WO2019225063A1 - 対物レンズ、光学系および顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
顕微鏡対物レンズ(OL)は、正の屈折力を有する第1レンズ群(G1)と、負の屈折力を有する第2レンズ群(G2)とを備え、第1レンズ群(G1)は、回折光学素子(DOE)を有し、第2レンズ群(G2)は、正レンズ(L21)および像側に凹面を向けた負レンズ(L22)を接合してなる第1接合レンズ(CL21)と、物体側に凹面を向けた負レンズ(L23)および正レンズ(L24)を接合してなる第2接合レンズ(CL22)とからなり、以下の条件式を満足する。 65.0<νd1 0.0045<θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467 但し、νd1:負レンズ(L23)のd線を基準とするアッベ数 θgd1:負レンズ(L23)の部分分散比
Description
本発明は、対物レンズ、光学系および顕微鏡に関する。
顕微鏡の対物レンズは、平坦な像面を有して、軸上色収差が良好に補正されていることが必要とされる。これを解決するために、回折光学素子を用いた対物レンズが種々提案されている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、このような対物レンズでは、視野全体にわたる倍率色収差の補正が十分ではなかった。
第1の態様に係る対物レンズは、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、前記第1レンズ群は、第1回折素子要素と第2回折素子要素とを含んで構成される回折光学素子を有し、前記回折光学素子は、前記第1回折素子要素と前記第2回折素子要素との接合面に形成された、回折格子溝を構成する回折光学面を有し、前記第2レンズ群は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた正レンズおよび像側に凹面を向けた負レンズを接合してなる第1接合レンズと、物体側に凹面を向けた負レンズおよび像側に凸面を向けた正レンズを接合してなる第2接合レンズとからなり、以下の条件式を満足する。
65.0<νd1
0.0045<θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467
但し、νd1:前記第2接合レンズを構成する前記負レンズのd線を基準とするアッベ数
θgd1:前記第2接合レンズを構成する前記負レンズの部分分散比であり、前記負レンズのg線に対する屈折率をng1とし、前記負レンズのd線に対する屈折率をnd1とし、前記負レンズのF線に対する屈折率をnF1とし、前記負レンズのC線に対する屈折率をnC1としたとき、次式で定義される
θgd1=(ng1-nd1)/(nF1-nC1)
65.0<νd1
0.0045<θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467
但し、νd1:前記第2接合レンズを構成する前記負レンズのd線を基準とするアッベ数
θgd1:前記第2接合レンズを構成する前記負レンズの部分分散比であり、前記負レンズのg線に対する屈折率をng1とし、前記負レンズのd線に対する屈折率をnd1とし、前記負レンズのF線に対する屈折率をnF1とし、前記負レンズのC線に対する屈折率をnC1としたとき、次式で定義される
θgd1=(ng1-nd1)/(nF1-nC1)
第2の態様に係る光学系は、第1の態様に係る対物レンズと、結像レンズとを備える。
第3の態様に係る顕微鏡は、第1の態様に係る対物レンズを備える。
以下、本実施形態の対物レンズ、顕微鏡、および顕微鏡に用いられる光学系について図を参照して説明する。本実施形態では、視野全体にわたり平坦な像面を有して、軸上色収差が良好に補正されるとともに、視野全体にわたる倍率色収差が良好に補正された顕微鏡対物レンズについて説明する。
本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLの一例として、図1に示す顕微鏡対物レンズOL(1)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2とを備えて構成される。本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、図3に示す顕微鏡対物レンズOL(2)でも良い。なお、図3に示す顕微鏡対物レンズOL(2)の各レンズは、図1に示す顕微鏡対物レンズOL(1)と同様に構成される。
第1レンズ群G1は、物体Obから出た発散光束を集光して収斂光束にするレンズ群である。第1レンズ群G1は、異なる種類の光学材料からなる2つの回折素子要素を接合して形成された回折光学素子DOEを有して構成される。2つの回折素子要素の接合面には、回折格子溝を構成する回折光学面Dmが形成される。このように、第1レンズ群G1では、色収差を補正するため、第1レンズ群G1を構成する光学要素のいずれかの面に、回折光学面Dmが形成されている。なお、図1および図3において、物体Obは光軸上の物点を示す。
回折光学素子DOEは、いわゆる密着複層型回折光学素子であり、g線からC線を含む広い波長域において回折効率を高くすることができる。従って、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、広い波長域において利用することが可能になる。なお、回折効率は、透過型の回折光学素子DOEにおいて1次回折光を利用する場合、回折光学素子DOEへの入射光の強度I0と、一次回折光の強度I1との割合η(すなわち、η=I1/I0×100[%])を示す。回折光学素子DOEを構成する回折素子要素の光学材料として、樹脂材料を用いるようにしてもよい。例えば、紫外線硬化型樹脂(光硬化型の樹脂材料)を用いた樹脂成形により、回折素子要素の光学材料として光学ガラスを用いる場合よりも容易に、回折光学面Dmを形成することができる。
回折光学面Dmには、1mmあたり数本から数百本の細かい溝状またはスリット状の格子構造が同心円状に形成される。回折光学面Dmは、回折光学面Dmに入射した入射光が格子ピッチ(回折格子溝の間隔)と入射光の波長とによって定まる方向へ回折する、という性質を有している。通常の屈折型レンズの屈折力は、波長が短くなるほど波長の変化に対して大きく変化する特性を有している。これに対し、上述のような回折光学面Dmを含む回折光学素子DOEの屈折力は、波長の変化に対して線形的に変化する特性を有している。そこで、波長の変化に対する屈折力の変化が線形的になるように組み合わせた複数の屈折型レンズと、回折光学素子DOEとを組み合わせることで、大きな色消し効果が得られるため、色収差を良好に補正することが可能になる。
第2レンズ群G2は、第1レンズ群G1で収束させた収束光を平行光にするレンズ群である。第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた正レンズL21および像側に凹面を向けた負レンズL22を接合してなる第1接合レンズCL21と、物体側に凹面を向けた負レンズL23および像側に凸面を向けた正レンズL24を接合してなる第2接合レンズCL22とから構成される。第1接合レンズCL21を構成する負レンズL22の凹面と、第2接合レンズCL22を構成する負レンズL23の凹面とが対向して配置される。第1接合レンズCL21および第2接合レンズCL22は、ペッツバール和を補正するため、いわゆるガウスタイプの構成となっている。このような構成により、ペッツバール和を減少させつつ、軸上色収差と倍率色収差とをバランスよく補正することができる。
上記構成の下、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、次の条件式(1)~(2)を満足する。
65.0<νd1 ・・・(1)
0.0045<θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467
・・・(2)
但し、νd1:第2接合レンズCL22を構成する負レンズL23のd線(波長λ=587.6nm)を基準とするアッベ数
θgd1:第2接合レンズCL22を構成する負レンズL23の部分分散比であり、負レンズL23のg線(波長λ=435.8nm)に対する屈折率をng1とし、負レンズL23のd線に対する屈折率をnd1とし、負レンズL23のF線(波長λ=486.1nm)に対する屈折率をnF1とし、負レンズL23のC線(波長λ=656.3nm)に対する屈折率をnC1としたとき、次式で定義される
θgd1=(ng1-nd1)/(nF1-nC1)
0.0045<θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467
・・・(2)
但し、νd1:第2接合レンズCL22を構成する負レンズL23のd線(波長λ=587.6nm)を基準とするアッベ数
θgd1:第2接合レンズCL22を構成する負レンズL23の部分分散比であり、負レンズL23のg線(波長λ=435.8nm)に対する屈折率をng1とし、負レンズL23のd線に対する屈折率をnd1とし、負レンズL23のF線(波長λ=486.1nm)に対する屈折率をnF1とし、負レンズL23のC線(波長λ=656.3nm)に対する屈折率をnC1としたとき、次式で定義される
θgd1=(ng1-nd1)/(nF1-nC1)
条件式(1)は、第2レンズ群G2における物体側に凹面を向けた負レンズL23の硝材の適切なアッベ数を規定する条件式である。条件式(1)の対応値が下限値を下回ると、分散が大きくなるため、軸上色収差と倍率色収差を同時に良好に補正することが困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(1)の下限値を好ましくは70.0とし、より好ましくは80.0としてもよい。また、負レンズL23の硝材の生成が困難とならないように、条件式(1)の上限値を好ましくは96.0未満としてもよい。
条件式(2)は、第2レンズ群G2における物体側に凹面を向けた負レンズL23の硝材の異常分散性を規定する条件式である。条件式(2)の右辺は、縦軸を部分分散比θgd(θgd=(ng-nd)/(nF-nC))とし、横軸を(d線を基準とする)アッベ数νdとした図において、負レンズL23の硝材に対応する座標点(θgd1,νd1)と、ガラス「NSL7」および「PBM2」(ともに株式会社オハラ製造の硝種名)に対応する2つの座標点を通る直線との縦軸方向の差を示す。なお、ガラス「NSL7」の部分分散比をθgd2とし、ガラス「NSL7」のアッベ数をνd2としたとき、θgd2=1.2391、νd2=60.49である。ガラス「PBM2」の部分分散比をθgd3とし、ガラス「PBM2」のアッベ数をνd3としたとき、θgd3=1.2894、νd3=36.26である。
条件式(2)の対応値が下限値を下回ると、異常分散性が弱くなるため、g線の倍率色収差が増大する。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(2)の下限値を好ましくは0.0062とし、より好ましくは0.0202としてもよい。また、負レンズL23の硝材の生成が困難とならないように、条件式(2)の上限値を好ましくは0.0700未満としてもよい。
本実施形態の顕微鏡対物レンズOLは、次の条件式(3)を満足してもよい。
100<fDOE/f<500 ・・・(3)
但し、fDOE:回折光学素子DOEの焦点距離
f:顕微鏡対物レンズOLの焦点距離
但し、fDOE:回折光学素子DOEの焦点距離
f:顕微鏡対物レンズOLの焦点距離
条件式(3)は、顕微鏡対物レンズOLの焦点距離に対する、回折光学素子DOEの焦点距離の比を規定する条件式である。本実施形態において、回折光学素子DOEの焦点距離は、回折光学素子DOEにおける回折光学面Dmの焦点距離を示すものとする。条件式(3)の対応値が下限値を下回ると、回折光学素子DOEの格子ピッチ(回折格子溝の間隔)が小さくなり、設計次数以外の回折光が発生してフレアとなるため、好ましくない。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(3)の下限値を好ましくは200としてもよい。
条件式(3)の対応値が上限値を上回ると、回折光学素子DOEによる軸上色収差の補正効果が小さくなり、軸上色収差の補正が不十分になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(3)の上限値を好ましくは400としてもよい。
本実施形態の顕微鏡対物レンズOLは、次の条件式(4)を満足してもよい。
0°<θmax<40° ・・・(4)
但し、θmax:物体中心からの光線のうち開口数が最大となる光線が回折光学面Dmに入射する際の入射角の最大値
0°<θmax<40° ・・・(4)
但し、θmax:物体中心からの光線のうち開口数が最大となる光線が回折光学面Dmに入射する際の入射角の最大値
条件式(4)は、回折光学面Dmに入射する光線の(光軸Axを基準とする)最大入射角を規定する条件式である。条件式(4)の対応値が上限値を上回ると、回折光学面Dmに入射する光線の最大入射角が大きすぎるため、回折光学素子DOEの回折効率が低下し、設計次数以外の回折光が発生してフレアとなるため、好ましくない。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(4)の上限値を好ましくは30°としてもよい。
回折光学素子DOEが平行平面板を含む場合、回折光学面Dmに入射する光線の最大入射角が0°に近いと、この平行平面板とカバーガラス等の光透過平行平面板Cvでの2面反射によるフレアが発生する。そこで、2面反射によるフレアを抑えるために、条件式(4)の下限値を好ましくは3°としてもよい。
本実施形態の顕微鏡対物レンズOLにおいて、光束の径は、軸上物点から射出される光束の場合には開口数が最大となる光線で決定され、軸外物点から射出される光束の場合には最も外側の光線で決定される。ここで、軸外物点から射出される光束のうち、最も光軸Axから離れる側に射出される光線は、軸上物点からの最大開口数の光線と第1レンズ群G1内の適宜のレンズ面(例えば、図1における負レンズL2の像側のレンズ面)との交点で制限される。軸外物点から射出される光束のうち、上述した最も光軸Axから離れる側と(光軸Axを基準として)反対側に射出される光線は、軸上物点からの最大開口数の光線と第2レンズ群G2内の適宜のレンズ面(例えば、図1における負レンズL23の物体側のレンズ面)との交点で制限される。このようにして最も外側の光線が決まる(軸外物点から射出される)光束において、最大物体高の軸外物点から射出された光束の中心を通る光線を主光線Prと定義する。
上記のように主光線Prを定義した場合、回折光学素子DOEは、主光線Prが光軸Axと交わる位置よりも物体側に配置されるようにしてもよい。これにより、軸上色収差を効果的に補正することができる。さらに、回折光学素子DOEは、第1レンズ群G1を通過する光束における径が最も大きくなる部分よりも物体側に配置されるようにしてもよい。これにより、軸上色収差をより効果的に補正することができる。
なお、第1レンズ群G1において回折光学素子DOEのみで色収差の補正を行う場合、回折光学素子DOEの最小の格子ピッチ(回折格子溝の間隔)が小さくなりすぎると、回折光学素子DOEの製造が困難になる。そこで、色収差の補正を分担するため、第1レンズ群G1は、複数の接合レンズを有して構成されてもよい。この場合、第1レンズ群G1を構成する複数の接合レンズのうち少なくとも1つが、回折光学素子DOEよりも像側に配置される。またこの場合、第1レンズ群G1を構成する複数の接合レンズのうち、最も像側に配置された接合レンズが負の屈折力を有し、他の接合レンズが正の屈折力を有してもよい。第1レンズ群G1を構成する複数の接合レンズのうちの1つが、回折光学素子DOEを含んで構成されて、正の屈折力を有するようにしてもよい。
例えば、図1に示す第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1接合レンズCL11と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズL3と、正の屈折力を有する第2接合レンズCL12と、正の屈折力を有する第3接合レンズCL13と、正の屈折力を有する第4接合レンズCL14と、負の屈折力を有する第5接合レンズCL15と、を有し、第3接合レンズCL13が、回折光学素子DOEを含んで構成されている。また例えば、図3に示す第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1接合レンズCL11と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズL3と、正の屈折力を有する第2接合レンズCL12と、正の屈折力を有する第3接合レンズCL13と、正の屈折力を有する第4接合レンズCL14と、負の屈折力を有する第5接合レンズCL15と、を有し、第4接合レンズCL14が、回折光学素子DOEを含んで構成されている。
本実施形態の顕微鏡は、上述した構成の顕微鏡対物レンズOLを備えて構成される。その具体例として、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLを備えた顕微鏡(液浸顕微鏡)を図6に基づいて説明する。この顕微鏡100は、スタンド101と、スタンド101のベース部102に取り付けられたステージ111と、スタンド101のアーム部103に取り付けられた鏡筒121と、鏡筒121に連結された撮像部131とを有して構成される。ステージ111上には、スライドガラスBとカバーガラス等の光透過平行平面板Cv(図6においては付番を省略する)の間に保持された不図示の観察物体(生物試料等)が載置される。ステージ111の下側には、透過照明装置116を構成するコンデンサレンズ117が取り付けられる。なお、スタンド101のベース部102には、ステージ111の他、上述の透過照明装置116と、透過照明用光源118等が取り付けられる。
鏡筒121の下方に設けられたレボルバ126に、対物レンズ122が取り付けられる。対物レンズ122の先端部と光透過平行平面板Cvとの間に、浸液が満たされるようになっている。鏡筒121の下方に取り付けられる対物レンズ122として、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLが用いられる。鏡筒121には、結像レンズ123と、プリズム124が設けられる。鏡筒121に設けられる結像レンズ123として、後述の結像レンズILが用いられる。なお、鏡筒121には、落射蛍光装置127と、落射蛍光用光源128と、接眼レンズ129等が取り付けられる。撮像部131には、撮像素子132が設けられる。
このような顕微鏡100において、観察物体からの光は、光透過平行平面板Cvおよび浸液と、対物レンズ122と、結像レンズ123およびプリズム124を透過して、撮像素子132へ到達する。結像レンズ123により、観察物体の像が撮像素子132の撮像面上に結像され、撮像素子132が観察物体の像を撮像する。撮像素子132により撮像取得された観察物体の画像は、外部のコンピュータPCを介してモニターMTに表示される。外部のコンピュータPCは、撮像素子132により撮像取得された観察物体の画像データに対して種々の画像処理を行うことができる。このような構成によれば、上記実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLを搭載することにより、視野全体にわたり平坦な像面を有して、軸上色収差が良好に補正されるとともに、視野全体にわたる倍率色収差が良好に補正された顕微鏡を得ることが可能になる。なお、顕微鏡100は、正立顕微鏡であってもよく、倒立顕微鏡であってもよい。
なお、対物レンズ122は、無限遠補正型のレンズである。顕微鏡100において、対物レンズ122は、観察物体の像を結像させる結像レンズ123と組み合わせた有限遠補正光学系の態様で使用される。上述したように、対物レンズ122として、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLが用いられることで、視野全体にわたり平坦な像面を有して、軸上色収差が良好に補正されるとともに、視野全体にわたる倍率色収差が良好に補正された光学系を得ることが可能になる。
以下、本実施形態の実施例に係る顕微鏡対物レンズOLを図面に基づいて説明する。各実施例に係る顕微鏡対物レンズOLは、カバーガラス等の光透過平行平面板Cvの下に物体(観察物体)Obを配置し、先端部と光透過平行平面板Cvとの間を浸液(例えば、シリコーンオイル等)で満した状態でこの物体(観察物体)Obを観察する液浸顕微鏡用の対物レンズである。各実施例において、使用する浸液(オイル)のd線(波長λ=587.56nm)に対する屈折率をnd4とし、d線を基準とするアッベ数をνd4としたとき、nd4=1.515、νd4=41.4であるものとする。
図1、図3は、第1~第2実施例に係る顕微鏡対物レンズOL{OL(1)~OL(2)}の構成を示す断面図である。これら図1、図3において、各レンズ群を符号Gと数字(もしくはアルファベット)の組み合わせにより、各レンズを符号Lと数字(もしくはアルファベット)の組み合わせにより、それぞれ表している。この場合において、符号、数字の種類および数が大きくなって煩雑化するのを防止するため、実施例毎にそれぞれ独立して符号と数字の組み合わせを用いてレンズ等を表している。このため、実施例間で同一の符号と数字の組み合わせが用いられていても、同一の構成であることを意味するものでは無い。
以下に表1~表2を示すが、この内、表1は第1実施例、表2は第2実施例における各諸元データを示す表である。各実施例では収差特性の算出対象として、d線(波長λ=587.6nm)、g線(波長λ=435.8nm)、C線(波長λ=656.3nm)、F線(波長λ=486.1nm)を選んでいる。
[全体諸元]の表において、fは顕微鏡対物レンズOLのd線(波長λ=587.6nm)での焦点距離を示し、NAは開口数を示し、βは倍率を示す。D0は、作動距離(ワーキングディスタンス)であり、カバーガラス等の光透過平行平面板Cvの厚さの分を除いた、物体Obから顕微鏡対物レンズOLにおける最も物体側のレンズ面(後述の第1面)までの光軸上の距離を示す。
[レンズデータ]の表において、面番号は物体側からのレンズ面の順序を示し、Rは各面番号に対応する曲率半径(物体側に凸のレンズ面の場合を正の値としている)、Dは各面番号に対応する光軸上のレンズ厚もしくは空気間隔、ndは各面番号に対応する光学材料のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、νdは各面番号に対応する光学材料のd線を基準とするアッベ数を、それぞれ示す。曲率半径の「∞」は平面又は開口を示す。また、空気の屈折率nd=1.00000の記載は省略している。光学面が回折光学面である場合には面番号に*印を付して、曲率半径Rの欄に近軸曲率半径を示している。
[回折光学面データ]において示す回折光学面Dmの位相形状Φ(h)は、次式(A)によって表わされる。
Φ(h)=(2π/λ)×(C2×h2+C4×h4+C6×h6+C8×h8)
…(A)
但し、h:光軸に対して垂直な方向の高さ
λ:波長
Ci:位相係数(i=2,4,6,8)
…(A)
但し、h:光軸に対して垂直な方向の高さ
λ:波長
Ci:位相係数(i=2,4,6,8)
[回折光学面データ]の表には、[レンズデータ]に示した回折光学面について、式(A)における2次の位相係数C2、4次の位相係数C4、6次の位相係数C6、8次の位相係数C8を示す。[回折光学面データ]において、「E-n」は「×10-n」を示す。例えば、1.234E-05=1.234×10-5である。
回折光学面Dmは、異なる種類の光学材料からなる2つの回折素子要素の接合面に形成される。[樹脂屈折率データ]の表には、これら2つの回折素子要素に用いられる光学材料として、相対的に高屈折率(低分散)の樹脂材料と低屈折率(高分散)の樹脂材料の屈折率を示す。[樹脂屈折率データ]の表において、nCはC線(波長λ=656.3nm)に対する屈折率を示し、ndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率を示し、nFはF線(波長λ=486.1nm)に対する屈折率を示し、ngはg線(波長λ=435.8nm)に対する屈折率を示す。また、各樹脂材料は紫外線硬化型樹脂であり、[樹脂屈折率データ]の表には紫外線硬化後の屈折率を示す。
[条件式対応値]の表には、上記の条件式(1)~(4)に対応する値を示す。[参考値]の表には、第2レンズ群G2における第2接合レンズCL22を構成する負レンズL23の部分分散比θgd1の値を示す。
なお、高屈折率(低分散)の樹脂材料と低屈折率(高分散)の樹脂材料を用いた密着複層型回折光学素子の製造方法は、例えば、欧州特許公開第1830204号公報や、欧州特許公開第1830205号公報に記載されている。また、各樹脂材料は、350nm付近の波長の光線での内部透過率が0.5以上であることが望ましい。
以下、全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径R、面間隔D、その他の長さ等は、特記のない場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
ここまでの表の説明は全ての実施例において共通であり、以下での重複する説明は省略する。
(第1実施例)
第1実施例について、図1~図2および表1を用いて説明する。図1は、本実施形態の第1実施例に係る顕微鏡対物レンズの構成を示す断面図である。第1実施例に係る顕微鏡対物レンズOL(1)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1実施例について、図1~図2および表1を用いて説明する。図1は、本実施形態の第1実施例に係る顕微鏡対物レンズの構成を示す断面図である。第1実施例に係る顕微鏡対物レンズOL(1)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸形状の正レンズL1および物体側に曲率の強い凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL2を接合してなる第1接合レンズCL11と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズL3と、両凹形状の負レンズL4および両凸形状の正レンズL5を接合してなる第2接合レンズCL12と、第1および第2の樹脂層(回折素子要素)Da,Dbを介して平行平面板L6と像側に凹面を向けた平凹形状の負レンズL7とが接合された回折光学素子DOEに、両凸形状の正レンズL8を接合してなる第3接合レンズCL13と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL9および両凸形状の正レンズL10を接合してなる第4接合レンズCL14と、両凸形状の正レンズL11および両凹形状の負レンズL12を接合してなる第5接合レンズCL15とから構成される。第1~第4接合レンズCL11~CL14はそれぞれ、全体として正の屈折力を有する。第5接合レンズCL15は、全体として負の屈折力を有する。
第1の樹脂層Daは、相対的に高屈折率(低分散)の樹脂材料を用いて形成され、第2の樹脂層Dbは、相対的に低屈折率(高分散)の樹脂材料を用いて形成される。第1の樹脂層Daと第2の樹脂層Dbとの接合面に回折格子溝を構成する回折光学面Dmが形成されて、第1の樹脂層Daと第2の樹脂層Dbとが接合される。第1レンズ群G1の物体側にはカバーガラス等の光透過平行平面板Cvが配置されており、第1レンズ群G1の最も物体側に配置された正レンズL1と光透過平行平面板Cvとの間は浸液で満たされている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL21および像側に曲率の強い凹面を向けた両凹形状の負レンズL22を接合してなる第1接合レンズCL21と、物体側に曲率の強い凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL23および像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL24を接合してなる第2接合レンズCL22とから構成される。第1接合レンズCL21は、全体として負の屈折力を有する。第2接合レンズCL22は、全体として正の屈折力を有する。
以下の表1に、第1実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸元の値を掲げる。
(表1)
[全体諸元]
f=5.02
NA=1.3
D0=0.28
β=40倍
[レンズデータ]
面番号 R D nd νd
1 ∞ 0.6 1.518229 58.90
2 -1.101 3.3 1.882997 40.77
3 -3.673 0.1
4 -9.662 3.8 1.729157 54.68
5 -6.883 0.1
6 -380.000 1.0 1.613397 44.27
7 16.703 6.0 1.651597 58.55
8 -20.056 0.1
9 ∞ 1.4 1.516330 64.14
10 ∞ 0.1 1.557100 49.74
11* ∞ 0.1 1.527800 33.41
12 ∞ 1.0 1.772500 49.61
13 18.495 7.6 1.438750 94.95
14 -15.616 0.1
15 120.000 1.0 1.804000 46.57
16 23.463 6.2 1.438750 94.95
17 -18.850 0.1
18 12.130 6.1 1.438750 94.95
19 -27.101 1.0 1.816000 46.62
20 18.174 0.1
21 9.479 5.6 1.592399 68.37
22 -50.368 4.4 1.672999 38.15
23 5.121 4.6
24 -5.200 6.1 1.497820 82.57
25 -537.425 3.6 1.834807 42.71
26 -13.193 150.0
[回折光学面データ]
第11面
C2=-3.80E-04
C4=2.27E-06
C6=-2.41E-08
C8=8.68E-11
[樹脂屈折率データ]
nC nd nF ng
低屈折率 1.523300 1.527800 1.539100 1.549100
高屈折率 1.553800 1.557100 1.565000 1.571300
[条件式対応値]
条件式(1) νd1=82.57
条件式(2) θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467
=0.0401
条件式(3) fDOE/f=262
条件式(4) θmax=3.4°
[参考値]
θdg1=1.2334
[全体諸元]
f=5.02
NA=1.3
D0=0.28
β=40倍
[レンズデータ]
面番号 R D nd νd
1 ∞ 0.6 1.518229 58.90
2 -1.101 3.3 1.882997 40.77
3 -3.673 0.1
4 -9.662 3.8 1.729157 54.68
5 -6.883 0.1
6 -380.000 1.0 1.613397 44.27
7 16.703 6.0 1.651597 58.55
8 -20.056 0.1
9 ∞ 1.4 1.516330 64.14
10 ∞ 0.1 1.557100 49.74
11* ∞ 0.1 1.527800 33.41
12 ∞ 1.0 1.772500 49.61
13 18.495 7.6 1.438750 94.95
14 -15.616 0.1
15 120.000 1.0 1.804000 46.57
16 23.463 6.2 1.438750 94.95
17 -18.850 0.1
18 12.130 6.1 1.438750 94.95
19 -27.101 1.0 1.816000 46.62
20 18.174 0.1
21 9.479 5.6 1.592399 68.37
22 -50.368 4.4 1.672999 38.15
23 5.121 4.6
24 -5.200 6.1 1.497820 82.57
25 -537.425 3.6 1.834807 42.71
26 -13.193 150.0
[回折光学面データ]
第11面
C2=-3.80E-04
C4=2.27E-06
C6=-2.41E-08
C8=8.68E-11
[樹脂屈折率データ]
nC nd nF ng
低屈折率 1.523300 1.527800 1.539100 1.549100
高屈折率 1.553800 1.557100 1.565000 1.571300
[条件式対応値]
条件式(1) νd1=82.57
条件式(2) θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467
=0.0401
条件式(3) fDOE/f=262
条件式(4) θmax=3.4°
[参考値]
θdg1=1.2334
図2は、第1実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差(球面収差、非点収差、ディストーション、倍率色収差、およびコマ収差)を示す図である。この図においては、顕微鏡対物レンズに上述の結像レンズ123(結像レンズIL)およびプリズム124を組み合わせた状態での諸収差を示す。図2の各収差図において、NAは開口数、Yは像高を示し、dはd線(波長λ=587.6nm)、gはg線(波長λ=435.8nm)、CはC線(波長λ=656.3nm)、FはF線(波長λ=486.1nm)に対する諸収差をそれぞれ示す。球面収差図において、縦軸は入射瞳半径の最大値を1として規格化して示した値を示し、横軸は各光線における収差の値[mm]を示す。非点収差図においては、実線は各波長に対するメリジオナル像面を示し、破線は各波長に対するサジタル像面を示す。また、非点収差図において、縦軸は像高[mm]を示し、横軸は収差の値[mm]を示す。歪曲収差図(ディストーション)において、縦軸は像高[mm]を示し、横軸は収差の割合を百分率(%値)で示す。倍率色収差図において、縦軸は像高[mm]を示し、横軸は収差の値[mm]を示す。コマ収差図は、像高Yが12.5mmのとき、10.6mmのとき、9.0mmのとき、6.2mmのとき、および0mmのときの収差の値[mm]を示す。なお、以下に示す各実施例の収差図においても、本実施例と同様の符号を用い、重複する説明は省略する。
各収差図より、第1実施例に係る顕微鏡対物レンズは、C線~g線の領域において諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることがわかる。
(第2実施例)
第2実施例について、図3~図4および表2を用いて説明する。図3は、本実施形態の第2実施例に係る顕微鏡対物レンズの構成を示す断面図である。第2実施例に係る顕微鏡対物レンズOL(2)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第2実施例について、図3~図4および表2を用いて説明する。図3は、本実施形態の第2実施例に係る顕微鏡対物レンズの構成を示す断面図である。第2実施例に係る顕微鏡対物レンズOL(2)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸形状の正レンズL1および物体側に曲率の強い凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL2を接合してなる第1接合レンズCL11と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズL3と、両凹形状の負レンズL4および両凸形状の正レンズL5を接合してなる第2接合レンズCL12と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL6および両凸形状の正レンズL7を接合してなる第3接合レンズCL13と、第1および第2の樹脂層(回折素子要素)Da,Dbを介して物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL8と両凸形状の正レンズL9とが接合されて回折光学素子DOEを構成する第4接合レンズCL14と、両凸形状の正レンズL10および両凹形状の負レンズL11を接合してなる第5接合レンズCL15とから構成される。第1~第4接合レンズCL11~CL14はそれぞれ、全体として正の屈折力を有する。第5接合レンズCL15は、全体として負の屈折力を有する。
第1の樹脂層Daは、相対的に低屈折率(高分散)の樹脂材料を用いて形成され、第2の樹脂層Dbは、相対的に高屈折率(低分散)の樹脂材料を用いて形成される。第1の樹脂層Daと第2の樹脂層Dbとの接合面に回折格子溝を構成する回折光学面Dmが形成されて、第1の樹脂層Daと第2の樹脂層Dbとが接合される。第1レンズ群G1の物体側にはカバーガラス等の光透過平行平面板Cvが配置されており、第1レンズ群G1の最も物体側に配置された正レンズL1と光透過平行平面板Cvとの間は浸液で満たされている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL21および像側に曲率の強い凹面を向けた両凹形状の負レンズL22を接合してなる第1接合レンズCL21と、物体側に曲率の強い凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL23および像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL24を接合してなる第2接合レンズCL22とから構成される。第1接合レンズCL21は、全体として負の屈折力を有する。第2接合レンズCL22は、全体として正の屈折力を有する。
以下の表2に、第2実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸元の値を掲げる。
(表2)
[全体諸元]
f=5.02
NA=1.3
D0=0.28
β=40倍
[レンズデータ]
面番号 R D nd νd
1 ∞ 0.6 1.518230 58.90
2 -1.101 3.6 1.882997 40.77
3 -3.908 0.1
4 -9.887 4.0 1.729157 54.68
5 -7.086 0.1
6 -380.000 1.0 1.613397 44.27
7 16.219 6.1 1.651597 58.55
8 -23.570 0.1
9 108.856 1.0 1.772500 49.61
10 18.112 7.7 1.438750 94.95
11 -16.406 0.1
12 120.000 1.0 1.804000 46.57
13 23.744 0.2 1.527800 33.41
14* 23.744 0.2 1.557100 49.74
15 23.744 6.1 1.438750 94.95
16 -19.785 0.1
17 12.327 6.1 1.438750 94.95
18 -24.942 1.0 1.816000 46.62
19 16.896 0.1
20 9.904 4.7 1.592399 68.37
21 -52.389 6.2 1.672999 38.15
22 5.402 5.5
23 -5.200 4.7 1.497820 82.57
24 -45.132 3.6 1.834807 42.71
25 -11.231 150.0
[回折光学面データ]
第14面
C2=-2.61E-04
C4=7.03E-07
C6=-7.81E-09
C8=0.00E+00
[樹脂屈折率データ]
nC nd nF ng
低屈折率 1.523300 1.527800 1.539100 1.549100
高屈折率 1.553800 1.557100 1.565000 1.571300
[条件式対応値]
条件式(1) νd1=82.57
条件式(2) θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467
=0.0401
条件式(3) fDOE/f=381
条件式(4) θmax=26.4°
[参考値]
θdg1=1.2334
[全体諸元]
f=5.02
NA=1.3
D0=0.28
β=40倍
[レンズデータ]
面番号 R D nd νd
1 ∞ 0.6 1.518230 58.90
2 -1.101 3.6 1.882997 40.77
3 -3.908 0.1
4 -9.887 4.0 1.729157 54.68
5 -7.086 0.1
6 -380.000 1.0 1.613397 44.27
7 16.219 6.1 1.651597 58.55
8 -23.570 0.1
9 108.856 1.0 1.772500 49.61
10 18.112 7.7 1.438750 94.95
11 -16.406 0.1
12 120.000 1.0 1.804000 46.57
13 23.744 0.2 1.527800 33.41
14* 23.744 0.2 1.557100 49.74
15 23.744 6.1 1.438750 94.95
16 -19.785 0.1
17 12.327 6.1 1.438750 94.95
18 -24.942 1.0 1.816000 46.62
19 16.896 0.1
20 9.904 4.7 1.592399 68.37
21 -52.389 6.2 1.672999 38.15
22 5.402 5.5
23 -5.200 4.7 1.497820 82.57
24 -45.132 3.6 1.834807 42.71
25 -11.231 150.0
[回折光学面データ]
第14面
C2=-2.61E-04
C4=7.03E-07
C6=-7.81E-09
C8=0.00E+00
[樹脂屈折率データ]
nC nd nF ng
低屈折率 1.523300 1.527800 1.539100 1.549100
高屈折率 1.553800 1.557100 1.565000 1.571300
[条件式対応値]
条件式(1) νd1=82.57
条件式(2) θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467
=0.0401
条件式(3) fDOE/f=381
条件式(4) θmax=26.4°
[参考値]
θdg1=1.2334
図4は、第2実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図である。各収差図より、第2実施例に係る顕微鏡対物レンズは、C線~g線の領域において諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることがわかる。
各実施例に係る顕微鏡対物レンズは、無限遠補正型のレンズであるため、物体の像を結像させる結像レンズと組み合わせて使用される。そこで、顕微鏡対物レンズと組み合わせて使用される結像レンズの一例について、図5および表3を用いて説明する。図5は、各実施例に係る顕微鏡対物レンズと組み合わせて使用される結像レンズの構成を示す断面図である。各実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図は、この結像レンズと組み合わせて使用したときのものである。図5に示す結像レンズILは、物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL31および両凹形状の負レンズL32を接合してなる第1接合レンズCL31と、両凸形状の正レンズL33および両凹形状の負レンズL34を接合してなる第2接合レンズCL32とから構成される。結像レンズILは、各実施例に係る顕微鏡対物レンズの像側に配置される。
以下の表3に、結像レンズの諸元の値を掲げる。なお、[全体諸元]の表において、fiは結像レンズの全系の焦点距離を示す。[レンズデータ]の表において、面番号、R、D、nd、およびνdは、前述の表1~表2の説明で示したものと同じである。
(表3)
[全体諸元]
fi=200
[レンズデータ]
面番号 R D nd νd
1 75.043 5.10 1.622801 57.03
2 -75.043 2.00 1.749501 35.19
3 1600.580 7.50
4 50.256 5.10 1.667551 41.96
5 -84.541 1.80 1.612658 44.41
6 36.911
[全体諸元]
fi=200
[レンズデータ]
面番号 R D nd νd
1 75.043 5.10 1.622801 57.03
2 -75.043 2.00 1.749501 35.19
3 1600.580 7.50
4 50.256 5.10 1.667551 41.96
5 -84.541 1.80 1.612658 44.41
6 36.911
上記各実施例によれば、視野全体にわたり平坦な像面を有して、軸上色収差が良好に補正されるとともに、視野全体にわたる倍率色収差が良好に補正された顕微鏡対物レンズを実現することができる。
ここで、上記各実施例は本実施形態の一具体例を示しているものであり、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群
DOE 回折光学素子
DOE 回折光学素子
Claims (15)
- 物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群は、第1回折素子要素と第2回折素子要素とを含んで構成される回折光学素子を有し、
前記回折光学素子は、前記第1回折素子要素と前記第2回折素子要素との接合面に形成された、回折格子溝を構成する回折光学面を有し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた正レンズおよび像側に凹面を向けた負レンズを接合してなる第1接合レンズと、物体側に凹面を向けた負レンズおよび像側に凸面を向けた正レンズを接合してなる第2接合レンズとからなり、
以下の条件式を満足する対物レンズ。
65.0<νd1
0.0045<θgd1+(0.002076×νd1)-1.36467
但し、νd1:前記第2接合レンズを構成する前記負レンズのd線を基準とするアッベ数
θgd1:前記第2接合レンズを構成する前記負レンズの部分分散比であり、前記負レンズのg線に対する屈折率をng1とし、前記負レンズのd線に対する屈折率をnd1とし、前記負レンズのF線に対する屈折率をnF1とし、前記負レンズのC線に対する屈折率をnC1としたとき、次式で定義される
θgd1=(ng1-nd1)/(nF1-nC1) - 以下の条件式を満足する請求項1に記載の対物レンズ。
100<fDOE/f<500
但し、fDOE:前記回折光学素子の焦点距離
f:前記対物レンズの焦点距離 - 以下の条件式を満足する請求項1または2に記載の対物レンズ。
0°<θmax<40°
但し、θmax:物体中心からの光線のうち開口数が最大となる光線が前記回折光学面に入射する際の入射角の最大値 - 前記回折光学素子は、主光線が光軸と交わる位置よりも物体側に配置される請求項1~3のいずれか一項に記載の対物レンズ。
- 前記第1レンズ群は、複数の接合レンズを有し、
前記第1レンズ群を構成する前記複数の接合レンズのうち少なくとも1つが前記回折光学素子よりも像側に配置される請求項1~4のいずれか一項に記載の対物レンズ。 - 前記第1レンズ群を構成する前記複数の接合レンズのうち最も像側に配置された接合レンズが負の屈折力を有し、他の接合レンズが正の屈折力を有する請求項5に記載の対物レンズ。
- 前記第1レンズ群を構成する前記複数の接合レンズのうちの1つが、前記回折光学素子を含んで構成されて正の屈折力を有する請求項5または6に記載の対物レンズ。
- 前記第1レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1接合レンズと、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズと、正の屈折力を有する第2接合レンズと、正の屈折力を有する第3接合レンズと、正の屈折力を有する第4接合レンズと、負の屈折力を有する第5接合レンズと、を有し、
前記第3接合レンズが、前記回折光学素子を含んで構成されている請求項1~7のいずれか一項に記載の対物レンズ。 - 前記第1レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1接合レンズと、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズと、正の屈折力を有する第2接合レンズと、正の屈折力を有する第3接合レンズと、正の屈折力を有する第4接合レンズと、負の屈折力を有する第5接合レンズと、を有し、
前記第4接合レンズが、前記回折光学素子を含んで構成されている請求項1~7のいずれか一項に記載の対物レンズ。 - 前記第1回折素子要素は樹脂材料からなる請求項1~9のいずれか一項に記載の対物レンズ。
- 前記第1回折素子要素は光硬化型の樹脂材料からなる請求項1~10のいずれか一項に記載の対物レンズ。
- 前記第2回折素子要素は樹脂材料からなる請求項1~11のいずれか一項に記載の対物レンズ。
- 前記第2回折素子要素は光硬化型の樹脂材料からなる請求項1~12のいずれか一項に記載の対物レンズ。
- 請求項1~13のいずれか一項に記載の対物レンズと、結像レンズとを備える光学系。
- 請求項1~13のいずれか一項に記載の対物レンズを備える顕微鏡。
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Patent Citations (3)
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