WO2019093114A1 - 合成樹脂製容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】胴部に収縮密着されることなく巻き付けられたラベルが、内容物を高温充填して密封した後に、緩んでしまうことを防止することのできる合成樹脂製容器を提供することである。 【解決手段】胴部13と底部14とを有し、胴部13は、角形状の各辺に対応するように配置される側壁面部131a~131dを有し、底部14は、底面部141と、接地部142a、接地部142aから内側に立ち上がる内側立ち上がり部142b、及び接地部142aから外側に立ち上がって胴部13に続く外側立ち上がり部142cからなる脚部142と、脚部142の内側立ち上がり部142aの内周縁142a-3と底面部141の外周縁141-3とを接続する接続部143とを有し、底面部141は、接続部143を支えにして、容器の外方への膨出、及び容器の内方への進入が可能な可動部として形成された構成となる。
Description
本発明は、胴部と該胴部から下方に続く底部とを有する合成樹脂製容器に関する。
ペットボトル等の合成樹脂製容器に飲料物等の内容物を充填するに際して、充填後の菌の繁殖を抑制するために、内容物を高温で滅菌処理してから充填すること(ホットパック)が知られている。このような合成樹脂製容器への高温充填の場合、内容物を充填して密封した後に冷却されると、容器内が減圧状態になって、容器が不均一に変形してしまうおそれがある。
従来、四角形等の角形状の各辺に対応するように配置される側壁面部を有する合成樹脂製容器、いわゆる、角形状合成樹脂製容器(角形状ボトル)では、内容物を高温充填して密封した後の容器の不均一な変形を防止するために、一又は複数の側壁面部に、減圧吸収パネルを形成することが知られている(特許文献1参照)。このような合成樹脂製容器によれば、内容物を高温充填して密封した後の内圧減少時に、減圧吸収パネルが変形して、容器全体が不均一に変形することを防止することができる。
このような高温充填に用いられる角形状合成樹脂製容器においては、薄肉化の要請があるが、上述した従来の角形状合成樹脂製容器では、外観上の問題等で側壁面部に大きな減圧吸収パネルを形成することができない。このため、内容物を高温充填して密封した後の内圧減少時に前記減圧吸収パネルが変形しても、容器内の負圧状態が解消しきれずに、容器全体が歪むように変形し得る。このような変形は、薄肉化に伴って顕著に生じることになる。
ところで、合成樹脂製容器の胴部には、ラベルが巻かれることがある。ラベルとしては、胴部に、熱によって収縮密着されるラベル(いわゆる「シュリンクラベル」)、或いは、熱収縮密着されることなく胴部に巻かれるラベル(いわゆる「ロールラベル」)など種々のラベルがある。内容物を高温充填する場合、通常、内容物が冷却していく過程でラベルを装着することになるが、内容物の温度がラベル装着時よりもさらに下がると、ボトルの内圧減少に伴って胴部が変形するため、ラベルが緩んでしまう。特にロールラベルを巻く場合では、ラベルを巻くときに容器が変形していると、ラベルの巻き付け不良が生じてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、胴部に巻き付けられたラベルが、内容物を高温充填して密封した後に、緩んでしまうことを防止し、また、容器の強度低下も防止することのできる合成樹脂製容器を提供するものである。
本発明に係る合成樹脂製容器は、胴部と該胴部から下方に続く底部とを有する合成樹脂製容器であって、前記胴部は、角形状の各辺に対応するように配置される側壁面部を有し、前記底部は、底面部と、環状の接地部、該接地部から内側に立ち上がる内側立ち上がり部、及び前記接地部から外側に立ち上がって前記胴部に続く外側立ち上がり部からなる脚部と、前記脚部の前記内側立ち上がり部の内周縁と前記底面部の外周縁とを接続する接続部とを有し、前記底面部は、前記接続部を支えにして、当該容器の外方への膨出、及び当該容器の内方への入込みが可能な可動部として形成された構成となる。
このような構成によれば、可動部としての底面部を容器の外方に膨出させた状態で、内容物を高温充填して密封した後に、前記底面部を前記容器の内方に入込ませることができる。この場合、内容物の冷却時における容器の内圧減少を、容器の外方に膨出した前記底面部が当該容器の内方に入込むことによる内圧上昇効果によって補うことができる。
本発明に係る合成樹脂製容器において、前記底面部の外周縁の形状を、円形にすることができる。
このような構成によれば、底面部の外周縁の形状が円形であるので、底面部を脚部の内側立ち上がり部に接続する接続部を支えにした当該底面部の容器の外方への膨出及び容器の内方への入込みがよりスムーズになり得る。
本願発明に係る合成樹脂製容器において、更に、前記接地部の前記内側立ち上がり部に続く内周縁の形状を、円形にすることができる。
このような構成によれば、外周縁の形状が円形となる底面部を支える脚部の内側立ち上がり部が円形の接地部の内周縁から立ち上がるようになるので、前記底面部が容器の外方へ膨出した状態から容器の内方へ入込むときに、前記底面部の外周縁に対する前記内側立ち上がり部による力の影響がより均一的なものになり得る。その結果、前記底面部の前記容器の外方への膨出及び前記容器の内方への入込みの動作が更にスムーズになり得る。
本発明に係る合成樹脂製容器において、更に、前記接地部の前記外側立ち上がり部に続く外周縁の形状を、円形にすることができる。
このような構成によれば、外周縁の形状が円形となる底面部を、脚部の内側立ち上がり部及び接地部を介して支える外側立ち上がり部が円形の前記接地部の外周縁から立ち上がるようになるので、底面部が容器の外方へ膨出した状態から容器の内方へ入込むときに、前記底面部の外周縁に対する前記外側立ち上がり部による力の影響がより均一なものとなり得る。その結果、前記底面部の前記容器の外方への膨出及び前記容器の内方への入込みの動作が更にスムーズになり得る。
本発明に係る合成樹脂製容器によれば、容器の底面部の動きによる内圧上昇効果によって、内容物を高温充填して密封した後における容器の内圧減少を補うことができる。そのため、内容物を高温充填して密封した後に容器が歪むように変形することが防止され、その結果、角形状の各辺に対応するように配置された側壁面部を有する胴部の周囲に巻き付けられたラベルが内容物を高温充填して密封した後に緩んでしまうことを防止することができる。また、角形状の容器の変形が防止される結果、容器の強度低下を防止することができる。その結果、薄肉化の要請にも応えられる合成樹脂製容器を提供することができる。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
本発明の第1の実施の形態に係る合成樹脂製容器(以下、角形状ボトルという)は、図1~図9に示すように構成される。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る角形状ボトルを斜め上方からみた外観を示す斜視図であり、図2は、底面部がボトルの外方に膨出した状態の前記角形状ボトルを斜め下方から見た外観を示す斜視図であり、図3は、前記角形状ボトルを示す正面図であり、図4は、底面部がボトルの外方に膨出した状態の前記角形状ボトルを示す底面図である。また、図5は、底面部がボトルの外方に膨出した状態の前記角形状ボトルの図4のA-A線での断面の外形を示す外形線図であり、図6は、底面部がボトルの外方に膨出した状態の前記角形状ボトルの図4のB-B線での断面の外形を示す外形線図である。更に、図7は、底面部がボトルの内方に入込んだ状態の前記角形状ボトルを斜め下方から見た外観を示す斜視図であり、図8は、底面部がボトルの内方に入込んだ状態の前記角形状ボトルの図4のA-A線での断面の外形を示す外形線図であり、図9は、底面部がボトルの内方に入込んだ状態の前記角形状ボトルの図4のB-B線での断面の外形を示す外形線図である。
図1~図9において、角形状ボトル10は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂材料を用いて公知の製法によって形成される。この角形状ボトル10は、上から順番に、口部11、肩部12、胴部13及び胴部13から更に下方に続く底部14により構成されている(図1~図3参照)。胴部13は、それぞれが角形状、具体的には、四角形状の各辺に対応するように配置される4つの側壁面部131a、131b、131c、131dを有し(図1~図4参照)、それら4つの側壁面部131a、131b、131c、131dが湾曲した4つの角部132a、132b、132c、132dによってつながれて、概ね正方形状の四角筒状の形状(図1、図2及び図4参照)になっている。なお、胴部13の角部は、湾曲形状ではなく平坦の場合もある。この場合、当該平坦である角部の容器周方向の幅は、4つの側壁面部131a、131b、131c、131dの容器周方向の幅よりも狭い。
各側壁面部131a、131b、131c、131dには補強などの目的で種々の溝が形成されている。また、胴部13の高さ方向の所定位置には、周囲にわたって溝133が形成されている。胴部13の肩部12との境界部から溝部133までの領域の周囲にラベルが巻かれる。或いは、溝部133を越えて胴部13全体を覆う様にラベルが巻かれる場合もある。
胴部13の下方に続く底部14は、外周縁141-3の形状が円形となる底面部141と、脚部142と、接続部143とから構成されている(図2、図5及び図6参照)。脚部142は、環状の接地部142aと、接地部142aから内側に立ち上がる内側立ち上がり部142bと、接地部142aから外側に立ち上がって胴部13に続く外側立ち上がり部142cとからなっている。接続部143は、脚部142の内側立ち上がり部142bの内周縁142b-3と底面部141の円形の外周縁141-3とを接続している。
脚部142の接地部142aにおいて、内側立ち上がり部142bに続く内周縁142a-bの形状は円形である(図4、図7参照)。内側立ち上がり部142bは、接地部142aの円形の内周縁142a-bから立ち上がって、円環状の接続部143で底面部141の円形の外周縁141-3に接続されている。また、接地部142aの外側立ち上がり部142cに続く外周縁142a-cの形状は、4つの側壁面部131a~131dのそれぞれに続く外側立ち上がり部142cの縁線部分と、4つの角部132a~132dに続く外側立ち上がり部142cの縁線部分と、で形成される多角形形状である。接続部143を介して脚部142の内側立ち上がり部142bに接続される底面部141は、接続部143を支えにして、ボトル10の外方へ膨出(図4、図5及び図6参照)、及びボトル10の内方への入込み(図7、図8及び図9参照)が可能な可動部として形成されている。
上述したような構造の角形状ボトル10では、可動部としての底面部141を、図4、図5及び図6に示すように、ボトル10の外方に膨出させた状態で、高温で滅菌処理された飲料物等の内容物を充填して口部11にキャップを装着して密封する。その後、冷却していく過程で、角形状ボトル10の外部から底面部141に外力を作用させて、例えば、押込み機等を用いて底面部141を、図7、図8及び図9に示すように、ボトル10の内方に入込ませる。なお、底面部141の形状は、図1~図9に示される形状に限定されるものではなく、底面部141の壁面に、適宜、凹凸形状を付与することもできる。
このように、内容物を中温~高温(71℃~93℃)充填して密封した後の内容物の冷却によって角形状ボトル10の内圧が減少しても、その内圧減少を、角形状ボトル10の外方に膨出した底面部141が角形状ボトル10の内方に入込むことによる内圧上昇によって補うことができる。そのため、内容物を高温充填して密封した後の冷却時における角形状ボトル10の歪むような変形を防止することができる。その結果、それぞれが四角形状の各辺に対応した4つの側壁面部131a~131dを有する胴部13の周囲に巻き付けられるラベルが内容物を高温充填して密封した後に緩んでしまうことを防止することができる。特に、胴部13の周囲に熱収縮密着されることなく巻き付けられるラベルを用いる場合には、ラベル巻き付け時の巻き付け不良を防止することができる。すなわち、図19Aに示すように、角形状ボトル10に内容物を加熱充填してキャップ19を装着して密封する。このような密封した状態で、内容物が冷えると、内容物およびヘッドスペース中の水蒸気の体積減少に起因する減圧状態によって、図19Bに示すように、胴部13のパネル部に凹変形が発生する。その後、図19Cに示すように、底部14の底面部141に外力を作用させて押し込み、強制的にボトル内容積を減少させると、反転量に応じて角形状ボトル10の減圧変形を緩和することができる。
本角形状ボトルは、例えば、900ml容量で重量36g、500ml容量で重量28gのボトルとして実施可能であるが、上記の底部14の形状を採用したので、900ml容量で重量36g未満(例えば、32g又は30g)、500ml容量で重量28g未満(例えば、26g、22g、又は20g以下)に軽量化されたボトルでも有効に実施することができる。
上述した構造の角形状ボトル10の底面部141の外周縁141-3は、角形状ボトル10の胴部13の外形に沿った四角形状、或いは種々の形状とすることも可能であるが、本実施形態では、底面部141の外周縁141-3が円形になっている。外周縁141-3を円形にすると、底面部141を脚部142の内側立ち上がり部142bに接続する接続部143を支えにした当該底面部141のボトルの外方への膨出及びボトルの内方への入込みがよりスムーズになり得る。
また、上述した構造の角形状ボトル10では、脚部142の接地部142aにおいて、内側立ち上がり部142bに続く内周縁142a-bの形状は、角形状ボトル10の胴部13の外形に沿った四角形状とすることも可能であるが、本実施形態では、内側立ち上がり部142bに続く内周縁142a-bの形状が円形になっている。内周縁142a-bを円形にすると、脚部142の内側立ち上がり部142bが、接地部142aの円形の内周縁142a-bから立ち上がるようになる。これにより、底面部141がボトル10の外方へ膨出した状態からボトル10の内方への入込みを行なうときに、底面部141の外周縁に対する内側立ち上がり部142bによる力の影響が、より均一的なものになり得る。その結果、底面部141のボトル10の外方への膨出及びボトル10の内方への入込みの動作が更にスムーズになり得る。
ところで、この種の合成樹脂製容器では薄肉化が要望されている。特許文献1に記載された従来の角形状ボトルにおいて薄肉化を図ろうとすると、内容物を高温充填して密閉した後の内圧減少を減圧吸収パネルの動きによる減圧吸収効果によって補うことができずに、ボトル内の負圧状態が解消されないと、内容物が充填されたボトル自体の強度が著しく低下してしまう。
これに対して、前述したような構造(図1~図9参照)の角形状ボトルでは、底面部141の動きにより内圧上昇効果を得ることができるので、内容物を高温充填して密閉した後の内圧減少をその内圧上昇効果によって十分補うことができるようになり、ボトル内の負圧状態を解消することができ、更に、ボトル内を正圧状態、あるいはそれに近い状態にすることができる。このため、薄肉化を図ったとしても、内容物が充填されたボトル内の内圧により、ボトル自体が歪み難くなり、その強度低下を防止することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本発明の第2の実施の形態に係る合成樹脂製容器(角形状ボトル)は、図10~図18に示すように構成される。図10は、第2の実施の形態に係る角形状ボトルを斜め上方から見た外観を示す斜視図であり、図11は、底面部がボトルの外方に膨出した状態の前記角形状ボトルを斜め下方から見た外観を示す斜視図であり、図12は、前記角形状ボトルを示す正面図であり、図13は、底面部がボトルの外方に膨出した状態の前記角形状ボトルを示す底面部である。また、図14は、底面部がボトルの外方に膨出した状態の前記角形状ボトルの図13のA-A線での断面の外形を示す外形線図であり、図15は、底面部がボトルの外方に膨出した状態の前記角形状ボトルの図13のB-B線での断面の外形を示す外形線図である。更に、図16は、底面部がボトルの内側に入込んだ状態の前記角形状ボトルを斜め下方向から見た外観を示す斜視図であり、図17は、底面部がボトルの内方に入込んだ状態の前記角形状ボトルの図13のA-A線での断面の外形を示す外形線図であり、図18は、底面部がボトルの内方に入込んだ状態の前記角形状ボトルの図13のB-B線での断面の外形を示す外形線図である。
図10~図18において、前述した第1の実施の形態に係る角形状ボトル(図1~図9参照)と同様に、この角形状ボトル10は、口部11、肩部12、胴部13及び底部15により構成されており、底部15の構造が後述するように第1の実施の形態に係る角形状ボトルのものと異なる。胴部13は、第1の実施の形態に係る角形状ボトルのものと同様に、それぞれが四角形状の各辺に対応するように配置される4つの側壁面部131a~131dと、4つの角部132a~132dとから形成され、概ね四角筒状の形状(図10、図11及び図13参照)。また、4つの側壁面部131a~131dのそれぞれには、補強等の目的で種々の溝が形成されるとともに、胴部13の高さ方向の所定位置には、周囲にわたって溝133が形成されている。そして、第1の実施の形態の場合と同様に、胴部13の肩部12との境界部から溝部133までの領域の周囲にラベルが巻かれる。
胴部13の下方に続く底部15は、第1の実施の態様に係る角形状ボトルと同様に、外周縁151-3の形状が円形となる底面部151と、脚部152と、底面部151と脚部152とを接続する接続部153と、から構成されている(図11、図14及び図15参照)。脚部152は、環状の接地部152aと、接地部152aから内側に立ち上がる内側立ち上がり部152bと、接地部152aから外側に立ち上がって胴部13に続く外側立ち上がり部152cと、から成っている。接続部153は、脚部152の内側立ち上がり部152bの内周縁152b-3と、底面部151の円形の外周縁151-3とを接続している。
脚部152の接地部152aにおいて、内側立ち上がり部152bに続く内周縁152a-bの形状は円形であり、接地部152aにおいて、外側立ち上がり部152cに続く外周縁152a-cの形状も円形である。即ち、接地部152aは、円環状に形成されている。内側立ち上がり部152bは、接地部152aの円形の内周縁152a-bから立ち上がって、円環状の接続部153で底面部151の円形の外周縁151-3に接続されている。脚部15の外側立ち上がり部152cは、胴部13の4つの角部132a~132aのそれぞれから徐々に広がりつつ、脚部152の接地部152aの円形の外周縁に続く形状となっている(図11、図13参照)。
上述したような構造の角形状ボトル10では、可動部としての底面部151を、図13、図14及び図15に示すように、ボトル10の外方に膨出させた状態で、高温で滅菌処理された飲料物等の内容物を充填して口部11にキャップを装着して密封する。その後、冷却していく過程で、角形状ボトル10の外部から底面部151に外力を作用させて、例えば、押込み機等を用いて底面部151を、図16、図17及び図18に示すように、ボトル10の内方に入込ませる。
このような構造の角形状ボトル10でも、第1の実施の形態に係る角形状ボトルと同様に、角形状ボトル10の底面部141の動き(外方への膨出した状態から内方への入込んだ状態への動き)による内圧上昇効果を得ることができるので、内容物を高温充填して密封した後の冷却時に角形状ボトル10の歪むような変形を防止することができる。その結果、それぞれが四角形状の各辺に対応した4つの側壁面部131a~131dを有する胴部13の周囲に巻き付けられるラベルが内容物を高温充填して密封した後に緩んでしまうことを防止することができる。
また、第1の実施の形態に係る角形状ボトルと同様に、内容物を高温充填して密閉した後の内圧減少を底面部151の移動による内圧上昇効果によって十分補うことができるようなるので、ボトル内の負圧状態を解消することができ、更に、ボトル内を正圧状態、あるいはそれに近い状態にすることができる。このため、薄肉化を図ったとしても、内容物が充填されたボトル内の内圧により、ボトル自体が歪み難くなり、その強度低下を防止することができる。
更に、上述した構造の角形状ボトル10では、接地部152aの内側立ち上がり部152bに続く内周縁152a-bの形状とともに、接地部152aの外側立ち上がり部152cに続く外周縁152a-cの形状も円形となっている。これにより、脚部152の内側立ち上がり部152b、及び接地部152aを介して支える外側立ち上がり部152cが、ともに接地部152aの円形の内周縁152a-b及び外周縁152a-cからそれぞれ立ち上がるようになる。そのため、底面部151が、ボトル10の外方へ膨出した状態からボトル10の内方への入込みを行なうときに、底面部151の外縁に対する外側立ち上がり部152cによる力の影響が、より均一なものとなり得る。その結果、底面部151のボトル10の外方への膨出及び前記ボトル10の内方への入込みの動作が更にスムーズになり得る。
(実施検証)
本実施形態に係る角形状ボトル10(図10、図11)について、底部の反転前と反転後とでボトル強度の測定を行った。結果を表1に示す。
表1では、現行製品に係るアセプティック用ボトル2種(現行アセプボトル1、現行アセプボトル2)、現行製品に係る耐熱用ボトル1種(現行耐熱ボトル)、及び本実施形態に係る角形状ボトル10(角形状ボトル10)の各結果を示している。本実施形態に係る角形状ボトル10の重量は、現行製品に係る耐熱用ボトルの重量36gよりも軽い重量30gであり、ボトルの平均肉厚も現行製品に係る耐熱用ボトルの0.32mmよりも薄く0.27mmである。本実施形態に係る角形状ボトル10の横荷重の測定は、加熱充填(内容物の温度が、87℃)し、キャップを閉めた状態で内容物が冷え(内容物の温度:室温)、減圧状態となったときに、底部の反転前後で、角形状ボトル10の接地から高さ160mmの位置で、ボトルを水平方向に10mm押し込んだ場合の各最大荷重を示している。また、縦荷重の測定は、同状態のボトルを縦に圧縮したときに、座屈を生じる各最大荷重を示している。また、現行製品に係る現行耐熱用ボトルの横荷重の測定は、高温充填しキャップを閉めた状態で、接地から高さ160mmの位置で、ボトルを水平方向に10mm押し込んだ場合の最大荷重を示している。また、縦荷重の測定は、同状態のボトルを縦に圧縮したときに、座屈を生じる最大荷重を示している。また、現行製品に係るアセプティック用ボトルの横荷重の測定は、常温充填しキャップを閉めた状態で、接地から高さ160mmの位置で、ボトルを水平方向に10mm押し込んだ場合の最大荷重を示している。また、縦荷重の測定は、同状態のボトルを縦に圧縮したときに、座屈を生じる最大荷重を示している。表1によると、本実施形態に係る角形状ボトル10では、底部15の反転前から反転後では、横荷重で約20N、縦荷重で30N増加していることが分かる。反転前は、現行のアセプティック用ボトル1,2より低い剛性を示す部分もあるが、反転後は、現行製品に係るアセプティック用ボトルの剛性を概ね超える性能を示し、内容物が充填された容器としての強度を確保できていることが分かる。さらに反転後は、現行製品に係る耐熱用ボトルに近い剛性を示し、現行製品に係る耐熱用ボトルよりも軽量でボトル内部が減圧状態の厳しい環境下であっても、現行製品に係る耐熱用ボトルに近い性能を持つことができることが分かる。
本実施形態に係る角形状ボトル10(図10、図11)について、底部の反転前と反転後とでボトル強度の測定を行った。結果を表1に示す。
前述した各実施の形態において、「円形」とは、まるい形であればよく、真円(正円)形状に限定されず、楕円形なども含み得る。
なお、本発明は、前述した各実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨に基づいて種々変形することが可能であり、これらを本発明の範囲から除外するものではない。
本発明に係る合成樹脂製容器は、胴部に巻き付けられたラベルが、内容物を高温充填して密封した後に、緩んでしまうことを防止することができ、また、容器の強度低下も防止できるという効果を有し、胴部及び底部を有する合成樹脂製容器として有用である。
10 角形状ボトル(合成樹脂製容器)
11 口部
12 肩部
13 胴部
131a~131d 側壁面部
132a~132d 角部
14、15 底部
141、151 底面部
142、152 脚部
142a、152a 接地部
142b、152b 内側立ち上がり部
142c、152c 外側立ち上がり部
143、153 接続部
11 口部
12 肩部
13 胴部
131a~131d 側壁面部
132a~132d 角部
14、15 底部
141、151 底面部
142、152 脚部
142a、152a 接地部
142b、152b 内側立ち上がり部
142c、152c 外側立ち上がり部
143、153 接続部
Claims (4)
- 胴部と該胴部から下方に続く底部とを有する合成樹脂製容器であって、
前記胴部は、角形状の各辺に対応するように配置される側壁面部を有し、
前記底部は、
底面部と、
環状の接地部、該接地部から内側に立ち上がる内側立ち上がり部、及び前記接地部から外側に立ち上がって前記胴部に続く外側立ち上がり部からなる脚部と、
前記脚部の前記内側立ち上がり部の内周縁と前記底面部の外周縁とを接続する接続部とを有し、
前記底面部は、前記接続部を支えにして、当該容器の外方への膨出、及び当該容器の内方への入込みが可能な可動部として形成された合成樹脂製容器。 - 前記底面部の外周縁の形状は、円形である請求項1記載の合成樹脂製容器。
- 前記接地部の前記内側立ち上がり部に続く内周縁の形状は、円形である請求項2記載の合成樹脂製容器。
- 前記接地部の前記外側立ち上がり部に続く外周縁の形状は、円形である請求項3記載の合成樹脂製容器。
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