WO2018147109A1

WO2018147109A1 - 表示装置

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Publication number: WO2018147109A1
Application number: PCT/JP2018/002672
Authority: WO
Inventors: 雅樹 ▲高▼橋
Original assignee: アルプス電気株式会社
Priority date: 2017-02-10
Filing date: 2018-01-29
Publication date: 2018-08-16

Abstract

【課題】薄型化し易く、センサ電極とＮＦＣアンテナとが干渉しにくい表示装置を提供する。【解決手段】タッチパネル１０と、表示モジュール２０と、金属フレーム３０と、ＮＦＣアンテナ７と、を備えた表示装置１００であって、タッチパネル１０は、表側が操作面となる板状の透明基材１１と、透明基材１１と重なるように透明基材１１の裏側に配置された透明樹脂層１３と、表示領域１０ａと重なるように透明樹脂層１３の表側と裏側とのうちの少なくとも一方に設けられたタッチ操作検出用のセンサ電極１５と、を有し、金属フレーム３０は、非表示領域１０ｂと重なるように透明樹脂層１３の裏側に配置されており、ＮＦＣアンテナ７は、非表示領域１０ｂと重なるように透明樹脂層１３の表側に設けられたループ状のアンテナパターン７ａによって構成されている。

Description

表示装置

　本発明は、表示装置に関し、特にタッチ操作用の操作面が設けられたタッチパネルと、近距離無線通信用のＮＦＣアンテナと、を備えた表示装置に関する。

　タッチ操作用の操作面が設けられたタッチパネルと、画像表示用の表示画面が設けられた表示モジュールと、タッチパネルに取り付けられる金属部材（シールド板、金属フレーム等）と、近距離無線通信用のＮＦＣ（Near Field Communication）アンテナと、を備えた表示装置が実用化されており、スマホや車載ナビ等の電子機器への採用が検討されている（特許文献１～３参照）。

　通常、このような表示装置では、タッチパネルの中央部側に表示画面と対応する表示領域が設けられていると共に、タッチパネルの外周部側に表示領域を取り囲む非表示領域が設けられている。そして、タッチパネルの表側の面が前述した操作面となり、タッチパネルの裏側には、表示画面が表示領域と重なるように表示モジュールが配置されている。そして、表示モジュールの更に裏側には、非表示領域と重なるように金属部材が配置され、表示領域と重なるようにＮＦＣアンテナが配置されている。

　例えば、特許文献１に開示された表示装置９００では、図９に示すように、表示部９１１が、液晶表示モジュール９３１の前面側（表示面側）にタッチパネル９３２及びスクリーン９３３を被装し、液晶表示モジュール９３１の背面側（表示面と対峙する側）に、ＮＦＣアンテナであるＲＦＩＤ用アンテナ９１２及びフェライトシート（磁性シート）９３５を配設し、フレーム部材９３６によりこれらを一体化して構成される。尚、特許文献２及び特許文献３に開示された表示装置についても、基本的に同等の構成となっている。

ＲＦＩＤ用アンテナ９１２は、フレキシブル基板上にアンテナパターンを形成したものである。ＲＦＩＤ用アンテナ９１２としては、ループアンテナやスパイラルアンテナが用いられる。フェライトシート９３５は、高透磁率のフレキシブルなシート状の部材で、ＲＦＩＤ用アンテナ９１２とフレーム部材９３６との間に配置され、フレーム部材９３６による特性劣化を回避する。フレーム部材９３６は、表示部全体を支持するフレームで、フレーム部材９３６としては、金属製のフレームが用いられる。

　このように構成された表示装置においては、ＲＦＩＤ用アンテナの十分な取り付け領域を確保でき、通信特性を改善できる、という効果を奏する。

特開平２０１４－０５７２４３号公報特開平２０１４－２１２５７３号公報特表ＷＯ２０１４－０６５０５０号公報

　しかしながら、特許文献１乃至特許文献３に開示された表示装置では、別体として形成されたタッチパネルとＮＦＣアンテナとが重ねて配置されるので、装置の厚さが厚くなってしまい、薄型化し難いという問題があった。また、表示領域と重なるように操作検出用のセンサ電極やＮＦＣアンテナが配置されるので、センサ電極とＮＦＣアンテナとが干渉し易く、その干渉によってセンサ電極やＮＦＣアンテナの電気特性が劣化する可能性も有った。

　本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、薄型化し易く、センサ電極とＮＦＣアンテナとが干渉し難い表示装置を提供することを目的とする。

　上記課題を解決するために本発明の表示装置は、タッチ操作用の操作面が設けられたタッチパネルと、画像表示用の表示画面が設けられた表示モジュールと、前記タッチパネルを保持するための金属フレームと、近距離無線通信用のＮＦＣアンテナと、を備え、前記タッチパネルの中央部側に前記表示画面と対応する表示領域が設けられていると共に、前記タッチパネルの外周部側に前記表示領域を取り囲む非表示領域が設けられた表示装置であって、前記タッチパネルは、表側が前記操作面となる板状の透明基材と、前記透明基材と重なるように前記透明基材の裏側に配置された透明樹脂層と、前記表示領域と重なるように前記透明樹脂層の表側と裏側とのうちの少なくとも一方に設けられたタッチ操作検出用のセンサ電極と、を有し、前記表示モジュールは、前記表示画面が前記表示領域と重なるように前記タッチパネルの裏側に配置されており、前記金属フレームは、前記非表示領域と重なるように前記透明樹脂層の裏側に配置されており、前記ＮＦＣアンテナは、前記非表示領域と重なるように前記透明樹脂層の表側に設けられたループ状のアンテナパターンによって構成されている、という特徴を有する。

　このように構成された表示装置は、タッチパネルとＮＦＣアンテナとを一体的に構成することができるので、構成が簡単になり、装置を薄型化し易くなる。また、センサ電極を中央部側に配置しＮＦＣアンテナを外周部側に配置したので、センサ電極とＮＦＣアンテナとの間の干渉を容易に抑制することができる。

　また、上記の構成において、前記金属フレームには、前記アンテナパターンの延長方向と交差するように切り欠き部が設けられている、という特徴を有する。

　このように構成された表示装置は、金属フレームに設けられた切り欠き部によって、金属フレームを流れる渦電流を抑制し、金属フレームのＮＦＣアンテナへの影響を抑制することができる。

　また、上記の構成において、前記切り欠き部は、前記金属フレームの表側から裏側に向かう方向に沿って切り欠かれた部分であり、前記切り欠き部の深さは、前記金属フレームの表側から裏側に向かう方向に沿った前記金属フレームの厚さ寸法の略１／２の深さとなっている、という特徴を有する。

　このように構成された表示装置は、切り欠き部を、金属フレームの表側から裏側に向かう方向に沿って切り欠かれた部分とすることで、金属フレームを流れる渦電流を効率的に抑制することができる。しかも、切り欠き部の深さを、金属フレームの厚さ寸法の略１／２の深さとすることで、金属フレームの機械強度の低下を抑制することができる。

　また、上記の構成において、前記表示装置は、平面視長方形の外形を有し、前記切り欠き部は、前記長方形の外形の短辺側の部分に設けられ、前記切り欠き部の長さは、前記長方形の外形の短辺に沿った前記金属フレームの長さ寸法の略１／５の長さとなっている、という特徴を有する。

　このように構成された表示装置は、切り欠き部を長方形の外形の短辺側の部分に設け、切り欠き部の長さを短辺に沿った金属フレームの長さ寸法の略１／５の長さとすることで、金属フレームの機械強度の低下を更に抑制することができる。

　また、上記の構成において、前記アンテナパターンの一部が、前記金属フレームと重ならない位置に配置されている、という特徴を有する。

　このように構成された表示装置は、アンテナパターンの一部を、金属フレームと重ならない位置に配置することによって、金属フレームを流れる渦電流を抑制し、金属フレームのＮＦＣアンテナへの影響を抑制することができる。

　また、上記の構成において、前記金属フレームが、前記非表示領域の外側寄りの部分と重なるように配置され、前記アンテナパターンの一部が、前記非表示領域の内側寄りの部分と重なるように配置されている、という特徴を有する。

　このように構成された表示装置は、金属フレームを、非表示領域の外側寄りの部分と重なるように配置し、アンテナパターンの一部を、非表示領域の内側寄りの部分と重なるように配置することによって、非表示領域を活用して金属フレームを流れる渦電流を抑制することができ、表示への悪影響を抑制し易い。

　また、上記の構成において、前記表示装置は、平面視長方形の外形を有し、前記非表示領域は、前記長方形の外形の短辺側が他の部分と比較して幅広の状態となり、前記金属フレームが、前記長方形の外形の短辺側において、前記非表示領域の外側寄りの部分と重なるように配置され、前記アンテナパターンの一部が、前記長方形の外形の短辺側において、前記非表示領域の内側寄りの部分と重なるように配置されている、という特徴を有する。

　このように構成された表示装置は、長方形の外形の短辺側において、アンテナパターンの一部が金属フレームと重ならない領域を形成することによって、非表示領域の拡大に伴う表示への悪影響を抑制し易い。

　また、上記の構成において、前記透明基材の裏側には、前記非表示領域と重なるように加飾層が設けられている、という特徴を有する。

　このように構成された表示装置は、加飾層によって、アンテナパターン及び金属フレームを見え難くして見栄えを良くすることができる。

　また、上記の構成において、前記センサ電極は、前記表示領域と重なるように前記透明樹脂層の表側に設けられた第１のセンサ電極と、前記表示領域と重なるように前記透明樹脂層の裏側に設けられた第２のセンサ電極と、を含む、という特徴を有する。

　このように構成された表示装置は、透明樹脂層の表側と裏側とにセンサ電極を効率良く配置することができる。

　本発明の表示装置は、タッチパネルとＮＦＣアンテナとを一体的に構成することができるので、構成が簡単になり、装置を薄型化し易くなる。また、センサ電極を中央部側に配置しＮＦＣアンテナを外周部側に配置したので、センサ電極とＮＦＣアンテナとの間の干渉を容易に抑制することができる。

本発明の第１実施形態における表示装置の平面図である。第１実施形態における表示装置の断面分解図である。本発明の第２実施形態における表示装置の平面図である。第２実施形態における表示装置の断面分解図である。表示装置のアンテナ電流及び渦電流を示す模式図である。本発明の第３実施形態における表示装置の平面図である。第３実施形態における表示装置の断面分解図である。表示装置のアンテナ電流及び渦電流を示す模式図である。従来例に係る表示装置の構成を示す断面図である。

　以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態である表示装置１００乃至３００は、例えば、車載ナビ用のＮＦＣアンテナを備えた表示装置である。本発明の表示装置の用途については、以下説明する実施形態に限定されるものではなく適宜変更が可能である。尚、本明細書では、各図面に対する説明の中で便宜上、右側、左側、後側、前側、上側、下側と記載している場合があるが、これらは、それぞれ各図面内で＋Ｘ側、－Ｘ側、＋Ｙ側、－Ｙ側、＋Ｚ側、－Ｚ側を示すものであり、製品の設置方向や使用時の方向をこれらに限定するものではない。

　［第１実施形態］
　最初に、図１及び図２を参照して、本発明の第１実施形態である表示装置１００の構成について説明する。図１は、表示装置１００の平面図であり、図２は、表示装置１００における、図１のＡ－Ａ線から見た断面分解図である。尚、図１においては、ＮＦＣアンテナ７を明確に示すため、ＮＦＣアンテナ７にハッチングを施している。尚、このＮＦＣアンテナ７に対するハッチングは、今後説明する図３のＮＦＣアンテナ７及び図６のＮＦＣアンテナ９についても同様である。

　表示装置１００は、図１に示すように、外形が平面視長方形をした形状となっている。表示装置１００は、図２に示すように、タッチ操作用の操作面１１ａが設けられたタッチパネル１０と、画像表示用の表示画面２１ａが設けられた表示モジュール２０と、タッチパネル１０を保持するための金属フレーム３０と、近距離無線通信用のＮＦＣアンテナ７と、を備えている。

　表示装置１００には、図１及び図２に示すように、タッチパネル１０の中央部側に表示画面２１ａと対応する表示領域１０ａが設けられていると共に、タッチパネル１０の外周部側に表示領域１０ａを取り囲む非表示領域１０ｂが設けられている。

　タッチパネル１０は、図２に示すように、表側（図２における＋Ｚ側）が前述した操作面１１ａとなる板状の透明基材１１と、この透明基材１１と重なるように透明基材１１の裏側（図２における－Ｚ側）に配置された透明樹脂層１３と、表示領域１０ａと重なるように透明樹脂層１３の表側と裏側とのうちの少なくとも一方に設けられたタッチ操作検出用のセンサ電極１５と、を有している。透明基材１１及び透明樹脂層１３は、タッチパネル１０の裏側に配置されている表示モジュール２０の表示画面２１ａを透視できるように、透明な合成樹脂等で形成されている。

　表示装置１００では、透明樹脂層１３の表側と裏側との両方にセンサ電極１５が設けられている。詳細には、透明樹脂層１３の表側である透明基材１１と透明樹脂層１３との間にＸ軸用センサ電極１５ａが設けられており、透明樹脂層１３の裏側にＹ軸用センサ電極１５ｂが設けられている。尚、Ｘ軸用センサ電極１５ａとＹ軸用センサ電極１５ｂとは、その設置位置が逆であっても良い。

　タッチパネル１０では、操作面１１ａ上の表示領域１０ａを人の手の指や専用のタッチペン等で触ると、前述したＸ軸用センサ電極１５ａ及びＹ軸用センサ電極１５ｂが指やタッチペンの位置を検知する。その検知された結果が、車載ナビ等の電子機器内の制御部（図示せず）に操作内容として伝送される。

　表示装置１００におけるタッチパネル１０の方式としては、静電容量方式や抵抗膜方式等の方式が用いられる。尚、これらの方式の技術は公知技術であるため、その説明を省略する。

　図１及び図２に示すように、ＮＦＣアンテナ７は、タッチパネル１０における非表示領域１０ｂと重なるように、額縁状即ちループ状に形成されたアンテナパターン７ａによって構成されている。アンテナパターン７ａは、導電性の金属箔等で透明樹脂層１３の表側の面上に形成される。即ち、表示装置１００では、タッチパネル１０内の透明樹脂層１３にＮＦＣアンテナ７のアンテナパターン７ａを形成している。そのため、タッチパネル１０とＮＦＣアンテナ７とを一体的に構成することができる。

　表示装置１００においては、アンテナパターン７ａは、周回数が１周のループ状のアンテナパターンとなっているが、周回数が複数回のスパイラル状のアンテナパターンとしても良い。ＮＦＣアンテナ７は、近距離無線通信を行うために用いられる。

　タッチパネル１０の透明基材１１の裏側には、前述したアンテナパターン７ａと対向して、非表示領域１０ｂと重なるように加飾層１７が設けられている。加飾層１７は、図１に示すように、非表示領域１０ｂの形状に合わせて額縁状に設けられている。加飾層１７は、例えば透明基材１１の裏側表面を黒く塗装して形成される。加飾層１７を透明基材１１の裏側表面に形成することによって、タッチパネル１０の操作面１１ａ側から見たとき、非表示領域１０ｂを黒く表示し、実質的に透明樹脂層１３上のアンテナパターン７ａを見え難くすることが可能となる。即ち、非表示領域１０ｂは、上下方向（厚み方向）に対して非透光性となる。

　表示モジュール２０は、図２に示すように、前述した表示画面２１ａが表示領域１０ａと重なるようにタッチパネル１０の裏側に配置されている。

　表示モジュール２０は、表側が前述した表示画面２１ａとなる板状の液晶パネル２１と、この液晶パネル２１と重なるように液晶パネル２１の裏側に配置された導光板２３と、導光板２３の裏側に配置された反射板２４と、から構成されている。尚、表示モジュール２０の詳細な構造及び動作については公知であるため、その説明を省略する。

　金属フレーム３０は、非表示領域１０ｂと重なるように透明樹脂層１３の裏側に配置されている。また、金属フレーム３０は、前述したアンテナパターン７ａと対向して設けられており、金属フレーム３０は、図１に示すように、タッチパネル１０の前後左右方向の幅と同一になるように、またアンテナパターン７ａと同様に額縁状に設けられている。

　金属フレーム３０は、透明基材１１の非表示領域１０ｂに形成された加飾層１７によって、操作面１１ａ側からは見え難くなっている。

　金属フレーム３０の内側で、前述した表示モジュール２０の反射板２４の裏側には、図２に示すように、シールド板３９が取り付けられている。シールド板３９は、タッチパネル１０及び表示モジュール２０を外部から遮蔽するために用いられる。尚、シールド板３９は、金属フレーム３０と一体に形成されていても良い。

　表示装置１００は、タッチパネル１０の操作面１１ａ上をタッチ操作することによって、表示モジュール２０の表示画面２１ａに操作結果を表示させることができる。

　［第２実施形態］
　次に、図３乃至図５を参照して、本発明の第２実施形態である表示装置２００の構成について説明する。図３は、表示装置２００の平面図であり、図４は、表示装置２００における、図３のＢ－Ｂ線から見た断面分解図である。また、図５は、表示装置２００におけるＮＦＣアンテナ７に流れるアンテナ電流ＣＡ１及び金属フレーム３１に流れる渦電流ＣＵ１を示す模式図である。

　表示装置２００は、図３に示すように、外形が平面視長方形をした形状となっている。表示装置２００は、図４に示すように、タッチ操作用の操作面１１ａが設けられたタッチパネル１０と、画像表示用の表示画面２１ａが設けられた表示モジュール２０と、タッチパネル１０を保持するための金属フレーム３１と、近距離無線通信用のＮＦＣアンテナ７と、を備えている。

　尚、表示装置２００と表示装置１００との相違点は、表示装置２００の金属フレーム３１の構造と表示装置１００の金属フレーム３０の構造とが異なるだけである。従って、金属フレーム３１に関わること以外については、その説明を省略する。

　金属フレーム３１には、図３及び図４に示すように、アンテナパターン７ａの延長方向と交差するように切り欠き部３１ａが設けられている。表示装置２００では、図３に示すように、切り欠き部３１ａが金属フレーム３１の右側部分及び左側部分の前後方向におけるほぼ中央部に、金属フレーム３１の前後方向（Ｙ方向）の長さの略１／５の長さで設けられている。尚、切り欠き部３１ａの位置及び長さは、これに限らない。

　また、図４に示すように、切り欠き部３１ａは、金属フレーム３１の上側（＋Ｚ側）から下側（－Ｚ側）に向かって切り欠かれた部分であり、上下方向（Ｚ方向）に所定の深さで設けられている。この所定の深さは、表示装置２００では、金属フレーム３１の上下方向（Ｚ方向）の長さの略１／２の深さで設けられている。従って、アンテナパターン７ａと金属フレーム３１との間に、透明樹脂層１３の厚みを含めて所定の距離を設けることができる。この所定の距離は、アンテナパターン７ａに金属フレーム３１が影響しない距離に設定されている。

　一般的に、図５に示すように、ＮＦＣアンテナ７と金属フレーム３１とが近接している場合、ＮＦＣアンテナ７を動作させるためアンテナパターン７ａにアンテナ電流ＣＡ１を流すと、ＮＦＣアンテナ７の周囲に磁界が発生し、その磁界を打ち消すような方向に、金属フレーム３１に誘導電流である渦電流ＣＵ１が流れる。そのため、ＮＦＣアンテナ７の通信能力を低めることになってしまう。

　しかし、このような渦電流ＣＵ１は、ＮＦＣアンテナ７と金属フレーム３１とが近接している程大きくなり、ＮＦＣアンテナ７と金属フレーム３１とが離れている程小さくなるので、前述したような切り欠き部３１ａを設けることによって、渦電流ＣＵ１の発生を抑制することができる。

　そして、渦電流ＣＵ１の発生を抑制することによって、ＮＦＣアンテナ７の通信能力を高めることができる。即ち、金属フレーム３１のＮＦＣアンテナ７への影響を抑制することができる。

　［第３実施形態］
　次に、図６乃至図８を参照して、本発明の第３実施形態である表示装置３００の構成について説明する。図６は、表示装置３００の平面図であり、図７は、第３実施形態における表示装置３００の、図６のＣ－Ｃ線から見た断面分解図である。また、図８は、表示装置３００におけるＮＦＣアンテナ９に流れるアンテナ電流ＣＡ２及び金属フレーム３０に流れる渦電流ＣＵ２を示す模式図である。

　表示装置３００は、図６に示すように、外形が平面視長方形をした形状となっている。表示装置３００は、図７に示すように、タッチ操作用の操作面１１ａが設けられたタッチパネル１０と、画像表示用の表示画面２６ａが設けられた表示モジュール２０と、タッチパネル１０を保持するための金属フレーム３０と、近距離無線通信用のＮＦＣアンテナ９と、を備えている。

　尚、表示装置３００と表示装置１００との相違点は、表示領域１０ａ及び非表示領域１０ｂそれぞれの大きさが、表示装置１００の場合と異なることと、ＮＦＣアンテナ９及び加飾層１９の形状が表示装置１００の場合と異なることである。また、タッチパネル１０内の各部の大きさ及び表示モジュール２０内の各部の大きさも、表示装置１００の場合と比べて一部異なる。また、これら相違点以外については、表示装置１００と同様である。そのため、これら相違点以外についてはその説明を省略する。

　図６及び図７に示すように、タッチパネル１０上の非表示領域１０ｂは、タッチパネル１０の左側（－Ｘ側）の非表示領域１０ｂが、右側（＋Ｘ側）の非表示領域１０ｂより広く設定されている。従って、表示領域１０ａは、その分狭くなっている。そのため、図７に示すように、タッチパネル１０内のセンサ電極１６（Ｘ軸用センサ電極１６ａ、Ｙ軸用センサ電極１６ｂ）及び、表示モジュール２０内の液晶パネル２６、導光板２８、及び反射板２９も、表示領域１０ａに対応して、表示装置１００の場合より狭くなっている。

　図６及び図７に示すように、ＮＦＣアンテナ９は、タッチパネル１０における非表示領域１０ｂと重なるように、ループ状に形成されたアンテナパターン９ａによって構成されている。尚、表示装置３００では、アンテナパターン９ａの左側（－Ｘ側）の部分は、左側（－Ｘ側）の非表示領域１０ｂの右側（＋Ｘ側）寄りの位置に配置され、金属フレーム３０の左側（－Ｘ側）の部分は、左側（－Ｘ側）の非表示領域１０ｂの左側（－Ｘ側）寄りの位置に配置されている。即ち、アンテナパターン９ａの一部は、金属フレーム３０と重ならない位置に配置されている。

　タッチパネル１０の透明基材１１の裏側には、図７に示すように、前述したアンテナパターン９ａと対向して、非表示領域１０ｂと重なるように加飾層１９が設けられている。加飾層１９は、図６に示すように、タッチパネル１０の左側（－Ｘ側）の非表示領域１０ｂの形状に合わせて、左側（－Ｘ側）の加飾層１９が、右側（＋Ｘ側）の加飾層１９より広く形成されている。

　加飾層１９は、額縁状に設けられており、加飾層１９を透明基材１１の裏側表面に形成することによって、タッチパネル１０の操作面１１ａから見たとき、非表示領域１０ｂを黒く表示し、実質的に透明樹脂層１３上のアンテナパターン９ａ及び金属フレーム３０を見え難くすることが可能となる。

　前述したように、アンテナパターン９ａの一部は、金属フレーム３０と重ならない位置に配置されている。その結果、平面視でタッチパネル１０の左側（－Ｘ側）の非表示領域１０ｂにあるアンテナパターン９ａと金属フレーム３０との間には、所定の間隔が形成される。この所定の間隔は、表示装置３００では、金属フレーム３０の左右方向の幅とほぼ同等の幅で設けられている。

　一般的に、ＮＦＣアンテナ９と金属フレーム３０とが近接している場合、図８（ａ）に示すように、ＮＦＣアンテナ９を動作させるためアンテナパターン９ａにアンテナ電流ＣＡ２を流すと、ＮＦＣアンテナ９の周囲に磁界が発生し、その磁界を打ち消すような方向に、金属フレーム３０に誘導電流である渦電流ＣＵ２が流れる。従って、ＮＦＣアンテナ９の通信能力を低めることになってしまう。

　しかし、このような渦電流ＣＵ２は、ＮＦＣアンテナ９と金属フレーム３０とが近接している程大きくなり、ＮＦＣアンテナ９と金属フレーム３０とが離れている程小さくなるので、アンテナパターン９ａの一部を、金属フレーム３０と重ならない位置に配置することによって、渦電流ＣＵ２の発生を抑制することができる。

　そして、渦電流のＣＵ２の発生を抑制することによって、ＮＦＣアンテナ９の通信能力を高めることができる。即ち、金属フレーム３０のＮＦＣアンテナ９への影響を抑制することができる。

　以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。

　表示装置１００は、タッチパネル１０とＮＦＣアンテナ７とを一体的に構成することができるので、構成が簡単になり、装置を薄型化し易くなる。また、センサ電極１５を中央部側に配置しＮＦＣアンテナ７を外周部側に配置したので、センサ電極１５とＮＦＣアンテナ７との間の干渉を容易に抑制することができる。

　また、表示装置２００は、金属フレーム３１に設けられた切り欠き部３１ａによって、金属フレーム３１を流れる渦電流ＣＵ１を抑制し、金属フレーム３１のＮＦＣアンテナ７への影響を抑制することができる。

　また、表示装置２００は、切り欠き部３１ａを、金属フレーム３１の表側から裏側に向かう方向に沿って切り欠かれた部分とすることで、金属フレーム３１を流れる渦電流ＣＵ１を効率的に抑制することができる。しかも、切り欠き部３１ａの深さ（表側から裏側に向かう方向に沿った深さ）を、金属フレーム３１の厚さ寸法（表側から裏側に向かう方向に沿った厚さ寸法）の略１／２の深さとすることで、金属フレーム３１の機械強度の低下を抑制することができる。

　また、表示装置２００は、切り欠き部３１ａを長方形の外形の短辺側の部分に設け、切り欠き部３１ａの長さを短辺に沿った金属フレー３１ムの長さ寸法（長方形の外形の短辺に沿った長さ寸法）の略１／５の長さとすることで、金属フレーム３１の機械強度の低下を更に抑制することができる。

　また、表示装置３００は、アンテナパターン９ａの一部を、金属フレーム３０と重ならない位置に配置することによって、金属フレーム３０を流れる渦電流ＣＵ２を抑制し、金属フレーム３０のＮＦＣアンテナ９への影響を抑制することができる。

　また、表示装置３００は、金属フレーム３０を、非表示領域１０ｂの外側寄りの部分と重なるように配置し、アンテナパターン９ａの一部を、非表示領域１０ｂの内側寄りの部分と重なるように配置することによって、非表示領域１０ｂを活用して金属フレーム３０を流れる渦電流ＣＵ２を抑制することができ、表示への悪影響を抑制し易い。

　また、表示装置３００は、長方形の外形の短辺側において、アンテナパターン９ａの一部が金属フレーム３０と重ならない領域を形成することによって、非表示領域１０ｂの拡大に伴う表示への悪影響を抑制し易い。

　また、表示装置１００は、加飾層１７によって、アンテナパターン７ａ及び金属フレーム３０を見え難くして見栄えを良くすることができる。

　また、表示装置１００は、センサ電極１５がＸ軸用センサ電極１５ａ（第１のセンサ電極）とＹ軸用センサ電極１５ｂ（第２のセンサ電極）とを含み、Ｘ軸用センサ電極１５ａを、表示領域と重なるように透明樹脂層１３の表側に設け、Ｙ軸用センサ電極１５ｂを、表示領域１０ａと重なるように透明樹脂層１３の裏側に設けることによって、透明樹脂層１３の表側と裏側とにセンサ電極１５を効率良く配置することができる。

　以上説明したように、本発明の表示装置は、タッチパネルとＮＦＣアンテナとを一体的に構成することができるので、構成が簡単になり、装置を薄型化し易くなる。また、センサ電極を中央部側に配置しＮＦＣアンテナを外周部側に配置したので、センサ電極とＮＦＣアンテナとの間の干渉を容易に抑制することができる。

　本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。また、互いに矛盾しない場合に、実施形態同士の組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態の中の特徴同士の組み合わせも可能である。

　７　　　　　ＮＦＣアンテナ
　７ａ　　　　アンテナパターン
　９　　　　　ＮＦＣアンテナ
　９ａ　　　　アンテナパターン
　１０　　　　タッチパネル
　１０ａ　　　表示領域
　１０ｂ　　　非表示領域
　１１　　　　透明基材
　１１ａ　　　操作面
　１３　　　　透明樹脂層
　１５　　　　センサ電極
　１５ａ　　　Ｘ軸用センサ電極
　１５ｂ　　　Ｙ軸用センサ電極
　１６　　　　センサ電極
　１６ａ　　　Ｘ軸用センサ電極
　１６ｂ　　　Ｙ軸用センサ電極
　１７　　　　加飾層
　１９　　　　加飾層
　２０　　　　表示モジュール
　２１　　　　液晶パネル
　２１ａ　　　表示画面
　２３　　　　導光板
　２４　　　　反射板
　２６　　　　液晶パネル
　２６ａ　　　表示画面
　２８　　　　導光板
　２９　　　　反射板
　３０　　　　金属フレーム
　３１　　　　金属フレーム
　３１ａ　　　切り欠き部
　３９　　　　シールド板
　１００　　　表示装置
　２００　　　表示装置
　３００　　　表示装置
　ＣＡ１　　　アンテナ電流
　ＣＡ２　　　アンテナ電流
　ＣＵ１　　　渦電流
　ＣＵ２　　　渦電流

Claims

　タッチ操作用の操作面が設けられたタッチパネルと、画像表示用の表示画面が設けられた表示モジュールと、前記タッチパネルを保持するための金属フレームと、近距離無線通信用のＮＦＣアンテナと、を備え、
　前記タッチパネルの中央部側に前記表示画面と対応する表示領域が設けられていると共に、前記タッチパネルの外周部側に前記表示領域を取り囲む非表示領域が設けられた表示装置であって、
　前記タッチパネルは、表側が前記操作面となる板状の透明基材と、前記透明基材と重なるように前記透明基材の裏側に配置された透明樹脂層と、前記表示領域と重なるように前記透明樹脂層の表側と裏側とのうちの少なくとも一方に設けられたタッチ操作検出用のセンサ電極と、を有し、
　前記表示モジュールは、前記表示画面が前記表示領域と重なるように前記タッチパネルの裏側に配置されており、
　前記金属フレームは、前記非表示領域と重なるように前記透明樹脂層の裏側に配置されており、
　前記ＮＦＣアンテナは、前記非表示領域と重なるように前記透明樹脂層の表側に設けられたループ状のアンテナパターンによって構成されている、
ことを特徴とする表示装置。
　前記金属フレームには、前記アンテナパターンの延長方向と交差するように切り欠き部が設けられている、
ことを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
　前記切り欠き部は、前記金属フレームの表側から裏側に向かう方向に沿って切り欠かれた部分であり、
　前記切り欠き部の深さは、前記金属フレームの表側から裏側に向かう方向に沿った前記金属フレームの厚さ寸法の略１／２の深さとなっている、
ことを特徴とする請求項２に記載の表示装置。
　前記表示装置は、平面視長方形の外形を有し、
　前記切り欠き部は、前記長方形の外形の短辺側の部分に設けられ、
　前記切り欠き部の長さは、前記長方形の外形の短辺に沿った前記金属フレームの長さ寸法の略１／５の長さとなっている、
ことを特徴とする請求項３に記載の表示装置。
　前記アンテナパターンの一部が、前記金属フレームと重ならない位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
　前記金属フレームが、前記非表示領域の外側寄りの部分と重なるように配置され、
　前記アンテナパターンの一部が、前記非表示領域の内側寄りの部分と重なるように配置されている、
ことを特徴とする請求項５に記載の表示装置。
　前記表示装置は、平面視長方形の外形を有し、
　前記非表示領域は、前記長方形の外形の短辺側が他の部分と比較して幅広の状態となり、
　前記金属フレームが、前記長方形の外形の短辺側において、前記非表示領域の外側寄りの部分と重なるように配置され、
　前記アンテナパターンの一部が、前記長方形の外形の短辺側において、前記非表示領域の内側寄りの部分と重なるように配置されている、
ことを特徴とする請求項６に記載の表示装置。
　前記透明基材の裏側には、前記非表示領域と重なるように加飾層が設けられている、
ことを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
　前記センサ電極は、前記表示領域と重なるように前記透明樹脂層の表側に設けられた第１のセンサ電極と、前記表示領域と重なるように前記透明樹脂層の裏側に設けられた第２のセンサ電極と、を含む、
ことを特徴とする請求項１に記載の表示装置。