WO2018179184A1

WO2018179184A1 - 照明装置および表示装置

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Publication number: WO2018179184A1
Application number: PCT/JP2017/013075
Authority: WO
Inventors: 寺川　大輔
Original assignee: 堺ディスプレイプロダクト株式会社
Priority date: 2017-03-29
Filing date: 2017-03-29
Publication date: 2018-10-04
Also published as: US20200096797A1; CN110573949A; US11054693B2

Abstract

本発明の照明装置（２００）は、複数の光源（３）が実装された表面を有する基板（４）と、開口が規定されている筐体（１２）と、この開口を閉じるように底板部（５０）と対向して配置された拡散板（９）と、吸気口（３０３）および排気口（２４）を有するダクト（１４）と、ダクト（１４）内に気流を生成するファン（１５）と、第１流路（Ｐ１）と、第２流路（Ｐ２）とを備える。第１流路（Ｐ１）は、拡散板（９）によって閉じられた筐体（１２）の内側の空間をダクト（１４）の内側と連通させている。筐体（１２）は、ダクト（１４）における吸気口（３０３）と排気口（２４）との間に形成されたベンチュリ部（１４０）と、底板部（５０）または側板部（５２）に設けられた第１開口（５５）を介して接続されている。第２流路（Ｐ２）は、底板部（５０）または側板部（５２）に設けられた第２開口（５６）を介して、ダクト（１４）と接続されずに筐体（１２）の内外を連通させている。

Description

照明装置および表示装置

　本発明は、照明装置、および該照明装置を備える表示装置に関する。

　照明装置の一例であるバックライトは、表示装置の一例である液晶表示装置において、液晶パネルを照らすために使用されている。バックライトは、基板に実装された光源と、光源から出射される光を閉じ込める筐体とを有する。バックライトを点灯すると、バックライトの光源から熱が発せられる。液晶パネル内部に充填された液晶分子は高温で変性するため、発生した熱が筐体の外側へ十分に放出されない場合、表示欠陥が発生するおそれがある。特に、近年の液晶表示装置では高輝度化が進んでいる。高輝度化に伴って、液晶表示装置で使用される光源の数または光源に入力される電流の量が増加するため、放熱に関する問題は顕著となっている。

　例えば特許文献１には、熱源である光源を実装した基板を、筐体の一部である金属製のボトムシャーシに取り付けた液晶表示装置が開示されている。

特開２００９－１２９７０７号公報

　光源の数の増加または光源に入力する電流の増大によって光源全体の発光輝度を増大させると、光源全体から発せられる熱量も同時に増大する。このような場合、特許文献１の液晶表示装置の放熱構造では、基板からの熱が筐体の外側へ十分に放出されず、液晶パネル等の温度が上昇して表示欠陥が発生するおそれがある。

　本発明は、筐体の内側の温度上昇を抑制できる照明装置、および該照明装置を備える表示装置を提供することを目的とする。

　本発明の照明装置は、複数の光源が実装された表面を有する基板と、前記基板を保持する底板部および前記底板部を取り囲む側板部を有し、前記側板部の端部によって開口が規定されている筐体と、前記開口を閉じるように前記底板部と対向して配置された拡散板と、吸気口および排気口を有するダクトと、前記ダクト内に気流を生成する気流生成器と、前記拡散板によって閉じられた前記筐体の内側の空間を前記ダクトの内側と連通させるように、前記筐体を、前記ダクトにおける前記吸気口と前記排気口との間に形成されたベンチュリ部と、前記底板部または前記側板部に設けられた第１開口を介して接続する第１流路と、前記底板部または前記側板部に設けられた第２開口を介して、前記ダクトと接続されずに前記筐体の内外を連通させている第２流路とを備える。

　本発明の表示装置は、前記照明装置と、画像を表示する表示面を有し、前記光源から前記拡散板を経て前記表示面の反対面から入光した光の透過率を制御して前記画像を生成する表示パネルと、前記表示パネル、前記拡散板、前記基板および前記筐体を収容する外装とを備え、前記ダクトおよび前記気流生成器が、前記底板部と、前記外装における前記底板部の対向部との間に配置されている。

　本発明の表示装置は、前記照明装置と、画像を表示する表示面を有し、前記光源から前記拡散板を経て前記表示面の反対面から入光した光の透過率を制御して前記画像を生成する表示パネルと、前記表示パネル、前記拡散板、前記基板および前記筐体を収容する外装とを備え、前記気流生成器が、前記底板部と、前記外装における前記底板部の対向部との間に配置されており、前記ダクトが、前記底板部および前記対向部の少なくとも一方に形成されたフィン状の複数の凸部によって構成されている。

　本発明によれば、照明装置およびそれを備える表示装置において、ベンチュリ部におけるベンチュリ効果によって、光源の熱によって温められた筐体内の空気を筐体外に放出でき、筐体内側の温度上昇を抑制できる。

第１実施形態の表示装置の断面図。第１実施形態の表示装置の要部構成を示す断面図。図２の板状部材の第１変形例を示す断面図。図２の板状部材の第２変形例を示す断面図。図２の板状部材の第３変形例を示す断面図。図１のバックシャーシ背面のダクトの第１変形例を示す模式図。図１のバックシャーシ背面のダクトの第２変形例を示す模式図。第２実施形態の表示装置の断面図。第２実施形態の表示装置の変形例を示す断面図。第３実施形態の表示装置を示す断面図。第３実施形態の表示装置の変形例を示す断面図。

　以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。

（第１実施形態）
　図１は、第１実施形態の液晶表示装置（表示装置）１００の断面図である。液晶表示装置１００は、画像（映像を含む。）を表示する液晶パネル（表示パネル）１と、液晶パネル１に光を照射するバックライト（照明装置）２００と、これらを収容する外装２とを備える。

　バックライト２００は、光源の一例である複数のＬＥＤ（Light Emitting Diode）３と、複数のＬＥＤ３が実装された基板４と、バックシャーシ５とを備える。

　複数のＬＥＤ３は、基板４の表面上に縦横に配置されており、所望の輝度を達成できる程度の数のＬＥＤ３が基板４の表面上に実装されている。特に、本実施形態では高輝度の液晶表示装置１００を実現するために、ＬＥＤ３間のピッチが十分小さくなっている。ＬＥＤ３間のピッチを十分小さくすると、高輝度の液晶表示装置１００を実現できるとともに、液晶パネル１における輝度ムラを生じ難くすることができる。

　基板４は、放熱の観点から、例えばアルミニウム等の熱伝導性の高い金属で構成されていることが好ましい。ここで、本明細書において、放熱とは、液晶表示装置１００が帯びる熱を液晶表示装置１００の外部へ放つことを含み、この放熱による結果として液晶パネル１の温度上昇が抑制される。基板４の表面上には、ＬＥＤ３へ電流を送るための配線が銅箔パターン４０（図２参照）を用いて形成されている。銅箔パターン４０を用いて形成された配線は、図示しない駆動回路に電気的に接続されている。この駆動回路から供給される電力を光に変換することにより、ＬＥＤ３は発光する。

　バックシャーシ５は、矩形状の平面を有する底板部５０と、底板部５０の端部に沿って周設されかつ斜めに立ち上がる側板部５２と、側板部５２から底板部５０と平行に延びる延出部５３と、側板部５２の端部に沿って周設されかつ底板部５０の上記平面に平行に広がる枠状の縁部５４とを有する。

　底板部５０には、基板４上の複数のＬＥＤ３の各々の光軸の位置と重なるように複数の貫通孔５１（図２参照）が形成されている。底板部５０を貫く向きに垂直な平面における貫通孔５１の形状は例えば円形である。側板部５２には、バックシャーシ５の内外を連通させている第１開口５５および第２開口５６が設けられている。第１開口５５および第２開口５６は、例えば側板部４の一面にわたって延びるスリット状である。これに代えて、第１開口５５および第２開口５６は、例えば複数の円形の穴形状であってもよいし、さらに言えば底板部５０に形成されていてもよい。第１開口５５は、側板部５２に対して垂直に設けられていてもよいが、図示されるように、後述するダクト１４内の気流に沿うように側板部５２に対して傾斜して設けられていることが好ましい。延出部５３は、側板部５２から外装２まで延びており、外装２内の空間を、ダクト１４を構成する領域とダクト１４を構成しない領域とに分離している。なお、延出部５３は、バックシャーシ５の一部ではなく、バックシャーシ５とは別体で構成されていてもよい。

　本明細書において、用語「外側」は、該当する部材から離れていく方向を意味し、「内側」はその逆方向（例えばその部材の重心を向く方向）を意味する。他で言及しない限り、表示装置１００を構成する部材において、表示装置１００の外側および内側を向く面をそれぞれ外面および内面と称する。例えば、底板部５０におけるバックシャーシ５の外側を向く面を底板部５０の外面といい、その反対側を向く面（反対面）を底板部５０の内面という。また、側板部５２においても同様に、側板部５２におけるバックシャーシ５の外側を向く面を底板部５０の外面といい、その反対面を内面という。本実施形態では、バックシャーシ５の底板部５０の外側に基板４が配置されている。基板４は、バックシャーシ５の底板部５０に螺子止めされて保持されている。

　バックシャーシ５の底板部５０の外面には、貫通孔５１（図２参照）が形成された箇所を除いて、シート状の断熱材７が貼られている。断熱材７は、バックシャーシ５と基板４との間に配置されており、基板４からバックシャーシ５への熱伝導を抑制するために設けられている。

　バックシャーシ５の底板部５０の内面の概ね全体には、貫通孔５１（図２参照）が形成された箇所を除いて、光を反射する反射シート１３が貼られている。また、板状部材６が、複数の貫通孔５１（図２参照）を閉じるようにバックシャーシ５の内側から底板部５０に重ね合わせて配置されている。詳細には、板状部材６は、反射シート１３を介してバックシャーシ５の底板部５０の内面に載置されている。板状部材６は、例えば一枚の矩形の板である。これに代えて、複数の板状部材６が、バックシャーシ５の底板部５０に並べて配置されてもよい。板状部材６は、透明なアクリル等の樹脂素材からなり、光透過性を有している。板状部材６は、螺子止めによってバックシャーシ５に固定されていてもよい。なお、板状部材６は必ずしも設けられていなくてもよい。

　図２は、本実施形態の表示装置１００の要部構成を示す断面図である。複数のＬＥＤ３は、それぞれ対応する複数の貫通孔５１の内側に配置されている。また、基板４の表面は、その全体にわたって（断熱材７を介して）バックシャーシ５の底板部５０の外面と接している。そのため、バックシャーシ５と基板４との間には、実質的に隙間が存在せず、防塵の観点で本構成は有効である。

　図１に示すように、バックシャーシ５と概ね等しい外形を有する矩形枠状のパネルシャーシ８が、バックシャーシ５と、互いの外縁を一致させて当接している。

　矩形の前面（第１面）および後面（第２面）と、これらを取り囲む側面とを有する拡散板９が、底板部５０と平行に配置されている。拡散板９の側面の全体がパネルシャーシ８の内周面に形成された溝に嵌め込まれることによって、拡散板９はパネルシャーシ８に保持されている。拡散板９は、例えば光拡散材を含むアクリル等の透明な樹脂素材で形成されている。詳細には、「光散乱材を含む」とは、光を散乱させることができる粒子が分散されている材料を用いて製造されたことを意味する。

　拡散板９は、後面（バックシャーシ５の底板部５０に近い面）に照射された光を内部で拡散して、前面（液晶パネル１に近い面）から出射する。

　本明細書において、方向の観点での用語「前」は、表示装置１００からユーザへ向かう方向、すなわち表示装置１００の画像表示方向を意味し、「後」はその逆方向を意味する。他で言及しない限り、表示装置１００を構成する部材において、前方および後方を向く面をそれぞれ第１面および第２面と称する。すなわち、拡散板９は、その第２面に照射された光を内部で拡散してその第１面から出射する。

　拡散板９の第１面と対向して、光学シート積層体１０が設けられている。光学シート積層体１０において、例えば、進入する光を拡散して輝度を均一化する、透明な一枚の拡散シートと、進入した光の向きを単一方向に揃える、透明な二枚のプリズムシートとが積層されている。

　パネルシャーシ８の第１面と対向して、パネルシャーシ８の開口全体を閉じるように液晶パネル１が配置されている。液晶パネル１の第２面の縁部は、パネルシャーシ８の第１面と接している。液晶パネル１において、バックシャーシ５から遠い面（すなわち液晶パネル１の第１面）が、画像を表示する表示面である。

　Ｌ字形状の断面を有する枠状のベゼル１１が、パネルシャーシ８の外周面および液晶パネル１の縁部を覆うように設けられている。即ち、液晶パネル１は、パネルシャーシ８とベゼル１１とによって挟持されている。なお、バックシャーシ５とパネルシャーシ８とベゼル１１とによって筐体１２が構成されている。

　図１に示すように、外装２は、液晶パネル１と、拡散板９と、基板４と、筐体１２とを収容する概ね箱型である。外装２は正面に枠状の額縁部２１を有し、額縁部２１によって液晶パネル１の表示面が外部から視認できるように開口２２が画定されている。外装２内の空間はバックシャーシ５によって仕切られており、外装２とバックシャーシ５とによって、背面側（バックシャーシ５よりも外側）の第１空間Ｓ１と、正面側（バックシャーシ５よりも内側）の第２空間Ｓ２とが画定されている。ここで、正面側の第２空間Ｓ２には、底板部５０と側板部５２と拡散板９とによって画定される筐体１２の内側の空間も含まれる。

　外装２の側面には、外装２内の第１空間Ｓ１と、外装２の外部とを連通させている第１吸気口（吸気口）２３および排気口２４が設けられており、また、外装２内の第２空間Ｓ２と、外装２の外部とを連通させている第２吸気口２５が設けられている。第１吸気口２３，第２吸気口２５および排気口２４は、例えば外装２の側面にわたって延びるスリット状である。

　本実施形態では、バックシャーシ５の底板部５０と、外装における底板部５０の対向部２６との間でダクト１４が構成されている。換言すると、上記の外装２内の第１空間Ｓ１は、ダクト１４内の空間と一致し、ダクト１４は第１吸気口２３から排気口２４まで延びている。

　外装２内の第１空間Ｓ１には、ダクト１４内に気流を生成するためのファン（気流生成器）１５が配置されている。本実施形態では、ファン１５は、第１吸気口２３でダクト１４の内側へ空気を引き入れるために、ダクト１４内において第１吸気口２３の近傍に配置されている。ファン１５の種類は、例えば軸流ファンであってもよいし、これに代えて遠心ファン等であってもよい。

　ダクト１４内では、ファン１５で生成される気流によって、筐体１２の内側の空気を第１開口５５から積極的に引き出すベンチュリ効果が、第１開口５５の近傍において発揮される。このベンチュリ効果を発揮させるように構成された部分をベンチュリ部１４０と称する。

　以上の構成を有する液晶表示装置１００における光の経路を説明する。複数のＬＥＤ３の各々から出射された光は、対応する貫通孔５１を通過して筐体１２の内側へ進む。筐体１２の内側へ進んだ光は、直接的に、または反射シート１３によって反射されて間接的に、拡散板９の第２面に入射する。拡散板９の内側へ進んだ光は、拡散板９の内部で拡散され、均一化されて第１面から出射される。拡散板９によって均一化された光は、光学シート積層体１０に入射する。前述したように、光は光学シート積層体１０の内側へ進むことにより、さらに均一化されるとともに、その進行方向が光学シート積層体１０の法線方向に揃えられる。光学シート積層体１０から出射された光は、液晶パネル１の第２面に入射する。液晶パネル１は、図示しない制御回路から入力される信号に従って、画素単位で光の透過率を制御することにより、入力信号に応じた画像を表示面に表示する。

　また、以上の構成を有する液晶表示装置１００における空気の流れを説明する。ダクト１４内（即ち第１空間Ｓ１）では、ファン１５によって気流が生成される。具体的には、第１吸気口２３でダクト１４の内側へ引き入れられた空気が、排気口２４へ向かって流れ、排気口２４からダクト１４の外側へ流出する。第２空間Ｓ２では、前述したベンチュリ効果によって第１開口５５で第１空間Ｓ１へ空気が引き出されるのに伴い、第２開口５６で第２空間Ｓ２へ引き入れられた空気が、第１開口５５へ向かって流れる。ここで、第１開口５５で筐体１２の内側から外側へ引き出される空気の流路を第１流路Ｐ１と称し、第２開口５６で筐体１２の外側から内側へ空気を引き入れる流路を第２流路Ｐ２と称する。

　以上の液晶表示装置１００の作用から導かれる効果を説明する。

　前述したように、液晶表示装置１００に画像を表示するためには、ＬＥＤ３に電力を供給して発光させることが必要であるが、ＬＥＤ３に供給される電力の一部は熱として筐体１２の内側へ放出される。本実施形態の構成では、前述したように第１流路Ｐ１および第２流路Ｐ２を規定しているため、空気が第２開口５６で筐体１２の内側へ引き入れられ、第１開口５５で筐体１２の外側へ引き出されるように、第２開口５６から第１開口５５へ向かう気流を生成できる。従って、ＬＥＤ３から放出された熱によって温められた筐体１２の内側の空気を筐体１２の外側に放出でき、筐体１２の内側の温度上昇を抑制できる。特に、上記構成は筐体１２の内側にファン１５を設けることなく筐体１２の内側に気流を生成できるため、筐体１２の大型化を防止するとともに放熱性を向上できる。

　また、本実施形態では、ＬＥＤ３が実装された基板４が、筐体１２の外側に配置されている。熱源であるＬＥＤ３が保有する熱は筐体１２の外側に配置された基板４に伝達されるので、筐体１２の内側の温度上昇が抑制される。また、複数のＬＥＤ３の各々の光軸が筐体１２の底板部５０の複数の貫通孔５１の各々と重なるように構成されている。そのため、基板４が筐体１２の外側に配置されていても、複数のＬＥＤ３から出射される光は、筐体１２の底板部５０の貫通孔５１を通って筐体１２の内側に進入して液晶パネル１に照射される。

　また、本実施形態では、板状部材６により、筐体１２の内側の空間Ｓ２における乱流の生成を抑制でき、即ち第２開口５６から第１開口５５へ向かう気流の乱れを抑制できる。換言すると、筐体１２の内側の空間Ｓ２における空気の流れを整流化できる。従って、光源の熱によって温められた筐体１２の内側の空気を筐体１２の外側に効率的に放出でき、筐体１２の内側の温度上昇を抑制できる。

　以降、図３Ａから図４Ｂを参照して、本実施形態の様々な変形例を説明する。

　図３Ａは、図２の板状部材６の第１変形例を示す断面図である。本変形例では、板状部材６が光散乱材を含んでいる。ここで、板状部材６が光散乱材を含むとは、光を散乱させることができる粒子が分散されている材料を硬化することによって板状部材６が製造されていることを意味する。

　本変形例によれば、板状部材６が光散乱材を含んでいるため、筐体１２の内側において光を首尾よく拡散させ、液晶パネル１の輝度をより均一化できる。ここで、板状部材６が光散乱材を含むとは、板状部材６の材料中に光散乱性の粒子が分散されていることを意味する。

　図３Ｂは、図２の板状部材６の第２変形例を示す断面図である。本変形例では、板状部材６には、底板部５０を向く面の反対面の上にエンボス加工が施されている。

　本変形例によれば、板状部材６の前面の上にエンボス加工が施されているため、筐体１２の内側において光を首尾よく拡散させ、液晶パネル１の輝度をより均一化できる。

　図３Ｃは、図２の板状部材６の第３変形例を示す断面図である。本変形例では、板状部材６のま面の上に、複数のＬＥＤ３の各々の光軸と重なる位置に光拡散性のレンズ構造が形成されている。ここで、光拡散性のレンズ構造とは、光を拡散させる機能を有する構造体をいう。

　本変形例によれば、板状部材６に光拡散性のレンズ構造が形成されているため、筐体１２の内側において光を首尾よく拡散させ、液晶パネル１の輝度をより均一化できる。

　図４Ａは、図１のバックシャーシ５背面のダクト１４の第１変形例を示す模式図である。本変形例では、フィン状の複数の凸部５７が底板部５０に形成されており、凸部５７によってダクト１４に折り返し構造が形成されている。フィン状の凸部５７は、底板部５０から外装２における底板部５０の対向部２６まで延び、対向部２６と当接している。即ち、本変形例では、ダクト１４は、底板部５０と対向部２６との間で複数の凸部５７によって構成されており、図示されていないが、ダクト１４におけるファン１５からの近位端に第１吸気口２３が形成されており、ダクト１４におけるファン１５からの遠位端に排気口２４が形成されており、ファン１５から離れた位置（排気口２４の近位）にベンチュリ部１４０が構成されている。

　本変形例によれば、１つまたは複数の折り返しによってダクト１４の全長を長くできるため、ダクト１４内の気流による強制空冷の効果を向上できる。ダクト１４内の気流は、ベンチュリ部１４０においてベンチュリ効果を発揮させるために必要であるとともに、それ自体がダクト１４内およびダクト１４付近の冷却にも寄与している。そのため、本変形例の構成のようにダクト１４の全長を長くすることで、強制空冷する流路を長く確保でき、冷却効果を向上できる。

　図４Ｂは、図１のバックシャーシ５背面のダクト１４の第２変形例を示す模式図である。本変形例では、ダクト１４は２つに分けて構成されていてもよい。そのため、ファン１５も二つ（一対）設けられており、第１吸気口２３、排気口２４およびベンチュリ部１４０も一対ずつ設けられている。本変形例の効果は第１変形例と同様である。なお、図４Ａ，図４Ｂに示す構造以外にも、ダクト１４の構造は全体として渦を巻いてもよい。

　本変形例に代えて、フィン状の凸部は、外装２における対向部２６に形成されていてもよい。その場合、フィン状の凸部は、底板部５０まで延び、底板部５０と当接している。また、フィン状の凸部は、底板部５０と、外装２における対向部２６との両方に形成されていてもよい。その場合、底板部５０の凸部と、対向部２６の凸部とは、互いに頂部において当接するまで延びている。

（第２実施形態）
　図５は、第２実施形態に係る液晶表示装置１００の断面図である。図５に示す本実施形態の液晶表示装置１００では、バックシャーシ５の構成が第１実施形態と異なる。バックシャーシ５に関する構成以外は、図１および図２の第１実施形態の液晶表示装置１００の構成と同様である。従って、図１および図２に示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。

　本実施形態では、バックシャーシ５は、側板部５２において、第１シャーシ部５８と、第２シャーシ部５９とに切り離されて構成されている。

　第１シャーシ部５８は、縁部５４と側板部５２とを有し、側板部５２の端部は底板部５０と平行に折り曲げられている。第２シャーシ部５９は、側板部５２と底板部５０と延出部５３とを有し、側板部５２の端部は底板部５０と平行に折り曲げられている。本実施形態では、第１実施形態と異なり、底板部５０に貫通孔５１は設けられておらず、基板４は筐体１２の内側に配置されている。具体的には、基板４は、表面に反射シート１３が貼り付けられた状態で底板部５０の内面上に配置され、底板部５０と螺子止め固定されている。

　また、本実施形態の板状部材６は、第１シャーシ部５８と第２シャーシ部５９との間で底板部５０と平行に配置されている。また、板状部材６と第２シャーシ部５９の側板部５２とによって反射シート１３が挟持されている。

　第１シャーシ部５８と第２シャーシ部５９との間にはスペーサ１６が設けられており、第１シャーシ部５８と第２シャーシ部５９とは離隔して配置されている。第１シャーシ部５８および第２シャーシ部５９は、板状部材６と反射シート１３とスペーサ１６とを介して互いに螺子止め固定されている。

　本実施形態では、スペーサ１６によって設けられた第１シャーシ部５８と第２シャーシ部５９との間の隙間が第１開口５５および第２開口５６を形成している。

　本実施形態のように、基板４は筐体１２の内側に配置されていてもよく、これによって底板部５０に貫通孔５１を設けることおよび側板部５２に第１，第２開口４５，４６を設けること等の追加の加工が不要である。

　図６は、第２実施形態の変形例に係る液晶表示装置１００の断面図である。本変形例では、第１シャーシ部５８の内側に板状部材６が拡散板９と対向して配置されている。即ち、本変形例では、板状部材６は２枚配置されている。

　本変形例のように、板状部材６は２枚配置されてもよく、２枚の板状部材６によって第２開口５６から第１開口５５へ向かう気流の整流作用を向上できる。

（第３実施形態）
　図７は、第３実施形態に係る液晶表示装置１００の断面図である。図７に示す本実施形態の液晶表示装置１００では、バックシャーシ５の構成が第１実施形態と異なる。バックシャーシ５に関する構成以外は、図１および図２の第１実施形態の液晶表示装置１００の構成と同様である。従って、図１および図２に示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。

　第１シャーシ部５８は、縁部５４と側板部５２とを有し、側板部５２の端部は底板部５０と平行に折り曲げられている。第２シャーシ部５９は、底板部５０と延出部５３とを有する矩形の板状である。詳細には、底板部５０の一部が延出部５３となっている。本実施形態では、第１実施形態と異なり、底板部５０に貫通孔５１は設けられておらず、基板４は筐体１２の内側に配置されている。具体的には、基板４は、表面に反射シート１３が貼り付けられた状態で底板部５０の内面上に配置され、底板部５０と螺子止め固定されている。

　本実施形態のように、第２シャーシ部５９は単なる板状の部材であってもよく、即ち簡易な構成でバックシャーシ５を構成してもよい。

　図８は、第２実施形態の変形例に係る液晶表示装置１００の側面断面図である。本変形例では、第１シャーシ部５８の内側に板状部材６が拡散板９と対向して配置されている。即ち、本変形例では、板状部材６は２枚配置されている。

　本発明の好ましい実施形態を以下に示す。

　一実施形態において、本発明に係る照明装置は、複数の光源が実装された表面を有する基板と、前記基板を保持する底板部および前記底板部を取り囲む側板部を有し、前記側板部の端部によって開口が規定されている筐体と、前記開口を閉じるように前記底板部と対向して配置された拡散板と、吸気口および排気口を有するダクトと、前記ダクト内に気流を生成する気流生成器と、前記拡散板によって閉じられた前記筐体の内側の空間を前記ダクトの内側と連通させるように、前記筐体を、前記ダクトにおける前記吸気口と前記排気口との間に形成されたベンチュリ部と、前記底板部または前記側板部に設けられた第１開口を介して接続する第１流路と、前記底板部または前記側板部に設けられた第２開口を介して、前記ダクトと接続されずに前記筐体の内外を連通させている第２流路とを備える。

　この構成によれば、筐体の内側の空間とダクト内のベンチュリ部とを第１開口を介して連通させた第１流路を設けており、ダクト内では気流生成器によって気流を生成している。そのため、第１流路では、筐体の内側の空気が第１開口を介してダクト内の気流に連れられて筐体の外側に引き出されるベンチュリ効果が発揮されている。また、第２流路では、筐体の内側の空間が第２開口を介してダクト内とは連通されておらず、同様のベンチュリ効果は発揮されないため、筐体の内側の空気は第２開口を介して筐体外に流出しない。換言すれば、第２流路では、筐体外の空気が第２開口で筐体内に引き入れられる。このようにして、筐体の内側の空間では、空気が第２開口で引き入れられて第１開口で引き出されるように、第２開口から第１開口へ向かう気流を生成できる。従って、光源の熱によって温められた筐体の内側の空気を筐体の外側に放出でき、筐体の内側の温度上昇を抑制できる。特に、上記構成は筐体の内側に気流生成器を設けずとも筐体の内側に気流を生成できるため、筐体の大型化を防止するとともに放熱性を向上できる。

　一つの局面において、前記ダクトは、１つまたは複数の折り返しを有していてもよい。

　この構成によれば、１つまたは複数の折り返しによってダクトの全長を長くできるため、ダクト内の気流による強制空冷の効果を向上できる。ダクト内の気流は、ベンチュリ部においてベンチュリ効果を発揮させるために必要であるとともに、それ自体がダクト内およびダクト付近の冷却にも寄与している。そのため、上記構成のようにダクトの全長を長くすることで、強制空冷する流路を長く確保でき、冷却効果を向上できる。

　一つの局面において、前記筐体の前記底板部には、複数の貫通孔が形成されていてもよく、前記基板は、前記複数の光源の各々の光軸が前記複数の貫通孔の各々と重なるように前記筐体の外側にて前記筐体の前記底板部に保持されている。

　この構成によれば、光源が実装された基板が、筐体の外側に配置されている。そのため、光源から発生する熱は筐体の外側に放出され、筐体内側の温度上昇が抑制される。また、複数の光源の各々の光軸が筐体の底板部の複数の貫通孔の各々と重なるように構成されている。そのため、基板が筐体の外側に配置されていても、複数の光源から出射される光は、筐体の底板部の貫通孔を通って筐体の内側に進入して照明対象に照射される。

　一つの局面において、前記板状部材が、前記筐体の内側の前記空間にて前記拡散板と対向して配置されていてもよい。

　この構成によれば、板状部材により、筐体の内側の空間における乱流の生成を抑制でき、即ち第２開口から第１開口へ向かう気流の乱れを抑制できる。換言すると、筐体の内側の空間における空気の流れを整流化できる。従って、光源の熱によって温められた筐体の内側の空気を筐体の外側に効率的に放出でき、筐体内側の温度上昇を抑制できる。

　一つの局面において、前記板状部材は光散乱材を含んでいてもよい。

　この構成によれば、板状部材が光散乱材を含んでいるため、筐体の内側において光を首尾よく拡散させ、照明対象の輝度をより均一化できる。

　一つの局面において、前記板状部材には、前記底板部に重ね合わせた面の反対面の上にエンボス加工が施されていてもよい。

　この構成によれば、板状部材にエンボス加工が施されているため、筐体内側において光を首尾よく拡散させ、照明対象の輝度をより均一化できる。

　一つの局面において、前記板状部材には、前記底板部に重ね合わせた面の反対面の上の、前記複数の光源の各々の光軸と重なる位置に光拡散性のレンズ構造が形成されていてもよい。

　この構成によれば、板状部材に光拡散性のレンズ構造が形成されているため、筐体の内側において光を首尾よく拡散させ、照明対象の輝度をより均一化できる。

　一実施形態において、本発明に係る表示装置は、画像を表示する表示面を有し、前記光源から前記拡散板を経て前記表示面の反対面から入光した光の透過率を制御して前記画像を生成する表示パネルと、前記表示パネル、前記拡散板、前記基板、および前記筐体を収容する外装とを備え、前記ダクトおよび前記気流生成器が、前記底板部と、前記外装における前記底板部の対向部との間に配置されている。

　この構成によれば、上記照明装置の構造によって光源から発生した熱による筐体の内側の温度上昇が抑制されるため、表示パネルの温度上昇が抑制される。

　一実施形態において、本発明に係る表示装置は、画像を表示する表示面を有し、前記光源から前記拡散板を経て前記表示面の反対面から入光した光の透過率を制御して前記画像を生成する表示パネルと、前記表示パネル、前記拡散板、前記基板、および前記筐体を収容する外装とを備え、前記気流生成器が、前記底板部と、前記外装における前記底板部の対向部との間に配置されており、前記ダクトが、前記底板部および前記対向部の少なくとも一方に形成されたフィン状の複数の凸部によって構成されている。

　この構成によれば、上記照明装置の構造によって光源から発生した熱による筐体の内側の温度上昇が抑制されるため、表示パネルの温度上昇が抑制される。また、ダクトが底板部および対向部の少なくとも一方に形成されたフィン状の複数の凸部によって構成されるため、新たに追加の構成を設けることなく、既存の構成を利用してダクトを構成できる。

　以上より、本発明の具体的な実施形態やその変形例について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、個々の実施形態の内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。

　１　液晶パネル（表示パネル）
　２　外装
　２１　額縁部
　２２　開口
　２３　第１吸気口（吸気口）
　２４　排気口
　２５　第２吸気口
　２６　対向部
　３　ＬＥＤ（光源）
　４　基板
　４０　銅箔パターン
　５　バックシャーシ
　５０　底板部
　５１　貫通孔
　５２　側板部
　５３　延出部
　５４　縁部
　５５　第１開口
　５６　第２開口
　５７　凸部
　５８　第１シャーシ部
　５９　第２シャーシ部
　６　板状部材
　７　断熱材
　８　パネルシャーシ
　９　拡散板
　１０　光学シート積層体
　１１　ベゼル
　１２　筐体
　１３　反射シート
　１４　ダクト
　１４０　ベンチュリ部
　１５　ファン（気流生成器）
　１６　スペーサ
　１００　液晶表示装置（表示装置）
　２００　バックライト（照明装置）

Claims

　複数の光源が実装された表面を有する基板と、
　前記基板を保持する底板部および前記底板部を取り囲む側板部を有し、前記側板部の端部によって開口が規定されている筐体と、
　前記開口を閉じるように前記底板部と対向して配置された拡散板と、
　吸気口および排気口を有するダクトと、
　前記ダクト内に気流を生成する気流生成器と、
　前記拡散板によって閉じられた前記筐体の内側の空間を前記ダクトの内側と連通させるように、前記筐体を、前記ダクトにおける前記吸気口と前記排気口との間に形成されたベンチュリ部と、
　前記底板部または前記側板部に設けられた第１開口を介して接続する第１流路と、
　前記底板部または前記側板部に設けられた第２開口を介して、前記ダクトと接続されずに前記筐体の内外を連通させている第２流路と
　を備える、照明装置。
　前記ダクトは、１つまたは複数の折り返しを有する、請求項１に記載の照明装置。
　前記筐体の前記底板部には、複数の貫通孔が形成されており、
　前記基板は、前記複数の光源の各々の光軸が前記複数の貫通孔の各々と重なるように前記筐体の外側にて前記筐体の前記底板部に保持されている、請求項１または請求項２に記載の照明装置。
　前記板状部材が、前記筐体の内側の前記空間にて前記拡散板と対向して配置されている、請求項１から請求項３のいずれか一項に記載の照明装置。
　前記板状部材は光拡散作用を有している、請求項４に記載の照明装置。
　請求項１から請求項５のいずれか一項に記載の照明装置と、
　画像を表示する表示面を有し、前記光源から前記拡散板を経て前記表示面の反対面から入光した光の透過率を制御して前記画像を生成する表示パネルと、
　前記表示パネル、前記拡散板、前記基板、および前記筐体を収容する外装と
　を備え、
　前記ダクトおよび前記気流生成器が、前記底板部と、前記外装における前記底板部の対向部との間に配置されている、表示装置。
　請求項１から請求項５のいずれか一項に記載の照明装置と、
　画像を表示する表示面を有し、前記光源から前記拡散板を経て前記表示面の反対面から入光した光の透過率を制御して前記画像を生成する表示パネルと、
　前記表示パネル、前記拡散板、前記基板、および前記筐体を収容する外装と
　を備え、
　前記気流生成器が、前記底板部と、前記外装における前記底板部の対向部との間に配置されており、
　前記ダクトが、前記底板部および前記対向部の少なくとも一方に形成されたフィン状の複数の凸部によって構成されている、表示装置。