WO2021182084A1 - 検査治具及びそれを備えた回路基板検査装置 - Google Patents

Abstract

被検査基板の検査時間を短縮可能な回路基板検査装置を提供する。回路基板検査装置１は、被検査基板Ｗの電気回路を検査する検査処理部３と、検査治具４と、被検査基板Ｗに対して検査処理部３を位置決めする際に用いられる位置検出部６と、を有する。検査治具４は、プローブ７１を有するプローブユニット７０と、第１基板１０と、第１基板１０に対して第１基板１０の厚み方向に並んで位置する第２基板４０と、第１基板１０及び第２基板４０を電気的に接続する電気接続部８０と、第２基板４０を、第１基板１０に対して保持し且つ第１基板１０側とは反対側でプローブユニット７０を保持する第２基板保持部５０と、を有する。第２基板保持部５０は、該第２基板保持部５０の厚み方向から見て、位置検出部６と重なる位置に、前記厚み方向に貫通する位置検出開口部５４を有する。

Description

検査治具及びそれを備えた回路基板検査装置

本発明は、検査治具及びそれを備えた回路基板検査装置に関する。

プローブを用いてウエハの電気的特性を検査する検査装置において、前記プローブと前記半導体ウエハとの位置を調整するためのカメラを備える検査装置が知られている。特許文献１には、前記検査装置として、プローブを有するプローブカードと、ウエハを保持するウエハチャックと、プローブとウエハの位置調整に用いられるウエハアライメントカメラと、を備えたウエハテストシステムが開示されている。前記ウエハアライメントカメラは、ウエハを上方から撮像してウエハの表面に形成されたチップの電極の位置を検出する。　

前記ウエハテストシステムは、まず、ウエハ上のチップの電極の位置を検出するために、ウエハをウエハアライメントカメラの下に位置させる。その後、前記ウエハテストシステムは、ウエハのチップの電極がプローブに接触する位置にウエハチャックを移動させて、前記ウエハを検査する。前記ウエハの検査が終了すると、次に検査するウエハについて、同様の動作を行う。

特開２０１６－１５７８０４

ところで、生産性の観点から、回路基板の検査装置では、検査に要する時間をできるだけ短くしたいという要求がある。回路基板の検査装置では、検査対象物の検査位置をカメラ（位置検出部）で確認してから、前記検査対象物をプローブに位置付ける。このような場合、検査に時間を要するという問題があった。　

本発明の目的は、回路基板の検査装置に用いられる検査治具、及び、前記検査治具を備えた回路基板検査装置において、検査時間を短縮可能な構成を提供することである。

本発明の一実施形態に係る検査治具は、回路基板の電気回路を検査する検査処理部と、前記回路基板に対して前記検査処理部を位置決めする際に用いられる位置検出部と、を有する回路基板検査装置に取り付けられる検査治具である。前記検査治具は、前記回路基板に接触するプローブを有するプローブユニットと、前記検査処理部によって信号が検出される第１基板と、前記第１基板に対して該第１基板の厚み方向に並んで位置し、前記プローブと電気的に接続される第２基板と、前記第１基板及び前記第２基板を電気的に接続する電気接続部と、前記第１基板と前記第２基板との間で前記電気接続部を挟み込んだ状態で、前記第２基板を、前記第１基板に対して保持し且つ前記第１基板側とは反対側で前記プローブユニットを保持する第２基板保持部と、を有する。前記第２基板保持部は、前記第２基板保持部を厚み方向から見て、前記位置検出部と重なる位置に、前記第２基板保持部を厚み方向に貫通する位置検出開口部を有する。　

本発明の一実施形態に係る回路基板検査装置は、回路基板の電気回路を検査する検査処理部と、前記回路基板に対して前記検査処理部を位置決めする際に用いられる位置検出部と、前記検査治具とを備える。

本発明の一実施形態によれば、回路基板の検査治具、及び、前記検査治具を備えた回路基板検査装置において、検査時間を短縮可能な構成を提供することができる。

図１は、実施形態に係る回路基板検査装置の概略構成を示す斜視図である。 図２は、図１のＩＩ－ＩＩ線断面図である。 図３は、図１のＩＩＩ－ＩＩＩ線断面図である 図４は、検査治具の分解斜視図である。 図５は、検査治具の分解斜視図である。 図６Ａは、被検査基板の検査位置を取得する際の被検査基板の位置を示す図である。 図６Ｂは、被検査基板の検査をする際の被検査基板の位置を示す図である。 図７は、その他の実施形態に係る検査治具の分解斜視図である。 図８は、その他の実施形態に係る回路基板検査装置の概略構成を示す断面図である。

以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図中の構成部材は、各図中に記載されている寸法及び各構成部材の寸法比率に限定されない。　

また、以下の説明において、“固定”、“接続”及び“取り付ける”等（以下、固定等）の表現は、部材同士が直接、固定等されている場合だけでなく、他の部材を介して固定等されている場合も含む。すなわち、以下の説明において、固定等の表現には、部材同士の直接的及び間接的な固定等の意味が含まれる。　

（全体構成）　図１は、実施形態に係る回路基板検査装置１の概略構成を示す斜視図である。図２及び図３は、回路基板検査装置１の断面図である。回路基板検査装置１は、被検査基板Ｗが有する電気回路を検査する。被検査基板Ｗは、樹脂製の回路基板である。回路基板検査装置１は、回路基板検査装置である。　

図１に示すように、回路基板検査装置１は、平板部２と、検査処理部３と、検査治具４と、検査基板載置テーブル５と、位置検出部６と、制御部７と、を備える。本実施形態では、一例として、検査処理部３の数が６つの場合について説明する。しかしながら、検査処理部の数は、６つより少なくてもよいし、６つより多くてもよい。　

平板部２は、検査処理部３及び検査治具４を支持する部材である。図１から図３に示すように、平板部２は、板状である。平板部２は厚み方向に貫通する矩形の開口部２ａを有する。本実施形態では、開口部２ａの数は、検査処理部３の数と同数の６つである。６つの開口部２ａは、３つずつ、２列に並んでいる。平板部２は、開口部２ａに検査処理部３の一部を収納することで、厚み方向の一方側で検査処理部３を支持する。平板部２は、厚み方向の他方側で検査治具４を支持する。　

以下では、説明のため、平板部２の厚み方向を「Ｘ方向」と呼び、開口部２ａの列方向を「Ｙ方向」と呼び、３つの開口部２ａが並ぶ方向を「Ｚ方向」と呼ぶ。　

平板部２は、Ｙ方向に延びる一側端からＺ方向に向かって延びるＵ字状の切り欠き部２ｂを有する。切り欠き部２ｂは、Ｘ方向から見て、平板部２において、後述する第２基板保持部５０の位置検出開口部５４と同じ位置に位置している。切り欠き部２ｂ内には、位置検出部６の少なくとも一部が収容されている。　

検査処理部３は、制御部７の指令信号に応じて被検査基板Ｗの電気回路に信号を入力するとともに、被検査基板Ｗの出力信号を検出して制御部７に出力する。６つの検査処理部３のそれぞれの一部が、各開口部２ａ内に収容された状態で、平板部２に支持されている。これにより、検査処理部３は、平板部２の一方側に、Ｚ方向に３つずつで且つＹ方向に２列に並んでいる。　

検査処理部３は、開口部２ａ内に収容された側の端面上に、複数の端子を含む端子部を有する。検査処理部３は、前記端子部を介して、検査治具４の第１基板１０と電気的に接続される。　

検査治具４は、平板部２に対して、検査処理部３側とは反対側に取り付けられている。検査治具４は、検査処理部３と電気的に接続されている。また、検査治具４は、検査処理部３側とは反対側にプローブ７１を有する。プローブ７１の先端は、被検査基板Ｗが有する電気回路の端子に接触する。プローブ７１の先端が前記電気回路の端子に接触した状態で、被検査基板Ｗの電気検査が行われる。検査治具４の詳細については、後述する。　

検査基板載置テーブル５は、被検査基板Ｗを載置する。検査基板載置テーブル５は、検査基板載置テーブル５上に被検査基板Ｗを固定した状態で、検査治具４に近づく方向と検査治具４から離間する方向とに移動する。なお、検査治具４が検査基板載置テーブル５に対して移動してもよい。　

本実施形態では、検査基板載置テーブル５は、Ｘ方向、Ｙ方向及びＺ方向に移動する。さらに、検査基板載置テーブル５は、Ｘ軸回りに３６０度回転する。これにより、検査基板載置テーブル５に載置された被検査基板Ｗは、検査治具４のプローブ７１の先端に接触する位置に位置付けられる。検査基板載置テーブル５は、制御部７の指令に基づいて移動する。　

位置検出部６は、被検査基板Ｗに対して検査治具４を位置決めする際に用いられる。位置検出部６は、検査基板載置テーブル５に載置された被検査基板Ｗを、位置検出部６と対向する位置に位置付けた状態で、被検査基板Ｗの検査位置を取得する。位置検出部６は、前記取得した情報を制御部７に出力する。位置検出部６は、平板部２に図示しない固定部材で固定されている。位置検出部６は、例えば、カメラである。　

制御部７は、検査処理部３の動作を制御する。制御部７は、検査処理部３に対して被検査基板Ｗを検査する旨の指令信号を出力する。また、制御部７は、検査処理部３が被検査基板Ｗから受信した信号に基づいて、被検査基板Ｗの電気回路における不具合等を判定する。　

また、制御部７は、位置検出部６から受信した情報に基づいて、検査基板載置テーブル５の動作を制御する。具体的には、制御部７は、被検査基板Ｗとプローブ７１との相対距離を算出し、前記算出結果に基づいた指令を検査基板載置テーブル５に出力する。検査基板載置テーブル５は、制御部７の指令に基づいて、検査基板載置テーブル５上に載置された被検査基板Ｗの端子とプローブ７１の先端とが接触する位置に移動する。　

（検査治具）　次に、図１から図５を用いて、検査治具４について詳細に説明する。検査治具４は、第１基板１０を有する第１基板ユニット８と、第２基板４０を有する第２基板ユニット９と、第１基板１０及び第２基板４０を電気的に接続する電気接続部８０と、を備える。第１基板１０及び第２基板４０は、互いに対向し、且つ、平板部２に近い側から、第１基板１０及び第２基板４０の順に厚み方向に並んで位置している。図４及び図５は、検査治具４から第２基板ユニット９を分離して示す斜視図である。　

（第１基板ユニット）　図２、図４及び図５に示すように、第１基板ユニット８は、第１基板１０と、第１基板収容部２０とを有する。本実施形態では、検査治具４は、２つの第１基板ユニット８を有する。２つの第１基板ユニット８は、それぞれ、平板部２の３つ並んだ開口部２ａを覆う位置で、且つ、平板部２の切り欠き部２ｂを覆わない位置に取り付けられている。すなわち、各第１基板ユニット８は、開口部２ａに収容された検査処理部３の端面と対向している。２つの第１基板ユニット８の各構成部材は、第１基板ユニット８が平板部２に取り付けられた状態で、平板部２のＹ方向の中央線を中心としてＹ方向に対称に位置する。２つの第１基板ユニット８の構成は同一であるため、以下では、１つの第１基板ユニット８の構成について説明する。　

第１基板１０は、Ｙ方向及びＺ方向に延びる矩形の樹脂製の回路基板である。第１基板１０には、電気回路が形成されている。図２に示すように、第１基板１０は、平板部２側の面上に、電気回路の一方側の端子を構成する本体側端子部１１を有する。また、第１基板１０は、第２基板４０側の面上に、電気回路の他方側の端子を構成する第２基板側端子部１２を有する。第１基板１０は、平板部２側の面上に３つの本体側端子部１１を有し、第２基板４０側の面上に３つの第２基板側端子部１２を有する。　

本体側端子部１１は、各検査処理部３の端子部と接触する。これにより、第１基板１０に伝達された電気回路の信号が、検査処理部３に伝達される。３つの第２基板側端子部１２は、後述する電気接続部８０を介して、第２基板４０と電気的に接続されている。　

第１基板収容部２０は、Ｙ方向及びＺ方向に延びる板状である。第１基板収容部２０は、剛性の
高い金属材料によって構成されている。前記金属材料は、例えば、アルミニウムを有する金属である。図２及び図４に示すように、第１基板収容部２０は、平板部２側に凹部２０ａを有する。第１基板１０は、凹部２０ａ内に収容されている。　

図２及び図５に示すように、第１基板収容部２０は、凹部２０ａの底面に、厚み方向に貫通する３つの矩形の開口部２０ｂを有する。３つの開口部２０ｂは、第１基板収容部２０において、３つの第２基板側端子部１２に対応する位置に位置している。すなわち、３つの開口部２０ｂによって、第２基板側端子部１２は、第１基板収容部２０から露出している。　

既述のように、本実施形態では、検査治具４は、２つの第１基板ユニット８を有する。したがって、検査治具４は、６つの本体側端子部１１と、６つの第２基板側端子部１２と、６つの開口部２０ｂとを有する。すなわち、開口部２０ｂは、Ｚ方向に３つずつ且つＹ方向に２列に並んでいる。　

２つの第１基板収容部２０は、それぞれ、凹部２０ａ内に第１基板１０を収容した状態で、平板部２に取り付けられている。　

（第２基板ユニット）　図２に示すように、第２基板ユニット９は、第２基板４０と、第２基板保持部５０と、接続導線６０と、プローブユニット７０と、を有する。第２基板ユニット９は、第１基板ユニット８の６つの開口部２０ｂを覆う位置に取り付けられている。第２基板ユニット９は、図示しない固定部材によって、平板部２に対して、着脱可能に固定されている。　

第２基板４０は、Ｙ方向及びＺ方向に延びる矩形の樹脂製の回路基板である。第２基板４０は、中央に厚み方向に貫通するプローブ接続孔４０ａを有する。第２基板４０は、Ｙ方向に延びる一側端からＺ方向に向かって延びるＵ字状の切り欠き部４０ｂを有する。切り欠き部４０ｂは、第２基板４０において、後述する第２基板保持部５０が有する位置検出開口部５４に対応する位置に位置している。　

図２及び図４に示すように、第２基板４０には、電気回路が形成されている。第２基板４０は、第１基板１０側の面上に、電気回路の一方側の端子を構成する第１基板側端子部４１を有する。また、第２基板４０は、第１基板１０側の面上に、電気回路の他方側の端子を構成するプローブ接続端子部４２を有する。第２基板４０は、第１基板１０側の面上に、６つの第１基板側端子部４１と、６つのプローブ接続端子部４２とを有する。　

６つのプローブ接続端子部４２は、Ｘ方向から見て、プローブ接続孔４０ａを中心として周方向に等間隔に並んで位置している。　

６つの第１基板側端子部４１は、第１基板１０の６つの第２基板側端子部１２とそれぞれ対向する位置に位置している。すなわち、６つの第１基板側端子部４１は、Ｘ方向から見て、第２基板４０の外周側に位置する。　

第２基板保持部５０は、第２基板４０を第１基板１０に対してＸ方向に並んだ状態で保持する。具体的には、第２基板保持部５０は、第２基板４０を第１基板１０側から保持する本体側保持板部５１と、第２基板４０をプローブ７１側から保持するプローブ側保持板部５２とを有する。本体側保持板部５１は、第２保持板部である。プローブ側保持板部５２は、第１保持板部である。　

第２基板保持部５０は、位置検出部６の少なくとも一部を収容可能な位置検出開口部５４を有する。位置検出開口部５４の詳細については、後述する。　

本体側保持板部５１は、Ｙ方向及びＺ方向に延びる板状である。本体側保持板部５１のＹ方向及びＺ方向の大きさは、第２基板４０のＹ方向及びＺ方向の大きさと同様である。本体側保持板部５１は、剛性の高い金属材料によって構成されている。前記金属材料は、例えば、アルミニウムを有する金属である。本体側保持板部５１は、第２基板４０の第１基板側に位置している。　

図２及び図４に示すように、本体側保持板部５１は、厚み方向に貫通する６つの矩形の開口部５１ａを有する。６つの開口部５１ａは、本体側保持板部５１において、第１基板側端子部４１に対応する位置に位置している。すなわち、６つの開口部５１ａによって、第１基板側端子部４１は、本体側保持板部５１から露出している。　

図４に示すように、本体側保持板部５１は、中央に、厚み方向に貫通するＸ方向から見て六角形状のプローブ接続孔５１ｂを有する。プローブ接続孔５１ｂは、本体側保持板部５１において、第２基板４０のプローブ接続端子部４２に対応する位置に位置している。すなわち、プローブ接続孔５１ｂによって、プローブ接続端子部４２は、本体側保持板部５１から露出している。　

本体側保持板部５１は、Ｙ方向に延びる一側端からＺ方向に向かって延びるＵ字状の切り欠き部５４ａを有する。切り欠き部５４ａは、位置検出開口部５４の一部である。　

プローブ側保持板部５２は、Ｙ方向及びＺ方向に延びる板状である。プローブ側保持板部５２のＹ方向及びＺ方向の大きさは、本体側保持板部５１のＹ方向及びＺ方向の大きさと同様である。プローブ側保持板部５２の厚みは、本体側保持板部５１の厚みよりも小さい。プローブ側保持板部５２は、剛性の高い金属材料によって構成されている。前記金属材料は、例えば、アルミニウムを有する金属である。プローブ側保持板部５２は、第２基板４０のプローブ７１側に位置している。　

図２に示すように、プローブ側保持板部５２は、中央に厚み方向に貫通するプローブ接続孔５２ａを有する。プローブ側保持板部５２のプローブ接続孔５２ａと第２基板４０のプローブ接続孔４０ａとは、Ｘ方向から見て同じ位置に位置している。　

プローブ側保持板部５２は、Ｙ方向に延びる一側端からＺ方向に向かって延びるＵ字状の切り欠き部５４ｂを有する。切り欠き部５４ｂは、位置検出開口部５４の一部である。　

本体側保持板部５１及びプローブ側保持板部５２は、それらの間に第２基板４０を挟み込んだ状態で、図示しない固定部材によって互いに連結されている。このように、第２基板４０を厚み方向の両側から挟み込むことで、第２基板４０の厚み方向の変形を抑制することができる。　

図２に示すように、接続導線６０は、第２基板４０と後述するプローブ７１とを電気的に接続する。接続導線６０の一方の端部は、第２基板４０のプローブ接続端子部４２に接続されている。接続導線６０の他方の端部は、第２基板４０のプローブ接続孔４０ａ及びプローブ側保持板部５２のプローブ接続孔５２ａを通って、プローブ７１に接続されている。　

プローブユニット７０は、プローブ側保持板部５２の第２基板４０側とは反対側に取り付けられている。プローブユニット７０は、プローブ７１と、プローブ支持部７２とを有する。　

プローブ７１は、Ｘ方向に延びる。プローブ７１は、先端が被検査基板Ｗの端子に接触することで、被検査基板Ｗが有する電気回路の信号を検出する。　

プローブ７１の第２基板４０側の端部には、接続導線６０の一方の端部が電気的に接続されている。接続導線６０の他方の端部は、第２基板４０に電気的に接続されている。これにより、接続導線６０を介して、プローブ７１が検出した被検査基板Ｗが有する電気回路の信号が、第２基板４０に伝達される。　

プローブ支持部７２は、第２基板保持部５０に対してプローブ７１を支持する。プローブ支持部７２は、図示しない固定部材によって、プローブ側保持板部５２に固定されている。前記固定部材は、例えば、ネジ、ボルト等である。これにより、プローブユニット７０は、第２基板保持部５０に保持される。　

図２に示すように、電気接続部８０は、第１基板１０と第２基板４０との間に位置している。本実施形態では、検査治具４は、６つの電気接続部８０を有する。各電気接続部８０の第１基板１０側は、第１基板収容部２０の開口部２０ｂ内に収容され、図示しない固定部材によって、第１基板収容部２０に固定されている。各電気接続部８０の第２基板４０側は、本体側保持板部５１の開口部５１ａ内に収容されている。　

電気接続部８０は、第１基板１０側に、第１接続部８１を有する。第１接続部８１は、第１基板１０の第２基板側端子部１２と接触する複数の接触端子を含む。電気接続部８０は、第２基板４０側に、第２接続部８２を有する。第２接続部８２は、第２基板４０の第１基板側端子部４１と接触する複数の接触端子を含む。第１接続部８１及び第２接続部８２のうち少なくとも一部は、弾性部材の弾性力によってＸ方向に伸縮可能である。　

本実施形態では、電気接続部８０は、ポゴピンによって構成されている。すなわち、第１接続部８１が第１基板１０の第２基板側端子部１２に押しつけられ、第２接続部８２が第２基板４０の第１基板側端子部４１に押しつけられている。これにより、第１基板１０及び第２基板４０は、電気接続部８０を介して電気的に接続されている。　

このとき、第２基板４０は、電気接続部８０の反力を受けるため、第１基板１０側とは反対側に変形しやすい。しかしながら、第２基板４０は、第１基板１０側とは反対側から保持するプローブ側保持板部５２によって保持されている。すなわち、本実施形態では、第２基板保持部５０は、第２基板４０の厚み方向において、第２基板４０を、第１基板１０側とは厚み方向の反対側から保持する板状のプローブ側保持板部５２を有する。これにより、電気接続部８０が第２基板４０に電気的に接触した状態で、第２基板４０が厚み方向に変形するのを抑制する。　

以上の構成の検査治具４により、プローブ７１、接続導線６０、第２基板４０のプローブ接続端子部４２及び第１基板側端子部４１、電気接続部８０、第１基板１０の第２基板側端子部１２及び本体側端子部１１を介して、被検査基板Ｗの電気検査を行うことができる。なお、第２基板４０では、プローブ接続端子部４２における端子間の間隔よりも、第１基板側端子部４１における端子間の間隔を広くすることができる。第１基板１０では、第２基板側端子部１２における端子間の間隔よりも、本体側端子部１１における端子間の間隔を広くすることができる。これにより、検査治具４は、被検査基板Ｗの端子間の間隔が非常に狭い場合であっても、本体側端子部１１の端子間の間隔を検査処理部３によって信号を検出可能な間隔にすることができる。　

（位置検出開口部）　次に、図３、図６Ａ及び図６Ｂを用いて、位置検出開口部５４について詳細に説明する。図６Ａは、被検査基板Ｗの検査位置を取得する際の被検査基板Ｗの位置を示す図である。図６Ｂは、被検査基板Ｗの検査をする際の被検査基板Ｗの位置を示す図である。既述のように、位置検出開口部５４は、第２基板保持部５０が有する切り欠き部である。位置検出開口部５４は、本体側保持板部５１の切り欠き部５４ａ及びプローブ側保持板部５２の切り欠き部５４ｂを含む。　

図３に示すように、本実施形態では、平板部２及び第２基板４０も、それぞれ、位置検出開口部５４に対応する位置に、切り欠き部２ｂ及び切り欠き部４０ｂを有する。また、第１基板ユニット８は、平板部２の切り欠き部２ｂを覆わない位置に取り付けられている。これにより、回路基板検査装置１は、Ｘ方向の一方側から他方側に亘って延び、且つ、位置検出部６の少なくとも一部を収容可能な位置検出開口部５４を有する。これにより、回路基板検査装置１は、外周よりもプローブユニット７０に近い位置で位置検出部６を収容できる。なお、平板部２及び第２基板４０は、位置検出部６と干渉しない形状であれば、切り欠き部を有さなくてもよい。　

図６Ａに示すように、回路基板検査装置１は、被検査基板Ｗの検査位置を取得する際には、被検査基板Ｗを、位置検出部６と対向する位置に位置付ける。また、図６Ｂに示すように、回路基板検査装置１は、被検査基板Ｗの検査をする際には、被検査基板Ｗの電気回路の端子がプローブユニット７０のプローブ７１と接触
する位置に位置付ける。すなわち、被検査基板Ｗは、位置検出部６と対向する位置から、プローブ７１の先端に接触する位置に移動する。したがって、位置検出部６とプローブユニット７０との間の距離が短いほど、被検査基板Ｗが移動するのに要する時間が短くなる。　

回路基板検査装置１では、プローブユニット７０を支持する第２基板保持部５０は、Ｘ方向から見て、その外周からプローブユニット７０に向かって凹んだ位置検出開口部５４を有する。位置検出部６の少なくとも一部は、位置検出開口部５４に収容されている。すなわち、回路基板検査装置１では、位置検出開口部５４によって、位置検出部６を第２基板保持部５０と干渉することなく、プローブ７１の近くに位置付けることができる。したがって、回路基板検査装置１は、位置検出開口部５４によって、位置検出部６とプローブ７１との間の距離を短くすることができる。これにより、位置検出部６で被検査基板Ｗの検査位置を確認した後に、プローブ７１が前記検査位置まで相対移動する距離を短くすることができる。よって、被検査基板Ｗの検査時間を短縮することができる。また、プローブ７１が相対移動する距離が短くなるため、移動誤差が小さくなる。したがって、プローブ７１を検査位置に精度よく位置付けることができる。　

本実施形態では、位置検出開口部５４は、第２基板４０をＸ方向から見て、第２基板保持部５０の一側端からプローブユニット７０に向かって延びる切り欠き部である。Ｘ方向とは、第２基板の一方側の面の法線方向である。すなわち、位置検出開口部５４は、第２基板４０をその一方の面の法線方向から見て、第２基板保持部５０の外周からプローブユニット７０に向かって延びる切り欠き部である。　

これにより、検査する被検査基板Ｗの電気回路の種類が異なる場合に、第２基板４０を容易に交換することができる。すなわち、第２基板４０を保持する第２基板保持部５０の切り欠き部内に、位置検出部６が位置付けられているため、位置検出部６を回路基板検査装置１から取り外すことなく、第２基板４０及び第２基板保持部５０を交換することができる。しかも、前記切り欠き部は、第２基板保持部５０の外周からプローブユニット７０に向かって延びているため、位置検出部６をプローブ７１に対してより近い位置に位置付けることができる。したがって、被検査基板Ｗを検査する際の検査治具４に対する移動距離をより短くすることができる。よって、被検査基板Ｗの検査時間をより短縮することができる。　

既述のように、第２基板４０が電気接続部８０の反力を受けて変形するのを抑制するために、第２基板４０は、電気接続部８０とは反対側に位置するプローブ側保持板部５２によって保持されている。プローブ側保持板部５２が切り欠き部５４ｂを有する構成では、プローブ側保持板部５２は、第２基板４０の前記変形を抑制するための剛性が低下する可能性がある。　

しかしながら、本実施形態では、第２基板保持部５０は、第２基板４０の厚み方向において、第２基板４０に対してプローブ側保持板部５２の反対側に位置し且つ第２基板４０をプローブ側保持板部５２とともに挟み込む本体側保持板部５１を有する。これにより、第２基板保持部５０の剛性を向上することができる。よって、第２基板保持部５０が切り欠き部を有する場合でも、第２基板保持部５０の剛性を確保することができる。したがって、上述の構成により、第２基板４０の変形を抑制しつつ、検査時間を短縮可能な検査治具４を提供することができる。　

本実施形態に係る検査治具４は、回路基板の電気回路を検査する検査処理部３と、前記回路基板に対して検査処理部３を位置決めする際に用いられる位置検出部６と、を有する回路基板検査装置１に取り付けられる検査治具４である。検査治具４は、前記回路基板に接触するプローブ７１を有するプローブユニット７０と、検査処理部３によって信号が検出される第１基板１０と、第１基板１０に対して該第１基板１０の厚み方向に並んで位置し、プローブ７１と電気的に接続される第２基板４０と、第１基板１０及び第２基板４０を電気的に接続する電気接続部８０と、第１基板１０と第２基板４０との間で電気接続部８０を挟み込んだ状態で、第２基板４０を、第１基板１０に対して保持し且つ第１基板１０側とは反対側でプローブユニット７０を保持する第２基板保持部５０と、を有する。第２基板保持部５０は、第２基板保持部５０の厚み方向から見て、位置検出部６と重なる位置に、第２基板保持部５０を厚み方向に貫通する位置検出開口部５４を有する。　

これにより、位置検出部６が第２基板保持部５０と干渉するのを防止できる。そして、上述の構成により、位置検出部６で回路基板の検査位置を確認した後に、プローブ７１が前記検査位置まで相対移動する距離を短くすることができる。よって、回路基板の検査時間を短縮することができる。　

また、本実施形態に係る回路基板検査装置１は、被検査基板Ｗに対して検査処理部３を位置決めする際に用いられる位置検出部６と、検査治具４と、を備える。　

これにより、検査時間を短縮可能な回路基板検査装置１を提供することができる。　

（その他の実施形態）　以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。　

前記実施形態では、検査治具４の位置検出開口部５４は、厚み方向から見て、第２基板保持部５０の外周から内側に向かって延びる切り欠きである。しかしながら、検査治具１０４の位置検出開口部１５４は、図７に示すように、第２基板保持部１５０の本体側保持板部１５１及びプローブ側保持板部１５２をそれらの厚み方向に貫通する貫通孔であってもよい。これにより、位置検出開口部１５４は、前記貫通孔内に位置検出部６の少なくとも一部を収容することができる。　

前記実施形態では、位置検出開口部５４は、Ｘ方向から見て、Ｕ字状の切り欠き部である。しかしながら、位置検出開口部は、位置検出部の少なくとも一部を収容可能で且つ切り欠きがプローブユニットに向かって延びる形状あれば、どのような形状であってもよい。　

前記実施形態では、回路基板検査装置１の第２基板保持部５０，１５０は、位置検出部６の少なくとも一部を収容する位置検出開口部５４，１５４を有する。しかしながら、回路基板検査装置１０１の第２基板保持部２５０は、第２基板保持部２５０を厚み方向に貫通するが、位置検出部を収容しない位置検出開口部２５４を有してもよい。例えば、図８に示すように、回路基板検査装置１０１では、位置検出部２０６は、第２基板保持部２５０に対し、位置検出開口部２５４を挟んで被検査基板Ｗ側とは反対側に位置している。位置検出部２０６は、位置検出開口部２５４によって、第２基板保持部２５０と干渉することなく、被検査基板Ｗの検査位置を取得することができる。これにより、検査時間を短縮可能な回路基板検査装置１を提供することができる。なお、位置検出開口部１５４は、切り欠きであってもよいし、貫通孔であってもよい。　

前記実施形態では、回路基板検査装置１が６つの検査処理部３を有する場合を例として説明した。このため、平板部２は、６つの開口部２ａを有し、２つの第１基板収容部２０は、併せて、６つの開口部２０ｂを有し、本体側保持板部５１は、６つの開口部５１ａを有する。しかしながら、検査処理部の数に応じた電気接続を構成することができれば、各部材の開口部の数はいくつであってもよい。　

前記実施形態では、回路基板検査装置１が６つの検査処理部３を有する場合を例として説明した。このため、２つの第１基板１０は、併せて、６つの本体側端子部１１と６つの第２基板側端子部１２とを有し、第２基板４０は、６つの第１基板側端子部４１と６つのプローブ接続端子部４２とを有する。そして、回路基板検査装置１は、６つの電気接続部８０を有する。しかしながら、検査処理部の数に応じて電気接続できれば、各部材の端子部の数は、いくつであってもよい。また、電気接続部の数は、いくつであってもよい。　

前記実施形態では、回路基板検査装置１は、２つの第１基板ユニット８を有する。しかしながら、第１基板ユニットの数は、２つ以外であってもよい。　

前記実施形態では、２つの第１基板ユニット８は、位置検出開口部５４と干渉しない位置に位置している。このため、第１基板ユニット８は位置検出開口部５４を収容する切り欠き部を有さない。しかしながら、第１基板ユニットは、位置検出開口部と干渉する位置に位置していてもよい。この場合、第１基板ユニットは、位置検出開口部に対応する位置に切り欠き部を有していればよい。　

前記実施形態では、電気接続部８０は、第１基板ユニット８に取り付けられている。しかしながら、電気接続部は、第２基板及び第１基板に挟み込まれて保持される構成であってもよい。　

前記実施形態では、電気接続部８０は、少なくとも一部が弾性部材の弾性力によってＸ方向に伸縮可能な第１接続部８１及び第２接続部８２を有する。しかしながら、電気接続部は、Ｘ方向に伸縮しない第１接続部及び第２接続部を有する構成であってもよい。　

前記実施形態では、第２基板４０を保持する第２基板保持部５０は、本体側保持板部５１とプローブ側保持板部５２とを有する。しかしながら、第２基板保持部は、本体側保持板部及びプローブ側保持板部のいずれか一方を有する構成であってもよい。　

前記実施形態では、開口部２ａ、１０ａ、５１ａは、Ｘ方向から見て矩形状である。しかしながら、開口部は、開口部に収容される部材の端子部と、開口部によって露出される部材の端子部との電気的接続を妨げない形状であればよい。　

前記実施形態では、プローブ接続孔５１ｂは、Ｘ方向から見て六角形状である。しかしながら、プローブ接続孔は他の形状であってもよい。

本発明は、検査対象物をカメラで確認してから、前記検査対象物を検査治具に位置付ける回路基板の検査装置に適用可能である。

１、１０１　回路基板検査装置２　平板部２ａ　開口部２ｂ　切り欠き部３　検査処理部４，１０４　検査治具５　検査基板載置テーブル６、１０６　位置検出部７　制御部８　第１基板ユニット９　第２基板ユニット１０　第１基板１１　本体側端子部１２　第２基板側端子部２０　第１基板収容部２０ａ　凹部２０ｂ　開口部４０　第２基板４０ａ　プローブ接続孔４０ｂ　切り欠き部４１　第１基板側端子部４２　プローブ接続端子部５０、１５０、２５０　第２基板保持部５１、１５１　本体側保持板部（第２保持板部）５１ａ　開口部５１ｂ　プローブ接続孔５２，１５２　プローブ側保持板部（第１保持板部）５２ａ　プローブ接続孔５４、１５４、２５４　位置検出開口部５４ａ　切り欠き部５４ｂ　切り欠き部６０　接続導線７０　プローブユニット７１　プローブ７２　プローブ支持部８０　電気接続部８１　第１接続部８２　第２接続部Ｗ　被検査基板

Claims (9)

1. 回路基板の電気回路を検査する検査処理部と、
   
   　前記回路基板に対して前記検査処理部を位置決めする際に用いられる位置検出部と、
   
   を有する回路基板検査装置に取り付けられる検査治具であって、
   
   　前記回路基板に接触するプローブを有するプローブユニットと、
   
   　前記検査処理部によって信号が検出される第１基板と、
   
   　前記第１基板に対して該第１基板の厚み方向に並んで位置し、前記プローブと電気的に接続される第２基板と、
   
   　前記第１基板及び前記第２基板を電気的に接続する電気接続部と、
   
   　前記第１基板と前記第２基板との間で前記電気接続部を挟み込んだ状態で、前記第２基板を、前記第１基板に対して保持し且つ前記第１基板側とは反対側で前記プローブユニットを保持する第２基板保持部と、
   
   を有し、
   
   　前記第２基板保持部は、前記第２基板保持部の厚み方向から見て、前記位置検出部と重なる位置に、前記第２基板保持部を厚み方向に貫通する位置検出開口部を有する、検査治具。
2. 請求項１に記載の検査治具において、
   
   　前記位置検出開口部は、前記位置検出部の少なくとも一部を収容可能な、検査治具。
3. 請求項１または２に記載の検査治具において、
   
   　前記位置検出開口部は、は、前記第２基板をその一方の面の法線方向から見て、前記第２基板保持部の外周から前記プローブユニットに向かって延びる切り欠き部である、検査治具。
4. 請求項１または２に記載の検査治具において、　前記位置検出開口部は、貫通孔である、検査治具。
5. 請求項１から４のいずれか一つに記載の検査治具において、
   
   　前記第２基板保持部は、前記第２基板の厚み方向において、前記第２基板を、前記第１基板側とは反対側から保持する板状の第１保持板部を有する、検査治具。
6. 請求項５に記載の検査治具において、
   
   　前記第２基板保持部は、前記第２基板の厚み方向において、前記第２基板に対して前記第１保持板部の反対側に位置し且つ前記第２基板を前記第１保持板部とともに挟み込む第２保持板部を有する、検査治具。
7. 回路基板の電気回路を検査する検査処理部と、
   
   　前記回路基板に対して前記検査処理部を位置決めする際に用いられる位置検出部と、
   
   　請求項１から６のいずれか一つに記載の検査治具と、
   
   を備えた回路基板検査装置。
8. 請求項７に記載の回路基板検査装置において、
   
   　前記位置検出部の少なくとも一部は、前記位置検出開口部に収容されている、
   
   回路基板検査装置。
9. 請求項７に記載の回路基板検査装置において、
   
   　前記位置検出部は、前記第２基板保持部に対し、前記位置検出開口部を挟んで前記回路基板側とは反対側に位置している、
   
   回路基板検査装置。

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