WO2022013985A1 - 多段電動遠心圧縮機 - Google Patents

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直道 柴田
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Abstract

回転シャフトの両端に設けられたインペラを電動モータ(10)により駆動するように構成された多段電動遠心圧縮機(1)であって、回転シャフト(3)と、回転シャフトの一方側に設けられた低圧段インペラ(4)と、回転シャフトの他方側に設けられた高圧段インペラ(5)と、高圧段インペラを収納する高圧段ハウジング(7)と、低圧段インペラにより圧縮された圧縮気体を高圧段ハウジングに供給するためのつなぎ配管(8)と、を備え、高圧段ハウジングは、回転シャフトの軸線(CA)に対して交差する方向に向かって開口する高圧段入口開口(71)を有し、つなぎ配管は、高圧段入口開口に接続される高圧段側接続部(81)を含む。

Description

多段電動遠心圧縮機
 本開示は、回転シャフトの両端に設けられたインペラを電動モータにより駆動するように構成された多段電動遠心圧縮機に関する。
 車体に搭載した燃料電池で発電し、電動機の動力で走る燃料電池車には、電動遠心圧縮機が搭載されることがある。電動遠心圧縮機は、燃料電池に圧縮空気を供給することで、燃料電池の効率を向上させている。電動遠心圧縮機には、気体(例えば、空気)の体積を段階的に圧縮する多段電動遠心圧縮機がある。
 多段電動遠心圧縮機は、電動モータ駆動により回転する回転シャフトの一方側に設けられた低圧段インペラにより、気体を第1の圧力まで圧縮し、上記回転シャフトの他方側に設けられた高圧段インペラにより、低圧段インペラにより圧縮された圧縮空気を第1の圧力よりも高い第2の圧力まで圧縮するように構成されている(例えば、特許文献1)。
 特許文献1に記載の多段電動遠心圧縮機は、低圧段インペラを収納する低圧段ハウジングと、高圧段インペラを収納する高圧段ハウジングと、を備える。高圧段ハウジングは、回転シャフトの軸線方向に向かって開口する入口開口を有する。低圧段インペラにより圧縮された圧縮空気は、上記入口開口を通じて高圧段ハウジングの内部に導入され、高圧段インペラによりさらに圧縮される。
特開2015-155696号公報
 燃料電池車の要求性能(低流量、且つ高圧力)を満足させるためには、多段電動遠心圧縮機の電動モータの出力や空気圧縮比を高くする必要がある。多段電動遠心圧縮機の電動モータの出力や空気圧縮比を高くするために、多段電動遠心圧縮機の構造が複雑なものとなり、多段電動遠心圧縮機が大型化する傾向がある。このため、多段電動遠心圧縮機の小型化を図る必要がある。
 上述した事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態の目的は、多段電動遠心圧縮機の小型化を図ることができる多段電動遠心圧縮機を提供することにある。
 本開示にかかる多段電動遠心圧縮機は、
 回転シャフトの両端に設けられたインペラを電動モータにより駆動するように構成された多段電動遠心圧縮機であって、
 前記回転シャフトと、
 前記回転シャフトの一方側に設けられた低圧段インペラと、
 前記回転シャフトの他方側に設けられた高圧段インペラと、
 前記高圧段インペラを収納する高圧段ハウジングと、
 前記低圧段インペラにより圧縮された圧縮気体を前記高圧段ハウジングに供給するためのつなぎ配管と、を備え、
 前記高圧段ハウジングは、前記回転シャフトの軸線に対して交差する方向に向かって開口する高圧段入口開口を有し、
 前記つなぎ配管は、前記高圧段入口開口に接続される高圧段側接続部を含む。
 本開示の少なくとも一実施形態によれば、小型化および軽量化を図ることができる多段電動遠心圧縮機が提供される。
本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。 図1に示されるつなぎ配管の高圧段接続部および高圧段ハウジングを軸方向における高圧段側から視た断面を概略的に示す概略断面図である。 図1に示されるつなぎ配管の高圧段接続部の形状を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機におけるつなぎ配管の近傍を概略的に示す概略図である。 本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。 図5に示される高圧段ハウジングを軸方向における高圧段側から視た断面を概略的に示す概略断面図である。 本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機における高圧段ハウジングの近傍を概略的に示す概略図である。 本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。 図8における高圧段側スリーブ近傍の概略断面図である。 本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。 図10における高圧段側スリーブ近傍の概略断面図である。 本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。 本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。
 以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
 例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
 例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
 例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
 一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
 なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
(多段電動遠心圧縮機)
 図1は、本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。図1において、多段電動遠心圧縮機1は、回転シャフト3の軸線CAに沿った断面が概略的に示されている。
 本開示の幾つかの実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機1は、図1に示されるように、回転シャフト3の両端に設けられたインペラ(低圧段インペラ4、高圧段インペラ5)を電動モータ10により駆動するように構成されている。
 多段電動遠心圧縮機1は、図1に示されるように、回転シャフト3と、回転シャフト3の一方側(図1中右側)に設けられた低圧段インペラ4と、回転シャフト3の他方側(図1中左側)に設けられた高圧段インペラ5と、低圧段インペラ4を収容するように構成された低圧段ハウジング6と、高圧段インペラ5を収容するように構成された高圧段ハウジング7と、低圧段インペラ4により圧縮された圧縮気体を高圧段ハウジング7に供給するためのつなぎ配管8と、を少なくとも備える。
 以下、図1に示されるように、回転シャフト3の軸線CAが延在する方向を軸方向Xとし、軸線CAに直交する方向を径方向Yとする。軸方向Xのうち、高圧段インペラ5に対して低圧段インペラ4が位置する側(図1中右側)を低圧段側XLとし、低圧段側XLとは反対側(図1中左側)を高圧段側XHとする。
(電動モータ)
 多段電動遠心圧縮機1に搭載される電動モータ10は、回転子である回転体11と、固定子であるモータステータ12と、を含む。回転体11は、回転シャフト3と、回転シャフト3の外周に取り付けられたロータアッセンブリ13と、を少なくとも含む。ロータアッセンブリ13は、永久磁石14を含む。モータステータ12は、モータコイル(ステータコイル)121を含み、不図示の電力源から供給された電力により、永久磁石14を搭載した回転体11を回転させる磁界を発生させるように構成されている。モータステータ12が発生させた磁界(電動モータ10が発生させた動力)により回転体11が回転すると、回転シャフト3に取り付けられたインペラ(低圧段インペラ4および高圧段インペラ5)が連動して回転する。
 多段電動遠心圧縮機1は、低圧段インペラ4を回転させることで、低圧段ハウジング6の内部に導入された気体を圧縮し、該気体を第1の圧力まで加圧する。第1の圧力まで加圧された圧縮気体は、つなぎ配管8を通じて高圧段ハウジング7の内部に導かれる。多段電動遠心圧縮機1は、高圧段インペラ5を回転させることで、高圧段ハウジング7の内部に導入された圧縮気体をさらに圧縮し、該圧縮気体を第1の圧力よりも高い第2の圧力まで加圧する。
 多段電動遠心圧縮機1は、回転シャフト3に装着されたロータアッセンブリ13と、ロータアッセンブリ13の外周を囲むように配置されたモータステータ12と、回転シャフト3を回転可能に支持する少なくとも一つの軸受15と、少なくとも一つの軸受15を収納するように構成された少なくとも一つの軸受ハウジング16と、電動モータ10(モータステータ12)を収容するように構成されたステータハウジング17と、をさらに備える。少なくとも一つの軸受ハウジング16やステータハウジング17は、軸方向Xにおける低圧段ハウジング6と高圧段ハウジング7との間に配置されている。ステータハウジング17は、軸方向Xにおいて少なくとも一つの軸受ハウジング16に隣接して配置されている。モータステータ12は、ステータハウジング17の内部においてステータハウジング17に支持されている。
(軸受、軸受ハウジング)
 図示される実施形態では、少なくとも一つの軸受15は、軸方向Xにおける低圧段インペラ4とロータアッセンブリ13との間に配置された低圧段側軸受15Aと、軸方向Xにおける高圧段インペラ5とロータアッセンブリ13との間に配置された高圧段側軸受15Bと、を含む。少なくとも一つの軸受ハウジング16は、低圧段側軸受15Aを収納するように構成された低圧段側軸受ハウジング16Aと、高圧段側軸受15Bを収納するように構成された高圧段側軸受ハウジング16Bと、を含む。低圧段側軸受15Aは、低圧段側軸受ハウジング16Aの内部に形成された軸受支持面161に支持されている。高圧段側軸受15Bは、高圧段側軸受ハウジング16Bの内部に形成された軸受支持面162に支持されている。
 低圧段側軸受ハウジング16Aは、低圧段ハウジング6よりも高圧段側XH、且つステータハウジング17よりも低圧段側XLに配置されている。低圧段側軸受ハウジング16Aは、軸方向Xにおいて低圧段側軸受ハウジング16Aに隣接して配置される低圧段ハウジング6やステータハウジング17に、例えば締結ボルトなどの締結部材により、機械的に連結されている。高圧段側軸受ハウジング16Bは、高圧段ハウジング7よりも低圧段側XL、且つステータハウジング17よりも高圧段側XHに配置されている。高圧段側軸受ハウジング16Bは、軸方向Xにおいて高圧段側軸受ハウジング16Bに隣接して配置される高圧段ハウジング7やステータハウジング17に、例えば締結ボルトなどの締結部材により、機械的に連結されている。
(スリーブ)
 図示される実施形態では、多段電動遠心圧縮機1は、軸方向Xにおける低圧段インペラ4と低圧段側軸受15Aとの間において、回転シャフト3の外周に取り付けられた低圧段側スリーブ18Aと、軸方向Xにおける高圧段インペラ5と高圧段側軸受15Bとの間において、回転シャフト3の外周に取り付けられた高圧段側スリーブ18Bと、高圧段側軸受15Bを低圧段側XLに付勢する与圧バネ19と、をさらに備える。上述した回転体11は、低圧段側スリーブ18Aと、高圧段側スリーブ18Bと、をさらに含む。
 低圧段側軸受ハウジング16Aは、低圧段側スリーブ18Aの外周面に対面する内面(スリーブ対向面)163と、軸受支持面161の低圧段側XLの端部から径方向における内側に向かって延在し、低圧段側軸受15Aが係止する係止面164と、を有する。内面163は、軸受支持面161よりも小径に形成されている。高圧段側軸受ハウジング16Bは、高圧段側スリーブ18Bの外周面に対面する内面(スリーブ対向面)165と、軸受支持面162の高圧段側XHの端部から径方向における内側に向かって延在する係止面166と、を有する。内面165は、軸受支持面162よりも小径に形成されている。上述した与圧バネ19は、係止面166と高圧段側軸受15Bとの間に配置され、高圧段側軸受15Bに所定の与圧を与えている。
(低圧段ハウジング、低圧段インペラ)
 低圧段ハウジング6は、図1に示されるように、低圧段ハウジング6の外部から内部に気体を導入するための低圧段入口開口61と、低圧段ハウジング6の内部から外部に気体を排出するための低圧段出口開口62と、が形成されている。低圧段ハウジング6の内部には、低圧段入口開口61から低圧段ハウジング6の内部に導入された気体を低圧段インペラ4に導くための供給流路63と、低圧段インペラ4を通過した気体を低圧段出口開口62に導くためのスクロール流路64と、が形成されている。図示される実施形態では、低圧段入口開口61は、軸方向Xにおける低圧段側XLに向かって開口している。低圧段出口開口62は、軸線CAに対して交差(例えば、直交)する方向に向かって開口している。
 図1に示される実施形態では、低圧段インペラ4は、回転シャフト3の一方側に機械的に連結されたハブ41と、ハブ41の外周面42に設けられた複数のインペラ翼43を有する。低圧段インペラ4は、回転シャフト3の軸線CAを中心として回転シャフト3と一体的に回転可能である。低圧段インペラ4は、軸方向Xに沿って低圧段側XLから送られる気体を径方向Yにおける外側に導くように構成された遠心式のインペラからなる。複数のインペラ翼43の先端44の夫々は、低圧段ハウジング6の凸状に湾曲するシュラウド面65との間に隙間(クリアランス)が形成されている。
 図1に示される実施形態では、低圧段ハウジング6は、他の部材(図示例では、低圧段側軸受ハウジング16A)と組み合わされることで、低圧段インペラ4を回転可能に収容する低圧段インペラ室66が形成される。低圧段インペラ室66は、気体の流れ方向の上流側に位置する供給流路63、および気体の流れ方向の下流側に位置するスクロール流路64に連通している。スクロール流路64は、低圧段インペラ4の径方向Yにおける外側を囲むような渦巻き形状を有する。シュラウド面65は、低圧段インペラ室66の一部を画定している。
(高圧段ハウジング、高圧段インペラ)
 高圧段ハウジング7は、図1に示されるように、高圧段ハウジング7の外部から内部に気体を導入するための高圧段入口開口71と、高圧段ハウジング7の内部から外部に気体を排出するための高圧段出口開口72と、が形成されている。高圧段ハウジング7の内部には、高圧段入口開口71から高圧段ハウジング7の内部に導入された気体を高圧段インペラ5に導くための供給流路73と、高圧段インペラ5を通過した気体を高圧段出口開口72に導くためのスクロール流路74と、が形成されている。図示される実施形態では、高圧段入口開口71および高圧段出口開口72の夫々は、軸線CAに対して交差(例えば、直交)する方向に向かって開口している。
 図1に示される実施形態では、高圧段インペラ5は、回転シャフト3の他方側に機械的に連結されたハブ51と、ハブ51の外周面52に設けられた複数のインペラ翼53を有する。高圧段インペラ5は、回転シャフト3の軸線CAを中心として回転シャフト3と一体的に回転可能である。高圧段インペラ5は、軸方向Xに沿って高圧段側XHから送られる気体を径方向Yにおける外側に導くように構成された遠心式のインペラからなる。複数のインペラ翼53の先端54の夫々は、高圧段ハウジング7の凸状に湾曲するシュラウド面75との間に隙間(クリアランス)が形成されている。
 図1に示される実施形態では、高圧段ハウジング7は、他の部材(図示例では、高圧段側軸受ハウジング16B)と組み合わされることで、高圧段インペラ5を回転可能に収容する高圧段インペラ室76が形成される。高圧段インペラ室76は、気体の流れ方向の上流側に位置する供給流路73、および気体の流れ方向の下流側に位置するスクロール流路74に連通している。スクロール流路74は、高圧段インペラ5の径方向Yにおける外側を囲むような渦巻き形状を有する。シュラウド面75は、高圧段インペラ室76の一部を画定している。
 低圧段ハウジング6の外部から低圧段入口開口61を通じて、供給流路63に導かれた気体(例えば、空気)は、供給流路63を高圧段側XHに流れた後に、低圧段インペラ4に送られ、低圧段インペラ4の回転により圧縮されて第1の圧力まで加圧される。低圧段インペラ4を通過した圧縮気体(例えば、圧縮空気)は、径方向Yにおける外側に向かいスクロール流路64を流れた後に、低圧段出口開口62から低圧段ハウジング6の外部に排出される。
 (つなぎ配管)
 つなぎ配管8は、図1に示されるように、その長さ方向に沿って延びる管状に形成されており、上述した高圧段入口開口71に接続される高圧段側接続部81と、低圧段出口開口62に接続される低圧段側接続部82と、を少なくとも含む。図示される実施形態では、高圧段側接続部81および低圧段側接続部82の夫々は、回転シャフト3の軸線CAに対して交差(図示例では直交)する方向に沿って延在している。つなぎ配管8は、回転シャフトの軸線CAに沿って延在する中間部83と、低圧段側接続部82と中間部83とを繋ぐ曲り形状を有する低圧段側湾曲部84と、高圧段側接続部81と中間部83とを繋ぐ曲り形状を有する高圧段側湾曲部85と、をさらに含む。図1においては、つなぎ配管8における各部の境界を二点鎖線で示している。つなぎ配管8における各部は、別々の部材により構成されていてもよいし、単一材料から一体的に形成されていてもよい。
 低圧段ハウジング6の低圧段出口開口62から排出された圧縮気体は、つなぎ配管8を低圧段側接続部82から高圧段側接続部81に向かって流れた後に、高圧段ハウジング7の高圧段入口開口71を通じて、供給流路73に導かれる。供給流路73に導かれた圧縮気体は、高圧段インペラ5に送られ、高圧段インペラ5の回転により圧縮されて第1の圧力よりも高い第2の圧力まで加圧される。高圧段インペラ5を通過した圧縮気体は、径方向Yにおける外側に向かいスクロール流路74を流れた後に、高圧段出口開口72から高圧段ハウジング7の外部に排出される。
 図示される実施形態では、多段電動遠心圧縮機1は、燃料電池車用の多段電動遠心圧縮機からなる。このため、多段電動遠心圧縮機1は、高圧段インペラ5により圧縮された圧縮気体を燃料電池20に供給するための圧縮気体供給ライン21をさらに備える。燃料電池20は、例えば、固体酸化物型燃料電池(SOFC)からなり、空気極201と、燃料極202と、空気極201および燃料極202の間に設けられた固体電解質203と、を有する。高圧段ハウジング7の高圧段出口開口72から排出された圧縮気体は、高圧段出口開口72と燃料電池20の空気極201とを繋ぐ圧縮気体供給ライン21を通じて、燃料電池20に供給される。なお、本開示は、燃料電池車用以外の多段電動遠心圧縮機、例えば、エンジンなどの内燃機関に送られる燃焼用気体を加圧する内燃機関用の多段電動遠心圧縮機に適用してもよい。すなわち、圧縮気体供給ライン21は、高圧段ハウジング7の高圧段出口開口72と不図示の内燃機関とを繋ぐように構成されていてもよい。
 幾つかの実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機1は、図1に示されるように、回転シャフト3と、回転シャフト3の一方側(低圧段側XL)に設けられた低圧段インペラ4と、回転シャフト3の他方側(高圧段側XH)に設けられた高圧段インペラ5と、高圧段インペラ5を収納する高圧段ハウジング7と、低圧段インペラ4により圧縮された圧縮気体を高圧段ハウジング7に供給するためのつなぎ配管8と、を少なくとも備える。上述した高圧段ハウジング7は、回転シャフト3の軸線CAに対して交差(例えば、直交)する方向に向かって開口する高圧段入口開口71を有する。上述したつなぎ配管8は、高圧段入口開口71に接続される高圧段側接続部81を含む。
 上記の構成によれば、高圧段ハウジング7には、回転シャフト3の軸線CAに対して交差する方向に向かって高圧段入口開口71が開口し、この高圧段入口開口71につなぎ配管8の高圧段側接続部81が接続されている。このため、低圧段インペラ4により圧縮された圧縮気体は、つなぎ配管8を通じて、高圧段ハウジング7の外周側(径方向Yにおける外側)から高圧段ハウジング7の内部に供給される。この場合には、高圧段ハウジング7に回転シャフト3の軸方向Xに沿って圧縮気体が導入される場合に比べて、つなぎ配管8や高圧段ハウジング7の上記軸方向Xにおける長さを短いものにすることができる。これにより、多段電動遠心圧縮機1の上記軸方向Xにおける長さを短いものにすることができるので、多段電動遠心圧縮機1の小型化および軽量化を図ることができる。
 図2は、図1に示されるつなぎ配管の高圧段接続部および高圧段ハウジングを軸方向における高圧段側から視た断面を概略的に示す概略断面図である。図3は、図1に示されるつなぎ配管の高圧段接続部の形状を説明するための説明図である。
 幾つかの実施形態では、図3に示されるように、上述した高圧段側接続部81の流路断面(例えば、流路断面813、814)は、回転シャフト3の軸線CAに対して直交する方向に沿って長手方向LDを有し、且つ長手方向LDの両端側に形成された凸湾曲部811、812を含む。
 図示される実施形態では、図2に示されるように、上述した高圧段側接続部81は、高圧段入口開口71側に向かうにつれて、その流路断面積が大きくなる拡大領域EAを有する。この拡大領域EAは、高圧段側接続部81の内壁面810により画定される。図2に示される実施形態では、高圧段側接続部81は、高圧段入口開口71に接続される一方側が拡大領域EAの終点P2となり、上記一方側とは反対側が拡大領域EAの始点P1となっている。上記流路断面813は、拡大領域EAの始点P1における流路断面であり、上記流路断面814は、拡大領域EAの終点P2における流路断面である。
 上記の構成によれば、高圧段側接続部81の流路断面は、回転シャフト3の軸線CAに対して直交する方向に沿って長手方向LDを有し、且つ長手方向LDの両端側に形成された凸湾曲部811、812を含む。この場合には、高圧段側接続部81の流路断面が、長手方向LDに沿って延びる長円形状であるため、高圧段側接続部81が回転シャフト3の軸方向Xに大きくなることを抑制しつつ、高圧段側接続部81の流路面積を大きなものにすることができる。高圧段側接続部81の流路面積を大きなものとすることで、高圧段ハウジング7に必要量の圧縮気体を供給できる。また、高圧段側接続部81の流路断面が長円形状であるため、仮に上記流路断面が矩形などの多角形状である場合に比べて、高圧段側接続部81を流れる圧縮気体の圧力損失を抑制できる。
 幾つかの実施形態では、図3に示されるように、上述した高圧段側接続部81の流路断面(例えば、流路断面813、814)は、回転シャフト3の軸線CAに沿って短手方向SDを有する。この場合には、高圧段側接続部81の流路断面を、軸線CAに沿って短手方向SDを有する形状にすることで、高圧段側接続部81の回転シャフト3の軸方向Xにおける長さを短いものとすることができ、ひいては多段電動遠心圧縮機1の小型化および軽量化を図ることができる。
 幾つかの実施形態では、図3に示されるように、上述した高圧段側接続部81の流路断面(例えば、流路断面813、814)は、一対の凸湾曲部811、812の端部同士を繋ぐ直線部815をさらに含む。直線部815は、長手方向LDに所定の長さL1を有し、その短手方向SDにおける長さが等しくなっている。この場合には、高圧段側接続部81の流路断面が直線部815を含むことにより、高圧段側接続部81を流れる圧縮気体の、高圧段入口開口71側に向かう速度成分を大きなものとすることができるため、高圧段入口開口71から高圧段インペラ5に圧縮気体をスムーズに流入させることができる。これにより、高圧段側接続部81と高圧段入口開口71との接続部における圧縮気体の圧力損失を低減できる。
 幾つかの実施形態では、図2、3に示されるように、上述した高圧段側接続部81の流路断面は、高圧段入口開口71側に向かうにつれて長手方向LDの長さが大きくなるように形成された。図示される実施形態では、流路断面814(拡大領域EAの終点P2)における長手方向LDの長さが、流路断面813(拡大領域EAの始点P1)における長手方向LDの長さよりも大きくなっている。これに対して、拡大領域EAの始点P1から終点P2までに亘り短手方向SDの長さの変動は少なく、長手方向LDの長さが大きくなることで、流路断面積が拡大している。
 上記の構成によれば、高圧段側接続部81の流路断面を、高圧段入口開口71側に向かうにつれて長手方向の長さが大きくなるように形成することで、高圧段側接続部81の内壁面810に沿って流れる圧縮気体をそのまま、高圧段ハウジング7の供給流路73を画定する内壁面77に沿って流すことができる。圧縮気体を高圧段ハウジング7の内壁面77に沿って流すことで、圧縮気体の内壁面77からの剥離を抑制できるため、高圧段ハウジング7の供給流路73における圧縮気体の圧力損失を低減できる。
 幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述した高圧段入口開口71は、供給流路73の外周側を画定する内周壁面772に形成されている。上述した高圧段側接続部81の内壁面810と、高圧段ハウジング7の内周壁面772とは、なだらかに接続している。ここで、「なだらかに接続している」とは、内壁面77と内周壁面772との境界に角部が形成されておらず、丸みを帯びていることを意味する。図示される実施形態では、内壁面810は、凸湾曲形状を有している。なお、高圧段側接続部81と高圧段入口開口71との接続部における圧縮気体の圧力損失を低減するためには、内周壁面772の内壁面77に接続される部分の曲率を可能な限り大きくすることが好ましい。上記の構成によれば、高圧段側接続部81の内壁面810と、高圧段ハウジング7の内周壁面772とが、なだらかに接続しているため、高圧段側接続部81と高圧段入口開口71との接続部における圧縮気体の圧力損失を低減できる。
 幾つかの実施形態では、図3に示されるように、上述した高圧段側接続部81の流路断面は、高圧段入口開口71側に向かうにつれて凸湾曲部811、812の最大曲率が大きくなるように形成された。図示される実施形態では、流路断面814(拡大領域EAの終点P2)における凸湾曲部811、812の最大曲率R2が、流路断面813(拡大領域EAの始点P1)における凸湾曲部811、812の最大曲率R1よりも大きくなっている。図示される実施形態では、流路断面813における凸湾曲部811、812の夫々は、直線部815との接続端から長手方向LDの一端までに亘り、その曲率が等しくなるように形成されている。これに対して、流路断面814における凸湾曲部811、812の夫々は、直線部815との接続端816、818から長手方向LDの一端817、819に向かうにつれて、その曲率が大きくなるように形成されている。或る実施形態では、最大曲率R2は、最大曲率R1の2倍以上になっている。
 上記の構成によれば、高圧段側接続部81の流路断面を、高圧段入口開口71側に向かうにつれて凸湾曲部811、812の最大曲率が大きくなるように形成することで、高圧段側接続部81を流れる圧縮気体を滑らかに高圧段入口開口71に導くことができる。これにより、高圧段側接続部81と高圧段入口開口71との接続部における圧縮気体の圧力損失を低減できる。
 幾つかの実施形態では、図1に示されるように、上述したつなぎ配管8は、上述した高圧段側接続部81と、上述した低圧段側接続部82と、上述した中間部83と、上述した低圧段側湾曲部84と、上述した高圧段側湾曲部85と、を含む。そして、少なくとも低圧段側接続部82の流路断面は、円形状に形成されている。図示される実施形態では、低圧段側接続部82だけでなく、低圧段側接続部82および中間部83の夫々における流路断面が円形状に形成されている。また、高圧段側湾曲部85において、流路断面が円形状から長円形状に遷移している。
 低圧段ハウジング6からつなぎ配管(8)に送られる圧縮気体は、旋回成分を有している。上記の構成によれば、つなぎ配管8における少なくとも低圧段側接続部82の流路断面を円形状にすることで、つなぎ配管8を流れる旋回成分を有する圧縮気体の圧力損失を低減できる。なお、低圧段側接続部82や中間部83の流路断面を円形状にすることで、つなぎ配管8を流れる旋回成分を有する圧縮気体の圧力損失をさらに低減できる。
 図4は、本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機におけるつなぎ配管の近傍を概略的に示す概略図である。図4において、多段電動遠心圧縮機1は、回転シャフト3の軸線CAに沿った断面が概略的に示されている。
 幾つかの実施形態では、図4に示されるように、上述した多段電動遠心圧縮機1は、つなぎ配管8内の圧縮気体と、上記圧縮気体を冷却するための冷却液(例えば、冷却水)と、の間で熱交換を行うように構成された冷却装置86をさらに備える。低圧段インペラ4により圧縮された圧縮気体は、冷却装置86により冷却された後に、高圧段インペラ5に供給されるようになっている。
 図示される実施形態では、冷却装置86は、冷却媒体としての冷却液を循環させる冷却液循環ライン861と、冷却液を送るように構成された冷却液循環ポンプ862と、冷却液を冷却するように構成されたラジエータ863と、を含む。冷却液循環ライン861は、つなぎ配管8内の圧縮気体と冷却液との間で熱交換を行う熱交換部864を有している。冷却液循環ポンプ862は、冷却液循環ライン861における熱交換部864よりも冷却液の流れ方向の上流側に配置され、冷却液を下流側に送るようになっている。ラジエータ863は、冷却液循環ライン861における熱交換部864よりも冷却液の流れ方向の上流側に配置され、圧縮気体との熱交換により昇温した冷却液を冷却するようになっている。これにより、熱交換部864における冷却液は、熱交換対象であるつなぎ配管8内の圧縮気体よりも低温になっている。なお、冷却装置86は、つなぎ配管8内の圧縮気体と冷却液との間で熱交換が可能であればよく、図示される実施形態に限定されない。
 上記の構成によれば、冷却装置86におけるつなぎ配管8内の圧縮気体と冷却液との熱交換により、つなぎ配管8を流れる圧縮気体が冷却される。冷却装置86により高圧段インペラ5に送られる圧縮気体の温度を低いものにすることで、高圧段インペラ5を通過後の圧縮気体の高温化を抑制できる。これにより、多段電動遠心圧縮機1の高圧段における圧縮比の向上を図ることができる。また、高圧段インペラ5を通過後の圧縮気体の高温化を抑制することで、高圧段インペラ5の背面57に面する空間24に存在する気体の高温化を抑制できるため、高圧段インペラ5の背面57から軸受15(特に高圧段側グリース封入軸受15B)への入熱量を低減できる。これにより、軸受15の熱による劣化を抑制できるため、軸受15の寿命および耐久性を向上できる。
 幾つかの実施形態では、図1に示されるように、上述した高圧段ハウジング7は、高圧段入口開口71から供給された圧縮気体を高圧段インペラ5に導くための供給流路73を画定する内壁面77を含む。この内壁面77は、供給流路73の高圧段インペラ5とは反対側(高圧段側XH)を画定する内端壁面771と、供給流路73の外周側(径方向Yにおける外側)を画定する内周壁面772と、を含む。上述した高圧段ハウジング7は、内端壁面771から高圧段インペラ5に向かって突出する案内凸部78をさらに含む。図示される実施形態では、案内凸部78は、その外周面が凹湾曲状に形成されている。
 上記の構成によれば、内端壁面771から高圧段インペラ5に向かって突出する案内凸部78により、高圧段ハウジング7の供給流路73を流れる圧縮気体を高圧段インペラ5に案内できる。例えば、内端壁面771に沿って径方向Yにおける内側に向かって流れる圧縮気体の流れを、案内凸部78の外周面に沿わせることで曲げて、軸方向Xにおける低圧段側XLに向かう流れに変えることができる。この場合には、案内凸部78により、高圧段インペラ5に軸方向に沿って圧縮気体を導入できるため、仮に高圧段インペラ5に径方向における外側から圧縮気体を導入する場合に比べて、多段電動遠心圧縮機1の効率を向上できる。
 図5は、本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。図6は、図5に示される高圧段ハウジングを軸方向における高圧段側から視た断面を概略的に示す概略断面図である。図5において、多段電動遠心圧縮機1は、回転シャフト3の軸線CAに沿った断面が概略的に示されている。
 幾つかの実施形態では、図5に示されるように、上述した内周壁面772は、高圧段入口開口71が形成されている入口側内周壁面773と、高圧段入口開口71とは反対側に位置する反対側内周壁面774と、を有する。上述した高圧段ハウジング7は、反対側内周壁面774から突出する旋回防止板79を含む。
 図6に示されるように、高圧段ハウジング7を軸方向Xにおける高圧段側XHから視た断面において、高圧段入口開口71の中心P3と回転シャフト3の軸線CAとを通過する基準線RLと、反対側内周壁面774との交点P4の位置を0°位置とし、上記軸線CAを中心とした時計回りを正方向とし、上記0°位置に対する上記正方向における回転シャフト3の周方向の角度をθと定義する。上述した旋回防止板79の軸線CAに最も近い先端791は、-90°≦θ≦90°の範囲に存在している。図示される実施形態では、旋回防止板79は、先端791に向かうに連れて幅寸法が小さくなるように傾斜する外面(傾斜面)792を有する。
 図6には、高圧段インペラ5の前縁55のチップ端56を、高圧段インペラ5の入口に相当するものとして図示している。図6に示されるように、供給流路73を時計回り方向又は反時計回り方向の何れかの方向に内周壁面772に沿って流れる圧縮気体の流れを、旋回防止板79の外面792に沿わせることで曲げて、高圧段インペラ5の入口に向かう流れに変えることができる。仮に高圧段ハウジング7が旋回防止板79を含まない場合には、供給流路73を時計回り方向に内周壁面772に沿って流れる圧縮気体と、供給流路73を反時計回り方向に内周壁面772に沿って流れる圧縮気体と、が衝突してしまうので、供給流路73における圧力損失の招く虞がある。
 上記の構成によれば、旋回防止板79により、高圧段ハウジング7の供給流路73を回転シャフト3の周方向における一方向に向かって流れる圧縮気体と、供給流路73を上記周方向における上記一方向とは反対方向に向かって流れる圧縮気体とが、衝突することを抑制できる。また、旋回防止板79により、反対側内周壁面774に沿って流れる圧縮気体を高圧段インペラ5が位置する径方向における内側に案内することで、高圧段入口開口71から流入した圧縮気体をスムーズに高圧段インペラ5に導くことができる。これにより、高圧段ハウジング7の供給流路73における圧縮気体の圧力損失を低減できる。
 幾つかの実施形態では、図6に示されるように、上述した旋回防止板79の先端791は、高圧段インペラ5の前縁55のチップ端56(高圧段インペラ5の入口に相当)よりも回転シャフト3の外周側に位置する。
 仮に旋回防止板79の先端791が、高圧段インペラ5の前縁55のチップ端56よりも回転シャフト3の内周側に位置していると、旋回防止板79に案内されて高圧段インペラ5に導入される圧縮気体の、径方向における内側に向かう速度成分が大きなものとなるため、高圧段インペラ5における圧縮効率が低下する虞がある。上記の構成によれば、旋回防止板79の先端791が、高圧段インペラ5の前縁55のチップ端56よりも回転シャフト3の外周側に位置するので、旋回防止板79に案内されて高圧段インペラ5に導入される圧縮気体の、径方向における内側に向かう速度成分を小さなものとすることができる。これにより、高圧段インペラ5における圧縮効率の低下を抑制できる。
 図6に示されるように、高圧段ハウジング7を軸方向Xにおける高圧段側XHから視た断面において、旋回防止板79の先端791の回転シャフト3の軸線CAからの距離をL2とし、チップ端56の半径(軸線CAからの長さ)をR3と定義する。上記L2が大きすぎると、旋回防止板79の反対側内周壁面774からの突出長さが小さくなるため、旋回防止板79により圧縮気体の流れを変えることが困難となる。また、上記L2が小さすぎると、上述したように、旋回防止板79に案内されて高圧段インペラ5に導入される圧縮気体の、径方向における内側に向かう速度成分が大きなものとなるため、高圧段インペラ5における圧縮効率が低下する虞がある。このため、上記L2は、1.5R3≦L2≦2.5R3の条件を満たすことが好ましい。
 以下の幾つかの実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機1の夫々は、独立して実施可能である。例えば、高圧段入口開口71が軸方向Xにおける高圧段側XHに向かって開口している多段電動遠心圧縮機などにも適用可能である。なお、以下の幾つかの実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機1の夫々は、互いの構成を組み合わせてもよいし、上述した幾つかの実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機1の構成を組み合わせてもよい。
(グリース封入軸受)
 図7は、本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機における高圧段ハウジングの近傍を概略的に示す概略図である。図8は、本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。図9は、図8における高圧段側スリーブ近傍の概略断面図である。図10は、本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。図11は、図10における高圧段側スリーブ近傍の概略断面図である。図7、8および10において、多段電動遠心圧縮機1は、回転シャフト3の軸線CAに沿った断面が概略的に示されており、上述したつなぎ配管8は省略されている。
 幾つかの実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機1は、図5、8、10に示されるように、回転シャフト3と、回転シャフト3の一方側(低圧段側XL)に設けられた低圧段インペラ4と、回転シャフト3の他方側(高圧段側XH)に設けられた高圧段インペラ5と、回転シャフト3を回転可能に支持するとともに、高圧段インペラ5と前記低圧段インペラ4の間に配置された少なくとも一つの軸受15と、少なくとも一つの軸受15を収容する軸受ハウジング16と、を備える。少なくとも一つの軸受15は、高圧段インペラ5と電動モータ10(ロータアッセンブリ13)との間に配置された高圧段側グリース封入軸受15Bを含む。換言すると、上述した高圧段側軸受15Bは、予めグリースを封入したグリース封入式の軸受からなる。図示される実施形態では、軸受ハウジング16は、高圧段側グリース封入軸受15Bを収納する高圧段側軸受ハウジング16Bを含む。
 上記の構成によれば、多段電動遠心圧縮機1は、予めグリースを封入した高圧段側グリース封入軸受15Bを備える。この場合には、高圧段側グリース封入軸受15Bにグリースを供給する必要がないため、高圧段側グリース封入軸受15B周りの部品(例えば、高圧段側軸受ハウジング16B)の構造を簡素化することができ、ひいては多段電動遠心圧縮機1の小型化および軽量化を図ることができる。
 幾つかの実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機1では、図5、8、10に示されるように、上述した少なくとも一つの軸受15は、上述した高圧段側グリース封入軸受15Bと、低圧段インペラ4と電動モータ10(ロータアッセンブリ13)との間に配置された低圧段側グリース封入軸受15Aをさらに含む。換言すると、上述した低圧段側軸受15Aは、予めグリースを封入したグリース封入式の軸受からなる。図示される実施形態では、軸受ハウジング16は、上述した高圧段側軸受ハウジング16Bと、低圧段側グリース封入軸受15Aを収納する低圧段側軸受ハウジング16Aと、を含む。
 上記の構成によれば、多段電動遠心圧縮機1は、予めグリースを封入した低圧段側グリース封入軸受15Aを備える。この場合には、低圧段側グリース封入軸受15Aにグリースを供給する必要がないため、低圧段側グリース封入軸受15A周りの部品(例えば、低圧段側軸受ハウジング16A)の構造を簡素化することができ、ひいては多段電動遠心圧縮機1の小型化および軽量化を図ることができる。
 高圧段側グリース封入軸受15Bや低圧段側グリース封入軸受15Aの熱による劣化を抑制するために、これらの軸受15A、15Bへの高圧段インペラ5や低圧段インペラ4の背面からの熱の伝達を抑制するための機構を設けることが望ましい。
(軸受ハウジングの冷却通路)
 幾つかの実施形態では、図5に示されるように、上述した軸受ハウジング16(高圧段側軸受ハウジング16B)は、回転シャフト3の軸方向Xにおいて、高圧段側グリース封入軸受15Bと高圧段インペラ5との間に形成された冷却通路91を有する。図示される実施形態では、冷却通路91は、高圧段側スリーブ18Bの外周側に位置している。冷却通路91は、回転シャフト3の周方向に沿って延在している。冷却通路91は、軸線CAに直交する方向に沿った断面において、環状に形成されていてもよいし、円弧状に形成されていてもよい。なお、図示される実施形態では、冷却通路91には、気体(例えば、空気)が充填されているが、冷却通路91には冷却水が充填されていてもよい。多段電動遠心圧縮機1は、冷却通路91に冷却水を供給するための不図示の冷却水供給ラインを備えていてもよい。
 上記の構成によれば、軸受ハウジング16(高圧段側軸受ハウジング16B)は、回転シャフト3の軸方向Xにおいて、高圧段側グリース封入軸受15Bと高圧段インペラ5との間に形成された冷却通路91を有する。このため、冷却通路91により、高圧段インペラ5の背面57から高圧段側グリース封入軸受15Bへの熱の伝達を抑制できる。これにより、高圧段側グリース封入軸受15Bの熱による劣化を抑制できるため、高圧段側グリース封入軸受15Bの寿命および耐久性を向上できる。
 なお、冷却通路91の径方向Yにおける内側端は、高圧段側軸受ハウジング16Bの内面165の近傍に位置することが好ましい。これにより、高圧段インペラ5や高圧段インペラ5の背面57に面する空間24に存在する気体からの熱が、高圧段側スリーブ18Bや、高圧段側スリーブ18Bの外周面181(図9参照)と上記内面165との間に形成される隙間25(図9参照)を通じて、高圧段側軸受ハウジング16Bに伝達することを効果的に抑制できる。
 上述した冷却通路を低圧段側に形成してもよい。幾つかの実施形態では、図5に示されるように、上述した軸受ハウジング16(低圧段側軸受ハウジング16A)は、回転シャフト3の軸方向Xにおいて、低圧段側グリース封入軸受15Aと低圧段インペラ4との間に形成された冷却通路92を有する。図示される実施形態では、冷却通路92は、低圧段側グリース封入軸受15Aの外周側に位置している。冷却通路92は、回転シャフト3の周方向に沿って延在している。冷却通路92は、軸線CAに直交する方向に沿った断面において、環状に形成されていてもよいし、円弧状に形成されていてもよい。なお、図示される実施形態では、冷却通路92には、気体(例えば、空気)が充填されているが、冷却通路92には冷却水が充填されていてもよい。多段電動遠心圧縮機1は、冷却通路92に冷却水を供給するための不図示の冷却水供給ラインを備えていてもよい。
 上記の構成によれば、軸受ハウジング16(低圧段側軸受ハウジング16A)は、回転シャフト3の軸方向Xにおいて、低圧段側グリース封入軸受15Aと低圧段インペラ4との間に形成された冷却通路92を有する。このため、冷却通路92により、低圧段インペラ4の背面から低圧段側グリース封入軸受15Aへの熱の伝達を抑制できる。これにより、低圧段側グリース封入軸受15Aの熱による劣化を抑制できるため、低圧段側グリース封入軸受15Aの寿命および耐久性を向上できる。
(高圧段ハウジングの冷却通路)
 幾つかの実施形態では、図7に示されるように、上述した高圧段ハウジング7は、高圧段インペラ5よりも回転シャフト3の外周側に形成された高圧段側冷却通路70を有する。高圧段側冷却通路70には、高圧段ハウジング7よりも低温の熱媒体(例えば、冷却液)が流通するようになっており、高圧段ハウジング7内の高圧段インペラ5に供給された圧縮気体から、高圧段ハウジング7を介して、高圧段側冷却通路70に熱が移動するようになっている。図示される実施形態では、高圧段側冷却通路70は、スクロール流路64の径方向における内側を形成する面とシュラウド面65との間に形成されている。
 図7に示される実施形態では、高圧段側冷却通路70は、回転シャフト3の周方向に沿って延在する環状に形成されている。なお、高圧段側冷却通路70は、回転シャフト3の周方向に沿って延在する円弧状に形成されていてもよい。高圧段ハウジング7は、冷却液が高圧段側冷却通路70に流入するための入口通路701と、高圧段側冷却通路70から冷却液を排出するための出口通路702と、をさらに有する。入口通路701は、高圧段ハウジング7の外面に形成された冷却液導入口703と、高圧段側冷却通路70と、を冷却液が流通可能に接続している。出口通路702は、高圧段ハウジング7の外面に形成された冷却液排出口704と、高圧段側冷却通路70と、を冷却液が流通可能に接続している。
 また、図7に示される実施形態では、多段電動遠心圧縮機1は、高圧段側冷却通路70に冷却液を送るための冷却液供給ライン705と、冷却液を貯留するように構成された冷却液貯留装置(冷却液貯留タンク)706と、冷却液供給ライン705における下流側に冷却液を送るように構成された冷却液循環ポンプ707と、を備える。冷却液貯留装置706は、冷却液供給ライン705における冷却液循環ポンプ707よりも上流側に配置されている。冷却液供給ライン705の下流端は、入口通路701の冷却液導入口703に接続されている。冷却液循環ポンプ707が冷却液を冷却液供給ライン705における下流側に送ることで、冷却液が入口通路701を通じて高圧段側冷却通路70に流入する。高圧段側冷却通路70に流入した冷却液は、高圧段側冷却通路70を回転シャフト3の周方向に沿って流れた後に、出口通路702を通じて、冷却液排出口704から高圧段ハウジング7の外部に排出される。なお、冷却液排出口704から高圧段ハウジング7の外部に排出された冷却液を熱交換器などで冷却した後に再度、入口通路701を通じて高圧段側冷却通路70に流入させる構成にしてもよい。
 上記の構成によれば、高圧段側冷却通路70により、高圧段ハウジング7内の高圧段インペラ5に供給された圧縮気体を冷却でき、高圧段インペラ5を通過後の圧縮気体の高温化を抑制できる。これにより、多段電動遠心圧縮機1の高圧段における圧縮比の向上を図ることができる。また、高圧段インペラ5を通過後の圧縮気体の高温化を抑制することで、高圧段インペラ5の背面57に面する空間24に存在する気体の高温化を抑制できるため、高圧段インペラ5の背面57から軸受15(例えば高圧段側グリース封入軸受15B)への入熱量を低減できる。これにより、軸受15の熱による劣化を抑制できるため、軸受15の寿命および耐久性を向上できる。
(圧力抜き孔)
 幾つかの実施形態では、図8に示されるように、上述した高圧段側軸受ハウジング16B(軸受ハウジング16)は、第1圧力抜き孔93を有する。第1圧力抜き孔93は、回転シャフト3を含む回転体11の外周面に対面する高圧段側軸受ハウジング16Bの内面165に形成された第1の内側開口931と、高圧段側軸受ハウジング16Bの外面168に形成された第1の外側開口932と、を有する。第1の内側開口931は、回転シャフト3の軸方向Xにおける高圧段側グリース封入軸受15Bと、高圧段インペラ5との間に形成されている。
 図9に示されるように、高圧段インペラ5の背面57と、この背面57に対面する高圧段側軸受ハウジング16Bの高圧段側面167と、の間には、空間24が形成されている。また、高圧段側スリーブ18Bの外周面181と、この外周面181に対面する高圧段側軸受ハウジング16Bの内面165と、の間には、隙間25が形成されている。この隙間25は、空間24に連通している。
 図示される実施形態では、図9に示されるように、高圧段側スリーブ18Bの外周面181には、第1のシール部材(例えば、環状のシールリング)22が嵌合する第1の環状溝182と、第2のシール部材(例えば、環状のシールリング)23が嵌合する第2の環状溝183と、を有する。第2の環状溝183は、第1の環状溝182よりも軸方向Xにおける低圧段側XL(図9中右側)に形成されている。第1のシール部材22および第2のシール部材23の夫々は、その外面が高圧段側スリーブ18Bの外周面181に当接しており、上記隙間25を複数に分断している。また、図示される実施形態では、第1の内側開口931は、軸方向Xにおける第1の環状溝182と第2の環状溝183との間に位置している。
 高圧段インペラ5が回転すると、上記空間24に存在する気体は、昇温、昇圧する。上記空間24に存在する気体が、隙間25を通過して高圧段側グリース封入軸受15Bに流れると、高圧段側グリース封入軸受15Bが熱により劣化する虞がある。
 上記の構成によれば、高圧段側軸受ハウジング16B(軸受ハウジング16)は、上記内面165に形成された第1の内側開口931と、上記外面168に形成された第1の外側開口932と、を有する第1圧力抜き孔93を有する。第1の内側開口931は、回転シャフト3の軸方向における、高圧段側グリース封入軸受15Bと高圧段インペラ5との間に形成されている。この場合には、高圧段インペラ5の背面57に面する空間24からの圧力漏れを、第1圧力抜き孔93を通じて、高圧段側軸受ハウジング16B(軸受ハウジング16)の外部に流すことができる。図示例では、上記空間24から第1のシール部材22と第2のシール部材23との区切られた隙間25に漏れ出た高温高圧の気体を、高圧段側軸受ハウジング16Bの外部に存在する空気との圧力差により、第1の内側開口931を通じて第1圧力抜き孔93に導き、第1の外側開口932から高圧段側軸受ハウジング16Bの外部に排出する。この場合には、高圧段インペラ5の背面57に面する空間24からの圧力漏れが、高圧段側グリース封入軸受15Bに流れることを抑制できる。これにより、高圧段側グリース封入軸受15Bの熱による劣化を抑制できるため、高圧段側グリース封入軸受15Bの寿命および耐久性を向上できる。
 上述した圧力抜き孔を低圧段側に形成してもよい。幾つかの実施形態では、図8に示されるように、上述した低圧段側軸受ハウジング16A(軸受ハウジング16)は、第2圧力抜き孔94を有する。第2圧力抜き孔94は、回転シャフト3を含む回転体11の外周面(図示例では、低圧段側スリーブ18Aの外周面184)に対面する高圧段側軸受ハウジング16Bの内面163に形成された第2の内側開口941と、低圧段側軸受ハウジング16Aの外面169に形成された第2の外側開口942と、を有する。第2の内側開口941は、回転シャフト3の軸方向Xにおける低圧段側グリース封入軸受15Aと、高圧段インペラ5との間に形成されている。第2の内側開口941は、第1の内側開口931と同様に、軸方向Xにおいて、低圧段側スリーブ18Aに装着される二つのシール部材の間に形成されていてもよい。
 上記の構成によれば、低圧段側軸受ハウジング16A(軸受ハウジング16)は、上記内面163に形成された第2の内側開口941と、上記外面169に形成された第2の外側開口942と、を有する第2圧力抜き孔94を有する。第2の内側開口941は、回転シャフト3の軸方向における、低圧段側グリース封入軸受15Aと低圧段インペラ4との間に形成されている。この場合には、低圧段インペラ4の背面に面する空間からの圧力漏れを、第2圧力抜き孔94を通じて、低圧段側軸受ハウジング16A(軸受ハウジング16)の外部に流すことができる。この場合には、低圧段インペラ4の背面に面する空間からの圧力漏れが、低圧段側グリース封入軸受15Aに流れることを抑制できる。これにより、低圧段側グリース封入軸受15Aの熱による劣化を抑制できるため、低圧段側グリース封入軸受15Aの寿命および耐久性を向上できる。
 なお、他の幾つかの実施形態では、第1圧力抜き孔93や第2圧力抜き孔94から強制的に吸引してもよい。例えば、多段電動遠心圧縮機1は、不図示の負圧源、および第1圧力抜き孔93又は第2圧力抜き孔94の少なくとも一方と、上記負圧源とを繋ぐ配管、を備えていてもよい。
(圧力印可孔)
 幾つかの実施形態では、図10に示されるように、上述した高圧段側軸受ハウジング16B(軸受ハウジング16)は、第1圧力印可孔95を有する。第1圧力印可孔95は、回転シャフト3を含む回転体11の外周面181に対面する高圧段側軸受ハウジング16Bの内面165に形成された第3の内側開口951と、高圧段側軸受ハウジング16Bの外面168に形成された第3の外側開口952と、を有する。第3の内側開口951は、回転シャフト3の軸方向Xにおける高圧段側グリース封入軸受15Bと、高圧段インペラ5との間に形成されている。上述した多段電動遠心圧縮機1は、第3の内側開口951に圧力源(例えば、圧縮気体供給ライン21やサージタンク27)からの圧力を導入するように構成された圧力導入ライン26を備える。
 図11に示されるように、高圧段インペラ5の背面57と、この背面57に対面する高圧段側軸受ハウジング16Bの高圧段側面167と、の間には、空間24が形成されている。また、高圧段側スリーブ18Bの外周面181と、この外周面181に対面する高圧段側軸受ハウジング16Bの内面165と、の間には、隙間25が形成されている。この隙間25は、空間24に連通している。
 図示される実施形態では、図11に示されるように、高圧段側スリーブ18Bの外周面181には、第1のシール部材(例えば、環状のシールリング)22が嵌合する第1の環状溝182と、第2のシール部材(例えば、環状のシールリング)23が嵌合する第2の環状溝183と、を有する。第2の環状溝183は、第1の環状溝182よりも軸方向Xにおける低圧段側XL(図11中右側)に形成されている。第1のシール部材22および第2のシール部材23の夫々は、その外面が高圧段側スリーブ18Bの外周面181に当接しており、上記隙間25を複数に分断している。また、図示される実施形態では、第3の内側開口951は、軸方向Xにおける第1の環状溝182と第2の環状溝183との間に位置している。
 図示される実施形態では、圧力導入ライン26は、圧縮気体供給ライン21およびサージタンク27の夫々から第3の外側開口952に圧力を導入するように構成されている。サージタンク27内の気体は、圧縮機28により空間24よりも高圧になっている。圧力導入ライン26は、圧縮気体供給ライン21の分岐部211に一方側が接続され、他方側が第3の外側開口に接続される第1配管261と、第1配管261に一方側が接続され、他方側がサージタンク27に接続される第2配管262と、第3の外側開口952への圧力の供給元を、圧縮気体供給ライン21又はサージタンク27の何れか一方に切り替え可能に構成された切替装置263と、を備える。切替装置263は、図10に示されるような、第1配管261と第2配管262との接続部に設けられる三方弁であってもよいし、第1配管261の第2配管262との接続部よりも上流側、および第2配管262の夫々に設けられる弁(例えば、開閉弁)であってもよい。なお、他の幾つかの実施形態では、圧力導入ライン26は、サージタンク27に一方側が接続され、他方側が第3の外側開口に接続される配管を含み、サージタンク27のみから第3の外側開口952に圧力を導入するように構成されていてもよい。圧縮気体供給ライン21から第3の外側開口952に圧力を導入することで、サージタンク27の容量を小さなものにすることができる。
 上述したように、高圧段インペラ5が回転すると、上記空間24に存在する気体は、昇温、昇圧する。上記空間24に存在する気体が、隙間25を通過して高圧段側グリース封入軸受15Bに流れると、高圧段側グリース封入軸受15Bが熱により劣化する虞がある。
 上記の構成によれば、高圧段側軸受ハウジング16B(軸受ハウジング16)は、上記内面165に形成された第3の内側開口951と、上記外面168に形成された第3の外側開口952と、を有する第1圧力印可孔95を有する。第3の内側開口951は、回転シャフト3の軸方向における、高圧段側グリース封入軸受15Bと高圧段インペラ5との間に形成されている。多段電動遠心圧縮機1は、上記圧力導入ライン26を備える。この場合には、圧力導入ライン26を通じて、第3の外側開口952に上記圧力源からの圧力を導入することで、上記外周面181と上記165との間に形成された隙間25内の圧力を、高圧段インペラ5の背面57に面する空間24内の圧力よりも高くすることができる。隙間25内の圧力を空間24内の圧力よりも高くすることで、高圧段インペラ5の背面57に面する空間24からの圧力漏れを抑制できる。これにより、高圧段側グリース封入軸受15Bの熱による劣化を抑制できるため、高圧段側グリース封入軸受15Bの寿命および耐久性を向上できる。
 また、隙間25内の圧力を、高圧段側グリース封入軸受15Bを収容する空間内の圧力よりも高くすることで、高圧段側グリース封入軸受15B内に封入されたグリースが上記隙間25や空間24を通り、圧縮気体が流れる流路に漏れ出ることを抑制できる。これにより、多段電動遠心圧縮機1により圧縮された圧縮気体にグリースが混入することを抑制できるため、多段電動遠心圧縮機1は、燃料電池20などにクリーンな圧縮気体を供給できる。
 図示される実施形態では、図10に示されるように、上述した高圧段側軸受ハウジング16B(軸受ハウジング16)は、第3圧力抜き孔96をさらに有する。第3圧力抜き孔96は、上記軸受支持面162における高圧段側グリース封入軸受15Bよりも高圧段側(図中左側)に形成された内側開口961と、高圧段側軸受ハウジング16Bの外面168に形成された外側開口962と、を有する。内側開口961は、高圧段側スリーブ18Bと高圧段側グリース封入軸受15Bとの間に形成された空間に面している。上記の構成によれば、第1のシール部材22と第2のシール部材23との区切られた隙間25から、高圧段側スリーブ18Bと高圧段側グリース封入軸受15Bとの間に形成された空間に漏れ出た高圧の気体を、高圧段側軸受ハウジング16Bの外部に存在する空気との圧力差により、内側開口961を通じて第3圧力抜き孔96に導き、外側開口962から高圧段側軸受ハウジング16Bの外部に排出できる。この場合には、隙間25からの圧力漏れが、高圧段側グリース封入軸受15Bに流れることを抑制できる。
 上述した圧力印可孔を低圧段側に形成してもよい。幾つかの実施形態では、図10に示されるように、上述した低圧段側軸受ハウジング16A(軸受ハウジング16)は、第2圧力印可孔97を有する。第2圧力印可孔97は、回転シャフト3を含む回転体11の外周面(図示例では、低圧段側スリーブ18Aの外周面184)に対面する高圧段側軸受ハウジング16Bの内面163に形成された内側開口971と、低圧段側軸受ハウジング16Aの外面169に形成された外側開口972と、を有する。内側開口971は、回転シャフト3の軸方向Xにおける低圧段側グリース封入軸受15Aと、低圧段インペラ4との間に形成されている。内側開口971は、第3の内側開口951と同様に、軸方向Xにおいて、低圧段側スリーブ18Aに装着される二つのシール部材の間に形成されていてもよい。
 また、多段電動遠心圧縮機1は、外側開口972に圧力源(例えば、圧縮気体供給ライン21やサージタンク27)からの圧力を導入するように構成された圧力導入ライン29をさらに備える。図示される実施形態では、圧力導入ライン29は、上述した圧力導入ライン26と一部の設備(配管や弁)を共有している。すなわち、圧力導入ライン29は、第1配管261における、第2配管262との接続部と第3の外側開口952との間に位置する分岐部264に一方側が接続され、他方側が外側開口972に接続される第3配管291と、第3配管291上に設けられる減圧弁292と、を備える。なお、他の幾つかの実施形態では、圧力導入ライン29は、圧力導入ライン26と設備を共有していなくてもよい。
 上記の構成によれば、低圧段側軸受ハウジング16A(軸受ハウジング16)は、上記内面163に形成された内側開口971と、上記外面169に形成された外側開口972と、を有する第2圧力印可孔97を有する。内側開口971は、回転シャフト3の軸方向における、低圧段側グリース封入軸受15Aと低圧段インペラ4との間に形成されている。多段電動遠心圧縮機1は、上記圧力導入ライン29を備える。この場合には、圧力導入ライン29を通じて、外側開口972に上記圧力源からの圧力を導入することで、上記内面163に面する隙間内の圧力を、低圧段インペラの背面に面する空間内の圧力よりも高くすることができる。これにより、低圧段インペラの背面に面する空間からの圧力漏れを抑制でき、ひいては高圧段側グリース封入軸受15Bの寿命および耐久性を向上できる。
 また、上記内面163に面する隙間内の圧力を、低圧段側グリース封入軸受15Aを収容する空間内の圧力よりも高くすることで、低圧段側グリース封入軸受15A内に封入されたグリースが、圧縮気体が流れる流路に漏れ出ることを抑制できる。これにより、多段電動遠心圧縮機1により圧縮された圧縮気体にグリースが混入することを抑制できるため、多段電動遠心圧縮機1は、燃料電池20などにクリーンな圧縮気体を供給できる。
 図示される実施形態では、図11に示されるように、上述した低圧段側軸受ハウジング16A(軸受ハウジング16)は、第4圧力抜き孔98をさらに有する。第4圧力抜き孔98は、上記軸受支持面161における低圧段側グリース封入軸受15Aよりも低圧段側(図中右側)に形成された内側開口981と、低圧段側軸受ハウジング16Aの外面169に形成された外側開口982と、を有する。内側開口981は、低圧段側スリーブ18Aと低圧段側グリース封入軸受15Aとの間に形成された空間に面している。上記の構成によれば、上記内面163に面する隙間から、低圧段側スリーブ18Aと低圧段側グリース封入軸受15Aとの間に形成された空間に漏れ出た高圧の気体を、低圧段側軸受ハウジング16Aの外部に存在する空気との圧力差により、内側開口981を通じて第4圧力抜き孔98に導き、外側開口982から低圧段側軸受ハウジング16Aの外部に排出できる。この場合には、上記内面163に面する隙間からの圧力漏れが、低圧段側グリース封入軸受15Aに流れることを抑制できる。
(電動モータの空冷機構)
 図12および図13の夫々は、本開示の一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機の構成を概略的に示す概略構成図である。図12および図13において、多段電動遠心圧縮機1は、回転シャフト3の軸線CAに沿った断面における軸線CAに対して一方側の断面(半断面)が概略的に示されている。
 幾つかの実施形態では、図12、13に示されるように、上述したステータハウジング17は、電動モータ10(モータステータ12およびロータアッセンブリ13)を収容するモータ収容部170を形成する内面(内周面)171を有する。軸受ハウジング16は、モータ収容部170に空気を送るための空気導入孔30と、モータ収容部170から軸受ハウジング16の外部に上記空気を排出するための空気排出孔31と、を有する。多段電動遠心圧縮機1は、空気導入孔30に空気を送出するように構成された、又は空気排出孔31から空気を吸引するように構成された空気導入ライン32をさらに備える。
 空気導入孔30は、モータ収容部170に面する軸受ハウジング16の内面33に形成された第4の内側開口34と、軸受ハウジング16の外面168に形成された第4の外側開口35と、を有する。空気排出孔31は、モータ収容部170に面する軸受ハウジング16の内面36に形成された第5の内側開口37と、軸受ハウジング16の外面169に形成された第5の外側開口38と、を有する。第5の内側開口37が形成された内面36は、第4の内側開口34が形成された内面33に対して、電動モータ10を挟んで回転シャフト3の軸方向における反対側に位置している。第4の内側開口34は、電動モータ10よりも回転シャフト3の軸方向Xにおける一方側(図示例では高圧段側XH)に形成され、第5の内側開口37は、電動モータ10よりも回転シャフト3の軸方向Xにおける他方側(図示例では低圧段側XL)に形成されている。図示例では内面33および内面36の夫々は、径方向に沿って延在している。
 図示される実施形態では、空気導入孔30は、高圧段側軸受ハウジング16Bに形成され、空気排出孔31は、低圧段側軸受ハウジング16Aに形成されている。モータ収容部170にてステータハウジング17に支持されたモータステータ12は、ロータアッセンブリ13との間に隙間170Aを有する。上述したモータ収容部170は、隙間170Aを含む。また、多段電動遠心圧縮機1は、入口側から出口側に向けて空気を送風するように構成された気体圧縮機321(例えば、電動ファン)と、気体圧縮機321に電力を供給するように構成された電力供給源322と、を備える。気体圧縮機321は、例えば、電力供給源322から供給された電力により駆動するファンモータにより、回転ファンを回転駆動することで、空気を入口側から出口側に向けて送風する。
 図12に示される実施形態では、空気導入ライン32(32A)は、空気導入孔30に空気を送出するように構成されている。空気導入ライン32(32A)は、図12に示されるように、モータ収容部170を冷却する空気が流通する気体通路323であって、気体圧縮機321の出口側に一方側が接続され、他方側が第4の外側開口35に接続された気体通路323を含む。
 この場合には、気体圧縮機321を駆動することで、気体圧縮機321の入口側から導入された空気が、気体通路323を一方側から他方側に導かれた後に、空気導入孔30を通じてモータ収容部170に送られる。モータ収容部170に送られた空気は、モータ収容部170を高圧段側XHから低圧段側XLに流れて上記隙間170Aを通過した後に、空気排出孔31を通じて軸受ハウジング16の外部に排出される。なお、空気排出孔31の第5の外側開口38から軸受ハウジング16の外部に排出された空気は、大気に開放されるようにしてもよい。
 図13に示される実施形態では、空気導入ライン32(32B)は、空気排出孔31から空気を吸引するように構成されている。空気導入ライン32(32B)は、図13に示されるように、モータ収容部170を冷却する空気が流通する気体通路324であって、気体圧縮機321の入口側に一方側が接続され、他方側が第5の外側開口38に接続された気体通路324を含む。
 この場合には、気体圧縮機321を駆動することで、軸受ハウジング16の外部の空気が第4の外側開口35から空気導入孔30内に吸引される。空気導入孔30内に吸引された空気は、気体圧縮機321の吸引力により、モータ収容部170に送られて、モータ収容部170を高圧段側XHから低圧段側XLに流れて上記隙間170Aを通過した後に、空気排出孔31を通じて軸受ハウジング16の外部に排出される。
 上記の構成によれば、空気導入ライン32により、第4の外側開口35から空気導入孔30を通じて、モータ収容部170に空気が強制的に導入される。また、空気導入ライン32によりモータ収容部170から空気排出孔31を通じて、軸受ハウジング16の外部に空気が強制的に排出される。空気排出孔31の第5の内側開口37は、空気導入孔30の第4の内側開口34に対して、電動モータ10を挟んで回転シャフト3の軸方向における反対側に位置している。これにより、空気をモータ収容部170の一方側から他方側に強制的に送風させることができる。モータ収容部170に収容された電動モータ10は、空気との熱交換により放熱することで冷却される(空冷される)。熱源である電動モータ10のロータアッセンブリ13やモータコイル121を空気により冷却することで、軸受15(例えば高圧段側グリース封入軸受15B)の温度上昇を抑制できる。これにより、軸受15の熱による劣化を抑制できるため、軸受15の寿命および耐久性を向上できる。
 なお、上述した実施形態では、空気導入孔30は、高圧段側軸受ハウジング16Bに形成され、空気排出孔31は、低圧段側軸受ハウジング16Aに形成されていたが、空気導入孔30を低圧段側軸受ハウジング16Aに形成し、空気排出孔31を高圧段側軸受ハウジング16Bに形成してもよい。高圧段側軸受ハウジング16Bは、低圧段側軸受ハウジング16Aよりも熱の影響が大きいため、高圧段側XHを効果的に冷却する必要がある。このため、電動モータ10を冷却するための空気の流れ方向における上流側が高圧段側XHとなるように、空気導入孔30を高圧段側軸受ハウジング16Bに形成することが好ましい。
 本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
 上述した幾つかの実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握されるものである。
1)本開示の少なくとも一実施形態にかかる多段電動遠心圧縮機(1)は、
 回転シャフト(3)の両端に設けられたインペラ(低圧段インペラ4および高圧段インペラ5)を電動モータ(10)により駆動するように構成された多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記回転シャフト(3)と、
 前記回転シャフト(3)の一方側に設けられた低圧段インペラ(4)と、
 前記回転シャフト(3)の他方側に設けられた高圧段インペラ(5)と、
 前記高圧段インペラ(5)を収納する高圧段ハウジング(7)と、
 前記低圧段インペラ(4)により圧縮された圧縮気体を前記高圧段ハウジング(7)に供給するためのつなぎ配管(8)と、を備え、
 前記高圧段ハウジング(7)は、前記回転シャフト(3)の軸線(CA)に対して交差する方向に向かって開口する高圧段入口開口(71)を有し、
 前記つなぎ配管(8)は、前記高圧段入口開口(71)に接続される高圧段側接続部(81)を含む。
 上記1)の構成によれば、高圧段ハウジング(7)には、回転シャフト(3)の軸線(CA)に対して交差する方向に向かって高圧段入口開口(71)が開口し、この高圧段入口開口(71)につなぎ配管(8)の高圧段側接続部(81)が接続されている。このため、低圧段インペラ(4)により圧縮された圧縮気体は、つなぎ配管(8)を通じて、高圧段ハウジング(7)の外周側から高圧段ハウジング(7)の内部に供給される。この場合には、高圧段ハウジング(7)に回転シャフト(3)の軸方向に沿って圧縮気体が導入される場合に比べて、つなぎ配管(8)や高圧段ハウジング(7)の上記軸方向における長さを短いものにすることができる。これにより、多段電動遠心圧縮機(1)の上記軸方向における長さを短いものにすることができるので、多段電動遠心圧縮機(1)の小型化および軽量化を図ることができる。
2)幾つかの実施形態では、上記1)に記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記高圧段側接続部(81)の流路断面は、前記回転シャフト(3)の前記軸線(CA)に対して直交する方向に沿って長手方向(LD)を有し、且つ前記長手方向(LD)の両端側に形成された凸湾曲部(811、812)を含む。
 上記2)の構成によれば、高圧段側接続部(81)の流路断面は、回転シャフト(3)の軸線(CA)に対して直交する方向に沿って長手方向(LD)を有し、且つ長手方向(LD)の両端側に形成された凸湾曲部(811、812)を含む。この場合には、高圧段側接続部(81)の流路断面が、長手方向(LD)に沿って延びる長円形状であるため、高圧段側接続部(81)が回転シャフト(3)の軸方向に大きくなることを抑制しつつ、高圧段側接続部(81)の流路面積を大きなものにすることができる。高圧段側接続部(81)の流路面積を大きなものとすることで、高圧段ハウジング(7)に必要量の圧縮気体を供給できる。また、高圧段側接続部(81)の流路断面が長円形状であるため、高圧段側接続部(81)を流れる圧縮気体の圧力損失を抑制できる。
3)幾つかの実施形態では、上記2)に記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記高圧段側接続部(81)の前記流路断面は、前記回転シャフト(3)の前記軸線(CA)に沿って短手方向(SD)を有する。
 上記3)の構成によれば、高圧段側接続部(81)の流路断面を、軸線(CA)に沿って短手方向(SD)を有する形状にすることで、高圧段側接続部(81)の回転シャフト(3)の軸方向における長さを短いものとすることができ、ひいては多段電動遠心圧縮機(1)の小型化および軽量化を図ることができる。
4)幾つかの実施形態では、上記2)又は3)に記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記高圧段側接続部(81)の前記流路断面は、前記高圧段入口開口(71)側に向かうにつれて前記長手方向の長さが大きくなるように形成された。
 上記4)の構成によれば、高圧段側接続部(81)の流路断面を、高圧段入口開口(71)側に向かうにつれて長手方向の長さが大きくなるように形成することで、高圧段側接続部(81)の内壁面(810)に沿って流れる圧縮気体をそのまま、高圧段ハウジング(7)の供給流路(73)を画定する内壁面(77)に沿って流すことができる。圧縮気体を高圧段ハウジング(7)の内壁面(77)に沿って流すことで、圧縮気体の内壁面(77)からの剥離を抑制できるため、高圧段ハウジング(7)の供給流路(73)における圧縮気体の圧力損失を低減できる。
5)幾つかの実施形態では、上記4)に記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記高圧段側接続部(81)の前記流路断面は、前記高圧段入口開口(71)側に向かうにつれて前記凸湾曲部(811、812)の最大曲率が大きくなるように形成された。
 上記5)の構成によれば、高圧段側接続部(81)の流路断面を、高圧段入口開口(71)側に向かうにつれて凸湾曲部(811、812)の最大曲率が大きくなるように形成することで、高圧段側接続部(81)を流れる圧縮気体を滑らかに高圧段入口開口(71)に導くことができる。これにより、高圧段側接続部(81)と高圧段入口開口(71)との接続部における圧縮気体の圧力損失を低減できる。
6)幾つかの実施形態では、上記2)~5)の何れかに記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記低圧段インペラ(4)を収納する低圧段ハウジング(6)を備え、
 前記低圧段ハウジング(6)は、前記回転シャフト(3)の前記軸線(CA)に対して交差する方向に向かって開口する低圧段出口開口(62)を有し、
 前記つなぎ配管(8)は、
 前記低圧段出口開口(62)に接続される低圧段側接続部(82)と、
 前記回転シャフト(3)の前記軸線(CA)に沿って延在する中間部(83)と、
 前記低圧段側接続部(82)と前記中間部(83)とを繋ぐ曲り形状を有する低圧段側湾曲部(84)と、
 前記高圧段側接続部(81)と前記中間部(83)とを繋ぐ曲り形状を有する高圧段側湾曲部(85)と、を含み、
 少なくとも前記低圧段側接続部(82)の流路断面は、円形状に形成された。
 上記6)の構成によれば、つなぎ配管(8)における少なくとも低圧段側接続部(82)の流路断面を円形状にすることで、つなぎ配管(8)を流れる旋回成分を有する圧縮気体の圧力損失を低減できる。
7)幾つかの実施形態では、上記2)~6)の何れかに記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記つなぎ配管(8)内の前記圧縮気体と、前記圧縮気体を冷却するための冷却液と、の間で熱交換を行うように構成された冷却装置(86)をさらに備える。
 上記7)の構成によれば、冷却装置(86)におけるつなぎ配管(8)内の圧縮気体と冷却液との熱交換により、つなぎ配管(8)を流れる圧縮気体が冷却される。高圧段インペラ(5)に送られる圧縮気体の温度を低いものにすることで、高圧段インペラ(5)を通過後の圧縮気体の高温化を抑制できる。これにより、多段電動遠心圧縮機(1)の高圧段における圧縮比の向上を図ることができる。また、高圧段インペラ(5)を通過後の圧縮気体の高温化を抑制することで、高圧段インペラ(5)の背面(57)に面する空間(24)に存在する気体の高温化を抑制できるため、高圧段インペラ(5)の背面(57)から軸受(15、特に高圧段側グリース封入軸受15B)への入熱量を低減できる。これにより、軸受(15)の熱による劣化を抑制できるため、軸受(15)の寿命および耐久性を向上できる。
8)幾つかの実施形態では、上記1)~7)の何れかに記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記高圧段ハウジング(7)は、
 前記高圧段入口開口(71)から供給された前記圧縮気体を前記高圧段インペラ(5)に導くための供給流路(73)を画定する内壁面(77)であって、前記供給流路(73)の前記高圧段インペラ(5)とは反対側を画定する内端壁面(771)、及び前記供給流路の外周側を画定する内周壁面(772)、を含む内壁面(77)と、
 前記内端壁面(771)から前記高圧段インペラ(5)に向かって突出する案内凸部(78)と、を含む。
 上記8)の構成によれば、内端壁面(771)から高圧段インペラ(5)に向かって突出する案内凸部(78)により、高圧段ハウジング(7)の供給流路(73)を流れる圧縮気体を高圧段インペラ(5)に案内できる。この場合には、案内凸部(78)により、高圧段インペラ(5)に軸方向に沿って圧縮気体を導入できるため、仮に高圧段インペラ(5)に径方向における外側から圧縮気体を導入する場合に比べて、多段電動遠心圧縮機(1)の効率を向上できる。
9)幾つかの実施形態では、上記8)に記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記内周壁面(772)は、前記高圧段入口開口(71)が形成されている入口側内周壁面(773)と、前記高圧段入口開口(71)とは反対側に位置する反対側内周壁面(774)と、を有し、
 前記高圧段ハウジング(7)は、前記反対側内周壁面(774)から突出する旋回防止板(79)を含む。
 上記9)の構成によれば、旋回防止板(79)により、高圧段ハウジング(7)の供給流路(73)を回転シャフト(3)の周方向における一方向に向かって流れる圧縮気体と、供給流路(73)を上記周方向における上記一方向とは反対方向に向かって流れる圧縮気体とが、衝突することを抑制できる。また、旋回防止板(79)により、反対側内周壁面(774)に沿って流れる圧縮気体を高圧段インペラ(5)が位置する径方向における内側に案内することで、高圧段入口開口(71)から流入した圧縮気体をスムーズに高圧段インペラ(5)に導くことができる。これにより、高圧段ハウジング(7)の供給流路(73)における圧縮気体の圧力損失を低減できる。
10)幾つかの実施形態では、上記9)に記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記旋回防止板(79)の先端(791)は、前記高圧段インペラ(5)の前縁(55)のチップ端(56)よりも前記回転シャフト(3)の外周側に位置する。
 仮に旋回防止板(79)の先端(791)が、高圧段インペラ(5)の前縁(55)のチップ端(56)よりも回転シャフト(3)の内周側に位置していると、旋回防止板(79)に案内されて高圧段インペラ(5)に導入される圧縮気体の、径方向における内側に向かう速度成分が大きなものとなるため、高圧段インペラ(5)における圧縮効率が低下する虞がある。上記10)の構成によれば、旋回防止板(79)の先端(791)が、高圧段インペラ(5)の前縁(55)のチップ端(56)よりも回転シャフト(3)の外周側に位置するので、旋回防止板(79)に案内されて高圧段インペラ(5)に導入される圧縮気体の、径方向における内側に向かう速度成分を小さなものとすることができる。これにより、高圧段インペラ(5)における圧縮効率の低下を抑制できる。
11)幾つかの実施形態では、上記1)~10)の何れかに記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記回転シャフト(3)を回転可能に支持するとともに、前記高圧段インペラ(5)と前記低圧段インペラ(4)の間に配置された少なくとも一つの軸受(15)と、
 前記少なくとも一つの軸受(15)を収容する軸受ハウジング(16)と、を備え、
 前記少なくとも一つの軸受(15)は、前記高圧段インペラ(5)と前記電動モータ(10)との間に配置された高圧段側グリース封入軸受(15B)を含み、
 前記軸受ハウジング(16)は、前記回転シャフト(3)の軸方向において、前記高圧段側グリース封入軸受(15B)と前記高圧段インペラ(5)との間に形成された冷却通路(91)を有する。
 上記11)の構成によれば、多段電動遠心圧縮機(1)は、予めグリースを封入した高圧段側グリース封入軸受(15B)を備える。この場合には、高圧段側グリース封入軸受(15B)にグリースを供給する必要がないため、高圧段側グリース封入軸受(15B)周りの部品(例えば、高圧段側軸受ハウジング16B)の構造を簡素化することができ、ひいては多段電動遠心圧縮機(1)の小型化および軽量化を図ることができる。
 また、上記11)の構成によれば、軸受ハウジング(16)は、回転シャフト(3)の軸方向において、高圧段側グリース封入軸受(15B)と高圧段インペラ(5)との間に形成された冷却通路(91)を有する。このため、冷却通路(91)により、高圧段インペラ(5)の背面(57)から高圧段側グリース封入軸受(15B)への熱の伝達を抑制できる。これにより、高圧段側グリース封入軸受(15B)の熱による劣化を抑制できるため、高圧段側グリース封入軸受(15B)の寿命および耐久性を向上できる。
12)幾つかの実施形態では、上記1)~11)の何れかに記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記高圧段ハウジング(7)は、前記高圧段インペラ(5)よりも前記回転シャフト(3)の外周側に形成された高圧段側冷却通路(70)を有する。
 上記12)の構成によれば、高圧段側冷却通路(70)により、高圧段ハウジング(7)内の高圧段インペラ(5)に供給された圧縮気体を冷却でき、高圧段インペラ(5)を通過後の圧縮気体の高温化を抑制できる。これにより、多段電動遠心圧縮機(1)の高圧段における圧縮比の向上を図ることができる。また、高圧段インペラ(5)を通過後の圧縮気体の高温化を抑制することで、高圧段インペラ(5)の背面(57)に面する空間(24)に存在する気体の高温化を抑制できるため、高圧段インペラ(5)の背面(57)から軸受(15、例えば高圧段側グリース封入軸受15B)への入熱量を低減できる。これにより、軸受(15)の熱による劣化を抑制できるため、軸受(15)の寿命および耐久性を向上できる。
13)幾つかの実施形態では、上記1)~12)の何れかに記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記回転シャフト(3)を回転可能に支持するとともに、前記高圧段インペラ(5)と前記低圧段インペラ(4)の間に配置された少なくとも一つの軸受(15)と、
 前記少なくとも一つの軸受(15)を収容する軸受ハウジング(16)と、を備え、
 前記少なくとも一つの軸受(15)は、前記高圧段インペラ(5)と前記電動モータ(10)との間に配置された高圧段側グリース封入軸受(15B)を含み、
 前記軸受ハウジング(16)は、前記回転シャフト(3)を含む回転体(11)の外周面(181)に対面する前記軸受ハウジング(16)の内面(165)に形成された第1の内側開口(931)であって、前記回転シャフト(3)の軸方向における前記高圧段側グリース封入軸受(15B)と前記高圧段インペラ(5)との間に形成された第1の内側開口(931)と、前記軸受ハウジング(16)の外面(168)に形成された第1の外側開口(932)と、を有する第1圧力抜き孔(93)を有する。
 上記13)の構成によれば、軸受ハウジング(16)は、上記内面(165)に形成された第1の内側開口(931)と、上記外面(168)に形成された第1の外側開口(932)と、を有する第1圧力抜き孔(93)を有する。第1の内側開口(931)は、回転シャフト(3)の軸方向における、高圧段側グリース封入軸受(15B)と高圧段インペラ(5)との間に形成されている。この場合には、高圧段インペラ(5)の背面(57)に面する空間(24)からの圧力漏れが、高圧段側グリース封入軸受(15B)に流れることを抑制できる。これにより、高圧段側グリース封入軸受(15B)の熱による劣化を抑制できるため、高圧段側グリース封入軸受(15B)の寿命および耐久性を向上できる。
14)幾つかの実施形態では、上記13)に記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記少なくとも一つの軸受(15)は、前記低圧段インペラ(4)と前記電動モータ(10)との間に配置された低圧段側グリース封入軸受(15A)をさらに含み、
 前記軸受ハウジング(16)は、前記回転シャフト(3)を含む回転体(11)の外周面(184)に対面する前記軸受ハウジング(16)の内面(163)に形成された第2の内側開口(941)であって、前記回転シャフト(3)の軸方向における前記低圧段側グリース封入軸受(15A)と前記低圧段インペラ(4)との間に形成された第2の内側開口(941)と、前記軸受ハウジング(16)の外面(169)に形成された第2の外側開口(942)と、を有する第2圧力抜き孔(94)を有する。
 上記14)の構成によれば、多段電動遠心圧縮機(1)は、予めグリースを封入した低圧段側グリース封入軸受(15A)を備える。この場合には、低圧段側グリース封入軸受(15A)にグリースを供給する必要がないため、低圧段側グリース封入軸受(15A)周りの部品(例えば、低圧段側軸受ハウジング16A)の構造を簡素化することができ、ひいては多段電動遠心圧縮機(1)の小型化および軽量化を図ることができる。
 また、上記14)の構成によれば、軸受ハウジング(16)は、上記内面(163)に形成された第2の内側開口(941)と、上記外面(169)に形成された第2の外側開口(942)と、を有する第2圧力抜き孔(94)を有する。第2の内側開口(163)は、回転シャフト(3)の軸方向における、低圧段側グリース封入軸受(15A)と低圧段インペラ(4)との間に形成されている。この場合には、低圧段インペラ(4)の背面に面する空間からの圧力漏れを、第2圧力抜き孔(94)を通じて、軸受ハウジング(16)の外部に流すことができる。この場合には、低圧段インペラ(4)の背面に面する空間からの圧力漏れが、低圧段側グリース封入軸受(15A)に流れることを抑制できる。これにより、低圧段側グリース封入軸受(15A)の熱による劣化を抑制できるため、低圧段側グリース封入軸受(15A)の寿命および耐久性を向上できる。
15)幾つかの実施形態では、上記1)~12)の何れかに記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記回転シャフト(3)を回転可能に支持するとともに、前記高圧段インペラ(5)と前記低圧段インペラ(4)の間に配置された少なくとも一つの軸受(15)と、
 前記少なくとも一つの軸受(15)を収容する軸受ハウジング(16)と、を備え、
 前記少なくとも一つの軸受(15)は、前記高圧段インペラ(5)と前記電動モータ(10)との間に配置された高圧段側グリース封入軸受(15B)を含み、
 前記軸受ハウジング(16)は、前記回転シャフト(3)を含む回転体(11)の外周面(181)に対面する前記軸受ハウジング(16)の内面(165)に形成された第3の内側開口(951)であって、前記回転シャフト(3)の軸方向における前記高圧段側グリース封入軸受(15B)と前記高圧段インペラ(5)との間に形成された第3の内側開口(951)と、前記軸受ハウジング(16)の外面(168)に形成された第3の外側開口(932)と、を有する第1圧力印可孔(95)を有し、
 前記多段電動遠心圧縮機(1)は、前記第3の外側開口(95)に圧力源(例えば、圧縮気体供給ライン21やサージタンク27)からの圧力を導入するように構成された圧力導入ライン(26)をさらに備える。
 上記15)の構成によれば、軸受ハウジング(16)は、上記内面(165)に形成された第3の内側開口(951)と、上記外面(168)に形成された第3の外側開口(952)と、を有する第1圧力印可孔(95)を有する。第3の内側開口(951)は、回転シャフト(3)の軸方向における、高圧段側グリース封入軸受(15B)と高圧段インペラ(5)との間に形成されている。多段電動遠心圧縮機(1)は、上記圧力導入ライン(26)を備える。この場合には、圧力導入ライン(26)を通じて、第3の外側開口(95)に上記圧力源からの圧力を導入することで、上記外周面(181)と上記(165)との間に形成された隙間(25)内の圧力を、高圧段インペラ(5)の背面(57)に面する空間(24)内の圧力よりも高くすることができる。隙間(25)内の圧力を空間(24)内の圧力よりも高くすることで、高圧段インペラ(5)の背面(57)に面する空間(24)からの圧力漏れを抑制できる。これにより、高圧段側グリース封入軸受(15B)の熱による劣化を抑制できるため、高圧段側グリース封入軸受(15B)の寿命および耐久性を向上できる。
 また、隙間(25)内の圧力を、高圧段側グリース封入軸受(15B)を収容する空間内の圧力よりも高くすることで、高圧段側グリース封入軸受(15B)内に封入されたグリースが上記隙間(25)や空間(24)を通り、圧縮気体が流れる流路に漏れ出ることを抑制できる。これにより、多段電動遠心圧縮機(1)により圧縮された圧縮気体にグリースが混入することを抑制できるため、多段電動遠心圧縮機(1)は、燃料電池(20)などにクリーンな圧縮気体を供給できる。
16)幾つかの実施形態では、上記1)~12)の何れかに記載の多段電動遠心圧縮機(1)であって、
 前記回転シャフト(3)を回転可能に支持するとともに、前記高圧段インペラ(5)と前記低圧段インペラ(4)の間に配置された少なくとも一つの軸受(15)と、
 前記少なくとも一つの軸受(15)を収容する軸受ハウジング(16)と、
 前記電動モータ(10)を収容するモータ収容部(170)を形成する内面(171)を有するステータハウジング(17)であって、前記軸受ハウジング(16)に隣接して配置されたステータハウジング(17)と、を備え、
 前記軸受ハウジング(16)は、
 前記モータ収容部(170)に面する前記軸受ハウジング(16)の内面(30)に形成された第4の内側開口(34)であって、前記電動モータ(10)よりも前記回転シャフト(3)の軸方向における一方側に形成された第4の内側開口(34)と、前記軸受ハウジング(16)の外面(168)に形成された第4の外側開口(35)とを有する空気導入孔(30)と、
 前記モータ収容部(170)に面する前記軸受ハウジング(16)の内面(34)に形成された第5の内側開口(37)であって、前記電動モータ(10)よりも前記回転シャフト(3)の軸方向における他方側に形成された第5の内側開口(37)と、前記軸受ハウジング(16)の外面(169)に形成された第5の外側開口(38)とを有する空気排出孔(31)と、を有し、
 前記多段電動遠心圧縮機(1)は、前記空気導入孔(30)に空気を送出するように構成された、又は前記空気排出孔(31)から空気を吸引するように構成された空気導入ライン(32)をさらに備える。
 上記16)の構成によれば、空気導入ライン(32)により、第4の外側開口(35)から空気導入孔(30)を通じて、モータ収容部(170)に空気が強制的に導入される。また、空気導入ライン(32)によりモータ収容部(170)から空気排出孔(31)を通じて、軸受ハウジング(16)の外部に空気が強制的に排出される。空気排出孔(31)の第5の内側開口(37)は、空気導入孔(30)の第4の内側開口(34)に対して、電動モータ(10)を挟んで回転シャフト(3)の軸方向における反対側に位置している。これにより、空気をモータ収容部(170)の一方側から他方側に強制的に送風させることができる。モータ収容部(170)に収容された電動モータ(10)は、空気との熱交換により放熱することで冷却される(空冷される)。熱源である電動モータ(10)のロータアッセンブリ(13)やモータコイル(121)を空気により冷却することで、軸受(15、例えば高圧段側グリース封入軸受15B)の温度上昇を抑制できる。これにより、軸受(15)の熱による劣化を抑制できるため、軸受(15)の寿命および耐久性を向上できる。
1      多段電動遠心圧縮機
3      回転シャフト
4      低圧段インペラ
41     ハブ
42     外周面
43     インペラ翼
44     先端
5      高圧段インペラ
51     ハブ
52     外周面
53     インペラ翼
54     先端
6      低圧段ハウジング
61     低圧段入口開口
62     低圧段出口開口
63     供給流路
64     スクロール流路
65     シュラウド面
66     低圧段インペラ室
7      高圧段ハウジング
70     高圧段側冷却通路
71     高圧段入口開口
72     高圧段出口開口
73     供給流路
74     スクロール流路
75     シュラウド面
76     高圧段インペラ室
8      つなぎ配管
81     高圧段側接続部
82     低圧段側接続部
83     中間部
84     低圧段側湾曲部
85     高圧段側湾曲部
86     冷却装置
10     電動モータ
11     回転体
12     モータステータ
13     ロータアッセンブリ
14     永久磁石
15     軸受
15A    低圧段側軸受
15B    高圧段側軸受
16     軸受ハウジング
16A    低圧段側軸受ハウジング
16B    高圧段側軸受ハウジング
161,162 軸受支持面
163,165 内面
164,166 係止面
17     ステータハウジング
18A    低圧段側スリーブ
18B    高圧段側スリーブ
19     与圧バネ
20     燃料電池
201    空気極
202    燃料極
203    固体電解質
21     圧縮気体供給ライン
22     第1のシール部材
23     第2のシール部材
24     空間
25     隙間
26,29  圧力導入ライン
27     サージタンク
28     圧縮機
CA     (回転シャフトの)軸線
CB     (高圧段側接続部の)軸線
X      軸方向
XH     (軸方向の)高圧段側
XL     (軸方向の)低圧段側
Y      径方向

Claims (16)

  1.  回転シャフトの両端に設けられたインペラを電動モータにより駆動するように構成された多段電動遠心圧縮機であって、
     前記回転シャフトと、
     前記回転シャフトの一方側に設けられた低圧段インペラと、
     前記回転シャフトの他方側に設けられた高圧段インペラと、
     前記高圧段インペラを収納する高圧段ハウジングと、
     前記低圧段インペラにより圧縮された圧縮気体を前記高圧段ハウジングに供給するためのつなぎ配管と、を備え、
     前記高圧段ハウジングは、前記回転シャフトの軸線に対して交差する方向に向かって開口する高圧段入口開口を有し、
     前記つなぎ配管は、前記高圧段入口開口に接続される高圧段側接続部を含む、
    多段電動遠心圧縮機。
  2.  前記高圧段側接続部の流路断面は、前記回転シャフトの前記軸線に対して直交する方向に沿って長手方向を有し、且つ前記長手方向の両端側に形成された凸湾曲部を含む、
    請求項1に記載の多段電動遠心圧縮機。
  3.  前記高圧段側接続部の前記流路断面は、前記回転シャフトの前記軸線に沿って短手方向を有する、
    請求項2に記載の多段電動遠心圧縮機。
  4.  前記高圧段側接続部の前記流路断面は、前記高圧段入口開口側に向かうにつれて前記長手方向の長さが大きくなるように形成された、
    請求項2又は3に記載の多段電動遠心圧縮機。
  5.  前記高圧段側接続部の前記流路断面は、前記高圧段入口開口側に向かうにつれて前記凸湾曲部の最大曲率が大きくなるように形成された、
    請求項4に記載の多段電動遠心圧縮機。
  6.  前記低圧段インペラを収納する低圧段ハウジングを備え、
     前記低圧段ハウジングは、前記回転シャフトの前記軸線に対して交差する方向に向かって開口する低圧段出口開口を有し、
     前記つなぎ配管は、
     前記低圧段出口開口に接続される低圧段側接続部と、
     前記回転シャフトの前記軸線に沿って延在する中間部と、
     前記低圧段側接続部と前記中間部とを繋ぐ曲り形状を有する低圧段側湾曲部と、
     前記高圧段側接続部と前記中間部とを繋ぐ曲り形状を有する高圧段側湾曲部と、を含み、
     少なくとも前記低圧段側接続部の流路断面は、円形状に形成された、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載の多段電動遠心圧縮機。
  7.  前記つなぎ配管内の前記圧縮気体と、前記圧縮気体を冷却するための冷却液と、の間で熱交換を行うように構成された冷却装置をさらに備える、
    請求項2乃至6の何れか1項に記載の多段電動遠心圧縮機。
  8.  前記高圧段ハウジングは、
     前記高圧段入口開口から供給された前記圧縮気体を前記高圧段インペラに導くための供給流路を画定する内壁面であって、前記供給流路の前記高圧段インペラとは反対側を画定する内端壁面、及び前記供給流路の外周側を画定する内周壁面、を含む内壁面と、
     前記内端壁面から前記高圧段インペラに向かって突出する案内凸部と、を含む、
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の多段電動遠心圧縮機。
  9.  前記内周壁面は、前記高圧段入口開口が形成されている入口側内周壁面と、前記高圧段入口開口とは反対側に位置する反対側内周壁面と、を有し、
     前記高圧段ハウジングは、前記反対側内周壁面から突出する旋回防止板を含む、
    請求項8に記載の多段電動遠心圧縮機。
  10.  前記旋回防止板の先端は、前記高圧段インペラの前縁のチップ端よりも前記回転シャフトの外周側に位置する、
    請求項9に記載の多段電動遠心圧縮機。
  11.  前記回転シャフトを回転可能に支持するとともに、前記高圧段インペラと前記低圧段インペラの間に配置された少なくとも一つの軸受と、
     前記少なくとも一つの軸受を収容する軸受ハウジングと、を備え、
     前記少なくとも一つの軸受は、前記高圧段インペラと前記電動モータとの間に配置された高圧段側グリース封入軸受を含み、
     前記軸受ハウジングは、前記回転シャフトの軸方向において、前記高圧段側グリース封入軸受と前記高圧段インペラとの間に形成された冷却通路を有する、
    請求項1乃至10の何れか1項に記載の多段電動遠心圧縮機。
  12.  前記高圧段ハウジングは、前記高圧段インペラよりも前記回転シャフトの外周側に形成された高圧段側冷却通路を有する、
    請求項1乃至11の何れか1項に記載の多段電動遠心圧縮機。
  13.  前記回転シャフトを回転可能に支持するとともに、前記高圧段インペラと前記低圧段インペラの間に配置された少なくとも一つの軸受と、
     前記少なくとも一つの軸受を収容する軸受ハウジングと、を備え、
     前記少なくとも一つの軸受は、前記高圧段インペラと前記電動モータとの間に配置された高圧段側グリース封入軸受を含み、
     前記軸受ハウジングは、前記回転シャフトを含む回転体の外周面に対面する前記軸受ハウジングの内面に形成された第1の内側開口であって、前記回転シャフトの軸方向における前記高圧段側グリース封入軸受と前記高圧段インペラとの間に形成された第1の内側開口と、前記軸受ハウジングの外面に形成された第1の外側開口と、を有する第1圧力抜き孔を有する、
    請求項1乃至12の何れか1項に記載の多段電動遠心圧縮機。
  14.  前記少なくとも一つの軸受は、前記低圧段インペラと前記電動モータとの間に配置された低圧段側グリース封入軸受をさらに含み、
     前記軸受ハウジングは、前記回転シャフトを含む回転体の外周面に対面する前記軸受ハウジングの内面に形成された第2の内側開口であって、前記回転シャフトの軸方向における前記低圧段側グリース封入軸受と前記低圧段インペラとの間に形成された第2の内側開口と、前記軸受ハウジングの外面に形成された第2の外側開口と、を有する第2圧力抜き孔を有する、
    請求項13に記載の多段電動遠心圧縮機。
  15.  前記回転シャフトを回転可能に支持するとともに、前記高圧段インペラと前記低圧段インペラの間に配置された少なくとも一つの軸受と、
     前記少なくとも一つの軸受を収容する軸受ハウジングと、を備え、
     前記少なくとも一つの軸受は、前記高圧段インペラと前記電動モータとの間に配置された高圧段側グリース封入軸受を含み、
     前記軸受ハウジングは、前記回転シャフトを含む回転体の外周面に対面する前記軸受ハウジングの内面に形成された第3の内側開口であって、前記回転シャフトの軸方向における前記高圧段側グリース封入軸受と前記高圧段インペラとの間に形成された第3の内側開口と、前記軸受ハウジングの外面に形成された第3の外側開口とを有する第1圧力印可孔を有し、
     前記多段電動遠心圧縮機は、前記第3の外側開口に圧力源からの圧力を導入するように構成された圧力導入ラインをさらに備える、
    請求項1乃至12の何れか1項に記載の多段電動遠心圧縮機。
  16.  前記回転シャフトを回転可能に支持するとともに、前記高圧段インペラと前記低圧段インペラの間に配置された少なくとも一つの軸受と、
     前記少なくとも一つの軸受を収容する軸受ハウジングと、
     前記電動モータを収容するモータ収容部を形成する内面を有するステータハウジングであって、前記軸受ハウジングに隣接して配置されたステータハウジングと、を備え、
     前記軸受ハウジングは、
     前記モータ収容部に面する前記軸受ハウジングの内面に形成された第4の内側開口であって、前記電動モータよりも前記回転シャフトの軸方向における一方側に形成された第4の内側開口と、前記軸受ハウジングの外面に形成された第4の外側開口とを有する空気導入孔と、
     前記モータ収容部に面する前記軸受ハウジングの内面に形成された第5の内側開口であって、前記電動モータよりも前記回転シャフトの軸方向における他方側に形成された第5の内側開口と、前記軸受ハウジングの外面に形成された第5の外側開口とを有する空気排出孔と、を有し、
     前記多段電動遠心圧縮機は、前記空気導入孔に空気を送出するように構成された、又は前記空気排出孔から空気を吸引するように構成された空気導入ラインをさらに備える、
    請求項1乃至12の何れか1項に記載の多段電動遠心圧縮機。
     
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