WO2020217412A1

WO2020217412A1 - スライドファスナー

Info

Publication number: WO2020217412A1
Application number: PCT/JP2019/017735
Authority: WO
Inventors: 獻祥徐; 俊俊 ▲頼▼; ▲韋▼甄葉; 真也本田
Original assignee: Ykk株式会社
Priority date: 2019-04-25
Filing date: 2019-04-25
Publication date: 2020-10-29
Also published as: CN113438910B; CN113438910A

Abstract

本発明は、良好な安定性を有するスライドファスナーを提供することができる。スライドファスナーは、一対のファスナーストリンガー、第１スライダー及び第２スライダーを含む。第１スライダーは、ファスナーストリンガー上に設けられてエレメントを開閉することができ、且つ第１胴体、第１連結部、及び第１引手を含む。第２スライダーは、ファスナーストリンガー上に設けられてエレメントを開閉することができ、且つ第２胴体、第２連結部、及び第２引手を含む。第１胴体の後端と第２胴体の後端は互いに対向する。第１胴体と第２胴体が互いに突き合わせられ、且つ第２引手が第２胴体の後端に倒された状態で、第１引手は、第１胴体の後端に倒され且つ第２連結部及び第２引手を覆って固定する。

Description

スライドファスナー

　本発明はスライドファスナーに関し、特に２つのスライダーを使用する逆開きスライドファスナー（ｔｗｏ－ｗａｙ　ｓｅｐａｒａｔｏｒ）に関する。

　よく見られるスライドファスナーは、一般に、帯状のファスナーテープ（ｆａｓｔｅｎｅｒ　ｔａｐｅ）及びファスナーテープ上に排列される複数のエレメント（ｅｌｅｍｅｎｔ）をそれぞれ有する一対のファスナーストリンガー（ｆａｓｔｅｎｅｒ　ｓｔｒｉｎｇｅｒ）、及びファスナーストリンガーに取り付けられてスライドすることによってエレメントを開閉するスライダーを含み、更に、必要に応じてスライダーに引手（ｔａｂ　ｐｕｌｌ）を設けることができ、従って、使用者が引手でスライダーのスライドファスナーチェーン上の滑動を連動させることができる。ここで、前記逆開きスライドファスナーは、一対のファスナーストリンガー上に２つのスライダーを設けたものであり、２つのスライダーは、ぞれぞれファスナーストリンガーの相対する両側から前記エレメントを開閉することができる。

　例えば、特許文献１には、一対のファスナーストリンガーに２つのスライダーが設けられた逆開きスライドファスナーが開示されている。２つのスライダーは、それぞれ胴体及び対応する引手連結部によって連結される引手を有する。また、２つの胴体が互いに突き合わせられた状態では、２つの引手は同じ方向（例えば、スライドファスナーの下側）に倒されて重なり合う。従って、使用者は、必要に応じて一方の引手を引き動かし、対応するスライダーのファスナーストリンガーの長手方向上の移動を連動させてエレメントを開閉することができる。

　引手が引手連結部上でぶらつきを生じないようにするために、特許文献１では、上引手に開口を設け、下引手に凸部を設け、これにより、２つの胴体が互いに突き合わせられた状態で上引手が開口によって凸部に係合して下引手を固定している。このように、２つの胴体が互いに突き合わせられた状態で、上引手と下引手の位置を制限することができる。

国際公開第２０１０／０７０７４３号

　特許文献１では、上引手と下引手が開口によって凸部に係合して互いに固定されるが、上引手が下胴体の引手連結部に突き合わせられ、上引手が下引手連結部上で浮きを生じ、即ち、上引手と下引手が互いに固定されていたとしても、上引手及び下引手の全体が依然としてぶらつきを生じ得る。

　本発明が提供するスライドファスナーは、一対のファスナーストリンガー、第１スライダー及び第２スライダーを含む。ファスナーストリンガーは、長手方向に沿って配列された複数のエレメントをそれぞれ有する。第１スライダーは、前記ファスナーストリンガー上に設けられて前記エレメントを開閉することができ、且つ第１胴体、前記第１胴体に形成された第１連結部、及び前記第１連結部によって前記第１胴体に連結された第１引手を含む。第２スライダーは、前記ファスナーストリンガー上に設けられて前記エレメントを開閉することができ、且つ第２胴体、前記第２胴体に形成された第２連結部、及び前記第２連結部によって前記第２胴体に連結された第２引手を含む。前記第１胴体の後端及び前記第２胴体の後端は、互いに対向し、前記第１胴体及び前記第２胴体が互いに突き合わせられ、かつ前記第２引手は、前記第２胴体の後端に倒された状態で、前記第１引手は、前記第１胴体の後端に倒され且つ前記第２連結部及び前記第２引手を覆って固定する。

　本発明の実施例において、前記第１引手の内側に凹部が設けられ、前記第１引手が前記第１胴体の後端に倒され且つ前記第２連結部及び前記第２引手を覆って固定する場合において、前記第１引手は、前記凹部によって前記第２連結部及び前記第２引手と係合する。

　本発明の実施例において、前記凹部は、前記第２連結部に対応する第１凹部及び前記第２引手に対応する第２凹部を含み、前記第１凹部の形状は、前記第２凹部の形状と異なり、かつ前記第１凹部の深さは、前記第２凹部の深さと異なる。

　本発明の実施例において、前記第１引手が前記凹部によって前記第２連結部及び前記第２引手と係合する場合において、横方向から見たときに、前記第１引手は、ほぼ水平になる。

　本発明の実施例において、前記第１引手は、前記凹部を取り囲む側壁を有し、前記第１引手が前記第１胴体の後端に倒され且つ前記第２連結部及び前記第２引手を覆って固定する場合において、前記側壁は、前記第２連結部及び前記第２引手の外側を取り囲み、横方向から見たときに、前記側壁は、前記第２連結部及び前記第２引手と局部的に重なると共に、平面視したときに、前記第２連結部及び前記第２引手は、前記第１引手の内側に隠れる。

　本発明の実施例において、前記凹部は、前記第１引手を貫通せず、前記第１引手が前記第１胴体の後端に倒され且つ前記第２連結部及び前記第２引手を覆って固定する場合において、前記第２連結部及び前記第２引手は、平面視したときに、前記第１引手の内側に完全に隠れる。

　本発明の実施例において、前記第１スライダーは、前記第１連結部及び前記第１引手の間に設けられた弾性部材を更に含み、前記弾性部材は、前記第１引手に付勢し、前記第１引手を自動的に前記第１胴体の後端に倒させる。

　以上に基づき、本発明が提供するスライドファスナーでは、第１胴体及び第２胴体が互いに突き合わせられ、かつ第２引手が第２胴体の後端（即ち、スライドファスナーの上側）に倒された状態で、第１引手が第１胴体の後端（即ち、スライドファスナーの下側）に倒され、かつ第２連結部及び第２引手を覆って固定する。このように、上引手と下引手を互いに固定して係合するのみの従来技術と比較して、上引手としての第１引手が、下引手としての第２引手及び第２引手が連結された第２連結部を覆って固定することによって、第１引手及び第２引手がぶらつきを生じる可能性を低減する。これにより、本発明のスライドファスナーが良好な安定性を有することができる。

図１は、本発明の一実施例のスライドファスナーの説明図である。図１の第１スライダー及び第２スライダーの分解図である。図２の第１スライダー及び第２スライダーの斜視図である。図２の第１スライダー及び第２スライダーの動作説明図である。図２の第１スライダー及び第２スライダーの側面図である。図２の第１引手の斜視図である。

　図１は、本発明の一実施例のスライドファスナー１００の説明図である。図１を参照し、本実施例において、スライドファスナー１００は、一対のファスナーストリンガー１１０、第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０を含む。ファスナーストリンガー１１０は、それぞれ長手方向（即ち、図１の縦方向）に沿って延びる帯状のファスナーテープ１１２及び長手方向に沿ってファスナーテープ１１２上に配列された複数のエレメント１１４を有する。第１スライダー１２０は、ファスナーストリンガー１１０上に設けられてエレメント１１４を開閉することができる。同様に、第２スライダー１３０は、ファスナーストリンガー１１０上に設けられてエレメント１１４を開閉することができる。このように、スライドファスナー１００は、いわゆる「逆開きスライドファスナー」であり、即ち、一対のファスナーストリンガー１１０上に第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０が設けられ、第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０は、それぞれファスナーストリンガー１１０の両側からエレメント１１４を開閉することができる。

　更に、ファブリック（ジャケット等）にスライドファスナー１００を応用する場合、第１スライダー１２０を上スライダーとしてスライドファスナー１００の上側に設け、第２スライダー１３０を下スライダーとしてスライドファスナー１００の下側に設ける。このように、第１スライダー１２０が縦方向上方に移動する時、第１スライダー１２０の上側に設けられたエレメント１１４を閉じることができ、第１スライダー１２０が縦方向下方に移動する時、第１スライダー１２０の上側に設けられたエレメント１１４を開くことができる。これに対して、第２スライダー１３０が縦方向上方に移動する時、第２スライダー１３０の下側に設けられたエレメント１１４を開くことができ、第２スライダー１３０が縦方向下方に移動する時、第２スライダー１３０の下側に設けられたエレメント１１４を閉じることができる。「逆開きスライドファスナー」の基本動作方式については、従来技術を参考とすることができ、本発明はこれに限定するものではない。

　図２は、図１の第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０の分解図である。図３は、図２の第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０の斜視図である。図４は、図２の第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０の動作説明図である。図５は、図２の第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０の側面図である。ここで、図１～図５は、第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０を互いに並べて図示しているが、第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０は、必要に応じて一対のファスナーストリンガー１１０上で移動して互いに分離することができる。以下、図１～図５によって、本実施例の第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０の取付構造及び相対関係について併せて説明する。

　本実施例において、第１スライダー１２０は、第１胴体１２２、第１胴体１２２に形成された第１連結部１２４、及び第１連結部１２４によって第１胴体１２２に連結された第１引手１２６を含む。更に、第１胴体１２２は、上翼板１２２ａ、下翼板１２２ｂ、及び上翼板１２２ａと下翼板１２２ｂとを連結する連結柱１２２ｃを含み、上翼板１２２ａと下翼板１２２ｂとの間のスペースは、ファスナーストリンガー１１０上のエレメント１１４（図１に示す）を通過させることによってエレメント１１４を開閉するために用いられる。また、第１連結部１２４は、第１胴体１２２の上翼板１２２ａ上に形成された収容溝１２４ａと、前記収容溝１２４ａの相対する両側に設けられた一対の取付穴１２４ｂと、取付穴１２４ｂを通過可能な取付ピン１２４ｃと、を含み、第１引手１２６は、連結穴１２６ａを有し、これにより、第１引手１２６は、取付ピン１２４ｃを連結穴１２６ａに通過させ且つ取付穴１２４ｂに嵌め込むようにして収容溝１２４ａに設置される。これにより、第１引手１２６は、第１連結部１２４によって第１胴体１２２に連結され、且つ長手方向（即ち、取付ピン１２４ｃの軸方向と垂直な方向）に回転することができる。しかしながら、本発明は、第１スライダー１２０（第１胴体１２２、第１連結部１２４、及び第１引手１２６を含む）の具体構造及び連結方式を制限するものではなく、それは、必要に応じて調整することができる。

　同様に、第２スライダー１３０は、第２胴体１３２、第２胴体１３２に形成された第２連結部１３４、及び第２連結部１３４によって第２胴体１３２に連結された第２引手１３６を含む。更に、第２胴体１３２は、上翼板１３２ａ、下翼板１３２ｂ、及び上翼板１３２ａと下翼板１３２ｂとを連結する連結柱１３２ｃを含み、上翼板１３２ａと下翼板１３２ｂとの間のスペースは、ファスナーストリンガー１１０上のエレメント１１４（図１に示す）を通過させてエレメント１１４を開閉することに用いられる。また、第２連結部１３４は、第２胴体１３２の上翼板１３２ａ上に形成され且つ貫通孔１３４ａを有する取付リングであり、第２引手１３６の一端部には開口が設けられて前記開口の一方側に連結ピン１３６ａが形成され、これにより、第２引手１３６は、連結ピン１３６ａが貫通孔１３４ａを通過するように第２連結部１３４としての取付リングに設置される。これにより、第２引手１３６は、第２連結部１３４によって第２胴体１３２に連結され、長手方向（即ち、連結ピン１３６ａの軸方向と垂直な方向）に回転することができる。しかしながら、本発明は、第２スライダー１３０（第２胴体１３２、第２連結部１３４、及び第２引手１３６を含む）の具体構造及び連結方式を制限するものではなく、それは、必要に応じて調整することができる。

　本実施例では、第１スライダー１２０が上スライダーとしてスライドファスナー１００の上側に設けられ、且つ第２スライダー１３０が下スライダーとしてスライドファスナー１００の下側に設けられている場合において、第１胴体１２２の後端及び第２胴体１３２の後端が互いに対向し、第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０がファスナーストリンガー１１０上を移動する過程で互いに並んでいる場合、第１胴体１２２の後端及び第２胴体１３２の後端は、互いに突き合わせられることができる。

　ここで、第１スライダー１２０は、第１連結部１２４と第１引手１２６との間に設けられた弾性部材１２８（図２に示す）を更に含む。弾性部材１２８は、取付ピン１２４ｃ上に貫通設置され、収容溝１２４ａの一方の側壁（例えば、図４の収容溝１２４ａの右側の側壁）と第１引手１２６の一方側（例えば、図４の第１引手１２６の左側の凹部）との間に突き合わせられて連結され、これにより、弾性部材１２８が第１引手１２６に付勢し、第１引手１２６を自動的に第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００の下側）に倒させる。即ち、第１引手１２６が使用者の操作によって長手方向（即ち、取付ピン１２４ｃの軸方向に垂直な方向）に回転することで第１胴体１２２を駆動させることができ、また、使用者の操作が行われない時に固定状態に維持することもでき、前記固定状態は、第１引手１２６が第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００の下側）に倒された状態である。

　一方、第２引手１３６の連結ピン１３６ａの直径の大きさは、第２連結部１３４の貫通孔１３４ａの直径の大きさとほぼ同じに設けられ、従って、第２引手１３６及び第２連結部１３４は、互いに締り嵌め（tight fit）される。即ち、第２引手１３６が使用者の操作によって長手方向（即ち、連結ピン１３６ａの軸方向と垂直な方向）に回転することで第２胴体１３２を駆動させることができ、また、使用者の操作が行われない時に固定状態に維持することもでき、前記固定状態は、例えば、第２引手１３６が第２胴体１３２の後端（即ち、スライドファスナー１００の上側）に倒された状態である。

　このように、第１胴体１２２と第２胴体１３２とがそれぞれの後端で互いに突き合わされ、かつ第２引手１３６が第２胴体１３２の後端（即ち、スライドファスナー１００の上側）に倒された状態で、第１引手１２６は、第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００の下側）に倒され、且つ第２連結部１３４及び第２引手１３６を覆って固定し、更に、第２連結部１３４及び第２引手１３６を第１引手１２６の内側に隠す（図３～図５参照）。

　図６は、図２の第１引手１２６の斜視図である。図３～図６を参照し、本実施例では、第１引手１２６の内側に凹部が設けられ、前記凹部は、第２連結部１３４に対応する第１凹部１２６ｂ及び第２引手１３６に対応する第２凹部１２６ｃを含み、これにより、第１引手１２６が第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００の下側）に倒され且つ第２連結部１３４及び第２引手１３６を覆って固定する場合において、第１引手１２６は、凹部（第１凹部１２６ｂ及び第２凹部１２６ｃを含む）によって第２連結部１３４及び第２引手１３６と係合する。ここで、第１凹部１２６ｂの形状は、第２凹部１２６ｃの形状とは異なり、かつ第１凹部１２６ｂの深さは、第２凹部１２６ｃの深さとは異なる。即ち、第２連結部１３４は、第２胴体１３２に形成され且つ貫通孔１３４ａを有する取付リングであり、第２引手１３６は、第２連結部１３４上に設けられたシート状の構造であるため、第２連結部１３４の高さは、第２引手１３６の高さ（即ち、厚さ）よりも大きく、第２連結部１３４の幅は、第２引手１３６の幅よりも小さい。ここで、第２連結部１３４に対応する第１凹部１２６ｂの深さは、第２引手１３６に対応する第２凹部１２６ｃの深さよりも大きく、かつ第２連結部１３４に対応する第１凹部１２６ｂの幅は、第２引手１３６に対応する第２凹部１２６ｃの幅よりも小さいことが好ましい。即ち、第１凹部１２６ｂの形状と寸法（例えば、深さ）は、第２連結部１３４に対応し、且つ第２凹部１２６ｃの形状及び寸法（例えば、深さ）は、第２引手１３６に対応する。

　このように、対応する形状及び寸法を有する第１凹部１２６ｂ及び第２凹部１２６ｃを設けることにより、第１引手１２６は、形状及び寸法がそれぞれ異なる第２連結部１３４及び第２引手１３６を対応して覆うことができる。即ち、第１引手１２６が凹部（第１凹部１２６ｂ及び第２凹部１２６ｃを含む）によって第２連結部１３４及び第２引手１３６と係合する場合おいて、横方向から見たときに、第１引手１２６は、ほぼ水平になる。これにより、第１引手１２６は、第２引手１３６及び第２連結部１３４上で浮きを発生することがない。また、第１凹部１２６ｂ及び第２凹部１２６ｃからなる凹部は、第１引手１２６の内面から内向きに凹陥しているが、第１引手１２６を貫通していないので、第１引手１２６が第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００の下側）に倒され且つ第２連結部１３４及び第２引手１３６を覆って固定する場合において、第２連結部１３４及び第２引手１３６は、第１引手１２６の内側に完全に隠れており、第１引手１２６の外観面は、依然として平坦を維持し、且つ第２連結部１３４及び第２引手１３６を完全に遮蔽する。

　さらに、図５と図６に示す通り、第１引手１２６は、凹部（第１凹部１２６ｂ及び第２凹部１２６ｃを含む）を取り囲む側壁１２６ｄを有する。前記側壁１２６ｄは、前記凹部（第１凹部１２６ｂ及び第２凹部１２６ｃを含む）の外周縁の相対的に高い箇所であり、必要に応じて凹部の外周縁の局部または全体に設けることができる。第１引手１２６が第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００の下側）に倒され且つ第２連結部１３４及び第２引手１３６を覆って固定する場合において、側壁１２６ｄは、第２連結部１３４及び第２引手１３６の外側を取り囲むので、横方向から見たときに、側壁１２６ｄは、第２連結部１３４及び第２引手１３６と局部的に重なると共に、平面視したときに、第２連結部１３４及び第２引手１３６は、第１引手１２６の内側に隠れる。即ち、第１引手１２６が平面における範囲は、第２連結部１３４及び第２引手１３６が平面における範囲よりも大きいので、平面視したときに、第１引手１２６は、第２連結部１３４及び第２引手１３６と完全に重なる。

　上述の構成により、第１引手１２６が第２連結部１３４及び第２引手１３６の全体を覆って固定し、第２連結部１３４及び第２引手１３６は、第１引手１２６の内側に隠れることができる。即ち、上記凹部が第１引手１２６を貫通していない場合には、第２連結部１３４及び第２引手１３６は、第１引手１２６の内側に完全に隠れるが、上記凹部が第１引手１２６の局部を貫通している場合にも、第２連結部１３４及び第２引手１３６は、ほぼ第１引手１２６の内側に隠れることができる。また、第１引手１２６の横方向における位置は、側壁１２６ｄによって制限されるので、側壁１２６ｄ／凹部は、第１引手１２６の横方向のぐらつきを防止することができる。

　ここから分かるように、第１胴体１２２と第２胴体１３２とがそれぞれの後端で互いに突き合わせられ、かつ第２引手１３６が第２胴体１３２の後端（即ち、スライドファスナー１００の上側）に倒された状態で、第１引手１２６は、弾性部材１２８の付勢によって自動的に第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００の下側）に倒され、第１凹部１２６ｂ及び第２凹部１２６ｃを、第２連結部１３４及び第２引手１３６に係合させ、更に、第１引手１２６が第２連結部１３４及び第２引手１３６を覆って固定する。このように、第１スライダー１２０及び第２スライダー１３０が互いに並べられ且つ使用者の操作が行われていない場合において、第１引手１２６は、第２引手１３６及び第２連結部１３４をスムーズに覆って固定ことができ、且つ第２引手１３６が第１引手１２６の内側に隠され、これにより、第１引手１２６及び第２引手１３６が揺れを生じる可能性を低減する。

　更に、第２引手１３６及び第２連結部１３４は、互いに締り嵌めされ、且つ第２引手１３６は、第２胴体１３２の後端（即ち、スライドファスナー１００の上側）に倒され、第２引手１３６は、更に、第１引手１２６の第２凹部１２６ｃの係合によって固定されているため、使用者の操作が行われない場合において、第２引手１３６は、第１引手１２６の押圧を受け、容易に揺れを生じることがない。また、第１引手１２６は、弾性部材１２８の付勢を受けて自動的に第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００下側）に倒され、かつ第１引手１２６は、第１凹部１２６ｂ及び第２凹部１２６ｃによって第２連結部１３４及び第２引手１３６に係合して固定され、更に、第１引手１２６の傾斜方向（スライドファスナー１００の下側向き）及び第２引手１３６の傾斜方向（即ち、スライドファスナー１００の上側向き）は異なるので、使用者の操作が行われない場合において、第１引手１２６は、弾性部材１２８の付勢を受けて第２引手１３６及び第２連結部１３４に係合し、容易に揺れを生じることがない。

　上記説明は、本発明の１つの実施方式というのみであり、例えば、その他の可能な変形例において、第１引手１２６の内面に設けられる凹部は、第２連結部１３４及び第２引手１３６に対応する形状及び寸法に限定せず、第１引手１２６が、第２引手１３６及び第２連結部１３４を覆って固定することができれば、本発明の主要目的を達成することができる。また、第１引手１２６は、弾性部材１２８の付勢によって自動的に第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００の下側）に倒されることに限定せず、第２引手１３６のように取付ピン１２４ｃに締り嵌めする方式を採用して第１胴体１２２の後端（即ち、スライドファスナー１００の下側）に倒された状態に維持することもできる。従って、スライドファスナー１００の上記構成部材は、必要に応じて具体構造及び連結方式を調整することができ、本発明は、これに限定するものではない。

　上記を総合し、本発明が提供するスライドファスナーでは、第１胴体及び第２胴体が互いに突き合わせられ、第２引手が第２胴体の後端（即ち、スライドファスナーの上側）に倒された状態で、第１引手が第１胴体の後端（即ち、スライドファスナーの下側）に倒され、かつ第１引手の内側に設けられる凹部によって第２引手及び第２連結部に係合し、これにより、第２連結部及び第２引手を覆って固定する。このように、上引手と下引手を互いに固定して係合するのみの従来技術と比較して、上引手としての第１引手が、下引手としての第２引手及び第２引手に連結された第２連結部を覆って固定することによって、第１引手がほぼ水平になるようにスムーズに第２引手及び第２連結部を覆うことができ、且つ第２引手が第１引手の内側にほぼ完全に隠れ、第１引手及び第２引手がぶらつきを生じる可能性を低減する。これにより、本発明のスライドファスナーが良好な安定性を有することができる。

１００　スライドファスナー
１１０　ファスナーストリンガー
１１２　ファスナーテープ
１１４　エレメント
１２０　第１スライダー
１２２　第１胴体
１２２ａ、１３２ａ　上翼板
１２２ｂ、１３２ｂ　下翼板
１２２ｃ、１３２ｃ　連結柱
１２４　第１連結部
１２４ａ　収容溝
１２４ｂ　取付穴
１２４ｃ　取付ピン
１２６　第１引手
１２６ａ　連結穴
１２６ｂ　第１凹部
１２６ｃ　第２凹部
１２６ｄ　側壁
１２８　弾性部材
１３０　第２スライダー
１３２　第２胴体
１３４　第２連結部
１３４ａ　貫通孔
１３６　第２引手
１３６ａ　連結ピン

Claims

　長手方向に沿って配列された複数のエレメント（１１４）をそれぞれ有する一対のファスナーストリンガー（１１０）と、
　前記ファスナーストリンガー（１１０）上に設けられて前記エレメント（１１４）を開閉することができ、且つ第１胴体（１２２）、前記第１胴体（１２２）に形成された第１連結部（１２４）、及び前記第１連結部（１２４）によって前記第１胴体（１２２）に連結された第１引手（１２６）を含む第１スライダー（１２０）と、
　前記ファスナーストリンガー（１１０）上に設けられて前記エレメント（１１４）を開閉することができ、且つ第２胴体（１３２）、前記第２胴体（１３２）に形成された第２連結部（１３４）、及び前記第２連結部（１３４）によって前記第２胴体（１３２）に連結された第２引手（１３６）を含む第２スライダー（１３０）と、
　を含み、
　前記第１胴体（１２２）の後端及び前記第２胴体（１３２）の後端が互いに対向し、
　前記第１胴体（１２２）及び前記第２胴体（１３２）が互いに突き合わせられ、かつ前記第２引手（１３６）が前記第２胴体（１３２）の後端に倒された状態で、前記第１引手（１２６）が前記第１胴体（１２２）の後端に倒され且つ前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）を覆って固定する、スライドファスナー（１００）。
　前記第１引手（１２６）の内側に凹部が設けられ、前記第１引手（１２６）が前記第１胴体（１２２）の後端に倒され且つ前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）を覆って固定する場合において、前記第１引手（１２６）は、前記凹部によって前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）と係合する請求項１に記載のスライドファスナー（１００）。
　前記凹部は、前記第２連結部（１３４）に対応する第１凹部（１２６ｂ）及び前記第２引手（１３６）に対応する第２凹部（１２６ｃ）を含み、前記第１凹部（１２６ｂ）の形状は、前記第２凹部（１２６ｃ）の形状と異なり、かつ前記第１凹部（１２６ｂ）の深さは、前記第２凹部（１２６ｃ）の深さと異なる請求項２に記載のスライドファスナー（１００）。
　前記第１引手（１２６）が前記凹部によって前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）と係合する場合において、横方向から見たときに、前記第１引手（１２６）は、ほぼ水平になる請求項２に記載のスライドファスナー（１００）。
　前記第１引手（１２６）は、前記凹部を取り囲む側壁（１２６ｄ）を有し、前記第１引手（１２６）が前記第１胴体（１２２）の後端に倒され且つ前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）を覆って固定する場合において、前記側壁（１２６ｄ）は、前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）の外側を取り囲み、横方向から見たときに、前記側壁（１２６ｄ）は、前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）と局部的に重なると共に、平面視したときに、前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）は、前記第１引手（１２６）の内側に隠れる請求項２に記載のスライドファスナー（１００）。
　前記凹部は、前記第１引手（１２６）を貫通せず、前記第１引手（１２６）が前記第１胴体（１２２）の後端に倒され且つ前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）を覆って固定する場合において、前記第２連結部（１３４）及び前記第２引手（１３６）は、平面視したときに、前記第１引手（１２６）の内側に完全に隠れる請求項５に記載のスライドファスナー（１００）。
　前記第１スライダー（１２０）は、前記第１連結部（１２４）及び前記第１引手（１２６）の間に設けられた弾性部材（１２８）を更に含み、前記弾性部材（１２８）は、前記第１引手（１２６）に付勢し、前記第１引手（１２６）を自動的に前記第１胴体（１２２）の後端に倒させる請求項１に記載のスライドファスナー（１００）。