WO2018105086A1

WO2018105086A1 - 冷蔵庫の扉及びこの扉を備えた冷蔵庫

Info

Publication number: WO2018105086A1
Application number: PCT/JP2016/086603
Authority: WO
Inventors: 雄馬田中
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2016-12-08
Filing date: 2016-12-08
Publication date: 2018-06-14
Also published as: CN208779787U; JPWO2018105086A1; JP6685430B2

Abstract

冷蔵庫の扉は、扉の正面を形成する意匠パネルと、扉の左右方向の側面を形成する側面パネルと、意匠パネルの左右方向の端部に配置され、意匠パネルが挿入される第１挿入口と、側面パネルが挿入される第２挿入口とを有し、意匠パネル及び側面パネルを個別に保持する接続部品とを備える。側面パネルは、扉の左右方向の外方から内方に向けて凹状であって上下方向に延びる凹部を有し、凹部の意匠パネル側の端部が接続部品の第２挿入口に挿入されて接続部品に接続されており、凹部によって、扉の開閉時に手が差し込まれる手掛け部が形成されている。

Description

冷蔵庫の扉及びこの扉を備えた冷蔵庫

　本発明は、冷蔵庫の扉及びこの扉を備えた冷蔵庫に関するものであり、特に手掛け部に関するものである。

　従来の冷蔵庫の扉は、扉の正面を形成する意匠パネルと、側面パネルと、接続部品とを備え、意匠パネル及び側面パネルが、接続部品に設けられた各挿入口に挿入されて保持されている（例えば、特許文献１参照）。そして、意匠パネル、側面パネル、接続部品及び背面パネルで囲まれた空間内に発泡断熱材が発泡充填され、発泡断熱材が成形固着される前に背面パネルを取り付けることで扉が組み立てられている。扉の前面の左側には、扉の開閉時に手が差し込まれる凹状の手掛け部が配置されており、手掛け部は側面パネル及び接続部品によって形成されている。

特開２０１６－４８１２４号公報

　特許文献１の冷蔵庫の扉では、発泡断熱材を注入する際、手掛け部内に置き冶具を挿入し、接続部品と側面パネルとの位置関係が保たれた状態で注入が行われる。しかし、発泡断熱材の注入が完了して置き冶具を取り外すと、発泡断熱材が成形固着に至るまでの間に接続部品が傾く傾向がある。これは、側面パネルと接続部品の挿入口との接続部分の寸法のバラツキによるガタ付き及び発泡断熱材の圧力等によるものと考えられる。

　接続部品の傾きは、具体的には、側面パネルと接続部品との接続部分が、正常位置から意匠パネル側に移動する向きに傾く傾向にある。側面パネルと接続部品との接続部分は、手掛け部よりも扉の左右方向の中心部側であって意匠パネルと対向しており、また、周囲が発泡断熱材で囲まれている。このため、接続部品が傾くと、接続部品と側面パネルとの接続部分がその周囲の発泡断熱材と共に意匠パネルを外側に押圧し、これにより意匠パネルが変形する問題点があった。

　本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、製造時の意匠パネルの変形抑制が可能な冷蔵庫の扉及びこの扉を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。

　本発明に係る冷蔵庫の扉は、扉の正面を形成する意匠パネルと、扉の左右方向の側面を形成する側面パネルと、意匠パネルの左右方向の端部に配置され、意匠パネルが挿入される第１挿入口と、側面パネルが挿入される第２挿入口とを有し、意匠パネル及び側面パネルを個別に保持する接続部品とを備え、側面パネルは、扉の左右方向の外方から内方に向けて凹状であって上下方向に延びる凹部を有し、凹部の意匠パネル側の端部が接続部品の第２挿入口に挿入されて接続部品に接続されており、凹部によって、扉の開閉時に手が差し込まれる手掛け部が形成されているものである。

　本発明に係る冷蔵庫は、上記の冷蔵庫の扉を備えたものである。

　本発明の冷蔵庫の扉及び冷蔵庫は、手掛け部を側面パネルの凹部で構成し、側面パネルと接続部品との接続部分を、扉の左右方向の中央部側ではなく外側に位置するようにした。このため、仮に接続部品と側面パネルとの接続部分に寸法のバラツキによるガタ付きがあっても、接続部品と側面パネルとの接続部分は、意匠パネルの左右方向の端部に位置するため、ガタ付きによる影響が意匠パネルに及ぶことを抑制できる。

本発明の実施の形態１に係る冷蔵庫本体の正面図である。図１の冷蔵庫の扉のＺ－Ｚ断面図である。図２に示す部分Ａについての詳細図である。本発明の実施の形態１に係る冷蔵庫の置き治具の挿入状態の参考図である。本発明の実施の形態２に係る冷蔵庫の冷蔵室のＺ－Ｚ断面図で、実施の形態１の図３に対応した図である。本発明の実施の形態３に係る冷蔵庫の冷蔵室のＺ－Ｚ断面図で、実施の形態１の図３に対応した図である。

実施の形態１．
　図１は、本発明の実施の形態１に係る冷蔵庫本体の正面図である。なお、以下の説明で用いる「上」「下」「左」「右」「前」「後」は、特にことわらない限り、冷蔵庫を前面側から見た場合の方向を意味している。
　冷蔵庫１は、箱体内が仕切り部材によって上下に仕切られて上側に冷凍室２、下側に冷蔵室３が形成されている。そして、冷凍室２の前面開口が扉２０で開閉自在となっており、また、冷蔵室３の前面開口が扉３０で開閉自在となっている。以上の構成は、実施の形態１～３において共通である。

　図２は、図１の冷蔵庫の扉のＺ－Ｚ断面図である。以下、冷蔵室３の扉３０について説明するが、冷凍室２の扉２０についても、以下に説明する冷蔵室３の扉３０と同様に構成される。
　扉３０は、意匠パネル５と、側面パネル６と、接続部品４と、背面パネル７とを備え、これらで囲まれた空間内に発泡断熱材１１が発泡充填されて構成されている。また、扉３０の前面の左側には、高さ方向に延びる凹状の手掛け部８が形成されている。

　意匠パネル５は、冷蔵室３の全幅に広がり、消費者が一番目にするパネルであり、扉３０の前面を構成するパネルである。側面パネル６は、意匠パネル５の後方に配置され、扉３０の左右方向の側面を形成するパネルである。接続部品４は、意匠パネル５と側面パネル６とを接続する接続部品４である。背面パネル７は、意匠パネル５及び側面パネル６の後方に配置され、扉３０の後面を構成するパネルである。

　図３は、図２に示す部分Ａについての詳細図である。以下、図３を参照して扉３０の更に詳細な構成について説明する。
　接続部品４は、意匠パネル５の左右方向の端部に配置され、意匠パネル５の高さ方向の長さと略同じ長さを有する。接続部品４は、意匠パネル５が挿入される挿入口９と、側面パネル６が挿入される挿入口１０と、意匠パネル５よりも前方に突出している突出部４ａと、手掛け部８の一部を構成する背面部４ｂとを有する。接続部品４の挿入口９及び挿入口１０に意匠パネル５及び側面パネル６が挿入されることで、接続部品４は意匠パネル５と側面パネル６とを個別に保持する部品として機能する。また、接続部品４は、手掛け部８の意匠部品としても機能する。

　挿入口９は、意匠パネル５の厚みよりも僅かに大きく設定された開口を有し、意匠パネル５をガタ付きなく保持できるようになっている。また、挿入口１０は、意匠パネル５の厚みよりも比較的大きく設定された開口を有し、挿入口１０に対して側面パネル６を挿入しやすい構成となっている。挿入口９が本発明の第１挿入口に相当し、挿入口１９が本発明の第２挿入口に相当する。

　側面パネル６は、冷蔵庫１の扉３０の左右方向の外方から内方に向けて凹状であって上下方向に延びる凹部８Ａを有している。凹部８Ａは、扉３０の前面の一部を構成し、意匠面となる意匠平面部６ａと、意匠平面部６ａの一端から前方に向かって屈曲し、手掛け部８の側面を構成する手掛け側面部６ｄと、手掛け側面部６ｄの先端部から外側に屈曲して意匠平面部６ａと平行な方向に延びる接続平面部６ｅとを備えている。側面パネル６は更に、意匠平面部６ａの他端から後方に向かって屈曲し、冷蔵室３の扉側面を構成する扉側面部６ｂと、扉側面部６ｂから屈曲し、意匠平面部６ａと平行に延びて背面パネル７と接続される接続部６ｃとを有する。

　接続平面部６ｅは、手掛け側面部６ｄに連なる平面部６ｅ－ａと、平面部６ｅ－ａの先端部から前方に垂直に屈曲し、接続部品４の背面部４ｂの厚み分、意匠パネル５に向かって延びる段差部６ｅ－ｂと、段差部６ｅ－ｂの先端部から外側に屈曲して意匠平面部６ａと平行に延び、接続部品４の挿入口１０に挿入される平面部６ｅ－ｃとを備えている。

　手掛け部８は、扉３０の開閉時に手が差し込まれる部分であり、少なくとも凹部８Ａで構成されている。ここでは、凹部８Ａに加えて更に、接続部品４の背面部４ｂも含めて手掛け部８が構成されている。そして、扉３０を開ける際に、手掛け部８に挿入された利用者の手が触れる接触面である手掛け面８ａは、接続部品４の背面部４ｂの外面４ｂａと、接続平面部６ｅの平面部６ｅ－ａの外面６ａａとで構成され、両外面は面一に構成されている。

　そして、本実施の形態１の特徴とする構成としては、側面パネル６が凹部８Ａを有し、凹部８Ａで手掛け部８を構成したことにある。つまり、接続部品４の挿入口１０に挿入されて接続される、側面パネル６の接続平面部６ｅが、手掛け側面部６ｄの先端部から外側に屈曲されて構成され、これにより手掛け部８となる凹部８Ａが形成されている。

　従来は、側面パネルにおいて接続部品との接続部分となる接続平面部が、手掛け側面部の先端部から内側に屈曲されて構成され、手掛け部となる凹部が側面パネルと接続部品との２部品で構成されている。そして、その２部品同士を接続する接続部分が、手掛け部８よりも冷蔵庫１の扉３０の左右方向の中央部側に位置していた。このため、接続部品が傾くと、その影響が意匠パネルに出やすい構造であった。

　これに対し、本実施の形態１では、手掛け部８となる凹部８Ａが側面パネル６による１部品構成であり、側面パネル６と接続部品４との接続部分の位置が、扉３０の左右方向の端部側である手掛け部８側に移動する。よって、平面部６ｅ－ａと意匠パネル５との間には側面パネル６と接続部品４との接続部分が位置しないため、接続部品４が仮に傾いても、その影響が意匠パネル５に及ぶことを抑制できる。

　次に、扉３０の組立動作について説明する。

　図４は、本発明の実施の形態１に係る冷蔵庫の置き治具の挿入状態の参考図である。
　扉３０を組み立てる際には、接続部品４の挿入口９に意匠パネル５を挿入すると共に、挿入口１０に側面パネル６の平面部６ｅ－ｃを意匠パネル５と同方向から挿入する。このように、意匠パネル５及び側面パネル６は、それぞれ個別に接続部品４の挿入口９及び挿入口１０によって位置決めされるため、意匠パネル５と側面パネル６とがズレて挿入された時でも、個別に位置を修正することができる。

　そして、手掛け部８に置き治具１２の一部がはまり込むようにして置き治具１２を設置する。続いて、意匠パネル５、側面パネル６及び接続部品４で囲まれた空間に発泡断熱材１１を充填する。そして、発泡断熱材１１が成形固着される前に背面パネル７を取り付け、その後、置き治具１２を取り外す。

　ここで、本実施の形態１では、手掛け部８を側面パネル６の凹部８Ａで構成し、側面パネル６と接続部品４との接続部分を、扉３０の左右方向の中央部側ではなく外側に位置するようにした。このため、仮に接続部品４と側面パネル６との接続部分に寸法のバラツキによるガタ付きがあっても、接続部品４と側面パネル６との接続部分は、意匠パネル５の左右方向の端部に位置するため、ガタ付きによる影響が意匠パネル５に及ぶことを抑制できる。よって、製造時の意匠パネル５の変形抑制が可能な冷蔵庫１の扉３０を得ることができる。

　また、手掛け面８ａが、接続部品４の背面部４ｂの外面４ｂａと、接続平面部６ｅの平面部６ｅ－ａの外面６ａａとで構成され、両外面を面一に構成した。このため、手掛け部８に手を差し込んだ際に、指を引っ掛けて怪我に繋がってしまう事故を未然に防止でき、安全性が高い。

　また、接続部品４の挿入口１０の挿入方向が、扉３０の左右方向の内方から外方の方向であり、それ故、手掛け面８ａを、接続部品４の背面部４ｂの外面４ｂａと、接続平面部６ｅの平面部６ｅ－ａの外面６ａａとで構成することができる。

　また、接続部品４と意匠パネル５との接続、及び、接続部品４と側面パネル６との接続、において、両面テープ等の接着性部材を用いていない。このため、接着性部材を用いる場合に比べてコストを削減できる。また、接着性の不具合によるパネルの落下事故が生じる不都合を回避できる。

実施の形態２．
　以上の実施の形態１では、接続部品４において挿入口１０及び挿入口９のそれぞれの挿入方向が同じ向きであった。これに対し、実施の形態２では、挿入口１０に対する挿入方向が、挿入口９に対する挿入方向から時計周りに９０゜回転した方向であり、つまり後方から前方に向かう方向としたものである。なお、実施の形態２は、挿入口１０の挿入方向を異ならせた点を除くと、それ以外は実施の形態１と同様の構造である。

　図５は、本発明の実施の形態２に係る冷蔵庫の冷蔵室のＺ－Ｚ断面図で、実施の形態１の図３に対応した図である。
　実施の形態２において側面パネル６が挿入される挿入口１３は、挿入方向が後方から前方に向かう向きとなっている。このように挿入方向が後方から前方に向かう向きとなることに伴い、側面パネル６の接続平面部６ｅの形状が実施の形態１と以下のように異なる。すなわち、平面部６ｅ－ａの先端部が前方に向けて屈曲して挿入口１３に挿入される平面部６ｅ－ｄとなっている。これにより、手掛け面８ａが側面パネル６のみで構成され、実施の形態１とは意匠が異なる構成となる。

　実施の形態２によれば、実施の形態１と同様の効果が得られると共に、以下の効果が得られる。すなわち、手掛け部８の手掛け面８ａが側面パネル６のみで形成された構成となり、手掛け部８の意匠の観点から、用途に合わせて実施の形態１と使い分けをすることができる。

実施の形態３．
　以上の実施の形態２では、接続部品４において挿入口１０及び挿入口９のそれぞれの挿入方向が異なるものであり、その向きが９０゜異なっていた。実施の形態３は、挿入口１０及び挿入口９のそれぞれの挿入方向が１８０゜異なるものである。なお、実施の形態３は、挿入口１０の挿入方向が異なる点を除くと、それ以外は実施の形態１と同様の構造である。

　図６は、本発明の実施の形態３に係る冷蔵庫の冷蔵室のＺ－Ｚ断面図で、実施の形態１の図３に対応した図である。
　実施の形態３において側面パネル６が挿入される挿入口１４は、左右方向の外方から内方に向かう向きとなっている。このように挿入方向が左右方向の外方から内方に向かう向きとなることに伴い、側面パネル６の接続平面部６ｅの形状が実施の形態１及び実施の形態２と以下のように異なる。すなわち、接続平面部６ｅは、平面部６ｅ－ａの先端部が前方に向けて９０゜屈曲して側面部６ｅ－ｅを形成し、側面部６ｅ－ｅの先端部が内方に向けて９０゜屈曲して、挿入口１４に挿入される平面部６ｅ－ｆを形成している。これにより、手掛け部８の手掛け面８ａと、手掛け面８ａの左右方向の外方端部から前方に延びる手掛け側面８ｂとが側面パネル６で構成され、実施の形態１及び実施の形態２とは意匠が異なる構成となる。

　実施の形態３によれば、実施の形態１と同様の効果が得られると共に、以下の効果が得られる。すなわち、手掛け部８の手掛け面８ａと、手掛け面８ａの左右方向の外方端部から前方に延びる手掛け側面８ｂとが側面パネル６で構成され、実施の形態１とは意匠が異なる構成とすることができる。よって、手掛け部８の意匠の観点から、用途に合わせて実施の形態１及び実施の形態２と使い分けをすることができる。

　１　冷蔵庫、２　冷凍室、３　冷蔵室、４　接続部品、４ａ　突出部、４ｂ　背面部、４ｂａ　外面、５　意匠パネル、６　側面パネル、６ａ　意匠平面部、６ａａ　外面、６ｂ　扉側面部、６ｃ　接続部、６ｄ　手掛け側面部、６ｅ　接続平面部、６ｅ－ａ　平面部、６ｅ－ｂ　段差部、６ｅ－ｃ　平面部、６ｅ－ｄ　平面部、６ｅ－ｅ　側面部、６ｅ－ｆ　平面部、７　背面パネル、８　手掛け部、８Ａ　凹部、８ａ　手掛け面、８ｂ　手掛け側面、９　挿入口、１０　挿入口、１１　発泡断熱材、１２　置き治具、１３　挿入口、１４　挿入口、１９　挿入口、２０　扉、３０　扉。

Claims

　扉の正面を形成する意匠パネルと、
　扉の左右方向の側面を形成する側面パネルと、
　前記意匠パネルの左右方向の端部に配置され、前記意匠パネルが挿入される第１挿入口と、前記側面パネルが挿入される第２挿入口とを有し、前記意匠パネル及び前記側面パネルを個別に保持する接続部品とを備え、
　前記側面パネルは、扉の左右方向の外方から内方に向けて凹状であって上下方向に延びる凹部を有し、前記凹部の前記意匠パネル側の端部が前記接続部品の前記第２挿入口に挿入されて前記接続部品に接続されており、前記凹部によって、扉の開閉時に手が差し込まれる手掛け部が形成されている冷蔵庫の扉。
　前記手掛け部において前記手が接触する接触面である手掛け面が、前記接続部品の一部と前記側面パネルの一部とが面一に連なって構成されている請求項１記載の冷蔵庫の扉。
　前記接続部品の前記第２挿入口の挿入方向は、扉の左右方向の内方から外方の方向である請求項２記載の冷蔵庫の扉。
　前記接続部品の前記第２挿入口の挿入方向は、後方から前方に向かう方向であって、前記側面パネルの前記凹部の前記意匠パネル側の端部が前方側に屈曲された状態で前記第２挿入口に挿入されており、前記手掛け部において手が接触する接触面である手掛け面が前記側面パネルで構成されている請求項１記載の冷蔵庫の扉。
　前記接続部品の前記第２挿入口の挿入方向は、扉の左右方向の外方から内方の方向であって、前記側面パネルの前記凹部の前記意匠パネル側の端部が前方側に屈曲された後、左右方向の中心部側に屈曲された状態で前記第２挿入口に挿入されており、前記手掛け部において前記手が接触する接触面である手掛け面と、前記手掛け面の左右方向の外方端部から前方に延びる手掛け側面とが前記側面パネルで構成されている請求項１記載の冷蔵庫の扉。
　請求項１～請求項５の何れか一項に記載の冷蔵庫の扉を備えた冷蔵庫。