WO2017061614A1 - 筋肉損傷や筋肉疲労の抑制剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、カルパイン活性化抑制剤、筋肉損傷抑制剤、筋肉持久力向上剤、若しくは筋肉疲労回復剤、それらを含む飲食品、医薬品又は化粧料、及び筋肉損傷に関連する疾患若しくは加齢による筋肉減少に関連する疾患の予防及び又は治療用の医薬品、並びにそれらの使用方法に関する。

Description

筋肉損傷や筋肉疲労の抑制剤
 本発明は、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、カルパイン活性化抑制剤、筋肉損傷抑制剤、筋肉持久力向上剤、若しくは筋肉疲労回復剤、それらを含む飲食品、医薬品又は化粧料、及び筋肉損傷に関連する疾患若しくは加齢による筋肉減少に関連する疾患の予防及び又は治療用の医薬品、並びにそれらの使用方法に関する。
 近年の健康志向の高まりをうけて、肥満等の生活習慣病の解消のために有酸素運動トレーニングを行う事が多くってきており、アスリートだけでなく一般においても運動トレーニング前・中・後の栄養補給が身体に与える生理学的影響,例えば筋疲労回復への理解・認識が深まってきている。こうした背景のもと,効率的に有酸素運動トレーニングを行うために、筋持久力ならびに筋疲労回復向上をサポートするサプリメントの開発が望まれている。
 しかしながら、運動負荷などに起因する筋肉損傷若しくは筋肉疲労およびそれらに起因する疾患は、静養するか、軽いトレーニングまたはリハビリテーションを行いつつ自然回復を待つ方法がとられるだけであり、使用される薬剤としても、対症療法的な抗炎症剤や鎮痛剤および湿布薬が使用されるだけであった。
 筋ジストロフィーとは、筋線維の変性および壊死による進行性の筋力低下、筋萎縮を主症状とする遺伝性疾患の総称であり、その遺伝形式や臨床的特徴から、デュシェンヌ(Duchenne)型、ベッカー(Becker)型、肢帯型、先天性、遠位型、顔面肩甲上腕型、筋緊張性など、現在では10以上の型に分類されている。これらのうち、Duchenne型の患者数が最も多く、従来、Duchenne型を中心に研究が進められてきた。
 現在、筋ジストロフィーに対する有効な治療方法はステロイド療法以外は未だ見出されておらず、ステロイド療法においても2年程度の歩行可能期間延長がベネフィットとしてあるのみである。また、症状の進行を遅らせるためのリハビリテーションや人工呼吸器による呼吸管理等が重要な意味をもつのが現状である。
 運動等の機械的ストレスが筋肉に過度に負荷されると、筋細胞膜の損傷が起きる。筋細胞膜の損傷により、細胞外液中のCa2+の細胞内流入が起こり、筋崩壊のステップが進行すると考えられている。筋崩壊のステップの鍵となるタンパク分解酵素としてCalpain-1が知られている。Calpain-1は、Ca2によって活性化されるシステインプロテアーゼであり、活性化されたCalpain-1はα―スペクトリン等の細胞骨格タンパク質等を限定分解することにより筋崩壊を引き起こす。通常の生理的条件下においては、Calpain-1活性化は、その内在性阻害剤であるCalpastatinにより抑制されているため、筋崩壊はCalpastatinによるCalpain-1活性化抑制が喪失し後に起こるとされている(非特許文献1)。
 Duchenne型筋ジストロフィーモデルマウスであるmdxマウスは、Calpain-1活性が亢進していること、更にDuchenne型患者の骨格筋でCalpain量が亢進していることが知られている。そのため、Calpain阻害剤は、Duchenne型筋ジストロフィーの治療薬として開発が進められている。例えば、カルパインへの阻害作用が知られているプロテアーゼ阻害剤であるLeupeptinのmdxマウスへの筋肉注射投与により、筋肉中のCalpain活性化抑制と筋崩壊を抑制したとの報告がある(非特許文献1)。Calpain阻害剤の開発は続けられているものの、毒性・副作用が深刻なため下火になっている。
 サルコペニアは、加齢等による身体的な障害や生活の質の低下を伴うものであり、進行性及び全身性の骨格筋量及び骨格筋力の低下を特徴とする。加齢による筋肉量減少は、筋肉崩壊が原因であることが報告されている(非特許文献2)。
 6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート(以下、6-MSITCとも記載する)は、わさびに含有されている香料の1つであり、これまでに抗酸化・抗炎症作用を有する事が知られている(非特許文献3、4)。
 特許文献1には、6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートが、NAD(P)H:キノンオキシドレダクターゼ(NQO1)を活性化するにより、NAD(P)+/NAD(P)H比を調整し、筋肉に関係する疾患として、ミトコンドリア機能障害に関連する疾患、例えば、ミオパチー、筋萎縮、ミオグロビン尿症、筋緊張低下、筋肉痛、運動耐性の低下に使用されることが示唆されている(特許文献1:特表2009-526839)。
 特許文献2には、6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートが、TNF-αの産生を抑制することが記載されており、筋肉に関係する疾患として、疾患皮膚筋炎、多発性筋炎症の治療に使用されることが示唆されている(特許文献2:特開2009-132635)。
 特許文献3には、6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートが、精神的および/または肉体的ストレス負荷後の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の血中濃度上昇の抑制、サイトカイン、ケモカインの増加を抑制することが記載されており、筋肉に関係する疾患として、皮膚筋炎、心筋炎、筋膜炎、重症筋無力症の治療に使用されることが示唆されている(特許文献3:特開2009-126826)。
 しかしながら、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、Calpain-1の活性化を抑制し、運動負荷による筋肉損傷抑制作用を有することはこれまでに全く知られていない。
特表2009-526839 特開2009-132635 特開2009-126826
Badalamente M.A and Stracher A. MUSCLE Nerve. 23(1):106-111(2000) Teixeira, Vivian de Oliveira Nunes et al. Rev Bras Reumatol 2012;52(2):247-259. Mizuno, K. et al. J Pharmacol Sci. 115(3), 320-328 (2011) Uto, T. et al. Adv Pharmacol Sci. 2012,614046 (2012)
 本発明で解決しようとする課題は、新規のカルパイン活性化抑制剤、筋肉損傷抑制剤、筋肉持久力向上剤、若しくは筋肉疲労回復剤、それらを含む飲食品、医薬品又は化粧料、及び筋肉損傷に関連する疾患若しくは加齢による筋肉減少に関連する疾患の予防及び又は治療用の医薬品、並びにそれらの使用方法を提供することである。
 本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、カルパインの活性化を抑制することによって筋肉損傷を抑制すること、C57BL/6Jマウスの強制水泳運動負荷後の筋肉損傷を抑制すること、及びmdxマウスのデュシェンヌ型筋ジストロフィー進行を抑制することを見出し、本発明を完成するに至った。
 本発明は、新規なω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、カルパイン活性化抑制剤、筋肉損傷抑制剤、筋肉持久力向上剤、若しくは筋肉疲労回復剤、それらを含む飲食品、医薬品又は化粧料、及び筋肉損傷に関連する疾患若しくは加齢による筋肉減少に関連する疾患の予防及び又は治療用の医薬品、並びにそれらの使用方法を提供することができる。
6-MSITCのCalpain-1の活性化抑制効果を示す。 6-MSITCのCalpastatinの発現抑制効果を示す。 強制水泳運動負荷後の血中CPK値を指標とした6-MSITCの筋損傷抑制効果を示す(1week投与)。 強制水泳運動負荷後の血中CPK値を指標とした6-MSITCの筋損傷抑制効果を示す(2week投与)。 強制水泳運動負荷後の血中CPK値を指標とした6-MSITCの筋損傷抑制効果を示す(4week投与)。 強制水泳運動負荷後の血中CPK値を指標とした6-MSITCの筋損傷抑制効果を示す(1week投与)。 強制水泳運動負荷後の血中CPK値を指標とした6-MSITCの用量依存的な筋損傷抑制効果を示す(4week投与)。 デュシェンヌ型筋ジストロフィー進行抑制効果を示す(4week投与)。 デュシェンヌ型筋ジストロフィー進行抑制効果を示す(8week投与)。 デュシェンヌ型筋ジストロフィーモデルマウスにおける血中CPK値を指標とした6-MSITCの筋損傷抑制効果を示す。
 以下に、本発明について詳細に説明する。
<ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート>
 本発明において、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートは化学的に合成された物質であってもよく、また、アブラナ科植物から得られた抽出物としての天然物であってもよい。
 本発明において、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートは、天然物である場合、本わさび、西洋わさび、キャベツ、クレソン、芽キャベツ、カリフラワー、大根、からみ大根、ナタネ、ブロッコリー、タカナ、カラシナ、カブ、ハクサイなどのアブラナ科植物群から選択される一種または複数種から得ることができ、好ましくは6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートの含有率が高い本わさび(Wasabia Japonica)である。本わさびは、例えば葉及び/又は根茎を用いることができるが、好ましくは根茎を用いることができる。
 ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートの調製方法を説明すると、例えば、以下のとおりである。
 例えば、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートを含有するアブラナ科植物からの抽出に当たっては、植物体を粉砕もしくはすりおろしの物理的手段で抽出の前処理に供し、水やメタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどの有機溶媒で抽出するか、水蒸気蒸溜や分子蒸溜などの蒸溜法で抽出することが好ましいが、特にこれらの方法に限定されるものではない。
 例えば、本わさびの有機溶剤での具体的抽出方法を示すと、本わさびの根茎をすりおろした後、酢酸エチル溶媒で抽出し、この抽出液を無水硫酸ナトリウムで脱水の後、エバポレータで濃縮し、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートを得る。この方法は特に6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートの抽出に最適である。6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートは、市販のものを用いてもよく、例えば、金印株式会社製のわさびスルフィニル(登録商標)(6-MSITC(登録商標))が挙げられる。
 例えば、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートのクレソンからの抽出の場合も、本わさびと同様に抽出される。例えば、クレソンをすりつぶした後、酢酸エチル溶媒で抽出し、この抽出液を無水硫酸ナトリウムで脱水の後、エバポレータで濃縮し、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートを得る。この方法は特に、7-メチルスルフィニルヘプチルイソチオシアネートや8-メチルスルフィニルオクチルイソチオシアネートの抽出に最適である。
 なお、上述の抽出液は抽出、濃縮の後、液液分配法、クロマトグラフィー、分子蒸溜、精留など、任意の方法によって精製される。精製手段の前後に、熱風乾燥、凍結乾燥などの乾燥手段を組み合わせてもよい。
 本発明において、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートは、例えば、アリルイソチオシアネート、第2級ブチルイソチオシアネート、3-ブテニルイソチオシアネート、4-ペンテニルイソチオシアネート、5-ヘキセニルイソチオシアネート、5-メチルチオペンチルイソチオシアネート、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネート、7-メチルチオヘプチルイソチオシアネート、8-メチルチオオクチルイソチオシアネートなどが挙げられ、好ましくは6-メチルチオヘキシルイソチオシアネートである。
 本発明において、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート以外の有効成分は、上述の方法により植物体から抽出する以外に、各種化学合成法により合成されてもよい。当業者は、当該分野で周知の方法によりこれらの有効成分を合成することができる。
 例えば、Kiaerらの方法に従って(Kiaer et al. Acta chem. Scand、11、1298、1957年)、出発物質としてω-クロロアルケノールを用い、CH3-SNaと還流してω-メチルチオアルケノールを得、これにSOCl を作用させてω-クロロアルケノールメチルサルファイドを得る。
 例えば、次に、Gabriel法を用いてアミノ基を導入し、N-(ω-メチルチオアルキル)-フタルイミドを生成し、これにヒドラジン水化物を加えて還流し、ω-メチルチオアルキルアミンを得る。さらに、Liらの方法(Li et al. J. Org. Chem.、62、4539、1997年)に従い、チウラムジスルフィドを経て得られたω-メチルチオアルキルイソチオシアネートをmCPBAでメチルチオ基を酸化し、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートを得る。
 本発明において、「生理学的に許容し得る塩」は、生理学的効果を保持し、また生理学的か、若しくはそうでない理由で望ましくないものではない遊離塩基又は遊離酸の特性を保持する塩を意味する。本発明において、生理学的に許容し得る塩として、例えば、薬学的に許容される塩が挙げられる。
<カルパイン活性化抑制剤等>
 本発明は、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有するカルパイン活性化抑制剤に関し、カルパイン-1活性化抑制剤、カルパイン阻害剤とも言う。
 本発明のカルパイン活性化抑制剤等は、カルパインの活性化を抑制して、運動負荷に起因する、クレアチンフォスフォキナーゼ(CPK)、乳酸脱水素酵素(LDH)、ミオグロビン(Mb)、アスパラギン酸トランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アルドラーゼ(ALD),等の血中へ逸脱を抑制することができる。
 本発明のカルパイン活性化抑制剤等は、カルパインの活性化を抑制して、筋蛋白分解に起因する、クレアチンフォスフォキナーゼ(CPK)、乳酸脱水素酵素(LDH)、ミオグロビン(Mb)、アスパラギン酸トランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アルドラーゼ(ALD)等の血中へ逸脱を抑制することができる。
 本発明のカルパイン活性化抑制剤等は、カルパインの活性化を抑制して、筋肉を安定化することによって、クレアチンフォスフォキナーゼ(CPK)、乳酸脱水素酵素(LDH)、ミオグロビン(Mb)、アスパラギン酸トランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アルドラーゼ(ALD)等の血中へ逸脱を抑制することができる。
<筋肉損傷抑制剤等>
 本発明は、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する筋肉損傷抑制剤、筋肉崩壊抑制剤、筋蛋白分解抑制剤、筋肉安定化剤、筋肉持久力向上剤、筋肉疲労回復剤に関し、以下これらを筋肉損傷抑制剤等とも言う。
 本発明の筋肉損傷抑制剤等は、運動負荷に起因する、クレアチンフォスフォキナーゼ(CPK)、乳酸脱水素酵素(LDH)、ミオグロビン(Mb)、アスパラギン酸トランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アルドラーゼ(ALD),等の血中へ逸脱を抑制することができる。
 本発明の筋肉崩壊抑制剤等は、カルパインの活性化やジストロフィンの欠損等に起因する、クレアチンフォスフォキナーゼ(CPK)、乳酸脱水素酵素(LDH)、ミオグロビン(Mb)、アスパラギン酸トランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アルドラーゼ(ALD)等の血中へ逸脱を抑制することができる。
 本発明の筋肉損傷抑制剤等は、筋蛋白分解に起因する、クレアチンフォスフォキナーゼ(CPK)、乳酸脱水素酵素(LDH)、ミオグロビン(Mb)、アスパラギン酸トランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アルドラーゼ(ALD)等の血中へ逸脱を抑制することができる。
 本発明の筋肉損傷抑制剤等は、カルパインの活性化を抑制して、筋肉を安定化することによって、クレアチンフォスフォキナーゼ(CPK)、乳酸脱水素酵素(LDH)、ミオグロビン(Mb)、アスパラギン酸トランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アルドラーゼ(ALD)等の血中へ逸脱を抑制することができる。
<筋肉損傷抑制剤等を有効成分及び/又は添加剤として含む、飲食品(機能性表示食品、特定保健食品)、医薬品、化粧料>
 本発明の筋肉損傷抑制剤等は、飲食品(機能性表示食品、特定保健食品)、医薬品、化粧料に配合することができる。また、本発明の一態様は、筋肉損傷抑制剤等を有効成分及び/又は添加剤として含む、飲食品(機能性表示食品、特定保健食品)、医薬品、化粧料である。本発明の好ましい態様は、本発明の筋肉損傷抑制剤等を含む、内服用の医薬品(内服用の医薬部外品を含む)及び飲食品が挙げられる。
 本発明の筋肉損傷抑制剤等を飲食品に配合する場合、本発明の筋肉損傷抑制剤等の他に、甘味料、着色料、保存料、増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤(防ばい剤)、イーストフード、ガムベース、香料、酸味料、調味料、乳化剤、pH調整剤、かんすい、膨脹剤、栄養強化剤、その他飲食品素材等を混合して、所望の形態に調製すればよい。本発明の筋肉損傷抑制剤等を含む飲食品の形態は、特に制限されるものではない。例えば、ゲル状剤、顆粒、細粒、カプセル、錠剤、粉末、液剤、半固形剤等のサプリメントタイプの食品;炭酸飲料、清涼飲料、乳飲料、アルコール飲料、果汁飲料、茶類、栄養飲料等の飲料;粉末ジュース、粉末スープ等の粉末飲料;ガム、タブレット、キャンディー、クッキー、グミ、せんべい、ビスケット、ゼリー等の菓子類;パン、麺類、シリアル、ジャム、調味料等が挙げられる。これらの食品は、例えば、一般の飲食品の他、栄養補助食品、機能性食品、特定保健用食品、病者用食品等のニュートラシューティカルとしても使用できる。これらの飲食品は、例えば、筋肉損傷抑制用などの飲食品として使用される。
 本発明の筋肉損傷抑制剤等を医薬品(医薬部外品を含む)に配合する場合、本発明の筋肉損傷抑制剤等の他に、必要に応じて、他の薬効成分、薬学的に許容される担体や添加剤等を任意に配合してもよい。薬学的に許容される担体及び添加剤としては、例えば、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、湿潤化剤、緩衝剤、保存剤、香料等が挙げられる。本発明の筋肉損傷抑制剤等を含む医薬品の形態は、特に制限されるものではない。例えば、注射剤、外用剤、吸入剤、座剤、フィルム剤、トローチ剤、液剤、散剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、点眼剤、洗眼剤、点鼻剤等が挙げられる。また、経口投与に適した形態(即ち、内服用医薬品)が好ましく、例えば、トローチ剤、液剤、散剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤等が挙げられる。これらの医薬品(医薬部外品を含む)は、例えば、筋肉損傷抑制用などの医薬品として使用される。
 本発明の筋肉損傷抑制剤等を化粧料(機能性化粧料を含む)又は外用医薬部外品に配合する場合、本発明の筋肉損傷抑制剤等に加えて、薬学的又は香粧学的に許容される担体(水、油性成分等)を配合して、所望の形態に調製することができる。化粧料としては、皮膚に適用可能である限り、その形態は、特に制限されるものではない。例えば、液状、乳液状、粉末状、固形状、懸濁液状、クリーム状、軟膏状、ムース状、顆粒状、錠剤状、ゲル状、ゼリー状、ペースト状、ジェル状、エアゾール状、スプレー状、リニメント剤、パック剤等の形態が挙げられる。これらの化粧料は、例えば、筋肉損傷抑制作用などを有する化粧料として使用される。
 更に、本発明の筋肉損傷抑制剤等は、飲食品、医薬品(医薬部外品を含む)又は化粧料への有効成分及び/又は添加剤としても使用でき、本発明の筋肉損傷抑制剤等を含有する飲食品、医薬品(医薬部外品を含む)、化粧料によれば、本発明の筋肉損傷抑制剤等に起因する効果が得られる。本発明の筋肉損傷抑制剤等を飲食品、医薬品(医薬部外品を含む)又は化粧料に配合することによって、筋肉損傷抑制作用を付与することができる。本発明の筋肉損傷抑制剤等は、内服用の医薬品(内服用の医薬部外品を含む)及び飲食品への筋肉損傷抑制機能等の付与に使用することができる。
 本発明の筋肉損傷抑制剤等が添加剤として使用される場合も、配合される飲食品、医薬品(医薬部外品を含む)、化粧料の形態等は限定されず、前述した飲食品、医薬品(医薬部外品を含む)、化粧料の形態等が挙げられる。
 飲食品、医薬品(医薬部外品を含む)、化粧料における本発明の筋肉損傷抑制剤等の配合量は特に制限されず、適用の目的(対象疾患や症状の種類等)、適用対象部位、適用者の性別や年齢、飲食品、医薬品(医薬部外品を含む)又は化粧料の形態、これらの投与又は摂取方法や回数、嗜好等に応じて適宜設定される。従って、本発明の筋肉損傷抑制剤等の飲食品、医薬品(医薬部外品を含む)又は化粧料への配合量は制限されないが、例えば、本発明の筋肉損傷抑制剤等は、成人1日当たりの適用量が、前記ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが総量で0.1~100mg、好ましくは0.1~70mg、さらに好ましくは0.5~50mg、特に好ましくは0.5~30mgとなるよう配合することが例示される。また、前述したように、前記ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートは本わさび、西洋わさび、キャベツ、クレソン、芽キャベツ、カリフラワー、大根、からみ大根、ナタネ、ブロッコリー、タカナ、カラシナ、カブ、およびハクサイ等のアブラナ科植物から抽出・精製処理して得ることをはじめ、これらの成分は植物から抽出・精製処理して得ることができ、この過程で得られる抽出物そのものを本発明の筋肉損傷抑制剤等としてもよく、この抽出物そのものを本発明の筋肉損傷抑制剤等とする場合には、飲食品、医薬品(医薬部外品を含む)、化粧料に対して、抽出物を成人1日当たりの適用量として、0.01~1.0g、好ましくは0.01~0.7g、さらに好ましくは0.05~0.5g、特に好ましくは0.05~0.3gの範囲で配合することが望ましい。
<組成物>
 本発明は、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する組成物にも関する。本発明の飲食品、医薬品、化粧料の説明は、本発明の飲食品、医薬品、又は化粧料組成物にも適用される。
 本発明の飲食品、医薬品、又は化粧料組成物は、全重量を100重量%として、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を、例えば0.00050~0.425重量%、好ましくは0.0025~0.40重量%で含有する。
 本発明の飲食品、医薬品、又は化粧料組成物は、全重量を100重量%として、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を含有する植物抽出物として、例えば0.1~85.0重量%、好ましくは0.5~80.0重量%で含有する。
 本発明の飲食品、医薬品、又は化粧料組成物は、全重量を100重量%として、生理学的に許容される添加物を、例えば15.0~99.9重量%、好ましくは20.0~99.5重量%で含有する。
 本発明の飲食品、医薬品、又は化粧料組成物において、添加物は生理学的に不活性な無機又は有機添加物であれば特に制限されない。乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩、オリゴ糖、HPMC、酸化チタン、還元麦芽糖水飴、食用精製加工油脂、ビタミンC、セルロース、香料、シクロデキストリン、クエン酸、ビタミンB12などは、例えば、錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤用の、このような添加物として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤に適切な添加物は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオールなどである。液剤及びシロップ剤の製造に適切な添加物は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖、ブドウ糖などである。注射液に適切な添加物は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油などである。坐剤に適切な添加物は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体ポリオールなどである。
<用途>
 本発明の筋肉損傷抑制剤等;カルパイン活性化抑制剤;飲食品、医薬品、又は化粧料;及び飲食品、医薬品、又は化粧料組成物は、例えば、以下に示す用途に使用することができる。
 本発明において、「筋肉損傷の抑制」とは、運動後、血清ミオグロビン、CPKなどの筋肉損傷の指標の血中濃度の上昇を抑制することを意味する。CPK(クレアチンホスホキナーゼ)等は、筋細胞中に含まれる酵素であり、筋損傷が生じると血中に放出され、回復に伴い血中濃度が低下する。したがって、CPK等を測定することで筋損傷の指標とすることができる。
 本発明において、「筋肉損傷の回復」とは、運動後、血清ミオグロビン、CPKなどの筋肉損傷の指標の血中濃度が通常レベルに戻ることを意味する。CPK(クレアチンホスホキナーゼ)等は、筋細胞中に含まれる酵素であり、筋損傷が生じると血中に放出され、回復に伴い血中濃度が低下する。したがって、CPK等を測定することで筋損傷の指標とすることができる。
 本発明において、「筋肉疲労の回復」とは、運動によって生じたリン酸(ATPやクレアチンリン酸等に由来する)が蓄積され、カルシウムと結合するために筋収縮に必須のカルシウムの働きが悪くなる状態を改善することを意味する。
 本発明において、「筋肉の安定化」とは、筋肉繊維のタンパク質の融解、分解、断片化を抑制することを意味する。
 本発明において、「筋質の改善」とは、運動負荷による筋肉損傷や筋肉崩壊が起こりにくい筋肉となることを意味する。
 本発明において、筋肉損傷に関連する疾患として、特に運動負荷による筋肉損傷に関連する疾患、例えば、遅発性筋肉痛、筋ジストロフィーなどが挙げられる。筋ジストロフィーとして、例えば、デュシェンヌ(Duchenne)型、ベッカー(Becker)型、肢帯型、先天性、遠位型、顔面肩甲上腕型、筋緊張性が挙げられ、好ましくはデュシェンヌ(Duchenne)型、ベッカー型、先天性、肢帯型、筋強直型、更に好ましくはデュシェンヌ(Duchenne)型が挙げられる。本発明の用途として、例えば、筋肉損傷に関連する疾患の予防及び/又は治療が挙げられる。
 本発明において、加齢による筋肉減少に関連する疾患として、例えば、サルコペニアが挙げられる。本発明の用途として、例えば、加齢による筋肉減少に関連する疾患の予防及び/又は治療が挙げられる。
 本発明において、本発明の筋肉損傷抑制剤に係る商品、商品の包装、商品に係る情報、又は商品に係る広告(例えば、取引書類、取扱い説明書、添付文書、通信販売のカタログやインターネットサイト等)には、「日常的な生活での一過性の身体的疲労感を軽減する」、「運動で生じる身体的な疲労感を軽減する」、「筋肉の健康維持に役立つ」、「筋肉を鍛える」、「筋肉を維持する」、「筋肉を丈夫にする」、「中高年齢者において加齢により衰える歩行能力の維持」、「筋肉をつくる力をサポート」、「加齢によって衰える筋肉の維持に役立つ筋肉をつくる力をサポート」、「歩行能力の改善」等と表示をすることもでき、更にそれらに類似する表示をすることもできる。
<その他の態様>
 本発明は、以下に示す態様を含み、上記の説明を引用することができる。
 本発明は、カルパイン活性化抑制、筋肉損傷抑制、筋肉持久力向上、筋肉疲労回復、運動負荷による筋肉損傷に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療、加齢による筋肉減少に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療、筋ジストロフィー又はサルコペニアの予防及び/又は治療における使用のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩にも関する。
 本発明は、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の有効量を対象に投与することを特徴とする、カルパイン活性化抑制方法、筋肉損傷抑制方法、筋肉持久力向上方法、筋肉疲労回復方法、運動負荷による筋肉損傷に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療方法、加齢による筋肉減少に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療方法、筋ジストロフィー又はサルコペニアの予防及び/又は治療方法にも関する。対象は、例えば哺乳動物であり、好ましくはヒトである。
 本発明は、カルパイン活性化抑制用、筋肉損傷抑制用、筋肉持久力向上用、筋肉疲労回復用、運動負荷による筋肉損傷に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療用、加齢による筋肉減少に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療用、筋ジストロフィー又はサルコペニアの予防及び/又は治療用のための、医薬、化粧料、又は飲食品の製造のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の使用にも関する。
 以下、実施例や製剤例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例や製剤例に限定されるものではない。
<実施例1.ワサビ含有物6-MSITCによるCalpain-1活性化抑制効果>
 デュシェンヌ型筋ジストロフィーの病態モデルマウスとして、C57/BL10-mdxマウスを使用した。飼育は8:00-20:00の明暗周期で行い、餌、水は自由に摂取させた。mdxマウスは自家繁殖を行い、4週齢の雄性mdxマウスに125.1ppm 6-MSITCを4週間混水投与した。対照群としては水を飲水させた。腓腹筋単離後に、筋重量の50倍量のprotease inhibitor cocktail含有RIPA buffer(ナカライテスク、型番:08714-04)を加え、バイオマッシャ―SP(Nippi、型番:893163)にてホモジナイズした.ホモジナイズ後、氷上で30分間インキュベートし、16,000rpm、4℃、10分間で遠心を行い、上清を回収した。タンパク定量はPierce BCA Protein Assay Kit(Thermo Fisher Scientific、型番:23227)で行った。タンパク定量後、Sample bufferを加え95℃で5分間インキュベーションした筋抽出液をWestern blotサンプルとした。7.5%または4-20% gradient ゲルでSDS-PAGEを行い,タンパク分離した。膜を転写後、洗浄(5分間x3)、5%スキムミルクで1時間ブロッキング、洗浄(10分間x2、5分間x1)、1次抗体としてCalpin-1 Large subunit antiobody(希釈倍率1:1000、Cell Signaling Technology、型番:#2556)、calpastatin antibody(希釈倍率1:1000、Cell Signaling Technology、型番:#4146)b-Actin antibody(希釈倍率1:1000、 Cell Signaling Technology、型番:#4967)を用い4℃、overnightで反応させた。1次抗体反応後、洗浄(10分間x2、5分間x1)、2次抗体としてECL-anti-rabbit IgG HRP抗体(希釈倍率1:10000、GE Healthcare、型番:LNA934V/AG)を用い室温で1時間反応させた。洗浄(10分間x2、5分間x1)後にECL prime detection reagent(GE Healthcare、型番:RPN2236)と反応後、富士メディカルフィルムプロセサーFPM100にてバンドを検出した。
腓腹筋抽出液でのCalpain-1活性化をWestern blotでのバンドパターンより評価したところ、図1に示すように,mdx/control群とmdx/6-MSITCを比較すると,mdx/6-MSITCでは完全長(intact)のCalpain-1が有意に残存し、かつcleavageバンドの減少がみられた。これは、6-MSITC投与によりCalpain-1活性化が抑制(p=0.020)されていることを示している。Calpain-1の活性化が筋崩壊を抑えているかを評価するために、Calpain-1の内在性阻害物質であるCalpastatin発現量を評価した。図2に示すように,mdx/control群とmdx/6-MSITC群を比較すると,mdx/6-MSITC群ではCalpastainが多く残存していた(p=0.0049)。この結果は、Calpain-1が基質を分解していないことを示している。よって、Calpain-1活性化抑制とCalpastatin残存より、6-MSITCは筋組織中のCalpain-1の活性化を抑制する事により筋崩壊を抑制する事が示された。なお、有差検定はmdx/control群とmdx/6-MSITC群間でStudent’s t-testを行った。有意差は*p<0.05、**p<0.01とする。
<実施例2.ワサビ含有物6-MSITCの強制遊泳運動による筋損傷抑制効果>
 4週齢の雄性C57BL/6Jマウス(チャールズリバー)購入後,最低1週間の訓化期間を設けた。飼育は8:00-20:00の明暗周期で行い、餌、水は自由に摂取させた。1週間投与群は8週齢、2週間投与は7週齢、4週間投与は5週齢より41.7ppmの6-MSITCの混水投与を行った。対照群としては水を飲水させた。体重は週1回測定した。6-MSITC投与1、2、4週間後に水深13cmまで25~27℃の水を入れた直径約14cm、円筒状の筒に、体重の10%相当の重りを尾につけたマウスをいれ、2.5分間の強制遊泳運動を行った。強制遊泳運動直後、1、3、6、24、48時間後にマウス尾静脈よりヘパリン毛細管を用いて経時的に血液を採取し、3,000xg、4℃、15minの遠心後に得られた血漿を測定に用いた。強制遊泳運動2-3時間前に採取した血液を定常時の値とした.筋損傷の指標として、逸脱酵素であるCPKを富士ドライケムスライドCPK-PIII(FUJI FILM)を用い、富士ドライケムシステム(FUJI FILM,型番DRI-CHEM3500V)にて測定した。強制水泳運動負荷後の血中CPK値を指標とした6-MSITCの筋損傷抑制効果を表1、2ならびに図3~図7に示す。表1、2ならびに図3~図7に示す通り、強制遊泳運動負荷後のControl群(Water投与)のCPK値の上昇率に比べ、6-MSITC投与群では,CPK値の上昇率は抑制されていた。CPK値の上昇率の抑制は1week、2week、4week投与のいずれでも認められた。強制水泳運動負荷後の筋損傷に対する6-MSITCの用量依存性試験の結果を図7に示す。図7に示す通り、強制水泳3、6時間後に容量依存的なCPK分泌抑制がみられた。なお、有差検定は各時間のControlと6-MSITC群でDunnett’s testを行った。有意差は*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001とする。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
<実施例3.ワサビ含有物6-MSITCのデュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する持久力向上効果>
 8週齢の雄性C57BL/10-mdxならびに雌性C57BL/10-mdxマウス(実験動物中央研究所)購入後、自家繁殖で出生してきたマウスを使用した。飼育は8:00-20:00の明暗周期で行い、餌、水は自由に摂取させた。6-MSITC投与量は、1) 運動性筋損傷抑制効果の結果より125.1ppmの混水投与とし対照群としては水を飲水させた。対照群としては水を飲水させた。
 持久力評価試験1(Up hill走)では、5週齢の雄性C57BL/10-mdxマウスに125.1ppmの6-MSITC混水投与を行った。体重は週1回測定した。6-MSITC投与9週間後にトレッドミル走行負荷試験を行った。トレッドミル走行試験はメルクエスト社のTMW-2を使用した。3m/minで5分間の慣らし走行後,15m/minの走行負荷試験を10分間行った。走行負荷試験は+15℃の傾斜下でおこなった。
 持久力評価試験2(Down hill走)では、4週齢の雄性C57BL/10-mdxマウスに125.1ppmの6-MSITC混水投与を行った。体重は週1回測定した。6-MSITC投与4、8週間後にトレッドミル走行負荷試験を行った。トレッドミル走行試験はメルクエスト社のTMW-2を使用した。5m/minで5分間の慣らし走行後,5-8分間にかけて5-22m/minに速度を上げ、その後22m/minで30 min走行させた。走行負荷試験は-15℃の傾斜下でおこなった。
 持久力評価試験1(Up hill走)での6-MSITCの持久力向上効果を表3に示す。Up hill走において、6-MSITC投与群全ての個体が10min間走行可能であり、持久力の向上がみられた。
 持久力評価試験2(Down hill走)での6-MSITCの持久力向上効果を図8、9に示す。4週間,8週間投与のいずれにおいても走行可能時間に有意差は認められなく、週齢の進行と共に走行可能時間の減少がみられた。しかしながら,Controlと6-MSITC投与群に有意差はみられなかったものの、Control、6-MSITC投与群の個々の走行時間を鑑みるに、被験薬投与は走行可能時間を延長する事が示された(図8及び9参照)。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
<実施例4.ワサビ含有物6-MSITCのデュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する筋損傷抑制効果>
 8週齢の雄性C57BL/10-mdxならびに雌性C57BL/10-mdxマウス(実験動物中央研究所)購入後、自家繁殖で出生してきたマウスを使用した。非病態モデルコントロールとして、雄性C57BL/10マウスを日本SLCより購入した。飼育は8:00-20:00の明暗周期で行い、餌、水は自由に摂取させた。6-MSITC投与量は、1) 運動性筋損傷抑制効果の結果より125.1ppmの混水投与とした。4週齢mdxに125.1ppmの6-MSITC混水投与を行った。対照群としては水を飲水させた。6-MSITC投与開始から4週間後に心採血を行い、3,000xg、4℃,15minの遠心後に得られた血漿を測定に用いた。筋損傷の指標として,逸脱酵素であるCPKを富士ドライケムスライド CPK-PIII(FUJI FILM)を用い、富士ドライケムシステム(FUJI FILM, 型番DRI-CHEM3500V)にて測定した。血中CPK値を指標とした6-MSITCのデュシェンヌ型筋ジストロフィーでの筋損傷抑制効果を図10に示す。図10に示す通り、6-MSITC投与群では,血中CPK値が減少していた。なお、有差検定は各時間のControlと6-MSITC群でStudent’s t-testを行った。有意差は*p<0.05とする。
<処方例>
処方例1:カプセル剤
 本わさびエキス/オリゴ糖  79重量%
 ステアリン酸カルシウム   3重量%
 HPMC/酸化チタン    18重量%
 上記のように混合した組成物(330mg)をカプセルに封入し、カプセル剤を製造した。
処方例2:錠剤
 本わさびエキス/オリゴ糖  0.9重量%
 還元麦芽糖水飴       55重量%
 食用精製加工油脂      4.0重量%
 ビタミンC         24重量%
 セルロース         10重量%
 香料            2.0重量%
 ステアリン酸カルシウム   1.5重量%
 シクロデキストリン     1.4重量%
 クエン酸          1.0重量%
 ビタミンB12       0.2重量%
 上記のように混合した組成物(1錠;380mg)を打錠し、錠剤を製造した。
 本発明は、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、カルパイン活性化抑制剤、筋肉損傷抑制剤、筋肉持久力向上剤、若しくは筋肉疲労回復剤、それらを含む飲食品、医薬品又は化粧料、及び筋肉損傷に関連する疾患若しくは加齢による筋肉減少に関連する疾患の予防及び又は治療用の医薬品、並びにそれらの使用方法を提供することができる。

Claims (53)

  1.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、カルパイン活性化抑制剤。
  2.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、筋肉損傷抑制剤。
  3.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、筋肉持久力向上剤。
  4.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、筋肉疲労回復剤。
  5.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、運動負荷による筋肉損傷に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療剤。
  6.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、加齢による筋肉減少に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療剤。
  7.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、筋ジストロフィー又はサルコペニアの予防及び/又は治療剤。
  8.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、アリルイソチオシアネート、第2級ブチルイソチオシアネート、3-ブテニルイソチオシアネート、4-ペンテニルイソチオシアネート、5-ヘキセニルイソチオシアネート、5-メチルチオペンチルイソチオシアネート、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネート、7-メチルチオヘプチルイソチオシアネート、8-メチルチオオクチルイソチオシアネートからなる群より選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の剤。
  9.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネートである、請求項1~8のいずれか一項に記載の剤。
  10.  運動前に投与することを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の剤。
  11.  請求項1~10のいずれか一項に記載の剤を有効成分として含有する、医薬品、化粧料、飲食品。
  12.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、カルパイン活性化抑制用の組成物。
  13.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、筋肉損傷抑制用の組成物。
  14.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、筋肉持久力向上用の組成物。
  15.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、筋肉疲労回復用の組成物。
  16.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、運動負荷による筋肉損傷に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療用の組成物。
  17.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、加齢による筋肉減少に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療用の組成物。
  18.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩を有効成分として含有する、筋ジストロフィー又はサルコペニアの予防及び/又は治療用の組成物。
  19.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、アリルイソチオシアネート、第2級ブチルイソチオシアネート、3-ブテニルイソチオシアネート、4-ペンテニルイソチオシアネート、5-ヘキセニルイソチオシアネート、5-メチルチオペンチルイソチオシアネート、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネート、7-メチルチオヘプチルイソチオシアネート、8-メチルチオオクチルイソチオシアネートからなる群より選択される、請求項12~18のいずれか一項に記載の組成物。
  20.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネートである、請求項12~19のいずれか一項に記載の組成物。
  21.  運動前に投与することを特徴とする、請求項12~20のいずれか一項に記載の組成物。
  22.  組成物が、医薬組成物、化粧料組成物、飲食品組成物である、請求項12~21のいずれか一項に記載の組成物。
  23.  カルパイン活性化抑制における使用のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  24.  筋肉損傷抑制における使用のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  25.  筋肉持久力向上における使用のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  26.  筋肉疲労回復における使用のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  27.  運動負荷による筋肉損傷に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療における使用のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  28.  加齢による筋肉減少に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療における使用のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  29.  筋ジストロフィー又はサルコペニアの予防及び/又は治療における使用のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  30.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、アリルイソチオシアネート、第2級ブチルイソチオシアネート、3-ブテニルイソチオシアネート、4-ペンテニルイソチオシアネート、5-ヘキセニルイソチオシアネート、5-メチルチオペンチルイソチオシアネート、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネート、7-メチルチオヘプチルイソチオシアネート、8-メチルチオオクチルイソチオシアネートからなる群より選択される、請求項23~29のいずれか一項に記載のω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  31.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネートである、請求項23~30のいずれか一項に記載のω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  32.  運動前に投与することを特徴とする、請求項23~31のいずれか一項に記載のω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  33.  医薬品、化粧料、飲食品における使用のための、請求項23~32のいずれか一項に記載のω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩。
  34.  カルパイン活性化抑制用の医薬、化粧料、又は飲食品の製造のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の使用。
  35.  筋肉損傷抑制用の医薬、化粧料、又は飲食品の製造のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の使用。
  36.  筋肉持久力向上用の医薬、化粧料、又は飲食品の製造のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の使用。
  37.  筋肉疲労回復用の医薬、化粧料、又は飲食品の製造のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の使用。
  38.  運動負荷による筋肉損傷に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療用の医薬、化粧料、又は飲食品の製造のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の使用。
  39.  加齢による筋肉減少に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療用の医薬、化粧料、又は飲食品の製造のための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の使用。
  40.  筋ジストロフィー又はサルコペニアの予防及び/又は治療用の医薬、化粧料、又は飲食品の製造ための、ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の使用。
  41.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、アリルイソチオシアネート、第2級ブチルイソチオシアネート、3-ブテニルイソチオシアネート、4-ペンテニルイソチオシアネート、5-ヘキセニルイソチオシアネート、5-メチルチオペンチルイソチオシアネート、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネート、7-メチルチオヘプチルイソチオシアネート、8-メチルチオオクチルイソチオシアネートからなる群より選択される、請求項34~40のいずれか一項に記載の使用。
  42.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネートである、請求項34~41のいずれか一項に記載の使用。
  43.  医薬、化粧料、又は飲食品が運動前に投与することを特徴とする、請求項34~42のいずれか一項に記載の使用。
  44.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の有効量を対象に投与することを含む、カルパイン活性化抑制方法。
  45.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の有効量を対象に投与することを含む、筋肉損傷抑制方法。
  46.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の有効量を対象に投与することを含む、筋肉持久力向上方法。
  47.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の有効量を対象に投与することを含む、筋肉疲労回復方法。
  48.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の有効量を対象に投与することを含む、運動負荷による筋肉損傷に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療方法。
  49.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の有効量を対象に投与することを含む、加齢による筋肉減少に関連する疾患及び/又は症状の予防及び/又は治療方法。
  50.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネート又はその生理学的に許容される塩の有効量を対象に投与することを含む、筋ジストロフィー又はサルコペニアの予防及び/又は治療方法。
  51.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、アリルイソチオシアネート、第2級ブチルイソチオシアネート、3-ブテニルイソチオシアネート、4-ペンテニルイソチオシアネート、5-ヘキセニルイソチオシアネート、5-メチルチオペンチルイソチオシアネート、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネート、7-メチルチオヘプチルイソチオシアネート、8-メチルチオオクチルイソチオシアネートからなる群より選択される、請求項44~50のいずれか一項に記載の方法。
  52.  ω-メチルスルフィニルアルキルイソチオシアネートが、6-メチルチオヘキシルイソチオシアネートである、請求項44~51のいずれか一項に記載の方法。
  53.  運動前に投与することを特徴とする、請求項44~52のいずれか一項に記載の方法。
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