WO2017115402A1 - 履物 - Google Patents

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翔 ▲高▼増
弘毅 松尾
雄大郎 岩佐
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Abstract

 走行時あるいは歩行時の着地により人体に伝播する特定波長の振動を効率よく除去することができる履物を提供する。履物(1)は、ソール(2)と、前記ソール(2)の周縁部上側に接続されるアッパー(3)と、着地による衝撃で発生する振動を吸収する振動吸収ユニット(14)とを備え、前記振動吸収ユニット(14)は、鉛直方向の剛性が水平方向の剛性よりも小さく可撓性を有する板状の支持部(15)と、前記支持部(15)に設けられた重量部(16)とを備え、前記支持部(15)の前記ソール(2)又はアッパー(3)への固定位置は、前記重量部(16)の周囲を取り囲むように位置している。

Description

履物
 本発明は、着地衝撃により発生する振動を抑え、人体への影響を軽減することができる履物に関するものである。
 ジョギング、マラソン等が盛んに行われる今日では、舗装された道路を走ることも多く、そのため着地の際に繰り返して受ける衝撃が人体に対して悪影響を及ぼすことが知られている。
 着地による衝撃によって生じる振動は、人体にも特定周波数の振動が伝播し、その周波数は主として200Hz以下である。この周波数帯域は、人体の各部位の共振周波数(例えば胸部50-100Hz)を含むため、不快に感じるとの研究報告がなされている。(例えば、非特許文献1)。
 この対策として靴底の剛性を小さくするアプローチが従来からの一般的な方法である。具体的には、靴底の形状を変形しやすい構造にしたり、ゲルやフォーム材などの柔らかい材料を用いたりすることにより、靴底の剛性を低下させ、衝撃緩衝性能を高くしている。
 しかし、靴底に緩衝素材を用いる方法では、靴底の厚さがある程度制約されている以上、その緩衝効果も一定限度にとどまらざるを得ない。また、より緩衝効果の高い素材を開発する場合にも、繰り返して受ける衝撃に対してその素材が耐久性をも兼ね備えなければならないという条件が課せられることから開発上の困難があった。さらに、緩衝素材では10Hz付近より小さい周波数帯域の振動に対しては小さくすることができる一方で、それ以上の周波数の振動抑制には効果が小さい。
 一方、緩衝性を向上させるために、靴底の剛性を小さくする手段以外の技術としては、特許文献1(特許第2905928号公報)などが知られている。特許文献1の履物は、吸振体と、支承体を介して吸振体に支持される質量体とからなる振動吸収ユニットを靴のミッドソール内に配置することで、履物に生じた振動エネルギーを吸振体の振動に変換して吸収するものである。
 また、特許文献2(特許第5459741号公報)には、靴底に振動空間部を設け、振動空間部に振動装置を配置した技術が開示されている。
特許第2905928号公報 特許第5459741号公報
日本機械学会 シンポジウム: スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス講演論文集2011講演論文集 「B7 ジャンプ接地衝撃を考慮したインドアシューズ設計」
 しかし、特許文献1の振動吸収ユニットでは、質量体の振動方向について考慮されておらず、図2の構成を参照する限り、質量体が前後方向、上下方向、斜め上下方向など複数の方向に対して大きく振動すると考えられる。したがって、走行時あるいは歩行時に身体に伝播される振動、主に鉛直方向の振動を効率よく抑えることが困難であった。
 また、特許文献2の技術は、振動空間に配置された片持ちの振動板の開放端に磁石を取り付け、磁力を用いて振動板を振動させるものであり、その目的は歩行の興味誘発および血行改善である。すなわち、走行時あるいは歩行時に身体に発生する振動の抑制については何ら考慮されておらず、当然それらの振動を抑えるための具体的な構造も開示されていない。また、振動板が磁石で排斥されて外力を受けて振動する構成であるため、振動が収まらず、着地後に不快な振動成分が残ってしまう。
 従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、走行時あるいは歩行時の着地により人体に伝播する特定波長の振動を効率よく除去することができる履物を提供することにある。
 上記目的を達成するため、以下の履物を提供する。
 本発明の一態様に係る履物は、ソールと、前記ソールの周縁部上側に接続されるアッパーと、着地による衝撃で発生する振動を吸収する振動吸収ユニットとを備え、
 前記振動吸収ユニットは、鉛直方向の剛性が水平方向の剛性よりも小さく構成され可撓性を有する板状の支持部と、前記支持部に設けられた重量部とを備え、前記支持部は、前記重量部の周囲を取り囲み、前記ソール又はアッパーに対して固定されている。
 上記構成において、前記振動吸収ユニットは、前記ソールの踵部分内部に設けられた収納空間内に配置することにより、着地時の衝撃が大きい踵部分において効率的に振動を吸収することができる。
 上記構成において、固定位置は、支持部の全周に設けられていてもよいし、間欠的に設けられていてもよい。
 また、前記収納空間を前記ソールの下面側に開口するように構成することにより、振動吸収ユニットの動作を容易に確認することができる。ここで、振動吸収ユニットが外部の異物などに接触して破損することを防止するために、収納空間の開口は、保護板により閉塞することが好ましい。なお、開口を閉塞する保護板は、透明又は半透明の材料で構成することが収納空間内の視認の観点から好ましい。
 支持部を収納空間内に配置するにあたり、その全周が側壁に支持するように構成することができる。このように配置することにより、重量部の振幅を調整することが容易となる。
 また、前記振動吸収ユニットは、重量の異なる複数の前記重量部を配置することで、複数の周波数帯域の振動が発生しやすくなり、それぞれの周波数帯域に応じた着地衝撃に起因する振動を抑えることができる。
 また、前記支持部は中央部分に周囲よりも剛性の低い低剛性領域を有し、前記複数の重量部は、前記低剛性領域を挟んで前記支持部の両側に取り付けることにより、複数の周波数帯域の振動をより発生させやすくすることができる。なお、前記低剛性領域は、前記支持部に設けられた薄肉部で構成することができ、具体的には、溝や折り目などを薄肉部とすることができる。
 前記振動吸収ユニットは、前記支持部と重量部が同一材料により一体に構成され、前記重量部は前記支持部よりも肉厚に構成することにより支持部と重量部を一体形成することができるために生産効率を上げることができる。
 前記ソールは、上側ソールと下側ソールが積層して構成されており、前記支持部を、前記上側ソールと下側ソールとの間に挟持するように支持することができる。このように支持部を配置することにより、簡単かつ確実に収納空間内に振動吸収ユニットを配置させることができる。
 前記ソールは、上側ソールと下側ソールが積層して構成されており、前記支持部は、前記上側ソール又は下側ソールと一体に構成することで、支持部とソールを一体形成することができるために生産効率を上げることができる。
 前記ソールは、土踏まずの部分に配置されるシャンクを有し、前記支持部は、当該シャンクから踵側に伸びる舌片で構成することができる。
 また、前記ソールの中足部を踵部分よりも幅広に構成し、前記振動吸収ユニットを、前記ソールの中足部の位置に設けられた収納空間内に配置することで、収納空間を広く取ることができ、重量部の体積を大きくすることができる。これにより、重量部をより低い周波数で振動させることができ、低周波成分の衝撃を緩衝することができる。
 上記構成において、前記重量部は、前記土踏まずのアーチ部分に位置するように配置することができ、これにより、クッション性への寄与度が小さい中足部に振動空間を配置することで、ソール全体のクッション性低下を抑制することができる。また、重量部によって土踏まずのアーチ部分の落ち込みを抑制することができる。
 なお、前記アッパー又はソールは、前記アッパーに対して外側へ突出するように配置され、前記振動吸収ユニットを収納する保持孔を有する取り付けベースを備え、
 前記振動吸収ユニットは、前記支持部が前記保持孔の周縁に連結して、固定されるように構成されていてもよい。また、取り付けベースは、前記アッパーの踵部に後方に突出して設けたり、前記アッパーとソールの境界部分に左右に突出するように設けることができる。
 なお、前記支持部の鉛直方向の剛性は、0.1から2000N/m、かつ、前記重量部の質量は0.001から0.030kgとすることが好ましい。
 また、前記支持部の鉛直方向の剛性と前記水平方向の剛性の値の比は8以上とすることが好ましい。
 また、本発明の一態様に係る履物は、ソールと、前記ソールの周縁部上側に接続されるアッパーと、前記ソール内に設けられた収納空間内に収納され、着地による衝撃で発生する振動を吸収する振動吸収ユニットとを備え、
 前記振動吸収ユニットは、着地時の衝撃によって撓む板状の支持部と前記支持部に設けられた重量部を備え、
 前記振動吸収ユニットの自重による鉛直方向のたわみ量の3倍以上の空間が前記振動吸収ユニットの上下に設けられている。
 また、本発明の一態様に係る履物は、ソールと、前記ソールの周縁部上側に接続されるアッパーと、着地による衝撃で発生する振動を吸収する振動吸収ユニットとを備え、
 前記振動吸収ユニットは、着地時の衝撃によって撓む板状の支持部と前記支持部に設けられた重量部を備え、
 前記支持部は、鉛直方向の剛性が水平方向の剛性よりも小さく構成され、損失正接が25℃、50Hzの条件下で0.01以上である材料で構成されている。
 上記構成を有する履物によれば、支持部の鉛直方向の剛性が水平方向の剛性よりも小さいことから、走行や歩行における着地時に重量部が主として鉛直方向に大きく振動することとなる。そうすると走行時あるいは歩行時における足の着地時の衝撃によるエネルギーを効率よく吸収することができ、身体に伝播する振動を除去することができる。
 また、支持部が重量部の周囲を取り囲むようにソール又はアッパーへ固定されていることにより、支持部の振幅などの振動を制御しやすくし、特定周波数を有する振動の除去を効率よく行うことができる。
本発明の履物の実施形態にかかる運動靴の外観構成を模式的に示す図である。 図1の運動靴の分解斜視図である。 図1の運動靴を靴底からみた構成を模式的に示す図である。 図3のVI-VI線における断面図である。 図3のV-V線における断面図である。 図1の運動靴に搭載される振動吸収ユニットの取り付け構成を模式的に示す図である。 ミッドソールと振動吸収ユニットの取り付け構成の変形例を示す断面図である。 ミッドソールと振動吸収ユニットの取り付け構成の他の変形例を示す断面図である。 ミッドソールと支持部及び重量部を一体的に構成した他の変形例を示す断面図である。 図1の運動靴に搭載される振動吸収ユニットの変形例の構成を模式的に示す図である。 図1の運動靴に搭載される振動吸収ユニットの他の変形例の構成を模式的に示す図である。 図1の運動靴に搭載される振動吸収ユニットのさらなる他の変形例の構成を模式的に示す図である。 第2実施形態にかかる運動靴のソール部分の構成を模式的に示す分解斜視図である。 本発明の第3実施形態にかかる運動靴のソール部分の構成を模式的に示す図であり、(a)は部分断面斜視図、(b)は側面図である。 図14のソール部分に荷重がかかった状態を示す側面図である。 図14の運動靴の変形例を示す模式図であり、靴裏部分からみた振動吸収ユニットの配置位置を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかる運動靴の構成を模式的に示す側面図である。 図17の運動靴に用いられる振動吸収ユニットの取り付け構成を模式的に示す部分拡大図である。 本発明の第5実施形態にかかる運動靴の構成を模式的に示す側面図である。 図19の運動靴の平面図である。
(第1実施形態)
 図1は、本発明の履物の第1実施形態にかかる運動靴の外観構成を示す図であり、図2は、図1の運動靴の分解斜視図である。本実施形態にかかる運動靴1は、ソール(靴底)2とこのソール2の上側に接続されるアッパー(甲被)3とを備える。運動靴1は、互いに対称な左右一対(右足用及び左足用)に形成されるが、図1及び図2には左足用のみを示す。
 本実施形態において、ソール2は図2に示すように、ミッドソール4及びアウターソール5を有する多層構造で構成されている。ソール2の材質としては、例えばゴム、樹脂等の発泡体および非発泡体が好適に用いられる。
 ミッドソール4は、上側ミッドソール4aと下側ミッドソール4bとが積層した状態に構成されている。本実施形態においては、後述する収納空間10を形成するために全体にわたって積層構造となっているが、踵部分のみを積層構造としてもよい。
 ソール2は、前側から順に前足部6、中足部7及び踵部8に機能的に分けられる。通常、前足部6及び踵部8が地面に当接し、中足部7は地面に当接しないよう形成されるが、前足部6、中足部7及び踵部8の全てが地面に当接するいわゆる平底であってもよい。ソール2において、前足部6、中足部7及び踵部8は、形状において明確に境界が定められる必要はなく、平底の場合はユーザーの足の土踏まずに略対応する部分を中足部7とする。
 ソール2の厚さとしては、特に限定されず、用途などに応じて適宜設計することができるが、一例として、前足部6及び中足部7においては例えば5mm以上20mm以下とすることができ、踵部8においては例えば5mm以上40mm以下とすることができる。つまり、踵部8の厚さは、前足部6及び中足部7と等しくてもよく、前足部及び中足部7よりも大きくてもよい。また、前足部と中足部7との厚さが異なってもよい。
 また、ミッドソールの踵部8には、底側開口の収納空間10が設けられている。収納空間10の開口は保護板9によって閉塞されている。保護板9は、その周囲がミッドソール4とアウターソール5の間に挟まれて固定されている。アウターソール5は、当該保護板9が配置される部分が保護板9と干渉しないように、略U字型に構成されている。本実施形態において、保護板9は半透明である。保護板9を半透明にすることによって、振動吸収ユニット14が破損していないかなどその状態を視認することができる。なお、半透明とは収納空間10の内部が視認できる程度の透明度のことをいい、例えば、可視光線透過率が30%以上のことをいう。
 アッパー3は、ソール2の上側の周縁部近傍に接続されて、着用者の足を被覆する上被部11と、上被部11の内部底面に配置されるインナーソール12と、踏み抜き防止のためのインソール13を備える。インソール13としては、例えば金属板、合成樹脂板、高強度繊維製織布等を使用することができる。また、アッパー側に取り付けているが、ソールの上面に積層してソールに含めるようにしてもよい。
 ソール2とアッパー3との接続方法としては、縫い合わせ、接着等の任意の方法を適用することができる。
 上被部11の材質としては、例えば天然皮革、合成皮革、織布等が挙げられ、釘等が容易に貫通しないものが好ましい。
 図3は、本実施形態にかかる運動靴を靴底側からみた斜視図である。図4は、図3のVI-VI線における断面図である。図5は、図3のV-V線における断面図である。図3に示すように、本実施形態にかかる運動靴1は、踵部8に振動吸収ユニット14を収納するための収納空間10を備えている。
 収納空間10は、ソール2の踵部8に設けられる靴底面に開口した孔であり、ミッドソール4をくり抜いて構成されている。具体的には、下側ミッドソール4bの踵部8に貫通孔を設け、上側ミッドソール4aに有底孔を設け、両者を積層することで、所定の寸法に構成された収納空間10が形成される。
 図3に示すように収納空間10は略楕円形の開口を有している。また図4、図5の断面図に示すように収納空間10の天面10cと側面10sとの角部10rは丸みを帯びた形状となっている。このように収納空間10の天面10cと側面10sとの角部10rを丸みを帯びた形状とすることによって、足からの圧力がミッドソール4に付加された際に角部10rに発生し得る応力集中を緩和させて、角部10rにおいてミッドソールが破損するのを抑制することができる。
 収納空間10の内部には、振動吸収ユニット14が収納される。振動吸収ユニット14は、着地時の衝撃によって撓む板状の支持部15と、支持部15に設けられた重量部16(16a,16b)を備える。
 収納空間10と振動吸収ユニット14との大きさは、上下に振動吸収ユニット14のたわみ量の3倍以上の空間があくように構成されていることが好ましい。このように構成することにより、後述するように振動吸収ユニット14が鉛直方向に振動したとしても、重量部16の収納空間16上下壁への衝突を防ぐことができ、振動吸収ユニット14の効果的な振動を確保することができる。なお、ここで振動吸収ユニット14のたわみ量は、運動靴を上下逆においたときの重量部16重量による支持部15のたわみ量を2で除した値を意味する。
 振動吸収ユニット14は、図4,図5に示すようにミッドソール4の上側ミッドソール4aと下側ミッドソール4bとの間に支持部15の周縁全周が挟持されるように支持される。図5の例では、上側ミッドソール4aと下側ミッドソール4bにそれぞれ位置決め用の凹部17が設けられ、当該支持部15を嵌めて接着剤18で支持部15の全周を固定することにより、上側ミッドソール4aと下側ミッドソール4bの境界に支持部15が配置される。ただし、位置決め凹部17は、図7に示すように下側ミッドソール4bのみに設けてもよいし、図8に示すように上側ミッドソール4aのみに設けてもよい。
 図6は振動吸収ユニット14の平面図である。支持部15は、図6に示すように、ミッドソール4に設けられている位置決め凹部17に嵌るような外形を有している。本実施形態では、支持部15は着地時の衝撃によって撓む程度の可撓性を有する楕円形の薄板で構成されている。支持部15の材料としては、例えば、ゴム、ゲル、樹脂などを用いることができる。
 支持部15は、その形状又は材質特性により、鉛直方向の曲げ剛性(以下、単に剛性という場合がある。)が水平方向の剛性よりも小さくなるように構成されている。支持部15は、衝撃を受けて重量部16に及ぶ慣性により撓み、その撓みによって振動する。また、支持部15は、鉛直方向に剛性が小さくなるように構成されているため、鉛直方向に大きく振動するという特性を有する。
 また、支持部15が両端固定の場合、鉛直方向の剛性kpと前記水平方向の剛性khの値の比(kh/kp)は8以上であることが好ましいく、支持部15が片端固定の場合は前記比(kh/kp)は40以上であることが好ましい。当該関係を満たすことで、水平方向の1次の振動モードが鉛直方向の2次の振動モードよりも大きくなり、水平方向の1次の振動が緩衝効果を発揮する鉛直方向の1次の振動モードを妨げない。
 具体的には、梁の曲げによる振動を考えると、固有振動数fnは、次の式(1)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 ここで、nは振動モードの次数、λは固定方法と次数により異なる定数を示す。
 ここで、水平方向の1次の振動モードが鉛直方向の2次の振動モードより大きくなるためには、上記の式(1)より、式(2)が導かれる
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 式(2)において、khは水平方向の剛性、kpは鉛直方向の剛性を示す。ここで支持部15が両端固定の場合は、λ1(1次)は4.730、λ2(2次)は7.853である(機械工学便覧(日本機械工学会編)参照)。したがって、支持部15が両端固定の場合に水平方向の1次の振動モードが鉛直方向の2次の振動モードより大きくなるには、式(2)から(kh/kp)>7.6となり、鉛直方向の剛性と前記水平方向の剛性の値の比が8以上であることが好ましい。
 また支持部15が片端固定の場合は、λ1は1.875、λ2は4.694であるから式(2)から、(kh/kp)>39.3となる。よって、支持部15が片端固定の場合は鉛直方向の剛性と前記水平方向の剛性の値の比が40以上であることが好ましい。
 なお、本実施形態において、支持部15の「両端」とは、振動吸収ユニット14の長軸(平面形状において長さが最も長い部分)に位置する支持部の両方の端部のことをいい、支持部15の「片端」とは、振動吸収ユニット14の長軸に位置する支持部の片方の端部のことをいう。
 また、支持部15の中間位置には、低剛性領域の一例としての薄肉部19が設けられている。薄肉部19は、図4,図6に示すように、支持部15の中間位置に設けられた溝であり、当該部分が曲がりやすく構成されている。なお、低剛性領域は、薄肉部に変えて折り目をつけて構成することもできる。
 支持部15の薄肉部19を挟んで両側の領域15a,15bには、それぞれ重量部16(16a,16b)が設けられている。重量部16(16a,16b)は略円筒形形状の錘であり、互いに重量が異なっている。
 薄肉部19を挟んで異なる質量の重量部16a,16bが設けられていることにより、振動吸収ユニット14が異なる複数の振動態様が発生しやすくなり、それぞれの態様に応じた衝撃に起因する振動を抑えることができる。
 また、本実施形態では、支持部15の鉛直方向の剛性k p[N/m]および重量部16の質量m[kg]が以下の範囲に設定されている。
0.1≦kp≦2000
0.001≦m≦0.030
支持部15の鉛直方向の剛性khと重量部16の質量mをこの範囲に設定することにより、一般的な大きさの運動靴のソール踵部分に設けることができる収納空間に収まる振動吸収ユニット14とすることができる。
 ここで、鉛直方向の剛性khとは振動吸収ユニットの重心をバネばかりで押して測定したときの値である。また、重量部16の質量mは振動吸収ユニットのうち支持部15の固定部分を除いた部分の質量である。なお、支持部15の固定部分とは、支持部15がソール2に接触している部分のことをいう。
 本実施形態では、重量部16a,16bは、支持部15と別部材で構成され、支持部15の所定位置に脱着自在に取り付けられる。図5の例では、重量部16a,16bは主にビス20と受け部21の2つの部材からなる。より具体的には、支持部15の上面側に位置する雄ねじとしてのビス20と支持部15の下面側に位置する雌ねじとしての受け部21とが間に支持部を挟んだ状態で互いにねじ止め固定されている。重量部16をこの分離可能な2以上の部材で形成すれば、ビス20または受け部21のどちらかを違う重さのものに交換することができ、例えば、抑えたい振動数により適した重さの重量部16に交換するといったことが可能となり、ひいては振動吸収ユニット14の設計自由度が向上する。重量部16を分離可能な2以上の部材で形成する他の例として、例えば、凸状の突起部とそれがはめ込まれる凹部を有する受け部とからなるはめ込み構造の重量部16などがあげられる。
 また重量部16の支持部15への固定方法としては、上記のように2つの部材同士で支持部15を挟む方法以外にも、接着剤や熱融着といった方法を採用することもできる。また、支持部15と重量部とを同一材料により一体的に構成することもでき、例えば、支持部の一部分を肉厚に構成することで、当該部分を重量部として機能させてもよい。
 なお、図9に示すように、支持部15及び重量部16は、ミッドソール4と一体に構成することもできる。図9の例では、支持部15は、下側ミッドソール4bと一体に構成されており、下側ミッドソール4bが下側に開口する凹孔10bの天面が支持部15として機能する。また、当該支持部15の一部分の厚み寸法を大きく構成し、当該部分を重量部として機能させることができる。このように構成することにより、支持部及び重量部をソールと一体的に形成できるため、生産効率を高くすることができる。
 本実施形態においては、支持部の材料の損失正接に着目し、不快の要因となる振動が身体に伝達するのを有効に抑え、足の着地時から次の着地時までの間に重量部の振動が徐々に小さくなるような材料を採用するために、支持部15は樹脂により作成されている。具体的な損失正接tanδの値は、0.01以上とすることが好ましい。
 換言すれば、損失正接tanδの値は、0.01以上とすることで、着地時に生じたエネルギーの多くが次の着地時までに重量部16の振動によって消費されることとなる。そして次の着地時には重量部16が再び大きく振動することが可能となり、衝撃によるエネルギーの多くを吸収することができる。
 緩衝性を効率よく発揮するためには、着地時の衝撃とともに振動吸収ユニット14の支持部15が振動して、次の着地時には重量部16の振動が十分に減衰していることが求められる。支持部15自身の振動を減衰させることで、次の着地時にも振動が発散することなく、着地時の衝撃を繰り返し緩衝できる。
 重量部16の振動振幅が63%(1/e)減衰されるときの時定数τ[秒]はτ= 2/(ωn tanδ)で表される。ここで、ωn[rad/s]は支持部15の鉛直方向1次の固有振動数、tanδは25℃、50Hzの条件下での損失正接tanδである。
 着地時から再び着地するまでの時間が0.6秒(一般ランナーの平均値)程度であることを考慮すると、τ<0.6となり、この関係を満たすとき、理論上、振動が発散することなく、着地時の衝撃を繰り返し緩衝できることとなる。
 非特許文献1によれば、人体が不快に感じる胸部の共振周波数は50-100Hzであるから、これらの周波数を緩衝する条件においては、tanδが0.01を上回るとき、上記関係を満たすこととなる。従って、tanδがこの値より小さい材料は好適とはいえない。本実施形態では支持部16として、例えば、tanδが0.01より大きい樹脂材料を採用している。
  なお、本実施形態における損失正接tanδは、動的粘弾性装置(株式会社ユービーエム製 Rheogel-E4000)を用いて、ひずみ0%の状態から±0.025%のひずみを引張または圧力方向に加えて測定したときの値である。
 なお、振動吸収ユニット14は、例えば図10に示すように、支持部15を帯状に構成し、重量部16を挟むように支持部15両端を固定位置としてもよい。
 また、振動吸収ユニット14は、支持部15を1枚の薄板状で構成する必要はなく、例えば図11に示すような構成とすることができる。図11に示す変形例では、支持部15は、ソールの収納空間10の開口周縁に配置される外周縁22と、重量部16を取り付ける重量取付部24と、重量取付部24に向かって放射状に伸びる複数の支持腕23とを備える。重量取付部24には、重量部16が取り付けられる。
 この構成により重量部16がその周囲を間欠的に支持されているため、支持部の鉛直方向の剛性が低くなり、鉛直方向への振動が発生しやすくなる。
 なお、図11に示す振動吸収ユニット14は、中央に1つの重量部16を支持する構成であるので、この構成の振動吸収ユニット14を用いる場合は、ソール4に複数の収納空間10を設け、それぞれに重量部の重量が異なる振動吸収ユニット14を配置するようにしてもよい。
 また、図12の変形例では、中央に設けられた重量取付部24に一体的に設けられた小重量部25を有する。小重量部25は、支持部15の鉛直方向への振動により撚れるように変形し、これにより、支持部15全体の周波数が変動して、幅広い周波数帯での振動が可能となる。
 本第1実施形態にかかる運動靴によれば、支持部15の鉛直方向の剛性が水平方向の剛性よりも小さいことから、重量部16が主として鉛直方向に大きく振動することとなる。この振動により走行時あるいは歩行時における足の着地時の衝撃によるエネルギーが効率よく重量部の振動エネルギーに変換され取り除かれる。このため、着地により衝撃を効率よく除去することができ、使用者に伝播する振動を抑えることができる。
(第2実施形態)
 図13は、本発明の第2実施形態にかかる運動靴のソール部分の構成を模式的に示す分解斜視図である。本実施形態では、ソール2は、土踏まずの部分に配置されるシャンク26を備えている。シャンクは、土踏まずのアーチ状の形状を維持するためにソールに用いられる部材であり、土踏まずの部分を下側からサポートし、また、体重でアーチがつぶれない程度の硬さを有している。シャンクを構成する材料は、例えば、金属や合成樹脂などを用いることができる。
 シャンク26の後側には、踵部8のみに設けられた下側ミッドソール4bが位置している。下側ミッドソール4bは、上側ミッドソール4aと積層するように接続され、ミッドソール4を構成する。
 ミッドソール4の踵部8には、振動吸収ユニット14を収納するための収納空間10が設けられる。収納空間10は、ソール2の踵部8に設けられる靴底面に開口した孔であり、ミッドソール4をくり抜いたような形状に構成されている。具体的には、下側ミッドソール4bの踵部8に貫通孔を設け、上側ミッドソール4aに有底孔を設け、両者を積層することで、所定の寸法に構成された収納空間10が形成される。
 図13に示すように、シャンク26の後方には、踵側に伸びる舌片27が設けられている。当該舌片27は、振動吸収ユニット14の支持部15として機能するものであり、中間部分より後方側が収納空間10内に位置すると共に、端部分が収納空間10後方側よりも突出するようになっている。このような構造により、支持部15は片方の端部のみがシャンク26に固定されていることになる。
 また、舌片27の中間部分には、低剛性領域の一例としての薄肉部19が設けられる。薄肉部19を挟んで両側には、それぞれ重量部16(16a,16b)が設けられている。重量部16(16a,16b)は略円筒形形状の錘であり、互いに重量が異なっている。
 本実施形態では、重量部16a,16bは、支持部15と別部材で構成され、支持部15の下面側に接着固定されている。
 この構成により、舌片27の収納空間10内に位置する部分が振動吸収ユニット14の支持部15として機能し、着地による衝撃を受けた際に、所定の周波数で振動する。特に支持部15の片方の端部のみが固定された振動吸収ユニットとなることから、例えば、同一材料からなる両端固定の支持部15の場合と比べ、鉛直方向の剛性が低く、より振動しやすくなる。また、薄肉部19を挟んで異なる質量の重量部16a,16bが設けられていることにより、振動吸収ユニット14が異なる複数の振動態様が発生しやすくなり、それぞれの態様に応じた衝撃に起因する振動を抑えることができる。
(第3実施形態)
 図14は、本発明の第3実施形態にかかる運動靴(左足用)のソール部分の構成を模式的に示す図であり、(a)は部分断面斜視図、(b)は側面図である。図15は、図14のソール部分に荷重がかかった状態を示す側面図である。本実施形態では、ソール2は、振動吸収ユニット14を収納するための収納空間10が中足部7に設けられている。また、振動吸収ユニット14は、異なる周波数で振動する3つの支持部15が独立した構成を有しており、また、支持部15は、ソール2の幅方向に沿った端部側で支持されている。
 ソール2に設けられた収納空間10は、上記のように、土踏まず部分を含む中足部7に設けられる。収納空間10の高さ寸法は、後述するように中足部7を下支えする重量部16の高さ方向寸法に応じて決定すればよい。
 振動吸収ユニット14は、上記のように独立した3つの支持部15が幅方向に位置する端部で支持され、前後方向に略平行に並ぶように構成されている。また、重量部16は、土踏まず部分に位置するように端部側に偏って配置される。それぞれの重量部16は互いに質量が異なっており、支持部15の振動する周波数が異なるようになっている。
 本実施形態にかかる運動靴は、着地時の踵接地の衝撃により、支持部15がそれぞれ異なる態様で振動し、人体に伝播する振動を除去することができる。また、振動吸収ユニット14を収納するための収納空間10が土踏まずを含む中足部7に設けられているため、着地時において上からの荷重が中足部7に加わることで収納空間10が変形する。このとき、図15に示すように、土踏まず部分に位置する重量部16が、土踏まず部分の中足部7の変形を下支えし、土踏まず部分のアーチが過度に変形することを防止することができる。
 なお、本実施形態にかかる運動靴は、図16に示す変形例のように、中足部7の幅を踵部8よりも大きく構成し、中足部7内に収納する振動吸収ユニット14を大きく構成することもできる。また、踵部8には、着地衝撃を吸収するための緩衝部材5cが設けられている。
 図16に示す変形例では、振動吸収ユニット14は、支持部15を斜めに配置することで長く構成されている。また、支持部15の両端は、中足部7の形状に沿うように円弧状に構成して、中足部7のソール内に配置する。
(第4実施形態)
 図17は、本発明の第4実施形態にかかる運動靴の構成を模式的に示す側面図である。本実施形態にかかる運動靴1は、振動吸収ユニット14がソール2の内部ではなく、アッパー側に取り付けられている点において上述の実施形態とは異なる。具体的には、振動吸収ユニット14は、アッパー3の踵部分に固定された取り付けベース24を介して後方に突出した位置に取り付けられている。
 図18は、第4実施形態にかかる運動靴に用いられる振動吸収ユニットの取り付け構成を模式的に示す部分拡大図である。振動吸収ユニット14は、アッパー3の一部としてアッパー3の踵部分に固定されている取り付けベース28に固定されている。取り付けベース28は板状の部材であり、一つの辺が、アッパー3の踵部分の形状に沿うように円弧状に構成された取り付け辺29となっている。また、厚み方向に貫通した保持孔30を備えており、当該保持孔30に、振動吸収ユニット14を収容する。
 保持孔30は、重量部16よりも大きく開口した円形の貫通孔であり、周縁に支持部15の重量部16と接しない外側端部15aを有する。支持部15は、本実施形態では、4つの支持腕で構成されており、内側端部に球形の重量部16が固定される。これにより、保持孔30の内側に重量部が、鉛直方向に振動可能に配置される。なお、支持腕は4つに限らず重量部16を振動させることができれば何本でもよい。また、保持孔30と略同一形状の支持部15を保持孔30を埋めるように配置して、支持部15の外縁全体が取り付けベース28に接続されるようにしてもよい。走行時あるいは歩行時における足の着地時の衝撃によるエネルギーは、重量部の振動エネルギーに変換され、身体に伝播する振動を除去することができる。また、振動吸収ユニット14がアッパーの外部に設けられているため、ソール2の内部に配置する場合に比べ、取り付けスペースの制約がなくなり、重量部16を大きくしやすく、ソール2の機能を阻害することがない。なお、重量部16の質量mは振動吸収ユニットのうち支持部15の固定部分を除いた部分の質量であり、支持部15の固定部分とは、支持部15が取り付けベース28に接触している部分のことをいう。
(第5実施形態)
 図19は、本発明の第5実施形態にかかる運動靴の構成を模式的に示す側面図である。図20は、第5実施形態にかかる運動靴の構成を模式的に示す平面図である。本実施形態にかかる運動靴1は、振動吸収ユニット14がソール2の内部ではなく、アッパー3の外側へ突出して設けられている点において第4実施形態にかかる運動靴と共通するが、振動吸収ユニット14を取り付ける取り付けベース28の取り付け位置が異なる。取り付けベース28は、アッパー3とソール2の境界部分に、両側方に突出するように設けられており、第4実施形態とほぼ共通する構成振動吸収ユニット14を保持孔30内に収納する。
 本実施形態によれば、振動吸収ユニット14がアッパーの外部に設けられているため、取り付けスペースの制約がなくなり、重量部16を大きくしやすく、ソール2の機能を阻害することがない。また、振動吸収ユニットの重心と踵接地時の荷重中心と足長方向におけるずれが小さいため、鉛直方向に振動しやすく大きな振動吸収効果が期待できる。
 なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、重量部16の形状は、円柱形や球形に限定されるものではなく、角柱や円盤形状等に構成されていてもよい。
 なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
 本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
 1    運動靴
 2    ソール
 3    アッパー
 4    ミッドソール
 4a   上側ミッドソール
 4b   下側ミッドソール
 5    アウターソール
 5c   緩衝部材
 6    前足部
 7    中足部
 8    踵部
 9    保護板
10    収納空間
10b   凹孔
10c   天面
10r   角部
11    上被部
12    インナーソール
13    インソール
14    振動吸収ユニット
15    支持部
15a   支持部外側端部16,16a,16b    重量部
17    位置決め凹部
18    接着剤
19    薄肉部
20    ビス
21    受け部
22    外周縁
23    支持腕
24    重量取付部
25    小重量部
26    シャンク
27    舌片
28    取り付けベース
29    取り付け辺
30    保持孔

Claims (26)

  1.  ソールと、前記ソールの上側に配置されるアッパーと、前記ソールおよび前記アッパーの少なくとも一方に固定されるとともに着地による衝撃で発生する振動を吸収する振動吸収ユニットとを備え、
     前記振動吸収ユニットは、鉛直方向の剛性が水平方向の剛性よりも小さく構成され可撓性を有する板状の支持部と、前記支持部に設けられた少なくとも1つの重量部とを備え、
     前記支持部は、前記重量部の周囲の少なくとも一部を取り囲み、前記ソール又はアッパーに対して固定されている、履物。
  2.  ソールと、前記ソールの上側に配置されるアッパーと、前記ソールおよび前記アッパーの少なくとも一方に取り付けられる振動吸収ユニットとを備え、
     前記振動吸収ユニットは、着地時の衝撃によって撓む板状の支持部および前記支持部に取り付けられた重量部を備え、
     前記支持部は、鉛直方向の剛性が水平方向の剛性よりも小さく構成されるとともに、損失正接が25℃、50Hzの条件下で0.01以上である材料からなる、履物。
  3.  前記ソールは踵部分に設けられた収納空間を有し、
    前記振動吸収ユニットは、前記収納空間内に配置されている、請求項1又は2に記載の履物。
  4.  前記支持部の外縁全体が前記ソール又はアッパーへ固定されている、請求項1又は2に記載の履物。
  5.  前記振動吸収ユニットは、前記支持部の外縁が間欠的に前記ソール又はアッパーへ固定されている、請求項1又は2に記載の履物。
  6.  前記収納空間は、前記ソールの下面側に開口するように構成されている、請求項3に記載の履物。
  7.  前記収納空間の開口は、前記保護板により閉塞されている、請求項3に記載の履物。
  8.  前記保護板は半透明である請求項7に記載の履物。
  9.  前記支持部は、全周にわたって前記収納空間の側壁に支持されている、請求項3に記載の履物。
  10.  前記振動吸収ユニットは、重量の異なる複数の前記重量部を有する、請求項3に記載の履物。
  11.  前記支持部は中央部分に周囲よりも剛性の低い低剛性領域を有し、前記複数の重量部は、前記低剛性領域を挟んで前記支持部の両側に取り付けられる請求項10に記載の履物。
  12.  前記低剛性領域は、前記支持部に設けられた薄肉部で構成されている請求項11に記載の履物。
  13.  前記振動吸収ユニットは、前記支持部と重量部が同一材料により一体に構成され、前記重量部は前記支持部よりも肉厚に構成されている、請求項1又は2に記載の履物。
  14.  前記ソールは、上側ソールと前記上側ソールの下に配置される下側ソールとを含み、前記支持部は、前記上側ソールと前記下側ソールとの間に挟持されるように支持される、請求項3に記載の履物。
  15.  前記ソールは、上側ソールと前記上側ソールの下に配置される下側ソールとを含み、前記支持部は、前記上側ソール又は前記下側ソールと同一材料により一体に構成されている、請求項3に記載の履物。
  16.  前記ソールは、土踏まずの部分に配置されるシャンクを有し、前記支持部は、当該シャンクから踵側に伸びる舌片で構成されている、請求項3に記載の履物。
  17.  前記ソールは、中足部の幅が踵部分の幅よりも広く形成されており、前記振動吸収ユニットは、前記ソールの中足部に設けられた収納空間内に配置されている、請求項1又は2に記載の履物。
  18.  前記重量部は、前記土踏まずのアーチ部分に位置するように前記振動吸収ユニットが配置されている、請求項17に記載の履物。
  19.  前記アッパー又はソールは、前記アッパー又はソールに対して外側へ突出するように配置され、前記振動吸収ユニットを収納する保持孔を有する取り付けベースを備え、
     前記振動吸収ユニットは、前記支持部が前記保持孔の周縁に連結して固定される、請求項1又は2に記載の履物。
  20.  前記取り付けベースは、前記アッパーの踵部分から後方に突出するように設けられている、請求項19に記載の履物。
  21.  前記取り付けベースは、前記アッパーと前記ソールの内側の境界部分からに突出するように設けられた第1取り付けベースと、前記アッパーと前記ソールの外側の境界部分からに突出するように設けられた第2取り付けベースとを含む請求項19に記載の履物。
  22.  前記支持部の鉛直方向の剛性が0.1から2000N/mの範囲内であり、前記重量部の質量が0.001から0.030kgの範囲内である、請求項1又は2に記載の履物。
  23.  前記支持部は両端が固定されており、前記支持部の鉛直方向の剛性kpと前記水平方向の剛性khの値の比が、(kh/kp)≧8を満たす、請求項1又は2に記載の履物。
  24.  前記支持部は片方の端部のみが固定されており、前記支持部の鉛直方向の剛性kpと前記水平方向の剛性khの値の比が、(kh/kp)≧40を満たす、請求項1又は2に記載の履物。
  25. 前記収納空間の天面と側面との角部は丸みを帯びている請求項3に記載の履物。
  26.  収納空間を有するソールと、前記ソールの上側に配置されるアッパーと、前記収納空間内に収納される振動吸収ユニットとを備え、
     前記振動吸収ユニットは、着地時の衝撃によって撓む板状の支持部及び前記支持部に取り付けられた重量部を備え、
     前記収納空間は、前記振動吸収ユニットの自重による鉛直方向のたわみ量の3倍以上の空間が前記振動吸収ユニットの上下位置するように高さ寸法が設定されている、履物。
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