WO2017073566A1 - ソーダライムガラス - Google Patents

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Abstract

Feに換算した全鉄の含有量が酸化物基準の質量%表示で0.25~1%、Feに換算した全鉄中のFeに換算した2価の鉄の質量割合が30~50%、SOに換算した全硫黄の含有量が、酸化物基準の質量%表示で0.003~0.1%であり、質量ppm表示で3ppm以上のSeを含み、可視光透過率Tv_D65が、ガラス板の6mm厚さ換算値で30~55%であり、日射透過率Teが、ガラス板の6mm厚さ換算値で20~40%であり、かつ刺激純度Peが、ガラス板の6mm厚さ換算値で8.0%以下であるソーダライムガラス。

Description

ソーダライムガラス
 本発明は、建築用又は車両用等の窓ガラスとして好ましく用いられるソーダライムガラスに関する。
 建築用又は車両用等の窓ガラスとして、灰色の着色ソーダライムガラスが用いられることがある(以下、ソーダライムガラスを単にガラスともいう)。そのような灰色着色ガラスには、刺激純度(Pe)が低いことに加えて、適度に低い可視光透過率(Tv)を有すること、及び日射透過率(Te)が低く、Tv/Te比が高いことが求められる。また、アンバー色が抑えられたグレーガラスが需要者に好まれる。
 灰色の着色ガラスには、Se、Co、Fe、Ni等の様々な着色成分が、求める色合いに応じて組み合わされて使用される。例えば、青系のグレー色とするために、着色成分としてFe(青、黄)、Se(赤)及びCo(青)を添加することができる。このうちSeは、色調の調整のために重用される元素であるが、ガラスの溶融温度において非常に揮散しやすい性質を有し、通常は投入量のごく一部しか最終ガラス製品中に残存しない(非特許文献1)。
 低いPeを有するガラスとしては、特許文献1~4に記載されたものが知られている。
米国特許第8455066号明細書 日本国特開2000-143287号公報 日本国特開2003-342039号公報 日本国特開平10-72236号公報
Glass Sci.Technol.78(2005)No.6,255-260
 ガラス中において鉄は2価又は3価の鉄として存在するが、2価の鉄は波長1100nm付近に吸収のピークを有し、3価の鉄は波長400nm付近に吸収のピークを有する。ガラスの日射透過率(Te)を下げるためには、波長1100nm付近に吸収のピークを有する2価の鉄の割合を増やせば良く、そのためには、ガラス製造時にコークス等の還元剤を加えることにより、全鉄に対する2価の鉄の質量比(レドックス比)を高めることが考えられる。
 しかし、コークス等の還元剤の添加によるレドックス比の上昇は、溶融液からのセレン(Se)の揮散を促進させ、Se残存率を下げることが知られている。Se残存率とは、ガラス原料として投入したSe量のうちのどれだけが生成ガラス中に残存するかを示す百分率である。非特許文献1は、レドックス比を20%から35%まで上げるとSe残存率が約20%から約3~5%にまで急激に減少し、レドックス比をさらに60%程度にまで上げていくとSe残存率は横這のまま上昇しないことを報告している。Seは高価であるため、揮散分を補うためにSe投入量を増加させることはコスト高となり、また、ガラス製造中にSe成分が揮散することは環境的な観点からも好ましくない。
 さらに、還元剤の添加が、ガラスにアンバー色を与えてしまうこともある。すなわち、泡を除くための清澄剤として芒硝(NaSO)を溶融液に添加することができ、その結果として、清澄剤に由来する硫黄(S)がガラスに含まれることとなる。芒硝は添加量が多いほど清澄作用がより高くなる。ここで、硫黄はガラス中でマイナス2価又は6価の硫黄イオン(以下、単に硫黄という)として存在し、6価の硫黄は無色であるが、マイナス2価の硫黄は波長420nm付近に吸収のピークを有するために、ガラスにアンバー色を与えてしまう。したがって、還元剤の存在下では硫黄がS2-となって、望まれないアンバー色を与える原因となり得るのである。アンバー色の発現はPeの悪化(上昇)にもつながる。しかしながら、アンバー色の発現メカニズムは詳細には理解されておらず、ガラスの色をコントロールすることを困難にしている。
 このように、各成分が一見相反する制約を有するため、望ましい光学特性、色調、清澄性等を併せ持つガラスを製造することが困難になる。
 本発明の実施形態は、Peが低く、Tvが適度に低く、Teが低く、硫黄を含有しながらアンバー発色も抑えられたグレー色のガラスを提供することを課題とする。
 本発明のソーダライムガラスは、
 Feに換算した全鉄の含有量が、酸化物基準の質量%表示で0.25~1%、
 Feに換算した全鉄中のFeに換算した2価の鉄の質量割合が30~50%、
 SOに換算した全硫黄の含有量が、酸化物基準の質量%表示で0.003~0.1%、
 Seの含有量が、質量ppm表示で3ppm以上
であり、
 ISO-9050:2003規定の可視光透過率Tv_D65が、ガラス板の6mm厚さ換算値で30~55%であり、
 ISO-13837A:2008規定の日射透過率Teが、ガラス板の6mm厚さ換算値で20~40%であり、かつ
 JIS Z 8701(1999)規定の刺激純度Peが、ガラス板の6mm厚さ換算値で8.0%以下である。
 本発明の実施形態によれば、Peが低く、Tvが適度に低く、Teが低く、Tv/Teが高く、硫黄系清澄剤を使用しながらアンバー発色も抑えられた、グレー色のソーダライムガラスが提供される。本発明の実施形態によるこのソーダライムガラスは、Seの揮散量を抑えながら低コストで環境にやさしい方法で製造することができる。
図1は、実施例のガラスの製造における、還元剤としてのコークス(C)の投入量とSe残存率との関係を示すグラフである。
 まず、本明細書で使用される用語を説明する。特に示されない限り、以下に提供される用語の定義が本明細書及び特許請求の範囲を通じて適用される。
 数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値をそれぞれ下限値及び上限値として含むことを意味する。なお、特に説明のない限り、「%」は「質量%」を意味するものである。
 全鉄の含有量は、標準分析法にしたがってFeの量として表すが、ガラス中に存在する鉄がすべて3価の鉄として存在しているわけではなく、2価の鉄も存在する。Feに換算した全鉄中の、Feに換算した2価の鉄の質量割合(百分率)を、Fe-Redoxと呼ぶことがある。
 同様に、全硫黄の含有量は標準分析法にしたがってSOの量として表すが、ガラス中に存在する硫黄がすべて6価の硫黄として存在しているわけではなく、マイナス2価の硫黄も存在する。また、全コバルトの含有量は標準分析法にしたがってCoOの量として表す。
 可視光透過率Tvは、ISO-9050:2003の規定に従いD65光源を用いて分光光度計により透過率を測定して算出した可視光透過率Tv_D65として表す。
 日射透過率Teは、ISO-13837A:2008の規定にしたがって分光光度計により透過率を測定し算出した日射透過率である。Teに対する上記Tv_D65の比を表す値であるTv_D65/Teをセレクティビティと呼ぶこともある。
 刺激純度Peは、JIS Z 8701(1999)にしたがって算出した刺激純度である。
 透過光の主波長Dwは、JIS Z 8701(1999)にしたがって算出した透過光の主波長である。
 L色空間は、JIS Z 8781-4:2013の規格に基づくものである。
 「ソーダライムガラス」は、当業者に通常理解されるように、SiOを主要成分として他にNaO、CaO等を含むガラスを意味する。本発明の実施形態によるソーダライムガラスは、酸化物基準の質量%表示で、
 SiO    :65~75%、
 Al   :0~6%、
 MgO     :0~10%、
 CaO     :5~12%、
 NaO    :5~18%、
 KO     :0~5%
を含むことが好ましい。
 以下、本発明の実施形態によるソーダライムガラスの各成分及び特性について説明する。
[SiO:65~75%]
 SiOはソーダライムガラスの主要成分である。
 SiOの含有量が65%以上であれば、耐候性が良好となる。SiOの含有量は66%以上が好ましく、67%以上がより好ましく、68%以上がさらに好ましい。SiOの含有量が75%以下であれば、失透しにくくなる。SiOの含有量は、74%以下が好ましく、73.5%以下がより好ましく、73%以下がさらに好ましい。
[Al:0~6%]
 Alは、耐候性を向上させる選択成分である。
 Alを含有すると耐候性が良好となる。Alの含有量は、0.1%以上が好ましく、0.2%以上がより好ましく、0.3%以上がさらに好ましい。Alの含有量が6%以下であれば、溶解性が良好となる。Alの含有量は、5%以下が好ましく、4%以下がより好ましい。
[MgO:0~10%]
 MgOは、ガラス原料の溶解を促進し、耐候性を向上させる選択成分である。
 MgOを含有すると溶解性、耐候性が良好となる。MgOの含有量は、0.1%以上が好ましく、0.3%以上がより好ましく、0.5%以上がさらに好ましい。MgOの含有量が10%以下であれば、失透しにくくなる。MgOの含有量は、9%以下が好ましく、8%以下がより好ましく、7%以下がさらに好ましい。
[CaO:5~12%]
 CaOは、ガラス原料の溶解を促進し、耐候性を向上させる成分である。
 CaOの含有量が5%以上であれば、溶解性、耐候性が良好となる。CaOの含有量は、6%以上が好ましく、6.5%以上がより好ましく、7%以上がさらに好ましい。CaOの含有量が12%以下であれば、失透しにくくなる。CaOの含有量は、11%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。
[NaO:5~18%]
 NaOは、ガラス原料の溶解を促進する成分である。
 NaOの含有量が5%以上であれば、溶解性が良好となる。NaOの含有量は、8%以上が好ましく、11%以上がより好ましく、12%以上がさらに好ましい。NaOの含有量が18%以下であれば、耐候性が良好となる。NaOの含有量は、17%以下が好ましく、16%以下がより好ましく、15%以下がさらに好ましい。
[KO:0~5%]
 KOはガラス原料の溶解を促進する選択成分である。
 KOを含有すると溶解性が良好となる。KOの含有量が5%以下であれば、耐候性が良好となる。KOの含有量は、4%以下が好ましく、3%以下がより好ましく、2%以下がさらに好ましい。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスは、鉄(Fe)を含有する。鉄は、Te及びTvを下げる作用を有し、また、青、緑ないし黄の着色成分としても作用する。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスおいて、Feに換算した全鉄(以下、単にFeともいう。)の含有量は、酸化物基準の質量%表示で0.25~1%である。全鉄の含有量をこの範囲内とすることにより、Teをガラス板6mm厚さ換算値で20~40%かつTv_D65をガラス板6mm厚さ換算値で30~55%という適度な範囲に容易に調節することが可能となる。Feの含有量は0.27%以上とすることが好ましく、0.28%以上がより好ましく、0.29%以上がさらに好ましい。また、Feの含有量は0.9%以下とすることが好ましく、0.8%以下がより好ましく、0.75%以下がさらに好ましく、0.7%以下がよりさらに好ましい。
 上述のように、2価の鉄は波長1100nm付近に吸収のピークを有し、3価の鉄は波長400nm付近に吸収のピークを有する。したがって、赤外線を吸収させてTeを低下させる観点、及び、400nm付近の光線を透過させてブルー系のグレーガラスとする観点からは、全鉄に対する(あるいは3価の鉄に対する)2価の鉄の比率を高めること、すなわちFe-Redoxを高めることが好ましい。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスにおけるFe-Redoxは、30~50%である。Fe-Redoxが30%以上であれば、Teを十分に低く抑えることができ、セレクティビティを高めることができる。Fe-Redoxは、31%以上とすることが好ましく、32%以上がより好ましく、34%以上がさらに好ましい。一方で、Fe-Redoxを高めすぎると、ガラスの溶解工程が複雑になるばかりでなく、硫黄の還元によるアンバー発色が生じるという問題がある。Fe-Redoxは、48%以下とすることが好ましく、45%以下がより好ましく、43.5%以下がさらに好ましく、43%以下が特に好ましい。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスは、硫黄(S)を含有する。硫黄は主として、清澄剤として用いられる芒硝(NaSO)に由来する。
 本発明の実施形態によるソーダライムおいて、SOに換算した全硫黄(以下、単にSOともいう。)の含有量は、酸化物基準の質量%表示で、0.003%~0.1%である。SOの含有量が0.003%以上であれば、ガラス溶融時の清澄効果が良く、泡が少なくなる。SOの含有量は、0.0035%以上が好ましく、0.004%以上がより好ましく、0.005%以上がさらに好ましい。SOの含有量は、0.1%以下である。SOの含有量が0.1%以下であれば、アンバー発色を十分に抑えられる。SOの含有量は、0.08%以下が好ましく、0.07%以下がより好ましく、0.05%以下がさらに好ましい。本発明の実施形態によるソーダライムガラスは、原料中に清澄剤として用いられるNaSOを含み、本発明のソーダライムガラスに含まれる全硫黄量の、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上が原料中のNaSOに由来することが好ましい。
 アンバーの抑制や清澄のためにスズ(Sn)成分を含有させることできるが、スズは高価であり、コストの観点からは好ましくない。本発明の実施形態によるガラスは、清澄剤としてNaSOを用いることができるため、スズ成分の添加は必要ではない。つまり、本発明の実施形態において、清澄剤はNaSOのみでもよいし、NaSO以外の清澄剤を併用してもよい。前者の場合、本発明の一実施形態によるソーダライムガラスは、実質的に(すなわち、不可避的な不純物として混入する場合を除き)、スズを含有しないものである。本願において実質的にスズを含有しないとは、例えば全SnOが0.01%以下であることをいう。後者の場合は、スズ成分あるいはその他の清澄剤成分を含有するものである。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスは、セレン(Se)を含有する。セレンは、Peを低く抑える成分であり、赤色の着色成分としても作用する。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスにおいて、Seの含有量は、質量ppm表示で3ppm以上(質量%表示で0.0003%以上)である。Seの含有量が3ppm以上であれば、Peを十分に低く抑えることができる。Seの含有量は、3.5ppm以上が好ましく、4ppm以上がより好ましく、5ppm以上がさらに好ましく、5.5ppm以上が特に好ましく、6ppm以上が最も好ましい。過剰量のSeを加えることは、後述するTv_D65を必要以上に低下させる可能性があり、またコストの観点からも好ましくない。通常、Seの含有量は50ppm以下であり、20ppm以下であることが好ましく、14ppm以下であることがより好ましい。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスは、好ましくは、セレンに加えてコバルト(Co)を含有する。コバルトは、青色の着色成分であり、セレンとともにPeを低く抑える作用を有する。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスにおいて、CoOに換算した全コバルトの含有量(以下、単にCoOともいう。)は、酸化物基準の質量ppm表示で、1~100ppm(質量%表示で0.0001~0.01%)であることが好ましい。CoOの含有量が1ppm以上であれば、Peを抑える効果が十分に得られる。CoOの含有量は、10ppm以上がより好ましく、15ppm以上がさらに好ましい。CoOの含有量が100ppm以下であれば、必要なTvを確保することができる。CoOの含有量は、95ppm以下がより好ましく、90ppm以下がより好ましく、85ppm以下がさらに好ましい。
 グレーガラスの着色成分としてNiOが用いられることがあるが、本発明の実施形態において、NiOの添加は必要とされない。すなわち、本発明の一実施形態によるソーダライムガラスは、好ましくは、実質的に(すなわち、不可避的な不純物として混入する場合を除き)、ニッケル(Ni)成分を含有しない。本願において実質的にニッケル成分を含有しないとは、例えばNiOが0.01%以下であることをいう。
 また、グレーガラスの着色成分としてMnO又はMnOが用いられることがあるが、本発明の実施形態において、MnO又はMnOの添加は必要とされない。MnO及びMnOは、ソーラリゼーションを引き起こし、変色する要因となるため、長期間使用するグレーガラスでは適していない。
 本発明の実施形態のガラスは、好ましくは、実質的に(すなわち、不可避的な不純物として混入する場合を除き)、マンガン(Mn)成分を含有しない。本願において実質的にマンガン成分を含有しないとは、例えばMnO又はMnOが0.0015%以下(好ましくは0.001%以下、より好ましくは0.0005%以下)であることをいう。
 本発明の一実施形態によるソーダライムガラスは、着色成分としては、FeとSeのみ、又はFeとSeとCoOのみを含んでいてもよい。ただし本発明の別の実施形態におけるニッケル成分あるいはその他の着色成分の含有を排除するものではない。
 本発明の一実施形態によるソーダライムガラスは、Cu、Mo、Nd、Erの各酸化物を含有してもよい。これらの酸化物換算(CuO、MoO、Nd、Er)の含有量は0.1%以下であってよく、0.05%以下であってよく、0.01%以下であってよく、実質的に(すなわち、不可避的な不純物として混入する場合を除き)含有しなくてもよい。ここで、実質的に含有しないとは、これらの酸化物が0.015%以下であることをいう。
 また、CeOを含有してもよい。CeOを含有する場合、CeOの含有量は1%以下であってよい。CeOは、好ましくは0.7%以下、より好ましくは0.4%以下、さらに好ましくは0.2%以下、特に好ましくは0.1%以下含んでもよい。CeOは原料コストが高いため、実質的に(すなわち、不可避的な不純物として混入する場合を除き)含有しなくてもよい。ここで、実質的に含有しないとは、CeOが0.01%以下であることをいう。
 なお、V、Wの各酸化物は実質的に含まないことが好ましい。ここで実質的に含まないとは不可避的な不純物として混入する場合を除き含まないことを意味し、具体的にはこれらの元素の含有率がガラス中にそれぞれ0.01%以下であることを意味する。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスは、上記以外にB、Ba、Sr、Li、Zn、Pb、P、Zr、Biの各酸化物を含有してもよい。これらの酸化物換算(B、BaO、SrO、LiO、ZnO、PbO、P、ZrO、Bi)の含有量は各々、1%以下であってよい。これらの成分は、合量0.7%以下が好ましく、0.4%以下がより好ましく、0.2%以下がさらに好ましく、0.1%以下が特に好ましく、実質的に(すなわち、不可避的な不純物として混入する場合を除き)含有しなくてもよい。ここで、実質的に含有しないとは、これらの酸化物が合量で0.01%以下であることをいう。
 また、Sb、As、Cl、Fを含有してもよい。これらの元素は溶融補助剤、清澄剤から意図的に混入し得る。あるいは原料やカレット中の不純物として含有し得る。これらの含有量は0.1%以下であってよく、0.05%以下であってよく、0.01%以下であってよく、実質的に(すなわち、不可避的な不純物として混入する場合を除き)含有しなくてもよい。ここで、実質的に含有しないとは、これらの含有量が0.005%以下(好ましくは0.001%以下、より好ましくは0.0005%以下、さらに好ましくは全く含まない)であることをいう。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスのTv_D65は、ガラス板の6mm厚さ換算値で30~55%である。これは特に建築用・車両用等のグレーガラスとして有用な可視光透過率である。Tv_D65は、ガラス板の6mm厚さ換算値で35%以上であることが好ましく、37%以上であることがより好ましい。また、このTv_D65は、ガラス板の6mm厚さ換算値で53%以下であることが好ましく、52%以下であることがより好ましく、51%以下であることが特に好ましく、50%以下であることが最も好ましい。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスのTeは、ガラス板の6mm厚さ換算値で20~40%である。これは特に建築用・車両用等のグレーガラスとして有用な日射透過率である。Teは、ガラス板の6mm厚さ換算値で21%以上であることが好ましく、22%以上であることがより好ましい。また、このTeは、ガラス板の6mm厚さ換算値で39%以下であることが好ましく、38%以下であることがより好ましい。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスの、Tv_D65とTeとの比、Tv_D65/Teは、ガラス板の6mm厚さ換算値で1.0以上であることが好ましい。1.0未満のTv_D65/Teは、可視光透過率と比べて日射透過率が相対的に高すぎることを意味し、特に建築用・車両用等のグレーガラスとしては好ましくない。Tv_D65/Teは、ガラス板の6mm厚さ換算値で1.05以上であることがより好ましく、1.09以上であることがさらに好ましい。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスのPeは、ガラス板の6mm厚さ換算値で8.0%以下である。Peが8.0%以下であれば、ソーダライムガラスの透過光が無彩色(グレー)に近い色調となる。Peは、ガラス板の6mm厚さ換算値で6.0%以下が好ましく、4.0%以下がより好ましく、3.0%以下がさらに好ましい。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスにおいて、Peと、透過光の主波長Dw(nm)とは、以下の関係を有することが好ましい。
 0≦Pe<2.3において416≦Dw≦586であり、Dwはより好ましくは418nm以上、さらに好ましくは420nm以上、またより好ましくは584nm以下、さらに好ましくは582nm以下であり、
 2.3≦Pe<3.0において470≦Dw≦524であり、Dwはより好ましくは475nm以上、さらに好ましくは480nm以上、またより好ましくは522nm以下、さらに好ましくは520nm以下であり、
 3.0≦Pe≦8.0において470≦Dw≦520であり、Dwはより好ましくは475nm以上、さらに好ましくは480nm以上、またより好ましくは518nm以下、さらに好ましくは516nm以下である。
 PeとDwとが上記関係を満たしていれば、建築用・車両用等のグレーガラスとして好適な、アンバー色が抑えられたグレーガラスとなる。
 本発明の実施形態によるソーダライムガラスは、L色空間における座標が、-11≦a≦1、-10≦b≦10である色調を有することが好ましい。L色空間における座標がこの範囲内であれば、建築用・車両用等のグレーガラスとして好ましい色合いのグレーガラスとなる。
 本発明の実施形態において、Fe2+は青、Fe3+は黄、Seは赤、Coは青の着色に影響を与え、またこれら成分は可視光域各波長の透過率に影響を与える。また、Fe-Redoxは遮熱性能に影響を与え、Fe-Redoxを高くすると遮熱性能が上がる。本発明において、所定のTv、Te、Peを有するグレー色のガラスとするためには、
 E=-10×[Fe]×[Fe-Redox]/100+(65×[Fe]×(1-[Fe-Redox]/100))+0.5×[Se]+0.58×[CoO]1.76
と定義されるパラメータEが、
 365≦E≦2710
という条件を満たすように、着色成分Fe及びSe(並びにCo)を投入してFe-Redoxを調整することが好ましい。
 ここで、[Fe]は、Feに換算した全鉄の含有量(酸化物基準の質量%)であり、[Fe-Redox]は、Feに換算した全鉄中のFeに換算した2価の鉄の質量割合(%)であり、[Se]は、Seの含有量(質量ppm)であり、[CoO]は、CoOに換算した全Coの含有量(酸化物基準の質量ppm)である。
 本発明の実施形態におけるパラメータEは、好ましくは380以上、より好ましくは400以上、さらに好ましくは450以上、特に好ましくは500以上、また、好ましくは2500以下、より好ましくは2200以下、さらに好ましくは1900以下、特に好ましくは1600以下である。
 さらに、本発明の実施形態のソーダライムガラスにおいて、遮熱性能とグレーの色味を維持しながら、アンバー着色を防ぎかつ脱泡性を良くするためには、
 M=E+1000×[SO
と定義されるパラメータMが、
 400≦M≦2900
という条件を満たすことが好ましい。
 ここで、[SO]は、SOに換算した全残存硫黄の含有量(酸化物基準の質量%)である。
 本発明の実施形態におけるパラメータMは、好ましくは450以上、より好ましくは480以上、さらに好ましくは500以上、特に好ましくは550以上、また、好ましくは2500以下、より好ましくは2200以下、さらに好ましくは1900以下、特に好ましくは1600以下である。
 本発明者らは、上記の特定の条件下、特に全鉄量及びFe-Redoxを上記の範囲内とする条件下では、コークス等の還元剤の投入量の増加が、従来の理解に反して、むしろセレン残存率の上昇をもたらし得ることを見出した。すなわち、本発明の実施形態によるガラスの製造条件下では、30~50%のFe-Redoxの範囲内で、還元剤の投入量を増やすことによって10%にも達する高いSe残存率を達成することができる。
 したがって、本発明の実施形態によるソーダライムガラスからなるガラス板は、上述した最終組成となるようにガラス原料を調製して、これらの原料を、例えば溶解窯にて1400℃~1550℃でコークス等の還元剤の存在下で溶解して溶融ガラスを得て、その溶融ガラスを成形することにより製造することができる。ここで、溶解の際の還元剤の投入量は、30~50%のFe-Redoxを達成する量である。具体的には、還元剤(例えばコークス)の投入量は、ガラス原料を100%として、例えば0.001%以上であり、好ましくは0.005%以上であり、より好ましくは0.01%以上であり、さらに好ましくは0.02%以上であり、よりさらに好ましくは0.03%以上である。
 また、成形後のガラスに残るSeの残存率は、投入する原料中のSeに対して3.33%以上、好ましくは4%以上、より好ましくは4.5%以上、さらに好ましくは5.0%以上、よりさらに好ましくは6.0%以上である。
 すなわち残存量に対する、Seの投入量の倍率は30倍以下、好ましくは25倍以下、より好ましくは22倍以下、さらに好ましくは20倍以下、特に好ましくは17倍以下である。
 還元剤としては、コークスの他に、還元剤としてコークスに相当する量の糖、その他の有機化合物等を使用してもよく、これらを組み合わせて使用してもよい。これらの還元剤は、溶融液中のガラス材料に対して還元作用を提供するが、自らは最終ガラス製品中に残存しない。還元剤として、多価酸化物や金属類も使用し得るが、ガラス中に残存しないものがより好ましい。コークスが安価でもあり、特に好ましい。
 以下、実施例を挙げて本発明の実施形態を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
 例1~22、例27~31は実施例であり、例23~26は比較例である。
 下記表1に質量%で示したガラス組成となるように、白金坩堝に原料を投入して1500℃で2時間溶融した後、カーボン板上に溶融液を流して徐冷し、例1~5のソーダライムガラスの板を製造した。得られた板の両面を研磨し、厚さ6mmのガラス板を得た。
 表1においては、組成の他に、Fe-Redox、原料として投入したSe量(Se投入)、還元剤として投入したコークス量(C投入)、及びガラスに残ったSeの残存率(Se残%=[Se]/[Se投入]×100)、並びに、ガラス原料中のSe/ソーダライムガラスに残存するSe、すなわち、Se投入/Seを表示した。ここで、Se投入及びC投入は、ガラス原料を100質量%として、ガラス原料溶融の際に投入されるSeあるいはCの相対的量を質量%として表したものである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 蛍光X線装置(XRF)(リガク社製、ZSX100e)を用いて、上記で得られたガラスの表面における各成分のX線強度を測定して定量分析を行い、上記組成を確認した。
 また、分光光度計(Perkin Elmer社製、Lambda950)により測定したガラスのスペクトル曲線からFe-Redoxを算出した。スペクトル曲線から決定された2価の鉄の量は、上述のようにFeの質量に換算したうえでFe-Redoxの算出に用いた。
 図1は、例1~5のガラスの製造における、還元剤としてのコークス(C)の投入量とSe残存率との関係を示すグラフである。本発明の実施形態のガラスの製造においては、Fe-Redoxが30~50%の範囲内にありながら、還元剤の投入量の増加(ひいてはFe-Redoxの上昇)に伴ってSe残存率が上昇していることが明らかである。
 例6~22、例27~31のガラスも例1~5と同様にして製造し、組成、Fe-Redox、並びにパラメータE及びMの他に以下のパラメータを決定した。
(Tv_D65
 得られたガラス板について、ISO-9050:2003規定の可視光透過率Tv_D65(D65光源、2度視野の測定条件下における値)を6mm厚さ換算値で求めた。
(Te)
 得られたガラス板について、ISO-13837A:2008規定の日射透過率Teを6mm厚さ換算値で求めた。
(セレクティビティ)
 セレクティビティとは、上述のように、Tv_D65/Teの値を表す。
(Pe)
 得られたガラス板について、JIS Z 8701(1999)規定の刺激純度Peを6mm厚さ換算値で求めた。
(Dw)
 得られたガラス板について、JIS Z 8701(1999)規定の透過光の主波長Dwを6mm厚さ換算値で求めた。
(L色空間における座標)
 ガラスサンプルの透過率スペクトルからX,Y,Z座標(XYZ表色系)を算出し、そこからa座標に変換した。
 結果を、従来品のソーダライムガラス(例23~26)と比較しながら表2~5に示す。表2~5において、各成分の含有量は質量%として表し、光学特性値はガラス板の6mm厚さ換算値として表している。「-」はその成分が添加されていないことを示す。実施例における数値はすべて実測値であり、比較例においては、Tv_D65、Te、Pe、Dwは計算値である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 表2~4、表6より、実施例(例6~22、例27~31)のソーダライムガラスは、8.0%以下の低いPeを有しながら、30~55%の範囲内のTv_D65、20~40%の範囲内のTe、及び1.0以上のセレクティビティを達成していることがわかる。実施例のソーダライムガラスはまた、ガラス原料におけるNaSOの添加により泡が抑制されており、かつアンバー色発生が抑えられており、a、b、及びDwにより示されているように、アンバー色が抑えられたグレー色となっている。また、実施例のソーダライムガラスは、パラメータEが365≦E≦2710という条件を満たしている。
 一方、表5に見られるように、比較例(例23~26)のソーダライムガラスもそれぞれ10%以下の低いPeを有している。しかしながら、例25のガラスは8.0%以下に達するほど低いPeにはなっていない。例23、24、及び26のガラスはFe含量が低くてTeが高くなっている。さらに例24のガラスはPeに比してDwが高く、グレーガラスの色調が達成されていない。例23及び26のガラスはそれぞれ65.7及び70.1という高いTv_D65を有しており、例25のガラスは逆にTv_D65が10.0であって日射透過率のみならず可視光透過率も低くなりすぎている。さらに、例23~25のガラスはNaSO添加による清澄が行われていない。また、例24~26のガラスは、パラメータEが365≦E≦2710という範囲から外れており、十分な遮熱性能と色味を有していない。
 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は2015年10月28日出願の日本特許出願(特願2015-211679)、に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
 本発明のソーダライムガラスは、低コストで製造できるため大量生産あるいは大規模生産に適しており、特に車両用や建築用等のガラス板として有用である。

Claims (10)

  1.  Feに換算した全鉄の含有量が、酸化物基準の質量%表示で0.25~1%、
     Feに換算した全鉄中のFeに換算した2価の鉄の質量割合が30~50%、
     SOに換算した全硫黄の含有量が、酸化物基準の質量%表示で0.003~0.1%、
     Seの含有量が、質量ppm表示で3ppm以上
    であり、
     ISO-9050:2003規定の可視光透過率Tv_D65が、ガラス板の6mm厚さ換算値で30~55%であり、
     ISO-13837A:2008規定の日射透過率Teが、ガラス板の6mm厚さ換算値で20~40%であり、かつ
     JIS Z 8701(1999)規定の刺激純度Peが、ガラス板の6mm厚さ換算値で8.0%以下である、ソーダライムガラス。
  2.  前記Tv_D65とTeとの比、Tv_D65/Teが、ガラス板の6mm厚さ換算値で1.0以上である、請求項1に記載のソーダライムガラス。
  3.  CoOに換算した全Coの含有量が、酸化物基準の質量ppm表示で1~100ppmである、請求項1又は2に記載のソーダライムガラス。
  4.  JIS Z 8781-4:2013規定のL色空間における座標が、-11≦a≦1、-10≦b≦10である、請求項1~3のいずれか1項に記載のソーダライムガラス。
  5.  前記Peと、JIS Z 8701(1999)規定の透過光の主波長Dw(nm)との関係が、
     0≦Pe<2.3において416≦Dw≦586、
     2.3≦Pe<3.0において470≦Dw≦524、
     3.0≦Pe≦8.0において470≦Dw≦520
    である、請求項1~4のいずれか1項に記載のソーダライムガラス。
  6.  E=-10×[Fe]×[Fe-Redox]/100+(65×[Fe]×(1-[Fe-Redox]/100))+0.5×[Se]+0.58×[CoO]1.76
    と定義されるパラメータEが、365≦E≦2710という条件を満たし、ここで、
     [Fe]は、Feに換算した全鉄の含有量(酸化物基準の質量%)であり、
     [Fe-Redox]は、Feに換算した全鉄中のFeに換算した2価の鉄の質量割合(%)であり、
     [Se]は、Seの含有量(質量ppm)であり、
     [CoO]は、CoOに換算した全Coの含有量(酸化物基準の質量ppm)である、請求項1~5のいずれか1項に記載のソーダライムガラス。
  7.  M=E+1000×[SO
    と定義されるパラメータMが、
     400≦M≦2900
    という条件を満たし、
     [SO]は、SOに換算した全残存硫黄の含有量(酸化物基準の質量%)である、請求項6に記載のソーダライムガラス。
  8.  前記ソーダライムガラスは、酸化物基準の質量%表示で、
     SiO    :65~75%、
     Al   :0~6%、
     MgO    :0~10%、
     CaO    :5~12%、
     NaO    :5~18%、
     KO     :0~5%
    を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のソーダライムガラス。
  9.  Feに換算した全鉄の含有量が、酸化物基準の質量%表示で0.25~1%、
     SOに換算した全硫黄の含有量が、酸化物基準の質量%表示で0.003~0.1%、
     Seの含有量が、質量ppm表示で3ppm以上
    であるガラス組成となるようにガラス原料を調製する工程(1)、
     前記ガラス原料を溶解して溶融ガラスを得る工程(2)、及び
     前記溶融ガラスを成形してソーダライムガラスの板を得る工程(3)を含み、
     前記工程(2)の溶解は、Feに換算した全鉄中のFeに換算した2価の鉄の質量割合が30~50%となる量の還元剤を添加して行われ、かつ、ガラス中のSeの残存率は、投入Se量に対して3.33%以上である、ソーダライムガラス板の製造方法。
  10.  前記添加される還元剤の量は、前記ガラス原料を100質量%として0.001質量%以上である、請求項9に記載の製造方法。
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