WO2021165713A1 - 車両用バンパー - Google Patents

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竹本真一郎
三原真弥
小山将樹
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日産自動車株式会社
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Abstract

車両用バンパーは、金属製のバンパービーム部の左右両端側に、金属製のビームエクステンション部を一体的に備え、パンパービーム部及びビームエクステンション部が、竪壁部、上壁部及び下壁部を夫々有すると共に、各壁部が形成する空処の内面に、樹脂製の補強リブが接合してあり、ビームエクステンション部における上壁部及び下壁部の延出寸法が、バンパービーム部における上壁部及び下壁部の延出寸法よりも大きいと共に、前記ビームエクステンション部における前記補強リブが、前記ビームエクステンション部の前記竪壁部、前記上壁部及び前記下壁部に接合してあり、バンパービーム部の剛性が、ビームエクステンション部の剛性よりも高い。

Description

車両用バンパー
 本発明は、自動車等の車両に用いられる車両用バンパーに関するものである。
 従来の車両用バンパーとしては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の車両用バンパーは、繊維強化樹脂製のバンパービームと繊維強化樹脂製のバンパーエクステンションとを一体に成形したものである。バンパービームは、強化繊維を一方向に引き揃えた一方向材と、強化繊維を織り込んだクロス材を有する部材から成り、Θ形状の断面を有している。この車両用バンパーは、軽量な構成でありながら望ましい強度や剛性を有しつつ、衝突等の大きな外力に対するエネルギー吸収性能を発現する。
日本国特許第6265889号公報
 ところが、上記したような車両用バンパーは、繊維強化樹脂の一体成形構造であるから、軽量化には有利であるが、衝突等の大きな外力を受けた際にビームエクステンションが途中で割れると、衝撃エネルギーを充分に吸収できない虞がある。つまり、繊維強化樹脂製の車両用バンパーは、破壊を伴って衝撃エネルギーを吸収する。この際、できるだけ細かく破壊されることが望ましいが、外力の位置等により大きな塊で割れることがあり、大きな割れが生じると抵抗力が急激に低下する。このため、従来の車両用バンパーでは、衝撃エネルギーの吸収性能が不充分であるという問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
 本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、軽量化を実現しつつ、衝突等の大きな外力による衝撃エネルギーを確実に吸収することができる車両用バンパーを提供することを目的としている。
 本発明に係わる車両用バンパーは、金属製のバンパービーム部の左右両端側に、車体への固定部位である金属製のビームエクステンション部を一体的に備えている。この車両用バンパーは、バンパービーム部及びビームエクステンション部が、車体側に対向する竪壁部と、竪壁部の上端及び下端から車体側に延出する上壁部及び下壁部とを夫々有すると共に、竪壁部、上壁部及び下壁部が形成する空処の内面に、樹脂製の補強リブが接合してある。また、車両用バンパーは、ビームエクステンション部における上壁部及び下壁部の延出寸法が、バンパービーム部における上壁部及び下壁部の延出寸法よりも大きいと共に、ビームエクステンション部における補強リブが、ビームエクステンション部の竪壁部、上壁部及び下壁部に接合してあり、バンパービーム部の剛性が、ビームエクステンション部の剛性よりも高いことを特徴としている。
 本発明に係わる車両用バンパーは、バンパービーム部及びビームエクステンション部が、いずれも金属製であり、竪壁部、上壁部及び下壁部を有すると共に、各壁部の内側に空処を形成し、その空処の内面に樹脂製の補強リブを接合した構造である。車両用バンパーは、上記構造にすることで、軽量化を実現しつつバンパー自体の所定の剛性を確保している。
 そして、車両用バンパーは、衝突等の大きな外力が加わった場合、相対的に剛性が低いビームエクステンション部で主に衝撃エネルギーを吸収する。この際、車両用バンパーは、延び特性を有する金属に硬い樹脂(補強リブ)を接合した構造であると共に、ビームエクステンション部における補強リブを、ビームエクステンション部の竪壁部、上壁部及び下壁部の三辺に接合した構造であるから、単に補強リブが破壊されるのではなく、金属が座屈変形しながら補強リブが破壊される。これにより、車両用バンパーでは、ビームエクステンション部で衝撃エネルギーを吸収する際、金属の変形に伴って補強リブが大きく割れることなく細かく破壊される。
 このようにして、本発明に係る車両用バンパーは、軽量化を実現しつつ、衝突等の大きな外力による衝撃エネルギーを確実に吸収することができる。
本発明に係る車両用バンパーの裏側の斜視図である。 図1に示す車両用バンパーの正面側の斜視図である。 図1に示す車両用バンパーの平面図(A)、I−I線矢視に基づく断面図(B)、及びII−II線矢視に基づく断面図(C)である。 正面に外力を受けた状態を示す平面図である。 コーナーに外力を受けた状態を示す平面図である。 外力を受けた際の荷重と変位との関係を示すグラフである。
〈第1実施形態〉
 図1~図3は、本発明に係わる車両用バンパーの一実施形態を説明する図である。
 図示の車両用バンパーAは、金属製のバンパービーム部Bの左右両端側に、車体(図3に一部を点線で示す)Mへの固定部位である金属製のビームエクステンション部Eを一体的に備えている。なお、車両用バンパーAは、車本Mの前部又は後部に用いられるが、いずれも同等の基本構成を有するので、本実施形態では特に区別しない。また、本実施形態では、車体Mに固定した姿勢を基準にして、上下左右の方向や各構成部位の位置関係を説明する。
 バンパービーム部B及びビームエクステンション部Eは、溶接などのつなぎ目の無い金属製の一体構造物であって、材料がとくに限定されるものではないが、望ましくは高張力鋼などの鉄鋼材料が用いられ、その他、アルミニウム合金などを用いても良い。バンパービーム部B及びビームエクステンション部Eは、例えば、プレス加工、ダイキャスト加工等により成形し得る。
 バンパービーム部B及びビームエクステンション部Eは、車体M側に対向する竪壁部B1,E1と、竪壁部B1,E1の上端及び下端から車体側に延出する上壁部B2,E2及び下壁部B3,E3を夫々有する。そして、バンパービーム部B及びビームエクステンション部Eは、各壁部B1,E1,B2,E2,B3,E3により車体M側に開放された空処Bk,Ekを形成し、夫々の空処Bk,Ekの内面に、樹脂製の補強リブBr,Erが接合してある。とくに、ビームエクステンション部Eにおける補強リブErは、ビームエクステンション部Eの竪壁部E1、上壁部E2及び下壁部E3の三辺に接合してある。
 補強リブBr,Erは、材料がとくに限定されるものではないが、望ましくは繊維強化樹脂であって、例えば、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を母材とする炭繊維強化樹脂(CFRP)やガラス繊維強化樹脂(GFRP)であり、その他、エンジニアリングプラスチックなどを用いることもできる。補強リブBr,Erは、樹脂の射出成形や圧縮成形によりバンパービーム部B及びビームエクステンション部Eに直接接合することができる。
 上記の車両用バンパーAは、とくに図3に示すように、ビームエクステンション部Eにおける上壁部E2及び下壁部E2の延出寸法Eαが、バンパービーム部Bにおける上壁部B2及び下壁部B3の延出寸法Bαよりも大きい(Eα>Bα)。そこで、車両用バンパーAは、バンパービーム部Bから各ビームエクステンション部Eに至る間に、バンパービーム部Bの上壁部B2及び下壁部B3の延出寸法Bαが漸次増大する連続領域Cを有し、図3(A)に示す如く全体として平面視でアーチ形状を成している。図示例の連続領域Cは、平面視でR形状を有している。
 そして、車両用バンパーAは、バンパービーム部Bの剛性Bsが、ビームエクステンション部Eの剛性Esよりも高いものとなっている(Bs>Es)。また、車両用バンパーAは、より望ましい構成として、ビームエクステンション部Eの剛性Esに対して、連続領域Cの剛性Csが相対的に低いものとなっている(Es>Cs)。以下に、各部の剛性を相対的に異ならせるための具体的な構造を説明する。
 車両用バンパーAは、バンパービーム部Bにおける補強リブBrの総量が、ビームエクステンション部Eにおける補強リブErの総量よりも多い構造である。このような構造は、夫々の補強リブBr,Erの数、大きさ、形状及び1枚あたりの体積を適宜選択することで、バンパービーム部Bにおける補強リブBrの総量を相対的に多くすることができる。
 図示例のバンパービーム部Bには、複数の補強リブBrが複数方向に配列してある。具体的には、4枚の竪方向の補強リブBrを車両左右方向に所定間隔で配置し、中央寄りの2枚の補強リブBr間に、2枚の斜め方向の補強リブBrを交差させて配置し、中央寄りの補強リブBrと外側の補強リブBrと間に、2枚の斜め方向の補強リブBrを夫々配置している。
 図示例のビームエクステンション部Eには、複数(3枚)の補強リブErが車両左右方向に所定間隔で配列してある。各補強リブErは、先述したように、ビームエクステンション部Eの竪壁部E1、上壁部E2及び下壁部E3の三辺に接合してあると共に、車体Mの前後方向に対して実質的に平行に配置してある。よって、複数の補強リブErは、互いに平行に配置してある。ここで、ビームエクステンション部Eは、竪壁部E1、上壁部E2及び下壁部E3の側端部が、補強リブErよりも外側に張り出している構造である。換言すれば、ビームエクステンション部Eにおける補強リブErは、ビームエクステンション部Eの縁部よりも内側に配置してある。
 車両用バンパーAは、ビームエクステンション部Eの剛性Esに対して、連続領域Cの剛性Csを相対的に低くする具体例として、連続領域Cに補強リブが存在しない構造としている。なお、車両用バンパーAは、連続領域Cに補強リブを有する構成にすることも構わないが、この場合には、例えば、ビームエクステンション部Eの補強リブErの総量に対して、連続領域Cの補強リブの総量を相対的に低くすればよい。
 このようにして、車両用バンパーAは、バンパービーム部B、ビームエクステンション部E及び連続領域Cの順で、剛性が段階的に低くなる構造(Bs>Es>Cs)になっている。
 また、車両用バンパーAは、所定の剛性を確保するために、以下の構成を有する。すなわち、車両用バンパーAは、バンパービーム部Bが、上壁部B2及び下壁部B3の延出方向の先端に、外向きのフランジBf,Bfを夫々有し、図3(B)に示す如く車両横方向に渡って断面ハット形状を成している。バンパービーム部BのフランジBf,Bfは、連続領域Cにも形成してある。
 また、車両用バンパーAは、ビームエクステンション部Eが、上壁部E2及び下壁部E3の延出方向の先端に外向きのフランジEf,Efを夫々有し、図3(C)に示す如く車両横方向に渡って断面ハット形状を成している。ビームエクステンション部EのフランジEf,Efは、バンパービーム部BのフランジBfよりも大きく、車体Mへの固定部として用いられる。
 さらに、車両用バンパーAは、先述したように繊維強化樹脂製の補強リブBr、Erを採用することができ、この場合、各補強リブBr,Erは、上壁部B2,E2から下壁部B3,E3に至る方向に強化繊維を配向した状態に形成することが望ましい。
 なお、図示例の車両用バンパーAは、バンパービーム部Bの竪壁部B1に、車両左右方向に細長く且つ車両外側に開放された複数の溝部Gが形成してある。これにより、バンパービーム部Bの竪壁部B1は、表裏反転の凹凸形状になっており、このような構造によってもバンパービーム部Bの剛性を得ることができる。
 上記構成を備えた車両用バンパーAは、バンパービーム部B及びビームエクステンション部Eが、いずれも金属製であり、竪壁部B1,E1、上壁部B2,E2及び下壁部B3,E3を有すると共に、各壁部により形成した空処Bk,Ekの内面に樹脂製の補強リブBr,Erを接合した構造である。車両用バンパーAは、上記構造にすることで、軽量化を実現しつつ、バンパー自体の所定の剛性を確保している。
 また、車両用バンパーAは、バンパービーム部B及びビームエクステンション部Eが、上壁部B2,E2及び下壁部B3,E3の延出方向の先端、すなわち空処Bk,Ekの開口縁部にフランジBf,Efを夫々有し、車両横方向に渡って断面ハット形状を成す構造にすることによっても、軽量化を実現しつつバンパー自体の所定の剛性を確保している。
 さらに、車両用バンパーAは、バンパービーム部Bからビームエクステンション部Eに至る間に、バンパービーム部Bの上壁部B2及び下壁部B3の延出寸法Bαが漸次増大する連続領域Cを有し、全体として平面視でアーチ形状を成す構造にすることによっても、軽量化を実現しつつバンパー自体の所定の剛性を確保している。
 そして、車両用バンパーAは、衝突等の大きな外力が加わった場合、外力の方向が異なる場合については後述するが、基本的には、相対的に剛性が低いビームエクステンション部Eで主に衝撃エネルギーを吸収する。この際、繊維強化樹脂の一体成形構造の車両用バンパーでは、大きな塊で割れることがあり、大きな割れが生じると、抵抗力が急激に低下したり車体から脱落したりする。
 これに対して、上記の車両用バンパーAは、延び特性を有する金属に硬い樹脂(補強リブ)を接合した構造であると共に、ビームエクステンション部Eにおける補強リブErを、ビームエクステンション部Eの竪壁部E1、上壁部E2及び下壁部E3の三辺に接合した構造であるから、単に補強リブBr,Erが破壊されるのではなく、金属が座屈変形しながら補強リブBr,Erが破壊される。これにより、車両用バンパーAは、ビームエクステンション部Eで衝撃エネルギーを吸収する際、金属の変形に伴って補強リブErが大きく割れることなく細かく破壊される。
 このようにして、上記の車両用バンパーAは、軽量化を実現しつつ、衝突等の大きな外力による衝撃エネルギーを確実に吸収することができ、また、車体Mからの脱落も防止することができる。
 ここで、車両用バンパーAでは、仮に、ビームエクステンション部Eにおける補強リブErが、ビームエクステンション部Eの竪壁部E1、上壁部E2及び下壁部E3のいずれかと離間した構造や、車両Mの前後方向に対して傾斜した構造であると、ビームエクステンション部Eに外力が加わった際、金属の座屈だけが先行して抵抗力が急激に低下したり、補強リブErに大きな割れが生じて抵抗力が急激に低下したりすることがある。
 そこで、上記の車両用バンパーAでは、ビームエクステンション部Eにおける補強リブErを、ビームエクステンション部Eの竪壁部E1、上壁部E2及び下壁部E3の三辺に接合した構造にすると共に、車体Mの前後方向に対して実質的に平行に配置している。これにより、車両用バンパーAは、ビームエクステンション部Eに外力が加わった際、金属の座屈と補強リブErの破壊をほぼ同時に進行させ、抵抗力が急激に低下するような事態を未然に阻止して、外力による衝撃エネルギーを効率良く吸収することができる。
 図4は、衝突試験用のインパクタIPにより、正面に大きな外力を受けた状態を示す図である。本実施形態の車両用バンパーAは、バンパービーム部B、ビームエクステンション部E及び連続領域Cの順で、剛性が段階的に低くなる構造(Bs>Es>Cs)であるから、正面に外力を受けると、最も剛性の低い連続領域Cが座屈する。その後、車両用バンパーAは、ビームエクステンション部Eにおいて、金属が座屈変形しながら補強リブErが破壊され、最終的にバンパービーム部Bにおいて、金属が座屈変形しながら補強リブBrが破壊される。
 車両用バンパーAは、上記の如く、連続領域C、バンパーエクステンション部E及びバンパービーム部Bにおいて、金属の座屈変形及び補強リブBr.Erの破壊を段階的に行うことで、衝撃エネルギーを効果的に吸収することができる。
 上記の車両用バンパーAは、バンパービーム部Bにおける補強リブBrの総量を、ビームエクステンション部Eにおける補強リブErの総量よりも多くすることで、簡単な構造で軽量化を実現しつつ、バンパービーム部Bの剛性を相対的に高くすることができ、衝撃エネルギーの吸収性能をより高めることができる。
 また、上記の車両用バンパーAは、バンパービーム部Bにおいて、複数の補強リブBrを複数方向に配列することで、簡単な構造で軽量化を実現しつつ、バンパービーム部Bの剛性を相対的に高くすることができ、衝撃エネルギーの吸収性能をより高めることができる。
 さらに、上記の車両用バンパーAは、バンパービーム部B及びビームエクステンション部EがフランジBf,Efを夫々有し、車両横方向に渡って断面ハット形状を成す構造を採用したことにより、大きな外力を受けた際に、上壁部B2,E2及び下壁部B3,E3が上下に開くように容易に変形するのを防止する。これにより、車両用バンパーAは、軽量化に有利な開断面構造でありながら、薄い金属の容易な座屈変形を抑制して、大きな外力による衝撃エネルギーの吸収性能をより高めることができる。
 さらに、上記の車両用バンパーAは、上壁部B2,E2から下壁部B3,E3に至る方向に強化繊維を配向した繊維強化樹脂製の補強リブBr,Erを採用することで、大きな外力を受けた際に、上壁部B2,E2及び下壁部B3,E3が上下に開くように容易に変形するのを防止する。これにより、車両用バンパーAは、薄い金属の容易な座屈変形を抑制して、大きな外力による衝撃エネルギーの吸収性能をより高める。
 さらに、上記の車両用バンパーAは、バンパービーム部Bからビームエクステンション部Eに至る間に連続領域Cを有し、全体として平面視でアーチ形状を成しているので、正面から外力を受けた際に、金属板が撓むように変形しようとする応力に対して、その変形を抑制する。これにより、車両用バンパーAは、軽量化に有利な開断面構造でありながら、薄い金属の容易な座屈変形を抑制して、大きな外力による衝撃エネルギーの吸収性能をより高めることができる。
 さらに、上記の車両用バンパーAは、連続領域Cに補強リブが存在しない構成を採用することで、バンパーエクステンション部Eの剛性に対して連続領域Cの剛性を相対的に低くする構造を簡単に得ることができ、上記した衝撃エネルギーの吸収性能の向上に貢献することができる。
 図5は、衝突試験用のインパクタIPにより、コーナー部に大きな外力を受けた状態を示す図である。車両用バンパーAは、主にビームエクステンション部Eにおいて金属が座屈変形しながら補強リブErが破壊され、衝撃エネルギーを吸収する。
 この際、車両用バンパーAは、ビームエクステンション部Eにおいて、夫々独立した複数の補強リブErが、車両左右方向に所定間隔で配列してあるので、コーナー部に外力を受けた際に、金属の座屈変形に伴って外側の補強リブErから順に破壊が生じることとなり、衝撃エネルギーを効果的に吸収すると共に、車体Mからの脱落をより確実に防止し得る。
 また、上記の車両用バンパーAは、ビームエクステンション部Eの竪壁部E1、上壁部E2及び下壁部E3の側端部が、補強リブErよりも外側に張り出しているので、コーナー部に外力を受けた際に、補強リブErが先に破壊されるのを阻止する。つまり、車両用バンパーAは、外力を受けた際に、先に金属を座屈変形させて補強リブErを破壊させるようにし、これにより、衝撃エネルギーの吸収性能をより向上させる。
 図6は、車両用バンパーAにおいて、外力を受けた際の荷重と変位との関係を示すグラフである。バンパービーム部Bの剛性とビームエクステンション部Eの剛性は、図4及び図5に示すように、夫々に荷重を加えて、その際の変位を図ることで比較する。図4に示すように、バンパービーム部Bに外力を加えた場合、荷重と変位の関係は図6中の勾配1となる。また、図5に示すように、バンパービーム部Bに外力を加えた場合、荷重と変位の関係は図6中の勾配2となる。図6は、傾きが大きい勾配1すなわちバンパービーム部Bの方が、ビームエクステンション部Eよりも高剛性であることを示している。
 なお、本発明に係る車両用バンパーは、その構成が上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
 A 車両用バンパー
 Bバンパービーム部
 C 連続領域
 E ビームエクステンション部
 M車体
 B1,E2 竪壁部
 B2,E2 上壁部
 B3,E3 下壁部
 Bf,Ef フランジ
 Bk,Ek 空処
 Br,Er 補強リブ

Claims (10)

  1.  金属製のバンパービーム部の左右両端側に、車体への固定部位である金属製のビームエクステンション部を一体的に備えた車両用バンパーであって、
     前記バンパービーム部及び前記ビームエクステンション部は、
     車体側に対向する竪壁部と、前記竪壁部の上端及び下端から車体側に延出する上壁部及び下壁部とを夫々有すると共に、前記竪壁部、前記上壁部及び前記下壁部が形成する空処の内面に、樹脂製の補強リブが接合してあり、
     前記ビームエクステンション部における前記上壁部及び前記下壁部の延出寸法が、前記バンパービーム部における前記上壁部及び前記下壁部の延出寸法よりも大きいと共に、前記ビームエクステンション部における前記補強リブが、前記ビームエクステンション部の前記竪壁部、前記上壁部及び前記下壁部に接合してあり、
     前記バンパービーム部の剛性が、前記ビームエクステンション部の剛性よりも高いことを特徴とする車両用バンパー。
  2.  前記バンパービーム部における前記補強リブの総量が、前記ビームエクステンション部における前記補強リブの総量よりも多いことを特徴とする請求項1に記載の車両用バンパー。
  3.  前記バンパービーム部には、複数の前記補強リブが、複数方向に配列してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用バンパー。
  4.  前記ビームエクステンション部には、複数の前記補強リブが、車両左右方向に所定間隔で配列してあることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の車両用バンパー。
  5.  前記バンパービーム部及び前記ビームエクステンション部が、前記上壁部及び前記下壁部の延出方向の先端にフランジを夫々有し、車両横方向に渡って断面ハット形状を成していることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用バンパー。
  6.  前記補強リブが、前記上壁部から前記下壁部に至る方向に強化繊維を配向した繊維強化樹脂製であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の車両用バンパー。
  7.  前記バンパービーム部から前記ビームエクステンション部に至る間に、前記上壁部及び前記下壁部の延出寸法が漸次増大する連続領域を有し、全体として平面視でアーチ形状を成していることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の車両用バンパー。
  8.  前記バンパーエクステンション部の剛性に対して、前記連続領域の剛性が相対的に低いことを特徴とする請求項7に記載の車両用バンパー。
  9.  前記連続領域に前記補強リブが存在しないことを特徴とする請求項8に記載の車両用バンパー。
  10.  前記ビームエクステンション部は、前記竪壁部、前記上壁部及び前記下壁部の側端部が、前記補強リブよりも外側に張り出していることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の車両用バンパー。
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