WO2017029778A1 - 非接触電力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

給電装置(10)は、給電コイル(13)の載置位置情報を含む給電パターンを記憶する第一の記憶部(16)、受信部(14)、給電コイル(13)に給電パターンを供給する第一の制御部(17)を備える。非接触受電機器(11)は、受電コイル(25)、受電パターンを記憶する第二の記憶部(28)、比較部(29)、第二の制御部(30)を備える。第二の制御部(30)は、給電パターンと一致した受電パターンの載置位置情報を送信部(31)で給電装置(10)の受信部(14)へ送信し、非接触受電機器(11)の位置を特定する。これにより、給電対象となる非接触受電機器(11)の載置有無と載置位置を検知できる非接触電力伝達装置を提供する。

Description

非接触電力伝達装置
 本開示は、高周波電磁界を利用して、非接触受電機器に電力を給電する非接触電力伝達装置に関する。
 従来、非接触受電機器に電力を給電する非接触電力伝達装置は、給電のために複数の一次コイルを有する給電プレートを備える。これにより、給電プレート上の任意の載置位置で、非接触受電機器に電力を給電することができる。
 しかし、上記複数の一次コイルを備える非接触電力伝達装置の多くは、給電時に、非接触受電機器が載置されていない部分の給電コイルにも通電する。そのため、非接触電力伝達装置は、電力効率が良くない。
 そこで、非接触受電機器の形状や重量を検出して、記憶部に記憶している所定の形状、あるいは重量と比較して、非接触受電機器が載置されたことを検知する。そして、載置された非接触受電機器の形状や重量に適した一次コイルを選択して、給電を行う非接触電力伝達装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
 なお、非接触とは、電気的および機械的に結合されていない状態を意味する。また、非接触は、単に装置上に載置された装置同士の接触状態を含む。
 しかしながら、特許文献1の非接触電力伝達装置は、非接触受電機器の形状や重量を検出するため、給電プレートに感圧シートなどの重量変化を検出する機能を備える必要がある。そのため、機構面からは、給電プレートの面積を大きくするのが困難である。さらに、高温になる被給電機器(例えば、ホットプレート、グリル、トースターなど)を使用できない。
特開2011-125137号公報
 本開示の非接触電力伝達装置は、給電対象となる非接触受電機器が、複数の給電コイルの中のどの給電コイルに対向して載置されたかの載置有無と載置位置を、簡単な構成で検知できる非接触電力伝達装置を提供する。
 つまり、本開示の非接触電力伝達装置は、給電装置と、給電装置に近接して配置され電磁的に結合して給電装置から電力が供給される非接触受電機器を備える。給電装置は、非接触受電機器を載置可能な給電プレートと、給電プレートの下方に配列した複数の給電コイルと、複数の給電コイルに高周波電力を供給する複数のインバータと、複数の給電コイルの各々に対応した載置位置情報を有する複数の給電パターンを記憶する第一の記憶部を備える。さらに、給電装置は、非接触受電機器から載置位置情報を受信する複数の受信部と、複数の給電コイルの各々に対して、第一の記憶部に記憶された複数の給電コイルの各々に対応する給電パターンを順次供給するように複数のインバータを制御する第一の制御部を備える。また、非接触受電機器は、給電コイルから送出される給電パターンを受電する受電コイルと、複数の給電パターンと同一の複数の受電パターンを記憶する第二の記憶部と、受電コイルで受電した給電パターンと、第二の記憶部に記憶された複数の受電パターンとを比較する比較部と、給電装置の受信部へ載置位置情報を送信する送信部を備える。さらに、非接触受電機器は、比較部によって、受電コイルで受電した給電パターンと、第二の記憶部に記憶された複数の受電パターンの一つが一致したと判断したとき、一致した受電パターンの載置位置情報を送信部によって給電装置の受信部へ送信する第二の制御部を備える。そして、給電装置は、受信部によって受信した載置位置情報から給電プレート上の非接触受電機器の位置を特定して電力を供給する。
 この構成によれば、非接触電力伝達装置は、非接触受電機器側において、給電パターンと第二の記憶部に記憶された受電パターンとを比較して、どの給電コイルからの給電かの判別を行う。そのため、給電対象となる非接触受電機器の、載置の有無および複数の給電コイルの中のどの給電コイルに対向して載置されたかの載置位置を検知できる。これにより、載置位置の検知のために専用部材を設けることなく、非接触受電機器の載置の有無や載置の位置を検知できる。その結果、簡単な構成で、効率よく非接触受電機器に給電する非接触電力伝達装置を実現できる。
図1は、実施の形態1における非接触電力伝達装置を示す概略平面図である。 図2は、図1の2-2線で切断した要部縦断面図である。 図3は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の給電装置の回路構成を示すブロック図である。 図4は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の非接触受電機器の回路構成を示すブロック図である。 図5は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の非接触受電機器を検知する動作を示すフローチャートである。 図6は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の給電パターンおよび検波信号の一例を示す波形図である。 図7は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の第二の給電パターンおよび検波信号を示す波形図である。 図8は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の第三の給電パターンおよび検波信号を示す波形図である。 図9は、実施の形態2における非接触電力伝達装置を示す要部概略平面図である。 図10は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の非接触受電機器の回路構成を示すブロック図である。
 以下、本開示に係る非接触電力伝達装置の実施の形態の一例について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。例えば、既に良く知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
 なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
 以下では、非接触受電機器へ非接触での電力伝達を「本給電」と記し、本給電のために給電コイルへ供給する高周波電流を「給電電流」と記して説明する。また、給電コイルの上方に非接触受電機器が載置されたか否かを判断することを「機器検知」と記し、「機器検知」のために給電コイルに供給する上記の給電電流に比べて非常に小さな高周波電流を「機器検知電流」と記して説明する。
 (実施の形態1)
 以下、実施の形態1の非接触電力伝達装置について、図1から図3を参照しながら説明する。
 図1は、実施の形態1における非接触電力伝達装置を示す概略平面図である。図2は、図1の2-2線で切断した要部縦断面図である。図3は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の給電装置の回路構成を示すブロック図である。
 まず、図1および図2に示すように、本実施の形態の給電装置10は、例えばセラミックなどの透磁性材料からなる給電プレート12と、複数の、給電コイル13、受信部14およびインバータ15と、第一の記憶部16と、第一の制御部17および操作表示部18などを備える。なお、図1および図2は、非接触受電機器11を、給電装置10の給電コイル13ccと対向する位置に載置した状態を例に図示している。
 複数の給電コイル13は、実質的に同一構成(例えば、形状など)を有し、給電プレート12の下方に、例えばマトリクス状に整列して配置される。受信部14は、載置された非接触受電機器11からの信号を受信する。インバータ15は、対応する複数の給電コイル13に高周波電流を供給する。第一の記憶部16は、給電コイル13の各々に対応した載置位置情報を有する複数の給電パターンを記憶する。第一の制御部17は、インバータ15内の、例えば半導体スイッチなどを制御する。そして、第一の制御部17は、給電コイル13の各々に対して、第一の記憶部16に記憶された給電コイル13の各々に対応する給電パターンを順次供給する。操作表示部18は、使用者からの入力操作の受け付けや、受け付けた情報などを表示する。
 インバータ15は、図3に示すように、ダイオードブリッジと平滑コンデンサからなる第一のフィルタ回路20と主電源スイッチ21を介して、商用電源22と接続される。
 さらに、給電装置10は、各々の給電コイル13の周囲に配置された表示素子からなる領域表示部23と、送風ファン24を備える。
 以上のように、本実施の形態の給電装置10は構成される。
 つぎに、本実施の形態の非接触受電機器11の構成について、図4を参照しながら説明する。
 図4は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の非接触受電機器の回路構成を示すブロック図である。
 非接触受電機器11は、図4に示すように、受電コイル25と、整流回路26と、検波回路27と、送信部31と、ロジック回路35などを備える。受電コイル25は、給電装置10の給電コイル13から送出される給電パターンの高周波電磁界を受電する。検波回路27は、ダイオードブリッジを有する整流回路26を介して、受電コイル25の出力に接続される。送信部31は、給電装置10の受信部14へ、非接触受電機器11などの載置位置情報を送信する。
 ロジック回路35は、第二の記憶部28と、比較部29と、第二の制御部30などを有する。第二の記憶部28は、給電コイル13から送出される複数の給電パターンの各々に対して、同一の複数の受電パターンを記憶する。比較部29は、検波回路27の検波出力である受電コイル25で受電した給電パターンと、第二の記憶部28に記憶された複数の受電パターンとを、逐次比較する。第二の制御部30は、比較部29で比較した結果、受電コイル25で受電した給電パターンと、第二の記憶部28に記憶された複数の受電パターン内の一つが一致したとき、一致した受電パターンの載置位置情報を、送信部31を介して、給電装置10の受信部14へ送信する。
 以上のように、本実施の形態の非接触受電機器11は構成される。
 以下、本実施の形態の給電装置10を構成する各要素について、個別に詳述する。
 [給電プレート]
 給電プレート12は、例えば水平で平坦な面を備え、上部に非接触受電機器11などが載置される。なお、給電プレート12の構成材料としては、空気より高い熱伝導性を有する電気絶縁性と、傷などがつきにくい強度を有することが好ましい。具体的には、例えば結晶化ガラスやセラミック、あるいは汎用エンジニアリング・プラスチックなどが適している。
 [給電コイル]
 複数の給電コイル13は、各々が、例えばリング状に形成される。給電コイル13は、給電プレート12の直下に、所定間隔を有してマトリクス状に並んで配設される。例えば、図1に示すように、縦に5個、横に9個の、合計45個の給電コイル13を並べて配設される。
 以下では、図1の図示下側における給電コイル13の行をa行とし、図示左側における給電コイル13の列をa列と定義して、説明する。本実施の形態では、複数の給電コイル13の各々を、a行a列の給電コイル13aaから、e行i列の給電コイル13eiの符号を付して示している。以下の説明でも、同様の符号を給電コイル13に付して説明する。
 なお、上記給電コイル13の形状や配列の方法は、本実施の形態の構成だけに制限されるものではない。
 [領域表示部]
 複数の領域表示部23は、図2に示すように、給電コイル13aaから給電コイル13eiのそれぞれの周囲に配置された表示素子で構成される。領域表示部23は、非接触受電機器11への給電中は点灯し、使用者へ給電中の領域を認識させる。なお、本実施の形態では、縦に5個(5行の相当)、横に9個(9列に相当)の、合計45個の給電コイル13aaから給電コイル13eiが配列されている。そのため、対応する給電コイル13のそれぞれの周囲に、領域表示部23aaから領域表示部23eiが配設される。
 これにより、非接触受電機器11を給電装置10に載置すれば、速やかに、領域表示部23aiから領域表示部23eiの中から、非接触受電機器11の直下にある給電コイル13の外周にある領域表示部が発光する。その結果、非接触受電機器11の給電動作が可能となったことを、使用者に、容易に知らせることができる。
 [受信部]
 複数の受信部14は、対応する各々の給電コイル13aaから給電コイル13eiと正対するように、各々の中央に配置される。受信部14は、非接触受電機器11から送信される載置位置情報を受信する。本実施の形態では、縦に5個、横に9個の、合計45個の給電コイル13aaから給電コイル13eiが配列されている。そのため、各々の対応する給電コイル13のそれぞれの中央に、受信部14aaから受信部14eiが、合計45個配置される。
 なお、本実施の形態では、受信部14と送信部31が正対する配置構成としている。これにより、受信部14と送信部31とが近接して配置できる。さらに、受信部14と送信部31との送受信データ量が少ないため、通信速度を低速にできる。そのため、赤外線受発光素子や、ホールICと送信コイルなどの安価な素子を、信号伝達に用いることができる。
 [インバータ]
 インバータ15は、図3に示すように、対応する各々の給電コイル13と、例えば1対1で接続される。インバータ15は、商用電源22から供給された交流電力を、例えば半導体スイッチを用いて、例えば20kHz~100kHzの高周波電力に変換する。そして、インバータ15は、変換した電力を、対応する各々の給電コイル13に供給する。具体的には、インバータ15は、例えば給電コイル13aaから給電コイル13eiの各々に対して、個別にインバータ15aaからインバータ15eiが1対1で接続されて、構成される。
 なお、インバータ15と給電コイル13との接続方法は、上記構成に制限されない。例えば、幾つかの給電コイル13をまとめた1組を、1つのインバータ15に接続する構成でもよい。また、高周波電力の供給が必要な給電コイル13を、例えばリレースイッチなどの切り換えにより、選択的にインバータ15に接続する構成でもよい。
 [操作表示部]
 操作表示部18は、操作スイッチと、表示素子とが一体化して構成される。操作スイッチは、使用者が給電動作の開始、停止などを指令する際に、用いられる。表示素子は、給電装置10の状態を表示する。操作表示部18は、給電プレート12の、使用者側(図1では下側)の中央に配置され、使用者が使いやすい構成としている。
 なお、操作表示部18は、図1に示す位置に限定されない。例えば、操作表示部18は、任意の位置に配置してもよい。また、操作表示部18は、投射型の操作表示、あるいはリモコン型としてもよい。
 [第一の制御部]
 第一の制御部17は、図2に示すように、受信部14、インバータ15、操作表示部18、領域表示部23、送風ファン24に接続される。第一の制御部17はマイクロコンピュータで構成され、例えば不揮発性RAMで構成される第一の記憶部16を内蔵する。第一の制御部17は、マイクロコンピュータ内のROMに記憶されたプログラムを実行することにより、各種の制御動作を実現する。
 以下に、第一の制御部17の制御動作について、説明する。
 まず、第一の制御部17は、例えば操作表示部18から「給電指令」を受けた場合、給電プレート12上に載置された非接触受電機器11の有無を検知する機器サーチ動作を開始する。
 機器サーチ動作においては、第一の記憶部16に記憶された給電コイル13aaから給電コイル13eiの各々に固有の給電パターンに基づいた機器検知電流を、インバータ15aaからインバータ15eiを介して、給電コイル13aaから給電コイル13eiに順次供給する。そして、図2に示す位置に、例えば非接触受電機器11の載置が検知された場合、第一の制御部17はインバータ15ccを介して、対応する給電コイル13ccに給電電流を供給し、給電を行う。同時に、第一の制御部17は、操作表示部18に給電中を示す表示を点灯する。
 一方、操作表示部18から「停止指令」を受けた場合、第一の制御部17は、インバータ15の動作を停止して、給電を停止する。同時に、第一の制御部17は、操作表示部18に給電中を示す表示を消灯する。
 以上のように、第一の制御部17の制御動作が実行される。
 つぎに、本実施の形態の非接触受電機器11を構成する各要素について、図4を参照しながら、個別に詳述する。
 [回路構成]
 非接触受電機器11は、受電コイル25と、整流回路26と、検波回路27と、ロジック回路35を構成する第二の記憶部28、比較部29および第二の制御部30と、送信部31などから構成される。
 整流回路26の出力端は、第二のフィルタ回路を構成するLCフィルタ70を介して、DC-DCコンバータ71と接続される。LCフィルタ70およびDC-DCコンバータ71は、受電コイル25で受電した高周波電力をリップルの抑制した直流電圧(DCV)に変換する。変換された直流電圧は、DC-DCコンバータ71に接続されたコンデンサ34で安定化され、ロジック回路35および検波回路27へ供給される。
 LCフィルタ70は、ロジック回路35でオン/オフされるリレースイッチ36を介して、伝達された電力を利用する負荷37に接続される。
 負荷37は、例えばモータ、充電電池やヒータなどが例示されるが、直流電圧により駆動される負荷37であれば、特に限定されない。
 ロジック回路35は、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、あるいはマイクロコンピュータなどで構成される。ロジック回路35は、ROMに記憶された回路およびプログラムの実行により、第二の記憶部28、比較部29、および第二の制御部30として機能する。
 なお、本実施の形態では、第二の記憶部28は、45個の給電コイル13aaから給電コイル13eiに固有の給電パターンと、同一の45個の受電パターンを記憶している。
 [検波回路]
 検波回路27は、フォトダイオードDとフォトトランジスタTrで構成されるフォトカプラ27aと、抵抗27b、27c、27dと、コンデンサ27eなどから構成される。検波回路27は、整流回路26で全波整流された電圧波形が入力される。なお、受電コイル25で受電される電力は、高周波電力なので、整流回路26には高速整流ダイオードが用いられる。これにより、通常の整流ダイオードの場合に発生しやすい、逆遅延回復時間の遅れによる波形ひずみを防止できる。
 フォトカプラ27aのフォトトランジスタTrのコレクタ端子Cと、直流電圧(DCV)に接続される抵抗27dとの接続点である検波出力端子は、ノイズバイパス用のコンデンサ27eが接続される。検波出力端子は、比較部29の入力端子と、電流制限用の抵抗38を介して接続される。
 なお、抵抗27dの値は、フォトトランジスタTrに流す電流Ic(on)と、ロジック回路35の比較部29のLowレベルの入力電圧Vから、所望の応答性を満たす範囲で設定する。なお、所望の応答性の範囲とは、フォトトランジスタTrの出力波形が、LOW状態とHIGH状態の2値となる範囲である。
 また、フォトカプラ27aのデータシートに記載されているIc-Iの関係を示す特性グラフから、動作点Ic(on)でのフォトカプラ27aのフォトダイオードDの順電流IF2を求める。
 さらに、フォトトランジスタTrがオフ状態を維持できるオフレベルの入力電圧VIN(OFF)は、フォトダイオードDの非発光順電圧をV、抵抗27bの抵抗値をR27b、抵抗27cの抵抗値をR27cとした時、式(1)から求められる。
 VIN(OFF)≒(1+R27c/R27b)×V    (1)
 また、フォトトランジスタTrがオン状態を維持するための最低入力電流Iinは、非接触受電機器11の製品としての寿命時間における電流伝達率(CTR)の劣化率をD、非接触受電機器11の機器内部温度の上下限内でのCTR変動率をDTa、設計マージンをαとした時、式(2)から求められる。
 Iin > IF2 × 1/DTa × 1/Dt × α   (2)
 つまり、整流回路26より入力する電圧がVIN(OFF)以下の期間は、式(1)の条件が成立して、フォトトランジスタTrがオフする。そのため、検波出力として、検波出力端子からHighが出力される。
 一方、フォトダイオードTrに流れる順電流が式(2)の条件を満たす期間は、フォトトランジスタTrがオンする。そのため、検波出力として、検波出力端子からLowが出力される。
 比較部29は、上記検波出力が負論理として入力される。そのため、検波出力がLowの場合、信号が有り(受電電力が有る)、論理「1」と認識する。他方、検波出力がHighの場合、信号が無い(受電電力が無い)、論理「0」と認識する。これにより、受電コイル25に入力される電力の有無が判定される。
 つぎに、本実施の形態の給電装置10上に非接触受電機器11が載置された場合の給電動作について、図1、図5から図8を用いて説明する。
 図5は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の非接触受電機器を検知する動作を示すフローチャートである。図6は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の給電パターンおよび検波信号を示す波形図である。図7は、同実施の形態1における非接触電力伝達装置の第二の給電パターンおよび検波信号を示す波形図である。図8は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の第三の給電パターンおよび検波信号を示す波形図である。
 なお、図6から図8は、給電コイルへ供給される固有の給電パターンの波形を分かりやすくするために、第一のフィルタ回路20の出力波形(50Hz)に近い波形で模式的に図示している。また、検波信号は、検波回路の製作、および、動作確認を行った結果に基づいて、実際の波形を論理反転して、当業者の理解を助けるために、よりわかり易い波形で、図示している。
 [給電開始]
 まず、使用者は、非接触受電機器11を、給電装置10の給電プレート12上で、例えば給電コイル13ccと受電コイル25が正対する位置に載置する(図1参照)。その状態で、使用者が操作表示部18の「給電開始」ボタンを操作する。これにより、操作表示部18は、給電指令を、給電装置10の第一の制御部17へ出力する。
 第一の制御部17は、給電指令が入力されると、給電に関する一連のシーケンス動作を開始する。
 シーケンス動作においては、まず、以下で詳述する機器検知シーケンスを実行する。
 機器検知シーケンスは、給電装置10の給電プレート12上に、給電を行う対象となる非接触受電機器11の有無と、載置された位置を検出するためのシーケンスである。
 (機器検知シーケンス)
 まず、給電装置10の第一の制御部17は、インバータ15を所定時間毎に周期的に動作させる。つまり、第一の制御部17は、45個の給電コイル13aaから給電コイル13eiに順次、機器検知電流を供給する。これにより、非接触受電機器11が、給電装置10の給電プレート12に載置されているか否かの検知動作を行う。
 具体的な、検知動作について、図5を参照しながら説明する。
 図5は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の非接触受電機器を検知する動作を示すフローチャートである。具体的には、図5は、一定周期毎に実行されるタイマー割込処理を示すフローチャートである。
 まず、図5に示すように、タイマー割り込みが発生すると、複数の給電コイル13aaから給電コイル13eiの内の一つを選択するポインタjと、ポインタkに1を代入して、給電フラグjkを指定する(ステップS1)。なお、ポインタjは給電コイルの縦5行の位置を、ポインタkは横9列の位置を示す変数である。つまり、上記j=1、k=1の場合、給電フラグjk=11は、給電コイル13aaに対応する。
 つぎに、第一の制御部17は、給電フラグjkで指定した給電コイルが給電中であるかどうかを判定する(ステップS2)。このとき、給電フラグjk=0で、給電中では無い場合(ステップS2のNO)、第一の制御部17は、第一の記憶部16に記憶されている給電コイル13jkの給電パターン32jkを読み出す。そして、第一の制御部17は、インバータ15jkを介して、給電コイル13jkに固有の機器検知電流を供給する。
 ここで、給電コイルに固有の給電パターンについて、図6を参照しながら説明する。
 図6は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の給電パターンおよび検波信号の一例を示す波形図である。図6は、給電パターン32aa、給電パターン32baおよび給電パターン32eiを例に図示している。
 図6に示すように、給電パターン32aa、32ba、32eiは、波形A+波形B、波形D+波形E、波形G+波形Hの部分は同じ波形で、波形C、波形F、波形Iが、各々の給電コイル13に固有のパターンとして、第一の記憶部16に記憶されている。
 具体的には、まず、各々の給電パターン32の前半(波形A+波形B、波形D+波形E、波形G+波形H)は、第一のフィルタ回路20の出力波形の2波分を、給電コイル13に連続オンする波形で供給する。さらに、給電パターン32の後半(波形C、波形F、波形I)は、給電コイル13をオンした後、固有の遅延時間後(Tc33aa、Tc33ba、Tc33ei)に、電力供給をオフする。これにより、第一の記憶部16は、給電パターン32を簡略的なデータ形式で、記憶する。
 つまり、第一の記憶部16は、45個の給電コイル13aaから給電コイル13eiの各々に対応した載置位置情報を有する45個の給電パターン32aaから給電パターン32eiを記憶する。一方、非接触受電機器11の第二の記憶部28は、第一の記憶部16に記憶された、45個の給電パターン32aaから給電パターン32eiと、同一の45個の受電パターン33AAから受電パターン33EIを記憶している。
 また、給電パターン32aaの前半である波形A+波形Bなどの2波(商用電源22の1周期に相当)で、ロジック回路35を動作させるために、コンデンサ34が蓄電される。つまり、給電パターン32aaの波形A+波形Bは、給電パターン32aaの後半の給電コイル13に固有の波形Cを確実に検出するための、ヘッダー(頭出し)として機能する。
 以上のように、給電パターン32が構成されている。
 そして、上記給電パターン32に基づいて、機器検知電流が、給電コイル13に供給される。機器検知電流は、高周波電磁界を形成して、非接触受電機器11内の受電コイル25に伝達される。
 受電コイル25で受電された高周波電力は、整流回路26とLCフィルタ70を介して、DC-DCコンバータ71に供給され、直流電圧(DCV)に変換される。直流電圧(DCV)は、コンデンサ34に蓄電され、各部へ供給される。
 一方、検波回路27は、整流回路26で全波整流された電圧波形が入力される。検波回路27は、上記、式(1)、式(2)で決まる条件で、検波出力としてHigh(給電なし)またはLow(給電あり)の2値を、ロジック回路35に出力する。
 ロジック回路35の比較部29は、この検波出力を検波信号(図6に示す検波信号33aaから検波信号33eiにおける波形aから波形i)として入力される。比較部29は、入力された検波信号を、第二の記憶部28に記憶されている45個の受電パターン33AAから受電パターン33EIと順次、比較する。そして、ロジック回路35の第二の制御部30は、比較の結果、検波信号と受電パターンが一致した場合のみ、給電パターンから変換が完了した載置位置情報jkを、送信部31を介して、給電装置10の受信部14に送信する。
 一方、第二の制御部30は、比較の結果、入力された検波信号と45個の受電パターンの全てが一致しない場合、載置位置情報jkを送信しない。または、第二の制御部30は、「載置なし」として、載置位置情報00を、給電装置10の受信部14に送信してもよい。ここで、載置位置情報00は、“位置情報なし”と定義する。
 つぎに、図5に示すように、給電装置10の第一の制御部17は、受信部14jkで、送信された載置位置情報jkが受信されたか否かを判定する(ステップS4)。受信された場合(ステップS4のYES)、非接触受電機器11が載置された状態に対応するので、給電フラグjkに1を代入する(ステップS5)。
 一方、ステップ2の給電フラグjk=1で、既に給電コイルに給電中の場合(ステップS2のYES)、ステップS6へ進み検波出力の有無を判断する。給電されていない場合(ステップS6のNO)は、給電フラグjkに0を代入する(ステップS7)。
 一方。給電が継続されている場合(ステップS6のYES)、ポインタkに1を加える(ステップS8)。
 つぎに、ポインタkが9以上であるか否かを判定する(ステップS9)。このとき、ポインタkが9未満の場合(ステップS9のNO)、ステップS11へ進む。
 一方、ポインタkが9以上と判定された場合(ステップS9のYES)、ポインタkに1を代入し、ポインタjに1を加える(ステップS10)。
 つぎに、ポインタjが5以上であるか否かを判定する(ステップS11)。このとき、ポインタjが5未満の場合(ステップS11のNO)、ステップS3へ戻る。
 一方、ポインタjが5以上と判定された場合(ステップS11のYES)、タイマー割込処理を終了して、メイン処理へ戻る。
 以上のように、機器検知シーケンスのタイマー割込処理が実行される。
 つまり、機器検知シーケンスにおいて、第一の制御部17は、第一の記憶部16に記憶された給電コイル13aaから給電コイル13eiの各々に対応する給電パターン32aaから給電パターン32eiを順次供給するように、インバータ15aaからインバータ15eiを制御する。第二の制御部30は、比較部29で、受電コイル25で受電した給電パターン32と、第二の記憶部28に記憶された受電パターン33AAから受電パターン33EIの一つが一致するか否かを判断する。そして、第二の制御部30は、給電パターン32と、複数の受電パターン33の一つが一致したと判断した場合、一致した受電パターン33の載置位置情報を、送信部31を介して、給電装置10の受信部14へ送信する。
 以下に、上記第一の制御部17および第二の制御部30の動作について、図5を参照しながら、より詳細に説明する。
 なお、上記と同様に、給電装置10の給電コイル13ccと対向する給電プレート12の上に、非接触受電機器11が載置されている場合を、例に説明する。また、図5に示すステップS2までの動作は同じであるので、説明は省略する。
 まず、第一の制御部17は、第一の記憶部16に記憶されている給電コイル13aaの給電パターン32aaを読み出す。そして、第一の制御部17は、インバータ15aaを介して、給電コイル13aaに固有の給電パターン32aaを機器検知電流として供給する。機器検知電流により、給電コイル13aaは、高周波電磁界を給電プレート12の上方に放射する。このとき、図1に示すように、給電コイル13aaの上方には、非接触受電機器11が載置されていない。そのため、給電コイル13aaに対応する受信部14aaは、何等の信号を受信することはない。
 つぎに、第一の制御部17は、第一の記憶部16に記憶されている給電コイル13abの給電パターン32abを読み出す。そして、第一の制御部17は、インバータ15abを介して、給電コイル13abに固有の給電パターン32abを機器検知電流として供給する。このとき、上記給電コイル13aaと同様に、給電コイル13abの上方には、非接触受電機器11が載置されていない。そのため、給電コイル13abに対応する受信部14abは、何等の信号を受信することはない。
 つぎに、上記と同様に、第一の制御部17は、給電コイル13の残りのa行、b行およびc行の給電コイル13cbまでに対して、対応する給電パターン32を機器検知電流として順次供給する。しかし、上記給電コイルの上方には、非接触受電機器11が載置されていない。そのため、受信部14は、何等の信号を受信することはない。
 つぎに、第一の制御部17は、第一の記憶部16に記憶されている給電コイル13ccの給電パターン32ccを読み出す。そして、第一の制御部17は、インバータ15ccを介して、給電コイル13ccに固有の給電パターン32ccを、機器検知電流として供給する。機器検知電流により、給電コイル13ccは、高周波電磁界を給電プレート12の上方に放射する。この場合、図1に示すように、給電コイル13ccの上方には、非接触受電機器11が載置されている。そのため、非接触受電機器11の受電コイル25は、給電コイル13ccから送出される給電パターン32ccを受電する。
 つぎに、非接触受電機器11の第二の制御部30は、受電した給電パターン32ccと、第二の記憶部28に記憶された受電パターン33AAから受電パターン33EIとを、順次、比較部29で比較する。そして、第二の制御部30は、給電パターン32ccと、受電パターン33CCが一致した場合、一致した受電パターン33CCの載置位置情報を、送信部31を介して、給電装置10の受信部14ccへ送信する。なお、受電パターン33CCの載置位置情報は、例えば給電コイル13ccの位置情報である。
 つぎに、給電装置10の第一の制御部17は、上記給電コイル13aaと同様に、給電コイル13の残りのc行の給電コイル13cdからd行およびe行の給電コイル13eiまで、読み出した給電パターンを、順次、機器検知電流として供給する。しかし、それらの給電コイルの上方には、非接触受電機器11が載置されていない。そのため、受信部14は、何等の信号を受信することはない。
 これにより、給電装置10の複数の給電コイルの1つに載置された非接触受電機器11の載置位置が特定される。
 つまり、給電装置10の第一の制御部17は、受信部14ccが受信した載置位置情報を取得する。そして、受信部14ccで受信した載置位置情報から給電プレート12上の非接触受電機器11の位置を特定する。本実施の形態の場合、非接触受電機器11の位置が、給電コイル13ccの位置であることが特定される。
 [本給電]
 給電に関する一連のシーケンス動作は、メイン処理において、45個の給電フラグjkの値を調べて、給電を行うか否かを判定する。
 まず、給電フラグjk=1の場合、給電装置10の第一の制御部17は、機器検知電流に変えて、給電電流(非接触受電機器11への電力伝達のための高周波電流)を、インバータ15jkを介して、供給する。
 つまり、上記「機器検知シーケンス」において、非接触受電機器11の位置が給電コイル13ccの位置が特定される。そこで、給電装置10の第一の制御部17は、インバータ15ccを介して、給電コイル13ccへ給電電流を供給する。
 このとき、非接触受電機器11の受電コイル25が給電電流を受電すると、検波信号は、3波以上、連続して論理が“1”となる。これにより、非接触受電機器11の第二の制御部30は、本給電が開始されたと判断する。そして、第二の制御部30は、図4に示すリレースイッチ36をオン(閉塞)して、負荷37へ電力を供給する。これにより、非接触受電機器11の本給電が開始される。
 [載置位置ズレ]
 なお、本給電中に、例えば使用者が非接触受電機器11を動かして載置位置がずれた場合、検波信号は、3波以上、連続して論理が“0”となる。これにより、第二の制御部30は、非接触受電機器11が受電不能と判断する。そして、第二の制御部30は、リレースイッチ36をオフ(開放)して、負荷37への電力供給を休止する。これにより、非接触受電機器11の本給電が中止される。
 [給電停止]
 非接触受電機器11への給電を停止する場合、使用者が、操作表示部18の「給電停止」ボタンを操作する。これにより、操作表示部18は、「停止指令」を第一の制御部17へ出力する。
 給電装置10の第一の制御部17は、上記給電の「停止指令」が入力されると、全てのインバータ15の動作を停止させる。これにより、給電装置10は、給電に関する一連のシーケンス動作を停止する。
 上記停止動作より、非接触受電機器11は、3波以上、連続して論理が“0”となる検波信号を受電する。これにより、非接触受電機器11の第二の制御部30は、給電が停止されたと判断する。そして、非接触受電機器11は、リレースイッチ36をオフして、負荷37への電力供給を停止する。
 このとき、非接触受電機器11は、受電した高周波電力を直流電圧(DCV)に変換して、検波回路27およびロジック回路35に供給している。そのため、給電装置10から非接触で伝達される高周波電力が無くなると、コンデンサ34に蓄電された電力を使用して、検波回路27およびロジック回路35を動作させる。そして、コンデンサ34の電圧が、ロジック回路35が安定して動作できる電圧よりも小さくなると、つぎの高周波電力が給電装置10から伝達されるまでの期間は、検波回路27およびロジック回路35の動作を停止する。
 以上で述べたように、本実施の形態の非接触電力伝達装置は、非接触受電機器11側において、検波回路27の検波出力と第二の記憶部28に記憶された受電パターン33AAから受電パターン33EIとを比較する。これにより、非接触受電機器11は、載置位置情報、すなわち、どの給電コイルからの給電かを瞬時に判別することができる。
 このとき、上記載置位置情報は、給電装置10側へも1対1で送信される。そのため、非接触受電機器11の載置から、本給電の開始までの遅延時間が発生しない。これにより、機器検知に用いる電力を抑制して、使い勝手の良い非接触電力伝達装置を実現できる。
 また、本実施の形態では、給電パターン32を第一のフィルタ回路20の出力波形の3波(全波整流波形で3山に相当)で構成している。そして、給電パターン32の前半の2波を連続オン(図6の時間t0~時間t2、時間t3~時間t5、時間t6~時間t8)とし、後半の1波を給電コイルに固有の遅延時間(図6の時間Tc33aa、Tc33ba、Tc33ei)を経過した時点でオフするという簡略的なデータ形式としている。そのため、第二の記憶部28に記憶させる受電パターンも、給電パターン32と同様に、簡略的なデータ形式とすることができる。これにより、検波回路以外に、載置位置を検知するための専用部材を設けることなく、載置位置を検知できる。
 なお、比較部29の出力を載置位置情報に変換するアルゴリズムとしては、上記データ形式に限られない。例えば、まず、検波信号の論理が“0”から“1”に変化した時(例えば、図6の時間t2など)から、再び検波信号の論理が“0”に変化するまでの時間を計測する。そして、計測された時間に基づいて、どの給電コイルから給電パターンが伝達されたかを判別しても良い。このアルゴリズムの場合、前半の連続オンの2波で計測された時間は、略10ms(商用電源が50Hzの時)となる。それに続く後半の1波は、それぞれの給電コイルに固有の遅延時間となる。そのため、固有の遅延時間に基づいて、非接触受電機器11の載置位置を検出することが可能となる。
 また、本実施の形態では、給電パターンとして、後半の1波(波形C、波形F、波形I)の固有の遅延時間後に給電をオフする構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、給電パターンの後半の1波を、パルス列で構成してもよい。具体的には、図7に示すように、第一のフィルタ回路20の出力波形を3波で構成し、給電パターン32aa1、32ef1の前半の2波(波形A+波形Cや波形AA+波形BB)を連続オン(図7の時間t0~時間t2)とする。そして、給電パターン32aa1、32ef1の後半の1波(波形Cや波形CC)を、それぞれの給電コイルに固有のパターンでオンとオフを繰り返すパルス列として、第一の記憶部16に記憶する。
 つまり、パルス列は、例えば給電コイルの個数45を2進数で表記すると、“101101”で表すことができる。そこで、図7に示す後半の1波(波形Cや波形CC)の時間t2~t3の期間を、6分割する。そして、2進表記に基づいて、パルス列をオン、オフする方法で、それぞれの給電パターンを、識別する構成としてもよい。なお、図7では、給電パターン32ef1の波形CC、および検波信号33ef1の波形ccは、42番目の給電コイル13ef1のパルス列を示している。
 このとき、非接触受電機器11のロジック回路35の第二の記憶部28に記憶させる(給電コイルに固有の)受電パターンの後半の1波も、上記給電パターンに応じたパルス列で記憶する。ロジック回路35の比較部29は、給電パターンと受電パターンのパルス列を比較する。第二の制御部30は、比較部29で比較したパルス列の概略が一致した場合、一致した受電パターンを載置位置情報jkに変換する。そして、第二の制御部30は、変換した載置位置情報jkを、送信部31を介して、給電装置10の受信部14に送信する。
 また、上記以外の給電パターンとして、図8に示すように、第一のフィルタ回路20の出力波形を2波(例えば波形AAA+波形BBB、波形CCC+波形DDD、波形EEE+波形FFF)で構成する。そして、後半の2波目(波形BBB、波形DDD、波形FFF)において、それぞれの給電コイルに固有の遅延時間後に瞬時オフする構成の給電パターン32aa2、32ba2、32ei2としてもよい。
 具体的には、図8に示すように、2波で構成した出力波形の前半の1波(波形AAA、波形CCC、波形EEE)を連続オン(図8の時間t0~時間t1、時間t2~時間t3、時間t4~時間t5)とする。そして、給電パターン32aa2、32ba2、32ei2の後半の1波(波形BBB、波形DDD、波形FFF)において、それぞれの給電コイルに固有の遅延時間(図8の時間Tc33aa2、Tc33ba2、Tc33ei2)後に、瞬時オフ(所定時間の短い零電圧の期間)動作を入れる。そして、上記遅延時間に基づいて、載置位置情報jkを得る構成としてもよい。これにより、給電パターン32aa2、32ba2、32ei2を簡略的なデータ形式で、第一の記憶部16に記憶させることができる。
 つまり、検波信号の論理が“0”から“1”に変化した時(図8の時間t0、t1、・・・、t5)から、再び検波信号の論理が“0”に変化するまでの時間を計測する。そして、計測された時間に基づいて、どの給電コイルから給電パターンが伝達されたかを判別するアルゴリズム構成としてもよい。このアルゴリズムの場合、前半の連続オンの1波で計測された時間は、略10ms(商用電源が50Hzの時)となる。それに続く後半の1波に挿入された瞬時オフまでの時間が、それぞれの給電コイルに固有の遅延時間(図8の時間Tc33aa2、時間Tc33ba2、時間Tc33ei2)となる。そのため、固有の遅延時間に基づいて、非接触受電機器11の載置位置を検出することが可能となる。
 なお、図8に示す給電パターンの場合、全ての給電コイルで、非接触受電機器11の載置位置を検知する総時間を、1波×給電コイル数の時間(例えば、1/3程度)だけ短縮することが可能となる。
 なお、上記実施の形態では、機器検知シーケンスのタイマー割込処理において、45個の給電コイルの全てに、順次、機器検知電流を通電する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、3~5個の給電コイルで機器検知を行って、メイン処理へ戻る構成でもよい。この場合、図5のステップ1のポインタjとポインタkに1を代入するのは、メイン処理で行うことになる。
 さらに、機器検知シーケンスにおいて、隣接しない複数の給電コイルに、同時に機器検知電流を通電する構成でもよい。具体的には、図1に示す、給電コイル13aaから給電コイル13ei(縦5個、横9個)を2組に分ける。例えば、第一の組の給電コイル群は、13aa、13ac、13ae、13ag、13ai、13bb、13bd、13bf、13bh、13ca、13cc、13ce、13cg、13ci、13db、13dd、13df、13dh、13ea、13ec、13ee、13eg、13eiの23個とする。一方、第二の組の給電コイル群は、13ab、13ad、13af、13ah、13ba、13bc、13be、13bg、13bi、13cb、13cd、13cf、13ch、13da、13dc、13de、13dg、13di、13eb、13ed、13ef、13ehの22個とする。
 そして、第一の組の給電コイル群と、第二の組の給電コイル群とを、交互に通電する。つまり、第一の組の23個の給電コイル群を同時に給電する。つぎに、第二の組の22個の給電コイル群を同時に給電する。そして、第一の組の給電コイル群、または第二の組の給電コイル群から、非接触受電機器11の載置位置を検出する。これにより、全ての給電コイルを1個ずつ順次に給電して検出する構成に比べて、検出に要する総合計の時間を大幅に短縮できる。そのため、非接触受電機器11を給電プレート12上に載置すれば、さらに速やかに、給電を行うことができる。
 また、本実施の形態では、複数の給電コイルに対応して、複数の受信部を備える構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、単一の受信部で構成してもよい。
 具体的には、非接触受電機器11と給電装置10とを、無線通信や光通信、あるいは給電・受電電力への変調信号の重畳による通信で構成してもよい。さらに、負荷変調による情報伝達部を設ける構成としてもよい。この場合、非接触受電機器11は、下方に対向する給電コイルの有/無、および、どの給電コイルから受電したかなどの情報を送信する。さらに、非接触受電機器11が正しい位置に搭載されていないという情報、あるいは、従来と同様に受電した電力量の測定値などを、通信部を介して給電装置10に送信する構成としてもよい。
 (実施の形態2)
 以下に、実施の形態2の非接触電力伝達装置について、図9および図10を参照しながら説明する。
 図9は、実施の形態2における非接触電力伝達装置を示す要部概略平面図である。図10は、同実施の形態における非接触電力伝達装置の非接触受電機器の回路構成を示すブロック図である。
 なお、実施の形態2では実施の形態1と異なる部分のみを説明し、同一の部分については説明を省略する。
 つまり、本実施の形態の非接触電力伝達装置は、図9および図10に示すように、非接触受電機器40は、例えば3組の受電コイル41、42、43、整流回路44、45、46、検波回路47、48、49、および送信部57、58、59などを備える。さらに、非接触受電機器40は、3組の比較部50、51、52および第二の記憶部53、54、55と、第二の制御部56からなるロジック回路60、および報知部65などで構成される点で、実施の形態1の非接触受電機器11とは異なる。
 そして、実施の形態1と同様に、まず、受電コイル41、42、43で受電した給電パターンが、整流回路44、45、46を介して、検波回路47、48、49に入力される。入力された給電パターンは、検波回路47、48、49で検波され、ロジック回路60の比較部50、51、52に出力される。このとき、検波回路47、48、49の出力は、負論理の検波信号として、比較部50、51、52に入力される。比較部50、51、52は、入力された検波信号と、第二の記憶部53、54、55に記憶されている45個の受電パターンとを比較する。そして、比較部50、51、52は、比較結果を、第二の制御部56へ出力する。つまり、第二の制御部56には、少なくとも3つの比較部50、51、52からに比較結果が入力される。
 ロジック回路60は、例えばPLD、あるいはマイクロコンピュータなどで構成され、それらのROMに記憶された回路およびプログラムを実行する。これにより、ロジック回路60は、比較部50、51、52、第二の記憶部53、54、55、第二の制御部56および載置状態検知部として機能する。
 また、整流回路44、45、46の出力端は、図4で説明した実施の形態1と同様に、LCフィルタ(図示せず)を介して、DC-DCコンバータ(図示せず)が接続される。LCフィルタおよびDC-DCコンバータは、受電コイル41、42、43で受電した高周波電力を、リップルの抑制された直流電圧に変換する。そして、変換した直流電圧は、DC-DCコンバータ71に接続されたコンデンサ(図示せず)で安定化され、ロジック回路60および検波回路47、48、49へ供給される。
 そして、実施の形態1と同様に、LCフィルタは、ロジック回路60でオン/オフされるリレースイッチ66を介して、伝達された電力を利用する負荷72に接続される。
 さらに、非接触受電機器40は、図10に示すように、第二の制御部56に報知部65が接続される。報知部65は、例えば音声出力あるいは表示出力のいずれか一方、またはその双方の形態を有し、使用者に、例えば非接触受電機器40の載置状態などを報知する。
 以上のように、本実施の形態の非接触受電機器40は構成される。
 なお、給電装置10および非接触受電機器40を構成する個々の要素の詳細は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
 以下に、上記実施の形態の非接触電力伝達装置における非接触受電機器の載置状態の検知動作について、具体的に説明する。
 なお、図9に示すように、使用者が非接触受電機器40を給電プレート12上に載置している場合を例に説明する。
 このとき、非接触受電機器40は、受電コイル41、42が給電装置10の給電コイル13ag、13aiと対向する位置に載置されている。一方、非接触受電機器40の受電コイル43は、対向する給電コイルが無い状態で載置されている。つまり、非接触受電機器40は、給電装置10上の誤った位置に載置された状態となっている。
 上記状態で、使用者が操作表示部18の「給電開始」ボタンを操作する。これにより、操作表示部18は、「給電指令」を、給電装置10の第一の制御部17へ出力する。第一の制御部17は、入力された「給電指令」に基づいて、まず、実施の形態1と同様に、以下で説明する機器検知シーケンスを実行する。
 機器検知シーケンスが実行されると、非接触受電機器40の比較部50、51には、給電装置10の給電コイル13ag、13aiの給電パターン32ag、32aiが、受電コイル41、42および検波回路47、48を介して、図6の波形図と同じ構成の検波信号33ag、33aiとして入力される。
 比較部50、51は、入力された検波信号33ag、33aiと、第二の記憶部53、54に記憶されている45個の受電パターンとを順次、比較する。
 そして、比較部50、51は、一致する受電パターンに基づいて、非接触受電機器40の載置位置情報ag、載置位置情報aiに変換する。
 一方、非接触受電機器40の受電コイル43は、対向する給電装置10の給電コイルが存在しない。そのため、受電コイル43に対応する比較部52には、検波信号が入力されないので、載置位置情報00とする。なお、上述したように、載置位置情報00は、“位置情報なし”と定義される。
 そして、ロジック回路60の第二の制御部56には、上記の3個の載置位置情報ag、ai、00の結果が入力される。このとき、図9に示す非接触受電機器40の載置位置では、比較部52の比較出力が無い。そのため、第二の制御部56は、非接触受電機器40が、給電装置10の正しい位置に載置されていないと判定する。これにより、第二の制御部56は、リレースイッチ66のオフ状態を維持して、負荷72への電力供給は行わない。
 つまり、非接触受電機器40の第二の制御部56は、受電コイル41で受電した給電パターンと、第二の記憶部53に記憶された複数の受電パターンの一つが一致するか否かを、比較部50で判断する。同時に、第二の制御部56は、受電コイル42で受電した給電パターンと、第二の記憶部54に記憶された複数の受電パターンの一つが一致するか否かを、比較部51で判断する。さらに、第二の制御部56は、受電コイル43の給電パターンと、第二の記憶部53に記憶された複数の受電パターンの一つが一致するか否かを、比較部52で判断する。このとき、第二の制御部56は、受電コイル41、42の給電パターンと一致する受電パターンがあると判断する。一方、第二の制御部56は、受電コイル43の給電パターンを受信できなかったと判断する。これにより、第二の制御部56は、上記判断に基づいて、報知部65を介して、非接触受電機器40の載置状態を報知するように制御する。その結果、使用者は、非接触受電機器40の載置ズレなどを容易に認識して、載置状態を変更できる。
 なお、上記実施の形態では、二つの受電コイルで受電した給電パターンと、受電パターンが一致したときに判断する構成で説明したが、これに限られない。例えば、3つの受電コイルのうちの一つの受電コイルで受電した給電パターンと、受電パターンが一致した場合に、非接触受電機器40の載置状態を判断する構成としてもよい。
 このとき、給電装置10は、上述の機器検知シーケンスが実行途中であるため、本給電の動作は実行しない。これにより、信頼性や安全性を、より向上させることができる。
 また、上記実施の形態では、非接触受電機器40が3つの受電コイルなどを備える構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、少なくとも2つ以上の受電コイルなどを備える構成としてもよい。
 以上で述べたように、上記実施の形態の非接触電力伝達装置は、非接触受電機器の一連の載置状態の検知動作を行う。載置状態の検知動作は、非接触受電機器側において、複数の検波回路の検波出力と第二の記憶部に記憶された給電コイルに固有の受電パターン群とを比較照合する。これにより、非接触受電機器の載置位置情報に加えて、非接触受電機器が載置位置に正しく載置されているかどうかを瞬時に判別できる。その結果、非接触受電機器が誤った載置状態で受電して、負荷を動作させるなどの不具合の発生を未然に防止できる。
 なお、上記実施の形態2では、各受電コイルに対して、1個の第二の記憶部を設ける構成で説明したが、機能上は、全体で1個の第二の記憶部で構成してもよい。
 また、上記各実施の形態では、非接触受電機器の載置位置情報を、給電コイルの給電パターンと、記憶している同一の受電パターンで判断する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、給電コイルの位置座標(x、y)と、受電コイルの位置座標(X、Y)を、第一の記憶部、および、第二の記憶部に記憶させておいてもよい。これにより、上述した載置位置の検知や、誤った載置状態の検知に加えて、非接触受電機器の設置角度などを検知することが技術的に可能になる。その結果、「非接触受電機器の載置方向が違います」などと表示して、使用者に知らせることができる。
 また。上記各実施の形態では、図1に示すように、縦列および横列の給電コイル13が一直線上に配置される給電装置10の構成を例に説明したが、これに限られない。給電コイル13が整列されて配置される構成であれば、例えば千鳥状の配置など、配置構成は任意でよい。これにより、本開示の給電装置10と、同様の効果を奏することができる。
 また、実施の形態1では、検波回路27として、図4に示すフォトカプラ27aを用いた構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、受電コイル25のコイル電流を、例えばカレントトランスで検出する構成でもよい。あるいは、受電コイル25の両端の電圧、もしくは、整流回路26の電圧を抵抗分割して検出する構成でもよい。さらに、上記のコイル電流と、受電コイルおよび検出回路の電圧の、両方を検出する構成でもよい。これにより、検波回路を設けずに検出することができる。その結果、検波回路27のコストなどを削減できる。
 また、上記実施の形態1では、実施の形態2のような報知部を設けない構成を例に説明したが、設ける構成としてもよい。これにより、非接触受電機器40の載置ズレなどを、使用者により確実に通知できる。
 また、実施の形態1では、操作スイッチと表示素子とを一体化した操作表示部の構成を例に説明したが、これに限られない、例えば、操作表示部に、さらに「加熱ボタン」を設ける構成としてもよい。この場合、給電プレートを、耐熱性を有するセラミック製で構成し、給電装置の第一の制御部に誘導加熱用のシーケンスを追加して記憶させてもよい。これにより、給電コイル上に載置された被加熱物の誘導加熱を、加熱ボタンの操作により実行できる。その結果、さらに利便性の高い非接触電力伝達装置を提供できる。
 以下に、被加熱物を誘導加熱する「加熱動作」について、給電コイルを加熱コイルと読み替えて説明する。
 なお、この時、加熱コイルの近傍に、被加熱物の温度、もしくは、加熱コイルの温度を検出する温度センサーを設けることが好ましい。
 [加熱動作]
 はじめに、使用者は、例えば鍋などの被加熱物を給電プレート上に載置する。そして、使用者は、操作表示部の「加熱ボタン」を操作する。これにより、操作表示部は、加熱指令を第一の制御部へ出力する。
 第一の制御部は、加熱指令が入力されると、以下に示す加熱に関する一連のシーケンス動作を開始する。
 まず、給電プレート上に加熱を行う対象となる被加熱物の有無を所定の周期で検知する。
 具体的には、インバータ内を流れる入力電流、加熱コイルに発生する電流・電圧、インバータにおける半導体スイッチの導通時間、半導体スイッチの周波数などの各種パラメータを組み合わせて、被加熱物の有無を検知する。これにより、被加熱物が載置されていない無負荷状態や、加熱に適さない不適切な負荷を見分けることができる。
 そして、適切な被加熱物の載置が検知された場合、第一の制御部は、加熱コイルに加熱用の高周波電流を供給して、被加熱物の誘導加熱を行う。
 その後、被加熱物の誘導加熱が完了すると、使用者は操作表示部の「停止ボタン」を操作して、給電装置の加熱動作を停止する。
 以上により、被加熱物を誘導加熱する「加熱動作」が実行される。
 なお、上記実施の形態1において、受電コイルに2次側の共振コンデンサを接続して、磁気共鳴型の構成としてもよい。これにより、非接触電力伝達および誘導加熱の両方において、位置ズレへの許容度が大きくなる。その結果、使い勝手がさらに向上する非接触電力伝達装置を実現できる。
 以上で説明したように、本開示の非接触電力伝達装置は、給電装置と、給電装置に近接して配置され電磁的に結合して給電装置からの電力が供給される非接触受電機器を備える。給電装置は、非接触受電機器を載置可能な給電プレートと、給電プレートの下方に配列した複数の給電コイルと、複数の給電コイルに高周波電力を供給する複数のインバータと、複数の給電コイルの各々に対応した載置位置情報を有する複数の給電パターンを記憶する第一の記憶部を備える。さらに、給電装置は、非接触受電機器からの載置位置情報を受信する複数の受信部と、複数の給電コイルの各々に対して、第一の記憶部に記憶された複数の給電コイルの各々に対応する給電パターンを順次供給するように複数のインバータを制御する第一の制御部を備える。また、非接触受電機器は、給電コイルから送出される給電パターンを受電する受電コイルと、複数の給電パターンに同一の複数の受電パターンを記憶する第二の記憶部と、受電コイルで受電した給電パターンと、第二の記憶部に記憶された複数の受電パターンとを比較する比較部と、給電装置の受信部へ載置位置情報を送信する送信部を備える。さらに、非接触受電機器は、比較部によって、受電コイルで受電した給電パターンと、第二の記憶部に記憶された複数の受電パターンの一つが一致したと判断したとき、一致した受電パターンの載置位置情報を送信部によって給電装置の受信部へ送信する第二の制御部を備える。そして、給電装置は、受信部によって受信した載置位置情報から給電プレート上の非接触受電機器の位置を特定して電力を供給する構成としてもよい。
 この構成によれば、非接触電力伝達装置は、非接触受電機器側において、給電パターンと第二の記憶部に記憶された受電パターンとを比較して、どの給電コイルからの給電かの判別を行う。そのため、給電対象となる非接触受電機器の、載置の有無および複数の給電コイルの中のどの給電コイルに対向して載置されたかの載置位置を検知できる。これにより、載置位置の検知のために専用部材を設ける必要がない。その結果、簡単な構成で、効率よく非接触受電機器に給電する非接触電力伝達装置を実現できる。
 また、本開示の非接触電力伝達装置は、給電装置と、給電装置に近接して配置され電磁的に結合して給電装置からの電力が供給される非接触受電機器を備える。給電装置は、非接触受電機器を載置可能な給電プレートと、給電プレートの下方に配列した複数の給電コイルと、複数の給電コイルに高周波電力を供給する複数のインバータと、複数の給電コイルの各々に対応した載置位置情報を有する複数の給電パターンを記憶する第一の記憶部を備える。さらに、給電装置は、非接触受電機器からの載置位置情報を受信する複数の受信部と、複数の給電コイルの各々に対して、第一の記憶部に記憶された複数の給電コイルの各々に対応する給電パターンを順次供給するように複数のインバータを制御する第一の制御部を備える。また、非接触受電機器は、給電コイルから送出される給電パターンを受電する複数の受電コイルと、複数の受電コイルのそれぞれに設けられ、複数の給電パターンと同一の複数の受電パターンを記憶する複数の第二の記憶部を備える。そして、非接触受電機器は、それぞれの受電コイルで受電した給電パターンと、第二の記憶部に記憶された複数の受電パターンとを比較する複数の比較部と、給電装置の受信部へ載置位置情報を送信する複数の送信部を備える。さらに、第二の制御部は、複数の比較部のそれぞれが、受電コイルで受電した給電パターンと、第二の記憶部に記憶された複数の受電パターンの一つが一致したと判断したとき、一致した受電パターンの載置位置情報を送信部によって給電装置の受信部へ送信する。そして、給電装置は、受信部によって受信した載置位置情報から給電プレート上の非接触受電機器の位置を特定して電力を供給する構成としてもよい。
 この構成によれば、非接触電力伝達装置の非接触受電機器は、複数の受電コイル、記憶部、比較部や、第二の制御部を有する。第二の制御部は、複数の受電コイルに入力された受電パターンと、対応する第二の記憶部に記憶された受電パターンとを比較して、対応する複数の給電コイルからの給電の判別を行う。そのため、給電対象となる非接触受電機器の、載置の有無および載置位置を複数の給電コイルから給電パターンを組み合わせから検知できる。これにより、さらに精度よく非接触受電機器の載置状態などを検知して、より効率的に給電できる。
 また、本開示の非接触電力伝達装置の非接触受電機器の第二の制御部は、少なくとも複数の受電コイルの1つが、給電パターンを受信できなかったと判断した場合、非接触受電機器が所定の載置位置に配置されていないと判断する構成を備えてもよい。これにより、精度よく、非接触受電機器の載置状態を判別できる。
 また、本開示の非接触電力伝達装置の非接触受電機器は、報知部を、さらに有し、第二の制御部は、比較部の判断状態を、報知部を介して、外部に報知する構成としてもよい。
 この構成によれば、非接触受電機器が載置ズレして載置された場合、報知部で、速やかに使用者に報知できる。これにより、使用者は、非接触受電機器の載置状態を容易に認識して、速やかに適切な対処を促すことができる。その結果、効率よく非接触受電機器を給電できる。
 また、本開示の非接触電力伝達装置の給電装置の第一の制御部は、複数の給電コイルの各々に対して、第一の記憶部に記憶された複数の給電コイルの各々に対応する給電パターンを、同時に2つ以上の給電コイルに対して順次供給するように、複数のインバータを制御する構成としてもよい。
 この構成によれば、非接触受電機器側において、給電パターンと第二の記憶部に記憶された受電パターンとを、同時に2つ以上に対して比較することができる。これにより、どの給電コイルからの給電かの判別を素早く行うことができる。
 本開示の非接触電力伝達装置は、複数の給電コイルの各々に固有の給電パターンでの機器検知電流により、非接触受電機器の載置有無と載置位置を精度良く検出できる。そのため、マルチコイル構成の非接触電力伝達装置や、誘導加熱装置などの用途に有用である。
 10  給電装置
 11,40  非接触受電機器
 12  給電プレート
 13,13aa,13ac,13ae,13ag,13ai,13bb,13bd,13bf,13bh,13ca,13cc,13ce,13cg,13ci,13db,13dd,13df,13dh,13ea,13ec,13ee,13eg,13ei,13ab,13ad,13af,13ah,13ba,13bc,13be,13bg,13bi,13cb,13cd,13cf,13ch,13da,13dc,13de,13dg,13di,13eb,13ed,13ef,13ef1,13eh,13jk  給電コイル
 14,14aa,14ab,14cc,14ei,14jk  受信部
 15,15aa,15ab,15cc,15ei,15jk  インバータ
 16  第一の記憶部
 17  第一の制御部
 18  操作表示部
 20  第一のフィルタ回路
 21  主電源スイッチ
 22  商用電源
 23,23aa,23ai,23ei  領域表示部
 24  送風ファン
 25,41,42,43  受電コイル
 26,44,45,46  整流回路
 27,47,48,49  検波回路
 27a  フォトカプラ
 27b,27c,27d,38  抵抗
 27e,34  コンデンサ
 28,53,54,55  第二の記憶部
 29,50,51,52  比較部
 30,56  第二の制御部
 31,57,58,59  送信部
 32,32aa,32aa1,32aa2,32ab,32ag,32ba,32ba2,32cc,32ef1,32ei,32ei2,32jk  給電パターン
 33,33AA,33CC,33EI  受電パターン
 33aa,33aa2,33ba2,33ag,33ef1,33ei,33ei2  検波信号
 35,60  ロジック回路
 36,66  リレースイッチ
 37,72  負荷
 65  報知部
 70  LCフィルタ
 71  DC-DCコンバータ

Claims (5)

  1. 給電装置と、前記給電装置に近接して配置され電磁的に結合して前記給電装置からの電力が供給される非接触受電機器と、を備えた非接触電力伝達装置であって、
    前記給電装置は、
    前記非接触受電機器を載置可能な給電プレートと、
    前記給電プレートの下方に配列した複数の給電コイルと、
    前記複数の給電コイルに高周波電力を供給する複数のインバータと、
    前記複数の給電コイルの各々に対応した載置位置情報を有する複数の給電パターンを記憶する第一の記憶部と、
    前記非接触受電機器からの前記載置位置情報を受信する複数の受信部と、
    前記複数の給電コイルの各々に対して、前記第一の記憶部に記憶された前記複数の給電コイルの各々に対応する給電パターンを順次供給するように前記複数のインバータを制御する第一の制御部と、を備え、
    前記非接触受電機器は、
    前記給電コイルから送出される前記給電パターンを受電する受電コイルと、
    前記複数の給電パターンに同一の複数の受電パターンを記憶する第二の記憶部と、
    前記受電コイルで受電した前記給電パターンと、前記第二の記憶部に記憶された前記複数の受電パターンとを比較する比較部と、
    前記給電装置の前記受信部へ前記載置位置情報を送信する送信部と、
    前記比較部によって、前記受電コイルで受電した前記給電パターンと、前記第二の記憶部に記憶された前記複数の受電パターンの一つが一致したと判断したとき、一致した前記受電パターンの前記載置位置情報を前記送信部によって前記給電装置の前記受信部へ送信する第二の制御部と、を備え、
    前記給電装置は、前記受信部によって受信した前記載置位置情報から前記給電プレート上の前記非接触受電機器の位置を特定する非接触電力伝達装置。
  2. 給電装置と、前記給電装置に近接して配置され電磁的に結合して前記給電装置からの電力が供給される非接触受電機器と、を備えた非接触電力伝達装置であって、
    前記給電装置は、
    前記非接触受電機器を載置可能な給電プレートと、
    前記給電プレートの下方に配列した複数の給電コイルと、
    前記複数の給電コイルに高周波電力を供給する複数のインバータと、
    前記複数の給電コイルの各々に対応した載置位置情報を有する複数の給電パターンを記憶する第一の記憶部と、
    前記非接触受電機器からの前記載置位置情報を受信する複数の受信部と、
    前記複数の給電コイルの各々に対して、前記第一の記憶部に記憶された前記複数の給電コイルの各々に対応する給電パターンを順次供給するように前記複数のインバータを制御する第一の制御部と、を備え、
    前記非接触受電機器は、
    前記給電コイルから送出される前記給電パターンを受電する複数の受電コイルと、
    前記複数の受電コイルのそれぞれに設けられ、前記複数の給電パターンと同一の複数の受電パターンを記憶する複数の第二の記憶部と、
    それぞれの前記受電コイルで受電した前記給電パターンと、前記第二の記憶部に記憶された前記複数の受電パターンとを比較する複数の比較部と、
    前記給電装置の前記受信部へ前記載置位置情報を送信する複数の送信部と、
    前記第二の制御部は、前記複数の比較部のそれぞれが、前記受電コイルで受電した前記給電パターンと、前記第二の記憶部に記憶された前記複数の受電パターンの一つが一致したと判断したとき、一致した前記受電パターンの前記載置位置情報を前記送信部によって前記給電装置の前記受信部へ送信し、
    前記給電装置は、前記受信部によって受信した前記載置位置情報から前記給電プレート上の前記非接触受電機器の位置を特定する非接触電力伝達装置。
  3. 前記非接触受電機器の第二の制御部は、
    少なくとも前記複数の受電コイルの1つが、前記給電パターンを受信できなかったと判断した場合、前記非接触受電機器が所定の載置位置に配置されていないと判断する請求項2に記載の非接触電力伝達装置。
  4. 前記非接触受電機器は、報知部を、さらに有し、
    前記第二の制御部は、前記比較部の判断状態を、前記報知部を介して、外部に報知する請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の非接触電力伝達装置。
  5. 前記給電装置の前記第一の制御部は、
    前記複数の給電コイルの各々に対して、前記第一の記憶部に記憶された前記複数の給電コイルの各々に対応する前記給電パターンを、同時に2つ以上の前記給電コイルに対して順次供給するように、前記複数のインバータを制御する請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の非接触電力伝達装置。
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