JP6644504B2 - 油圧式オートテンショナ - Google Patents
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Description
・制御方法:変位制御
・加振波形:サイン波
・加振周波数:10Hz
ロッド16(図3(a)参照)が下降すると、プランジャ14はバルブスプリング24によって下向きに付勢されて、ロッド16と一体に下降する。プランジャ14とロッド16が一体に下降すると、圧力室25内の作動油の一部が第一狭窄路31を通って圧力室25からリザーバ室27に流出するとともに(図3(a)中の符号f1参照)、圧力室25内の作動油が加圧される。そして、この加圧に伴って、テンショナ反力が比較的急に増加する(図5の点P1〜点P2)。図5の点P2において、圧力室25内の作動油からプランジャ14に作用する上向きの圧力と、バルブスプリング24からプランジャ14に作用する下向きの付勢力とが釣り合う。
ロッド16がさらに下降すると、圧力室25内の作動油からプランジャ14に作用する上向きの圧力が、バルブスプリング24からプランジャ14に作用する下向きの付勢力を上回り、プランジャ14が上昇する。この間は、ロッド16の下降に伴いプランジャ14が上昇するので、圧力室25の体積がほとんど変化せず、圧力室25の圧力がほぼ一定となる。このため、テンショナ反力は、ほぼ一定となる(図5の点P2〜点P3)。このとき、圧力室25の体積がほとんど変化しないため、第一狭窄路31および第二狭窄路32には作動油がほとんど流れない。図5の点P3において、シート面35bがバルブシート35aに着座して第二チェックバルブ35が閉じた状態となり、プランジャ14の上昇が停止する(図3(b)参照)。
図5の点P3においては、シート面35bがバルブシート35aに着座しているので(図3(b)参照)、ロッド16がさらに下降すると、プランジャ14もロッド16と一体に下降する。この下降に伴って、圧力室25内の作動油がさらに加圧される。そして、この加圧に伴って、テンショナ反力が再び急に増加する(図5の点P3〜点P4)。このとき、第二チェックバルブ35が閉じているため、第一狭窄路31には作動油が流れず、圧力室25内の作動油の一部が、第二狭窄路32を通って圧力室25からリザーバ室27に流出する(図3(b)中の符号f2参照)。
図5の点P4においては、圧力室25内の作動油からプランジャ14に作用する上向きの圧力が、バルブスプリング24からプランジャ14に作用する下向きの付勢力を上回っているので、ロッド16(図3(b)参照)が上昇すると、プランジャ14もロッド16と一体に上昇する。この上昇に伴って、圧力室25内の作動油の圧力が低下し、テンショナ反力が比較的急に減少する(図5の点P4〜点P5)。このとき、第二狭窄路32には作動油がほとんど流れない。また、シート面35bがバルブシート35aに着座しているので(図3(b)参照)、第一狭窄路31にも作動油は流れない。図5の点P5において、圧力室25内の作動油からプランジャ14に作用する上向きの圧力と、バルブスプリング24からプランジャ14に作用する下向きの付勢力とが釣り合う。
ロッド16がさらに上昇すると、圧力室25内の作動油からプランジャ14に作用する上向きの圧力が、バルブスプリング24からプランジャ14に作用する下向きの付勢力を下回り、プランジャ14が下降する。この間は、ロッド16の上昇に伴いプランジャ14が下降するので、圧力室25の体積がほとんど変化せず、圧力室25の圧力がほぼ一定となる。このため、テンショナ反力は、ほぼ一定となる(図5の点P5〜点P6)。このとき、第一狭窄路31及び第二狭窄路32には作動油がほとんど流れない。図5の点P6において、プランジャ14の下方の移動がプランジャ14の下端と係止部材16cとの当接によって阻止され、プランジャ14の下降が停止する(図3(a)参照)。
図5の点P6においては、プランジャ14のロッド16に対する下方への相対移動が、プランジャ14の下端と係止部材16cとの当接によって阻止されているので(図3(a)参照)、ロッド16がさらに上昇すると、プランジャ14もロッド16と一体に上昇する。この上昇に伴って、圧力室25の体積が増加するため、圧力室25内の作動油の圧力が再び減少し始め、テンショナ反力が再び急に減少する(図5の点P6〜点P7)。このとき、第一狭窄路31及び第二狭窄路32には作動油がほとんど流れない。図5の点P7において、圧力室25内の作動油の圧力がリザーバ室27内の作動油と同等の圧力まで低下し、圧力室25内の作動油の加圧が完全に解放される。
図5の点P7においては、プランジャ14のロッド16に対する下方への相対移動が、プランジャ14の下端と係止部材16cとの当接によって阻止されているので(図3(a)参照)、ロッド16がさらに上昇すると、プランジャ14もロッド16と一体に上昇する。この上昇に伴って、圧力室25内の作動油の圧力がリザーバ室27内の圧力を下回って第一チェックバルブ30が開き、作動油が油通路28を通ってリザーバ室27から圧力室25に流れる。そのため、圧力室25内の作動油の圧力はほとんど変化せず、テンショナ反力もほぼ一定となる(図5の点P7〜点P1)。
11 連結片
11a 軸挿入孔
11b 支点軸
11c 滑り軸受
12 バルブスリーブ嵌合穴
13 バルブスリーブ
13a 小径内径面
14 プランジャ
14a フランジ
14b テーパ溝
15 抜け止めリング
16 ロッド
16a ロッド本体
16b 大径軸部
16c 係止部材
16d 導油溝
16e 嵌合孔
18 ばね座
19 リターンスプリング
20 連結片
20a スリーブ挿入孔
20b スリーブ
20c 滑り軸受
21 ダストカバー
22 スプリングカバー
23 筒体
24 バルブスプリング
25 圧力室
26 シール部材(オイルシール)
27 リザーバ室
28 油通路
29 油溜り
30 第一チェックバルブ
30a バルブシート
30b 弁孔
30c チェックボール
30d スプリング
30e リテーナ
31 第一狭窄路
32 第二狭窄路
35 第二チェックバルブ
35a バルブシート
35b シート面
50 補機
51 インテグレーテッド・スタータ・ジェネレータ(ISG)
52 クランクシャフト
53 補機駆動ベルト
54 テンションプーリ
55 プーリアーム
P1 クランクプーリ
P2 ISGプーリ
P3 補機プーリ
A 油圧式オートテンショナ
Claims (1)
- 底部に閉塞端を有し、内部に作動油が充填されたシリンダ(10)と、
前記シリンダ(10)の底部から立設された筒状のバルブスリーブ(13)と、
前記バルブスリーブ(13)に、その軸方向に摺動自在に挿通された筒状のプランジャ(14)と、
前記プランジャ(14)に、その軸方向に摺動自在に挿通されたロッド(16)と、
前記バルブスリーブ(13)と前記ロッド(16)を互いに逆向きに付勢するリターンスプリング(19)と、
前記ロッド(16)と前記プランジャ(14)を互いに逆向きに付勢するバルブスプリング(24)と、
前記バルブスリーブ(13)と前記プランジャ(14)及び前記ロッド(16)との間に形成される圧力室(25)と、
前記シリンダ(10)と前記バルブスリーブ(13)との間に形成されるリザーバ室(27)と、
前記圧力室(25)と前記リザーバ室(27)とを連通する油通路(28)に設けられ、前記圧力室(25)内の作動油の圧力が前記リザーバ室(27)内の作動油の圧力よりも高いときに前記油通路(28)を閉じる第一チェックバルブ(30)と、
前記ロッド(16)と前記プランジャ(14)との間に形成される第一狭窄路(31)と、
前記バルブスリーブ(13)と前記プランジャ(14)との間に形成され、前記第一狭窄路(31)よりも流動抵抗が大きい第二狭窄路(32)と、
前記圧力室(25)内の作動油の圧力の上昇に伴って、前記バルブスプリング(24)の付勢力に抗して前記第一狭窄路(31)を閉じる、前記ロッド(16)側に形成されたバルブシート(35a)と、このバルブシート(35a)に対向するように前記プランジャ(14)側に形成されたシート面(35b)によって構成される第二チェックバルブ(35)と、
を備え、前記ロッド(16)が、外径が一定の円柱状のロッド本体(16a)と、前記プランジャ(14)の内径よりも大きく、前記ロッド本体(16a)の先端部に取り付けられる係止部材(16c)とを有し、
前記係止部材(16c)を、前記ロッド本体(16a)の先端部に嵌合されるリング状部材とし、その内径面に、前記係止部材(16c)の軸方向全長に亘る導油溝(16d)を形成して、前記圧力室(25)から前記第一狭窄路(31)に至る作動油の流路を確保した油圧式オートテンショナ。
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