WO2021152671A1 - 温度特定システム - Google Patents

温度特定システム Download PDF

Info

Publication number
WO2021152671A1
WO2021152671A1 PCT/JP2020/002818 JP2020002818W WO2021152671A1 WO 2021152671 A1 WO2021152671 A1 WO 2021152671A1 JP 2020002818 W JP2020002818 W JP 2020002818W WO 2021152671 A1 WO2021152671 A1 WO 2021152671A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
temperature
unit
imaging
control unit
image
Prior art date
Application number
PCT/JP2020/002818
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
真 勝倉
Original Assignee
三菱電機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱電機株式会社 filed Critical 三菱電機株式会社
Priority to JP2021573644A priority Critical patent/JP7162763B2/ja
Priority to PCT/JP2020/002818 priority patent/WO2021152671A1/ja
Publication of WO2021152671A1 publication Critical patent/WO2021152671A1/ja

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/48Thermography; Techniques using wholly visual means

Abstract

第2の回転型サーモカメラ(150)は、設置された空間における熱分布を示す第2の熱画像を撮像して、その第2の熱画像をつなぎ合わせた第2のパノラマ画像を第1の回転型サーモカメラ(130)に送信する。第1の回転型サーモカメラ(130)は、設置された空間における熱分布を示す第1の熱画像を撮像して、その第1の熱画像をつなぎ合わせた第1のパノラマ画像を生成し、第1のパノラマ画像及び第2のパノラマ画像において計測タグ(110)が移っている位置により、空間における計測タグ(110)の位置を特定するとともに、第1のパノラマ画像及び第2のパノラマ画像を用いて、計測タグ(110)の温度を特定する。

Description

温度特定システム
 本開示は、温度特定システムに関する。
 近年、空気の温度分布を計測したいという要望が増えてきている。気体である空気の温度を、遠隔から直接計測することはできないため、温度センサを設置する等の手段により、温度を計測する必要がある。しかし、この場合、温度センサを多数設置しないといけないため、コストが非常に高くなるという問題がある。
 これに対して、特許文献1には、室内の温度を測定すべき領域に設置した温度測定標的と、その温度測定標的の温度分布を測定するサーモグラフィ装置とで構成された温度測定装置が開示されている。
特開平10-176956号公報
 しかしながら、従来の温度測定装置では、サーモグラフィ装置の撮像できる範囲に制限がある。このため、フロア全体をまんべんなく計測するには、多数のサーモグラフィ装置を設置する必要がある。
 また、対象とする温度測定標的のフロア上の三次元における座標を、予め人手で計測しておく必要がある。
 そこで、本開示の一又は複数の態様は、空間内の位置及びその位置における温度を、遠隔から容易に特定できるようにすることを目的とする。
 本開示の一態様に係る温度特定システムは、配置されている空間における空気の温度を特定するために用いられる温度特定対象物と、前記空間に配置されている第1の熱画像撮像装置と、前記空間において、前記第1の熱画像撮像装置とは異なる位置に配置されている第2の熱画像撮像装置と、を備える温度特定システムであって、前記第2の熱画像撮像装置は、前記空間における熱分布を示す第2の熱画像を撮像する第2の撮像部と、第2の軸の周りに、前記第2の撮像部を予め定められた角度ずつ回転させる第2の回転部と、前記第2の回転部により前記予め定められた角度ずつ回転される毎に前記第2の撮像部により撮像された複数の前記第2の熱画像をつなぎ合わせることで、前記温度特定対象物から放射される熱分布を示す領域である第2の領域を含む第2のパノラマ画像を生成する第2の制御部と、前記第2のパノラマ画像を前記第1の熱画像撮像装置に送信する第2の通信部と、を備え、前記第1の熱画像撮像装置は、前記空間における熱分布を示す第1の熱画像を撮像する第1の撮像部と、第1の軸の周りに、前記第1の撮像部を前記予め定められた角度ずつ回転させる第1の回転部と、前記第1の回転部により前記予め定められた角度ずつ回転される毎に前記第1の撮像部により撮像された複数の前記第1の熱画像をつなぎ合わせることで、前記温度特定対象物から放射される熱分布を示す領域である第1の領域を含む第1のパノラマ画像を生成し、前記空間において前記第1の熱画像撮像装置が配置されている位置と、前記空間において前記第2の熱画像撮像装置が配置されている位置と、前記第1のパノラマ画像における前記第1の領域の位置と、前記第2のパノラマ画像における前記第2の領域の位置とにより、前記空間において前記温度特定対象物が配置されている位置である配置位置を特定するとともに、前記第1の領域及び前記第2の領域により前記配置位置の空気の温度を特定する第1の制御部と、を備えることを特徴とする。
 本開示の一又は複数の態様によれば、空間内の位置及びその位置における温度を、遠隔から容易に特定することができる。
温度特定システムの全体構成を示す概略図である。 計測タグの斜視図である。 第1の回転型サーモカメラ及び第2の回転型サーモカメラの側面図である。 計測タグ、第1の回転型サーモカメラ及び第2の回転型サーモカメラのフロア上の配置の一例を示す概略図である。 第1の回転型サーモカメラの構成を概略的に示すブロック図である。 (A)及び(B)は、ハードウェア構成例を示すブロック図である。 第2の回転型サーモカメラの構成を概略的に示すブロック図である。 コントローラの構成を概略的に示すブロック図である。 第1の回転型サーモカメラが空間の温度を測定する動作を示すフローチャートである。 第2の回転型サーモカメラが第2のパノラマ画像を生成して、第1の回転型サーモカメラに送信する動作を示すフローチャートである。 コントローラがコンター図を作成し、空間の温度分布をユーザーに提示する際の動作を示すフローチャートである。 コンター図の一例を示す概略図である。 (A)~(E)は、パノラマ画像を生成する処理を説明するための概略図である。
 図1は、実施の形態に係る温度特定システム100の全体構成を示す概略図である。
 温度特定システム100は、計測タグ110と、第1の熱画像撮像装置である第1の回転型サーモカメラ130と、第2の熱画像撮像装置である第2の回転型サーモカメラ150と、情報処理装置としてのコントローラ170とを備える。
 計測タグ110は、配置されている空間における空気の温度を特定するために用いられる温度特定対象物である。例えば、計測タグ110は、熱容量が小さく、放射率の高い材料により構成された円形状のタグである。計測タグ110の温度は、非常に短い時間で、空気の温度と一致するようになっている。
 図2は、計測タグ110の斜視図である。
 計測タグ110は、土台111と、放射円盤112と、支柱113とを備える。
 土台111は、壁等の設置箇所に接する部分である。例えば、土台111は、樹脂材料により構成される。
 放射円盤112は、計測タグ110が配置されている空間の温度と一致する放射部である。例えば、放射円盤112は、熱放射率の高い材料で、非常に薄い円盤となるように形成されているため、熱容量が小さくなっている。このため、放射円盤112の温度は、室内の空気の温度と、ほぼ瞬時に一致する。例えば、放射円盤112は、黒色で塗られたPTFE(四フッ化エチレン)等で形成される。
 支柱113は、土台111と、放射円盤112との間に設けられ、土台111と、放射円盤112とを接合している。支柱113は、熱伝導率の悪い部材で形成されており、熱を遮断する役割を果たす。例えば、支柱113は、ゴム等により構成される。
 土台111は、設置箇所に接するため、土台111の設置箇所に接する面111aは、設置箇所の温度に一致する。しかし、支柱113があるため、この熱は、放射円盤112には伝わらない。また、土台111と、放射円盤112との間は、支柱113により十分な間隔で離されているため、土台111と、放射円盤112との間の空気層により、土台111から放射円盤112に熱が伝わることが防止される。
 以上のように、設置箇所の温度に一致する土台111に対して、温度を遮断する支柱113を間に配置することで、放射円盤112は、安定して空気の温度と一致するようになる。
 図1に戻り、第1の回転型サーモカメラ130は、熱画像を撮像する。
 図3は、第1の回転型サーモカメラ130及び第2の回転型サーモカメラ150の側面図である。
 第1の回転型サーモカメラ130は、カメラ土台131と、撮像デバイス132と、回転装置133と、保護ドーム134とを備える。第1の回転型サーモカメラ130は、例えば、天井190に取り付けられる。
 カメラ土台131は、例えば、天井190等に取り付けるための土台である。カメラ土台131は、回転装置133の回転軸133aがぶれないように、高硬度の材料によって形成される。例えば、カメラ土台131は、ABS樹脂等による、強度が高い樹脂成型物で構成される。カメラ土台131は、天井190に対して、ビス等で落下しないように取り付けられる。
 撮像デバイス132は、赤外線領域の光をレンズで集光し、撮像を行う。画素数は、非対称になっており、垂直方向の方が多く、水平方向には少ない構成となっている。これは、回転装置133により回転しながら撮像を繰り返すためである。
 撮像デバイス132は、シャッターを切った瞬間の一定範囲の熱画像を撮像し、記憶することができる。ここで、熱画像とは、写真のような画像データであるが、各画素が温度を示す画像のことを示す。具体的には、熱画像の各画素のRGB値は、予め定められた式により摂氏温度に変換することができる。なお、撮像デバイス132は、マイクロボロメータのアレーセンサー等により構成される。
 回転装置133は、マイコン等の制御部(図示せず)を備え、指定された角度だけ、カメラ土台131に対して垂直方向に延びる回転軸133aの周りに回転する。例えば、回転装置133は、シャッターを切るごとに撮像デバイス132を一定角度回転させる動作を繰り返す。これにより、撮像デバイス132は、回転軸133aを中心とする全方位分(360度)の熱画像を、撮像することができる。回転軸133aは、第1の回転型サーモカメラ130又は第2の回転型サーモカメラ150が設けられる面である天井190に対して、垂直方向に延びるようにされていることが望ましい。
 ここで、回転装置133は、回転するため駆動力を与えるモータ等の駆動部(図示せず)と、回転装置133の回転角を計測するためのセンサ(図示せず)とをさらに備える。駆動部には、制御部から、角度を指定する信号が入力される。例えば、回転装置133は、ステッピングモーター、ギヤ及び樹脂製の支柱等で構成される。
 保護ドーム134は、撮像デバイス132及び回転装置133を保護するためのカバーである。埃又は水が浸入すると、撮像デバイス132又は回転装置133に悪影響を及ぼすため、保護ドーム134により、これらの侵入を防止する。また、保護ドーム134には、撮像デバイス132の撮像に使用する赤外線領域の光を遮断しないが、可視光を遮断する塗装が行われ、中の状態が外から見えないようにすることが望ましい。なお、保護ドーム134は、アクリル樹脂等による、ドーム状に成型された素材により構成される。
 なお、保護ドーム134は、埃及び水等の心配がない環境においては、なくてもよい。
 第2の回転型サーモカメラ150は、第1の回転型サーモカメラ140と同様に、カメラ土台151と、撮像デバイス152と、回転装置153と、保護ドーム154とを備える。第2の回転型サーモカメラ150も、例えば、天井190に取り付けられる。
 第2の回転型サーモカメラ150のカメラ土台151、撮像デバイス152、回転装置153及び保護ドーム154は、第1の回転型サーモカメラ140のカメラ土台131、撮像デバイス132、回転装置133及び保護ドーム134と同様に構成されている。
 このため、撮像デバイス152も、回転軸153aを中心とする全方位分の熱画像を、撮像することができる。
 なお、第2の回転型サーモカメラ150は、第1の回転型サーモカメラ130から同期信号を受信した場合に、第1の回転型サーモカメラ130と同期して、撮像を行う機能を有している。具体的には、第1の回転型サーモカメラ130から回転指示が送信され、それに基づいて、第2の回転型サーモカメラ150でも予め定められた角度回転が行われる。また、第1の回転型サーモカメラ130から第2の回転型サーモカメラ150へは、撮像指示も送信される。これにより、第2の回転型サーモカメラ150は、第1の回転型サーモカメラ130と同じ時刻に、指定された方向の熱画像を撮像し、記憶することができる。
 図1に戻り、コントローラ170は、第1の回転型サーモカメラ130と通信を行い、第1の回転型サーモカメラ130から温度データを取得し、その温度データに基づいて、フロアの空気の温度をユーザーに表示する。なお、コントローラ170は、図示しない空調機のコントローラであってもよい。
 図4は、この実施の形態における計測タグ110、第1の回転型サーモカメラ130及び第2の回転型サーモカメラ150のフロア上の配置の一例を示す概略図である。
 第1の空間である第1の部屋R1には、計測タグ110A、第1の回転型サーモカメラ130A及び第2の回転型サーモカメラ150Aが設置されている。第1の部屋R1の温度は、計測タグ110A、第1の回転型サーモカメラ130A及び第2の回転型サーモカメラ150Aにより特定される。
 第2の空間である第2の部屋R2には、計測タグ110B、第1の回転型サーモカメラ130B及び第2の回転型サーモカメラ150Bが設置されている。第2の部屋R2の温度は、計測タグ110B、第1の回転型サーモカメラ130B及び第2の回転型サーモカメラ150Bにより特定される。
 第3の空間である第3の部屋R3には、計測タグ110C、第1の回転型サーモカメラ130C及び第2の回転型サーモカメラ150Cが設置されている。第3の部屋R3の温度は、計測タグ110C、第1の回転型サーモカメラ130C及び第2の回転型サーモカメラ150Cにより特定される。
 第4の空間である第4の部屋R4には、計測タグ110D、第1の回転型サーモカメラ130D及び第2の回転型サーモカメラ150Dが設置されている。第4の部屋R4の温度は、計測タグ110D、第1の回転型サーモカメラ130D及び第2の回転型サーモカメラ150Dにより特定される。
 なお、以上に記載された例では、一つの部屋に一つの計測タグ110が配置されているが、一つの部屋に複数の計測タグ110を配置することで、一つの部屋において、複数の箇所の温度を特定することができる。
 図4には示されていないが、コントローラ170は、フロアの外に配置される。図示しない通信線により、コントローラ170は、第1の回転型サーモカメラ130及び第2の回転型サーモカメラ150に接続されている。
 図5は、第1の回転型サーモカメラ130の構成を概略的に示すブロック図である。
 第1の回転型サーモカメラ130は、第1の撮像部141と、第1の撮像制御部142と、第1の回転部143と、第1の回転制御部144と、第1の通信部145と、第1の温度データ記憶部146と、第1の撮像データ記憶部147と、第1の制御部148とを備える。
 第1の撮像部141は、第1の回転型サーモカメラ130が配置された空間における熱分布を示す熱画像を撮像する。第1の撮像部141は、撮像デバイス132に対応する機能部である。
 第1の撮像制御部142は、第1の撮像部141に対して、撮像するタイミングを指示するとともに、第1の撮像部141により撮像された熱画像の電気信号を読みとり、デジタルデータ化する。第1の撮像部141により撮像され、デジタルデータ化された熱画像は、第1の撮像データとして、第1の撮像データ記憶部147に記憶される。
 第1の回転部143は、第1の撮像部141を予め定められた第1の軸である回転軸の周りに回転させる。第1の回転部143は、回転装置133に対応する機能部である。ここでは、第1の回転部143は、予め定められた角度ずつ回転する。
 第1の回転制御部144は、第1の回転部143を制御する。第1の回転制御部144は、第1の回転部143の現在の状態を、第1の回転部143に供えられているセンサから取得し、目標回転角まで、第1の回転部143を回転させる。
 第1の通信部145は、図示しない通信線を介して、コントローラ170及び第2の回転型サーモカメラ150と通信する。例えば、第1の通信部145は、温度データをコントローラ170に送信する。また、第1の通信部145は、第1の回転部143による回転制御と同期して、回転指示を第2の回転型サーモカメラ150に送信する。さらに、第1の通信部145は、第1の撮像部141の撮像タイミングに同期して、撮像指示を第2の回転型サーモカメラ150に送信する。
 第1の温度データ記憶部146は、第1の制御部148が算出した空気の温度と、空間における計測タグ110の座標である配置位置とを示す温度データを過去の分も含めて記憶する。例えば、2010年1月1日6時1分1秒~6時2分1秒の間に、X=100、Y=100,Z=100の位置と推定された計測タグ110の温度の推定結果が25℃の場合、温度データは、下記のような形で記録される。
 計測開始時刻=2010年1月1日6時1分1秒、計測終了時刻=2010年1月1日6時2分1秒、X=100、Y=100、Z=100、T=25℃。
 第1の撮像データ記憶部147は、第1の撮像部141で撮像された第1の撮像データを過去の分も含めて記憶する。
 また、第1の撮像データ記憶部147は、第1の撮像データで示される第1の熱画像をつなぎ合わせることで生成された第1のパノラマ画像を示す第1のパノラマ画像データを記憶する。例えば、2010年1月1日6時1分1秒~6時2分1秒に撮像された第1の撮像データから生成された第1のパノラマ画像データは、下記のような形で記録される。
 計測開始時刻=2010年1月1日6時1分1秒、計測終了時刻=2010年1月1日6時2分1秒、Z1=100、Z2=100、・・・、ZN=30。
 なお、Z1~Znは、第1のパノラマ画像データの画素を示す。
 第1の制御部148は、第1の回転型サーモカメラ130での処理を制御する。
 例えば、第1の制御部148は、第1の撮像部141で撮像された第1の撮像データで示される第1の熱画像をつなぎ合わせることで、第1のパノラマ画像を示す第1のパノラマ画像データを生成する。生成された第1のパノラマ画像データは、第1の撮像データ記憶部147に記憶される。
 また、第1の制御部148は、第1の回転型サーモカメラ130及び第2の回転型サーモカメラ150で撮像されたパノラマ画像データと、第1の回転型サーモカメラ130及び第2の回転型サーモカメラ150のフロア上の設置位置を示す設置位置情報とから、計測タグ110のフロアにおける位置である配置位置を示す座標を特定する。
 具体的には、第1の制御部148は、計測タグ110が配置されている空間において第1の回転型サーモカメラ130が配置されている位置と、その空間において第2の回転型サーモカメラ150が配置されている位置と、第1のパノラマ画像において、計測タグ110から放射される熱分布を示す領域である第1の領域の位置と、第2のパノラマ画像において、計測タグ110から放射される熱分布を示す領域である第2の領域の位置とにより、その空間において計測タグ110が配置されている位置である配置位置を特定する。
 さらに、第1の制御部148は、パノラマ画像データの画素の値から、計測タグ110の温度を特定する。そして、第1の制御部148は、特定された座標及び特定された温度を示す温度データを第1の温度データ記憶部146に記録させる。
 以上に記載された第1の撮像制御部142、第1の回転制御部144及び第1の制御部148の一部又は全部は、例えば、図6(A)に示されているように、メモリ10と、メモリ10に格納されているプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
 また、第1の撮像制御部142、第1の回転制御部144及び第1の制御部148の一部又は全部は、例えば、図6(B)に示されているように、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路12で構成することもできる。
 以上のように、第1の撮像制御部142、第1の回転制御部144及び第1の制御部148は、処理回路網により実現することができる。
 なお、第1の通信部145は、通信インターフェースにより実現することができ、第1の温度データ記憶部146及び第1の撮像データ記憶部147は、揮発性又は不揮発性のメモリにより実現することができる。
 図7は、第2の回転型サーモカメラ150の構成を概略的に示すブロック図である。
 第2の回転型サーモカメラ150は、第2の撮像部161と、第2の撮像制御部162と、第2の回転部163と、第2の回転制御部164と、第2の通信部165と、第2の撮像データ記憶部167と、第2の制御部168とを備える。
 第2の撮像部161は、第2の回転型サーモカメラ150が配置されている空間における熱分布を示す第2の熱画像を撮像する。第2の撮像部161は、撮像デバイス152に対応する機能部である。
 第2の撮像制御部162は、第2の撮像部161に対して、撮像するタイミングを指示するとともに、第2の撮像部161により撮像された熱画像の電気信号を読みとり、デジタルデータ化する。第2の撮像部161により撮像され、デジタルデータ化された熱画像は、第2の撮像データとして、第2の撮像データ記憶部167に記憶される。第2の撮像制御部162は、第2の通信部165が第1の回転型サーモカメラ130からの撮像指示を受信したタイミングで、第2の撮像部161に対して撮像するタイミングを指示する。
 第2の回転部163は、第2の撮像部161を、予め定められた第2の軸である回転軸の周りに回転させる。第2の回転部163は、回転装置153に対応する機能部である。ここでは、第2の回転部163は、第2の回転制御部164から指示されたタイミングで、予め定められた角度ずつ第2の撮像部161を回転させる。
 第2の回転制御部164は、第2の回転部163を制御する。第2の回転制御部164は、第2の回転部163の現在の状態を、第2の回転部163に供えられているセンサから取得し、目標回転角まで、第2の回転部163を回転させる。第2の回転制御部164は、第2の通信部165が第1の回転型サーモカメラ130からの回転指示を受信したタイミングで、第2の回転部163に対して回転するタイミングを指示する。
 第2の通信部165は、図示しない通信線により、コントローラ170及び第1の回転型サーモカメラ130と通信する。例えば、第2の通信部165は、第2の撮像データ記憶部167に記録された第2のパノラマ画像データを第1の回転型サーモカメラ130に送信する。また、第2の通信部165は、第1の回転型サーモカメラ130から回転指示及び撮像指示を受信する。
 第2の撮像データ記憶部167は、第1の撮像部141で撮像された第2の撮像データを過去の分も含めて記憶する。また、第2の撮像データ記憶部167は、第2の撮像データで示される第2の熱画像をつなぎ合わせることで生成された第2のパノラマ画像を示す第2のパノラマ画像データを記憶する。
 第2の制御部168は、第2の回転型サーモカメラ150での処理を制御する。
 例えば、第2の制御部168は、第2の撮像部161で撮像された第2の撮像データで示される第2の熱画像をつなぎ合わせることで、第2のパノラマ画像を示す第2のパノラマ画像データを生成する。生成された第2のパノラマ画像データは、第2の撮像データ記憶部167に記憶される。
 また、第2の制御部168は、第2の撮像データ記憶部167に記憶されている第2のパノラマ画像データを、第2の通信部165を介して、第1の回転型サーモカメラ13に送る。
 以上に記載された第2の撮像制御部162、第2の回転制御部164及び第2の制御部168の一部又は全部は、例えば、図6(A)に示されているように、メモリ10と、プロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
 また、第2の撮像制御部162、第2の回転制御部164及び第2の制御部168の一部又は全部は、例えば、図6(B)に示されているように、処理回路12で構成することもできる。
 以上のように、第2の撮像制御部162、第2の回転制御部164及び第2の制御部168は、処理回路網により実現することができる。
 なお、第2の通信部165は、通信インターフェースにより実現することができ、第2の撮像データ記憶部167は、揮発性又は不揮発性のメモリにより実現することができる。
 図8は、コントローラ170の構成を概略的に示すブロック図である。
 コントローラ170は、通信部171と、フロアデータ記憶部172と、表示部173と、操作部174と、制御部175とを備える。ここで、通信部171を装置通信部、制御部175を装置制御部ともいう。
 通信部171は、第1の回転型サーモカメラ130及び第2の回転型サーモカメラ150と通信を行う。また、通信部171は、図示しない空調機との通信も行う。具体的には、通信部171は、第1の回転型サーモカメラ130から温度データを取得する。
 フロアデータ記憶部172は、計測タグ110、第1の回転型サーモカメラ130及び第2の回転型サーモカメラ150が配置されている空間であるフロアのレイアウトを示すレイアウト情報と、フロアの画像を示すフロアマップとを含むフロアデータを記憶する。具体的には、レイアウト情報には、フロアにおける壁の位置、扉の位置、コントローラ170の設置位置、第1の回転型サーモカメラ130の設置位置及び第2の回転型サーモカメラ150の設置位置等が示されている。より具体的には、レイアウト情報は、フロア内の物体のX軸、Y軸及びZ軸の三軸の座標と、その物体のX軸、Y軸及びZ軸に対する幅の情報であるDX、DY及びDZと、その物体がドアなのか、壁なのか、カメラなのか等を示す種別情報とを含む。フロアマップは、計測タグ110が設置される空間の平面図である。
 表示部173は、各種画面画像を表示する。例えば、表示部173は、制御部175により生成されたコンター図を表示する。
 制御部175は、コントローラ170での処理を制御する。
 例えば、制御部175は、第1の回転型サーモカメラ130から与えられる温度データに従って、計測タグ110が設置される空間の平面図において、温度データで示される配置位置に、その温度データで示される温度を示すコンター図を生成する。
 以上に記載された制御部175の一部又は全部は、例えば、図6(A)に示されているように、メモリ10と、プロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
 また、制御部175の一部又は全部は、例えば、図6(B)に示されているように、処理回路12で構成することもできる。
 以上のように、制御部175は、処理回路網により実現することができる。
 なお、通信部171は、通信インターフェースにより実現することができ、フロアデータ記憶部172は、揮発性又は不揮発性のメモリにより実現することができる。
 図9は、第1の回転型サーモカメラ130が空間の温度を測定する動作を示すフローチャートである。
 まず、第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、第1の通信部145を介して、第2の回転型サーモカメラ150へ回転指示を送る(S10)。撮像が可能な状態であれば、第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、第2の通信部165を介して、第1の回転型サーモカメラ130に「可能」と応答する。撮像ができない状態であれば、第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、可能となる状態まで待ち、第2の通信部165を介して、「可能」を応答する。
 第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、第1の通信部145を介して、第2の回転型サーモカメラ150から「可能」の応答を受け取ったか否かを判断する(S11)。「可能」の応答を受け取った場合(S11でYes)には、処理はステップS12に進む。
 ステップS12では、第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、回転指示を第1の回転制御部144に与え、第1の回転制御部144は、その回転指示に従って、目標回転角だけ回転するように第1の回転部143を制御する。具体的には、第1の回転型サーモカメラ130の第1の回転制御部144は、目標回転角を回転するための信号を計算し、第1の回転部143に送る。ここで「目標回転角」は、例えば、1周分のパノラマ画像を360回の撮像で取得する場合、1度である。ここで1周分の撮像回数を分解能といい、その分解能は、フロアの状態に応じて、予め決定されているものとする。
 次に、第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、第1の撮像制御部142に撮像指示を与えるとともに、第1の通信部145を介して、第2の回転型サーモカメラ150に撮像指示を送る(S13)。
 撮像指示を受けて、第1の回転型サーモカメラ130の第1の撮像制御部142は、撮像を行うための電気信号を第1の撮像部141に送ることで、第1の撮像部141に撮像を行わせる(S14)。撮像されたデータは、第1の撮像部141から順次読み出され、第1の撮像制御部142で、デジタル信号に変換されて、第1の撮像データとして第1の撮像データ記憶部147に記憶される。第1の撮像データの各画素の値は、温度を示す。これにより、各画素に映り込む物体の温度は、撮像データの画素値を読むことにより、判別することができる。
 以上により、回転角θの際に、第1の撮像制御部142で変換された各画素iのデジタル値(Xθi)と、温度(Yθi)の関係は、以下の(1)式により定義される。
 Yθi=AXθi+B   (1)
ここで、A及びBは、予め定められた定数である。
 以上により計算された温度(Yθ1~Yθn)は、撮像開始時刻及び撮像終了時刻とともに、第1の撮像データ記憶部147に記憶される。なお、撮像開始時刻及び撮像終了時刻は、例えば、日付と、時刻とにより示されることが望ましい。
 第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、第1の回転部143を360度回転させたか否かを判断する(S15)。第1の回転部143が360度回転した場合(S15でYes)には、処理はステップS16に進み、第1の回転部143が360度回転していない場合(S15でNo)には、処理はステップS10に戻る。
 ステップS16では、第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、第1の撮像データ記憶部147に記録された撮像データを読み出して、繋ぎ合わせることで、第1のパノラマ画像を生成する。具体的には、第1の制御部148は、撮像データ(Yθ1~Yθn)と、その状態から回転軸が1度回転した後の撮像データ(Y(θ+1)1~Y(θ+1)n)を比較し、画素値の並びが一致している部分を探し、その部分で連結を行う。以上の連結する処理を全ての撮像データについて行うことで、第1のパノラマ画像(Z1~ZN)を作成する。Z1~ZNは、回転角360度のパノラマ画像の画素値である。第1のパノラマ画像を示す第1のパノラマ画像データは、第1の撮像データ記憶部147に記憶される。
 第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、第1の通信部145を介して、第2の回転型サーモカメラ150から、第2の回転型サーモカメラ150で生成された第2のパノラマ画像データを取得する(S17)。第2のパノラマ画像データも、第1の撮像データ記憶部147に記憶される。
 第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、第1のパノラマ画像と、第2のパノラマ画像とを比較して、計測タグ110の空間上の位置である配置位置を推定する(S18)。ここで、配置位置は、フロア上のX座標、Y座標及びZ座標で示される。2枚のパノラマ画像を使って、X座標、Y座標及びZ座標を算出する手順は、以下の通りである。
 まず、第1の制御部148は、第1のパノラマ画像の中から、計測タグ110に対応する部分を見つける。例えば、第1の制御部148は、機械学習等のアルゴリズムを用いて、計測タグ110に対応する部分を見つければよい。
 次に、第1の制御部148は、見つけられた部分の画像上の位置から、第1の回転型サーモカメラ130からみた計測タグ110の水平方向と垂直方向とを算出する。具体的には、第1の制御部148は、予め定められた基準点から、見つけられた部分への画素数をカウントすればよい。
 同様に、第1の制御部148は、第2のパノラマ画像の中から、計測タグ110に対応する部分を見つけて、第2の回転型サーモカメラ150からみた計測タグ110の水平方向と垂直方向とを算出する。
 次に、第1の制御部148は、第1の回転型サーモカメラ130のフロア上のX座標、Y座標及びZ座標と、第2の回転型サーモカメラ150のフロア上のX座標、Y座標及びZ座標と、第1の回転型サーモカメラ130から計測タグ110への水平方向及び垂直方向と、第2の回転型サーモカメラ150から計測タグ110への水平方向及び垂直方向とにより、計測タグ110の位置を算出する。ここでは、三角測量の原理が用いられればよい。例えば、第1の制御部148は、これらの情報を元に、3次元空間上でそれぞれの回転型サーモカメラから線を引き、それが交わる点、又は、最も近接する点を求めればよい。
 次に、第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、ステップS18で特定された計測タグ110の画像上の位置から、計測タグ110の現在の温度を特定する(S19)。具体的には、第1のパノラマ画像に含まれている計測タグ110の温度と、第2のパノラマ画像に含まれている計測タグ110の温度との平均値を算出し、算出された平均値を計測タグ110の温度とすればよい。なお、第1の制御部148は、第1のパノラマ画像に含まれている計測タグ110の温度、及び、第2のパノラマ画像に含まれている計測タグ110の温度の何れか一方を、計測タグ110の温度としてもよい。
 第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、ステップS18で特定された計測タグ110の位置と、ステップS19でと特定された計測タグ110の温度とを温度データとして第1の温度データ記憶部146に記録する(S20)。
 図10は、第2の回転型サーモカメラ150が第2のパノラマ画像を生成して、第1の回転型サーモカメラ130に送信する動作を示すフローチャートである。
 まず、第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、第2の通信部165を介して、第1の回転型サーモカメラ130からの回転指示を受け取る(S30)。
 回転指示を受けると、第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、第2の撮像部161が撮像可能な状態であるか否かを判断する(S31)。第2の撮像部161が撮像可能な状態である場合(S31でYes)には、処理はステップS32に進む。
 ステップS32では、第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、第2の通信部165を介して、第1の回転型サーモカメラ130に「可能」と応答する。
 そして、第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、回転指示を第2の回転制御部164に与え、第2の回転制御部164は、その回転指示に従って、目標回転角だけ回転するように第2の回転部163を制御する(S33)。
 次に、第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、第2の通信部165を介して、第1の回転型サーモカメラ130から撮像指示を受け取ったか否かを判断する(S34)。第1の回転型サーモカメラ130から撮像指示を受け取った場合(S34でYes)には、処理はステップS35に進む。
 ステップS35では、第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、第2の撮像制御部162に撮像指示を与える。
 その撮像指示を受けて、第2の回転型サーモカメラ150の第2の撮像制御部162は、撮像を行うための電気信号を第2の撮像部161に送ることで、第2の撮像部161に撮像を行わせる(S36)。撮像されたデータは、第2の撮像部161から順次読み出され、第2の撮像制御部162で、デジタル信号に変換されて、第2の撮像データとして第2の撮像データ記憶部167に記憶される。第2の撮像データの各画素の値は、温度を示す。
 第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、第2の回転部163を360度回転させたか否かを判断する(S37)。第2の回転部163が360度回転した場合(S37でYes)には、処理はステップS38に進み、第2の回転部163が360度回転していない場合(S37でNo)には、処理はステップS30に戻る。
 ステップS38では、第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、第2の撮像データ記憶部167に記録された第2の撮像データを読み出して、繋ぎ合わせることで、第2のパノラマ画像を生成する。第2のパノラマ画像を示す第2のパノラマ画像データは、第2の撮像データ記憶部167に記憶される。
 第2の回転型サーモカメラ150の第2の制御部168は、第1の通信部145を介して、第2のパノラマ画像データを第1の回転型サーモカメラに送信する(S39)。
 図11は、コントローラ170がコンター図を作成し、空間の温度分布をユーザーに提示する際の動作を示すフローチャートである。
 まず、コントローラ170では、操作部174がユーザーからの要求を受け付ける(S40)。
 ユーザからの要求を受けると、コントローラ170の制御部175は、通信部171を介して、第1の回転型サーモカメラ130から計測タグ110の最新の温度データを取得する(S41)。具体的には、制御部175は、通信部171を介して、第1の回転型サーモカメラ130に対して、温度データを送信するように指示する。第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148は、その指示を受けて、第1の温度データ記憶部146に記憶されている最新の温度データを、第1の通信部145を介して、コントローラ170ヘ送信する。なお、フロア内に複数の第1の回転型サーモカメラ130が配置されている場合には、コントローラ170は、その全ての第1の回転型サーモカメラ130から温度データを取得する。
 コントローラ170の制御部175は、フロアデータ記憶部172からフロアマップを読み出し、ステップS41で取得された温度データで示される座標に、その温度データで示される温度をそのフロアマップ上に重ねて表示する(S42)。
 具体的には、制御部175は、予め記憶しているカラーマップ情報に基づいて、計測タグ110の温度を色として表現する。例えば、32度は、赤(RGB値で255,0,0)、22度は、青(RGB値で、0,0,255)等として、計測タグ110の温度を表示する。そして、制御部175は、計測タグ110の中心座標における不透明度を100%とし、計測タグ110から離れるほど不透明度が低下し、3m離れた位置では0%(透明)とする。以上の処理を、フロアに配置されている全ての計測タグ110について実施することで、制御部175は、一枚のコンター図を作成する。最後に、コントローラ170の制御部175は、作成したコンター図を表示部173に表示させ、ユーザーに提示する。
 なお、図12は、表示部173に表示されるコンター図の一例を示す概略図である。
 図12に示されているように、計測タグ110が配置されている位置に、計測された温度を示す円180が表示されている。
 以上が、コントローラ170が空間の温度分布をユーザーに提示する際の動作である。
 図13(A)~(E)は、パノラマ画像を生成する処理を説明するための概略図である。
 図13(A)は、一つの計測タグ110が机182の上に配置されている状態を、第1の回転型サーモカメラ130の位置から見た場合の実像181を示している。
 このような実像181に対して、第1の回転型サーモカメラ130の第1の撮像部141は、図13(B)に示されている画像183を示す第1の撮像データを生成する。
 画像183は、縦長になっており、フロアの一部の状態が撮像されている。
 次に、第1の回転部143が1度回転した後に第1の撮像部141が撮像する第1の撮像データで示される画像184を、図13(C)に示す。第1の撮像部141の角度が1度動いたことにより、撮像される画像184は、画像183に対して水平方向に移動する。そして、画像184には、画像183の一部が映り込む。
 第1の回転型サーモカメラ130の第1の制御部148が、図9のステップS16でのつなぎ合わせる処理では、そのような映り込んだ部分をつなぎ合わせることで、図13(D)に示されている第1のパノラマ画像185が生成される。
 このように、撮像データの連結を繰り返すことで、360度分の画像が一枚に集約された横長のパノラマ画像が生成される。
 図13(E)は、第2の回転型サーモカメラ150で生成された第2のパノラマ画像186を示す概略図である。
 例えば、第2の回転型サーモカメラ150は、第1の回転型サーモカメラ130とは反対向きで計測タグ110を撮像しているものとする。
 なお、パノラマ画像の左端から計測タグ110までの画素数が水平方向の角度を示し、パノラマ画像の下端から計測タグ110までの画素数が垂直方向の角度を示す。これらの画素数を数えることで、それぞれ、水平方向、垂直方向の値が特定される。
 以上のように、実施の形態によれば、計測タグ110が設置されている箇所の座標と、その座標における空気の温度と、を遠隔から特定することができる。
 撮像部が回転する軸を、熱画像撮像装置が設置される面に対して、垂直方向とすることで、熱画像撮像装置を天井に設置した場合に、その空間の広い範囲の熱画像を取得することができる。
 また、パノラマ画像は、撮像部が回転軸の周りに360度回転した際に撮像された複数の画像をつなぎ合わせることで生成された画像とすることで、熱画像撮像装置が設置された空間の広い範囲の熱分布を取得することができる。
 さらに、温度特定対象物は、空間の温度と一致する放射部を備えるようにすることで、その空間の温度を、熱画像撮像装置で撮像することができる。
 また、以上により、コンター図を表示部173に表示することで、フロア上の温度分布を、ユーザーが直観的にわかりやすい表示により理解することができる。
 100 温度特定システム、 110 計測タグ、 111 土台、 112 放射円盤、 113 支柱、 130 第1の回転型サーモカメラ、 131 カメラ土台、 132 撮像デバイス、 133 回転装置、 134 保護ドーム、 141 第1の撮像部、 142 第1の撮像制御部、 143 第1の回転部、 144 第1の回転制御部、 145 第1の通信部、 146 第1の温度データ記憶部、 147 第1の撮像データ記憶部、 148 第1の制御部、 150 第2の回転型サーモカメラ、 151 カメラ土台、 152 撮像デバイス、 153 回転装置、 154 保護ドーム、 161 第2の撮像部、 162 第2の撮像制御部、 163 第2の回転部、 164 第2の回転制御部、 165 第2の通信部、 167 第2の撮像データ記憶部、 168 第2の制御部、 170 コントローラ、 171 通信部、 172 フロアデータ記憶部、 173 表示部、 174 操作部、 175 制御部。

Claims (5)

  1.  配置されている空間における空気の温度を特定するために用いられる温度特定対象物と、前記空間に配置されている第1の熱画像撮像装置と、前記空間において、前記第1の熱画像撮像装置とは異なる位置に配置されている第2の熱画像撮像装置と、を備える温度特定システムであって、
     前記第2の熱画像撮像装置は、
     前記空間における熱分布を示す第2の熱画像を撮像する第2の撮像部と、
     第2の軸の周りに、前記第2の撮像部を予め定められた角度ずつ回転させる第2の回転部と、
     前記第2の回転部により前記予め定められた角度ずつ回転される毎に前記第2の撮像部により撮像された複数の前記第2の熱画像をつなぎ合わせることで、前記温度特定対象物から放射される熱分布を示す領域である第2の領域を含む第2のパノラマ画像を生成する第2の制御部と、
     前記第2のパノラマ画像を前記第1の熱画像撮像装置に送信する第2の通信部と、を備え、
     前記第1の熱画像撮像装置は、
     前記空間における熱分布を示す第1の熱画像を撮像する第1の撮像部と、
     第1の軸の周りに、前記第1の撮像部を前記予め定められた角度ずつ回転させる第1の回転部と、
     前記第1の回転部により前記予め定められた角度ずつ回転される毎に前記第1の撮像部により撮像された複数の前記第1の熱画像をつなぎ合わせることで、前記温度特定対象物から放射される熱分布を示す領域である第1の領域を含む第1のパノラマ画像を生成し、前記空間において前記第1の熱画像撮像装置が配置されている位置と、前記空間において前記第2の熱画像撮像装置が配置されている位置と、前記第1のパノラマ画像における前記第1の領域の位置と、前記第2のパノラマ画像における前記第2の領域の位置とにより、前記空間において前記温度特定対象物が配置されている位置である配置位置を特定するとともに、前記第1の領域及び前記第2の領域により前記配置位置の空気の温度を特定する第1の制御部と、を備えること
     を特徴とする温度特定システム。
  2.  前記第1の軸は、前記第1の熱画像撮像装置が設置される面に対して、垂直方向に延び、
     前記第2の軸は、前記第2の熱画像撮像装置が設置される面に対して、垂直方向に延びること
     を特徴とする請求項1に記載の温度特定システム。
  3.  前記第1のパノラマ画像は、前記第1の撮像部が前記第1の軸の周りに360度回転した際に撮像された複数の前記第1の熱画像をつなぎ合わせることで生成された画像であり、
     前記第2のパノラマ画像は、前記第2の撮像部が前記第2の軸の周りに360度回転した際に撮像された複数の前記第2の熱画像をつなぎ合わせることで生成された画像であること
     を特徴とする請求項1又は2に記載の温度特定システム。
  4.  前記温度特定対象物は、前記空間の空気の温度と一致する放射部を備えること
     を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の温度特定システム。
  5.  情報処理装置をさらに備え、
     前記第1の熱画像撮像装置は、前記特定された配置位置及び前記特定された空気の温度を示す温度データを、前記情報処理装置に送信する第1の通信部をさらに備え、
     前記情報処理装置は、
     前記温度データを受信する装置通信部と、
     前記温度データに従って、前記空間の平面図において、前記特定された配置位置に前記特定された空気の温度を示すコンター図を生成する装置制御部と、
     前記コンター図を表示する表示部と、
     を備えること
     を特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の温度特定システム。
PCT/JP2020/002818 2020-01-27 2020-01-27 温度特定システム WO2021152671A1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021573644A JP7162763B2 (ja) 2020-01-27 2020-01-27 温度特定システム
PCT/JP2020/002818 WO2021152671A1 (ja) 2020-01-27 2020-01-27 温度特定システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/002818 WO2021152671A1 (ja) 2020-01-27 2020-01-27 温度特定システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2021152671A1 true WO2021152671A1 (ja) 2021-08-05

Family

ID=77079554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2020/002818 WO2021152671A1 (ja) 2020-01-27 2020-01-27 温度特定システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7162763B2 (ja)
WO (1) WO2021152671A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023041637A (ja) * 2021-09-13 2023-03-24 ダイキン工業株式会社 輻射量算出装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03115820A (ja) * 1989-09-28 1991-05-16 Mazda Motor Corp 空気温度計測方法
JPH03186274A (ja) * 1989-12-15 1991-08-14 Takuma Co Ltd 火災位置検出装置及びこれを用いた自動消火装置
JPH0626980A (ja) * 1992-07-08 1994-02-04 Tokyo Gas Co Ltd 温度異常位置の検出方法
JPH10176956A (ja) * 1996-12-18 1998-06-30 Mitsubishi Denki Bill Techno Service Kk 温度測定装置
US20070152157A1 (en) * 2005-11-04 2007-07-05 Raydon Corporation Simulation arena entity tracking system
JP2011038990A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Tokyo Electric Power Co Inc:The 温度分布検出システム及び検出体
WO2014185033A1 (ja) * 2013-05-17 2014-11-20 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ 熱画像センサ、およびユーザインターフェース
JP2016008796A (ja) * 2014-06-25 2016-01-18 三菱電機株式会社 空気調和装置の室内機及び空気調和装置
US20180209853A1 (en) * 2017-01-23 2018-07-26 Honeywell International Inc. Equipment and method for three-dimensional radiance and gas species field estimation in an open combustion environment

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3186274B2 (ja) 1992-12-16 2001-07-11 大和精工株式会社 溶接用トーチクリーナ装置
JP3115820B2 (ja) 1995-05-17 2000-12-11 松下電器産業株式会社 インターフェース装置、及びこれを用いたコンピュータ装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03115820A (ja) * 1989-09-28 1991-05-16 Mazda Motor Corp 空気温度計測方法
JPH03186274A (ja) * 1989-12-15 1991-08-14 Takuma Co Ltd 火災位置検出装置及びこれを用いた自動消火装置
JPH0626980A (ja) * 1992-07-08 1994-02-04 Tokyo Gas Co Ltd 温度異常位置の検出方法
JPH10176956A (ja) * 1996-12-18 1998-06-30 Mitsubishi Denki Bill Techno Service Kk 温度測定装置
US20070152157A1 (en) * 2005-11-04 2007-07-05 Raydon Corporation Simulation arena entity tracking system
JP2011038990A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Tokyo Electric Power Co Inc:The 温度分布検出システム及び検出体
WO2014185033A1 (ja) * 2013-05-17 2014-11-20 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ 熱画像センサ、およびユーザインターフェース
JP2016008796A (ja) * 2014-06-25 2016-01-18 三菱電機株式会社 空気調和装置の室内機及び空気調和装置
US20180209853A1 (en) * 2017-01-23 2018-07-26 Honeywell International Inc. Equipment and method for three-dimensional radiance and gas species field estimation in an open combustion environment

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023041637A (ja) * 2021-09-13 2023-03-24 ダイキン工業株式会社 輻射量算出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7162763B2 (ja) 2022-10-28
JPWO2021152671A1 (ja) 2021-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3951191B2 (ja) 移動部品を用いないカメラを用いた画像形成および処理装置と方法
EP2197199B1 (en) Thermal imaging camera and method for constructing a thermographic image
US20220236048A1 (en) Handheld three-dimensional coordinate measuring device operatively coupled to a mobile computing device
US20030227555A1 (en) Surveillance camera apparatus, surveillance camera system apparatus, and image-sensed picture masking method
JP2010136302A5 (ja) 撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラム
WO2014039623A1 (en) Laser scanner with additional sensing device
JP2006333133A (ja) 撮像装置、撮像方法、プログラム、プログラム記録媒体並びに撮像システム
JP2008538474A (ja) 自動化監視システム
US20140015920A1 (en) Virtual perspective image synthesizing system and its synthesizing method
CN111263134A (zh) 一种可定位的全景三维成像系统及定位方法
JP2009010728A (ja) カメラ設置支援装置
WO2013150830A1 (ja) グレア測定システム
WO2021152671A1 (ja) 温度特定システム
KR101452342B1 (ko) 감시카메라 유닛 및 그 구동방법
KR20200050110A (ko) 복수의 카메라들을 포함하는 영상 촬영 장치 및 영상 촬영 시스템
Lemkens et al. Multi RGB-D camera setup for generating large 3D point clouds
KR101747022B1 (ko) Cctv 연계형 열화상 카메라를 이용한 화재예방 시스템
JP7157409B2 (ja) 三次元画像生成装置、三次元画像生成方法、および三次元画像生成プログラム
US20160127617A1 (en) System for tracking the position of the shooting camera for shooting video films
CN111649716A (zh) 一种基于全景图像的空间点对点距离测算方法
KR20180041866A (ko) Pos 기기와 연동된 감시 카메라 및 이를 이용한 감시 방법
CN211047088U (zh) 一种可定位的全景三维成像系统
JP2002101408A (ja) 監視カメラシステム
KR101794554B1 (ko) 온도 프로파일 구현 장치
KR102613487B1 (ko) 전방위 영상 촬영 장치 및 그것을 포함하는 전자 장치

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 20917020

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2021573644

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 20917020

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1