WO2022185356A1

WO2022185356A1 - 空気調和データ処理装置および空気調和装置管理システム

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Publication number: WO2022185356A1
Application number: PCT/JP2021/007606
Authority: WO
Inventors: 浩平大嶋; 成憲中田; 誠栗原
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2021-03-01
Filing date: 2021-03-01
Publication date: 2022-09-09

Abstract

開示に係る空気調和データ処理装置は、対象空間の空気調和を行う空気調和装置の運転に関する運転データの管理を行う空気調和装置管理装置に信号を送る空気調和データ処理装置であって、運転データの収集対象となる空気調和装置および空気調和装置管理装置との間で通信を行う通信装置と、計時を行って時刻データを生成する計時装置と、入力されたデータを処理する制御処理装置とを備え、制御処理装置は、空気調和装置から送られた信号に含まれる運転データに、計時装置が生成した時刻データを少なくとも付加して関連付ける関連付け処理を行って、処理運転データを生成するデータ付加部を有し、通信装置は、データ付加部が生成した処理運転データを含む信号を、空気調和装置管理装置に送るものである。

Description

空気調和データ処理装置および空気調和装置管理システム

　この技術は、空気調和データ処理装置および空気調和装置管理システムに係るものである。特に、運転データの時刻に係る管理に関するものである。

　従来、リモートコントローラから送られた現在時刻のデータと記憶および記録された前回運転を停止した運転停止時刻とに基づいて運転停止時間を算出し、積算時間が所定時間を超えると、フィルタの清掃を行う空気調和装置がある（たとえば、特許文献１参照）。

特開２０１２－１５４５５８号公報

　ここで、空気調和装置は、製造されてから設置されるまでの期間を特定できないことから、計時する機能を有しておらず、時刻に関するデータを得ることができない。したがって、空気調和装置は、ユニットのメンテナンス、故障の時期などを予測することができなかった。このため、故障などが発生し、空気調和装置に接続されたリモートコントローラなどの表示装置の画面に表示されたサインが出されて、利用者が確認して連絡してから、作業者などが、修理などを行う運用であった。以上のことから、利用者が空気調和装置を使用できない期間が発生してしまうことがあり、サービス性の向上が求められていた。

　そこで、上記のような課題を解決するため、より有効な管理を行うことができる空気調和データ処理装置および空気調和装置管理システム得ることを目的とする。

　この開示に係る空気調和データ処理装置は、対象空間の空気調和を行う空気調和装置の運転に関する運転データの管理を行う空気調和装置管理装置に信号を送る空気調和データ処理装置であって、運転データの収集対象となる空気調和装置および空気調和装置管理装置との間で通信を行う通信装置と、計時を行って時刻データを生成する計時装置と、入力されたデータを処理する制御処理装置とを備え、制御処理装置は、空気調和装置から送られた信号に含まれる運転データに、計時装置が生成した時刻データを少なくとも付加して関連付ける関連付け処理を行って、処理運転データを生成するデータ付加部を有し、通信装置は、データ付加部が生成した処理運転データを含む信号を、空気調和装置管理装置に送るものである。

　また、この開示に係る空気調和装置管理システムは、上述した空気調和データ処理装置と、空気調和データ処理装置から送られた信号内の処理運転データを管理する空気調和装置管理装置とを備えるものである。

　開示に係る空気調和データ処理装置および空気調和装置管理システムは、制御処理装置のデータ付加部が、空気調和装置から送られる運転データに、少なくとも計時部の計時に係る時刻データを関連付けて処理運転データを生成する。このため、空気調和装置が計時装置を有していなくても、時刻に基づく運転データの管理を行うことができる。そして、運転データの経時的な分析を有効に行うことができ、サービスの向上をはかることができる。

実施の形態１に係る運転データ管理装置１００を中心とする空気調和運転管理システムの一例を示す図である。実施の形態１の運転データ管理装置１００に係る構成を示す図である。実施の形態１に係る運転データ管理装置１００が行う運転データに関する処理の流れを示す図である。実施の形態１に係る第１運転データ記憶部１２１に記憶された運転データの一例を示す図である。実施の形態１に係る計時装置１３０の計時により得られる時刻データの一例を示す図である。第２運転データ記憶部１２２に記憶された処理運転データの一例を示す図である。実施の形態２に係る空気調和装置管理装置３００の構成を示す図である。

　以下、実施の形態に係る空気調和装置について、図面などを参照しながら説明する。以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。また、図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。そして、明細書全文に表されている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定するものではない。特に、構成要素の組み合わせは、各実施の形態における組み合わせのみに限定するものではなく、他の実施の形態に記載した構成要素を別の実施の形態に適用することができる。また、圧力および温度の高低については、特に絶対的な値との関係で高低が定まっているものではなく、装置などにおける状態、動作などにおいて相対的に定まるものとする。また、添字で区別などしている複数の同種の機器などについて、特に区別したり、特定したりする必要がない場合には、添字などを省略して記載する場合がある。

実施の形態１．
　図１は、実施の形態１に係る運転データ管理装置１００を中心とする空気調和運転管理システムの一例を示す図である。空気調和運転管理システムは、運転データ管理装置１００、空気調和装置２００、空気調和装置管理装置３００および携帯端末装置４００を有する。

　空気調和装置２００は、対象空間の空気を加熱、冷却などを行って、対象空間の空気調和を行う装置である。実施の形態１では、空気調和装置２００は、ビルなどを対象空間として空気調和を行うビル用マルチ空気調和方式またはセントラル空気調和方式などの装置であるものとする。このため、空気調和装置２００は、１台または複数台の室外機２２０および複数台の室内機２１０を有する。図１では、空気調和装置２００は、１台の室外機２２０と複数台の室内機２１０とを有する。そして、空気調和装置２００は、室外機２２０が有する圧縮機２２１、流路切替装置２２３および室外熱交換器２２２と室内機２１０が有する室内熱交換器２１１および膨張弁２１２が、冷媒配管２３０により配管接続されて構成される冷媒回路を有する。

　室外機２２０は、冷媒回路を構成する機器として、圧縮機２２１、流路切替装置２２３、室外熱交換器２２２を有する。また、室外機２２０は、室外ファン２２４を有する。圧縮機２２１は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。圧縮機２２１は、たとえば、インバータ回路などにより、運転周波数を任意に変化させることにより、圧縮機２２１の容量を変化させることができる。四方弁などの流路切替装置２２３は、たとえば、冷房運転時と暖房運転時とによって冷媒の流れを切り換える弁である。室外熱交換器２２２は、冷媒と室外の空気との熱交換を行う。たとえば、暖房運転時においては、室外熱交換器２２２は蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させ、気化させる。また、冷房運転時においては、室外熱交換器２２２は凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。室外ファン２２４は、駆動により、室外機２２０外部からの空気を室外熱交換器２２２に通過させ、室外機２２０内から流出させる空気の流れを形成する。

　また、室内機２１０は、冷媒回路を構成する機器として、室内熱交換器２１１および膨張弁２１２を有する。また、室内機２１０は、室内ファン２１３を有する。室内熱交換器２１１は、対象空間となる室内の空気と冷媒との熱交換を行う。たとえば、暖房運転時においては、室内熱交換器２１１は、凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。また、冷房運転時においては、室内熱交換器２１１は、蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させ、気化させる。また、膨張弁２１２は、冷媒を減圧して膨張させる絞り装置などとなる。室内ファン２１３は、室内熱交換器２１１に室内の空気を通過させ、室内熱交換器２１１を通過させた空気を室内に供給する。

　運転データ管理装置１００は、空気調和データ処理装置となる装置である。運転データ管理装置１００は、管理対象となる空気調和装置２００の運転を管理する装置である。実施の形態１においては、運転データ管理装置１００は、特に、収集対象となる空気調和装置２００の運転に係る運転データの収集、整理などに係る処理を行い、運転データに時刻データを付加して関連付け処理を行う。ここで、実施の形態１の運転データ管理装置１００は、空気調和装置２００の室内機２１０の操作などを行うリモートコントローラであるものとして説明する。そして、各室内機２１０に対して、それぞれ運転データ管理装置１００となるリモートコントローラがそれぞれ通信接続される。したがって、実施の形態１における空気調和運転管理システムは、空気調和装置２００に対して、複数の運転データ管理装置１００を有する。運転データ管理装置１００は、対応する室内機２１０の運転データを収集する。室外機２２０の運転データについては、特に限定するものではないが、代表とする運転データ管理装置１００が収集してもよい。また、各運転データ管理装置１００が収集してもよい。運転データ管理装置１００の構成などは、後述する。

　空気調和装置管理装置３００は、各運転データ管理装置１００からの信号に含まれる空気調和装置２００に関する処理運転データを、記録および記憶（以下、記憶とする）によって蓄積し、管理などするストレージ処理を行う装置である。また、空気調和装置管理装置３００は、処理運転データに基づいて、メンテナンスなどの保守時期などの予測処理を行い、携帯端末装置４００に通知信号を送る。ここで、空気調和装置管理装置３００は、クラウドサービスにおいて、クラウドストレージ処理などを行うクラウドサーバであるものとして説明する。したがって、ここでは、空気調和装置管理装置３００は、電気通信回線５００を介して、各運転データ管理装置１００との間で、通信可能に接続されているものとする。

　携帯端末装置４００は、空気調和装置管理装置３００から送られる通知信号に基づいて、表示などによる報知を行う装置である。ここで、空気調和装置２００にメンテナンス作業などを行う作業者が、携帯端末装置４００を有するものとする。ここでは、携帯端末装置４００は、電気通信回線５００を介して、空気調和装置管理装置３００と通信可能に接続されているものとする。

　図２は、実施の形態１の運転データ管理装置１００に係る構成を示す図である。前述したように、実施の形態１では、運転データ管理装置１００は、空気調和装置２００を操作するリモートコントローラであるものとする。実施の形態１の運転データ管理装置１００は、制御処理装置１１０、記憶装置１２０、計時装置１３０、通信装置１４０および入力装置１５０を有する。

　計時装置１３０は、時計、タイマなどを有し、制御処理装置１１０が処理を行う際に必要となる計時を行って、時刻データを送る。

　また、入力装置１５０は、室内機２１０に対する利用者からの操作指示などが入力される装置である。実施の形態１においては、計時装置１３０が計時する時刻設定が入力される。

　通信装置１４０は、制御処理装置１１０が、運転データ管理装置１００以外の空気調和装置２００および空気調和装置管理装置３００との間で、データを含む信号の通信を行う際、信号の変換などを行う、インターフェースとなる装置である。具体的には、たとえば、通信装置１４０は、空気調和装置２００から送られる運転データを含む信号を受信する。また、通信装置１４０は、後述する記憶装置１２０の第２運転データ記憶部１２２に記憶された処理運転データを含む信号を、空気調和装置管理装置３００に送る。運転データおよび処理運転データの内容は、後述する。以下、制御処理装置１１０と空気調和装置２００および空気調和装置管理装置３００との通信は、通信装置１４０を介して行われるものとする。ここで、通信装置１４０は、空気調和装置２００または空気調和装置管理装置３００と有線による通信を行うものでもよいし、無線による通信を行うものでもよい。

　記憶装置１２０は、制御処理装置１１０が処理を行う際に用いるデータを記憶する。特に、実施の形態１の記憶装置１２０は、空気調和装置２００からの信号に含まれる運転データを記憶する第１運転データ記憶部１２１を有する。また、記憶装置１２０は、制御処理装置１１０が運転データと時刻データとを関連付ける関連付け処理を行った処理運転データを記憶する第２運転データ記憶部１２２を有する。ここで、第２運転データ記憶部１２２は、通信装置１４０が処理運転データを含む信号を空気調和装置管理装置３００に送る間隔に合わせた記憶容量を有する。通信装置１４０が処理運転データを含む信号の送信間隔が長くなると、第２運転データ記憶部１２２が記憶しておく処理運転データが多くなるため、第２運転データ記憶部１２２の記憶容量が多くなる。

　また、実施の形態１の記憶装置１２０は、制御処理装置１１０が実行するプログラムを記憶する。制御処理装置１１０が、プログラムに基づいて処理を実行して、制御処理装置１１０の各部が行う処理を実現する。ここで、記憶装置１２０は、データを一時的に記憶できるランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）などの揮発性記憶装置（図示せず）およびデータを長期的に記憶できるフラッシュメモリなどの不揮発性の補助記憶装置（図示せず）を有する。

　制御処理装置１１０は、データ要求部１１１、データ付加部１１２、機器操作部１１３を有する。データ要求部１１１は、定期的に運転データを要求する処理を行う。そして、データ要求部１１１は、空気調和装置２００が要求に応じて送信した信号中の運転データを第１運転データ記憶部１２１に記憶する。データ付加部１１２は、第１運転データ記憶部１２１が記憶する運転データと計時装置１３０が計時した時刻データとを関連付けて、処理運転データを生成する処理を行う。そして、データ付加部１１２は、処理運転データを第１運転データ記憶部１２１に記憶する。機器操作部１１３は、空気調和装置２００に指示を送って操作する処理を行う。ここで、制御処理装置１１０は、たとえば、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）などの制御演算処理装置を有するマイクロコンピュータなどで構成されているものとする。

　図３は、実施の形態１に係る運転データ管理装置１００が行う運転データに関する処理の流れを示す図である。図３に基づいて、実施の形態１の運転データ管理装置１００が行う処理について説明する。図３に示す処理は、主として制御処理装置１１０が行うものとして説明する。

　制御処理装置１１０のデータ要求部１１１は、通信装置１４０を介して、空気調和装置２００に対し、定期的に運転データを含む信号の送信要求をする要求信号を送る（ステップＳ１）。ここで、実施の形態１のデータ要求部１１１が要求信号を送る間隔は、特に、空気調和装置２００におけるアクチュエータ系機器の駆動状態の変化を鑑み、秒オーダ（約１秒～約１０秒）であるものとする。

　空気調和装置２００は、要求信号を受信すると、運転データを含む信号を送る。通信装置１４０は、空気調和装置２００から送られた運転データを含む信号を受信したかどうかを判定する（ステップＳ２）。そして、通信装置１４０は、運転データを含む信号を受信すると、記憶装置１２０の第１運転データ記憶部１２１に、運転データを記憶させる（ステップＳ３）。

　図４は、実施の形態１に係る第１運転データ記憶部１２１に記憶された運転データの一例を示す図である。運転データは、空気調和装置２００の運転に関する複数の事項を数値化したデータである。運転データの事項の一例として、圧縮機２２１の駆動周波数、室内ファン２１３の回転数、室外ファン２２４の回転数、室内温度などがある。

　図５は、実施の形態１に係る計時装置１３０の計時により得られる時刻データの一例を示す図である。制御処理装置１１０のデータ付加部１１２は、信号を受信した時刻に係る時刻データを、計時装置１３０に要求する（ステップＳ４）。計時装置１３０は、要求に係る時刻データを、制御処理装置１１０に送る。データ付加部１１２は、第１運転データ記憶部１２１に記憶された運転データと計時装置１３０から送られた時刻データとを関連付ける関連付け処理を行い、処理運転データを生成する処理を行う（ステップＳ５）。そして、データ付加部１１２は、記憶装置１２０の第２運転データ記憶部１２２に、処理運転データを記憶させる（ステップＳ６）。

　図６は、第２運転データ記憶部１２２に記憶された処理運転データの一例を示す図である。実施の形態１における処理運転データは、図６に示すように、第１運転データ記憶部１２１に記憶された、空気調和装置２００からの信号に含まれる運転データに、時刻データを付加したデータである。ただし、処理運転データは、この内容に限定するものではない。たとえば、制御処理装置１１０のデータ付加部１１２は、関連付け処理の際、運転データのうち、時間による変化が少ないデータを削除して、第２運転データ記憶部１２２に記憶させてもよい。この場合、通信装置１４０の通信に係る信号のデータ量を少なくすることができる。

　データ要求部１１１は、通信装置１４０を介して、空気調和装置管理装置３００に対し、処理運転データを含む信号の受信許可要求を行う要求信号を送る（ステップＳ７）。通信装置１４０は、空気調和装置管理装置３００から送られた許可信号を受信したかどうかを判定する（ステップＳ８）。通信装置１４０は、空気調和装置管理装置３００から送られた許可信号を受信すると、第２運転データ記憶部１２２に記憶された処理運転データを含む信号を送る（ステップＳ９）。

　以上のように、実施の形態１の運転データ管理装置１００は、制御処理装置１１０のデータ付加部１１２が、空気調和装置２００から送られる運転データに時刻データを関連付けて処理運転データを生成する。このため、空気調和装置２００が計時できなくても、時刻に基づく運転データの管理を行うことができる。また、処理運転データを記憶し、管理する空気調和装置管理装置３００は、空気調和装置２００の空気調和運転に関するデータの経時的な分析を有効的に行うことができ、サービスの向上をはかることができる。たとえば、メンテナンスなどが必要な時期を予測判定する処理などを行うことで、処理結果に基づき、空気調和装置２００の利用において、利用者が不便を感じる前に、作業者によるメンテナンスなどを行うことができる。

実施の形態２．
　図７は、実施の形態２に係る空気調和装置管理装置３００の構成を示す図である。ここでは、実施の形態１において説明した空気調和装置管理装置３００の構成および処理について、さらに説明する。図７に示す空気調和装置管理装置３００は、管理側処理装置３１０、管理側記憶装置３２０、管理側計時装置３３０および管理側通信装置３４０を有する。

　管理側記憶装置３２０は、管理側処理装置３１０が処理を行う際に必要となるデータを記憶する。実施の形態２の管理側記憶装置３２０は、処理運転データ記憶部３２１および作業者データ記憶部３２２を有する。処理運転データ記憶部３２１は、運転データ管理装置１００からの処理運転データを記憶する。作業者データ記憶部３２２は、作業者に関するデータを記憶する。ここで、作業者データは、各空気調和装置２００とメンテナンスなどを担当する作業者とが関連付けられたデータである。

　管理側計時装置３３０は、時計、タイマなどを有し、管理側処理装置３１０が予測判定したメンテナンスなどの保守時期の判定などを行う際に参照する計時を行う。管理側通信装置３４０は、管理側処理装置３１０および携帯端末装置４００との間で、データを含む信号の通信を行う際、信号の変換などを行う、インターフェースとなる装置である。

　管理側処理装置３１０は、各種データの処理および空気調和装置管理装置３００が有する各装置の制御などを行う。ここで、実施の形態２の管理側処理装置３１０は、管理処理部３１１、予測処理部３１２および故障判定処理部３１３を有する。管理処理部３１１は、前述したように、各運転データ管理装置１００が収集し、信号に含まれて送られた処理運転データを管理側記憶装置３２０に記憶し、管理する処理を行う。また、予測処理部３１２は、処理運転データ内の事項における経時変化などを分析し、空気調和装置２００および空気調和装置２００内の機器などのメンテナンスなどを行う時期を予測判定する処理を行う。予測処理部３１２は、管理側計時装置３３０の計時に基づき、予測したメンテナンスなどの保守時期になったかどうかを判定する。予測処理部３１２は、保守時期になったと判定すると、作業者データ記憶部３２２から担当する作業者を検索する。そして、予測処理部３１２は、管理側通信装置３４０を介して、作業者の携帯端末装置４００に、メンテナンスなどの保守時期である旨の通知信号を送信する。故障判定処理部３１３は、処理運転データの数値などを分析し、空気調和装置２００および空気調和装置２００内の機器の故障判定処理を行う。故障判定処理部３１３は、故障が発生したと判定すると、作業者データ記憶部３２２から担当する作業者を検索する。そして、故障判定処理部３１３は、管理側通信装置３４０を介して、作業者の携帯端末装置４００に、故障発生の旨の通知信号を送信する。

　以上のように、実施の形態２の空気調和運転管理システムにおける空気調和装置管理装置３００は、運転データ管理装置１００からの処理運転データを、管理側記憶装置３２０に記憶し、管理する。そして、管理側処理装置３１０の予測処理部３１２および故障判定処理部３１３は、処理運転データを分析して、保守時期の予測および故障発生などの処理を行う。そして、予測処理部３１２および故障判定処理部３１３は、判定に基づき、対応する作業者の携帯端末装置４００に通知する。このため、利用者が不便を感じる前に、メンテナンスなどの対応を行うことができ、サービス性の向上をはかることができる。また、空気調和装置管理装置３００が、メンテナンスなどの作業について、あらかじめ作業者に通知することで、たとえば、作業者は、メンテナンスなどに関するスケジュールを立てやすくなる。

　実施の形態３．
　上述した実施の形態１では、室内機２１０の操作などを行うリモートコントローラが、運転データ管理装置１００であるものとして説明したが、これに限定するものではない。運転データ管理装置１００は、たとえば、利用者が有し、空気調和装置２００と通信ができるようにしたスマートフォンなどの計時を行うことができる携帯端末機器であってもよい。

　また、運転データ管理装置１００は、運転データに時刻データを付加して処理運転データを生成したが、これに限定するものではない。運転データ管理装置１００は、たとえば、時刻データ以外に、空気調和装置２００の設置位置に関する天候データを付加した処理運転データを生成することができる。天候データとは、たとえば、天気（晴、くもり、雨など）、気温、湿度などに関するデータである。

　運転データ管理装置１００は、天候データを処理運転データに含めた信号を空気調和装置管理装置３００に送る。このため、空気調和装置管理装置３００は、天候データに基づき、空気調和装置２００の運転に係る分析をさらに詳細に行うことができる。たとえば、空気調和装置管理装置３００は、予測処理において、気温のデータに基づき、複数の故障原因のうち、気温の高低に左右される可能性の高い故障原因の特定または排除などを行うことができる。

　１００　運転データ管理装置、１１０　制御処理装置、１１１　データ要求部、１１２　データ付加部、１１３　機器操作部、１２０　記憶装置、１２１　第１運転データ記憶部、１２２　第２運転データ記憶部、１３０　計時装置、１４０　通信装置、１５０　入力装置、２００　空気調和装置、２１０　室内機、２１１　室内熱交換器、２１２　膨張弁、２１３　室内ファン、２２０　室外機、２２１　圧縮機、２２２　室外熱交換器、２２３　流路切替装置、２２４　室外ファン、２３０　冷媒配管、３００　空気調和装置管理装置、３１０　管理側処理装置、３１１　管理処理部、３１２　予測処理部、３１３　故障判定処理部、３２０　管理側記憶装置、３２１　処理運転データ記憶部、３２２　作業者データ記憶部、３３０　管理側計時装置、３４０　管理側通信装置、４００　携帯端末装置、５００　電気通信回線。

Claims

　対象空間の空気調和を行う空気調和装置の運転に関する運転データの管理を行う空気調和装置管理装置に信号を送る空気調和データ処理装置であって、
　前記運転データの収集対象となる前記空気調和装置および前記空気調和装置管理装置との間で通信を行う通信装置と、
　計時を行って時刻データを生成する計時装置と、
　入力されたデータを処理する制御処理装置とを備え、
　前記制御処理装置は、
　前記空気調和装置から送られた信号に含まれる前記運転データに、前記計時装置が生成した前記時刻データを少なくとも付加して関連付ける関連付け処理を行って、処理運転データを生成するデータ付加部を有し、
　前記通信装置は、前記データ付加部が生成した前記処理運転データを含む信号を、前記空気調和装置管理装置に送る空気調和データ処理装置。
　前記データ付加部は、前記空気調和装置の設置位置における天候に関する天候データをさらに前記運転データに付加して関連付け処理を行って、前記処理運転データを生成する請求項１に記載の空気調和データ処理装置。
　前記通信装置は、前記空気調和装置と有線で通信を行う請求項１または請求項２に記載の空気調和データ処理装置。
　前記通信装置は、前記空気調和装置と無線で通信を行う請求項１または請求項２に記載の空気調和データ処理装置。
　前記制御処理装置は、
　前記通信装置を介して、前記空気調和装置に対する前記運転データの送信要求および前記空気調和装置管理装置に対する前記処理運転データの受信許可要求を行うデータ要求部を備える請求項１～請求項４のいずれか一項に記載の空気調和データ処理装置。
　前記運転データを記憶する第１運転データ記憶部と、
　前記処理運転データを記憶する第２運転データ記憶部と
を有する記憶装置を備える請求項１～請求項５のいずれか一項に記載の空気調和データ処理装置。
　前記空気調和装置を操作するリモートコントローラに搭載された請求項１～請求項６のいずれか一項に記載の空気調和データ処理装置。
　携帯端末機器に搭載された請求項１～請求項６のいずれか一項に記載の空気調和データ処理装置。
　請求項１～請求項８のいずれか一項に記載の空気調和データ処理装置と、
　前記空気調和データ処理装置から送られた信号内の処理運転データを管理する空気調和装置管理装置と
を備える空気調和装置管理システム。
　前記空気調和装置管理装置は、
　前記処理運転データに基づいて、前記空気調和装置および前記空気調和装置が有する機器の保守時期を予測判定する予測処理部と、
　前記処理運転データに基づいて、前記空気調和装置および前記空気調和装置が有する機器の故障判定を行う故障判定処理部と
を有する管理側処理装置を備える請求項９に記載の空気調和装置管理システム。
　前記空気調和装置管理装置は、前記処理運転データを保存および記憶するクラウドストレージである請求項９または請求項１０に記載の空気調和装置管理システム。