JP2016220068A - フィルタ一体型カプラおよびカプラモジュール - Google Patents

フィルタ一体型カプラおよびカプラモジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2016220068A
JP2016220068A JP2015103852A JP2015103852A JP2016220068A JP 2016220068 A JP2016220068 A JP 2016220068A JP 2015103852 A JP2015103852 A JP 2015103852A JP 2015103852 A JP2015103852 A JP 2015103852A JP 2016220068 A JP2016220068 A JP 2016220068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coupler
output terminal
dielectric layer
filter
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015103852A
Other languages
English (en)
Inventor
哲也 岡元
Tetsuya Okamoto
哲也 岡元
周一 山本
Shuichi Yamamoto
周一 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2015103852A priority Critical patent/JP2016220068A/ja
Publication of JP2016220068A publication Critical patent/JP2016220068A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)

Abstract

【課題】 周波数によるカプラ出力の変化と反射特性の劣化とを低減することができるフィルタ一体型カプラおよびカプラモジュールを提供する。【解決手段】 本発明のフィルタ一体型カプラは、伝送線路部とカプラ部とを備えており、カプラ出力端子の出力先に抵抗とコンデンサとからなるローパスフィルタであるRCフィルタが接続されている。RCフィルタを用いることにより、カプラ出力が平坦化されて、周波数による変化を小さくすることができ、さらに反射特性の劣化も低減することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、配線を伝送する電気信号をモニタリングするためのカプラであって、フィルタを内蔵するフィルタ一体型カプラおよびカプラモジュールに関する。
携帯電話装置や移動体通信に用いられる電子装置等の小型化・高密度化・低価格化に対する要求が高まる中、1つの部品に複数の機能を内蔵することで部品点数を減少させ、小型化・高密度化を実現している。
通信装置で用いられる電子部品には、アンテナで受信した電気信号から特定の周波数帯域の信号を取り出すためのフィルタ、電気信号を増幅するためのアンプ、配線を伝送する電気信号をモニタリングするためのカプラなどがある。
特許文献1には、主線路と電磁気的に結合している副線路に接続されるローパスフィルタが、コンデンサとコイルとを含むことを特徴とする方向性結合器(カプラ)が記載されている。
特許第5327324号公報
通信装置では、通信に使用する周波数帯域が様々であるが、搭載部品には、周波数によって特性が変化するものがあり、その場合、周波数帯域ごとに搭載部品を変更しなければならない。特許文献1記載のカプラは、ローパスフィルタを用いることで、カプラ出力の周波数による変化を低減し、広い周波数帯域に対応可能なカプラを実現しようとするものである。
特許文献1記載のカプラが備えるローパスフィルタは、コンデンサとコイルとを含む、いわゆるLC型のローパスフィルタであるが、LC型の場合、カプラ出力の変化は抑えることができるものの、反射特性は劣化する。反射特性が劣化すると、たとえば、カプラ出力の信号強度が弱くなり、モニタリングの結果に誤りが生じるなどの問題がある。
本発明の目的は、周波数によるカプラ出力の変化と反射特性の劣化とを低減することができるフィルタ一体型カプラおよびカプラモジュールを提供することである。
本発明の一つの態様によるフィルタ一体型カプラは、信号入力端子と、信号出力端子と、前記信号入力端子と前記信号出力端子との間に配設される、予め定める周波数帯域の電気信号を伝送する信号伝送線路と、を含む信号伝送部と、外部出力端子と、カプラ出力端子と、終端抵抗素子と接続する抵抗接続端子と、前記カプラ出力端子と前記抵抗接続端子との間に配設される、前記信号伝送線路に電磁結合する結合線路と、前記外部出力端子と前記カプラ出力端子との間に配設される、抵抗とコンデンサとからなるローパスフィルタと、を含むカプラ部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一つの態様によるカプラモジュールは、複数の、上記フィルタ一体型カプラと
、外部回路に接続する外部接続端子を有し、前記複数のフィルタ一体型カプラの前記外部出力端子から出力される電気信号のいずれかを前記外部接続端子から外部回路へと出力させるスイッチング素子と、を含むことを特徴とする。
本発明の一つの態様によるフィルタ一体型カプラによれば、抵抗とコンデンサとからなるローパスフィルタを有するので、周波数によるカプラ出力の変化と反射特性の劣化とを低減することができる。
本発明の一つの態様によるカプラモジュールによれば、周波数によるカプラ出力の変化と反射特性の劣化とを低減することができる複数のフィルタ一体型カプラから1つを選択して使用することができる。
本発明の第1実施形態のフィルタ一体型カプラ100を示す分解斜視図である。 フィルタ一体型カプラ100の等価回路図である。 本発明の第2実施形態のカプラモジュール200を示す分解斜視図である。 カプラモジュール200の等価回路図である。 実施例のカプラ出力を示すグラフである。 実施例の反射量を示すグラフである。 比較例のカプラ出力を示すグラフである。 比較例の反射量を示すグラフである。
以下、本発明のフィルタ一体型カプラについて図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1実施形態のフィルタ一体型カプラ100を示す分解斜視図である。図2は、フィルタ一体型カプラ100の等価回路図である。本実施形態において、フィルタ一体型カプラ100は、複数の誘電体層が積層された積層体と、積層体の内部または外表面部に設けられた導電体パターンとを含む多層配線基板によって形成される。
フィルタ一体型カプラ100は、第1誘電体層1、第2誘電体層2、第3誘電体層3、第4誘電体層4、信号伝送パターン5、結合線路パターン6、表層パターン7、第1カプラ出力パターン8、外部出力パターン9、容量電極10、接地導体電極G1、抵抗R1、信号入力端子P1、信号出力端子P2、カプラ出力端子P3、抵抗接続端子P4および外部出力端子Poutを含んで構成される。
第1誘電体層1〜第4誘電体層4は、上からこの順に積層されており、各誘電体層の間には、必要に応じて電極、導体層および配線パターンなどが配置され、各誘電体層を貫通し、異なる層に配置された電極、導体層および配線パターン同士を電気的に接続する貫通導体が設けられる。
各誘電体層は、セラミックス、樹脂などの誘電体材料からなり、各パターンは、タングステン、銅などの金属材料からなり、フィルタ一体型カプラ100は、公知の多層配線基板によって形成することができる。
たとえば、第1誘電体層1の層厚みは100μmであり、第2誘電体層2の層厚みは40μmであり、第3誘電体層3の層厚みは190μmであり、第4誘電体層4の層厚みは20μmである。
図2の等価回路に示すように、フィルタ一体型カプラ100は、信号伝送部SGとカプラ部CPとを含む。信号伝送部SGは、信号入力端子P1と信号出力端子P2と、これら両端子の間に配設される信号伝送線路Lsとを含む。また、カプラ部CPは、外部出力端子Poutと、カプラ出力端子P3と、抵抗接続端子P4と、カプラ出力端子P3と抵抗接続端子P4との間に配設される結合線路Lcと、外部出力端子Poutとカプラ出力端子P3との間に配設されるローパスフィルタであるRCフィルタFLとを含む。
信号入力端子P1は、たとえば、パワーアンプの出力端子などと接続され、予め定める周波数帯域の電気信号が入力される。信号伝送線路Lsは、信号入力端子P1から入力された電気信号を伝送する。信号出力端子P2は、たとえば、アンテナなどと接続され、信号伝送線路を伝送した電気信号を出力する。
結合線路Lcは、信号伝送線路Lsと電磁的に結合する。信号伝送線路Lsがカプラにおける一次側線路となり、結合線路Lcが二次側線路となる。カプラ出力端子P3は、結合線路Lcで生じた電気信号を出力する。抵抗接続端子P4は、外部素子である終端抵抗素子Rtに接続する。
カプラ出力端子P3から出力された電気信号であるカプラ出力信号は、ローパスフィルタであるRCフィルタFLに入力される。RCフィルタFLは、抵抗とコンデンサとからなるローパスフィルタである。RCフィルタFLに入力された電気信号は、予め定めるカットオフ周波数より低い周波数の電気信号のみが通過し、外部出力端子Poutから出力されて、モニタリング信号として外部回路に入力される。
RCフィルタFLを通過したカプラ出力信号は、周波数によって出力が大きく変化しない。さらに、従来のLCフィルタでは、反射特性が劣化してしまうが、RCフィルタを用いることにより、反射特性の劣化を抑えることができる。
図1の分解斜視図で示した各構成と、図2の等価回路で示した各回路素子との対応関係について説明する。
(信号伝送部SG)
まず、信号伝送部SGの構成について説明する。なお、図1において、第4誘電体層4のさらに下方に記載しているのは、第4誘電体層4の下面側の表層に設けられた導体層4Aである。したがって、第4誘電体層4の上面側には、容量電極10が設けられており、下面側には、接地導体電極G1、信号入力端子P1、信号出力端子P2、抵抗接続端子P4および外部出力端子Poutが設けられている。
信号伝送パターン5は、第3誘電体層3の上面であって、第2誘電体層2と第3誘電体層3との層間に所定の長さで設けられる。信号入力端子P1は、第3誘電体層3および第4誘電体層4を貫通する貫通導体を介して、第3誘電体層3の上面に設けられた信号伝送パターン5の一方端と接続する。また、信号出力端子P2は、第3誘電体層3および第4誘電体層4を貫通する貫通導体を介して、第3誘電体層3の上面に設けられた信号伝送パターン5の他方端と接続する。
信号入力端子P1から入力された電気信号は、信号伝送線路Lsである信号伝送パターン5の一方端から他方端まで伝送し、信号出力端子P2から出力される。信号伝送部SGによって伝送される電気信号は、特に限定されないが、たとえば、フィルタ一体型カプラが通信装置に搭載される場合は、アンテナから送信するための電気信号またはアンテナで受信した電気信号などの予め定める周波数帯域の電気信号を伝送する。
(カプラ部CP)
次にカプラ部CPの構成について説明する。結合線路Lcである結合線路パターン6は、第2誘電体層2の上面であって、第1誘電体層1と第2誘電体層2との層間に所定の長さで設けられる。結合線路パターン6と信号伝送パターン5とは、第2誘電体層2を挟んで対向しており、電磁的に結合される。本実施形態では、結合線路パターン6と信号伝送パターン5とは、それぞれ直線状に設けられており、同じ長さで、誘電体層の積層方向に見たときに、重なるように配置されている。結合線路パターン6は、パターン全体にわたって信号伝送パターン5と結合する。
結合線路パターン6と信号伝送パターン5との結合の強さは、たとえば、一方のパターン長さを短くしたり、積層方向に見たときに重ならようにずらしたり、結合線路パターン6と信号伝送パターン5との距離を大きくする、すなわち第2誘電体層2の厚みを厚くすることにより本実施形態よりも小さくすることができる。
結合線路パターン6と信号伝送パターン5との結合の強さを変化させることで、カプラ出力信号の強さを制御することができる。
結合線路パターン6の一方端は、第1誘電体層1を貫通する貫通導体を介して、第1誘電体層1の表層に設けられた表層パターン7の一方端に接続され、表層パターン7の他方端は、第1誘電体層1〜第4誘電体層4を貫通する貫通導体を介して第4誘電体層4の下面に設けられた抵抗接続端子P4と接続する。表層パターン7は、結合線路パターン6と抵抗接続端子P4とを接続させるためのパターンであり、信号伝送パターン5との結合には寄与しない。
結合線路パターン6の他方端は、第1誘電体層1を貫通する貫通導体を介して、第1誘電体層1の表層に設けられたカプラ出力端子P3と接続する。カプラ出力端子P3は、同じ第1誘電体層1の表層に設けられたカプラ出力パターン8の一方端と接続する。カプラ出力パターン8の他方端は、同じ第1誘電体層1の表層に設けられた抵抗R1に接続する。抵抗R1は、たとえば、誘電体層が樹脂材料からなるものであれば、金属膜によって形成することができ、誘電体層がセラミックス材料からなるものであれば、導電性インクや導電性ペーストなどを予め定める大きさで塗布し、乾燥、焼成することで形成できる。また、チップ抵抗などの抵抗部品を実装してもよい。
抵抗体を形成する導電性インク、導電性ペーストは、たとえば、RuO等の抵抗体粒子、付着させるための固結剤、印刷を容易にするための樹脂またはガラス、ペーストの粘度を維持するための溶剤等が含まれる。
外部出力パターン9は、抵抗R1と接続し、第1誘電体層1〜第4誘電体層4を貫通する貫通導体を介して第4誘電体層4の下面に設けられた外部出力端子Poutと接続する。
抵抗R1の抵抗値は、RCフィルタのフィルタ特性を決定するパラメータの1つである。抵抗R1の抵抗値は、たとえば、厚みを大きくすれば低くなり、厚みを小さくすれば高くなる。また、抵抗R1のサイズを大きくしてカプラ出力パターン8から外部出力パターン9までの電流経路を長くすれば抵抗値は高くなり、短くすれば低くなり、電流経路の幅を小さくすれば抵抗値は高くなり、大きくすれば低くなる。
また、カプラ出力パターン8の他方端は、第1誘電体層1〜第3誘電体層3を貫通する貫通導体を介して、第4誘電体層4の上面に設けられた容量電極10とも接続する。ここで、容量電極10は、接地導体電極G1との間でコンデンサC1を構成する。
コンデンサC1の容量値は、RCフィルタのフィルタ特性を決定するパラメータの1つである。接地導体電極G1は、第4誘電体層4の下面の各端子を除く部分全体にわたって設けられるベタパターンである。コンデンサC1の容量値は、たとえば、接地導体電極G1に対向する容量電極10の面積を広くすれば大きくなり、狭くすれば小さくなる。また、容量電極10と接地導体電極G1との距離、すなわち第4誘電体層4の厚みを薄くすればコンデンサC1の容量値は大きくなり、第4誘電体層4の厚みを厚くすれば小さくなる。さらに、容量電極10と接地導体電極G1との間の誘電体の比誘電率、すなわち第4誘電体層4を構成する誘電体材料の比誘電率を大きくすればコンデンサC1の容量値は、大きくなり、第4誘電体層4を構成する誘電体材料の比誘電率を小さくすれば小さくなる。
このようにしてカプラ部CPでは、カプラ出力端子P3の出力先に抵抗R1とコンデンサC1とからなるローパスフィルタであるRCフィルタFLが接続される。抵抗R1の抵抗値とコンデンサC1の容量値とによりRCフィルタFLのフィルタ特性は変化する。必要なフィルタ特性が決まれば、フィルタ特性に合わせて必要な抵抗値および容量値を決定し、必要な抵抗値および容量値が得られるように、抵抗R1のサイズや、容量電極10の面積などを決定する。
カプラ部CPにおいて必要なフィルタ特性は、カプラ出力端子P3から出力されるカプラ出力信号の周波数による出力変化を抑える、言い換えればカプラ出力の平坦化を目的とするものである。
本発明は、RCフィルタを用いることにより、カプラ出力が平坦化されて、周波数による変化を小さくすることができ、さらに反射特性の劣化も低減することができる。
次に第2実施形態について説明する。本実施形態は、1つの多層配線基板内に2つのフィルタ一体型カプラが設けられ、さらに、いずれのカプラ出力を外部出力するかを選択するためのスイッチング素子ICを備えたカプラモジュール200である。
図3は、本発明の第2実施形態のカプラモジュール200を示す分解斜視図である。図4は、カプラモジュール200の等価回路図である。
カプラモジュール200は、複数のフィルタ一体型カプラと、外部回路に接続する外部接続端子としての外部出力端子Poutを有し、複数のフィルタ一体型カプラの外部出力端子としてのカプラ出力端子P3や第2カプラ出力端子P7から出力される電気信号のいずれかを外部出力端子Poutから外部回路へと出力させるスイッチング素子ICと、を含んでいる。
カプラモジュール200は、第1誘電体層1、第2誘電体層2、第3誘電体層3、第4誘電体層4、第1信号伝送パターン5、第1結合線路パターン6、カプラ出力パターン8、外部出力パターン9、容量電極10、第2信号伝送パターン11、第2結合線路パターン12、接地導体電極G1、第1信号入力端子P1、第1信号出力端子P2、第1カプラ出力端子P3、第1抵抗接続端子P4、第2信号入力端子P5、第2信号出力端子P6、第2カプラ出力端子P7、第2抵抗接続端子P8および外部出力端子Poutを含んで構成される。
上記のように、本実施形態は、2つのフィルタ一体型カプラを有しており、これらは同一の構成からなる。2つのフィルタ一体型カプラの構成をそれぞれ区別するために、以下では、一方のフィルタ一体型カプラを構成する部位については「第1」と記載し、他方のフィルタ一体型カプラを構成する部位については「第2」と記載する。
なお、第1実施形態における信号伝送パターン5、結合線路パターン6、信号入力端子P1、信号出力端子P2、カプラ出力端子P3および抵抗接続端子P4については、それぞれ「第1」と記載するが、参照符号は第1実施形態と同じ符号を付している。
(第1信号伝送部SG1)
図3においても図1と同様に、導体層4Aとして、第4誘電体層4のさらに下方に、第4誘電体層4の下面側の表層に設けられた導体層を記載している。
第4誘電体層4の上面側には、容量電極10が設けられており、下面側には、接地導体電極G1、第1信号入力端子P1、第1信号出力端子P2、第2信号入力端子P5、第2信号出力端子P6および外部出力端子Poutが設けられている。
第1信号伝送パターン5は、第3誘電体層3の上面であって、第2誘電体層2と第3誘電体層3との層間に所定の長さで設けられる。第1信号入力端子P1は、第3誘電体層3および第4誘電体層4を貫通する貫通導体を介して、第3誘電体層3の上面に設けられた第1信号伝送パターン5の一方端と接続する。また、第1信号出力端子P2は、第3誘電体層3および第4誘電体層4を貫通する貫通導体を介して、第3誘電体層3の上面に設けられた第1信号伝送パターン5の他方端と接続する。
第1信号入力端子P1から入力された電気信号は、信号伝送線路Lsである第1信号伝送パターン5の一方端から他方端まで伝送し、第1信号出力端子P2から出力される。
(第2信号伝送部SG2)
第2信号伝送パターン11は、第1信号伝送パターン5と同様に、第3誘電体層3の上面であって、第2誘電体層2と第3誘電体層3との層間に所定の長さで設けられる。第2信号入力端子P5は、第3誘電体層3および第4誘電体層4を貫通する貫通導体を介して、第3誘電体層3の上面に設けられた第2信号伝送パターン11の一方端と接続する。また、第2信号出力端子P6は、第3誘電体層3および第4誘電体層4を貫通する貫通導体を介して、第3誘電体層3の上面に設けられた第2信号伝送パターン11の他方端と接続する。
第2信号入力端子P5から入力された電気信号は、信号伝送線路Lsである第2信号伝送パターン11の一方端から他方端まで伝送し、第2信号出力端子P6から出力される。
(第1カプラ部CP1)
結合線路Lcである第1結合線路パターン6は、第2誘電体層2の上面であって、第1誘電体層1と第2誘電体層2との層間に所定の長さで設けられる。第1結合線路パターン6と第1信号伝送パターン5とは、第2誘電体層2を挟んで対向しており、電磁的に結合される。
第1結合線路パターン6の一方端は、第1誘電体層1を貫通する貫通導体を介して、第1誘電体層1の表層に設けられた第1抵抗接続端子P4と接続する。第1抵抗接続端子P4は、スイッチング素子ICに内蔵された終端抵抗素子Rtに接続される。
第1結合線路パターン6の他方端は、第1誘電体層1を貫通する貫通導体を介して、第1誘電体層1の表層に設けられた第1カプラ出力端子P3と接続する。第1カプラ出力端子P3は、スイッチング素子ICに内蔵されたスイッチング回路SWに接続される。スイッチング回路SWは2つの入力端子と1つの出力端子を備え、入力端子と出力端子との接続を切り替えるように構成されている。
スイッチング回路SWの出力端子は、第1誘電体層1の表層に設けられたカプラ出力パターン8に接続するとともに、スイッチング素子IC内部では、スイッチング素子ICに内蔵された抵抗R1に接続する。カプラ出力パターン8は、第1誘電体層1〜第3誘電体層3を貫通する貫通導体を介して、第4誘電体層4の上面に設けられた容量電極10と接続する。容量電極10は、接地導体電極G1との間でコンデンサC1を構成する。
スイッチング素子ICに内蔵された抵抗R1は、第1誘電体層1の表層に設けられた外部出力パターン9と接続する。外部出力パターン9は、第1誘電体層1〜第4誘電体層4を貫通する貫通導体を介して第4誘電体層4の下面に設けられた外部出力端子Poutと接続する。
(第2カプラ部CP2)
結合線路Lcである第2結合線路パターン12は、第1結合線路パターン6と同様に、第2誘電体層2の上面であって、第1誘電体層1と第2誘電体層2との層間に所定の長さで設けられる。第2結合線路パターン12と第2信号伝送パターン11とは、第2誘電体層2を挟んで対向しており、電磁的に結合される。
第2結合線路パターン12の一方端は、第1誘電体層1を貫通する貫通導体を介して、第1誘電体層1の表層に設けられた第2抵抗接続端子P8と接続する。第2抵抗接続端子P8は、スイッチング素子ICに内蔵された終端抵抗素子Rtに接続される。
第2結合線路パターン12の他方端は、第1誘電体層1を貫通する貫通導体を介して、第1誘電体層1の表層に設けられた第2カプラ出力端子P7と接続する。第2カプラ出力端子P7は、スイッチング素子ICの接続パッドに接続され、スイッチング素子IC内部のスイッチング回路SWの2つの入力端子のうち、第1カプラ出力端子P3と接続している入力端子とは異なる入力端子に接続される。
スイッチング回路SWの出力端子から先の構成は、第1カプラ部CP1と共通であるので、説明は省略する。
第1、第2カプラ部CP1,2ではいずれも、カプラ出力端子P3の出力先に、スイッチング素子ICに内蔵された抵抗R1と多層配線基板に形成されたコンデンサC1とからなるローパスフィルタであるRCフィルタFLが接続される。これにより、カプラ出力が平坦化されて、周波数による変化を小さくすることができ、さらに反射特性の劣化も低減することができる。
(他の実施形態)
第1実施形態では、1つの多層配線基板に1つのフィルタ一体型カプラが形成される構成であるが、これに限らず2以上の複数のフィルタ一体型カプラが形成されていてもよい。
第2実施形態では、スイッチング回路SWによって2つのフィルタ一体型カプラの第1、第2カプラ部CP1,CP2から出力される2つのカプラ出力のうち、1つのカプラ出力を選択する構成であるが、これに限らず、2つのフィルタ一体型カプラから出力される2つの第1、第2信号伝送部SG1,SG2から出力される2つの信号出力のうち、1つの信号出力を選択する構成であってもよい。
第2実施形態では、RCフィルタを構成する抵抗R1がスイッチング素子ICに内蔵される構成であるが、これに限らず、スイッチング素子ICには、スイッチング回路SWが
内蔵されていればよく、抵抗R1は、第1実施形態と同様に多層配線基板に形成されていてもよい。
(実施例)
実施例として、第1実施形態に基づくフィルタ一体型カプラ100をモデル化しカプラ出力の周波数特性および外部出力端子における反射量についてシミュレーションを行った。比較例として、抵抗R1の代わりにインダクタLを設けたフィルタ一体型カプラ100をモデル化した。
シミュレーション条件は、500MHz〜6000MHzの周波数帯域において解析を行い、実施例では、使用周波数699MHz〜2690MHzと想定して抵抗R1の抵抗値を35Ωとし、コンデンサC1の容量値を3pFとし、比較例では、インダクタLのインダクタンス値を2.5nHとし、コンデンサC1の容量値を3pFとした。信号伝送線路は、実施例、比較例のいずれも図1に示す信号伝送線路とした。
図5〜図8は、実施例および比較例のシミュレーション結果を示すグラフである。図5は、実施例のカプラ出力を示すグラフであり、図6は、実施例の反射量を示すグラフである。図7は、比較例のカプラ出力を示すグラフであり、図8は、比較例の反射量を示すグラフである。カプラ出力(dB)の使用周波数での最大値と最小値との差分が、小さいほど周波数による変化が小さく平坦化されていることを示し、反射量は、小さいほど(負の値として数値が大きいほど)反射が小さく特性がよいことを示している。
まず、参考例として、カプラ出力端子の先にフィルタを設けない場合は、カプラ出力(dB)の最大値と最小値との差分が11.0dBと大きく、周波数によって大きく変化したが、反射は−16.1dBであり、反射特性は良好であった。
実施例では、カプラ出力(dB)の最大値と最小値との差分が6.2dBであり平坦化されており、外部出力端子における反射量も−11.8dBと小さく良好であった。これに対して比較例では、カプラ出力(dB)の最大値と最小値との差分は6.1dBと小さく平坦化されているが、反射は−1.9dBであり反射特性が劣化した。
1 第1誘電体層
2 第2誘電体層
3 第3誘電体層
4 第4誘電体層
5 信号伝送パターン
6 結合線路パターン
7 表層パターン
8 カプラ出力パターン
9 外部出力パターン
10 容量電極
11 第2信号伝送パターン
12 第2結合線路パターン
100 フィルタ一体型カプラ
200 カプラモジュール
C1 コンデンサ
CP カプラ部
CP1 第1カプラ部
CP2 第2カプラ部
FL RCフィルタ
G1 接地導体電極
IC スイッチング素子
Lc 結合線路
Ls 信号伝送線路
P1 信号入力端子
P2 信号出力端子
P3 カプラ出力端子
P4 抵抗接続端子
P5 第2信号入力端子
P6 第2信号出力端子
P7 第2カプラ出力端子
P8 第2抵抗接続端子
Pout 外部出力端子
R1 抵抗
SG 信号伝送部
SG1 第1信号伝送部
SG2 第2信号伝送部
SW スイッチング回路

Claims (4)

  1. 信号入力端子と、信号出力端子と、前記信号入力端子と前記信号出力端子との間に配設される、予め定める周波数帯域の電気信号を伝送する信号伝送線路と、を含む信号伝送部と、
    外部出力端子と、カプラ出力端子と、終端抵抗素子と接続する抵抗接続端子と、前記カプラ出力端子と前記抵抗接続端子との間に配設される、前記信号伝送線路に電磁結合する結合線路と、前記外部出力端子と前記カプラ出力端子との間に配設される、抵抗とコンデンサとからなるローパスフィルタと、を含むカプラ部と、を備えることを特徴とするフィルタ一体型カプラ。
  2. 前記抵抗は、一方端が前記外部出力端子と接続され、他方端が前記カプラ出力端子と接続され、
    前記コンデンサは、一方端が前記カプラ出力端子と接続され、他方端が接地されていることを特徴とする請求項1記載のフィルタ一体型カプラ。
  3. 前記信号伝送部および前記カプラ部は、複数の誘電体層が積層された積層体と、該積層体の内部または外表面部に設けられた導電体パターンとを含む多層配線基板によって形成されることを特徴とする請求項1または2記載のフィルタ一体型カプラ。
  4. 複数の、請求項1〜3のいずれか1つに記載のフィルタ一体型カプラと、
    外部回路に接続する外部接続端子を有し、前記複数のフィルタ一体型カプラの前記外部出力端子から出力される電気信号のいずれかを前記外部接続端子から外部回路へと出力させるスイッチング素子と、を含むことを特徴とするカプラモジュール。
JP2015103852A 2015-05-21 2015-05-21 フィルタ一体型カプラおよびカプラモジュール Pending JP2016220068A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015103852A JP2016220068A (ja) 2015-05-21 2015-05-21 フィルタ一体型カプラおよびカプラモジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015103852A JP2016220068A (ja) 2015-05-21 2015-05-21 フィルタ一体型カプラおよびカプラモジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016220068A true JP2016220068A (ja) 2016-12-22

Family

ID=57579260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015103852A Pending JP2016220068A (ja) 2015-05-21 2015-05-21 フィルタ一体型カプラおよびカプラモジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016220068A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05335937A (ja) * 1992-05-28 1993-12-17 Mitsubishi Electric Corp 周波数分周回路
JP2001066329A (ja) * 1999-08-30 2001-03-16 Nf Corp 電流検出回路
JP2006126001A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 極低温動作ローパスフィルタを備えた極低温電子素子・回路の極低温計測器
WO2011074370A1 (ja) * 2009-12-18 2011-06-23 株式会社村田製作所 方向性結合器
WO2014030469A1 (ja) * 2012-08-24 2014-02-27 株式会社村田製作所 高周波デバイス及び方向性結合器

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05335937A (ja) * 1992-05-28 1993-12-17 Mitsubishi Electric Corp 周波数分周回路
JP2001066329A (ja) * 1999-08-30 2001-03-16 Nf Corp 電流検出回路
JP2006126001A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 極低温動作ローパスフィルタを備えた極低温電子素子・回路の極低温計測器
WO2011074370A1 (ja) * 2009-12-18 2011-06-23 株式会社村田製作所 方向性結合器
WO2014030469A1 (ja) * 2012-08-24 2014-02-27 株式会社村田製作所 高周波デバイス及び方向性結合器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9077061B2 (en) Directional coupler
US7755447B2 (en) Multilayer balun, hybrid integrated circuit module, and multilayer substrate
US8773232B2 (en) High-frequency transformer, high-frequency component, and communication terminal device
US9083301B2 (en) Balance filter
JP6363798B2 (ja) 方向性結合器および通信モジュール
US10892538B2 (en) Directional coupler-integrated board, radio-frequency front-end circuit, and communication device
JP2009044303A (ja) アッテネータ複合カプラ
WO2016042990A1 (ja) 高周波部品
US9281797B2 (en) High-frequency device and directional coupler
US20150109069A1 (en) Directional coupler
US9119318B2 (en) Multilayer substrate module
JP2009153106A (ja) バンドパスフィルタ、高周波部品および通信装置
WO2016121629A1 (ja) 高周波モジュール
JP2009182376A (ja) 積層型ローパスフィルタ
US20220407211A1 (en) Directional coupler
TWI517570B (zh) LC filter circuit and high frequency module
US11239017B2 (en) Common mode choke coil and electronic apparatus
JP6278117B2 (ja) 高周波モジュール
JP2016220068A (ja) フィルタ一体型カプラおよびカプラモジュール
JP2020178201A (ja) 実装部品およびモジュール
JP2005333675A (ja) モジュール
US11362634B2 (en) Filter module and high frequency module
US11489243B2 (en) Directional coupler
JP5736955B2 (ja) 高周波装置
KR100905873B1 (ko) 무선통신 모듈

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190606