以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
図1から図6は、本発明の実施例に係るものである。
内視鏡システム1は、図1に示すように、生体である被検者の体腔内に挿入可能であるとともに、当該体腔内に存在する生体組織等の被写体を撮像して撮像信号を出力する内視鏡2と、当該被写体を照明するための照明光を内視鏡2へ供給する光源装置3と、内視鏡2から出力される撮像信号に応じた観察画像を生成して出力するプロセッサ4と、プロセッサ4から出力される観察画像等を表示することが可能な表示装置5と、ユーザの操作に応じた情報及び/または指示等をプロセッサ4に入力することが可能な入力装置6と、を有して構成されている。図1は、実施例に係る内視鏡システムの要部の構成を示す図である。
内視鏡2は、被検者の体腔内に挿入可能な細長形状に形成された挿入部2aを具備して構成されている。また、内視鏡2は、図示しないスコープコネクタを介し、プロセッサ4に着脱自在に接続することができるように構成されている。また、内視鏡2の内部には、内視鏡2毎に固有の情報を含む内視鏡情報が格納された不揮発性のメモリ24が設けられている。
挿入部2aの内部には、光源装置3から供給される照明光を挿入部2aの先端部へ伝送するように構成されたライトガイド7が挿通されている。また、挿入部2aの先端部には、ライトガイド7を経て出射される照明光を被写体へ照射する照明レンズ21と、当該照明光により照明された当該被写体から発生する反射光(以降、戻り光とも称する)を撮像して撮像信号を出力する撮像部22と、が設けられている。また、挿入部2aの内部には、被検者の体腔内に存在する病変等の処置に用いられる細長の処置具を挿通可能な処置具チャンネル23が設けられている。
撮像部22は、対物レンズ22aと、撮像素子22bと、を有して構成されている。
対物レンズ22aは、照明レンズ21を経て出射される照明光により照明された被写体から発せられる戻り光に応じた光学像を形成するように構成されている。
撮像素子22bは、例えば、CCDまたはCMOS等を具備して構成されている。また、撮像素子22bは、対物レンズ22aにより形成された光学像を光電変換して撮像するための複数の画素と、当該複数の画素を2次元状に配置した撮像面上に設けられたカラーフィルタと、を具備して構成されている。なお、前述のカラーフィルタは、例えば、R(赤色)、G(緑色)及びB(青色)の微小なフィルタを撮像素子22bの各画素に対応する位置にベイヤ配列で(市松状に)配置することにより形成されている。また、前述のカラーフィルタは、Y(黄色)、M(マゼンタ)、C(シアン)及びGの微小なフィルタを撮像素子22bの各画素に対応する位置に配置することにより形成されていてもよい。また、撮像素子22bは、プロセッサ4から出力される撮像素子駆動信号に応じて駆動するとともに、対物レンズ22aにより形成された光学像を撮像することにより撮像信号を生成し、当該生成した撮像信号をプロセッサ4へ出力するように構成されている。
処置具チャンネル23は、挿入部2aの基端部に設けられた開口である挿入口23aと、挿入部2aの先端部に設けられた開口である突出口23bと、を有して構成されている。また、処置具チャンネル23は、挿入口23aから挿入された細長の処置具を突出口23bから突出させることが可能な管形状を具備して形成されている。
メモリ24には、内視鏡2毎に固有の情報として、例えば、内視鏡2の機種を示す情報と、撮像素子22bの画素数を示す情報と、を含む内視鏡情報が格納されている。なお、本実施例においては、内視鏡2の機種が、挿入部2aの先端部における照明レンズ21、対物レンズ22a及び突出口23bのレイアウトの相異、すなわち、挿入部2aの先端構造の相異に基づいて分類されているものとして説明を行う。
光源装置3は、白色光源31と、絞り装置32と、集光レンズ33と、光源制御部34と、を有して構成されている。
白色光源31は、例えば、キセノンランプまたはLED等を具備している。なお、本実施例においては、白色光源31が、R、G及びBの3色のLEDから発せられる光を組み合わせて白色光を発生するように構成されていてもよく、または、R、G、B、A(アンバー)及びV(バイオレット)の5つのLEDから発せられる光を組み合わせて白色光を発生するように構成されていてもよい。また、白色光源31は、光源制御部34から出力される光源制御信号に応じた光量の白色光を発生することができるように構成されている。
絞り装置32は、白色光源31と集光レンズ33との間の光路上に設けられている。また、絞り装置32は、光源制御部34から出力される光源制御信号に応じて絞り値を変化させることにより、白色光源31から集光レンズ33へ出射される白色光の光量を増減させることができるように構成されている。
集光レンズ33は、絞り装置32を経て出射される白色光を集光してライトガイド7へ出射するように構成されている。
光源制御部34は、例えば、光源制御回路を具備して構成されている。また、光源制御部34は、プロセッサ4から出力される調光信号に応じ、白色光源31及び絞り装置32を制御するための光源制御信号を生成して出力するように構成されている。
プロセッサ4は、撮像素子駆動部41と、前処理部42と、画像処理部43と、調光部44と、制御部45と、を有して構成されている。
撮像素子駆動部41は、例えば、撮像素子22bを駆動させるための駆動回路を具備して構成されている。また、撮像素子駆動部41は、制御部45から出力されるシステム制御信号に応じ、撮像素子22bを駆動させるための撮像素子駆動信号を生成して出力するように構成されている。
前処理部42は、例えば、ノイズ低減回路及びA/D変換回路等の信号処理回路を具備して構成されている。また、前処理部42は、内視鏡2から出力される撮像信号に対してノイズ除去及びA/D変換等の信号処理を施すことにより画像データを生成し、当該生成した画像データを画像処理部43へR、G及びBの各々について1フレーム分ずつ順次出力するように構成されている。なお、本実施例においては、Y、M、C及びGのカラーフィルタを備えた撮像素子で被写体を撮像して画像データを生成する場合に、各色の画像データの奇数行からなるフィールドと偶数行からなるフィールドとを別々に読み出すようにしてもよい。
画像処理部43は、例えば、画像処理回路を具備して構成されている。また、画像処理部43は、制御部45から出力されるシステム制御信号に応じ、前処理部42から1フレーム分ずつ順次出力される画像データに基づいて映像信号を生成し、当該生成した映像信号を表示装置5へ出力するように構成されている。また、画像処理部43は、制御部45から出力されるシステム制御信号に応じ、前処理部42から1フレーム分ずつ順次出力される画像データにおけるハレーションの発生状態を検出するための処理を行うとともに、当該処理により得られた処理結果を示すハレーション検出信号を生成して調光部44へ出力するように構成されている。具体的には、画像処理部43は、例えば、図2に示すように、観察画像生成部43aと、表示制御部43bと、ハレーション検出部43cと、を有して構成されている。図2は、実施例に係るプロセッサに設けられた画像処理部の具体的な構成の一例を説明するための図である。
観察画像生成部43aは、制御部45から出力されるシステム制御信号に応じて動作するように構成されている。また、観察画像生成部43aは、前処理部42から出力される画像データに対してゲイン調整及び階調変換等の画像処理を施すことにより観察画像データを生成し、当該生成した観察画像データを表示制御部43bへ出力するように構成されている。
表示制御部43bは、観察画像生成部43aから出力される観察画像データを所定の映像出力規格に則って変換することにより映像信号を生成し、当該生成した映像信号を表示装置5へ出力するように構成されている。
ハレーション検出部43cは、制御部45から出力されるシステム制御信号に応じ、前処理部42から出力される画像データにおけるハレーションの発生状態を当該画像データの各画素の輝度値に基づいて検出するための処理を行うとともに、当該処理により得られた処理結果を示すハレーション検出信号を生成して調光部44へ出力するように構成されている。
調光部44は、例えば、調光回路を具備して構成されている。また、調光部44は、プロセッサ4の電源が投入され、かつ、光源装置3がプロセッサ4に接続された際に、所定の光量の白色光を白色光源31から発生させるための調光信号を生成して光源制御部34へ出力するように構成されている。また、調光部44は、画像処理部43から出力されるハレーション検出信号と、制御部45から出力されるシステム制御信号と、に基づき、絞り装置32における絞り値の変化により光源装置3から内視鏡2へ供給される照明光の光量を調整するための調光信号を生成して光源制御部34へ出力するように構成されている。
制御部45は、例えば、所定のプログラムに則った動作を行うCPUまたはFPGA(Field Programmable Gate Array)等の電子回路を具備して構成されている。
制御部45は、撮像素子22bの露光時間等を制御するためのシステム制御信号を生成して撮像素子駆動部41へ出力するように構成されている。
制御部45は、プロセッサ4の電源が投入され、かつ、内視鏡2がプロセッサ4に接続された際に、メモリ24から内視鏡情報を読み込むための動作を行うように構成されている。また、制御部45は、メモリ24から読み込んだ内視鏡情報に基づいて特定される撮像素子22bの画素数に応じ、ハレーションの発生を検出する際の検出範囲に相当する領域である測光領域を設定し、当該設定した測光領域を示すシステム制御信号を生成してハレーション検出部43cへ出力するように構成されている。なお、本実施例においては、簡単のため、前処理部42から出力される画像データに一致するサイズ及び形状を具備する測光領域が(撮像素子22bの画素数に応じて)設定されるものとして説明を行う。
制御部45は、入力装置6の調光モード設定スイッチ(不図示)において、プロセッサ4の調光モードを手動で設定する旨の指示がなされたことを検出した際に、入力装置6の操作に応じて設定された調光モードに応じた動作を行わせるためのシステム制御信号を生成してハレーション検出部43c及び調光部44へ出力するように構成されている。
一方、制御部45は、入力装置6の調光モード設定スイッチにおいて、プロセッサ4の調光モードを自動で設定する旨の指示がなされたことを検出した際に、入力装置6の操作に応じて設定された調光モードを無効化しつつ、メモリ24から読み込んだ内視鏡情報に基づいて特定される内視鏡2の機種に応じた調光モードを設定し、当該設定した調光モードに応じた動作を行わせるためのシステム制御信号を生成してハレーション検出部43c及び調光部44へ出力するように構成されている。換言すると、制御部45は、ハレーション検出部43cが行う処理と調光部44が行う動作との組合せにより規定されている複数の調光モードの中から、挿入部2aの先端構造の相異に基づいて分類されている内視鏡2の機種に応じた1つの調光モードを選択して設定するための動作を行うように構成されている。
表示装置5は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)等を具備し、プロセッサ4から出力される映像信号に応じた観察画像等を表示画面に表示することができるように構成されている。
入力装置6は、例えば、キーボード、タッチパネル、及び/または、フットスイッチ等を具備して構成されている。なお、入力装置6は、プロセッサ4とは別体の装置であってもよく、プロセッサ4と一体化したインターフェースであってもよく、または、内視鏡2と一体化したインターフェースであってもよい。また、入力装置6には、プロセッサ4の調光モードを手動または自動のどちらで設定するかを選択可能であるとともに、手動設定時におけるプロセッサ4の調光モードを後述の第1~第3の調光モードとして例示するような複数の調光モードの中から選択可能な調光モード設定スイッチが設けられている。
続いて、内視鏡システム1の具体的な動作等について説明する。
術者等のユーザは、内視鏡システム1の各部を接続して電源を投入した後、入力装置6の調光モード設定スイッチを操作することにより、プロセッサ4の調光モードを自動で設定する旨の指示を行う。
制御部45は、メモリ24から読み込んだ内視鏡情報に基づいて特定される撮像素子22bの画素数に応じた測光領域を設定し、当該設定した測光領域を示すシステム制御信号を生成してハレーション検出部43cへ出力する。
ハレーション検出部43cは、制御部45から出力されるシステム制御信号に応じ、当該システム制御信号により示される測光領域の中心と、前処理部42から出力される画像データの中心と、を合わせる処理を行う。
制御部45は、プロセッサ4の調光モードを自動で設定する旨の指示がなされたことを検出した際に、メモリ24から読み込んだ内視鏡情報に基づいて特定される内視鏡2の機種に応じた調光モードを設定し、当該設定した調光モードに応じた動作を行わせるためのシステム制御信号を生成してハレーション検出部43c及び調光部44へ出力する。
ここで、ハレーション検出部43c、調光部44及び制御部45の具体的な動作について説明する。なお、以降においては、第1の調光モード、第2の調光モード及び第3の調光モードとして示される3つの調光モードの中から、内視鏡2の機種に応じた1つの調光モードを制御部45が選択して設定する場合を例に挙げて説明する。
まず、第1の調光モードにおけるハレーション検出部43c、調光部44及び制御部45の動作等について説明する。
制御部45は、調光モードを第1の調光モードに設定した際に、前処理部42から出力される1フレーム分の画像データの中央部において発生したハレーションを当該画像データの周縁部において発生したハレーションよりも重点的に検出する処理をハレーション検出部43cに行わせるとともに、当該処理の処理結果として得られたハレーションの発生量の増加に応じて光源装置3から供給される照明光の光量を減少する動作を調光部44に行わせるためのシステム制御信号を生成して出力する。
ハレーション検出部43cは、第1の調光モードに設定された際に、前処理部42から出力される1フレーム分の画像データを中央部及び周縁部の2つの領域に分割し、当該中央部に属する各画素の輝度値に基づいて当該中央部におけるハレーション領域Acを検出し、当該周縁部に属する各画素の輝度値に基づいて当該周縁部におけるハレーション領域Apを検出する。その後、ハレーション検出部43cは、前処理部42から出力される1フレーム分の画像データの中央部の全画素数に対するハレーション領域Acの画素数の割合Rcと、当該画像データの周縁部の全画素数に対するハレーション領域Apの画素数の割合Rpと、を算出するための処理を行う。そして、ハレーション検出部43cは、1以上の値である係数αを割合Rcに乗じた値に対して割合Rpを加算して得られる(α×Rc+Rpに相当する演算を行って得られる)演算値CVを示すハレーション検出信号を生成して調光部44へ出力する。なお、前述の係数αは、例えば、割合Rcの大きさに応じて設定される可変値であるものとする。
調光部44は、第1の調光モードに設定された際に、ハレーション検出部43cから出力されるハレーション検出信号により示される演算値CVに基づき、光源装置3から供給される照明光の光量を調整するための調光信号を生成して光源制御部34へ出力する。具体的には、調光部44は、第1の調光モードに設定された際に、例えば、演算値CVの増加に応じて絞り装置32の絞り値を増加させ、かつ、演算値CVの減少に応じて絞り装置32の絞り値を減少させるような調光信号を生成して光源制御部34へ出力する。
すなわち、以上に述べたような動作等が第1の調光モードにおいて行われることにより、表示装置5に表示される観察画像全体の明るさを確保しつつ、当該観察画像の中央部におけるハレーションの発生を抑制することができる。
次に、第2の調光モードにおけるハレーション検出部43c、調光部44及び制御部45の動作等について説明する。
制御部45は、調光モードを第2の調光モードに設定した際に、前処理部42から出力される1フレーム分の画像の全域におけるハレーションの発生状態を検出する処理をハレーション検出部43cに行わせるとともに、当該処理の処理結果として得られたハレーションの発生量の増加に応じて光源装置3から供給される照明光の光量を減少する動作を調光部44に行わせるためのシステム制御信号を生成して出力する。
ハレーション検出部43cは、第2の調光モードに設定された際に、前処理部42から出力される1フレーム分の画像データの各画素の輝度値に基づいて当該画像データに含まれるハレーション領域Ah1を検出する。その後、ハレーション検出部43cは、前処理部42から出力される1フレーム分の画像データの全画素数に対するハレーション領域Ah1の画素数の割合Rh1を算出するための処理を行う。そして、ハレーション検出部43cは、割合Rh1を示すハレーション検出信号を生成して調光部44へ出力する。
調光部44は、第2の調光モードに設定された際に、ハレーション検出部43cから出力されるハレーション検出信号により示される割合Rh1に基づき、光源装置3から供給される照明光の光量を調整するための調光信号を生成して光源制御部34へ出力する。具体的には、調光部44は、第2の調光モードに設定された際に、例えば、割合Rh1の増加に応じて絞り装置32の絞り値を増加させ、かつ、割合Rh1の減少に応じて絞り装置32の絞り値を減少させるような調光信号を生成して光源制御部34へ出力する。
すなわち、以上に述べたような動作等が第2の調光モードにおいて行われることにより、表示装置5に表示される観察画像の高輝度領域の明るさを極力低下させないようにしつつ、当該観察画像におけるハレーションの発生を抑制することができる。
最後に、第3の調光モードにおけるハレーション検出部43c、調光部44及び制御部45の動作等について説明する。
制御部45は、調光モードを第3の調光モードに設定した際に、前処理部42から出力される1フレーム分の画像の全域におけるハレーションの発生状態を検出する処理をハレーション検出部43cに行わせるとともに、当該処理の処理結果として得られたハレーションの発生量が所定量未満である場合に光源装置3から供給される照明光の光量を維持し、かつ、当該処理の処理結果として得られたハレーションの発生量が所定量以上である場合に当該照明光の光量を減少する動作を調光部44に行わせるためのシステム制御信号を生成して出力する。
ハレーション検出部43cは、第3の調光モードに設定された際に、前処理部42から出力される1フレーム分の画像データの各画素の輝度値に基づいて当該画像データに含まれるハレーション領域Ah2を検出する。その後、ハレーション検出部43cは、前処理部42から出力される1フレーム分の画像データの全画素数に対するハレーション領域Ah2の画素数の割合Rh2を算出するための処理を行う。そして、ハレーション検出部43cは、割合Rh2を示すハレーション検出信号を生成して調光部44へ出力する。
調光部44は、第3の調光モードに設定された際に、ハレーション検出部43cから出力されるハレーション検出信号により示される割合Rh2に基づき、光源装置3から供給される照明光の光量を調整するための調光信号を生成して光源制御部34へ出力する。具体的には、調光部44は、第3の調光モードに設定された際に、例えば、割合Rh2が閾値TH未満である場合に絞り装置32の絞り値を所定値に維持させ、かつ、割合Rh2が閾値TH以上である場合に絞り装置32の絞り値を当該所定値以上の値に増加させるような調光信号を生成して光源制御部34へ出力する。
すなわち、以上に述べたような動作等が第3の調光モードにおいて行われることにより、表示装置5に表示される観察画像全体の明るさを安定させつつ、当該観察画像におけるハレーションの発生を極力抑制することができる。
ところで、内視鏡2と処置具との併用時に表示装置5に表示される観察画像においては、例えば、図3~図5に模式的に示すように、突出口23bから突出した処置具に対する照明光の照射を要因とするハレーションが発生し得る領域である高輝度領域の位置及び/または面積が内視鏡2の機種毎に異なるような現象が生じる。なお、図3の機種TAは、例えば、上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡、気管支内視鏡、鼻咽喉内視鏡及び膀胱内視鏡等のうちのいずれか1つの機種を表すものとする。また、図4の機種TBは、例えば、上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡、気管支内視鏡、鼻咽喉内視鏡及び膀胱内視鏡等のうちのいずれか1つの機種であるとともに、機種TAとは異なる機種を表すものとする。また、図5の機種TCは、例えば、上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡、気管支内視鏡、鼻咽喉内視鏡及び膀胱内視鏡等のうちのいずれか1つの機種であるとともに、機種TA及び機種TBのいずれとも異なる機種を表すものとする。図3は、機種TAの内視鏡と処置具との併用時に表示装置に表示される観察画像の一例を示す模式図である。図4は、機種TBの内視鏡と処置具との併用時に表示装置に表示される観察画像の一例を示す模式図である。図5は、機種TCの内視鏡と処置具との併用時に表示装置に表示される観察画像の一例を示す模式図である。
そして、前述の現象の発生を鑑み、本実施例においては、第1~第3の調光モードとして例示した複数の調光モードの中から、内視鏡2の機種に応じた1つの調光モードを選択してハレーション検出部43c及び調光部44を動作させる制御を制御部45が行うようにしている。そのため、本実施例によれば、表示装置5に表示される観察画像の明るさ、すなわち、内視鏡観察時に得られる観察画像の明るさを内視鏡2の機種に応じた適切な明るさに調整することができる。
一方、本実施例の制御部45は、挿入部2aの先端部の突出口23bから突出した処置具及び当該先端部の一部を照明レンズ21から出射される照明光の出射範囲に含むような先端構造を具備する機種TDの内視鏡2がプロセッサ4に接続された際に、前述の3つの調光モードの中から第3の調光モードを選択する。
ここで、機種TDの内視鏡2と処置具との併用時に表示装置5に表示される観察画像によれば、例えば、図6に模式的に示すように、高輝度領域の位置及び面積が当該観察画像全体の明るさの変動に大きく関与する。そのため、本実施例においては、機種TDの内視鏡2がプロセッサ4に接続された際に、ハレーション検出部43c及び調光部44が第3の調光モードに応じた動作を行うことにより、例えば、高輝度領域の位置及び面積が頻繁に変化するような場合であっても、表示装置5に表示される観察画像全体の明るさの変動を極力抑制することができる。なお、図6の機種TDは、例えば、十二指腸内視鏡であり、すなわち、機種TA、機種TB及び機種TCのいずれとも異なる機種を表すものとする。図6は、機種TDの内視鏡と処置具との併用時に表示装置に表示される観察画像の一例を示す模式図である。
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更や応用が可能であることは勿論である。
本出願は、2016年1月20日に日本国に出願された特願2016-008628号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。