WO2018110660A1 - 粒子状物質検出装置 - Google Patents

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Abstract

粒子状物質の量に応じた信号を出力するセンサ部(1)と、粒子状物質の粒子数(N)を検出するセンサ制御部(4)を備える。上記センサ制御部は、一対の電極(21)、(22)に第1電圧を印加して粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部(41)と、上記第1電圧における上記センサ出力が閾値に到達した状態で、上記第1電圧と異なる第2電圧に変更した後に、上記一対の電極間の抵抗値(R)を検出し、上記抵抗値から推定される粒子状物質の平均粒径(D)と、上記センサ出力から推定される粒子状物質の質量(M)を用いて、上記粒子数を算出する粒子数算出部(42)を有する。

Description

粒子状物質検出装置 関連出願の相互参照
 本出願は、2016年12月15日に出願された特許出願番号2016-243417号と、2017年12月13日に出願された特許出願番号2017-238902号に基づくもので、その特許出願のすべての内容が、参照により本明細書に組み入れられる。
 本開示は、内燃機関から排出される粒子状物質の粒子数を検出するための粒子状物質検出装置に関する。
 自動車排ガス中に含まれる粒子状物質(すなわち、Particulate Matter;以下、適宜PMと称する)は、導電性のSoot(すなわち、煤)を主成分とし、未燃の燃料やエンジンオイルに由来するSOF(すなわち、Soluble Organic Fraction;可溶性有機成分)を含む混合物である。粒子状物質検出装置は、例えば、電気抵抗式のセンサ素子を備え、絶縁性基体の表面に設けた検出電極部に電圧を印加して静電場を形成し、粒子状物質が捕集されることによる検出電極部の抵抗値変化を検出する。
 近年、排出規制がより厳しくなっており、粒子状物質検出装置の検出精度を高めることが重要となっている。一般に、粒子状物質検出装置では、センサ素子の出力から、粒子状物質の排出量を推定しており、さらに、排出される粒子状物質を粒子数で規制することが検討されている。例えば、特許文献1には、複数の電気抵抗式のPM検出部を配置し、各PM検出部に付着する粒子状物質が異なる粒子径分布となるように設定したセンサ制御装置が開示されている。この装置では、PM検出部ごとにPM1個当たりの平均粒子質量を設定し、各PM検出部のセンサ出力から検出したPM質量と設定した平均粒子質量を用いて、PM粒子数を算出している。
特開2012-52811号公報
 特許文献1の装置では、各PM検出部への印加電圧を調整し、印加電圧が高いほど付着する粒子状物質の粒径範囲が拡がることを利用して、平均粒子質量を設定し、所望の粒径範囲のPM粒子数を算出可能としている。ところで、排ガスと共に排出される粒子状物質の状態は、エンジン運転条件により大きく変化する。そのため、例えば、各PM検出部に堆積する粒子状物質の粒子径と、設定した粒子径との間にずれが生じると、それにより算出されるPM粒子数の検出精度も低下する問題がある。また、複数のPM検出部を用いているため、装置構成が複雑となり、大型化やコスト増をまねきやすい、といった課題が見出された。
 本開示の目的は、エンジン運転条件による粒子状物質の粒子径の変化を反映させて粒子数の算出を行うことで、粒子状物質の検出精度を向上させた粒子状物質検出装置を提供しようとするものである。
 本開示の一態様は、
 被測定ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
 被測定ガスに晒される基体の表面に互いに離間する一対の電極を配置した検出部を有して、上記検出部に静電捕集される粒子状物質の量に応じた信号を出力するセンサ部と、
 上記センサ部から送信されるセンサ出力に基づいて、上記検出部に静電捕集された粒子状物質の粒子数を検出するセンサ制御部と、を備えており、
 上記センサ制御部は、
 上記検出部の上記一対の電極間へ第1電圧を印加して、上記検出部に粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部と、
 上記第1電圧における上記センサ出力が閾値に到達した状態で、上記一対の電極間への印加電圧を上記第1電圧と異なる第2電圧に変更した後に、上記一対の電極間の抵抗値を検出し、上記抵抗値から推定される粒子状物質の平均粒径と、上記センサ出力から推定される粒子状物質の質量を用いて、上記粒子数を算出する粒子数算出部と、を有する、粒子状物質検出装置にある。
 本開示の他の態様は、被測定ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
 被測定ガスに晒される基体の表面に互いに離間する一対の電極を配置した検出部を有して、上記検出部に静電捕集される粒子状物質の量に応じた信号を出力するセンサ部と、
 上記センサ部から送信されるセンサ出力に基づいて、上記検出部に静電捕集された粒子状物質の粒子数を検出するセンサ制御部と、を備えており、
 上記センサ制御部は、
 上記検出部の上記一対の電極間へ第1電圧を印加して、上記検出部に粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部と、
 上記第1電圧における上記センサ出力が閾値に到達した状態で、上記一対の電極間への印加電圧を上記第1電圧と異なる第2電圧に変更した後に、大きさが異なる複数の電圧における上記一対の電極間の抵抗値を検出し、上記抵抗値から推定される粒子状物質の平均粒径と、上記センサ出力から推定される粒子状物質の質量を用いて、上記粒子数を算出する粒子数算出部と、を有する、粒子状物質検出装置にある。
 本開示のさらに他の態様は、被測定ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
 被測定ガスに晒される基体の表面に互いに離間する一対の電極を配置した検出部を有して、上記検出部に静電捕集される粒子状物質の量に応じた信号を出力するセンサ部と、
 上記センサ部から送信されるセンサ出力に基づいて、上記検出部に静電捕集された粒子状物質の粒子数を検出するセンサ制御部と、を備えており、
 上記センサ制御部は、
 上記検出部の上記一対の電極間へ第1電圧を印加して、上記検出部に粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部と、
 上記第1電圧における上記センサ出力が閾値に到達した状態で、上記一対の電極間への印加電圧を上記第1電圧と異なる第2電圧に変更した後に、大きさが異なる複数の電圧における上記一対の電極間の抵抗値を検出し、上記複数の電圧と上記抵抗値との関係における傾きから推定される粒子状物質の平均粒径と、上記センサ出力から推定される粒子状物質の質量を用いて、上記粒子数を算出する粒子数算出部と、を有する、粒子状物質検出装置にある。
 本開示のさらに他の態様は、被測定ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
 被測定ガスに晒される基体の表面に互いに離間する一対の電極を配置した検出部を有して、上記検出部に静電捕集される粒子状物質の量に応じた信号を出力するセンサ部と、
 上記センサ部から送信されるセンサ出力に基づいて、上記検出部に静電捕集された粒子状物質の粒子数を検出するセンサ制御部と、を備えており、
 上記センサ制御部は、
 上記検出部の上記一対の電極間へ第1電流を印加して、上記検出部に粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部と、
 上記第1電流における上記センサ出力が閾値に到達した状態で、上記一対の電極間への印加電流を上記第1電流と異なる第2電流に変更した後に、上記一対の電極間の抵抗値を検出し、上記抵抗値から推定される粒子状物質の平均粒径と、上記センサ出力から推定される粒子状物質の質量を用いて、上記粒子数を算出する粒子数算出部と、を有する、粒子状物質検出装置にある。
 上記一態様における上記粒子状物質検出装置において、センサ制御部は、捕集制御部を作動させて粒子状物質の静電捕集を開始する。センサ出力が閾値に到達したら、電圧制御部を作動させて捕集のための第1電圧から第2電圧に変更して、捕集状態を変化させた後に、一対の電極間の抵抗値を検出する。このとき、一対の電極間の抵抗値と粒子状物質の平均粒径との間には相関があり、平均粒径が大きいほど検出される抵抗値が高くなることが判明している。この関係を利用して、検出した抵抗値から、粒子状物質の平均粒径を推定することができる。さらに、センサ出力から推定される粒子状物質の質量を用いて、粒子数算出部において粒子数を算出することができる。
 上記他の態様のように、第1電圧と異なる第2電圧に変更した後に、複数の電圧において、各電圧における抵抗値を検出することもできる。その場合には、複数の電圧における抵抗値を用いて粒子状物質の平均粒径を推定することができる。あるいは、上記さらに他の態様のように、複数の電圧と抵抗値との関係における傾きを利用して、粒子状物質の平均粒径を推定することもできる。または、上記さらに他の態様のように、第1電圧及び第2電圧に代えて、一対の電極間へ第1電流及び第2電流を印加するようにしても、粒子状物質の平均粒径を推定することができる。
 以上のごとく、上記態様によれば、エンジン運転条件による粒子状物質の粒子径の変化を反映させて粒子数の算出を行うことができ、粒子状物質の検出精度を向上させた粒子状物質検出装置を提供することができる。
 本開示についての上記目的及びその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図1は、実施形態1における、粒子状物質検出装置を構成する粒子状物質検出センサの一例を示す要部拡大図であり、 図2は、実施形態1における、粒子状物質検出センサのセンサ素子の構成例を示す全体斜視図であり、 図3は、実施形態1における、粒子状物質検出装置を備える内燃機関の排ガス浄化装置の全体構成を示す概略構成図であり、 図4は、実施形態1における、粒子状物質検出センサのセンサ出力特性の一例を示す図であり、 図5は、実施形態1における、粒子状物質検出センサの他の例を示す要部拡大図であり、 図6は、実施形態1における、粒子状物質検出センサのセンサ素子の他の構成例を示す全体斜視図であり、 図7は、実施形態1における、粒子状物質検出装置のセンサ制御部で実行される粒子状物質検出処理のフローチャート図であり、 図8は、実施形態1における、センサ素子の検出部への印加電圧と検出時間との関係を示す図であり、 図9は、実施形態1における、センサ素子の検出部への印加電圧と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図10は、実施形態1における、センサ素子の検出部への印加電圧と電極間抵抗との関係を調べるために用いたモデル排ガス浄化装置の全体概略構成図であり、 図11は、実施形態1における、センサ素子の検出部に捕集される粒子状物質の平均粒径と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図12は、実施形態1における、センサ素子の検出部への印加電圧と、粒子状物質の平均粒径と電極間抵抗の関係を示す直線の傾きとの関係を示す図であり、 図13は、実施形態1における、捕集される粒子状物質の平均粒径の逆数と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図14は、実施形態1における、粒子状物質の平均粒径の大小と印加電圧の高低による電極間抵抗の変化を説明するための模式的な図であり、 図15は、実施形態1における、推定された粒子状物質の粒子数と、実測された粒子状物質の粒子数との関係を示す図であり、 図16は、実施形態2における、粒子状物質検出装置のセンサ制御部で実行される粒子状物質検出処理のフローチャート図であり、 図17は、実施形態2における、検出用電圧が1つである条件で推定された粒子状物質の粒子数と、実測された粒子状物質の粒子数との関係の一例を示す図であり、 図18は、実施形態2における、検出用電圧が複数である条件で推定された粒子状物質の粒子数と、実測された粒子状物質の粒子数との関係の一例を示す図であり、 図19は、実施形態3における、粒子状物質検出装置のセンサ制御部で実行される粒子状物質検出処理のフローチャート図であり、 図20は、実施形態3における、センサ素子の検出部への印加電圧と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図21は、実施形態3における、センサ素子の検出部への印加電圧と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図22は、実施形態3における、捕集される粒子状物質の平均粒径の逆数と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図23は、実施形態3における、捕集される粒子状物質の平均粒径の逆数と、印加電圧-電極間抵抗の関係式の傾きとの関係を示す図であり、 図24は、実施形態4における、粒子状物質検出装置のセンサ制御部で実行される粒子状物質検出処理のフローチャート図であり、 図25は、実施形態4における、センサ素子の加熱処理時の素子温度の変化を示す図であり、 図26は、実施形態4における、センサ素子の加熱処理の有無と、粒子状物質の平均粒径の逆数と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図27は、実施形態5における、粒子状物質検出装置のセンサ制御部で実行される粒子状物質検出処理のフローチャート図であり、 図28は、実施形態6における、粒子状物質検出センサのセンサ素子の構成例を示す全体図であり、 図29は、実施形態6における、センサ素子の検出部の構成例を示す断面図で、図28のA-A線断面図であり、 図30は、実施形態6における、センサ素子の検出部を構成する高抵抗導電材料の、表面電気抵抗率と温度との関係を表したグラフであり、 図31は、実施形態6における、表面電気抵抗率の測定方法を説明するための図であり、 図32は、実施形態6における、バルクの電気抵抗率を測定する方法を説明するための図であり、 図33は、実施形態6における、センサ素子の検出部への印加電圧と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図34は、実施形態6における、捕集される粒子状物質の平均粒径の逆数と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図35は、実施形態6における、センサ素子の検出部に粒子状物質が堆積していない初期状態を模式的に示す拡大断面図であり、 図36は、実施形態6における、センサ素子の検出部に粒子状物質が付着した状態を模式的に示す拡大断面図であり、 図37は、実施形態6における、センサ素子の検出部への粒子状物質の堆積量とセンサ出力との関係を示す図であり、 図38は、実施形態6における、推定された粒子状物質の粒子数と、実測された粒子状物質の粒子数との関係の一例を示す図であり、 図39は、実施形態7における、粒子状物質検出装置のセンサ制御部で実行される粒子状物質検出処理のフローチャート図であり、 図40は、実施形態7における、粒子状物質の平均粒径と比重との関係を示す図であり、 図41は、実施形態7における、推定された粒子状物質の粒子数と、実測された粒子状物質の粒子数との関係の一例を示す図であり、 図42は、実施形態7における、推定された粒子状物質の粒子数と、実測された粒子状物質の粒子数との関係の一例を示す図であり、 図43は、実施形態8における、粒子状物質検出装置のセンサ制御部で実行される粒子状物質検出処理のフローチャート図であり、 図44は、実施形態8における、捕集される粒子状物質の平均粒径と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図45は、実施形態8における、推定された粒子状物質の粒子数と、実測された粒子状物質の粒子数との関係の一例を示す図であり、 図46は、実施形態8における、センサ素子の検出部への印加電圧と電極間抵抗との関係を示す図であり、 図47は、実施形態8における、センサ素子の検出部への印加電圧と測定電流との関係を示す図であり、 図48は、実施形態8における、センサ素子の検出部への印加電圧と電極間抵抗変化量との関係を示す図であり、 図49は、実施形態8における、捕集される粒子状物質の平均粒径と電極間抵抗変化量との関係を示す図であり、 図50は、実施形態8における、捕集される粒子状物質の平均粒径と電極間抵抗変化量との関係を示す図であり、 図51は、実施形態8における、捕集される粒子状物質の平均粒径と電極間抵抗との関係を示す図である。
(実施形態1)
 次に、粒子状物質検出装置の実施形態について、図面を参照して説明する。図1~図3に示すように、粒子状物質検出装置は、被測定ガスGに含まれる粒子状物質を検出するものであり、センサ部としての粒子状物質検出センサ1と、粒子状物質検出センサ1からのセンサ出力に基づいて、捕集された粒子状物質の粒子数を検出するセンサ制御部としての電子制御ユニット(以下、ECUと称する)4とを備えている。
 ECU4は、捕集制御部41、粒子数算出部42及び加熱制御部43を備えており、粒子状物質検出センサ1に制御信号を出力し、又は検出信号を受信して、粒子状物質の捕集と検出を制御する。粒子数算出部42は、電圧制御部421及び電極間抵抗検出部422を備える。これら各部の詳細については、後述する。
 図1に示すように、粒子状物質検出センサ1は、電気抵抗型のセンサ素子10と、その外周囲を覆う保護カバー12からなる。センサ素子10は、保護カバー12の軸方向を長手方向X(すなわち、図1の上下方向)として、その先端側(すなわち、図1における下端側)の表面に、被測定ガスGに晒される検出部2を備える。検出部2は、センサ素子10に内蔵されるヒータ部3によって加熱可能となっている。保護カバー12は、ステンレス鋼等の金属材料からなる筒状体形状で、側面及び先端面に、複数の被測定ガス流通孔13、14を有している。例えば、図示するように、検出部2に対向する側面の被測定ガス流通孔13から、保護カバー12内に被測定ガスが導入され、検出部2の表面に沿って、先端面の被測定ガス流通孔14へ向かう被測定ガスGの流れが形成される。
 図2に示すように、センサ素子10は、基体としての、直方体形状の絶縁性基体11と、絶縁性基体11の長手方向Xの先端側(すなわち、図2における左右方向の右端側)表面に形成される検出部2と、絶縁性基体11の内部に埋設されるヒータ部3を有している。検出部2は、絶縁性基体11の一側面(すなわち、図2における上側面で、図1における左側面)に櫛歯状に印刷形成された、一対の電極21、22からなる。櫛歯状の電極21、22は、それぞれ、複数の線状電極からなり、極性の異なる線状電極が交互に平行配設されて複数の電極対を構成している。電極21、22は、それぞれ、絶縁性基体11の先端側から基端側(すなわち、図2における左端側)へ延びる線状のリード電極21a、22aに接続される。
 ヒータ部3は、絶縁性基体11の先端側に配置されるヒータ電極31と、ヒータ電極31に接続されて基端側へ延びるリード電極31a、31bとからなる。絶縁性基体11は、例えば、アルミナ等の絶縁性セラミックス材料からなる、複数の絶縁性シートの積層体にて構成される。このとき、絶縁性シートの表面に、ヒータ電極31及びリード電極31a、31bを印刷形成し、他の絶縁性シートを重ねて、所定の直方体形状の成形体とし、焼成する。これにより、ヒータ部3を内蔵するセンサ素子10を形成することができる。
 検出部2の電極21、22、リード電極21a、22a、ヒータ部3のヒータ電極31、リード電極31a、31bは、例えば、貴金属等の導電性材料からなり、スクリーン印刷等を用いて所定の電極形状に形成することができる。なお、ヒータ部3を、絶縁性基体11内に埋設せず、絶縁性基体11の表面、例えば、検出部2が形成される一側面と異なる側面にヒータ部3を印刷形成することもできる。ヒータ部3は、検出部2を加熱可能に構成されていればよく、例えば、絶縁性基体11とは別体に設けることもできる。
 検出部2の電極21、22には、それぞれリード電極21a、22aを介して、ECU4から所定の電圧が印加される。すなわち、捕集制御部41の作動時には、一対の電極21、22間に第1電圧が印加され、静電捕集される粒子状物質の量に応じたセンサ出力Vが取得される。また、粒子数算出部42の作動時には、電圧制御部421から第2電圧が印加され、電極間抵抗検出部422により、第2電圧における電極21、22間の抵抗値(以下、適宜、電極間抵抗と称する)Rが測定される。
 被測定ガスGは、例えば、図3に示す内燃機関Eから排出される燃焼排ガスであり、粒子状物質(すなわち、PM)は、導電性成分であるSoot(すなわち、煤)と有機成分であるSOF(すなわち、可溶性有機成分)を含む混合物である。粒子状物質の排出量や粒子の状態、例えば、粒子径や化学組成は、内燃機関Eの運転状態により変化する。内燃機関Eは、例えばディーゼルエンジンであり、排ガスが流通する排ガス通路E1には、粒子状物質捕集部となるディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPFと称する)5が配置される。粒子状物質検出センサ1は、DPF5の下流に配置され、先端側半部が排ガス通路E1内に位置するように、排ガス通路E1壁に取付固定される。粒子状物質検出センサ1は、ECU4に接続されており、DPF5の下流における排ガス中のPM量に対応する検出信号をECU4に出力する。
 ECU4は、粒子状物質検出センサ1の検出部2及びヒータ部3の作動を制御すると共に、内燃機関Eの運転状態を制御する。図3において、粒子状物質検出センサ1の近傍の排ガス通路E1壁には、排ガス温度センサ51が取付固定されて、DPF5の下流の排ガス温度を検出可能であり、内燃機関Eの吸気通路E2にはエアフローメータ52が配設されて、吸気流量を検出するようになっている。また、内燃機関Eの回転数を検出する回転数センサ53、アクセルペダルの動作を検出するアクセルペダルセンサ54、その他の各種検出装置が設けられる。ECU4には、これら各種検出装置からの検出信号が入力される。
 ECU4は、マイコン4Aを備える公知の構成で、入出力インターフェイスI/Fを介して、各種検出装置に接続される。マイコン4Aは、演算処理を行うCPUと、プログラム、データ等を記憶するROM、RAMを備えており、周期的にプログラムを実行して、粒子状物質検出センサ1を含む内燃機関Eの各部を制御する。例えば、ECU4は、予め記憶したプログラムに基づく粒子状物質検出処理を実行し、粒子状物質検出センサ1に制御信号を出力して、センサ素子10の検出部2に粒子状物質を堆積させ、センサ素子10から送信される出力信号に基づいて、検出部2に静電捕集される粒子状物質を検出する。
 ここで、内燃機関Eの運転条件により、排ガス通路E1に排出される粒子状物質の粒子径は変化する。排出される粒子状物質の粒子径が変化すると、導電性が変化するため、検出部2に捕集される粒子状物質の抵抗が変化し、同じ化学組成で同じ捕集量であったとしても、センサ出力Vが異なってしまうことが判明している。そこで、本形態では、平均粒径の変化に伴う一対の電極21、22間の抵抗値変化を予め把握しておくことで、粒子状物質の粒子径を推定し、精度よく粒子数を算出する。
 具体的には、図1に示すように、ECU4は、検出部2の一対の電極21、22間に第1電圧を印加して静電場を形成し、被測定ガスG中の粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部41と、捕集された粒子状物質の粒子数Nを算出する粒子数算出部42と、を備える。粒子数算出部42は、第1電圧におけるセンサ出力Vが閾値に到達した状態で、第1電圧と異なる第2電圧に変更した後に、一対の電極21、22間の抵抗値Rを検出する。そして、検出した抵抗値Rから推定される粒子状物質の平均粒径Dと、センサ出力Vから推定される粒子状物質の質量Mを用いて、粒子数Nを算出する。
 より具体的には、粒子数算出部42は、静電捕集のための第1電圧におけるセンサ出力Vが閾値に到達した時点において、一対の電極21、22間への印加電圧を、粒子状物質の捕集状態を変化させるための第2電圧に変更した後に、検出用電圧に制御する電圧制御部421と、検出用電圧における一対の電極21、22間の抵抗値Rを検出する電極間抵抗検出部422と、を備える。検出用電圧は、第2電圧と同じか異なる電圧であって電極間抵抗検出のための電圧である。
 図4に一例を示すように、粒子状物質検出センサ1の出力特性(例えば、ここでは電流-時間特性として示す)は、捕集開始後の一定期間はセンサ出力がゼロとなる不感期間であり、その後、捕集された粒子状物質により一対の電極21、22間が電気的に接続されると、センサ出力が上昇を始め、堆積量の増加に応じてセンサ出力が増加する。この出力値が予め設定される閾値に到達した時点(すなわち、図4中の検出時間t)以降において、粒子状物質の検出が可能となる。
 電圧制御部421において、第1電圧は、捕集制御部41による粒子状物質の静電捕集が促進され、センサ出力Vが速やかに立ち上がるように設定される。これにより、粒子状物質が排出されたときに、速やかに閾値に到達し、続いて、粒子数算出部42による粒子数Nの算出へ移行することができる。
 一方、第2電圧は、閾値に到達した時点における粒子状物質の捕集状態、例えば、捕集された粒子状物質の接触抵抗や接触状態が変化するように設定される。第2電圧は、第1電圧と異なる任意の電圧に設定することができ、第1電圧より高くても低くてもよい。印加電圧の変更により、捕集された粒子状物質の捕集状態が粒径に応じて変化することで、電極間抵抗検出部422において、粒径に応じた抵抗値Rの検出が可能になる。
 また、検出用電圧は、粒径に応じた抵抗値Rの変化を判別しやすい電圧に設定される。検出用電圧は、抵抗値Rの検出に適した任意の電圧に設定することができ、第1電圧又は第2電圧と同じ電圧であってもよい。
 好適には、第2電圧は、第1電圧に対して、より電圧差が大きい方がよく、捕集状態の変化がより大きくなる。検出用電圧は、抵抗値Rが感度よく検出可能な範囲で、第1電圧との電圧差がより大きくなるように設定されるとよい。
 一般には、印加電圧を、第1電圧より低い側の電圧へ変更すると、一対の電極21、22間の抵抗値Rが高くなる傾向があり、また、粒子径が大きいほど、その傾向が大きくなる。そこで例えば、第1電圧より低い電圧を第2電圧に設定して、粒子状物質の捕集状態を変化させ、さらに、第2電圧を検出用電圧として、抵抗値Rを検出することができる。そして、第2電圧において検出した抵抗値Rと、予め用意しておいた抵抗値Rと粒子状物質の平均粒径Dとの関係式とから、平均粒径Dを推定することができる。
 したがって、第1電圧及び第2電圧(例えば、検出用電圧=第2電圧)を適切に設定することで、抵抗値Rを感度よく検出し、抵抗値Rからの平均粒径Dの精度よい推定が可能になる。そして、センサ出力Vから粒子状物質の質量Mを知り、さらに抵抗値Rから推定される平均粒径Dを用いて、粒子数Nの算出を精度よく行うことができる。
 また、ECU4は、ヒータ部3のヒータ電極31へ電力を供給して、検出部2を所定の温度に加熱する加熱制御部43を備えている。加熱制御部43は、例えば、粒子状物質の捕集、検出に先立ってヒータ部3を作動させ、検出部2に堆積した粒子状物質を燃焼除去することができる。これにより、粒子状物質検出センサ1を再生することができる。
 図5、6に示すように、粒子状物質検出センサ1のセンサ素子10は、絶縁性基体11の先端面に、積層構造の一対の電極21、22からなる検出部2を有する構成であってもよい。センサ素子10は、例えば、絶縁性基体11となる複数の絶縁性シートの間に、電極21又は電極22となる電極膜を交互に配設した積層体を焼成して形成される。このとき、絶縁性基体11の先端面に、電極21、22となる電極膜の端縁部が交互に露出して、極性の異なる線状電極からなる複数の電極対を構成する。電極21又は電極22となる電極膜は、それぞれ図示しないリード電極に接続され、絶縁性基体11の基端側において互いに接続される。
 保護カバー12内において、積層構造の検出部2を有するセンサ素子10は、検出部2が位置する先端面が、保護カバー12の側面に開口する複数の被測定ガス流通孔13より、やや基端側に位置するように配置されている。保護カバー12の構成は、上記図1に示した例と同様であり、側面の複数の被測定ガス流通孔13から保護カバー12内に被測定ガスGが流入し、先端面の被測定ガス流通孔14へ向かうガス流れとなる。このとき、被測定ガスGの流れは、被測定ガス流通孔13から検出部2に直接向かわず、保護カバー12内に導入された、被測定ガスGの流れがセンサ素子10の先端面の近傍で合流して、先端面の被測定ガス流通孔14へ向かうガス流れとなる。
 このセンサ素子10においても、図示しないヒータ部3が備えられ、ヒータ電極31とそのリード電極31a、31bを絶縁性基体11内に埋設形成し、または、絶縁性基体11の表面に印刷形成することができる。なお、積層構造のセンサ素子10において、検出部2を先端面に形成せず、先端側の一側面に配置してもよい。その場合も、電極21、22となる絶縁膜が、絶縁性基体11となる絶縁性シート間に配置され、絶縁性シートの厚さが電極21、22間の距離となる構成は同様である。
 このような粒子状物質検出装置は、図3において、粒子状物質検出センサ1の上流に配置されるDPF5の故障診断に利用することができる。一般に、DPF5が正常であれば、排出される粒子状物質はDPF5にて捕集され、その下流にはほとんど排出されない。DPF5に何らかの異常が生じて粒子状物質の捕集性能が低下した場合には、下流側の粒子状物質検出センサ1において、排出される粒子状物質の粒子数Nを計測することで、異常の有無を判定することができる。その際に、粒子状物質の粒子径の影響による検出ばらつきを低減することで、粒子状物質検出センサ1の検出精度を高め、異常を速やかに検出可能となる。
 以下に、ECU4によって実行される粒子状物質検出処理の詳細を、フローチャートを用いて説明する。本形態は、図7に示すように、第2電圧と検出用電圧を同じ電圧とした例であり、また、第2電圧は第1電圧より低い電圧となっている。
 図7において、粒子状物質検出処理を開始したら、ステップS1において、粒子状物質検出センサ1の検出部2への粒子状物質の捕集を実施する。なお、捕集の開始時には、別ルーチンで実施される粒子状物質検出センサ1の再生処理により予め粒子状物質が燃焼除去され、検出部2に粒子状物質は堆積していないものとする。再生処理は、センサ素子10に内蔵するヒータ部3に通電して、検出電極部2を加熱することにより実施される。再生時の検出部2の温度は、通常、Sootを燃焼除去可能な600℃以上に設定される。
 ステップS1は、ECU4の捕集制御部41としての処理であり、センサ素子10の一対の電極21、22間へ、予め設定された第1電圧を印加して、保護カバー12内に導入される粒子状物質を検出部2に堆積させる。粒子状物質検出センサ1は、検出部2において、一対の電極21、22間に粒子状物質を捕捉し、粒子状物質の量によって変化する電気的特性を検出する。前述したように、粒子状物質検出センサ1は、センサ出力Vが速やかに閾値に到達するのがよい。
 そのために、捕集制御部41は、一対の電極21、22間に印加する第1電圧を、センサ出力Vの検出時間が最小となるように選定する。閾値は、例えば、DPF5の故障診断のための検出基準となる所定の出力であり、検出可能な最少の粒子状物質の堆積量に対応する出力値V0とすることができる。また、積層型のセンサ素子10において、一対の電極21、22間の距離(すなわち、電極間隔)は、例えば、5μm~100μmの範囲で設定され、一般に、距離が小さくなるほど検出感度が高くなる。
 図8に示すように、排ガスの流速が一定のとき(例えば、11.4m/s)、印加電圧が低い領域では、検出時間が比較的長く、印加電圧の増加に伴い検出時間は減少し、例えば、印加電圧が30V~40Vの近傍で検出時間は最も短くなる。印加電圧がより高くなると、検出時間は再び増加する。したがって、第1電圧を、検出時間が最も短くなる30V~40Vの範囲(例えば、35V)に設定することで、速やかにセンサ出力Vを立ち上げることができる。
 これは、検出部2への粒子状物質の電気的付着力Pが、下記式1で表されるように、クーロン力と反発力に依存するためと考えられる。
 式1:P∝D2(KEIρ1-E2/32)
 ただし、
 D:平均粒径
 K:係数
 E:電界強度
 I:コロナ電流
 ρ1:粒子の電気抵抗率
 上記式1において、括弧内の第1項はクーロン力を表し、第2項は反発力を表す。つまり、低印加電圧の領域では、クーロン力が支配的となって検出時間が減少し、高印加電圧の領域では、反発力が支配的となって検出時間が増加する。このように、クーロン力と反発力のバランスによって電気的付着力Pが決まり、クーロン力が比較的大きく反発力が比較的小さくなることで検出時間が最小となる、印加電圧の最適値が存在すると推察される。
 次いで、ステップS2において、センサ素子10からのセンサ出力Vを取り込み、閾値である出力値V0に到達したか否かを判断する。センサ出力Vが出力値V0未満の場合には、ステップS2が否定判定されて、ステップS1に戻り、静電捕集及びセンサ出力Vの取り込みを継続する。
 ステップS2において、センサ出力Vが出力値V0に到達すると、粒子状物質の粒子数を算出するタイミングに到達したとして、ステップS3に進み、以降の処理により、粒子状物質の粒子数Nを算出する。この時点において、一対の電極21、22間は、粒子状物質が堆積して電気的に接続された状態となっている。ステップS3~S7は、ECU4の粒子数算出部42としての処理である。そのうちのステップS3は、電圧制御部421としての処理であり、ステップS4は、電極間抵抗検出部422としての処理である。
 ステップS3では、センサ素子10の一対の電極21、22間に印加される電圧を、第1電圧から、これより低い第2電圧へ変更する。このとき、堆積した粒子状物質が電気的に接続している状態が変化する。さらに、ステップS4では、検出用電圧としての第2電圧における一対の電極21、22間の電極間抵抗Rを測定する。その後、ステップS5に進んで、測定した電極間抵抗Rに基づいて、粒子状物質の平均粒径Dを推定する。
 前述したように、ステップS3で印加される第2電圧は、第1電圧と異なる電圧であればよく、例えば、第1電圧より低い電圧である。好ましくは、第1電圧と第2電圧との差が大きい方がよく、例えば、図9に示される印加電圧と電極間抵抗Rとの関係を用いて、予め設定される。この関係は、図10に示されるモデル排ガス浄化装置を用いて測定されたものであり、DPF5が設置されたモデル排ガス流路101に、主にSootからなる粒子状物質を発生させるPM発生装置100が接続されている。粒子状物質検出センサ1は、DPF5の上流側に配置されており、粒子状物質検出センサ1の上流側には、市販の粒径分布計測装置(すなわち、EEPS;Engine Exhaust Particle Sizer)102が配置される。
 このモデル排ガス浄化装置を用いて、モデル排ガスに含まれる粒子状物質の平均粒径Dを変化させて、粒子状物質検出センサ1によるPM捕集を行った。センサ出力Vが、予め設定した所定の出力値V0(例えば、0.12V)に達した時点で、PM捕集を停止し、PM発生装置100を停止した。その状態で、粒子状物質検出センサ1への印加電圧を変化させて、一対の電極21、22間の電極間抵抗Rを測定した。測定条件は、以下のようにした。
 モデルガス温度:200℃
 モデルガス流量:15m/s
 平均粒径D:74nm、63nm、58nm
 PM捕集時印加電圧:35V
 測定時の印加電圧:1V(測定不可)、5V、10V、20V、30V、35V
 電極間隔:20μm
 図9に示されるように、PM捕集時の印加電圧(すなわち、第1電圧)に対して、測定時の印加電圧(すなわち、検出用電圧=第2電圧)が低くなるほど、平均粒径Dによる電極間抵抗Rの差異が大きくなる。例えば、第2電圧に変化させず、PM捕集時と測定時の印加電圧が同じまま(すなわち、35V)である場合には、十分大きな差異はない。これに比べて、測定時印加電圧が35Vより低くなるにつれて、電極間抵抗Rが大きくなっており、しかも、平均粒径Dによる電極間抵抗Rの差が大きくなる。このように、より低い第2電圧に変更することで、電極間抵抗Rから平均粒径Dを推定することが可能になる。
 具体的には、図11に示されるように、粒子状物質の平均粒径D(単位:nm)と電極間抵抗R(単位:Ω)とは、比例関係にあり、それらの関係を表す直線の傾き(単位:Ω/nm)は、図12に示されるように、印加電圧が低いほど、大きくなる。特に、測定時印加電圧が20V程度ないしそれより低い領域において、傾きが急激に大きくなっている。したがって、より好ましくは、第2電圧を、第1電圧の60%(例えば、第1電圧が35Vであるとき、第2電圧が20V)程度ないしそれ以下に設定するのがよい。これにより、電極間抵抗Rに基づく平均粒径Dの推定精度をより向上させることができる。
 なお、測定時の印加電圧がごく低い領域では(例えば、検出用電圧=1V)、測定ばらつきが大きくなったために、図12中には記載せず、測定不可とした。したがって、検出用電圧としての第2電圧を選定する際には、回路構成等に応じて測定が可能な範囲となるように、例えば、抵抗測定時に一対の電極21、22間を流れる電流が1μA程度となる電圧を下限値として、それより低くならないように設定することが望ましい。これにより、ステップS4における電極間抵抗Rの測定精度を向上させ、回路コストを低減させることができる。
 ステップS5では、測定した電極間抵抗Rに基づいて、例えば、図13に示される関係を用いて、粒子状物質の平均粒径Dを推定する。図13において、横軸は、平均粒径D(すなわち、メジアン径)の逆数を示しており、平均粒径Dが大きくなるほど、縦軸の電極間抵抗Rは高くなる。また、測定時の印加電圧である第2電圧が低くなるほど、電極間抵抗Rは高くなる。
 これは、図14に示されるように、平均粒径Dが小さい場合と大きい場合とで、印加電圧の高低によって捕集された粒子状物質の配列に変化が生じる際の、変化のしかたが異なるためと考えられる。すなわち、第1電圧において捕集された状態では、比較的印加電圧が高く、一対の電極21、22間の電界強度が高い状態となっている。その場合には、両電極間に配置される粒子状物質(すなわち、図中のPM)が整列して両電極を電気的に接続している状態は、平均粒径Dの大小により大きな差異は生じない。また、第2電圧が比較的高い電圧である場合には、電界強度の変化が小さく、捕集状態の変化も小さい。つまり、粒子状物質の配列は、PM捕集時のセンサ出力Vが所定の出力値V0に到達した状態とほぼ同様となっている。このため、測定される電極間抵抗Rにも大きな差異は生じていない。
 これに対して、印加電圧がより低くなると、一対の電極21、22間の電界強度がさらに低下するために、粒子状物質を拘束する力が弱くなる。すると、図示するように、粒子状物質の整列状態が乱れ、隣接する粒子状物質同士の接触抵抗が高くなると考えられる。また、一対の電極21、22間を接続する粒子状物質の接触状態(例えば、導電パスの形成状態)が変化し、その変化は平均粒径Dが比較的小さい場合よりも、平均粒径Dが比較的大きい場合において顕著となりやすい。
 ここで、粒子状物質は粒径が小さいほど抵抗が高いため、所定のセンサ出力V0に到達した時点では、粒子状物質の粒径が小さいほど多くの粒子状物質が捕集されている。電極間抵抗Rは、粒子状物質の接触抵抗や接触状態による抵抗の合成抵抗となるため、多くの粒子状物質が捕集される、粒径が小さい場合ほど、電極間抵抗Rの変化は小さくなる。
 このように、捕集されている粒子状物質の粒径により、電極間抵抗Rの変化が変わるので、粒子状物質の捕集時と異なる第2電圧に変更して、捕集状態を変化させた後に、電極間抵抗Rを測定することで、粒子状物質の平均粒径Dを推定できる。
 そこで、これらの関係を運転条件や測定条件ごとに予め調べて、関係式やマップ等としてECU4の記憶領域であるROMに記憶しておき、測定した電極間抵抗Rから平均粒径Dを推定することができる。この処理により得られる平均粒径Dは、ステップS1による静電捕集の開始から、ステップS2の判定タイミングの到達までの捕集期間にDPF5の下流に排出された粒子状物質の平均粒径である。
 次いで、ステップS6へ進んで、センサ出力Vから捕集期間に排出された粒子状物質の質量Mを推定する。センサ出力Vは、捕集期間にセンサ素子10の検出部2に捕集された粒子状物質の質量Mと、ほぼ正の相関を有しており、ここでは、ステップS2が肯定判定された時点におけるセンサ出力V、すなわち所定の出力値V0を用いる。ステップS2では、センサ出力Vが出力値V0に到達したか否かを判定しており、肯定判定された時点におけるセンサ出力Vは、閾値である出力値V0と実質的に等しいからである。
 さらに、ステップS7へ進んで、推定された粒子状物質の質量Mと、平均粒径Dとを用いて、下記式2、式3により、粒子状物質の粒子数Nを算出する。
式2:粒子数N=質量M/PM平均体積×PM比重
式3:PM平均体積=4π(D/2)3/3
 ここで、粒子状物質の比重(すなわち、PM比重)は、予め定めた一定値(例えば、1g/cm3)とすることができる。粒子状物質の平均体積(すなわち、PM平均体積)は、推定した粒子状物質の平均粒径Dから、粒子状物質を球状とみなして上記式3により算出される。
 これら一連のステップを経て算出された粒子状物質の粒子数Nを、実際に測定された粒子数と比較したところ、図15に示すように、推定PM個数と実測PM個数とがほぼ一致する関係にあることが確認された。このように、粒子状物質の平均粒径Dを考慮することで、粒子状物質の粒子数Nを精度よく推定することができる。
(実施形態2)
 実施形態2の粒子状物質検出装置において、センサ部としての粒子状物質検出センサ1、及びセンサ制御部であるECU4の基本構成は、上記実施形態1と同様である。上記実施形態1では、検出用電圧としての第2電圧における電極間抵抗Rに基づいて、粒子状物質の平均粒径Dを推定したが、検出用電圧として第1電圧より低い複数の電圧を設定し、大きさが異なる複数の電圧においてそれぞれ電極間抵抗Rを測定するようにしてもよい。複数の電圧は、第2電圧と同じ大きさの電圧を含んでもよい。この場合に、ECU4によって実行される粒子状物質検出処理の詳細を、図16を用いて説明する。
 なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
 図16にフローチャートを示すように、本形態において、センサ制御部であるECU4により実行される粒子状物質検出処理は、図7に示される実施形態1の手順の一部を変更したものである。具体的には、ステップS11~S14までは、図7のステップS1~S4と同じ処理であるので説明を簡略にし、相違点となるステップS15以降について、主に説明する。
 ステップS11~S14では、検出部2の一対の電極21、22に第1電圧を印加して静電捕集を行い、センサ出力Vが出力値V0に到達したら、第2電圧に変更して捕集状態を変化させた後、第2電圧において電極間抵抗Rを測定する。次に、ステップS15に進んで、一対の電極21、22への印加電圧を、第2電圧より低い第3電圧に変更し、さらにステップS16に進んで、第3電圧における電極間抵抗R1を測定する。
 ここで、検出用電圧としての第2電圧及び第3電圧は、それぞれ第1電圧より低い電圧であり、かつ互いに大きさが異なる電圧であればよい。好ましくは、第2電圧及び第3電圧のうちの少なくとも一方又は両方が、第1電圧の60%程度ないしそれ以下の電圧であるとよく、印加電圧が低いほど、平均粒径Dの推定精度が高くなる。また、第2電圧と第3電圧の差を比較的大きくすると、より好ましい。
 ステップS17においては、検出用電圧となる複数の電圧における抵抗値、すなわち、第2電圧における電極間抵抗Rと、第3電圧における電極間抵抗R1に基づいて、平均粒径Dの推定を行う。例えば、前述した図7のステップS5と同様に、図13に示される関係を用いて、電極間抵抗R、R1のそれぞれについて平均粒径Dを推定し、それらの平均値を算出することができる。好ましくは、平均粒径Dを推定する際に、各電圧に対して重み付けを行うことで、推定精度が高めることできる。具体的には、印加電圧が低い状態で測定された場合ほど、重みを増すように、電極間抵抗R、R1に対して重み付けを行うとよい。
 その後のステップS18、ステップS19は、前述した図7のステップS6、ステップS7と同様である。すなわち、ステップS18では、ステップ12が肯定判定された時点におけるセンサ出力Vとしての出力値V0を用いて、粒子状物質の質量Mを推定する。さらに、ステップS19では、推定された粒子状物質の質量Mと、平均粒径Dとを用いて、上記式2、式3により、粒子状物質の粒子数Nを算出する。
 このように、複数の電圧における電極間抵抗R、R1を測定することで、平均粒径Dの推定をより精度よく行うことができる。複数の電圧は、本形態のように、2つの異なる電圧とするだけでなく、3つ以上の異なる電圧を設定し、それぞれについて電極間抵抗Rを測定することもできる。図17に一例を示すように、電極間抵抗Rが測定される印加電圧が1つである印加電圧条件(すなわち、実施形態1による粒子状物質検出処理)では、推定粒径と実測粒径とに生じる差が、最大で16%程度となる。これに対して、図18に示すように、複数の印加電圧条件において、電極間抵抗Rが測定される場合には、推定粒径と実測粒径とに生じる差が、最大で5%程度に縮小することができる。
(実施形態3)
 実施形態3の粒子状物質検出装置において、センサ部としての粒子状物質検出センサ1、及びセンサ制御部であるECU4の基本構成は、上記実施形態2と同様である。本形態においても、検出用電圧として第1電圧より低い複数の電圧を設定し、これら複数の電圧においてそれぞれ電極間抵抗Rを測定している。このとき、上記実施形態2では、測定した電極間抵抗Rからそれぞれ平均粒径Dを推定したが、複数の電圧と測定した電極間抵抗Rとの関係における傾きIを基にして、平均粒径Dを推定するようにしてもよい。
 その場合には、図1に示したECU4の粒子数算出部42は、電圧制御部421及び電極間抵抗検出部422に加えて、複数の電圧と電極間抵抗Rとの関係における傾きを算出する図略の傾き算出部を備える。この場合に、ECU4によって実行される粒子状物質検出処理の詳細を、図19を用いて説明する。
 図19にフローチャートを示すように、本形態において、センサ制御部であるECU4により実行される粒子状物質検出処理は、図16に示される実施形態2の手順の一部を変更したものである。具体的には、平均粒径Dを推定するためのステップS17を、ステップS171、S172の2段階にて行う点のみ相違する。ステップS171は、傾き算出部としての処理であり、ステップS11~S16、S18~S19は、図16と同じ処理であるので同じ符号を付している。
 ここで、図20、図21に比較して示すように、測定温度等の外乱の影響により、測定される電極間抵抗Rが変動することがある。図21は、測定温度がいずれも正しい設定温度となっている場合であり、粒子状物質の平均粒径Dが比較的近い範囲にあっても(例えば、65.2nm、54.7nm、52.3nm、48.5nm)、印加電圧と電極間抵抗Rとの関係は、平均粒径Dの大小と良好な相関が見られる。図中には、各印加電圧における電極間抵抗Rのばらつき範囲を示しており、例えば、平均粒径Dの差が小さい54.7nm、52.3nmについても、ばらつき範囲の重なりはほとんどなく、上述した実施形態2の手順による平均粒径Dの推定が可能となる。
 ただし、これら関係は温度依存性を有しており、例えば、測定時のセンサ素子10の温度が設定温度からずれる等の外乱の影響を受けて、電極間抵抗Rが本来の値からずれてしまうことがある。図20は、平均粒径Dが52.3nmの場合のみ、50℃低い測定温度において電極間抵抗Rを測定した結果を示しており、図21に比べて、平均粒径Dが54.7nmにおける電極間抵抗Rの値に接近している。そのため、図22に印加電圧5Vの場合を示すように、平均粒径Dの逆数と電極間抵抗Rは、全体には良い相関を示すものの、温度が低い条件においては(すなわち、図22中に白丸で示す)、外乱がない場合に対して電極間抵抗Rの値が大きくなるために、推定精度が低下するおそれがある。
 そのような場合でも、印加電圧と電極間抵抗Rとの関係を直線近似した近似式(すなわち、図20中にそれぞれ示す近似直線の式)の傾きIは、一定値となる。これは、外乱の影響により各印加電圧での電極間抵抗Rにおなじだけずれが生じるためであり、図23に平均粒径Dの逆数との関係を示すように、温度が低い条件における近似直線の傾きIは、(すなわち、図23中に白丸で示す)、外乱の影響を受けない。そこで、この傾きIを用いて平均粒径Dを推定することで、推定精度を向上させることができる。
 図19に示すフローチャートでは、ステップS11~S16に従い、第1電圧にて静電捕集を行い、センサ出力Vが出力値V0に到達にした後、第2電圧に変更し、さらに、第2電圧、第3電圧における電極間抵抗R、R1を測定する。次いで、ステップS171に進んで、これら第2電圧、第3電圧及び電極間抵抗R、R1から、これらの関係を直線近似した近似式の傾きIを算出する。そして、ステップS172において、算出した近似式の傾きIから、図23の関係に基づいて、粒子状物質の平均粒径Dを精度よく推定することができる。
 その後、ステップS18~S19に進んで、出力値V0に基づいて粒子状物質の質量Mを推定し、この質量Mと平均粒径Dとを用いて、粒子状物質の粒子数Nを算出することができる。
(実施形態4)
 実施形態4の粒子状物質検出装置において、センサ部としての粒子状物質検出センサ1、及びセンサ制御部であるECU4の基本構成は、上記実施形態1と同様である。上記実施形態1、2では、粒子状物質検出センサ1のヒータ部3を、粒子状物質の捕集に先立つ検出部2の再生に用いたが、粒子数Nを検出する際に、検出部2に堆積する粒子状物質を加熱処理するために利用することもできる。その際、ECU4の加熱制御部43は、ヒータ部3に通電して、検出部2を再生時よりも低い温度、例えば、堆積する粒子状物質中のSOFが揮発可能でありSootは燃焼しないような温度に加熱保持する。この場合に、ECU4によって実行される粒子状物質検出処理の詳細を、図24を用いて説明する。
 図24にフローチャートを示すように、本形態において、センサ制御部であるECU4により実行される粒子状物質検出処理は、図7に示される実施形態1の手順の一部を変更したものである。具体的には、ステップS21~S22は、図7のステップS1~S2と同じ処理であり、説明を省略する。ステップS23では、センサ素子10のヒータ部3に電力を供給して、検出部2を加熱し、SOFのみが揮発除去されSootは除去されない第1温度まで昇温させる。
 図25に加熱処理パターンの一例を示すように、加熱処理温度である第1温度は、200℃以上、400℃以下の範囲で選択される(例えば、350℃)。このとき、加熱制御部43は、出力値V0に到達した時点以降に加熱を開始し、予め定めた第1温度に収束するように、昇温速度を制御する。例えば、第1温度の近傍までは、昇温速度を一定とし、その後、徐々に昇温速度を低減して第1温度に収束させることができる。
 このとき、ヒータ部3の作動により検出部2の温度が上昇し、第1温度に収束するのに伴い、センサ出力Vも同様の曲線を描いて、第1温度における第1出力値V1に収束する。その際、検出部2が加熱されてSOFが揮発し、Sootのみとなることにより導電率が向上するために、一般に、第1出力値V1は、出力値V0よりも大きくなる。これには、温度上昇によるSootの抵抗が低下する温特の効果も含まれる。
 そこで、ステップS24では、第1温度に到達した後に、第1温度における第1出力値V1を取り込む。第1温度に到達するのに要する時間は、第1温度に到達してSOFが十分に揮発するまで加熱保持するのに必要な時間であり、予め試験等を行って任意に設定できる。
 続くステップS25~ステップS27は、前述した図7のステップS3~S5と同じ処理である。ステップS25では、検出部2の一対の電極21、22への印加電圧を、第1電圧から第2電圧に変更し、さらにステップS26に進んで、検出用電圧としての第2電圧における電極間抵抗Rを測定する。その後、ステップS27に進んで、測定した電極間抵抗Rに基づいて、粒子状物質の平均粒径Dを推定する。
 前述したように、粒子状物質の検出に際して、排出される粒子状物質中のSOFの影響は必ずしも大きいものではない。ただし、例えば、排気温度が低い条件ではSOFが揮発しにくいことから、粒子状物質中のSOF割合が高くなりやすい。図26に加熱処理前後に測定された電極間抵抗Rと平均粒径Dの関係を示すように、加熱処理の有無による抵抗値の差が大きくなっており、加熱処理を行って高抵抗なSOFを揮発させることにより、検出誤差を小さくすることがわかる。
 次に、ステップS28に進んで、第1出力値V1に基づいて、捕集期間にセンサ素子10の検出部2に捕集された粒子状物質の質量Mを推定する。第1出力値V1は、Soot主体の粒子状物質に基づくセンサ出力Vであり、粒子状物質の質量Mと正の相関を有する。この関係を予め調べてECU4の記憶領域であるROMに記憶しておくことで、質量Mを推定することができる。
 その後、ステップS29へ進んで、前述した図7のステップS7と同様の手順で、推定された粒子状物質の質量Mと平均粒径Dとから粒子状物質の粒子数Nを算出する。このように、捕集後に検出部2の加熱処理を行うことで、SOFと排気温度の影響を排除することができる。
(実施形態5)
 実施形態5の粒子状物質検出装置において、センサ部としての粒子状物質検出センサ1、及びセンサ制御部であるECU4の基本構成は、上記実施形態1と同様である。また、ECU4の加熱制御部43により、捕集後に検出部2の加熱処理を行うことで、SOFの影響を排除する手順は、上記実施形態4と同様であり、粒子状物質の質量Mを推定する手順のみ異なっている。
 具体的には、図27に示すフローチャートにおいて、ECU4により実行される粒子状物質検出処理のうち、ステップS31~S37までは、図24に示される実施形態4のステップS21~S27と同じ処理であり、加熱処理後に第2電圧に変更し、電極間抵抗Rを測定することで、粒子状物質の平均粒径Dを精度よく推定する。
 その後、ステップS38に進んで、ステップ32におけるセンサ出力Vである出力値V0に基づいて、捕集期間にセンサ素子10の検出部2に捕集された粒子状物質の質量Mを推定する。粒子状物質の質量Mに占めるSOF割合は比較的小さいので、上記実施形態1と同様に、出力値V0に基づいて粒子状物質の質量Mを推定することもできる。その後、ステップS39において、推定された粒子状物質の質量Mと、平均粒径Dとを用いて、粒子状物質の粒子数Nを算出することができる。
(実施形態6)
 以上の各実施形態における粒子状物質検出処理では、粒子状物質検出センサ1を、積層構造の検出部2を有する積層型のセンサ素子10とした場合について主に説明したが、図2に示したように、直方体形状の絶縁性基体11の表面に、一対の電極21、22を印刷形成した、印刷型のセンサ素子10とすることもできる。この場合には、一対の電極21、22間の距離、すなわち電極間隔は、積層型のセンサ素子10よりも広くなり、例えば、50μm~500μmの範囲で適宜選択することができる。
 また、印刷型のセンサ素子10とした場合において、図28~図29に示すように、基体となる絶縁性基体11の表面に、検出用導電部23を配置することもできる。検出用導電部23は、粒子状物質よりも電気抵抗率が高い導電性材料であり、後述する高抵抗導電材料からなる。
 ECU4により実行される粒子状物質検出処理は、上記各実施形態のように、センサ素子10の一対の電極21、22間が絶縁材料で形成されている構成のみならず、高抵抗導電材料で形成されている構成にも有効であり、以下に説明する。
 検出用導電部23は、検出部2となる長手方向Xの先端側(すなわち、図28における一端側)の表面に配置される。一対の電極21、22は、検出用導電部23の表面(すなわち、基体11とは反対側の表面)に間隔をおいて、それぞれ長手方向Xに延びるように配置される。一対の電極21、22は、絶縁性基体11の先端側から基端側(すなわち、図28における他端側)へ延びる線状のリード電極21a、22aに、それぞれ接続される。なお、一対の電極21、22は、図2に示したセンサ素子10と同様に、複数組の電極対が、例えば櫛歯型に配設された構成であってもよい。
 ここで、検出用導電部23に用いられる高抵抗導電材料20は、図30中に示すように、100~500℃の温度範囲において、表面電気抵抗率が1.0×107~1.0×1010Ω・cmの範囲にある導電性材料であることが望ましい。表面電気抵抗率が上記数値範囲を満たす導電性材料として、例えば、分子式がABO3で表されるペロブスカイト構造を有するセラミックスを用いることができる。上記分子式において、Aサイトは、La、Sr、Ca、Mgから選択される少なくとも一種であり、Bサイトは、Ti、Al、Zr、Yから選択される少なくとも一種である。好適には、Aサイトは、主成分がSr、副成分がLaであり、Bサイトは、Tiであるペロブスカイト型セラミックス(すなわち、Sr1-XLaXTiO3)が用いられる。
 図30中に、ペロブスカイト型セラミックスの表面電気抵抗率ρと、温度との関係を示すように、(Sr1-XLaXTiO3)におけるxを0.016~0.036の範囲にした場合、表面電気抵抗率ρは、100~500℃の温度範囲において、1.0×107~1.0×1010Ω・cmになる。そのため、このようなセラミックス(例えば、Sr0.984La0.016TiO3、Sr0.98La0.02TiO3、Sr0.964La0.036TiO3)は、検出用導電部23を構成するための材料として、好適に用いることができる。
 ここで、「表面電気抵抗率ρ」は、図31に示すサンプルSを作成し、測定電極101、102間の電気抵抗(すなわち、電極間抵抗)を測定して、下記式4を用いて算出した値を意味する。
 本形態では、以下のようにして、導電性材料の表面電気抵抗率ρを測定している。すなわち、まず、図31に示すサンプルSを作成する。このサンプルSは、導電性材料からなり厚さTが1.4mmの板状基板100と、該板状基板100の主表面に形成され長さがL、間隔がDである一対の測定電極101、102とを有する。このようなサンプルSを形成し、一対の測定電極101、102間の電気抵抗R(単位:Ω)を測定する。表面電気抵抗率ρは、下記式4によって算出される。
式4:ρ=R×L×T/D
 なお、本明細書において、単に「電気抵抗率」と記載した場合は、いわゆるバルクの電気抵抗率を意味する。これは、例えば図32に示すごとく、導電性材料からなる基板部200と、この基板部200の側面に形成した一対の測定電極201、202とを備えるバルク用サンプルS1を作成し、上記一対の測定電極201、202間の電気抵抗を測定することによって算出することができる。
 図30中に示すように、Laを添加しない場合(SrTiO3)は、100~500℃の温度範囲において、表面電気抵抗率ρが、約1.0×105~1.0×1011Ω・cmになり、低温側及び高温側にて1.0×107~1.0×1010Ω・cmの範囲を外れている。この結果から、上記セラミックスにLaを含有させた方が、温度による表面電気抵抗率ρの変化が少ないことが分かる。
 なお、図30のグラフを取得するにあたり、表面電気抵抗率ρの測定は、より詳しくは、以下のように行った。すなわち、Sr1-XLaXTiO3におけるxを0、0.016、0.02、0.36にしたセラミックスを作成し、これらのセラミックスを用いてサンプルS(例えば、図31参照)を作成した。各サンプルSは、厚さTが1.4mmの板状基板100と、この板状基板100の主表面に形成した、長さLが16mm、間隔Dが800μmである一対の測定電極101、102とを備える。そして、このサンプルSを大気中にて100~500℃に加熱し、測定電極101、102間に5~1000Vの電圧を加えて、電気抵抗Rを測定した。そして、上記式4を用いて、表面電気抵抗率ρを算出した。
 本形態において、センサ制御部であるECU4により実行される粒子状物質検出処理は、上記実施形態1~5のいずれを適用してもよい。すなわち、粒子状物質の捕集時に第1電圧を印加して速やかに閾値に到達させ、次いで、例えば、第1電圧より低い第2電圧に変更した後、第2電圧又は複数の電圧において検出した抵抗値によって、平均粒径Dを精度よく推定することができる。さらに、出力値V0又は加熱処理後の第1出力値V1を用いて推定した粒子状物質の質量Mと、既知の定数であるPM比重とから、捕集期間における粒子数Nを、算出することができる。
 具体的には、図7に示される実施形態1のステップS1~S7と同じ処理を行うことができる。
 すなわち、ステップS1~S3では、検出部2の一対の電極21、22に第1電圧を印加して静電捕集を行い、センサ出力Vが出力値V0に到達したら、第2電圧に変更して捕集状態を変化させる、その後、ステップS4において、検出用電圧としての第2電圧における電極間抵抗Rを測定し、ステップS5にて、電極間抵抗Rから粒子状物質の平均粒径Dを推定する。そして、ステップS6~S7において、出力値V0に基づいて粒子状物質の質量Mを推定し、粒子状物質の比重と、推定した粒子状物質の質量Mを用いて、粒子状物質の粒子数Nを算出する。
 図33に示すように、検出用導電部23を用いた検出部2においても、印加電圧と電極間抵抗の関係は、印加電圧が低くなるほど、平均粒径D(例えば、56.9nm、65.4nm、80.0nm)による電極間抵抗Rの差異が大きくなる傾向を示す。
なお、測定条件は、以下の通りとした。
 モデルガス温度:200℃
 モデルガス流量:15m/s
 PM濃度:10mg/m3
 表面電気抵抗率ρ:2.4×108Ω・cm
 平均粒径D:56.9nm、65.4nm、80.0nm
 電極間隔:60μm×5組
 粒子数N:1~2×1014個程度
 したがって、PM捕集時の印加電圧(すなわち、第1電圧:例えば、35V)に対して、より低い第2電圧(例えば、5V)に変化させると、平均粒径Dが大きいほど電極間抵抗Rが大きくなる。図34に示すように、平均粒径Dの逆数と電極間抵抗Rとの関係においては、平均粒径Dの逆数が小さくなるほど、電極間抵抗Rが大きくなる。この関係を用いて、粒子状物質の平均粒径Dを精度よく推定することができる。
 図35に示すように、本形態の検出部2は、検出用導電部23となる高抵抗導電材料20の表面に一対の電極21、22が配置されるので、粒子状物質(すなわち、図中のPM)が堆積していない初期状態においても、高抵抗導電材料20を介して電極21、22間を微小な電流(例えば、図中に矢印で示す)が流れる。この状態において、図36に示すように、高抵抗導電材料20の表面に、粒子状物質が付着すると、一対の電極21、22間の電極間抵抗Rは、高抵抗導電材料20と粒子状物質の合成抵抗となる。そのため、電極間抵抗Rは、粒子状物質が付着した分だけ変化し、高抵抗導電材料20は粒子状物質よりも電気抵抗率が高いため、図37に示すように、粒子状物質の堆積量に比例してセンサ出力が増加する。
 図38は、これら一連のステップを経て算出された粒子状物質の粒子数Nを、実際に測定された粒子数と比較したものであり、推定PM個数と実測PM個数とが相関を有することが確認された。上記各実施形態のように電極間を絶縁体で形成した場合は、前述した図4のように、電極間を粒子状物質が短絡するまではセンサ出力が得られないが、本形態では、電極間を短絡するよりも僅かな堆積量において粒子状物質を検出できる。そのため、微量の粒子状物質でも粒子数Nを算出することができる。
(実施形態7)
 実施形態7の粒子状物質検出装置において、センサ部としての粒子状物質検出センサ1、及びセンサ制御部であるECU4の基本構成は、上記実施形態1と同様である。上記各実施形態では、いずれも粒子状物質の比重を一定値として粒子状物質の質量Mを算出しているが、PM比重を既知の定数とする代わりに、推定した平均粒径Dを基にPM比重を推定するようにしてもよい。その場合に、ECU4によって実行される粒子状物質検出処理の詳細を、図39を用いて説明する。
 図39にフローチャートを示すように、本形態において、センサ制御部であるECU4により実行される粒子状物質検出処理は、ステップS41~S45までは、図7に示される実施形態1のステップS1~S5と同じ処理である。すなわち、検出部2の一対の電極21、22に第1電圧を印加して静電捕集を行い、センサ出力Vが出力値V0に到達したら、第2電圧に変更して捕集状態を変化させる。その後、ステップS44に進んで、検出用電圧としての第2電圧における電極間抵抗Rを測定し、ステップS45にて、電極間抵抗Rから粒子状物質の平均粒径Dを推定する。
 その後、ステップS46において、推定された平均粒径Dから、捕集した粒子状物質の比重を推定する。図40に示すように、平均粒径D(単位:nm)と比重(単位:g/cm3)とは相関があり、平均粒径Dが大きくなるほどPM比重が小さくなることが判明している。そこで、この関係を基に、予め用意しておいた平均粒径DとPM比重の関係式から、推定された平均粒径での比重を、精度よく算出することができる。
 次いで、ステップS47において、出力値V0に基づいて粒子状物質の質量Mを推定し、さらに、ステップS48において、推定された粒子状物質の比重と、粒子状物質の質量Mを用いて、粒子状物質の粒子数Nを算出することができる。
 なお、比重を算出する基となる粒子状物質の平均粒径Dの推定方法は、ここで示す電極間抵抗Rから推定する方法に限らず、加熱によるセンサ出力の増幅率から推定する方法、高周波インピーダンスから推定する方法等を用いることも可能である。
 図41は、これら一連のステップのうち、ステップS46のPM比重の推定を実施せず、既知のPM比重を用いて算出された粒子状物質の粒子数Nと実測粒子数の関係を示したものであり、推定PM個数は、ほぼ実測PM個数±20%の範囲にある。これに対して、図42に示すように、ステップS46にて推定したPM比重を用いた場合には、推定PM個数と実測PM個数の差がより小さくなっており、粒子数Nの検出精度を向上させることができる。
(実施形態8)
 実施形態8の粒子状物質検出装置において、センサ部としての粒子状物質検出センサ1、及びセンサ制御部であるECU4の基本構成は、上記実施形態6と同様である。センサ素子10には、微量の粒子状物質の検出が可能な検出用導電部23を用いた検出部2を備えている。上記実施形態6では、上記実施形態1と同様に、第1電圧から第2電圧に変更後、検出用電圧としての第2電圧にて電極間抵抗Rを測定したが、本形態では、さらに第2電圧と異なる検出用電圧(例えば、第3電圧)に変更して、電極間抵抗Rを測定する。この場合に、ECU4によって実行される粒子状物質検出処理の詳細を、図43を用いて説明する。
 図43にフローチャートを示すように、本形態において、センサ制御部であるECU4により実行される粒子状物質検出処理は、図7に示される実施形態1の手順の一部を変更したものである。具体的には、ステップS51~S53までは、図7のステップS1~S3と同じ処理であり、検出部2の一対の電極21、22に第1電圧を印加して静電捕集を行い、センサ出力Vが出力値V0に到達したら、第2電圧に変更して捕集状態を変化させる。次いで、ステップS54に進んで、検出部2の一対の電極21、22への印加電圧を、第2電圧から第3電圧に変更する。
 ここで、前述したように、PM捕集時の第1電圧(例えば、35V)に対して、第2電圧が低いほど、粒子状物質の捕集状態が変化して電極間抵抗Rの変化が大きくなる。ただし、検出用電圧が低くなるとセンサ出力も小さくなるため、その場合には、電極間抵抗Rの変化を判別しやすい第3電圧に変更して、電極間抵抗Rを測定するのがよい。図44に示すように、第2電圧(例えば、0V)より高い第3電圧(例えば、20V)を設定した場合には、平均粒径Dと電極間抵抗Rが明確な比例関係を示している。なお、測定条件は、以下の通りとした。
 モデルガス温度:200℃
 モデルガス流量:15m/s
 PM濃度:1mg/m3
 表面電気抵抗率ρ:3.8×108Ω・cm
 電極間隔:60μm×9組
 そこで、図44に示される関係から、ステップS53、S54における第2電圧、第3電圧を、例えば、0V、20Vに設定し、ステップS55に進んで、検出用電圧としての第3電圧における電極間抵抗Rを測定する。さらに、ステップS56に進んで、測定した電極間抵抗Rと図44に示される関係に基づいて、粒子状物質の平均粒径Dを精度よく推定することができる。その後、ステップS57において、出力値V0から粒子状物質の質量Mを推定した後、ステップS58において、粒子状物質の粒子数Nを算出する。
 図45は、これら一連のステップにより算出された粒子状物質の粒子数Nと実測粒子数の関係を示したものであり、推定PM個数と実測PM個数とは良好な相関が見られる。
 図46~図49は、本形態の変形例であり、極微量の粒子状物質を検出する場合は、センサ出力特性に応じて、例えば、検出用電圧である第3電圧を、PM捕集時の第1電圧(例えば、35V)よりも高い電圧としてもよい。本例における測定条件は、以下の通りとした。
 モデルガス温度:200℃
 モデルガス流量:15m/s
 PM濃度:1mg/m3
 表面電気抵抗率ρ:1.0×1010Ω・cm
 平均粒径D:55nm、61nm、66nm
 電極間隔:80μm×9組
 粒子数N:1×1013個程度
 図46に示すように、粒子数Nが微量である場合においても、印加電圧が低くなると電極間抵抗Rが大きくなる傾向は同様であるが、平均粒径Dの大小による電極間抵抗Rの差が小さくなる。そのため、図47に示すように、PM捕集時点でのセンサ出力(すなわち、測定電流)が小さくなり、検出用電圧を低くすると、測定される電流がさらに小さくなって測定限界となり、平均粒径Dの差が見られなくなる。
 その場合には、第2電圧(例えば、0V)に変更した後、図48に示すように、第1電圧(例えば、35V)よりも高い側において、平均粒径Dによる測定電流(すなわち、電極間抵抗変化量)の差が判別可能な任意の電圧を、第3電圧に設定することができる。例えば、図49に示すように、第3電圧を60Vとした場合には、平均粒径Dに対して電極間抵抗Rの変化量の差が十分大きくなる。したがって、この関係を用いて、平均粒径Dを推定することが可能になり、粒子数Nを算出することができる。
 図50は、本形態の変形例であり、第1電圧(例えば、35V)に対して、第2電圧(例えば、70V)、第3電圧(例えば、70V)を、より高い電圧に設定した場合について、平均粒径Dと電極間抵抗Rの変化量の関係を示している。
 検出用電圧と同様に、第2電圧も、第1電圧よりも高い電圧とすることができ、その差を大きくすることで、捕集状態の変化を大きくすることができる。その場合には、第2電圧と検出用電圧を同じ電圧とすることもでき、印加電圧を変更することなく、電極間抵抗Rを測定することができる。
 図50に示すように、粒子数Nが微量である場合においても、第2電圧、第3電圧を第1電圧より十分大きく設定することで、平均粒径Dによる電極間抵抗Rの変化量の差が十分判別可能となる。したがって、この関係を用いて、平均粒径Dを推定し、粒子数Nを算出することができる。
 図51は、本形態の変形例であり、第1電圧(例えば、35V)から、より低い第2電圧(例えば、0V)に変更した後、より高い検出用電圧(すなわち、第3電圧;例えば、35V)にさらに変更した場合について、平均粒径Dと電極間抵抗Rの関係を示している。本例における測定条件は、以下の通りとし、粒子状物質検出センサ1は、検出用導電部23を用いない印刷型の検出部2を備えるセンサ素子10を用いた。
 モデルガス温度:200℃
 モデルガス流量:15m/s
 PM濃度:10mg/m3
 図51に示すように、検出用電圧が第1電圧と同電圧である場合においても、一旦第2電圧に変更して、捕集状態を変化させることで、平均粒径Dによる電極間抵抗Rの差が十分判別可能となる。したがって、この関係を用いて、平均粒径Dを推定し、粒子数Nを算出することができる。
 このように、粒子状物質の捕集状態を変化させる第2電圧は、第1電圧より高電圧あるいは低電圧であり、より電位差が大きい方がよい。ただし、高電圧にすると粒子状物質を引き寄せる吸引力より反発力が大きくなるので、粒子状物質が剥離したり、放電が発生したりするおそれがあり、これらが発生しない程度の電圧とすることが望ましい。また、低電圧にする場合は、電極間の静電場の強度が弱くなるため接触状態が変化しやすくなり、印加電圧0Vで静電場の強度も0となるため、接触状態を変化させる効果が最も大きくなる。
 電極間抵抗Rを測定する検出用電圧は、粒径による電極間抵抗Rの違いが読み取れる電圧であればよく、高電圧の方がより読み取りやすい。特に、微量の粒子状物質での平均粒径Dの推定、粒子数Nの算出の場合は、低電圧では粒径による電極間抵抗の違いが明確にならないので、高電圧の方がよい。ただし、粒子状物質の剥離や放電が発生しない電圧に抑える必要があり、粒径による電極間抵抗Rの違いが読み取れるのであれば、第2電圧と検出用電圧は同じでもよい。また、電極間抵抗Rの変化は不可逆的な変化を含むため、粒子状物質の捕集状態を変化させる第2電圧を挟めば、捕集電圧である第1電圧と電極間抵抗を測定する検出用電圧を同じにしてもよい。
 以上の各実施形態に示したように、粒子状物質検出センサ1の検出部2に電圧を印加して粒子状物質を捕集すると共に、印加電圧を変更して電極間抵抗Rを測定し、粒子状物質の粒子数を算出するセンサ制御部を設けることにより、粒子状物質の粒子数を精度よく検出することができる。また、このような粒子状物質検出装置を、内燃機関の排気浄化装置等に利用して、上流に配置したDPF5の故障診断を実施することができる。
 以上の各実施形態においては、電圧を変化させることにより求められる抵抗値から粒子状物質の平均粒径を推定しているが、電流を変化させることにより求められる抵抗値を用いて、粒子状物質の平均粒径Dを推定してもよい。すなわち、粒子状物質検出センサ1の検出部2に第1電流を印加して粒子状物質を捕集すると共に、センサ出力が閾値に到達した状態で、印加電流を第1電流と異なる第2電流に変更して、検出部2における電極間抵抗Rを検出してもよい。
 また、上記実施形態において、閾値は、捕集制御部41において、検出基準となる所定の出力値V0としたが、これに限るものではなく、粒子状物質の検出が可能となるセンサ出力Vに基づいて、任意に設定することができる。
 あるいは、センサ出力Vに限らず、粒子状物質の検出が可能な状態となったことを示す基準となる値であればよい。例えば、捕集制御部41において第1電圧を印加することにより、静電捕集を開始してから、粒子状物質の検出が可能となるまでの経過時間(例えば、図4における検出時間t)に基づいて、閾値を設定することもできる。
 なお、センサ出力は、出力電圧であっても出力電流であってもよい。
 粒子状物質検出センサ1とECU4を備える本開示の粒子状物質検出装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を超えない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態1においては、粒子状物質検出センサ1のセンサ素子10を覆う保護カバー12を一重筒構造としたが、内筒と外筒からなる二重筒構造とすることもできる。保護カバー12に設ける被測定ガス流通孔13、14の配置や数も任意に設定することができる。その他、粒子状物質検出センサ1を構成するセンサ素子10や保護カバー12の各部形状や材質等は、適宜変更することができる。
 また、上記実施形態1においては、内燃機関Eをディーゼルエンジンとし、粒子状物質捕集部となるDPF5を配置したが、内燃機関Eをガソリンエンジンとして、ガソリンパティキュレートフィルタを配置することもできる。また、内燃機関Eの燃焼排ガスに限らず、粒子状物質が含まれる被測定ガスであれば、いずれにも適用することができる。
 本開示は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。

Claims (22)

  1.  被測定ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
     被測定ガスに晒される基体(11)の表面に互いに離間する一対の電極(21、22)を配置した検出部(2)を有して、上記検出部に静電捕集される粒子状物質の量に応じた信号を出力するセンサ部(1)と、
     上記センサ部から送信されるセンサ出力(V)に基づいて、上記検出部に静電捕集された粒子状物質の粒子数(N)を検出するセンサ制御部(4)と、を備えており、
     上記センサ制御部は、
     上記検出部の上記一対の電極間へ第1電圧を印加して、上記検出部に粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部(41)と、
     上記第1電圧における上記センサ出力が閾値に到達した状態で、上記一対の電極間への印加電圧を上記第1電圧と異なる第2電圧に変更した後に、上記一対の電極間の抵抗値(R)を検出し、上記抵抗値から推定される粒子状物質の平均粒径(D)と、上記センサ出力から推定される粒子状物質の質量(M)を用いて、上記粒子数を算出する粒子数算出部(42)と、を有する、粒子状物質検出装置。
  2.  上記粒子数算出部は、
     静電捕集のための上記第1電圧における上記センサ出力が上記閾値に到達した時点において、上記一対の電極間への印加電圧を、粒子状物質の捕集状態を変化させるための上記第2電圧に変更した後に、上記第2電圧と同じか異なる電圧であって電極間抵抗検出のための検出用電圧に制御する電圧制御部(421)と、
     上記検出用電圧における上記一対の電極間の抵抗値(R)を検出する電極間抵抗検出部(422)と、を備える、請求項1に記載の粒子状物質検出装置。
  3.  被測定ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
     被測定ガスに晒される基体(11)の表面に互いに離間する一対の電極(21、22)を配置した検出部(2)を有して、上記検出部に静電捕集される粒子状物質の量に応じた信号を出力するセンサ部(1)と、
     上記センサ部から送信されるセンサ出力(V)に基づいて、上記検出部に静電捕集された粒子状物質の粒子数(N)を検出するセンサ制御部(4)と、を備えており、
     上記センサ制御部は、
     上記検出部の上記一対の電極間へ第1電圧を印加して、上記検出部に粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部(41)と、
     上記第1電圧における上記センサ出力が閾値に到達した状態で、上記一対の電極間への印加電圧を上記第1電圧と異なる第2電圧に変更した後に、大きさが異なる複数の電圧における上記一対の電極間の抵抗値(R、R1)を検出し、上記抵抗値から推定される粒子状物質の平均粒径(D)と、上記センサ出力から推定される粒子状物質の質量(M)を用いて、上記粒子数を算出する粒子数算出部(42)と、を有する、粒子状物質検出装置。
  4.  上記粒子数算出部は、
     静電捕集のための上記第1電圧における上記センサ出力が上記閾値に到達した時点において、上記一対の電極間への印加電圧を、粒子状物質の捕集状態を変化させるための上記第2電圧に変更した後に、電極間抵抗検出のための検出用電圧となる上記複数の電圧に順次制御する電圧制御部(421)と、
     上記複数の電圧における上記一対の電極間の抵抗値をそれぞれ検出する電極間抵抗検出部(422)と、を備える、請求項3に記載の粒子状物質検出装置。
  5.  上記粒子数算出部は、上記複数の電圧において検出される上記抵抗値のそれぞれに対して重み付けを行って、上記平均粒径を推定する、請求項3又は4に記載の粒子状物質検出装置。
  6.  被測定ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
     被測定ガスに晒される基体(11)の表面に互いに離間する一対の電極(21、22)を配置した検出部(2)を有して、上記検出部に静電捕集される粒子状物質の量に応じた信号を出力するセンサ部(1)と、
     上記センサ部から送信されるセンサ出力(V)に基づいて、上記検出部に静電捕集された粒子状物質の粒子数(N)を検出するセンサ制御部(4)と、を備えており、
     上記センサ制御部は、
     上記検出部の上記一対の電極間へ第1電圧を印加して、上記検出部に粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部(41)と、
     上記第1電圧における上記センサ出力が閾値に到達した状態で、上記一対の電極間への印加電圧を上記第1電圧と異なる第2電圧に変更した後に、大きさが異なる複数の電圧における上記一対の電極間の抵抗値(R、R1)を検出し、上記複数の電圧と上記抵抗値との関係における傾きから推定される粒子状物質の平均粒径(D)と、上記センサ出力から推定される粒子状物質の質量(M)を用いて、上記粒子数を算出する粒子数算出部(42)と、を有する、粒子状物質検出装置。
  7.  上記粒子数算出部は、
     静電捕集のための上記第1電圧における上記センサ出力が上記閾値に到達した時点において、上記一対の電極間への印加電圧を、粒子状物質の捕集状態を変化させるための上記第2電圧に変更した後に、電極間抵抗検出のための検出用電圧となる上記複数の電圧に順次制御する電圧制御部(421)と、
     上記複数の電圧における上記一対の電極間の抵抗値をそれぞれ検出する電極間抵抗検出部(422)と、上記複数の電圧と上記抵抗値との関係における傾きを算出する傾き算出部と、を備える、請求項6に記載の粒子状物質検出装置。
  8.  上記複数の電圧は、上記第2電圧と同じ大きさの電圧を含む、請求項3~7のいずれか1項に記載の粒子状物質検出装置。
  9.  被測定ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
     被測定ガスに晒される基体(11)の表面に互いに離間する一対の電極(21、22)を配置した検出部(2)を有して、上記検出部に静電捕集される粒子状物質の量に応じた信号を出力するセンサ部(1)と、
     上記センサ部から送信されるセンサ出力(V)に基づいて、上記検出部に静電捕集された粒子状物質の粒子数(N)を検出するセンサ制御部(4)と、を備えており、
     上記センサ制御部は、
     上記検出部の上記一対の電極間へ第1電流を印加して、上記検出部に粒子状物質を静電捕集させる捕集制御部(41)と、
     上記第1電流における上記センサ出力が閾値に到達した状態で、上記一対の電極間への印加電流を上記第1電流と異なる第2電流に変更した後に、上記一対の電極間の抵抗値(R)を検出し、上記抵抗値から推定される粒子状物質の平均粒径(D)と、上記センサ出力から推定される粒子状物質の質量(M)を用いて、上記粒子数を算出する粒子数算出部(42)と、を有する、粒子状物質検出装置。
  10.  上記閾値は、上記捕集制御部において、粒子状物質の検出が可能となる上記センサ出力、又は、静電捕集の開始から粒子状物質の検出が可能となるまでの経過時間に基づいて設定される、請求項1~9のいずれか1項に記載の粒子状物質検出装置。
  11.  上記閾値は、上記捕集制御部において、粒子状物質の検出基準となる出力値(V0)であり、
     上記粒子数算出部は、粒子状物質の上記質量を、上記検出基準となる出力値を用いて算出する、請求項1~10のいずれか1項に記載の粒子状物質検出装置。
  12.  上記センサ部は、上記検出部を加熱するヒータ電極(31)を設けたヒータ部(3)を有し、
     上記センサ制御部は、上記ヒータ部へ電力を供給して、粒子状物質中のSOFが揮発可能であってSootは燃焼しないような温度に加熱保持する加熱制御部(43)を有している、請求項1~11のいずれか1項に記載の粒子状物質検出装置。
  13.  上記温度は、200℃以上、400℃以下の温度である、請求項12に記載の粒子状物質検出装置。
  14.  上記閾値は、上記捕集制御部において、粒子状物質の検出基準となる出力値(V0)であり、
     上記粒子数算出部は、粒子状物質の上記質量を、上記検出基準となる出力値、又は、上記加熱制御部による加熱保持時の上記センサ出力である第1出力値(V1)を用いて算出する、請求項12又は13に記載の粒子状物質検出装置。
  15.  上記粒子数算出部は、粒子状物質の上記質量と、粒子状物質の上記平均粒径と、粒子状物質の比重とから、上記粒子数を算出する、請求項1~14のいずれか1項に記載の粒子状物質検出装置。
  16.  上記粒子状物質の比重は、一定値であるか、又は、上記粒子数算出部にて推定される粒子状物質の平均粒径を基に推定した値である、請求項15に記載の粒子状物質検出装置。
  17.  上記基体が絶縁性材料からなる請求項1~16のいずれか1項に記載の粒子状物質検出装置。
  18.  上記検出部は、上記基体の表面に検出用導電部(23)を配置し、該検出用導電部の上記基体と反対側の表面に、互いに離間する上記一対の電極を有する、請求項1~17のいずれか1項に記載の粒子状物質検出装置。
  19.  上記検出用導電部は、上記粒子状物質よりも電気抵抗率が高い導電性材料からなる請求項18に記載の粒子状物質検出装置。
  20.  上記検出用導電部は、表面電気抵抗率ρが、100~500℃の温度範囲において1.0×107~1.0×1010Ω・cmである導電性材料からなる、請求項18又は19に記載の粒子状物質検出装置。
  21.  上記導電性材料は、分子式がABO3で表されるペロブスカイト構造を有するセラミックスであり、上記分子式におけるAサイトは、La、Sr、Ca、Mgから選択される少なくとも一種であり、Bサイトは、Ti、Al、Zr、Yから選択される少なくとも一種である請求項20に記載の粒子状物質検出装置。
  22.  上記Aサイトは、主成分がSr、副成分がLaであり、上記Bサイトは、Tiである請求項21に記載の粒子状物質検出装置。
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