WO2017022546A1 - マルチコア光ファイバおよびマルチコア光ファイバの製造方法 - Google Patents

マルチコア光ファイバおよびマルチコア光ファイバの製造方法 Download PDF

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Abstract

マルチコア光ファイバであって、少なくともフッ素がドープされた石英ガラスから構成されるとともに、石英の屈折率を基準とした比屈折率差が-0.30%~-0.10%であるコアと、少なくともフッ素がドープされた石英ガラスから構成されるとともに、前記コアの外周を囲む第1クラッドおよび前記第1クラッドの外部に設けられた第2クラッドを含むクラッドと、を備え、前記第1クラッドと前記コアとの比屈折率差が0.8%以上であり、前記第2クラッドの屈折率は、前記第1クラッドの屈折率より高く、前記コアの屈折率より低い。

Description

マルチコア光ファイバおよびマルチコア光ファイバの製造方法
 本発明は、マルチコア光ファイバおよびマルチコア光ファイバの製造方法に関する。
 本願は、2015年8月4日に、日本に出願された特願2015-154212号、および2016年4月11日に、日本に出願された特願2016-078959号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 放射線環境下において石英系マルチコア光ファイバを用いた画像観察には、主に、近赤外光領域(約800nm~約1100nm)の近赤外光に感度を持つカメラが用いられている。当該カメラで得られる画像は、色情報を持たないモノクロ画像である。
 特許文献1には、イメージファイバを構成する個々の画素がコア、クラッド、サポート層の3層構造からなり、コアは屈折率を高める塩素(Cl)を含み、クラッドはフッ素(F)を含み、サポート層はハロゲンがドープされた高純度石英ガラスもしくは純粋石英ガラスからなるイメージファイバが記載されている。
日本国特開平5-229842号公報
 放射線環境下において、可視光領域の伝送損失増加量は、近赤外光領域の伝送損失増加量よりも大きい。そのため、従来の石英系マルチコア光ファイバを放射線環境下に設置して可視光領域において観察を行うと、比較的短時間で画像が暗くぼやけるため、可視光領域における従来の石英系マルチコア光ファイバの画像観測は困難となっていた。
 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、可視光領域の画像観察に好適なマルチコア光ファイバおよびマルチコア光ファイバの製造方法を提供することを課題とする。
 前記課題を解決するため、本発明の第一態様に係るマルチコア光ファイバは、少なくともフッ素がドープされた石英ガラスから構成されるとともに、石英の屈折率を基準とした比屈折率差が-0.30%~-0.10%であるコアと、少なくともフッ素がドープされた石英ガラスから構成されるとともに、前記コアの外周を囲む第1クラッドおよび前記第1クラッドの外部に設けられた第2クラッドを含むクラッドと、を備え、前記第1クラッドと前記コアとの比屈折率差が0.8%以上であり、前記第2クラッドの屈折率は、前記第1クラッドの屈折率より高く、前記コアの屈折率より低い。
 前記コアおよび前記クラッドのうち少なくとも1つに水素がドープされていてもよい。
 前記コアのフッ素濃度が0.4~1.2wt%であってもよい。
 前記コアの直径が1.0~10μmであり、隣り合うコアの中心間距離が3.0~15μmであってもよい。
 照射線量2MGyのときの伝送損失の増加量が、波長400nmにおいて2dB/m以下であってもよい。
 開口数が0.1以上0.45以下であってもよい。
 また、本発明の第二態様に係るマルチコア光ファイバの製造方法は、上記マルチコア光ファイバの製造方法であって、コアと、前記コアの外周を囲む第1クラッドおよび前記第1クラッドの外周を囲む第2クラッドを含むクラッドと、を有し、かつ、前記第2クラッドが最外層であるシングルコア光ファイバを用意し、複数の前記シングルコア光ファイバを用意して、前記複数の前記シングルコア光ファイバをジャケット管内に配置し、前記複数の前記シングルコア光ファイバと前記ジャケット管との溶融および延伸により、前記複数の前記シングルコア光ファイバにおける各クラッドを一体化してマルチコア光ファイバを得る。
 本発明の上記態様によれば、放射線環境下において可視光領域における伝送損失の増加が低いため、可視光領域における画像観察に好適なマルチコア光ファイバおよびマルチコア光ファイバの製造方法を提供することができる。
マルチコア光ファイバの一例を示す断面図である。 図2(a)は、本発明の実施形態に係るマルチコア光ファイバの一例を示す部分断面図であり、図2(b)は、図2(a)に対応する屈折率分布の一例を示すグラフである。 図3(a)は、シングルコア光ファイバの一例を示す断面図であり、図3(b)は、当該シングルコア光ファイバの屈折率分布の一例を示すグラフである。 マルチコア光ファイバの製造方法の一例を示す斜視図である。 実施例1および比較例1のマルチコア光ファイバの照射線量2MGyのときの伝送損失の増加量を示すグラフである。 実施例2および比較例2のマルチコア光ファイバの照射線量180kGyのときの伝送損失の増加量を示すグラフである。
 以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るマルチコア光ファイバ10の一例を示す断面図である。マルチコア光ファイバ10は、画像伝送ファイバ(イメージファイバ)の一例であり、イメージサークル12と、イメージサークル12の外周を覆うジャケット部14と、ジャケット部14の外周を覆う被覆層16とを有する。
 イメージサークル12は、略円形の画素領域であり、図1の部分拡大部(二点鎖線で囲む範囲)に示すように、共通のクラッド2の内部に複数のコア1がマルチコア光ファイバ10の長手方向に貫通する構成である。共通のクラッド2は、複数のコア1に共有されている。コア1の直径dおよび隣接する2つのコア間の中心間距離Dは、イメージサークル12の全域にわたって略一定である。
 複数のコア1のそれぞれは、光の伝搬を許容し、イメージファイバの画素として機能する。イメージサークル12の直径は、特に限定されないが、例えば800~2000μm程度である。イメージサークル12の中には、5000~30000個程度のコア1が形成されている。このような構成により、マルチコア光ファイバ10の一方の端面(第一端面)に結像された画像が、空間的に分割されて各画素を構成するコア1により伝送され、他方の端面(第二端面)に画像を構成することができる。マルチコア光ファイバ10の開口数(NA)は、0.1以上0.45以下であることが好ましい。
 コア1は、少なくともフッ素がドープされた石英ガラスから構成されている。石英(SiO)の屈折率を基準としたコア1の比屈折率差としては、例えば-0.30%~-0.10%が挙げられる。コア1のフッ素濃度としては、0.4~1.2wt%程度が好ましい。コア1には、フッ素以外のドーパント、例えば0.01ppm以上の塩素が含まれてもよい。塩素は、SiCl等の塩化物を原料として多孔質石英ガラスを製造する際、あるいは、SOCl等の塩素化合物を多孔質石英ガラスの脱水・焼結に用いる際などに、石英ガラス中に含まれることがある。
 コア1がフッ素を含有することにより、放射線環境下でも石英ガラス中に欠陥が生じにくくなり、伝送損失の増加を抑制することができる。フッ素を含有しない石英ガラスに放射線を照射すると、放射線の作用により石英ガラス中に欠陥が生じ、特に可視光領域において伝送損失の増加が大きくなるため、可視光領域における画像観察が困難となる。フッ素は、石英ガラスの欠陥を埋める作用を持つため、フッ素がドープされた石英ガラスを用いることにより、伝送損失の増加を抑制できる。例えば、照射線量2MGy(メガグレイ)のときに、マルチコア光ファイバ10の伝送損失の増加量が、波長400nmにおいて2dB/m以下であることが好ましい。
 本実施形態に係るマルチコア光ファイバ10は、ガラス中(少なくともコア1およびコア1の周辺部)に水素がドープされていてもよい。ガラスに放射線を照射すると、ガラス中に欠陥が生じて、可視光領域における伝送損失の増加の原因となる。水素がガラスの欠陥を埋める作用を持つため、ガラスに水素をドープすることにより、可視光領域における伝送損失の増加を抑制できる。水素のドープ方法としては、マルチコア光ファイバ10を高濃度の水素(H)雰囲気中で処理する方法が挙げられる。マルチコア光ファイバ10中に水素が浸透すると、コア1およびクラッド2を含むガラス中に水素がドープされる。
 コア1の直径dとしては、例えば1.0~10μmの範囲が挙げられる。隣り合うコア1の中心間距離Dとしては、例えば3.0~15μmの範囲が挙げられる。D/dの比の値は、例えば約1.02~約5.0程度である。イメージサークル12におけるコア1の配置は、1つのコア1の六方にコア1が規則的に隣接する配列(六方配列)、1つのコア1の四方にコア1が規則的に隣接する配列(正方配列)などが挙げられる。クロストークを抑制する観点からは、コア1がランダムに配置されることが好ましい。
 クラッド2は、コア1よりも低い屈折率を有する。石英ガラスの屈折率を低下させるドーパントとしては、フッ素(F)、ホウ素(B)などが挙げられる。クラッド2は、少なくともフッ素がドープされた石英ガラスから構成されることが好ましい。また、クラッド2のフッ素濃度は、コア1のフッ素濃度より高いことが好ましい。
 しかし、クラッド2のフッ素濃度が高すぎると、フッ素は加熱により拡散やガス化を起こしやすいため、マルチコア光ファイバ10の製造時に、イメージサークル12に気泡が発生して、画素の欠陥の原因となるおそれがある。そこで、本実施形態では、図2(a)および図2(b)に示すように、クラッド2が、コア1の外周を囲む第1クラッド4と、第1クラッド4の外側(外部)に設けられた第2クラッド3とを含む2層構造とし、第2クラッド3の屈折率は、第1クラッド4の屈折率より高く、コア1の屈折率より低い構成とした。
 第1クラッド4は、コア1の導波構造に必要な比屈折率差を確保するために設けられる。第1クラッド4とコア1との比屈折率差(Δ)としては、例えば0.8%以上が挙げられる。石英(SiO)の屈折率を基準とした第1クラッド4の比屈折率差としては、例えば-1.2%~-0.9%が挙げられる。第1クラッド4のフッ素濃度としては、3.6~5.0wt%程度が挙げられる。
 第2クラッド3は、コア1およびクラッド2を構成するフッ素がドープされた石英ガラスが加熱された際に、フッ素の拡散を抑制するバリア層として機能する。第2クラッド3とコア1との比屈折率差(Δ)としては、例えば0.5%以上が挙げられる。石英(SiO)の屈折率を基準とした第2クラッド3の比屈折率差としては、例えば-0.9%~-0.6%が挙げられる。第2クラッド3のフッ素濃度は、第1クラッド4のフッ素濃度より低いことが好ましい。第2クラッド3のフッ素濃度としては、2.4~3.5wt%程度が挙げられる。
 本実施形態に係るマルチコア光ファイバ10は、例えば、次の方法により製造することができる。
 まず、VAD(気相軸付)法、CVD(化学気相蒸着)法などにより、コアと、コアの外周を囲む第1クラッドと、第1クラッドの外周を囲む第2クラッドとを有する光ファイバ母材を作製する。この光ファイバ母材は、断面に単一のコアを有する。光ファイバ母材において、コアの直径に対する第1クラッドの直径の比は、1.01~3.0程度、コアの直径に対する第2クラッドの直径の比は、1.02~5.0程度が挙げられる。
 次に、光ファイバ母材の紡糸(線引き)により、外径が数十~数百μm程度の、シングルコア光ファイバを作製する。1本の光ファイバ母材から1本のシングルコア光ファイバを紡糸した後、シングルコア光ファイバを所定の長さで切断することにより、多数本のシングルコア光ファイバを得ることができる。シングルコア光ファイバにおけるコア、第1クラッド、第2クラッドのガラス組成および直径比は、それぞれ光ファイバ母材におけるガラス組成および直径比と同様である。
 図3(a)および図3(b)に示すように、シングルコア光ファイバ5は、中心にコア1、コア1の外周に第1クラッド4、最外層に第2クラッド3を有し、第2クラッド3の屈折率は、第1クラッド4の屈折率より高く、コア1の屈折率より低い構成である。
 次に、複数本のシングルコア光ファイバ5を、ジャケット部14となるガラス管(ジャケット管)内に配置する。そして、図4に示すように、シングルコア光ファイバとジャケット管との溶融および延伸により、各シングルコア光ファイバ5のクラッド2を一体化する。延伸により得られたマルチコア光ファイバ10は、ボビンに巻き取られて製品となる。また、マルチコア光ファイバ10に対し、水素雰囲気処理などの後処理を行うこともできる。
 図4は、多数のシングルコア光ファイバ5が収容されたジャケット部14が、大径部21からテーパ部22を経て縮径部23と、徐々に延伸される様子を模式的に示している。模式図において、寸法比や角度などは実際と異なる場合がある。延伸は、1段階に限らず、2段階以上行うこともできる。
 得られたマルチコア光ファイバ10のクラッド2における第1クラッド4と第2クラッド3との分布は、溶融一体化の結果として得られる場合、必ずしも一様となる必要はなく、第2クラッド3とコア1との間に第1クラッド4を介在した状態であるのが好ましい。図2(a)では、第1クラッド4はコア1ごとに分離して形成され、第2クラッド3が多数のコア1に共有されて連続的に形成された状態を図示しているが、これに限定されるものではない。
 縮径部23において一体化されたマルチコア光ファイバ10の外周には、樹脂等の被覆層16が設けられることが好ましい。被覆層16の材質としては、ポリイミド、シリコーン、エポキシ、アクリル等の樹脂が挙げられる。
 ジャケット部14の材質としては、純粋石英ガラスまたは添加物(ドーパント)を含む石英ガラスが挙げられる。
 本実施形態に係るマルチコア光ファイバ10は、耐放射線特性に優れるので、原子力発電所などの放射性物質が取り扱われる施設や、宇宙空間などの宇宙線の影響を受ける空間においても、好適に使用することができる。可視光領域における伝送損失の増加量が低いので、カラー画像の伝送も可能になる。
 以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
 多数のコアを含む画素領域の形状は、断面円形のイメージサークルに限らず、四角形、六角形、多角形、楕円形、半円形、扇型など、種々の断面形状にすることが可能である。
 画像の伝送方向とは反対方向に照明光を伝送するためのライトガイドをイメージファイバに組み込むこともできる。
 コア、第1クラッド、第2クラッドの各部分は、組成や屈折率が略均一でもよく、あるいは各部分の内部に、所定の範囲内でさらに分布を有してもよい。製造上も、コア、第1クラッド、第2クラッドの各部分を1段階で形成してもよく、あるいは1つの部分を2段階以上(2層以上)の積層により形成してもよい。
 以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
 フッ素がドープされた石英ガラスから構成され、コア、第1クラッド、第2クラッドの3層からなるシングルコア光ファイバを紡糸し、純石英ガラスのジャケット管の中に多数のシングルコア光ファイバを収容し、溶融、延伸により、シングルコア光ファイバとジャケット管とを一体化して、マルチコア光ファイバを製造した。第2クラッドの屈折率は、コアの屈折率より低く、かつ、第1クラッドの屈折率より高くなるようにマルチコア光ファイバを製造した。これらコア、第1クラッド、および第2クラッドの屈折率の差は、フッ素濃度の違いにより生じさせた。シングルコア光ファイバにおける各部の直径比は、コア:第1クラッド:第2クラッド=1.0:1.3:1.5とした。
(比較例1)
 純石英ガラスから構成されるコアと、フッ素がドープされた石英ガラスから構成されるクラッドとの2層から構成されるシングルコア光ファイバを紡糸し、純石英ガラスのジャケット管の中に多数のシングルコア光ファイバを収容し、溶融、延伸により、シングルコア光ファイバとジャケット管とを一体化して、マルチコア光ファイバを製造した。クラッドの屈折率は、コアの屈折率より低くなるようにマルチコア光ファイバを製造した。
(耐放射線特性:実施例1および比較例1)
 実施例1のマルチコア光ファイバと比較例1のマルチコア光ファイバに、照射線量が2MGyとなるまで放射線を照射した。放射線を照射する前と、放射線を照射した後とにそれぞれ測定した伝送損失の差をとり、放射線照射による伝送損失の増加量を求めた。図5に、波長(Wavelength)に対する伝送損失の増加量(Induced loss)のグラフを示す。
 比較例1のマルチコア光ファイバでは、波長が約700nm以下の可視光領域全域において、伝送損失の増加量が約20dB/20m以上(約1dB/m以上)と高かった。また、波長400nmにおいて、比較例1のマルチコア光ファイバの伝送損失の増加量は、40dB/20m以上(約2dB/m以上)であった。
 これに対し、実施例1のマルチコア光ファイバは、約400~900nmの波長領域において、伝送損失の増加量が約30dB/20m以下(約1.5dB/m以下)と低く、波長400nmにおいて30dB/20m以下(約1.5dB/m以下)であった。このため、実施例1のマルチコア光ファイバは、照射線量2MGyの放射線照射後でも、可視光領域での画像伝送が可能であった。
(参考例)
 フッ素がドープされた石英ガラスから構成されるコアと、フッ素がドープされた石英ガラスから構成されるクラッド(実施例1の第1クラッドに相当)との2層から構成されるシングルコア光ファイバを紡糸し、純石英ガラスのジャケット管の中に多数のシングルコア光ファイバを収容し、溶融、延伸により、シングルコア光ファイバとジャケット管とを一体化して、マルチコア光ファイバを製造した。クラッドの屈折率は、コアの屈折率より低くなるようにマルチコア光ファイバを製造した。
 参考例のマルチコア光ファイバの製造において、シングルコア光ファイバとジャケット管とを一体化する際に、フッ素の拡散とガス化に起因して発泡が起こり、画素欠陥が生じた。しかし、実施例1と同様に、コアおよびクラッドの双方が、少なくともフッ素がドープされた石英ガラスから構成されるマルチコア光ファイバであることにより、耐放射線特性には優れており、照射線量2MGyの放射線照射後でも、可視光領域での画像伝送が可能であった。
(実施例2)
 実施例1と同様にして、コアおよびクラッドの双方にフッ素がドープされたマルチコア光ファイバを製造した。さらに、水素濃度100%、温度60℃、圧力5atm、時間168hourの条件で、マルチコア光ファイバのガラス中に水素をドープした。水素ドープ前のマルチコア光ファイバを実施例2Aとし、水素ドープ後のマルチコア光ファイバを実施例2Bとし、実施例2Aおよび実施例2Bの両方を総称して実施例2とする。
(比較例2)
 比較例1と同様にして、純石英コアを有するマルチコア光ファイバを製造した。
(耐放射線特性:実施例2および比較例2)
 実施例2Aのマルチコア光ファイバ、実施例2Bのマルチコア光ファイバ、および比較例2のマルチコア光ファイバのそれぞれに、Co60を線源として、線量率10kGy/h、照射時間18hour、総線量180kGyの条件で、ガンマ(γ)線を照射した。ガンマ線の照射前と照射後にそれぞれ測定した各マルチコア光ファイバの伝送損失の差をとり、放射線照射による伝送損失の増加量を求めた。図6に、波長(Wavelength)に対する伝送損失の増加量(Induced loss)のグラフを示す。
 比較例2のマルチコア光ファイバでは、波長が約700nm以下の可視光領域全域において、伝送損失の増加量が約20dB/20m以上(約1dB/m以上)と高かった。波長400nmにおいて、比較例2のマルチコア光ファイバの伝送損失の増加量は40dB/20m以上(約2dB/m以上)であった。
 これに対し、フッ素ドープコアを用いた実施例2Aのマルチコア光ファイバは、約400~900nmの波長領域において、伝送損失の増加量が少なく、耐放射線特性に優れることが分かる。
 さらに、水素をドープした実施例2Bのマルチコア光ファイバは、約400~900nmの波長領域において、伝送損失の増加量が極めて少なく、耐放射線特性に優れることが分かる。
1…コア、2…クラッド、3…第2クラッド、4…第1クラッド、5…シングルコア光ファイバ、10…マルチコア光ファイバ、12…イメージサークル、14…ジャケット部、16…被覆層、21…大径部、22…テーパ部、23…縮径部。

Claims (7)

  1.  マルチコア光ファイバであって、
     少なくともフッ素がドープされた石英ガラスから構成されるとともに、石英の屈折率を基準とした比屈折率差が-0.30%~-0.10%であるコアと、
     少なくともフッ素がドープされた石英ガラスから構成されるとともに、前記コアの外周を囲む第1クラッドおよび前記第1クラッドの外部に設けられた第2クラッドを含むクラッドと、を備え、
     前記第1クラッドと前記コアとの比屈折率差が0.8%以上であり、
     前記第2クラッドの屈折率は、前記第1クラッドの屈折率より高く、前記コアの屈折率より低い、
     マルチコア光ファイバ。
  2.  前記コアおよび前記クラッドのうち少なくとも1つに水素がドープされている、請求項1に記載のマルチコア光ファイバ。
  3.  前記コアのフッ素濃度が0.4~1.2wt%である、請求項1または2に記載のマルチコア光ファイバ。
  4.  前記コアの直径が1.0~10μmであり、隣り合うコアの中心間距離が3.0~15μmである、請求項1~3のいずれか1項に記載のマルチコア光ファイバ。
  5.  照射線量2MGyのときの伝送損失の増加量が、波長400nmにおいて2dB/m以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のマルチコア光ファイバ。
  6.  開口数が0.1以上0.45以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載のマルチコア光ファイバ。
  7.  請求項1~6のいずれか1項に記載のマルチコア光ファイバの製造方法であって、
     コアと、前記コアの外周を囲む第1クラッドおよび前記第1クラッドの外周を囲む第2クラッドを含むクラッドと、を有し、かつ、前記第2クラッドが最外層であるシングルコア光ファイバを用意し、
     複数の前記シングルコア光ファイバを用意して、前記複数の前記シングルコア光ファイバをジャケット管内に配置し、
     前記複数の前記シングルコア光ファイバと前記ジャケット管との溶融および延伸により、前記複数の前記シングルコア光ファイバにおける各クラッドを一体化してマルチコア光ファイバを得る、マルチコア光ファイバの製造方法。
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