WO2019009226A1

WO2019009226A1 - 防水スイッチの固定構造

Info

Publication number: WO2019009226A1
Application number: PCT/JP2018/024998
Authority: WO
Inventors: 貴宏岩永; 拓哉福田
Original assignee: 日本精機株式会社
Priority date: 2017-07-03
Filing date: 2018-07-02
Publication date: 2019-01-10

Abstract

スイッチユニットの半田付部にかかる荷重を低減し、かつ防水性を備えた防水スイッチの固定構造を提供する。　回路基板７と、回路基板７に接続されるスイッチ基部４２と、スイッチ基部４２から上方に延びる操作部４１と、操作部４１とスイッチ基部４２の間に位置するネジ部４３と、を有するスイッチユニット４と、回路基板７とスイッチ基部４２とに接する中ケース基部８３を有し、回路基板７の上方に配置される中ケース８と、を備えた防水スイッチにおいて、中ケース８は、スイッチ基部４２を覆うように中ケース基部８３から延出し、ネジ部４３を貫通するネジ貫通部８２ａを有するスイッチ固定部８２を有し、スイッチ固定部８２は、ネジ部４３に挿入される第１の固定具１とスイッチ基部４２によって挟持される。

Description

防水スイッチの固定構造

　本発明は、防水スイッチ、特に、プッシュスイッチ機能と回転機能を備えた防水スイッチの固定構造に関する。

　従来の防水スイッチは、例えば、下記特許文献１に記載されているものが知られている。この特許文献１に記載の防水スイッチ部２００は、図３にその断面図を示すように、透光性の上面部５１と遮光性の側壁部５２から構成される外ケース５と、この外ケース５に収納される回路基板７と、回路基板７の上に配置され、外ケース５の前面に操作部４１が突出するスイッチユニット４と、操作部４１に連結するノブ３と、外ケース５の貫通孔５３とノブ３との間に配置され、防水性と弾力性を有するパッキン６とを有し、パッキン６は、例えばゴム等によって形成され外ケース５内を気密封止し、外ケース５内の回路基板７を防水するものであった。

　このような防水スイッチ部２００において、スイッチユニット４は、スイッチユニット４のスイッチ基部４２から回路基板７側へ突出し、回路基板７を貫通する複数の端子部４４を有する。そして、この端子部４４が回路基板７と半田付けされることでスイッチユニット４は回路基板７に固定されるものである。

特開２０１５－８８２３０号公報

　しかしながら、このような防水スイッチ部２００の固定構造では、回転軸部を弾力性を有するパッキン６で保持しているだけであったため、回転軸部に直角な方向に強い荷重（ラジアル荷重）がかかった際に、半田付部に応力がかかり、半田が外れ通電不良が発生するといった虞があった。

　そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、スイッチユニットの半田付部にかかる荷重を低減し、かつ防水性を備えた防水スイッチの固定構造を提供することを目的とする。

　本発明の防水スイッチは、回路基板７と、前記回路基板７に接続されるスイッチ基部４２と、前記スイッチ基部４２から上方に延びる操作部４１と、前記操作部４１と前記スイッチ基部４２の間に位置するネジ部４３と、を有するスイッチユニット４と、前記回路基板７と前記スイッチ基部４２とに接する中ケース基部８３を有し、前記回路基板７の上方に配置される中ケース８と、を備えた防水スイッチにおいて、前記中ケース８は、前記スイッチ基部４２を覆うように前記中ケース基部８３から延出し、前記ネジ部４３を貫通するネジ貫通部８２ａを有するスイッチ固定部８２を有し、前記スイッチ固定部８２は、前記ネジ部４３に挿入される第１の固定具１と前記スイッチ基部４２によって挟持されることを特徴とする。

　また、本発明は、前記操作部４１に連結されるノブ３と、前記スイッチユニット４と前記中ケース８と前記回路基板７とを内蔵する外ケース５と、前記スイッチユニット４又は前記ノブ３と、前記外ケース５との間に設けられるパッキン６と、を備えたことを特徴とする。

　また、本発明は、前記回路基板７は、前記中ケース８に固定されることを特徴とする。

　また、本発明は、前記回路基板７は、第２の固定具１０により前記中ケース８に固定されることを特徴とする。

　また、本発明は、前記中ケース８は、キートップ部８１を一体に有することを特徴とする。

　本発明に係る防水スイッチによれば、スイッチユニットの半田付部にかかる荷重を低減し、かつ防水性を備えた防水スイッチの固定構造を提供することができる。

本発明の第１の実施形態に係る防水スイッチ部２００を備えた操作装置１００の正面図。図１中Ａ－Ａ線に沿った断面図。従来技術を示す断面図。

　以下、図１から図２に基づいて本発明の実施形態を車両に搭載された防水スイッチ部２００に適用した場合を例に挙げて説明する。また、防水スイッチ部２００の上下左右を、各図中に矢印にて示す。

　防水スイッチ部２００は、操作装置１００などの機器に取り付けられている。操作装置１００は、指標部２０１とノブ３とにより指示されて車両のワイパー等を作動させる防水スイッチ部（ワイパスイッチ）２００と、車両の盗難防止用のパスワード等を入力する複数の数字ボタン３０１を有するテンキー部３００と、を有する。

　防水スイッチ部２００は、回路基板７と、回路基板７の上面に実装され、操作部４１が上方に延びるスイッチユニット４と、操作部４１の先端に連結されるノブ３と、ノブ３と回路基板７の間に配置される中ケース８と、回路基板７とスイッチユニット４と中ケース８を内蔵する外ケース５と、操作部４１を貫通する外ケース５の第１の貫通孔５３との間に設けられるパッキン６と、回路基板７の上面に実装される複数の光源１３と、を少なくとも備えている。

　テンキー部３００は、数字ボタン３０１に対応して位置の回路基板７の上面に実装されたプッシュスイッチ１２と、数字ボタン３０１に対応して上面部５１に取り付けられスイッチ用パッキン１１と、スイッチ用パッキン１１とプッシュスイッチ１２の間に配置され、中ケース８と一体に設けられたキートップ部８１と、外ケース５の上面部５１の上面及びスイッチ用パッキン１１の上面に貼り付けられるパネル９と、を少なくとも備えている。

　ノブ３は、下側が開口した逆カップ形状の合成樹脂からなり、カップ形状の内側の中央部分に設けた下側に突出する突出部３１を備えている。

　突出部３１は、その断面形状が円形の外周を有している。本実施形態では、突出部３１は、その内部に断面形状が、Ｄの字の形状のように一部がカットされたノブ穴３２を備えている。このノブ穴３２にスイッチユニット４の操作部４１が挿入されてノブ３とスイッチユニット４が連結されており、ノブ３の回転操作やプッシュ操作が、スイッチユニット４に伝えられる。尚、ノブ３を外ケース５から抜き取る方向に引いた場合に、ノブ３の抜けを防止するために、金属製の抜け止め部材（図示せず）を適宜、ノブ穴３２に設けてもよい。

　スイッチユニット４は、操作部４１において回転操作やプッシュ操作が可能なエンコーダ（操作部４１の変位によってコード信号を発生する電子部品）からなり、回路基板７に実装されている。また、スイッチユニット４は、回路基板７と当接する部位に矩形のスイッチ基部４２を有する。スイッチ基部４２は、回路基板７を貫通し回路基板７の下面へ突出する複数の端子部４４を有する。そして、この端子部４４が回路基板７の下面で半田付けされることでスイッチユニット４は回路基板７に固定される。また、スイッチユニット４は、操作部４１とスイッチ基部４２との間に、ナット（第１の固定具）１が嵌合するネジ部４３を有する。

　中ケース８は、上面が開口した箱状に形成され、白色の合成樹脂からなり、上面部５１と回路基板７との間に配置される。また、中ケース８は、回路基板７とスイッチ基部４２とに接する中ケース基部８３と、中ケース基部８３から延出し、ナット１とスイッチ基部４２とによって挟持されるスイッチ固定部８２を有する。スイッチ固定部８２は、ネジ部４３を貫通するネジ貫通孔（ネジ貫通部）８２ａを有し、ナット１とネジ貫通孔８２ａの間にはネジ貫通孔８２ａの座屈を防止するためのワッシャー２が設けられている。

　また、中ケース８は、中ケース８と一体に設けられ、スイッチ用パッキン１１とプッシュスイッチ１２の間に配置されたキートップ部８１を有する。キートップ部８１は、断面Ｔ字の円筒形状に形成され、上部の軸径が広いトップ部８１ａと、その下部のシャフト部８１ｂを有し、トップ部８１ａは随時スイッチ用パッキン１１に当接している。中ケース基部８３とシャフト部８１ｂは、弾性を有する接続部８４で接続されている。このように形成されることにより、キートップ８１を別部品として設ける必要がないので、コスト低減可能な防水スイッチの固定構造を提供することができる。

　外ケース５は、下面が開口した箱状に形成され、透明な合成樹脂からなり上面を構成する上面部５１と、黒系色の合成樹脂からなり側面を構成する側壁部５２と、を有する。上面部５１と側壁部５２とは、２色成形により一体に形成されている。また、外ケース５は、中ケース８，スイッチユニット４，回路基板７を内蔵するものである。

　上面部５１は、操作部４１の貫通する第１の貫通孔５３と、スイッチ用パッキン１１を固定する第２の貫通孔５４とを有する。第１の貫通孔５３の内部には、パッキン６を保持する第１の固定用突起５５が設けられている。第２の貫通孔５４の内部には、スイッチ用パッキン１１を保持する第２の固定用突起５６が設けられている。

　パネル９は、透明ＰＣ（ポリカーボネート）樹脂等の透光性樹脂からなる薄板平面状の基材９１からなり、下面にスクリーン印刷された黒色等の遮光性インキ層９２が形成され、最下面に両面テープが接着され、外ケース５の上面に貼り付けられる。また、パネル９は、ノブ３とパネル９との間隙を斜めから覗き見た時に、上面部５１が視認できない程度にノブ３の外形の内側に設けられている。また、パネル９は、防水スイッチ部２００の指標部２０１や、テンキー部３００の数字ボタン３０１を有する。これら指標部２０１や数字ボタン３０１は、遮光性インキ層９２が形成されない抜き印刷となることで形成される。

　光源１３は、回路基板７の面方向に適宜光を発するチップ型発光ダイオード（ＬＥＤ：Ｌｉｇｈｔ　Ｅｍｉｔｔｉｎｇ　Ｄｉｏｄｅ）からなり、パネル９の指標部２０１や数字ボタン３０１を照明する光を発光する。

　パッキン６は、黒色等の遮光性のＥＰＤＭ（エチレンプロピレン）ゴムなどの弾性を有する弾性体で形成されている。また、パッキン６は、内側の側面から突出形成しスイッチユニット４の外周に接する舌部６１と、外側の側面に前述した第１の固定用突起５５が嵌り込む第１の溝部６２が設けられており、この第１の溝部６２を第１の固定用突起５５に嵌め込むことによって、上面部５１の第１の貫通孔５３の内側に固定される。このように形成されることにより、パッキン６により、パネル９の上面に付いた液体が、第１の貫通孔５３を通り浸入することを抑制することができる。

　スイッチ用パッキン１１は、透明又は半透明の透光性のシリコンゴムなどの弾性を有する弾性体で形成されている。また、スイッチ用パッキン１１は、数字ボタン３０１に対応するパネル９の下面と当接するドーム形状のドーム部１１１と、外側の側面に前述した第２の固定用突起５６が嵌り込む第２の溝部１１２が設けられており、この第２の溝部１１２を第２の固定用突起５６に嵌め込むことによって、上面部５１の第２の貫通孔５４の内側に固定される。また、ドーム部１１１の内部にはトップ部８１ａが収納される。

　このように形成されることにより、ユーザーが数字ボタン３０１のいずれかを押すと、キートップ部８１が下がり、プッシュスイッチ１２を押すことができる。また、パネル９の上面に付いた液体がパネル９を浸透したとしても、第２の貫通孔５４から液体が侵入することを抑制することができる。

　回路基板７は、例えばＦＲ－４（Ｆｌａｍｅ　Ｒｅｔａｒｄａｎｔ－４）等のガラスエポキシ系基材に配線パターンを施した硬質配線基板からなり、光源１３を駆動・制御する、以下図示しない制御手段，抵抗，コンデンサ等の各種回路部品が前記配線パターンに導通接続されている。また、回路基板７は、回路基板７の下方から回路基板７を貫通した複数のビス（第２の固定具）１０等の固定具が中ケース基部８３に締め付けられることにより、中ケース８と回路基板７とに挟持固定される。

　このように形成されることにより、スイッチユニット４は、回路基板７に実装されて上下左右を固定されていることに加え、上下方向を中ケース８と回路基板７で規制されるので（スイッチユニット４が回路基板７により強固に保持され）、操作部４１に直角な方向に強い荷重（ラジアル荷重）がかかったとしても、端子部４４の半田付部に応力がかかることを低減し、半田耐久力の高い防水スイッチの固定構造を提供することができる。

　また、スイッチユニット４は、回路基板７に実装されて上下左右を固定されていることに加え、左右方向をネジ貫通孔８２ａで規制されるので、同様に操作部４１の軸方に強い荷重（スラスト荷重）がかかったとしても、端子部４４の半田付部に応力がかかることを低減し、半田耐久力の高い防水スイッチの固定構造を提供することができる。

　以上のように、スイッチユニットの半田付部にかかる荷重を低減し、かつ防水性を備えた防水スイッチの固定構造を提供することができる。

　尚、本発明の防水スイッチ部２００の固定構造を上記した実施形態の構成にて例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の構成においても、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良、並びに設計の変更が可能なことは勿論である。

　例えば、回路基板７を中ケース８とビス１０とにより挟持固定したが、中ケース８から回路基板７を貫通し回路基板７の下面へ係止する弾性を有するフック等であってもよい。また、スイッチユニットは回路基板７の下面側に半田付したものであったが、上面側に半田付したものであってもよい。また、パッキン６は、操作部４１と接触して防水するものであったが、ノブ３の突出部３１と接触して防水するものであってもよい。

　本発明は、車両用の防水スイッチの固定構造に関し、例えば、自動車やオートバイ、あるいは農業機械や建設機械を備えた移動体に搭載される防水スイッチの固定構造に適用することができる。

　　　１　　ナット（第１の固定具）
　　　３　　ノブ
　　　４　　スイッチユニット
　　４２　　スイッチ基部
　　４１　　操作部
　　４３　　ネジ部
　　　５　　外ケース
　　　６　　パッキン
　　　７　　回路基板
　　　８　　中ケース
　　８１　　キートップ部
　　８２　　スイッチ固定部
　８２ａ　　ネジ貫通孔（ネジ貫通部）
　　８３　　中ケース基部
　　１０　　ビス（第２の固定具）

Claims

回路基板と、
前記回路基板に接続されるスイッチ基部と、前記スイッチ基部から上方に延びる操作部と、前記操作部と前記スイッチ基部の間に位置するネジ部と、を有するスイッチユニットと、
前記回路基板と前記スイッチ基部とに接する中ケース基部を有し、前記回路基板の上方に配置される中ケースと、
を備えた防水スイッチにおいて、
前記中ケースは、前記スイッチ基部を覆うように前記中ケース基部から延出し、前記ネジ部を貫通するネジ貫通部を有するスイッチ固定部を有し、
前記スイッチ固定部は、前記ネジ部に挿入される第１の固定具と前記スイッチ基部によって挟持されることを特徴とする防水スイッチの固定構造。
前記操作部に連結されるノブと、
前記スイッチユニットと前記中ケースと前記回路基板とを内蔵する外ケースと、
前記スイッチユニット又は前記ノブと、前記外ケースとの間に設けられるパッキンと、
を備えたことを特徴とする請求項１に記載の防水スイッチの固定構造。
前記回路基板は、前記中ケースに固定されることを特徴とする請求項１乃至２のいずれかに記載の防水スイッチの固定構造。
前記回路基板は、第２の固定具により前記中ケースに固定されることを特徴とする請求項１乃至２のいずれかに記載の防水スイッチの固定構造。
前記中ケースは、前記スイッチユニットとは別で複数のキートップ部を一体に有することを特徴とする請求項１乃至２のいずれかに記載の防水スイッチの固定構造。