WO2018199113A1 - マイコプラズマの集菌方法 - Google Patents
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- the mycoplasma negative test should be carried out by an appropriate method for the cell equipment used for the production of biopharmaceuticals.
- methods for denying the presence of the mycoplasma include three detection methods: a culture method, a DNA staining method using indicator cells, and a nucleic acid amplification method (Non-patent Document 3).
- the nucleic acid amplification method is listed as a detection method by polymerase chain reaction (PCR).
- the amount of protein used is not particularly limited as long as it is an amount capable of completely agglutinating mycoplasma, but is preferably 0.1 to 500 mg, more preferably 0.2 to 100 mg, and still more preferably 2 to 20 mg.
- the particle size of the water-insoluble carrier is not particularly limited, but the average particle size is preferably 10 to 2,000 nm, more preferably 50 to 1,500 nm, and still more preferably, from the viewpoint of visibility and ease of experimentation. 100 to 1,000 nm.
- the particle size of the water-insoluble carrier can be measured using, for example, an electron microscope (TEM) method.
- the specimen may optionally be subjected to physical treatment and / or chemical treatment.
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- chemical treatment include chemical reagent treatment, for example, denaturation treatment using digestive enzymes, surfactants, lysing agents, and the like.
- phosphate buffered saline (PBS ( ⁇ )) free of calcium ions and magnesium ions was used.
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- HEL 92.1.7 cells derived from human Caucasian erythroleukemia were used.
- DNA was extracted from the bacterial cell concentrate (using QIAamp UCP DNA Micro Kit from Qiagen (Hilden, Germany)), and the extracted DNA solution was centrifuged at 20,000 G for 15 minutes (20 ° C.). Cq values were compared by real-time PCR method using Kiyoshi (25 ⁇ L).
- the stirred sample was centrifuged at 20,000 G for 30 minutes (10 ° C.), and after removing 24.5 mL of the supernatant, the pellet was resuspended.
- the resuspension was transferred to a 1.5 mL polypropylene tube, and the total volume was adjusted to 1,400 ⁇ L with PBS ( ⁇ ). Further, this liquid was centrifuged at 20,000 G for 10 minutes (20 ° C.), and 1,200 ⁇ L of the supernatant was removed to obtain a bacterial cell concentrate (200 ⁇ L).
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Abstract
細胞を利用せず、簡易にマイコプラズマを集菌する方法の提供。 検体に、蛋白質、好ましくはさらに水不溶性担体を添加し、得られた凝集体を回収することによる、マイコプラズマの集菌方法。
Description
本発明は、細胞を利用しない、マイコプラズマ集菌方法に関する。
マイコプラズマとは、モリキューティス網に属する、マイコプラズマ属、ウレアプラズマ属、スピロプラズマ属、アコレプラズマ属等の細菌をいう。マイコプラズマは、自己増殖能を持つ最小の微生物で、細菌の10分の1ほどの大きさ(300~1000nm)である(非特許文献1)。マイコプラズマは、真核細胞の細胞表面に結合し、培養細胞を汚染する微生物として知られており、医薬品の製造においてマイコプラズマ汚染は、重大な問題となる。
特に再生医療分野では、被検体から採取した細胞を培養し、培養後の細胞を被検体自身に戻す、または第三者の生体内に移す治療を行うことから、これに用いる培地の無菌性を担保することは不可欠である。この際使用される培地には、事前に熱を加えるオートクレーブ滅菌またはフィルター滅菌が一般的に実施されているが、熱に弱い成分を含有する細胞を培養するための培地の場合は、200nm径などのフィルターを用いて滅菌することが一般的である。しかし、マイコプラズマは、その小ささと細胞壁を欠くことから、かなりの柔軟性を有しており、殆どの細胞が450nm径のフィルターを通過し、100~200nm径のフィルターさえも通過するため、これらのフィルター滅菌ではマイコプラズマを完全に排除できない(非特許文献2)ことがある。そのため、フィルター滅菌はマイコプラズマを除去するには必ずしも十分とはいえず、マイコプラズマが滅菌後の被検体に存在しないことを検証する別の方法が求められている。
そこで、日本薬局方参考情報では、バイオ医薬品の製造に用いる細胞機材について、適切な方法でマイコプラズマ否定試験を実施することが推奨されている。そのマイコプラズマの存在を否定するための方法とは、培養法、指標細胞を用いたDNA染色法、核酸増幅法の3つの検出法が挙げられる(非特許文献3)。特に、核酸増幅法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による検出法として収載されている。本マイコプラズマ否定試験を実施する際に、マイコプラズマが細胞に付着して増殖することを利用して、マイコプラズマが感染している可能性がある培養上清から、アフリカミドリザルの腎臓上皮細胞由来のベロ細胞を共沈剤として用いて、マイコプラズマを集める方法が報告されている(非特許文献4)。この際、ベロ細胞を添加しないと、マイコプラズマの集菌がうまくいかないことが報告されており、細胞に限らず菌体を共沈させるものを添加して、マイコプラズマの回収率を上げることができる可能性が報告されている。また、マイコプラズマ汚染は、細胞懸濁液を検体とすることを前提としているが、貴重な培養細胞を利用することができない場合もあり、培養上清から遊離しているマイコプラズマを検出する方法も検討されている。細胞培養時に上清に遊離してくるマイコプラズマは、通常5%未満であることから、マイコプラズマの存在を否定するための試験を行うにあたり大量の培養上清の濃縮物を測定に供することで、検出感度を高めることが報告されている(非特許文献5)。
細胞を簡便かつ高効率に収集する方法としては、細胞表面の糖に結合するMDP1という蛋白質を凝集促進剤として用いることが知られており、遠心分離を行うことなく細胞を沈殿させることができることが知られている。加えて、固体支持体を加える方法が報告されている(特許文献1)。
小原有弘他、TISSUE CULTURE RESEARCH COMMUNICATIONS、第26巻、P159-163(2007)
William B.Whitman、Bergey’s Mannual of Systematic Bacteriology SECOND EDITION Volume Four,Springer、P575
第十七改正日本薬局方参考情報
菊池裕、厚生労働科学研究費補助金(医薬品等規制緩和・評価研究事業)平成26年度分担研究報告書、ウイルス等感染性因子安全性評価に関する研究 無菌試験法の研究-細胞・組織加工製品における無菌試験方法のあり方について-、P255-272
内田恵理子他、バイオサイエンスとインダストリー、Vol.33、No.9、P4-14(2016)
前記のマイコプラズマ否定試験として核酸増殖法を実施するにあたり、従来知られている、共沈剤として細胞を用いたマイコプラズマの集菌方法では、検体となる培養液にマイコプラズマが存在するか否かを確認するために、対象となる培養液の試験日に合わせて細胞を調製する必要がある。さらに、使用する細胞および培養液中にマイコプラズマ(や他の細菌)が混入していないことを事前に確認する必要がある。この調製および確認はきわめて煩雑であり、試験を簡便に行うことを妨げるものである。共沈剤としてベロ細胞を用いることも知られているが、その場合にはベロ細胞由来のDNA、RNA、DNA分解酵素、RNA分解酵素、その他の蛋白質が混入することになり、マイコプラズマ集菌後に実施する核酸増幅反応の障害となる可能性がある。
したがって、本発明の課題は、共沈剤として細胞を使用することなく、簡便な手段により、検体中のマイコプラズマを確実に集菌する方法を提供することにある。
したがって、本発明の課題は、共沈剤として細胞を使用することなく、簡便な手段により、検体中のマイコプラズマを確実に集菌する方法を提供することにある。
かかる実情に鑑み、本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、検体に蛋白質、好ましくはさらに水不溶性担体を検体中に加えれば、マイコプラズマが確実に凝集体として集菌できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[15]を提供するものである。
[1] 検体に、蛋白質を添加し、得られた凝集体を回収することを特徴とする、検体中のマイコプラズマの集菌方法。
[2] 蛋白質が、アルブミン、カゼイン、加水分解カゼイン、乳蛋白質およびゼラチンからなる群より選択される1以上である前項[1]記載の方法。
[3] アルブミンが、動物血清アルブミンである前項[2]記載の方法。
[4] 蛋白質の使用量が検体1mLに対して0.1~500mgである前項[1]~[3]のいずれか1項記載の方法。
[5] 検体が、滅菌水、生理食塩水、液体培地、生体試料、培養上清、緩衝液およびリンゲル液からなる群より選択される液体検体である前項[1]~[4]のいずれか1項記載の方法。
[6] マイコプラズマが、アコレプラズマ・レイドロウィ、マイコプラズマ・アルギニニ、マイコプラズマ・ファーメンタンス、マイコプラズマ・オリニス、マイコプラズマ・オラーレ、マイコプラズマ・ニューモニエ、マイコプラズマ・サリバリウム、マイコプラズマ・シノビエ、マイコプラズマ・ガリセプチカムおよびスピロプラズマ・シトリからなる群より選択される1以上である前項[1]~[5]のいずれか1項記載の方法。
[7] 回収手段が3,000~30,000Gで1分間~60分間の遠心分離である前項[1]~[6]のいずれか1項記載の方法。
[8] 前項[1]~[7]のいずれか1項記載の方法によって集菌されたマイコプラズマをポリメラーゼ連鎖反応に付すことを特徴とする、マイコプラズマの測定方法。
[9] 検体に、さらに水不溶性担体を添加する前項[1]~[8]のいずれか1項記載の方法。
[10] 水不溶性担体が、ラテックス粒子、シリカ粒子または金コロイド粒子である前項[9]記載の方法。
[11] ラテックス粒子が、有機高分子ラテックス粒子である前項[10]記載の方法。
[12] ラテックス粒子の粒子径が、10~2,000nmである前項[10]又は[11]記載の方法。
[13] 水不溶性担体の使用量が検体1mLに対して0.0005~10mgである前項[9]~[12]のいずれか1項記載の方法。
[14] 蛋白質を含む、前項[1]~[8]のいずれか1項記載の方法に使用されるキット。
[15] さらに水不溶性担体を含む、前項[9]~[13]のいずれか1項記載の方法に使用されるキット。
[1] 検体に、蛋白質を添加し、得られた凝集体を回収することを特徴とする、検体中のマイコプラズマの集菌方法。
[2] 蛋白質が、アルブミン、カゼイン、加水分解カゼイン、乳蛋白質およびゼラチンからなる群より選択される1以上である前項[1]記載の方法。
[3] アルブミンが、動物血清アルブミンである前項[2]記載の方法。
[4] 蛋白質の使用量が検体1mLに対して0.1~500mgである前項[1]~[3]のいずれか1項記載の方法。
[5] 検体が、滅菌水、生理食塩水、液体培地、生体試料、培養上清、緩衝液およびリンゲル液からなる群より選択される液体検体である前項[1]~[4]のいずれか1項記載の方法。
[6] マイコプラズマが、アコレプラズマ・レイドロウィ、マイコプラズマ・アルギニニ、マイコプラズマ・ファーメンタンス、マイコプラズマ・オリニス、マイコプラズマ・オラーレ、マイコプラズマ・ニューモニエ、マイコプラズマ・サリバリウム、マイコプラズマ・シノビエ、マイコプラズマ・ガリセプチカムおよびスピロプラズマ・シトリからなる群より選択される1以上である前項[1]~[5]のいずれか1項記載の方法。
[7] 回収手段が3,000~30,000Gで1分間~60分間の遠心分離である前項[1]~[6]のいずれか1項記載の方法。
[8] 前項[1]~[7]のいずれか1項記載の方法によって集菌されたマイコプラズマをポリメラーゼ連鎖反応に付すことを特徴とする、マイコプラズマの測定方法。
[9] 検体に、さらに水不溶性担体を添加する前項[1]~[8]のいずれか1項記載の方法。
[10] 水不溶性担体が、ラテックス粒子、シリカ粒子または金コロイド粒子である前項[9]記載の方法。
[11] ラテックス粒子が、有機高分子ラテックス粒子である前項[10]記載の方法。
[12] ラテックス粒子の粒子径が、10~2,000nmである前項[10]又は[11]記載の方法。
[13] 水不溶性担体の使用量が検体1mLに対して0.0005~10mgである前項[9]~[12]のいずれか1項記載の方法。
[14] 蛋白質を含む、前項[1]~[8]のいずれか1項記載の方法に使用されるキット。
[15] さらに水不溶性担体を含む、前項[9]~[13]のいずれか1項記載の方法に使用されるキット。
本発明の方法は、従来知られている、細胞を共沈剤として用いる方法に比して、マイコプラズマの集菌効率が極めて高いことが確認された。また、本発明の方法では検査日に合わせて細胞を調製する必要がないうえに、細胞および培地中にマイコプラズマが混入していないことを確認する必要がないため、利便性が高い。さらに、ラテックス粒子等の水不溶性担体を用いることにより、分離後の凝集体が拡散しにくくなると同時に目視で確認しやすくなることで、マイコプラズマ集菌後の培地除去が容易となる。加えて、細胞由来のDNA、RNA、DNA分解酵素、RNA分解酵素、その他の蛋白質が混入することがなくなるため、マイコプラズマ集菌後の核酸増幅反応操作が容易となる。
以下、本発明について好ましい形態を中心に具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施態様に何ら制約されるものではない。
本発明において、「マイコプラズマの集菌」とは、検体中に含まれるマイコプラズマを分離・濃縮することである。マイコプラズマを集菌することによって、その後に行われるマイコプラズマ検出試験を容易に行うことができる。
本明細書中でマイコプラズマとは、一般に呼称されるマイコプラズマを指し、学術名ではマイコプラズマタレス目に属する微生物群を指し、さらに具体的には第十七改定日本薬局方参考情報に従い、モリキューティス網の、マイコプラズマ属、ウレアプラズマ属、スピロプラズマ属、アコレプラズマ属等の細菌をいう。第十七改定日本薬局方参考情報では、アコレプラズマ・レイドロウィ(Acholeplasma laidlawii)、マイコプラズマ・アルギニニ(Mycoplasma arginini)、マイコプラズマ・ファーメンタンス(Mycoplasma fermentans)、マイコプラズマ・オリニス(Mycoplasma hyorhinis)、マイコプラズマ・オラーレ(Mycoplasma orale)、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)、およびマイコプラズマ・サリバリウム(Mycoplasma salivarium)の7菌種7株がバリデーション菌株として用いられており、マイコプラズマ否定試験においてこれらの株が10cfu/mL以下であることを確認する必要がある。また、欧米の局方では、マイコプラズマ・シノビエ(Mycoplasma synoviae)、マイコプラズマ・ガリセプチカム(Mycoplasma gallisepticum)、スピロプラズマ・シトリ(Mycoplasma citri)の菌種も対象となる(European Pharmacopoeia 8th Edition、The United States Pharmacopoeia and National Formulary(USP39-NF34))。
本発明において、検体とは、マイコプラズマの感染の有無を試験するための試料をいい、液状であることが好ましい。例えば、検体としては、滅菌水、生理食塩水、液体培地(例えば、真核細胞などの細胞を培養するために用いられるもの)、生体試料、培養上清、緩衝液、リンゲル液などがある。
本発明において用いられる蛋白質は、特に限定されないが、例えば、アルブミン(例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)、ヒト血清アルブミン、霊長類血清アルブミン、ウサギ血清アルブミン、齧歯類血清アルブミン、ウマ類血清アルブミン、ヤギ血清アルブミン、ヒツジ血清アルブミン、イヌ血清アルブミン、モルモット血清アルブミン、ニワトリ血清アルブミン、ブタ血清アルブミンなどの動物アルブミン)、カゼイン、加水分解カゼイン、乳蛋白質(例えば、商品名:ブロックエース(DSファーマバイオメディカル))、ゼラチンなどが挙げられる。マイコプラズマを集菌後PCRに付した際の菌の混入を避ける観点から、無菌の蛋白質が好ましい。これらの蛋白質は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
蛋白質の使用量は、マイコプラズマを完全に凝集できる量であれば特に限定されないが、例えば、検体1mLに対して0.1~500mgが好ましく、より好ましくは0.2~100mg、さらに好ましくは2~20mgである。
本発明において用いられる水不溶性担体は、蛋白質と併用することで、マイコプラズマを凝集することができるものであれば特に限定されるものではないが、ポリスチレン、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン-スチレンスルホン酸塩共重合体、メタクリル酸重合体、アクリル酸重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、塩化ビニル-アクリル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニルアクリレートなどのラテックス粒子(例えば有機高分子ラテックス粒子)、物理吸着用やカルボキシル基を介した化学結合用といった処理加工を施したラテックス粒子、着色セルロース粒子、シリカ粒子、金コロイド粒子などが挙げられる。これらのうち、ラテックス粒子、特に有機高分子ラテックス粒子が、マイコプラズマの凝集性の点で好ましい。
水不溶性担体の形状は、特に限定されないが、球状または略球状であることが、マイコプラズマの凝集の観点から好ましい。
水不溶性担体の粒子径は、特に限定されるものではないが、視認性および実験の簡便性から、平均粒子径が10~2,000nmが好ましく、より好ましくは50~1,500nm、さらに好ましくは100~1,000nmである。水不溶性担体の粒子径は、例えば、電子顕微鏡(TEM)法を用いて測定することができる。
水不溶性担体の使用量は、マイコプラズマを完全に凝集できる量であれば特に限定されないが、例えば、検体1mLに対して0.0005~10mg、好ましくは0.001~1mg、更に好ましくは0.002~0.1mgである。
蛋白質と水不溶性担体の重量比は、マイコプラズマの凝集性の点から、蛋白質:水不溶性担体=1:1~50000:1が好ましく、より好ましくは10:1~10000:1であり、さらに好ましくは200:1~1000:1である。
検体に蛋白質を添加することにより、検体中のマイコプラズマとの凝集体を形成する。この際、水不溶性担体を添加すると、より効率的に凝集体を形成することができる。得られた凝集体を回収することによりマイコプラズマを集菌することができる。
具体的には、まず、遠心チューブに検体および蛋白質を加える。この際、水不溶性担体を加えることが好ましい。検体は液体であることが好ましく、水、生理食塩水、緩衝液(例えば、所定のpHに調整したTris-HClバッファー、HEPESバッファー、MOPSバッファー、HEPPSバッファー、TAPSバッファー、リン酸バッファー(PBS)等)、液体培地(例えば、RPMI1640、DMEM、α―MEM、HANKS等)、細胞懸濁上清または細胞を培養した後の培養上清でもよい。凝集を確実にするために、任意の時間(例えば、1秒間~60分間)攪拌または放置してもよい。得られた凝集体の回収は、例えば、遠心分離により行うことができる。遠心分離において遠心力は、特に限定されないが、例えば、3,000~30,000Gであり、好ましくは5,000~28,000G、より好ましくは14,000~25,000Gである。遠心分離時間は、特に限定されないが、例えば、10秒間~120分間、好ましくは1分間~60分間、より好ましくは10分間~30分間である。遠心分離時の温度は、特に限定されないが、例えば、4~35℃、好ましくは7~30℃、より好ましくは10~20℃である。遠心分離を行うことで、遠心チューブ下部に、マイコプラズマが溜まるので、上清を除去する。必要に応じてこの遠心分離および上清を除去する工程を2回以上繰り返し、濃縮されたマイコプラズマを残渣として得ることもできる。
なお、前記凝集体を得るために、検体には任意に物理的処理および/または化学的処理を施してもよい。物理的処理としては、加熱処理、超音波照射処理、凍結、溶融処理などが挙げられる。化学的処理としては、化学試薬処理、例えば、消化酵素、界面活性剤、溶菌剤などを用いる変性処理等が挙げられる。
本発明はまた、前記の方法によって集菌されたマイコプラズマを含む残渣をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に付すことによってマイコプラズマを測定する方法に関する。
該方法は、マイコプラズマを含む残渣を用いて、市販のキット(例えば、キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のDNeasy Blood&Tissue Kit)で公知の方法によりDNA抽出を行い、マイコプラズマ遺伝子検出キット(Myco Finder、日水製薬株式会社(東京都、日本))を用いてマイコプラズマの検出試験を行うことができる。この検出試験において、公知のPCR法やその変法(例えば、リアルタイムPCR)が用いられる。
本発明の測定は、検体に対して蛋白質、好ましくはさらに水不溶性担体を含む、マイコプラズマ集菌用キットを使用して行うことができる。該キットに含まれる蛋白質および水不溶性担体は前記の通りである。該キットには、適宜上記のような操作を説明したマニュアルが添付されていてもよい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1-1、実施例1-2、および比較例1~5 細胞、ラテックス、蛋白質による効果比較試験
(1)試薬および細胞
(1-1)水不溶性担体
粒径315nmのポリスチレン系ラテックス粒子(IMMUTEX(登録商標、JSRライフサイエンス株式会社製)濃度10w/v%、表面修飾:COOH、平均粒子径の測定方法:TEM法)を用いた。
(1-2)蛋白質
BSA溶液(30w/v%アルブミン溶液、ウシ血清由来(BSA溶液)脂肪酸フリー、和光純薬工業株式会社製)を用いた。希釈には、カルシウムイオン及びマグネシウムイオン不含のリン酸緩衝生理食塩水(PBS(-))を用いた。
(1-3)細胞培養
比較対照用として、ヒトコーカサス人赤白血病由来のHEL92.1.7細胞を用いた。
(1-4)検体
検体としては、指定量のマイコプラズマを含んだPBS(-)を用いた。
(1)試薬および細胞
(1-1)水不溶性担体
粒径315nmのポリスチレン系ラテックス粒子(IMMUTEX(登録商標、JSRライフサイエンス株式会社製)濃度10w/v%、表面修飾:COOH、平均粒子径の測定方法:TEM法)を用いた。
(1-2)蛋白質
BSA溶液(30w/v%アルブミン溶液、ウシ血清由来(BSA溶液)脂肪酸フリー、和光純薬工業株式会社製)を用いた。希釈には、カルシウムイオン及びマグネシウムイオン不含のリン酸緩衝生理食塩水(PBS(-))を用いた。
(1-3)細胞培養
比較対照用として、ヒトコーカサス人赤白血病由来のHEL92.1.7細胞を用いた。
(1-4)検体
検体としては、指定量のマイコプラズマを含んだPBS(-)を用いた。
(2)マイコプラズマの集菌方法
実施例1-1 BSAおよびラテックスの両者を使用
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)およびBSA溶液(350μL、BSA換算で105mg)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。
実施例1-1 BSAおよびラテックスの両者を使用
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)およびBSA溶液(350μL、BSA換算で105mg)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。
比較例1 従来の細胞を使用
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、ヒトコーカサス人赤白血病由来のHEL92.1.7細胞(5×106cells/mL、100μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。
さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。なお、試験に使用したHEL92.1.7細胞はマイコプラズマに感染していないことを予め確認している。
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、ヒトコーカサス人赤白血病由来のHEL92.1.7細胞(5×106cells/mL、100μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。
さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。なお、試験に使用したHEL92.1.7細胞はマイコプラズマに感染していないことを予め確認している。
実施例1-2 BSAを使用
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、PBS(-)(2.5μL)およびBSA溶液(350μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、PBS(-)(2.5μL)およびBSA溶液(350μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。
比較例2 ラテックスを使用
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)およびPBS(-)(350μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)およびPBS(-)(350μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。
比較例3 添加なし
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、PBS(-)(2.85μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、PBS(-)(2.85μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。
比較例4 理論値(濃縮工程なし)
マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)をPBS(-)(200μL)に250cfuとなるように添加し、濃縮工程を経ずに調製した。
マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)をPBS(-)(200μL)に250cfuとなるように添加し、濃縮工程を経ずに調製した。
(3)マイコプラズマ確認試験
試験例 マイコプラズマ確認試験
前記(2)で得たマイコプラズマ菌体濃縮液(200μL、実施例1-1、実施例1-2および比較例1~5)より、抽出キット(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のDNeasy Blood&Tissue Kitを使用)を用いて、DNA抽出を行った。抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いて、日水製薬株式会社(東京都、日本)のMyco Finderを用いてリアルタイムPCRを行い、Cq値(サイクル数)を求めた(試験は2回行い、Cq値の平均値も求めた)。これにより、サンプル中のマイコプラズマ遺伝子の有無を判定した。
試験例 マイコプラズマ確認試験
前記(2)で得たマイコプラズマ菌体濃縮液(200μL、実施例1-1、実施例1-2および比較例1~5)より、抽出キット(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のDNeasy Blood&Tissue Kitを使用)を用いて、DNA抽出を行った。抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いて、日水製薬株式会社(東京都、日本)のMyco Finderを用いてリアルタイムPCRを行い、Cq値(サイクル数)を求めた(試験は2回行い、Cq値の平均値も求めた)。これにより、サンプル中のマイコプラズマ遺伝子の有無を判定した。
(4)結果
(4-1)
結果を表1に示す。
(4-1)
結果を表1に示す。
BSAおよびラテックスを添加した場合(実施例1-1)のCq値が、細胞を添加した場合(比較例1)のCq値よりも約2低いことから、実施例1-1の方が比較例1よりも約2サイクル早く増幅されていた。よって、BSAおよびラテックスを用いるマイコプラズマの回収方法は、細胞を用いる場合と比較して、4倍量のPCRテンプレートを回収することができることとなる。
また、BSAを添加した場合(実施例1-2)は、細胞を添加した場合(比較例1)と比較して、Cq値が約1低いことから、実施例1-2の方が、比較例1よりも1サイクル早く増幅されていた。よって、BSAを用いるマイコプラズマの回収方法は、細胞を用いる場合と比較して、2倍量のPCRテンプレートを回収することができることとなる。
BSAおよびラテックスを添加した場合(実施例1-1)のCq値が、ラテックスを添加した場合(比較例2)のCq値よりも約6低いことから、実施例1-1の方が比較例2よりも6サイクル早く増幅されていた。よって、BSAおよびラテックスを用いるマイコプラズマの回収方法は、ラテックスのみを用いる場合と比較して、64倍量のPCRテンプレートを回収することができることとなる。
また、添加成分を何ら加えなかった場合(比較例3)は、PCRによる増幅が得られなかった。さらに、実施例1-1のCq値は、濃縮工程を行わない理論値のCq値(比較例4)と近い値を示したことから、BSAおよびラテックスを用いた濃縮工程によるロスは、従来法である細胞を利用した場合と比較して極めて少なかった。
また、実施例1-2のCq値も、濃縮工程を行わない理論値のCq値(比較例4)と従来法である細胞を利用した場合と比較して近い値を示したことから、BSAを用いた濃縮工程によるロスは、従来法である細胞を利用した場合と比較して少なかった。
実施例2 ラテックス濃度の検討
(2-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ、350μL)を添加し、混合物を攪拌した。この際、10w/v%ラテックスの添加量が0.5μL、1μL、2.5μL、または25μLとなるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(2-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ、350μL)を添加し、混合物を攪拌した。この際、10w/v%ラテックスの添加量が0.5μL、1μL、2.5μL、または25μLとなるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(2-2)結果
結果を表2に示す。
結果を表2に示す。
表2より、ラテックスの添加量によって、Cq値には影響が殆どないことが分かった。したがって、ラテックスの添加量はPCRテンプレートの回収量には影響を殆ど及ぼさないと考えられる。
実施例3 水不溶性担体の検討(シリカ粒子、金コロイド粒子)
(3-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、水不溶性担体および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ、350μL)を添加し、混合物を攪拌した。この際、水不溶性担体には10w/v%のラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)、50mg/mLのシリカ粒子(Sicastar 300nm(マイクロモッド社製)、均粒子径300nm、表面修飾:COOH、平均粒子径の測定方法:動的光散乱法、5.0μL)、0.124mg/mLの金コロイド粒子(300nm スタンダード金ナノ粒子(サイトダイアグノスティクス社製)、平均粒子径300nm、表面処理:なし、平均粒子径の測定方法:動的光散乱法、2mL)を用いた。なお、金コロイド粒子は添加量が多いため検体量を23mLとした。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
また、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(350μL)の代わりにHEL92.1.7細胞(5×106cells/mL、100μL)を、それぞれ添加した比較対象を測定した。
(3-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、水不溶性担体および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ、350μL)を添加し、混合物を攪拌した。この際、水不溶性担体には10w/v%のラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)、50mg/mLのシリカ粒子(Sicastar 300nm(マイクロモッド社製)、均粒子径300nm、表面修飾:COOH、平均粒子径の測定方法:動的光散乱法、5.0μL)、0.124mg/mLの金コロイド粒子(300nm スタンダード金ナノ粒子(サイトダイアグノスティクス社製)、平均粒子径300nm、表面処理:なし、平均粒子径の測定方法:動的光散乱法、2mL)を用いた。なお、金コロイド粒子は添加量が多いため検体量を23mLとした。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
また、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(350μL)の代わりにHEL92.1.7細胞(5×106cells/mL、100μL)を、それぞれ添加した比較対象を測定した。
(3-2)結果
結果を表3に示す。
結果を表3に示す。
固形成分の含有量は、以下の通りである(計算値)。
ラテックス粒子:0.25mg
シリカ粒子:0.25mg
金コロイド粒子:0.248mg
表3より、ラテックス粒子以外にも、シリカ粒子や金コロイド粒子を用いてもマイコプラズマの検出が可能であることが分かった。
ラテックス粒子:0.25mg
シリカ粒子:0.25mg
金コロイド粒子:0.248mg
表3より、ラテックス粒子以外にも、シリカ粒子や金コロイド粒子を用いてもマイコプラズマの検出が可能であることが分かった。
実施例4 BSA濃度の検討
(4-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(8cfu/mL)のPBS(-)(25mL)、10w/v%のラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ)を添加し、混合物を攪拌した。この際、BSA溶液の添加量が0μL(0g/25mL)、175μL(0.05g/25mL)、350μL(0.1g/25mL)、または1,500μL(0.5g/25mL)となるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のDNeasy Blood&Tissue Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(4-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(8cfu/mL)のPBS(-)(25mL)、10w/v%のラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ)を添加し、混合物を攪拌した。この際、BSA溶液の添加量が0μL(0g/25mL)、175μL(0.05g/25mL)、350μL(0.1g/25mL)、または1,500μL(0.5g/25mL)となるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のDNeasy Blood&Tissue Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(4-2)結果
結果を表4に示す。
結果を表4に示す。
表4より、ラテックスのみを用いた場合と比較して、0.05g/25mL以上のBSA濃度では、遠心分離後のペレットは強固なものであり、Cq値に大きな違いは見られなかった。
実施例5 BSA低濃度の検討
(5-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ)を添加し、混合物を攪拌した。この際、BSA溶液の添加量が17.5μL(0.005g/25mL)、35μL(0.01g/25mL)、または350μL(0.1g/25mL)となるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(5-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ)を添加し、混合物を攪拌した。この際、BSA溶液の添加量が17.5μL(0.005g/25mL)、35μL(0.01g/25mL)、または350μL(0.1g/25mL)となるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(5-2)結果
結果を表5に示す。
結果を表5に示す。
表5より、ラテックスのみを用いた場合と比較して、BSAを添加した場合は、0.01g/25mLおよび0.005g/mLの濃度でCq値にばらつきが見られ、遠心分離後のペレットに緩みが見られるものの、マイコプラズマの集菌は可能であると判断された。
実施例6 蛋白質の検討(ブロックエース)
(6-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(8cfu/mL)25mLのPBS(-)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および乳蛋白質であるブロックエース(DSバイオメディカル社製)を添加し、混合物を攪拌した。この際、ブロックエースの添加量が0g/mL、1g/25mL、または0.1g/25mLとなるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のDNeasy Blood&Tissue Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(6-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(8cfu/mL)25mLのPBS(-)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および乳蛋白質であるブロックエース(DSバイオメディカル社製)を添加し、混合物を攪拌した。この際、ブロックエースの添加量が0g/mL、1g/25mL、または0.1g/25mLとなるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のDNeasy Blood&Tissue Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(6-2)結果
結果を表6に示す。
結果を表6に示す。
表6より、ラテックスのみを用いた場合と比較して、さらにブロックエースを添加した場合は、ブロックエースの濃度にかかわらず、Cq値が約2低かった。
実施例7 蛋白質の検討(ゼラチン)
(7-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および10%ゼラチン(冷水魚皮由来のゼラチン(from cold water fish skin,40~50% in H2O、シグマアルドリッチ社製)溶液を添加し、混合物を攪拌した。この際、10%ゼラチン溶液の添加量が525μL(0.05g/25mL)、1,050μL(0.1g/25mL)、5,250μL(0.5g/25mL)となるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(7-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および10%ゼラチン(冷水魚皮由来のゼラチン(from cold water fish skin,40~50% in H2O、シグマアルドリッチ社製)溶液を添加し、混合物を攪拌した。この際、10%ゼラチン溶液の添加量が525μL(0.05g/25mL)、1,050μL(0.1g/25mL)、5,250μL(0.5g/25mL)となるように調整した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。
(7-2)結果
結果を表7に示す。
結果を表7に示す。
表7より、蛋白質としてBSAの代わりにゼラチンを用いると、濃度依存的にマイコプラズマの集菌が可能であることが分かった。0.1g/mLのBSAのみを用いた場合と比較して、0.5g/25mLのゼラチンを添加した場合が、同等のCq値となった。
実施例8 多菌種を用いた検討
(8-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、アコレプラズマ・レイドロウィ(ATCC23206-TTR)、マイコプラズマ・アルギニニ(ATCC23838-TTR)、マイコプラズマ・ファーメンタンス(ATCC19989-TTR)、マイコプラズマ・オリニス(ATCC17981-TTR)、マイコプラズマ・オラーレ(ATCC23714-TTR)、マイコプラズマ・ニューモニエ(ATCC15531-TTR)をそれぞれ含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ、350μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。また、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(350μL)の代わりにHEL92.1.7細胞(5×106Cells/mL、100μL)を、それぞれ添加した比較対象を測定した。
(8-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、アコレプラズマ・レイドロウィ(ATCC23206-TTR)、マイコプラズマ・アルギニニ(ATCC23838-TTR)、マイコプラズマ・ファーメンタンス(ATCC19989-TTR)、マイコプラズマ・オリニス(ATCC17981-TTR)、マイコプラズマ・オラーレ(ATCC23714-TTR)、マイコプラズマ・ニューモニエ(ATCC15531-TTR)をそれぞれ含む(10cfu/mL)PBS(-)(25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ、350μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。また、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(350μL)の代わりにHEL92.1.7細胞(5×106Cells/mL、100μL)を、それぞれ添加した比較対象を測定した。
(8-2)結果
結果を表8に示す。
結果を表8に示す。
日本薬局方では、前記の通り7菌種が問題となっているが、表8より、本発明の方法を用いることで、実施例1に示したマイコプラズマ・サリバリウムだけではなく、アコレプラズマ・レイドロウィ、マイコプラズマ・アルギニニ、マイコプラズマ・ファーメンタンス、マイコプラズマ・オリニス、マイコプラズマ・オラーレ、マイコプラズマ・ニューモニエについても、検出可能であることがわかった。
実施例9 検体としてAIM-V培地またはKBM培地を用いた検討
(9-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)AIM-V培地(AIM-V Medium CTSTM、ライフテクノロジーズ社製、25mL)又はKBM培地(KBM550、コージンバイオ社製、25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ、350μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。また、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(350μL)の代わりにHEL92.1.7細胞(5×106Cells/mL、100μL)を、それぞれ添加した比較対象を測定した。
(9-1)方法
50mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・サリバリウム(ATCC23064-TTR)を含む(10cfu/mL)AIM-V培地(AIM-V Medium CTSTM、ライフテクノロジーズ社製、25mL)又はKBM培地(KBM550、コージンバイオ社製、25mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(前記と同じ、350μL)を添加し、混合物を攪拌した。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、24.5mLの上清を除去後にペレットを再懸濁した。再懸濁液を1.5mLポリプロピレンチューブに移し、PBS(-)で全量を1,400μLとした。さらに、この液を20,000Gで10分間遠心分離(20℃)し、1,200μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した。また、10w/v%ラテックス溶液(2.5μL)および30w/v%のBSA溶液(350μL)の代わりにHEL92.1.7細胞(5×106Cells/mL、100μL)を、それぞれ添加した比較対象を測定した。
(9-2)結果
結果を表9に示す。
結果を表9に示す。
表9より、検体がAIM-V培地やKBM培地であってもマイコプラズマの集菌が可能であることが確認された。
実施例10 小容量の検討
(10-1)方法
5mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・ニューモニエ(ATCC15531-TTR)を含む(10cfu/mL)検体(1mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/%のBSA溶液(前記と同じ、14μL)を添加し、混合物を攪拌した。この際、検体としてAIM-V培地(前記と同じ)、KBM培地(前記と同じ)、リンゲル液(ラクトリンゲル液「フソー」、扶桑薬品工業株式会社製)、生理食塩水(大塚生食注、大塚製薬株式会社製)、PBS(-)を用いた。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、816.5μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した(6重試験の平均)。
(10-1)方法
5mLポリプロピレンチューブに、マイコプラズマ・ニューモニエ(ATCC15531-TTR)を含む(10cfu/mL)検体(1mL)、10w/v%ラテックス溶液(前記と同じ、2.5μL)および30w/%のBSA溶液(前記と同じ、14μL)を添加し、混合物を攪拌した。この際、検体としてAIM-V培地(前記と同じ)、KBM培地(前記と同じ)、リンゲル液(ラクトリンゲル液「フソー」、扶桑薬品工業株式会社製)、生理食塩水(大塚生食注、大塚製薬株式会社製)、PBS(-)を用いた。次に、攪拌したサンプルを20,000Gで30分間遠心分離(10℃)し、816.5μLの上清を除去し、菌体濃縮液(200μL)とした。その菌体濃縮液から、DNAを抽出(キアゲン社(ヒルデン、ドイツ)のQIAamp UCP DNA Micro Kitを使用)し、抽出したDNA溶液を20,000Gで15分間遠心分離(20℃)し、その上清(25μL)を用いてリアルタイムPCR法によりCq値を比較した(6重試験の平均)。
(10-2)結果
結果を表10に示す。
結果を表10に示す。
表10より、AIM-V培地、KBM培地、リンゲル液、生理食塩水、PBS(-)について、検体に含まれるマイコプラズマの量が少ない1mL検体であってもマイコプラズマの集菌が可能であることが確認された。
Claims (15)
- 検体に、蛋白質を添加し、得られた凝集体を回収することを特徴とする、検体中のマイコプラズマの集菌方法。
- 蛋白質が、アルブミン、カゼイン、加水分解カゼイン、乳蛋白質およびゼラチンからなる群より選択される1以上である請求項1記載の方法。
- アルブミンが、動物血清アルブミンである請求項2記載の方法。
- 蛋白質の使用量が検体1mLに対して0.1~500mgである請求項1~3のいずれか1項記載の方法。
- 検体が、滅菌水、生理食塩水、液体培地、生体試料、培養上清、緩衝液およびリンゲル液からなる群より選択される液体検体である請求項1~4のいずれか1項記載の方法。
- マイコプラズマが、アコレプラズマ・レイドロウィ、マイコプラズマ・アルギニニ、マイコプラズマ・ファーメンタンス、マイコプラズマ・オリニス、マイコプラズマ・オラーレ、マイコプラズマ・ニューモニエ、マイコプラズマ・サリバリウム、マイコプラズマ・シノビエ、マイコプラズマ・ガリセプチカムおよびスピロプラズマ・シトリからなる群より選択される1以上である請求項1~5のいずれか1項記載の方法。
- 回収手段が3,000~30,000Gで1分間~60分間の遠心分離である請求項1~6のいずれか1項記載の方法。
- 請求項1~7のいずれか1項記載の方法によって集菌されたマイコプラズマをポリメラーゼ連鎖反応に付すことを特徴とする、マイコプラズマの測定方法。
- 検体に、さらに水不溶性担体を添加する請求項1~8のいずれか1項記載の方法。
- 水不溶性担体が、ラテックス粒子、シリカ粒子または金コロイド粒子である請求項9記載の方法。
- ラテックス粒子が、有機高分子ラテックス粒子である請求項10記載の方法。
- ラテックス粒子の粒子径が、10~2,000nmである請求項10又は11記載の方法。
- 水不溶性担体の使用量が検体1mLに対して0.0005~10mgである請求項9~12のいずれか1項記載の方法。
- 蛋白質を含む、請求項1~8のいずれか1項記載の方法に使用されるキット。
- さらに水不溶性担体を含む、請求項9~13のいずれか1項記載の方法に使用されるキット。
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