WO2022118907A1 - ソース、ソースの使用方法、容器詰めソース - Google Patents

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Abstract

本発明のソースは、油脂3~15質量%、加工澱粉1~4質量%、加工澱粉以外の増粘剤0.002~1質量%及び乳化剤0.05~0.5質量%を含有し、ボストウィック粘度計による品温23℃、測定時間30秒での粘度が2~8cmである。本発明のソースの好ましい使用方法として、該ソースを容器に収容しておき、使用時に該容器から該ソースを小出しに使用する方法が挙げられる。本発明には、本発明のソースと、該ソースを収容する容器とを備え、該容器に複数回分の使用量の該ソースが収容されている、容器詰めソースが包含される。

Description

ソース、ソースの使用方法、容器詰めソース
 本発明は、他の食品の調味や添え物などに用いられる液状ないしペースト状の食品であるソースに関する。
 一般にソースは、他の食品に適量が付着した状態で喫食できるよう、一般的な喫食温度帯である10~70℃において適度な流動性と付着性とを有することが望まれる。また、そのような性状を有するソースの製造は、ソースに複雑な風味を付与するため、種々の食材が原料として用いられ、更に加熱等の様々な加工処理を用いて行われる。このような製造工程を経て製造される液状ないしペースト状の組成物であるソースは、使用時に含有成分が均一に分散していることで調味や装飾などのソースが担う役割を果たすことができ、使用時に含有成分の分離が生じているとそうした役割が十分に果たせなくなることから、分散安定性に優れ、保存中に含有成分の均一分散状態を維持し得ることが求められる。
 特許文献1には、ソースの分散安定性の向上を課題としたソースの改良技術が開示されている。具体的には、加熱しても乳化状態が維持されるソース状水中油型乳化物として、水48~68重量%、油脂20~42重量%、タンパク質2~9重量%、澱粉、ゲル化剤及び/又は増粘剤、及び乳化剤を含有するものが記載されている。
 特許文献2及び3には、ソース自体の分散安定性ではなく、ソースによる他の食材の離水抑制効果の向上を課題としたソースの改良技術が開示されており、離水抑制効果に優れるとされるソースが記載されている。特許文献2に記載のソースは、W/O/W型の乳化調味料であり、食用油脂10~70質量%、乳化剤、増粘剤、卵黄及び食塩を含有し、粘度が50~500Pa・sである。特許文献3に記載のソースは、特定量のウェランガム、増粘多糖類、加工澱粉を含有し、ボストウィック粘度計による測定温度25℃、測定時間30秒での粘度が3~19cmである。
特開2016-189763号公報 特開2013-106612号公報 特開2019-115336号公報
 複数回分の使用量のソースを容器内に保存し、使用時にその容器内から一部を取り出して使用する、いわゆる小出しの使用態様では、保存中に容器内でソースの含有成分の分離が生じると、容器から小出しにして使用する度にソースの味が変わってしまうため、ソースの分散安定性は特に重要である。従来のソースはこのような小出しの使用態様に適したものではなく、分散安定性の点で改善の余地がある。また従来のソースは、具材が含有されている場合に、保存中に具材がソース中で沈降又は浮上して他の成分から分離することがあり、小出しの使用態様では、毎回の使用で具材が容器から均等に取り出されるべきところが、1回の使用当たりの具材の取り出し量にばらつきが生じやすいという問題がある。
 本発明の課題は、含有成分の分散安定性に優れ、小出しにしても含有成分の均一な分散状態が維持され得るソースを提供することにある。
 本発明は、油脂3~15質量%、加工澱粉1~4質量%、加工澱粉以外の増粘剤0.002~1質量%及び乳化剤0.05~0.5質量%を含有し、ボストウィック粘度計による品温23℃、測定時間30秒での粘度が2~8cmである、ソースである。
 また本発明は、前記の本発明のソースを容器に収容しておき、使用時に該容器から該ソースを小出しに使用する、ソースの使用方法である。
 また本発明は、前記の本発明のソースと、該ソースを収容する容器とを備え、該容器に複数回分の使用量の該ソースが収容されている、容器詰めソースである。
 本発明のソースは、油脂を含有する。油脂としては、食用のものを特に制限無く用いることができ、例えば、植物性油脂、動物性油脂、加工油脂が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることできる。
 植物性油脂としては例えば、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、落花生油、ひまわり油、こめ油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、パーム油、ヤシ油、パーム核油が挙げられる。
 動物性油脂としては例えば、牛脂、豚脂、鳥油が挙げられる。
 加工油脂は、原料となる油脂(例えば、植物性油脂又は動物性油脂)に、物理的、酵素的又は化学的な加工を施したものの総称である。加工油脂を得るための油脂の加工方法は特に制限されず、例えば、分別、水素添加、エステル交換が挙げられる。2種類以上の加工方法を組み合わせてもよい。
 本発明のソースにおける油脂の含有量は、ソース100質量%中、3~15質量%であり、好ましくは4~12質量%である。ソースにおける油脂の含有量が3~15質量%の範囲から外れると、含有成分の分散安定性が不十分となり、特に3質量%未満では、ソースが具材を含有する場合に具材の分離が起こりやすくなり、15質量%を超えると、油脂の分離が起こりやすくなる。
 本発明のソースは、加工澱粉を含有する。加工澱粉は、原料となる澱粉に、物理的、酵素的又は化学的な加工を施したものの総称である。加工澱粉としては、食用のものを特に制限無く用いることができ、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることできる。加工澱粉の原料となる澱粉としては、例えば、タピオカ澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米澱粉が挙げられる。加工澱粉を得るための澱粉の加工方法は特に制限されず、例えば、架橋処理、エステル化処理、エーテル化処理、酸化処理が挙げられる。2種類以上の加工方法を組み合わせてもよい。
 加工澱粉としては、架橋澱粉が好ましく、リン酸架橋澱粉がより好ましい。これにより、ソースの含有成分の分散安定性の一層の向上が期待できる。
 本発明のソースにおける加工澱粉の含有量は、ソース100質量%中、1~4質量%であり、好ましくは1.3~3.5質量%である。ソースにおける加工澱粉の含有量が1~4質量%の範囲から外れると、含有成分の分散安定性が不十分となり、特に1質量%未満では、油脂の分離が起こりやすくなる他、ソースが具材を含有する場合に具材の分離も起こりやすくなり、4質量%を超えると、ソースが粘調となってハンドリング性が低下し、例えば、ソースを容器に収容する操作、容器内に収容されたソースを取り出す操作が困難になるおそれがある。
 本発明のソースは、加工澱粉以外の増粘剤を含有する。加工澱粉以外の増粘剤としては、食用のものを特に制限無く用いることができ、例えば、ゼラチン、ジェランガム、カラギーナン、ファーセルラン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、タラガム、グアガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸エステル、ペクチン等の増粘多糖類が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることできる。
 本発明のソースにおける加工澱粉以外の増粘剤の含有量は、ソース100質量%中、0.002~1質量%であり、好ましくは0.005~0.5質量%である。ソースにおける加工澱粉以外の増粘剤の含有量が0.002~1質量%の範囲から外れると、含有成分の分散安定性が不十分となり、特に0.002質量%未満では、油脂の分離が起こりやすくなる他、ソースが具材を含有する場合に具材の分離も起こりやすくなり、1質量%を超えると、ソースが粘調となってハンドリング性が低下し、例えば、ソースを容器に収容する操作、容器内に収容されたソースを取り出す操作が困難になるおそれがある。
 本発明のソースは、乳化剤を含有する。乳化剤としては、食用のものを特に制限無く用いることができ、例えば、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、リゾレシチンが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることできる。
 本発明のソースにおける乳化剤の含有量は、ソース100質量%中、0.05~0.5質量%であり、好ましくは0.1~0.3質量%である。ソースにおける乳化剤の含有量が0.05~0.5質量%の範囲から外れると、含有成分の分散安定性が不十分となり、特に0.05質量%未満では、油脂の分離が起こりやすくなる他、ソースが具材を含有する場合に具材の分離も起こりやすくなり、0.5質量%を超えると、ソースが粘調となってハンドリング性が低下し、例えば、ソースを容器に収容する操作、容器内に収容されたソースを取り出す操作が困難になるおそれがある。
 本発明のソースは、典型的には、常温常圧で液状ないしペースト状のソース本体部を主体として構成され、ソース全体として常温常圧で流動性を有している。前記の必須成分(油脂、加工澱粉、加工澱粉以外の増粘剤、乳化剤)は、典型的には、何れも前記ソース本体部に含有されている。
 前記ソース本体部は、前記必須成分以外の他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、本発明の効果を損なわない範囲でこの種のソースに通常用いられている各種食材を特に制限無く用いることができ、例えば、水;未加工の澱粉類;食塩、グルタミン酸ナトリウム等の調味料;動植物エキス;牛乳、生クリーム、バター、チーズ等の乳製品;水飴、デキストリン、還元デキストリン、サイクロデキストリン、ソルビトール、トレハロース等の糖類、卵黄、卵白等の卵類;食酢、クエン酸等の有機酸又はその塩;アスコルビン酸又はその塩、ビタミンE等の酸化防止剤;着色料;香料;甘味料;保存料が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることできる。
 本発明のソース(前記ソース本体部)における前記他の成分の含有量は、ソース(該ソース本体部)100質量%中、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。
 本発明のソースは、固形の食材のような、常温常圧で流動性を有しない具材を含有していてもよい。本発明のソースには、前記ソース本体部のみからなる形態と、前記ソース本体部及び具材を含む形態とが包含される。
 具材としては、例えば、牛肉、豚肉、鶏肉等の肉類;ヒラメ、カニ、エビ等の魚介類;タラコ等の魚卵類;トマト、タマネギ、ニンジン等の野菜類;マッシュルーム等のキノコ類が挙げられる。
 本発明のソースにおける具材の含有量は、ソース100質量%中、好ましくは40質量%以下、より好ましくは5~30質量%である。
 本発明に用いる具材の好ましい一例として、目開き1mmの篩を通過せず且つ目開き10mmの篩を通過する具材(以下、「特定具材」とも言う。)が挙げられる。前述したとおり、従来のソースに具材を含有させると、ソースの保存中に具材が油脂などの他の含有成分から分離して偏在しやすく、ソースを小出しに使用する使用態様で具材の取り出し量が安定し難いという問題が顕在化し得る。これに対し、前述の組成を有する本発明のソースにおいて具材としてこのような特定具材を使用する場合は、このような具材に起因する問題が生じにくく、具材入りのソースのメリット(食味、食感、外観の向上等)を享受しつつ、含有成分の分散安定性を高いレベルで保持することが可能である。
 本発明のソースにおける特定具材の含有量は、ソースに具材を含有させることによるメリットと含有成分の分散安定性とのバランスの観点から、ソース100質量%中、好ましくは5~30質量%、より好ましくは8~20質量%である。
 本発明のソースは、ボストウィック粘度計による品温23℃、測定時間30秒での粘度(以下、「ボストウィック粘度」とも言う。)が2~8cmであり、好ましくは2.5~7.5cm、より好ましくは3~7cmである。
 ボストウィック粘度計は、流体の粘性の一貫性を測定する装置であり、流体が一定時間に移動する距離又は流体が一定距離を移動するのに要する時間を測定することができる。ソースのボストウィック粘度が前記特定範囲にあることで、含有成分の分散安定性が向上し、小出しにしても含有成分の均一な分散状態が維持され得る。ソースのボストウィック粘度が2cm未満では、ソースのハンドリング性が低下し、容器内に収容されたソースを小出しにすることが困難となり得る。特にソースの収容容器として、内容物の取り出し口を有する可撓性の容器を用いた場合は、該容器内のソースを該取り出し口から取り出す(絞り出す)際に、比較的大きな力で該容器を押圧しなければ取り出しが困難になるおそれがある。また、ソースのボストウィック粘度が8cmを超えると、含有成分の分散安定性が不十分となり、ソースが具材を含有する場合は具材の分離が起こりやすくなる。ソースのボストウィック粘度は、含有成分の種類及び含有量を調整することで調整可能である。
 ボストウィック粘度の測定は、一般的に入手可能なボストウィック粘度計を用いて、使用する粘度計の標準的な測定方法に準拠して行うことができる。ボストウィック粘度計としては市販のものを用いることができ、例えば、ボストウィック・コンシストメータ(日本ジェネティクス株式会社)を用いることができる。
 ボストウィック粘度の測定方法の一例として、前記ボストウィック・コンシストメータ装置を用いた以下の方法を例示できる。ボストウィック・コンシストメータ装置を、水準器を用いて水平な台に設置し、装置ゲートを閉じた状態で、リザーバーの上面まで、品温23℃に温度調整したサンプルを充填する。ゲートを開くためにトリガーを押し下げると同時に時間を計測し、30秒経過時点でのトラフ内のサンプルの流下距離を測定する。トラフ中央での流下距離の最大値と、トラフ端での流下距離の最小値とを測定し、それらの算術平均値を算出し、当該サンプルのボストウィック粘度とする。
 本発明のソースは、基本的にはこの種のソースと同様の方法で製造することができる。本発明のソースの製造方法の一例として、先ず、前記必須成分(油脂、加工澱粉、加工澱粉以外の増粘剤及び乳化剤)を混合、攪拌し、次に、斯かる必須成分の混合物を必要に応じ加熱しつつ、前述した、ソース本体部を構成する該必須成分以外の他の成分及び/又は具材を加えて混合する方法が挙げられる。本発明のソースの製造方法の他の一例として、先ず、前記必須成分以外の他の成分及び/又は具材を用いて常法に従ってソースの中間品を製造し、次に、この中間品を必要に応じ加熱しつつ、該必須成分を加えて混合する方法が挙げられる。
 本発明のソースは、含有成分の分散安定性に優れており、製造直後のみならず、製造後に容器に収容するなどして長期間保存しても含有成分の分離が生じ難い。そのため本発明のソースは、複数回分の使用量のソースを容器内に保存し、使用時にその容器内から一部を取り出して使用する、いわゆる小出しの使用態様に好適であり、容器から小出しにされたソースの一部は常時、具材を含む含有成分が均一に分散したものであり得る。
 本発明のソースの好ましい用途の一例として、容器に収容されたソースを小出しに使用する態様で使用される用途が挙げられる。
 また本発明のソースは、該ソースと、該ソースを収容する容器とを備え、該容器に複数回分の使用量の該ソースが収容されている、容器詰めソースに好適である。
 本発明のソースを収容し保存するための容器は特に制限されず、プラスチック、ガラス等の素材でできた容器を用いることができる。容器の好ましい一例として、内容物の取り出し口を有する可撓性の容器であり、使用時に該容器を押圧することで該取り出し口から前記ソースを取り出し(絞り出し)可能になされているものが挙げられる。容器の取り出し口の内径は、例えば1~12mm程度である。このような可撓性の容器は、ケチャップやマヨネーズ等の常温常圧で流動性を有する調味料の保存に利用されている。
 以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1~19、比較例1~13〕
 下記方法で製造したベースソースA(ホワイトソース)に、下記表1~4の配合で原料を添加・混合し、攪拌しながら火にかけ、ひと煮立ちしたところで加熱をやめて、ホワイトソースを製造した。ベースソースAに添加した原料は以下のとおりである。
・加工澱粉A:リン酸架橋タピオカ澱粉
・加工澱粉B:アセチル化コーンスターチ
・未加工澱粉:タピオカ澱粉
・増粘剤A:キサンタンガム
・増粘剤B:グアガム
・乳化剤A:グリセリン脂肪酸エステル
・乳化剤B:レシチン
<ベースソースAの製造方法>
 薄力小麦粉50gと牛乳800mLとを混合、攪拌して、混合物を調製した。鍋を火にかけ、バター80gを溶かし、溶かしバターに前記混合物を720g加えて、沸騰しないようにかき混ぜながら10分間加熱した。更に生クリーム200gを少量ずつ加え、沸騰しないよう火加減しながら混合し、全体に均一になったらさらに20分間加熱し、清水を加えて全量を1000gとして、ベースソースAであるホワイトソース(油脂含有量11質量%)を製造した。
〔実施例20~23、比較例14~20〕
 下記方法で製造したベースソースB(ボロネーゼソース)に、下記表5の配合で原料を添加・混合し、攪拌しながら火にかけ、ひと煮立ちしたところで加熱をやめて、ボロネーゼソースを製造した。ベースソースBに添加した原料は、ベースソースAに添加したものと同じである。
<ベースソースBの製造方法>
 つぶしたニンニク、みじん切りにした玉ネギ80g及びニンジン80gを、オリーブ油を加えた鍋で炒めてソフリットを製造した。別に、塩と胡椒で味付けした牛ひき肉400gを、先ず、塊状のまま炒め、表面が焼けてきたらほぐすようにしてさらに炒めた。ここに先のソフリットを加え、全体に均一になるまで混合した。混合後に鍋から固形物を取り出して篩にかけ、該固形物から、目開き1mmの篩を通過せず且つ目開き10mmの篩を通過する部分を取り出して特定具材を得、該特定具材450gを鍋に戻した。鍋にワイン100mLを加えて煮立つまで加熱した。煮立ったらブイヨン200mLと、トマトペースト500gと、スパゲティのゆで汁80mLとを加え、沸騰しないよう火加減しながら混合し、全体に均一になったら更に20分間加熱し、清水を加えて全量を1000gとして、ベースソースBであるボロネーゼソース(油脂含有量7質量%)を製造した。
〔実施例24~29、比較例21~22〕
 下記方法で製造したベースソースC又はD(ホワイトソース)に、下記表6の配合で原料を添加・混合し、攪拌しながら火にかけ、ひと煮立ちしたところで加熱をやめて、ホワイトソースを製造した。ベースソースC、Dに添加した原料は、ベースソースAに添加したものと同じである。
<ベースソースC、Dの製造方法>
 薄力小麦粉の配合量及び生クリームの配合量を適宜変更した以外は、ベースソースAの製造方法と同様にして、ベースソースCであるホワイトソース(油脂含有量13質量%)、ベースソースDであるホワイトソース(油脂含有量9質量%)をそれぞれ製造した。
〔性能評価〕
 各実施例及び比較例のソースについて、下記試験例1及び2により、含有成分の分散状態を評価した。その結果を下記表1~6に示す。下記表1~6の「ソースの評価」の欄の数値は、10名の専門パネラーの評価点の算術平均値である。
〔試験例1〕
 評価対象のソース400gを、市販の深皿型のプラスチック製容器に収容し、8時間室温で静置した。静置後、容器内のソースを容量100mLのお玉ですくい取って平皿に取り出した。斯かるソースの取り出し操作を3回連続で行い、3枚の平皿それぞれに100mLのソースを分取した。10名の専門パネラーに3枚の平皿上のソースを目視で観察してもらい、下記評価基準に従って含有成分の分離状態を評価してもらった。
〔試験例2〕
 評価対象のソース300gを、市販のマヨネーズ容器に収容し、8時間室温で静置した。このマヨネーズ容器は、内容物の取り出し口を有する可撓性の容器であり、使用時に該容器を押圧することで該取り出し口から内容物を取り出し可能になされている。静置後、マヨネーズ容器の取り出し口を下に向け、該取り出し口の直下に受け皿を載置した状態で、該マヨネーズ容器を押圧して該取り出し口からソースを絞り出して該受け皿で受けた。斯かるソースの取り出し操作を2回連続で行い、2枚の受け皿それぞれに100mLのソースを分取した。10名の専門パネラーに2枚の受け皿上のソースを目視で観察してもらい、下記評価基準に従って含有成分の分離状態を評価してもらった。
<ホワイトソースの含有成分の分離状態の評価基準>
 5点:油脂の浮きが全くなく、沈殿による分離も全くなく、非常に良好。
 4点:油脂の浮きが全くなく、沈殿による分離がわずかにあるが許容範囲であり、良好。
 3点:油脂の浮きがわずかにあり、沈殿による分離もやや見られる。
 2点:油脂の浮きがややあり、沈殿による分離も見られ、不良。
 1点:油脂の浮きが見られ、沈殿による分離も多く、非常に不良。
<ボロネーゼソースの含有成分の分離状態の評価基準>
 5点:油脂の浮きが全くなく、分取したソースどうしで具材の含有量の偏りも全くなく、非常に良好。
 4点:油脂の浮きが全くなく、分取したソースどうしで具材の含有量の偏りがわずかにあるが許容範囲であり、良好。
 3点:油脂の浮きがわずかにあり、分取したソースどうしで具材の含有量の偏りもやや見られる。
 2点:油脂の浮きがややあり、分取したソースどうしで具材の含有量の偏りも見られ、不良。
 1点:油脂の浮きが見られ、分取したソースどうしで具材の含有量の偏りも多く見られ、非常に不良。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示すとおり、各実施例のソースは、それぞれ、加工澱粉(加工澱粉A及び/又は加工澱粉B)と、加工澱粉以外の増粘剤(増粘剤A及び/又は増粘剤B)と、乳化剤(乳化剤A及び/又は乳化剤B)とを含有しているため、これを満たさない各比較例に比べて、含有成分の分散安定性に優れていた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2に示すとおり、各実施例のソースは、それぞれ、加工澱粉の含有量が1~4質量%の範囲にあるため、これを満たさない各比較例に比べて、含有成分の分散安定性に優れていた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表3に示すとおり、各実施例のソースは、それぞれ、加工澱粉以外の増粘剤の含有量が0.002~1質量%の範囲にあるため、これを満たさない各比較例に比べて、含有成分の分散安定性に優れていた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 表4に示すとおり、各実施例のソースは、それぞれ、乳化剤の含有量が0.05~0.5質量%の範囲にあるため、これを満たさない各比較例に比べて、含有成分の分散安定性に優れていた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 表5に示す各実施例及び比較例のソースは、何れも具材(特定具材)を含有する点で、具材を含有しない表1に示す各実施例及び比較例のソースと異なる。表5に示すとおり、各実施例のソースは、具材を含有していても、含有成分の分散安定性に優れていた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 表6に示すとおり、各実施例のソースは、それぞれ、ボストウィック粘度が2~8cmの範囲にあるため、これを満たさない各比較例に比べて、含有成分の分散安定性に優れていた。
 本発明によれば、含有成分の分散安定性に優れ、小出しにしても含有成分の均一な分散状態が維持され得るソース、容器詰めソースが提供される。

Claims (6)

  1.  油脂3~15質量%、加工澱粉1~4質量%、加工澱粉以外の増粘剤0.002~1質量%及び乳化剤0.05~0.5質量%を含有し、
     ボストウィック粘度計による品温23℃、測定時間30秒での粘度が2~8cmであるソース。
  2.  目開き1mmの篩を通過せず且つ目開き10mmの篩を通過する具材を5~30質量%含有する、請求項1に記載のソース。
  3.  請求項1又は2に記載のソースを容器に収容しておき、使用時に該容器から該ソースを小出しに使用する、ソースの使用方法。
  4.  前記容器は、内容物の取り出し口を有する可撓性の容器であり、使用時に該容器を押圧することで該取り出し口から前記ソースを取り出し可能になされている、請求項3に記載のソースの使用方法。
  5.  請求項1又は2に記載のソースと、該ソースを収容する容器とを備え、該容器に複数回分の使用量の該ソースが収容されている、容器詰めソース。
  6.  前記容器は、内容物の取り出し口を有する可撓性の容器であり、使用時に該容器を押圧することで該取り出し口から前記ソースを取り出し可能になされている、請求項5に記載の容器詰めソース。
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