WO2019189606A1 - 電極材料及びそれを用いた電極、電池 - Google Patents
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Abstract
本発明は、優れた性能を発揮する電極を実現することができる酸化チタンを用いた電極材料を提供する。
本発明は、XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピーク強度Aと、2θ=64.0°付近のピーク強度Bとの比A/Bが1.60以上、あるいは、2θ=62.7°付近のピークの半値幅Cと、2θ=64.0°付近のピークの半値幅Dとの比C/Dが0.67以下であるルチル型酸化チタンを含むことを特徴とする電極材料に関する。
Description
本発明は、電極材料及びそれを用いた電極、電池に関する。
昨今、環境問題への関心の高まりを背景に、様々な産業分野で石油や石炭から電気へとエネルギー源の転換が進んでおり、携帯電話やノートパソコン等の電子機器だけでなく、自動車や航空機等の分野をはじめ、様々な分野で電池やキャパシタ等の蓄電装置の使用が広がりをみせている。中でもリチウムイオン二次電池は、現在実用化されている蓄電池の中でも最も高いエネルギー密度を有することから、様々な電子デバイスの電源として幅広く利用されている。リチウムイオン二次電池には、近年の電気自動車等の大型デバイスへの用途の拡大に伴って、更なる容量の増加と高い安定性が求められている。
現在、リチウムイオン二次電池の負極材料として酸化物系材料が注目されており、酸化チタンや、チタンとリチウム等の他の金属との複合酸化物を用いることが報告されている(特許文献1~3参照)。また酸化チタンについては、アナタース型、ルチル型、ブルッカイト型等の結晶構造のうち、ルチル型の酸化チタンについて、c軸方向のリチウム拡散速度がa軸、b軸方向に比べて1000倍以上速いこと、及び、酸化チタンの粒子サイズを小さくすることで負極性能が改善されることが報告されている(非特許文献1参照)。
薄井洋行、外1名、「ナトリウム貯蔵性化合物の創製とその二次電池負極への応用」、FBテクニカルニュース、No.71号、2015年、p1-8
上記のとおり、リチウムイオン二次電池の負極材料として、酸化チタンやチタンと他の金属との複合酸化物について検討されているが、酸化チタンについては、上記非特許文献1の報告を除き、これまで電極材料として研究されてきたのはもっぱらアナタース型であり、それ以外の酸化チタンについて十分に検討されているとはいえないのが現状である。このためアナタース型酸化チタン以外の酸化チタンについて検討し、より優れた性能を発揮する電極材料を開発する余地がある。
本発明は、上記現状に鑑み、優れた性能を発揮する電極を実現することができる酸化チタンを用いた電極材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、酸化チタンの中でも、これまで電極材料としてほとんど検討されていないルチル型の酸化チタンに着目して検討したところ、XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピーク強度Aと、2θ=64.0°付近のピーク強度Bとの比A/Bが1.60以上、あるいは、XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピークの半値幅Cと、2θ=64.0°付近のピークの半値幅Dとの比C/Dが0.67以下であるルチル型酸化チタンを用いて電極を作製すると、サイクル安定性に優れ、かつ充放電容量が高い電極となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピーク強度Aと、2θ=64.0°付近のピーク強度Bとの比A/Bが1.60以上であるルチル型酸化チタンを含むことを特徴とする電極材料である。
本発明はまた、XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピークの半値幅Cと、2θ=64.0°付近のピークの半値幅Dとの比C/Dが0.67以下であるルチル型酸化チタンを含むことを特徴とする電極材料でもある。
上記ルチル型酸化チタンは、比表面積から算出される粒子径Eと、XRDスペクトルにおいて、2θ=27.4°付近のピークから算出される結晶子径Fとの比E/Fが1.5以下であることが好ましい。
上記ルチル型酸化チタンは、炭素で被覆されたものであって、該炭素で被覆されたルチル型酸化チタンに対する被覆した炭素の量が0.5~10質量%であることが好ましい。
上記ルチル型酸化チタンは、比表面積が45~130m2/gであることが好ましい。
上記ルチル型酸化チタンは、ルチル型酸化チタン中に0.5~20質量%のニオブ元素がドープされたものであることが好ましい。
本発明はまた、本発明の電極材料を含んでなることを特徴とする電極でもある。
本発明はまた、本発明の電極を含んで構成されることを特徴とする電池でもある。
本発明の電極材料は、サイクル安定性に優れ、かつ充放電容量の高い電極を形成することができる材料であることから、リチウムイオン二次電池等の二次電池の電極を形成する材料として好適に用いることができる。
以下、本発明の好ましい形態について具体的に説明するが、本発明は以下の記載のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
本発明の電極材料は、XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピーク強度Aと、2θ=64.0°付近のピーク強度Bとの比A/Bが1.60以上、あるいは、XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピークの半値幅Cと、2θ=64.0°付近のピークの半値幅Dとの比C/Dが0.67以下であるルチル型酸化チタンを含むことを特徴とする。
XRDスペクトルにおける2θ=62.7°付近のピークは(002)面のピークであり、c軸のみに寄与するピークである。また、2θ=64.0°付近のピークは(310)面のピークであり、c軸に寄与しないピークである。これらのピーク強度比A/Bが1.60以上であることは、ルチル型酸化チタンのc軸方向と直交する面が一定以上の結晶性を有するか、あるいはc軸方向と直交する面が一定以上の配向性を有することを示し、すなわちc軸方向に異方性を有することを意味する。また、これらのピークの半値幅比C/Dが0.67以下であることは、ルチル型酸化チタンのc軸方向と直交する面が、一定以上の結晶性を有することを意味する。このような異方性を有するルチル型酸化チタンを電極材料として用いると、サイクル安定性に優れ、かつ充放電容量が高い電極が得られることになる。また、この電極材料は、チタン酸リチウム等の高価な材料を用いる必要がないため、この電極材料を用いることで、特性に優れた電極を安価に得ることができる。
上記非特許文献1には、ルチル型の酸化チタンを電極材料として用いることが記載されているが、非特許文献1には酸化チタンの粒子サイズを小さくすることで負極性能が改善されるとの報告がされているのに対し、本発明はルチル型酸化チタンをc軸方向に一定以上の異方性を有するものとすることで電極性能に優れる材料としたものであり、この点において相違する。
なお、本発明において、「2θ=62.7°付近のピーク」とは、ピークトップの位置から読み取れるピーク位置が概ね2θ=62.7°±0.3°程度の範囲に観察されるピークを意味する。「2θ=64.0°付近のピーク」及び後述する「2θ=27.4°付近のピーク」についても同様であり、ピークトップの位置から読み取れるピーク位置がそれぞれ概ね2θ=64.0°±0.3°程度、2θ=27.4°±0.3°程度の範囲に観察されるピークを意味する。
XRDスペクトルにおける2θ=62.7°付近のピークは(002)面のピークであり、c軸のみに寄与するピークである。また、2θ=64.0°付近のピークは(310)面のピークであり、c軸に寄与しないピークである。これらのピーク強度比A/Bが1.60以上であることは、ルチル型酸化チタンのc軸方向と直交する面が一定以上の結晶性を有するか、あるいはc軸方向と直交する面が一定以上の配向性を有することを示し、すなわちc軸方向に異方性を有することを意味する。また、これらのピークの半値幅比C/Dが0.67以下であることは、ルチル型酸化チタンのc軸方向と直交する面が、一定以上の結晶性を有することを意味する。このような異方性を有するルチル型酸化チタンを電極材料として用いると、サイクル安定性に優れ、かつ充放電容量が高い電極が得られることになる。また、この電極材料は、チタン酸リチウム等の高価な材料を用いる必要がないため、この電極材料を用いることで、特性に優れた電極を安価に得ることができる。
上記非特許文献1には、ルチル型の酸化チタンを電極材料として用いることが記載されているが、非特許文献1には酸化チタンの粒子サイズを小さくすることで負極性能が改善されるとの報告がされているのに対し、本発明はルチル型酸化チタンをc軸方向に一定以上の異方性を有するものとすることで電極性能に優れる材料としたものであり、この点において相違する。
なお、本発明において、「2θ=62.7°付近のピーク」とは、ピークトップの位置から読み取れるピーク位置が概ね2θ=62.7°±0.3°程度の範囲に観察されるピークを意味する。「2θ=64.0°付近のピーク」及び後述する「2θ=27.4°付近のピーク」についても同様であり、ピークトップの位置から読み取れるピーク位置がそれぞれ概ね2θ=64.0°±0.3°程度、2θ=27.4°±0.3°程度の範囲に観察されるピークを意味する。
上記ルチル型酸化チタンのピーク強度Aとピーク強度Bとの比A/Bは、1.60以上であればよいが、1.70以上であることが好ましい。より好ましくは、2.0以上であり、更に好ましくは、3.0以上である。また、比A/Bが大きくなると、c軸方向の異方性が大きくなって酸化チタン粒子が繊維状の形状に近くなり、電極を作製する場合に電極材料が密に充填されにくくなって体積エネルギー密度が低くなるおそれがあるため、比A/Bは5.0以下であることが好ましい。
上記ルチル型酸化チタンのピークの半値幅Cと半値幅Dとの比C/Dは、0.67以下であればよいが、0.65以下であることが好ましい。より好ましくは、0.50以下であり、更に好ましくは、0.40以下である。また、比C/Dが0.67以下であると、c軸方向と直交する面の結晶性がc軸方向と平行な面に対して十分に高くなり、c軸方向へのリチウムイオン等のイオンキャリアの拡散に好ましい構造となると考えられる。また、粒子界面からのイオンキャリアの取り込み効率を考えると、比C/Dは0.20以上であることが好ましい。
ルチル型酸化チタンのXRDスペクトル測定は、後述する実施例に記載の方法で行うことができる。
ルチル型酸化チタンのXRDスペクトル測定は、後述する実施例に記載の方法で行うことができる。
上記ルチル型酸化チタンは、比表面積から算出される粒子径Eと、XRDスペクトルにおいて、2θ=27.4°付近のピークから算出される結晶子径Fとの比E/Fが1.5以下であることが好ましい。この比E/Fが小さいほど、ルチル型酸化チタン粒子が単結晶に近いものであるといえる。ルチル型酸化チタン粒子が多結晶体であると、多結晶体を構成する結晶毎に結晶の方向が異なる場合があるのに対し、単結晶に近ければ近いほど、粒子内の結晶の方向が一定である割合が高くなるため、異方性を有することの効果がより十分に発揮されることになる。比E/Fはより好ましくは、1.4以下であり、更に好ましくは、1.2以下であり、特に好ましくは、1.1以下である。粒子径が0になることはないため、比E/Fは0より大きい値をとる。
この単結晶性は、実施例に記載の方法で測定することができる。
この単結晶性は、実施例に記載の方法で測定することができる。
上記ルチル型酸化チタンは、比表面積が45~130m2/gであることが好ましい。ルチル型酸化チタンの比表面積が45~130m2/gとなるような粒子サイズに調製することにより、リチウムイオン等のイオンキャリアの挿入脱離に関与する反応場が十分に多くでき、放電容量の低下を抑制できる。また、電解液との副反応もより十分に抑制できる。従って、上記範囲にすることで、電極材料としてより優れた特性を発揮することができる。また、ハンドリング性の面でも好ましい。ルチル型酸化チタンの比表面積は、より好ましくは、55~130m2/gであり、更に好ましくは、85~130m2/gである。
ルチル型酸化チタンの比表面積は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
ルチル型酸化チタンの比表面積は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
上記ルチル型酸化チタンは、炭素で被覆されたものであって、該炭素で被覆されたルチル型酸化チタンに対する被覆した炭素の量が0.5~10質量%であることが好ましい。このようなルチル型酸化チタンを負極の活物質として用いると、電池が放電容量、及びサイクル特性に優れたものとなる。被覆した炭素の量は、より好ましくは、1.5~5.0質量%であり、更に好ましくは、1.8~4.5質量%である。
ルチル型酸化チタンに被覆した炭素の量は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
ルチル型酸化チタンに被覆した炭素の量は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
上記ルチル型酸化チタンは、ルチル型酸化チタン中に0.5~20質量%のニオブ元素がドープされたものであることが好ましい。ニオブ元素がドープされたルチル型酸化チタン(以下、ニオブドープルチル型酸化チタンともいう)を負極の活物質として用いると、電池が放電容量に優れたものとなり、特に高レート時の放電容量に優れたものとなる。ニオブドープルチル型酸化チタン中のニオブ元素のドープ量は、より好ましくは、1~10質量%であり、更に好ましくは、3~8質量%である。
なお、ここで「ルチル型酸化チタン中に0.5~20質量%のニオブ元素がドープされた」とは、ドープされたニオブ元素も含めたニオブドープルチル型酸化チタン全体のうち、ドープされたニオブ元素の割合が0.5~20質量%であることを意味する。
ニオブドープルチル型酸化チタンのニオブ元素含有量は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
なお、ここで「ルチル型酸化チタン中に0.5~20質量%のニオブ元素がドープされた」とは、ドープされたニオブ元素も含めたニオブドープルチル型酸化チタン全体のうち、ドープされたニオブ元素の割合が0.5~20質量%であることを意味する。
ニオブドープルチル型酸化チタンのニオブ元素含有量は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の電極材料が含む、XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピーク強度Aと、2θ=64.0°付近のピーク強度Bとの比A/Bが1.60以上、あるいは、2θ=62.7°付近のピークの半値幅Cと、2θ=64.0°付近のピークの半値幅Dとの比C/Dが0.67以下であるルチル型酸化チタンの製造方法は特に制限されないが、例えば、以下の方法により製造することができる。
(1)硫酸チタニル溶液を熱加水分解し、ろ過、洗浄することで、含水酸化チタンスラリーを得る。
(2)そこに、水酸化ナトリウム水溶液を撹拌しながら投入し、強アルカリ条件下で加熱する。
(3)得られたスラリーをろ過、洗浄し、リパルプした後、塩酸を撹拌しながら投入し、強酸条件下で更に加熱処理を行うことでルチル型酸化チタンの粒子を得る。
上記(1)の工程は、硫酸チタニルの熱加水分解に代えて、四塩化チタン溶液をアルカリ溶液で中和してもよいし、チタンアルコキシドを加水分解しても良い。
(1)硫酸チタニル溶液を熱加水分解し、ろ過、洗浄することで、含水酸化チタンスラリーを得る。
(2)そこに、水酸化ナトリウム水溶液を撹拌しながら投入し、強アルカリ条件下で加熱する。
(3)得られたスラリーをろ過、洗浄し、リパルプした後、塩酸を撹拌しながら投入し、強酸条件下で更に加熱処理を行うことでルチル型酸化チタンの粒子を得る。
上記(1)の工程は、硫酸チタニルの熱加水分解に代えて、四塩化チタン溶液をアルカリ溶液で中和してもよいし、チタンアルコキシドを加水分解しても良い。
上記ルチル型酸化チタンの全体重量に対して0.5~10.0質量%の炭素が被覆したルチル型酸化チタンの製造方法は特に制限されないが、例えば、上記製造方法により製造されたルチル型酸化チタンの粒子を有機化合物で表面処理した後、還元雰囲気下又は不活性雰囲気下で焼成する方法により製造することができる。
ルチル型酸化チタンの粒子を有機化合物で表面処理する方法は特に制限されないが、例えば、ルチル型酸化チタンの粒子と有機化合物の溶液又は分散液とを混合する方法等を用いることができる。この場合、ルチル型酸化チタンの粒子を有機化合物で十分に表面処理するため、被覆されるルチル型酸化チタンと有機化合物の合計重量に対して、0.5~30質量%の有機化合物を用いることが好ましい。より好ましくは、15~25質量%の有機化合物を用いることである。
ルチル型酸化チタンの粒子を有機化合物で表面処理する方法は特に制限されないが、例えば、ルチル型酸化チタンの粒子と有機化合物の溶液又は分散液とを混合する方法等を用いることができる。この場合、ルチル型酸化チタンの粒子を有機化合物で十分に表面処理するため、被覆されるルチル型酸化チタンと有機化合物の合計重量に対して、0.5~30質量%の有機化合物を用いることが好ましい。より好ましくは、15~25質量%の有機化合物を用いることである。
上記有機化合物としては特に制限されず、例えば、ポリビニルアルコール、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂等の有機ポリマーの他、クエン酸、アスコルビン酸、エチレングリコール、グリセロール等の有機ポリマー(有機高分子化合物)以外の有機低分子化合物が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記焼成をする際の還元雰囲気としては、水素(H2)雰囲気、一酸化炭素(CO)雰囲気、水素と不活性ガスの混合により調整できる。水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気で還元焼成を行う場合、該混合ガス中の水素の割合は、0.1~10vol%であることが好ましい。より好ましくは、0.3~7vol%であり、更に好ましくは、1~5vol%である。
不活性雰囲気としては、ヘリウム(He)、窒素(N2)、アルゴン(Ar)等を用いて調整できる。
また焼成雰囲気は還元が行われている反応場(系とも称する)に還元用ガス、あるいは不活性ガスが連続して注入され流れている状態であることが望ましい。
上記焼成する際の雰囲気は還元雰囲気であっても不活性雰囲気であってもよいが、還元雰囲気が好ましい。
不活性雰囲気としては、ヘリウム(He)、窒素(N2)、アルゴン(Ar)等を用いて調整できる。
また焼成雰囲気は還元が行われている反応場(系とも称する)に還元用ガス、あるいは不活性ガスが連続して注入され流れている状態であることが望ましい。
上記焼成する際の雰囲気は還元雰囲気であっても不活性雰囲気であってもよいが、還元雰囲気が好ましい。
上記焼成の温度は、雰囲気にもよるが、700~900℃とすることが好ましい。700℃以上であることで、有機化合物を十分に炭化させることができ、また900℃以下であることで、ルチル型酸化チタンの焼結を抑制することができる。焼成温度は、より好ましくは750~900℃であり、更に好ましくは750~850℃である。なお、炭素被覆量が少ないルチル型酸化チタンを製造する場合は、焼成の過程でルチル型酸化チタンのA/B比が小さくなる場合があるため、炭素被覆量が少ない場合には、それに応じて焼成温度を低くする等、焼成温度を適宜調整して製造することができる。
本明細書中、焼成温度とは、焼成工程での最高到達温度を意味する。
本明細書中、焼成温度とは、焼成工程での最高到達温度を意味する。
焼成時間、すなわち上記焼成温度での保持時間もまた、雰囲気にもよるが、有機化合物を十分に炭化させることと製造の効率とを考慮すると、30~180分とすることが好ましい。より好ましくは、60~150分であり、更に好ましくは、100~120分である。
なお、還元焼成で焼成終了後に降温する場合は、水素以外のガス(例えば窒素ガス)を混合又は置換して行ってもよい。なお、炭素被覆量が少ないルチル型酸化チタンを製造する場合は、焼成の過程でルチル型酸化チタンのA/B比が小さくなる場合があるため、炭素被覆量が少ない場合には、それに応じて焼成時間を短くする等、適宜調整して製造することができる。
なお、還元焼成で焼成終了後に降温する場合は、水素以外のガス(例えば窒素ガス)を混合又は置換して行ってもよい。なお、炭素被覆量が少ないルチル型酸化チタンを製造する場合は、焼成の過程でルチル型酸化チタンのA/B比が小さくなる場合があるため、炭素被覆量が少ない場合には、それに応じて焼成時間を短くする等、適宜調整して製造することができる。
上記ルチル型酸化チタンの全体重量に対して0.5~10.0質量%の炭素が被覆したルチル型酸化チタンの製造方法としては、上記方法の他、酸化グラフェンや酸化グラファイトの分散液とルチル型酸化チタンを混合及び複合化した後、酸化グラフェンや酸化グラファイトを還元する方法も用いることができる。この場合、酸化グラフェンや酸化グラファイトを還元する方法としては、上記と同様の還元雰囲気下での焼成の他、還元剤として水素化ホウ素ナトリウムやヒドラジンを用いた還元処理も用いることができる。
上記ルチル型酸化チタン中に0.5~20質量%のニオブ元素がドープされたルチル型酸化チタンの製造方法は特に制限されないが、例えば、上記製造方法において(1)の工程に代えて、硫酸チタニル溶液に、最終的に得られるニオブドープルチル型酸化チタン中にニオブ元素が0.5~20質量%となる量のニオブ化合物を添加した後、熱加水分解し、ろ過、洗浄することで、含水酸化チタンスラリーを得る工程を行った後、上記(2)、(3)の工程を行うことで製造することができる。ニオブ化合物は水溶性塩類を用いることが好ましく、五塩化ニオブ、ペンタキス(しゅう酸水素)ニオブやニオブアルコキシド等を用いることができる。
上述したとおり、本発明の電極材料を用いることで、サイクル安定性に優れ、かつ充放電容量の高い電極を形成することができる。このような本発明の電極材料を用いて形成される電極もまた、本発明の1つであり、本発明の電極を含んで構成される電池もまた、本発明の1つである。
本発明の電極は、リチウムイオン二次電池等の負極として用いた場合にサイクル安定性に優れ、かつ充放電容量の高い電池とすることができることから、負極として用いられることが好ましい。
本発明の電極は、本発明の電極材料と、導電助剤やバインダー等のその他の材料とを配合して得られる電極組成物からなる層を集電体上に形成することで得られる。
導電助剤としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等を用いることができ、バインダーとしてはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等を用いることができる。
また集電体としては、アルミ、銅、ステンレスのいずれかのメッシュやアルミ箔、銅箔等を用いることができる。
本発明の電極は、本発明の電極材料と、導電助剤やバインダー等のその他の材料とを配合して得られる電極組成物からなる層を集電体上に形成することで得られる。
導電助剤としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等を用いることができ、バインダーとしてはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等を用いることができる。
また集電体としては、アルミ、銅、ステンレスのいずれかのメッシュやアルミ箔、銅箔等を用いることができる。
本発明の電池は、一次電池、二次電池のいずれであってもよいが、サイクル安定性に優れ、かつ充放電容量が高い電極となることが本発明の電極材料を用いた電極の特徴であるから、二次電池であることが好ましい。また、本発明の電池が二次電池である場合、本発明の電極材料が負極の材料として使用できるものである限り、電池の種類は特に制限されないが、本発明の電極材料を負極材料として用いてリチウム、ナトリウム等のアルカリ金属イオン二次電池を構成することは本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明を詳細に説明するために以下に具体例を挙げるが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。特に断りのない限り、「%」及び「wt%」とは「重量%(質量%)」を意味する。なお、各物性の測定方法は以下の通りである。
実施例1
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製STR-100Nを用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の結果を図1および表2に、ナトリウムイオン二次電池の結果を表3に示す。
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製STR-100Nを用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の結果を図1および表2に、ナトリウムイオン二次電池の結果を表3に示す。
実施例2
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製STR-60Rを用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。結果を表3に示す。
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製STR-60Rを用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。結果を表3に示す。
比較例1
チタンテトライソプロポキシド(富士フイルム和光純薬社製)4mLを35%塩酸(富士フイルム和光純薬製)56mLに加えて混合し、次いでチタンテトライソプロポキシド(富士フイルム和光純薬製)2mL加えて、55℃で4時間加熱撹拌した。得られたゾルを洗浄し、85℃で24時間乾燥させた後、大気中で400℃で4時間の熱処理を経てルチル型酸化チタン粉末を得た。この粉末を用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の結果を図1および表2に、ナトリウムイオン二次電池の結果を表3に示す。尚、ナトリウムイオン二次電池における測定では、10サイクル目の放電容量が低く、100サイクル目の容量維持率も低かったため、測定を中断した。
チタンテトライソプロポキシド(富士フイルム和光純薬社製)4mLを35%塩酸(富士フイルム和光純薬製)56mLに加えて混合し、次いでチタンテトライソプロポキシド(富士フイルム和光純薬製)2mL加えて、55℃で4時間加熱撹拌した。得られたゾルを洗浄し、85℃で24時間乾燥させた後、大気中で400℃で4時間の熱処理を経てルチル型酸化チタン粉末を得た。この粉末を用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の結果を図1および表2に、ナトリウムイオン二次電池の結果を表3に示す。尚、ナトリウムイオン二次電池における測定では、10サイクル目の放電容量が低く、100サイクル目の容量維持率も低かったため、測定を中断した。
比較例2
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製STR-10Nを用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の結果を図1および表2に、ナトリウムイオン二次電池の結果を表3に示す。尚、リチウムイオン二次電池における測定では、50サイクル目の放電容量が低く、300サイクル目の放電容量も低かったため、容量維持率を確認した後、測定を中断した。また、ナトリウムイオン二次電池における測定では、10サイクル目の放電容量が著しく低かった。100サイクル目の放電容量も低かったことから、容量維持率を確認した後、測定を中断した。
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製STR-10Nを用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の結果を図1および表2に、ナトリウムイオン二次電池の結果を表3に示す。尚、リチウムイオン二次電池における測定では、50サイクル目の放電容量が低く、300サイクル目の放電容量も低かったため、容量維持率を確認した後、測定を中断した。また、ナトリウムイオン二次電池における測定では、10サイクル目の放電容量が著しく低かった。100サイクル目の放電容量も低かったことから、容量維持率を確認した後、測定を中断した。
比較例3
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製R-310を用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の結果を図1および表2に、ナトリウムイオン二次電池の結果を表3に示す。尚、ナトリウムイオン二次電池における測定では、10サイクル目の放電容量が著しく低いため、測定を中断した。
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製R-310を用いて後述する充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の結果を図1および表2に、ナトリウムイオン二次電池の結果を表3に示す。尚、ナトリウムイオン二次電池における測定では、10サイクル目の放電容量が著しく低いため、測定を中断した。
(充放電サイクル測定A)
[塗布電極の作製]
種々のTiO2粉末を負極活物質とし、これらとアセチレンブラック(AB)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、およびスチレンブタジエンゴム(SBR)を重量比で70:15:10:5、合計1gとなるように混合した。スラリーの混錬は、溶媒として90度の純水を4mL加え、15分間のボールミル処理を行うことで実施した。混錬したスラリーを厚さ18μmの集電体銅箔に塗布し、乾燥させて電極を得た。
[コインセル作製]
リチウムイオン二次電池の場合、上記の負極と、対極として金属リチウム箔、セパレータとしてWhatmanガラス繊維フィルタを用い、電解液を注入して、2032型コインセルを作製した。電解液にはLiTFSA(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド)/PC(プロピレンカーボネート)を用いた。
また、ナトリウムイオン二次電池の場合、上記の負極と、対極として金属ナトリウム箔、電解液に、1M ナトリウムビス(フルオロスルホニル)アミド/PCを用いた以外はリチウムイオン二次電池と同様にして、2032型コインセルを作製した。
[充放電サイクル測定]
上記コインセルを用いて、リチウムイオン二次電池の場合、30度で、電位範囲1.000~3.000V(vs.Li/Li+)、電流密度335mA/g、ナトリウムイオン二次電池の場合、30度で、電位範囲0.005~3.000V(vs.Na/Na+)、電流密度50mA/gで行った。サイクル安定性はリチウムイオン二次電池の場合、50サイクル目の容量に対して300、500サイクル目の容量維持率、ナトリウムイオン二次電池の場合、10サイクル目の容量に対して100、200サイクル目の容量維持率で評価した。結果を表2、3に示す。
[塗布電極の作製]
種々のTiO2粉末を負極活物質とし、これらとアセチレンブラック(AB)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、およびスチレンブタジエンゴム(SBR)を重量比で70:15:10:5、合計1gとなるように混合した。スラリーの混錬は、溶媒として90度の純水を4mL加え、15分間のボールミル処理を行うことで実施した。混錬したスラリーを厚さ18μmの集電体銅箔に塗布し、乾燥させて電極を得た。
[コインセル作製]
リチウムイオン二次電池の場合、上記の負極と、対極として金属リチウム箔、セパレータとしてWhatmanガラス繊維フィルタを用い、電解液を注入して、2032型コインセルを作製した。電解液にはLiTFSA(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド)/PC(プロピレンカーボネート)を用いた。
また、ナトリウムイオン二次電池の場合、上記の負極と、対極として金属ナトリウム箔、電解液に、1M ナトリウムビス(フルオロスルホニル)アミド/PCを用いた以外はリチウムイオン二次電池と同様にして、2032型コインセルを作製した。
[充放電サイクル測定]
上記コインセルを用いて、リチウムイオン二次電池の場合、30度で、電位範囲1.000~3.000V(vs.Li/Li+)、電流密度335mA/g、ナトリウムイオン二次電池の場合、30度で、電位範囲0.005~3.000V(vs.Na/Na+)、電流密度50mA/gで行った。サイクル安定性はリチウムイオン二次電池の場合、50サイクル目の容量に対して300、500サイクル目の容量維持率、ナトリウムイオン二次電池の場合、10サイクル目の容量に対して100、200サイクル目の容量維持率で評価した。結果を表2、3に示す。
(ルチル型酸化チタンの各種測定)
実施例1、2、及び、比較例1~3で使用した酸化チタンについて、以下の方法によりXRDスペクトル測定と比表面積測定を行った。これらより、比A/B、比C/D、比E/Fを算出した。結果を表1に示す。
実施例1、2、及び、比較例1~3で使用した酸化チタンについて、以下の方法によりXRDスペクトル測定と比表面積測定を行った。これらより、比A/B、比C/D、比E/Fを算出した。結果を表1に示す。
[ルチル型酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンのXRDスペクトル測定]
ルチル型酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンのXRDスペクトル測定は粉末X線回折装置((株)リガク製RINT-TTR III、線源CuKα)を用いて、光学系は平行ビーム光学系、測定範囲は2θ=20.0000°~80.0000°、測定電圧、および測定電流は50kV、300mAの条件で測定した。得られた回折パターンからルチル型酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンの2θ=62.00~65.00°に出現するピーク強度の検出、および半値幅の算出を行った。2θ=62.7°付近のピークは(002)面のピークであり、c軸のみに寄与するピークであり、2θ=64.0°付近のピークは(310)面のピークであり、c軸に寄与しないピークである。なお、半値幅は半値幅中点法により解析した。
2θ=62.7°付近のピーク強度A、および半値幅Cと2θ=64.0°付近のピーク強度B、および半値幅Dより、ピーク強度比A/B、半値幅比C/Dを算出した。
ルチル型酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンのXRDスペクトル測定は粉末X線回折装置((株)リガク製RINT-TTR III、線源CuKα)を用いて、光学系は平行ビーム光学系、測定範囲は2θ=20.0000°~80.0000°、測定電圧、および測定電流は50kV、300mAの条件で測定した。得られた回折パターンからルチル型酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンの2θ=62.00~65.00°に出現するピーク強度の検出、および半値幅の算出を行った。2θ=62.7°付近のピークは(002)面のピークであり、c軸のみに寄与するピークであり、2θ=64.0°付近のピークは(310)面のピークであり、c軸に寄与しないピークである。なお、半値幅は半値幅中点法により解析した。
2θ=62.7°付近のピーク強度A、および半値幅Cと2θ=64.0°付近のピーク強度B、および半値幅Dより、ピーク強度比A/B、半値幅比C/Dを算出した。
[ルチル型酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンの比表面積]
全自動比表面積測定装置((株)マウンテック製HM model-1220)を用いて、130℃で30分脱気・乾燥した後、BET1点法で測定した。
全自動比表面積測定装置((株)マウンテック製HM model-1220)を用いて、130℃で30分脱気・乾燥した後、BET1点法で測定した。
[ルチル型酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンの単結晶性]
比表面積から算出される粒子径Eと、XRDスペクトルにおいて、2θ=27.4°付近のピークから算出される結晶子径Fとの比E/Fにより、単結晶性を算出した。
比表面積から算出される粒子径Eは、比表面積と同一の表面積を有する球の直径に相当する。よって、粒子径Eは、次式(1)の換算式によって求めた。
E=[6/(SSA×ρ)]×1000 (1)
式(1)において、Eは比表面積から算出される粒子径(nm)、SSAは粒子の比表面積(m2/g)、ρは粒子の密度(g/cm3)を表す。密度の値は4.26である。
一方、結晶子径FはXRDスペクトルにおいて2θ=27.4°付近のピークを用いてSherrerの式により求めた。
比表面積から算出される粒子径Eと、XRDスペクトルにおいて、2θ=27.4°付近のピークから算出される結晶子径Fとの比E/Fにより、単結晶性を算出した。
比表面積から算出される粒子径Eは、比表面積と同一の表面積を有する球の直径に相当する。よって、粒子径Eは、次式(1)の換算式によって求めた。
E=[6/(SSA×ρ)]×1000 (1)
式(1)において、Eは比表面積から算出される粒子径(nm)、SSAは粒子の比表面積(m2/g)、ρは粒子の密度(g/cm3)を表す。密度の値は4.26である。
一方、結晶子径FはXRDスペクトルにおいて2θ=27.4°付近のピークを用いてSherrerの式により求めた。
実施例3
TiO2として100g相当の四塩化チタン水溶液に五塩化ニオブを20.3g加えて溶解させた。調製した溶液と水酸化ナトリウム水溶液をそれぞれ、純水を入れた容器に添加し中和を行った。この際に中和液のpHが3.0、温度が60℃となるように調整した。
得られたスラリーをろ過、洗浄、純水でリパルプし、含水酸化チタンスラリーを得た。
次いで、得られたスラリーにNaOHとして150g相当の48質量%水酸化ナトリウム水溶液を撹拌しながら投入し、100度で1時間加熱した。得られたスラリーをろ過、洗浄し、リパルプした後、185mlの32質量%塩酸を撹拌しながら投入し、更に加熱処理を行うことでニオブドープルチル型酸化チタンの粒子を得た。得られた粉末のニオブ含有量を後述する方法により測定したところ、含有量は7.7質量%であった。
この粉末を用いて後述する充放電サイクル測定Bの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の充放電サイクル測定結果を図2及び表5に、ナトリウムイオン二次電池の充放電サイクル測定結果を表6に示す。
TiO2として100g相当の四塩化チタン水溶液に五塩化ニオブを20.3g加えて溶解させた。調製した溶液と水酸化ナトリウム水溶液をそれぞれ、純水を入れた容器に添加し中和を行った。この際に中和液のpHが3.0、温度が60℃となるように調整した。
得られたスラリーをろ過、洗浄、純水でリパルプし、含水酸化チタンスラリーを得た。
次いで、得られたスラリーにNaOHとして150g相当の48質量%水酸化ナトリウム水溶液を撹拌しながら投入し、100度で1時間加熱した。得られたスラリーをろ過、洗浄し、リパルプした後、185mlの32質量%塩酸を撹拌しながら投入し、更に加熱処理を行うことでニオブドープルチル型酸化チタンの粒子を得た。得られた粉末のニオブ含有量を後述する方法により測定したところ、含有量は7.7質量%であった。
この粉末を用いて後述する充放電サイクル測定Bの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。リチウムイオン二次電池の充放電サイクル測定結果を図2及び表5に、ナトリウムイオン二次電池の充放電サイクル測定結果を表6に示す。
実施例4
純水にペンタキス(しゅう酸水素)ニオブ(三津和化学薬品(株)製)を37.5g添加し、加熱して溶解させた。次いで、TiO2として100g相当の硫酸チタニル溶液を添加した。添加終了後、5時間沸騰させた。得られたスラリーをろ過、洗浄、純水でリパルプし、含水酸化チタンスラリーを得た。
次いで、得られたスラリーにNaOHとして150g相当の48質量%水酸化ナトリウム水溶液を撹拌しながら投入し、100度で1時間加熱した。得られたスラリーをろ過、洗浄し、リパルプした後、185mlの32質量%塩酸を撹拌しながら投入し、更に加熱処理を行うことでニオブドープルチル型酸化チタンの粒子を得た。得られた粉末のニオブ含有量を後述する方法により測定したところ、含有量は4.4質量%であった。
この粉末を用いて後述する充放電サイクル測定Bの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。また、後述する放電レート測定の方法により、リチウムイオン二次電池の放電レート測定を行った。リチウムイオン二次電池の充放電サイクル測定及び放電レート測定結果を図2、3及び表5、表7に、ナトリウムイオン二次電池の充放電サイクル測定結果を表6に示す。
純水にペンタキス(しゅう酸水素)ニオブ(三津和化学薬品(株)製)を37.5g添加し、加熱して溶解させた。次いで、TiO2として100g相当の硫酸チタニル溶液を添加した。添加終了後、5時間沸騰させた。得られたスラリーをろ過、洗浄、純水でリパルプし、含水酸化チタンスラリーを得た。
次いで、得られたスラリーにNaOHとして150g相当の48質量%水酸化ナトリウム水溶液を撹拌しながら投入し、100度で1時間加熱した。得られたスラリーをろ過、洗浄し、リパルプした後、185mlの32質量%塩酸を撹拌しながら投入し、更に加熱処理を行うことでニオブドープルチル型酸化チタンの粒子を得た。得られた粉末のニオブ含有量を後述する方法により測定したところ、含有量は4.4質量%であった。
この粉末を用いて後述する充放電サイクル測定Bの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。また、後述する放電レート測定の方法により、リチウムイオン二次電池の放電レート測定を行った。リチウムイオン二次電池の充放電サイクル測定及び放電レート測定結果を図2、3及び表5、表7に、ナトリウムイオン二次電池の充放電サイクル測定結果を表6に示す。
実施例5
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製STR-100Nを用いて後述する充放電サイクル測定Bの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。また、後述する放電レート測定の方法により、リチウムイオン二次電池の放電レート測定を行った。リチウムイオン二次電池の充放電サイクル測定及び放電レート測定結果を図2、3及び表5、表7に、ナトリウムイオン二次電池の充放電サイクル測定結果を表6に示す。
ルチル型酸化チタンとして、堺化学工業社製STR-100Nを用いて後述する充放電サイクル測定Bの方法により、塗布電極を作製してリチウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施した。また、後述する放電レート測定の方法により、リチウムイオン二次電池の放電レート測定を行った。リチウムイオン二次電池の充放電サイクル測定及び放電レート測定結果を図2、3及び表5、表7に、ナトリウムイオン二次電池の充放電サイクル測定結果を表6に示す。
[ニオブドープルチル型酸化チタンのニオブ含有量]
ICP発光分光分析装置((株)日立ハイテクサイエンス製SPS3100)を用いて、塩酸で溶解させた水溶液を測定した。
ICP発光分光分析装置((株)日立ハイテクサイエンス製SPS3100)を用いて、塩酸で溶解させた水溶液を測定した。
(充放電サイクル測定B、放電レート測定)
[塗布電極の作製]、[コインセル作製]
上述した充放電サイクル測定Aと同様に行った。
[充放電サイクル測定、放電レート測定]
作製したコインセルを用いて、リチウムイオン二次電池の場合、30度で、電位範囲1.000~3.000V(vs.Li/Li+)、電流密度335mA/gで行った。一方、ナトリウムイオン二次電池の場合、30度で、電位範囲0.005~3.000V(vs.Na/Na+)、電流密度50mA/gで行った。サイクル安定性はリチウムイオン二次電池の場合、50サイクル目の容量に対して300、500サイクル目の容量維持率、ナトリウムイオン二次電池の場合、10サイクル目の容量に対して100、200サイクル目の容量維持率で評価した。結果を表5、6に示す。
また、リチウムイオン二次電池について、電流密度335mA/gを1Cとし、0.1C~100Cの充放電を行った。レート特性は0.5Cの容量に対して2.0C、5.0C、50Cの容量維持率で評価した。結果を表7に示す。
[塗布電極の作製]、[コインセル作製]
上述した充放電サイクル測定Aと同様に行った。
[充放電サイクル測定、放電レート測定]
作製したコインセルを用いて、リチウムイオン二次電池の場合、30度で、電位範囲1.000~3.000V(vs.Li/Li+)、電流密度335mA/gで行った。一方、ナトリウムイオン二次電池の場合、30度で、電位範囲0.005~3.000V(vs.Na/Na+)、電流密度50mA/gで行った。サイクル安定性はリチウムイオン二次電池の場合、50サイクル目の容量に対して300、500サイクル目の容量維持率、ナトリウムイオン二次電池の場合、10サイクル目の容量に対して100、200サイクル目の容量維持率で評価した。結果を表5、6に示す。
また、リチウムイオン二次電池について、電流密度335mA/gを1Cとし、0.1C~100Cの充放電を行った。レート特性は0.5Cの容量に対して2.0C、5.0C、50Cの容量維持率で評価した。結果を表7に示す。
(ルチル型酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンの各種測定)
実施例3~5で使用した酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンについて、上述した実施例1、2、及び、比較例1~3で使用した酸化チタンに対して行った方法と同様の方法によりXRDスペクトル測定と比表面積測定を行った。これらより、比A/B、比C/D、比E/Fを算出した。結果を表4に示す。
実施例3~5で使用した酸化チタンおよびニオブドープルチル型酸化チタンについて、上述した実施例1、2、及び、比較例1~3で使用した酸化チタンに対して行った方法と同様の方法によりXRDスペクトル測定と比表面積測定を行った。これらより、比A/B、比C/D、比E/Fを算出した。結果を表4に示す。
表1~3の結果から、比A/Bが1.60以上、比C/Dが0.67以下である実施例1、2のルチル型酸化チタンを負極の材料として用いたリチウムイオン二次電池やナトリウムイオン二次電池は、比A/Bが1.60未満、比C/Dが0.67より大きいルチル型酸化チタンを使用した負極の材料として用いたものに比べて充放電容量が高く、更に容量維持率も高く、サイクル安定性に優れることが確認された。
表4~7の結果から、比A/Bが1.60以上、比C/Dが0.67以下であるニオブドープルチル型酸化チタンを負極の材料として用いたリチウムイオン二次電池では放電容量、容量維持率、及び、高いレート時の放電容量維持率に優れた電池となり、ナトリウム二次電池では、放電容量に優れた電池となることが確認された。
実施例6
ルチル型酸化チタンである堺化学工業社製STR-100Nを50g計量し、200mLの50g/Lポリビニルアルコール水溶液と混合した。得られたスラリーに対し、400mLのアセトンを添加し、ポリビニルアルコールを析出させた。得られたスラリーをろ取し、60℃で乾燥させて粉末を得た。この粉末をアルミナ製舟形ボートに加え、3%水素-窒素の混合ガス雰囲気下800℃で2時間焼成し、炭素被覆ルチル型酸化チタン粉末を得た。
得られた粉末の炭素量を後述する方法により測定したところ、炭素被覆ルチル型酸化チタンの全体重量に対して4.4質量%であった。この粉末を用いて前述の充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施し、10サイクル目の容量に対する50、100サイクル目の容量維持率を確認した。ナトリウムイオン二次電池の結果を図4および表9に示す。
ルチル型酸化チタンである堺化学工業社製STR-100Nを50g計量し、200mLの50g/Lポリビニルアルコール水溶液と混合した。得られたスラリーに対し、400mLのアセトンを添加し、ポリビニルアルコールを析出させた。得られたスラリーをろ取し、60℃で乾燥させて粉末を得た。この粉末をアルミナ製舟形ボートに加え、3%水素-窒素の混合ガス雰囲気下800℃で2時間焼成し、炭素被覆ルチル型酸化チタン粉末を得た。
得られた粉末の炭素量を後述する方法により測定したところ、炭素被覆ルチル型酸化チタンの全体重量に対して4.4質量%であった。この粉末を用いて前述の充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施し、10サイクル目の容量に対する50、100サイクル目の容量維持率を確認した。ナトリウムイオン二次電池の結果を図4および表9に示す。
実施例7
純水にペンタキス(しゅう酸水素)ニオブ(三津和化学薬品社製)を37.5g添加し、加熱して溶解させた。次いで、TiO2として100g相当の硫酸チタニル溶液を添加した。添加終了後、5時間沸騰させた。得られたスラリーをろ過、洗浄した後、純水でリパルプし、含水酸化チタンスラリーを得た。次いで、得られたスラリーにNaOHとして150g相当の48質量%水酸化ナトリウム水溶液を撹拌しながら投入し、100℃で1時間加熱した。得られたスラリーをろ過、洗浄し、リパルプした後、185mlの32質量%塩酸を撹拌しながら投入し、更に加熱処理を行うことでニオブドープルチル型酸化チタンの粒子を得た。得られた粉末のニオブ含有量を上述した方法により測定したところ、含有量は4.4質量%であった。
この粉末を50g計量し、200mLの5質量%ポリビニルアルコール水溶液に加えて攪拌し、得られたスラリーに対し、400mLのアセトンを添加し、ポリビニルアルコールを析出させた。得られたスラリーをろ取し、60℃で乾燥させて粉末を得た。この粉末をアルミナ製舟形ボートに加え、3%水素-窒素の混合ガス雰囲気下、800℃で2時間焼成し、炭素被覆ニオブドープルチル型酸化チタン粉末を得た。
得られた粉末の炭素量を後述する方法により測定したところ、炭素被覆ニオブドープルチル型酸化チタンの全体重量に対して1.9質量%であった。この粉末を用いて前述の充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施し、10サイクル目の容量に対する50、100サイクル目の容量維持率を確認した。ナトリウムイオン二次電池の結果を図4および表9に示す。
純水にペンタキス(しゅう酸水素)ニオブ(三津和化学薬品社製)を37.5g添加し、加熱して溶解させた。次いで、TiO2として100g相当の硫酸チタニル溶液を添加した。添加終了後、5時間沸騰させた。得られたスラリーをろ過、洗浄した後、純水でリパルプし、含水酸化チタンスラリーを得た。次いで、得られたスラリーにNaOHとして150g相当の48質量%水酸化ナトリウム水溶液を撹拌しながら投入し、100℃で1時間加熱した。得られたスラリーをろ過、洗浄し、リパルプした後、185mlの32質量%塩酸を撹拌しながら投入し、更に加熱処理を行うことでニオブドープルチル型酸化チタンの粒子を得た。得られた粉末のニオブ含有量を上述した方法により測定したところ、含有量は4.4質量%であった。
この粉末を50g計量し、200mLの5質量%ポリビニルアルコール水溶液に加えて攪拌し、得られたスラリーに対し、400mLのアセトンを添加し、ポリビニルアルコールを析出させた。得られたスラリーをろ取し、60℃で乾燥させて粉末を得た。この粉末をアルミナ製舟形ボートに加え、3%水素-窒素の混合ガス雰囲気下、800℃で2時間焼成し、炭素被覆ニオブドープルチル型酸化チタン粉末を得た。
得られた粉末の炭素量を後述する方法により測定したところ、炭素被覆ニオブドープルチル型酸化チタンの全体重量に対して1.9質量%であった。この粉末を用いて前述の充放電サイクル測定Aの方法により、塗布電極を作製してナトリウムイオン二次電池のコインセルにより充放電サイクル測定を実施し、10サイクル目の容量に対する50、100サイクル目の容量維持率を確認した。ナトリウムイオン二次電池の結果を図4および表9に示す。
[炭素被覆ルチル型酸化チタンの炭素量]
粉末中の炭素量の分析には炭素分析装置(EMIA-110)を用いた。具体的には酸素ガスを流通させつつ高温で処理し、発生する二酸化炭素(CO2)および一酸化炭素(CO)を非分散赤外線吸収法にて検出することで、被覆炭素量を定量した。
粉末中の炭素量の分析には炭素分析装置(EMIA-110)を用いた。具体的には酸素ガスを流通させつつ高温で処理し、発生する二酸化炭素(CO2)および一酸化炭素(CO)を非分散赤外線吸収法にて検出することで、被覆炭素量を定量した。
(炭素被覆ルチル型酸化チタンおよび、炭素被覆ニオブドープルチル型酸化チタン、ルチル型酸化チタンの各種測定)
実施例6~7で得られた炭素被覆ルチル型酸化チタンおよびルチル型酸化チタンについて、前述した実施例1~5、及び、比較例1~3で使用した酸化チタンに対して行った方法と同様の方法によりXRDスペクトル測定と比表面積測定を行った。これらより、比A/B、比C/Dを算出した。結果を表8に示す。
なお、炭素被覆ルチル型酸化チタンは表面が炭素で被覆されており、ルチル型酸化チタン自体の比表面積が測定できないため、比E/Fは算出できなかった。
実施例6~7で得られた炭素被覆ルチル型酸化チタンおよびルチル型酸化チタンについて、前述した実施例1~5、及び、比較例1~3で使用した酸化チタンに対して行った方法と同様の方法によりXRDスペクトル測定と比表面積測定を行った。これらより、比A/B、比C/Dを算出した。結果を表8に示す。
なお、炭素被覆ルチル型酸化チタンは表面が炭素で被覆されており、ルチル型酸化チタン自体の比表面積が測定できないため、比E/Fは算出できなかった。
表8、9の結果から、比A/Bが1.60以上、比C/Dが0.67以下である炭素で被覆されたルチル型酸化チタン、及び、炭素で被覆されたニオブドープルチル型酸化チタンを負極の材料として用いたナトリウムイオン二次電池では比A/Bおよび比C/Dが近い実施例2と比べても放電容量に優れた電池となることが確認された。
Claims (8)
- XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピーク強度Aと、2θ=64.0°付近のピーク強度Bとの比A/Bが1.60以上であるルチル型酸化チタンを含む
ことを特徴とする電極材料。 - XRDスペクトルにおいて、2θ=62.7°付近のピークの半値幅Cと、2θ=64.0°付近のピークの半値幅Dとの比C/Dが0.67以下であるルチル型酸化チタンを含む
ことを特徴とする電極材料。 - 前記ルチル型酸化チタンは、比表面積から算出される粒子径Eと、XRDスペクトルにおいて、2θ=27.4°付近のピークから算出される結晶子径Fとの比E/Fが1.5以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極材料。
- 前記ルチル型酸化チタンは、炭素で被覆されたものであって、該炭素で被覆されたルチル型酸化チタンに対する被覆した炭素の量が0.5~10質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極材料。
- 前記ルチル型酸化チタンは、比表面積が45~130m2/gであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の電極材料。
- 前記ルチル型酸化チタンは、ルチル型酸化チタン中に0.5~20質量%のニオブ元素がドープされたものであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の電極材料。
- 請求項1~6のいずれかに記載の電極材料を含んでなることを特徴とする電極。
- 請求項7に記載の電極を含んで構成されることを特徴とする電池。
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