WO2021246384A1 - コンバイン、システム、プログラム、記録媒体、方法、走行経路管理システム、収穫機 - Google Patents

コンバイン、システム、プログラム、記録媒体、方法、走行経路管理システム、収穫機 Download PDF

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Abstract

コンバイン1は、穀粒貯留部と、穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定部と、穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置RPを取得する取得部と、受取位置RPに基づいて排出タイミングにおける排出走行経路Xを生成する走行経路生成部と、を備える。

Description

コンバイン、システム、プログラム、記録媒体、方法、走行経路管理システム、収穫機
 本発明は、コンバイン、システム、プログラム、記録媒体、方法、走行経路管理システム、及び収穫機に関する。
 特許文献1には、圃場の作物を収穫しながら走行するコンバインのための自動走行システムが記載されている。コンバインのタンクが満杯になる前に、畦際に駐車している穀粒運搬車の近傍へ停車し、穀粒を穀粒運搬車へ排出する必要がある。特許文献1の自動走行システムでは、穀粒を受け取る穀粒運搬車の停車位置は予め決定される。そして、穀粒運搬車へ穀粒を排出する際のコンバインの駐車位置も、設定された穀粒運搬車の停車位置の近傍へ、予め設定される。
 特許文献2には、穀粒排出装置を備えるコンバインが記載されている。キャビンの内部には、穀粒排出装置の作動に関する操作を可能にする有線式の遠隔操作具が設けられている。排出スイッチ及び排出停止スイッチにより、穀粒排出装置の排出停止状態と排出状態とが切り替えられる。
 圃場において収穫作業を行う収穫機として、例えば、特許文献3に記載のものが既に知られている。この収穫機(特許文献3では「コンバイン」)は、GPS衛星から受信した信号に基づいて圃場を自動走行するように構成されていると共に、グレンタンク内の穀粒量を検出する穀粒量検出手段を備えている。そして、この収穫機は、穀粒量検出手段による検出値が設定値以上になると、グレンタンクから穀粒を排出するために、刈取作業を中断してトラックの近傍へ自動的に移動する。
特開2018-73399号公報 特開2014-14333号公報 特開2001-69836号公報
〔第1課題〕
 コンバインから穀粒を受け取った穀粒運搬車は、穀粒の貯留施設や乾燥施設等へ移動し、穀粒を排出する。穀粒運搬車の移動先は、常に同じとは限らない。そうすると、圃場の西に位置する移動先から戻った場合は、圃場の西側の停車位置が適切である。しかし、圃場の東に位置する移動先から戻った場合は、停車位置が圃場の東側である方が、移動距離が短くてすむ。このように、穀粒運搬車の停車位置は、毎回同じ位置が最適とは限らない。また、大きさの異なる穀粒運搬車の場合には、道路の幅に応じて最適な停車位置が変化し得る。特許文献1の自動走行システムでは、穀粒運搬車の停車位置が変化することは考慮されていない。
 本発明の目的は、穀粒運搬車の停車位置の変化に対応可能なコンバインを提供することにある。
〔第2課題〕
 特許文献2のコンバインにて、穀粒を穀粒運搬車へ排出する排出作業を行う際には、オペレータが排出スイッチを操作して穀粒の排出を開始する。そして、オペレータは穀粒運搬車の穀粒の貯留量を監視する。そして穀粒運搬車が満杯になると、オペレータが排出停止スイッチを操作して穀粒の排出を停止する。このように、従来のコンバインでは、穀粒の排出作業においてオペレータによる監視及び操作を必要とし、効率化の点で改善の余地がある。
 本発明の目的は、穀粒の排出作業においてオペレータの手間を削減可能な手段を提供することにある。
〔第3課題〕
 特許文献3には、畝圃場における収穫作業については記載されていない。
 収穫機が畝圃場において収穫作業を行う場合、収穫機は、畝の延びる方向に沿って、且つ、畝の位置に応じて走行する必要がある。
 本発明の目的は、畝圃場における好適な走行経路を生成可能な走行経路管理システムを提供することである。
 上述した第1課題を解決する手段として、本発明のコンバインは、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定部と、前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得部と、前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成部と、を備えることを特徴とする。
 上記の特徴によれば、取得した穀粒運搬車の受取位置に基づいて排出走行経路が生成されるので、穀粒運搬車の停車位置が変化したとしても、適切な排出走行経路を生成することができる。
 本発明において、前記排出走行経路の終端部は、圃場の外周と交差する方向に後進しながら前記受取位置へ近づく後進経路であると好適である。
 上記の特徴によれば、排出走行経路の終端部においては後進しながら受取位置に近づくこととなるので、安全に穀粒運搬車へ接近することが可能となる。
 本発明において、前記走行経路生成部は、前記後進経路の延長線上に前記受取位置が位置するように、前記排出走行経路を生成すると好適である。
 上記の特徴によれば、後進経路の延長線上に前記受取位置が位置するので、安全且つスムーズに穀粒運搬車への穀粒の排出作業を開始することが可能となる。例えば、排出走行経路の終点が穀粒運搬車への穀粒排出が可能な位置であれば、即時に排出作業を開始できる。排出走行経路の終点が穀粒運搬車から離れた位置であっても、そのまま後進して穀粒運搬車へ接近し、排出作業を開始することができる。
 本発明において、前記取得部が取得する前記受取位置は、前記穀粒運搬車に搭載された衛星測位モジュールからの測位データに基づいて算出された前記穀粒運搬車の位置であると好適である。
 上記の特徴によれば、穀粒運搬車の実測位置に基づいて排出走行経路が生成されるので、排出走行経路が更に適切なものとなる。
 本発明において、周回した作業地の外周側の領域を外周領域として設定する領域設定部と、機体の後部に設けられると共に、畦への接近を検出可能な検出装置と、前記検出装置からの出力に基づいて、前記畦に接触しないように、前記領域設定部が設定した前記外周領域を超えて機体を後進させる走行制御部と、を備えると好適である。
 上記の特徴によれば、外周領域の外であっても畦に接触しないように機体を後進させ、機体を安全に穀粒運搬車へ接近させることが可能となる。
 本発明において、前記受取位置に基づいて、前記穀粒排出装置の動作を制御して、前記穀粒排出装置の排出口を前記穀粒運搬車への穀粒の投入が可能な位置へ移動させる排出制御部を備えると好適である。
 上記の特徴によれば、穀粒排出装置の排出口を自動的に移動させて排出作業を開始することができるので、作業効率を向上させることができる。
 上述した第1課題を解決する手段として、本発明のシステムは、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムであって、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定部と、前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得部と、前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成部と、を備えることを特徴とする。
 上述した第1課題を解決する手段として、本発明のプログラムは、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムのためのプログラムであって、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定機能と、前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得機能と、前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする。
 上述した第1課題を解決する手段として、本発明の記録媒体は、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムのためのプログラムを記録した記録媒体であって、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定機能と、前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得機能と、前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成機能と、をコンピュータに実現させるプログラムを記録することを特徴とする。
 上述した第1課題を解決する手段として、本発明の方法は、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するための方法であって、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定ステップと、前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得ステップと、前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成ステップと、が含まれることを特徴とする。
 上記の特徴によれば、取得した穀粒運搬車の受取位置に基づいて排出走行経路が生成されるので、穀粒運搬車の停車位置が変化したとしても、適切な排出走行経路を生成することができる。
 上述した第2課題を解決する手段として、本発明のコンバインは、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出部と、前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定部と、前記検出部により検出された前記排出量が前記決定部により決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御部と、を備えることを特徴とする。
 上記の特徴によれば、排出量が目標排出量に達すると穀粒の排出が停止するので、オペレータが穀粒の排出を監視して穀粒排出装置を停止操作する必要がない。従って、穀粒の排出作業においてオペレータの手間を削減することが可能となる。
 本発明において、前記検出部は、前記穀粒排出装置が備えるスクリューの回転数に基づいて前記排出量を検出すると好適である。
 上記の特徴によれば、スクリューの回転数に基づいて排出量が確実に検出されるので、穀粒排出装置の停止が確実に行われ好ましい。
 本発明において、穀粒排出装置は、前記穀粒貯留部の底部に配置される底スクリューを備え、前記検出部は、前記底スクリューの回転数に基づいて前記排出量を検出すると好適である。
 上記の特徴によれば、底スクリューの回転数に基づいて排出量が確実に検出されるので、穀粒排出装置の停止が確実に行われ好ましい。
 本発明において、前記底スクリューの回転速度が一定であると好適である。
 上記の特徴によれば、底スクリューの回転速度が一定であるので、簡易な構成により排出量を検出でき好ましい。
 本発明において、前記検出部は、前記穀粒排出装置を通流する穀粒の流量を検出するセンサを備え、当該センサの出力に基づいて穀粒の排出量を検出すると好適である。
 上記の特徴によれば、センサが検出した穀粒の流量に基づいて排出量が確実に検出されるので、穀粒排出装置の停止が確実に行われ好ましい。
 本発明において、前記検出部は、前記穀粒排出装置から排出された穀粒を撮影するカメラを備え、当該カメラが生成する撮影画像に基づいて穀粒の排出量を検出すると好適である。
 上記の特徴によれば、カメラの撮影画像に基づいて排出量が確実に検出されるので、穀粒排出装置の停止が確実に行われ好ましい。
 本発明において、前記決定部は、排出された穀粒を貯留する穀粒運搬車の受入可能量を取得し、取得した前記受入可能量に基づいて前記目標排出量を決定すると好適である。
 上記の特徴によれば、穀粒運搬車の受入可能量に基づいて目標排出量が決定されるので、目標排出量が適切なものとなり好ましい。
 本発明において、前記決定部は、排出された穀粒を乾燥する乾燥装置の受入可能量を取得し、取得した前記受入可能量に基づいて前記目標排出量を決定すると好適である。
 上記の特徴によれば、乾燥装置の受入可能量に基づいて目標排出量が決定されるので、目標排出量が適切なものとなり好ましい。
 本発明において、前記停止制御部は、排出された穀粒を貯留する穀粒運搬車の貯留量を取得すると共に、取得した前記貯留量に基づいて前記穀粒排出装置の排出速度を変更すると好適である。
 上記の特徴によれば、穀粒運搬車の貯留量に基づいて穀粒排出装置の排出速度が変更されるので、穀粒の排出作業の効率化が可能となる。例えば、穀粒運搬車の貯留量が小さいときには排出速度を大きくし、貯留量が大きいときには排出速度を小さくして、穀粒の排出作業の時間を短縮すると共に穀粒運搬車から穀粒が溢れることを抑制できる。
 本発明において、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒の減少量を検出する減少量検出部と、前記減少量検出部が検出した前記減少量と、前記検出部が検出した前記排出量と、に基づいて、前記穀粒貯留部においてブリッジが発生しているか否かを判定する判定部と、を備えると好適である。
 穀粒貯留部におけるブリッジの発生とは、穀粒貯留部の内部で穀粒が架橋状になり、穀粒貯留部から穀粒が排出されなくなる現象をいう。上記の特徴によれば、減少量と排出量とに基づいてブリッジの発生が判定されるので、ブリッジへの対処が可能となり、穀粒の排出作業の中断による作業効率の低下を抑制することができる。
 上述した第2課題を解決する手段として、本発明のシステムは、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムであって、前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出部と、前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定部と、前記検出部により検出された前記排出量が前記決定部により決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御部と、を備えることを特徴とする。
 上述した第2課題を解決する手段として、本発明のプログラムは、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムのためのプログラムであって、前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出機能と、前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定機能と、前記検出機能により検出された前記排出量が前記決定機能により決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする。
 上述した第2課題を解決する手段として、本発明の記録媒体は、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムのためのプログラムを記録した記録媒体であって、前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出機能と、前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定機能と、前記検出機能により検出された前記排出量が前記決定機能により決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御機能と、をコンピュータに実現させるプログラムを記録することを特徴とする。
 上述した第2課題を解決する手段として、本発明の方法は、穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するための方法であって、前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出ステップと、前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定ステップと、前記検出ステップにより検出された前記排出量が前記決定ステップにより決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御ステップと、が含まれることを特徴とする。
 上記の特徴によれば、排出量が目標排出量に達すると穀粒の排出が停止するので、オペレータが穀粒の排出を監視して穀粒排出装置を停止操作する必要がない。従って、穀粒の排出作業においてオペレータの手間を削減することが可能となる。
 上述した第3課題を解決する手段として、本発明の走行経路管理システムは、畝圃場において収穫作業を行う収穫機のための走行経路管理システムであって、前記収穫機が前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を検知する畝検知装置と、前記畝検知装置の検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成部と、前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成部と、を備えることを特徴とする。
 本発明であれば、内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップが生成される。そして、生成された畝マップに基づいて、走行経路が生成される。これにより、畝圃場における好適な走行経路を生成可能な走行経路管理システムを実現できる。
 さらに、本発明において、前記収穫機が前記外周領域における周回走行を実行しているときにおいて、前記収穫機が前記内周領域の端部に隣接する状態で走行しており、且つ、前記収穫機が前記内周領域における畝の延びる方向と交差する方向に走行しているとき、前記畝検知装置は、前記内周領域における畝の端部の位置である畝端位置を検知し、前記畝マップ生成部は、前記畝検知装置により検知された前記畝端位置に基づいて、前記畝マップを生成すると好適である。
 畝マップにおける畝の位置及び畝同士の間隔が不正確である場合、生成された走行経路が、実際の畝に適合しないものになりがちである。その結果、収穫機が内周領域において畝の延びる方向に沿って収穫走行する際に、作物を収穫するための収穫装置の左端または右端が、平面視で畝に重複する状態となる事態が想定される。このとき、収穫機は、畝に植えられた作物の株を割りながら収穫走行することとなる。これにより、刈り残しが生じてしまう。
 ここで、上記の構成によれば、畝の位置及び畝同士の間隔が正確な畝マップを生成できる。これにより、収穫機が内周領域において畝の延びる方向に沿って収穫走行する際、収穫装置の左端または右端が、平面視で畝に重複する状態となる事態を回避しやすい。その結果、畝に植えられた作物の株を割りながら収穫走行してしまう事態を回避しやすい。
 さらに、本発明において、前記畝検知装置は、前記収穫機が前記内周領域を走行しているときに、前記内周領域における畝の位置を検知可能に構成されており、前記収穫機が前記内周領域を走行しているときの前記畝検知装置の検知結果に基づいて前記畝マップを修正する畝マップ修正部を備えると好適である。
 外周領域における周回走行時に畝検知装置により得られた検知結果だけでは、内周領域の全体をカバーできないことがある。そのため、畝マップにより示される畝の位置及び畝の延びる方向が、実際の畝の位置及び畝の延びる方向に合致していないことがある。
 例えば、畝検知装置が収穫機に設けられている場合、周回走行時に、内周領域のうち、収穫機の通過位置から比較的近い部分のみが畝検知装置により検知される。これにより、内周領域において、周回走行時の収穫機の通過位置から比較的遠い部分が、畝検知装置により検知されない事態が想定される。その結果、畝マップのうち、周回走行時の収穫機の通過位置から比較的遠い部分における畝の位置及び畝の延びる方向が、実際の畝の位置及び畝の延びる方向に合致しない可能性がある。
 ここで、上記の構成によれば、内周領域における収穫機の走行に伴い、畝検知装置は、内周領域の全体に対して検知を行いやすい。そして、検知の結果に基づいて、畝マップが修正される。これにより、修正後の畝マップにより示される畝の位置及び畝の延びる方向は、実際の畝の位置及び畝の延びる方向に合致しやすい。
 即ち、上記の構成によれば、畝マップにより示される畝の位置及び畝の延びる方向が、実際の畝の位置及び畝の延びる方向に合致しやすい。その結果、畝マップに基づいて生成される走行経路が好適なものとなりやすい。
 上述した第3課題を解決する手段として、本発明の収穫機は、畝圃場において収穫作業を行う収穫機であって、前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を検知する畝検知装置と、前記畝検知装置の検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成部と、前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成部と、を備えることを特徴とする。
 上述した第3課題を解決する手段として、本発明のプログラムは、畝圃場において収穫作業を行う収穫機のための走行経路管理システムのためのプログラムであって、前記収穫機が前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を畝検知装置に検知させる畝検知機能と、前記畝検知機能の検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成機能と、前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする。
 上述した第3課題を解決する手段として、本発明の記録媒体は、畝圃場において収穫作業を行う収穫機のための走行経路管理システムのためのプログラムを記録した記録媒体であって、前記収穫機が前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を畝検知装置に検知させる畝検知機能と、前記畝検知機能の検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成機能と、前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成機能と、をコンピュータに実現させるプログラムを記録したことを特徴とする。
 上述した第3課題を解決する手段として、本発明の方法は、畝圃場において収穫作業を行う収穫機を制御する方法であって、前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を検知する畝検知ステップと、前記畝検知ステップの検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成ステップと、前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成ステップと、が含まれる方法ことを特徴とする。
 本発明であれば、内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップが生成される。そして、生成された畝マップに基づいて、走行経路が生成される。これにより、畝圃場における好適な走行経路を生成可能な走行経路管理システムを実現できる。
(第1実施形態)コンバインの左側面図である。 (第1実施形態)圃場における初期周回走行を示す図である。 (第1実施形態)αターン周回走行パターンによる自動走行を示す図である。 (第1実施形態)Uターン周回走行パターンによる自動走行及び排出走行を示す図である。 (第1実施形態)制御に関する構成を示すブロック図である。 (第1実施形態)畦検出走行を示す図である。 (第2実施形態)穀粒タンクの概要構成を示す説明図である。 (第2実施形態)穀粒排出装置の概要構成を示す説明図である。 (第2実施形態)制御に関する構成を示すブロック図である。 (第3実施形態)コンバインの左側面図である。 (第3実施形態)畝圃場における周回走行を示す図である。 (第3実施形態)走行経路に沿った刈取走行を示す図である。 (第3実施形態)制御部に関する構成を示すブロック図である。 (第3実施形態)周回走行をしているコンバインを示す図である。 (第3実施形態)畝マップを示す図である。 (第3実施形態)畝及び走行経路を示す図である。 (第3実施形態)走行経路の修正を示す図である。
 以下、自動走行を行い未作業地の作物を収穫するコンバインの一例について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、矢印Fの方向を「機体前側」、矢印Bの方向を「機体後側」、矢印Uの方向を「上側」、矢印Dの方向を「下側」とする。左右を示す場合には、機体前側を向いた状態における右手側を「右」、左手側を「左」とする。
〔コンバインの構成〕
 図1に、コンバインの一例である自脱型のコンバインが示されている。このコンバイン1には、機体10と、クローラ式の走行装置11と、が備えられている。機体10の前部には、圃場の植立穀稈を刈り取って収穫する収穫部12が設けられている。
 機体10において収穫部12の後方に、運転部13が設けられている。運転部13は、機体10の前部における右側に位置する。運転部13の左方に、収穫部12により収穫された収穫物を搬送する搬送部14が設けられている。
 搬送部14の後方に、搬送部14により搬送された収穫物を脱穀処理する脱穀装置15が設けられている。脱穀装置15の後部に、排藁を切断処理する排藁処理装置16が設けられている。
 運転部13の後方且つ脱穀装置15の右方に、脱穀装置15により得られた穀粒を貯留する穀粒タンク17(「穀粒貯留部」の一例)が設けられている。穀粒タンク17には、穀粒タンク17に貯留されている穀粒の量を検出する貯留量センサ17a(図8参照)が設けられている。
 穀粒タンク17の後方に、穀粒タンク17に貯留された穀粒を外部に排出する穀粒排出装置18が設けられている。穀粒排出装置18は、上下方向に延びる旋回軸心周りで旋回可能である。
 運転部13の前部における左側部分には、衛星測位モジュール19が設けられている。衛星測位モジュール19は、人工衛星からのGNSS(Global Navigation Satellite System)の信号を受信して、受信した信号に基づいて、コンバイン1の自車位置を示す測位データを生成する。GNSSとしては、GPS、QZSS、Galileo、GLONASS、BeiDou、等を利用可能である。
 運転部13には、管理端末21(図5参照)が配置されている。管理端末21は、種々の情報を表示可能に構成されている。管理端末21が、コンバイン1の自動走行に関する種々の設定(後述する優先する走行パターンの設定など)の入力操作を受け付け可能に構成されてもよい。
 外部の通信ネットワークに接続可能な通信部23(図5参照)が設けられている。通信部23は、当該通信ネットワークを通じて穀粒運搬車CVや外部のサーバ等と通信可能に構成されている。
 機体10の後部に、畦A(図6)への接近を検出可能な検出装置24(図5参照)が設けられている。検出装置24は、例えば、誘導型、静電容量型、超音波型、電磁波型、赤外線型、接触型の近接センサや、カメラ等である。
 コンバイン1は走行装置11により自走可能に構成されており、収穫部12によって圃場の植立穀稈を刈り取りながら走行装置11により走行する収穫走行が可能なように構成されている。
〔穀粒運搬車の構成〕
 穀粒運搬車CVは、コンバイン1の穀粒排出装置18から排出された穀粒を受け取り及び貯留可能に構成されている。穀粒運搬車CVは、図5に示されるように、衛星測位モジュール91及び通信部92を備えている。衛星測位モジュール91は、人工衛星からのGNSSの信号を受信して、受信した信号に基づいて、穀粒運搬車CVの自車位置を示す測位データを生成する。通信部92は、外部の通信ネットワークに接続可能であり、当該通信ネットワークを通じてコンバイン1や外部のサーバ等と通信可能に構成されている。
〔コンバインによる収穫作業〕
 自脱型のコンバイン1による圃場での収穫作業について、図2~4を参照しながら説明する。本実施形態では、図2に示されるように、圃場の外形が矩形である例が説明される。図示例では、圃場の長辺が東西方向に平行であり、圃場の短辺が南北方向であり、条方向が南北方向である。
 まず、図2に示されるように、圃場における外周側の領域において圃場の境界線(圃場の外周)に沿って周回するように収穫走行が行われる(初期周回走行)。この初期周回走行によって既作業地となった領域は外周領域SA(図3参照)として設定され、外周領域SAの内側の未作業地は内周領域CA(図3参照)として設定される。外周領域SAの外縁Wは、初期周回走行が圃場の外周から離れず外周に沿って行われた場合には、圃場の外周にほぼ一致し、圃場の外周から離れた場所においては、圃場の外周から離れることになる。
 外周領域SAは、内周領域CAの植立穀稈の収穫を自動走行により行う際に、コンバイン1が方向転換(後述するターン走行)するためのスペースとして用いられる。また、外周領域SAは、穀粒の排出場所や、燃料の補給場所への移動を行うためのスペースとしても用いられる。
 初期周回走行は、外周領域SAの幅をある程度広く確保するために、2周~4周程度行われる。初期周回走行は、手動走行により行われてもよいし、自動走行により行われてもよい。初期周回走行は、内周領域CAの1辺(好ましくは対向する2辺)が条方向と平行になるように行われる。本実施形態では、内周領域CAが矩形であり、内周領域CAの対向する2つの短辺が条方向と平行である場合について説明する。
 初期周回走行に続いて、自動走行により内周領域CAの植立穀稈が収穫される。この自動走行においては、内周領域CAに設定された収穫走行経路Lを自動走行しながら植立穀稈を収穫する自動収穫走行と、1つの自動収穫走行と次の自動収穫走行との間に行われるターン走行とが繰り返し行われる。ターン走行は、2つの収穫走行経路Lの間を繋ぐターン走行経路Tの自動走行である。
 上述の自動収穫走行及びターン走行は、所定の走行パターンに沿って行われる。走行パターンとしては、図3に示されるαターン周回走行パターンと、図4に示されるUターン周回走行パターンと、が例示される。
 αターン周回走行パターン(図3)は、矩形の内周領域CAの4つの辺に平行な収穫走行経路Lを順に走行し、ターン走行をαターン走行にて行う走行パターンである。αターン走行は、先の収穫走行経路Lの延びる方向に沿った前進と、旋回走行を含む後進走行と、次の収穫走行経路Lの延びる方向に沿った前進と、により実行される。
 図3の例では、コンバイン1は、収穫走行経路L01、L02、L03、L04、及び、ターン走行経路T01、T02、T03を走行する。αターン周回走行パターンによる自動走行は、図3に示されるように、渦巻き状の走行となる。
 Uターン周回走行パターン(図4)は、矩形の領域の対向する2辺に平行な収穫走行経路Lを交互に外側から順に走行し、ターン走行をUターン走行にて行う走行パターンである。Uターン走行は、旋回走行を含む前進走行のみにより実行される。
 図4の例では、コンバイン1は、収穫走行経路L05、L06、L07、L08、及び、ターン走行経路T04、T05、T06を走行する。Uターン周回走行パターンによる自動走行は、図4に示されるように、αターン周回走行パターンと同様に渦巻き状の走行となる。
 本実施形態では、Uターン周回走行パターンで走行する収穫走行経路Lを、内周領域CAの条方向に平行な2辺に平行な経路とする。すなわち、Uターン周回走行パターンによる自動走行では、自動収穫走行は条方向に平行な経路においてのみ行われる。従って、自脱型コンバインであるコンバイン1において脱穀処理が適切に行われ好ましい。
 αターン周回走行パターンによる自動走行は、外周領域SAの幅が狭くてUターン周回走行パターンによる自動走行が実行し難い場合に、Uターン周回走行パターンに先立って行われる。
 外周領域SAの幅が十分に大きく、Uターン周回走行パターンによる自動走行が可能な場合には、αターン周回走行パターンによる自動走行は実行されなくてもよい。
 穀粒タンク17の穀粒の貯留量が大きくなると、図4に示されるように、排出走行経路Xを自動走行する排出走行が実行されて、穀粒運搬車CVへの穀粒の排出が行われる。排出走行経路Xは、収穫走行を中断した収穫中断位置IPから、終端位置EDに至る走行経路である。
 終端位置EDは、受取位置RPに停車した穀粒運搬車CVの近傍に設定される。本実施形態では、排出走行経路Xは、準備経路Y、及び後進経路Zを含んでいる。準備経路Yは、収穫中断位置IPから後進経路Zの開始位置までの経路である。
 後進経路Zは、排出走行経路Xの終端部であって、圃場の外周と交差する方向に後進しながら受取位置RPへ近づき、終端位置EDに至る経路である。
 穀粒の排出の完了後、内周領域CAに未作業地が残っている場合、収穫作業が続行される。内周領域CAに未作業地が残っていない場合、収穫作業が終了する。
 排出走行は、図4に示されるように、1つの収穫走行経路L上の自動走行が終了した後に実行されてもよいし、収穫走行経路L上の自動走行を中断して実行されてもよい。
〔制御に関する構成〕
 以下、図5のブロック図を参照しながら、コンバイン1及び穀粒運搬車CVの制御に関する構成について説明する。コンバイン1の制御装置80は、自車位置算出部81、領域算出部82(「領域設定部」の一例)、経路算出部83(「走行経路生成部」の一例)、走行制御部84、排出タイミング決定部85、取得部86、及び排出制御部87を備えている。
 詳しくは、制御装置80は、いわゆるECUであり、上述の各機能部に対応するプログラムを記憶するメモリ(HDDや不揮発性RAMなど。図示省略)と、当該プログラムを実行するCPU(図示省略)と、を備えている。プログラムがCPUにより実行されることにより、各機能部の機能が実現される。
 具体的には、制御装置80は、CPU、通信機能、及びストレージ機能(内部記録媒体、または外部記録媒体及び入出力インタフェース)を備えたコンピュータ装置と、所定のコンピュータプログラムとで構成される。このコンピュータプログラムは、コンピュータ装置を、自車位置算出部81、領域算出部82(「領域設定部」の一例)、経路算出部83(「走行経路生成部」の一例)、走行制御部84、排出タイミング決定部85、取得部86、及び排出制御部87として機能させる。
 コンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能な上述の記録媒体に記録されている。このコンピュータプログラムを実行することにより、自動走行システムにおいて、上述の各機能部に対応するステップを含む方法が実行される。穀粒運搬車CVの制御装置90についても同様である。
 制御装置80は、走行装置11、収穫部12、貯留量センサ17a、衛星測位モジュール19、管理端末21、及び通信部23と接続され、これらを制御可能に構成されている。
 自車位置算出部81は、衛星測位モジュール19が生成した測位データに基づいて、コンバイン1の位置座標を経時的に算出する。
 領域算出部82は、自車位置算出部81が算出したコンバイン1の経時的な位置座標に基づいて、外周領域SA及び内周領域CAを算出する。具体的には、領域算出部82は、自車位置算出部81が算出したコンバイン1の経時的な位置座標に基づいて、圃場の外周側における周回走行(初期周回走行)でのコンバイン1の走行軌跡を算出する。
 そして、領域算出部82は、算出されたコンバイン1の走行軌跡に基づいて、コンバイン1が植立穀稈を収穫しながら走行した圃場の外周側の領域を外周領域SAとして設定する。すなわち、領域算出部82は、周回した作業地の外周側の領域を外周領域SAとして設定する。また、領域算出部82は、算出された外周領域SAよりも圃場内側の領域を内周領域CAとして設定する。
 例えば、図2においては、圃場の外周側における周回走行(初期周回走行)においてコンバイン1が走行した経路が矢印で示されている。図示例では、コンバイン1は、3周の周回走行を行っている。そして、この初期周回走行が完了すると、圃場は図3に示される状態となる。
 領域算出部82は、図3に示されるように、コンバイン1が植立穀稈を収穫しながら走行した圃場の外周側の領域を外周領域SAとして算出し、算出された外周領域SAよりも圃場内側の領域を内周領域CAとして算出する。
 経路算出部83は、領域算出部82の算出結果に基づいて、内周領域CAの内側において、自動収穫走行のための収穫走行経路Lを算出する。本実施形態では、収穫走行経路Lは、内周領域CAの4つの辺に平行に延びる複数のメッシュ線(図3)である。また、経路算出部83は、ターン走行(αターン走行、Uターン走行)のための、2つの収穫走行経路Lの間を繋ぐターン走行経路Tを算出する。
 また、経路算出部83は、取得部86が取得する受取位置RPに基づいて、排出走行経路Xを生成する。排出走行経路Xは、排出タイミング決定部85が決定した排出タイミングに走行される経路である。経路算出部83は、排出走行経路Xの終端部が、圃場の外周と交差する方向に後進しながら受取位置RPへ近づく経路(後進経路Z)となるように、排出走行経路Xを生成する。経路算出部83は、後進経路Zの延長線上に受取位置RPが位置するように、排出走行経路Xを生成する。
 具体的には、まず経路算出部83は、外周領域SAの内部において受取位置RPに最も近く、コンバイン1が停車可能な位置を、終端位置EDとして設定する。図4の図示例では、受取位置RPは外周領域SAの外縁Wの近傍に位置し、外縁Wは南北方向に延びている。経路算出部83は、終端位置EDを、南北方向については緯度が受取位置RPと等しく、東西方向については外周領域SAの内部において外縁Wに最も近くなるように、設定する。
 そして経路算出部83は、終端位置EDから外周領域SAの外縁Wと直交する方向(図示例では東西方向)に延びる経路を算出し、後進経路Zとする。そうすると、後進経路Zの延長線上に受取位置RPが位置することになる。
 経路算出部83は、排出タイミング決定部85が設定する収穫中断位置IPから、後進で後進経路Zに進入可能となる経路を算出し、準備経路Yとする。最終的に、経路算出部83は、準備経路Yと後進経路Zの組を、排出走行経路Xとして算出する。
 準備経路Yは、収穫中断位置IPから前進しつつ左旋回し、コンバイン1が西を向いた状態にて停車位置SPで停車する走行経路である。後進経路Zは、コンバイン1が西を向いた状態にて停車位置SPから後進し、コンバイン1が西を向いた状態にて終端位置EDで停車する走行経路である。
 走行制御部84は、走行装置11及び収穫部12を制御可能に構成されている。走行制御部84は、経路算出部83が算出した走行経路(収穫走行経路L、ターン走行経路T、排出走行経路X等)の内から次に走行する走行経路を設定する。
 走行制御部84は、走行経路の設定を、上述の走行パターン(αターン周回走行パターン、Uターン周回走行パターン)や、排出タイミング決定部85が設定する排出タイミング(後述)に基づいて実行する。
 そして走行制御部84は、自車位置算出部81が算出したコンバイン1の位置座標と、設定した走行経路と、に基づいて、コンバイン1の自動走行を制御する。具体的には、走行制御部84は、設定した走行経路に沿ってコンバイン1が走行するように、コンバイン1の走行装置11を制御する。そして走行制御部84は、コンバイン1が収穫走行経路Lを走行する時に収穫部12を動作させる。
 排出タイミング決定部85は、穀粒タンク17に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する。具体的には、排出タイミング決定部85は、貯留量センサ17aが検出した穀粒タンク17に貯留されている穀粒の量に基づいて、穀粒の排出タイミングを設定する。そして、設定した排出タイミングに基づいて、収穫中断位置IPを設定する。
 例えば、排出タイミング決定部85は、穀粒タンク17に貯留されている穀粒の量が所定の閾値を超えたことに応じて、排出タイミングを「現在実行している自動収穫走行の終了後」に設定する。この場合、排出タイミング決定部85は、現在走行している収穫走行経路L(図4の例では収穫走行経路L08)の終点を収穫中断位置IPとして設定する。
 排出タイミング決定部85が、自車位置算出部81が算出したコンバイン1の位置座標や、走行制御部84が設定した走行経路、取得部86が取得した受取位置RP等に基づいて排出タイミングを設定してもよい。
 例えば、排出タイミング決定部85が、現在走行している収穫走行経路Lの終点が受取位置RPから遠い場合に、排出タイミングを「次に実行する自動収穫走行の終了後」に設定してもよい。この場合、排出タイミング決定部85は、次に走行する収穫走行経路Lの終点を収穫中断位置IPとして設定する。
 例えば、現在のコンバイン1の位置と受取位置RPとの間の距離が、現在走行している収穫走行経路Lの終点と受取位置RPとの間の距離よりも小さい場合に、排出タイミング決定部85が排出タイミングを「現在」に設定してもよい。この場合、排出タイミング決定部85は、現在のコンバイン1の位置を、収穫中断位置IPに設定する。
 排出タイミング決定部85が、運転部13に配置された操作ボタン(図示なし)や管理端末21を通じたオペレータからの人為操作に応じて排出タイミングを決定するように構成されてもよい。
 排出タイミング決定部85が排出タイミングを設定したことが、管理端末21を通じてオペレータに報知されてもよい。
 取得部86は、穀粒排出装置18から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車CVが停車する位置である受取位置RPを取得する。本実施形態では、取得部86は、通信部92を通じて穀粒運搬車CVの制御装置90から受取位置RPを取得する。すなわち、取得部86が取得する受取位置RPは、穀粒運搬車CVに搭載された衛星測位モジュール91からの測位データに基づいて算出された穀粒運搬車CVの位置である。
 取得部86による受取位置RPの取得は、定期的且つ自動的に行われてもよいし、排出タイミング決定部85が排出タイミングを決定したことに応じて行われてもよいし、受動的(通信部23による受信の待機)に行われてもよい。
 排出制御部87は、受取位置RPに基づいて、穀粒排出装置18の動作を制御して、穀粒排出装置18の排出口18a(図6)を穀粒運搬車CVへの穀粒の投入が可能な位置へ移動させる。
 詳しくは、排出制御部87は、穀粒運搬車CVの穀粒の投入口99(例えば、コンテナやタンク等の開口部、図6)の位置を受取位置RPに基づいて特定し、穀粒排出装置18を旋回させて、穀粒排出装置18の排出口18aを当該投入口の上方に位置させる。そして排出制御部87は、穀粒排出装置18を作動させて、穀粒運搬車CVへ穀粒を排出させる。
 穀粒運搬車CVの制御装置90は、衛星測位モジュール91及び通信部92と接続され、これらを制御可能に構成されている。制御装置90は、自車位置算出部94、及び送信制御部97を備えている。
 自車位置算出部94は、衛星測位モジュール91が生成した測位データに基づいて、穀粒運搬車CVの位置座標を算出する。
 送信制御部97は、通信部92を介して、コンバイン1から穀粒を受け取る際に穀粒運搬車CVが停車する位置である受取位置RPを送信する。例えば、送信制御部97は、圃場に到着して停車した旨の運転者からの操作入力に応じて、自車位置算出部94が算出した現在の穀粒運搬車CVの位置座標を、コンバイン1へ送信する。
 以上の通り構成されたコンバイン1及び穀粒運搬車CVは、次のように動作する。穀粒運搬車CVの送信制御部97が受取位置RPを送信し、コンバイン1の取得部86が受取位置RPを取得する。コンバイン1の排出タイミング決定部85が、排出タイミングを決定する。排出タイミングの決定は、受取位置RPの取得の前でもよいし後でもよい。
 経路算出部83が、排出タイミング及び受取位置RPに基づいて排出走行経路Xを算出する。走行制御部84が、排出タイミングに基づいて、排出走行経路Xを次に走行する走行経路として設定する。走行制御部84が、排出走行経路Xに沿ってコンバイン1を自動走行させる。そしてコンバイン1は、後進経路Zを後進しながら走行し、終端位置EDに停車する。
 終端位置EDが穀粒運搬車CVに十分に近く、終端位置EDに停車したコンバイン1から穀粒運搬車CVへの穀粒の排出が可能な場合には、排出制御部87が穀粒排出装置18を作動させて穀粒の排出が行われる。
 終端位置EDが穀粒運搬車CVから遠く、終端位置EDに停車したコンバイン1から穀粒運搬車CVへの穀粒の排出が不可能な場合には、コンバイン1を終端位置EDから更に後進させて穀粒運搬車CVへ接近する必要がある。この後進走行は、オペレータにより手動で行われてもよいし、以下述べるように自動走行により行われてもよい。
 走行制御部84は、図6に示されるように、検出装置24からの出力に基づいて、畦Aに接触しないように、領域算出部82が設定した外周領域SAを超えてコンバイン1の機体10を後進させる(畦検出走行)。例えば、走行制御部84は、排出停車位置DPを設定し、排出停車位置DPに到達するか検出装置24が畦Aを検出するまで、コンバイン1を後進させる。
 排出停車位置DPは、停車したコンバイン1から穀粒運搬車CVへの穀粒の排出が可能な停車位置であって、後進経路Zの終端位置EDと穀粒運搬車CVの受取位置RPとの間の停車位置であり、外周領域SAの外の停車位置である。
 コンバイン1が排出停車位置DPへ到達した場合、排出制御部87は、穀粒排出装置18の排出口18aを穀粒運搬車CVの投入口99の上方に位置させ、穀粒排出装置18を作動させ穀粒を排出させる。
 コンバイン1が排出停車位置DPへ到達する前に検出装置24が畦Aを検出した場合には、オペレータが手動操作により、コンバイン1の後進による穀粒運搬車CVへの接近、及び穀粒の排出作業を行う。
〔第1実施形態の変形例〕
(1)後進経路Zの形態は、実施形態で説明した例に限られない。例えば、後進経路Zが外周領域SAの外縁Wと直交せず、90度未満の角度で交差していてもよい。後進経路Zが直線でなく、曲がっていてもよい。
(2)準備経路Yの形態は、実施形態で説明した例に限られない。例えば、準備経路Yに複数の旋回経路や、1つ又は複数の直進経路(前進や後進)が含まれてもよい。
(3)コンバイン1の取得部86による受取位置RPの取得の形態は、実施形態で説明した例に限られない。例えば、取得部86が、オペレータの携帯情報端末や、農業情報システム等を介して、穀粒運搬車CVの制御装置90から送信された受取位置RPを取得してもよい。
 受取位置RPが、穀粒運搬車CVに搭載された衛星測位モジュール91からの測位データに基づいて算出されたものでなくてもよい。例えば、受取位置RPが、オペレータや作業管理者、農業情報システム等により決定されコンバイン1の制御装置90へ入力されたものでもよい。
(4)コンバイン1の制御装置80の各機能部が、コンバイン1の外部、例えば管理コンピュータ等に設けられてもよい。例えば、領域算出部82や経路算出部83、排出タイミング決定部85、取得部86のうちの1つ又は複数が、コンバイン1の外部のコンピュータに設けられてもよい。コンバイン1及び外部のコンピュータ、又はコンバイン1、穀粒運搬車CV、及び外部のコンピュータにより、システムが構成されてもよい。
〔第2実施形態〕
 本発明の別の実施形態を図7、図8、図9に基づいて説明する。上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、詳しい説明を省略する場合がある。
 本実施形態の自脱型コンバインの備える構成は、第1実施形態のコンバイン1(図1)と同様である。
〔穀粒タンク〕
 図7に示されるように、穀粒タンク17は、貯留量センサ17a、レベルセンサ17b、及び揺動部材17cを備えている。
 貯留量センサ17aは、穀粒タンク17の下に配置される。貯留量センサ17aは、穀粒タンク17から受ける荷重を検出することにより穀粒タンク17に貯留されている穀粒の量を検出する。
 レベルセンサ17bは、穀粒タンク17の内部の側壁に設けられている。レベルセンサ17bは、穀粒の接触を検知することにより、穀粒タンク17に貯留されている穀粒の量を検出する。
 揺動部材17cは、機体前後方向に沿って延びる板状の部材であって、穀粒タンク17の内部における底スクリュー18bの上方に配置されている。揺動部材17cは、モータ等のアクチュエータ(図示せず)により、機体前後方向に沿って延びる軸芯周りに揺動駆動される。穀粒タンク17において穀粒のブリッジが発生している場合に、揺動部材17cが揺動すると、ブリッジが解消されて穀粒の排出が適切に行われる状態となる。
〔穀粒排出装置〕
 図8に示されるように、穀粒排出装置18は、底スクリュー18b、縦送りスクリューコンベア18c、横送りスクリューコンベア18d、油圧シリンダ18e、旋回装置18f、センサ18g、及びカメラ18hを備えている。
 底スクリュー18bは、穀粒タンク17の底部に設けられ、穀粒タンク17に貯留された穀粒を縦送りスクリューコンベア18cへ送り出す。
 縦送りスクリューコンベア18cは、穀粒タンク17の後ろに設けられており、底スクリュー18bからの穀粒を横送りスクリューコンベア18dへ送り出す。
 横送りスクリューコンベア18dは、縦送りスクリューコンベア18cの上部から水平方向に延びて設けられており、縦送りスクリューコンベア18cからの穀粒を排出口18aから排出する。
 エンジンEの動力が、排出クラッチCを介して底スクリュー18bへ伝達され、底スクリュー18bから縦送りスクリューコンベア18cへ伝達され、縦送りスクリューコンベア18cから横送りスクリューコンベア18dへ伝達される。
 油圧シリンダ18eは、横送りスクリューコンベア18dを縦送りスクリューコンベア18cに対して上下揺動させる。旋回装置18fは、縦送りスクリューコンベア18cを縦軸芯周りに旋回させる。
 センサ18gは、穀粒排出装置18を通流する穀粒の流量を検出する。センサ18gは、横送りスクリューコンベア18dの先端部に設けられている。
 カメラ18hは、穀粒排出装置18から排出された穀粒を撮影する。カメラ18hは、排出口18aの近傍に設けられている。
〔穀粒運搬車の構成〕
 穀粒運搬車CVは、コンバイン1の穀粒排出装置18から排出された穀粒を受け取り及び貯留可能に構成されている。穀粒運搬車CVは、図9に示されるように、制御装置90、衛星測位モジュール91、通信部92、及び貯留量センサ93を備えている。
 制御装置90は、穀粒の貯留量RA、穀粒の受入可能量MA1、及び受取位置RPをコンバイン1の制御装置80へ送信する。
 衛星測位モジュール91は、人工衛星からのGNSSの信号を受信して、受信した信号に基づいて、穀粒運搬車CVの自車位置を示す測位データを生成する。
 通信部92は、外部の通信ネットワークに接続可能であり、当該通信ネットワークを通じてコンバイン1や外部のサーバ等と通信可能に構成されている。
 貯留量センサ93は、穀粒運搬車CVに貯留された穀粒の貯留量RAを検出する。貯留量センサ93は、例えば、重量センサやレベルセンサである。
 穀粒運搬車CVは、穀粒を乾燥装置まで運搬し、穀粒を乾燥装置へ投入する。乾燥装置は、コンバイン1から排出された穀粒を乾燥する装置である。
 図9に示されるように、乾燥装置は、制御装置100及び通信部102を備えている。制御装置100は、穀粒の受入可能量MA2をコンバイン1の制御装置80へ送信する。通信部102は、外部の通信ネットワークに接続可能であり、当該通信ネットワークを通じてコンバイン1や外部のサーバ等と通信可能に構成されている。
〔コンバインによる収穫作業〕
 本実施形態において、コンバイン1による収穫作業は、第1実施形態と同様に行なわれる。なお、本実施形態では、穀粒排出装置18による穀粒運搬車CVへの穀粒の排出は、自動的に行われる。
 詳しくは、コンバイン1の制御装置80が穀粒排出装置18を制御して、穀粒排出装置18の排出口18aを穀粒運搬車CVの投入口99の上方に位置させ、穀粒排出装置18を作動させて穀粒を排出させる。穀粒の排出量が目標排出量に達すると、制御装置80は穀粒排出装置18を制御して穀粒の排出を停止させる。
 穀粒の排出の完了後、内周領域CAに未作業地が残っている場合、収穫作業が続行される。内周領域CAに未作業地が残っていない場合、収穫作業が終了する。
〔制御に関する構成〕
 以下、図9のブロック図を参照しながら、コンバイン1及び穀粒運搬車CVの制御に関する構成について説明する。コンバイン1の制御装置80は、第1実施と同様に、自車位置算出部81、領域算出部82(「領域設定部」の一例)、経路算出部83(「走行経路生成部」の一例)、走行制御部84、排出タイミング決定部85、取得部86、及び排出制御部87を備えている。
 本実施形態では、制御装置80は、走行装置11、収穫部12、穀粒タンク17、穀粒排出装置18、衛星測位モジュール19、管理端末21、通信部23、排出クラッチC、及びエンジンEと接続され、これらを制御可能に構成されている。
〔排出制御部の詳細〕
 本実施形態では、排出制御部87は、検出部87a、決定部87b、停止制御部87c、減少量検出部87d、判定部87e、及び解除動作部87fを備えている。
 検出部87aは、穀粒排出装置18により排出される穀粒の排出量を検出する。詳しくは、検出部87aは、底スクリュー18bの回転数に基づいて排出量を検出する。ここで、スクリューが1回転するときに搬送・排出される穀粒の量は一定である。本実施形態では、検出部87aは、底スクリュー18bの回転数に所定の係数を乗じて、穀粒の排出量を算出する。
 底スクリュー18bの回転数は、底スクリュー18bの回転速度に時間(底スクリュー18bが回転した時間)を乗じて算出される。底スクリュー18bの回転速度は、エンジンEの回転速度に基づいて算出される。穀粒排出装置18に、底スクリュー18bの回転数を検出するセンサが設けられ、検出部87aが当該センサの出力に基づいて底スクリュー18bの回転数を検出してもよい。
 また検出部87aは、穀粒排出装置18に設けられたセンサ18gの出力に基づいて穀粒の排出量を検出する。詳しくは、検出部87aは、穀粒排出装置18の作動中に、センサ18gの出力を積算し、積算値に所定の係数を乗じて排出量を算出する。
 また検出部87aは、穀粒排出装置18に設けられたカメラ18hが生成する撮影画像に基づいて穀粒の排出量を検出する。詳しくは、検出部87aは、カメラ18hが生成する撮影画像を解析して排出口18aからの穀粒の流量を経時的に推測し、推測した流量を積算して排出量を算出する。
 決定部87bは、穀粒排出装置18から排出する穀粒の目標排出量を決定する。本実施形態では、排出された穀粒を貯留する穀粒運搬車CVの受入可能量MA1を穀粒運搬車CVから取得し、取得した受入可能量MA1に基づいて目標排出量を決定する。受入可能量MA1は、穀粒運搬車CVの制御装置90からコンバイン1の制御装置80へ送信される。
 また、決定部87bは、排出された穀粒を乾燥する乾燥装置の受入可能量MA2を取得し、取得した受入可能量MA2に基づいて目標排出量を決定する。受入可能量MA2は、乾燥装置の制御装置100からコンバイン1の制御装置80へ送信される。決定部87bは、穀粒タンク17の穀粒の貯留量、穀粒運搬車CVの受入可能量MA1、及び乾燥装置の受入可能量MA2を超えない量(これらの量よりも少ない量)を目標排出量として決定する。
 停止制御部87cは、検出部87aにより検出された排出量が決定部87bにより決定された目標排出量に達したことに応じて穀粒排出装置18を制御して穀粒の排出を停止させる。
 詳しくは、停止制御部87cは、検出部87aが経時的に検出する排出量と、決定部87bが決定した目標排出量とを経時的に比較し、排出量が目標排出量に達したことに応じて、穀粒排出装置18の動作を停止させる。
 また停止制御部87cは、排出された穀粒を貯留する穀粒運搬車CVの貯留量RAを取得すると共に、取得した貯留量RAに基づいて穀粒排出装置18の排出速度を変更する。
 例えば、停止制御部87cは、貯留量RAが所定の閾値よりも小さい場合に穀粒排出装置18の排出速度を最大速度とし、貯留量RAが所定の閾値を超えたことに応じて穀粒排出装置18の排出速度を最大速度よりも小さい終了速度とする。停止制御部87cは、エンジンEの回転数を変更することにより、穀粒排出装置18の排出速度を変更する。
 減少量検出部87dは、穀粒タンク17に貯留された穀粒の減少量を検出する。本実施形態では、減少量検出部87dは、穀粒タンク17の貯留量センサ17a及びレベルセンサ17bの出力に基づいて、減少量を検出する。
 判定部87eは、減少量検出部87dが検出した減少量と、検出部87aが検出した排出量と、に基づいて、穀粒タンク17においてブリッジが発生しているか否かを判定する。例えば、判定部87eは、減少量が排出量よりも小さく、減少量と排出量との差が所定の閾値よりも大きい場合に、ブリッジが発生していると判定する。
 特に、検出部87aが底スクリュー18bの回転数のみ基づいて排出量を検出している形態においては、ブリッジが発生した場合には穀粒タンク17の穀粒の貯留量は減少しないが、底スクリュー18bの回転は継続し、検出部87aによる排出量の算出値は増加し続ける。判定部87eが、減少量と排出量との差を算出し、所定の閾値と比較することにより、ブリッジが発生しているか否かを判定することができる。
 解除動作部87fは、ブリッジが発生していると判定部87eが判定したことに応じて、穀粒タンク17の揺動部材17cを揺動させる。例えば、解除動作部87fは、揺動部材17cのアクチュエータを所定の時間作動させ、停止させる。
〔穀粒運搬車及び乾燥装置の制御装置〕
 穀粒運搬車CVの制御装置90は、衛星測位モジュール91、通信部92、及び貯留量センサ93と接続され、これらを制御可能に構成されている。制御装置90は、自車位置算出部94、受入可能量算出部95、貯留量算出部96、及び送信制御部97を備えている。
 自車位置算出部94は、衛星測位モジュール91が生成した測位データに基づいて、穀粒運搬車CVの位置座標を算出する。
 受入可能量算出部95は、穀粒運搬車CVが受入可能な穀粒の量である受入可能量MA1を算出する。例えば、受入可能量算出部95は、穀粒運搬車CVが穀粒を未だ受け入れておらずタンクが空である場合には、穀粒運搬車CVの最大容量を受入可能量MA1として算出する。
 例えば、受入可能量算出部95は、貯留量算出部96が算出した現在の穀粒の貯留量RAを最大容量から減算した値を、受入可能量MA1として算出する。
 貯留量算出部96は、貯留量センサ93の出力に基づいて、現在の穀粒運搬車CVの穀粒貯留量である貯留量RAを算出する。
 送信制御部97は、通信部92を介して、コンバイン1から穀粒を受け取る際に穀粒運搬車CVが停車する位置である受取位置RPを送信する。例えば、送信制御部97は、圃場に到着して停車した旨の運転者からの操作入力に応じて、自車位置算出部94が算出した現在の穀粒運搬車CVの位置座標を、コンバイン1へ送信する。
 また、送信制御部97は、通信部92を介して、受入可能量MA1を送信する。例えば、送信制御部97は、圃場に到着して停車した旨の運転者からの操作入力に応じて、受取位置RPと共に受入可能量MA1をコンバイン1へ送信する。
 また、送信制御部97は、通信部92を介して、貯留量RAを送信する。例えば、送信制御部97は、コンバイン1の穀粒排出装置18から穀粒を受け入れている間、経時的に貯留量RAをコンバイン1へ送信する。
 送信制御部97による受取位置RP、受入可能量MA1、貯留量RAの送信は、コンバイン1の制御装置80からの送信要求に応じて行われてもよい。
 乾燥装置の制御装置100は、通信部102と接続され、これを制御可能に構成されている。制御装置100は、受入可能量算出部103、及び送信制御部104を備えている。
 受入可能量算出部103は、乾燥装置が受入可能な穀粒の量である受入可能量MA2を算出する。例えば、受入可能量算出部103は、乾燥装置が穀粒を未だ受け入れておらず装置が空である場合には、乾燥装置の最大容量を受入可能量MA2として算出する。例えば、受入可能量算出部103は、乾燥装置の最大容量から既に受け入れた量を減算した値を、受入可能量MA2として算出する。
 送信制御部97は、通信部92を介して、受入可能量MA2を送信する。例えば、送信制御部97は、コンバイン1からの送信要求に応じて、受入可能量算出部103が算出した現在の乾燥装置の受入可能量MA2を、コンバイン1へ送信する。
〔コンバインによる排出走行〕
 以上の通り構成されたコンバイン1及び穀粒運搬車CVは、次のように動作する。
 穀粒運搬車CVの送信制御部97が受取位置RPを送信し、コンバイン1の取得部86が受取位置RPを取得する。
 コンバイン1の排出タイミング決定部85が、排出タイミングを決定する。排出タイミングの決定は、受取位置RPの取得の前でもよいし後でもよい。
 経路算出部83が、排出タイミング及び受取位置RPに基づいて排出走行経路Xを算出する。
 走行制御部84が、排出タイミングに基づいて、排出走行経路Xを次に走行する走行経路として設定する。
 走行制御部84が、排出走行経路Xに沿ってコンバイン1を自動走行させる。そしてコンバイン1は、後進経路Zを後進しながら走行し、終端位置EDに停車する。
 終端位置EDが穀粒運搬車CVに十分に近く、終端位置EDに停車したコンバイン1から穀粒運搬車CVへの穀粒の排出が可能な場合には、排出制御部87が、穀粒排出装置18の排出口18aを穀粒運搬車CVの投入口99の上方に位置させ、穀粒排出装置18を作動させて穀粒の排出を開始する。
 コンバイン1の制御装置80の決定部87bが、穀粒運搬車CVの受入可能量MA1を穀粒運搬車CVから取得し、取得した受入可能量MA1に基づいて目標排出量を決定する。
 検出部87aが、穀粒排出装置18により排出される穀粒の排出量を検出する。
 そして停止制御部87cが、検出部87aにより検出された排出量が決定部87bにより決定された目標排出量に達したことに応じて穀粒排出装置18を制御して穀粒の排出を停止させる。
 終端位置EDが穀粒運搬車CVから遠く、終端位置EDに停車したコンバイン1から穀粒運搬車CVへの穀粒の排出が不可能な場合には、コンバイン1を終端位置EDから更に後進させて穀粒運搬車CVへ接近する必要がある。この後進走行は、オペレータにより手動で行われてもよいし、以下述べるように自動走行により行われてもよい。
 走行制御部84は、図6に示されるように、検出装置24からの出力に基づいて、畦Aに接触しないように、領域算出部82が設定した外周領域SAを超えてコンバイン1の機体10を後進させる(畦検出走行)。例えば、走行制御部84は、排出停車位置DPを設定し、排出停車位置DPに到達するか検出装置24が畦Aを検出するまで、コンバイン1を後進させる。
 排出停車位置DPは、停車したコンバイン1から穀粒運搬車CVへの穀粒の排出が可能な停車位置であって、後進経路Zの終端位置EDと穀粒運搬車CVの受取位置RPとの間の停車位置であり、外周領域SAの外の停車位置である。
 コンバイン1が排出停車位置DPへ到達した場合、排出制御部87は、穀粒排出装置18の排出口18aを穀粒運搬車CVの投入口99の上方に位置させ、穀粒排出装置18を作動させ穀粒を排出させる。
 コンバイン1が排出停車位置DPへ到達する前に検出装置24が畦Aを検出した場合には、オペレータが手動操作により、コンバイン1の後進による穀粒運搬車CVへの接近、及び穀粒の排出作業を行う。いずれの場合であっても、穀粒排出装置18の停止の制御は、検出部87a、決定部87b、及び停止制御部87cにより自動的に行われる。
〔第2実施形態の変形例〕
(1)穀粒排出装置18の作動中に、コンバイン1の制御装置80が、エンジンEを所定の回転数に制御してもよい。この場合、穀粒排出装置18の作動中における底スクリュー18bが所定の回転速度にて一定に保たれる。
(2)コンバイン1に報知部が備えられ、判定部87eがブリッジの発生を判定したことに応じて、制御装置80が報知部を作動させてもよい。報知部は例えば、ブザーやランプ、音声発生装置、画像表示装置等である。判定部87eがブリッジの発生を判定したことに応じて、排出制御部87が穀粒排出装置18の作動を停止させてもよい。
(3)後進経路Zの形態は、実施形態で説明した例に限られない。例えば、後進経路Zが外周領域SAの外縁Wと直交せず、90度未満の角度で交差していてもよい。後進経路Zが直線でなく、曲がっていてもよい。
(4)準備経路Yの形態は、実施形態で説明した例に限られない。例えば、準備経路Yに複数の旋回経路や、1つ又は複数の直進経路(前進や後進)が含まれてもよい。
(5)コンバイン1の取得部86による受取位置RPの取得の形態は、実施形態で説明した例に限られない。例えば、取得部86が、オペレータの携帯情報端末や、農業情報システム等を介して、穀粒運搬車CVの制御装置90から送信された受取位置RPを取得してもよい。
 受取位置RPが、穀粒運搬車CVに搭載された衛星測位モジュール91からの測位データに基づいて算出されたものでなくてもよい。例えば、受取位置RPが、オペレータや作業管理者、農業情報システム等により決定されコンバイン1の制御装置80へ入力されたものでもよい。
(6)コンバイン1の決定部87bによる受入可能量MA1、MA2の取得の形態は、実施形態で説明した例に限られない。例えば、決定部87bが、オペレータの携帯情報端末や、農業情報システム等を介して、穀粒運搬車CVの制御装置90から送信された受入可能量MA1、乾燥装置の制御装置100から送信された受入可能量MA2を取得してもよい。
 受入可能量MA1が、穀粒運搬車CVの制御装置90により算出されたものでなくてもよい。受入可能量MA2が、乾燥装置の制御装置100により算出されたものでなくてもよい。例えば、受入可能量MA1、MA2が、オペレータや作業管理者、農業情報システム等により決定されコンバイン1の制御装置80へ入力されたものでもよい。
(7)コンバイン1の制御装置80の各機能部が、コンバイン1の外部、例えば管理コンピュータ等に設けられてもよい。例えば、領域算出部82や経路算出部83、排出タイミング決定部85、取得部86、排出制御部87、検出部87a、決定部87b、停止制御部87c、減少量検出部87d、判定部87e、及び解除動作部87fのうちの1つ又は複数が、コンバイン1の外部のコンピュータに設けられてもよい。コンバイン1及び外部のコンピュータ、又はコンバイン1、穀粒運搬車CV、及び外部のコンピュータにより、システムが構成されてもよい。
〔第3実施形態〕
 本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、特に断りがない限り、図10に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」とする。また、図10に示す矢印Uの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」とする。
〔コンバインの全体構成〕
 図10に示すように、普通型のコンバイン201(本発明に係る「収穫機」に相当)は、収穫部208、クローラ式の走行装置211、運転部212、脱穀装置213、穀粒タンク214、搬送部216、穀粒排出装置218、衛星測位モジュール280、エンジンEを備えている。
 走行装置211は、コンバイン201における下部に備えられている。また、走行装置211は、エンジンEからの動力によって駆動する。そして、コンバイン201は、走行装置211によって自走可能である。
 また、運転部212、脱穀装置213、穀粒タンク214は、走行装置211の上側に備えられている。運転部212には、コンバイン201の作業を監視するオペレータが搭乗可能である。尚、オペレータは、コンバイン201の機外からコンバイン201の作業を監視していても良い。
 穀粒排出装置218は、穀粒タンク214の上側に設けられている。また、衛星測位モジュール280は、運転部212の上面に取り付けられている。
 収穫部208は、コンバイン201における前部に備えられている。そして、搬送部216は、収穫部208の後側に設けられている。また、収穫部208は、刈取装置215及びリール217を含んでいる。
 刈取装置215は、圃場の植立穀稈を刈り取る。また、リール217は、機体左右方向に沿うリール軸芯217b周りに回転駆動しながら収穫対象の植立穀稈を掻き込む。刈取装置215により刈り取られた刈取穀稈は、搬送部216へ送られる。
 この構成により、収穫部208は、圃場の穀物を収穫する。そして、コンバイン201は、刈取装置215によって圃場の植立穀稈を刈り取りながら走行装置211によって走行する刈取走行が可能である。
 収穫部208により収穫された刈取穀稈は、搬送部216によって機体後方へ搬送される。これにより、刈取穀稈は脱穀装置213へ搬送される。
 脱穀装置213において、刈取穀稈は脱穀処理される。脱穀処理により得られた穀粒は、穀粒タンク214に貯留される。穀粒タンク214に貯留された穀粒は、必要に応じて、穀粒排出装置218によって機外に排出される。
 また、図10に示すように、運転部212には、通信端末204が配置されている。通信端末204は、種々の情報を表示可能に構成されている。本実施形態において、通信端末204は、運転部212に固定されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、通信端末204は、運転部212に対して着脱可能に構成されていても良いし、通信端末204は、コンバイン201の機外に位置していても良い。
 ここで、コンバイン201は、畝圃場において収穫作業を行うことができるように構成されている。コンバイン201は、図11に示すように畝圃場内の外周領域SAで穀物を収穫しながら周回走行を行った後、図12に示すように畝圃場内の内周領域CAで刈取走行を行うことにより、畝圃場の穀物を収穫する。
 尚、外周領域SAとは、畝圃場内の外周側の領域である。また、内周領域CAとは、外周領域SAに囲まれた領域である。
 本実施形態においては、図11に示す周回走行のうち、最初の1周は手動走行により行われ、残りは自動走行により行われる。また、図12に示す内周領域CAでの刈取走行は、自動走行により行われる。即ち、コンバイン201は、自動走行が可能である。
 尚、本発明はこれに限定されず、図11に示す周回走行の全てが手動走行または自動走行により行われても良い。また、図11に示す例では、周回走行の周回数は3周である。しかしながら、本発明はこれに限定されず、周回走行の周回数は、3周以外の数であっても良い。
 本実施形態においては、図11及び図12に示すように、圃場外に穀粒運搬車CVが駐車している。そして、外周領域SAにおいて、穀粒運搬車CVの近傍位置には、停車位置SPが設定されている。尚、図11においては、停車位置SPの図示を省略している。
 穀粒運搬車CVは、コンバイン201が穀粒排出装置218から排出した穀粒を収集し、運搬することができる。穀粒排出の際、コンバイン201は停車位置SPに停車し、穀粒排出装置218によって穀粒を穀粒運搬車CVへ排出する。
 また、図10に示すように、運転部212には、主変速レバー219が設けられている。主変速レバー219は、人為操作される。コンバイン201が手動走行しているとき、オペレータが主変速レバー219を操作すると、コンバイン201の車速が変化する。即ち、コンバイン201が手動走行しているとき、オペレータは、主変速レバー219を操作することにより、コンバイン201の車速を変更することができる。
 尚、オペレータは、通信端末204を操作することにより、エンジンEの回転速度を変更することができる。
 作物の種類によって、脱粒しやすさや倒伏しやすさ等の生育特性は異なる。従って、作物の種類によって、適切な作業速度は異なる。オペレータが通信端末204を操作し、エンジンEの回転速度を適切な回転速度に設定すれば、作物の種類に適した作業速度で作業を行うことができる。
〔畝圃場について〕
 図11に示すように、本実施形態において、畝圃場には、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3が含まれている。第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3には、それぞれ、複数の畝M(図14参照)が設けられている。図11において、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3における畝Mの延びる方向が、それぞれ、両矢印にて示されている。
 図11に示すように、第1領域R1及び第2領域R2は、外周領域SAに位置している。そして、第1領域R1及び第2領域R2における畝Mの延びる方向は、紙面左右方向である。
 また、第3領域R3は、外周領域SAと内周領域CAとに亘っている。また、第3領域R3は、第1領域R1と第2領域R2との間に位置している。そして、第3領域R3における畝Mの延びる方向は、紙面上下方向である。
 また、畝圃場における四隅の部分は、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3の何れにも属していない。これら四隅の部分には、畝Mは設けられていない。
 尚、本実施形態において、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3は、それぞれ、コンバイン201による収穫作業がまだ行われていない畝Mに対応するものとする。即ち、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3は、コンバイン201による収穫作業が進むに従って、縮小していく。
 例えば、図12に示すように、外周領域SAでの周回走行が完了した時点では、第1領域R1及び第2領域R2は存在せず、且つ、第3領域R3は、内周領域CAに一致している。
 尚、図12では、内周領域CAが第3領域R3よりも小さく描かれているが、実際には、図12に示す状態において、内周領域CAと第3領域R3とは一致している。
 ここで、畝圃場におけるコンバイン201のための走行経路LI(図12参照)は、走行経路管理システム200(図13参照)によって管理される。即ち、走行経路管理システム200は、畝圃場において収穫作業を行うコンバイン201のためのものである。
 以下では、走行経路管理システム200について詳述する。
〔走行経路管理システムの構成〕
 図13に示すように、コンバイン201は、制御部220を備えている。尚、制御部220は、走行経路管理システム200に含まれている。制御部220は、自車位置算出部221、自動走行制御部222を有している。
 詳しくは、制御部220は、コンバイン201の制御装置に設けられている。コンバイン201の制御装置は、いわゆるECUであり、上述の各機能部に対応するプログラムを記憶するメモリ(HDDや不揮発性RAMなど。図示省略)と、当該プログラムを実行するCPU(図示省略)と、を備えている。プログラムがCPUにより実行されることにより、各機能部の機能が実現される。
 具体的には、制御装置は、CPU、通信機能、及びストレージ機能(内部記録媒体、または外部記録媒体及び入出力インタフェース)を備えたコンピュータ装置と、所定のコンピュータプログラムとで構成される。このコンピュータプログラムは、コンピュータ装置を、自車位置算出部221、及び自動走行制御部222(後述する畝方向判定部223、畝マップ生成部224、経路生成部225、走行制御部226、及び畝マップ修正部227)として機能させる。コンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能な上述の記録媒体に記録されている。このコンピュータプログラムを実行することにより、自動走行システムにおいて、上述の各機能部に対応するステップを含む方法が実行される。
 図10に示すように、衛星測位モジュール280は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)で用いられる人工衛星GSからのGPS信号を受信する。そして、図13に示すように、衛星測位モジュール280は、受信したGPS信号に基づいて、コンバイン201の自車位置を示す測位データを自車位置算出部221へ送る。
 尚、本発明はこれに限定されない。衛星測位モジュール280は、GPSを利用するものでなくても良い。例えば、衛星測位モジュール280は、GPS以外のGNSS(GLONASS、Galileo、みちびき、BeiDou等)を利用するものであっても良い。
 自車位置算出部221は、衛星測位モジュール280により出力された測位データに基づいて、コンバイン201の位置座標を経時的に算出する。算出されたコンバイン201の経時的な位置座標は、自動走行制御部222へ送られる。
 また、図13及び図14に示すように、コンバイン201は、畝検知装置230を備えている。尚、畝検知装置230は、走行経路管理システム200に含まれている。
 本実施形態において、畝検知装置230は、カメラ(例えばCCDカメラやCMOSカメラや赤外線カメラ)である。図14に示すように、畝検知装置230は、コンバイン201の機体左部に設けられている。また、畝検知装置230は、機体左方へ向けられている。
 図14において、コンバイン201は、外周領域SAにおける周回走行を実行中である。尚、図14では、位置P1に位置しているときのコンバイン201が仮想線にて示されている。また、位置P2に位置しているときのコンバイン201が実線にて示されている。位置P2は、位置P1よりも圃場内側に位置している。また、位置P2に位置しているときに収穫済みである畝M、及び、各畝Mのうち収穫済みである部分が仮想線にて示されている。
 そして、図11に示すように、本実施形態において、外周領域SAにおける周回走行の方向は、平面視で反時計回りである。そのため、図14に示すように、周回走行が実行されているとき、畝検知装置230は、外周領域SAから、圃場内側を撮像する。
 そのため、コンバイン201が外周領域SAにおける周回走行を実行しているときにおいて、コンバイン201が内周領域CAの端部に隣接する状態で走行しているとき、畝検知装置230は、内周領域CAにおける畝Mを撮像する。例えば、コンバイン201が図14に示す位置P2に位置しているとき、畝検知装置230は、内周領域CAにおける畝Mを撮像する。
 これにより、畝検知装置230は、内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を検知する。
 即ち、走行経路管理システム200は、コンバイン201が畝圃場内の外周領域SAにおける周回走行を実行しているときに、外周領域SAに囲まれた領域である内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を検知する畝検知装置230を備えている。換言すれば、制御部220は、畝検知装置230を制御して、畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を畝検知装置230に検知させる。
 畝検知装置230の検知結果は、自動走行制御部222へ送られる。そして、自動走行制御部222は、自車位置算出部221から受け取ったコンバイン201の経時的な位置座標と、畝検知装置230の検知結果と、に基づいて、コンバイン201の自動走行を制御する。
 詳述すると、図13に示すように、自動走行制御部222は、畝方向判定部223及び走行制御部226を有している。また、図14に示すように、本実施形態におけるコンバイン201の収穫部208の収穫幅は、3つの畝Mの幅の合計に対応するものとする。また、上述の通り、本実施形態においては、図11に示す外周領域SAでの周回走行のうち、最初の1周は手動走行により行われ、残りは自動走行により行われる。また、図12に示す内周領域CAでの刈取走行は、自動走行により行われる。
 ここで、コンバイン201が自動走行中または手動走行中に図14の位置P1に位置しているとき、コンバイン201よりも圃場内側に、外周領域SAに属する畝Mが存在している。このとき、これらの畝Mの位置及び延びる方向が、畝検知装置230により検知される。
 畝方向判定部223は、コンバイン201が外周領域SAにおける周回走行を実行しているときに、畝検知装置230の検知結果に基づいて、コンバイン201に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されているか否かを判定する。
 コンバイン201に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されていると畝方向判定部223により判定された場合、畝方向判定部223は、図13に示すように、走行制御部226へ所定の指示信号を送る。この指示信号は、コンバイン201の現在位置に対して1周分内側の位置での周回走行を自動走行によって実行するように指示するものである。
 走行制御部226は、この指示信号に応じて、コンバイン201が、現在走行している1周を終えた後、続けて、現在位置に対して1周分内側の位置での周回走行を行うように、走行装置211を制御する。これにより、外周領域SAでの周回走行が継続することとなる。
 例えば、コンバイン201が図14の位置P1を通過する1周を走行しているとき、コンバイン201に対して圃場内側に隣接する畝Mは、周回状に配置されている。そのため、畝方向判定部223は、コンバイン201に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されていると判定する。その結果、コンバイン201は、位置P1を通過する1周を終えた後、続けて、位置P2を通過する1周の自動走行を行う。
 また、図13に示すように、自動走行制御部222は、畝マップ生成部224及び経路生成部225を有している。
 コンバイン201に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されていないと畝方向判定部223により判定された場合、畝方向判定部223は、図13に示すように、畝マップ生成部224へ所定の指示信号を送る。この指示信号は、畝マップを生成するように指示するものである。尚、畝マップとは、内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を示すマップである。
 畝マップ生成部224は、この指示信号に応じて、畝マップを生成する。このとき、畝マップ生成部224は、畝検知装置230の検知結果に基づいて、畝マップを生成する。
 即ち、走行経路管理システム200は、畝検知装置230の検知結果に基づいて、内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成部224を備えている。
 ここで、畝方向判定部223は、コンバイン201が外周領域SAを1周する間に、コンバイン201の進行方向に対して交差する方向に延びる畝Mが畝検知装置230により検知された場合、コンバイン201に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されていないと判定するように構成されている。
 例えば、コンバイン201が図14の位置P2に位置しているとき、コンバイン201の進行方向に対して交差する方向に延びる畝Mが畝検知装置230により検知されることとなる。尚、このとき検知される畝Mは、内周領域CAに属している。即ち、このとき、コンバイン201は、内周領域CAにおける畝Mの延びる方向と交差する方向に走行している。また、このとき、コンバイン201は、内周領域CAの端部に隣接する状態で走行している。
 また、このとき、畝検知装置230は、畝端位置を検知する。畝端位置とは、内周領域CAにおける畝Mの端部の位置である。そして、畝マップ生成部224は、畝端位置に基づいて、畝マップを生成する。尚、畝マップ生成部224により生成される畝マップの一例が、図15に示されている。
 即ち、コンバイン201が外周領域SAにおける周回走行を実行しているときにおいて、コンバイン201が内周領域CAの端部に隣接する状態で走行しており、且つ、コンバイン201が内周領域CAにおける畝Mの延びる方向と交差する方向に走行しているとき、畝検知装置230は、内周領域CAにおける畝Mの端部の位置である畝端位置を検知する。また、畝マップ生成部224は、畝検知装置230により検知された畝端位置に基づいて、畝マップを生成する。
 図13に示すように、畝マップ生成部224により生成された畝マップは、経路生成部225へ送られる。経路生成部225は、畝マップ生成部224から受け取った畝マップに基づいて、図12及び図16に示すように、内周領域CAにおける走行経路LIを生成する。図16に示すように、3つの畝Mにつき、1本の走行経路LIが生成される。各走行経路LIは、内周領域CAにおける畝Mに沿って延びている。
 即ち、走行経路管理システム200は、畝マップに基づいて内周領域CAにおける走行経路LIを生成する経路生成部225を備えている。
 図13に示すように、経路生成部225により生成された走行経路LIを示す情報は、走行制御部226へ送られる。そして、走行制御部226は、自車位置算出部221から受け取ったコンバイン201の位置座標と、経路生成部225から受け取った走行経路LIと、に基づいて、コンバイン201の自動走行を制御する。より具体的には、走行制御部226は、図12に示すように、走行経路LIに沿った走行と、方向転換と、が繰り返されるように、コンバイン201の走行を制御する。これにより、コンバイン201は、内周領域CAの全体を網羅するように刈取走行を行う。
〔畝マップの修正、及び、走行経路の修正について〕
 図17に示すように、畝検知装置230は、コンバイン201が内周領域CAを走行しているときに、内周領域CAにおける畝Mの位置を検知可能に構成されている。
 また、図13に示すように、自動走行制御部222は、畝マップ修正部227を有している。畝マップ修正部227は、畝マップ生成部224により生成された畝マップを取得する。そして、畝マップ修正部227は、コンバイン201が内周領域CAを走行しているときの畝検知装置230の検知結果に基づいて、畝マップを修正する。
 即ち、走行経路管理システム200は、コンバイン201が内周領域CAを走行しているときの畝検知装置230の検知結果に基づいて畝マップを修正する畝マップ修正部227を備えている。
 例えば、図16に示すように、外周領域SAにおける周回走行が終了した時点で、複数の走行経路LIが生成されているものとする。そして、各走行経路LIは、互いに平行に、直線状に延びているものとする。
 ここで、図17における第1走行経路LIaは、外周領域SAにおける周回走行が終了した時点で生成されている走行経路LIである。第1走行経路LIaは直線状である。しかしながら、第1走行経路LIaに対応する3つの畝Mである第1畝Maは、図17に示すような形状を有している。即ち、第1畝Maにおける長手方向中間部は歪んでいる。
 コンバイン201が内周領域CAを走行しているとき、第1畝Maにおける歪んでいる部分が畝検知装置230により検知されると、畝マップ修正部227は、畝検知装置230の検知結果に基づいて、畝マップを修正する。これにより、畝マップに、第1畝Maにおける歪んでいる部分が反映されることとなる。
 そして、修正後の畝マップは、図13に示すように、畝マップ修正部227から経路生成部225へ送られる。経路生成部225は、修正後の畝マップに基づいて、走行経路LIを修正する。これにより、図17に示すように、第1走行経路LIaは、第2走行経路LIbに修正される。第2走行経路LIbは、第1畝Maの形状に沿っている。
 以上で説明した構成であれば、内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を示す畝マップが生成される。そして、生成された畝マップに基づいて、走行経路LIが生成される。これにより、畝圃場における好適な走行経路LIを生成可能な走行経路管理システム200を実現できる。
〔第3実施形態の変形例〕
(1)走行装置211は、ホイール式であっても良いし、セミクローラ式であっても良い。
(2)コンバイン201は、自動走行ができないように構成されていても良い。図12に示す内周領域CAでの刈取走行は、手動走行により行われても良い。この場合、経路生成部225により生成された走行経路LIは、手動走行のためのガイダンスとして利用されても良い。
(3)自車位置算出部221、自動走行制御部222、畝方向判定部223、畝マップ生成部224、経路生成部225、走行制御部226、畝マップ修正部227のうち、一部または全てがコンバイン201の外部に備えられていても良いのであって、例えば、コンバイン201の外部に設けられた管理サーバに備えられていても良い。
(4)畝検知装置230は、カメラ以外であっても良い。例えば、畝検知装置230は、レーダーであっても良いし、LIDAR(レーザーレーダー)であっても良い。
(5)畝検知装置230は、コンバイン201に設けられていなくても良い。例えば、畝検知装置230は、飛行可能なマルチコプターに設けられていても良い。
(6)第1領域R1に畝Mが設けられていなくても良い。
(7)第2領域R2に畝Mが設けられていなくても良い。
(8)畝検知装置230は、畝端位置を検知できないように構成されていても良い。また、畝マップ生成部224は、畝端位置とは無関係に、畝マップを生成しても良い。
(9)畝マップ修正部227は、設けられていなくても良い。
(10)制御部220の機能部(自車位置算出部221、自動走行制御部222、畝方向判定部223、畝マップ生成部224、経路生成部225、走行制御部226、及び畝マップ修正部227)の一部または全部が、コンバイン201の外部に設けられてもよい。例えば、制御部220の機能部の一部または全部が、コンバイン201の外部に設けられたコンピュータ、営農システムのサーバーコンピュータ、クラウド上のサーバ等に設けられてもよい。
 尚、上述の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
 第1実施形態及び第2実施形態に示される発明は、自脱型コンバインの他、普通型コンバインにも適用可能である。第3実施形態に示される発明は、コンバインだけでなく、ジャガイモ収穫機、ニンジン収穫機等の種々の収穫機に利用可能である。
(第1実施形態)
10  :機体
18  :穀粒排出装置
18a :排出口
24  :検出装置
82  :領域算出部(領域設定部)
83  :経路算出部(走行経路生成部)
84  :走行制御部
85  :排出タイミング決定部
86  :取得部
87  :排出制御部
91  :衛星測位モジュール
A   :畦
CV  :穀粒運搬車
RP  :受取位置
SA  :外周領域
X   :排出走行経路
Z   :後進経路
(第2実施形態)
1   :コンバイン
18  :穀粒排出装置
18b :底スクリュー
18g :センサ
18h :カメラ
87a :検出部
87b :決定部
87c :停止制御部
87d :減少量検出部
87e :判定部
CV  :穀粒運搬車
MA1 :受入可能量
MA2 :受入可能量
RA  :貯留量
(第3実施形態)
200 :走行経路管理システム
201 :コンバイン(収穫機)
224 :畝マップ生成部
225 :経路生成部
227 :畝マップ修正部
230 :畝検知装置
CA  :内周領域
LI  :走行経路
M   :畝
SA  :外周領域

Claims (31)

  1.  穀粒貯留部と、
     前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、
     前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定部と、
     前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得部と、
     前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成部と、を備えるコンバイン。
  2.  前記排出走行経路の終端部は、圃場の外周と交差する方向に後進しながら前記受取位置へ近づく後進経路である請求項1に記載のコンバイン。
  3.  前記走行経路生成部は、前記後進経路の延長線上に前記受取位置が位置するように、前記排出走行経路を生成する請求項2に記載のコンバイン。
  4.  前記取得部が取得する前記受取位置は、前記穀粒運搬車に搭載された衛星測位モジュールからの測位データに基づいて算出された前記穀粒運搬車の位置である請求項1から3のいずれか1項に記載のコンバイン。
  5.  周回した作業地の外周側の領域を外周領域として設定する領域設定部と、
     機体の後部に設けられると共に、畦への接近を検出可能な検出装置と、
     前記検出装置からの出力に基づいて、前記畦に接触しないように、前記領域設定部が設定した前記外周領域を超えて機体を後進させる走行制御部と、を備える請求項1から4のいずれか1項に記載のコンバイン。
  6.  前記受取位置に基づいて、前記穀粒排出装置の動作を制御して、前記穀粒排出装置の排出口を前記穀粒運搬車への穀粒の投入が可能な位置へ移動させる排出制御部を備える請求項1から5のいずれか1項に記載のコンバイン。
  7.  穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムであって、
     前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定部と、
     前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得部と、
     前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成部と、を備える、システム。
  8.  穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムのためのプログラムであって、
     前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定機能と、
     前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得機能と、
     前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成機能と、をコンピュータに実現させるプログラム。
  9.  穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムのためのプログラムを記録した記録媒体であって、
     前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定機能と、
     前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得機能と、
     前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成機能と、をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体。
  10.  穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するための方法であって、
     前記穀粒貯留部に貯留された穀粒を排出するタイミングである排出タイミングを決定する排出タイミング決定ステップと、
     前記穀粒排出装置から排出される穀粒を受け取る際の穀粒運搬車が停車する位置である受取位置を取得する取得ステップと、
     前記受取位置に基づいて前記排出タイミングにおける排出走行経路を生成する走行経路生成ステップと、が含まれる方法。
  11.  穀粒貯留部と、
     前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、
     前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出部と、
     前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定部と、
     前記検出部により検出された前記排出量が前記決定部により決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御部と、を備えるコンバイン。
  12.  前記検出部は、前記穀粒排出装置が備えるスクリューの回転数に基づいて前記排出量を検出する請求項11に記載のコンバイン。
  13.  前記穀粒排出装置は、前記穀粒貯留部の底部に配置される底スクリューを備え、
     前記検出部は、前記底スクリューの回転数に基づいて前記排出量を検出する請求項12に記載のコンバイン。
  14.  前記底スクリューの回転速度が一定である請求項13に記載のコンバイン。
  15.  前記穀粒排出装置を通流する穀粒の流量を検出するセンサを備え、
     前記検出部は、当該センサの出力に基づいて穀粒の排出量を検出する請求項11に記載のコンバイン。
  16.  前記穀粒排出装置から排出された穀粒を撮影するカメラを備え、
     前記検出部は、当該カメラが生成する撮影画像に基づいて穀粒の排出量を検出する請求項11に記載のコンバイン。
  17.  前記決定部は、排出された穀粒を貯留する穀粒運搬車の受入可能量を取得し、取得した前記受入可能量に基づいて前記目標排出量を決定する請求項11から16のいずれか1項に記載のコンバイン。
  18.  前記決定部は、排出された穀粒を乾燥する乾燥装置の受入可能量を取得し、取得した前記受入可能量に基づいて前記目標排出量を決定する請求項11から17のいずれか1項に記載のコンバイン。
  19.  前記停止制御部は、排出された穀粒を貯留する穀粒運搬車の貯留量を取得すると共に、取得した前記貯留量に基づいて前記穀粒排出装置の排出速度を変更する請求項11から18のいずれか1項に記載のコンバイン。
  20.  前記穀粒貯留部に貯留された穀粒の減少量を検出する減少量検出部と、
     前記減少量検出部が検出した前記減少量と、前記検出部が検出した前記排出量と、に基づいて、前記穀粒貯留部においてブリッジが発生しているか否かを判定する判定部と、を備える請求項11から19のいずれか1項に記載のコンバイン。
  21.  穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムであって、
     前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出部と、
     前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定部と、
     前記検出部により検出された前記排出量が前記決定部により決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御部と、を備えるシステム。
  22.  穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムのためのプログラムであって、
     前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出機能と、
     前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定機能と、
     前記検出機能により検出された前記排出量が前記決定機能により決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御機能と、をコンピュータに実現させるプログラム。
  23.  穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するシステムのためのプログラムを記録した記録媒体であって、
     前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出機能と、
     前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定機能と、
     前記検出機能により検出された前記排出量が前記決定機能により決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御機能と、をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体。
  24.  穀粒貯留部と、前記穀粒貯留部から穀粒を外部へ排出する穀粒排出装置と、を備えるコンバインを制御するための方法であって、
     前記穀粒排出装置により排出される穀粒の排出量を検出する検出ステップと、
     前記穀粒排出装置から排出する穀粒の目標排出量を決定する決定ステップと、
     前記検出ステップにより検出された前記排出量が前記決定ステップにより決定された前記目標排出量に達したことに応じて前記穀粒排出装置を制御して穀粒の排出を停止させる停止制御ステップと、が含まれる方法。
  25.  畝圃場において収穫作業を行う収穫機のための走行経路管理システムであって、
     前記収穫機が前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を検知する畝検知装置と、
     前記畝検知装置の検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成部と、
     前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成部と、を備える走行経路管理システム。
  26.  前記収穫機が前記外周領域における周回走行を実行しているときにおいて、前記収穫機が前記内周領域の端部に隣接する状態で走行しており、且つ、前記収穫機が前記内周領域における畝の延びる方向と交差する方向に走行しているとき、前記畝検知装置は、前記内周領域における畝の端部の位置である畝端位置を検知し、
     前記畝マップ生成部は、前記畝検知装置により検知された前記畝端位置に基づいて、前記畝マップを生成する請求項25に記載の走行経路管理システム。
  27.  前記畝検知装置は、前記収穫機が前記内周領域を走行しているときに、前記内周領域における畝の位置を検知可能に構成されており、
     前記収穫機が前記内周領域を走行しているときの前記畝検知装置の検知結果に基づいて前記畝マップを修正する畝マップ修正部を備える請求項25または26に記載の走行経路管理システム。
  28.  畝圃場において収穫作業を行う収穫機であって、
     前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を検知する畝検知装置と、
     前記畝検知装置の検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成部と、
     前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成部と、を備える収穫機。
  29.  畝圃場において収穫作業を行う収穫機のための走行経路管理システムのためのプログラムであって、
     前記収穫機が前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を畝検知装置に検知させる畝検知機能と、
     前記畝検知機能の検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成機能と、
     前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成機能と、をコンピュータに実現させるプログラム。
  30.  畝圃場において収穫作業を行う収穫機のための走行経路管理システムのためのプログラムを記録した記録媒体であって、
     前記収穫機が前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を畝検知装置に検知させる畝検知機能と、
     前記畝検知機能の検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成機能と、
     前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成機能と、をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体。
  31.  畝圃場において収穫作業を行う収穫機を制御する方法であって、
     前記畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、前記外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を検知する畝検知ステップと、
     前記畝検知ステップの検知結果に基づいて、前記内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成ステップと、
     前記畝マップに基づいて前記内周領域における走行経路を生成する経路生成ステップと、が含まれる方法。
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