WO2021187627A1

WO2021187627A1 - ホットメルト接着剤の塗布装置におけるヒーティングホース

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Publication number: WO2021187627A1
Application number: PCT/JP2021/014421
Authority: WO
Inventors: 昇二日高; 博之山路
Original assignee: 株式会社サンツール
Priority date: 2020-03-20
Filing date: 2021-03-17
Publication date: 2021-09-23
Also published as: JPWO2021187627A1

Abstract

本体チューブ内にインナーチューブを着脱自在に装備するにあたり、インナーチューブの伸び・変形を阻止すべく、本体チューブの端部とインナーチューブとを、強固な固定状態に維持すること。　本体チューブの端部と一体の端部固定具を設け、本体チューブの両端が供給源と塗布ユニットとにそれぞれ接続金具を介して接続され、加熱溶融して液体（流動体）で供給源より供給されたホットメルト接着剤を液体（流動体）を維持しつつ塗布ユニットに供給するための加熱ヒーターを装備したホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホースにおいて、前記本体チューブ内にインナーチューブを挿入するとともに、該インナーチューブの端部延長部を、前記端部固定具及び前記接続具内に位置させ、前記インナーチューブの端部および端部延長部に、円筒パイプを、挿入する。前記端部固定具と前記接続具とを、袋ナットを介して脱着自在とする。　端部固定具と接続具との間に介装した０リングを、前記インナーチューブ内へ突出させる。

Description

ホットメルト接着剤の塗布装置におけるヒーティングホース

　本発明は、ホットメルト接着剤の塗布装置におけるヒーティングホースに関するものである。

　公知のホットメルト接着剤の供給用のヒーティングホースにおいては、本体チューブを可撓性合成樹脂チューブ（一般名、テフロンチューブ（登録商標））で構成し、該テフロンチューブの外周を加熱してチューブ内のホットメルト接着剤を溶融して液体（流動体）とした状態でチューブ内を通過させて、目的の供給箇所に供給することを可能にしている。

公開特許公報特開２００１−２４６３０７号公開特許公報特開２０１７−２０５７１６号公開特許公報特開２０１９−８９０５６号

　公知技術においては、本体チューブ（テフロンチューブ）の外周に、網目状の耐熱ブレードで耐熱処理がなされるとともに、外部温度を遮断あるいは保温の目的で断熱材で被膜などの施工がなされている。電気加熱ヒーターが、網目状の耐熱ブレードの更に外側に沿って一定のピッチで施工されている。特許文献１の公知技術においては、図６を参照して、本体チューブ（テフロンチューブ）１０１の外周に、金属層１０２ａおよび網目状の耐熱ブレード１０２で耐熱処理がなされるとともに、外部温度を遮断あるいは保温の目的で断熱材１０４で被膜などの施工がなされている。電気加熱ヒーター１０３が、網目状の耐熱ブレード１０２の更に外側に沿って一定のピッチで施工されている。

　１４ヒーティングホースにおいては、供給源で加熱溶融され液体（流動体）状態で、供給源より供給されたホットメルト接着剤が、前記加熱ヒーター１０３で加熱して液体（流動体）を維持しつつ、テフロンチューブ内を搬送されて、塗布ユニットに供給される。
　よって、テフロンチューブ内のホットメルト接着剤ＨＭは、液体（流動体）となって入口側から出口側に流れる過程で、ホースの壁面との接触部分の流速が遅くなり、熱による劣化が生じている。
　ホースが長ければ長いほど熱履歴は加算されることとなり、ホットメルト接地剤は変質しグル化が進み炭化物（炭状）がホース内に発生する。更には、長時間加熱すると炭化物の発生はホースの壁面に密着増長する。
　この劣化現象によりホットメルト接着剤は変質劣化し、やがては炭化物がホースの壁面から離脱して出口方向に流されて、塗布装置のノズルに達してノズル詰まりを起こす原因となっている。

　ノズル詰まりは突発的に発生するので、塗布装置の性能を妨げるものであり、生産効率の低下に直接関係する問題である。ホース内でのホットメルト接着剤の劣化、または炭化したホットメルト接着剤は容易に取除くことはできないので、塗布装置から取外して洗浄したのち再使用することとなる。もしくは新品のホース全体との交換となり代替えホースを必要とすることで、多大な工数と高価なメンテナンスを必要とする問題点がある。

　特許文献２及び特許文献３のホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホースは、特許文献１のホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホースにおける前述の問題点を解消すべく、インナーチューブを本体チューブ（テフロンチューブ）内に挿入することで、劣化したホットメルト接着剤が本体チューブ（テフロンチューブ）への付着を防止するとともに、インナーチューブを着脱容易として、劣化したホットメルト接着剤が付着したインナーチューブを交換を簡素化している。

　インナーチューブは、本体チューブの端部と一体化されている取付け金具、取付け金具の接続金具などの内面に固定されているが、搬送媒体（ホットメルト接着剤）が加熱されて高温・高圧の液体（流動体）であることにより、使用中に伸び・変形を生じて、本体チューブの端部との固定が不完全となり、本体チューブ側へ漏洩する問題点がある。

　よって、本願発明は、インナーチューブ（可撓性合成樹脂製チューブ、一般的に、商品名テフロンチューブ（登録商標））の端部と、ホース本体との着脱操作を容易とし、かつ、　インナーチューブの伸び・変形を阻止して、インナーチューブと本体チューブの端部とを、強固な固定状態に維持することを課題とする。

　本願第１発明は、
　本体チューブの端部と一体の端部固定具を設け、本体チューブの両端が供給源と塗布ユニットとにそれぞれ接続金具を介して接続され、ホットメルト接着剤が加熱溶融して液体（流動体）で供給源より塗布ユニットに供給され、ホットメルト接着剤を前記加熱ヒーター３で加熱して液体（流動体）を維持しつつ、塗布ユニットに供給するための、ホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホースにおいて、
　前記本体チューブ内にインナーチューブを挿入するとともに、該インナーチューブの端部延長部を、前記端部固定具及び前記接続具内に位置させ、前記インナーチューブの端部および端部延長部に、円筒パイプを、挿入し、前記端部固定具と前記接続具とを、袋ナットを介して脱着自在としたことを特徴とする、ホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホースを提供する。
　本願第２発明は、本願第１発明に加えて、
　前記端部固定具と前記接続具との間に介装した０リングを、前記インナーチューブ内へ突出させたことを特徴とする、ホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホースを提供する。

　本願発明は、ホットメルト接着剤の塗布装置のヒーティングホースにおいて、本体チューブに対し交換・脱着自在としたインナーチューブを装備したことにより、ホットメルト接着剤の変質劣化して炭化物が発生してホースの壁面に付着した場合には、該インナーチューブを交換することにより、炭化物が塗布ノズルユニットへ移動することによるノズル詰まりの発生を阻止することができるので、ホットメルト塗布装置のメンテナンスコストを低減できる効果を有する。
　更に、端部固定具及び前記接続具内に位置させたところの、インナーチューブの端部および端部延長部に、円筒パイプを挿入したことで、インナーチューブの端部と、ホース本体との着脱操作を容易とし、かつインナーチューブの伸び・変形を阻止する効果を有する。
　本願第２発明は、本願第１発明に加えて、前記端部固定具と前記接続金具との間に介装した０リングを、前記インナーチューブ内へ突出させたことて゛、強固な固定状態を維持するとともに、インナーチューブの端部延長部の軸心方向の移動を阻止できることで、本体チューブとインナーチューブとの間に形成される空洞（空間層）を維持できて、間接加熱することで搬送媒体の熱ダメージを削減可能とする効果を有する。

本願発明の実施例を示すヒーティングホースの縦断面図で、インナーチューブの装着状態の入り口側を示す。同じく縦断面図で、インナーチューブの装着状態の出口側を示す。本願発明の要部を示す部分拡大図。本願発明の作用を示す部分拡大図。従来技術における、図４に対応する作用を示す部分拡大図。従来技術のヒーティングホースの斜視図。

　本願第１発明は、
　本体チューブ内にインナーチューブを挿入するとともに、該インナーチューブの端部延長部を、端部固定具及び接続具内に位置させ、前記インナーチューブの端部および端部延長部に、円筒パイプを、挿入し、前記端部固定具と前記接続具とを、袋ナットを介して脱着自在とする。
　本願第２発明は、本願第１発明に加えて、
　前記端部固定具と前記接続具との間に介装した０リングを、前記インナーチューブ内へ突出させる。

　図１を参照して、ヒーティングホース本体Ａを説明する。
ヒーティングホース本体Ａは、本体チューブ１を、可撓性合成樹脂チューブ（一般名、テフロンチューブ（登録商標））で構成し、本体チューブ１の外周に、ステンレスブレード（耐熱ブレード）２を装備して耐熱処理している。電気加熱ヒーター３が、網目状の耐熱ブレード２の更に外側に沿って一定のピッチで巻回施工されている。外部温度を遮断あるいは保温の目的で断熱材４および外装材５が被膜施工されている。
　図１は、平面視長手方向の縦断面図であり、平面視横断方向の縦断面図を省略しているが、各部材は同心配置の円形断面形状である。

　本体チューブ１の両端部には、金属製、硬質樹脂製の筒状固定形状である固定具６が装備されている。
　固定具６には、内端開口筒状の固定孔６ａが形成されている。該固定孔６ａに、本体チューブ１の端部を挿入して固定し、本体チューブ１の両端部には、それぞれ固定具６が一体化されて装備されている。
　よって、ホース両端部は筒状の固定形状を維持して、被取付側への装着を確実にする。ホースの中間部は軟質部材で形成して、ヒーティングホースの屈曲配置を可能としている。

　前記端部固定金具６と袋ナット８を介して脱着自在とする前記接続金具７を設ける。
　接続金具７の先端部は、ホットメルト接着剤塗布装置の供給源への接続母体Ｂ、塗布ユニットへの接続母体Ｂ’に対する取付具として機能する。
　なお、接続金具７の先端部と、接続母体Ｂとの間に、取付部材を改装してもよいものである。

　本体チューブ１の内部空間に、本体チューブ１と同様に、一般名、テフロンチューブ（登録商標）の可撓性合成樹脂製品であるインナーチューブ１１を設ける。
上記のインナーチューブ１１を挿入するにあたり、本体チューブ１とインナーチューブ１１との間に、空間層Ｇを形成する。
　インナーチューブ１１には、その左右端部を延長して端部延長部１２を、ヒーティングホースＡの入口側および出口側に、それぞれ形成している。
　端部延長部１２は、本体チューブ１の左右端部・固定具６との対向位置より接続金具７の内面空間を通過して接続金具７の先端位置の間で、固定具６の内面および接続金具７の内面と接触している。

　前記インナーチューブの端部延長部１２に、円筒パイプ１３を、挿入する。
　円筒パイプ１３は、前記インナーチューブの端部延長部１２と同様に、本体チューブ１の左右端部・固定具６との対向位置より接続金具７の内面空間を通過して接続金具７の先端位置の間で存在し、インナーチューブの端部１１ａおよび端部延長部１２の内面と接触している。

　前記端部固定具６と前記接続具７との間に０リング１４を介装し、袋ナット８を締付けることで、０リング１４は、装着状態となり、インナーチューブの端部１１ａのホース軸方向の移動は阻止されている。
　図４を参照して、０リング１４は、装着状態では、その一部は、前記インナーチューブ１１内へ突出した状態に設定されている。
　実施例においては、端部固具６の先端部に、縦断面視で下方向き傾斜形状の拡大部６ｂが形成されている。該拡大部６ｂの存在により、０リング１４はホース軸心に向けて誘導されて、その一部は、前記インナーチューブ内へ突出している。
　なお、図５の従来技術においては、前記端部固定具６と前記接続具７との間に０リング１４が存在しているが、円筒パイプ１３が存在しないことで、インナーチューブの端部１１ａおよび端部延長部１２は、本体チューブ１の左右端部・固定具６および接続具７の内方側とは、固定されていない。
　よつて、本願発明の上記の０リング１４によるインナーチューブの端部１１ａのホース軸方向の移動は阻止作用は存在しない。インナーチューブの端部１１ａは、矢印方向に変形することで、空間Ｇは消滅する。

　インナーチューブ１１の交換作業にあたっては、袋ナット９を回動させて、接続具７より取外すことにより、接続具７を端部固定具６と分離する。０リング１４と円筒パイプ１３によるインナーチューブ１１に対する固定作用はなくなる。よって、インナーチューブ１１は、ホース本体より離脱可能となる。

　本願発明は、ホットメルト接着剤の塗布装置のヒーティングホースのメンテナンスを容易としヒーティングホースの保守費用を低減することにより、塗布ホットメルト接着剤の塗布装置の利用促進を図るものであり、塗布装置産業の発展に寄与するものである。

　　１　本体チューブ
　　３　電気加熱ヒーター
　　６　端部固定具
　　７　接続具
　　８　袋ナット「締付具」
　１１　インナーチューブ
　１２　　端部延長部
　１３　円筒パイプ
　１４　　０リング

Claims

　本体チューブの端部と一体の端部固定具を設け、本体チューブの両端が供給源と塗布ユニットとにそれぞれ接続金具を介して接続され、ホットメルト接着剤が加熱溶融して液体（流動体）で供給源より塗布ユニットに供給されたホットメルト接着剤を前記加熱ヒーター３で加熱して液体（流動体）を維持しつつ、塗布ユニットに供給するための、ホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホースにおいて、
　前記本体チューブ内にインナーチューブを挿入するとともに、該インナーチューブの端部延長部を、前記端部固定具及び前記接続具内に位置させ、
　前記インナーチューブの端部および端部延長部に、円筒パイプを、挿入し、
　前記端部固定具と前記接続具とを、袋ナットを介して脱着自在とした
　ことを特徴とする、ホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホース。
　本体チューブの端部と一体の端部固定具を設け、本体チューブの両端が供給源と塗布ユニットとにそれぞれ接続金具を介して接続され、ホットメルト接着剤が加熱溶融して液体（流動体）で供給源より塗布ユニットに供給されたホットメルト接着剤を前記加熱ヒーター３で加熱して液体（流動体）を維持しつつ、塗布ユニットに供給するための、ホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホースにおいて、
　前記本体チューブ内にインナーチューブを挿入するとともに、該インナーチューブの端部延長部を、前記端部固定具及び前記接続具内に位置させ、
　前記インナーチューブの端部および端部延長部に、円筒パイプを、挿入し、
　前記端部固定具と前記接続具とを、袋ナットを介して脱着自在とするとともに、
　前記端部固定具と前記接続具との間に介装した０リングを、前記インナーチューブ内へ突出させたことを特徴とする、ホットメルト接着剤塗布装置のヒーティングホース。