WO2018142953A1 - モジュール用コネクタ - Google Patents

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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/46Bases; Cases
    • H01R13/52Dustproof, splashproof, drip-proof, waterproof, or flameproof cases

Abstract

ホットメルトに熱負荷をかけず、かつ、ケーブルの材質を選ぶことなく、コネクタ本体とケーブル、及び、コネクタ内の導電部の防水・防塵できるモジュール用コネクタを提供する。モジュール用コネクタ100は、コンタクト部111a、及び、信号線接続部111bを有する複数のコンタクト端子111と、複数のコンタクト端子111のそれぞれを絶縁して固定するインシュレータ112と、インシュレータ112の後端側に配置された複数のコンタクト端子111の信号線接続部111b、及び、多芯ケーブル10の複数の信号線11の導線12及び外被を接着防水して配置されるホットメルト121と、樹脂材料で予め成形され、ホットメルト121の周囲を覆い、インシュレータ112と超音波溶着により固定される保護ケース122とを備える。

Description

モジュール用コネクタ
 本発明は、モジュールとケーブルとを電気的に接続するモジュール用コネクタに関し、さらに詳しく言えば、ケーブルとコネクタ部との防水・防塵性を高めたモジュール用コネクタに関する。
 近年、車載カメラは、バックモニタ等の車両周辺を監視して運転者の視界を支援するための視覚補助用だけでなく、自動ブレーキ、車線キープ等の先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver Assistance System)等に採用される画像認識用、あるいは、ナイトビジョン等の赤外線カメラ等を使用した暗視用等としても使用されている。
 このような車載カメラは、車両の外部に設置されるため、筐体の内部に水や塵が侵入するのを防ぐため、防水・防塵性能を確保する必要がある。同様に、車載カメラに接続されるためのモジュール用コネクタにも防水・防塵性能が要求される。
特許第5573928号 特開2013-225423号公報 特許第5179524号
特許文献1には、カメラモジュール機器等のモジュール機器の電気的接続に使用されるケーブルコネクタであって、コンタクト端子の圧着部からケーブルの被覆部までをホットメルト成形体に埋設してコネクタとケーブルの防水性能を確保するコネクタが記載されている。
 また、特許文献2には、車載用の温度センサ等の防水型電子部品であって、ケース部材と本体部材の間に設けられた空隙部にホットメルト樹脂が充填され、ホットメルト樹脂が収縮しても防水性が維持できる防水型電子部品が記載されている。
 また、特許文献3には、一体成形加工時に樹脂が電気的接続部まで流れ込むのを防止するためのストッパーが設けられ、周囲を一体成形用の合成樹脂であるブッシュ(オーバーモールド)で覆い防水性能を確保するケーブルコネクタが記載されている。
 しかしながら、特許文献1、2に記載のようにホットメルトを使用した場合には、ホットメルト接着材は、接着性能を向上させた接着樹脂の特性上柔らかいため、露出させた場合負荷をかけると変形し、変形により生じた隙間により防水性能を確保できない可能性がある。このため、ホットメルト接着剤を使用した場合には、強度を備えた樹脂部品で周囲を覆う必要がある。また、ホットメルト接着材は、使用するケーブルの材質によっては接着されず、防水性能を確保できない可能性もある。
 一方、特許文献3に記載のようにオーバーモールドによる防水では上述と同様に、使用するケーブルの材質によっては接着されず、防水性能を確保できない可能性がある。また、オーバーモールド樹脂は、膨張係数が異なるため金属との接着に適さないためコネクタ本体とケーブルの防水はできるが、コネクタ内の導電部の防水には適していない。
 また、ホットメルト成形の周囲をオーバーモールド成形で覆う場合には、成形時に高温で溶融したオーバーモールド樹脂がホットメルトの周囲を流動するため、熱による負荷によりホットメルトが溶融するおそれがある。
 従って、本発明の目的は、コネクタ本体とケーブル、及び、コネクタ内の導電部の防水・防塵性能がホットメルトに熱負荷をかけることなく容易な製造方法により達成でき、更にケーブルの材質を選ぶことなく容易に防水・防塵性能が達成できるモジュール用コネクタを提供することである。
 上記課題を解決するために、本発明のモジュール用コネクタは、少なくとも1つの導線を外被で覆うケーブルとモジュール基板をモジュール内部で電気的に接続するモジュール用コネクタであって、コンタクト部、及び、上記ケーブルの上記少なくとも1つの導線と接続される信号線接続部を有する少なくとも1つのコンタクト端子と、絶縁材料で形成され、上記少なくとも1つのコンタクト端子のそれぞれを絶縁して固定するインシュレータと、上記インシュレータの上記ケーブル側に配置された、上記少なくとも1つのコンタクト端子の上記信号線接続部、及び、上記ケーブルの上記少なくとも1つの導線及び上記外被を接着防水して配置されるホットメルトと、樹脂材料で予め成形され、上記ホットメルトの周囲を覆い、上記インシュレータと超音波溶着により固定される保護ケースとを備えることを特徴とする。
 また、上記ケーブルは、複数の信号線を含む多芯ケーブルであって、上記多芯ケーブルは、それぞれ上記導線が被覆で覆われた複数の信号線の周囲を編組線、及び、外被で覆う構造を有し、上記ホットメルトは、上記多芯ケーブルの上記導線、上記被覆、上記編組線、及び、上記外被の全てを接着防水するものとしてもよい。
 また、上記ケーブルは、同軸ケーブルであって、上記同軸ケーブルは、1つの導線が絶縁材を介してその周囲を編組線、及び、外被で覆う構造を有し、上記ホットメルトは、上記同軸ケーブルの上記1つの導線、上記絶縁材、上記編組線、及び、上記外被の全てを接着防水するものとしてもよい。
 また、上記インシュレータの上記ケーブル側に、上記ホットメルトの抜け止め用のアンカー部が設けられるものとしてもよい。
 上記課題を解決するために、本発明のモジュール用コネクタは、少なくとも1つの導線を外被で覆うケーブルとモジュール基板をモジュール内部で電気的に接続するモジュール用コネクタであって、コンタクト部、及び、上記ケーブルの上記少なくとも1つの導線と接続される信号線接続部を有する少なくとも1つのコンタクト端子と、絶縁材料で形成され、上記少なくとも1つのコンタクト端子のそれぞれを絶縁して固定するインシュレータと、上記インシュレータの上記ケーブル側に配置された、上記少なくとも1つのコンタクト端子の上記信号線接続部、及び、上記ケーブルの上記少なくとも1つの導線を接着防水して配置されるホットメルトと、上記ホットメルトの後端側に、上記外被の周囲にその弾性力により固定され、その弾性力により上記外被との防水・防塵性能を有するブッシュと、樹脂材料で予め成形され、上記ホットメルト及び上記ブッシュの周囲を覆い、上記インシュレータと超音波溶着により全周が固定される保護ケースとを備えることを特徴とする。
 本発明のモジュール用コネクタによれば、コネクタ本体とケーブル、及び、コネクタ内の導電部の防水・防塵性能がホットメルトに熱負荷をかけることなく、容易な製造方法で達成できる。更にケーブルの材質を選ぶことなく、容易に防水・防塵性能が達成できる。
本発明の第1の実施形態のモジュール用コネクタを先端側から見た斜視図である。 図1に示すモジュール用コネクタを後端側から見た斜視図である。 図1に示すモジュール用コネクタのホットメルト及び保護ケースを取り外した状態を示す斜視図である。 図1に示すモジュール用コネクタの保護ケースを取り外した状態を示す斜視図である。 図1に示すモジュール用コネクタの保護ケースを示す斜視図である。 図2に示すVI-VI線に沿った断面図である。 図1に示すモジュール用コネクタを車載カメラモジュールに取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態のモジュール用コネクタの保護ケースを取り外した状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態のモジュール用コネクタの図2に示すIX-IX線に沿った断面図である。
 以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明するが、本発明はこれに限定されない。
 尚、以下の説明における上下方向の概念は、添付の図面における上下に対応しており、各部材の相対的な位置関係を示すものであって、絶対的な位置関係を示すものではない。また、以下の説明において、便宜的にコネクタの挿入方向を「先端」と示し、コネクタの挿入方向の逆方向を「後端」と示し、左右方向とは、コネクタの挿入方向に対し直交する方向を「左右」を示すこととするが、絶対的な位置関係を示すものではない。
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。図1、及び、図2において、本発明の第1の実施形態のモジュール用コネクタ100は、例えば、後述する図7に示す車載カメラモジュール1000等のモジュールと、多芯ケーブル10等のケーブルとの電気的接続に使用されるモジュール用コネクタのプラグ側である。
 車載カメラモジュール1000は、車両の外部に設置されるため、防水・防塵性能が要求される。従って、これに接続されるモジュール用コネクタ100も、同様に、防水・防塵性能が要求される。モジュール用コネクタ100は、車載カメラモジュール1000の内部のモジュール基板に実装された図示を省略するモジュール用コネクタのソケット側と接続される。なお、以下の説明では説明の都合上、プラグ側コネクタをコネクタと称し、ソケット側コネクタをソケットと称する。
 後述する図3及び図4を併せて参照して、モジュール用コネクタ100は、多芯ケーブル10に含まれる複数の信号線11の導線12のそれぞれに接続される複数のコンタクト端子111と、複数のコンタクト端子111のそれぞれを圧入等により絶縁して固定するインシュレータ112と、インシュレータ112の先端側に配置されるOリング113と、複数のコンタクト端子111が固定されたインシュレータ112の後端側に形成されるホットメルト121と、ホットメルト121の形成後にインシュレータ112の後端側にホットメルト121の周囲を覆うように固定される保護ケース122とを備える。
 なお、ここでは、ケーブルとして、それぞれ導線12が被覆で覆われた4本の信号線1 1の周囲を編込線、及び、外被で覆う構造を有する多芯ケーブル10を使用したが、これには限定されず、他の本数を有する多芯ケーブル、又は、1本の導線が絶縁材を介して編込線、及び、外被で覆われた同軸ケーブル等を使用しても構わない。
 コンタクト端子111には、主に、車載カメラモジュール1000側に接続されるコンタクト部111aと、多芯ケーブル10側に接続される信号線接続部111bとが形成される。なお、コンタクト端子111は、ここでは銅製の薄板材に金メッキ処理したものを使用しているが、これには限定されず導電性部品であればよい。
この実施形態において、コンタクト部111aの形状は、ここでは平型形状に形成され、インシュレータ112に圧入により固定されるものとしたが、これには限定されない。但し、コンタクト部111aの形状を平型とし、インシュレータ112に圧入した場合には、ホットメルト121の形成時に、インシュレータ112の先端側にホットメルト12 1が流れ込むことを防ぐことができる。
 信号線接続部111bの形状は、ここでは、多芯ケーブル10の複数の信号線11の先端の被覆を剥がした導線12を圧着して固定する形状に形成するものとしたが、これには限定されず、はんだ付け等他の方法で固定する形状としても構わない。
 インシュレータ112は、絶縁性を有する例えばPBT、ナイロン系樹脂等の樹脂材料からなり、略円板形状に形成される。インシュレータ112には、主に、略円板形状のフランジ部112aと、フランジ部112aの先端側に突出する挿入部112bとが形成される。なお、インシュレータ112は、フランジ部112aを含む部分と、挿入部112bを含む部分とを別の部材としてもよい。
 フランジ部112aの外周の互いに対向する側面には、タブ形状に突出した2つの突出部であるねじ止め部112cが互いに離反する方向に向かって設けられている。2つのねじ止め部112cの中央には、それぞれねじ挿入孔112dが形成されている。なお、ねじ止め部112cの形状、及び、数は、上述の例に限定されない。
 フランジ部112aの先端側には、後述するOリング113を収納するための環状溝1 12eが設けられている。この実施形態において、環状溝112eは、挿入部112bを中心として同軸的に形成されている。
 挿入部112bは、左右方向に延在する平板形状を有し、その上下面、及び、左右面には複数のコンタクト端子111のコンタクト部111aが配置されている。コネクタ嵌合時には、挿入部112bが図示を省略するソケットに挿入され、コンタクト部111aが図示を省略するソケットコンタクト端子に接触される。この実施形態において、挿入部1 12bは、左右に延在する平板状に形成されているが、例えば棒状であってもよいし、その数も1つのフランジ部112aに対して複数設けられていてもよく、挿入部112bの形状は、仕様に応じて任意に変更可能である。
 図3を参照して、インシュレータ112の後端側には、後述するホットメルト121の抜け止め用のアンカー部112fが設けられている。アンカー部112fは、コンタクト端子111の信号線接続部111bを囲むようにスリーブ状に突出して形成され、その外周にはホットメルト121の一部が入り込むための環状溝が複数形成されている。インシュレータ112にアンカー部112fを設けることにより、ホットメルト121の抜け止めとなるのと共に、ホットメルト121との接着面積が広がり、接着性能が向上する。
 インシュレータ112の後端側にはさらに、後述する保護ケース122を位置決めするための2つの係合片122cが係合される2つの係合凹部112gが設けられている。この実施形態において、2つの係合凹部112gは、インシュレータ112の後端側の一部を板厚方向に一段低く凹ませ、外周に沿って円弧状に形成された凹部であり、2つの係合凹部112gは、インシュレータ112のアンカー部112fを挟んで上下対称に設けられている。
Oリング113は、例えばゴム材料等で成形され、インシュレータ112の先端側に設けられた環状溝112eに配置される。Oリング113は、インシュレータ112と後述するコネクタ側ケース1010との間に挟まれて、コネクタ嵌合部への水や塵の浸入を封止する。
 ホットメルト121は、ここでは、例えばポリエステル系樹脂接着剤等を使用し、ホットメルト成型により形成される。ホットメルト121は、複数のコンタクト端子111がインシュレータ112に圧入等により固定された後、インシュレータ112の後端側に形成される。ホットメルト121は、インシュレータ112の後端側に配置された複数のコンタクト端子111の信号線接続部111b、及び、多芯ケーブル10の全ての構成要素、すなわち、複数の信号線11の導線12と被覆、及び、編込線、及び、外被を接着防水して配置される。
 また、ホットメルト121は、コネクタの後端側、すなわち多芯ケーブル10側からコネクタ嵌合部に水や塵が浸入するのを防ぐ必要があるため、多芯ケーブル10の外被との親和性の良いものを使用する必要がある。例えば、ポリエステル系樹脂のホットメルトは、オレフィン系の外被を有するケーブルとの親和性が低い。本実施形態では、ポリエステル系樹脂をホットメルト成形により形成したホットメルト121と、ウレタン系の外被を有する多芯ケーブル10を使用しているため親和性が確保されている。しかし、オレフィン系の外被など、ポリエステル系樹脂のホットメルトと親和性の低い外被を有するケーブルを使用する場合には、ホットメルト121として、上述の例に限定されず、ポリアミド系、または、オレフィン系のホットメルト、または、その他の接着剤、樹脂成形等の材料を使用するものとしてもよい。
 保護ケース122は、絶縁性及び強度を有する、例えばPBT、ナイロン系樹脂等の樹脂材料で形成される。図5に示すように、保護ケース122の形状は、内部にホットメルト121が収納される中空部122bを有し、フランジ部112aに対向する先端側から後端側に向かうにつれてその外径が漸次小さくなる略円錐形状に形成されている。保護ケース122の後端側には、多芯ケーブル10が貫通される貫通孔122aが挿入方向の軸線上の中心部に設けられている。
 保護ケース122の先端側には、フランジ部112aに対して保護ケース122の位置合わせするための2つの係合片122cが設けられている。係合片122cは、保護ケース122の開口部の外周に沿って延在する円弧状の凸部からなり、この実施形態では、中空部122bを挟んで上下一対に対称的に配置されている。なお、この実施形態において、2つの係合片122cおよび係合凹部112gは、円弧状の凹部および凸部を相互に係合することにより、相対的な取付位置の位置決めを可能としているが、取付位置の位置決めが行えれば、これ以外の態様であってもよい。
 保護ケース122は、ホットメルト121が形成された後、ホットメルト121の周囲を覆うように、インシュレータ112の後端側に取り付けられ、インシュレータ112との当接面が超音波溶着により固定される。超音波溶着は、伝達された振動エネルギーによって樹脂パーツ同士を摩擦することにより、境界面において強力な摩擦熱を発生させ、樹脂を溶融させることで溶着を行う方法である。
 なお、保護ケース122の材質として、ここでは、例えばPBTを使用したが、これ以外の絶縁性及び強度を有するエンジニアプラスチック等の樹脂を使用してもよい。但し、超音波溶着では、同じ材質の樹脂同士でないと、接着力が弱くなるため、インシュレータ 112と同じ材質を使用することが望ましい。なお、ホットメルト121と多芯ケーブル10の外被との親和性が高い本実施形態では、上述の超音波溶着を全周に行う必要はなく、一部のみ行うものとしてもよい。
次に、モジュール用コネクタ100の製造方法を説明する。図3に示すように、モジュール用コネクタ100では、まず、多芯ケーブル10に含まれる複数の信号線11の被覆を剥した導線12に、圧着等により複数のコンタクト端子1 11の信号線接続部111bが電気的に接続される。次に、複数のコンタクト端子111のコンタクト部111aがインシュレータ112の後端側から挿入され、複数のコンタクト端子111のそれぞれがインシュレータ112に絶縁して圧入等により固定される。
 図4は、図1に示すモジュール用コネクタ100の保護ケース122を取り外した状態を示す斜視図である。図4に示すように、インシュレータ112の後端側に配置された、複数のコンタクト端子111の信号線接続部111b、及び、多芯ケーブル10の複数の信号線11の導線12を含む全ての構成要素を接着防水するように、ホットメルト121がホットメルト成形等により形成される。その際、ホットメルト121は、インシュレータ112のアンカー部112fの内側の空間や外周の環状溝に溶融樹脂が入り込んで硬化することにより接着面積が広がり、硬化後にインシュレータ112から抜け落ちることなく、確実に固定される。
 ホットメルト121は、接着性能を向上させた接着樹脂であり、保護ケース122等の樹脂材料と異なり、金属との接着が可能なため、コネクタ内の導電部分の防水・防塵に適している。しかしながら、ホットメルト121は、接着性能を向上させた接着樹脂の特性上、柔らかいため、露出させた状態で負荷をかけると変形し、変形により隙間が生じた場合、防水性能を確保できない。
 図5に示す保護ケース122は、上述のように、ホットメルト121が強度を有さないため、ホットメルト121の周囲を覆うために設けられる。保護ケース122は、ホットメルト121の周囲をオーバーモールド成形で覆うことも可能であるが、この場合には、成形時に高温で溶融した樹脂がホットメルト121の周囲を流動するため、ホットメルト 121が溶融し、防水性能が低下してしまうおそれがある。また、オーバーモールド成形では、成形バリが発生するおそれもある。
 このため、本発明では、保護ケース122は、予め、PBT、ナイロン系樹脂等の樹脂材料により成形しておき、それをインシュレータ112の後端側からホットメルト121の周囲を覆うように配置し、インシュレータ112と超音波溶着により固定するものとしている。超音波融着は、オーバーモールド成形と比較して、短時間で行えるため、工数の削減が達成できる。
 図6に示すように、本発明のモジュール用コネクタ100は、インシュレータ112の後端側の導電部分の周囲には、ホットメルト121が配置され、強度を有さないホットメルト121の周囲には、PBT、ナイロン系樹脂等の強度を有する樹脂材料で形成された保護ケース122が配置される。これにより、コネクタ本体とケーブルの防水・防塵性能、及び、コネクタ内の導電部分の防水・防塵性能の両方が容易な製造方法により達成できる。
 図7に示すように、車載カメラモジュール1000は、主に、コネクタ側ケース101 0と、カメラ側ケース1020とを備える。コネクタ側ケース1010及びカメラ側ケース1020は、例えば、アルミダイキャスト等の金属、あるいは樹脂等の成形品で形成される。カメラ側ケース1020の内部には、図示を省略するカメラモジュールが搭載され、更に、カメラモジュールと接続され、更にソケットが実装される実装基板が固定される。
 コネクタ側ケース1010には、多芯ケーブル10側の中央部に円形の開口部が設けられ、モジュール用コネクタ100は、この開口部に挿入され、ソケットに電気的に接続される。モジュール用コネクタ100は、車載カメラモジュール1000に2本のコネクタ固定用ねじ1011で固定される。なお、コネクタ固定用ねじ1011の本数は、モジュール用コネクタ100の形状、車載カメラモジュール1000の形状等に合わせて適宜変更できる。また、モジュール用コネクタ100と車載カメラモジュール1000の取付誤差は、鉛直方向については、コンタクト端子111と、図示を省略するソケットコンタクト端子のストロークにより、水平方向については、インシュレータ112に設けられたねじ挿入孔112dの径をコネクタ固定用ねじ1011の径より大きくすることにより、吸収される。
 以上のように、本発明の第1の実施形態のモジュール用コネクタ100によれば、ホットメルト121の周囲を覆うように、保護ケース122を配置し、超音波溶着によりインシュレータ112に取り付けることにより、ホットメルト121に熱負荷をかけることなく、及び、オーバーモールド成形の工数を削減しつつ、さらに、オーバーモールド成形時に懸念される成形バリを改善しつつ、コネクタ本体とケーブル、及び、コネクタ内の導電部の防水・防塵性能が達成できる。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図8において、本発明の第2の実施形態のモジュール用コネクタ200は、本発明の第 1の実施形態のモジュール用コネクタ100と比較して、多芯ケーブル10の外被の周囲であって、ホットメルト221の後端側に取り付けられたブッシュ223を更に備え、保護ケース222がホットメルト221とブッシュ223を同時に覆うことが異なり、その他の構成は同じである。
 ブッシュ223は、弾性を有するゴム材料で形成され、ブッシュ223の形状は、多芯ケーブル10の周囲に配置された外被の径より若干小さい内径を有する円環形状に形成される。
 この実施形態において、ブッシュ223の外周には、少なくとも1つの環状凸部223 aが軸線方向に沿って所定の間隔をもって平行に形成されている。このため、ブッシュ2 23がその弾性力により多芯ケーブル10に取り付けられると、ブッシュ223が弾性変形することにより、多芯ケーブル10とブッシュ223が密着して防水・防塵性能が達成できる。同様に、少なくとも1つの環状凸部223aが保護ケース222の内周面にも密着することにより、防水・防塵性が保たれる。
 なお、ブッシュ223の内周に波形の凹凸や円環形状の突起を設けてもよく、これによっても多芯ケーブル10とブッシュ223との間の更なる防水・防塵性能が達成できる。
 図9に示すように、ブッシュ223は、ホットメルト221が配置された後、多芯ケーブル10の外被の周囲に、ホットメルト221の後端側に接触するように取り付けられ、この後、保護ケース222がホットメルト221とブッシュ223を同時に覆うように取り付けられ、インシュレータ112に超音波溶着により固定される。上述のように、ホットメルト221は、多芯ケーブル10の外被の材質によっては、接着されず防水・防塵性能を確保できない可能性があるが、ブッシュ223を設けることにより、多芯ケーブル1 0の外被の材質を選ばず、防水・防塵性能が達成できる。なお、本実施形態では、インシュレータ112と保護ケース222を固定する超音波溶着は全周にわたり行う必要がある。これは、ホットメルト221と多芯ケーブル10の外被の親和性が低い場合には、インシュレータ112と保護ケース222の隙間から浸透した水分がコネクタ内の導電部まで浸透する可能性があるからである。
 以上のように、本発明の第2の実施形態のモジュール用コネクタ200によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるのと共に、多芯ケーブル10の外被の周囲であって、ホットメルト221の後端側に取り付けられたブッシュ223を更に備え、保護ケース2 22がホットメルト221とブッシュ223を同時に覆うことにより、多芯ケーブル10の材質を選ぶことなく、容易に防水・防塵性能が達成できる。
 なお、以上の説明では、車載カメラモジュール1000を例にとリ、本発明のモジュール用コネクタ100、200を説明したが、これには限定されず、防水・防塵性能を必要とする他のモジュールに使用されるモジュール用コネクタにも、本発明は適用可能である。
 以上のように、本発明のモジュール用コネクタによれば、ホットメルトに熱負荷をかけることなく、及び、オーバーモールド成形の工数を削減することができる。また、オーバーモールド成形時に懸念される成形バリを改善することができる。さらに、材質を選ぶことなく、コネクタ本体とケーブル、及び、コネクタ内の導電部の防水・防塵できる。
10 多芯ケーブル
11 信号線
12 導線
100 モジュール用コネクタ
111 コンタクト端子
111a コンタクト部
111b 信号線接続部
112 インシュレータ
112a フランジ部
112b 挿入部
112c ねじ止め部
112d ねじ挿入孔
112e 環状溝
112f アンカー部
112g 係合凹部
113 Oリング
121、221 ホットメルト
122、222 保護ケース
122a 貫通孔
122b 中空部
122c 係合片
223 ブッシュ
223a 環状凸部
1000 車載カメラモジュール
1010 コネクタ側ケース
1011 コネクタ固定用ねじ
1020 カメラ側ケース

 

Claims (5)

  1.  少なくとも1つの導線を外被で覆うケーブルとモジュール基板をモジュール内部で電気的に接続するモジュール用コネクタであって、
     コンタクト部、及び、前記ケーブルの前記少なくとも1つの導線と接続される信号線接続部を有する少なくとも1つのコンタクト端子と、
     絶縁材料で形成され、前記少なくとも1つのコンタクト端子のそれぞれを絶縁して固定するインシュレータと、
     前記インシュレータの前記ケーブル側に配置された、前記少なくとも1つのコンタクト端子の前記信号線接続部、及び、前記ケーブルの前記少なくとも1つの導線及び前記外被を接着防水して配置されるホットメルトと、
     樹脂材料で予め成形され、前記ホットメルトの周囲を覆い、前記インシュレータと超音波溶着により固定される保護ケースと
    を備えることを特徴とするモジュール用コネクタ。
  2.  前記ケーブルは、複数の信号線を含む多芯ケーブルであって、前記多芯ケーブルは、それぞれ前記導線が被覆で覆われた前記複数の信号線の周囲を編組線、及び、外被で覆う構造を有し、
     前記ホットメルトは、前記多芯ケーブルの前記導線、前記被覆、前記編組線、及び、前記外被の全てを接着防水することを特徴とする請求項1に記載のモジュール用コネクタ。
  3.  前記ケーブルは、同軸ケーブルであって、前記同軸ケーブルは、1つの導線が絶縁材を介してその周囲を編組線、及び、外被で覆う構造を有し、
     前記ホットメルトは、前記同軸ケーブルの前記1つの導線、前記絶縁材、前記編組線、及び、前記外被の全てを接着防水することを特徴とする請求項1に記載のモジュール用コネクタ。
  4.  前記インシュレータの前記ケーブル側に、前記ホットメルトの抜け止め用のアンカー部が設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のモジュール用コネクタ。
  5.  少なくとも1つの導線を外被で覆うケーブルとモジュール基板をモジュール内部で電気的に接続するモジュール用コネクタであって、
     コンタクト部、及び、前記ケーブルの前記少なくとも1つの導線と接続される信号線接続部を有する少なくとも1つのコンタクト端子と、
     絶縁材料で形成され、前記少なくとも1つのコンタクト端子のそれぞれを絶縁して固定するインシュレータと、
     前記インシュレータの前記ケーブル側に配置された、前記少なくとも1つのコンタクト端子の前記信号線接続部、及び、前記ケーブルの前記少なくとも1つの導線を接着防水して配置されるホットメルトと、
     前記ホットメルトの後端側に、前記外被の周囲に弾性力により固定され、その弾性力により前記外被との防水・防塵性能を有するブッシュと、
     樹脂材料で予め成形され、前記ホットメルト及び前記ブッシュの周囲を覆い、前記インシュレータと超音波溶着により全周が固定される保護ケースと
    を備えることを特徴とするモジュール用コネクタ。

     
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