WO2017179428A1 - 車両用情報報知装置 - Google Patents
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Abstract
車両用情報報知装置(1)は、運転者が道路勾配を錯覚する錯視を起こしやすい個所を車両(V)が走行している、或いは運転者が錯視を起こしていると推定される、錯視考慮状態かどうかを判定する判定装置(3)と、前記判定装置(3)により錯視考慮状態であると判定されたときに、運転者に対し道路勾配に関する情報を報知する報知装置(4、12、21)とを備えている。
Description
本出願は、2016年4月11日に出願された日本出願番号2016-078872号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
本開示は、自動車等の車両に搭載され、当該車両の運転者に対して注意喚起のための情報を報知する車両用情報報知装置に関する。
運転者が車両(自動車)を運転するに際し、運転者が上り坂を平地や下り坂と錯覚したり、或いは、下り坂を平地や上り坂と錯覚したりする錯視を起こす場合がある。このような錯視は、例えば比較的長い下り坂が続いた後上り坂に切替わった場所や、或いは、上り坂から下り坂に切替わった場所で起こしやすい。運転者が道路勾配を錯覚する錯視を起こすと、上り坂での加速を怠って渋滞の原因になったり、下り坂でスピードを出し過ぎてしまったりする問題が生ずる。そこで、従来では、坂道の路肩に、走行中の道路が上り坂、或いは下り坂であることを運転者に示すための道路用標識を設置することが考えられている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記のように、道路標識によって道路勾配を表示するだけでは、運転者がその道路標識を注意して見るかどうか不明である。また、車両の速度や車高、運転者の視線の高さによって、どの程度の勾配なのかについての感じ方が異なるものとなってしまう。そのため、運転者にとっての道路勾配の錯視の予防や解消に、さほどの効果が得られるとは考えにくいものとなっていた。
本開示は、車両に搭載されるものであって、運転者に対し、道路勾配に関する錯視を起こしやすい個所を走行していること、或いは、実際に錯視を起こしていることを教示することが可能な車両用情報報知装置を提供することを目的とする。
本開示の第一の態様において、車両用情報報知装置は、運転者が道路勾配を錯覚する錯視を起こしやすい個所を車両が走行している、或いは運転者が錯視を起こしていると推定される、錯視考慮状態かどうかを判定する判定装置と、前記判定装置により錯視考慮状態であると判定されたときに、運転者に対し道路勾配に関する情報を報知する報知装置とを備える。
これによれば、判定装置により、運転者が道路勾配を錯覚する錯視を起こしやすい個所を車両が走行している、或いは、運転者が錯視を起こしていると推定される錯視考慮状態であるかどうかが判定される。そして、判定装置により錯視考慮状態であると判定されたときには、報知装置により、運転者に対し道路勾配に関する情報が報知される。従って、車両に搭載されるものであって、運転者に対し、道路勾配に関する錯視を起こしやすい個所を走行していること、或いは、実際に錯視を起こしていることを教示することが可能となる。
本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図1は、第1の実施形態を示すもので、システムの全体構成を概略的に示すブロック図であり、
図2は、制御装置が実行する道路勾配に関する情報報知の処理手順を示すフローチャートであり、
図3は、車両の加速度を説明するための図であり、
図4Aは、車両が下り坂にある場合の水平方向を説明するための図(その1)であり、
図4Bは、車両が下り坂にある場合の水平方向を説明するための図(その2)であり、
図5Aは、車両が下り坂にある場合のヘッドアップディスプレイの表示例を示す図(その1)であり、
図5Bは、車両が下り坂にある場合のヘッドアップディスプレイの表示例を示す図(その2)であり、
図6は、車両が上り坂にある場合の水平方向を説明するための図であり、
図7Aは、車両が上り坂にある場合のヘッドアップディスプレイの表示例を示す図(その1)であり、
図7Bは、車両が上り坂にある場合のヘッドアップディスプレイの表示例を示す図(その2)であり、
図8は、第2の実施形態を示すもので、制御装置が実行する道路勾配に関する情報報知の処理手順を示すフローチャートであり、
図9Aは、下り坂における疑似触覚を付与する様子を示す図であり、
図9Bは、上り坂における疑似触覚を付与する様子を示す図である。
(1)第1の実施形態
以下、第1の実施形態について、図1から図7Bを参照して説明する。図1は、自動車等の車両V(図3等参照)に搭載される車両用情報報知装置1のシステム構成を概略的に示している。車両用情報報知装置1は、マイクロコンピュータを主体として構成された制御装置2を備えている。詳しくは後述するように、この制御装置2は、条件判定演算部3と、装置制御演算&コントロールモジュール部4(以下、単に「装置制御部4」という)とを備えている。
以下、第1の実施形態について、図1から図7Bを参照して説明する。図1は、自動車等の車両V(図3等参照)に搭載される車両用情報報知装置1のシステム構成を概略的に示している。車両用情報報知装置1は、マイクロコンピュータを主体として構成された制御装置2を備えている。詳しくは後述するように、この制御装置2は、条件判定演算部3と、装置制御演算&コントロールモジュール部4(以下、単に「装置制御部4」という)とを備えている。
前記制御装置2には、前方カメラ5が接続され、この前方カメラ5から前方道路を撮影した画像情報が入力される。また、制御装置2には、勾配センサ6、車両速度センサ7、アクセル開度センサ8が接続されている。それらから、制御装置2には、勾配センサ6による道路勾配検知信号、車両速度センサ7による車両速度検知信号、アクセル開度センサ8によるアクセル開度検知信号が夫々入力される。尚、前記勾配センサ6は、例えば三軸ジャイロセンサ、Gセンサ等から構成される。
更に、制御装置2には、周知の自車位置検出装置9が接続され、自車位置検出信号が入力される。尚、詳しい図示や説明は省略するが、この自車位置検出装置9は、各種車載センサを用いて車両Vの走行軌跡(相対位置)を求める自立航法と、GPS衛星からの電波を受信して車両Vの絶対位置を求める電波航法とを組合せて車両Vの位置を検出する。
制御装置2には、プログラムや各種のデータを記憶した記憶装置10が接続されている。これと共に、道路地図データベース11が接続されている。前記地図データベース11には、道路地図データやそれに付随するデータが記憶されている。前記道路地図データは、道路ネットワークをノード及びリンクで規定した各リンクのリンクID(識別子)、リンク長、リンクの始点,終点(ノード)の位置データ(経度,緯度)、角度(方向)データ、道路幅、道路種別、道路属性などのデータを含んで構成される。本実施形態では、道路地図データには、運転者が錯視を起こしやすいと考えられる錯視注意個所のデータが含まれている。尚、地図データベース11を外部のサーバに設け、必要時にサーバから道路地図データを通信により取得する構成としても良い。
そして、制御装置2には、周知構成を備えるヘッドアップディスプレイ(HUD)12が接続されている。ヘッドアップディスプレイ12は、図5A、B、図7A、Bに示すように、車両のフロントガラス(ウインドシールド)Fに重畳するように、表示範囲A内に、生成された画像を投影表示させるものである。ヘッドアップディスプレイ12は、制御装置2の装置制御部4により、画像の生成及び表示制御がなされる。後述するように、装置制御部4は、錯視考慮状態が判定されたときに、ヘッドアップディスプレイ12に道路勾配に関する情報(勾配教示画像P)を表示させる。尚、図1に破線で示すように、制御装置2に疑似振動触覚装置21を接続して制御することも可能となっている。
さて、前記制御装置2の条件判定演算部3は、運転者が道路勾配を錯覚する錯視に関する情報報知が必要な錯視考慮状態かどうかを判定する。本実施形態では、錯視考慮状態とは、運転者が道路勾配を錯覚する錯視を起こしやすい個所を車両Vが走行している状態、或いは、運転者が実際に錯視を起こしていると推定される状態の少なくともいずれかに該当する状態をいう。
より具体的には、後の作用説明(フローチャート説明)で述べるように、条件判定演算部3は、自車位置検出装置9の検出した自車位置が、地図データベース11から取得した道路地図データ上の錯視注意個所に該当する(一致する)かどうかを判断する。そして、条件判定演算部3は、車両Vが錯視注意個所を通過しているときに錯視考慮状態であると判定する。
或いは、条件判定演算部3は、上記勾配センサ6、車両速度センサ7、アクセル開度センサ8の検出信号から車両Vの挙動を検出し、その車両Vの挙動に基づき、運転者が錯視を起こしているかどうかを推定する。即ち、これも後の作用説明(フローチャート説明)で述べるように、車両Vが坂道を走行しているときに、坂道による加速度の影響を車両Vが受けているのに運転者が気付かないような速度で走行しているかどうかを判定する。この場合、坂道の傾斜角度に応じて重力による加速度が異なってくることが考慮される。坂道による加速度の影響を車両Vが受けているのに運転者が気付かないような速度で走行していると判定される場合に、錯視を起こしていると推定され、錯視考慮状態であると判定される。
そして、条件判定演算部3により錯視考慮状態であると判定されたときには、制御装置2の装置制御部4は、図5A、B、図7A、Bに例示するように、道路勾配に関する勾配教示画像Pを生成する。これと共に、生成した勾配教示画像Pを前記ヘッドアップディスプレイ12に送信する。これにより、フロントガラスFの運転席側に横長矩形状に設定される表示範囲Aに対し、前記ヘッドアップディスプレイ12により運転者に対し道路勾配に関する情報を投影表示させる。
これも詳しくは後述するが、本実施形態では、勾配教示画像Pは、運転者が前方を見た相対的な水平方向を示す水平基準線L0、実際の水平方向を示す実水平相当線L1、車両幅を遠近法で表す車両幅相当線L2、勾配を表す三角形Tから構成される。このとき、装置制御部4は、車両Vが上り坂、下り坂のいずれにあるか、道路の勾配がどの程度かを認識し、前方カメラ5の画像により認識される道路を考慮して、勾配教示画像Pを生成する。尚、走行中の道路勾配が変化すれば勾配教示画像Pもそれに応じて変動する。
次に、上記のように構成された車両用情報報知装置1の作用について、図2~図7Bも参照して述べる。ここで、運転者が自動車等の車両Vを運転するに際し、運転者が上り坂を平地や下り坂と錯覚したり、或いは、下り坂を平地や上り坂と錯覚したりする錯視を起こす場合がある。この錯視は、例えば比較的長い下り坂が続いた後上り坂に切替わった場所や、或いは、上り坂から下り坂に切替わった場所で起こしやすい。もし、運転者がそのような道路勾配を錯覚する錯視を起こすと、上り坂での加速を怠って渋滞の原因になったり、下り坂でスピードを出し過ぎてしまったりする問題が生ずる。
そこで、本実施形態では、制御装置2は、運転者が道路勾配を錯覚する錯視を起こしやすい個所を車両Vが走行しているかどうか、及び、運転者が錯視を起こしていると推定されるかどうかを判定する。そして、少なくともいずれかに該当する錯視考慮状態で、運転者に対し道路勾配に関する情報を報知する。図2のフローチャートは、車両Vの走行中に制御装置2が実行する、錯視考慮状態かどうかの判定、及び、道路勾配に関する情報報知の処理の流れを示している。
即ち、まずステップS1では、ヘッドアップディスプレイ12が動作可能な状態で接続されているかどうかが確認される。動作可能なヘッドアップディスプレイ12が確認されると(ステップS1にてYes)、ステップS2に進む。ステップS2では、自車位置検出装置9から車両Vの現在位置情報が取得されると共に、各センサ6~8から、車両Vの勾配、速度(加速度)、アクセル開度の情報が取得される。次に、ステップS3では、地図データベース11から道路地図データ上の錯視注意個所のデータが取得され、自車位置検出装置9の検出した自車位置と比較される。
ステップS4では、自車位置が錯視注意個所に該当するかどうかが判断される。車両Vが錯視注意個所を通過している場合には(ステップS4にてYes)、錯視考慮状態であると判定され、後述するステップS9の処理が実行される。自車位置が錯視注意個所に該当していない場合には(ステップS4にてNo)、次のステップS5にて、車両Vが坂道を走行しているかどうかが判断される。車両Vが坂道を走行していない場合には(ステップS5にてNo)、ステップS6にて、ヘッドアップディスプレイ12の表示が停止された後、ステップS2からの処理が繰返される。
これに対し、車両Vが坂道を走行していると判断された場合には(ステップS5にてYes)、ステップS7にて、車両Vの勾配(前後方向の傾斜)、重量、アクセル開度から、車両Vの加速度(速度変化)が算出される。そして、次のステップS8にて、算出された加速度が、設定されたしきい値内、つまりMin以上且つMax以下にあるかどうかが判断される。
ここで、図3には、車両Vが下り坂を走行する場合の加速度を例示している。車両Vが下り坂を太矢印方向に走行する場合、勾配(傾斜角度)θと重力加速度Gとから、重力を道路の水平方向と垂直方向とにベクトル分解し、水平成分から加速度f1を求めることができる。更に垂直成分及びタイヤの摩擦係数から、車両Vの進行方向と逆向きの摩擦抵抗力f2を求めることができる。但し、タイヤの摩擦係数については、ばらつきを考慮して設定される。
今、運転者が、下り坂に気付かずにアクセル開度の適度な調整を行わなかったと仮定した場合の、車両Vの加速度は、加速度f1と摩擦抵抗力f2とから予測できる。これにより、しきい値の範囲(Min及びMax)を求めることができる。従って、算出された加速度がしきい値内である場合、即ち、Min<加速度<Maxの場合には、運転者が実際に錯視を起こしていると推定することができる。上り坂の場合にも、加速度がマイナス(減速)になるだけで、同様のことが言える。
図2に戻って、加速度が、設定されたしきい値から外れている場合には(ステップS7にてNo)、運転者が錯視を起こしていないと推定でき、ステップS6に進む。ステップS6では、ヘッドアップディスプレイ12の表示が停止され、その後、ステップS2からの処理が繰返される。これに対し、車両Vの加速度がしきい値の範囲内にある場合には(ステップS7にてYes)、運転者が錯視を起こしていると推定(錯視考慮状態であると判断)される。従って、次のステップS9にて、勾配教示画像Pが生成されて、ヘッドアップディスプレイ12により、フロントガラスFの表示範囲Aに道路勾配に関する情報、つまり勾配教示画像Pの投影表示が行われる。
このステップS9の情報表示は、次のように行われる。例えば車両Vが下り坂を走行している場合には、図4A、Bに示すように、運転者が車両Vの中から真直ぐ前方を見た相対的な水平方向は、実際の水平方向よりも下側に来る。また、図4Aに示す勾配が緩やかな場合に対し、図4Bに示すような勾配が急な場合の方がその差が大きくなる。図5A、Bに例示するように、勾配教示画像Pとして、まず、運転者が車両Vの中から真直ぐ前方を見た相対的な水平方向を示す水平基準線L0(図では点線で示す)が、例えば緑色の線で左右方向に延びる形態で表示される。また、本来(実際)の水平方向を例えば車両幅相当の横線で示す実水平相当線L1が異なる色例えば黄色で示される。これと共に、遠近感を表すための左右2本の車両幅相当線L2が、実水平相当線L1の両端から連続するように同色(黄色)で表示される。
更に、車両幅相当線L2を一辺として影を付すようにして、道路の勾配(傾斜角)に相当する三角形Tが例えば緑色で表示される。この場合、下り坂では、図5A、Bに示すように、車両幅相当線L2の下側に三角形Tが表示される。三角形Tは、例えば緑色で塗り潰された形態で表示される。図5A、B(及び図7A,B)では、便宜上ハッチングを付して示す。図5Aには下り坂の勾配が比較的小さい場合、図5Bには勾配が比較的大きい場合を夫々例示している。下り坂では、実水平相当線L1が、水平基準線L0よりも上側(前方の景色のより先方)に表示されることになる。坂道の勾配(角度)が大きいほど、実水平相当線L1と水平基準線L0との上下の間隔が大きくなり、また三角形Tの高さ寸法も大きいものとなる。
一方、図6に示すように、車両Vが上り坂を走行している場合には、運転者が車両Vの中から真直ぐ前方を見た相対的な水平方向は、実際の水平方向よりも上側に来る。上り坂の場合には、図7A、Bに示すように、実水平相当線L1が、水平基準線L0よりも下側(前方の景色のより手前側)に表示されることになる。また、上り坂では、図7A、Bに示すように、車両幅相当線L2の上側に三角形Tが表示される。この場合も、坂道の勾配(角度)が小さい(図7A参照)場合に比べて、坂道の勾配(角度)が大きい(図7B参照)ほど、実水平相当線L1と水平基準線L0との上下の間隔が大きくなる。また三角形Tの高さ寸法も大きいものとなる。
これら水平基準線L0及び実水平相当線L1が目印となって、運転者は下り坂、上り坂を走行していること、更にはその勾配の度合いを認識(理解)することができる。三角形Tによっても、運転者は下り坂、上り坂であることや、その勾配がどれくらいなのかを容易に理解することができる。このようにして、ヘッドアップディスプレイ12による勾配教示画像Pの投影表示が行われると、ステップS2からの処理が繰返される。これにより、道路勾配が変化すれば、それに応じて勾配教示画像Pの表示も変動する。
このように本実施形態によれば、条件判定演算部3により、運転者が道路勾配を錯覚する錯視を起こしやすい個所を車両Vが走行している、或いは、実際に運転者が錯視を起こしていると推定される錯視考慮状態であるかどうかが判定される。そして、条件判定演算部3において錯視考慮状態であると判定されたときには、装置制御部4により、ヘッドアップディスプレイ12における勾配教示画像Pの表示により、運転者に対し道路勾配に関する情報が報知される。
従って、車両Vに搭載されるものであって、運転者に対し、道路勾配に関する錯視を起こしやすい個所を走行していること、或いは、実際に錯視を起こしていることを教示することが可能となるという優れた効果を奏する。特に本実施形態では、錯視を起こしやすい個所を車両Vが走行していると判断される場合、及び、運転者が実際に錯視を起こしていると推定される場合の、いずれか一方でも該当する場合に、勾配教示画像Pの表示を行うようにした。これにより、錯視の予防及び解消を行うことができ、より効果的となる。
本実施形態では、錯視を起こしやすい個所を走行しているかどうかを、自車位置検出装置9の検出した自車位置が、道路地図データ上の錯視注意個所に一致するかどうかにより判定する構成とした。これにより、錯視を起こしやすい個所を車両Vが走行していることを確実に検出することができる。また、実際の車両Vの挙動、この場合坂道の勾配に対する車両Vの速度変化(加速度)に基づいて、運転者が錯視を起こしているかどうかを推定するようにした。これにより、運転者が実際に錯視を起こしているかどうかを、十分な確かさで推定することができる。
更に本実施形態では、ヘッドアップディスプレイ12に道路勾配に関する情報(勾配教示画像P)を表示する構成とした。これにより、運転者に対し、錯視考慮状態であることを、判りやすく且つ確実に報知することが可能となる。特に、勾配教示画像Pとして、水平基準線L0、実水平相当線L1、車両幅相当線L2、三角形Tを表示するように構成した。これにより、運転者に、下り坂、上り坂の区別や、その勾配度合いを判りやすく報知することができる。
(2)第2の実施形態、その他の実施形態
次に、図8及び図9A、Bを参照して、第2の実施形態について述べる。尚、上記第1の実施形態と同一部分については、新たな図示や詳しい説明を省略し、符号も共通して使用する。この第2の実施形態が、上記第1の実施形態と異なるところは、以下の点にある。即ち、図1に示したように、制御装置2には、疑似振動触覚装置21が接続され、装置制御部4により制御されるようになっている。
次に、図8及び図9A、Bを参照して、第2の実施形態について述べる。尚、上記第1の実施形態と同一部分については、新たな図示や詳しい説明を省略し、符号も共通して使用する。この第2の実施形態が、上記第1の実施形態と異なるところは、以下の点にある。即ち、図1に示したように、制御装置2には、疑似振動触覚装置21が接続され、装置制御部4により制御されるようになっている。
本実施形態では、疑似振動触覚装置21は、例えばステアリングホイールW部分に組込まれた振動アクチュエータからなる。疑似振動触覚装置21は、運転者に対し、振動によって下り坂を下りている、或いは、上り坂を上っているような疑似感覚を付与することが可能に構成されている。またその際の疑似感覚レベルの強度の調整が可能とされている。この疑似振動触覚装置21により、運転者に対し道路勾配に関する情報が報知される。
図8のフローチャートに示すように、本実施形態では、制御装置2は、まずステップS11にて、疑似振動触覚装置21が動作可能な状態で接続されているかどうかを確認する。そして、運転者が道路勾配を錯覚する錯視を起こしやすい個所を車両Vが走行しているかどうか(ステップS2~S4)、及び、運転者が錯視を起こしていると推定されるかどうか(ステップS5~S8)を判定する。少なくともいずれかに該当する錯視考慮状態と判定された場合(ステップS4にてYes、又はステップS8にてYes)には、ステップS12にて、疑似振動触覚装置21を動作させる。これにより、運転者に対し疑似触覚を付与して道路勾配に関する情報を報知する。尚、上記ステップS6に代えて、ステップS13では、疑似振動触覚装置21による疑似触覚が停止される。
ステップS12の運転者に対する情報報知は、次のように行われる。例えば車両Vが下り坂を走行している場合には、図9Aに示すように、ステアリングホイールWを握っている運転者に、矢印d方向に下降するような疑似触覚を付与する。このとき、坂道の勾配の度合いが大きいほど、下降の感覚のレベルが大きくなるよう調整・制御される。また、車両Vが上り坂を走行している場合には、図9Bに示すように、ステアリングホイールWを握っている運転者に、矢印u方向に上昇するような疑似触覚を付与する。この場合も、坂道の勾配の度合いが大きいほど、上昇の感覚のレベルが大きくなるよう調整・制御される。
このような第2の実施形態によれば、やはり、車両Vに搭載されるものであって、運転者に対し、道路勾配に関する錯視を起こしやすい個所を走行していること、或いは、実際に錯視を起こしていることを教示することが可能となるという優れた効果を奏する。そして、疑似振動触覚装置21による疑似触覚を用いることによって、運転者に対し、錯視考慮状態であることを、判りやすく且つ確実に教示することが可能となる。
尚、上記第2の実施形態では、疑似触覚として、ステアリングホイールWの振動によって、運転者に上り坂、下り坂を教示するように構成したが、運転席シートの振動を用いることも可能である。また、報知装置として、ヘッドアップディスプレイ12を用いた表示に限らず、インパネセンター部やメータ部に設けられた車載表示装置の表示により、報知を行う構成としても良い。報知音や合成音声により、報知を行う構成とすることも可能である。例えば表示と疑似触覚との双方を用いる等、複数の手段を組合せて報知を行うように構成することも可能である。
また、上記実施形態では、道路地図データ中に、予め錯視注意個所の情報を含ませるように構成したが、道路の勾配情報(高度情報)から、車両Vの現在位置が錯視注意個所にあるかどうかを判断する構成とすることも可能である。運転者が錯視を起こしているかどうかを推定する手法としても、変更が可能である。例えば、車両Vが坂道を走行しているときに、運転者のアクセルの操作量に関して、錯視があった場合に特有の過多或いは不足が発生しているかどうかによって、運転者が錯視を起こしているかどうかを推定する構成でも良い。
その他、道路勾配に関する情報を表示する場合の表示の形態(パターン)や、車両用情報報知装置のシステム全体のハードウエア的構成に関しても種々の変更が可能である。本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
Claims (5)
- 運転者が道路勾配を錯覚する錯視を起こしやすい個所を車両(V)が走行している、或いは運転者が錯視を起こしていると推定される、錯視考慮状態かどうかを判定する判定装置(3)と、
前記判定装置(3)により錯視考慮状態であると判定されたときに、運転者に対し道路勾配に関する情報を報知する報知装置(4、12、21)とを備えてなる車両用情報報知装置。 - 前記報知装置は、ヘッドアップディスプレイに道路勾配に関する情報を表示する請求項1記載の車両用情報報知装置。
- 前記報知装置は、運転者に対し疑似触覚を用いて報知を行う請求項1又は2記載の車両用情報報知装置。
- 道路地図データを取得する道路地図データ取得装置と、車両の位置を検出する自車位置検出装置とを備え、
前記判定装置は、前記自車位置検出装置の検出した自車位置が、前記道路地図データ上の錯視注意個所に一致するかどうかにより判定を行う請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用情報報知装置。 - 車両の挙動を検出する挙動検出装置を備え、
前記判定装置は、前記挙動検出装置により検出された挙動に基づいて運転者が錯視を起こしているかどうかを推定する請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用情報報知装置。
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