとの合計量を100質量部とした場合、二酸化ケイ素が、0.01~0.1質量部の割合で含まれる。ジルコニアが1.5~2.8モル%のYを含む部分安定化ジルコニアと8~12モル%のCeOを含む部分安定化ジルコニアとを含む。ジルコニアの総量に対するYを含む部分安定化ジルコニアの割合が45~55質量%である。
本開示の一実施形態に係るセラミック焼結体の表面の透過型電子顕微鏡写真(TEM写真)である。 図1に示す領域Xを説明するための拡大説明図である。 図1に示すセラミック焼結体の他の部分の透過型電子顕微鏡写真である。
 以下、本開示のセラミック焼結体について、図面を参照して説明する。図1は本開示の一実施形態に係るセラミック焼結体の表面の透過型電子顕微鏡写真(TEM写真)である。
 図1および図2に示す一実施形態に係るセラミック焼結体1(以下、単に「焼結体1」と記載する場合がある)は、ジルコニア(ZrO)を主成分として含み、アルミナ(Al)をさらに含む。ここで、主成分とは、焼結体1を構成する全成分100質量%のうち、80%以上を占める成分のことをいう。ジルコニアは安定化剤としてCeOを少なくとも含む。ジルコニアおよびアルミナは、ジルコニアの焼結体結晶2(21)およびアルミナの焼結体結晶2(22)として存在している。このような焼結体結晶2と焼結体結晶2との間には、粒界部3が存在している。図2は、図1に示す領域Xを説明するための拡大説明図である。
 焼結体1に含まれるジルコニアおよびアルミナの含有量は特に限定されない。焼結体1には、ジルコニアとアルミナとの合計量を100質量部とした場合、例えばジルコニアが90~95質量%の割合で含まれ、アルミナが5~10質量%の割合で含まれる。ジルコニアおよびアルミナがこのような割合で含まれると、焼結体1全体で分散強化機構が、効率よく発生する。セラミック焼結体の分散強化機構とは、セラミックの主相に、同じくセラミックの第二相粒子が適切に分散して存在することで、セラミック焼結体の破壊過程で内部に生じるクラックの進展経路を遮蔽し、結果としてセラミック焼結体の強度を高める機構のことである。
 ジルコニアおよびアルミナは、いずれも1μm以下の平均粒径を有しているのがよく、0.3~0.8μmの平均粒径を有していてもよい。このような平均粒径を有するジルコニアおよびアルミナを使用することによって、得られる焼結体1の靱性および強度を向上させることができる。焼結体1が、例えば摺動するような部材として使用される場合、ジルコニアやアルミナが焼結体1中に大きな結晶で存在していると、これらの結晶粒子の欠落が発生しやすく耐摩耗性が乏しくなる。そのため、得られる焼結体1の耐摩耗性を考慮すると、焼結体1中に存在するジルコニアやアルミナの結晶は、最大でも2μm程度の粒径を有しているのがよく、特に1.5μm程度の粒径を有しているのがよい。
 図示していないが、焼結体1は、焼結助剤として二酸化ケイ素および酸化亜鉛を含んでいる。焼結助剤を含む粒界層が、複数の焼結体結晶2の間の粒界部3に存在している。二酸化ケイ素を含むことによって、粒界部3に二酸化ケイ素が分布し、粒界へのCeO(セリア)の偏析が低減される。そのため、大気焼結時の過度な焼結体結晶粒成長を低減することができ、マイクロクラックの発生が低減される。その結果、優れた水熱劣化耐性を有するセラミック焼結体1が得られる。さらに、酸化亜鉛を含むことによって、粒界部3に酸化亜鉛が分布し、焼結性が向上し、大気焼結で簡便に焼結体1を得ることができる。
 Ceは焼結体結晶21の粒界部3に近い端部領域に含まれ、Ceの含有量が8.0質量%未満である。粒界部3に近い端部領域に含まれるCeの含有量が8.0質量%未満であれば、過度な安定化による焼結体結晶粒成長を低減することができる。その結果、水熱処理時の劣化を加速するマイクロクラックの発生が低減され、優れた水熱劣化耐性、強靭性および高強度を有するセラミック焼結体が得られる。さらに、Ceは焼結体結晶21の中央領域Cに、8.0質量%未満の割合で含まれていてもよい。Ceは焼結体結晶の中央領域Cに、8.0質量%未満の割合でCeが含まれていると、同様に過度な安定化による焼結体結晶粒成長を低減することができる。その結果、水熱処理時の劣化を加速するマイクロクラックの発生が低減され、優れた水熱劣化耐性、強靭性および高強度を有するセラミック焼結体が得られる。
 本明細書において、焼結助剤として使用される二酸化ケイ素および酸化亜鉛には、二酸化ケイ素および酸化亜鉛だけでなく、二酸化ケイ素および酸化亜鉛に由来する誘導体なども包含される。このような誘導体としては、二酸化ケイ素と酸化亜鉛とが何らかの条件で反応して得られる反応物などが挙げられる。
 焼結助剤として使用される二酸化ケイ素の含有量は特に限定されない。ジルコニアとアルミナの合計量を100質量部とした場合、二酸化ケイ素は、例えば0.01~0.1質量部の割合で含まれていてもよい。二酸化ケイ素がこのような割合で含有されることによって、複数の焼結体結晶2の間に存在している粒界部3に二酸化ケイ素が分布して、粒界へのCeO(セリア)の偏析が低減される。そのため、大気焼結時の過度な焼結体結晶粒成長を低減することができ、マイクロクラックの発生が低減される。その結果、優れた水熱劣化耐性を有するセラミック焼結体1が得られる。
 焼結助剤として使用される酸化亜鉛の含有量は特に限定されない。ジルコニアとアルミナの合計量を100質量部とした場合、酸化亜鉛は、例えば0.2~0.4質量部の割合で含まれていてもよい。酸化亜鉛がこのような割合で含有されることによって、得られるセラミック焼結体中の残留気孔を減少させることができる。そのため、比較的低温(例えば1400℃程度)での大気焼結でも焼結性を向上させることができる。その結果、信頼性が高く強靱性および高強度を有するセラミック焼結体が得られる。
 一実施形態に係る焼結体1においてジルコニアは、Yを含む部分安定化ジルコニアと、CeOを含む部分安定化ジルコニアとを含んでいてもよい。ジルコニアがこれらの部分安定化ジルコニアを含むことによって、ジルコニアを正方晶として安定化させ、単斜晶および立方晶の析出を低減させることができる。焼結体1において、応力誘起変態強化機構に必要な臨界応力の異なるY部分安定化ジルコニアとCeO部分安定化ジルコニアとが、焼結体1全体のジルコニアに、巨視的な範囲で分散して存在している。その結果、外部応力からの破壊抵抗に対するジルコニアの抵抗応答性を高めることができる。応力誘起変態強化機構とは、ジルコニアセラミックに特徴的な強化機構である。具体的には、焼結体の破壊過程で内部に生じるクラックの先端近傍の局所応力場の影響を受けて、準安定相として存在する正方晶ジルコニアが単斜晶ジルコニアに相変態して体積が膨張して、クラックの進展を低減し、結果としてセラミック焼結体の強度を高める機構のことである。
 Yを含む部分安定化ジルコニアに含まれるYの含有量は1.5~2.8モル%であるのがよい。さらに、CeOを含む部分安定化ジルコニアに含まれるCeOの含有量は8~12モル%であるのがよい。これらの割合でYおよびCeOが含まれていると、ジルコニアを正方晶として安定化させ、単斜晶および立方晶の析出を低減することができる。効率よく低減させるために、Yの含有量は1.7~2.6モル%であってもよく、CeOの含有量は9~11モル%であってもよい。ジルコニアの総量に対するYを含む部分安定化ジルコニアの割合は限定されず、例えば、45~55質量%程度であるのがよい。
 焼結体1は、図3に示すように、ジルコニアの少なくとも一部の焼結体結晶(ジルコニアの焼結体結晶21)が、アルミナのナノ粒子22aを内部に備えていてもよい。これにより、ジルコニアの焼結体結晶21内にナノレベルの粒界部3が形成される。そのため、上述の分散強化機構と応力誘起変態強化機構とが、同時に焼結体結晶21内で発生する。その結果、焼結体1全体の強度および靱性が向上する。
 アルミナのナノ粒子22aの粒径は特に限定されない。アルミナのナノ粒子22aは、例えば、0.8μm以下の粒径を有し、0.5μm以下の粒径を有していてもよく、0.01μm以上であるのがよい。このようなアルミナのナノ粒子22aが含まれることによって、焼結体1は、靱性および強度が向上する。この場合、焼結体1を構成するセラミックス粉末にも、0.5μm以下、0.01μm以上のアルミナのナノ粒子が含まれる。
 焼結体1の焼結密度は理論密度に近い方がよく、例えば、理論密度に対する相対密度で99%以上であるのがよい。このように、焼結体1の焼結密度が、理論密度に対する相対密度で99%以上であれば、破壊源となるような空隙などセラミック焼結体内の構造欠陥が少なくなる。その結果、得られる焼結体1は強度面で信頼性が高くなる。相対密度は、下記の式(I)を用いて算出される。
 相対密度(%)=(得られた焼結体の密度/焼結体の理論密度)×100   (I)
 焼結体1は、破壊靱性値がIF法で12.0MPa・m0.5以上、SEVNB法で10.0MPa・m0.5以上であるのがよい。このような焼結体1は、破壊時の内部き裂の進展に対して高い抵抗を示し、これまでのセラミックに比べて金属に近い挙動を示す。その結果、セラミックでは破壊靱性値が不足し使用できなかったような金属代替分野に応用が可能である。
 焼結体1は、1100以上のビッカース硬度HV50を有していてもよい。このようなビッカース硬度HV50を有する焼結体1は、一般的な金属材料よりも硬く、優れた耐摩耗性を有する。そのため、上記のような金属代替分野で、金属よりも耐摩耗性が求められるような分野に応用できる。焼結体1は、3点曲げ破壊時の抗折強度値が980MPa以上であってもよい。このような980MPa以上の抗折強度値を有する焼結体1は、上述した分散強化機構および応力誘起変態強化機構により、各組成と複合化して焼結した後も、ジルコニア系セラミック焼結体が元来有する特徴である他のセラミックと比較して、高い強度値を維持することを示す。その結果、セラミック焼結体の構造体への応用に適している。
 このように、焼結体1は高い破壊靭性値と高い抗折強度値とを有している。したがって、刃物などに用いた際、鋭い切れ味が比較的長続きし、かつ割れにくい。本開示の一実施態様に係る焼結体1を含有する刃体を備えた刃物は、鋭い切れ味が比較的長続きし、かつ割れにくい。
 本開示の一実施態様に係る焼結体1を含有する切削部または耐摩耗部を備えた治工具は、切削、回転、摺動および摩擦などを伴う治工具、例えば各種加工装置の摺動部品または産業用カッターなどの機能に関して、信頼性向上に有効である。
 次に、本開示のセラミック粉末について説明する。本開示のセラミック粉末は、本開示の焼結体を製造するための原料である。本開示のセラミック粉末は、ジルコニアが90~95質量%の割合で含まれ、アルミナが5~10質量%の割合で含まれる。ジルコニアとアルミナとの合計量を100質量部とした場合、焼結助剤として、二酸化ケイ素が0.01~0.1質量部の割合で含まれる。ジルコニアが1.5~2.8モル%のYを含む部分安定化ジルコニアと8~12モル%のCeOを含む部分安定化ジルコニアとを含む。ジルコニアの総量に対するYを含む部分安定化ジルコニアの割合が45~55質量%である。本開示のセラミック粉末は、焼結助剤として、さらに酸化亜鉛を含んでもよい。ジルコニアとアルミナとの合計量を100質量部とした場合、酸化亜鉛が0.2~0.4質量部の割合で含まれる。
 本開示の一実施形態に係るセラミック粉末に含まれるジルコニアおよびアルミナは、上記のように、いずれも1μm以下の平均粒径を有しているのがよく、0.3~0.8μmの平均粒径を有していてもよい。一実施形態に係るセラミック粉末に含まれる焼結助剤として使用される二酸化ケイ素および酸化亜鉛は、いずれも0.1~1μmの平均粒径を有しているのがよく、0.1~0.5μmの平均粒径を有していてもよい。
 さらに、一実施形態に係るセラミック粉末に含まれるジルコニア、アルミナ、二酸化ケイ素および酸化亜鉛は、いずれも高純度であるのがよい。ジルコニア、アルミナ、二酸化ケイ素および酸化亜鉛は、例えば、いずれも99.9%以上の純度であるのがよい。
 次に、本開示の焼結体の製造方法について説明する。本開示の焼結体は、例えば、上記の本開示のセラミック粉末を、所望の形状に成形し焼結させることによって得られる。一実施形態のセラミック粉末を用いると、例えば、熱間静水圧焼結を必要とせず、1450℃以下の大気雰囲気中で焼結することができる。
 その理由は、二酸化ケイ素および酸化亜鉛が適切な添加量で存在することで焼結助剤として作用するためであり、例えば、1350~1450℃程度で焼結される。一実施形態のセラミック粉末を用いると、このように比較的低温でも、理論密度に近い焼結密度を有するセラミック焼結体が得られる。具体的には、一実施形態のセラミック粉末を用いると、1400℃常圧焼結時の焼結密度が、理論密度に対する相対密度で99%以上となるセラミック焼結体が得られる。
 本開示では、セラミック粉末の調製に用いるジルコニア粉末は、CeOおよびYとジルコニア粉末とを粉末混合した後に仮焼して得られたもの、あるいは、Ce、Yおよびジルコニアの金属塩やアルコキシドをpH調整した水溶液中で混合する方法(以下、加水分解法という)で得られたもののいずれかでもよい。均一な粒子径を有し、かつ安定化したジルコニアが得られるという点で、加水分解法により合成した粉末を用いるのがよい。
 以下、実施例を挙げて本開示のセラミック焼結体を詳細に説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
 まず、ジルコニア粉末は、Yを2.0モル%含む部分安定化ジルコニア粉末(純度99.9%、粒径0.5μm)、およびCeOを10モル%含む部分安定化ジルコニア粉末(純度99.9%、粒径0.5μm)を加水分解法により調整し、表1に示す所定の比率になるように混合した。ジルコニア粉末と、アルミナ粉末(純度99.9%、粒径0.5μm)と、二酸化ケイ素(純度99.9%、粒径0.5μm)、酸化亜鉛(純度99.9%、粒径0.2μm)とを表1に示す組成になるように配合した。混合は、高純度耐摩耗アルミナボールとポリエチレン容器とを用い、IPAを溶媒として24時間湿式ボールミルを用いて行った。その後、乾燥して得られたセラミック粉末をプレス成形し、大気中、1400±50℃で2時間焼成してセラミック焼結体(試料No.1~8)を得た。試料No.1~8のセラミック焼結体は、粒界部に近い端部領域に、Ceを8.0質量%未満の割合で含んでいた。Ceの含有量は、走査型透過電子顕微鏡のエネルギー分散型X線分析を用いて行った。測定には、エネルギー分散型X線分析装置(JED-2300T、日本電子(株)製)を用い、測定条件(加速電圧)は200kVとした。
 得られたセラミック焼結体について水熱劣化試験を行った。まず、焼結体をJIS-R1601に準拠するように切断および加工した。加工した焼結体の表面に対して3.0μmのダイヤモンドペーストを用いて鏡面研磨を行った。次いで、この焼結体をオートクレーブ装置(耐圧硝子工業(株)製「TEM-V」)の耐圧容器内底面に載置して純水を満たした。140℃で3.6気圧の条件下、15時間かけて水熱処理を行うことで、水熱劣化の評価を行った。水熱処理前後の焼結体はジルコニア結晶相のm相率の測定を行い、m相率の増加率から各焼結体の水熱劣化耐性を評価した。結果を表1に示す。
 セラミック焼結体のジルコニア結晶相のm相率は、X線回折装置(「RINT2500」、(株)リガク製)を用い、X線回折スペクトルから算定した。測定条件は下記の通りである。
<測定条件と算出方法>
  測定装置:X線回折装置(RINT2500、(株)リガク製)
  線源:CuKα線源
  管電圧:50kV
  管電流:300mA
  走査速度:2θ=26~36°:4°/分
 m相率(単斜晶相率、%)=(Im(111)+Im(11-1))/(Im(111)+Im(11-1)+It(101)+Ic(111))×100
 ここで、Im(111)はm相の(111)の回折強度、Im(11-1)はm相の(11-1)の回折強度である。
 It(101)はt相(正方晶相)の(101)の回折強度である。
 Ic(111)はc相(立方晶相)の(111)の回折強度である。
 ジルコニアの各結晶相の判別はXRDスペクトルの2θ=26~36°付近に現れる各回折面の固有のピークを用いた。
 次に、得られたセラミック焼結体は研削加工して、4×3×35mmの試料を作製した。焼結体の密度はアルキメデス法で測定した。抗折強度はJIS-R1601による室温における3点曲げ強度で評価した。
 セラミック焼結体のビッカース硬度はJIS-R1610のビッカース硬さ試験方法、破壊靱性値はJIS-R1607のIF法により評価した。本開示における焼結体は高い強度および靱性を有するので、各試験の圧子圧入圧は50kgf(490N)とした。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示すように、試料No.1~4のセラミック焼結体(本開示のセラミック焼結体)は、水熱処理後のm相増加量が比較的小さく、優れた水熱劣化耐性を有していることがわかる。特に、ジルコニア相とアルミナ相との割合およびジルコニア相のCeOとYとの割合が同じで、二酸化ケイ素の有無のみが異なる試料No.2および6、試料No.3および7、ならびに試料No.4および8を比べると、試料No.2~4の水熱処理後のm相増加量は、試料No.6~8の水熱処理後のm相増加量の半分程度であることがわかる。
 1  セラミック焼結体
 2  焼結体結晶
 21 ジルコニア(ZrO)の焼結体結晶
 22  アルミナ(Al)の焼結体結晶
 22a アルミナのナノ粒子
 3 粒界部

Claims (13)

  1.  ジルコニアが主成分であり、
     複数の焼結体結晶と、複数の前記焼結体結晶の間にある粒界部とを備え、
     前記焼結体結晶は、前記粒界部に近い端部領域にセリウムを含み、前記セリウムの含有量が8.0質量%未満であり、
     前記粒界部は、二酸化ケイ素を含む、
    セラミック焼結体。
  2.  前記焼結体結晶は、中央領域にセリウムを含む、請求項1に記載のセラミック焼結体。
  3.  アルミナをさらに含み、前記ジルコニアの少なくとも一部の前記焼結体結晶は、前記アルミナのナノ粒子を内部に備える、請求項1または2に記載のセラミック焼結体。
  4.  前記ジルコニアと前記アルミナとの合計量を100質量部とした場合、前記ジルコニアが90~95質量%の割合で含まれ、前記アルミナが5~10質量%の割合で含まれる、請求項3に記載のセラミック焼結体。
  5.  前記ジルコニアと前記アルミナとの合計量を100質量部とした場合、前記二酸化ケイ素が、0.01~0.1質量部の割合で含まれる、請求項4に記載のセラミック焼結体。
  6.  前記ジルコニアと前記アルミナとの合計量を100質量部とした場合、酸化亜鉛が、0.2~0.4質量部の割合で含まれる、請求項5に記載のセラミック焼結体。
  7.  相対密度が99%以上である、請求項1~6のいずれかに記載のセラミック焼結体。
  8.  前記ジルコニアが、1.5~2.8モル%のYを含む部分安定化ジルコニアと、8~12モル%のCeOを含む部分安定化ジルコニアとを含む、請求項1~7のいずれかに記載のセラミック焼結体。
  9.  請求項1~8のいずれかに記載のセラミック焼結体を含有する刃体を備える刃物。
  10.  請求項1~8のいずれかに記載のセラミック焼結体を含有する切削部または耐摩耗部を備える治工具。
  11. 前記ジルコニアと前記アルミナとの合計量を100質量部とした場合、ジルコニアが90~95質量%の割合で含まれ、アルミナが5~10質量%の割合で含まれ、
     ジルコニアとアルミナとの合計量を100質量部とした場合、二酸化ケイ素が、0.01~0.1質量部の割合で含まれ、
     ジルコニアが1.5~2.8モル%のYを含む部分安定化ジルコニアと8~12モル%のCeOを含む部分安定化ジルコニアとを含み、
     ジルコニアの総量に対するYを含む部分安定化ジルコニアの割合が45~55質量%である、セラミック粉末。
  12.  前記ジルコニアと前記アルミナとの合計量を100質量部とした場合、酸化亜鉛が、0.2~0.4質量部の割合で含まれる、請求項11に記載のセラミック粉末。
  13.  1400℃常圧焼結時の相対密度が99%以上となる、請求項12に記載のセラミック粉末。
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ROA J.J.; ABOULFADL H.; BARRIRERO J.; TURON-VINAS M.; MüCKLICH F.; ANGLADA M.: "Chemical segregation in a 12Ce-ZrO2/3Y-ZrO2ceramic composite", MATERIALS CHARACTERIZATION., ELSEVIER, NEW YORK, NY., US, vol. 132, 1 January 1900 (1900-01-01), US , pages 83 - 91, XP085239846, ISSN: 1044-5803, DOI: 10.1016/j.matchar.2017.07.045 *

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