JP2016097719A - 自動車用バンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】 バンパービームおよびバンパービームエクステンションを斜めに接続する金属ガセットのエネルギー吸収効果を高める。
【解決手段】 バンパービーム12およびバンパービームエクステンション13の接続部を補強する左右一対の金属ガセット14は、バンパービーム12の前後方向内面に固定される第1固定部14aと、バンパービームエクステンション13の車幅方向内面に固定される第2固定部14bと、第1固定部14aおよび第2固定部14bを斜めに接続する中間部14cとからなるので、金属ガセット14は全長に亙って一定断面の確保が容易になり、衝突初期に金属ガセット14が曲げ変形する際のエネルギー吸収量を増加させることができるだけでなく、衝突後期には金属ガセット14が座屈すると同時にバンパービームエクステンション13の繊維と樹脂とが分離して破壊し、その相乗効果で衝突エネルギーの吸収量が増加する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車幅方向に配置された繊維強化樹脂製のバンパービームと、前後方向に配置されて前記バンパービームの車幅方向両端を支持する左右一対の繊維強化樹脂製のバンパービームエクステンションとを備える自動車用バンパーに関する。
前後方向に配置した左右一対のバンパービームエクステンションの後端の車幅方向内面に、車幅方向に配置したリヤバンパービームの車幅方向外端を接続するとともに、斜めに配置した左右一対の金属ガセットで、リヤバンパービームの前面とバンパービームエクステンションの前端とを接続したものが、下記特許文献1により公知である。
EP2380781
ところで、上記従来のものの金属ガセットは、リヤバンパービームの前面に接続される一方の端部と、リヤバンパービームおよびバンパービームエクステンション間を斜めに接続する中間部とが断面二次モーメントが大きい断面形状を有しているが、バンパービームエクステンションの前端の車幅方向内面に接続される他方の端部が断面二次モーメントが小さい平板状に形成されているため、後面衝突の衝突荷重がリヤバンパービームから金属ガセットに入力したとき、金属ガセットが前記他方の端部において簡単に折れ曲がってしまい、エネルギー吸収効果が低下する可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、バンパービームおよびバンパービームエクステンションを斜めに接続する金属ガセットのエネルギー吸収効果を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、車幅方向に配置された繊維強化樹脂製のバンパービームと、前後方向に配置されて前記バンパービームの車幅方向両端を支持する左右一対の繊維強化樹脂製のバンパービームエクステンションとを備える自動車用バンパーであって、前記バンパービームおよび前記バンパービームエクステンションの接続部を補強する左右一対の金属ガセットを備え、前記金属ガセットは、車幅方向に延びて前記バンパービームの前後方向内面に固定される第1固定部と、前記第1固定部の車幅方向外端から前後方向内側かつ車幅方向外側に斜めに延びる中間部と、前記中間部の前後方向内端に形成した屈曲部から前後方向内側に延びて前記バンパービームエクステンションの車幅方向内面に固定される第2固定部とからなることを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記金属ガセットは、少なくとも前記中間部の上下方向断面が屈曲あるいは湾曲することを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記バンパービームエクステンションは、連続繊維を前後方向とそれに直交する方向とに配向した連続繊維強化樹脂層を含み、前記金属ガセットの前記第2固定部に機械的に結合されることを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記バンパービームは外側の連続繊維強化樹脂層と内側の不連続繊維強化樹脂層とを積層した2層構造であり、前記連続繊維強化樹脂層は車幅方向に配向した連続繊維と、車幅方向に対して直交する方向に配向した連続繊維とを含み、前記不連続繊維強化樹脂層は前記連続繊維強化樹脂層の端部を囲みながら上面および下面の前後方向内端を前後方向外側に折り返した延長部を備えることを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項4の構成に加えて、前記バンパービームの前記不連続繊維強化樹脂層は、前記金属ガセットの前記第1固定部との結合部の近傍の車幅方向中心側に上下方向に延びる補強リブを備えることを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記左右一対の金属ガセット間の前後方向内側にエンジンのラジエータあるいは空調装置のコンデンサを前後移動可能に配置したことを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、請求項1〜請求項6の何れか1項の構成に加えて、前記バンパービームは前記左右一対のバンパービームエクステンションの前後方向外端に接続される左右一対の傾斜部と、前記左右一対の傾斜部間に挟まれたビーム部を備え、前記傾斜部は車幅方向外側が前後方向内側に傾斜し、前記ビーム部よりも断面積が小さいことを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
また請求項8に記載された発明によれば、請求項1〜請求項7の何れか1項の構成に加えて、前記バンパービームは底壁、上壁および下壁を有して前後方向内側に開放する断面コ字状に形成され、前記バンパービームエクステンションは内側の連続繊維強化樹脂層と外側の不連続繊維強化樹脂層とを積層した2層構造であり、その上壁および下壁は前記バンパービームの前記上壁および前記下壁にそれぞれ機械的に接合されることを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
また請求項9に記載された発明によれば、請求項8の構成に加えて、前記バンパービームエクステンションは車幅方向幅が上下方向幅よりも大きい横長の中空閉断面であることを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
また請求項10に記載された発明によれば、請求項8または請求項9の構成に加えて、前記バンパービームエクステンションはその前後方向内端に前記不連続繊維強化樹脂層よりなる車体取付座を備えることを特徴とする自動車用バンパーが提案される。
請求項1の構成によれば、バンパービームおよびバンパービームエクステンションの接続部を補強する左右一対の金属ガセットを備え、金属ガセットは、車幅方向に延びてバンパービームの後面に固定される第1固定部と、第1固定部の車幅方向外端から前後方向内側かつ車幅方向外側に斜めに延びる中間部と、中間部の前後方向内端に形成した屈曲部から前後方向内側に延びてバンパービームエクステンションの車幅方向内面に固定される第2固定部とからなるので、衝突初期におけるバンパービームおよびバンパービームエクステンションの接続部を金属ガセットで補強して該接続部に加わる曲げモーメントを低減することで、バンパービームを軽量化しながら大きな衝突荷重を支持することが可能となる。特に、金属ガセットは全長に亙って一定断面の確保が容易になり、衝突初期に金属ガセットの中間部の屈曲部が曲げ変形する際のエネルギー吸収量を増加させることがでるだけでなく、衝突後期には金属ガセットの第2固定部が座屈すると同時にバンパービームエクステンションの繊維と樹脂とが分離して破壊し、その相乗効果で衝突エネルギーの吸収量が増加する。
また請求項2の構成によれば、金属ガセットは、少なくとも中間部の上下方向断面が屈曲あるいは湾曲するので、金属ガセットの断面二次モーメントを増加させて中間部の屈曲部が曲げ変形する際のエネルギー吸収量を増加させることができる。
また請求項3の構成によれば、バンパービームエクステンションは、連続繊維を前後方向とそれに直交する方向とに配向した連続繊維強化樹脂層を含み、金属ガセットの第2固定部に機械的に結合されるので、金属ガセットからバンパービームエクステンションへの荷重伝達を確実なものにして衝突エネルギーの吸収性能を高めるとともに、連続繊維強化樹脂層が層間剥離して裂けながら圧壊して衝突エネルギーを吸収することができる。
また請求項4の構成によれば、バンパービームは外側の連続繊維強化樹脂層と内側の不連続繊維強化樹脂層とを積層した2層構造であり、連続繊維強化樹脂層は車幅方向に配向した連続繊維と、車幅方向に対して直交する方向に配向した連続繊維とを含み、不連続繊維強化樹脂層は連続繊維強化樹脂層の端部を囲みながら上面および下面の前後方向内端を前後方向外側に折り返した延長部を備えるので、連続繊維強化樹脂層の端部に応力集中による亀裂が発生するのを不連続繊維強化樹脂層により抑制するとともに、バンパービームの断面二次モーメントを増加させる延長部を成形性に優れた不連続繊維強化樹脂層により容易に成形することができる。
また請求項5の構成によれば、バンパービームの不連続繊維強化樹脂層は、金属ガセットの第1固定部との結合部の近傍の車幅方向中心側に上下方向に延びる補強リブを備えるので、補強リブで成形後のバンパービームの上下方向寸法の収縮を防止することで、バンパービームの断面内への金属ガセットの組み付け性を低下させずに金属ガセットの上下方向寸法を最大限に拡大し、衝突荷重の支持効果を確保することができる。
また請求項6の構成によれば、左右一対の金属ガセット間の前後方向内側にエンジンのラジエータあるいは空調装置のコンデンサを前後移動可能に配置したので、バンパービームのクラッシュストロークを確保しながら、左右一対の金属ガセット間の空間を有効に利用してエンジンルームの容積を拡大することができる。
また請求項7の構成によれば、バンパービームは左右一対のバンパービームエクステンションの前後方向外端に接続される左右一対の傾斜部と、左右一対の傾斜部間に挟まれたビーム部を備え、傾斜部は車幅方向外側が前後方向内側に傾斜し、ビーム部よりも断面積が小さいので、衝突荷重を大断面積のビーム部で支持するとともに、衝突荷重を左右一対の傾斜部からバンパービームエクステンションに確実に伝達し、バンパービームエクステンションの圧壊により衝突エネルギーを吸収することができ、しかも軽量化が可能になる。
また請求項8の構成によれば、バンパービームは底壁、上壁および下壁を有して前後方向内側に開放する断面コ字状に形成され、バンパービームエクステンションは内側の連続繊維強化樹脂層と外側の不連続繊維強化樹脂層とを積層した2層構造であり、その上壁および下壁はバンパービームの上壁および下壁にそれぞれ機械的に接合されるので、バンパービームからバンパービームエクステンションに衝突荷重を確実に伝達して衝突エネルギーの吸収性能を高めるとともに、外側の不連続繊維強化樹脂層で補強された内側の連続繊維強化樹脂層が中心から裂けながら圧壊して衝突エネルギーを吸収することができる。
また請求項9の構成によれば、バンパービームエクステンションは車幅方向幅が上下方向幅よりも大きい横長の中空閉断面であるので、バンパービームエクステンションに衝突荷重が入力したときに上壁および下壁の面外変形を抑制し、バンパービームエクステンションを車幅方向外端から車幅方向内端に向けて順次圧壊して衝突エネルギーの吸収性能を高めることができる。
また請求項10の構成によれば、バンパービームエクステンションはその前後方向内端に不連続繊維強化樹脂層よりなる車体取付座を備えるので、バンパービームエクステンションの車体への取り付けが容易になる。
自動車の車体前部の平面図。(第1の実施の形態) 図1の2部拡大図。(第1の実施の形態) 図2の3方向矢視図。(第1の実施の形態) 図2の4方向矢視図。(第1の実施の形態) 図2の5−5線断面図。(第1の実施の形態) 図2の6−6線断面図。(第1の実施の形態) 図2の7−7線断面図。(第1の実施の形態) バンパービームエクステンションの圧壊状態を示す図。(第1の実施の形態) バンパービームエクステンションの変形量と荷重との関係を示す図。(第1の実施の形態) バンパービームのプレス成形金型を示す図。(第1の実施の形態) バンパービームの延長部の成形過程の説明図。(第1の実施の形態) バンパービームエクステンションのプレス成形金型を示す図。(第1の実施の形態) 金属ガセットの他の実施の形態を示す図。(第2〜第4の実施の形態)
第1の実施の形態
以下、図1〜図12に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。尚、本明細書において前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向とは、運転席に着座した乗員を基準として定義される。また本発明のバンパーはフロントバンパーおよびリヤバンパーの両方を含むが、以下フロントバンパーを例にとって説明する。
図1〜図5に示すように、自動車の車体後部に設けられるフロントバンパー11は、車幅方向に延びる繊維強化樹脂製のバンパービーム12と、バンパービーム12の車幅方向両端の後面に前端を接続されて後方に延びる左右一対の繊維強化樹脂製のバンパービームエクステンション13,13と、バンパービーム12および左右一対のバンパービームエクステンション13,13を接続する左右一対の金属ガセット14,14とを備え、バンパービームエクステンション13の後端の車幅方向内側部分には金属製のフロントサイドフレーム15の前端が接続され、バンパービームエクステンション13の後端の車幅方向外側部分にはフロントピラーから延びるアッパーメンバ16の前端が接続される。
バンパービーム12の後方であって左右一対の金属ガセット14,14間に挟まれた位置に、エンジンのラジエータ40や空調装置のコンデンサ41が前後方向にスライド自在に配置される(図1参照)。
バンパービーム12は、左右一対のバンパービームエクステンション13,13の車幅方向内端間に挟まれた略一定断面積のビーム部17と、ビーム部17の車幅方向両端から車幅方向外側に延びてバンパービームエクステンション13,13の前端に支持される左右一対の傾斜部18,18と備える。傾斜部18は車幅方向外側が後方に向かって傾斜しており、傾斜部18の断面積S2はビーム部17の断面積S1よりも小さく、かつ傾斜部18の断面積S2は車幅方向外側に向かって漸減する(図1参照)。
バンパービーム12は、前後方向を向く底壁12aと、底壁12aの上端から後方に延びる上壁12bと、底壁12aの下端から後方に延びる下壁12cとを備えて後方に向かって開放する断面コ字状に形成される(図5参照)。更に、バンパービーム12は、上壁12bおよび下壁12cの後端の補強部12d,12dを前方にフランジ状に折り返した延長部12e,12eを備える。延長部12eの前後方向幅はビーム部17の車幅方向中央で最も大きいd1であり、そこからビーム部17の車幅方向外端に向かって漸減し、延長部12eでは極めて小さいd2である(図2参照)。
バンパービーム12の底壁12a、上壁12bおよび下壁12cは、その外面を構成する連続繊維強化樹脂層19と、その内面を構成する不連続繊維強化樹脂層20とを2層に積層した積層構造を有する(図5参照)。連続繊維強化樹脂層19は、車幅方向に配向した連続繊維と、それと直交する方向(上下方向および前後方向)に配向した連続繊維とを熱可塑性樹脂で補強したものであり、車幅方向に配向した連続繊維の長さはバンパービーム12の車幅方向一端から他端に達する長さである。不連続繊維強化樹脂層20は、ランダムに配向した長さ50mm程度の連続繊維を熱可塑性樹脂で補強したものである。
連続繊維強化樹脂層19の端部は上壁12bおよび下壁12cの後端で終わっており、その端部は不連続繊維強化樹脂層20で覆われて前記補強部12dを構成する。また補強部12dを前方にフランジ状に折り返した延長部12eは全て不連続繊維強化樹脂層20で構成される(図5参照)。更に、バンパービーム12のビーム部17の内面には、底壁12a、上壁12bおよび下壁12cを上下方向に接続する左右一対の補強リブ12f,12fが後述する金属ガセット14の端部近傍の中央側に一体に形成される(図2および図4参照)。
このような構造のバンパービーム12は、図10に示すプレス成形金型21を用いてプレス成形することができる。
プレス成形金型21は、連続繊維強化樹脂層19を成形する凹状のキャビティ22aを有する雌型22と、不連続繊維強化樹脂層20を成形する凸状のコア23aを有する雄型23とからなる。プレス形成金型21を型開きした状態で、雌型22のキャビティ22aおよび雄型23のコア23a間に、連続繊維プリプレグ19′と不連続繊維プリプレグ20′とを予備加熱した状態で配置した後、プレス成形金型21を型締めすることでバンパービーム12をプレス成形する。
このとき、不連続繊維を含むために成形性の高い不連続繊維強化樹脂層20により、補強リブ12f,12fおよび延長部12eを一体に成形することができる。延長部12eは雌型22のキャビティ22b(図11参照)に溶融した不連続繊維プリプレグ20′が流入することで成形されるが、補強部12dにおいて不連続繊維強化樹脂層20の端部を予め延長部12e側に湾曲させておくことで、溶融した不連続繊維プリプレグ20′をキャビティ22bにスムーズに流入させて延長部12eを容易に成形することができる。
図2〜図4、図6および図7に示すように、バンパービームエクステンション13は、下向きに開放する上半体24と、上向きに開放する下半体25とを結合して横長の四角筒状の中空閉断面に構成される。上半体24は、内面を構成する連続繊維強化樹脂層26と、外面を構成する不連続繊維強化樹脂層27とを2層に積層した積層構造を有する(図6および図7参照)。連続繊維強化樹脂層26は、少なくとも前後方向に配向した連続繊維と、前後方向に対して直交する方向(車幅方向および上下方向)に配向した連続繊維とを含む。
上半体24は、その上壁24aに前後方向に延びる2本の補強リブ24b,24bと、2本の補強リブ24b,24bに挟まれた1本の補強溝24cとを備え、更に車幅方向外端に前後方向に延びる1本の補強リブ24dを備える。また上半体24の後端には2本の補強リブ24b,24bに接続する車体取付座24eが形成され、この車体取付座24eには3個の金属ブッシュ29…が埋設される。これらの補強リブ24b,24b、補強リブ24dおよび車体取付座24eは、不連続繊維強化樹脂層27で一体に形成される。
このような構造の上半体24は、図12に示すプレス成形金型30を用いてプレス成形することができる。
プレス成形金型30は、不連続繊維強化樹脂層27を成形する凹状のキャビティ31aを有する雌型31と、連続繊維強化樹脂層26を成形する凸状のコア32aを有する雄型32とからなる。プレス形成金型30を型開きした状態で、雌型31のキャビティ31aおよび雄型32のコア32a間に、連続繊維プリプレグ26′と不連続繊維プリプレグ27′とを予備加熱した状態で配置した後、プレス成形金型30を型締めすることで上半体24をプレス成形する。このとき、部分的に厚板化する場合は、連続繊維プリプレグ26′または不連続繊維プリプレグ27′の厚さを部分的に増加させれば良い。不連続繊維を含むために成形性の高い不連続繊維強化樹脂層27により、補強リブ24b,24b、補強リブ24dおよび車体取付座24eを容易に成形することができる。
下半体25は上記上半体24と略上下対称な形状であり、上半体24と同様に下壁25a、補強リブ25b,25b、補強溝25c、補強リブ25dおよび車体取付座25eを備えており、上半体24と同様にしてプレス成形される。
上半体24および下半体25の車幅方向内端を車幅方向に重ね合わせて接着した上でリベット(不図示)で締結し、上半体24および下半体25の車幅方向外側のフランジ24f,25fを上下方向に重ね合わせて接着した上で複数のリベット33…で締結することで、上半体24および下半体25が一体に結合される。また上半体24および下半体25の車体取付座24e,25eに埋設した金属ブッシュ29…を前から後に貫通するボルト34…が、更にフロントサイドフレーム15およびアッパーメンバ16の前端を接続する取付フランジ35を貫通してナット36…に螺合することで、フロントサイドフレーム15およびアッパーメンバ16の前端にバンパービームエクステンション13の後端が結合される。
バンパービームエクステンション13は、その先端に位置する三角形状の傾斜部13aと、その後方に連続する一定断面積部13bとを備え、バンパービームエクステンション13の傾斜部13aは断面コ字状のバンパービーム12の傾斜部18に後方から嵌合し、バンパービームエクステンション13の傾斜部13aの先端がバンパービーム12の底壁12aの内面に略突き当てられた状態で、バンパービーム12の上壁12bとバンパービームエクステンション13の上壁24aとが複数のリベット37…で締結され、バンパービーム12の下壁12cとバンパービームエクステンション13の下壁25aとが複数のリベット37…で締結される。
このとき、バンパービーム12の傾斜部18は車幅方向外側が後方に傾斜しているため、バンパービームエクステンション13の傾斜部13aも同様に車幅方向外側が後方に傾斜することになる(図2参照)。
図2、図4および図5に示すように、バンパービーム12およびバンパービームエクステンション13を接続する金属ガセット14は1枚の金属板をプレス成形したもので、車幅方向に延びてバンパービーム12のビーム部17における底壁12aの内面に複数のリベット38…で締結される第1固定部14aと、前後方向に延びてバンパービームエクステンション13の車幅方向内壁24g,25gに複数のリベット39…で締結される第2固定部14bと、第1固定部14aの車幅方向外端から第2固定部14bの前端に向かって傾斜する中間部14cとを備え、中間部14cおよび第2固定部14bの境界の屈曲部14dが形成される。
金属ガセット14の上下方向断面は第1固定部14a、中間部14cおよび第2固定部14bに亙って一定であり、上下一対のフランジa,bと、上下方向中間の補強溝cとを備えて屈曲している(図5参照)。
図2および図7に示すように、バンパービームエクステンション13の補強溝24c,25cよりも車幅方向内側部分は他の部分に比べて連続繊維強化樹脂層26の板厚が部分的に大きくなっており(第1厚板部分13c)、またバンパービームエクステンション13の車幅方向外側の補強リブ24b,25bよりも車幅方向外側であって、車体取付座24e,25eに隣接する部分は他の部分に比べて不連続繊維強化樹脂層27の板厚が部分的に大きくなっている(第2厚板部分13d)。これらの第1、第2厚板部分13c,13dは図2に網かけして示される。
尚、バンパービームエクステンション13の車幅方向外側の補強リブ24b,25bよりも車幅方向外側部分の補強溝24cの部分に比べて連続繊維強化樹脂層26の板厚を部分的に大きくして衝撃吸収性能を向上させても良い。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
図2において、車幅方向全長に亙って配向された連続繊維を含み、かつ底壁12a、上壁12bおよび下壁12cを有して断面コ字状に形成されたバンパービーム12は高い曲げ強度を有している。バンパービーム12に前面衝突の衝突荷重が入力したとき、バンパービーム12は左右一対のバンパービームエクステンション13の前端に接続される左右一対の傾斜部18,18と、左右一対の傾斜部18,18間に挟まれたビーム部17とを備え、傾斜部18,18は車幅方向外側が後方に傾斜し、かつビーム部17よりも断面積が小さいので、衝突荷重を大断面積のビーム部17で支持するとともに、衝突荷重を左右一対の傾斜部18,18からバンパービームエクステンション13,13に確実に伝達し、バンパービームエクステンション13,13の圧壊により衝突エネルギーを吸収することができる。
また前面衝突の衝突荷重が入力するとバンパービーム12に曲げモーメントが作用するが、中空閉断面に形成されたバンパービームエクステンション13の前端はバンパービーム12の傾斜部18に後方から嵌合してリベット37…固定されるので、バンパービーム12およびバンパービームエクステンション13を強固に結合して前記曲げモーメントを効率的に支持することができる。
しかもバンパービームエクステンション13は車幅方向外側が後方に傾斜する傾斜部13aを備え、この傾斜部13aはバンパービーム12の傾斜部18の底壁12aの後面に略突き当てられるので、バンパービーム12から衝突荷重が入力したとき、バンパービームエクステンション13の圧壊が傾斜部13aの先端から始まって一定断面積部13bに移行することで、衝突初期からの衝撃吸収を可能にしてエネルギー吸収量を増加させることができるだけでなく、衝突初期から車体減速度を発生させて衝突の発生を早期にかつ確実に検知してエアバッグを適切に展開することができる。
これを更に詳しく説明すると、図8に示すように、バンパービームエクステンション13の前端の傾斜部13aに衝突荷重が入力すると、傾斜部13aの先端側から連続繊維強化樹脂層26が順次層間剥離しながら圧壊して衝突エネルギーを吸収し、更に傾斜部13aの後方の一定断面積部13bの層間剥離が進行して圧壊することで衝突エネルギーを吸収する。
図9に示すように、バンパービームエクステンション13の傾斜部13aの先端のストロークをS0とし、バンパービームエクステンション13の車幅方向内側の第1厚板部分13cの幅が一定になる位置のストロークをS1とし、バンパービームエクステンション13の一定断面積部13bの前端のストロークをS2としたとき、バンパービームエクステンション13の圧壊ストロークがS0からS1およびS2を超えて進行するとき、バンパービームエクステンション13に加わる荷重は実線で示すように変化する。
即ち、ストロークがS0からS1までの範囲は、第1厚板部分13cの断面積が次第に増加するために荷重は急激に立ち上がり、ストロークがS1からS2までの範囲は、第1厚板部分13cの断面積が一定になって薄板部分の断面積が次第に増加するために荷重はゆっくりと立ち上がり、ストロークがS2以降の範囲は、バンパービームエクステンション13の一定断面積部13bが圧壊するために荷重は一定値になる。上下の鎖線の特性は乗員用のエアバッグを作動させる上限値および下限値のそれぞれの閾値を示すもので、本実施の形態の荷重特性は全領域で上限値および下限値のそれぞれの閾値の間にあるためにエアバッグを確実に展開させる減速度を発生させることができる。
破線Aの特性はバンパービームエクステンション13が第1厚板部分13cを備えない場合のもので、衝突後期に荷重が閾値の下限値を下回るためにエアバッグが展開しない可能性がある。また破線Bの特性はバンパービームエクステンション13の傾斜部13aが全て第1厚板部分13cを備える場合のもので、衝突初期から衝突中期に荷重が閾値の上限値を上回るためにエアバッグが展開しない可能性がある。
以上のように、本実施の形態によれば、バンパービームエクステンション13の車幅方向内側の第1厚板部分13cの板厚が車幅方向外側部分の板厚よりも大きいので、最初に圧壊する板厚が大きい第1厚板部分13cでエアバッグを作動させるための減速度を発生させるとともに、遅れて圧壊する板厚が小さい車幅方向外側部分で乗員の負担となる過剰な減速度の発生を防止するとともにバンパービームエクステンション13の軽量化を図ることができる。
またバンパービーム12は外側の連続繊維強化樹脂層19と内側の不連続繊維強化樹脂層20とを積層した2層構造であり、連続繊維強化樹脂層19は車幅方向に配向した連続繊維と、車幅方向に対して直交する方向に配向した連続繊維とを含み、不連続繊維強化樹脂層20は連続繊維強化樹脂層19の端部(補強部12d)を囲みながら上壁12bおよび下壁12cの前後端を前外側に折り返した延長部12eを備えるので(図5参照)、連続繊維強化樹脂層19の端部(補強部12d)に応力集中による亀裂が発生するのを不連続繊維強化樹脂層20により抑制するとともに、バンパービーム12の断面二次モーメントを増加させる延長部12eを成形性に優れた不連続繊維強化樹脂層20により容易に成形することができる。
しかも延長部12eの幅はバンパービーム12の車幅方向中央のd1から車幅方向両端のd2へと漸減するので(図2参照)、延長部12eによりバンパービーム12の断面二次モーメントを増加させて曲げ強度を高めることができるだけでなく、バンパービーム12をバンパービームエクステンション12に取り付けるボルト34…を操作するときに延長部12eが工具の操作の邪魔にならないために作業性が向上する。
またバンパービーム12は左右一対の傾斜部18,18間に挟まれたビーム部17を備え、ビーム部17の断面積は左右一対の傾斜部18,18の断面積よりも大きいので、ビーム部17に入力した衝突荷重を左右一対の傾斜部18,18からバンパービームエクステンション13,13に確実に伝達し、バンパービームエクステンション13,13の圧壊により衝突エネルギーを吸収することができる。
このとき、バンパービームエクステンション13は内側の連続繊維強化樹脂層26と外側の不連続繊維強化樹脂層27とを積層した2層構造であり、その上壁24aおよび下壁25aはバンパービーム12の上壁12bおよび下壁12cにそれぞれリベット37…で機械的に接合されるので、バンパービーム12からバンパービームエクステンション13への荷重伝達を確実なものにして衝突エネルギーの吸収性能を高めるとともに、外側の不連続繊維強化樹脂層27で面外変形を抑制するように補強された内側の連続繊維強化樹脂層26が中心から裂けながら圧壊して衝突エネルギーを吸収することができる。
またバンパービームエクステンション13は車幅方向幅が上下方向幅よりも大きい横長の中空閉断面であるので、板厚が厚い第1厚板部分13cの大きさの設定自由度を高めることで衝撃吸収特性の設定自由度を高めることができる。しかもバンパービームエクステンション13は上壁24aおよび下壁25aに不連続繊維強化樹脂層27よりなる前後方向に延びる補強リブ24b,24b,25b,25bおよび補強溝24c,25cを備えるので、バンパービームエクステンション13の傾斜部13aに衝突荷重が入力したときに上壁24aおよび下壁25aの面外変形を抑制し、バンパービームエクステンション13を前端から後端に向けて順次圧壊して衝突エネルギーの吸収性能を高めることができる。更に、バンパービームエクステンション13はその後端に不連続繊維強化樹脂層27よりなる車体取付座24e,25eを備えるので、バンパービームエクステンション13の車体への取り付けが容易になる。
またバンパービーム12およびバンパービームエクステンション13の接続部を補強する金属ガセット14は、車幅方向に延びてバンパービーム12の後面に固定される第1固定部14aと、前後方向に延びてバンパービームエクステンション13の車幅方向内面に固定される第2固定部14bと、第1固定部14aおよび第2固定部14bを斜めに接続する中間部14cとを備えるので、衝突初期にバンパービーム12およびバンパービームエクステンション13の接続部を金属ガセット14で補強して曲げモーメントを低減するとともに、屈曲部14dが曲げ変形して衝突エネルギーを吸収することで、バンパービーム12を軽量化しながら大きな衝突荷重を支持することが可能となる。
特に、金属ガセット14は全長に亙って一定断面の確保が容易であるため、その上下方向断面を屈曲あるいは湾曲させて断面二次モーメントを増加させることで変形する際のエネルギー吸収量を増加させることができ、また衝突後期には金属ガセット14の中間部14cが座屈すると同時にバンパービームエクステンション13の繊維と樹脂とが分離して破壊し、その相乗効果で衝突エネルギーの吸収量が増加する。
しかもバンパービームエクステンション13は、連続繊維を前後方向とそれに直交する方向とに配向した連続繊維強化樹脂層26を含み、金属ガセット14の第2固定部14bにリベット39…を介して機械的に結合されるので、金属ガセット14からバンパービームエクステンション13への荷重伝達を確実なものにして衝突エネルギーの吸収性能を高めるとともに、連続繊維強化樹脂層26が層間剥離して裂けながら圧壊して衝突エネルギーを吸収することができる。
またバンパービーム12の不連続繊維強化樹脂層20は、金属ガセット14の第1固定部14aとの結合部の近傍の車幅方向中心側に上下方向に延びる補強リブ12fを備えるので(図2および図4参照)、補強リブ12fで成形後のバンパービーム12の上下方向寸法の収縮を防止することで、バンパービーム12に対する金属ガセット14のコ字状断面内への組み付け性を低下させずに金属ガセット14の上下方向寸法を最大限に拡大して衝突荷重の支持効果を確保することができるだけでなく、バンパービーム12の傾斜部18にバンパービームエクステンション13の傾斜部13aを組み付けてリベット37…で締結する際の作業性も向上する。
しかも補強リブ12fはバンパービーム12の荷重入力部、つまり金属ガセット14の第1固定部14aの近傍に位置するので、荷重入力部の近傍の圧縮変形を補強リブ12fで抑制してバンパービーム12の局所的破壊を防止することができる。
またバンパービームエクステンション13の板厚は、衝突初期から衝突中期に亙ってフロントサイドフレーム15の耐力以下の荷重を発生する板厚に設定されるとともに、衝突後期にはフロントサイドフレーム15を折り曲げ変形させるように車幅方向内側に第1厚板部分13cを設けたので、衝突初期から衝突中期にかけてバンパービーム12から入力される衝突荷重は、フロントサイドフレーム15を折り曲げることなくバンパービームエクステンション13だけを圧壊して衝突エネルギーを吸収し、衝突後期にバンパービーム12から入力される衝突荷重は第2厚板部分13dの作用でバンパービームエクステンション13に曲げモーメントを作用させ、フロントサイドフレーム15を折り曲げることで衝突エネルギーを吸収するので、バンパービームエクステンション13の板厚を最小限に抑えて重量を軽減しながら、エネルギー吸収量を増加させることができる。
またバンパービームエクステンション13は、車幅方向中央の板厚に対して車幅方向内側の第1厚板部分13cおよび車幅方向外側の第2厚板部分13dの板厚が大きく設定され、前後方向長さが大きい第1厚板部分13cは比較的に強度が高いフロントサイドフレーム15の前端に接続され、前後方向長さが小さい第2厚板部分13dは比較的に強度が低いアッパーメンバ16の前端に接続されるので(図2参照)、フロントサイドフレーム15およびアッパーメンバ16にそれらの強度に応じた荷重を伝達し、軽衝突時に車体の変形を防止しながらエネルギー吸収量を増加させることができる。特に、第2厚板部分13dは、車幅方向内側に位置するフロントサイドフレーム15よりも車幅方向外側に位置するので、衝突後期にバンパービームエクステンション13に曲げモーメントを作用させてフロントサイドフレーム15を容易に折り曲げることができる。
更に、バンパービームエクステンション13の前部では第1厚板部分13cだけが存在するのに対し、バンパービームエクステンション13の後部では第1厚板部分13cおよび第2厚板部分13dの両方が存在するため、バンパービームエクステンション13は前部の強度に対して後部の強度の方が高くなる。その結果、衝突初期および衝突中期にはバンパービームエクステンション13を前方から後方に向けて順次圧壊し、衝突後期には強度の高いバンパービームエクステンション13の後部でフロントサイドフレーム15の前端に大きな曲げモーメントを発生させ、フロントサイドフレーム15の折れ曲がりを促進してエネルギー吸収量を増加させることができる。
またバンパービーム12の後方であって左右一対の金属ガセット14,14間に挟まれた位置に、エンジンのラジエータ40や空調装置のコンデンサ41が前後方向にスライド自在に配置されるので(図1参照)、衝突荷重で後退するバンパービーム12に押されてラジエータ40やコンデンサ41が後退することで、バンパービーム12のクラッシュストロークを確保することができ、しかも左右一対の金属ガセット14,14間の空間を有効に利用してラジエータ40およびコンデンサ41を配置し、エンジンルームの容積を拡大することができる。
第2〜第4の実施の形態
第1の実施の形態の金属ガセット14の断面形状は開断面であるが、それを閉断面とすることで更に強度を高めることができる。図13(A)に示す第2の実施の形態の金属ガセット14は矩形状の閉断面を有しており、図13(B)に示す第3の実施の形態の金属ガセット14は矩形状の閉断面の長辺に補強溝を有しており、図13(C)に示す第4の実施の形態の金属ガセット14は円形の閉断面を有している。金属ガセット14の第1固定部14a、第2固定部14bおよび中間部14cは全て同一断面形状であっても良いし、それぞれ異なる断面形状であっても良い。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではフロントバンパー11について説明したが、本発明はリヤバンパーに対しても適用することができる。フロントバンパー11の場合には,前後方向外側が前方に対応し、リヤバンパーの場合には,前後方向外側が後方に対応する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではフロントバンパー11について説明したが、本発明はリヤバンパーに対しても適用することができる。フロントバンパー11の場合には,前後方向外側が前方に対応し、リヤバンパーの場合には,前後方向外側が後方に対応する。
12 バンパービーム
12a 底壁
12b 上壁
12c 下壁
12e 延長部
12f 補強リブ
13 バンパービームエクステンション
14 金属ガセット
14a 第1固定部
14b 第2固定部
14c 中間部
14d 屈曲部
17 ビーム部
18 傾斜部
19 連続繊維強化樹脂層
20 不連続繊維強化樹脂層
24a 上壁
24e 車体取付座
25a 下壁
25e 車体取付座
26 連続繊維強化樹脂層
27 不連続繊維強化樹脂層
40 ラジエータ
41 コンデンサ

Claims (10)

  1. 車幅方向に配置された繊維強化樹脂製のバンパービーム(12)と、前後方向に配置されて前記バンパービーム(12)の車幅方向両端を支持する左右一対の繊維強化樹脂製のバンパービームエクステンション(13)とを備える自動車用バンパーであって、
    前記バンパービーム(12)および前記バンパービームエクステンション(13)の接続部を補強する左右一対の金属ガセット(14)を備え、前記金属ガセット(14)は、車幅方向に延びて前記バンパービーム(12)の後面に固定される第1固定部(14a)と、前記第1固定部(14a)の車幅方向外端から前後方向内側かつ車幅方向外側に斜めに延びる中間部(14c)と、前記中間部(14c)の前後方向内端に形成した屈曲部(14d)から前後方向内側に延びて前記バンパービームエクステンション(13)の車幅方向内面に固定される第2固定部(14b)とからなることを特徴とする自動車用バンパー。
  2. 前記金属ガセット(14)は、少なくとも前記中間部(14c)の上下方向断面が屈曲あるいは湾曲することを特徴とする、請求項1に記載の自動車用フロントバンパー。
  3. 前記バンパービームエクステンション(13)は、連続繊維を前後方向とそれに直交する方向とに配向した連続繊維強化樹脂層(26)を含み、前記金属ガセット(14)の前記第2固定部(14b)に機械的に結合されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動車用バンパー。
  4. 前記バンパービーム(12)は外側の連続繊維強化樹脂層(19)と内側の不連続繊維強化樹脂層(20)とを積層した2層構造であり、前記連続繊維強化樹脂層(19)は車幅方向に配向した連続繊維と、車幅方向に対して直交する方向に配向した連続繊維とを含み、前記不連続繊維強化樹脂層(20)は前記連続繊維強化樹脂層(19)の端部を囲みながら上面および下面の前後方向内端を前後方向外側に折り返した延長部(12e)を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の自動車用バンパー。
  5. 前記バンパービーム(12)の前記不連続繊維強化樹脂層(20)は、前記金属ガセット(14)の前記第1固定部(14a)との結合部の近傍の車幅方向中心側に上下方向に延びる補強リブ(12f)を備えることを特徴とする、請求項4に記載の自動車用バンパー。
  6. 前記左右一対の金属ガセット(14)間の前後方向内側にエンジンのラジエータ(40)あるいは空調装置のコンデンサ(41)を前後移動可能に配置したことを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の自動車用バンパー。
  7. 前記バンパービーム(12)は前記左右一対のバンパービームエクステンション(13)の前後方向外端に接続される左右一対の傾斜部(18)と、前記左右一対の傾斜部(18)間に挟まれたビーム部(17)を備え、前記傾斜部(18)は車幅方向外側が前後方向内側に傾斜し、前記ビーム部(17)よりも断面積が小さいことを特徴とする、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の自動車用バンパー。
  8. 前記バンパービーム(12)は底壁(12a)、上壁(12b)および下壁(12c)を有して前後方向内側に開放する断面コ字状に形成され、前記バンパービームエクステンション(13)は内側の連続繊維強化樹脂層(26)と外側の不連続繊維強化樹脂層(27)とを積層した2層構造であり、その上壁(24a)および下壁(25a)は前記バンパービーム(12)の前記上壁(12b)および前記下壁(12c)にそれぞれ機械的に接合されることを特徴とする、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の自動車用バンパー。
  9. 前記バンパービームエクステンション(13)は車幅方向幅が上下方向幅よりも大きい横長の中空閉断面であることを特徴とする、請求項8に記載の自動車用バンパー。
  10. 前記バンパービームエクステンション(13)はその前後方向内端に前記不連続繊維強化樹脂層(27)よりなる車体取付座(24e,25e)を備えることを特徴とする、請求項8または請求項9に記載の自動車用バンパー。
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