WO2018230309A1 - 電動工具 - Google Patents
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Abstract
運転電流のピーク値を抑制することの可能な電動工具を提供する。モータ60を駆動源とする電動工具であって、モータ60は、複数の磁石挿入穴62aを有するロータコア62と、複数の磁石挿入穴62aに挿入保持された複数の永久磁石63と、ロータコア62の外周を囲むステータコア65及びステータコイル66と、を備える。ロータコア62は、軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴62aとなる位置に、外周面が径方向内側に凹んだ凹部62cを有し、かつ、磁石挿入穴62aに連通し磁石挿入穴62aからモータ60の径方向外側に凸となる空間を形成するスリット62bを有する。
Description
本発明は、ブラシレスモータを駆動源とする電動工具に関する。
下記特許文献1は、ブラシレスモータを駆動源とする交流駆動の卓上切断機に関し、断面円形に形成したロータコアに複数の平板状の磁石を挿入したロータ構造を開示する。
特許文献1に開示されたロータ構造では、ロータの回転に伴うステータコイル内側の磁束変化が急激となり、運転電流の実効値に対してピーク値が大きくなる。このため、ステータコイルに通電するためのスイッチング素子には、大きなピーク電流も許容できる耐久性の高い高価なスイッチング素子を使用しなければならないという課題があった。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、運転電流のピーク値を抑制することの可能な電動工具を提供することにある。
本発明のある態様は、ブラシレスモータを駆動源とする電動工具であって、
前記ブラシレスモータは、
複数の磁石挿入穴を有するロータコアと、
前記複数の磁石挿入穴に挿入保持された複数の永久磁石と、
前記ロータコアの外周を囲むステータと、を備え、
前記ロータコアは、軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴間となる位置に、外周面が径方向内側に凹んだ凹部を有し、かつ、前記磁石挿入穴に連通し前記磁石挿入穴から前記ブラシレスモータの径方向外側に凸となる空間を形成するスリットを有する。
前記ブラシレスモータは、
複数の磁石挿入穴を有するロータコアと、
前記複数の磁石挿入穴に挿入保持された複数の永久磁石と、
前記ロータコアの外周を囲むステータと、を備え、
前記ロータコアは、軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴間となる位置に、外周面が径方向内側に凹んだ凹部を有し、かつ、前記磁石挿入穴に連通し前記磁石挿入穴から前記ブラシレスモータの径方向外側に凸となる空間を形成するスリットを有する。
前記スリットは、前記磁石挿入穴の幅方向略中央に設けられてもよい。
軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴間となる位置の各々に前記凹部が設けられ、各々の磁石挿入穴に対して前記スリットが設けられてもよい。
前記ロータコアが前記凹部及び前記スリットを有することにより、前記ロータコアが前記凹部及び前記スリットを有さない場合と比較して、前記ブラシレスモータの駆動電流のピーク値が小さくてもよい。
本発明のもう1つの態様は、ブラシレスモータを駆動源とする電動工具であって、
前記ブラシレスモータは、
複数の磁石挿入穴を有するロータコアと、
前記複数の磁石挿入穴に挿入保持された複数の永久磁石と、
前記ロータコアの外周を囲むステータと、を備え、
前記ロータコアは、軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴間となる位置に、外周面が径方向内側に凹んだ凹部を有し、
各々の磁石挿入穴及び永久磁石は、前記ブラシレスモータの回転軸と垂直な断面が、前記ブラシレスモータの径方向外側に湾曲した形状である。
前記ブラシレスモータは、
複数の磁石挿入穴を有するロータコアと、
前記複数の磁石挿入穴に挿入保持された複数の永久磁石と、
前記ロータコアの外周を囲むステータと、を備え、
前記ロータコアは、軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴間となる位置に、外周面が径方向内側に凹んだ凹部を有し、
各々の磁石挿入穴及び永久磁石は、前記ブラシレスモータの回転軸と垂直な断面が、前記ブラシレスモータの径方向外側に湾曲した形状である。
前記電動工具は、外部の交流電源からの供給電力で動作してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、運転電流のピーク値を抑制することの可能な電動工具を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係る電動工具1の正断面図である。図2は、図1からモータ60及びその近傍を抜き出した拡大図である。図3は、電動工具1の側断面図である。図4は、モータ60を出力軸61と垂直な平面で切断した断面図である。図1及び図3において、外部の交流電源に接続するための電源コードの図示は省略している。電動工具1は、携帯用切断機(丸鋸)であり、本体10及びベース30を備える。本体10は、ベース30に対して、周知の傾動支持機構及び揺動支持機構により、左右方向又は左右の一方向に傾動可能かつ上下方向に揺動可能に連結される。
本体10は、モータハウジング11、ハンドルハウジング12及びギヤカバー13により外殻が形成される。モータハウジング11は、例えば樹脂成形体であり、モータ60を内部に収容する。ハンドルハウジング12は、例えば樹脂成形体であり、ネジ止め等によりモータハウジング11と相互に固定される。ハンドルハウジング12内の、モータ60の後方となる位置に、図11に示す制御部40及びインバータ回路47等を搭載した回路基板17が設けられる。ハンドルハウジング12には、使用者がモータ60の駆動、停止を切り替えるためのトリガ12aが設けられる。
ギヤカバー13は、例えばアルミ等の金属製であり、ネジ止め等によりモータハウジング11及びハンドルハウジング12と相互に固定される。ギヤカバー13は、モータ60の回転を減速して鋸刃16に伝達する減速機構14を覆うと共に、鋸刃16の上半分を覆う。保護カバー15は、例えば樹脂成形体であり、鋸刃16の下半分を開閉可能に覆う。鋸刃16は、円板状の回転刃であり、モータ60によって回転駆動される。鋸刃16は、ベース30の図示しない貫通穴を通ってベース30の下面から下方に突出する。ベース30は、例えばアルミ等の金属製の略長方形の板材である。ベース30の長手方向は切断進行方向と一致する。ベース30の底面は、被削材との摺動面である。
モータ60は、インナーロータ型のブラシレスモータであり、ロータコア62、複数の(ここでは4つの)永久磁石63、ステータコア65、及びステータコイル66を含む。ロータコア62は、出力軸(回転軸)61の周囲に設けられて出力軸61と一体に回転可能である。ロータコア62は、断面長方形の複数の(ここでは4つの)磁石挿入穴62aを有する。各々の磁石挿入穴62aに、平板状の永久磁石63がそれぞれ挿入保持される。
ロータコア62は、各々の磁石挿入穴62aに対して1つずつ、合計4つのスリット62bを有する。各スリット62bは、磁石挿入穴62aに連通し、磁石挿入穴62aからモータ60の径方向外側に凸となる空間を形成する。各スリット62bは、好ましくは磁石挿入穴62aの幅方向略中央に設けられる。ロータコア62は、軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴62a間となる位置の各々に、外周面が径方向内側に凹んだ凹部62cを有する。凹部62cは、ここでは断面略V字状に凹む。出力軸61を挟んで対向する凹部62cの底面間距離Lbは、隣り合う永久磁石63の最も離間した角部同士の距離Laよりも小さい。スリット62b及び凹部62cは、後述のように、それらを設けない場合と比較してモータ60の駆動電流のピーク値を抑制するように作用する。
ステータコア65は、モータハウジング11に支持されて、ロータコア62の外周を囲む。ステータコア65は、円環状のヨーク部65aと、ヨーク部65aから径方向内側に突出するティース部65bと、を有する。ティース部65bは、複数(ここでは6つ)設けられ、ヨーク部65aに等角度間隔で設けられる。各ティース部65bに、ステータコイル66が設けられる。
以下、図5~図8を参照し、ロータコア62のスリット62b及び凹部62cが磁束の流れに及ぼす作用を説明する。なお、図5~図8において、ステータコイル66の図示は省略している。図5~図8に示す磁束の流れは、永久磁石63によって発生する磁束の流れを示しており、ステータコイル66に流れる電流によって発生する磁束は考慮していない。
図5は、比較例1における、ロータの回転に伴う磁束変化を示す説明図である。本比較例におけるモータは、図4に示すモータ60と比較して、ロータコア62がスリット62b及び凹部62cを有さない。ティース部65bの1つであるA部に注目すると、ロータ回転角度が0度の状態では、A部に径方向外側に向かう漏れ磁束が流れている。そして、ロータ回転角度が30度になると、A部に径方向内側に向かう主磁束が流れる。このため、ロータ回転角度が0度から30度になる過程でA部の磁束が径方向外側から径方向内側に急激に変化し、A部に巻かれたステータコイル(図示省略)の誘起電圧が高くなり、当該ステータコイル及びインバータ回路47に過大な電流が流れ、モータ駆動電流のピーク値が高くなる。ここでモータ駆動電流のピーク値とは、上記した磁束変化に伴って瞬間的にモータ60に流れる電流の値である。
図6は、比較例2における、ロータの回転に伴う磁束変化を示す説明図である。本比較例におけるモータは、図4に示すモータ60と比較して、ロータコア62がスリット62bを有さない。図5に示す比較例1との関係では、ロータコア62に凹部62cが追加されている。ティース部65bの1つであるB部に注目すると、ロータ回転角度が0度の状態では、凹部62cがあることで漏れ磁束が無くなり、図5の場合と比較してB部に流れる主磁束が大きくなっている。ロータ回転角度が30度になってもB部には同様に大きな主磁束が流れ、ロータ回転角度が60度になるとB部に流れる磁束が急激にゼロになる。このため、ロータ回転角度が30度から60度になる過程でB部の磁束が急激に変化し、B部に巻かれたステータコイル(図示省略)の誘起電圧が高くなり、当該ステータコイル及びインバータ回路47に過大な電流が流れ、モータ駆動電流のピーク値が図5の構成と同様に高くなる。
図7は、実施の形態における、ロータの回転に伴う磁束変化を示す説明図である。ティース部65bの1つであるB部に注目すると、ロータ回転角度が0度の状態において、図6の場合と比較して、スリット62bがあることにより、B部に流れる主磁束が小さくなっている。これは、スリット62bにより、B部と対向する永久磁石63の磁極面のうちスリット62bの図7中時計回り方向側の部分からB部に向かう磁束の流れが妨げられていることによる。ロータ回転角度が15度になると、スリット62bがB部の正面に来て、スリット62bによる磁束の流れの阻害が無くなるため、B部に流れる主磁束は最大となる。ロータ回転角度が30度になると、図6の場合と比較して、スリット62bにより、B部と対向する永久磁石63の磁極面のうちスリット62bの図7中反時計回り方向側の部分からB部に向かう磁束の流れが妨げられ、B部に流れる主磁束が小さくなる。ロータ回転角度が60度になると、B部に流れる磁束はゼロになる。図7に示す本実施の形態の構成によれば、図6に示す比較例2の構成と比較して、ロータ回転角度が30度から60度になる過程におけるB部の磁束変化が緩やかになり、B部に巻かれたステータコイル(図示省略)の誘起電圧が抑制され、当該ステータコイル及びインバータ回路47に流れる電流が抑制され、モータ駆動電流のピーク値が抑制される。
図8は、比較例3における、ロータの回転に伴う磁束変化を示す説明図である。本比較例におけるモータは、図4及び図7に示すスリット62bが、磁石挿入穴62aと連通しないスリット62dに替わっている。ティース部65bの1つであるB部に注目すると、ロータ回転角度が0度の状態では、図7の場合と比較して、スリット62dと磁石挿入穴62aとの間からの磁束の流れ込みにより、B部に流れる主磁束が大きくなっている。スリット62dと磁石挿入穴62aとの間の磁路は、スリット62dとロータコア62の外周面との間の磁路と比較して永久磁石63に近いことから、僅かな幅の磁性体でも、B部と対向する永久磁石63の磁極面のうちスリット62dの図8中時計回り方向側の部分から多くの磁束が流れ込む。同様の理由により、ロータ回転角度が30度の場合も、図7の場合と比較してB部に流れる主磁束が大きくなる。したがって、図7に示す実施の形態の構成と比較して、ロータ回転角度が30度から60度になる過程におけるB部の磁束変化が急になり、B部に巻かれたステータコイル(図示省略)の誘起電圧が高くなり、当該ステータコイル及びインバータ回路47に流れる電流が大きくなり、モータ駆動電流のピーク値が大きくなる。
図9は、図5に示す比較例1の構成における、1つのティース部65bの磁束量の時間変化の概略を示すグラフである。図10は、図7に示す実施の形態の構成における、1つのティース部65bの磁束量の時間変化の概略を示すグラフである。図9及び図10の対比から明らかなように、本実施の形態では、比較例1と異なり、ティース部65bにおける磁束の時間変化の傾きが緩やかであり、ステータコイル66の誘起電圧が抑制され、モータ60の駆動電流(電動工具1の運転電流)のピーク値が抑制される。
図11は、電動工具1の回路図である。電動工具1の回路構成は、従来と同じでよいので、ここでは簡単な説明に留める。電動工具1は、交流駆動であり、外部の交流電源51から供給される交流を直流に変換する整流回路としてのダイオードブリッジ52を有する。ダイオードブリッジ52の出力電圧は、インバータ回路47に供給される。ダイオードブリッジ52の出力電圧を平滑する平滑コンデンサは設けられない。インバータ回路47は、3相ブリッジ接続されたFETやIGBT等のスイッチング素子Q1~Q6を有する。スイッチング素子Q1~Q6は、制御信号出力回路42からの駆動信号(例えばPWM制御信号)によってスイッチング動作し、ステータコイル66のU,V,W相の各巻線に駆動電流を供給する。抵抗Rsは、モータ60の駆動電流を電圧に変換する。制御部40は、マイクロコントローラ等の演算部41を含む。モータ電流検出回路43は、抵抗Rsの電圧によりモータ60の駆動電流を検出し、演算部41に送信する。演算部41は、モータ電流検出回路43によって検出されたモータ60の駆動電流が所定の閾値以上のときに過電流と判断しモータ60の駆動を停止する、いわゆる過電流保護を働かせる。当然、モータ電流検出回路43はモータ60に流れるピーク電流が閾値を超えたときにもモータ60の駆動を停止するので、ピーク電流は小さい方が好ましい。電圧検出回路44は、ダイオードブリッジ52の出力電圧を検出し、演算部41に送信する。スイッチ操作検出回路45は、使用者によるトリガ12aの操作を検出し、演算部41に送信する。回転子位置検出回路46は、磁気センサとしての3つのホールIC49(図2に示すセンサ基板70に搭載)の出力信号により、モータ60のロータ回転位置を検出し、演算部41及びモータ回転数検出回路48に送信する。モータ回転数検出回路48は、回転子位置検出回路46の出力信号によりモータ60の回転数を検出し、演算部41に送信する。制御信号出力回路42は、演算部41の制御に従い、スイッチング素子Q1~Q6のゲート(制御端子)に駆動信号を印加する。
図12は、図11における交流電源50からの入力電圧の波形図である。図13は、図11におけるダイオードブリッジ52の出力電圧の波形図である。図14は、比較例1におけるモータ駆動電流の概略波形図である。図15は、実施の形態におけるモータ駆動電流の波形図である。図14及び図15の対比から明らかなように、本実施の形態におけるモータ駆動電流のピーク値は、比較例1のモータ駆動電流のピーク値の半分程度に抑制されている。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) ロータコア62が、磁石挿入穴62aに連通してモータ60の径方向外側に凸となる空間を形成するスリット62bを有し、かつ、軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴62a間となる位置の各々に外周面が径方向内側に凹んだ凹部62cを有するため、ロータコア62の回転に伴うティース部65bの磁束変化が緩やかとなり、モータ駆動電流のピーク値が抑制される。このため、同じ実効値のモータ駆動電流であれば、モータ駆動電流のピーク値が大きい比較例1~3の構成と比較して、インバータ回路47を構成するスイッチング素子Q1~Q6として耐久性の低い安価なものを使用でき、コスト面で有利である。一方、同じ耐久性のスイッチング素子Q1~Q6を用いる場合、比較例1~3の構成と比較して、大きな実効値のモータ駆動電流を許容できるため、演算部41による過電流保護の閾値を超えないようにモータ駆動電流のピーク値を抑制(減少)させつつ、パワーを向上させることができる。
(2) ロータコア62の凹部62cにより漏れ磁束が低減されるため、パワーを向上させることができる。
(3) スリット62bは、永久磁石63を磁石挿入穴62a内に接着する際の接着性向上にも寄与するため、図5の比較例1のように接着性向上のために余分な空間(永久磁石63が入らない空間)を設ける必要がなく、パワー面で有利である。
図16は、図4に示す構成に対してロータコア62のスリット62bを1つの磁石挿入穴62aに対して3つとした実施の形態におけるモータの断面図である。図16において、ステータコイルの図示は省略している。3つのスリット62bは、共に磁石挿入穴62aから径方向外側に凸となる空間を形成する。本実施の形態の構成も、図4に示す構成と同様に、ティース部65bの磁束変化を緩やかにでき、モータ駆動電流のピーク値を抑制できる。
図17は、図4に示す構成に対して、ロータコア62のスリット62bを無くして磁石挿入穴62a及び永久磁石63をモータの径方向外側に湾曲させた実施の形態におけるモータの断面図である。図17において、ステータコイルの図示は省略している。磁石挿入穴62a及び永久磁石63は、出力軸61と垂直な断面がモータの径方向外側に湾曲しており、磁石挿入穴62aとロータコア62の外周面との間の厚さが僅かとなっている。このため、永久磁石63のうちティース部65bと対面していない部分からティース部65bに向かう磁束の流れが妨げられ、ティース部65bの磁束変化を緩やかにでき、モータ駆動電流のピーク値を抑制できる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
本発明の電動工具は、AC駆動に限定されず、電池パックの電力で動作するDC駆動(コードレスタイプ)であってもよい。モータ駆動電流のピーク値は、実効値が同じであればAC駆動のほうがDC駆動よりも大きくなるため、ピーク値抑制の必要性はAC駆動のほうが高いが、DC駆動においてもピーク値抑制による効果は得られる。本発明の電動工具は、携帯用切断機に限定されず、グラインダ等の他の種類のものであってもよい。
1…電動工具(携帯用切断機)、10…本体、11…モータハウジング、12…ハンドルハウジング、12a…トリガ、13…ギヤカバー、14…減速機構(回転伝達機構)、15…保護カバー、16…鋸刃、17…回路基板、30…ベース、60…モータ(ブラシレスモータ)、61…出力軸、62…ロータコア、62a…磁石挿入穴、62b…スリット、62c…凹部、63…永久磁石、65…ステータコア、65a…ヨーク部、65b…ティース部、66…ステータコイル、70…センサ基板
Claims (6)
- ブラシレスモータを駆動源とする電動工具であって、
前記ブラシレスモータは、
複数の磁石挿入穴を有するロータコアと、
前記複数の磁石挿入穴に挿入保持された複数の永久磁石と、
前記ロータコアの外周を囲むステータと、を備え、
前記ロータコアは、軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴間となる位置に、外周面が径方向内側に凹んだ凹部を有し、かつ、前記磁石挿入穴に連通し前記磁石挿入穴から前記ブラシレスモータの径方向外側に凸となる空間を形成するスリットを有する、電動工具。 - 前記スリットは、前記磁石挿入穴の幅方向略中央に設けられる、請求項1に記載の電動工具。
- 軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴間となる位置の各々に前記凹部が設けられ、
各々の磁石挿入穴に対して前記スリットが設けられる、請求項1又は2に記載の電動工具。 - 前記ロータコアが前記凹部及び前記スリットを有することにより、前記ロータコアが前記凹部及び前記スリットを有さない場合と比較して、前記ブラシレスモータの駆動電流のピーク値が小さい、請求項1から3のいずれか一項に記載の電動工具。
- ブラシレスモータを駆動源とする電動工具であって、
前記ブラシレスモータは、
複数の磁石挿入穴を有するロータコアと、
前記複数の磁石挿入穴に挿入保持された複数の永久磁石と、
前記ロータコアの外周を囲むステータと、を備え、
前記ロータコアは、軸周り方向において隣り合う磁石挿入穴間となる位置に、外周面が径方向内側に凹んだ凹部を有し、
各々の磁石挿入穴及び永久磁石は、前記ブラシレスモータの回転軸と垂直な断面が、前記ブラシレスモータの径方向外側に湾曲した形状である、電動工具。 - 外部の交流電源からの供給電力で動作する、請求項1から5のいずれか一項に記載の電動工具。
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