WO2017030051A1 - 油圧式オートテンショナ - Google Patents

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剛 深堀
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好一 鬼丸
郁身 阿形
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    • F16K15/00Check valves
    • F16K15/02Check valves with guided rigid valve members
    • F16K15/06Check valves with guided rigid valve members with guided stems

Abstract

シリンダ(10)と、シリンダ(10)内に立設されたバルブスリーブ(13)と、バルブスリーブ(13)内に設けられたロッド(14)と、バルブスリーブ(13)とロッド(14)との間に形成される圧力室(15)と、シリンダ(10)とバルブスリーブ(13)との間に形成されるリザーバ室(24)と、バルブスリーブ(13)及びロッド(14)の両方に対して軸方向に摺動自在なプランジャ(28)と、プランジャ(28)がバルブスリーブ(13)及びロッド(14)から抜けるのを防止する止め輪(34)と、を備えた油圧式オートテンショナであって、エンジン(E)の通常運転時とISG(51)による再始動時とで、圧力室(15)からリザーバ室(24)への作動油の流路を切り替えることによってダンパ力を調節し、ベルト張力を常時適切な大きさとする。

Description

油圧式オートテンショナ
 この発明は、オルタネータ、ウォータポンプ、エアコンディショナのコンプレッサ等の補機を駆動する補機駆動ベルトの張力調整に用いられる油圧式オートテンショナに関する。
 車両の燃費向上と二酸化炭素排出量の削減を図るため、停車時にエンジンを停止状態とし、ブレーキの解除又はアクセルペダルの踏み込みと同時にエンジンを再始動するインテグレーテッド・スタータ・ジェネレータ(以下において、ISGと略称する。)のアイドルストップ機構が搭載されたエンジンが提案されている。
 図7A、図7Bに、通常運転時における補機50の駆動と、エンジン停止状態からの再始動とを両立するISG51のアイドルストップ機構を備えたエンジンEのベルト伝動装置を示す。このベルト伝動装置においては、エンジンEのクランクシャフト52に設けられたクランクプーリPと、ISG51の回転軸に設けられたISGプーリPと、ウォータポンプ等の補機50の回転軸に設けられた補機プーリPとの間に補機駆動ベルト53を掛け渡し、この補機駆動ベルト53に油圧式オートテンショナA(以下において、適宜、単にテンショナという。)に設けられたテンションプーリ54を押し付けて、ベルト張力の調節を行う。
 エンジンの通常運転時においては、クランクプーリPを矢印の方向に回転してISGプーリP及び補機プーリPを駆動し、ISG51をジェネレータとして機能させる(図7A参照)。その一方で、エンジンEの再始動時においては、ISGプーリPを矢印の方向に回転してクランクプーリPを駆動し、ISG51をスタータとして機能させる(図7B参照)。
 このベルト伝動装置においては、テンションプーリ54は、補機駆動ベルト53に緩みが生じやすい、クランクプーリPのベルト進行方向側(クランクプーリPとISGプーリPとの間の符号53aを付した部分)に設けられる。このテンションプーリ54は、プーリアーム55によって回転自在に支持されている。このプーリアーム55は、テンショナAによって揺動自在となっており、このテンショナAの付勢力によって、テンションプーリ54を介して補機駆動ベルト53に張力が付与される。これにより、ベルト伝動装置の駆動時における補機駆動ベルト53の張力変化が吸収される。
 テンショナとして、例えば、下記特許文献1に示す構成のものがある(本文献の図1参照)。このテンショナは、内底面に閉塞端が形成されたシリンダを有する。この内底面にはスリーブ嵌合孔が形成され、このスリーブ嵌合孔にスリーブの下端が圧入されている。スリーブにはロッドの下部がスライド自在に挿入され、このスリーブとロッドの下端部との間で圧力室が形成されている。ロッドの上端部には、ばね座が固定されており、このばね座とシリンダの内底面との間に介在して、シリンダとロッドを互いに伸長する方向に付勢するリターンスプリングが設けられている。
 ばね座の上端には、プーリアームと連結される連結片が設けられている。また、ばね座には、リターンスプリングの上部を覆うスプリングカバーと、シリンダの上部外周を覆うダストカバーとが同軸に設けられている。スプリングカバーは、筒体によってその外周が覆われている。シリンダの上端開口部内には、シール部材としてのオイルシールが取り付けられ、このオイルシールの内周が筒体の外周面に弾性接触して、シリンダの上部開口を閉塞し、シリンダの内部に充填された作動油が外部に漏洩するのを防止している。
 このようにオイルシールを取り付けることによって、シリンダとスリーブとの間に、密閉されたリザーバ室が形成される。リザーバ室と圧力室との間は、通路で連通している。この通路の圧力室側の端部には、チェックバルブが設けられている。このチェックバルブは、圧力室の圧力がリザーバ室の圧力よりも高くなったときに、通路を閉じるようになっている。
 補機駆動ベルトの張力が小さくなると、リターンスプリングの付勢力によってシリンダとロッドが互いに伸長する方向に相対移動し、プーリを介して補機駆動ベルトに張力が付与される。このように、シリンダとロッドが伸長する場合、圧力室内の圧力がリザーバ室内の圧力よりも小さくなるため、チェックバルブが通路を開放し、この通路を通ってリザーバ室内の作動油が圧力室内に流入する。
 その一方で、補機駆動ベルトの張力が大きくなると、リターンスプリングの付勢力に抗してロッドがシリンダ内に押し込まれる方向に相対移動し、補機駆動ベルトの張力が軽減される。このように、ロッドがシリンダに押し込まれる場合、圧力室内の圧力がリザーバ室内の圧力よりも大きくなるため、チェックバルブが通路を閉じる。このとき、圧力室内の作動油は、スリーブの内径面とロッドの外径面との間に形成された微小隙間を通ってリザーバ室に流入する。作動油が微小隙間を流れるときの流動抵抗によってダンパ力(油圧減衰力)が発揮され、このダンパ力によって、テンショナに負荷される押し込み力が緩衝されつつ、この押し込み力とリターンスプリングの付勢力が釣り合う位置まで、ロッドがシリンダに押し込まれる。このテンショナのダンパ力は、前記微小隙間の大きさによって決まる。
特許第5086171号公報
 図7A、図7Bに示したように、テンションプーリ54は、駆動源であるクランクプーリPのベルト進行方向側(クランクプーリPとISGプーリPとの間)に設けられており、通常運転時における補機駆動ベルト53の緩みを適切に解消することができる。ところが、ISG51のアイドルストップ機構を備えたエンジンEにおいては、ISG再始動時において、テンションプーリ54の取り付け位置が駆動源であるISGプーリPのベルト進行方向の反対側となり、補機駆動ベルト53に高い張力が生じやすい。
 この高い張力がテンションプーリ54を介してテンショナAに作用すると、このテンショナAが過度に押し込まれた状態となる。すると、補機駆動ベルト53に緩みが生じ、補機駆動ベルト53と各プーリP、P、P間で滑りが生じ、補機駆動ベルト53の寿命が低下したり、ISG再始動不良が生じたりする虞がある。ISG再始動時における補機駆動ベルト53の緩みをなくすために、テンショナAのダンパ力を大きくすると、通常走行時において補機駆動ベルト53が過張力状態となり、各プーリP、P、Pを回転自在に支持する軸受が損傷しやすくなるとともに、クランクシャフト52の回転抵抗となって燃費が低下する問題が生じ、共通のテンショナAで、通常走行時とISG始動時のいずれにおいても補機駆動ベルト53のベルト張力を適切に調節するのは困難であると考えられている。
 そこで、この発明は、補機駆動ベルトのベルト張力を、通常運転時及びISGによるエンジン再始動時のいずれにおいても常時適切な大きさに調節することを課題とする。
 この課題を解決するために、この発明においては、底部に閉塞端を有し、内部に作動油が充填されたシリンダと、前記シリンダの底部から立設された筒状のバルブスリーブと、前記バルブスリーブの内部に、軸方向に摺動自在に設けられたロッドと、前記バルブスリーブと前記ロッドとの間に形成される圧力室と、前記バルブスリーブと前記ロッドを互いに逆向きに付勢するリターンスプリングと、前記シリンダと前記バルブスリーブとの間に形成されるリザーバ室と、前記圧力室と前記リザーバ室とを連通する油通路に設けられ、前記圧力室内の作動油の圧力が前記リザーバ室内の作動油の圧力よりも高いときに前記油通路を閉じる第一チェックバルブと、前記バルブスリーブと前記ロッドに介在して設けられ、このバルブスリーブ及びロッドの両方に対して軸方向に摺動自在な筒状のプランジャと、前記ロッドと前記プランジャを互いに逆向きに付勢するバルブスプリングと、前記ロッドと前記プランジャとの間に形成される第一狭窄路と、前記バルブスリーブと前記プランジャとの間に形成され、前記第一狭窄路よりも流動抵抗が大きい第二狭窄路と、前記圧力室内の作動油の圧力の上昇に伴って、前記バルブスプリングの付勢力に抗して前記第一狭窄路を閉じる第二チェックバルブと、前記ロッドの下端部に設けられた、前記バルブスリーブとの間で摺動する前記プランジャの摺動部分の外径よりも大径の外径を有する止め輪と、を備えた油圧式オートテンショナを構成した。
 この構成によると、補機駆動ベルトのベルト張力を、通常運転時及びISGによるエンジン再始動時のいずれにおいても常時適切な大きさに調節することができる。
 すなわち、通常運転時においては、補機駆動ベルトの張力が、テンションプーリを介してテンショナに作用すると、作用した押し込み力によって、圧力室内の作動油の圧力がリザーバ室内の作動油の圧力よりも高くなる。すると、第一チェックバルブが閉じて、圧力室内の作動油は第一狭窄路を通ってリザーバ室に流入する。この作動油が第一狭窄路を流れる際の流動抵抗により、圧力室内にダンパ力が発生し、このダンパ力によって前記押し込み力が緩衝され、補機駆動ベルトは適正張力に保持される。
 その一方で、ISGによるエンジン再始動時においては、上述したように、テンションプーリが駆動源であるISGプーリのベルト進行方向の反対側に配置されているため、通常運転時と比較して、補機駆動ベルトの張力が急激に上昇する。すると、通常運転時と同様に第一チェックバルブが閉じるのとともに、プランジャが、圧力室内の作動油の圧力によって、バルブスプリングの付勢力に抗して上昇し、第二チェックバルブによって第一狭窄路が閉じた状態となる。この第一狭窄路が閉じると、圧力室内の作動油は第二狭窄路を通ってリザーバ室に流入する。第二狭窄路の流動抵抗は、第一狭窄路の流動抵抗よりも大きいため、圧力室内の圧力低下は小さく、圧力室でのダンパ作用によりロッドの押し込みが抑制される。その結果、クランクシャフトを駆動するのに必要な補機駆動ベルトの張力が確保され、ベルトと各プーリ間のスリップが防止される。
 しかも、止め輪の外径を大きくしたことによって、この一つの止め輪で、プランジャがロッドの先端部から抜けるのを防止する抜け止め作用と、プランジャがバルブスリーブの先端部から抜けるのを防止する抜け止め作用の両方の作用が発揮される。このため、それぞれの抜け止めのために、個別に止め輪を採用した場合と比較して部品点数を減らすことができ、アセンブリに要する作業工数及び製造コストの削減を図ることができる。
 前記構成においては、前記止め輪の外周側に、この外周側を前記ロッドの軸方向に屈曲自在とする外周屈曲部を形成した構成とするのが好ましい。このように、外周屈曲部を形成することにより、プランジャにロッドを挿入し、このロッドの先端に止め輪を嵌め込んだ状態で、この外周屈曲部をロッドの軸方向に屈曲して外径を縮径させつつバルブスリーブの先端側からプランジャを挿入することができる。
 この外周屈曲部は、プランジャのバルブスリーブへの挿入方向とは逆方向に容易に屈曲する一方で、前記挿入方向には容易に屈曲しない構成とするのが好ましい。このようにすれば、プランジャのバルブスリーブへの挿入を容易に行い得る一方で、プランジャのバルブスリーブからの抜け止め作用を確実なものとすることができる。
 前記外周屈曲部を形成する構成においては、前記外周屈曲部に、前記止め輪の外周縁から内径側に向かう切欠き部を形成した構成とするのがさらに好ましい。この切欠き部の形状は特に限定されず、V字形、U字形、線状等種々の形状とすることができる。この切欠き部を形成することにより、外周屈曲部の屈曲を容易とし、プランジャのバルブスリーブへの挿入を一層スムーズに行うことができる。
 前記各構成においては、前記止め輪の内周側に、この内周側を前記ロッドの軸方向に屈曲自在とする内周屈曲部を形成した構成とするのが好ましい。このように、内周屈曲部を形成することにより、プランジャに挿入されたロッドに止め輪を嵌め込む際に、この内周屈曲部をロッドの軸方向に屈曲して内径を拡径させつつロッドの先端側から止め輪を挿入することができる。
 前記内周屈曲部を形成する構成においては、前記内周屈曲部に、前記止め輪の内周縁から外径側に向かう切欠き部を形成した構成とするのがさらに好ましい。この切欠き部の形状は特に限定されず、V字形、U字形、線状等種々の形状とすることができる。この切欠き部を形成することにより、内周屈曲部の屈曲を容易とし、止め輪のロッドへの嵌め込みを一層スムーズに行うことができる。また、切欠き部を形成することにより、圧力室から第一狭窄路を通ってリザーバ室に至る流路を確保することができるため、確実にダンパ作用を発揮させることができる。
 また、前記内周屈曲部を形成する代わりに、前記止め輪に、その外周縁から内周縁に至るスリットを形成した構成とすることもできる。このように、スリットを形成することにより、止め輪をロッドの軸方向横側からこのロッドに嵌め込むことができ、この止め輪の取り付け作業をスムーズに行うことができる。また、スリットを形成することにより、圧力室から第一狭窄路を通ってリザーバ室に至る流路を確保することができるため、確実にダンパ作用を発揮させることができる。
 この発明においては、底部に閉塞端を有し、内部に作動油が充填されたシリンダと、前記シリンダの底部から立設された筒状のバルブスリーブと、前記バルブスリーブの内部に、軸方向に摺動自在に設けられたロッドと、前記バルブスリーブと前記ロッドとの間に形成される圧力室と、前記バルブスリーブと前記ロッドを互いに逆向きに付勢するリターンスプリングと、前記シリンダと前記バルブスリーブとの間に形成されるリザーバ室と、前記圧力室と前記リザーバ室とを連通する油通路に設けられ、前記圧力室内の作動油の圧力が前記リザーバ室内の作動油の圧力よりも高いときに前記油通路を閉じる第一チェックバルブと、前記バルブスリーブと前記ロッドに介在して設けられ、このバルブスリーブ及びロッドの両方に対して軸方向に摺動自在な筒状のプランジャと、前記ロッドと前記プランジャを互いに逆向きに付勢するバルブスプリングと、前記ロッドと前記プランジャとの間に形成される第一狭窄路と、前記バルブスリーブと前記プランジャとの間に形成され、前記第一狭窄路よりも流動抵抗が大きい第二狭窄路と、前記圧力室内の作動油の圧力の上昇に伴って、前記バルブスプリングの付勢力に抗して前記第一狭窄路を閉じる第二チェックバルブと、前記ロッドの下端部に設けられた、前記バルブスリーブとの間で摺動する前記プランジャの摺動部分の外径よりも大径の外径を有する止め輪と、を備えた油圧式オートテンショナを構成した。
 このようにテンショナを構成することにより、補機駆動ベルトの張力を、通常運転時及びISGによるエンジン再始動時のいずれにおいても常時適切な大きさに調節することができ、通常走行時におけるプーリを回転自在に支持する軸受の耐久性と燃費の向上を図ることができるとともに、エンジン再始動時における、確実な再始動性を確保することができる。しかも、止め輪の外径を大きくしたことによって、この一つの止め輪で、プランジャがロッドの先端部から抜けるのを防止する抜け止め作用と、プランジャがバルブスリーブの先端部から抜けるのを防止する抜け止め作用の両方の作用が発揮される。このため、それぞれの抜け止めのために、個別に止め輪を採用した場合と比較して部品点数を減らすことができ、アセンブリに要する作業工数及び製造コストの削減を図ることができる。
この発明に係る油圧式オートテンショナの一実施形態を示す一部縦断面図 第一実施例に係る止め輪によるプランジャの抜け止め作用を示す縦断面図 図2A中に示すb方向矢視図 第二実施例に係る止め輪によるプランジャの抜け止め作用を示す縦断面図 図3A中に示すb方向矢視図 比較例に係る止め輪によるプランジャの抜け止め作用を示す縦断面図 図4A中に示すb方向矢視図 図1に示す油圧式オートテンショナの要部の縦断面図であって、第二チェックバルブが開いた状態 図1に示す油圧式オートテンショナの要部の縦断面図であって、第二チェックバルブが閉じた状態 この発明に係る油圧式オートテンショナ(実施品)と従来の油圧式オートテンショナ(従来品)の反力特性の測定例を示す図 アイドルストップ機構が搭載されたエンジンのベルト伝動装置を示す正面図であって、エンジンの通常運転状態 アイドルストップ機構が搭載されたエンジンのベルト伝動装置を示す正面図であって、ISGによるエンジンの再始動時状態
 この発明に係る油圧式オートテンショナ(以下において、適宜、単にテンショナという。)の一実施形態を図1に示す。図1に示すように、シリンダ10は底部に閉塞端を有し、その底部の下面側にプーリアーム55(図7A、図7B参照)に連結される連結片11が設けられている。連結片11には、一側面から他側面に貫通する軸挿入孔11aが形成されている。この軸挿入孔11a内には、筒状の支点軸11bと、その支点軸11bを回転自在に支持する滑り軸受11cとが組み込まれている。プーリアーム55は、支点軸11bに挿通されたボルト(図示せず)によって、連結片11に対し揺動自在に取り付けられる。
 シリンダ10の底部には、バルブスリーブ嵌合孔12が形成され、そのバルブスリーブ嵌合孔12に、鋼製のバルブスリーブ13の下端部が圧入されている。バルブスリーブ13内にはロッド14の下部が摺動自在に挿入され、バルブスリーブ13とロッド14の下端部との間に圧力室15が形成されている。
 ロッド14のシリンダ10の外部に位置する上端部には、ばね座16が設けられている。そのばね座16とシリンダ10の底面間には、バルブスリーブ13(シリンダ10)とロッド14(ばね座16)を互いに逆向きに付勢するリターンスプリング17が組み込まれている。
 ばね座16の上端には、エンジンE(図7A、図7B参照)に連結される連結片18が設けられている。連結片18には、一側面から他側面に貫通するスリーブ挿入孔18aが形成されている。このスリーブ挿入孔18a内には、スリーブ18bと、そのスリーブ18bを回転自在に支持する滑り軸受18cとが組み込まれている。連結片18は、スリーブ18bに挿通されたボルト(図示せず)によって、エンジンEに対し揺動自在に取り付けられる。
 ばね座16は成形品からなり、その成形時にシリンダ10の上部外周を覆う筒状のダストカバー20と、リターンスプリング17の上部を覆う筒状のスプリングカバー21とが一体的に成形される。このばね座16として、アルミのダイキャスト成形品や、熱硬化性樹脂等の樹脂の成形品を採用することができる。スプリングカバー21は、ばね座16の成形時にインサート成形される筒体22によって外周の全体が覆われている。この筒体22として、鋼板のプレス成形品を採用することができる。
 シリンダ10の上側開口部内には、シール部材23としてのオイルシール(以下において、シール部材23と同じ符号を付する。)が組込まれている。そのオイルシール23の内周が、筒体22の外周面に弾性接触してシリンダ10の上側開口を閉塞し、シリンダ10の内部に充填された作動油の外部への漏洩を防止し、かつ、ダストの内部への侵入を防止している。
 このオイルシール23の組み込みにより、シリンダ10とバルブスリーブ13との間に密閉されたリザーバ室24が形成される。リザーバ室24と圧力室15は、バルブスリーブ嵌合孔12とバルブスリーブ13の嵌合面間に形成された油通路25及びバルブスリーブ嵌合孔12の底面中央部に形成された円形凹部からなる油溜り26を介して連通している。
 バルブスリーブ13の下端部には第一チェックバルブ27が組み込まれている。第一チェックバルブ27は、バルブスリーブ13の下端部内に圧入されたバルブシート27aの弁孔27bを圧力室15側から開閉する鋼製のチェックボール27cと、そのチェックボール27cを弁孔27bに向けて付勢するスプリング27dと、チェックボール27cの開閉量を規制するリテーナ27eとから構成される。圧力室15内の作動油の圧力が、リザーバ室24内の作動油の圧力より高くなると、チェックボール27cが弁孔27bを閉じ、圧力室15と油通路25の連通を遮断して、圧力室15内の作動油が油通路25を通ってリザーバ室24に流れるのを防止する。
 図1に示すように、ロッド14には筒状のプランジャ28が嵌合されている。プランジャ28は、ロッド14の外径面及びバルブスリーブ13の内周上部に形成された小径内径面13aに沿って摺動自在となっている。
 ロッド14とプランジャ28の摺動面間には、円筒状の第一狭窄路31が形成されている。また、プランジャ28とバルブスリーブ13の摺動面間には、円筒状の第二狭窄路32が形成されている。第二狭窄路32の隙間量は第一狭窄路31の隙間量より小さく、その隙間量の相違から、第二狭窄路32の流動抵抗が第一狭窄路31の流動抵抗より大きくなっている。第一狭窄路31又は第二狭窄路32を通って、作動油が圧力室15からリザーバ室24に流動する際の流動抵抗によってダンパ作用が発揮される。
 第一狭窄路31の隙間量は、図7Aに示すエンジンEの通常運転時において、補機駆動ベルト53の張力変動を吸収可能なダンパ力が発揮されるように設定される。その一方で、第二狭窄路32の隙間量は、図7Bに示すISG51によるエンジンEの再始動時に、バルブスリーブ13にロッド14が急激に押し込まれるのを防止可能なダンパ力が発揮されるように設定される。
 図1に示すように、ロッド14の下端部にはリング溝14bが形成され、このリング溝14bに止め輪34が嵌め込まれている。この止め輪34は、その内径がロッド14の外径よりも小径であり、その外径がバルブスリーブ13との間で摺動するプランジャ28の摺動部分の外径よりも大径である円環状の部材である。
 図2Bに示すように、止め輪34の外周側には、この外周側をロッド14の軸方向に屈曲自在とする外周屈曲部34aが形成されている。この外周屈曲部34aには、中心軸周りの所定角度間隔で、止め輪34の外周縁から内径側に向かうU字形の切欠き部34bが形成されている。外周屈曲部34aを形成することにより、プランジャ28にロッド14を挿入し、このロッド14の先端に止め輪34を嵌め込んだ状態で、この外周屈曲部34aをロッド14の軸方向に屈曲して外径を縮径させつつバルブスリーブ13の先端側からプランジャ28を挿入することができる。
 外周屈曲部34aの外周側端部は、バルブスリーブ13側(プランジャ28のバルブスリーブ13への挿入方向とは逆方向)に若干反った形状となっている(図2A参照)。このような形状とすることにより、この外周屈曲部34aをプランジャ28のバルブスリーブ13への挿入方向とは逆方向に容易に屈曲させることができる一方で、前記挿入方向には容易に屈曲しないようにすることができる。このため、プランジャ28のバルブスリーブ13への挿入を容易に行い得る一方で、プランジャ28のバルブスリーブ13からの抜け止め作用を確実なものとすることができる。
 また、外周屈曲部34aに切欠き部34bを形成することによりその部分の剛性が低下するため、この外周屈曲部34aを容易に屈曲させることができ、プランジャ28のバルブスリーブ13への挿入を一層スムーズに行うことができる。この実施形態において採用した形状(U字形)はあくまでも一例であって、V字形、線状等種々の形状を適宜採用することができる。
 図2Bに示すように、この止め輪34の内周側には、この内周側をロッド14の軸方向に屈曲自在とする内周屈曲部34cが形成されている。この内周屈曲部34cには、中心軸周りの所定角度間隔で、止め輪34の内周縁から外径側に向かうU字形の切欠き部34dが形成されている。内周屈曲部34cを形成することにより、プランジャ28に挿入されたロッド14に止め輪34を嵌め込む際に、この内周屈曲部34cをロッド14の軸方向に屈曲して内径を拡径させつつロッド14の先端側から止め輪34を挿入することができる。
 また、内周屈曲部34cに切欠き部34dを形成することにより剛性が低下するため、この内周屈曲部34cを容易に屈曲させることができ、ロッド14への止め輪34の嵌め込みを一層スムーズに行うことができる。また、切欠き部34dを形成することにより、圧力室15から第一狭窄路31を通ってリザーバ室24に至る流路を確保することができるため、確実にダンパ作用を発揮させることができる。ここで採用した形状(U字形)はあくまでも一例であって、V字形、線状等種々の形状を適宜採用することができる。
 プランジャ28に対して、ロッド14からの引き抜き力が作用した場合、ロッド14のリング溝14bに嵌め込まれた止め輪34がプランジャ28に当接して、ロッド14からのプランジャ28の抜け止め作用が発揮される。その一方で、プランジャ28に対してバルブスリーブ13からの引き抜き力が作用した場合、この止め輪34の外周部がバルブスリーブ13の小径内径面13aの下端の段差部13bに当接して、バルブスリーブ13からのプランジャ28の抜け止め作用が発揮される(図2A参照)。
 この止め輪34として、図3A、図3Bに示す形状のものを採用することもできる。本図に示す止め輪34には、図2Bに示す止め輪34と同様に、その外周側をロッド14の軸方向に屈曲自在とする外周屈曲部34aが形成されている。この外周屈曲部34aには、中心軸周りの所定角度間隔で、止め輪34の外周縁から内径側に向かうU字形の切欠き部34bが形成されている。
 さらに、この止め輪34には、その外周縁から内周縁に至るスリット34eが形成されている。スリット34eを形成することにより、止め輪34をロッド14の軸方向横側からこのロッド14に形成したリング溝14bに嵌め込むことができ、この止め輪34の取り付け作業をスムーズに行うことができる。また、スリット34eを形成することにより、圧力室15から第一狭窄路31を通ってリザーバ室24に至る流路を確保することができるため、確実にダンパ作用を発揮させることができる。ここで採用したスリット34eの形状はあくまでも一例であって、その幅等を適宜変更することができる。
 図2A~図3Bに示す止め輪34は、その外径がバルブスリーブ13との間で摺動するプランジャ28の摺動部分の外径よりも大径となっているため、一つの止め輪34で、プランジャ28がロッド14の先端部から抜けるのを防止する抜け止め作用と、プランジャ28がバルブスリーブ13の先端部から抜けるのを防止する抜け止め作用の両方の作用が発揮される。このため、例えば、図4A、図4Bに示すように、プランジャ28がロッド14の先端部から抜けるのを防止するための止め輪40と、プランジャ28がバルブスリーブ13の先端部から抜けるのを防止するための止め輪41を個別に採用した場合と比較して、部品点数を減らすことができ、アセンブリに要する作業工数及び製造コストの削減を図ることができる。
 ロッド14とプランジャ28の間には、エンジン再始動時に伴う圧力上昇時に、第一狭窄路31を閉塞する第二チェックバルブ35が設けられている。第二チェックバルブ35は、ロッド14上端部の大径軸部14aの球面状部分に形成されたバルブシート35aと、プランジャ28の上端部にテーパ状に形成されたシート面35bとを有する。
 プランジャ28の上部には外向きのフランジ28aが設けられ、そのフランジ28aとばね座16の対向面間にバルブスプリング37が組み込まれている。バルブスプリング37は、プランジャ28をロッド14の下端部に取り付けられた止め輪34に向けて付勢している。
 圧力室15内の圧力によって、プランジャ28がバルブスプリング37の付勢力に抗して上昇すると、バルブシート35aにシート面35bが着座する。これにより、第一狭窄路31が閉じられた状態となり、ISG再始動不良を確実に防止することができる。
 この実施形態においては、シート面35bをテーパ状としたが、例えば、凸形の球面等の他の形状とすることもできる。また、プランジャ28の上端側に第二チェックバルブ35を設ける構成としたが、プランジャ28の内部、あるいは、プランジャ28の下端側に第二チェックバルブ35を設ける構成とすることもできる。
 図7A、図7Bに示すベルト伝動装置においては、テンションプーリ54は、補機駆動ベルト53に緩みが生じやすい、クランクプーリPのベルト進行方向側(クランクプーリPとISGプーリPとの間)に設けられる。このテンションプーリ54を揺動自在に支持するプーリアーム55は、テンショナのシリンダ10の底部側の連結片11に、エンジンEは、このテンショナのばね座16の上端側の連結片18にそれぞれ取り付けられる。
 図1に示すテンショナの作用について説明する。エンジンEの運転時において、補機50の負荷変動等によって補機駆動ベルト53の張力が小さくなると、リターンスプリング17の付勢力によって、シリンダ10(バルブスリーブ13)とばね座16(ロッド14)が互いに逆向きに付勢される。このとき、ロッド14がバルブスリーブ13から抜ける方向に相対移動し、圧力室15の体積が拡大する。その結果、リザーバ室24内の作動油の圧力よりも圧力室15内の作動油の圧力の方が低くなる。このため、第一チェックバルブ27が開いた状態となって、油通路25及び油溜り26を通ってリザーバ室24から圧力室15に作動油がスムーズに流れ、テンショナの全長が伸長して、補機駆動ベルト53の緩みが直ちに吸収される。
 その一方で、補機駆動ベルト53の張力が高くなると、補機駆動ベルト53からテンショナの全長を短縮する押し込み力が作用し、バルブスリーブ13内にロッド14が押し込まれる。このとき、圧力室15の体積が減少し、リザーバ室24内の作動油の圧力よりも圧力室15内の作動油の圧力の方が高くなるため、第一チェックバルブ27のチェックボール27cが弁孔27bを閉鎖する。
 通常運転時においては、補機駆動ベルト53の張力上昇がそれほど急激ではなく、圧力室15内の作動油の圧力上昇はそれほど大きくないため、図5Aに示すように、バルブスプリング37の付勢力によって第二チェックバルブ35は開いたままの状態となる。このため、圧力室15内の作動油が、第一狭窄路31を通ってリザーバ室24に流れ(図5A中の矢印f1参照)、この第一狭窄路31を通る際の流動抵抗によって、圧力室15にダンパ力が発生する。このダンパ力によって前記押し込み力が緩衝され、補機駆動ベルト53は適正張力に保持される。
 その一方で、エンジン再始動時においては、通常運転時と比較して補機駆動ベルト53の張力上昇が急激に生じ、圧力室15内の作動油の圧力が急激に上昇する。この急激な圧力上昇に伴って、プランジャ28がバルブスプリング37の付勢力に抗して上昇する。そして、図5Bに示すように、バルブシート35aにシート面35bが着座して、第二チェックバルブ35が閉じた状態となる。第二チェックバルブ35が閉じられると、圧力室15内の作動油は、第二狭窄路32を通ってリザーバ室24に流れる(図5B中の矢印f2参照)。
 上述したように、第二狭窄路32の流動抵抗は、第一狭窄路31の流動抵抗よりも大きいため、圧力室15内の作動油は、第一狭窄路31を流れる場合と比較して、第二狭窄路32をゆっくりと流れる。このため、圧力室15の急激な圧力低下が生じず、エンジンEの再始動時におけるベルト張力を維持するための十分なダンパ作用が発揮され、補機駆動ベルト53とプーリPからPとの間のスリップを防止することができる。
 この実施形態によると、エンジンEの通常運転時に、圧力室15内の作動油を流動抵抗の小さな第一狭窄路31からリザーバ室24に流し、エンジンEの再始動時に、圧力室15内の作動油を流動抵抗の大きな第二狭窄路32からリザーバ室24に流すことができるので、エンジンEの通常運転時及び再始動時のそれぞれにおいて、補機駆動ベルト53に適正な張力を付与することができる。
 図6に、この実施形態に係るテンショナ(以下「実施品」という。)の反力特性と、従来のテンショナ(以下「従来品」という。)の反力特性とを比較した測定例を示す。
 実施品としては、上記実施形態で説明したテンショナを使用した。このテンショナは、図1等に示すように、底部に閉塞端を有する筒状のシリンダ10と、下端部をシリンダ10に圧入されたバルブスリーブ13と、バルブスリーブ13に上下に摺動可能に挿入されたプランジャ28と、プランジャ28に上下に摺動可能に挿入されたロッド14と、バルブスリーブ13とロッド14の下端部との間で形成される圧力室15と、ロッド14とプランジャ28の摺動面間に形成された円筒状の第一狭窄路31と、プランジャ28とバルブスリーブ13の摺動面間に形成された円筒状の第二狭窄路32と、ロッド14の上端に固定されたばね座16と、バルブスリーブ13(シリンダ10)とロッド14(ばね座16)を互いに逆向きに付勢するリターンスプリング17と、プランジャ28のフランジ28aとばね座16の対向面間に設けられ、プランジャ28を下方に付勢するバルブスプリング37と、シリンダ10とバルブスリーブ13との間に形成されるリザーバ室24と、バルブスリーブ13の下端部に設けられ、圧力室15内の作動油の圧力がリザーバ室24内の作動油の圧力よりも高いときに両室15、24の間の作動油の流路を閉じる第一チェックバルブ27と、ロッド14上端部の大径軸部14aの球面状部分に形成されたバルブシート35aと、プランジャ28の上端部にテーパ状に形成されたシート面35bとを有し、エンジンEの再始動時に第一狭窄路31を閉じる第二チェックバルブ35とを備えている。このロッド14に形成されたリング溝14bには、バルブスリーブ13との間で摺動するプランジャ28の摺動部分の外径よりも大径の外径を有する止め輪34が設けられている。
 また、従来品としては、特許第5086171号公報の図1に示すテンショナ(実施品のプランジャ28に相当する部材が無いテンショナ。ロッドがバルブスリーブに直接摺動する。)を使用した。
 両テンショナに対し、シリンダ10を固定した状態でばね座16を上下に加振し、ばね座16に作用する上向きの力(テンショナ反力)の変化を測定した。加振条件は以下のとおりである。
 ・制御方法:変位制御
 ・加振波形:サイン波
 ・加振周波数:10Hz
 変位制御は、ばね座16に作用する力(テンショナ反力)がどのように増減するかによらず、ばね座16の位置の時間変化がサイン波となるようにばね座16の変位を制御する制御方式である。加振の振幅は、エンジンEの通常運転時にテンショナに加わる一般的な加振の振幅(例えば±0.1mm~±0.2mm程度)よりも大きい±0.5mmとした。実施品及び従来品には、いずれもばね定数が約35N/mmのリターンスプリング17を使用した。
 上記の加振試験により得たテンショナ変位(ばね座16の下向きの変位)とテンショナ反力(ばね座16に作用する上向きの力)の関係を図6に示す。
 実施品は、テンショナが収縮する過程で、テンショナ反力が急・緩・急の3段階の行程で変化している。すなわち、テンショナが収縮する過程で、実施品のテンショナ反力は、テンショナ反力の最小値(点P1)を起点として比較的急に増加する第一行程(点P1~点P2)と、ほとんど増加せずにほぼ一定の大きさを維持する第二行程(点P2~点P3)と、比較的急に増加する第三行程(点P3~点P4)とを順に経て、テンショナ反力の最大値(点P4)まで変化する。
 その後、テンショナが伸長する過程で、テンショナ反力が急・緩・急・緩の4段階の行程で変化している。すなわち、テンショナが伸長する過程で、実施品のテンショナ反力は、テンショナ反力の最大値(点P4)を起点として比較的急に減少する第一行程(点P4~点P5)と、ほとんど減少せずにほぼ一定の大きさを維持する第二行程(点P5~点P6)と、比較的急に減少する第三行程(点P6~点P7)と、ほとんど減少せずにほぼ一定の大きさを維持する第四行程(点P7~点P1)とを順に経て、テンショナ反力の最小値(点P1)まで変化する。
 これに対し、従来品は、テンショナが収縮する過程で、テンショナ反力が最小値(点Q1)から最大値(点Q2)までおおむね単調に増加する。また、テンショナが伸長する過程で、テンショナ反力が急・緩の2段階の行程で変化する。すなわち、テンショナが伸長する過程で、従来品のテンショナ反力は、テンショナ反力の最大値(点Q2)を起点として比較的急に減少する第一行程(点Q2~点Q3)と、ほとんど減少せずにほぼ一定の大きさを維持する第二行程(点Q3~点Q1)とを順に経てテンショナ反力の最小値(点Q1)まで変化する。
 つまり、実施品のテンショナは、テンショナが収縮する過程で、テンショナ反力の増加率が急から緩に変わる変化点P2と、テンショナ反力の増加率が緩から急に変わる変化点P3とを順に有する反力特性を示す。また、実施品のテンショナは、テンショナが伸長する過程で、テンショナ反力の減少率が急から緩に変わる変化点P5と、テンショナ反力の減少率が緩から急に変わる変化点P6と、テンショナ反力の減少率が急から緩に変わる変化点P7とを順に有する反力特性を示す。
 実施品のテンショナがこのような反力特性を示す理由を、図5A、図5B及び図6を参照して説明する。
<点P1~点P2>
 ロッド14(図5A参照)が下降すると、プランジャ28はバルブスプリング37で下方に付勢され、止め輪34に押圧されているので、プランジャ28もロッド14と一体に下降する。プランジャ28とロッド14が一体に下降すると、圧力室15内の作動油の一部が第一狭窄路31を通って圧力室15からリザーバ室24に流出するとともに(図5A中の符号f1参照)、圧力室15内の作動油が加圧される。そして、この加圧に伴って、テンショナ反力が比較的急に増加する(図6の点P1~点P2)。図6の点P2において、圧力室15内の作動油からプランジャ28に作用する上向きの圧力と、バルブスプリング37からプランジャ28に作用する下向きの付勢力とが釣り合う。
<点P2~点P3>
 ロッド14がさらに下降すると、圧力室15内の作動油からプランジャ28に作用する上向きの圧力が、バルブスプリング37からプランジャ28に作用する下向きの付勢力を上回り、プランジャ28が上昇する。この間は、ロッド14の下降に伴いプランジャ28が上昇するので、圧力室15の体積がほとんど変化せず、圧力室15の圧力がほぼ一定となる。このため、テンショナ反力は、ほぼ一定となる(図6の点P2~点P3)。このとき、圧力室15の体積がほとんど変化しないため、第一狭窄路31および第二狭窄路32には作動油がほとんど流れない。図6の点P3において、シート面35bがバルブシート35aに着座して第二チェックバルブ35が閉じた状態となり、プランジャ28の上昇が停止する(図5B参照)。
<点P3~点P4>
 図6の点P3においては、シート面35bがバルブシート35aに着座しているので(図5B参照)、ロッド14がさらに下降すると、プランジャ28もロッド14と一体に下降する。この下降に伴って、圧力室15内の作動油がさらに加圧される。そして、この加圧に伴って、テンショナ反力が再び急に増加する(図6の点P3~点P4)。このとき、第二チェックバルブ35が閉じているため、第一狭窄路31には作動油が流れず、圧力室15内の作動油の一部が、第二狭窄路32を通って圧力室15からリザーバ室24に流出する(図5B中の符号f2参照)。
<点P4~点P5>
 図6の点P4においては、圧力室15内の作動油からプランジャ28に作用する上向きの圧力が、バルブスプリング37からプランジャ28に作用する下向きの付勢力を上回っているので、ロッド14(図5B参照)が上昇すると、プランジャ28もロッド14と一体に上昇する。この上昇に伴って、圧力室15内の作動油の圧力が低下し、テンショナ反力が比較的急に減少する(図6の点P4~点P5)。このとき、第二狭窄路32には作動油がほとんど流れない。また、シート面35bがバルブシート35aに着座しているので(図5B参照)、第一狭窄路31にも作動油は流れない。図6の点P5において、圧力室15内の作動油からプランジャ28に作用する上向きの圧力と、バルブスプリング37からプランジャ28に作用する下向きの付勢力とが釣り合う。
<点P5~点P6>
 ロッド14がさらに上昇すると、圧力室15内の作動油からプランジャ28に作用する上向きの圧力が、バルブスプリング37からプランジャ28に作用する下向きの付勢力を下回り、プランジャ28が下降する。この間は、ロッド14の上昇に伴いプランジャ28が下降するので、圧力室15の体積がほとんど変化せず、圧力室15の圧力がほぼ一定となる。このため、テンショナ反力は、ほぼ一定となる(図6の点P5~点P6)。このとき、第一狭窄路31及び第二狭窄路32には作動油がほとんど流れない。図6の点P6において、プランジャ28の下方の移動が止め輪34で阻止され、プランジャ28の下降が停止する(図5A参照)。
<点P6~点P7>
 図6の点P6においては、プランジャ28のロッド14に対する下方への相対移動が止め輪34で阻止されているので(図5A参照)、ロッド14がさらに上昇すると、プランジャ28もロッド14と一体に上昇する。この上昇に伴って、圧力室の体積が増加するため、圧力室15内の作動油の圧力が再び減少し始め、テンショナ反力が再び急に減少する(図6の点P6~点P7)。このとき、第一狭窄路31及び第二狭窄路32には作動油がほとんど流れない。図6の点P7において、圧力室15内の作動油の圧力がリザーバ室24内の作動油と同等の圧力まで低下し、圧力室15内の作動油の加圧が完全に解放される。
<点P7~点P1>
 図6の点P7においては、プランジャ28のロッド14に対する下方への相対移動が止め輪34で阻止されているので(図5A参照)、ロッド14がさらに上昇すると、プランジャ28もロッド14と一体に上昇する。この上昇に伴って、圧力室15内の作動油の圧力がリザーバ室24内の圧力を下回って第一チェックバルブ27が開き、作動油が油通路25を通ってリザーバ室24から圧力室15に流れる。そのため、圧力室15内の作動油の圧力はほとんど変化せず、テンショナ反力もほぼ一定となる(図6の点P7~点P1)。
 以上のとおり、実施品は、テンショナが収縮する過程で、テンショナ反力が所定値(図6の点P2のときの値)に達すると、プランジャ28が上昇して圧力室15の体積の変化を吸収し、その間、テンショナ反力がほぼ一定となる(図6の点P2~点P3)。そのため、実施品は、テンショナが収縮する過程で、テンショナ反力の増加率が急から緩に変わる変化点P2と、テンショナ反力の増加率が緩から急に変わる変化点P3とを順に有する反力特性を示す。
 その一方で、テンショナが伸長する過程で、テンショナ反力が所定値(図6の点P5のときの値)に達すると、プランジャ28が下降して圧力室15の体積の変化を吸収し、その間、テンショナ反力がほぼ一定となる(図6の点P5~点P6)。そのため、実施品は、テンショナが伸長する過程で、テンショナ反力の減少率が急から緩に変わる変化点P5と、テンショナ反力の減少率が緩から急に変わる変化点P6とを順に有する反力特性を示す。
 実施品のテンショナは、上述の反力特性を有することにより、エンジンEの通常運転時には、テンショナ反力の大きさを小さく抑えて、図7Aに示すテンションプーリ54が補機駆動ベルト53に付与する張力を小さく抑えることができる。その一方で、ISG51によるエンジンEの再始動時には、大きいテンショナ反力を発生させて、図7Bに示す補機駆動ベルト53とISGプーリPの間のスリップを確実に防止することができる。
 すなわち、エンジンEの通常運転時には、図6に符号S1で示すように、テンショナが、上記の加振試験で行った±0.5mmよりも小さい振幅(例えば±0.1mm~±0.2mm程度の振幅)で変位する。このとき、テンショナ反力は、テンショナが収縮する過程では、点P1を起点として、点P2を経て、点P2と点P3の間の値まで増加し、その後、テンショナが伸長する過程では、点P2と点P3の間の値を起点として、点P5と点P6の間の値まで減少し、さらに点P6と点P7とを順に経て、点P1まで減少する。このように、実施品のテンショナを使用すると、エンジンEの通常運転時には、テンショナ反力の最大値を点P2と点P3の間の値に抑えることができ、図7Aに示すテンションプーリ54が補機駆動ベルト53に付与する張力を小さく抑えて、エンジンEの低燃費化を図ることができる。
 その一方で、ISG51によるエンジンEの再始動時には、テンショナは、図6に符号S2で示すように、上記の加振試験で行った±0.5mmの振幅の最大値か、その近傍まで収縮する。このとき、テンショナ反力は、点P4かその近傍まで増加する。実施品のテンショナによると、再始動時のように、テンショナ変位が大きい領域で、大きいテンショナ反力を発生させることができ、図7Bに示す補機駆動ベルト53とISGプーリPの間のスリップを確実に防止することができる。
 これに対し、従来品のテンショナでは、エンジンEの通常運転時には、補機駆動ベルト53の張力が過大となりやすい傾向がある。すなわち、図6に符号S1で示す振幅でテンショナが変位するとき、テンショナが収縮する過程では、テンショナ反力が、点Q1を起点として、点Q1と点Q2の間の値まで増加し、その後、テンショナが伸長する過程では、点Q1と点Q2の間の値を起点として、点Q3と点Q1の間の値まで減少し、さらに点Q1まで減少する。このように、従来品のテンショナを使用すると、通常運転時には、テンショナ反力の最大値が点Q1と点Q2の間の値まで増加するので、図7Aに示すテンションプーリ54が補機駆動ベルト53に付与する張力が過大となりやすく、エンジンEの低燃費化を図ることが難しい。
 また、従来品のテンショナは、ISG51によるエンジンEの再始動時には、大きいテンショナ反力を発生させることが難しい。すなわち、テンショナが、図6に符号S2で示すように、上記の加振試験で行った±0.5mmの振幅の最大値かその近傍まで収縮したとき、テンショナ反力は、点Q2かその近傍までしか増加しない。そのため、再始動時に、大きいテンショナ反力を発生させることが難しく、図7Bに示す補機駆動ベルト53とISGプーリPの間にスリップが生じやすい。
 上記実施形態に係るテンショナはあくまでも例示であって、補機駆動ベルト53のベルト張力を、通常運転時及びISGによるエンジン再始動時のいずれにおいても常時適切な大きさに調節する、という本願発明の課題を解決し得る限りにおいて、各部材の形状や配置を適宜変更することが許容される。
10 シリンダ
11 連結片
11a 軸挿入孔
11b 支点軸
11c 滑り軸受
12 バルブスリーブ嵌合孔
13 バルブスリーブ
13a 小径内径面
13b 段差部
14 ロッド
14a 大径軸部
14b リング溝
15 圧力室
16 ばね座
17 リターンスプリング
18 連結片
18a スリーブ挿入孔
18b スリーブ
18c 滑り軸受
20 ダストカバー
21 スプリングカバー
22 筒体
23 シール部材(オイルシール)
24 リザーバ室
25 油通路
26 油溜り
27 第一チェックバルブ
27a バルブシート
27b 弁孔
27c チェックボール
27d スプリング
27e リテーナ
28 プランジャ
28a フランジ
31 第一狭窄路
32 第二狭窄路
34 止め輪
34a 外周屈曲部
34b 切欠き部
34c 内周屈曲部
34d 切欠き部
34e スリット
35 第二チェックバルブ
35a バルブシート
35b シート面
37 バルブスプリング
40 止め輪
41 止め輪
50 補機
51 インテグレーテッド・スタータ・ジェネレータ(ISG)
52 クランクシャフト
53 補機駆動ベルト
54 テンションプーリ
55 プーリアーム
 クランクプーリ
 ISGプーリ
 補機プーリ
A 油圧式オートテンショナ

Claims (6)

  1.  底部に閉塞端を有し、内部に作動油が充填されたシリンダ(10)と、
     前記シリンダ(10)の底部から立設された筒状のバルブスリーブ(13)と、
     前記バルブスリーブ(13)の内部に、軸方向に摺動自在に設けられたロッド(14)と、
     前記バルブスリーブ(13)と前記ロッド(14)との間に形成される圧力室(15)と、
     前記バルブスリーブ(13)と前記ロッド(14)を互いに逆向きに付勢するリターンスプリング(17)と、
     前記シリンダ(10)と前記バルブスリーブ(13)との間に形成されるリザーバ室(24)と、
     前記圧力室(15)と前記リザーバ室(24)とを連通する油通路(25)に設けられ、前記圧力室(15)内の作動油の圧力が前記リザーバ室(24)内の作動油の圧力よりも高いときに前記油通路(25)を閉じる第一チェックバルブ(27)と、
     前記バルブスリーブ(13)と前記ロッド(14)に介在して設けられ、このバルブスリーブ(13)及びロッド(14)の両方に対して軸方向に摺動自在な筒状のプランジャ(28)と、
     前記ロッド(14)と前記プランジャ(28)を互いに逆向きに付勢するバルブスプリング(37)と、
     前記ロッド(14)と前記プランジャ(28)との間に形成される第一狭窄路(31)と、
     前記バルブスリーブ(13)と前記プランジャ(28)との間に形成され、前記第一狭窄路(31)よりも流動抵抗が大きい第二狭窄路(32)と、
     前記圧力室(15)内の作動油の圧力の上昇に伴って、前記バルブスプリング(37)の付勢力に抗して前記第一狭窄路(31)を閉じる第二チェックバルブ(35)と、
     前記ロッド(14)の下端部に設けられた、前記バルブスリーブ(13)との間で摺動する前記プランジャ(28)の摺動部分の外径よりも大径の外径を有する止め輪(34)と、
    を備えた油圧式オートテンショナ。
  2.  前記止め輪(34)の外周側に、この外周側を前記ロッド(14)の軸方向に屈曲自在とする外周屈曲部(34a)を形成した請求項1に記載の油圧式オートテンショナ。
  3.  前記外周屈曲部(34a)に、前記止め輪(34)の外周縁から内径側に向かう切欠き部(34b)を形成した請求項2に記載の油圧式オートテンショナ。
  4.  前記止め輪(34)の内周側に、この内周側を前記ロッド(14)の軸方向に屈曲自在とする内周屈曲部(34c)を形成した請求項1から3のいずれか1項に記載の油圧式オートテンショナ。
  5.  前記内周屈曲部(34c)に、前記止め輪(34)の内周縁から外径側に向かう切欠き部(34d)を形成した請求項4に記載の油圧式オートテンショナ。
  6.  前記止め輪(34)に、その外周縁から内周縁に至るスリット(34e)を形成した請求項1から3のいずれか1項に記載の油圧式オートテンショナ。
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