WO2018147440A1 - 植物浸透圧ストレス耐性誘導剤及び乾燥ストレス緩和方法 - Google Patents

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Abstract

植物に対して優れた浸透圧ストレス耐性誘導作用を発揮する植物浸透圧ストレス耐性誘導剤及び乾燥ストレス緩和方法を提供する。本発明の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤は、下記一般式(I)に示されるキノン骨格を有する化合物を有効成分として含有する。 (式中、R1 は、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、又は-CHR6 -CH2CH=C(CH3)2 基を示し、R2 は、水素原子等を示し、R1 とR2 は、互いに結合してベンゼン環を形成してもよく、R3 は、水素原子等を示し、R4 は、水素原子等を示し、R5 は、水素原子等を示し、さらに、R6 は、水素原子、ヒドロキシル基、又はエステル結合を含む基を示す。)

Description

植物浸透圧ストレス耐性誘導剤及び乾燥ストレス緩和方法
 本発明は、キノン骨格を有する化合物を有効成分とする植物浸透圧ストレス耐性誘導剤及び乾燥ストレス緩和方法に関する。
 一般に、植物は、様々な環境ストレスに曝された場合、ストレス防御反応、例えばストレス応答遺伝子の発現等を示すことが知られている。しかしながら、近年の急激な環境劣化、例えば地球温暖化等の暑熱・乾燥ストレスにより、植物の生育不良、特に農作物の生産性の低下が国際的な問題となっている。近年の日本においても、酷暑の夏季期間において、農作物が暑熱や乾燥によって、ダメージを受ける事例が多く発生している。例えば、イネ科植物は、酷暑による暑熱と乾燥風により白粒米等の未熟粒の発生が問題となっている。
 従来より、このような、植物ストレスに対する対策は、種々の検討が重ねられている。例えば、ハウス栽培等の農業資材により、生育環境を制御する方法が知られている。しかしながら、広範囲で大掛かりな施工が必要であり、多大な費用を要するといった問題があった。また、交配育種により、耐ストレス性植物の作出による方法が、植物自体の耐ストレス性を高めるための根本的な方法として注目されている。しかしながら、交配には手間と時間がかかり、急激な環境劣化に対応して効率的に目的とする植物を作出することができないという問題があった。
 そこで、現在では、耐ストレス誘導剤を使用した植物のストレス耐性誘導方法が模索されている。耐ストレス誘導剤としては、例えば特許文献1に開示されるような、天然成分を中心に研究がすすめられてきた。特許文献1は、酵母細胞壁酵素分解物を含む環境ストレス耐性を付与するための薬剤組成物について開示する。
特開2007-45709号公報
 しかしながら、特許文献1に開示されるように、天然成分を有効成分とする耐ストレス誘導剤は、未だ効果として十分ではないという問題があった。
 本発明の目的は、植物に対して優れた浸透圧ストレス耐性誘導作用を発揮する植物浸透圧ストレス耐性誘導剤及び乾燥ストレス緩和方法を提供することにある。
 本発明は、特定のキノン骨格を有する化合物が植物に対して優れた浸透圧ストレス耐性誘導作用を発揮することを見出したことに基づくものである。
 上記目的を達成するために本発明の一態様である植物浸透圧ストレス耐性誘導剤は、下記一般式(I)に示されるキノン骨格を有する化合物を有効成分として含有することを特徴とする。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
(式中、Rは、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、又は-CHR-CH2CH=C(CH3基を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、又はアリール基を示し、
とRは、互いに結合してベンゼン環を形成してもよく、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
さらに、Rは、水素原子、ヒドロキシル基、又はエステル結合を含む基を示す。)
 前記一般式(I)中、Rは、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、メチル基、アルケニル基、アルコキシ基(メトキシ基を除く)、又は-CHR-CH2CH=C(CH3基を示し、
は、水素原子、又はハロゲン原子を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、又は-OCO-R基を示し、
は、アルキル基、1つ以上のヒドロキシル基を持つヒドロキシアルキル基、アルケニル基、又は-R-OCO-R基であり、
さらに、Rは、-Cn2n-からなる炭化水素(n=2以上)を示し、
は、アルキル基を示し、
前記植物浸透圧ストレス耐性誘導剤は、前記一般式(I)の化合物のうちの2-メチル-1,4-ナフトキノンを除く化合物を有効成分として含有してもよい。
 前記化合物は、1,4-ナフトキノン、5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、5-ヒドロキシ-2-メチル-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5-ニトロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-6-ニトロ-1,4-ナフトキノン、2-メトキシ-1,4-ナフトキノン、2-アミノ-3-クロロ-1,4-ナフトキノン、シコニン類、及びアルカニン類から選択される少なくとも1種であってもよい。
 前記シコニン類が、シコニン、デオキシシコニン、アセチルシコニン、イソブチリルシコニン、α-メチル-n-ブチルシコニン、イソバレリルシコニン、β-ヒドロキシイソバレリルシコニン、β,β-ジメチルアクリルシコニン、β-アセトキシイソバレリルシコニンから選択される少なくとも1種であってもよく、
 前記アルカニン類が、アルカニン、デオキシアルカニン、アセチルアルカニン、イソブチリルアルカニン、α-メチル-n-ブチルアルカニン、イソバレリルアルカニン、β-ヒドロキシイソバレリルアルカニン、β,β-ジメチルアクリルアルカニン、及びβ-アセトキシイソバレリルアルカニンから選択される少なくとも1種であってもよい。
 前記植物浸透圧ストレス耐性誘導は、少なくともDREBの発現誘導であってもよい。
 前記植物が、DREBを発現する植物であってもよい。
 前記植物が、アブラナ目植物、マメ目植物、ナス目植物、バラ目植物、及びイネ目植物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
 本発明の別態様である果樹、野菜、又は穀物に対する乾燥ストレス緩和方法は、前記植物浸透圧ストレス耐性誘導剤を用いることを特徴とする。
 本発明によれば、植物に対して優れた浸透圧ストレス耐性誘導作用を発揮する。
 (第1実施形態)
 以下、本発明の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤を具体化した第1実施形態を説明する。本実施形態の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤の有効成分は、下記一般式(I)に示されるキノン骨格を有する化合物を含んでいる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
(式中、Rは、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、又は-CHR-CH2CH=C(CH3基を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、又はアリール基を示し、
とRは、互いに結合してベンゼン環を形成してもよく、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
さらに、Rは、水素原子、ヒドロキシル基、又はエステル結合を含む基を示す。)
 一般式(I)で示される化合物により、優れた植物浸透圧ストレス耐性誘導作用を発揮する。一般式(I)で示される化合物としては、ナフトキノン化合物、又はRとRが互いに結合してベンゼン環を形成したアントラキノン化合物が挙げられる。置換基を構成するハロゲン原子の具体例として、例えばフッ素、塩素、ヨウ素、臭素等が挙げられる。アミノ基は、-NHで表される1価の基であってもよく、アルキル基等を有する置換アミノ基であってもよい。アルキル基、アルケニル基、又はアルコキシ基を構成する炭素鎖は、直鎖状であっても、分岐状であってもよい。これらの有効成分は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
 一般式(I)で示される化合物の具体例としては、例えば1,4-ナフトキノン、5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、5-ヒドロキシ-2-メチル-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5-ニトロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-6-ニトロ-1,4-ナフトキノン、2-メトキシ-1,4-ナフトキノン、2-アミノ-3-クロロ-1,4-ナフトキノン、シコニン類、該シコニン類の鏡像異性体であるアルカニン類等が挙げられる。
 シコニン類の具体例としては、例えばシコニン、デオキシシコニン、アセチルシコニン、イソブチリルシコニン、α-メチル-n-ブチルシコニン、イソバレリルシコニン、β-ヒドロキシイソバレリルシコニン、β,β-ジメチルアクリルシコニン、β-アセトキシイソバレリルシコニン等が挙げられる。シコニン類は、アセチルシコニン等のエステル体の形態でムラサキ科ムラサキの根中に存在する天然の色素成分であるため、かかる植物原料より抽出された粗抽出物又は精製品を使用してもよい。
 アルカニン類の具体例としては、例えばアルカニン、デオキシアルカニン、アセチルアルカニン、イソブチリルアルカニン、α-メチル-n-ブチルアルカニン、イソバレリルアルカニン、β-ヒドロキシイソバレリルアルカニン、β,β-ジメチルアクリルアルカニン、β-アセトキシイソバレリルアルカニン等が挙げられる。アルカニン類は、ルリジサ中に存在する天然色素であるため、かかる植物原料より抽出された粗抽出物又は精製品を使用してもよい。
 一般式(I)で示されるキノン骨格を有する化合物は、優れた植物浸透圧ストレス耐性誘導作用を発揮する観点から、ナフトキノン化合物であることが好ましい。
 また、上記一般式(I)において、本発明の効果に優れる観点から、Rは、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、メチル基、アルケニル基、アルコキシ基(メトキシ基を除く)、又は-CHR-CH2CH=C(CH3基を示し、
は、水素原子、又はハロゲン原子を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、又はニトロ基を示し、
は、水素原子、又は-OCO-R基を示し、
は、アルキル基、1つ以上のヒドロキシル基を持つヒドロキシアルキル基、アルケニル基、又は-R-OCO-R基であり、
さらに、Rは、-Cn2n-からなる炭化水素(n=2以上)を示し、
は、アルキル基を示し、
前記植物浸透圧ストレス耐性誘導剤は、前記一般式(I)の化合物のうちの2-メチル-1,4-ナフトキノン(ビタミンK)を除く化合物を有効成分として含有することがより好ましい。
 また、式中におけるR,R,Rのいずれかにヒドロキシル基を有する化合物、R及びRのいずれかにハロゲン原子を有する化合物、シコニン類、アルカニン類がさらに好ましい。
 本実施形態の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤が適用される植物は、特に限定されないが、少なくともDREBを発現する植物であることが好ましい。なお、浸透圧ストレスとしては、例えば塩ストレス、乾燥ストレス等が挙げられる。DREBは、乾燥、塩等の多様な環境ストレス耐性機構で働く転写因子として知られ、より具体的には、DREB1、DREB2等が挙げられる。
 本実施形態の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤を植物に適用し、DREBが発現誘導された場合、浸透圧ストレスに対する耐性の向上が期待される。
 DREBを発現する植物としては、被子植物及び裸子植物のいずれでもよい。具体的には、例えば、ナス目植物、セリ目植物、ナデシコ目植物、キク目植物、マメ目植物、ユリ目植物、バラ目植物、ウリ目植物、ツバキ目植物、マツ目植物、フトモモ目植物、シソ目植物、ムクロジ目植物、ブドウ目植物、イネ目植物、アブラナ目植物、ショウガ目植物等が挙げられる。より具体的には、例えば、トマト、ナス、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等のナス科植物、ニンジン、セロリ、ミシマサイコ等のセリ科植物、ビート、ホウレンソウ等のアカザ科植物、シュンギク、レタス、ゴボウ、ガーベラ、キク等のキク科植物、ダイズ、エンドウ、カンゾウ、アルファルファ、スイートピー等のマメ科植物、ネギ、タマネギ、ニンニク、チューリップ等のユリ科植物、イチゴ、バラ、リンゴ、モモ、ナシ等のバラ科植物、スイカ、メロン、キュウリ等のウリ科植物、サツマイモ等のヒルガオ科植物、チャ、ツバキ等のツバキ科植物、ユーカリ等のフトモモ科植物、オリーブ等のモクセイ科植物、ウンシュウミカン(温州ミカン)、レモン等のミカン科植物、ブドウ等のブドウ科植物、シソ、バジル、ミント、ローズマリー、セージ等のシソ科植物、イネ、コムギ、オオムギ、カラスムギ、キビ、アワ、ヒエ、ライムギ、タケ、トウモロコシ、シバ、ライグラス、サトウキビ、ハトムギ等のイネ科植物、シロイヌナズナ、ダイコン、コマツナ、チンゲンサイ、ブロッコリー、キャベツ等のアブラナ科植物、バナナ等のバショウ科植物、マンゴー等のウルシ科植物、パパイア科植物、マツ科・ヒノキ科等の常緑樹、ハマミズナ科・キジカクシ科等の常緑多年草、コケ植物、その他の熱帯性植物等が挙げられる。
 本実施形態の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤の使用方法は、適用植物へ散布、浸漬等することにより行われる。植物浸透圧ストレス耐性誘導剤の剤型は、固形製剤及び液体製剤のいずれでもよいが、固形製剤は保存安定性に優れ、液体製剤は即効性、散布性に優れるというメリットがある。固形製剤としては、例えば粉体、粒状、顆粒等の剤型が挙げられる。固形製剤が適用される場合には、直接散布するか、水等の溶媒に溶解させ、所定濃度に希釈した後、散布、噴霧、注入、又は灌水等によって施用してもよい。液体製剤には、溶液の他、懸濁液、ゲル状等の剤型も含まれるものとする。植物浸透圧ストレス耐性誘導剤を液体として調製した場合には、直接散布するか、所定濃度に希釈して散布、噴霧、注入、又は灌水等によって施用してもよい。また、植物浸透圧ストレス耐性誘導剤の施用は、保護すべき植物の植物器官、例えば花、葉、果実等の実、茎、幹、根等の少なくとも1つに対して行われてもよく、植物体の根元や土壌に対して行われてもよい。
 液体製剤が適用される場合、溶液中における有効成分としてのキノン化合物の濃度は、有効成分の種類や植物の品種等によって適宜設定することができるが、好ましくは0.001μM~1000mM、より好ましくは0.01μM~100mM,さらに好ましくは0.1μM~10mMである。特に、有効成分がシコニン類又はアルカニン類の場合、好ましくは0.01μM~1000mM、より好ましくは0.1μM~100mM,さらに好ましくは1μM~10mMである。かかる濃度範囲に規定することにより、植物体に対する負担の軽減を図りながら、植物の浸透圧ストレス耐性を向上できる。植物に適用する際、地上部にほぼ均一に散布することが好ましく、その際の散布量は、有効成分の種類や植物の品種等によって適宜設定することができる。
 本実施形態の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤を植物に適用することにより、植物の浸透圧ストレス耐性を向上できる。浸透圧ストレスの種類としては、上述した塩ストレス、乾燥ストレス等が挙げられる。
 植物の浸透圧ストレス耐性の誘導とは、植物が通常の生育環境よりも乾燥した環境、高い塩濃度環境、又は低い塩濃度環境において浸透圧ストレスに対する耐性を獲得することをいう。浸透圧ストレスの負荷期間は、数時間等の短時間のものや、数日間、数ヶ月間、数年間等の長期間のものも含まれる。また、浸透圧ストレス耐性の評価は、例えば植物の生育状態によって評価することができる。植物浸透圧ストレス耐性誘導剤を適用した植物体(植物体の一部を含む)の成長・生育状態が、対照の植物に比べて、良好であれば、浸透圧ストレス耐性が獲得された個体と評価できる。評価項目として、例えば植物体(植物体の一部を含む)の大きさ、重さ、色等が挙げられ、これらを総合的に判断してもよい。さらに、DREB遺伝子の発現量の増加又はDREBタンパク質量の増加を指標としてもよい。
 例えば、DREBの発現量の増加を指標とする場合、シロイヌナズナのDREB2Aをターゲットにする。内在性DREB2A量を1(DREB induction unit)とすると、上述した有効成分のいずれかをシロイヌナズナに作用させた際に、内在性DREB2A量に比べて2以上の量でDREB2Aが発現することが好ましく、3以上の量で発現することがより好ましく、5以上の量で発現することがさらに好ましい。尚、かかる場合、有効成分の投与量は、上述した0.01μM~100mMの範囲が好ましく、より好ましくは0.01μM~10mM,さらに好ましくは0.1μM~10mMである。
 本実施形態の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤によれば、以下のような効果を得ることができる。
 (1)本実施形態の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤は、有効成分として一般式(I)に示されるキノン化合物を含有する。したがって、対象植物に散布すると、植物に対して優れた浸透圧ストレス耐性を誘導することができる。例えば、近年の急激な環境劣化による干ばつや塩濃度変化等の環境変化においても、植物の生育や農作物の生産性の低下を抑制することが可能となる。
 (2)有効成分である一般式(I)に示されるキノン化合物は、化学的に合成したものを使用してもよく、市販品を使用してもよい。また、天然素材から抽出した粗抽出物、又は精製した成分を使用してもよい。したがって、安価に植物浸透圧ストレス耐性誘導剤を得ることができ、高額な農業資材を要することがなく、低コストで浸透圧ストレス環境適用性を高めることができる。
 (第2実施形態)
 以下、本発明の乾燥ストレス緩和方法を具体化した第2実施形態を詳細に説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
 本実施形態の乾燥ストレス緩和方法は、上記第1実施形態の有効成分である一般式(I)に示されるキノン骨格を有する化合物が用いられる。これらの化合物は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。一般式(I)に示される化合物のうち、1,4-ナフトキノン、5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、5-ヒドロキシ-2-メチル-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5-ニトロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-6-ニトロ-1,4-ナフトキノン、2-メトキシ-1,4-ナフトキノン、2-アミノ-3-クロロ-1,4-ナフトキノン、シコニン、デオキシシコニン、アセチルシコニン、イソブチリルシコニン、α-メチル-n-ブチルシコニン、イソバレリルシコニン、β-ヒドロキシイソバレリルシコニン、β,β-ジメチルアクリルシコニン、β-アセトキシイソバレリルシコニン、アルカニン、デオキシアルカニン、アセチルアルカニン、イソブチリルアルカニン、α-メチル-n-ブチルアルカニン、イソバレリルアルカニン、β-ヒドロキシイソバレリルアルカニン、β,β-ジメチルアクリルアルカニン、及びβ-アセトキシイソバレリルアルカニンから選択される少なくとも1種のナフトキノン骨格を有する化合物が好ましい。
 対象植物への散布方法は、第1実施形態と同様の方法を採用することができる。植物の種類は特に限定されず、第1実施形態において例示した植物に適用することができる。
 本実施形態に係る乾燥ストレス緩和方法は、第1実施形態の効果に加えて以下の利点を有する。
 (3)本実施形態に係る方法は、上述した一般式(I)に示されるキノン化合物が用いられる。かかる化合物を植物に散布することにより、乾燥ストレス緩和効果を発揮する。より具体的には、乾燥による植物体の成長の低下、収穫物の減少等を抑制することができる。
 なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
 ・上記各実施形態において、上記有効成分以外に、溶解性、安定性、散布性、各種効能等を向上させるために公知の添加剤、及び溶媒等を併用してもよい。公知の添加剤として、例えば界面活性剤、水溶性高分子、滑沢剤、酸化防止剤、防腐剤、結合剤、増量剤、農薬活性成分等が挙げられる。
 ・上記各実施形態において、上記有効成分以外に、従来の植物生長調節剤、植物環境ストレス耐性剤、殺虫剤、抗植物ウイルス剤、殺ダニ剤、肥料等と組み合わせて施用してもよい。
実施例
 次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。尚、本発明は、実施例欄記載の構成に限定されるものではない。
 (試験例1:キノン化合物によるDREBの発現試験)
 植物体としてシロイヌナズナ及びキノン化合物としてナフトキノン化合物を使用してDREBの発現作用について試験した。
 DMSOに溶解した表1に示されるナフトキノン化合物を終濃度が10μM,100μMになるように脱イオン水で希釈し、各実施例の試験溶液を調製した(DMSOの最終濃度は1.0vol%)。コントロールとしてDMSO1.0vol%を調製した。シコンエキスとしては、ムラサキ根エキスを含む、商品名シコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)を使用した。シコニックスリキッドには、シコニン類としてアセチルシコニン、β-ヒドロキシイソバレリルシコニン、及びイソブチリルシコニンを主成分として含有する。また、その他少量成分としてα-メチル-n-ブチルシコニン、β,β-ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、及びシコニンを含有する。シコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)は、脱イオン水で500倍希釈した。
 次に、1/5MS培地で育てた7日齢のシロイヌナズナ野生株25個体を各実施例及びコントロール、シコニックスリキッド(BG)の試験溶液5mLに22℃、6時間浸漬した。6時間後、TRI REAGENTでRNAを抽出した。抽出したRNAをSuperScript VILO cDNA Synthesis Kitで逆転写し、リアルタイムPCRのテンプレートとした。DREB遺伝子としてDREB2A(DRE-BINDING PROTEIN 2A, At5g05410)に対するリアルタイムPCR用のプライマーを設計した。また、内在性コントロールとしてActin2(At3g18780)のプライマーを設計した。Power SYBR Green PCR Master Mixを使用してリアルタイムPCRを行った。リアルタイムPCRの結果から、Ct(Threshold Cycle)値を算出した。DREB2AのCt値をActin2のCt値で割って内在性コントロールに対する発現量を算出した。各ナフトキノン化合物のDREB2A発現量をコントロール(DMSO1.0vol%)のDREB2A発現量で割って、最終的な遺伝子発現量の倍率とした。リアルタイムPCR結果を下記表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 表1に示されるように、各実施例のナフトキノン化合物は、有意にDREB2A遺伝子の発現を誘導することが確認された。
 (試験例2:キノン化合物による耐塩性誘導試験)
 植物体としてシロイヌナズナ及びキノン化合物としてナフトキノン化合物を使用してクロロフィル濃度に基づく耐塩性誘導試験を行った。
 6穴プレートに1/5MS培地を作製し、その上にろ紙を載せて、1穴あたり12個の野生株シロイヌナズナを播種した。植物インキュベーター内において、22℃、昼16時間、夜8時間の条件で7日間育てた。次に、1/5MS培地にDMSOに溶解した表2に示される各実施例のナフトキノン化合物を添加し、終濃度が50μMとなる各培地を6穴プレートに作製した(DMSOの最終濃度は1.0vol%)。比較対照(コントロール)として、1.0vol%のDMSOを含む培地を使用した。
 この化合物を含む培地に6穴プレートで7日間育てたシロイヌナズナをろ紙ごと移植し、植物インキュベーターで1日培養した。200mMの塩化ナトリウムを含む1/5MS培地に化合物処理したシロイヌナズナをろ紙ごと移植し、植物インキュベーターで6日間培養した。平均的な6個体のシロイヌナズナの葉を切り取り、エタノール300μLでクロロフィルを抽出した。各抽出液について、649nm、665nmの吸光度を測定し、クロロフィル濃度(mg/L)を算出した。クロロフィル濃度が高いほど耐塩性が向上していることを示す。結果を下記表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 表2に示されるように、ナフトキノン化合物を使用する各実施例は、コントロールに比べてクロロフィル濃度が大きく増加した。クロロフィル濃度に基づく試験方法においてもナフトキノン化合物による優れた耐塩性誘導作用が確認された。
 (試験例3:ナフトキノン化合物によるコマツナの乾燥耐性向上試験)
 植物体としてコマツナ及びナフトキノン化合物としてシコニン類を含有するシコンエキスを使用して、乾燥耐性向上作用について試験した。
 128穴セルトレイを16穴(4×4)に2枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、コマツナの種子を1穴あたり3粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、一方のセルトレイにシコンエキスとしてシコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)を500倍希釈してスプレーで葉面散布した。散布量は1mL/穴とした。もう一方のセルトレイには同量の水を散布してコントロールとした。散布後、水を一切与えずに栽培を継続した。散布から12日後、培土への加水を行った。加水後4日目にコマツナの生存数をカウントし、初期生育数で除して生存割合(%)を算出した。結果を下記表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 表3に示されるように、シコンエキスを使用する上記実施例は、コントロールに比べて生存割合が高くなっていることが確認された。シコンエキスは、コマツナに対して乾燥耐性向上作用を発揮することが示された。
 (試験例4:ナフトキノン化合物によるトウモロコシの乾燥耐性向上試験1)
 植物体としてトウモロコシ及びナフトキノン化合物としてシコニン類を含有するシコンエキスを使用して、乾燥耐性向上作用について試験した。
 72穴セルトレイを9穴(3×3)に2枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、トウモロコシの種子を1穴あたり4粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、一方のセルトレイにシコンエキスとしてシコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)を500倍希釈してスプレーで葉面散布した。散布量は2mL/穴とした。もう一方のセルトレイには同量の水を散布してコントロールとした。散布後、水を一切与えずに栽培を継続した。散布から19日後、培土への加水を行った。加水後10日目にトウモロコシの生存数をカウントし、初期生育数で除して生存割合(%)を算出した。結果を下記表4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
 表4に示されるように、シコンエキスを使用する上記実施例は、コントロールに比べて生存割合が高くなっていることが確認された。シコンエキスは、トウモロコシに対して乾燥耐性向上作用を発揮することが示された。
 (試験例5:ナフトキノン化合物によるトウモロコシの乾燥耐性向上試験2)
 植物体としてトウモロコシ及びナフトキノン化合物として5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノンを使用して、乾燥耐性向上作用について試験した。
 72穴セルトレイを9穴(3×3)に4枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、トウモロコシの種子を1穴あたり4粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、DMSOに溶解した上記ナフトキノン化合物を終濃度が10μMになるように脱イオン水で希釈し、各実施例の試験溶液を調製した(DMSOの最終濃度は1.0vol%)。3枚のセルトレイに各試験溶液をそれぞれスプレーで葉面散布した。散布量は2mL/穴とした。コントロールのセルトレイには同量の水を散布した。散布後、水を一切与えずに栽培を継続した。散布から19日後、培土への加水を行った。加水後5日目にトウモロコシの生存数をカウントし、初期生育数で除して生存割合(%)を算出した。結果を下記表5に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000008
 表5に示されるように、ナフトキノン化合物を使用する上記実施例は、コントロールに比べて生存割合が高くなっていることが確認された。ナフトキノン化合物は、トウモロコシに対して乾燥耐性向上作用を発揮することが示された。
 (試験例6:ナフトキノン化合物によるアルファルファの乾燥耐性向上試験)
 植物体としてアルファルファ及びナフトキノン化合物としてシコニン類を含有するシコンエキスを使用して、乾燥耐性向上作用について試験した。
 128穴セルトレイを16穴(4×4)に2枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、アルファルファの種子を1穴あたり4粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、一方のセルトレイにシコンエキスとしてシコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)を500倍希釈してスプレーで葉面散布した。散布量は1mL/穴とした。もう一方のセルトレイには同量の水を散布してコントロールとした。散布後、水を一切与えずに栽培を継続した。散布から9日後、培土への加水を行った。加水後14日目にアルファルファの生存数をカウントし、初期生育数で除して生存割合(%)を算出した。結果を下記表6に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000009
 表6に示されるように、シコンエキスを使用する上記実施例は、コントロールに比べて生存割合が高くなっていることが確認された。シコンエキスは、アルファルファに対して乾燥耐性向上作用を発揮することが示された。
 (試験例7:ナフトキノン化合物によるトウモロコシの耐塩性向上試験1)
 植物体としてトウモロコシ及びナフトキノン化合物としてシコニン類を含有するシコンエキスを使用して、耐塩性向上作用について試験した。
 72穴セルトレイを9穴(3×3)に2枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、トウモロコシの種子を1穴あたり4粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、一方のセルトレイにシコンエキスとしてシコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)を500倍希釈してスプレーで葉面散布した。散布量は2mL/穴とした。もう一方のセルトレイには同量の水を散布してコントロールとした。2日後、1.0%のNaCl溶液を調製し、セルトレイの下面から吸水させた。1日おきに5回NaCl溶液処理を行った。地上部を切断して新鮮重量を測定し、平均値(g/株)を算出した。結果を下記表7に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000010
 表7に示されるように、シコンエキスを使用する上記実施例は、コントロールに比べて地上部の重量が多くなっていることが確認された。シコンエキスは、トウモロコシに対して耐塩性向上作用を発揮することが示された。
 (試験例8:ナフトキノン化合物によるトウモロコシの耐塩性向上試験2)
 植物体としてトウモロコシ及びナフトキノン化合物として5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノンを使用して、乾燥耐性向上作用について試験した。
 72穴セルトレイを9穴(3×3)に4枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、トウモロコシの種子を1穴あたり4粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、DMSOに溶解した上記ナフトキノン化合物を終濃度が10μMになるように脱イオン水で希釈し、各実施例の試験溶液を調製した(DMSOの最終濃度は1.0vol%)。3枚のセルトレイに各試験溶液をそれぞれスプレーで葉面散布した。散布量は2mL/穴とした。コントロールのセルトレイには同量の水を散布した。2日後、1.0%のNaCl溶液を調製し、セルトレイの下面から吸水させた。1日おきに5回NaCl溶液処理を行った。地上部を切断して新鮮重量を測定し、平均値(g/株)を算出した。結果を下記表8に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000011
 表8に示されるように、ナフトキノン化合物を使用する上記実施例は、コントロールに比べて地上部の重量が多くなっていることが確認された。ナフトキノン化合物は、トウモロコシに対して耐塩性向上作用を発揮することが示された。
 (試験例9:ナフトキノン化合物によるライムギの耐塩性向上試験)
 植物体としてライムギ及びナフトキノン化合物としてシコニン類を含有するシコンエキスを使用して、耐塩性向上作用について試験した。
 72穴セルトレイを4穴(2×2)に2枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、ライムギの種子を1穴あたり5粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、一方のセルトレイにシコンエキスとしてシコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)を500倍希釈してスプレーで葉面散布した。散布量は2mL/穴とした。もう一方のセルトレイには同量の水を散布してコントロールとした。2日後、1.5%のNaCl溶液を調製し、セルトレイの下面から吸水させた。1日おきに8回NaCl溶液処理を行った。地上部を切断して新鮮重量を測定し、平均値(g/株)を算出した。結果を下記表9に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000012
 表9に示されるように、シコンエキスを使用する上記実施例は、コントロールに比べて地上部の重量が多くなっていることが確認された。シコンエキスは、ライムギに対して耐塩性向上作用を発揮することが示された。
 (試験例10:ナフトキノン化合物によるアルファルファの耐塩性向上試験)
 植物体としてアルファルファ及びナフトキノン化合物としてシコニン類を含有するシコンエキスを使用して、耐塩性向上作用について試験した。
 72穴セルトレイを9穴(3×3)に2枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、アルファルファの種子を1穴あたり12粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、一方のセルトレイにシコンエキスとしてシコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)を500倍希釈してスプレーで葉面散布した。散布量は2mL/穴とした。もう一方のセルトレイには同量の水を散布してコントロールとした。2日後、0.7%のNaCl溶液を調製し、セルトレイの下面から吸水させた。1日おきに3回NaCl溶液処理を行った。地上部を切断して新鮮重量を測定し、平均値(mg/株)を算出した。結果を下記表10に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000013
 表10に示されるように、シコンエキスを使用する上記実施例は、コントロールに比べて地上部の重量が多くなっていることが確認された。シコンエキスは、アルファルファに対して耐塩性向上作用を発揮することが示された。
 (試験例11:ナフトキノン化合物によるダイコンの耐塩性向上試験)
 植物体としてダイコン及びナフトキノン化合物としてシコニン類を含有するシコンエキスを使用して、耐塩性向上作用について試験した。
 72穴セルトレイを4穴(2×2)に2枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、ダイコンの種子を1穴あたり8粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、一方のセルトレイにシコンエキスとしてシコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)を500倍希釈してスプレーで葉面散布した。散布量は2mL/穴とした。もう一方のセルトレイには同量の水を散布してコントロールとした。2日後、1.0%のNaCl溶液を調製し、セルトレイの下面から吸水させた。1日おきに2回NaCl溶液処理を行った。地上部を切断して新鮮重量を測定し、平均値(g/株)を算出した。結果を下記表11に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000014
 表11に示されるように、シコンエキスを使用する上記実施例は、コントロールに比べて地上部の重量が多くなっていることが確認された。シコンエキスは、ダイコンに対して耐塩性向上作用を発揮することが示された。
 (試験例12:ナフトキノン化合物によるトマトの耐塩性向上試験)
 植物体としてミニトマト及びナフトキノン化合物としてシコニン類を含有するシコンエキスを使用して、耐塩性向上作用について試験した。
 72穴セルトレイを4穴(2×2)に2枚切りだし、種まき培土を入れて加水して、トマトの種子を1穴あたり8粒播種した。人工気象器で温度を20℃に設定し、昼16時間、夜8時間で栽培を行った。出芽後、一方のセルトレイにシコンエキスとしてシコニックスリキッド(BG)(一丸ファルコス社製)を500倍希釈してスプレーで葉面散布した。散布量は2mL/穴とした。もう一方のセルトレイには同量の水を散布してコントロールとした。2日後、1.0%のNaCl溶液を調製し、セルトレイの下面から吸水させた。1日おきに7回NaCl溶液処理を行った。根を切断して根を洗い、乾燥させて重量を測定し、平均値(mg/株)を算出した。結果を下記表12に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000015
 表12に示されるように、シコンエキスを使用する上記実施例は、コントロールに比べて根の重量が多くなっていることが確認された。シコンエキスは、トマトに対して耐塩性向上作用を発揮することが示された。

Claims (8)

  1.  下記一般式(I)に示されるキノン骨格を有する化合物を有効成分として含有する植物浸透圧ストレス耐性誘導剤。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    (式中、Rは、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、又は-CHR-CH2CH=C(CH3基を示し、
     Rは、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、又はアリール基を示し、
     RとRは、互いに結合してベンゼン環を形成してもよく、
     Rは、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
     Rは、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
     Rは、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
     さらに、Rは、水素原子、ヒドロキシル基、又はエステル結合を含む基を示す。)
  2.  前記一般式(I)中、Rは、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、メチル基、アルケニル基、アルコキシ基(メトキシ基を除く)、又は-CHR-CH2CH=C(CH3基を示し、
     Rは、水素原子、又はハロゲン原子を示し、
     Rは、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
     Rは、水素原子、ヒドロキシル基、又はニトロ基を示し、
     Rは、水素原子、又はニトロ基を示し、
     Rは、水素原子、又は-OCO-R基を示し、
     Rは、アルキル基、1つ以上のヒドロキシル基を持つヒドロキシアルキル基、アルケニル基、又は-R-OCO-R基であり、
     さらに、Rは、-Cn2n-からなる炭化水素(n=2以上)を示し、
     Rは、アルキル基を示し、
     前記植物浸透圧ストレス耐性誘導剤は、前記一般式(I)の化合物のうちの2-メチル-1,4-ナフトキノンを除く化合物を有効成分として含有する、請求項1に記載の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤。
  3.  前記化合物は、1,4-ナフトキノン、5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、5-ヒドロキシ-2-メチル-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-5-ニトロ-1,4-ナフトキノン、2,3-ジクロロ-6-ニトロ-1,4-ナフトキノン、2-メトキシ-1,4-ナフトキノン、2-アミノ-3-クロロ-1,4-ナフトキノン、シコニン類、及びアルカニン類から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤。
  4.  前記シコニン類が、シコニン、デオキシシコニン、アセチルシコニン、イソブチリルシコニン、α-メチル-n-ブチルシコニン、イソバレリルシコニン、β-ヒドロキシイソバレリルシコニン、β,β-ジメチルアクリルシコニン、β-アセトキシイソバレリルシコニンから選択される少なくとも1種であり、
     前記アルカニン類が、アルカニン、デオキシアルカニン、アセチルアルカニン、イソブチリルアルカニン、α-メチル-n-ブチルアルカニン、イソバレリルアルカニン、β-ヒドロキシイソバレリルアルカニン、β,β-ジメチルアクリルアルカニン、及びβ-アセトキシイソバレリルアルカニンから選択される少なくとも1種である請求項3に記載の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤。
  5.  前記植物浸透圧ストレス耐性誘導は、少なくともDREBの発現誘導である請求項1~4のいずれか一項に記載の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤。
  6.  前記植物が、DREBを発現する植物である、請求項5に記載の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤。
  7.  前記植物が、アブラナ目植物、マメ目植物、ナス目植物、バラ目植物、及びイネ目植物から選ばれる少なくとも一種である請求項1~6のいずれか一項に記載の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤。
  8.  請求項1~4のいずれか一項に記載の植物浸透圧ストレス耐性誘導剤を用いた、果樹、野菜、又は穀物に対する乾燥ストレス緩和方法。
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