WO2018229840A1 - プローブ情報収集装置、プローブ情報収集方法、プローブ情報収集システム、移動端末、及びコンピュータプログラム - Google Patents

プローブ情報収集装置、プローブ情報収集方法、プローブ情報収集システム、移動端末、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、複数のプローブ車両と通信可能なコンピュータを、複数のプローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令する削減処理を実行し、複数のプローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令する増加処理を実行する、データ処理部を含むプローブ情報収集装置として機能させる。

Description

プローブ情報収集装置、プローブ情報収集方法、プローブ情報収集システム、移動端末、及びコンピュータプログラム
 本発明は、プローブ情報収集装置、プローブ情報収集方法、プローブ情報収集システム、移動端末、及びコンピュータプログラムに関する。
 複数のプローブ車両と、プローブ車両が無線送信したプローブ情報(例えば、プローブ車両の位置、速度及び方向など)を収集するセンター装置と、を備えるプローブ情報収集システムが既に知られている。
 この種のプローブ情報収集装置において、特許文献1には、所定の収集条件に従ってプローブ情報を収集することにより、プローブ情報を収集する際の通信負荷を軽減する技術が記載されている。
 特許文献2には、交通状況の変化に応じてプローブ情報の送信間隔を長くすることにより、プローブ情報の情報鮮度を落とさずに、プローブ情報を収集する際の通信負荷を軽減する技術が記載されている。
 特許文献3には、プローブ車両の速度に応じてプローブ情報の送信間隔を調整することにより、プローブ情報を収集する際の通信帯域の効率化を図ることが記載されている。
特開2008-077143号公報 特開2004-287724号公報 特開2012-014718号公報
 (1) 本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、複数のプローブ車両と通信可能なコンピュータを、複数のプローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令する削減処理を実行し、複数のプローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令する増加処理を実行する、データ処理部を含むプローブ情報収集装置として機能させるためのコンピュータプログラムである。
 (10) 本開示の一態様に係る収集装置は、プローブ車両が送信したプローブ情報を受信する送受信部と、受信したプローブ情報をデータベースに蓄積するデータ処理部と、を備えるプローブ情報収集装置であって、前記データ処理部は、複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令する削減処理を実行し、複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令する増加処理を実行する。
 (11) 本開示の一態様に係る収集方法は、複数のプローブ車両と通信可能なコンピュータにより実行されるプローブ情報収集方法であって、複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令するステップと、複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令するステップと、を含む。
 (12) 本開示の一態様に係る収集システムは、プローブ車両が生成したプローブ情報を外部に送信する移動端末と、前記移動端末が送信した前記プローブ情報を受信して、自装置のデータベースに蓄積するプローブ情報収集装置と、を備えるプローブ情報収集システムであって、前記プローブ情報収集装置は、複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令する削減処理を実行し、複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令する増加処理を実行する、データ処理部を有する。
 本開示の一態様は、このような特徴的なデータ処理部を備えるプローブ情報収集装置として実現できるだけでなく、かかる特徴的な処理のステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することができる。
 また、本開示の一態様は、プローブ情報収集装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、プローブ情報収集装置を含むシステムとして実現したりすることができる。
本発明の実施形態に係る交通情報処理システムの概略構成図である。 センター装置の内部構成の一例を示すブロック図である。 移動端末の内部構成の一例を示すブロック図である。 アップリンク通信量の増減判定処理の一例を示すフローチャートである。 アップリンク通信量の削減処理の一例を示すフローチャートである。 アップリンク通信量の増加処理の一例を示すフローチャートである。
<本開示が解決しようとする課題>
 特許文献1~3では、主としてアップリンク通信量の削減を主眼としており、逆にアップリンク通信量を増加させることは想定されていない。従って、特許文献1~3に記載の技術では、アップリンク方向の通信帯域を有効に利用できないという欠点がある。
 本開示は、かかる従来の問題点に鑑み、プローブ情報を収集する際のアップリンク通信量を適切に調整して、アップリンク方向の通信帯域を有効に利用できるようにすることを目的とする。
<本開示の効果>
 本開示によれば、プローブ情報を収集する際のアップリンク通信量を適切に調整して、アップリンク方向の通信帯域を有効に利用することができる。
<本発明の実施形態の概要> 
 以下、本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
 (1) 本実施形態のコンピュータプログラムは、複数のプローブ車両と通信可能なコンピュータを、複数のプローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令する削減処理を実行し、複数のプローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令する増加処理を実行する、データ処理部を含むプローブ情報収集装置として機能させるコンピュータプログラムである。
 本実施形態のコンピュータプログラムによれば、データ処理部が、上記の削減処理及び増加処理を実行するので、削減処理のみを実行する場合に比べて、プローブ情報を収集する際のアップリンク通信量を適切に調整することができる。このため、アップリンク方向の通信帯域を有効に利用することができる。
 (2) 本実施形態のコンピュータプログラムにおいて、前記データ処理部は、更に前記トータル受信量が増加傾向であることを条件として、前記削減処理を実行することが好ましい。
 このようにすれば、トータル受信量が減少傾向である場合には、データ処理部が削減処理を実行しなくなるので、真に必要な通信状況の場合にだけ、削減処理を実行できるようになる。
 (3) 本実施形態のコンピュータプログラムにおいて、前記データ処理部は、更に前記トータル受信量が減少傾向であることを条件として、前記増加処理を実行することが好ましい。
 このようにすれば、トータル受信量が増加傾向である場合には、データ処理部が増加処理を実行しなくなるので、真に必要な通信状況の場合にだけ、増加処理を実行できるようになる。
 (4) 本実施形態のコンピュータプログラムにおいて、具体的には、前記削減処理には、前記プローブ情報の収集周期を伸長化させる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれ、前記増加処理には、前記プローブ情報の収集周期を短縮化させる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれる。
 その理由は、プローブ車両がプローブ情報の収集周期を伸長化すれば、アップリンク通信量が減少し、プローブ車両がプローブ情報の収集周期を短縮化すれば、アップリンク通信量が増加するからである。
 (5) 本実施形態のコンピュータプログラムにおいて、前記削減処理には、前記プローブ情報を含む上りの通信パケットの優先度を下げる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれ、前記増加処理には、前記プローブ情報を含む上りの通信パケットの優先度を上げる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれていてもよい。
 その理由は、上りの通信パケットの優先度を下げれば、中間ノードが通信パケットを廃棄する可能性が高くなってアップリンク通信量が減少し、上りの通信パケットの優先度を上げれば、中間ノードが通信パケットを廃棄する可能性が低くなってアップリンク通信量が増加するからである。
 (6) 本実施形態のコンピュータプログラムにおいて、前記削減処理には、前記プローブ情報を含む上りの通信パケットの送信期間を短縮化させる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれ、前記増加処理には、前記プローブ情報を含む上りの通信パケットの送信期間を伸長化させる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれていてもよい。
 その理由は、プローブ車両が上りの通信フレームの送信期間を短縮化すれば、アップリンク通信量が減少し、プローブ車両が上りの通信フレームの送信期間を伸長化すれば、アップリンク通信量が増加するからである。
 (7) 本実施形態のコンピュータプログラムにおいて、前記削減処理及び増加処理には、自車両が前記アップリンク通信量を変更する対象車両であるか否かを通知するための指定情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに含める処理が含まれることが好ましい。
 この場合、プローブ情報収集装置は、上記の指定情報を下りの通信パケットに含めることにより、プローブ車両を、アップリンク通知量を変更させる対象車両とそれ以外の車両に分けることができる。
 (8) 本実施形態のコンピュータプログラムにおいて、前記指定情報は、例えば、所定の交通情報を生成するのに必要となる重点領域の範囲の位置情報、或いは、前記重点領域以外の非重点領域の範囲を示す位置情報を含む。
 この場合、プローブ車両は、自車両が重点領域の範囲外である場合に、自車両が対象車両に指定されたことを察知することができる。また、プローブ車両は、自車両が非重点領域の範囲内である場合に、自車両が対象車両に指定されたことを察知することができる。
 (9) 本実施形態のコンピュータプログラムにおいて、前記指定情報は、前記データ処理部が前記対象車両として指定した車両IDを含んでいてもよい。
 この場合、プローブ情報生成装置から通知された車両IDが自車両の車両IDと一致する場合に、自車両が対象車両に指定されたことを察知することができる。
 (10) 本実施形態の収集装置は、上述の(1)~(9)のコンピュータプログラムを実行可能なプローブ情報収集装置である。
 従って、本実施形態の収集装置は、上述の(1)~(9)のコンピュータプログラムと同様の作用効果を奏する。
 (11) 本実施形態の収集方法は、上述の(1)~(9)のコンピュータプログラムをデータ処理部が実行することにより達成されるプローブ情報収集方法である。
 従って、本実施形態の収集方法は、上述の(1)~(9)のコンピュータプログラムと同様の作用効果を奏する。
 (12) 本実施形態の収集システムは、上述の(10)の収集装置を備える収集システムである。
 従って、本実施形態の収集システムは、上述の(10)の収集装置と同様の作用効果を奏する。
 (13) 本実施形態の移動端末は、上述の(12)の収集システムに用いられる移動端末である。
 従って、本実施形態の移動端末は、上述の(12)の収集システムと同様の作用効果を奏する。
<本発明の実施形態の詳細> 
 以下、図面を参照して、本発明の実施形態の詳細を説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
 〔用語の定義〕
 本実施形態の詳細を説明するに当たり、まず、本明細書で用いる用語の定義を行う。
 「車両」:道路を通行する車両全般のことをいう。例えば、車両には、自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバスなどが含まれる。本実施形態では、単に「車両」というときは、自車両のプローブ情報をセンシングして外部に送信可能な「プローブ車両」と、プローブ情報を送信しない通常の車両の双方を含む。
 「プローブ情報」:実際に道路を走行するプローブ車両が計測する、当該車両に関する各種の情報のことをいう。プローブデータ或いはフローティングカーデータと称されることもある。車両ID、車両位置、車両速度、車両方位及びこれらの発生時刻などのデータがこれに含まれる。
 車両位置と時刻が分かれば車両速度を算出できるので、プローブ情報には、所定時間(例えば1秒)ごとに計測された車両位置と時刻が含まれておれば足りる。もっとも、時刻ごとの車両速度がプローブ情報に含まれていてもよい。
 「リンク」:交差点などのノード間を繋ぐ、上り又は下りの方向を有する道路区間のことをいう。ある交差点から見て、当該交差点に向かって流入する方向のリンクのことを流入リンクといい、ある交差点から見て、当該交差点から流出する方向のリンクのことを流出リンクという。
 「アップリンク」:通信回線の上り方向のことである。具体的には、アップリンクは、ユーザ端末から基地局やサーバーなどにデータ送信する場合の通信の方向を意味する。従って、本明細書において、アップリンクを上り又は上り方向と読み替えることができる。
 「ダウンリンク」:通信回線の下り方向のことである。具体的には、ダウンリンクは、基地局やサーバーなどからユーザ端末にデータ送信する場合の通信の方向を意味する。従って、本明細書において、ダウンリンクを下り又は下り方向と読み替えることができる。
 〔交通情報処理システムの全体構成〕
 図1は、本発明の実施形態に係る交通情報処理システム30の概略構成図である。
 本実施形態の交通情報処理システム30は、サーバコンピュータよりなるセンター装置5が、プローブ車両1の位置と通過時刻を含むプローブ情報を収集し、収集したプローブ情報を用いて旅行時間、渋滞状況及び最適経路などの交通情報を生成し、生成した交通情報をプローブ車両1の搭乗者に提供するサービスを行うシステムである。
 本実施形態の交通情報処理システム30は、プローブ車両1が生成したプローブ情報を外部に送信する移動端末3と、移動端末3が無線送信したプローブ情報を受信して、自装置のデータベースに蓄積するサーバコンピュータよりなるセンター装置5とを含む、プローブ情報収集システムでもある。
 図1に示すように、本実施形態の交通情報処理システム30は、プローブ車両1に搭載された車載機2及び移動端末3と、中継局である基地局4と、プローブ情報の収集及び処理を行うセンター装置5とを備える。
 移動端末3と基地局4の間では、無線通信が可能である。基地局4とセンター装置5との間では、所定の通信回線6を介した有線通信が可能である。もっとも、基地局4とセンター装置5との間の通信も無線通信であってもよい。
 車載機2は、プローブ車両1に搭載された車速センサ、方位センサ、GPS受信機、及びタイマなどのセンサから、自車両のプローブ情報を収集する情報処理装置よりなる。車載機2は、プローブ情報を一時的に記憶するメモリ(図示せず)を有する。
 車載機2は、各センサがセンシングしたプローブ情報を、所定の収集周期ごとに自機のメモリに蓄積する。プローブ情報の収集周期は、時間的な周期(例えば1秒ごと)であってもよいし、距離的な周期(例えば50m走行ごと)であってもよい。
 移動端末3は、車載機2に着脱自在に接続されている。移動端末3は、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型パソコン、又はノート型パソコンなどの無線端末よりなる。移動端末3は、プローブ車両1に内蔵された組み込みタイプであってもよい。
 車載機2のメモリに蓄積されたプローブ情報は、移動端末3が外部に無線送信する。移動端末3が送信したプローブ情報は、基地局4が受信してセンター装置5に中継する。センター装置5は、基地局4が中継したプローブ情報を受信する。
 移動端末3は、車載機2の一部又は全部の機能を兼ね備えていてもよい。この場合、スマートフォンなどの移動端末3を車両に持ち込むだけで、当該車両を、携帯電話回線によってプローブ情報を送信するプローブ車両1とすることができる。
 〔センター装置の内部構成〕
 図2は、センター装置5の内部構成の一例を示すブロック図である。
 図2に示すように、本実施形態のセンター装置5は、送受信部10、データ処理部11、記憶部12、入力部13、表示部14、及び各種のデータベース15~17を備える。
 送受信部10は、プローブ情報、渋滞状況、旅行時間及び最適経路などの各種のデータを、基地局4及びデータ処理部11に対して送受信する。
 データ処理部11は、記憶部12に格納されたコンピュータプログラム18に従って所定のデータ処理を行う、CPU(Central Processing Unit)を含む情報処理装置よりなる。記憶部12は、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体を含む。
 記憶部12に格納されたコンピュータプログラム18には、「プローブ情報収集処理」及び「交通情報生成処理」をデータ処理部11に実行させるアプリケーションプログラムが含まれる。
 コンピュータプログラム18は、図示しないCD-ROMやDVD-ROMなどの周知の記録媒体に記録することができ、当該記録媒体から読み出されて記憶部12にインストールされる。
 コンピュータプログラム18は、図示しないサーバコンピュータに記録されていてもよく、当該サーバコンピュータからインターネットを介して情報伝送(ダウンロード)することにより、記憶部12にインストールすることもできる。
 入力部13は、通信事業者のオペレータがセンター装置5に所定の入力操作を行うための入力インタフェースである。入力部13には、例えば、マウス、キーボード及びタッチペンなどのヒューマンインタフェースが含まれる。
 表示部14は、データ処理部11のGPU(Graphics Processing Unit)により制御される、液晶ディスプレイなどの表示装置よりなる。表示部14は、GPUによる画像処理に応じて操作ウインドや動画などの各種の画像を表示する。
 プローブデータベース15には、プローブ車両1から受信したプローブ情報が格納される。プローブ情報には、車両ID、データ生成時刻(通過時刻)、当該時刻における車両位置及び車両速度などが含まれる。
 データ処理部11は、送受信部10からプローブ車両1を受信すると、受信したプローブ情報をプローブデータベース15に蓄積する。
 地図データベース16には、デジタル情報よりなる地図データが格納されている。地図データには、センター装置5の管轄エリアに属する道路のリンク及びノードの位置情報やそれらの識別番号などのデータが含まれる。
 交通情報データベース17には、データ処理部11がプローブ情報及び地図データを用いて算出した、所定の道路区間の旅行時間、渋滞状況、及び最適経路などの各種の交通情報が格納される。
 具体的には、データ処理部11は、車両IDごとの車両位置及び通過時刻を含むプローブ車両1の走行軌跡を、地図データと対応づけて交通情報を算出する。
 例えば、データ処理部11は、所定の道路区間の始点通過時刻と終点通過時刻の差分から当該道路区間の旅行時間を算出し、算出した旅行時間を交通情報データベース17に蓄積する。また、データ処理部11は、プローブ車両1が低速走行と停止を繰り返す道路区間を渋滞区間と判定し、判定した渋滞区間を交通情報データベース17に蓄積する。
 〔移動端末の内部構成〕
 図3は、移動端末3の内部構成の一例を示すブロック図である。
 図3に示すように、本実施形態の移動端末3は、制御部20、記憶部21、表示部22、操作部23、無線通信部24、及び車内通信部25を備える。
 制御部20は、CPU、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む演算処理装置よりなる。制御部20は、記憶部21に記憶されたコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、移動端末3の全体の動作を制御する。
 記憶部21は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどより構成され、各種のコンピュータプログラムやデータを記憶する。記憶部21は、移動端末3の識別情報(例えば、固有のユーザID又はMACアドレスなど)を記憶している。
 記憶部21は、ユーザが任意にインストールした各種のアプリケーションソフトを記憶している。
 このアプリケーションソフトには、センター装置5による情報提供サービスを享受するためのアプリケーションソフトが含まれる。センター装置5が提供する情報は、所定の道路区間の旅行時間や渋滞状況などの各種の交通情報よりなる。
 表示部22は、例えば液晶ディスプレイよりなり、各種の画像データをユーザに提示する。例えば、表示部22は、センター装置5から受信した渋滞状況や最適経路を画面表示することができる。
 操作部23は、各種の操作ボタンや表示部22のタッチパネル機能により構成されている。操作部23は、ユーザの操作に応じた操作信号を制御部20に出力する。
 無線通信部24は、基地局4との無線通信が可能な通信インタフェースよりなる。無線通信部24は、基地局4から受信したRF信号をデジタル信号に変換して下りの通信パケットを再生し、再生した通信パケットを制御部20に出力する。
 無線通信部24は、制御部20から入力されたデジタル信号の通信パケットをRF信号に変換し、変換したRF信号を基地局4に送信する。
 車内通信部25は、所定の通信規格に則って車載機2と車内通信を行う通信インタフェースよりなる。車内通信部25は、車載機2からプローブ情報を受信すると、受信したプローブ情報を制御部20に出力する。
 制御部20は、受信したプローブ情報をセンター装置5宛ての上りの通信パケットに格納し、この通信パケットを無線通信部24に出力する。無線通信部24は、プローブ情報を含む上りの通信パケットをセンター装置5にアップリンク送信する。
 〔プローブ情報の収集方式〕
 1つのセンター装置5が多数のプローブ車両1から情報収集する方式は、ポーリング方式とプッシュ方式に大別される。
 ポーリング方式は、センター装置5がプローブ情報のアップリンク送信をプローブ車両1にリクエストする方式である。プッシュ方式は、センター装置5からのリクエストを待たずに、各プローブ車両1が独自にプローブ情報をアップリンク送信する方式である。
 プッシュ方式は、センター装置5が多数のリクエストを配信する必要がないため、センター装置5の処理負荷を軽減できる利点がある。
 しかし、プッシュ方式では、プローブ車両1が独自にアップリンク送信を行うため、プローブ情報のデータ量によってはアップリンク通信を逼迫させたり、特に必要のないプローブ情報でもアップリンク送信されたりするという問題がある。
 この場合、例えばセンター装置5でのトータル受信量が上限に達した場合に、アップリンク通信量の削減指令をプローブ車両1に通知することにすれば、アップリンク通信の逼迫を防止できると考えられる。
 しかし、アップリンク通信量の削減を指令するだけでは、今度は重要なプローブ情報を取り逃がす可能性が高くなり、通信帯域を有効に利用できなくなる。そこで、本実施形態のセンター装置5では、トータル受信量が所定値に維持されるように管理することで、アップリンク方向の通信帯域の有効利用を図る。
 〔アップリンク通信量の増減判定処理〕
 図4は、センター装置5のデータ処理部11が実行する、アップリンク通信量の増減判定処理の一例を示すフローチャートである。
 増減判定処理とは、プローブ情報のアップリンク通信量を、削減、増加又は現状維持のいずれにするかを判定する処理のことをいう。データ処理部11は、図4の増減判定処理を所定の判定周期(例えば5分)ごとに実行する。
 図4に示すように、データ処理部11は、まず、今回の判定周期におけるプローブ情報のトータル受信量VTを算出する(ステップST11)。
 プローブ情報のトータル受信量VTとは、今回の制御周期において送受信部10が複数のプローブ車両1から受信した、プローブ情報を含む通信パケットのデータ量の合計値のことである。
 次に、データ処理部11は、トータル受信量VTが所定の閾値Th以上であるか否かを判定する(ステップST12)。閾値Thは、送受信部10が判定周期内に受信し得る最大のデータ量に、所定のマージンα(例えば0.9)を乗じて算出される設定値である。
 ここで、センター装置5の最大通信速度をXbpsとし、制御周期をT分とすると、閾値Thは、次式により算出される。
 Th=X×T×60×α
 ステップST12の判定結果が肯定的である場合は、データ処理部11は、トータル受信量VTの変動傾向を判定する(ステップST13)。
 例えば、今回のトータル受信量をVTnとし、前回のトータル受信量をVTn-1とすると、データ処理部11は、VTn>VTn-1であれば「増加」と判定し、VTn<VTn-1であれば「減少」と判定する。なお、VTn=VTn-1の場合は増加又は減少のいずれにも分類してもよいが、ここでは減少であるとする。
 ステップST13の判定結果が「増加」である場合は、データ処理部11は、アップリンク通信量の削減処理(図5)を実行する(ステップST14)。この削減処理の詳細については後述する。
 ステップST13の判定結果が「減少」である場合は、データ処理部11は、アップリンク通信量の削減処理(図5)を実行せずに、処理を終了する(現状維持)。
 ステップST12の判定結果が否定的である場合も、データ処理部11は、トータル受信量VTの変動傾向を判定する(ステップST15)。
 ステップST15の判定結果が「減少」である場合は、データ処理部11は、アップリンク通信量の増加処理(図6)を実行する(ステップST16)。この処理の詳細については後述する。
 ステップST15の判定結果が「増加」である場合は、データ処理部11は、アップリンク通信量の増加処理(図6)を実行せずに、処理を終了する(現状維持)。
 なお、図4のフローチャートでは、トータル受信量VT=閾値Thの場合に「削減処理」を実行するようになっているが(ステップST12)、トータル受信量VT=閾値Thの場合に、「増加処理」を行ってもよいし、削減処理及び増加処理のいずれも実行せず、現状を維持することにしてもよい。
 〔アップリンク通信量の削減処理〕
 図5は、センター装置5のデータ処理部11が実行する、アップリンク通信量の削減処理の一例を示すフローチャートである。
 (対象車両の特定)
 図5に示すように、まず、データ処理部11は、アップリンク通信量を変更する対象車両を特定する(ステップST21)。
 上記の「対象車両」とは、所定の重要車両以外のプローブ車両1のことをいう。「重要車両」とは、プローブ情報の利用態様、すなわち、プローブ情報をどのような交通情報に利用するかに応じて、アップリンク通信量を変更させないプローブ車両1のことをいう。
 対象車両の特定方法としては、例えば、所定の交通情報を生成するのに必要となる「重点領域」を定義し、重点領域に位置する車両を重要車両とし、重点領域以外の非重点領域に位置する車両を対象車両とする方法が考えられる。
 この場合、重点領域は、プローブ情報から算出する交通情報の種別に応じて、種々に選定することができる。例えば、プローブ情報を交差点の信号制御に利用する場合は、交差点から上流側の所定距離(例えば100m)の道路区間を重点領域とすればよい。
 プローブ情報から渋滞区間を探索する場合は、プローブ車両1の存在密度が高い(例えば60台/km以上)道路区間を重点領域とすればよい。
 プローブ情報から渋滞区間を探索する場合は、ブレーキ操作中であるプローブ車両1の存在密度が高い(60台/km以上)道路区間を重点領域としてもよい。
 プローブ情報からリンク旅行時間を算出する場合は、リンクの境界点を含む所定距離(例えば30m)の道路区間を重点領域とすればよい。
 プローブ情報から渋滞末尾の正確な位置を探索する場合は、渋滞区間の末尾の予想地点を含む所定距離(例えば50m)の道路区間を重点領域とすればよい。
 センター装置5が施設情報や広告情報を提供する場合には、それらの情報の提供要求が発生する可能性が高い領域(例えば、繁華街周辺など)を重点領域とすればよい。
 なお、重要車両以外の対象車両のアップリンク通信量を削減するだけでは、トータル受信量VTを所定値まで削減できない場合には、ステップST21の対象車両の特定処理において、すべてのプローブ車両1を対象車両としてもよい。
 もっとも、重要車両を対象車両に含める場合は、当該重要車両については、プローブ車両の時間的な収集周期に限界値を設定することが好ましい。この点については後述する。
 (対象車両の指定情報)
 次に、データ処理部11は、対象車両の「指定情報」とアップリンク通信量の「削減指令」を含む通信パケットを生成する(ステップST22)。
 対象車両の指定情報とは、対象車両に指定されたか否かをプローブ車両1に通知するための情報のことをいう。対象車両の指定情報としては、例えば、上述の重点領域又は非重点領域の範囲を示す位置情報、及び車両IDなどを採用することができる。
 重点領域又は非重点領域の範囲は、例えば、多角形の頂点座標、リンク番号、市区町村などの行政区域、メッシュ番号、特定交差点を中心とする一定距離範囲などで表すことができる。
 例えば、指定情報が、重点領域の範囲を示す位置情報(例えば、多角形の頂点座標)よりなる場合には、プローブ車両1は、自車位置が重点領域の範囲に含まれない場合に、自車両が対象車両に指定されたと判定する。
 逆に、指定情報が、非重点領域の範囲を示す位置情報(例えば、多角形の頂点座標)よりなる場合には、プローブ車両1は、自車位置が非重点領域の範囲に含まれる場合に、自車両が対象車両に指定されたと判定する。
 対象車両の指定情報として車両IDを採用する場合には、センター装置5は、対象車両に指定する車両ID(例えば、下一桁が奇数である車両IDなど)を予め決定し、決定した車両IDを含む下りの通信パケットを生成すればよい。
 この場合、プローブ車両1は、センター装置5から通知された車両IDが自車両の車両IDと一致する場合には、自車両が対象車両に指定されたと判定する。
 (アップリンク通信量の削減指令)
 アップリンク通信量の削減指令とは、対象車両にアップリンク通信量を削減するように指令するための情報のことをいう。アップリンク通信量の削減方式としては、例えば、収集周期の伸長化、送信スケジュール内の送信期間の短縮化、及びパケット優先度の低下などを採用することができる。
 具体的には、通常時におけるプローブ情報の収集周期が1秒である場合には、データ処理部11は、削減指令として、収集周期を1秒よりも大きい所定値(例えば2秒)とする制御情報を、プローブ車両1宛ての下りの通信パケットに含める。
 上記の制御情報を取得した象車両は、プローブ情報の収集周期を1秒から2秒に変更する。従って、単位時間当たりに蓄積されるプローブ情報のデータ量が低下し、当該対象車両からのアップリンク通信量が減少する。
 プローブ情報の収集周期が1秒である場合に、収集動作の実施と停止を繰り返す周期が通常50秒であり、前半の25秒が収集実施期間でかつ後半の25秒が収集停止期間である場合には、データ処理部11は、削減指令として、収集実施期間を25秒よりも小さい所定値(例えば20秒)とする制御情報を、プローブ車両1宛ての下りの通信パケットに含める。
 上記の制御情報を取得した対象車両は、プローブ情報の収集実施期間を25秒から20秒に変更する。従って、収集の実施と停止を繰り返す周期当たりに送信されるプローブ情報のデータ量が低下し、当該対象車両からのアップリンク通信量が減少する。
 パケット優先度の低下とは、プローブ車両1が送信元である通信パケットにおける優先度の指定フィールドに記す値を小さくすることを意味する。
 パケット優先度の指定フィールドとしては、例えば、イーサネットフレーム(「イーサネット」は登録商標である。)のVLANタグの「User Priorityフィールド」、IPv4パケットの「TOSフィールド」、IPv6パケットの「トラフィッククラスフィールド」などがある。
 例えば、通常時の「User Priorityフィールド」の値が「4」である場合には、データ処理部11は、削減指令として、当該フィールドの値を4よりも1つ少ない所定値(例えば「3」)とする制御情報を、プローブ車両1宛ての下りの通信パケットに含める。
 上記の制御情報を取得した対象車両は、プローブ情報を格納する上りの通信パケットの優先度を「3」に変更する。従って、ネットワークの中間ノードが通信パケットを廃棄する可能性が高くなり、当該対象車両が送信元であるアップリンク通信量が減少する。
 (プローブ車両への通信パケットの送信)
 次に、データ処理部11は、上記の指定情報と削減指令を含む通信パケットを、プローブ車両1にブロードキャストでダウンリンク送信する(ステップST23)。
 これにより、プローブ車両1は、自車両が対象車両に指定されている場合に、センター装置5が指示する削減指令の内容に従って、アップリンク通信量を削減させるための所定の処理を実行する。
 〔アップリンク通信量の増加処理〕
 図6は、センター装置5のデータ処理部11が実行する、アップリンク通信量の増加処理の一例を示すフローチャートである。
 (対象車両の特定)
 図6に示すように、まず、データ処理部11は、アップリンク通信量を変更させる対象車両を特定する(ステップST31)。
 「対象車両」及び「重要車両」の定義については、前述の通りである。対象車両の特定方法の具体例についても、前述の通りである。
 なお、重要車両以外の対象車両のアップリンク通信量を増加するだけでは、トータル受信量VTを所定値まで増加できない場合には、ステップST31の対象車両の特定処理は、すべてのプローブ車両1を対象車両とする処理であってもよい。
 また、重要車両を通信量削減の対象車両に加えている場合は、まず重要車両を通信量増加の対象とし、重要車両の通信量が通常時の通信量に戻っても、トータル受信量を所定値まで増加できない場合に、重要車両以外を通信量増加の対象とすることが好ましい。
 (対象車両の指定情報)
 次に、データ処理部11は、対象車両の「指定情報」とアップリンク通信量の「増加指令」を含む通信パケットを生成する(ステップS32)。
 対象車両の指定情報とは、対象車両に指定されたか否かをプローブ車両1に通知するための情報のことをいう。対象車両の指定情報としては、例えば、上述の重点領域又は非重点領域の範囲を示す位置情報、及び車両IDなどを採用することができる。
 重点領域又は非重点領域の範囲は、例えば、多角形の頂点座標、リンク番号、市区町村などの行政区域、メッシュ番号、特定交差点を中心とする一定距離範囲などで表すことができる。
 例えば、指定情報が、重点領域の範囲を示す位置情報(例えば、多角形の頂点座標)よりなる場合には、プローブ車両1は、自車位置が重点領域の範囲に含まれない場合に、自車両が対象車両に指定されたと判定する。
 逆に、指定情報が、非重点領域の範囲を示す位置情報(例えば、多角形の頂点座標)よりなる場合には、プローブ車両1は、自車位置が非重点領域の範囲に含まれる場合に、自車両が対象車両に指定されたと判定する。
 対象車両の指定情報として車両番号を採用する場合には、センター装置5は、対象車両に指定する車両番号(例えば、下一桁が奇数である車両番号)を予め決定し、決定した車両番号を含む通信パケットを生成すればよい。
 この場合、プローブ車両1は、センター装置5から通知された車両IDが自車両の車両IDと一致する場合には、自車両が対象車両に指定されたと判定する。
 (アップリンク通信量の増加指令)
 アップリンク通信量の増加指令とは、対象車両にアップリンク通信量を増加するように指令するための情報のことをいう。アップリンク通信量の増加方式としては、例えば、収集周期の短縮化、送信スケジュール内の送信期間の伸長化、及びパケット優先度の増加などを採用することができる。
 具体的には、通常時におけるプローブ情報の収集周期が1秒である場合には、データ処理部11は、増加指令として、収集周期を1秒よりも小さい所定値(例えば0.5秒)とする制御情報を、プローブ車両1宛ての下りの通信パケットに含める。
 上記の制御情報を取得した対象車両は、プローブ情報の収集周期を1秒から0.5秒に変更する。従って、単位時間当たりに蓄積されるプローブ情報のデータ量が増加し、当該対象車両からのアップリンク通信量が増加する。
 プローブ情報の収集周期が1秒である場合に、収集動作の実施と停止を繰り返す周期が通常50秒であり、前半の25秒が収集実施期間でかつ後半の25秒が収集停止期間である場合には、データ処理部11は、増加指令として、収集実施期間を25秒よりも大きい所定値(例えば30秒)とする制御情報を、プローブ車両1宛ての下りの通信パケットに含める。
 上記の制御情報を受けた対象車両は、プローブ情報の収集実施期間を25秒から30秒に変更する。従って、収集の実施と停止を繰り返す周期当たりに送信されるプローブ情報のデータ量が増加し、当該対象車両からのアップリンク通信量が増加する。
 パケット優先度の増加とは、プローブ車両1が送信元である通信パケットにおける優先度の指定フィールドに記す値を大きくすることを意味する。
 パケット優先度の指定フィールドとしては、例えば、イーサネットフレーム(「イーサネット」は登録商標である。)のVLANタグの「User Priorityフィールド」、IPv4パケットの「TOSフィールド」、IPv6パケットの「トラフィッククラスフィールド」などがある。
 例えば、通常時の「User Priorityフィールド」の値が「4」である場合には、データ処理部11は、増加指令として、当該フィールドの値を4よりも1つ多い所定値(例えば「5」)とする制御情報を、プローブ車両1宛ての下りの通信パケットに含める。
 上記の制御情報を取得した対象車両は、プローブ情報を格納する上りの通信パケットの優先度を「5」に変更する。従って、ネットワークの中間ノードが通信パケットを廃棄する可能性が低くなり、当該対象車両が送信元であるアップリンク通信量が増加する。
 (プローブ車両への通信パケットの送信)
 次に、データ処理部11は、上記の指定情報と増加指令を含む通信パケットを、プローブ車両1にブロードキャストでダウンリンク送信する(ステップST33)。
 これにより、プローブ車両1は、自車両が対象車両に指定されている場合に、センター装置5が指示する増加指令の内容に従って、アップリンク通信量が増加させるための所定の処理を実行する。
 〔プローブ情報のサンプリング周期の限界値〕
 前述の通り、重要車両が対象車両に指定された場合、重要車両が、プローブ情報の収集周期を長期化することにより、アップリンク通信量を削減することも考えられる。
 しかし、プローブ情報の時間的な収集周期(以下、「サンプリング周期」という。)が短すぎると、交通情報の算出精度が低下する場合がある。そこで、提供する交通情報の内容に応じて、重要車両に関するサンプリング周期の限界値を設定することが好ましい。
 例えば、渋滞末尾の位置をドライバーに知らせて衝突を防ぐサービスを実行する場合のサンプリング周期の限界値は、次の通りである。
 すなわち、一般道路において、20km/hで走行する(渋滞相当)車両の位置を±2.5mの精度で算出する場合は、0.9秒がサンプリング周期の限界値となる。高速道路において、急減速を避けるために±25mの精度で渋滞末尾の車両位置を算出したい場合は、9秒周期がサンプリング周期の限界値となる。
 信号制御に用いる渋滞長推定において、1kmの渋滞長に対して100mの誤差で渋滞長を算出する場合には、渋滞の先頭位置と末尾位置をそれぞれ±25mの誤差で求めるためには、9秒周期がサンプリング周期の限界値となる。
 施設情報や広告情報を提供するための位置特定において、時速60kmで走行する車両の位置を±2.5mの誤差で求めるためには、0.3秒周期がサンプリング周期の限界値となる。
 交通量(車両台数)の計測処理において、計測地点を前後5mの区間とした場合に、60km/hで走行する車両から5m区間で1回以上のプローブ情報を送信させるようにするには、0.3秒周期がサンプリング周期の限界値となる。
 車両の存在密度の算出処理において、20km/hで走行する(渋滞相当)車両の存在密度を1kmの道路区間で求める場合に、区間境界における車両位置の誤差を±25m以内にするには、9秒周期がサンプリング周期の限界値となる。
 〔その他の変形例〕
 今回開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
 上述の実施形態では、センター装置5がプローブ情報に基づいて交通情報を生成する場合を想定したが、収集したプローブを交通情報管制センターの中央装置など、他の制御装置にプローブ情報を転送することにしてもよい。
 また、センター装置5は、交通情報管制センターの中央装置から提供された渋滞情報などの交通情報を、プローブ車両1に提供することにしてもよい。
 1 プローブ車両
 2 車載機
 3 移動端末
 4 基地局
 5 センター装置(プローブ情報収集装置)
 6 通信回線
10 送受信部
11 データ処理部
12 記憶部
13 入力部
14 表示部
15 プローブデータベース
16 地図データベース
17 交通情報データベース
18 コンピュータプログラム
20 制御部
21 記憶部
22 表示部
23 操作部
24 無線通信部
25 車内通信部
30 交通情報処理システム(プローブ情報収集システム)

Claims (13)

  1.  複数のプローブ車両と通信可能なコンピュータを、
     複数のプローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令する削減処理を実行し、
     複数のプローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令する増加処理を実行する、データ処理部を含むプローブ情報収集装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
  2.  前記データ処理部は、更に前記トータル受信量が増加傾向であることを条件として、前記削減処理を実行する請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  3.  前記データ処理部は、更に前記トータル受信量が減少傾向であることを条件として、前記増加処理を実行する請求項1又は請求項2に記載のコンピュータプログラム。
  4.  前記削減処理には、前記プローブ情報の収集周期を伸長化させる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれ、
     前記増加処理には、前記プローブ情報の収集周期を短縮化させる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  5.  前記削減処理には、前記プローブ情報を含む上りの通信パケットの優先度を下げる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれ、
     前記増加処理には、前記プローブ情報を含む上りの通信パケットの優先度を上げる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  6.  前記削減処理には、前記プローブ情報を含む上りの通信パケットの送信期間を短縮化させる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれ、
     前記増加処理には、前記プローブ情報を含む上りの通信パケットの送信期間を伸長化させる制御情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに格納する処理が含まれる請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  7.  前記削減処理及び増加処理には、自車両が前記アップリンク通信量を変更する対象車両であるか否かを通知するための指定情報を、前記プローブ車両宛ての下りの通信パケットに含める処理が含まれる請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  8.  前記指定情報は、所定の交通情報を生成するのに必要となる重点領域の範囲の位置情報、或いは、前記重点領域以外の非重点領域の範囲を示す位置情報を含む請求項7に記載のコンピュータプログラム。
  9.  前記指定情報は、前記データ処理部が前記対象車両として指定した車両IDを含む請求項7に記載のコンピュータプログラム。
  10.  プローブ車両が送信したプローブ情報を受信する送受信部と、
     受信したプローブ情報をデータベースに蓄積するデータ処理部と、を備えるプローブ情報収集装置であって、
     前記データ処理部は、
     複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令する削減処理を実行し、
     複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令する増加処理を実行するプローブ情報収集装置。
  11.  複数のプローブ車両と通信可能なコンピュータにより実行されるプローブ情報収集方法であって、
     複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令するステップと、
     複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令するステップと、を含むプローブ情報収集方法。
  12.  プローブ車両が生成したプローブ情報を外部に送信する移動端末と、
     前記移動端末が送信した前記プローブ情報を受信して、自装置のデータベースに蓄積するプローブ情報収集装置と、を備えるプローブ情報収集システムであって、
     前記プローブ情報収集装置は、
     複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値を超える場合は、アップリンク通信量の削減を所定の前記プローブ車両に指令する削減処理を実行し、
     複数の前記プローブ情報のトータル受信量が所定の閾値未満である場合は、アップリンク通信量の増加を所定の前記プローブ車両に指令する増加処理を実行する、データ処理部を有するプローブ情報収集システム。
  13.  請求項12に記載のプローブ情報収集システムに用いられる移動端末。
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