WO2020095691A1

WO2020095691A1 - 鞍乗型車両用メンテナンス通知装置

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Publication number: WO2020095691A1
Application number: PCT/JP2019/041624
Authority: WO
Inventors: 友宏竹内; 博渋谷
Original assignee: ヤマハ発動機株式会社
Priority date: 2018-11-09
Filing date: 2019-10-24
Publication date: 2020-05-14
Also published as: TW202036404A

Abstract

本発明の目的は、鞍乗型車両の使用状況に応じてメンテナンスの要否を通知できる鞍乗型車両用メンテナンス通知装置を提供することである。　メンテナンス判定基準情報決定部は、車種情報及び現在位置情報に基づいて、メンテナンス判定基準情報を決定する。メンテナンス判定基準情報は、鞍乗型車両のメンテナンスが必要とされる鞍乗型車両の部品の使用量に関連するメンテナンス判定基準を示す。メンテナンス要否判定部は、メンテナンス判定基準情報と鞍乗型車両部品使用量情報とに基づいて、鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定する。メンテナンス通知部は、メンテナンスが鞍乗型車両に必要であるとメンテナンス要否判定部が判定したことをユーザに通知する。

Description

鞍乗型車両用メンテナンス通知装置

　本発明は、メンテナンスの要否をユーザに通知する鞍乗型車両用メンテナンス通知装置に関する。

　従来の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置に関する発明として、例えば、特許文献１に記載のメンテナンス報知装置が知られている。特許文献１に記載のメンテナンス報知装置は、車両が停止している停止期間、車両部品の使用開始から現在までの使用期間、及び、車両の走行距離又はエンジン駆動時間に基づいて、車両部品がメンテナンス時期であることを検出する。そして、メンテナンス報知装置は、検出結果に基づいて、メンテナンス時期であること及びメンテナンス方法を報知する。

特開２０１７－１９４３９８号公報

　このように、鞍乗型車両の使用状況に基づいてメンテナンスの要否を通知できる鞍乗型車両用メンテナンス通知装置が求められている。

　そこで、本発明の目的は、上記従来とは異なる技術思想で、鞍乗型車両の使用状況に応じてメンテナンスの要否を通知できる鞍乗型車両用メンテナンス通知装置を提供することである。

　本願発明者は、新たな鞍乗型車両用メンテナンス通知装置を検討するに当たり、鞍乗型車両の使用状況について検討を行った。すると、本願発明者は、鞍乗型車両の使用状況を車種情報及び現在位置情報により分類できることに気が付いた。車種情報とは、鞍乗型車両の車種を示す。鞍乗型車両の車種とは、例えば、排気量に基づく鞍乗型車両の車種や走行路に基づく鞍乗型車両の車種等である。排気量に基づく鞍乗型車両の車種としては、例えば、４００ｃｃ以上の鞍乗型車両及び４００ｃｃ未満の鞍乗型車両が存在する。走行路に基づく鞍乗型車両の車種としては、例えば、オンロードタイプの鞍乗型車両及びオフロードタイプの鞍乗型車両が存在する。現在位置情報は、鞍乗型車両の現在位置を示す。

　本願発明者は、車種情報に基づいて、車種により決まる鞍乗型車両の使用状況を知ることができると考えた。車種により決まる鞍乗型車両の使用状況とは、移動距離の長短や、移動速度の高低等である。本願発明者は、移動距離の長短や、移動速度の高低等を知ることができれば、鞍乗型車両の負荷を知ることができると考えた。

　また、本願発明者は、現在位置情報に基づいて、鞍乗型車両の現在位置の地形や交通状況等を知ることができると考えた。更に、本願発明者は、鞍乗型車両の現在位置の地形や交通状況等を知ることができれば、現在位置により決まる鞍乗型車両の使用状況を知ることができると考えた。現在位置により決まる鞍乗型車両の使用状況とは、走行中における鞍乗型車両の停止頻度（ストップアンドゴーの頻度）や、坂道を走行する頻度等である。本願発明者は、走行中における鞍乗型車両の停止頻度や、坂道を走行する頻度等を知ることができれば、鞍乗型車両の負荷を知ることができると考えた。

　以上の考察により、本願発明者は、車種情報と現在位置情報とを組み合わせることにより、鞍乗型車両の使用状況を分類することができると考えた。更に、本願発明者は、鞍乗型車両の使用状況を分類することにより、鞍乗型車両の使用状況に応じた鞍乗型車両の負荷を知ることができると考えた。以上より、本願発明者は、車種情報と現在位置情報とを組み合わせることにより、鞍乗型車両の使用状況に応じてメンテナンスの要否を通知できることに思い至った。

　（１）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、
　鞍乗型車両のユーザに対してメンテナンスの要否を通知する鞍乗型車両用メンテナンス通知装置であって、
　（Ａ）の車種情報取得部と、（Ｂ）の現在位置情報取得部と、（Ｃ）の使用量情報取得部と、（Ｄ）のメンテナンス判定基準情報決定部と、（Ｅ）のメンテナンス要否判定部と、（Ｆ）のメンテナンス通知部と、を備えている。
（Ａ）
　前記車種情報取得部は、前記鞍乗型車両の車種を示す車種情報を取得する。
（Ｂ）
　前記現在位置情報取得部は、前記鞍乗型車両の現在位置を示す現在位置情報を取得する。
（Ｃ）
　前記使用量情報取得部は、前記鞍乗型車両の使用量を示す鞍乗型車両使用量情報及び／又は前記鞍乗型車両の部品の使用量を示す鞍乗型車両部品使用量情報を取得する。
（Ｄ）
　前記メンテナンス判定基準情報決定部は、前記車種情報取得部により取得された前記車種情報及び前記現在位置情報取得部により取得された前記現在位置情報に基づいて、メンテナンス判定基準情報を決定する。
　前記メンテナンス判定基準情報は、前記鞍乗型車両のメンテナンスが必要とされる前記鞍乗型車両の使用量及び／又は前記鞍乗型車両のメンテナンスが必要とされる前記鞍乗型車両の部品の使用量に関連するメンテナンス判定基準を示す。
（Ｅ）
　前記メンテナンス要否判定部は、前記車種情報取得部により取得された前記車種情報及び前記現在位置情報取得部により取得された前記現在位置情報に基づいて前記メンテナンス判定基準情報決定部により決定された前記メンテナンス判定基準情報と、前記使用量情報取得部により取得された前記鞍乗型車両使用量情報及び／又は前記使用量情報取得部により取得された前記鞍乗型車両部品使用量情報とに基づいて、前記鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定する。
（Ｆ）
　前記メンテナンス通知部は、メンテナンスが前記鞍乗型車両に必要であると前記メンテナンス要否判定部が判定したことを前記ユーザに通知する。

　（１）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置によれば、鞍乗型車両の使用状況に基づいてメンテナンスの要否を通知できる。より詳細には、車種情報取得部は、車種情報を取得する。現在位置情報取得部は、現在位置情報を取得する。鞍乗型車両の車種が変化すれば、鞍乗型車両の負荷が変化する。また、鞍乗型車両の現在位置が変化すれば、鞍乗型車両の負荷が変化する。鞍乗型車両の車種及び鞍乗型車両の現在位置の変化により鞍乗型車両の負荷が大きくなれば、鞍乗型車両のメンテナンスの必要性が高くなる。鞍乗型車両の車種及び鞍乗型車両の現在位置の変化により鞍乗型車両の負荷が小さくなれば、鞍乗型車両のメンテナンスの必要性が低くなる。すなわち、鞍乗型車両の車種及び鞍乗型車両の現在位置の変化により鞍乗型車両の負荷が変化すれば、メンテナンスの要否の判定基準（メンテナンス判定基準）が変化する。このように、メンテナンス判定基準は、車種情報及び現在位置情報に依存している。そこで、メンテナンス判定基準情報決定部は、車種情報及び現在位置情報に基づいて、メンテナンス判定基準情報を決定する。これにより、メンテナンス要否判定部は、メンテナンス判定基準に基づいて、鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定することができる。その結果、メンテナンス通知部は、メンテナンスが鞍乗型車両に必要であるとメンテナンス要否判定部が判定したことをユーザに通知できる。

　（２）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、（１）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置において、
　前記鞍乗型車両部品使用量情報は、前記鞍乗型車両の部品の使用開始から現在までの前記鞍乗型車両の走行距離を示し、
　前記メンテナンス判定基準情報は、前記鞍乗型車両の部品のメンテナンスサイクルであるメンテナンス推奨距離を示し、
　前記メンテナンス要否判定部は、前記鞍乗型車両部品使用量情報が示す前記走行距離が、前記メンテナンス判定基準情報決定部が決定した前記メンテナンス判定基準情報が示す前記メンテナンス推奨距離以上となったか否かを判定することにより、前記鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定する。

　（３）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、（１）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置において、
　前記鞍乗型車両部品使用量情報は、前記鞍乗型車両の部品の使用開始から現在までの期間を示し、
　前記メンテナンス判定基準情報は、前記鞍乗型車両の部品のメンテナンスサイクルであるメンテナンス推奨期間を示し、
　前記メンテナンス要否判定部は、前記鞍乗型車両部品使用量情報が示す前記期間が、前記メンテナンス判定基準情報決定部が決定した前記メンテナンス判定基準情報が示す前記メンテナンス推奨期間以上となったか否かを判定することにより、前記鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定する。

　（４）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、（１）ないし（３）のいずれかの鞍乗型車両用メンテナンス通知装置において、
　前記鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、前記ユーザが保持するユーザ端末と通信可能なサーバであり、
　前記サーバは、
　前記車種情報取得部と、
　前記現在位置情報取得部と、
　前記使用量情報取得部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部と、
　前記メンテナンス要否判定部と、
　前記メンテナンス通知部と、
　を備えている。

　（４）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置によれば、ユーザ端末の処理負荷が軽減される。より詳細には、（４）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置では、サーバが大半の処理を行う。そのため、ユーザ端末が行う処理が少ない。その結果、ユーザ端末の処理負荷が軽減される。

　（５）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、（１）ないし（３）のいずれかの鞍乗型車両用メンテナンス通知装置において、
　前記鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、
　前記ユーザが保持し、かつ、前記鞍乗型車両と通信可能なユーザ端末と、
　前記ユーザ端末と通信可能なサーバと、
　を備えており、
　前記鞍乗型車両は、前記鞍乗型車両使用量情報を記憶しており、
　前記サーバは、
　前記車種情報取得部と、
　前記現在位置情報取得部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部により決定された前記メンテナンス判定基準情報を前記ユーザ端末へ送信するメンテナンス判定基準情報送信部と、
　を含んでおり、
　前記ユーザ端末は、
　前記使用量情報取得部と、
　前記メンテナンス要否判定部と、
　前記メンテナンス通知部と、
　前記メンテナンス判定基準情報送信部により送信された前記メンテナンス判定基準情報を受信するメンテナンス判定基準情報受信部と、
　を含んでおり、
　前記車種情報取得部は、前記ユーザ端末又は前記鞍乗型車両から前記車種情報を取得し、
　前記現在位置情報取得部は、前記ユーザ端末又は前記鞍乗型車両から前記現在位置情報を取得し、
　前記使用量情報取得部は、前記ユーザ端末又は前記鞍乗型車両から前記鞍乗型車両使用量情報を取得し、かつ、前記鞍乗型車両部品使用量情報を前記鞍乗型車両使用量情報に基づいて取得し、又は、前記ユーザ端末又は前記鞍乗型車両から前記鞍乗型車両部品使用量情報を取得し、
　前記メンテナンス要否判定部は、前記メンテナンス判定基準情報受信部により受信された前記メンテナンス判定基準情報に基づいて、前記鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定し、
　前記メンテナンス通知部は、メンテナンスが前記鞍乗型車両に必要であると前記メンテナンス要否判定部が判定したことを表示する表示部である。

　（５）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置によれば、サーバの処理負荷が軽減される。より詳細には、（５）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置では、サーバとユーザ端末とが協同して処理を行っている。そのため、サーバが行う処理が少なくて済む。その結果、サーバの処理負荷が軽減される。

　更に、（５）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置によれば、ユーザ端末が鞍乗型車両使用量情報を送信しなくてもよいので、ユーザ端末が送信するデータ量が少なくて済む。

　（６）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、（１）ないし（３）のいずれかの鞍乗型車両用メンテナンス通知装置において、
　前記鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、前記ユーザが保持するユーザ端末であり、
　前記鞍乗型車両は、前記ユーザ端末と通信可能であり、
　前記ユーザ端末は、
　前記車種情報取得部と、
　前記現在位置情報取得部と、
　前記使用量情報取得部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部と、
　前記メンテナンス要否判定部と、
　前記メンテナンス通知部と、
　を備えている。

　（６）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置によれば、サーバが不要となる。

　（７）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、（１）ないし（３）のいずれかの鞍乗型車両用メンテナンス通知装置において、
　前記鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、前記鞍乗型車両に接続された鞍乗型車両端末であり、
　前記鞍乗型車両端末は、
　前記車種情報取得部と、
　前記現在位置情報取得部と、
　前記使用量情報取得部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部と、
　前記メンテナンス要否判定部と、
　前記メンテナンス通知部と、
　前記車種情報を記憶する車種情報記憶部と、
　を備えている。

　（７）の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置によれば、サーバ及びユーザ端末が不要となる。

　この発明の上述の目的及びその他の目的、特徴、局面及び利点は、添付図面に関連して行われる以下のこの発明の実施形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。

　本明細書にて使用される場合、用語「及び／又は（ａｎｄ／ｏｒ）」は１つの、又は複数の関連した列挙されたアイテム（ｉｔｅｍｓ）のあらゆる又は全ての組み合わせを含む。

　本明細書中で使用される場合、用語「含む、備える（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」「含む、備える（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」又は「有する（ｈａｖｉｎｇ）」及びその変形の使用は、記載された特徴、工程、操作、要素、成分及び／又はそれらの等価物の存在を特定するが、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び／又はそれらのグループのうちの１つ又は複数を含むことができる。

　他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語（技術用語及び科学用語を含む）は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。

　一般的に使用される辞書に定義された用語のような用語は、関連する技術及び本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されることはない。

　本発明の説明においては、技術及び工程の数が開示されていると理解される。これらの各々は個別の利益を有し、それぞれは、他の開示された技術の１つ以上、又は、場合によっては全てと共に使用することもできる。したがって、明確にするために、この説明は、不要に個々のステップの可能な組み合わせ全てを繰り返すことを控える。それにもかかわらず、明細書及び特許請求の範囲は、そのような組み合わせが全て本発明及び特許請求の範囲内にあることを理解して読まれるべきである。

　以下の説明では、説明の目的で、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細を述べる。しかしながら、当業者には、これらの特定の詳細なしに本発明を実施できることが明らかである。本開示は、本発明の例示として考慮されるべきであり、本発明を以下の図面又は説明によって示される特定の実施形態に限定することを意図するものではない。

　本発明によれば、鞍乗型車両の使用状況に応じてメンテナンスの要否を通知できる。

図１は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１のブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。図２は、走行環境テーブルを示した図である。図３は、鞍乗型車両部品使用開始時期テーブルを示した図である。図４は、サーバ制御部２０が行う動作を示したフローチャートである。図５は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。図６は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、鞍乗型車両端末表示部１４６に表示される画像である。図７は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｃのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。図８は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。図９は、サーバ制御部２０及びユーザ端末制御部３０が行う動作を示したフローチャートである。図１０は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｅのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。

（実施形態）
［全体構成］
　以下に、本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１について図面を参照しながら説明する。図１は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１のブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。図２は、走行環境テーブルを示した図である。図３は、鞍乗型車両部品使用開始時期テーブルを示した図である。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１は、サーバ１０である。鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１は、鞍乗型車両１４のユーザに対してメンテナンスの要否を通知する。

　鞍乗型車両１４は、シートにライダーが跨るように着座するタイプの車両である。鞍乗型車両１４は、例えば、自動二輪車、自動三輪車、トライク、ＡＴＶ（Ａｌｌ　Ｔｅｒｒａｉｎ　Ｖｅｈｉｃｌｅ）、自転車、電動アシスト付き自転車である。このように、鞍乗型車両１４は、動力源が発生する動力のみで走行する車両のみならず、動力源が発生する動力及び人力で走行する車両、人力のみで走行する車両を含んでいる。動力源は、エンジンであってもよいし、電気モータであってもよいし、エンジンと電気モータとの組み合わせであってもよい。鞍乗型車両１４は、左方又は右方に旋回するときに、鞍乗型車両１４の車体フレームが左方又は右方に傾斜する車両、及び、左方又は右方に旋回するときに、鞍乗型車両１４の車体フレームが左方又は右方に傾斜しない車両を含む。本実施形態では、鞍乗型車両１４は、エンジンを備える自動二輪車である。

　鞍乗型車両１４は、ユーザ端末１２と通信可能である。鞍乗型車両１４は、鞍乗型車両制御部４０、鞍乗型車両記憶部４２及び鞍乗型車両ＢＴ通信部４４を備えている。

　鞍乗型車両記憶部４２は、不揮発性メモリである。鞍乗型車両記憶部４２は、鞍乗型車両制御部４０が実行するプログラムを記憶している。また、鞍乗型車両記憶部４２は、鞍乗型車両特定情報及び鞍乗型車両使用量情報を記憶している。鞍乗型車両特定情報は、鞍乗型車両１４を特定するための情報である。鞍乗型車両特定情報は、例えば、鞍乗型車両１４の車体番号やユーザが決めた文字列等を示す。鞍乗型車両特定情報は、鞍乗型車両１４を特定するために用いられる。そのため、同一内容を示す複数の鞍乗型車両特定情報が存在しない。鞍乗型車両使用量情報は、鞍乗型車両１４の使用量を示す。鞍乗型車両１４の使用量とは、例えば、鞍乗型車両１４の積算走行距離や、鞍乗型車両１４の積算走行時間である。積算走行距離とは、鞍乗型車両１４が生産されてから現在までの鞍乗型車両１４の走行距離である。積算走行時間とは、鞍乗型車両１４が生産されてから現在までの鞍乗型車両１４の走行時間である。積算走行時間は、鞍乗型車両１４が停車している時間を含まない。本実施形態では、鞍乗型車両使用量情報は、鞍乗型車両１４の積算走行距離を示す。なお、鞍乗型車両使用量情報は、使用量を示すので、使用量そのものでなくてもよい。従って、鞍乗型車両使用量情報は、例えば、鞍乗型車両１４の製造時からの経過期間等であってもよい。本明細書において、「Ｘ」を示す情報とは、情報が「Ｘ」を含む場合、及び、情報が「Ｘ」と共に変化する「Ｙ」を含む場合を含む。すなわち、「Ｘ」を示す情報とは、情報が「Ｘ」を直接的に示す場合、及び、情報が「Ｘ」を間接的に示す場合を含む。

　また、鞍乗型車両記憶部４２は、鞍乗型車両１４の車種情報を記憶している。車種情報とは、鞍乗型車両１４の車種を示す。本明細書において、鞍乗型車両１４の車種が変化すると、鞍乗型車両１４の負荷も変化する。鞍乗型車両１４の車種とは、例えば、排気量に基づく鞍乗型車両１４の車種や走行路に基づく鞍乗型車両１４の車種等である。排気量に基づく鞍乗型車両１４の車種としては、例えば、４００ｃｃ以上（大排気量）の鞍乗型車両１４及び４００ｃｃ未満（小排気量）の鞍乗型車両１４が存在する。走行路に基づく鞍乗型車両１４の車種としては、例えば、オンロードタイプの鞍乗型車両１４及びオフロードタイプの鞍乗型車両１４が存在する。本実施形態では、車種情報は、排気量に基づく車種を示す。また、鞍乗型車両記憶部４２は、現在位置情報を記憶している。現在位置情報は、鞍乗型車両１４の現在位置を示す。本実施形態では、現在位置情報は、鞍乗型車両１４のＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ　Ｓｙｓｔｅｍ）受信機（図示せず）が受信したＧＰＳ信号により算出される緯度及び経度を示す。

　鞍乗型車両ＢＴ通信部４４は、ユーザ端末ＢＴ通信部３５と近距離無線通信を行う。鞍乗型車両ＢＴ通信部４４は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報をユーザ端末ＢＴ通信部３５へ送信する。本実施形態では、近距離無線通信の規格は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）である。ただし、近距離無線通信の規格は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）に限らない。また、鞍乗型車両ＢＴ通信部４４は、近距離無線通信以外の方式によりユーザ端末ＢＴ通信部３５と通信を行ってもよい。従って、鞍乗型車両ＢＴ通信部４４は、インターネットを介してユーザ端末ＢＴ通信部３５と通信を行ってもよい。また、鞍乗型車両ＢＴ通信部４４は、有線を介してユーザ端末ＢＴ通信部３５と通信を行ってもよい。

　鞍乗型車両制御部４０は、鞍乗型車両記憶部４２及び鞍乗型車両ＢＴ通信部４４の動作を制御する。鞍乗型車両制御部４０は、鞍乗型車両記憶部４２が記憶している鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報を取得する。更に、鞍乗型車両制御部４０は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報をユーザ端末ＢＴ通信部３５（後述）へ送信するように鞍乗型車両ＢＴ通信部４４に指示する。鞍乗型車両制御部４０は、例えば、ＥＣＵ（Ｅｌｅｃｔｒｉｃ　Ｃｏｎｔｒｏｌ　Ｕｎｉｔ）である。ＥＣＵは、ＩＣ（Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ　Ｃｉｒｃｕｉｔ）、電子部品、回路基板等の組み合わせにより構成される。

　ユーザ端末１２は、ユーザが所有する携帯型の無線通信端末（例えば、スマートフォンやタブレット端末等）である。ただし、ユーザ端末１２は、携帯型の無線通信端末に限らず、例えば、固定的に配置される通信端末（例えば、パソコン等）であってもよい。ユーザ端末１２は、サーバ１０及び鞍乗型車両１４と通信可能である。ユーザ端末１２は、図１に示すように、ユーザ端末制御部３０、ユーザ端末記憶部３２、ユーザ端末通信部３４、ユーザ端末ＢＴ通信部３５及びユーザ端末入出力部３６を備えている。

　ユーザ端末ＢＴ通信部３５は、鞍乗型車両ＢＴ通信部４４と近距離無線通信を行う。ユーザ端末ＢＴ通信部３５は、鞍乗型車両ＢＴ通信部４４から送信されてくる鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報を受信する。ユーザ端末通信部３４は、インターネットを介してサーバ通信部２４（後述）と通信を行う。ユーザ端末通信部３４は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報をサーバ通信部２４へ送信する。また、ユーザ端末通信部３４は、サーバ通信部２４から送信されてくるメンテナンス必要通知情報を受信する。メンテナンス必要通知情報は、鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要であることを示す情報である。

　ユーザ端末入出力部３６は、ユーザからの入力を受け付ける入力部、及び、ユーザに対して情報を出力（例えば、表示）する出力部（例えば、表示部）である。本実施形態では、ユーザ端末入出力部３６は、タッチパネル付き表示装置である。ただし、ユーザ端末入出力部３６は、情報入力部であるキーボードと情報出力部である表示装置とに分かれていてもよい。ユーザ端末入出力部３６は、ユーザ端末通信部３４が受信したメンテナンス必要通知情報を表示する。

　ユーザ端末記憶部３２は、不揮発性メモリである。ユーザ端末記憶部３２は、ユーザ端末制御部３０が実行するプログラムを記憶している。

　ユーザ端末制御部３０は、ユーザ端末記憶部３２、ユーザ端末通信部３４、ユーザ端末ＢＴ通信部３５及びユーザ端末入出力部３６の動作を制御する。ユーザ端末制御部３０は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報をサーバ通信部２４へ送信するようにユーザ端末通信部３４に指示する。また、ユーザ端末制御部３０は、メンテナンス必要通知情報を表示するようにユーザ端末入出力部３６に指示する。ユーザ端末制御部３０は、例えば、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）である。

　サーバ１０は、コンピュータである。サーバ１０は、ユーザ端末１２と通信可能である。サーバ１０は、図１に示すように、サーバ制御部２０、サーバ記憶部２２及びサーバ通信部２４を備えている。

　サーバ記憶部２２は、不揮発性メモリである。サーバ記憶部２２は、サーバ制御部２０が実行するプログラムを記憶している。また、サーバ記憶部２２は、走行環境情報記憶部２２２、メンテナンス判定基準情報記憶部２２４及び鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６を備えている。

　走行環境情報記憶部２２２は、走行環境情報を記憶している。走行環境情報は、鞍乗型車両１４が走行し得る位置における鞍乗型車両１４の走行環境を示す。鞍乗型車両１４の走行環境とは、鞍乗型車両１４の走行に影響を及ぼす因子であって、かつ、位置に関連する因子である。鞍乗型車両１４の走行環境が変化すれば、鞍乗型車両１４の負荷が変化する。走行環境情報は、例えば、地形や交通状況等を示す。本実施形態では、走行環境情報は、鞍乗型車両１４が走行し得る位置（緯度及び経度）の地形を示している。本実施形態では、走行環境情報は、「山」又は「砂漠」を示している。ただし、走行環境情報は、「都会」、「海岸沿い」等の他の地形を示してもよい。そこで、走行環境情報記憶部２２２は、図２に示す走行環境テーブルを記憶している。走行環境テーブルには、鞍乗型走行車両が走行し得る位置情報（緯度及び経度）と走行環境情報とが対応付けられている。

　メンテナンス判定基準情報記憶部２２４は、メンテナンス判定基準情報を記憶している。メンテナンス判定基準情報は、鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要とされる鞍乗型車両１４の部品の使用量に関連するメンテナンス判定基準を示す。メンテナンス判定基準は、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定するための基準である。本実施形態では、鞍乗型車両１４の部品の使用量が、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス判定基準に達した場合には、鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要と判定される。

　メンテナンス判定基準情報は、複数の車種毎及び複数の走行環境毎に設定されている。そこで、メンテナンス判定基準情報記憶部２２４は、図１に示すメンテナンス判定基準テーブルを記憶している。メンテナンス判定基準テーブルには、鞍乗型車両１４の車種情報及び鞍乗型車両１４の走行環境情報に対応するメンテナンス判定基準情報が記録されている。メンテナンス判定基準情報は、鞍乗型車両１４の部品のメンテナンスサイクルである鞍乗型車両１４の走行距離（以下、メンテナンス推奨距離）を示す。本実施形態では、メンテナンス判定基準情報は、鞍乗型車両１４のエンジンオイルの交換サイクルであるメンテナンス推奨距離を示す。メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離が３０００ｋｍであるとは、鞍乗型車両１４が３０００ｋｍ走行する度に、鞍乗型車両１４のエンジンオイルを交換することが推奨されることを意味する。

　メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離の設定について説明する。図３に示すメンテナンス判定基準テーブルは、走行環境負荷及び車種負荷を含んでいる。走行環境負荷とは、走行環境に依存する鞍乗型車両１４の負荷を示している。走行環境が変化すると、鞍乗型車両１４の負荷が変化する。具体的には、走行環境負荷が大きい場合（すなわち、走行環境が砂漠である場合）、鞍乗型車両１４の負荷が大きく、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離が短くなる。走行環境負荷が小さい場合（すなわち、走行環境が山である場合）、鞍乗型車両１４の負荷が小さく、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離が長くなる。なお、走行環境負荷の大小は一例である。従って、走行環境が砂漠である場合に、走行環境負荷が小さくなり、走行環境が山である場合に、走行環境負荷が大きくなってもよい。

　車種負荷とは、車種に依存する鞍乗型車両１４の負荷を示している。車種が変化すると、ライダーによる鞍乗型車両１４の乗り方が変化し、鞍乗型車両１４の負荷が変化する。具体的には、車種負荷が大きい場合、鞍乗型車両１４の負荷が大きく、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離が短くなる。車種負荷が大きい鞍乗型車両１４とは、例えば、排気量が大きい（４００ｃｃ以上）鞍乗型車両１４又はオフロードタイプの鞍乗型車両１４である。車種負荷が小さい場合、鞍乗型車両１４の負荷が小さく、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離が長くなる。車種負荷が小さい鞍乗型車両１４とは、例えば、排気量が小さい（４００ｃｃ未満）鞍乗型車両１４又はオンロードタイプの鞍乗型車両１４である。なお、車種負荷の大小は一例である。従って、排気量が大きい鞍乗型車両１４又はオフロードタイプの鞍乗型車両１４である場合に、車種負荷が小さくなり、排気量が小さい鞍乗型車両１４又はオンロードタイプの鞍乗型車両１４である場合に、車種負荷が大きくなってもよい。

　メンテナンス判定基準情報は、走行環境負荷及び車種負荷に基づいて設定される。具体的には、走行環境負荷及び車種負荷が共に大きい場合、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離が３０００ｋｍに設定される。走行環境負荷が大きくかつ車種負荷が小さい場合、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離が５０００ｋｍに設定される。走行環境負荷が小さくかつ車種負荷が大きい場合、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離が５０００ｋｍに設定される。走行環境負荷及び車種負荷が共に小さい場合、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離が８０００ｋｍに設定される。なお、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離の設定の説明のために走行環境負荷及び車種負荷を図１に記載した。そのため、メンテナンス判定基準テーブルは、走行環境負荷及び車種負荷の項目を含んでいなくてもよい。

　鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６は、鞍乗型車両部品使用開始時期情報を記憶している。鞍乗型車両部品開始時期情報は、鞍乗型車両１４の部品が使用開始された時期を示す。本実施形態では、鞍乗型車両部品開始時期情報は、鞍乗型車両１４の部品が最後にメンテナンスされたときの鞍乗型車両１４の積算走行距離を示す。また、鞍乗型車両１４の部品は、エンジンオイルである。鞍乗型車両１４の部品がメンテナンスされるとは、鞍乗型車両１４の部品が交換、修理又は加工されることである。そこで、鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６は、図３に示す鞍乗型車両部品使用開始時期テーブルを記憶している。図３に示す鞍乗型車両部品使用開始時期テーブルには、鞍乗型車両特定情報と鞍乗型車両部品使用開始時期情報とが対応付けられている。

　なお、本明細書において、「鞍乗型車両１４がメンテナンスされる」は、「鞍乗型車両１４の部品がメンテナンスされる」の上位概念である。従って、「鞍乗型車両１４がメンテナンスされる」は、例えば、部品の交換、修理又は加工を伴わない鞍乗型車両１４の調整を含む。鞍乗型車両１４の調整とは、例えば、点火タイミングの調整が挙げられる。

　サーバ通信部２４は、インターネットを介してユーザ端末通信部３４と通信を行う。サーバ通信部２４は、ユーザ端末通信部３４から送信されてきた鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報を受信する。また、サーバ通信部２４は、メンテナンス通知部２４２を含んでいる。メンテナンス通知部２４２は、メンテナンス必要通知情報をユーザ端末通信部３４へ送信する。

　サーバ制御部２０は、サーバ記憶部２２及びサーバ通信部２４の動作を制御する。サーバ制御部２０は、車種情報取得部２０２、使用量情報取得部２０４、現在位置情報取得部２０６、メンテナンス判定基準情報決定部２０８及びメンテナンス要否判定部２１０を含んでいる。サーバ制御部２０は、サーバ通信部２４が受信した鞍乗型車両特定情報を取得する。車種情報取得部２０２は、車種情報を取得する。本実施形態では、車種情報取得部２０２は、ユーザ端末１２から車種情報を取得する。より正確には、車種情報取得部２０２は、車種情報を鞍乗型車両１４からユーザ端末１２を介して取得する。車種情報取得部２０２は、例えば、サーバ制御部２０に設けられ、かつ、車種情報を一時的に記憶する揮発性メモリ又は不揮発性メモリである。ただし、車種情報取得部２０２は、車種情報を取得する機能を有していればよく、揮発性メモリ又は不揮発性メモリに限定されない。

　使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報を取得する。本実施形態では、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報をユーザ端末１２から取得する。より正確には、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報を鞍乗型車両１４からユーザ端末１２を介して取得する。

　使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両部品使用量情報を取得する。本実施形態では、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両特定情報に基づいて、鞍乗型車両部品使用量情報を取得する。より詳細には、使用量情報取得部２０４は、図３に示す鞍乗型車両部品使用量テーブルを参照して、サーバ制御部２０が取得した鞍乗型車両特定情報に対応する鞍乗型車両部品使用開始時期情報を取得する。使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報が示す積算走行距離から鞍乗型車両部品使用開始時期情報が示す走行距離を減算することにより、鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離を取得する。従って、鞍乗型車両部品使用量情報は、鞍乗型車両１４の部品（エンジンオイル）の使用開始から現在までの鞍乗型車両１４の走行距離を示す。すなわち、鞍乗型車両部品使用量情報は、鞍乗型車両１４の部品（エンジンオイル）が最後にメンテナンス（交換）されてから現在までの鞍乗型車両１４の走行距離を示す。なお、鞍乗型車両部品使用量情報は、鞍乗型車両１４が新車である場合には、鞍乗型車両１４が購入されてから現在までの鞍乗型車両１４の走行距離を示す。使用量情報取得部２０４は、例えば、サーバ制御部２０に設けられ、かつ、鞍乗型車両使用量情報及び鞍乗型車両部品使用量情報を一時的に記憶する揮発性メモリ又は不揮発性メモリである。また、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両部品使用量情報を演算するための演算部も含んでいる。ただし、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報及び鞍乗型車両部品使用量情報を取得する機能を有していればよく、揮発性メモリ又は不揮発性メモリに限定されない。

　現在位置情報取得部２０６は、現在位置情報を取得する。本実施形態では、現在位置情報取得部２０６は、現在位置情報をユーザ端末１２から取得する。より正確には、現在位置情報取得部２０６は、現在位置情報を鞍乗型車両１４からユーザ端末１２を介して取得する。現在位置情報取得部２０６は、例えば、サーバ制御部２０に設けられ、かつ、現在位置情報を一時的に記憶する揮発性メモリ又は不揮発性メモリである。ただし、現在位置情報取得部２０６は、現在位置情報を取得する機能を有していればよく、揮発性メモリ又は不揮発性メモリに限定されない。

　メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、走行環境情報取得部２０７を含んでいる。走行環境情報取得部２０７は、走行環境情報を取得する。本実施形態では、走行環境情報取得部２０７は、現在位置情報取得部２０６が取得した現在位置情報に基づいて、鞍乗型車両１４の現在位置における走行環境情報を取得する。具体的には、走行環境情報取得部２０７は、図２の走行環境テーブルを参照して、現在位置情報取得部２０６が取得した現在位置情報に対応する走行環境情報を取得する。

　メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、車種情報取得部２０２により取得された車種情報及び走行環境情報取得部２０７により取得された走行環境情報に基づいて、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否の判定に用いるメンテナンス判定基準情報を決定する。具体的には、メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、図１に示すメンテナンス判定基準テーブルを参照して、車種情報取得部２０２により取得された車種情報及び走行環境情報取得部２０７により取得された走行環境情報に対応するメンテナンス判定基準情報を決定する。

　なお、本実施形態では、上記のように、メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、現在位置情報に基づいて取得した走行環境情報に基づいて、メンテナンス判定基準情報を決定している。故に、「メンテナンス判定基準情報決定部２０８が、現在位置情報に基づいて、メンテナンス判定基準情報を決定する。」とは、以下の２通りの意味を含む。

・メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、現在位置情報に直接に基づいて、メンテナンス判定基準情報を決定する。
・メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、現在位置情報に直接に基づくことなく、現在位置情報に基づいて取得した走行環境情報に基づいて、メンテナンス判定基準情報を決定する。

　メンテナンス要否判定部２１０は、車種情報取得部２０２により取得された車種情報及び現在位置情報取得部２０６により取得された現在位置情報に基づいてメンテナンス判定基準情報決定部２０８により決定されたメンテナンス判定基準情報と、使用量情報取得部２０４により取得された鞍乗型車両部品使用量情報とに基づいて、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定する。本実施形態では、メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離が、メンテナンス判定基準情報決定部２０８が決定したメンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離以上となったか否かを判定することにより、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定する。メンテナンス通知部２４２は、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であるとメンテナンス要否判定部２１０が判定したことをユーザ端末１２（ユーザ）に通知する。本実施形態では、メンテナンス通知部２４２は、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であるとメンテナンス要否判定部２１０が判定したことを示すメンテナンス必要通知情報をユーザ端末１２へ送信する。

［サーバの動作］
　以下に、サーバ１０の動作について図面を参照しながら説明する。図４は、サーバ制御部２０が行う動作を示したフローチャートである。

　まず、サーバ制御部２０は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報の要求（ステップＳ２）をユーザ端末１２に行ってから判定期間が経過したか否かを判定する（ステップＳ１）。サーバ制御部２０は、判定期間毎にステップＳ２以降の動作を行う。判定期間は、例えば、１週間である。ただし、判定期間は、１週間に限らず、１週間より長くてもよいし、１週間より短くてもよい。判定期間が経過した場合、本処理はステップＳ２に進む。判定期間が経過していない場合、本処理はステップＳ１に戻る。

　判定期間が経過した場合、サーバ制御部２０は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報の要求（以下、第１情報要求）をユーザ端末１２へ送信するようにサーバ通信部２４に指示する（ステップＳ２）。これにより、サーバ通信部２４は、第１情報要求をユーザ端末１２へ送信する。

　ユーザ端末通信部３４は、第１情報要求を受信し、ユーザ端末制御部３０へ出力する。ユーザ端末制御部３０は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報の要求（以下、第２情報要求）を鞍乗型車両１４へ送信するようにユーザ端末ＢＴ通信部３５に指示する。ユーザ端末ＢＴ通信部３５は、第２情報要求を鞍乗型車両１４へ送信する。鞍乗型車両ＢＴ通信部４４は、第２情報要求を受信し、鞍乗型車両制御部４０へ出力する。鞍乗型車両制御部４０は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報を鞍乗型車両記憶部４２から取得する。本実施形態では、鞍乗型車両特定情報は、「ｂｂｂ」を示す。鞍乗型車両使用量情報は、２２５２４ｋｍを示す。車種情報は、排気量４００ｃｃ未満の鞍乗型車両を示す。現在位置情報は、東経１３５度及び北緯３８度を示す。鞍乗型車両制御部４０は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報をユーザ端末１２へ送信するように鞍乗型車両ＢＴ通信部４４に指示する。鞍乗型車両ＢＴ通信部４４は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報をユーザ端末１２へ送信する。

　ユーザ端末ＢＴ通信部３５は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報を受信し、ユーザ端末制御部３０へ出力する。ユーザ端末制御部３０は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報をサーバ１０へ送信するようにユーザ端末通信部３４に指示する。ユーザ端末通信部３４は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報をサーバ１０へ送信する。

　サーバ通信部２４は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報を受信し、サーバ制御部２０へ出力する。これにより、サーバ制御部２０は、鞍乗型車両特定情報を取得する（ステップＳ３）。また、車種情報取得部２０２は、車種情報を取得する（ステップＳ４）。現在位置情報取得部２０６は、現在位置情報を取得する（ステップＳ５）。使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報を取得する（ステップＳ６）。

　次に、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両部品使用量情報を取得する（ステップＳ７）。より詳細には、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６が記憶している鞍乗型車両部品使用量テーブル（図３参照）を参照し、鞍乗型車両特定情報に対応する鞍乗型車両部品使用開始時期情報を取得する。本実施形態では、鞍乗型車両特定情報は、「ｂｂｂ」を示す。そこで、使用量情報取得部２０４は、「ｂｂｂ」に対応する１２９６８ｋｍを示す鞍乗型車両部品使用開始時期情報を取得する。更に、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報が示す積算走行距離（２２５２４ｋｍ）から鞍乗型車両部品使用開始時期情報が示す走行距離（１２９６８ｋｍ）を減算することにより、鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離（９５５６ｋｍ）を算出する。鞍乗型車両部品使用量情報は、鞍乗型車両１４の部品（エンジンオイル）の使用開始から現在までの鞍乗型車両１４の走行距離を示す。

　次に、走行環境情報取得部２０７は、走行環境情報記憶部２２２が記憶している走行環境テーブル（図２参照）を参照し、現在位置情報に対応する走行環境情報を取得する（ステップＳ８）。本実施形態では、現在位置情報は、東経１３５度及び北緯３８度を示す。そこで、走行環境情報取得部２０７は、東経１３５度及び北緯３８度に対応する「山」を示す走行環境情報を取得する。

　次に、メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、メンテナンス判定基準情報記憶部２２４が記憶しているメンテナンス判定基準テーブル（図１参照）を参照し、車種情報及び走行環境情報に対応するメンテナンス判定基準情報を決定する（ステップＳ９）。本実施形態では、車種情報は、排気量４００ｃｃ未満の鞍乗型車両１４を示す。走行環境情報は、「山」を示す。そこで、メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、８０００ｋｍのメンテナンス推奨距離を示すメンテナンス判定基準情報を鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否の判定に用いると決定する。

　次に、メンテナンス要否判定部２１０は、ステップＳ７で取得した鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離が、メンテナンス判定基準情報決定部２０８が決定したメンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離以上となったか否かを判定する（ステップＳ１０）。ステップＳ１０では、メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定している。鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離がメンテナンス推奨距離以上である場合、メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要であると判定する。本実施形態では、鞍乗型車両部品使用量情報は、９５５６ｋｍを示す。また、メンテナンス判定基準情報は、８０００ｋｍを示す。よって、メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要であると判定する。この場合、本処理はステップＳ１１に進む。鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離がメンテナンス推奨距離未満である場合、メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要でないと判定する。この場合、本処理はステップＳ１に戻る。

　鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離がメンテナンス推奨距離以上である場合、サーバ制御部２０は、メンテナンス必要通知情報をユーザ端末１２へ送信するようにメンテナンス通知部２４２に指示する（ステップＳ１１）。メンテナンス必要通知情報は、エンジンオイルの交換が必要であることを示す情報を含んでいる。メンテナンス通知部２４２は、メンテナンス必要通知情報をユーザ端末１２へ送信する。

　ユーザ端末通信部３４は、メンテナンス必要通知情報を受信し、ユーザ端末制御部３０へ出力する。ユーザ端末制御部３０は、メンテナンス要求通知情報に基づいて、エンジンオイルの交換が必要であることを示す画像（図１参照）を表示するようにユーザ端末入出力部３６に指示する。ユーザ端末入出力部３６は、エンジンオイルの交換が必要であることを示す画像（図１参照）を表示する。これにより、ユーザは、鞍乗型車両１４のエンジンオイルの交換が必要であることを知ることができる。

［効果］
　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１（サーバ１０）によれば、鞍乗型車両１４の使用状況に基づいてメンテナンスの要否を通知できる。より詳細には、車種情報取得部２０２は、鞍乗型車両１４の車種を示す車種情報を取得する。現在位置情報取得部２０６は、鞍乗型車両１４の現在位置を示す現在位置情報を取得する。鞍乗型車両１４の車種が変化すれば、鞍乗型車両１４の負荷が変化する。また、鞍乗型車両１４の現在位置が変化すれば、鞍乗型車両１４の負荷が変化する。鞍乗型車両１４の車種及び鞍乗型車両１４の現在位置の変化により鞍乗型車両１４の負荷が大きくなれば、鞍乗型車両１４のメンテナンスの必要性が高くなる。鞍乗型車両１４の車種及び鞍乗型車両１４の現在位置の変化により鞍乗型車両１４の負荷が小さくなれば、鞍乗型車両１４のメンテナンスの必要性が低くなる。すなわち、鞍乗型車両１４の車種及び鞍乗型車両１４の現在位置の変化により鞍乗型車両１４の負荷が変化すれば、メンテナンスの要否の判定基準を示すメンテナンス判定基準が変化する。このように、メンテナンス判定基準は、車種情報及び現在位置情報に依存している。そこで、メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、車種情報及び現在位置情報に基づいて、メンテナンス判定基準情報を決定する。これにより、メンテナンス要否判定部２１０は、メンテナンス判定基準に基づいて、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定することができる。その結果、メンテナンス通知部２４２は、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であるとメンテナンス要否判定部２１０が判定したことをユーザに通知できる。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１（サーバ１０）によれば、ユーザ端末１２の処理負荷が軽減される。より詳細には、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１及びサーバ１０では、サーバ１０が大半の処理を行う。そのため、ユーザ端末１２が行う処理が少ない。その結果、ユーザ端末１２の処理負荷が軽減される。

（第１の変形例）
　以下に、本発明の第１の変形例に係る鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａについて図面を参照しながら説明する。図５は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１は、サーバ１０であった。一方、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａは、ユーザが保持するユーザ端末１２である。すなわち、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａのユーザ端末１２は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１のサーバ１０が実行する動作を実行する。また、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａでは、サーバ１０が存在しない。鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａの鞍乗型車両１４は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１の鞍乗型車両１４と同様にユーザ端末１２と通信可能である。

　ユーザ端末１２は、ユーザ端末制御部３０、ユーザ端末記憶部３２、ユーザ端末ＢＴ通信部３５及びユーザ端末入出力部３６を備えている。ユーザ端末制御部３０は、車種情報取得部２０２、使用量情報取得部２０４、現在位置情報取得部２０６、メンテナンス判定基準情報決定部２０８及びメンテナンス要否判定部２１０を含んでいる。ユーザ端末記憶部３２は、走行環境情報記憶部２２２、メンテナンス判定基準情報記憶部２２４及び鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６を含んでいる。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａでは、ユーザ端末制御部３０は、鞍乗型車両特定情報を鞍乗型車両１４から取得する。車種情報取得部２０２は、車種情報を鞍乗型車両１４から取得する。使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報を鞍乗型車両１４から取得する。現在位置情報取得部２０６は、現在位置情報を鞍乗型車両１４から取得する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａのメンテナンス判定基準情報決定部２０８及びメンテナンス要否判定部２１０が実行する動作は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１のメンテナンス判定基準情報決定部２０８及びメンテナンス要否判定部２１０が実行する動作と同じであるので説明を省略する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａの走行環境情報記憶部２２２、メンテナンス判定基準情報記憶部２２４及び鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１の走行環境情報記憶部２２２、メンテナンス判定基準情報記憶部２２４及び鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６と同じであるので、説明を省略する。

　ユーザ端末入出力部３６は、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であるとメンテナンス要否判定部２１０が判定したことを表示することにより、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であることをユーザに通知する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａ（鞍乗型車両１４）によれば、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と同じ理由により、鞍乗型車両１４の使用状況に基づいてメンテナンスの要否を通知できる。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａ（鞍乗型車両１４）によれば、サーバ１０が不要となる。ただし、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａにおいて、システム全体を管理するサーバ１０が存在していてもよい。

　なお、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ａにおいて、鞍乗型車両記憶部４２は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報を記憶している。しかしながら、ユーザ端末１２が、ユーザ端末記憶部３２において鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報を記憶していてもよい。

（第２の変形例）
　以下に、本発明の第２の変形例に係る鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂについて図面を参照しながら説明する。図６は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、鞍乗型車両端末表示部１４６に表示される画像である。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１は、サーバ１０であった。一方、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂは、鞍乗型車両端末１１４である。すなわち、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂの鞍乗型車両端末１１４は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１のサーバ１０が実行する動作を実行する。また、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂでは、サーバ１０及びユーザ端末１２が存在しない。

　鞍乗型車両端末１１４は、鞍乗型車両１４（図６には図示せず）に接続される端末である。鞍乗型車両端末１１４は、鞍乗型車両１４と無線により通信可能であってもよいし、鞍乗型車両１４と有線により通信可能であってもよい。また、鞍乗型車両端末１１４は、鞍乗型車両１４に着脱することができる。従って、鞍乗型車両端末１１４は、鞍乗型車両１４とは異なる鞍乗型車両にも接続されることができる。

　鞍乗型車両端末１１４は、鞍乗型車両端末制御部１４０、鞍乗型車両端末記憶部１４２及び鞍乗型車両端末表示部１４６を備えている。鞍乗型車両端末制御部１４０は、車種情報取得部２０２、使用量情報取得部２０４、現在位置情報取得部２０６、メンテナンス判定基準情報決定部２０８及びメンテナンス要否判定部２１０を含んでいる。鞍乗型車両端末記憶部１４２は、走行環境情報記憶部２２２、メンテナンス判定基準情報記憶部２２４及び鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６を含んでいる。鞍乗型車両端末記憶部１４２は、鞍乗型車両特定情報を記憶している。また、鞍乗型車両端末記憶部１４２（車種情報記憶部）は、車種情報を記憶している。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂでは、鞍乗型車両端末制御部１４０は、鞍乗型車両特定情報を鞍乗型車両端末記憶部１４２から取得する。車種情報取得部２０２は、車種情報を鞍乗型車両端末記憶部１４２から取得する。使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報を鞍乗型車両端末記憶部１４２から取得する。現在位置情報取得部２０６は、現在位置情報を鞍乗型車両端末記憶部１４２から取得する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂのメンテナンス判定基準情報決定部２０８及びメンテナンス要否判定部２１０が実行する動作は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１のメンテナンス判定基準情報決定部２０８及びメンテナンス要否判定部２１０が実行する動作と同じであるので説明を省略する。

　鞍乗型車両端末表示部１４６は、例えば、表示装置である。鞍乗型車両端末表示部１４６は、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であるとメンテナンス要否判定部２１０が判定したことを表示することにより、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であることをユーザに通知する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂ（鞍乗型車両端末１１４）によれば、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と同じ理由により、鞍乗型車両１４の使用状況に基づいてメンテナンスの要否を通知できる。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂ（鞍乗型車両端末１１４）によれば、サーバ１０及びユーザ端末１２が不要となる。ただし、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｂにおいて、鞍乗型車両端末１１４に通信可能なサーバ１０及びユーザ端末１２のいずれか一方が存在していてもよい。サーバ１０は、例えば、システム全体を管理する。ユーザ端末１２は、例えば、サーバ１０及び鞍乗型車両端末１１４と情報のやり取りを行うことができる。

（第３の変形例）
　以下に、本発明の第３の変形例に係る鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｃについて図面を参照しながら説明する。図７は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｃのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｃは、現在位置情報取得部２０６が現在位置情報をユーザ端末１２ではなく鞍乗型車両１４から取得する点において、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と相違する。そこで、鞍乗型車両１４は、鞍乗型車両通信部４６を更に備えている。鞍乗型車両通信部４６は、サーバ通信部２４と通信可能である。鞍乗型車両通信部４６は、現在位置情報をサーバ１０へ送信する。サーバ通信部２４は、鞍乗型車両通信部４６から送信されてきた現在位置情報を受信し、現在位置情報取得部２０６へ出力する。これにより、現在位置情報取得部２０６は、現在位置情報を取得する。鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｃのその他の構成は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と同じであるので説明を省略する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｃ（サーバ１０）によれば、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と同じ理由により、鞍乗型車両１４の使用状況に基づいてメンテナンスの要否を通知できる。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｃ（サーバ１０）によれば、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と同じ理由により、ユーザ端末１２の処理負荷が軽減される。

　なお、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｃにおいて、鞍乗型車両通信部４６は、現在位置情報を送信している。しかしながら、鞍乗型車両通信部４６は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報及び車種情報の少なくとも１つと現在位置情報とをサーバ１０へ送信してもよい。

（第４の変形例）
　以下に、本発明の第４の変形例に係る鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄについて図面を参照しながら説明する。図８は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄは、サーバ１０とユーザ端末１２とが図４のフローチャートを分担して実行する点において鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と相違する。従って、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄは、サーバ１０及びユーザ端末１２を備えている。鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄでは、サーバ１０は、メンテナンス判定基準情報を決定し、メンテナンス判定基準情報をユーザ端末１２へ送信する。ユーザ端末１２は、メンテナンス判定基準情報に基づいて、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄにおける鞍乗型車両１４は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１における鞍乗型車両１４と同じであるので説明を省略する。鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄのユーザ端末１２は、鞍乗型車両特定情報、鞍乗型車両使用量情報、車種情報及び現在位置情報を鞍乗型車両１４から受信する。そして、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄのユーザ端末１２は、車種情報及び現在位置情報をサーバ１０へ送信する。車種情報及び現在位置情報を送信する動作に関するユーザ端末制御部３０、ユーザ端末通信部３４のこれ以上の説明については省略する。

　サーバ１０は、図８に示すように、サーバ制御部２０、サーバ記憶部２２及びサーバ通信部２４を備えている。サーバ記憶部２２は、走行環境情報記憶部２２２及びメンテナンス判定基準情報記憶部２２４を備えている。鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄの走行環境情報記憶部２２２及びメンテナンス判定基準情報記憶部２２４は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１の走行環境情報記憶部２２２及びメンテナンス判定基準情報記憶部２２４と同じであるので説明を省略する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄのサーバ通信部２４は、ユーザ端末通信部３４から送信されてきた車種情報及び現在位置情報を受信する。また、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄのサーバ通信部２４は、後述するメンテナンス判定基準情報送信部２５０を含んでいる。

　サーバ制御部２０は、車種情報取得部２０２、現在位置情報取得部２０６及びメンテナンス判定基準情報決定部２０８を含んでいる。鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄの車種情報取得部２０２、現在位置情報取得部２０６及びメンテナンス判定基準情報決定部２０８は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１の車種情報取得部２０２、現在位置情報取得部２０６及びメンテナンス判定基準情報決定部２０８と同じであるので説明を省略する。また、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄのメンテナンス判定基準情報決定部２０８に含まれる走行環境情報取得部２０７も、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１のメンテナンス判定基準情報決定部２０８に含まれる走行環境情報取得部２０７と同じであるので説明を省略する。

　メンテナンス判定基準情報送信部２５０は、メンテナンス判定基準情報決定部２０８により決定されたメンテナンス判定基準情報をユーザ端末１２へ送信する。

　ユーザ端末通信部３４は、メンテナンス判定基準情報受信部２５２を含んでいる。メンテナンス判定基準情報受信部２５２は、メンテナンス判定基準情報送信部２５０から送信されてきたメンテナンス判定基準情報を受信する。

　ユーザ端末記憶部３２は、鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６を含んでいる。鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６は、図３の鞍乗型車両部品使用開始時期テーブルの内の「ｂｂｂ」を示す鞍乗型車両特定情報に対応する１２９６８ｋｍを示す鞍乗型車両部品使用開始時期情報を記憶している。

　ユーザ端末制御部３０は、使用量情報取得部２０４及びメンテナンス要否判定部２１０を含んでいる。使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報を取得する。本実施形態では、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報を鞍乗型車両１４から取得する。

　使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両部品使用量情報を鞍乗型車両使用量情報に基づいて取得する。本実施形態では、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６から鞍乗型車両部品使用開始時期情報を取得する。使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報が示す積算走行距離から鞍乗型車両部品使用開始時期情報が示す走行距離を減算することにより、鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離を取得する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄのメンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１のメンテナンス要否判定部２１０と同じであるので説明を省略する。

　ユーザ端末入出力部３６は、メンテナンス通知部２４２を含んでいる。メンテナンス通知部２４２は、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であるとメンテナンス要否判定部２１０が判定したこと示す画像を表示する。

　次に、サーバ１０及びユーザ端末１２の動作について図面を参照しながら説明する。図９は、サーバ制御部２０及びユーザ端末制御部３０が行う動作を示したフローチャートである。

　図９のステップＳ１，Ｓ２，Ｓ４，Ｓ５，Ｓ８，Ｓ９は、図４のステップＳ１，Ｓ２，Ｓ４，Ｓ５，Ｓ８，Ｓ９と同じであるので説明を省略する。また、図９のステップＳ１，Ｓ２，Ｓ４，Ｓ５，Ｓ８，Ｓ９が実行されているときに、図９のステップＳ２１，Ｓ２２が実行される。具体的には、使用量情報取得部２０４は、ユーザ端末ＢＴ通信部３５により受信された鞍乗型車両使用量情報を取得する（ステップＳ２１）。更に、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両部品使用量情報を取得する（ステップＳ２２）。より詳細には、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部２２６から鞍乗型車両部品使用開始時期情報を取得する。使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報が示す積算走行距離から鞍乗型車両部品使用開始時期情報が示す走行距離を減算することにより、鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離を取得する。

　サーバ制御部２０は、ステップＳ９において決定したメンテナンス判定基準情報をユーザ端末１２へ送信するようにメンテナンス判定基準情報送信部２５０に指示する（ステップＳ１２）。メンテナンス判定基準情報送信部２５０は、メンテナンス判定基準情報をユーザ端末１２へ送信する。

　メンテナンス判定基準情報受信部２５２は、メンテナンス判定基準情報を受信し、ユーザ端末制御部３０へ出力する。これにより、ユーザ端末制御部３０は、メンテナンス判定基準情報を取得する（ステップＳ２３）。そして、メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離が、メンテナンス判定基準情報決定部２０８が決定したメンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離以上となったか否かを判定する（ステップＳ２４）。図９のステップＳ２４は、図４のステップＳ１０と同じであるので説明を省略する。

　鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離が、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離以上となった場合、ユーザ端末制御部３０は、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であるとメンテナンス要否判定部２１０が判定したこと示す画像を表示するようにメンテナンス通知部２４２に指示する（ステップＳ２５）。メンテナンス通知部２４２は、メンテナンスが鞍乗型車両１４に必要であるとメンテナンス要否判定部２１０が判定したこと示す画像を表示する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄ（サーバ１０及びユーザ端末１２）によれば、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と同じ理由により、鞍乗型車両１４の使用状況に基づいてメンテナンスの要否を通知できる。

　また、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄによれば、サーバ１０の処理負荷が軽減される。より詳細には、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄでは、サーバ１０とユーザ端末１２とが協同して処理を行っている。そのため、サーバ１０が行う処理が少なく済む。その結果、サーバ１０の処理負荷が軽減される。

　また、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｄによれば、ユーザ端末１２が鞍乗型車両使用情報を送信しなくてもよいので、ユーザ端末１２が送信するデータ量が少なくて済む。

　なお、車種情報取得部２０２は、車種情報をユーザ端末１２又は鞍乗型車両１４のいずれから取得してもよい。従って、車種情報取得部２０２は、鞍乗型車両１４が記憶している車種情報をユーザ端末１２を介して取得してもよいし、鞍乗型車両１４が記憶している車種情報を鞍乗型車両１４から直接に取得してもよいし、ユーザ端末１２が記憶している車種情報をユーザ端末１２から取得してもよい。

　なお、現在位置情報取得部２０６は、現在位置情報をユーザ端末１２又は鞍乗型車両１４のいずれから取得してもよい。現在位置情報取得部２０６は、鞍乗型車両１４が記憶している現在位置情報をユーザ端末１２を介して取得してもよいし、鞍乗型車両１４が記憶している現在位置情報を鞍乗型車両１４から直接に取得してもよいし、ユーザ端末１２が記憶している現在位置情報をユーザ端末１２から取得してもよい。

　なお、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報をユーザ端末１２又は鞍乗型車両１４のいずれから取得してもよい。使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両１４が記憶している鞍乗型車両使用量情報を鞍乗型車両１４から取得してもよいし、ユーザ端末記憶部３２（ユーザ端末１２）が記憶している鞍乗型車両使用量情報をユーザ端末記憶部３２（ユーザ端末１２）から取得してもよい。

　なお、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両部品使用量情報をユーザ端末１２又は鞍乗型車両１４のいずれから取得してもよい。使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両１４が記憶している鞍乗型車両部品使用量情報を鞍乗型車両１４から取得してもよいし、ユーザ端末記憶部３２（ユーザ端末１２）が記憶している鞍乗型車両部品使用量情報をユーザ端末記憶部３２（ユーザ端末１２）から取得してもよい。

（第５の変形例）
　以下に、本発明の第５の変形例に係る鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｅについて図面を参照しながら説明する。図１０は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｅのブロック図、メンテナンス判定基準テーブル、及び、ユーザ端末入出力部３６に表示される画像である。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｅは、メンテナンス要否判定基準情報が走行距離ではなく期間を示す点において鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と相違する。従って、図１及び図１０に示すように、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｅの構成は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１の構成と同じである。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｅでは、鞍乗型車両部品使用量情報は、鞍乗型車両１４の部品の使用開始から現在までの期間を示す。すなわち、鞍乗型車両部品使用量情報は、鞍乗型車両１４の部品がメンテナンスされてから現在までの期間を示す。鞍乗型車両部品使用量情報は、鞍乗型車両１４が新車の場合には、鞍乗型車両１４が購入されてから現在までの期間を示す。メンテナンス判定基準情報は、図１０に示すように、鞍乗型車両１４の部品のメンテナンスサイクルであるメンテナンス推奨期間を示す。メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両部品使用量情報が示す期間が、メンテナンス判定基準情報決定部２０８が決定したメンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨期間以上となったか否かを判定することにより、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定する。なお、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｅのサーバ１０、ユーザ端末１２及び鞍乗型車両１４が行う動作は、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１のサーバ１０、ユーザ端末１２及び鞍乗型車両１４が行う動作と同じであるので、説明を省略する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｅ（サーバ１０）によれば、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と同じ理由により、鞍乗型車両１４の使用状況に基づいてメンテナンスの要否を通知できる。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１ｅ（サーバ１０）によれば、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１と同じ理由により、ユーザ端末１２の処理負荷が軽減される。

（その他の実施形態）
　本明細書において記載と図示の少なくとも一方がなされた実施形態及び変形例は、本開示の理解を容易にするためのものであって、本開示の思想を限定するものではない。上記の実施形態及び変形例は、その趣旨を逸脱することなく変更・改良され得る。

　当該趣旨は、本明細書に開示された実施形態例に基づいて当業者によって認識されうる、均等な要素、修正、削除、組み合わせ（例えば、実施形態及び変形例に跨る特徴の組み合わせ）、改良、変更を包含する。特許請求の範囲における限定事項は当該特許請求の範囲で用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態及び変形例に限定されるべきではない。そのような実施形態及び変形例は非排他的であると解釈されるべきである。例えば、本明細書において、「好ましくは」、「よい」という用語は非排他的なものであって、「好ましいがこれに限定されるものではない」、「よいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。

　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１，１ａ～１ｅでは、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報及び鞍乗型車両部品使用量情報を取得している。しかしながら、使用量情報取得部２０４は、鞍乗型車両使用量情報又は鞍乗型車両部品使用量情報を取得してもよい。以下に、使用量情報取得部２０４が鞍乗型車両使用量情報を取得する場合と、使用量情報取得部２０４が鞍乗型車両部品使用量情報を取得する場合との２つの場合について説明する。

　まず、使用量情報取得部２０４が鞍乗型車両使用量情報を取得する場合について説明する。以下では、理解のし易さのために、鞍乗型車両使用量情報は、鞍乗型車両１４の積算走行距離を示すものとする。この場合、メンテナンス判定基準情報は、メンテナンスが必要とされる鞍乗型車両１４の使用量（メンテナンス推奨距離）を示す。メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両使用量情報とメンテナンス判定基準情報とに基づいて、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定する。具体的には、メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両使用量情報が示す積算走行距離が、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離以上となったか否かを判定することにより、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定する。

　次に、使用量情報取得部２０４が鞍乗型車両部品使用量情報を取得する場合について説明する。以下では、理解のし易さのために、鞍乗型車両部品使用量情報は、鞍乗型車両１４の部品の使用開始から現在までの走行距離を示すものとする。ユーザ端末記憶部３２又は鞍乗型車両記憶部４２は、鞍乗型車両部品使用量情報を記憶している。すなわち、ユーザ端末１２又は鞍乗型車両１４が、鞍乗型車両１４の部品の使用量を管理している。使用量情報取得部２０４は、ユーザ端末記憶部３２又は鞍乗型車両記憶部４２により記憶されている鞍乗型車両部品使用量情報を取得する。メンテナンス判定基準情報は、メンテナンスが必要とされる鞍乗型車両１４の部品の使用量（メンテナンス推奨距離）を示す。メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両部品使用量情報とメンテナンス判定基準情報とに基づいて、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定する。具体的には、メンテナンス要否判定部２１０は、鞍乗型車両部品使用量情報が示す走行距離が、メンテナンス判定基準情報が示すメンテナンス推奨距離以上となったか否かを判定することにより、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定する。

　なお、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１，１ａ～１ｅにおいて、メンテナンス判定基準情報は、鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要とされる鞍乗型車両１４の使用量に関連するメンテナンス判定基準及び鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要とされる鞍乗型車両１４の部品の使用量に関連するメンテナンス判定基準の両方を示してもよい。すなわち、メンテナンス判定基準情報は、鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要とされる鞍乗型車両１４の使用量と鞍乗型車両１４のメンテナンスが必要とされる鞍乗型車両１４の部品の使用量とが組み合わされたメンテナンス判定基準を示してもよい。この場合、メンテナンス要否判定部２１０は、メンテナンス判定基準情報、鞍乗型車両使用量情報及び鞍乗型車両部品使用量情報に基づいて、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否を判定する。

　なお、鞍乗型車両１４の部品は、例えば、エンジンオイルであるとした。しかしながら、鞍乗型車両１４の部品は、エンジンオイルに限らない。鞍乗型車両１４の部品は、クーラント液、バッテリ、プラグ、エアクリーナ、タイヤ等の消耗品である。ただし、消耗品は、上記の例に限らず、その他の部品であってもよい。また、鞍乗型車両１４の部品は、消耗品に限らず、エンジンやトランスミッション等の消耗品ではない部品であってもよい。

　なお、走行環境情報は、地形や交通状況等であるとした。しかしながら、走行環境情報は、地形及び交通状況に限らない。標高、気温、湿度、路面状況が変化すれば、鞍乗型車両１４の負荷が変化する。そこで、走行環境情報は、例えば、標高、気温、湿度、路面状況であってもよい。路面状況とは、例えば、舗装の有無である。また、走行環境情報は、鞍乗型車両１４が走行し得る位置の渋滞度であってもよい。渋滞度とは、渋滞のレベルを示すパラメータである。

　なお、鞍乗型車両使用量情報は、鞍乗型車両１４の走行時間を示していてもよい。また、鞍乗型車両部品使用量情報は、鞍乗型車両１４の部品が取り付けられた状態での鞍乗型車両１４の走行時間を示していてもよい。

　なお、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１，１ａ，１ｃ～１ｅでは、現在位置情報は、鞍乗型車両１４のＧＰＳ受信機が受信したＧＰＳ信号に基づいて取得している。しかしながら、現在位置情報は、ユーザ端末１２のＧＰＳ受信機が受信したＧＰＳ信号に基づいて取得してもよい。

　なお、車種情報は、鞍乗型車両１４の車名であってもよい。

　なお、メンテナンス判定基準情報決定部２０８は、メンテナンス判定基準テーブルの代わりに、演算式やマップ等を用いて、メンテナンス判定基準情報を決定してもよい。

　なお、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１，１ａ～１ｅは、鞍乗型車両１４のメンテナンスの要否の通知に加えて、現在位置情報に基づいて、鞍乗型車両１４の制御を設定してもよい。より詳細には、鞍乗型車両１４の現在位置により、走行環境が変化する。そのため、鞍乗型車両１４のエンジン等の制御は、鞍乗型車両１４の現在位置に応じて変更されることが好ましい。そこで、サーバ制御部２０、ユーザ端末制御部３０又は鞍乗型車両制御部４０は、現在位置情報に基づいて、鞍乗型車両１４の制御を設定してもよい。鞍乗型車両１４の制御は、エンジンの制御に限らず、トランスミッションの制御やメータパネルの表示制御等であってもよい。また、鞍乗型車両用メンテナンス通知装置１，１ａ～１ｅは、現在位置情報に基づいて現在位置の国を判定した後に、現在位置の国の法規に適合するように鞍乗型車両１４の制御を設定してもよい。

１，１ａ～１ｅ：鞍乗型車両用メンテナンス通知装置
１０：サーバ
１２：ユーザ端末
１４：鞍乗型車両
２０：サーバ制御部
２２：サーバ記憶部
２４：サーバ通信部
３０：ユーザ端末制御部
３２：ユーザ端末記憶部
３４：ユーザ端末通信部
３５：ユーザ端末ＢＴ通信部
３６：ユーザ端末入出力部
４０：鞍乗型車両制御部
４２：鞍乗型車両記憶部
４４：鞍乗型車両ＢＴ通信部
４６：鞍乗型車両通信部
１１４：鞍乗型車両端末
１４０：鞍乗型車両端末制御部
１４２：鞍乗型車両端末記憶部
１４６：鞍乗型車両端末表示部
２０２：車種情報取得部
２０４：使用量情報取得部
２０６：現在位置情報取得部
２０７：走行環境情報取得部
２０８：メンテナンス判定基準情報決定部
２１０：メンテナンス要否判定部
２２２：走行環境情報記憶部
２２４：メンテナンス判定基準情報記憶部
２２６：鞍乗型車両部品使用開始時期情報記憶部
２４２：メンテナンス通知部
２５０：メンテナンス判定基準情報送信部
２５２：メンテナンス判定基準情報受信部

Claims

　鞍乗型車両のユーザに対してメンテナンスの要否を通知する鞍乗型車両用メンテナンス通知装置であって、
　（Ａ）の車種情報取得部と、（Ｂ）の現在位置情報取得部と、（Ｃ）の使用量情報取得部と、（Ｄ）のメンテナンス判定基準情報決定部と、（Ｅ）のメンテナンス要否判定部と、（Ｆ）のメンテナンス通知部と、を備えている、
　鞍乗型車両用メンテナンス通知装置。
（Ａ）
　前記車種情報取得部は、前記鞍乗型車両の車種を示す車種情報を取得する。
（Ｂ）
　前記現在位置情報取得部は、前記鞍乗型車両の現在位置を示す現在位置情報を取得する。
（Ｃ）
　前記使用量情報取得部は、前記鞍乗型車両の使用量を示す鞍乗型車両使用量情報及び／又は前記鞍乗型車両の部品の使用量を示す鞍乗型車両部品使用量情報を取得する。
（Ｄ）
　前記メンテナンス判定基準情報決定部は、前記車種情報取得部により取得された前記車種情報及び前記現在位置情報取得部により取得された前記現在位置情報に基づいて、メンテナンス判定基準情報を決定する。
　前記メンテナンス判定基準情報は、前記鞍乗型車両のメンテナンスが必要とされる前記鞍乗型車両の使用量及び／又は前記鞍乗型車両のメンテナンスが必要とされる前記鞍乗型車両の部品の使用量に関連するメンテナンス判定基準を示す。
（Ｅ）
　前記メンテナンス要否判定部は、前記車種情報取得部により取得された前記車種情報及び前記現在位置情報取得部により取得された前記現在位置情報に基づいて前記メンテナンス判定基準情報決定部により決定された前記メンテナンス判定基準情報と、前記使用量情報取得部により取得された前記鞍乗型車両使用量情報及び／又は前記使用量情報取得部により取得された前記鞍乗型車両部品使用量情報とに基づいて、前記鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定する。
（Ｆ）
　前記メンテナンス通知部は、メンテナンスが前記鞍乗型車両に必要であると前記メンテナンス要否判定部が判定したことを前記ユーザに通知する。
　前記鞍乗型車両部品使用量情報は、前記鞍乗型車両の部品の使用開始から現在までの前記鞍乗型車両の走行距離を示し、
　前記メンテナンス判定基準情報は、前記鞍乗型車両の部品のメンテナンスサイクルであるメンテナンス推奨距離を示し、
　前記メンテナンス要否判定部は、前記鞍乗型車両部品使用量情報が示す前記走行距離が、前記メンテナンス判定基準情報決定部が決定した前記メンテナンス判定基準情報が示す前記メンテナンス推奨距離以上となったか否かを判定することにより、前記鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定する、
　請求項１に記載の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置。
　前記鞍乗型車両部品使用量情報は、前記鞍乗型車両の部品の使用開始から現在までの期間を示し、
　前記メンテナンス判定基準情報は、前記鞍乗型車両の部品のメンテナンスサイクルであるメンテナンス推奨期間を示し、
　前記メンテナンス要否判定部は、前記鞍乗型車両部品使用量情報が示す前記期間が、前記メンテナンス判定基準情報決定部が決定した前記メンテナンス判定基準情報が示す前記メンテナンス推奨期間以上となったか否かを判定することにより、前記鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定する、
　請求項１に記載の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置。
　前記鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、前記ユーザが保持するユーザ端末と通信可能なサーバであり、
　前記サーバは、
　前記車種情報取得部と、
　前記現在位置情報取得部と、
　前記使用量情報取得部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部と、
　前記メンテナンス要否判定部と、
　前記メンテナンス通知部と、
　を備えている、
　請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置。
　前記鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、
　前記ユーザが保持し、かつ、前記鞍乗型車両と通信可能なユーザ端末と、
　前記ユーザ端末と通信可能なサーバと、
　を備えており、
　前記鞍乗型車両は、前記鞍乗型車両使用量情報を記憶しており、
　前記サーバは、
　前記車種情報取得部と、
　前記現在位置情報取得部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部により決定された前記メンテナンス判定基準情報を前記ユーザ端末へ送信するメンテナンス判定基準情報送信部と、
　を含んでおり、
　前記ユーザ端末は、
　前記使用量情報取得部と、
　前記メンテナンス要否判定部と、
　前記メンテナンス通知部と、
　前記メンテナンス判定基準情報送信部により送信された前記メンテナンス判定基準情報を受信するメンテナンス判定基準情報受信部と、
　を含んでおり、
　前記車種情報取得部は、前記ユーザ端末又は前記鞍乗型車両から前記車種情報を取得し、
　前記現在位置情報取得部は、前記ユーザ端末又は前記鞍乗型車両から前記現在位置情報を取得し、
　前記使用量情報取得部は、前記ユーザ端末又は前記鞍乗型車両から前記鞍乗型車両使用量情報を取得し、かつ、前記鞍乗型車両部品使用量情報を前記鞍乗型車両使用量情報に基づいて取得し、又は、前記ユーザ端末又は前記鞍乗型車両から前記鞍乗型車両部品使用量情報を取得し、
　前記メンテナンス要否判定部は、前記メンテナンス判定基準情報受信部により受信された前記メンテナンス判定基準情報に基づいて、前記鞍乗型車両のメンテナンスの要否を判定し、
　前記メンテナンス通知部は、メンテナンスが前記鞍乗型車両に必要であると前記メンテナンス要否判定部が判定したことを表示する表示部である、
　請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置。
　前記鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、前記ユーザが保持するユーザ端末であり、
　前記鞍乗型車両は、前記ユーザ端末と通信可能であり、
　前記ユーザ端末は、
　前記車種情報取得部と、
　前記現在位置情報取得部と、
　前記使用量情報取得部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部と、
　前記メンテナンス要否判定部と、
　前記メンテナンス通知部と、
　を備えている、
　請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置。
　前記鞍乗型車両用メンテナンス通知装置は、前記鞍乗型車両に接続された鞍乗型車両端末であり、
　前記鞍乗型車両端末は、
　前記車種情報取得部と、
　前記現在位置情報取得部と、
　前記使用量情報取得部と、
　前記メンテナンス判定基準情報決定部と、
　前記メンテナンス要否判定部と、
　前記メンテナンス通知部と、
　前記車種情報を記憶する車種情報記憶部と、
　を備えている、
　請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の鞍乗型車両用メンテナンス通知装置。