WO2020235571A1 - 方向性結合器 - Google Patents

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Abstract

方向性結合器は、主線路(10)と、副線路(20)と、可変終端器(40)と、を備え、可変終端器(40)は可変インダクタ(50)を有し、可変インダクタ(50)は、副線路(20)の端部とグランドとの間で互いに直列接続された複数のインダクタ(61、62)と、複数のインダクタ(61、62)のうち少なくとも1つのインダクタ(61)をバイパスするスイッチ(71、72)と、を有する。

Description

方向性結合器
 本発明は方向性結合器に関する。
 方向性結合器は、携帯端末装置などの無線機器において広く使われる基本的な素子である。例えば、特許文献1には、主要ラインと、結合ラインと、結合ラインのポートを調整可能なインピーダンスで終端する終端インピーダンス回路と、を有する無線周波数結合器が開示されている(例えば、特許文献1の図16A)。特許文献1に開示される終端インピーダンス回路は、複数のインダクタと複数のスイッチとを有し、複数のスイッチの状態に応じて複数のインダクタのうちの1以上の所定数のインダクタが並列に接続されるように構成されている。
特表2017-537555号公報
 例えば特許文献1に示される終端インピーダンス回路においては、並列接続されたインダクタの数(または並列接続されたインダクタが有するインダクタンスの総値)が増えるほどインダクタンスが減ることで終端インピーダンスが調整される。このような終端インピーダンス回路において特に大きなインダクタンスを得ようとすると、終端インピーダンス回路内に、インダクタンスが大きいインダクタを備える必要がある。
 インダクタンスが大きいインダクタはその占有する面積が増加しやすいため、小型化された結合器内ではインダクタと主線路および副線路との距離を離すことが困難となる。そのため、インダクタと主線路および副線路との間で不要な結合が生じて、結合器の特性が劣化する恐れがある。
 そこで、本発明は、主線路と、副線路と、副線路に調整可能なインピーダンス(特には調整可能なインダクタンス)を与える終端インピーダンス回路とを有し、小型でかつ特性に優れた方向性結合器を提供することを目的とする。
 上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る方向性結合器は、主線路と、副線路と、可変終端器と、を備え、前記可変終端器は可変インダクタを有し、前記可変インダクタは、前記副線路の端部とグランドとの間で互いに直列接続された複数のインダクタと、前記複数のインダクタのうち少なくとも1つのインダクタをバイパスするスイッチと、を有する。
 本発明に係る方向性結合器によれば、可変インダクタに必要な最大のインダクタンスは、互いに直列接続された複数のインダクタのインダクタンスの加算によって得ることができる。これにより、複数のインダクタの各々のインダクタンスが、可変インダクタに必要な最大のインダクタンスよりも小さくて済むので、複数のインダクタの各々を小型化しやすくなる。
 可変インダクタを構成する複数のインダクタの各々が小型化することによって、インダクタの配置の自由度が上がる。これにより、小型化された方向性結合器においてもインダクタと主線路および副線路とを離して配置することが容易になる。
 その結果、インダクタと主線路および副線路との間で不要な結合を防ぎ、不要な結合による方向性結合器の特性の悪化、特には方向性の低下や結合度の変動、を防止することが容易になるので、小型でかつ特性に優れた方向性結合器が得られる。
図1は、実施の形態1に係る方向性結合器の構成の一例を示す回路図である。 図2は、実施の形態1に係る可変抵抗の構成の一例を示す回路図である。 図3は、実施の形態1に係る可変キャパシタの構成の一例を示す回路図である。 図4は、実施の形態1に係るインダクタの構造の一例を示す模式図である。 図5は、実施例および比較例に係る方向性結合器の結合度の一例を示すグラフである。 図6は、実施例および比較例に係る方向性結合器の方向性の一例を示すグラフである。 図7は、実施の形態1の第1変形例に係る可変インダクタの構成の一例を示す回路図である。 図8は、実施の形態1の第2変形例に係る可変インダクタの構成の一例を示す回路図である。 図9は、実施の形態1の第3変形例に係る可変インダクタの構成の一例を示す回路図である。 図10は、実施の形態1の第4変形例に係る可変インダクタの構成の一例を示す回路図である。 図11は、実施の形態2に係る方向性結合器の構成の一例を示す回路図である。 図12は、実施の形態2に係る可変整合器の構成の一例を示す回路図である。 図13は、実施の形態2に係るモジュールの構造の一例を示す斜視図である。 図14は、実施の形態2に係るモジュールの構造の他の一例を示す斜視図である。
 本発明の複数の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。
 また、以下の実施の形態において「接続する」という記述は、2個以上の対象物または対象物の部分を、互いに、直接、もしくは1個以上の部品、回路要素、またははんだなどの接続材を介して接続することを意味する。
 (実施の形態1)
 実施の形態1に係る方向性結合器について、主線路、副線路、および副線路の端部に接続され副線路の端部を調整可能なインピーダンスで終端する可変終端器を備える高周波用カプラの例を挙げて説明する。
 図1は、実施の形態1に係る方向性結合器の構成の一例を示す回路図である。
 図1に示されるように、方向性結合器100は、主線路10と、副線路20と、スイッチ31、32と、可変終端器40と、制御器91と、で構成されている。
 主線路10と副線路20とは、互いに電磁気的に結合している。これにより、副線路20の端部22が終端された状態で、主線路10を端部11から端部12へ伝搬する主信号の一部が、副線路20の端部21から検出信号として出力される。また、副線路20の端部21が終端された状態で、主線路10を端部12から端部11へ伝搬する主信号の一部が、副線路20の端部22から検出信号として出力される。
 主信号が主線路10を端部11から端部12へ伝搬する方向を順方向と定義し、端部12から端部11へ伝搬する方向を逆方向と定義してもよい。この定義によれば、順方向の主信号に対応する検出信号を得る場合、副線路20の端部22が終端用の端部であり端部21が検出信号の出力用の端部である。また、逆方向の主信号に対応する検出信号を得る場合、副線路20の端部21が終端用の端部であり端部22が検出信号の出力用の端部である。なお、順方向および逆方向の定義は上述とは逆でもよい。
 主線路10の端部11は入力ポートINに接続され、端部12は出力ポートOUTに接続される。また、スイッチ31、32を介して、副線路20の端部21および端部22のうち、信号出力用の端部は結合ポートCPLに接続され、終端用の端部はアイソレーションポートISOに接続される。これにより、方向性結合器1では、スイッチ31、32の切り替えに応じて、順方向および逆方向の両方向の主信号(例えば、進行波と反射波)について結合ポートCPLから検出信号を得ることができる。
 アイソレーションポートISOには、可変終端器40が接続される。可変終端器40は、可変抵抗41、42、可変キャパシタ43、および可変インダクタ50を有する。
 可変インダクタ50は、インダクタ61、62とスイッチ71、72とを有する。
 インダクタ61、62は、可変インダクタ50の端T1(可変インダクタ50の一端)と端T2(可変インダクタ50の他端)との間で互いに直列に接続されている。インダクタ61、62は、アイソレーションポートISO(つまり、副線路20の端部)とグランドとの間で互いに直列接続された複数のインダクタの一例であり、それぞれ、第1インダクタ、第2インダクタの一例である。
 インダクタ61、62同士は、誘導結合(磁界結合とも言う)してもよい。図1の例では、インダクタ61、62に電流が流れたとき、インダクタ61、62で同じ向きの磁束が発生し、インダクタ61、62は、互いに磁束を強め合う向きに誘導結合する。
 なお、インダクタ61、62同士が誘導結合することは、例えば、(1)インダクタ61、62の各々が巻き中心が一致する巻き線形状に形成されていること、(2)インダクタ61、62の各々が平行な直線形状に形成されていること、および(3)インダクタ61、62を上面視したときインダクタ61、62の一方の外周が他方の外周に含まれること、のうちの1以上の条件が成り立つことによって定義されてもよい。
 スイッチ71の一端(図1での下端)はインダクタ61、62の接続点に接続され、他端(図1での上端)は可変インダクタ50の端T1に接続されている。スイッチ72の一端(図1での下端)はインダクタ61、62のうち可変インダクタ50の端T1に最も近いインダクタ61に接続され、他端(図1での上端)は可変インダクタ50の端T1に接続されている。スイッチ71は、インダクタ61、62のうち少なくとも1つのインダクタ61をバイパスするスイッチの一例であり、第1スイッチの一例である。すなわち、スイッチ71を短絡した場合には信号がインダクタ61をバイパスする。
 また、スイッチ72は、スイッチ71と組み合わせることでバイパスさせるスイッチとなるという意味において、インダクタ61、62のうち少なくとも1つのインダクタ61をバイパスするスイッチの一例であり、第2スイッチの一例である。すなわち、スイッチ71を短絡し、スイッチ72を開放した場合には信号がインダクタ61をバイパスする。
 またスイッチ71、72をともに開放した場合には、可変インダクタ50および可変抵抗42の双方が方向性結合器100から分離される。副線路が要求する終端インピーダンスの値によっては、スイッチ71、72をともに開放して可変インダクタ50および可変抵抗42をともに分離してもよい。
 可変抵抗41および可変キャパシタ43は、アイソレーションポートISOと可変インダクタ50の端T1とを結ぶ信号経路とグランドとの間に接続されている。可変抵抗42は、可変インダクタ50の端T2とグランドとの間に接続されている。
 制御器91は、スイッチ31、32、71および72の状態、ならびに可変抵抗41、42の抵抗値、および可変キャパシタ43の容量値を切り替える。
 可変抵抗41、42および可変キャパシタ43は、特には限定されないが、一例として次のように構成され得る。
 図2および図3は、可変抵抗41、42および可変キャパシタ43の構成の一例をそれぞれ示す回路図である。
 図2に示されるように、可変抵抗41、42は、固定の抵抗値を有する複数の抵抗素子と、複数の抵抗素子のうち任意の抵抗素子を互いに並列に接続する複数のスイッチと、を有している。可変抵抗41、42の抵抗値は、接続される抵抗素子に応じて調整される。可変抵抗41、42は、複数の抵抗素子のうち任意の抵抗素子がスイッチにて互いに直列に接続される構成であってもよい(図示せず)。
 図3に示されるように、可変キャパシタ43は、固定の容量値を有する複数の容量素子と、複数の容量素子のうち任意の容量素子を互いに並列に接続する複数のスイッチと、を有している。可変キャパシタ43の容量値は、接続される容量素子に応じて調整される。
 図2の可変抵抗41、42の抵抗値および図3の可変キャパシタ43の容量値は、制御器91からのスイッチの切り替え制御に基づいて調整される。
 可変終端器40が、スイッチにて定数の調整が可能な可変抵抗41、42、可変キャパシタ43、および可変インダクタ50を有することで、方向性結合器100の動作帯域において所望の結合度と方向性とを得ることができる。特に、可変抵抗42が可変インダクタ50とグランドとの間に接続されていることで、良好な方向性を実現できる動作帯域幅を増大させやすくなっており、調整がより容易になる。
 スイッチ31、32および可変終端器40において調整可能なインピーダンスを実現するためのスイッチは、例えば、トランジスタで実現されてもよく、MEMSスイッチやダイオードスイッチであってもよい。
 次に、可変インダクタ50の動作の詳細について説明する。
 スイッチ71をオフ状態とし、スイッチ72をオン状態とすると、可変インダクタ50は、インダクタ61、62の直列インダクタとして動作する。可変インダクタ50のインダクタンスは、インダクタ61、62単体でのインダクタンスの合計となる。
 インダクタ61、62が、互いの磁束を強めあう方向で誘導結合する場合、自己誘導作用により、可変インダクタ50のインダクタンスは、インダクタ61、62の単体でのインダクタンス同士の単純な合計よりも大きくなる。これにより、インダクタ61、62が誘導結合しない場合と比べて、インダクタンスがより小さい(つまりサイズがより小さい)インダクタ61、62を用いて、可変インダクタ50で必要なインダクタンスを実現することができる。
 スイッチ71をオン状態とし、スイッチ72をオフ状態とすると、可変インダクタ50は、インダクタ62のみのインダクタとして動作する。これにより、可変インダクタ50のインダクタンスは、インダクタ62単体でのインダクタンスと等しくなる。
 スイッチ71をオン状態、スイッチ72をオン状態とすると、インダクタ61を含むショートリングが形成される。ショートリングによってインダクタ62での磁束の変化が妨げられることから、可変インダクタ50のインダクタンスは、インダクタ62単体でのインダクタンスよりも小さくなる。
 このように、可変インダクタ50は、スイッチ71、72の状態に応じて、少なくとも3種類のインダクタンスを有する。
 可変インダクタ50に必要な最大のインダクタンスは、インダクタ61、62のインダクタンスの加算によって得ることができることに加えて、インダクタ61、62の誘導結合によってインダクタンスをさらに増大することもできる。これにより、インダクタ61、62の各々のインダクタンスが、可変インダクタ50に必要な最大のインダクタンスよりも小さくて済むので、インダクタ61、62の各々を小型化しやすくなる。
 評価例として、直列接続された3nHのインダクタと1nHのインダクタとを用いて構成され、インダクタンスの加算を利用することで、インダクタンスを3nHおよび4nHの2値に調整可能な可変インダクタを考える。そのような可変インダクタでは、インダクタンスの加算を利用せず、3nHのインダクタと4nHのインダクタとを個別に設けた可変インダクタと比較して、個々のインダクタを50%から70%のサイズで形成することができる。
 可変インダクタ50を構成するインダクタ61、62が小型化することによって、インダクタ61、62の配置の自由度が上がる。これにより、小型化された方向性結合器100においてもインダクタ61、62と主線路10および副線路20とを離して配置することが容易になる。その結果、インダクタ61、62と主線路10および副線路20との間で不要な結合を防ぎ、不要な結合による方向性結合器100の特性の悪化、特には方向性の低下や結合度の変動、を防止することが容易になる。
 また、インダクタ61、62が互いの磁束を強めあう方向で誘導結合することで、インダクタ61、62のさらなる小型化が可能になるので、上述した効果をより確実に得ることができる。
 なお、後述するように、インダクタ61、62は、互いの磁束を弱めあう方向で誘導結合してもよい。その場合、可変インダクタ50のインダクタンスは、インダクタ61、62の単体でのインダクタンスの単純な合計よりも小さくなる。
 この場合、可変インダクタ50のインダクタンスが減少する一方、インダクタ61、62およびスイッチ71、72が持つ等価的な直列抵抗はほぼ変わらない。そのため、可変インダクタ50のQ値が低下することにより、可変終端器40の動作帯域幅を増大させることができる。
 インダクタ61、62の誘導結合による可変インダクタ50のインダクタンスの増減は、可変インダクタ50のインダクタンスの調整、ひいては、可変終端器40のインピーダンスの調整の自由度を高めるために利用することもできる。
 次に、インダクタ61、62の構造の詳細について説明する。
 図4は、インダクタ61、62の構造の一例を示す模式図である。図4に示されるように、インダクタ61、62は、外周端A、中間引き出し点(タップとも言う)B、内周端Cを有するスパイラルインダクタ60で構成される。外周端AからタップBまでの外周部およびタップBから内周端Cまでの内周部のうち、いずれか一方がインダクタ61として機能し、他方がインダクタ62として機能する。
 インダクタ61、62をスパイラルインダクタ60で構成することにより、集積回路(IC)チップに平面状にインダクタ61、62を形成することができるようになる。
 スパイラルインダクタ60の各部分(外周部、内周部)を1個のインダクタとしつつ、スパイラルインダクタ60全体としては自己誘導により小型(小面積)でより大きなインダクタンスを得ることができる。スパイラルインダクタは、一般に、内周端からの引き出し線を、スパイラルインダクタを形成する他の配線を迂回させる構造にて外部に引き出す必要があるため、タップからの引き出し線をそのような迂回させる構造で追加することは構造的に親和性が高い。スパイラルインダクタは、引き出し線の立体構造を除けば平面状に形成でき、自己誘導の効果もあって小型化に向く。
 図4の例では、スパイラルインダクタ60の外周端A、タップB、内周端Cが、図1における点a、b、cにそれぞれ対応する。この場合、スパイラルインダクタ60の外周端AからタップBまでの部分である外周部がインダクタ61に対応し、タップBから内周端Cまでの部分である内周部がインダクタ62に対応する。
 このような対応によれば、スパイラルインダクタ60の外周部では内周部と比べて長い磁路を確保しやすい。このことから、インダクタ61について、巻き数あたりのインダクタンスを大きく確保することが容易になる。
 また他の例では、スパイラルインダクタ60の外周端A、タップB、内周端Cが、図1における点c、b、aにそれぞれ対応するとしてもよい。この場合、スパイラルインダクタ60の内周部がインダクタ61に対応し、外周部がインダクタ62に対応する。
 このような対応によれば、スパイラルインダクタ60の外周端Aがグランドに接続されるので、スパイラルインダクタ60の外周部では内周部と比べて電圧振幅が小さくなる。また、スパイラルインダクタ60の内周部では外周部と比べて発生する磁束の周辺への漏れが小さい。このことから、インダクタ61、62のいずれについても、主線路10および副線路20との不要の電界結合を小さくすることが容易となる。
 次に、方向性結合器100の特性(特には、結合度および方向性の周波数特性)の詳細について、実施例と比較例との対比に基づいて説明する。ここでは、方向性結合器100を実施例とし、方向性結合器100から可変インダクタ50と可変抵抗42とを削除した方向性結合器(図示せず)を比較例とした。つまり、実施例は、可変終端器が、可変抵抗および可変キャパシタに加えて、互いに直列に接続された可変インダクタおよび可変抵抗を有する方向性結合器である。比較例は、可変終端器が、可変抵抗および可変キャパシタのみで構成されている方向性結合器である。
 図5は、実施例および比較例に係る方向性結合器の結合度の一例を示すグラフである。図5に見られるように、結合度は実施例と比較例とで同等である。
 図6は、実施例および比較例に係る方向性結合器の方向性の一例を示すグラフである。図6に見られるように、25dB以上の良好な方向性が得られる周波数幅が、比較例では約1GHzであるのに対し、実施例では約3GHzに拡大(改善)できている。
 方向性結合器100では、直列に接続されたインダクタ61、62を有する可変インダクタ50を用いるので、このような特性の改善に必要な可変インダクタ50のインダクタンスを、小型化されたインダクタ61、62で実現できる。
 その結果、インダクタ61、62の配置の自由度が上がるので、小型化された方向性結合器100においてもインダクタ61、62と主線路10および副線路20とを離して配置することが容易になる。これにより、インダクタ61、62と主線路10および副線路20との間で不要な結合を防ぎ、不要な結合による方向性結合器100の特性の悪化、特には方向性の低下や結合度の変動、を防止し、より優れた特性を得やすくなる。
 次に、実施の形態1の方向性結合器に用いられる可変インダクタの変形例について詳細に説明する。以下で説明する変形例に係る可変インダクタは、方向性結合器100において、上述した可変インダクタ50に代えて用いられる。いずれの変形例に係る可変インダクタも、可変インダクタ50と同様、直列に接続された複数のインダクタと、前記複数のインダクタのうち少なくとも1つのインダクタをバイパスするスイッチと、を有している。
 図7は、実施の形態1の第1変形例に係る可変インダクタの構成の一例を示す回路図である。図7に示される可変インダクタ51は、図1の可変インダクタ50に、インダクタ63、64、スイッチ73、74を追加して構成される。
 インダクタ61~64は、互いの磁束を強めあう方向で誘導結合してもよい。インダクタ61~64は、3つのタップを有するスパイラルインダクタで構成されてもよい。
 可変インダクタ51を方向性結合器100に用いた場合、インダクタ61~64は、副線路20の端部とグランドとの間で互いに直列接続された複数のインダクタの一例である。また、スイッチ71~74は、インダクタ61~64のうち少なくとも1つのインダクタをバイパスするスイッチの一例である。
 スイッチ71をオフ状態、スイッチ72をオン状態、スイッチ73をオフ状態、スイッチ74をオフ状態とすると、可変インダクタ51は、インダクタ61~64の直列インダクタとして動作する。
 スイッチ71をオン状態、スイッチ72をオフ状態、スイッチ73をオフ状態、スイッチ74をオフ状態とすると、可変インダクタ51は、インダクタ62~64の直列インダクタとして動作する。このとき、インダクタ61を含むショートリングを形成するために、スイッチ72をオン状態にしてもよい。
 スイッチ71をオフ状態、スイッチ72をオフ状態、スイッチ73をオン状態、スイッチ74をオフ状態とすると、可変インダクタ51は、インダクタ63、64の直列インダクタとして動作する。このとき、インダクタ62を含むショートリングを形成するために、スイッチ71をオン状態にしてもよい。
 スイッチ71をオフ状態、スイッチ72をオフ状態、スイッチ73をオフ状態、スイッチ74をオン状態とすると、可変インダクタ51は、インダクタ64のみのインダクタとして動作する。このとき、インダクタ63を含むショートリングを形成するために、スイッチ73をオン状態にしてもよい。
 ここで、インダクタ61およびインダクタ62を、それぞれ第1インダクタおよび第2インダクタの一例とするとき、インダクタ63は、第2インダクタであるインダクタ62と隣り合って接続された第3インダクタの一例である。スイッチ73は、一端(図7での下端)がインダクタ62と第3インダクタであるインダクタ63との接続点に接続され、他端(図7での上端)が可変インダクタ51の端T1に接続された第3スイッチの一例である。
 可変インダクタ51によれば、スイッチ71~74の状態に応じて、インダクタ61~64のうち異なる部分に対応する少なくとも4種類のインダクタンスを提供できる。ショートリングを形成することにより、可変インダクタ51はさらに多数のインダクタンスを提供できる。
 可変インダクタ51に必要な最大のインダクタンスは、インダクタ61~64のインダクタンスの加算によって得ることができることに加えて、インダクタ61~64の誘導結合によってインダクタンスをさらに増大することもできる。これにより、インダクタ61~64の各々のインダクタンスが、可変インダクタ51に必要な最大のインダクタンスよりも小さくて済むので、インダクタ61~64の各々を小型化しやすくなる。
 その結果、インダクタ61~64の配置の自由度が上がるので、小型化された方向性結合器100においてもインダクタ61~64と主線路10および副線路20とを離して配置することが容易になる。これにより、インダクタ61~64と主線路10および副線路20との間で不要な結合を防ぎ、不要な結合による方向性結合器100の特性の悪化、特には方向性の低下や結合度の変動、を防止し、より優れた特性を得やすくなる。
 図8は、実施の形態1の第2変形例に係る可変インダクタの構成の一例を示す回路図である。図8に示される可変インダクタ52は、図7の可変インダクタ51と比べて、スイッチ71~74が、可変インダクタ52の端T2に接続される点で相違する。
 可変インダクタ52によっても、可変インダクタ51と同数のインダクタンスを提供できる。また、可変インダクタ52を方向性結合器100に用いた場合、可変インダクタ51についての説明と同様、インダクタ61~64の小型化による方向性結合器100の小型化および性能改善が可能である。
 なお、図7の可変インダクタ51と図8の可変インダクタ52とを比べると、可変インダクタ51においては、スイッチ71~74で一端を切り離されたインダクタ61~64の他端が接地側(端T2側)に接続されて信号が高電位で通流する線路側(端T1側)に接続されない状態となるため、不要のシャントの浮遊キャパシタンスをより生じ難い。また、周辺回路との不要の電界結合を小さくしやすいため、可変インダクタ51を用いるほうが好ましい。
 図9は、実施の形態1の第3変形例に係る可変インダクタの構成の一例を示す回路図である。図9に示される可変インダクタ53は、図7の可変インダクタ51と比べて、スイッチ71~74それぞれの一端および他端が、対応するインダクタ61~64それぞれの一端および他端に接続される点で相違する。なお、図9において、インダクタ61~64が第4インダクタの一例であり、スイッチ71~74が第4スイッチの一例である。
 可変インダクタ53によっても、複数のインダクタンスを提供できる。また、可変インダクタ53を方向性結合器100に用いた場合、可変インダクタ51についての説明と同様、インダクタ61~64の小型化による方向性結合器100の小型化および性能改善が可能である。
 図10は、実施の形態1の第4変形例に係る可変インダクタの構成の一例を示す回路図である。図10に示される可変インダクタ54は、複数のインダクタ61、62のうちの一部のインダクタ62の接続方向を変更できるようになっている。
 可変インダクタ54は、インダクタ61、62と、スイッチ71~76とを備える。インダクタ62は、第5インダクタの一例である。スイッチ73は、インダクタ62の一端(図10での上端)にインダクタ62と直列に接続された第5スイッチの一例である。スイッチ74は、インダクタ62の他端(図10での下端)にインダクタ62と直列に接続された第6スイッチの一例である。スイッチ75は、インダクタ62とスイッチ73との直列回路に並列に接続された第7スイッチの一例である。スイッチ76はインダクタ62とスイッチ74との直列回路に並列に接続された第8スイッチの一例である。
 可変インダクタ54では、スイッチ71をオン状態としたうえで、スイッチ73、74をオン状態とするか、スイッチ75、76をオン状態とするかで、インダクタ61に対してインダクタ62を直列接続する際の接続方向を変えることができる。
 また、スイッチ71をオン状態としたうえで、スイッチ74、75をオン状態とすることで、または、スイッチ73、76をオン状態とすることで、インダクタ61のみを用いて、インダクタ62をバイパスできる。
 また、スイッチ71をオン状態としたうえで、スイッチ73、74、75、76をオン状態とすることで、インダクタ61を用いたうえでインダクタ62の両端を短絡したショートリングを形成することができる。
 可変インダクタ54では、上述した基本的な機能に基づいて、次のような具体的な動作が可能である。
 例えば、スイッチ71、73、74をオン状態にすることで、インダクタ61、62の磁界結合の向きを、直列接続されたインダクタに電流が流れた場合に、磁界が強め合う向きとすることで、自己誘導により、インダクタのインダクタンス値を増大させることが可能となる。
 例えば、スイッチ71、75、76をオン状態にすることで、磁界結合の向きを、インダクタ同士で弱め合う向きとでき、インダクタンス値はインダクタ61、62を単純に直列に接続したときよりも減少する。同時にQ値を低減して動作帯域幅を広げることができる。
 例えば、スイッチ71、74、75をオン状態にすることで、インダクタ62をバイパスでき、インダクタ61のみのインダクタンス値とできる。
 例えば、スイッチ72、73、74をオン状態にすることで、インダクタ61をバイパスでき、インダクタ62のみのインダクタンス値とできる。
 例えば、スイッチ71、73、74、75、76をオン状態にすることで、インダクタ61を用いたうえでインダクタ62の両端を短絡したショートリングとすることができ、インダクタ61のみを用いた場合よりもインダクタンス値が減少する。同時にQ値を低減して動作帯域幅を広げることができる。
 例えば、スイッチ71、72、73、74をオン状態にすることで、インダクタ62を用いたうえでインダクタ61の両端を短絡したショートリングとすることができ、インダクタ62のみを用いた場合よりもインダクタンス値が減少する。同時にQ値を低減して動作帯域幅を広げることができる。
 なお、可変インダクタ53、54において、端T2の先に可変抵抗42を備える場合には、スイッチ71~76を可変インダクタ53、54内の全てのインダクタをバイパスさせるようにオン状態としてもよい。この場合には可変インダクタ53、54内の全てのインダクタがバイパスされるために可変インダクタ53、54自体はショート状態に見えるが、可変インダクタ53、54と直列に可変抵抗42が接続されている。そのため、方向性結合器の端部には可変抵抗42のみが接続された状態と同じとなる。
 (実施の形態2)
 実施の形態2に係る方向性結合器について、モジュールとして構成された方向性結合器の例を挙げて説明する。
 図11は、実施の形態2に係る方向性結合器の構成の一例を示す回路図である。
 図11に示されるように、方向性結合器101は、図1の方向性結合器100と比べて、可変整合器80が追加される点、および、制御器92に可変整合器80を制御する機能が追加される点で相違する。可変整合器80は、可変インダクタ81と可変キャパシタ82とで構成され、副線路20の信号出力用の端部と結合ポートCPLとの間に接続されている。なお、図11では、方向性結合器101の主線路10および副線路20をLC等価回路で示している。
 図12は、可変整合器80の構成の一例を示す回路図である。図12に示されるように、可変整合器80において、可変インダクタ81は、前述した可変インダクタ50(図1)と同様の構成を有し、可変キャパシタ82は、前述した可変キャパシタ43(図3)と同様の構成を有している。
 図12の可変整合器80のインピーダンス、つまり可変インダクタ81のインダクタンスおよび可変キャパシタ82の容量値は、制御器92からのスイッチの切り替え制御に基づいて調整される。可変整合器80において調整可能なインピーダンスを実現するためのスイッチは、例えば、トランジスタで実現されてもよく、MEMSスイッチやダイオードスイッチであってもよい。
 図13は、方向性結合器を含むモジュールの構造の一例を示す斜視図である。方向性結合器101を含むモジュールは、ICチップ103と、ICチップ103が実装され、誘電体材料で形成されたモジュール端子基板102とを備える。
 方向性結合器101の主線路10、副線路20、スイッチ31、32、可変終端器40、可変整合器80、および制御器92は、ICチップ103の内部に形成される。これらの構成要素からなる回路をICチップ103の内部に形成することで、回路を小型化でき、回路の形成および制御も容易となる。
 また、このように主線路10、副線路20、および、可変終端器40を全てICチップ103の内部に形成する場合には、主線路10、副線路20、および、可変終端器40のいずれかをICチップ103の外部に形成する場合に比べてレイアウトスペースがより限られるため、可変終端器40と主線路10、副線路20との間の距離が小さくなりやすい。
 このとき、可変終端器40に含まれる可変インダクタ50を図1のような構成とすれば、可変インダクタ50を構成する各インダクタを小型化しやすいため、限られたレイアウトスペースの中でも主線路10、副線路20と可変インダクタ50との間の不要な結合が生じ難い。
 従って、方向性結合器101を図13のような構成にて形成した場合には本発明は特に有用である。
 なお、方向性結合器101の副線路20に接続される回路については、ICチップ103の内部に形成したことによって損失が発生しても、結合度に算入することができるので、大きな不利にならない。
 ICチップ103は、はんだバンプでモジュール端子基板102の一方主面に実装されている。モジュール端子基板102のICチップ103が実装された主面は、ICチップ103の保護のため、エポキシ系の樹脂104でトランスファーモールドされ、樹脂104の表面は金属薄膜105で覆われている。金属薄膜105は、金属材料のスパッタ、めっき、またはこれらの複合的方法で形成され、モジュール端子基板102の端面で接地電極に接続されている(図示せず)。
 モジュール端子基板102を構成する誘電体材料には、一例として、ビスマレイミドトリアジン、エポキシ、ポリイミド、テフロン(登録商標)などの樹脂材、ガラスクロス、セラミクス、またはこれら複合した材料が用いられる。
 なお、図13ではICチップ103がモジュール端子基板102に実装された構成を開示したが、方向性結合器101のすべての構成要素がICチップ103内に形成されている場合には、ICチップ103は必ずしもモジュール端子基板102に実装されていなくともよい。
 また、方向性結合器101のいくつかの構成要素、例えば、主線路10、副線路20、および、可変インダクタ50を構成する複数のインダクタのうち少なくとも1つが、モジュール端子基板102に導体パターンなどを用いて形成されていてもよい。
 図14は、方向性結合器を含むモジュールの構造の他の一例を示す斜視図である。図14の方向性結合器101aの例では、ICチップ103aは、主線路10および副線路20を有さず、主線路10、および、副線路20がモジュール端子基板102aに形成される。
 副線路20は、長円形または長方形のループを1回以上巻き回した形状に形成される。副線路20は特に細線で形成していることもあり、50Ωの特性インピーダンスに対してはより高インピーダンス寄りで1/4波長より十分短い線路長であるため、L性、すなわち相互に電界および磁界結合したインダクタとして形成されている。
 主線路10は、副線路20と同様の形状または直線もしくは曲線状に形成される。図14の例では、主線路10も長方形のループ状である。
 主線路10および副線路20を構成する導体には、一例として、銅、銀、ニッケル、金などの金属、またはこれらの金属を含む合金もしくは複合膜が用いられる。
 このようにモジュール端子基板102aに主線路10および副線路20が形成されるモジュールとして構成される方向性結合器101aによれば、次の効果が得られる。
 方向性結合器101aでは、主線路10、副線路20を、モジュール端子基板102aの内部に導体パターンによるインダクタとして形成している。これにより、主線路10の銅損を減らし、挿入損失の低い方向性結合器101aを実現することができる。副線路20を主線路10と同じモジュール端子基板102aに形成することで、結合度や方向性を安定に実現することができる。
 主線路10を伝搬する主信号をICチップ103aに入れないことで、ICチップ103aを構成する半導体材料に由来する非線形の影響を最小限に抑えることができる。ICチップ103aの内部では副線路20から取り出される検出信号が処理される。検出信号は、主信号と比較すると、通常10dBから30dB程度低い電力であることから、発生する歪を小さくできる。
 可変終端器40、可変整合器80へと向かう信号はこれらの回路が性質上極めて低反射に整合されているため、わずかに発生する歪信号も、反射して副線路20にもどる割合は低くなる。さらに主線路10に戻る際にも一定の結合度となるため、さらに歪波は小さくなる。その結果、歪特性の良好な方向性結合器101aを実現することができる。
 モジュール端子基板102aの内部に導体パターンでインダクタとして形成される主線路10、副線路20に対して、可変終端器40、可変整合器80で用いられるインダクタは、ICチップ103a内の極めて細い導体で形成されるため、非常に小型化できるが、高いQ値は得られない。この点については、大電力の主信号を処理する主線路10とは異なり、Q値の抑制が可変終端器40の動作帯域の広域化に寄与し、可変整合器80の損失も結合度に算入することができることから、むしろ効用を期待できる。
 以上説明したように、方向性結合器101によれば、方向性結合器100と同様、小型でかつ特性に優れた方向性結合器が実現できる。
 以上、本発明の方向性結合器について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、個々の実施の形態には限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
 本発明は、結合度および方向性をより精密に調整できる方向性結合器として、携帯端末装置などの無線機器において広く利用できる。
  1 方向性結合器
  10 主線路
  11、12 (主線路の)端部
  20 副線路
  21、22 (副線路の)端部
  31、32、71~76 スイッチ
  40 可変終端器
  41、42 可変抵抗
  43、82 可変キャパシタ
  50~54、81 可変インダクタ
  60 スパイラルインダクタ
  61~64 インダクタ
  80 可変整合器
  91、92 制御器
  100、101、101a 方向性結合器
  102、102a モジュール端子基板
  103、103a ICチップ
  104 樹脂
  105 金属薄膜

Claims (15)

  1.  主線路と、副線路と、可変終端器と、を備える方向性結合器において、
     前記可変終端器は可変インダクタを有し、
     前記可変インダクタは、
      前記副線路の端部とグランドとの間で互いに直列接続された複数のインダクタと、
      前記複数のインダクタのうち少なくとも1つのインダクタをバイパスするスイッチと、
     を有する、
     方向性結合器。
  2.  前記複数のインダクタは、隣り合って接続された第1インダクタと第2インダクタとを含み、
     前記スイッチは、第1スイッチを含み、
     前記第1スイッチの一端は前記第1インダクタと前記第2インダクタとの接続点に接続され、前記第1スイッチの他端は前記可変インダクタの一端および他端のうちいずれかの端に接続されている、
     請求項1に記載の方向性結合器。
  3.  前記スイッチは、第2スイッチをさらに含み、
     前記第2スイッチの一端は前記複数のインダクタのうち前記可変インダクタの前記一端に最も近いインダクタに接続され、前記第2スイッチの他端は前記可変インダクタの前記一端に接続されている、
     請求項2に記載の方向性結合器。
  4.  前記複数のインダクタは、前記第1インダクタおよび前記第2インダクタのうちいずれか一方のインダクタと隣り合って接続された第3インダクタをさらに含み、
     前記スイッチは、第3スイッチをさらに含み、
     前記第3スイッチの一端は前記第1インダクタおよび前記第2インダクタのうち前記一方のインダクタと前記第3インダクタとの接続点に接続され、前記第3スイッチの他端は前記可変インダクタの前記一端または前記他端に接続されている、
     請求項2または3に記載の方向性結合器。
  5.  前記複数のインダクタは、第4インダクタを含み、
     前記スイッチは、第4スイッチを含み、
     前記第4スイッチの一端および他端は、前記第4インダクタの一端および他端にそれぞれ接続されている、
     請求項1から4のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  6.  前記複数のインダクタは、第5インダクタを含み、
     前記スイッチは、第5スイッチ、第6スイッチ、第7スイッチ、および第8スイッチを含み、
     前記第5スイッチは前記第5インダクタの一端に前記第5インダクタと直列に接続され、
     前記第6スイッチは前記第5インダクタの他端に前記第5インダクタと直列に接続され、
     前記第7スイッチは前記第5インダクタと前記第5スイッチとの直列回路に並列に接続され、
     前記第8スイッチは前記第5インダクタと前記第6スイッチとの直列回路に並列に接続されている、
     請求項1から5のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  7.  前記可変終端器は、前記可変インダクタとグランドとの間に接続された抵抗をさらに有する、
     請求項1から6のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  8.  前記抵抗は可変抵抗である、
     請求項7に記載の方向性結合器。
  9.  前記複数のインダクタのうち少なくとも2つのインダクタは、中間引き出し点を有するスパイラルインダクタで構成されている、
     請求項1から8のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  10.  前記主線路、前記副線路、および、前記複数のインダクタは、集積回路に形成されている、
     請求項1から9のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  11.  前記複数のインダクタのうち少なくとも2つのインダクタは誘導結合する、
     請求項1から10のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  12.  前記2つのインダクタのうち一方のインダクタの磁束の方向と他方のインダクタの磁束の方向とが同じである、
     請求項11に記載の方向性結合器。
  13.  前記2つのインダクタのうち一方のインダクタの磁束の方向と他方のインダクタの磁束の方向とが逆である、
     請求項11に記載の方向性結合器。
  14.  前記可変終端器は、前記副線路の端部とグランドとの間に接続された可変抵抗をさらに有する、
     請求項1から13のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  15.  前記可変終端器は、前記副線路の端部とグランドとの間に接続された可変キャパシタをさらに有する、
     請求項1から14のいずれか1項に記載の方向性結合器。
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