JP2003123685A - 質量分析装置およびこれを用いる計測システム - Google Patents

質量分析装置およびこれを用いる計測システム

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JP2003123685A JP2001312118A JP2001312118A JP2003123685A JP 2003123685 A JP2003123685 A JP 2003123685A JP 2001312118 A JP2001312118 A JP 2001312118A JP 2001312118 A JP2001312118 A JP 2001312118A JP 2003123685 A JP2003123685 A JP 2003123685A
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    • H01J49/424Three-dimensional ion traps, i.e. comprising end-cap and ring electrodes

Abstract

(57)【要約】 【課題】実用的なプロテオーム解析用質量分析装置を提
供する。 【解決手段】直交加速型イオントラップ結合飛行時間型
質量分析計において、イオントラップから射出されたイ
オンの速度分布を縮小する手段を設けることにより、一
度に分析できる質量対電荷比範囲を拡大する。 【効果】プロテオーム解析におけるタンパク同定の効率
が向上される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオントラップを
結合した飛行時間型質量分析計、特にプロテオーム解析
用の質量分析計に関する。
【0002】
【従来の技術】プロテオーム解析の分野では、細胞から
抽出したタンパク混合物を消化酵素により分解し、得ら
れたペプチド断片を液体クロマトグラフで分離した後、
質量分析計内において1種類のペプチドを選定してこれ
を衝突誘起解離(CID)により分解し、分解生成物の
質量スペクトルから各断片の分子量を決定し、ゲノムデ
ータベースと照合して元のタンパクを同定する、いわゆ
るショットガン法が広く行われている。質量分析計内部
で1種類のイオンを選定して分解し、分解生成物を質量
分析する手法は一般にMS/MS分析と呼ばれる。質量
分析計の種類によってはMS/MS分析で生じる分解生
成物のうちの1種類を選定してこれをさらに分解して質
量分析することが可能である。このようなシーケンスを
n回繰り返すことも可能であり、一般にMSn分析と呼
ばれる。四重極イオントラップ型質量分析計(ITM
S)はn=3以上のMSn分析が可能であり、またイオ
ントラップにイオンを溜め込んでからCIDを行うため
高感度かつ高効率であるという特長がある。しかしプロ
テオーム解析では3000程度までの質量対電荷比範囲
と5000程度以上の質量分解能が望まれるのに対し、
イオントラップ型質量分析計は質量対電荷比範囲および
質量分解能が通常いずれも2000程度であり、さらに
質量精度も低いために適用範囲に限界があり、タンパク
の同定効率が低い。公知例1(B.M.Chien,S.M.Michael
and D.M.Lubman,Rapid Commun.Mass Spectrom.7(1993)8
37.)には、四重極イオントラップと飛行時間型質量分
析計(TOFMS)とを同軸に結合した質量分析装置が
開示されている。本装置を用いればn=3以上のMSn
分析を、高質量対電荷比範囲で高質量精度かつ高質量分
解能のTOFMSを用いて行うことが可能である。しか
しながら、本装置ではイオントラップとTOFMSとが
同軸に結合されており、イオントラップがTOFMSの
加速部を兼ねているため、加速途中でイオンとCID用
の中性ガスとの衝突が頻発する。そのためイオンが散乱
し、結果的に高分解能を得ることが困難である。加速電
圧を高くすればイオンを短時間で射出できるため散乱が
減少し分解能は改善されるが、衝突エネルギーが大きく
なるためにイオンが分解し易くなる問題がある。加速途
中で分解されたイオンはケミカルノイズとなり検出下限
の低下を招く。公知例2(U.S.Patent 6011259)に開示
された質量分析装置では、多極イオンガイド中でCID
を行い、イオンガイドからイオンを排出して直交加速型
のTOFMSにより分析が行われる。直交加速部は高真
空部に配置可能なため、加速途中での中性ガスとの衝突
は殆ど無視できる。一般に多極イオンガイドでのCID
効率はイオントラップに比べて低いが、イオンガイドを
2次元イオントラップ(またはリニアトラップと呼ばれ
る)として機能させることにより、CIDの効率をある
程度向上できる。しかし、イオンガイドの軸方向に関す
るイオンの空間分布およびエネルギー分布が大きいた
め、加速されたイオンが発散し、結果的に検出感度が低
い問題があった。また四重極イオントラップとは異な
り、リニアトラップではn=3以上のMSnが不可能で
ある。
【0003】公知例3(C. Marinach, A. Brunot, C. B
eaugrand, G. Bolbach, J. -C. Tabet, Proceedings of
the 49th ASMS Conference on Mass Spectrometry and
Allied Topics, Chicago, Illinois, May 27-31,200
1)には四重極イオントラップとTOFMSとを非同軸
に結合した質量分析装置が開示されている。本装置で
は、イオントラップからイオンを一旦射出した後、イオ
ントラップの軸とは直角方向にイオンを加速してTOF
MS分析する。本装置では、イオントラップの中心部に
空間的に収束したイオンを、イオントラップから直交加
速部まで輸送する間に軸方向に関してできるだけ空間的
に分散させて実質的に連続イオン流を形成させる一方
で、加速電圧パルスを一定周期で連続的に印加して多数
回TOFMS分析する。イオントラップ内部で空間的・
エネルギー的に収束されたイオンを連続イオン流に変換
しているために、結果的に公知例2の装置と同様の問題
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の通り、従来の質
量分析装置においては、広い質量対電荷比範囲および高
い質量分解能と、十分な検出感度とを両立することが難
しいという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、イオントラ
ップと直交加速型のTOFMSを組み合わせて質量分析
装置を構成することにより課題を解決する。本発明に係
る質量分析装置で、イオントラップから射出されたイオ
ンを直交加速型部へ輸送し、イオンの進行方向に対して
横方向に加速電圧を印可する。本発明では、イオントラ
ップからイオンを射出してから加速電圧パルスを印加す
るまでの時間を所定値に設定することにより質量対電荷
比範囲を制御する。イオントラップからイオンを射出す
る手段として、イオン蓄積用のRF電圧の印加を停止し
てからイオントラップ内部に加速電場を形成してもよ
い。RF電圧を印加したままで加速電場を形成すると、
イオントラップ内部でのイオンの空間分布、イオントラ
ップ内部でのイオンの運動エネルギー分布、および中性
ガスとの衝突散乱に起因する加速領域でのイオンの空間
的分散が増大するが、本方法を用いればそのような増大
効果を生じない。イオントラップ内部でイオンはある程
度の空間分布をもつため、上述したイオン射出手段を設
けた場合であっても、イオンの初期位置の違いによって
イオンが射出される際の初期電位が異なる。出口から遠
い側のイオンは出口に近い側のイオンよりも遅れて射出
されるが、その速度は出口に近い側のイオンよりも大き
いためにある位置でこれを追い越す。この位置は空間収
束位置と呼ばれる。イオントラップ出口から直交加速部
までの間にイオンの進行方向にイオンを加速するための
電場を形成しておくことにより、良く知られた多段加速
の原理によって空間収束位置を調整することができる。
この原理により空間収束位置を最適化することにより、
加速領域端部に存在するイオンの検出効率を向上するこ
とができる。
【0006】また、イオントラップから直交加速部へイ
オンを輸送する間に、イオンの速度分布を小さくする手
段を設けても良い。該イオンの速度分布を小さくする手
段はイオントラップ内部に設けても良いし、外部に設け
ても良い。イオントラップから射出されたイオンはその
質量数対電荷比(m/z)に応じた時間差を生じて直交
加速部に到達するが、直交加速部で加速されるイオン、
即ち検出器に送り出されるイオンは加速電圧が印加され
る時点において加速領域内に存在するイオンのみであ
る。つまり、イオントラップに蓄積されるイオンの質量
対電荷比範囲は、直交加速部の長さや検出器の長さ等に
より制限を受け、従って、一度に分析可能な質量対電荷
比範囲に物理的な制約がある。直交加速部を長くするこ
とによっても質量対電荷比範囲を拡大できるが、加速領
域内でのイオンビームの広がりが大きくなり、全領域に
渡って高分解能を実現することが困難になる。また加速
領域の長さに対応して検出器を大型化する必要がある
が、検出器は高価であり価格のサイズ依存性も大きい。
よって、速度分布幅を小さくする手段を設けることによ
り、イオントラップに蓄積される1回のイオン蓄積で分
析可能な質量対電荷比範囲を拡大することができる。こ
のような質量対電荷比範囲を拡大は、特にプロテオーム
解析において有用である。イオンの速度分布を小さくす
る手段の具体例としては、(1)イオントラップからイ
オンが射出されるまでの間にイオントラップ内部の加速
電場を大きくするか、または(2)イオントラップから
イオンが射出された後にイオントラップ出口と直交加速
部入口の間またはその一部の領域の電場を変化させる、
ことにより軸方向のイオンの速度分布を縮小する、とい
った手段がある。また、イオンの速度分布を小さくする
以外の質量対電荷比範囲を拡大する手段としては、
(3)分析したい質量対電荷比範囲を複数に分割し、各
領域を順次分析してデータをつなぎ合わせる、(4)イ
オントラップに蓄積したイオンのうち、低質量対電荷比
範囲のイオンに関してはイオントラップ型質量分析法を
用いて分析し、残りのイオンに関しては直交加速型TO
FMSにより分析する等の手法が考えられ、イオントラ
ップおよび直交加速型のTOFMSと組み合わせること
により、更に質量対電荷比範囲を拡大することが可能で
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は本発明の質量
分析装置およびこれを用いた計測システムの構成を示
す。本装置および計測システムについてプロテオーム解
析を例にして説明する。本解析例はゲノム解読が完了し
た生物種に関するプロテオーム解析例であり、いわゆる
ショットガン法と呼ばれるものである。ショットガン法
では、タンパクの部分断片の分子量を質量分析法により
決定し、ゲノム塩基配列から翻訳されるアミノ酸配列デ
ータベースと照合することにより元のタンパクを同定す
る。まず、細胞から抽出したタンパク混合物を消化酵素
等により分解してペプチド混合物を生成する。生成した
ペプチド混合物を含む試料溶液を液体クロマトグラフ
(LC)60のインジェクタに装填し、LC流路に注入
する。試料中のペプチド混合物は分離カラムを通過する
間に分子量に応じて分離し、試料注入後数分程度から数
時間程度にわたって順次LC流路端に接続されたエレク
トロスプレー(ESI)イオン源1に到達する。なお、
イオン源はESIに限定されない。イオン源は常時動作
状態にありイオン源に到達したペプチド断片から順にイ
オン化される。生成したイオンは細孔2を通って質量分
析計内に導入され、ゲート電極4を通過して、第一の真
空部内に設けられたイオントラップ5に入射される。5
1,52はゲート電極に接続された電源である。イオン
トラップはリング電極15と2個のエンドキャップ電極
16および17で構成される。リング電極15には直流
電源43および高周波電源が、エンドキャップ電極1
6,17には直流電源41、42,44,45がスイッ
チ48を介して接続されており、スイッチ48のオン・
オフのタイミングは制御装置14により制御される。図
1にはガス供給管6が図示されているが、原理的には不
要である。イオンを溜め込む際にはリング電極に高周波
電圧を印加し、2個のエンドキャップ電極は接地電位と
する。これによりイオントラップ内部に四重極電場が形
成され、入射するイオンのうち高周波電圧の振幅に対応
する質量数対電荷比(m/z)以上のイオンを捕捉する
ことができる。このようにして1〜100ms程度の間
イオンを溜め込んだ後、ゲート電極の電圧を変化させて
イオンの入射を止める。この状態で0〜10ms程度の
間、捕捉したイオンを安定化させる。次にリング電極へ
の高周波電圧の印加を停止し、直後にリング電極および
2個のエンドキャップ電極に0〜100V程度の直流電
圧(立ち上がり10〜100ns程度)を印加してイオ
ントラップ内部に加速電場を形成する。加速されたイオ
ンはイオントラップから排出され、接地電位であるピン
ホール7を通過する。ピンホールを通過した後のイオン
トラップの軸方向に関する運動エネルギーはイオントラ
ップ中心部の電位Vtrapで決まり、イオンの質量数には
依存しない。ピンホールを通過したイオンはM/z・v2
=2eVtrapで決まる速度vで飛行し直交加速部18を
通過する。ここでMはイオンの質量、zはイオンの価
数、eは電気素量である。従ってm/zの小さいイオン
ほど早く加速部に到達する。直交加速部18は2枚の平
行平板電極9および10で構成され、第二の真空部8内
に設けられている。直交加速部18にイオンが充填され
る間、2枚の電極は接地電位であり、イオンが充填され
た時点で加速電極9に高電圧パルス(立ち上がり10〜
100ns)を印加する。電極10はイオンを通過させ
るためにメッシュ状であるが、外周部は板状であり、全
体の外形は電極9とほぼ等しい。そのため加速電極9に
加速電圧が印加された後に直交加速部に進入するイオン
は直ちに加速されて電極10の外周部に衝突し検出器に
は到達しない。電極10のメッシュ部を通過したイオン
は無電場のドリフト空間11を飛行してリフレクトロン
12に入射し、リフレクトロン内部で反転して再びドリ
フト空間を飛行してMCP検出器13に入射する。リフ
レクトロンの使用により直交加速部におけるイオンの空
間拡がり(加速方向に関する)に起因する時間拡がりが
収束されて分解能が向上する利点と装置が小型化する利
点がある。直交加速部を二段の加速電場に分割し、いわ
ゆる二段加速法の原理を用いて空間収束位置を調整する
ことにより、リフレクトロンによる収束効果を最適化で
きる。ドリフト空間に入射したイオンの飛行方向は加速
電場の方向に対してある角度αをもつ。イオンの飛行角
度αは、Vtrapと直交加速部内での初期電位Vaccとの
比で決まりm/zには依存しない。従って加速された全
イオンを検出するために検出器は加速領域の長さと同等
以上のものが使用される。VtrapおよびVaccの大きさ
は、例えばそれぞれ20Vおよび7.5kVであり、こ
のときα=約3度である。このとき、静電レンズ32を
用いてイオン軌道を収束させると検出器を小型化でき
る。同時に、イオントラップ出口とピンホールとの間に
静電レンズ30を配置することにより、ピンホールを通
過するイオン量を増加して検出感度を向上できると同時
に、イオンビームの拡がりを抑えることができるため分
解能が向上する。制御部14は、スイッチ48、49お
よび52を切り替えることにより、ゲート電極、リング
電極、エンドキャップ電極、直交加速部への印加電圧の
大きさおよびタイミングを制御する。イオントラップか
らイオンを射出してから直交加速部にパルス電圧を印加
するまでの時間は、制御部14内に設けられた遅延回路
により制御される。遅延時間と検出されるイオンのm/
z範囲との関係は、イオントラップから直交加速部まで
の電極配置とイオントラップから直交加速部までイオン
を輸送するときの各電極電圧とによって定まる。従って
検出すべきイオンのm/z範囲に応じて、予め遅延時間
が決定される。制御部62は、制御部14の更に上位の
制御装置であり、検出部の測定開始のタイミングや制御
部14による直交加速部の動作制御などを連携させる。
図2は通常のMS分析を行う場合の各電極に印加する電
圧シーケンスを示す。イオントラップからイオンを射出
した後にはイオントラップを構成する各電極の電圧を、
加速電場を形成するための直流電圧から、四重極電場を
形成するための電圧に切り替える。その直後(1μs程
度後)にゲート電圧を変化させてイオントラップへのイ
オンの注入を再開する。その後、直交加速部へ加速電圧
パルスを印加する。加速電圧パルスのパルス幅は加速領
域に存在するイオンが全てドリフト空間に入射するまで
の時間よりもやや長めに設定される。この時間は加速領
域に存在するイオンの質量対電荷比範囲に依存する。こ
の質量対電荷比範囲(以下、マスウィンドウ)はイオン
トラップ内部に加速電場を形成した直後から加速電圧パ
ルスを印加するまでの時間(図中のTacc)に依存す
る。マスウィンドウは測定者が決定しコンピュータのキ
ーボードから入力する。マスウィンドウの最大値Mmax
と最小値Mminとの比Mmax/MminはVtrapに依存せず
一定である。従って測定者はMmin(またはMmax)のみ
を入力すればよい。あるいはパソコンの画面上などに予
め適当なマスウィンドウを複数用意しておき、測定者が
選択する方式でもよい。加速パルスの印加タイミングお
よび加速パルス幅はソフトウェアにより自動的に計算さ
れる。通常、マススペクトル分析は10〜1000回程
度繰り返し行い積算スペクトルを求める。次に、このよ
うにして得られたMSスペクトルのうちから最も強度の
強いピークを選定しMS/MS分析を行う。この選定は
ソフトウェアにより自動で行われる。MS/MS分析で
は先ず、MS分析の場合と同様にしてイオントラップに
イオンを蓄積する。次に選定したピークに対応するイオ
ン(これを親イオンと呼ぶ)以外のイオンをイオントラ
ップから排除し、親イオンをCIDにより分解する。親
イオンが分解して生成される断片イオン(これを娘イオ
ンと呼ぶ)の全部または一部はイオントラップ内部に捕
捉・蓄積される。次に、図2と同様のシーケンスを用い
て娘イオンをイオントラップから射出してTOFMS分
析する。以上のシーケンスを通常は10〜100回程度
繰り返し、得られたMS/MSスペクトルデータを記録
媒体に保存する。試料溶液の分析が完了した後、得られ
たMS/MSスペクトルを積算し娘イオンの分子量を計
算する。ESI法では特に多価イオンが生成されやすい
ため、まずイオンの価数を決定する必要がある。タンパ
クは炭素を多数含むため、断片イオンの価数は炭素安定
同位体によるアイソトープピークの間隔から決定でき
る。次にアイソトープピークの強度比と価数から娘イオ
ンの平均分子量を求める。得られた分子量をデータベー
スと照合し元のタンパクを同定する。次に、MSスペク
トルのうちから2番目に強度の強いピークを選定し、同
様にしてMS/MS分析を行う。以下、n番目に強度の
強いピークのMS/MS分析までを行う。nは通常1〜
5程度で予め測定者が設定する。試料溶液の分析が完了
するまでの間、質量分析計では以上の一連の測定を繰り
返し行う。通常、1回のMSスペクトル測定および1回
のMS/MSスペクトル測定にはそれぞれ0.1〜数秒
間を費やし、一連の測定では合計で数秒から十数秒を要
する。これに対しLCから溶出する各ペプチド断片はそ
れぞれ数十秒〜数分にわたって質量分析計に導入され
る。従って、1種類のペプチド断片について数回から数
十回の一連の測定が繰り返される。図3に、本発明の質
量分析計に適した四重極イオントラップの構成を示す。
本イオントラップは4枚の平行平板電極21〜24で構
成され、両端の2枚はエンドキャップ電極21および2
4、中間の2枚はリング電極22および23である。イ
オンを蓄積する場合には2枚のリング電極22および2
3には振幅、周波数、位相が同一の高周波電圧を印加
し、2枚のエンドキャップ電極は接地する。イオンを射
出する場合には4枚の電極に適当な直流電圧を印加して
加速電場を形成する。平板型の四重極イオントラップを
用いると均一な加速電場を形成できるため、(1)イオ
ンビームの拡がりが小さい、(2)二段加速による空間
収束位置の制御が容易であり、(3)空間収束効果も良
好である利点がある。二段加速による空間収束位置を検
出位置またはその近傍に設定することにより、検出面内
でのイオンの拡がりが低減し、質量対電荷比範囲端部で
の検出感度の低下を低減できる。親イオン以外の不要イ
オンをイオントラップから排除するための手段としては
共鳴放出が用いられる。共鳴放出では一対のエンドキャ
ップ電極間に周波数fの交流電圧を印加する。このとき
周波数fに対応するm/zを有するイオンの軌道は急速
に拡大しイオントラップから排除される。この周波数f
を親イオンのm/zに対応する周波数f0の近傍を除く
所定の周波数領域で走査することにより、親イオン以外
のイオンはイオントラップから排除される。この共鳴放
出は、イオントラップへのイオンの捕捉・蓄積と同時に
行うこともできる。この場合、イオン蓄積と不要イオン
の排除とを同時に行うため、分析の繰り返し周期が短く
なり結果的に感度が向上する。周波数fを走査するので
はなく、周波数f0およびその近傍を除く所望の周波数
成分を重畳して同時に印加することによっても、不要イ
オンを排除することが可能である。この方式を用いれば
周波数の走査が不要であるため、不要イオンを排除する
のに必要な時間を短縮できる利点がある。不要イオンを
排除する方法としては、他にリング電極に直流電圧と高
周波電圧を重畳させる方法などを用いることができる
が、電圧操作が煩雑であり、共鳴放出を用いる方法のほ
うが実用的である。図4に、イオンの速度分布を縮小可
能なイオントラップ制御方法の一例を示す。イオントラ
ップにイオンを蓄積した後、高周波電圧の印加を停止
し、次に2個のエンドキャップ電極およびリング電極に
直流電圧を印加してイオントラップ内部に加速電場を形
成する。このとき各電極電圧を接地電位から徐々に変化
させることにより、加速電場の傾斜を増加させる。電極
電圧の徐々に変化することは、直流電源に備えられた電
圧走査回路により行なう。電圧走査回路は最大電圧値
(絶対値)および最大電圧値に到達するまでの時間を設
定することにより、任意の電圧走査を実現するものであ
る。一定の加速電場でイオンを射出する場合には、イオ
ントラップから射出されたイオンの運動エネルギーは一
定である。射出されたイオンの速度vは、v=√(2・
z/M・eV)で決まる。ここでMはイオンの質量、V
はイオントラップ中心部の電位である。すなわち加速電
場を増加させた場合には、射出されたイオンの運動エネ
ルギーはm/zが大きいほど大きい。すなわちm/zが大
きいほど上記速度式におけるVが大きい。加速電場の増
加量および増加速度を適切に設定することにより、1度
に分析できる質量対電荷比範囲を拡大すると同時に、検
出器を小型化することができる。図5に、(a)加速電
場を増加しない場合および(b)加速電場を適切に増加
させた場合におけるイオン軌道の模式図を示す。同様の
効果は加速電場を段階的に増加することによっても実現
できる。図6は、加速電場をステップ状に変化させるイ
オントラップ制御方法を示す。ステップ状に加速電場を
増加する方法ではターンアラウンドタイムによるイオン
の空間広がりを抑えることができる利点がある。図7
に、イオンの速度分布を縮小可能な装置構成と制御方法
の一例を示す。イオントラップ5と直交加速部18との
間に電極65が配置されている。電極65は、通常はイ
オントラップ出口側との間に減速電場が形成されるよう
な電位に設定されている。リング電極へのRF電圧の印
加を停止し、イオントラップ内部に加速電場を形成して
イオントラップに蓄積したイオンを射出する。射出した
イオンが減速電場を通過する最中に電極65の電位を変
化させ、図に示した様に(a)減速電場の傾斜を減少させ
る、(b)減速電場を消滅させる、あるいは(c)加速電場を
形成する。減速電場の変化量および変化のタイミングを
最適化することにより図5に示した効果と同様の効果を
実現できる。最適条件は定式化されて計測ソフトウェア
に書き込まれており、測定者は最低質量(または最高質
量)を指定するだけでよい。図8は、本方法による質量
対電荷比範囲拡大効果に関する計算結果の一例を示す。
電極構成および電圧制御方法は図中(a)に示した通り
である。イオントラップとしては平板型を用い、空間収
束位置を最適化するための多段加速法を用いている。多
段加速部の出口の後段に電極を配置し、多段加速部出口
(接地電位)と電極との間に減速電場を形成し、イオン
が通過する途中のあるタイミングで電極を接地電位に変
化して減速電場を消滅させた。図中(b)は本方法を用
いた場合、(c)は本方法を用いない場合、すなわち電
極が常時接地電位である場合の計算結果である。各図の
第一の縦軸は直交加速部に加速パルスを印加するタイミ
ングにおけるイオンの位置を示す。ここで位置0mmは
加速部の入口、位置50mmは加速部の出口に対応す
る。図から、本方法を用いる場合には、加速パルス印加
の時点でm/z500〜3100のイオンが加速領域に
存在することがわかる。最高質量と最低質量の比(Mma
x/Mmin)は6.2である。一方、本方法を用いない場
合には加速領域に存在するイオンはm/z600〜16
00であり、Mmax/Mmin=2.7である。すなわちマ
スウィンドウは約2.3倍に拡大される。各図の第二の
縦軸は直交加速部におけるイオンの運動エネルギーを示
す。本計算によって得られた位置および運動エネルギー
を初期条件としたときのTOF部におけるイオン軌道
を、イオン軌道解析ソフト「SIMION」を用いて計算
したところ、本方法を用いる場合には、検出器の検出面
におけるイオンの空間分布は13mm以内に収まること
がわかった。本方法を用いない場合の検出面における空
間分布は、前述したように加速領域の長さに等しく50
mmであるので、検出器を1/3程度に小型化できる。
本方法の代案として、イオントラップ出口側エンドキャ
ップと電極との間をイオンが通過する最中に出口側エン
ドキャップ電極の電位を変化させる方法を用いても同様
の効果を得ることが可能である。あるいは出口側エンド
キャップと電極の電位を両方変化させても良い。要する
に両電極間を飛行するイオンのうち先行するイオンと後
続するイオンの運動エネルギーの比が小さくなるように
両電極間の電場を変化させればよい。ただし、イオンビ
ームの広がりを低減するには、後続イオンを加速させる
よりも先行イオンを減速させる方法の方が好ましい。本
方法は、リニアトラップ(2次元イオントラップ)を用
いる直交加速型TOFMSにおいても有効である。また
イオンの速度分布を縮小する手段としては、電場以外に
磁場を用いることも可能である。イオントラップからイ
オンを射出する手段として、イオン蓄積用のRF電圧の
印加を停止してからイオントラップ内部に加速電場を形
成する方法を用いる。RF電圧を印加したままで加速電
場を形成すると、イオントラップ内部でのイオンの空間
分布、イオントラップ内部でのイオンの運動エネルギー
分布、および中性ガスとの衝突散乱に起因する加速領域
でのイオンの空間的分散が増大するが、本方法を用いれ
ばそのような増大効果を生じない。
【0008】イオントラップ内部でイオンはある程度の
空間分布をもつため、上述したイオン射出手段を設けた
場合であっても、イオンの初期位置の違いによってイオ
ンが射出される際の初期電位が異なる。出口から遠い側
のイオンは出口に近い側のイオンよりも遅れて射出され
るが、その速度は出口に近い側のイオンよりも大きいた
めにある位置でこれを追い越す。この位置は空間収束位
置と呼ばれる。イオントラップ出口から直交加速部まで
の間にイオンの進行方向にイオンを加速するための電場
を形成しておくことにより、良く知られた多段加速の原
理によって空間収束位置を調整することができる。この
原理により空間収束位置を最適化することにより、加速
領域端部に存在するイオンの検出効率を向上することが
できる。 (実施例2)図9は、本発明のセグメント方式による分
析シーケンスの一例を示す。セグメント方式では分析し
たい質量対電荷比範囲を数度に分けて分析する。ここで
はMmax/Mmin=2の装置を用いてm/z300〜30
00までを分析する場合について例示した。この場合、
全質量対電荷比範囲を300〜600(マスウィンドウ
1)、550〜1100(マスウィンドウ2)、100
0〜2000(マスウィンドウ3)、1600〜320
0(マスウィンドウ4)に分割する。マスウィンドウ端
部における感度低下を考慮して各マスウィンドウの端部
は適当な量だけ重ね合わされる。質量スペクトルをつな
ぎ合わせる際には、重畳する質量領域については各ウィ
ンドウのスペクトルのうちで強度の大きい方を採用す
る。まずイオントラップにイオンを蓄積した後、イオン
トラップからイオンを射出し、加速パルスを印加してマ
スウィンドウ1を分析する。引き続いて第二の加速パル
スを印加してマスウィンドウ3を分析する。次に再度イ
オンを蓄積し、同様にしてマスウィンドウ2および4を
分析する。マスウィンドウの数がさらに増えた場合で
も、1回のイオン蓄積で印加する加速パルスの回数を増
すことにより2回のイオン蓄積で全領域を分析すること
が可能である。なお、測定者は分析したい質量対電荷比
範囲を設定するだけでよく、マスウィンドウの設定と加
速パルスのタイミングはソフトウェアにより自動計算さ
れる。娘イオンピークが親イオンピークに重なる確率は
低いため、MS/MS分析では親イオンピーク近傍の領
域を分析する必要性は少ない。またイオントラップでは
親イオンの1/3以下および3倍以上のm/zをもつ娘
イオンはイオントラップに蓄積されない。そのため、M
max/Mmin=3程度の装置を用いれば親イオンピークの
近傍を除いた前後の2領域を1度のイオン蓄積により分
析すればよい。 (実施例3)図10は、本発明の、イオントラップ型質
量分析計と直交加速型のイオントラップ結合飛行時間型
質量分析計とのハイブリッド装置の構成を示す。本装置
は、直交加速型イオントラップ結合飛行時間型質量分析
計の装置構成中に、偏向電極66および67および偏向
電極によって偏向されたイオンを検出するための検出器
68を配置することにより構成される。イオントラップ
型質量分析法では高周波電圧の振幅を走査してm/zの
小さいイオンから順にイオントラップから排出して検出
することにより質量スペクトルを取得する。本ハイブリ
ッド装置では、偏向電極の2枚の電極間に電位差を与え
てから高周波電圧を走査し、排出されたイオンを偏向さ
せて検出器に導く。2枚の偏向電極のうちイオンが通過
する側の電極はメッシュ状である。メッシュ状電極の替
わりに検出器の入射面との間に電位差を設けてイオンを
偏向することもできる。この検出器は直交加速部の後段
に配置してもよい。この場合には偏向電極は不要である
ため装置構成が単純である。ただし途中にピンホールが
存在するため感度が犠牲となる。次に高周波電圧の振幅
を適当な値に固定し、0〜10ms程度の間イオントラ
ップに残されたイオンを安定化し、その間に偏向電極の
機能を停止した後、TOFMS分析する。本方法では、
Mmax/Mmin=2程度の装置であっても、例えばm/z
100〜1500までをイオントラップ型質量分析法に
より分析し、m/z1500〜3000をTOFMSに
より分析することにより、1回のイオン蓄積で100〜
3000までの広い領域を分析可能である。イオン速度
分布を縮小してマスウィンドウを拡大する方法との併用
が可能であり、これによりより広い質量対電荷比範囲を
高分解能測定できる。ショットガン法を用いたプロテオ
ーム解析では、娘イオンの価数を決定する際には質量分
解能が高いほど有利である。しかし親イオンを選定する
場合には娘イオンの場合ほどの分解能は必要でなく、む
しろ検出感度のほうが重要である。また一般にMS測定
よりもMS/MS測定の方が高感度である。これは、M
S/MS測定では目的とする親イオン専用にイオン蓄積
条件を設定できること、アイソレーションの過程で他の
イオンやケミカルノイズを大幅に低減できること、親イ
オンが分解して低分子量化することによりアイソトープ
ピークの数が減少して1本あたりのピーク強度が大きく
なること、による。ITMSと直交加速型IT−TOF
MSとを比較すると、測定条件や装置構成によっては、
ITMSのほうが高感度である場合がある。本ハイブリ
ッド装置を用いれば、MSスペクトル測定にはITMS
を用い、MS/MSスペクトル測定にはTOFMSを用
いることが可能である。これにより親イオンの選定効率
が向上し、結果的にタンパク同定効率が向上する。 (実施例4)図11には、本発明の質量分析装置の更に
別の構成例を示す。イオン源で生成されたイオンは真空
装置内部の第一の真空部3に配置された四重極イオント
ラップに導入される。イオンはイオントラップに捕捉さ
れ一定時間蓄積された後、イオントラップから射出され
る。射出されたイオンはピンホールを通過して飛行時間
測定部が配置された第二の真空部に入射する。第二の真
空部8には直交加速部が配置されており、ピンホールを
通ったイオンをイオントラップの軸方向(イオンが射出
される方向)に対して直交する方向に加速するための電
場を形成することができる。直交加速部には当初は電場
は形成されておらず、検出すべきイオンが直交加速部を
通過する最中にパルス電圧を印加して加速電場を形成す
る。加速されたイオンが検出器に到達するまでの飛行時
間からイオンのm/zが求められる。イオントラップ内
部にはイオンの捕捉効率を高める目的で中性ガス(ヘリ
ウムまたはアルゴンなど)が導入されており、そのため
イオントラップ内部の真空度は1mTorr程度であ
り、第一の真空部のうちイオントラップ外部の真空度は
10μTorr程度である。第二の真空部と第一の真空部
とは直径1〜2mm程度のピンホールのみを有する隔壁
で隔てられており、0.1μTorr程度の高真空であ
る。加速部が0.1μTorr程度の高真空部に配置され
ているため、加速途中あるいは加速されてから検出器に
到達するまでの間に中性ガスと衝突することは殆ど無
く、従って高い質量分解能が実現される。イオントラッ
プから射出されたイオンは、イオンのm/zの小さい順
に直交加速部に到達するため、直交加速部にパルス電圧
を印加する時点で加速部を通過中のイオンのみが検出さ
れる。しかし、本装置では四重極イオントラップを用い
てイオントラップ中心部の極めて狭い領域(直径1mm
程度以下と考えられる)にイオンを収束させることがで
きるため、同一m/zのイオンの直交加速部における軸
方向に関する空間広がりは少なく、従って検出すべきイ
オンの検出感度が高いという特徴がある。 (実施例5)実施例1においては、イオントラップ内に
設けたリング電極およびエンドキャップ電極に印可する
電圧の極性を交流から直流に切替えることによりイオン
の速度分布を狭めたが、同様の効果は、イオントラップ
の外部にイオンの速度分布を小さくする手段を設けても
良い。イオントラップの外部に一対の直流電源の接続さ
れた平行電極を設け、イオントラップから射出されたイ
オンに対して直流電圧を印可することにより、イオンの
速度分布が小さく効果が得られる。
【0009】
【発明の効果】高分解能で高感度なMSn装置としての
直交加速型イオントラップ結合飛行時間型質量分析計に
おいて、1度のイオン蓄積により分析可能な質量対電荷
比範囲を拡大することにより、プロテオーム解析におけ
る実用性が向上され、その結果タンパク同定の効率が向
上された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の質量分析装置の構成。
【図2】本発明の質量分析装置における電圧シーケン
ス。
【図3】本発明に好適な平板型四重極イオントラップの
構成図
【図4】イオンの速度分布を縮小可能な第一のイオント
ラップ制御方法。
【図5】イオンの速度分布縮小による質量対電荷比範囲
拡大効果を示す模式図。
【図6】イオンの速度分布を縮小可能な第二のイオント
ラップ制御方法。
【図7】イオンの速度分布を縮小可能な電極構成と制御
方法。
【図8】質量対電荷比範囲拡大効果を示す計算結果。
【図9】本発明のセグメント方式の説明図。
【図10】本発明のハイブリッド装置の構成。
【図11】本発明の別の質量分析装置の構成。
【符号の説明】
1・・・イオン源、2・・・細孔、3・・・第1の真空部、4・・・
ゲート電極、5・・・四重極イオントラップ、6・・・ガス
管、7・・・ピンホール、8・・・第2の真空部、9・・・加速
電極、10・・・電極、11・・・ドリフト空間12・・・リフ
レクトロン、13・・・検出器、14・・・制御部、15リン
グ電極、 16、17・・・エンドキャップ電極、18・・・
直交加速部、19・・・隔壁、21、24・・・エンドキャッ
プ電極、22、23・・・リング電極、30、32・・・静電
レンズ、41、43,44・・・直流電源、42,45,
47・・・交流電源、50、51、53・・・電源、48、4
9、52・・・スイッチ、60・・・液体クロマトグラフ、6
1・・・データベース、62・・・制御部、65・・・電極、6
6、67・・・偏向電極、68・・・検出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和気 泉 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5C038 FF04 FF07 FF10 JJ06 JJ07

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン源と、該イオン源で生成されたイオ
    ンを蓄積し射出するイオントラップと、該イオントラッ
    プから射出されたイオンの速度分布幅を小さくする手段
    と、該イオンの速度分布幅を小さくする手段から射出さ
    れたイオンに対して、イオンの射出された方向に対して
    横方向に電場を印加する電場印可手段と、前記直交する
    電場が印加されたイオンを検出する検出器とを備えたこ
    とを特徴とする質量分析装置。
  2. 【請求項2】イオン源と、該イオン源で生成されたイオ
    ンを蓄積し射出するイオントラップと、該イオントラッ
    プから射出されたイオンに対して電場を印可する第1の
    電場印可手段と、該イオンの射出された方向に対して横
    方向に電場を印加する第2の電場印可手段と、前記直交
    する電場が印加されたイオンを検出する検出器とを備え
    たことを特徴とする質量分析装置。
  3. 【請求項3】イオン源と、リング電極とエンドキャップ
    電極とを備えたイオントラップと、該イオントラップか
    ら射出されたイオンに対し、イオンの射出された方向に
    対して横方向に電場を印加する電場印可手段と、前記横
    方向に電場が印加されたイオンを検出する検出器と、前
    記リング電極に電力を供給する第1の直流電源および交
    流電源と、前記エンドキャップ電極に接続電力を供給す
    る第2の直流電源および交流電源と、前記第1の直流電
    源と交流電源、および前記第2の直流電源と交流電源と
    を各々切替える切替手段とを備えたことを特徴とする質
    量分析装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の質量分析装置において、
    前記第1の直流電源または第2の直流電源のいずれか
    は、多段の直流電圧を印加する電圧走査回路を備えたこ
    とを特徴とする質量分析装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記電場印可手段と前記検出器との間に設けられた静電
    レンズを有することを特徴とする質量分析装置。
  6. 【請求項6】イオン源と、該イオン源で生成されたイオ
    ンをトラップするイオントラップと、該イオントラップ
    からトラップされたイオンの一部を質量対電荷比の小さ
    い順に該イオントラップから排出する手段と、該排出さ
    れたイオンを検出するための第一の検出器と、前記イオ
    ントラップにトラップされたイオンを射出する手段と、
    該イオントラップから射出されたイオンに対し前記イオ
    ンの射出方向に対して横方向に電場を印加する手段と、
    該横方向へ電場が印加されたイオンを検出するための第
    二の検出器とを備えることを特徴とする質量分析装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の質量分析装置において、
    前記イオントラップから排出されたイオンを前記第一の
    検出器に導入するためのイオンの軌道偏向手段を備えた
    ことを特徴とする質量分析装置。
  8. 【請求項8】イオン源と、該イオン源で生成されたイオ
    ンを蓄積し射出するイオントラップと、該イオントラッ
    プから射出されたイオンに対し、射出された方向に対し
    て横方向に電場を印加する電場印可手段と、前記電場印
    可手段により電場が印加されたイオンを検出する検出器
    と、前記イオントラップからのイオンの射出のタイミン
    グを制御する手段と、前記電場印可手段と前記イオンの
    射出タイミングを制御する手段とを連携させる制御装置
    とを有し、該制御装置は、イオンの射出を開始するタイ
    ミングと前記電場印可手段の動作を開始するタイミング
    との間の時間を、測定すべきイオンの質量対電荷比の範
    囲に応じて定めることを特徴とする質量分析装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の質量分析装置において、
    前記制御装置は、複数の質量対電荷比領域を分析するた
    めに、イオンの射出を開始するタイミングと前記電場印
    可手段の動作を開始するタイミングとの間の時間を順次
    変化させることを特徴とする質量分析装置。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の質量分析装置におい
    て、前記制御装置は、複数の質量対電荷比領域を分析す
    るために、前記電場印可手段に対し、イオンの射出を開
    始してから前記直交する電場を複数回印加することを特
    徴とする質量分析装置。
  11. 【請求項11】請求項8に記載の質量分析装置におい
    て、イオンの射出を開始してから前記直交する電場を複
    数回印加することにより複数の質量対電荷比領域を分析
    する質量分析装置であって、イオンの射出と分析を繰り
    返し行ない、1回または有限回のイオンの射出毎に前記
    複数回の電場印加のタイミングが異なることを特徴とす
    る質量分析装置。
  12. 【請求項12】請求項8に記載の質量分析装置におい
    て、前記制御装置は、該制御装置は、イオンの射出を開
    始するタイミングと前記電場印可手段の動作を開始する
    タイミングとの間の時間を、前記直交する電場を印加す
    る毎に検出されるイオンの質量対電荷比領域が互いに部
    分的に重なり合うように定めることを特徴とする質量分
    析装置。
  13. 【請求項13】請求項1に記載の質量分析装置におい
    て、前記イオントラップは四重極イオントラップである
    ことを特徴とする質量分析装置。
  14. 【請求項14】請求項1に記載の質量分析装置におい
    て、前記イオントラップにトラップしたイオンのうち任
    意のイオンを選定する手段と、該選定されたイオンを含
    むイオンをイオントラップ内部に残して他をイオントラ
    ップから排除する手段と、該選定したイオンをイオント
    ラップ内部で分解する手段とを備えることを特徴とする
    質量分析装置。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の質量分析装置におい
    て、前記選定されたイオンを含むイオンをイオントラッ
    プ内部に残して他をイオントラップから排除する手段と
    して、一対の電極と、該電極間に交流電圧を印可し所定
    の範囲内で周波数を走査するための交流電源とを設けた
    ことを特徴とする質量分析装置。
  16. 【請求項16】請求項14に記載の質量分析装置におい
    て、選定されたイオンを含むイオンをイオントラップ内
    部に残して他をイオントラップから排除する手段とし
    て、所定の周波数成分を除く他の所定の周波数成分を含
    有する電圧を一対の電極間に印加することを特徴とする
    質量分析装置。
  17. 【請求項17】請求項1に記載の質量分析装置におい
    て、前記イオントラップからイオンを定められた方向に
    射出する手段は、該イオントラップへ交流電圧および直
    流電圧を印可する手段と、該交流電流と直流電流の印可
    の順序を制御する制御装置であって、該制御装置は、交
    流電圧を印可し、交流電圧の印加を停止した後に直流電
    圧を印加することを特徴とする質量分析装置。
  18. 【請求項18】前記イオントラップからイオンを定めら
    れた方向に射出するまでの間に、前記直流電圧を変化さ
    せることを特徴とする請求項6に記載の質量分析装置。
  19. 【請求項19】前記イオントラップからイオンを定めら
    れた方向に射出するまでの間に、前記直流電圧を段階的
    に変化させることを特徴とする請求項7に記載の質量分
    析装置。
  20. 【請求項20】請求項1〜19のいずれかに記載の質量
    分析装置と、液体クロマトグラフとを備えたことを特徴
    とする計測システム。
  21. 【請求項21】請求項1〜19のいずれかに記載の質量
    分析装置と、データベースとを備えたことを特徴とする
    プロテオーム解析システム。
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