図1を参照し、LTE Rel.13以降(例えば、5G)の将来の無線通信システムにおける無線フレーム構成(例えば、リーン無線フレーム)を用いた通信方法の一例を説明する。図1は、リーン無線フレームの構成の一例を示す図である。図1に示すように、リーン無線フレームは、所定の時間長(例えば、5-40ms)を有する。リーン無線フレームは、複数のサブフレームで構成され、各サブフレームは、所定の時間長(例えば、0.125ms、0.25ms、1msなど)を有する。
リーン無線フレーム内のサブフレームは、既存のLTEシステム(LTE Rel.8-12)のサブフレームよりも短い時間長を有する構成とすることができる。これにより、既存のLTEシステムと比べて短時間での送受信が可能となる。なお、サブフレームは、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)とも呼ばれる。リーン無線フレーム内のサブフレームは、既存のLTEシステム(LTE Rel.8-12)のサブフレーム(1ms)よりも短くすることができる。このような場合、リーム無線フレーム内のサブフレームは、短縮TTI(short TTI)、短縮サブフレーム等と呼ばれてもよい。一方、リーン無線フレーム内のサブフレームは、既存のLTEシステム(LTE Rel.8-12)のサブフレームと同じ長さ(1ms)とすることができる。このような場合、リーン無線フレーム内のサブフレームは、LTEサブフレーム、通常TTI(normal TTI)、ロングTTI(long TTI)等とも呼ばれてもよい。
図1に示すように、リーン無線フレームでは、一部のサブフレームがDL伝送用のサブフレーム(DLサブフレーム)として予め定めた構成とすることができる。当該DLサブフレームは、伝送方向が予め定められるサブフレームであるため、固定(Fixed)サブフレーム、固定DLサブフレームとも呼ばれる。当該固定DLサブフレームは、所定周期(例えば、5ms以上の周期)で設定することができる。
図1では、固定DLサブフレームがリーン無線フレームの先頭に設けられる場合を示している。なお、リーン無線フレームの構成、リーン無線フレーム内の固定DLサブフレームの数及び位置は、図1に示すものに限られない。リーン無線フレームに複数の固定DLサブフレームを設定してもよい。複数の固定DLサブフレームを設定する場合、固定DLサブフレームをリーン無線フレーム内の特定の時間(例えば10ms周期中の特定の2ms区間など)に集中してマッピングすることで、固定DLサブフレームの周期を長くし、例えば固定DLサブフレームで送受信を行う基地局やユーザ端末のエネルギー消費を抑圧することができる。一方、固定DLサブフレームをリーン無線フレーム内に分散してマッピングすることで、固定DLサブフレームの周期を短くし、例えば高速で移動するユーザ端末の接続品質を担保しやすくすることができる。固定DLサブフレームの時間リソース位置や周期は、あらかじめ規定された複数の組み合わせの中から無線基地局が選択し、ユーザ端末が可能性のある組み合わせをブラインドで推定するものとしても良いし、無線基地局からユーザ端末に対して報知信号やRRCシグナリング等により、通知されるものとしても良い。
一方、リーン無線フレームでは、固定DLサブフレーム以外のサブフレームの伝送方向は動的に変更可能な構成とすることができる。当該サブフレームは、伝送方向が動的に変更されるため、フレキシブル(Flexible)サブフレーム、動的利用サブフレーム(Dynamically utilized subframe)、動的(dynamic)サブフレーム等とも呼ばれる。
動的サブフレームの伝送方向(又は、UL/DL構成)は、固定DLサブフレームで指定されてもよいし(Semi-dynamic assignment)、各動的サブフレームのDL制御信号(DL制御チャネル、L1/L2制御信号、L1/L2制御チャネル等ともいう)で指定されてもよい(Dynamic assignment)。すなわち、動的サブフレームの伝送方向は、複数のサブフレームからなる無線フレーム単位で変更されてもよいし、サブフレーム単位で変更されてもよい。このように、リーン無線フレーム内でサブフレームの伝送方向を動的に変更するとは、サブフレーム単位での動的(Dynamic)な変更に限られず、複数のサブフレームからなる無線フレーム単位での準動的(Semi-dynamic)な変更を含んでもよい。
図2は、固定DLサブフレーム及び動的サブフレームの一例を示す図である。ここでは、固定DLサブフレームが所定周期毎に設定され、固定DLサブフレーム間に複数の動的サブフレームが設定される場合を示している。なお、図2に示す固定DLサブフレーム及び動的サブフレームの構成は、一例にすぎず、図2に示すものに限られない。
動的サブフレームでは、例えば、DLデータ、ULデータ、DLサウンディング参照信号(CSI測定参照信号、CSI-RSとも呼ばれる)、ULサウンディング参照信号(SRSとも呼ばれる)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)、ランダムアクセスプリアンブルの少なくとも一つの送信及び/又は受信を行う。一方、固定DLサブフレームでは、例えば、セルの発見(検出)、同期、メジャメント(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)測定などを含むRRM(Radio Resource Management)測定)、モビリティ制御、初期アクセス制御の少なくとも一つを行う構成とする。
この場合、動的サブフレームと固定DLサブフレームにおける信号の送信及び/又は受信処理(スケジューリング)は、それぞれ各サブフレームの下り制御チャネルを用いて行うことが考えられる。しかし、動的サブフレームと固定DLサブフレームでは、異なる信号(少なくとも一つの異なる信号)の送信が行われる。
このように、種別が異なるサブフレームに対して、同じ下り制御チャネル(例えば、既存システムで利用している下り制御チャネル)を適用して制御する場合、信号の送受信を適切に制御出来なくなるおそれがある。また、種別が異なるサブフレームの双方に対応できるように下り制御チャネルを設計する場合、下り制御チャネルのオーバヘッドが増加するおそれがある。
そこで、本発明者らは、動的サブフレームと固定サブフレームで役割が異なる点に着目し、種別が異なるサブフレームで送信する下り制御チャネルの役割をそれぞれ変えて信号及び/又は、チャネルの送信及び/又は受信を制御することを見出した。
例えば、動的サブフレームでは、DL制御チャネル(又は、DL制御信号)を用いて、当該動的サブフレーム、又は、次以降の所定の動的サブフレームをどのように利用するか指定する。この場合、無線基地局は、DL制御信号により、DLデータ受信、ULデータ送信、DLサウンディングRS受信、ULサウンディングRS送信、上り制御情報のフィードバック送信、ランダムアクセスプリアンブル送信等をユーザ端末に指示(スケジューリング)することができる。
DL制御信号は、図2に示すように、動的サブフレームで送信される他の信号(例えば、データ信号、制御信号、参照信号など)と、時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)及び/又は周波数分割多重(FDM:Frequency Division Multiplexing)されてもよいし、データ信号に埋め込まれ(embedded)てもよい(データ信号に割り当てられるシンボルの一部のリソースエレメント(RE:Resource Element)に配置されてもよい)。
動的サブフレームでは、ユーザ端末は、各動的サブフレームでDL制御信号の受信を試行し、復号に成功した場合には当該DL制御信号に基づいて、同じ動的サブフレーム及び/又は次サブフレーム以降における信号の送信及び/又は受信を実施する。
また、短時間の通信を可能とするために、動的サブフレーム内で送受信の制御(スケジューリング)が完結する割り当てを行ってもよい。当該割り当てを、自己完結型割り当て(self-contained assignment)ともいう。自己完結型割り当てが行われるサブフレームは、自己完結型(self-contained)サブフレームと呼ばれてもよい。自己完結型サブフレームは、例えば、自己完結型TTI、自己完結型シンボルセットなどと呼ばれてもよいし、他の呼称が用いられてもよい。
自己完結型サブフレームでは、ユーザ端末は、DL制御信号に基づいてDL信号を受信するとともに、当該DL信号のフィードバック信号(例えば、HARQ-ACKなど)を送信してもよい。また、ユーザ端末は、DL制御信号に基づいて、UL信号を送信するとともに、当該UL信号のフィードバック信号を受信してもよい。自己完結型サブフレームを用いることにより、例えば1ms以下の超低遅延のフィードバックが実現できるため、遅延時間(latency)を削減できる。
一方、固定DLサブフレームにおいても、動的サブフレームで送信されるDL制御信号とは役割が異なるDL制御信号を用いて、当該固定DLサブフレーム(又は、次以降の所定の動的サブフレーム)をどのように利用するか指定する。例えば、無線基地局は、DL制御信号により、複数のユーザ端末に共通に通知する情報(例えば、ブロードキャスト信号又は報知的な信号)のスケジューリング、動的サブフレームのサブフレーム構成の情報(例えば、データチャネルの伝送方向に関する情報等)の通知、及び固定ULサブフレームの位置情報の通知等を行うことができる。
固定DLサブフレームにおけるDL制御信号は、動的サブフレームにおけるDL制御信号と同様に、当該固定DLサブフレーム、又は、次以降の所定の動的サブフレームをどのように利用するかも指定できてもよい。この場合、無線基地局は、前述の固定DLサブフレームの利用法に加え、固定DLサブフレームで送受信されるDL制御信号により、DLデータ受信、DLサウンディングRS受信等をユーザ端末に指示(スケジューリング)することができる。役割の異なるDL制御信号を同じDL制御チャネルに多重する場合、例えばそれぞれの役割のDL制御信号に対し、異なるID(RNTI等)でCRC(巡回冗長検査)をマスキングすることができる。この場合、固定DLサブフレームで複数のユーザ端末に共通に通知する情報(例えば、ブロードキャスト信号又は報知的な信号)のスケジューリング、動的サブフレームのサブフレーム構成の情報(例えば、データチャネルの伝送方向に関する情報等)の通知、及び固定ULサブフレームの位置情報の通知等を行って余ったリソースを用いて、DLデータやDLサウンディングRSの送信・スケジューリングを行うことができる。
また、固定DLサブフレームで送信されるDL制御信号は、サブフレーム(TTI)よりも長い所定期間有効な制御情報とすることができる。例えば、固定DLサブフレームで送信するDL制御信号は、少なくとも動的サブフレームで送信されるDL制御信号より長い期間有効な制御情報とすることができる。ここで、所定期間有効な制御情報とは、ユーザ端末に対して送信及び/又は受信(例えば、スケジューリング)等の制御が所定期間にわたって機能することをいう。
以下、本実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。各実施形態に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
また、以下の実施形態において、サブフレーム(TTI)は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボルのいずれか)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
(第1の態様)
第1の態様では、動的サブフレームで送信する下り制御チャネル(下り制御情報、下り制御信号)の役割の一例について説明する。
無線基地局は、動的サブフレームにおいて、下り制御情報(DCI)を利用して下記の少なくとも一つをユーザ端末に指示する。
(1-1)DCIを含むサブフレームにスケジューリングされたDLデータの受信
(1-2)DCIを含むサブフレーム又は次以降の所定サブフレームにスケジューリングされたULデータの送信
(1-3)DCIを含むサブフレームにスケジューリングされたDL参照信号(例えば、DL sounding RS)の受信
(1-4)DCIを含むサブフレーム又は次以降の所定サブフレームにスケジューリングされた上り参照信号(例えば、UL sounding RS)の送信
(1-5)DCIを含むサブフレーム又は次以降の所定サブフレームにスケジューリングされたランダムアクセスプリアンブル(PRACH)の送信
無線基地局は、DL参照信号の受信を指示する場合に、当該DL参照信号の測定結果を報告するULデータ及び/又はUL制御チャネルのスケジューリング情報もあわせてユーザ端末に通知してもよい。
ユーザ端末は、ユーザ固有(UE-specific)となるDCIの受信処理(例えば、ブラインド復号)を行う。例えば、無線基地局は、ユーザ固有の識別子(例えば、RNTI)を用いてスクランブリングしたCRCを用いて生成したDCIを送信する。ユーザ端末は、復号の結果CRCをパスしたDCIを自分宛のDCIとみなす。
<DLデータ>
DLデータをスケジューリングするDCIは、単一サブフレームで送信されるDLデータチャネルをスケジューリングしてもよいし、複数サブフレームにまたがるDLデータチャネルをスケジューリングする構成としてもよい。図3は、動的サブフレームにおけるDLデータチャネルの割当て方法の一例を示している。
図3Aは、SF#nで送信されるDCIが当該SF#nで送信されるDLデータチャネルのスケジューリングを制御する場合を示している。図3Bは、サブフレーム#nで送信されるDCIが当該SF#nとSF#n+1で送信されるDLデータチャネルのスケジューリングを制御する場合を示している。図3Cは、SF#nで送信されるDCIが当該SF#nとSF#n+1とSF#n+2で送信されるDLデータチャネルのスケジューリングを制御する場合を示している。図3B、図3Cに示すように、1つのDCIで複数のサブフレーム(TTIを拡張して)データの割当てを制御することにより、DCIのオーバヘッドを削減することができる。
なお、図3B、3Cでは、SF#n+1、SF#n+2にDCIの割当てを行わない場合を示したが、当該SFにDCI(例えば、他のユーザ端末をスケジューリングするDCI)を割当てる構成としてもよい。また、DCIがスケジューリングするDLデータのTTI長(サブフレーム数)は、当該DCIに含まれる所定のビット領域を用いて明示的にユーザ端末に指定することができる。例えば、図3Cに示す場合、SF#nのDCIに3サブフレーム(SF#n~#n+2)にわたってデータの割当てがあることを示す情報を含めることができる。
あるいは、ユーザ端末は、トランスポートブロックサイズ(TBサイズ)やPRBに基づいて、暗示的にDCIがスケジューリングされるDLデータのTTI長を判断してもよい。
また、DLデータをスケジューリングするDCIは、HARQ-ACK(送達確認信号、ACK/NACK、A/N)を送信するUL制御チャネルのスケジューリング情報を含む構成としてもよい。図4は、動的サブフレームで送信されるDLデータに対するA/Nの送信方法の一例を示している。
図4Aは、SF#nで送信されるDCIが当該SF#nで送信されるDLデータチャネルのスケジューリングを制御し、当該DLデータに対するA/Nを当該SF#nでフィードバックする場合(self-contained subframe)を示している。この場合、サブフレーム#nでDLデータの受信と当該DLデータに対するA/Nフィードバックを完結することができるため、スループットやデータ伝送遅延時間を大幅に向上することができる。
図4Bは、SF#nで送信されるDCIが当該SF#nで送信されるDLデータチャネルのスケジューリングを制御し、当該DLデータに対するA/NをSF#n+1でフィードバックする場合を示している。この場合、図4Aと比較してユーザ端末がDLデータを受信してからA/Nをフィードバックするまでの期間が長くなるため、ユーザ端末の処理の負荷を低減することができる。また、A/N送信区間が長くなることにより、同じ送信電力でA/Nを送信した場合の受信信号対干渉雑音電力比(SINR)が高くなるので、A/N受信品質を改善することができる。
図4Cは、SF#nで送信されるDCIが当該SF#nで送信されるDLデータチャネルのスケジューリングを制御し、SF#n+1で送信されるDCIが当該SF#n+1で送信されるDLデータチャネルのスケジューリングを制御し、SF#n、SF#n+1のDLデータに対するA/Nを次SF#n+2以降のSFでフィードバックする場合を示している。
この場合、図4Aと比較してユーザ端末がDLデータを受信してからA/Nをフィードバックするまでの期間が長くなるため、ユーザ端末の処理の負荷を低減することができる。また、A/N送信区間が長くなることにより、同じ送信電力でA/Nを送信した場合の受信信号対干渉雑音電力比(SINR)が高くなるので、A/N受信品質を改善することができる。また、複数のサブフレーム(ここでは、SF#n、SF#n+1)のデータに対するA/Nをまとめてフィードバックすることができるため、A/Nフィードバック回数の増加を抑制し、リソースの利用効率を向上することができる。
なお、図3、図4では、下り制御チャネル、下りデータチャネル及び上り制御チャネルを時間多重(TDM)する場合を示したが、本実施の形態はこれに限られない。例えば、少なくとも下り制御チャネルと下りデータチャネルについて、各サブフレームで周波数多重(FDM)する構成としてもよい。
<ULデータ>
ULデータをスケジューリングするDCIは、単一サブフレームで送信されるULデータチャネルをスケジューリングしてもよいし、複数サブフレームにまたがるULデータチャネルをスケジューリングする構成としてもよい。図5は、動的サブフレームにおけるULデータチャネルの割当て方法の一例を示している。
図5Aは、SF#nで送信されるDCIが当該SF#nで送信されるULデータチャネルのスケジューリングを制御する場合を示している。図5Bは、サブフレーム#nで送信されるDCIが当該SF#nとSF#n+1で送信されるULデータチャネルのスケジューリングを制御する場合を示している。
なお、図5A、5Bでは、少なくともDCIが送信されるSF(ここでは、SF#n)と同じSFでULデータの送信を行う場合を示しているが、これに限られない。DCIが送信されるSFの次以降の所定SFでULデータの送信を行う構成としてもよい。
例えば、図5Cは、SF#nで送信されるDCIが次SF以降(ここでは、SF#n+1)で送信されるULデータチャネルのスケジューリングを制御する場合を示している。この場合、ユーザ端末における処理時間を確保することにより、ユーザ端末における処理負荷の増大を抑制することができる。なお、DCIを受信するサブフレームとULデータチャネルを送信するサブフレームの間隔は、1サブフレームに限られない。ユーザ端末の処理能力や割り当てたULデータの量、MIMOの適用有無などによって異なるものとしても良い。
図5Dは、サブフレーム#nで送信されるDCIがSF#n+1とSF#n+2で送信されるULデータチャネルのスケジューリングを制御する場合を示している。この場合、ユーザ端末における処理時間を確保すると共に、ULデータ送信をスケジューリングするDCIの送信回数を低減することができる。これにより、ユーザ端末における処理負荷の増大を抑制すると共に、DCIのオーバヘッドを低減することができる。
なお、図5B、5Cでは、SF#n+1、SF#n+2にDCIの割当てを行わない場合を示したが、当該SFにDCI(例えば、他のユーザ端末をスケジューリングするDCI)を割当てる構成としてもよい。この場合、SF#nとSF#n+1にわたってULデータチャネルを送信するユーザは、SF#n+1のDL制御チャネルがマッピングされる時間区間では、ULデータチャネルを送信(リソースをマッピング)しないようにする。また、DCIがスケジューリングするULデータのTTI長(サブフレーム数)は、当該DCIに含まれる所定のビット領域を用いて明示的にユーザ端末に指定することができる。あるいは、ユーザ端末は、トランスポートブロックサイズ(TBサイズ)やPRBに基づいて、暗示的にDCIがスケジューリングされるULデータのTTI長を判断してもよい。
<DL参照信号>
ユーザ端末は、DL参照信号(例えば、DL sounding RS)を基づいてメジャメント(RRM測定及び/又はCSI測定等)を行い、当該メジャメント結果をフィードバックする。この場合、無線基地局は、DCIでDL参照信号のスケジューリングをユーザ端末に通知する。また、DL参照信号をスケジューリングするDCIに、メジャメント結果(例えば、CSI情報)をフィードバックするUL制御/データチャネルのスケジューリング情報を含めてユーザ端末に通知してもよいし、メジャメント結果(例えば、CSI情報)をフィードバックするUL制御/データチャネルのスケジューリング情報は、別途異なるDCIによりユーザ端末に通知されるものとしても良い。
図6は、動的サブフレームにおけるDL参照信号の割当て方法の一例を示している。図6Aは、SF#nで送信されるDCIが当該SF#nで送信されるDL参照信号のスケジューリングを制御し、次SF(ここでは、SF#n+1)でメジャメント結果送信用のUL制御チャネルをスケジューリングするDCIを送信する場合を示している。つまり、図6Aでは、異なるDCIを利用してDL参照信号のスケジューリングと、メジャメント結果(例えば、CSIレポート)のスケジューリングを指示する場合に相当する。
また、メジャメント結果のフィードバック指示は、DL参照信号を送信したSFの次サブフレームに限られず、次以降のサブフレームの所定サブフレームで行ってもよい。図6Bは、SF#nで送信されるDCIが当該SF#nで送信されるDL参照信号のスケジューリングを制御し、次SF以降の所定SF(ここでは、SF#n+2)でメジャメント結果送信用のUL制御チャネルをスケジューリングするDCIを送信する場合を示している。この場合、ユーザ端末における処理時間を確保し、処理負荷の増加を抑制することができる。
<UL参照信号>
無線基地局は、ユーザ端末から送信されるUL参照信号(例えば、UL sounding RS)に基づいてチャネル状態等を判断する。この場合、無線基地局は、DCIでUL参照信号のスケジューリングをユーザ端末に通知する。ユーザ端末は、DCIに基づいて同じサブフレーム及び/又は次以降の所定サブフレームにおいてUL参照信号の送信を行う(図7A参照)。図7Aでは、ユーザ端末がDCIに基づいて同じサブフレームでUL参照信号の送信を制御する場合を示している。
<PRACH>
ユーザ端末は、ランダムアクセス動作においてランダムアクセスプリアンブル(PRACH)の送信を行う。この場合、無線基地局は、DCIでPRACHのスケジューリングをユーザ端末に通知することができる。ユーザ端末は、DCIに基づいて同じサブフレーム及び/又は次以降の所定サブフレームにおいてPRACHの送信を行う(図7B参照)。
図7Bでは、ユーザ端末がDCIに基づいて同じサブフレームでPRACHの送信を制御する場合を示している。また、無線基地局は、所定サブフレームのDCIを利用して当該所定サブフレーム以降の複数サブフレームにまたがるPRACH送信をスケジューリングしてもよい。
(第2の態様)
第2の態様では、固定DLサブフレームで送信する下り制御チャネル(下り制御情報、下り制御信号)の役割の一例について説明する。
無線基地局は、固定DLサブフレームにおいて、下り制御情報(DCI)で下記の少なくとも一つをユーザ端末に指示する。
(2-1)所定期間内の報知及び/又はシステム情報のスケジューリング
(2-2)所定期間内のUL/DLサブフレーム構成(例えば、TDD UL/DL configuration)情報
(2-3)所定期間内の利用可能な周波数リソース情報
(2-4)所定期間内の衝突型ランダムアクセス(Contention-based RA)及び/又はULデータのリソース情報
(2-5)所定期間内の固定ULサブフレーム情報
所定期間は、DCIが有効となる期間であり、例えば次の固定DLサブフレーム期間(所定周期の間)を所定期間とすることができる。
ユーザ端末は、ユーザ共通(UE-common)となるDCIの受信処理(例えば、ブラインド復号)を行う。例えば、無線基地局は、ユーザ共通の識別子(例えば、RNTI)を用いてマスキングしたCRCを用いて生成したDCIを送信する。ユーザ端末は、復号の結果CRCをパスしたDCIを自分宛のDCIとみなす。
また、固定DLサブフレームのDL制御信号は、UE共通なDCIに限られず、UE固有(UE-specific)なDCIを送信する構成としてもよい。この場合、固定DLサブフレームにおいて、DLデータ、ULデータ、DL参照信号、UL参照信号、上り制御情報、ランダムアクセスプリアンブルの少なくとも一つのスケジューリングをDCIで行ってもよい。この場合、ユーザ端末は、固定DLサブフレームにおいて、UE共通なDCIと、UE固有なDCIの少なくとも2種類のブラインド復号を行う。
(報知及び/又はシステム情報)
無線基地局は、固定DLサブフレームのDL制御チャネルで報知及び/又はシステム情報のスケジューリング情報をユーザ端末に通知することができる(図8参照)。例えば、ユーザ端末は、報知及び/又はシステム情報は、固定DLサブフレームでスケジューリングされると想定して受信動作を行うことができる。
報知及びシステム情報は、複数のユーザ端末に共通の情報であることから、これらをスケジューリングする固定DLサブフレームのDL制御信号は、ユーザ個別のRNTIとは異なるユーザ共通のRNTIでCRCがマスキングされていても良い。ユーザ共通のRNTIは、固定の値(例えば0や1)としてもよいし、複数の値(例えば1~3)から無線基地局が任意の値を設定し、ユーザ端末がブラインドで値を検出するものとしても良い。ユーザ共通のRNTIを複数から設定できるようにした場合、例えば同じキャリアにおいて、異なるRNTIでCRCがマスキングされた複数の異なる報知及び/またはシステム情報を送受信することが可能となる。これにより、例えばモバイルブロードバンドサービス、MTCサービス向け、高信頼通信向け、など、用途によって異なる報知・システム情報を通知することが可能となる。
また、複数の固定DLサブフレームにおいて、送信する信号が異なっていてもよい。例えば、無線基地局は、あるDL信号は全ての固定DLサブフレームで送信し、他のDL信号は一部の固定DLサブフレームで送信することができる。例えば、あるDL信号と他のDL信号の送信周期が異なる場合に相当する。
無線基地局が固定DLサブフレームの中で送信するUE共通情報をDCIでスケジューリングできる構成とすることにより、報知情報(例えば、システム情報)を柔軟に設定することが可能となる。
また、無線基地局は、固定DLサブフレームのDCIを用いて、動的サブフレームにおける報知及び/又はシステム情報のスケジューリングを制御してもよい。
(UL/DLサブフレーム構成)
無線基地局は、固定DLサブフレームのDL制御チャネルで所定期間の各サブフレームのサブフレーム構成を通知してもよい(図9参照)。例えば、無線基地局は、固定DLサブフレーム間に設定される各サブフレーム(例えば、動的サブフレーム)が、ULサブフレーム、DLサブフレーム、又は特別サブフレームのいずれであるかをユーザ端末に通知することができる。所定期間とは、例えば、次の固定DLサブフレームまでの期間とすることができる。
例えば、無線基地局は、所定期間(例えば、20サブフレーム)のUL/DLを、20ビットで構成されるビットマップを利用してユーザ端末に通知することができる。DLサブフレーム(D)と、特別サブフレーム(S)と、ULサブフレーム(U)の3状態が設定される場合、各サブフレームに対して2ビットずつ適用したビットマップをDCIに含めてユーザ端末に通知することができる。
あるいは、特別サブフレーム(S)は、DLサブフレーム(D)からULサブフレーム(U)に代わる間に挿入されるため、各サブフレームに対して1ビットずつ適用したビットマップを構成し、DからUに変わるサブフレームは、Sとみなすようにしてもよい。これにより、DCI(ビットマップ)のオーバヘッドを削減することができる。
図9は、DLサブフレーム(D)を1、ULサブフレーム(U)を0とし、1から0に変わる場合の1となるサブフレームを特別サブフレーム(S)と認識する場合を示している。このように、固定DLサブフレームの下り制御情報を利用して動的サブフレームのサブフレーム構成をユーザ端末に通知することにより、ユーザ端末は動的サブフレームの伝送方向を把握して送受信を適切に行うことができる。
(周波数リソース情報)
無線基地局は、固定DLサブフレームのDL制御チャネルで所定期間に利用可能な周波数リソース情報を通知してもよい(図10参照)。図10では、固定DLサブフレーム#1のDCIを用いて所定期間(ここでは、次の固定DLサブフレーム#2までの期間)に設定される動的サブフレームで利用可能な周波数リソースをユーザ端末に通知する場合を示している。また、固定DLサブフレーム#2のDCIを用いて所定期間に設定される動的サブフレームで利用可能な周波数リソースをユーザ端末に通知する場合を示している。
固定DLサブフレームで利用可能な周波数リソース情報を含むDCIを受信したユーザ端末は、所定期間の間は、DCIで指示された周波数リソース(例えば、PRB)に対してのみ信号のスケジューリングが行われると想定して送信及び/又は受信を行う。また、所定期間の間、当該ユーザ端末に利用可能でない周波数リソースは、別のユーザ端末、別のシステム、又は別のRAT等に割当てることができる。
このように、固定DLサブフレームの下り制御情報を利用して動的サブフレームで利用可能となる周波数リソースに関する情報をユーザ端末に通知することにより、ユーザ端末は動的サブフレームの利用可能リソースを把握して送受信を適切に行うことができる。
(固定ULサブフレーム情報)
無線基地局は、固定DLサブフレームのDL制御チャネルで所定期間に含まれる固定ULサブフレームを通知してもよい(図11参照)。固定ULサブフレームは、UL伝送用に利用するサブフレームとすることができる。ユーザ端末は、固定DLサブフレームのDCIで通知される固定ULサブフレームでは、DL信号を受信する必要はないと想定してもよい。この場合、ユーザ端末は固定ULサブフレームで受信制御を行わなくて済むため、バッテリーの消費を節約することができる。
固定ULサブフレームには、ランダムアクセスプリアンブル及び/又はULデータリソースを設定することができる。
固定ULサブフレームに衝突型ランダムアクセスプリアンブル(Contention-based RA preamble)リソースを設定することにより、ユーザ端末は当該固定ULサブフレームを利用して初期接続やハンドオーバを行うことができる。この場合、ユーザ端末は、初期接続及び/又はハンドオーバ制御で必要となるランダムアクセスプリアンブル送信を、固定DLサブフレームに含まれるDCIで指定されたリソースで行うことができる。また、初期接続等をサポートしないセル(例えば、セカンダリセルとしてのみ利用するセル)では、固定ULサブフレームを指定しない構成とすることにより、リソースの節約を図ることができる。
固定ULサブフレームに衝突型ULデータ(Contention-based UL data)リソースを設定することにより、DL制御チャネルのオーバヘッドの削減や、ULデータ割当て遅延を削減することができる。衝突型ULデータ送信が設定(又は、許可)されたユーザ端末は、固定DLサブフレームに含まれるDCIを受信することにより、ULデータ送信用のリソースを認識することができる。
ULデータリソースが指定されたユーザ端末は、当該ULデータリソースを利用してULデータを送信する。この場合、ユーザ端末は、ULデータに当該ユーザ端末の識別情報(例えば、ユーザ端末ID)等を含めてULデータの送信を行うことができる。これにより、無線基地局は、受信したULデータの送信先のユーザ端末を適切に識別することができる。
以上のように、本実施の形態では、固定DLサブフレームの下り制御チャネルが、少なくとも動的サブフレームの下り制御情報と異なる機能を有するように設定する。これにより、各サブフレームの下り制御情報を利用して、役割が異なるサブフレームにおける信号の送受信を適切に制御することができる。
(無線通信システム)
以下、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本発明の上記各態様に係る無線通信方法のいずれか又は組み合わせを用いて通信が行われる。
図12は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。
なお、無線通信システム1は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)などと呼ばれてもよいし、これらを実現するシステムと呼ばれてもよい。
図12に示す無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12(12a-12c)と、を備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、マクロセルC1及びスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、5個以下のCC、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用してもよい。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE-Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末(移動局)だけでなく固定通信端末(固定局)を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクに直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用され、上りリンクにシングルキャリア-周波数分割多元接続(SC-FDMA:Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が適用される。
OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC-FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限らず、他の無線アクセス方式が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
下りL1/L2制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送達確認情報(例えば、再送制御情報、HARQ-ACK、ACK/NACKなどともいう)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報が伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認情報などが伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
無線通信システム1では、下り参照信号として、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information-Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)、位置決定参照信号(PRS:Positioning Reference Signal)などが伝送される。また、無線通信システム1では、上り参照信号として、測定用参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS)などが伝送される。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。また、伝送される参照信号は、これらに限られない。
(無線基地局)
図13は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
なお、送受信部103は、DL伝送用の第1のサブフレーム(例えば、固定DLサブフレーム)で第1の下り制御チャネルを送信する。また、送受信部103は、所定周期毎に設定される第1のサブフレーム間に設定されUL伝送及び/又はDL伝送に用いられる第2のサブフレーム(動的サブフレーム)で第2の下り制御チャネルを送信する。第1の下り制御チャネルと第2の下り制御チャネルは、少なくとも異なる信号(又は、チャネル)をスケジューリングする。
図14は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図14では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図14に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。
制御部(スケジューラ)301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部301は、例えば、送信信号生成部302による信号の生成や、マッピング部303による信号の割り当てを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理や、測定部305による信号の測定を制御する。
制御部301は、システム情報、PDSCHで送信される下りデータ信号、PDCCH及び/又はEPDCCHで伝送される下り制御信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、制御部301は、上りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、下り制御信号(例えば、送達確認情報など)や下りデータ信号の生成を制御する。また、制御部301は、同期信号(例えば、PSS(Primary Synchronization Signal)/SSS(Secondary Synchronization Signal))や、CRS、CSI-RS、DMRSなどの下り参照信号のスケジューリングの制御を行う。
また、制御部301は、PUSCHで送信される上りデータ信号、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される上り制御信号(例えば、送達確認情報)、PRACHで送信されるランダムアクセスプリアンブルや、上り参照信号などのスケジューリングを制御する。
制御部301は、固定DLサブフレームの下り制御チャネルと、動的サブフレームの下り制御情報とが少なくとも異なる信号(又は、チャネル)のスケジューリングを行うように制御する。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、例えば、制御部301からの指示に基づいて、下り信号の割り当て情報を通知するDLアサインメント及び上り信号の割り当て情報を通知するULグラントを生成する。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20からのチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理が行われる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信される上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。例えば、HARQ-ACKを含むPUCCHを受信した場合、HARQ-ACKを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
(ユーザ端末)
図15は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
なお、送受信部203は、DL信号の受信とUL信号の送信を行う。例えば、送受信部203は、DL伝送用の第1のサブフレーム(例えば、固定DLサブフレーム)で送信される第1の下り制御チャネルを受信する。また、送受信部203は、所定周期毎に設定される第1のサブフレーム間に設定されUL伝送及び/又はDL伝送に用いられる第2のサブフレーム(動的サブフレーム)で送信される第2の下り制御チャネルを受信する。第1の下り制御チャネルと第2の下り制御チャネルは、少なくとも異なる信号(又は、チャネル)をスケジューリングする。
また、送受信部203は、第1のサブフレームにおいて少なくともユーザ共通情報に基づいて第1の下り制御チャネルを受信し、第2のサブフレームにおいてユーザ固有情報に基づいて第2の下り制御チャネルを受信することができる。
図16は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図16においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図16に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成や、マッピング部403による信号の割り当てを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404による信号の受信処理や、測定部405による信号の測定を制御する。
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(PDCCH/EPDCCHで送信された信号)及び下りデータ信号(PDSCHで送信された信号)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号や、下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号(例えば、送達確認情報など)や上りデータ信号の生成を制御する。
制御部401は、固定DLサブフレームで送信される第1の下り制御チャネル及び/又は動的サブフレームで送信される第2の下り制御チャネルに基づいて信号の送受信を制御する。例えば、制御部401は、第2の下り制御チャネルに基づいて、同じサブフレームにスケジューリングされるDLデータの受信、DL参照信号の受信、同じサブフレーム又は次以降の所定サブフレームにスケジューリングされるULデータの送信、UL参照信号の送信、ランダムアクセスプリアンブルの送信、の少なくとも一つを制御する。
また、制御部401は、第2の下り制御チャネルに基づいて、複数サブフレームにわたってスケジューリングされるDLデータの受信及び/又はULデータの送信を制御する(図3、図4参照)。
また、第1の下り制御チャネルで送信される下り制御情報は、所定期間内における、信号のスケジューリング、サブフレーム構成に関する情報、周波数リソースに関する情報、ランダムアクセス動作で利用するリソースに関する情報及びUL伝送用のサブフレームに関する情報の少なくとも一つを含む構成とすることができる。
制御部401は、制御部は、第1の下り制御チャネルに基づいて第1のサブフレーム又は第2のサブフレームにスケジューリングされる報知情報の受信を制御する。また、制御部401は、第1の下り制御チャネルで送信される下り制御情報にUL伝送用のサブフレームに関する情報が含まれる場合、UL伝送用のサブフレームでランダムアクセスプリアンブル及び/又はULデータの送信を制御する。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、例えば、制御部401からの指示に基づいて、送達確認情報やチャネル状態情報(CSI)に関する上り制御信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信される下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)である。受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
受信信号処理部404は、制御部401の指示に基づいて、データ(TB:Transport Block)の送信及び/又は受信をスケジューリングするDCI(DCIフォーマット)をブラインド復号する。
受信信号処理部404は、受信処理により復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、データの復号結果を制御部401に出力してもよい。また、受信信号処理部404は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
測定部405は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ)やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図17は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカーなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDMシンボル、SC-FDMAシンボルなど)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームが送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
1msの時間長を有するTTIを、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼んでもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームなどと呼ばれてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプリフィクス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって)行われてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。例えば、上述の各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本出願は、2016年3月23日出願の特願2016-059126に基づく。この内容は、全てここに含めておく。