WO2019229942A1 - 飛行時間型質量分析装置 - Google Patents

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Abstract

Q-TOF型質量分析装置における直交加速飛行時間型質量分析部で測定を繰り返し行う際には、電圧制御部(42)から輸送電圧制御部(43)に測定周期に対応したトリガ信号に同期して電圧制御用情報をシリアル通信により送出し、輸送電圧制御部(43)では受け取った電圧制御用情報で示される電圧設定値を次のトリガ信号のタイミングで実際の電圧に反映させる。一方、コリジョンセル内のイオンガイドに所定の電圧を印加して該セル内の残留イオンを一掃する残留イオン排除操作等を行う測定準備期間中には、電圧制御部(42)は測定周期よりも短い周期を有する擬似トリガ信号に同期して電圧制御用情報を送出し、輸送電圧制御部(43)では受け取った電圧制御用情報で示される電圧設定値を次の擬似トリガ信号のタイミングで実際の電圧に反映させる。これにより、測定準備期間が短くても残留イオン排除操作等を確実に行うことができる。

Description

飛行時間型質量分析装置
 本発明は飛行時間型質量分析装置(以下、適宜「TOFMS」と称す)に関し、さらに詳しくは、TOFMSにおける制御系の技術に関する。本発明に係るTOFMSは、特に直交加速方式のTOFMS(以下、適宜「OA-TOFMS」と称す)に好適である。
 質量分析装置の一つとして、四重極-飛行時間型質量分析装置(以下「Q-TOF型質量分析装置」と称す)が知られている。例えば特許文献1に開示されているQ-TOF型質量分析装置は、エレクトロスプレーイオン化法によるイオン化を行うイオン源、特定の質量電荷比m/zを有するイオンを選択する四重極マスフィルタ、その選択されたイオンを衝突誘起解離(CID)により解離させるコリジョンセル、及び、直交加速部を有するOA-TOFMS、を備え、試料中の成分由来のイオンを解離させることで生成されたプロダクトイオンについての高精度、高分解能のマススペクトルを取得する、つまりはMS/MS(=MS2)分析を実行することができるようになっている。こうしたQ-TOF型質量分析装置を液体クロマトグラフの検出器として用いることで、液体クロマトグラフのカラムにおいて分離された成分(化合物)を時間経過に伴って順次、高い精度で以て検出することができる。
 上記のようなQ-TOF型質量分析装置では、イオンを後段に輸送するために高周波電場によるイオンの収束作用を利用したイオン輸送光学系が用いられるが、こうしたイオン輸送光学系を通過し得るイオンの質量電荷比範囲には原理的な制約がある。そのため、幅広い質量電荷比範囲に亘るマススペクトルを1回のイオン射出による測定により取得することは難しい。そこで、広い質量電荷比範囲に亘るマススペクトルを取得するために、イオン輸送光学系に印加する高周波電圧を変化させながら複数回の測定を実行し、各測定により得られる異なる質量電荷比範囲に対応するマススペクトルデータを積算するという手法(以下「m/z範囲スキャン法」という)が知られている。
 また、Q-TOF型質量分析装置のコリジョンセルにおいてイオンを解離させるためのコリジョンエネルギを変化させると、同じ化合物由来の同じプリカーサイオンでも、解離の態様が相違し、得られるマススペクトル(プロダクトイオンスペクトル)のピークパターンが異なる。そこで、一つの目的化合物に対してコリジョンエネルギを複数段階に変えながら測定を繰り返し、そうして各測定において得られたマススペクトルデータを積算することで、より多くの種類のプロダクトイオンが観測されるマススペクトルを作成する手法(以下「CES(コリジョンエネルギスプレッド)法」と称す)も知られている。
 上記m/z範囲スキャン法やCES法ではいずれも、直交加速部からのイオン射出による測定を所定回数繰り返すことで得られた複数のマススペクトルデータに基づいて一つのマススペクトルを作成する。したがって、その所定回数の測定を一つの分析単位であると捉えることができる。その場合、一つの分析単位に含まれる所定回数の測定では、測定毎に、つまりは直交加速部からイオンを射出する毎にイオン輸送光学系等に印加される電圧を切り替える必要がある。そこで、測定動作を制御するための制御系回路では、イオン射出のための周期的なトリガ信号に同期させてイオン輸送光学等に印加する電圧を決める制御パラメータを切り替えるようにすると、確実なタイミング制御を行いつつ制御が簡略化できるという点で都合がよい。
 しかしながら、上述した、イオン射出のための周期的なトリガ信号に同期した制御を行う場合、次のような問題がある。
 MS/MS分析の際には、その直前の分析単位における分析の対象であった成分由来のイオンがコリジョンセル内に残留していると、構造解析の正確性や定量性などの悪化の要因となる。残留イオンを除去する方法として、特許文献2に開示されているように所定のパルス電圧をコリジョンセルの入口側又は出口側のレンズ電極に印加する方法が知られている。さらにまた、イオン輸送光学系や四重極マスフィルタなどを保持する絶縁性の構造体のチャージアップを解消する方法として、特許文献3に開示されているように、イオン輸送光学系や四重極マスフィルタに印加されている電圧を短時間切り替える方法が知られている。
 高い分析精度や分析感度を維持するには、上記の残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作を定期的に行うことが望ましい。そこで、上述したように一つの分析単位中に複数回の測定を繰り返し実施する場合には、各分析単位に残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作を実施することが好ましい。
 残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作を行うには、イオン輸送光学系や四重極マスフィルタへの印加電圧を通常の測定時とは異なる手順で切り替える必要がある。ところが、上述した従来の制御では、測定周期に同期して各部への印加電圧の切り替えが行われるので、その測定周期によって残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作のための所要時間が決まることになり、通常、実際に残留イオンの排除やチャージアップの解消に要する時間よりも長い測定準備時間をそうした操作のために確保する必要がある。そのため、分析単位の実行時間を測定準備時間を設けないときと同じとすると、残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作を実施するための測定準備時間を設けた分だけ実際の測定に充当できる時間が短くなり、SN比や感度が低下するおそれがある。一方、測定準備時間を設けた分だけ分析単位の実行時間を長くすると、分析のスループットが低下する、或いは、イオン源に導入された試料中の成分が分析されない、いわば不感時間が長くなり、分析漏れが生じるおそれがある。
国際公開第2018/020600号パンフレット 特開2011-216425号公報 国際公開第2014/181396号パンフレット
 上記課題を解決するためには、残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作のための測定準備時間をできるだけ短縮することが必要となるが、そのために制御が複雑化することやコストが増加することは回避する必要がある。
 本発明はこうした課題を解決するために成されたものであり、その主な目的は、制御が複雑になることを避けながら測定準備時間を短縮し、且つ確実に残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作などを実施することができるTOFMSを提供することである。
 上記課題を解決するために成された本発明は、試料成分をイオン化するイオン源と、該イオン源で生成されたイオン又はその生成されたイオンから派生した別のイオンを飛行空間に射出するイオン射出部を含む飛行時間型質量分析部と、前記イオン源と前記イオン射出部との間に配設された一以上のイオン輸送光学素子と、を具備する飛行時間型質量分析装置であって、前記飛行時間型質量分析部における複数回の測定動作と前記一以上のイオン輸送光学素子の少なくともいずれか一つへ所定の電圧を印加することでイオン通過経路の状態を正常化する測定準備動作と、含む分析単位を繰り返し実施する飛行時間型質量分析装置において、
 a)前記イオン射出部からイオンを射出する動作のための周期的なトリガ信号を生成するトリガ信号生成部と、
 b)前記トリガ信号の周期よりも短い周期である擬似トリガ信号を生成する擬似トリガ信号生成部と、
 c)前記トリガ信号に同期して前記イオン射出部からイオンを射出させるように該イオン射出部に印加する電圧を発生する射出電圧発生部と、
 d)一つの分析単位の期間の中で、測定動作期間中には前記トリガ信号に同期したタイミングで電圧制御用情報を後記電圧発生部に送出する一方、測定準備動作期間中の少なくとも一部期間には、前記擬似トリガ信号に同期したタイミングで電圧制御用情報を後記電圧発生部に送出する電圧制御部と、
 e)前記電圧制御用情報が前記トリガ信号に同期したタイミングで送られて来たときに該電圧制御用情報に基づく電圧が前記トリガ信号に同期して、又、前記電圧制御用情報が前記擬似トリガ信号に同期したタイミングで送られて来たときに該電圧制御用情報に基づく電圧が前記擬似トリガ信号に同期して、前記一以上のイオン輸送光学素子にそれぞれ印加されるように各電圧を発生する輸送電圧発生部と、
 を備えることを特徴としている。
 本発明において「イオン輸送光学素子」とは、直流電場、高周波電場(交流電場)、或いは直流電場と高周波電場とが合成された電場の作用により、イオンに対する収束、発散、加速、減速、誘導などの操作を行う素子である。具体的にイオン輸送光学素子は、イオンガイド、イオンレンズ、イオンファンネル、イオンデフレクタ、サンプリングコーン、スキマーコーン、四重極マスフィルタ、リニア型又は三次元四重極型のイオントラップなどを含むものとする。
 また本発明において「イオン通過経路の状態を正常化する測定準備動作」とは、少なくとも上述した残留イオン排除操作とチャージアップ解消操作とのいずれかを含むものとすることができる。
 また本発明において「電圧制御用情報」とは、制御対象が直流電圧である場合には電圧値を決める情報であり、制御対象が高周波電圧(交流電圧)である場合には少なくとも振幅値又は周波数のいずれか一方を決める情報である。
 また本発明では、電圧制御部と輸送電圧発生部との間の信号線の数を少なくするため、或いは、電圧制御部や輸送電圧発生部における制御動作を担うLSIのピン数を少なくするために、電圧制御部と輸送電圧発生部との間の情報や信号の授受は、所定のシーケンスに従ったシリアル通信で行うことが望ましい。
 本発明では、飛行時間型質量分析部においてイオンに対する測定を実施する測定動作の期間中に、電圧制御部は、トリガ信号生成部から受けたトリガ信号に同期したタイミングで、測定動作に対応する電圧制御用情報を輸送電圧発生部に送出する。輸送電圧発生部は、例えばシリアル通信によりこの電圧制御用情報を受け取り、典型的には通信終了直後の(つまりは通信終了後に最初に発生する)トリガ信号のタイミングで以て、その電圧制御用情報を各イオン輸送光学素子に印加する電圧に一斉に反映させるように電圧を切り替える。トリガ信号はイオン射出部からのイオンの射出のタイミングを決める信号であるので、上記処理により、輸送電圧発生部で発生される電圧を測定動作毎に確実に変更することができる。
 一方、測定準備動作の期間中に電圧制御部は、トリガ信号生成部から受けたトリガ信号を用いる代わりに、擬似トリガ生成部で生成された擬似トリガ信号に同期したタイミングで測定準備動作に対応する電圧制御用情報を輸送電圧発生部に送出する。この場合、輸送電圧発生部は例えば、通信終了直後の擬似トリガ信号のタイミングで以て、その電圧制御用情報を各イオン輸送光学素子に印加する電圧に一斉に反映させるように電圧を切り替える。擬似トリガ信号の周期はトリガ信号の周期よりも短い。そのため、測定準備動作期間中には測定動作期間中よりも短い周期で以てイオン輸送光学素子に印加する電圧を切り替えることができる。それにより、例えば残留イオン除去操作やチャージアップ解消操作などのためにイオン輸送光学素子に印加する電圧を複数回切り替える(又はオン・オフさせる)操作を、次のトリガ信号の入力を待つことなく、より短い時間で終了させることができる。したがって、本発明では、測定準備期間中にもトリガ信号に同期させて電圧制御用情報を輸送電圧発生部に送る場合に比べて、測定準備動作に要する時間を短縮することができる。
 本発明の一実施態様として、前記輸送制御部は、前記擬似トリガ信号又は前記トリガ信号を選択的に前記輸送電圧発生部に送出するトリガ信号選択部と、測定準備期間の少なくとも一部期間中に前記擬似トリガ信号が選択されるように前記トリガ信号選択部の選択動作を切り替える切替制御部と、を含む構成とすることができる。
 この構成によれば、輸送電圧発生部では、電圧制御部から送られて来る電圧制御用情報に基づく電圧の設定値がトリガ信号選択部から送出されて来る信号に応じて実際の出力電圧に反映されるように回路を構成すればよいので、回路構成を簡素化することができる。
 本発明によれば、実際の測定ではなく残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作などを実施する際に、測定周期とは無関係に、具体的には測定周期よりも短い周期でイオン輸送光学素子に印加する電圧を切り替えることができる。それにより、従来よりも、残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作などに要する時間を短縮することができる。その結果、残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作などを確実に実施して測定の精度や感度などを高い状態に維持しつつ、そうした操作のために必要以上に長い測定準備期間を設ける必要がなくなる。
 したがって本発明によれば、1分析単位中に測定準備期間を設ける場合でも、実際の測定に充当する時間を十分に確保し、高いSN比や感度での測定を実行することができる。また、測定準備時間が短くて済むので、分析のスループットの低下を回避することができるとともに、イオン源に導入された試料中の成分が分析されない不感時間を短くして、例えば本発明に係るTOFMSをLCやGCの検出器として用いる場合でも、試料中の成分の分析漏れを回避することができる。
本発明の一実施例であるQ-TOF型質量分析装置の概略構成図。 本実施例のQ-TOF型質量分析装置における制御系の要部のブロック構成図。 本実施例のQ-TOF型質量分析装置における制御動作を説明するためのタイミング図。 本実施例のQ-TOF型質量分析装置において、一つの分析単位中の測定動作と測定準備動作とを実行する期間を示すタイミング図。
 以下、本発明の一実施例であるQ-TOF型質量分析装置について、添付図面を参照して説明する。
 図1は本実施例のQ-TOF型質量分析装置の要部の構成図、図2は分析制御部のブロック構成図、図3は制御動作を説明するためのタイミング図である。
 本実施例のQ-TOF型質量分析装置は多段差動排気系の構成を有しており、チャンバ1内には、略大気圧雰囲気であるイオン化室2と、最も真空度の高い第2分析室6と、イオン化室2から第2分析室6に向かって順に真空度が高くなる、第1中間真空室3、第2中間真空室4、及び第1分析室5が設けられている。
 イオン化室2には、エレクトロスプレイイオン化(ESI)法によるイオン化を行うためのESIスプレー7が設けられ、目的成分(化合物)を含む液体試料がESIスプレー7に供給されると、該スプレー7の先端から帯電液滴が噴霧され、該帯電液滴が分裂し溶媒が蒸発する過程で目的成分由来のイオンが生成される。なお、イオン化法はこれに限らず、大気圧化学イオン化法、大気圧光イオン化法などの他のイオン化法を用いてもよい。
 イオン化室2内で生成された各種イオンは加熱キャピラリ8を通して第1中間真空室3へ送られ、第1中間真空室3内に配置されているアレイ型イオンガイド9により収束されてスキマー10を通して第2中間真空室4へ送られる。さらに、イオンは第2中間真空室4内に配置されている多重極型イオンガイド11により収束されて第1分析室5へ送られる。第1分析室5内には、四重極マスフィルタ12と、多重極型イオンガイド14が内部に配置されたコリジョンセル13とが設けられている。
 試料中の成分由来の各種イオンは四重極マスフィルタ12に導入され、MS/MS分析時には、四重極マスフィルタ12に印加されている電圧に応じた特定の質量電荷比を有するイオンが該四重極マスフィルタ12を通り抜ける。このイオンはプリカーサイオンとしてコリジョンセル13に導入され、コリジョンセル13内に供給されているコリジョンガスとの接触によって解離し各種のプロダクトイオンが生成される。一方、イオン解離を伴わない通常の質量分析(MS1分析)時には、試料成分由来のイオンは四重極マスフィルタ12をほぼそのまま通過して(ただし、実際には通過する質量電荷比範囲は限られる)コリジョンセル13に導入され、コリジョンセル13内に供給されているコリジョンガスとの接触によって、該イオンが有するエネルギが減じられる(つまりはクーリングされる)。
 コリジョンセル13内で試料成分由来のイオン(解離していないイオンや解離により生じたプロダクトイオン)は多重極型イオンガイド14により形成される電場の作用で収束されつつ輸送される。そして、コリジョンセル13から排出されたイオンは、第1分析室5と第2分析室6とに跨って配置されている多数の円盤状電極から成るイオンガイド16により案内されつつ、イオン通過口15を経て第2分析室6内に導入される。第2分析室6内には、イオン射出部である直交加速部17、リフレクタ19が配置された飛行空間18、及びイオン検出器20が設けられており、イオン光軸Cに沿って直交加速部17にX軸方向に導入されたイオンは所定のタイミングでZ軸方向に加速されることで射出される。射出されたイオンは、図1中に2点鎖線で示すように、飛行空間18内を自由飛行したあとリフレクタ19により形成される反射電場で折り返され、再び飛行空間18内を自由飛行してイオン検出器20に到達する。
 イオンが直交加速部17を出発した時点からイオン検出器20に到達するまでの飛行時間は、そのイオンの質量電荷比に依存する。イオン検出器20は入射したイオンの量に応じたイオン強度信号を時々刻々と出力する。該イオン強度信号を受けるデータ処理部30は機能ブロックとして、データ収集部31と、マススペクトル積算処理部32とを含む。データ収集部31はイオン検出器20からイオン強度信号を受けて該信号をデジタル化して蓄積する。マススペクトル積算処理部32は、収集されたデータに基づいて飛行時間スペクトルを作成し、飛行時間を質量電荷比に換算することでマススペクトルを作成する。またマススペクトル積算処理部32は、後述するように複数回実測される各測定で得られた、質量電荷比範囲が限られたマススペクトルを積算することで、より広い質量電荷比範囲のマススペクトルを作成する。なお、ここでいう「測定」とは、1回のイオン射出に対応する所定飛行時間範囲に亘るイオン強度信号の取得のサイクルをいう。
 統括制御部50にはユーザインターフェイスである入力部51や表示部52が接続されており、統括制御部50はこうしたユーザインターフェイスを通した分析条件の設定や分析開始等の指示の受付け、分析条件に従った分析シーケンスに基づく制御情報を分析制御部40に送出するとともに、分析結果や処理結果を表示部52の画面上に表示する。分析制御部40は統括制御部50の下で、分析を実行するために、主として、加熱キャピラリ8、アレイ型イオンガイド9、スキマー10、多重極型イオンガイド11、14、四重極マスフィルタ12、イオンガイド16などの、本発明でいうところのイオン輸送光学素子や、直交加速部17などの各部に印加する電圧を制御する。
 統括制御部50は通常、汎用のパーソナルコンピュータ又はより高性能なワークステーションと呼ばれるコンピュータであり、予めインストールされている専用の制御用ソフトウェアを該コンピュータで実行することにより、その機能が具現化されるものとすることができる。
 図2に示すように、分析制御部40は、基準信号生成部41、電圧制御部42、輸送電圧制御部43、輸送電源部44、射出電圧制御部45、直交加速電源部46などを含む。図2では、輸送電圧制御部43及び輸送電源部44を各一つ示しているが、輸送電圧制御部43及び輸送電源部44は電圧が印加される対象である構成要素に対応してそれぞれ、又は、そうした構成要素を複数まとめたグループに対応してそれぞれ設けられる。
 本実施例のQ-TOF型質量分析装置に特徴的な制御を実施するための機能ブロックとして、基準信号生成部41はトリガ信号生成部411を含み、電圧制御部42は電圧指示部421、トリガ切替指示部422、擬似トリガ生成部423、トリガ選択部424、及び、通信制御部425、を含み、輸送電圧制御部43は通信制御部431及び電圧設定部432を含み、射出電圧制御部45は通信制御部451及び電圧設定部452を含む。
 ここでは、基準信号生成部41、輸送電圧制御部43、及び射出電圧制御部45における上記各機能ブロック、並びに、電圧制御部42おける擬似トリガ生成部423、トリガ選択部424、及び、通信制御部425の各機能ブロックは、PLD(プログラマブルロジックデバイス)つまりはハードウェア回路により構成される。一方、電圧制御部42における電圧指示部421及びトリガ切替指示部422の各機能ブロックは、CPUとその周辺回路(RAM、ROMなど))を中心に構成される。つまり、後者はCPUに内蔵された又は付設された記憶装置に格納されている制御用ソフトウェアをCPUで実行することにより具現化される機能ブロックである。
 次に、本実施例のQ-TOF型質量分析装置における分析動作の一例とその際の特徴的な制御について説明する。
 ここでは上述したCES法による分析を行う場合を例に挙げる。既に述べたように、CES法では、コリジョンセル13でイオンを解離させる際のコリジョンエネルギを複数の段階に変化させつつ所定の質量電荷比範囲の測定を繰り返し、各測定で得られたスペクトルパターンが相違するマススペクトルを積算することで一つの成分に由来する様々なプロダクトイオンが観測されるマススペクトルを作成する。ここでは、説明の都合上、一つの測定により得られたマススペクトルを単にマススペクトルといい、異なるコリジョンエネルギの下の複数の測定により得られたマススペクトルを積算したマススペクトルを積算マススペクトルという。
 図4は一つの積算マススペクトルを取得するための分析サイクル中のタイミング図である。1回の分析サイクル中に複数回(ここではn回)の測定を繰り返し、そのn回の測定においてそれぞれ得られた飛行時間スペクトルデータを積算し、その積算により得られた飛行時間スペクトルから積算マススペクトルを求める。コリジョンエネルギは、四重極マスフィルタ12のロッド電極に印加される直流バイアス電圧と、イオンガイド14のロッド電極に印加される直流バイアス電圧との電圧差により決まる。したがって、1分析サイクル中で測定毎に、コリジョンエネルギを変化させるべく上記電圧差を変化させるように、四重極マスフィルタ12とイオンガイド14の一方又は両方に印加する電圧を切り替える。
 1回の分析サイクル中には測定準備期間が設けられる。測定準備期間中には実際の測定は行われず、その代わりに、測定の際にイオン源から検出器に至るまでのイオン通過経路に生じた、イオンの良好な(換言すれば理想的な)挙動を妨げる要素を除去する又は軽減してイオン通過経路を良好な状態に戻すための処理が実行される。具体的には、こうした処理には、測定後にコリジョンセル13内に残留しているイオンを排除する残留イオン排除操作、及び、四重極マスフィルタ12のロッド電極を保持する構造体の表面などに蓄積している電荷を除去するチャージアップ解消操作、などを含む。
 残留イオン排除操作では例えば、イオンガイド14を構成する複数のロッド電極やコリジョンセル13の入口側若しくは出口側に設けられているレンズ電極に所定の直流電圧を短時間印加することで、コリジョンセル13内に残留しているイオンの移動を促して該イオンをコリジョンセル13内から排除する(特許文献2参照)。一方、チャージアップ解消操作では例えば、四重極マスフィルタ12に含まれる複数のプリロッド電極に所定の直流電圧を短時間印加することで、蓄積されている電荷の移動を促して該電荷を消失させる(特許文献3参照)。したがって、測定準備期間中に実施されるこうした各種の処理の際にも、イオン源から直交加速部までの間に設置されている複数のイオン輸送光学素子の少なくとも一つに印加される電圧の切替えが行われる。
 ユーザが入力部51で所定の分析条件を指定したうえでCES法による分析の実行の指示を行うと、この指示を受けた統括制御部50は指定された分析条件に基づく制御情報を分析制御部40に送り、制御情報に基づく分析の開始を指示する。制御情報には、1分析サイクルの時間、1分析サイクル中の測定の繰り返し周期(1回の測定の時間)などの情報を含む。ここでは一例として、測定の繰り返し周期は2kHzであり、1分析サイクルの時間が10msec、測定準備の時間が1msecであるものとする。
 この場合、基準信号生成部41におけるトリガ信号生成部411はその周期が測定の繰り返し周期の2kHzであるトリガ信号を生成する(図3(a)参照)。このトリガ信号は電圧制御部42及び直交加速電源部46に入力される。1分析サイクル中で測定を実施する期間には、電圧制御部42において電圧指示部421は、与えられた制御情報に基づいて、1回の測定毎に各イオン輸送光学素子や直交加速部17に含まれる各電極に印加される電圧値を通信制御部425に設定する。図3(b)に示すように、トリガ選択部424は入力されたトリガ信号から測定周期に依存する所定の時間だけ遅延したパルス信号を生成し、該信号を選択トリガ信号として輸送電圧制御部43や射出電圧制御部45へ送る。また、電圧制御部42において通信制御部425は、上述したように電圧指示部421から設定された電圧値を含む情報をシリアル通信で送受可能な形式に変換したうえで、選択トリガ信号の発生するタイミングに同期して、つまりはトリガ信号に同期して輸送電圧制御部43や射出電圧制御部45に送出する。
 よく知られているようにシリアル通信では、異なる輸送電圧制御部でそれぞれ受け取るべき情報(電圧制御用情報)に受け取り側を識別する識別情報を付加して順番に送出し、受け取り側でその識別情報を解読することで、その情報が自らに向けて送られたものか否かを判別して必要な情報を選択的に受け取るような方式が採られる。ここでも、電圧制御部42において通信制御部425は、図3(c)に示すように例えばDa、Db、Dc、Ddの四つの電圧制御用情報を順番に送出し、複数の輸送電圧制御部43や射出電圧制御部45における通信制御部431、451は付加されている識別情報を用いて、それぞれ四つの電圧制御用情報のうちの一つを選択して取り込む。これにより、一つの選択トリガ信号と次の選択トリガ信号との間の期間に、複数の輸送電圧制御部43や射出電圧制御部45において電圧を設定するのに必要な電圧制御用情報を送受することができる。
 輸送電圧制御部43や射出電圧制御部45における電圧設定部432、452は、通信制御部431、451が受け取った電圧制御用情報に示される電圧値がその通信の直後の選択トリガ信号のタイミングで実際の電圧に反映されるように電圧の設定値を変更する。そして、この設定値の変更を受けて輸送電源部44や直交加速電源部46は出力する電圧を切り替える(図3(e)参照)。したがって、測定実行時には選択トリガ信号のタイミングでイオンガイド等に印加される電圧が切り替わる。
 上述したようにCES法による分析時には、1回の測定毎にコリジョンエネルギを段階的に変化させるため、四重極マスフィルタ12のロッド電極に印加される直流バイアス電圧と、イオンガイド14のロッド電極に印加される直流バイアス電圧とのいずれか一方又は両方を測定毎に変化させる。この直流バイアス電圧の切替えも、上述したような電圧制御部42から複数の輸送電圧制御部43の一つへの電圧制御情報の送受、及び受け取った電圧制御情報に基づく電圧設定値の変更によって実施される。
 こうして一つの分析サイクル中のn回の測定では、その測定毎にコリジョンセル13内に導入されるイオンが有するコリジョンエネルギが相違し、そのためにコリジョンセル13内でコリジョンガスに接触したイオンは異なる態様で解離する。そのため、プリカーサイオンの質量電荷比が同一であっても、生成されるプロダクトイオンが相違する。その結果、測定毎にデータ収集部31で収集されるデータに基づく飛行時間スペクトルのパターンが相違する。n回の測定が終了したn個の飛行時間スペクトルが得られると、マススペクトル積算処理部32はデータを積算して求めた飛行時間スペクトルから積算マススペクトルを作成する。
 一方、n回の測定が終了して測定準備期間に入ると、擬似トリガ生成部423は測定周期に比べて短い所定の周期の擬似トリガ信号を生成し、電圧制御部42においてトリガ切替指示部422はこの擬似トリガ信号が選択トリガ信号として出力されるようにトリガ選択部424を切り替える(図3(e)参照)。この擬似トリガ信号の周期は測定周期に対して有意に短いものでないと意味がないから、例えば測定周期が2kHzであるとき擬似トリガ信号の周期を例えば10kHzとするとよい。
 測定準備期間中、電圧制御部42において電圧指示部421は残留イオン排除操作及びチャージアップ解消操作のために四重極マスフィルタ12やイオンガイド14等に印加する電圧を所定の手順で切り替えるように、所定のタイミングで電圧値を通信制御部425に設定する。このとき、通信制御部425は上述したように電圧指示部421から設定された電圧値を含む情報をシリアル通信で送受可能な形式に変換したうえで、選択トリガ信号の発生するタイミングに同期して、つまりは擬似トリガ信号に同期して輸送電圧制御部43に送出する(図3(f)参照)。即ち、このときには電圧制御部42から輸送電圧制御部43への電圧制御用情報の送受の周期(通信周期)は10kHzとなり、測定動作中における2kHzの通信周期(測定周期と同じ)の1/5(周波数は5倍)になる。
 輸送電圧制御部43における電圧設定部432は、測定中と同様に、通信制御部431が受け取った電圧制御用情報に示される電圧値がその通信の直後の選択トリガ信号(擬似トリガ信号)のタイミングで実際の電圧に反映されるように電圧の設定値を変更する(図3(g)参照)。そして、この設定値の変更を受けて輸送電源部44は出力する電圧を切り替える。したがって、この測定準備期間中には擬似トリガ信号のタイミングで四重極マスフィルタ12やイオンガイド14等に印加される電圧が切り替わる。そのため、電圧の切り替わりが測定中に比べて短い時間間隔で、つまりは頻繁に行われるので、残留イオン排除操作及びチャージアップ解消操作を短時間で行うことができ、例えば1msecのような決められた測定準備期間中に確実に実行し、さらにそうした処理の実行後に、次の分析サイクルの最初の測定に必要な電圧に静定させるのに十分な時間的余裕も確保することができる。
 以上のように本実施例のTOF型質量分析装置では、測定時には測定周期と同じ通信周期で電圧制御用情報を電圧制御部42から輸送電圧制御部43にシリアル通信により送り、同じ周期でその電圧制御用情報で示される電圧の設定値を実際の電圧に反映させる。一方、残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作を行う測定準備期間中には、測定周期よりも短い通信周期で電圧制御用情報を電圧制御部42から輸送電圧制御部43にシリアル通信により送り、該通信周期でその電圧制御用情報で示される電圧の設定値を実際の電圧に反映させることができる。
 例えば、測定準備期間中にも測定周期と同じ通信周期でしか電圧の切替えができないとすると、測定周期が2kHzである場合、電圧制御部42から輸送電圧制御部43へと電圧制御用情報を送出してそれが実際の電圧に反映されるまで0.5msec掛かることになる。また、一般に、電圧指示部421を機能ブロックとして含むCPUと通信制御部425を機能ブロックとして含むPLDとの間での信号の送受は非同期であるため、電圧指示部421が電圧の設定値を変更してからそれが実際の電圧に反映されるまでに要する時間は、最大で2周期分、つまりは1msecになる可能性がある。そうなると、測定準備期間が1msecでは残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作を実行する時間が確保できない。
 それに対し、本実施例のQ-TOF型質量分析装置では、測定準備期間には通信周期が10kHzになるので、電圧指示部421を機能ブロックとして含むCPUと通信制御部425を機能ブロックとして含むPLDとの間での信号の送受を非同期としても、電圧指示部421が電圧の設定値を変更してからそれが実際の電圧に反映されるまでに要する時間は、最大でも0.2msecに収まる。これにより、測定準備期間を1msecとした場合、少なくとも0.8msecの時間を残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作を実行する時間に充当することができるので、残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作を確実に実行することができる。
 なお、上述した数値はあくまでも一例であり、本発明はこれに限るものではない。
 また、測定準備期間に実行する処理は、文献に例示された残留イオン排除操作やチャージアップ解消操作に限るものではなく、また残留イオン排除やチャージアップ解消を目的とした場合でもそれら文献に記載の手順や処理に限るものではない。
 さらにまた、上記実施例はいずれも本発明の一例であるから、上記記載以外の点について、本発明の趣旨の範囲で適宜に変形、追加、修正を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
1…チャンバ
2…イオン化室
3…第1中間真空室
4…第2中間真空室
5…第1分析室
6…第2分析室
7…ESIスプレー
8…加熱キャピラリ
9…アレイ型イオンガイド
10…スキマー
11、14…多重極型イオンガイド
12…四重極マスフィルタ
13…コリジョンセル
15…イオン通過口
16…イオンガイド
17…直交加速部
18…飛行空間
19…リフレクタ
20…イオン検出器
30…データ処理部
31…データ収集部
32…マススペクトル積算処理部
40…分析制御部
41…基準信号生成部
411…トリガ信号生成部
42…電圧制御部
421…電圧指示部
422…トリガ切替指示部
423…擬似トリガ生成部
424…トリガ選択部
425、431、451…通信制御部
43…輸送電圧制御部
432、452…電圧設定部
44…輸送電源部
45…射出電圧制御部
46…直交加速電源部
50…統括制御部
51…入力部
52…表示部
C…イオン光軸

Claims (3)

  1.  試料成分をイオン化するイオン源と、該イオン源で生成されたイオン又はその生成されたイオンから派生した別のイオンを飛行空間に射出するイオン射出部を含む飛行時間型質量分析部と、前記イオン源と前記イオン射出部との間に配設された一以上のイオン輸送光学素子と、を具備する飛行時間型質量分析装置であって、前記飛行時間型質量分析部における複数回の測定動作と前記一以上のイオン輸送光学素子の少なくともいずれか一つへ所定の電圧を印加することでイオン通過経路の状態を正常化する測定準備動作と、含む分析単位を繰り返し実施する飛行時間型質量分析装置において、
     a)前記イオン射出部からイオンを射出する動作のための周期的なトリガ信号を生成するトリガ信号生成部と、
     b)前記トリガ信号の周期よりも短い周期である擬似トリガ信号を生成する擬似トリガ信号生成部と、
     c)前記トリガ信号に同期して前記イオン射出部からイオンを射出させるように該イオン射出部に印加する電圧を発生する射出電圧発生部と、
     d)一つの分析単位の期間の中で、測定動作期間中には前記トリガ信号に同期したタイミングで電圧制御用情報を後記電圧発生部に送出する一方、測定準備動作期間中の少なくとも一部期間には、前記擬似トリガ信号に同期したタイミングで電圧制御用情報を後記電圧発生部に送出する電圧制御部と、
     e)前記電圧制御用情報が前記トリガ信号に同期したタイミングで送られて来たときに該電圧制御用情報に基づく電圧が前記トリガ信号に同期して、又、前記電圧制御用情報が前記擬似トリガ信号に同期したタイミングで送られて来たときに該電圧制御用情報に基づく電圧が前記擬似トリガ信号に同期して、前記一以上のイオン輸送光学素子にそれぞれ印加されるように各電圧を発生する輸送電圧発生部と、
     を備えることを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
  2.  請求項1に記載の飛行時間型質量分析装置であって、
     前記電圧制御部と前記輸送電圧発生部との間の電圧制御用情報の送受はシリアル通信により行うことを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
  3.  請求項1に記載の飛行時間型質量分析装置であって、
     前記電圧制御部は、前記擬似トリガ信号又は前記トリガ信号を選択的に前記輸送電圧発生部に送出するトリガ信号選択部と、測定準備期間の少なくとも一部期間中に前記擬似トリガ信号が選択されるように前記トリガ信号選択部の選択動作を切り替える切替制御部と、を含むことを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
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