WO2020144897A1 - イソキサントフモールを含有する組成物の製造方法 - Google Patents

イソキサントフモールを含有する組成物の製造方法 Download PDF

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孝彰 吉井
悠斗 秦
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D311/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings
    • C07D311/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D311/04Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring
    • C07D311/22Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring with oxygen or sulfur atoms directly attached in position 4
    • C07D311/26Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring with oxygen or sulfur atoms directly attached in position 4 with aromatic rings attached in position 2 or 3
    • C07D311/28Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring with oxygen or sulfur atoms directly attached in position 4 with aromatic rings attached in position 2 or 3 with aromatic rings attached in position 2 only
    • C07D311/322,3-Dihydro derivatives, e.g. flavanones

Definitions

  • the first mixture contains xanthohumol and the first solvent, and may have a pH of 8.0 to 13.5, and may contain other components as long as the effects of the present invention are not impaired.
  • the first mixture may include a hop-derived component other than xanthohumol (also referred to as a hop-derived substance).
  • xanthohumol may be contained in the plant-derived raw material.
  • the first mixture may be a solution or suspension of xanthohumol dissolved or suspended in a solvent.
  • the first mixture may be a mixture that includes a plant-derived material that includes xanthohumol.
  • the heating time can be set depending on the temperature and the like, but can be set to 1 minute to 5 hours, preferably 10 minutes to 3 hours, more preferably 30 minutes to 2 hours, and further preferably 30 minutes to It's an hour.
  • the higher the heating temperature the faster the conversion of xanthohumol to isoxanthohumol occurs.
  • the heating time is preferably 30 minutes to 2 hours, more preferably 30 minutes to 1 hour.
  • the mixture may be stirred in the conversion step.
  • the conversion step in the manufacturing method of the second aspect of the present invention will be described.
  • the pH of the second mixture containing xanthohumol and the second solvent containing water is adjusted to 11.0 or higher, and the xanthophone is heated to 50° C. or lower. Convert the moles to isoxanthohumol.
  • xanthohumol can be efficiently converted to isoxanthohumol even at a temperature of 50° C. or lower.
  • isoxanthohumol does not easily decompose even in a solvent having a high pH, and isoxanthohumol can be obtained in a high yield.
  • the conversion step is performed using the second mixture containing the plant-derived raw material
  • the above-mentioned known separation means can be used.
  • ⁇ Reference example 2> (Sample preparation) 0.5 g of a hop extract containing about 70% xanthohumol was charged into a three-necked flask, and 50 mL of an aqueous sodium hydroxide solution having a pH of 10.2 to 13.7 was added to obtain a xanthohumol solution. More specifically, an aqueous sodium hydroxide solution having a pH of 10.2 (NaOH 30 mM), a pH of 11.7 (NaOH 50 mM), a pH of 12.9 (NaOH 100 mM), a pH of 13.4 (NaOH 250 mM), or a pH of 13.7 (NaOH 500 mM) was used.
  • the total concentration of xanthohumol and isoxanthohumol after heating at pH 13.8 for 200 minutes was divided by the charged xanthohumol concentration, and the decomposition rate was determined in the same manner as in Reference Example 1.
  • the decomposition rate was 56%.
  • xanthohumol when xanthohumol is heated at pH 9.0 to 13.5, xanthohumol can be converted (isomerized) to isoxanthohumol and decomposition of isoxanthohumol can be suppressed. I understood.

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Abstract

本発明は、イソキサントフモールを含有する組成物を、高いイソキサントフモール収率で、かつ効率よく得ることができる製造方法等を提供することを目的とする。 本発明は、キサントフモールと、水を含む第一の溶媒とを含み、pHが8.0~13.5である第一の混合物を加熱して、上記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する変換工程;上記変換工程で得られるイソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整して、イソキサントフモールを含有する沈殿を生成させる沈殿生成工程;及び、上記イソキサントフモールを含有する沈殿を回収する沈殿回収工程を含む、イソキサントフモールを含有する組成物の製造方法等に関する。

Description

イソキサントフモールを含有する組成物の製造方法
本発明は、イソキサントフモールを含有する組成物の製造方法に関する。本発明はまた、キサントフモールをイソキサントフモールに変換する方法に関する。
イソキサントフモールは、ポリフェノールの一種であり、骨密度減少の抑制等の作用を有する(特許文献1)。特許文献1には、キサントフモール含有ホップエキスを異性化して、イソキサントフモールを含有する異性化ホップエキスを得る方法が記載されている。
国際公開第2004/089359号
特許文献1に記載の方法では、ホップエキスを含む1N水酸化ナトリウム溶液を1時間煮沸して異性化し、次いで塩酸を添加し、得られた溶液をろ過して、ろ取物を得た後、このろ取物について液液分配抽出を行い、さらに再結晶を繰り返して純度98%以上のイソキサントフモールを得ている。しかしながらこの方法は、イソキサントフモールの収率を向上させる改善の余地があった。
本発明は、イソキサントフモールを含有する組成物を、高いイソキサントフモール収率で、かつ効率よく得ることができる製造方法等を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、キサントフモールをイソキサントフモールに変換(異性化)する際に1N水酸化ナトリウム溶液(pH13.8)中で煮沸すると、生成したイソキサントフモールの分解が起こり収率が低下することが判明した。そして研究を重ねて、上記変換の際に、キサントフモールを含む混合物のpHを特定範囲として加熱を行うと、キサントフモールをイソキサントフモールに効率よく変換することができ、しかもイソキサントフモールの分解を抑えることができることを見出した。また、上記変換の際に、キサントフモールを含む混合物のpHを特定範囲に調整すると、50℃以下でもキサントフモールをイソキサントフモールに効率よく変換することができること、変換の際の温度を50℃以下とするとpHが高くてもイソキサントフモールの分解を抑えることができることを見出した。そして、上記のように得られるイソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整すると、混合物中のイソキサントフモールを効率よく沈殿させることができ、効率よく、かつ、高収率でイソキサントフモールを得ることができることを見出した。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下のイソキサントフモールを含有する組成物の製造方法等に関する。
〔1〕キサントフモールと、水を含む第一の溶媒とを含み、pHが8.0~13.5である第一の混合物を加熱して、上記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する変換工程;上記変換工程で得られるイソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整して、イソキサントフモールを含有する沈殿を生成させる沈殿生成工程;及び、上記イソキサントフモールを含有する沈殿を回収する沈殿回収工程を含む、イソキサントフモールを含有する組成物の製造方法。
〔2〕キサントフモールと、水を含む第二の溶媒とを含む第二の混合物のpHを11.0以上に調整して、50℃以下で上記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する変換工程;上記変換工程で得られるイソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整して、イソキサントフモールを含有する沈殿を生成させる沈殿生成工程;及び、上記イソキサントフモールを含有する沈殿を回収する沈殿回収工程を含む、イソキサントフモールを含有する組成物の製造方法。
〔3〕上記沈殿生成工程において、イソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整し、かつ、塩又は塩の水溶液を添加してイソキサントフモールを含有する沈殿を生成させる上記〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕上記塩又は塩の水溶液を、上記塩の濃度が1mM~2Mとなる量添加する上記〔3〕に記載の製造方法。
〔5〕上記沈殿生成工程において、イソキサントフモールを含む混合物のpHを1.0~4.0に調整する上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の製造方法。
〔6〕上記沈殿回収工程で回収したイソキサントフモールを含有する沈殿を、水を含む第三の溶媒で洗浄する洗浄工程をさらに含む、上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の製造方法。
〔7〕上記第一の溶媒は、水と水混和性溶媒との混合液、又は、水である上記〔1〕に記載の製造方法。
〔8〕上記第二の溶媒は、水と水混和性溶媒との混合液、又は、水である上記〔2〕に記載の製造方法。
〔9〕上記水混和性溶媒は、エタノールである上記〔7〕又は〔8〕に記載の製造方法。
〔10〕キサントフモールと、水を含む溶媒とを含む混合物のpHを11.0以上に調整して、50℃以下で上記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する、キサントフモールをイソキサントフモールに変換する方法。
本発明によれば、イソキサントフモールを含有する組成物を、高いイソキサントフモール収率で、かつ効率よく得ることができる。本発明によれば、イソキサントフモールを含有する組成物を、高いイソキサントフモール収率で、かつ効率よく得ることができる製造方法等を提供することができる。
図1A、図1B及び図1Cは、pH10.2で、60℃(図1A)、80℃(図1B)又は還流条件(図1C)でキサントフモールを変換(異性化)した場合の変換率を示すグラフである。 図2は、pH11.0、50℃でキサントフモールを変換した場合の変換率を示すグラフである。 図3は、pH13.8で加熱還流してキサントフモールを変換した場合の、サンプル中のキサントフモール及びイソキサントフモールの濃度変化を示すグラフである。
本発明の第一の態様のイソキサントフモールを含有する組成物の製造方法(以下、第一の態様の製造方法ともいう)は、キサントフモールと、水を含む第一の溶媒とを含み、pHが8.0~13.5である第一の混合物を加熱して、上記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する変換工程;上記変換工程で得られるイソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整して、イソキサントフモールを含有する沈殿を生成させる沈殿生成工程;及び、上記イソキサントフモールを含有する沈殿を回収する沈殿回収工程を含む。
キサントフモールは、ホップ(学名:Humulus lupulus)に含まれるポリフェノールの一種である。
本発明の第二の態様のイソキサントフモールを含有する組成物の製造方法(以下、第二の態様の製造方法ともいう)は、50℃以下で、キサントフモールと、水を含む第二の溶媒とを含む第二の混合物のpHを11.0以上に調整して、上記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する変換工程;上記変換工程で得られるイソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整して、イソキサントフモールを含有する沈殿を生成させる沈殿生成工程;及び、上記イソキサントフモールを含有する沈殿を回収する沈殿回収工程を含む。
本明細書中、pHは、25℃におけるpHである。pHは市販のpHメーターで測定することができる。
まず、本発明の第一の態様の製造方法における変換工程について説明する。変換工程は異性化工程ということもできる。
第一の態様の製造方法で使用される第一の混合物は、キサントフモールと、第一の溶媒とを含み、pHが8.0~13.5である混合物である。
pH8.0~13.5の溶媒中でキサントフモールを加熱すると、キサントフモールをイソキサントフモールに効率よく変換(異性化)することができる。また、上記pHであると、加熱下でイソキサントフモールが分解しにくいことから、イソキサントフモールを高収率で得ることができる。
第一の溶媒は、水を含む溶媒であり、水と水混和性溶媒との混合液、又は、水であることが好ましい。水混和性溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、s-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール等の炭素数1~4の一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の炭素数2~4のジオール;アセトン等のケトン;テトラヒドロフラン等の環状エーテル;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;ジメチルアミン等のアミン系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;アセトニトリル等のニトリル系溶媒;酢酸等の有機酸溶媒等が挙げられる。水混和性溶媒は、1種のみ使用してもよく、2種以上使用してもよい。中でも、炭素数1~4の一価アルコール、炭素数2~4のジオールが好ましく、エタノールがより好ましい。エタノールは、飲食品に広く使用可能であるため好ましい。
第一の溶媒として使用される水と水混和性溶媒との混合液は、水混和性溶媒の濃度が30vol%(v/v%)以下が好ましく、10vol%以下がより好ましい。
キサントフモールからイソキサントフモールへの変換効率の観点から、第一の溶媒は、水の含有量が多い方が好ましく、水がより好ましい。
第一の混合物は、キサントフモール及び第一の溶媒を含み、pHが8.0~13.5であればよく、本発明の効果を損なわない範囲で、これら以外の成分を含んでいてもよい。例えば、第一の混合物は、キサントフモール以外のホップ由来成分(ホップ由来物質ということもできる)を含んでいてもよい。第一の混合物において、キサントフモールは、植物由来原料中に含まれていてもよい。第一の混合物は、キサントフモールが溶媒に溶解又は懸濁した溶液又は懸濁液であってよい。第一の混合物は、キサントフモールを含む植物由来原料を含む混合物であってよい。
キサントフモールを含む植物由来原料として、ホップ由来原料が挙げられる。キサントフモールを含むホップ由来原料として、例えば、ホップ毬花、ホップを超臨界二酸化炭素で抽出したホップ残渣(使用済みホップともいう)、使用済みホップを水で抽出した残渣、ホップ毬果乾燥物、ホップ粉砕乾燥物等が挙げられる。
キサントフモールは、上記のホップ由来原料から溶媒を用いて抽出することで得ることができる。抽出溶媒には、水混和性溶媒(好ましくはエタノール)を含む溶媒が好ましく使用される。例えば、ホップ由来原料を、エタノール又はエタノール水溶液に浸漬して抽出する。抽出後に、ホップ由来原料残渣を抽出液から除去し、得られた抽出液を濃縮又は乾燥することにより、キサントフモールを含むホップ抽出物を得ることができる。また、上記ホップ抽出液又はその濃縮物若しくは乾燥物を、必要に応じて、クロマトグラフィー法、超臨界二酸化炭素抽出法などを用いて分離又は精製することにより、キサントフモール含有量がより多いホップ抽出物を得ることができる。本発明においては、このように得られるキサントフモールを含むホップ抽出物を用いて第一の混合物を調製することができる。また、キサントフモール又はこれを含むホップ抽出物は、市販されており、市販品を使用することもできる。市販のホップ抽出物として、例えば、ホップ毬花粉砕物をエタノールで抽出した後、超臨界二酸化炭素抽出法により分画し、キサントフモール含有量を高めたホップ抽出物(例えば、商品名Xanthohumol-enriched hop product(商品名)、Hopsteiner社)、キサントフモールが約80重量%含まれる製品(商品名Xantho-pure、Hopsteiner社)が挙げられる。
第一の混合物の調製方法は特に限定されず、キサントフモール又はキサントフモールを含む植物由来原料、溶媒及び塩基性物質を混合してpHを8.0~13.5とすることにより調製することができる。これらを混合する順番は特に限定されない。溶媒は、得られる混合物が水を含むものになればよく、上述した水、又は、水及び水混和性溶媒を使用することが好ましい。塩基性物質の添加には、塩基性物質の水溶液を使用してもよい。本発明の第一の態様の製造方法は、第一の混合物を調製する工程を含んでもよい。
塩基性物質は特に限定されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩等の1種又は2種以上を使用することができ、好ましくは水酸化ナトリウムである。塩基性物質は、第一の混合物のpHが8.0~13.5となる量を使用すればよく、塩基性物質の種類に応じて使用量を設定することができる。ただし、後の沈殿生成工程後の固液分離を考慮すると、塩基性物質は混合物中に溶解していることが好ましい。
本発明の第一の態様の製造方法においては、第一の混合物において、固形分中のキサントフモール含有量が高いほど、得られる組成物中のイソキサントフモール含有量が高くなる傾向がある。第一の混合物中のキサントフモールの含有量は特に限定されないが、一態様においては、例えば、固形分中に60重量%以上であることが好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましく、また、99重量%以下であってよい。このような第一の混合物を用いて変換工程及び沈殿生成工程を行うことによって、イソキサントフモールを高含有する組成物を製造することができる。固形分は、溶媒以外の成分を指す。
本発明の好ましい態様においては、固形分中のイソキサントフモール含有量が、使用した第一の混合物の固形分中のキサントフモール含有量以上、好ましくは使用した第一の混合物の固形分中のキサントフモール含有量よりも高い、イソキサントフモールを含有する組成物を得ることができる。一態様においては、キサントフモール含有量が80重量%以上のホップ抽出物を使用して第一の混合物を調製することが好ましい。本発明の好ましい態様においては、例えば、固形分中のキサントフモール含有量が80重量%以上である第一の混合物を用いて変換工程及び沈殿生成工程を行うと、固形分中のイソキサントフモール含有量が83重量%以上のイソキサントフモールを含有する組成物を得ることができる。
第一の混合物の固形分中のキサントフモール含有量は上記に限定されず、別の一態様において、50重量%以下であってもよい。
また、第一の混合物中のキサントフモールの含有量は特に限定されず、例えば、0.0001重量%以上であってよく、また、5重量%以下であってよい。第一の混合物中の溶媒の含有量は、例えば、90重量%以上が好ましい。
第一の混合物は、pHが8.0~13.5である。キサントフモールからイソキサントフモールへの変換効率及びイソキサントフモールの収率の観点から、第一の混合物のpHは、9.0以上が好ましく、10.0以上がより好ましく、また、13.0以下が好ましく、12.0以下がより好ましい。上限及び下限は、いずれの組み合わせによる範囲としてもよい。一態様において、第一の混合物のpHは、9.0~13.0が好ましく、10.0~13.0がより好ましく、10.0~12.0がさらに好ましい。
第一の態様の製造方法においては、上記第一の混合物を加熱して、キサントフモールをイソキサントフモールに変換する(変換工程)。第一の混合物を加熱する際には、還流(加熱還流)を行ってもよい。加熱温度は、変換効率の観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは80℃以上である。設備や成分分解の観点から、加熱温度は、好ましくは120℃以下、より好ましくは100℃以下である。一態様において、第一の混合物を、好ましくは60~120℃、より好ましくは80~100℃に加熱する。還流を行う場合は、加熱温度は、第一の溶媒に応じた還流温度であることが好ましく、還流温度が上記温度範囲であることがより好ましい。
加熱時間は、温度等に応じて設定することができるが、1分~5時間とすることができ、好ましくは10分~3時間、より好ましくは30分~2時間、さらに好ましくは30分~1時間である。一般的に加熱温度が高いほど、キサントフモールからイソキサントフモールへの変換が速やかに起こる。例えば80~100℃で加熱を行う場合は、加熱時間は30分~2時間が好ましく、30分~1時間がより好ましい。変換工程においては、混合物を攪拌してもよい。
第一の混合物を加熱すると、キサントフモールがイソキサントフモールに変換され、イソキサントフモールを含む混合物が得られる。このイソキサントフモールを含む混合物には、通常、第一の溶媒に由来する水が含まれる。キサントフモールを含む植物由来原料を含む第一の混合物を用いて上記加熱を行うと、植物由来原料に含まれるキサントフモールの抽出と、キサントフモールからイソキサントフモールへの変換とを行うことができ、イソキサントフモールを含む混合物が得られる。植物由来原料を含む第一の混合物を加熱して変換工程を行った場合は、後記の沈殿生成工程の前に、イソキサントフモールを含む混合物から植物由来原料残渣を除去することが好ましい。植物由来原料残渣の除去には、ろ過、遠心分離等の公知の分離手段を用いることができる。
次に、本発明の第二の態様の製造方法における変換工程について説明する。
第二の態様の製造方法における変換工程では、キサントフモールと、水を含む第二の溶媒とを含む第二の混合物のpHを11.0以上に調整して、50℃以下で上記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する。
pHを11.0以上とすることにより、50℃以下の温度でもキサントフモールが効率よくイソキサントフモールに変換される。また、温度を50℃以下とすることにより、pHが高い溶媒中でもイソキサントフモールが分解しにくく、イソキサントフモールを高収率で得ることができる。
第二の溶媒は、水を含む溶媒であり、水と水混和性溶媒との混合液、又は、水であることが好ましく、水がより好ましい。水混和性溶媒として、エタノールがより好ましい。第二の溶媒として使用される水と水混和性溶媒との混合液及びその好ましい態様は、第一の溶媒の場合と同じである。水と水混和性溶媒との混合液は、水混和性溶媒の濃度が30vol%(v/v%)以下が好ましく、10vol%以下がより好ましい。キサントフモールからイソキサントフモールへの変換効率の観点から、第二の溶媒は、水の含有量が多い方が好ましく、水がより好ましい。
第二の混合物は、本発明の効果を損なわない範囲で、キサントフモール及び第二の溶媒以外の成分を含んでいてもよい。例えば、第二の混合物は、キサントフモール以外のホップ由来成分(ホップ由来物質ということもできる)を含んでいてもよい。第二の混合物には、第一の混合物と同様に、キサントフモール又はこれを含むホップ抽出物を使用することができる。ホップ抽出物は上記で挙げたものなどを使用することができる。
第二の混合物において、キサントフモールは、植物由来原料中に含まれていてもよい。第二の混合物は、キサントフモールが溶媒に溶解又は懸濁した溶液又は懸濁液であってよい。第二の混合物は、キサントフモールを含む植物由来原料を含む混合物であってよい。キサントフモールを含む植物由来原料として、上記したものが挙げられる。
第二の態様の製造方法において、第二の混合物のpHを調整する方法は特に限定されず、キサントフモール及び第二の溶媒を含む混合物のpHが11.0以上となればよい。例えば、キサントフモール及び第二の溶媒を含む混合物を調製後、pHを調整してもよく、混合物の調製とpHの調整とを同時に行ってもよい。第二の混合物のpHを調整する方法として、例えば、キサントフモール及び溶媒を混合し、これに塩基性物質を混合する方法;キサントフモール、塩基性物質及び溶媒を混合する方法;キサントフモールを含む植物由来原料及び溶媒と混合し、これに塩基性物質を混合する方法;キサントフモールを含む植物由来原料、塩基性物質及び溶媒を混合する方法等が挙げられる。溶媒は、得られる混合物が水を含むものになればよく、上述した水、又は、水及び水混和性溶媒を使用することが好ましい。塩基性物質の添加には、塩基性物質の水溶液を使用してもよい。
塩基性物質及びその好ましい態様は、第一の態様の製造方法の場合と同じであり、好ましくは水酸化ナトリウムである。塩基性物質は、第二の混合物のpHが11.0以上となる量を使用すればよい。
本発明の第二の態様の製造方法においては、第二の混合物において、固形分中のキサントフモール含有量が高いほど、得られる組成物中のイソキサントフモール含有量が高くなる傾向がある。第二の混合物中のキサントフモールの含有量は特に限定されないが、一態様においては、例えば、固形分中に60重量%以上であることが好ましく、70重量%以上がより好ましく、また、99重量%以下であってよい。本発明の好ましい態様においては、固形分中のイソキサントフモール含有量が、使用した第二の混合物の固形分中のキサントフモール含有量以上、好ましくは使用した第二の混合物の固形分中のキサントフモール含有量よりも高い、イソキサントフモールを含有する組成物を得ることができる。好ましい態様においては、固形分中のキサントフモール含有量が80重量%以上である第二の混合物を用いて変換工程及び沈殿生成工程を行うと、固形分中のイソキサントフモール含有量が例えば81重量%以上、好ましくは83重量%以上のイソキサントフモールを含有する組成物を得ることができる。一態様においては、キサントフモール含有量が80重量%以上のホップ抽出物を使用して第二の混合物を調製することが好ましい。第二の混合物の固形分中のキサントフモール含有量は上記に限定されず、別の一態様において、50重量%以下であってもよい。
また、第二の混合物中のキサントフモールの含有量は特に限定されず、例えば、0.0001重量%以上であってよく、また、5重量%以下であってよい。第二の混合物中の溶媒の含有量は、例えば、90重量%以上が好ましい。
第二の態様の製造方法の変換工程においては、キサントフモールからイソキサントフモールへの変換効率の観点から、第二の混合物のpHを11.5以上とすることが好ましく、12.0以上とすることがより好ましく、12.5以上とすることがさらに好ましく、12.8以上とすることが特に好ましい。第二の混合物のpHは、14.0以下であり、好ましくは13.8以下である。一態様においては、第二の混合物のpHは、好ましくは11.5~14.0、より好ましくは12.0~14.0、さらに好ましくは12.5~13.8、特に好ましくは12.8~13.8とする。
第二の態様の製造方法において、変換工程における温度は、イソキサントフモールの収率の観点から、25℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、また、45℃以下が好ましい。一態様においては、変換工程における温度は、25~50℃が好ましく、40~50℃がより好ましく、40~45℃がさらに好ましい。
変換工程の時間は特に限定されないが、pH調整後、好ましくは1分以上、より好ましくは5分以上、さらに好ましくは10分以上、また、好ましくは2時間以下、より好ましくは1時間以下である。イソキサントフモールへの変換(異性化)速度は、pHが高くなるにつれて速度が速くなる。一態様において、例えば、第二の混合物がpH12.8~13.8である場合、変換工程の時間は5~20分が好ましい。第二の混合物がpH11.5~12.5である場合、変換工程の時間は30分~1時間が好ましい。変換工程においては、混合物を攪拌してもよい。
第二の混合物のpHを11.0以上にすることによって、キサントフモールがイソキサントフモールに変換され、イソキサントフモールを含む混合物が得られる。
変換工程で得られるイソキサントフモールを含む混合物には、通常、第二の溶媒に由来する水が含まれる。キサントフモールを含む植物由来原料を含む第二の混合物を用いて変換工程を行うと、植物由来原料に含まれるキサントフモールの抽出と、キサントフモールからイソキサントフモールへの変換とを行うことができ、イソキサントフモールを含む混合物が得られる。植物由来原料を含む第二の混合物を用いて変換工程を行った場合は、後記の沈殿生成工程の前に、イソキサントフモールを含む混合物から植物由来原料残渣を除去することが好ましい。植物由来原料残渣の除去には、上記の公知の分離手段を用いることができる。
本発明の第一の態様の製造方法及び第二の態様の製造方法においては、上記変換工程により、イソキサントフモールを含む混合物が得られる。以下では、本発明の第一の態様の製造方法及び第二の態様の製造方法を、まとめて本発明の製造方法ともいう。
本発明の製造方法においては、変換工程で得られるキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整することにより、イソキサントフモールを含有する沈殿を生成させることができる(沈殿生成工程)。沈殿生成工程において、イソキサントフモールの収率が向上する観点から、イソキサントフモールを含む混合物の温度は50℃以下が好ましく、15~25℃がより好ましい。
沈殿生成工程においては、イソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整すればよいが、イソキサントフモールの収率が向上する観点から、pHを1.0~4.0に調整することが好ましく、1.5~2.5に調整することがより好ましい。pHの調整は、混合物に酸を添加することにより行うことができる。酸は、酸の溶液を添加してもよい。
酸としては、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸等の無機酸;クエン酸、酢酸、酪酸、乳酸、コハク酸、マレイン酸、リンゴ酸、シュウ酸等の有機酸等が挙げられる。これらは1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。好ましくは、無機酸であり、塩酸、リン酸がより好ましい。
一態様において、沈殿生成工程においては、イソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整し、塩又は塩の水溶液を添加してイソキサントフモールを含有する沈殿を生成させることが好ましい。塩又は塩の水溶液を添加すると、イソキサントフモールの収率がより向上する。pHの調整と、塩又は塩の水溶液の添加の順番は特に限定されず、どちらを先に行ってもよく、これらを同時に行ってもよい。好ましくは、pHを調整後に塩又は塩の水溶液を添加する。
塩としては、無機塩又は有機塩を使用することができる。無機塩として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム等のアルカリ金属のハロゲン化物;塩化カルシウム、塩化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム等のアルカリ土類金属のハロゲン化物;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウム等の硫酸塩等が挙げられる。有機塩としては、有機酸塩が挙げられる。有機酸塩として、クエン酸三ナトリウム等が挙げられる。塩は、1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。塩は、水溶性の塩が好ましい。水溶性の塩を使用すると、後述する洗浄工程を行うことにより、沈殿から塩を除去することができ、イソキサントフモールの含有量を高めることができる。塩として、塩化ナトリウム、塩化カリウムがより好ましく、塩化ナトリウムがさらに好ましい。
上記塩又は塩の水溶液は、上記塩の濃度が1mM~2Mとなる量添加することが好ましい。上記量の塩を添加すると、イソキサントフモールの収率が向上する。上記の塩の濃度は、添加した塩の濃度である。上記塩又は塩の水溶液は、塩の濃度が10mM~100mMとなる量添加することがより好ましい。
pHを酸性に調整した後、沈殿を生成させる時間は特に限定されず、適宜設定することができる。一態様において、0.1分~24時間が好ましく、10分~24時間がより好ましい。pHを酸性に調整した後は、イソキサントフモールが沈殿しやすくするために、混合物を一定時間(例えば、10分~24時間、好ましくは30分~1時間)、15~25℃とすることが好ましい。
上記のように生成した沈殿には、イソキサントフモールが含まれる。生成したイソキサントフモールを含有する沈殿を回収する(沈殿回収工程)。沈殿の回収は、ろ過、遠心分離等の公知の方法で行うことができる。回収した沈殿は、イソキサントフモールを含有する組成物として使用することができる。所望により沈殿から溶媒を除去して、イソキサントフモールを含有する粉末を得ることもできる。溶媒の除去は、真空乾燥等の公知の方法で行うことができる。
本発明の製造方法は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の工程を含んでいてもよい。本発明の製造方法においては、回収したイソキサントフモールを含む沈殿を、水を含む第三の溶媒で洗浄する工程(洗浄工程)を行うことが好ましい。水を含む溶媒で上記沈殿を洗浄することにより、得られるイソキサントフモールを含有する組成物中のイソキサントフモール含有量を高めることができる。つまりイソキサントフモールの純度を高めることができる。洗浄に用いられる第三の溶媒は特に限定されないが、水又はエタノール水溶液が好ましく、水がより好ましい。第三の溶媒の使用量は、例えば、沈殿に対して重量比で10倍以上が好ましく、50倍以上がより好ましく、また、500倍以下が好ましく、300倍以下がより好ましい。第三の溶媒の使用量は、例えば、沈殿に対して重量比で10~500倍が好ましく、50~300倍がより好ましい。
洗浄は、沈殿と第三の溶媒とを接触させればよい。洗浄後の沈殿を、イソキサントフモールを含有する組成物として使用することができる。一態様においては、洗浄後、沈殿から溶媒を除去することが好ましい。溶媒の除去は、真空乾燥等の公知の方法で行うことができる。このように得られるイソキサントフモールを含む粉末は、本発明におけるイソキサントフモールを含有する組成物として使用することができる。
本発明により得られるイソキサントフモールを含有する組成物は、イソキサントフモールを60重量%以上含有するものであることが好ましく、70~99重量%含有するものであることがより好ましい。このようにイソキサントフモール含有量が高い組成物は、高純度イソキサントフモールとして使用することができる。イソキサントフモールの含有量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて測定することができる。測定条件は、実施例に記載の条件を採用することができる。
本発明により得られるイソキサントフモールを含有する組成物は、例えば、健康食品などの飲食品、医薬品、これらの原料の製造等に広く使用することができる。一態様において、本発明のイソキサントフモールを含有する組成物の製造方法は、高純度イソキサントフモールの製造方法として使用することができる。
本発明は、以下のキサントフモールをイソキサントフモールに変換する方法(以下、本発明の変換方法ともいう)も包含する。
キサントフモールと、水を含む溶媒とを含む混合物のpHを11.0以上に調整して、50℃以下で上記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する、キサントフモールをイソキサントフモールに変換する方法。
本発明の変換方法を用いると、キサントフモールをイソキサントフモールに効率よく変換することができる。また、生成したイソキサントフモールの分解を抑制することができる。水を含む溶媒及びその好ましい態様は、第二の態様の製造方法における第二の溶媒と同じである。本発明の変換方法の好ましい態様は、上述した本発明の第二の態様の製造方法における変換工程の好ましい態様と同じである。本発明の変換方法で得られるイソキサントフモールを含む混合物について、上記の沈殿生成工程等を行ってもよい。一態様において、上記の沈殿生成工程及び回収工程、並びに、所望により洗浄工程を行うことにより、イソキサントフモールを含む混合物からイソキサントフモールを精製することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、これにより本発明の範囲を限定するものではない。実施例中、%は、特に断らない場合は重量%を指す。
サンプル中のキサントフモール及びイソキサントフモールの量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。
<HPLCシステム>
高圧グラジェントポンプ:LC-30AD×2台((株)島津製作所)
オートサンプラー:SIL-30AC((株)島津製作所)
カラムオーブン:CTO-20AC((株)島津製作所)
フォトダイオードアレイ検出器:SPD-M20A((株)島津製作所)
<HPLC測定条件>
カラム:YMC-Triart C18、2.1×150mm((株)ワイエムシー)
移動相:A液:0.1vol%ギ酸蒸留水、B液:0.1vol%ギ酸アセトニトリル
グラジエント条件(B液濃度(%)は、vol%):0~6分までB液50%保持、6~8分でB液100%まで直線的にグラジエント溶出、8~15分までB液100%保持、15~16分でB液50%に戻し、16~20分で平衡化。
カラム温度:40℃
流速:0.2mL/分
注入量:2μL
検出波長:イソキサントフモールはUV286nm、キサントフモールはUV367nm
サンプルが粉末の場合は、サンプルを0.02mg/mLとなるように20vol%アセトニトリル水溶液に溶解してHPLC測定用サンプルを調製し、上記の条件で分析してイソキサントフモール及びイソキサントフモールの量を測定した。溶液のサンプルは、そのまま上記の条件で分析した。
pH(25℃)は、LAQUA(F-74BW)(製品名、HORIBA社製)で測定した。
<参考例1>
(サンプル調製)
キサントフモールを約80%含むホップ抽出物(Hopsteiner社製の製品名Xantho-pure)1.0gを三角フラスコに仕込み、30mMの水酸化ナトリウム水溶液100mLを添加した。得られたキサントフモール溶液のpHは10.2であった。
(異性化)
スターラーを添加し、60℃、80℃又は還流条件(98~100℃)にてキサントフモール溶液を2時間反応させて異性化(キサントフモールからイソキサントフモールへの変換)を行った。なお、このとき経時サンプリングを行い、サンプル中のイソキサントフモール及びキサントフモールの濃度を測定した。
採取したサンプルに含まれるキサントフモール(XN)及びイソキサントフモール(IX)の合計量(ppm)を100%とした場合の、該サンプル中のXN(ppm)の割合(%)、IX(ppm)の割合(%)を、変換率とした。ppmは、重量ppmである。
図1A、図1B及び図1Cに、pH10.2で、60℃、80℃又は還流条件(98~100℃)でキサントフモールを変換(異性化)した場合の変換率を示す(図1Aは60℃、図1Bは80℃、図1Cは還流条件)。図1A、図1B及び図1C中、黒丸(●)はキサントフモール、白丸(○)はイソキサントフモールである。
なお、異性化前のサンプルに含まれるXN及びIXの割合は、XNが100%であった。加熱2時間後のサンプルに含まれるXN及びIXの割合(変換率)は、60℃の加熱では、XN63%、IX37%であり、80℃の加熱ではXN8%、IX92%となり、還流温度での加熱の場合、XN6%、IX94%であった。また、反応後のサンプル中のキサントフモール及びイソキサントフモールの合計濃度を、仕込み(異性化前のサンプル)のキサントフモール濃度で割り、下記計算式により分解率を求めた。何れの条件においても分解率は1.0%未満であった。
分解率(%)=100-100×(反応後のXN及びIX合計濃度)/(仕込みのXN濃度)
<参考例2>
(サンプル調製)
キサントフモールを約70%含むホップ抽出物0.5gを三口フラスコに仕込み、pH10.2~13.7の水酸化ナトリウム水溶液50mLを添加して、キサントフモール溶液を得た。より詳細には、pH10.2(NaOH30mM)、pH11.7(NaOH50mM)、pH12.9(NaOH100mM)、pH13.4(NaOH250mM)、又は、pH13.7(NaOH500mM)の水酸化ナトリウム水溶液を使用した。
(異性化)
上記キサントフモール溶液をオイルバスにて還流状態(98~100℃)にし、1.5時間加熱を行った後、サンプリングを行った。キサントフモール及びイソキサントフモールの濃度(ppm)を測定し、反応後のキサントフモール及びイソキサントフモールの合計濃度を仕込みのキサントフモール濃度で割り、参考例1と同様に分解率を求めた。結果を表1に示す。上記の加熱下では、pHが13.5を超えると著しくキサントフモールとイソキサントフモールが分解することが分かった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
参考例1と同様に、イソキサントフモール及びキサントフモールの合計に対するイソキサントフモールの割合(変換率)を求めた。上記加熱後のサンプル中のイソキサントフモールの割合(変換率)は、pH10.2では92%、pH11.7では93%、pH12.9では89%、pH13.4では95%、pH13.7では91%であった。
<比較例1>
(サンプル調製)
キサントフモールを約80%含むホップ抽出物(Hopsteiner社製の製品名Xantho-pure)1.0gを10mLの100vol%エタノール水溶液で溶解して、キサントフモール溶液を得た。
(異性化)
1Mの水酸化ナトリウム水溶液10mLと蒸留水80mLを三口フラスコに仕込み、オイルバスにて還流状態にした。上記キサントフモール溶液を混合し(混合物のpH:13.8)、200分間還流条件で加熱を行い、異性化を行った。なお、このとき、経時サンプリングを行い、キサントフモール及びイソキサントフモールの濃度(ppm)を測定した。結果を図3に示す。
図3は、pH13.8で加熱還流してキサントフモールを変換した場合の、サンプル中のキサントフモール及びイソキサントフモールの濃度変化を示すグラフである。黒丸はキサントフモール、白丸はイソキサントフモールである。キサントフモール及びイソキサントフモールの合計濃度を「×」で示した。変換の際にpH13.8で加熱を行うと、生成したイソキサントフモールが経時的に減少した。pH13.8で200分加熱後のキサントフモール及びイソキサントフモールの合計濃度を、仕込みのキサントフモール濃度で割り、参考例1と同様に分解率を求めた。分解率は、56%であった。
上記より、pH9.0~13.5でキサントフモールを加熱すると、キサントフモールをイソキサントフモールに変換(異性化)することができ、かつ、イソキサントフモールの分解を抑えることができることが分かった。
<実施例1>
(サンプル調製)
キサントフモールを約70%含むホップ抽出物1.0gを三角フラスコに仕込み、40mMの水酸化ナトリウム水溶液100mLを添加した。得られたキサントフモール溶液のpHは11.0であった。異性化前のサンプルに含まれるXN及びIXの割合は、XNが100%であった。
(異性化)
スターラーを添加し、50℃にてキサントフモール溶液を1.5時間反応させた。なお、このとき、経時サンプリングを行い、サンプル中のイソキサントフモール及びキサントフモール濃度を測定し、参考例1と同様に変換率を求めた。
結果を図2に示す。図2は、pH11.0、50℃でキサントフモールを変換した場合の変換率を示すグラフである。図2中、黒丸はキサントフモール、白丸はイソキサントフモールである。参考例1と同じ方法で分解率を求めたところ、分解率は1.0%未満であった。
<実施例2~6及び比較例2~3>
(サンプル調製)
キサントフモールを約70%含むホップ抽出物1.0gを三角フラスコに仕込み、pH9.8(比較例2)、pH10.2(比較例3)、pH11.7(実施例2)、pH12.9(実施例3)、pH13.4(実施例4)、pH13.7(実施例5)、又は、pH13.8(実施例6)の水酸化ナトリウム水溶液100mLを添加した。
(異性化)
スターラーを添加し、室温(25℃)にてキサントフモール溶液を1時間反応させた。反応後のイソキサントフモール及びキサントフモール濃度を測定し、参考例1と同様にイソキサントフモール及びキサントフモールの合計に対するイソキサントフモールの割合(変換率)を求めた。この変換率(イソキサントフモールの割合)(%)を表2に示す。
pH11.7~13.8では、室温下でキサントフモールからイソキサントフモールへの変換が進行した。pH11.7では、反応時間30分でイソキサントフモールの割合(変換率)が71%となった。pH12.9では反応時間が10分でイソキサントフモールの割合が90%以上となった。pH13.4~13.8では、反応時間が5分でイソキサントフモールの割合が90%以上となった。参考例1と同じ方法で分解率を求めたところ、実施例2~6(pH11.7~13.8)のいずれの条件でも、分解率は1.0%未満であった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
pHを11.0以上、50℃以下の条件でもキサントフモールをイソキサントフモールに変換することができ、かつイソキサントフモールの分解を抑えることができることが分かった。
<実施例7>
(サンプル調製)
キサントフモールを約80%含むホップ抽出物(Hopsteiner社製の製品名Xantho-pure)20.0gを200mLのエタノールで溶解して、キサントフモール溶液を得た。
(異性化)
100mMの水酸化ナトリウム水溶液600mLと蒸留水1200mLを三口フラスコに仕込み、マントルヒーター(大科電器株式会社製)にて還流状態にした。この溶液に上記キサントフモール溶液を混合し、pH10.2で、還流条件で1時間加熱を行い、異性化(キサントフモールからイソキサントフモールへの変換)を行った。
(沈殿生成)
異性化後の混合物を25℃まで冷却し、これに1.0M塩酸を60mL添加し、pHを2.0に調整して沈殿を析出させた。その後、200gのNaClを添加してさらに沈殿を得た。添加したNaCl濃度は、1.7Mであった。得られた沈殿を回収するために、ブフナー漏斗にて濾過を行った後、1Lの蒸留水で沈殿物を洗浄し、真空乾燥させて、イソキサントフモールを含有する粉末18.9gを得た。得られたイソキサントフモール含有粉末をHPLCにより分析したところ、イソキサントフモール純度(イソキサントフモール含有量)は81%であった。イソキサントフモールの収率は、93%であった。収率は、使用したホップ抽出物に含まれるキサントフモール重量を100%とした換算値である。
<実施例8>
(サンプル調製)
キサントフモールを約80%含むホップ抽出物(Hopsteiner社製の製品名Xantho-pure)1.0gを10mLのエタノールで溶解して、キサントフモール溶液を得た。
(異性化)
100mMの水酸化ナトリウム水溶液30mLと蒸留水60mLを三口フラスコに仕込み、オイルバスにて還流状態にした。この溶液に上記キサントフモール溶液を混合し(混合物のpH:10.2)、還流条件で1.5時間加熱を行い、異性化を行った。
(沈殿生成)
異性化後の混合物を25℃まで冷却し、これに75%リン酸を232μL添加し、pH2.0に調整した。その後、得られた沈殿を回収するために、ブフナー漏斗にて濾過を行った後、200mLの蒸留水で沈殿物を洗浄し、真空乾燥させて、イソキサントフモールを含有する粉末0.8gを得た。得られたイソキサントフモール含有粉末をHPLCにより分析したところ、イソキサントフモール純度は90%であった。イソキサントフモールの収率は、90%であった。
<実施例9>
(サンプル調製)
キサントフモールを約80%含むホップ抽出物(Hopsteiner社製の製品名Xantho-pure)1.0gを三口フラスコに仕込み、30mMの水酸化ナトリウム水溶液100mLを添加した。得られたキサントフモール溶液のpHは10.2であった。
(異性化)
オイルバスにてキサントフモール溶液を還流状態(98~100℃)にして、1時間異性化を行った。
(沈殿生成)
異性化後の混合物を25℃まで冷却し、これに75重量%リン酸を232μL添加し、pH2.0に調整した。その後、得られた沈殿を回収するために、ブフナー漏斗にて濾過を行った後、200mLの蒸留水で沈殿物を洗浄し、真空乾燥させて、イソキサントフモールを含有する粉末0.89gを得た。得られたイソキサントフモール含有粉末をHPLCにより分析したところ、イソキサントフモール純度は83%であった。イソキサントフモールの収率は、92%であった。
<比較例4>
(サンプル調製)
キサントフモールを約80%含むホップ抽出物(Hopsteiner社製の製品名Xantho-pure)1.0gを10mLのエタノールで溶解して、キサントフモール溶液を得た。
(異性化)
100mMの水酸化ナトリウム水溶液30mLと蒸留水60mLを三口フラスコに仕込み、オイルバスにて還流状態にした。上記キサントフモール溶液を混合し(混合物のpH:10.2)、1時間加熱を行い、異性化を行った。
(沈殿生成)
異性化後の混合物を25℃まで冷却し、中和(酸添加)をせずにブフナー漏斗にて濾過を行った後、200mLの蒸留水で沈殿物を洗浄した。濾液と洗浄液を成分分析し、仕込んだキサントフモールがどの程度溶出しているかを検討した。その結果、仕込んだキサントフモールに対して、重量換算で75%のイソキサントフモールが濾液に溶出していることが分かった。
実施例7~9より、キサントフモールを異性化した後、pHを酸性に調整することにより、生成したイソキサントフモールを効率よく沈殿させることができた。異性化後にpHを酸性にしなかった比較例4では、イソキサントフモールの大半が溶液中に存在していたことから、イソキサントフモールの大半を回収することができなかった。キサントフモールをイソキサントフモールに変換後、pHを酸性にすることにより、イソキサントフモールを沈殿として高収率で回収することができた。

Claims (10)

  1. キサントフモールと、水を含む第一の溶媒とを含み、pHが8.0~13.5である第一の混合物を加熱して、前記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する変換工程;
    前記変換工程で得られるイソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整して、イソキサントフモールを含有する沈殿を生成させる沈殿生成工程;及び、
    前記イソキサントフモールを含有する沈殿を回収する沈殿回収工程を含む、イソキサントフモールを含有する組成物の製造方法。
  2. キサントフモールと、水を含む第二の溶媒とを含む第二の混合物のpHを11.0以上に調整して、50℃以下で前記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する変換工程;
    前記変換工程で得られるイソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整して、イソキサントフモールを含有する沈殿を生成させる沈殿生成工程;及び、
    前記イソキサントフモールを含有する沈殿を回収する沈殿回収工程を含む、イソキサントフモールを含有する組成物の製造方法。
  3. 前記沈殿生成工程において、イソキサントフモールを含む混合物のpHを酸性に調整し、かつ、塩又は塩の水溶液を添加してイソキサントフモールを含有する沈殿を生成させる請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記塩又は塩の水溶液を、前記塩の濃度が1mM~2Mとなる量添加する請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記沈殿生成工程において、イソキサントフモールを含む混合物のpHを1.0~4.0に調整する請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記沈殿回収工程で回収したイソキサントフモールを含有する沈殿を、水を含む第三の溶媒で洗浄する洗浄工程をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 前記第一の溶媒は、水と水混和性溶媒との混合液、又は、水である請求項1に記載の製造方法。
  8. 前記第二の溶媒は、水と水混和性溶媒との混合液、又は、水である請求項2に記載の製造方法。
  9. 前記水混和性溶媒は、エタノールである請求項7又は8に記載の製造方法。
  10. キサントフモールと、水を含む溶媒とを含む混合物のpHを11.0以上に調整して、50℃以下で前記キサントフモールをイソキサントフモールに変換する、キサントフモールをイソキサントフモールに変換する方法。
     
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