WO2016199510A1 - 表示入力装置およびそれを備えた画像形成装置ならびに表示入力装置の制御方法 - Google Patents

Abstract

表示入力装置（７）は、入力画面（８）を表示する表示部（７２）と、エリア指定操作を受け付けるとともに、入力操作を受け付ける操作部（７３）と、表示動作を制御する制御部（１２０）と、記憶部（１２２）と、を備え、制御部（１２０）は、エリア指定操作が行われることなく入力操作が行われたとき、そのときの入力操作で対象となった情報を入力候補として記憶し、制御部（１２０）は、入力候補を記憶した状態でエリア指定操作が行われたとき、入力候補の表示を行わせ、候補指定操作を受け付けたとき、エリア指定操作で指定された入力エリア（８０）に、候補指定操作で指定された入力候補に対応する情報を表示させる。

Description

表示入力装置およびそれを備えた画像形成装置ならびに表示入力装置の制御方法

　本発明は、表示入力装置およびそれを備えた画像形成装置ならびに表示入力装置の制御方法に関する。

　従来、文字を入力する操作（以下、入力操作と称する）をユーザーから受け付け、入力操作により入力された文字を表示する表示入力装置が知られている。たとえば、表示入力装置は、入力操作を受け付けるとき、入力エリアを含む入力画面を表示し、入力エリアを指定する操作（以下、エリア指定操作と称する）をユーザーから受け付ける。そして、入力エリアの指定を受けた後、入力操作が行われると、その入力操作で対象となった文字をユーザー指定の入力エリアに表示（入力）する。

　このような表示入力装置は、たとえば、特許文献１に開示されている。特許文献１の表示入力装置は、電子メールのアプリケーションがインストールされた携帯端末である。

　特許文献１の表示入力装置（携帯端末）は、入力画面として、電子メールを作成するためのメール作成画面を表示する。また、このメール作成画面（入力画面）には、入力エリアとして、宛先入力エリアや、本文入力エリアなどが含まれる。そして、宛先入力エリアが指定された状態で入力操作を受けると、その入力操作で対象となった文字を宛先入力エリアに表示（入力）し、本文入力エリアが指定された状態で入力操作を受けると、その入力操作で対象となった文字を本文入力エリアに表示（入力）する（特許文献１：段落００５０）。

特開２０１４－６８２６２号公報

　ユーザーによっては、入力画面にて文字を入力するとき、入力エリアを指定し忘れ、そのことに気付かず（入力エリアを指定しないまま）、文字を入力するための入力操作を行う場合がある。この場合、表示入力装置は、文字を表示（入力）すべき入力エリアを認識できない。したがって、入力エリアを指定せずに入力操作を行った場合には、その入力操作は無効とされる。このように入力操作が無効とされると、入力エリアを指定してから再度、入力操作をし直さなければならない。したがって、ユーザーにとっては、煩わしく利便性が悪い。

　本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、入力エリアを指定せずに入力操作を行ったユーザーの利便性を向上させることが可能な表示入力装置およびそれを備えた画像形成装置ならびに表示入力装置の制御方法を提供することを目的とする。

　本発明の第１の局面による表示入力装置は、入力エリアを含む入力画面を表示する表示部と、入力画面の表示中に、入力エリアを指定するためのエリア指定操作をユーザーから受け付けるとともに、エリア指定操作により指定した入力エリアに情報を入力するための入力操作をユーザーから受け付ける操作部と、エリア指定操作で指定された入力エリアを検知するとともに、入力操作で対象となった情報を検知し、表示部の表示動作を制御する制御部と、記憶部と、を備える。制御部は、エリア指定操作が行われることなく入力操作が行われたとき、そのときの入力操作で対象となった情報を表示部に表示させずに入力候補として記憶部に記憶する。また、制御部は、記憶部に入力候補を記憶した状態でエリア指定操作が行われたとき、入力候補の表示を表示部に行わせる。そして、制御部は、表示中の入力候補を指定する操作として予め定められた候補指定操作を操作部がユーザーから受け付けたとき、表示部に指示し、エリア指定操作で指定された入力エリアに、候補指定操作で指定された入力候補に対応する情報を表示させる。

　本発明の第２の局面による画像形成装置は、上記表示入力装置を備える。

　本発明の第３の局面による表示入力装置の制御方法は、入力エリアを含む入力画面を表示するステップと、入力画面の表示中に、入力エリアを指定するためのエリア指定操作が行われることなく、入力エリアに情報を入力するための入力操作が行われたとき、そのときの入力操作で対象となった情報を表示せずに入力候補として記憶するステップと、入力候補を記憶した状態でエリア指定操作が行われたとき、入力候補を表示するステップと、表示中の入力候補を指定する操作として予め定められた候補指定操作を受け付けたとき、エリア指定操作で指定された入力エリアに、候補指定操作で指定された入力候補に対応する情報を表示するステップと、を備える。

　本発明の構成では、入力エリアを指定せずに入力操作を行った後、エリア指定操作を行うことによって所望の入力エリアを指定すると、入力エリアを指定せずに入力操作を行ったときに対象としていた情報が入力候補として表示される。このとき、表示中の入力候補を指定するための候補指定操作を行うと、指定した入力候補に対応する情報が所望の入力エリアに表示（入力）される。すなわち、入力エリアを指定せずに入力操作を行ったとしても、その後、入力操作をし直すことなく（候補指定操作を行うことによって入力候補を指定するだけで）、入力エリアを指定せずに入力操作を行ったときに対象としていた情報を所望の入力エリアに表示（入力）することができる。これにより、入力エリアを指定せずに入力操作を行ったユーザーの利便性を向上させることができる。

　以上のように、本発明の構成では、入力エリアを指定せずに入力操作を行ったユーザーの利便性を向上させることができる。

本発明の一実施形態による画像形成装置の一例を示す図 本発明の一実施形態による操作パネル（表示入力装置）の一例を示す図 本発明の一実施形態による画像形成装置および操作パネルのハードウェア構成の一例を示す図 本発明の一実施形態による操作パネルに表示されるログイン画面（入力画面）の一例を示す図 本発明の一実施形態による操作パネルに文字を入力するときの操作を説明するための図 本発明の一実施形態による操作パネルに対して行われた文字入力操作で対象となった文字を入力候補として記憶するときの処理の流れを説明するためのフローチャート 本発明の一実施形態による操作パネルに表示された入力候補に対応する文字を入力するときの操作を説明するための図 本発明の一実施形態による操作パネルに対して行われた文字入力操作で対象となった文字を入力候補として記憶して以降の処理の流れを説明するためのフローチャート

　以下に、本発明の一実施形態による表示入力装置を備えた画像形成装置について、コピー機能やプリンター機能など複数種の機能が搭載された画像形成装置（複合機）を例にとって説明する。

＜画像形成装置の全体構成＞
　図１に示すように、画像形成装置１００は、画像読取部１および印刷部２を備える。画像読取部１は、原稿を読み取って画像データを生成する。印刷部２は、用紙搬送路２１に沿って用紙を搬送するとともに、画像データに基づきトナー像を形成する。そして、印刷部２は、搬送中の用紙にトナー像を転写（印刷）し、印刷済みの用紙を排出トレイ２２に排出する。

　印刷部２は、給紙部３、用紙搬送部４、画像形成部５および定着部６によって構成される。給紙部３は、ピックアップローラー３１および給紙ローラー対３２を含み、用紙カセット３３に収容された用紙を用紙搬送路２１に供給する。用紙搬送部４は、複数の搬送ローラー対４１を含み、用紙搬送路２１に沿って用紙を搬送する。

　画像形成部５は、感光体ドラム５１、帯電装置５２、露光装置５３、現像装置５４、転写ローラー５５およびクリーニング装置５６を含む。そして、画像形成部５は、画像データに基づきトナー像を形成し、そのトナー像を用紙に転写する。定着部６は、加熱ローラー６１および加圧ローラー６２を含み、用紙に転写されたトナー像を加熱および加圧して定着させる。

　ここで、画像形成装置１００には、操作パネル７が設置される。操作パネル７は、「表示入力装置」に相当する。この操作パネル７は、たとえば、画像形成装置１００の正面側（図１の破線で示す箇所）に配置される。

　操作パネル７には、図２に示すように、操作表示部７１が設けられる。操作表示部７１は、表示部７２およびタッチパネル部７３（「操作部」に相当）を含む。表示部７２は、液晶表示パネルや有機ＥＬ表示パネルなどの表示パネルである。タッチパネル部７３は、表示部７２の表示面を覆うように配置される。そして、操作表示部７１は、各種設定を受け付けるためのソフトキーやメッセージなどを表示部７２に表示し、タッチパネル部７３を介して各種設定をユーザーから受け付ける（タッチ操作を受け付ける）。なお、操作パネル７には、スタートキー、ストップキー、リセットキーおよびテンキーなど種々のハードキー７４も設けられる。

＜画像形成装置（操作パネル）のハードウェア構成＞
　図３に示すように、画像形成装置１００は、主制御部１１０を備える。主制御部１１０は、ＣＰＵ１１１、画像処理部１１２および装置記憶部１１３を含む。画像処理部１１２は、画像処理専用のＡＳＩＣなどからなり、画像データに対して画像処理（拡大／縮小、濃度変換およびデータ形式変換など）を施す。装置記憶部１１３は、ＲＯＭ、ＲＡＭおよびＨＤＤなどからなり、制御用のプログラムおよびデータを記憶する。そして、主制御部１１０は、装置記憶部１１３に記憶された制御用のプログラムおよびデータに基づき、画像読取部１の読取動作および印刷部２（給紙部３、用紙搬送部４、画像形成部５および定着部６）の印刷動作を制御する。

　操作パネル７は、パネル制御部１２０を含む。このパネル制御部１２０は、主制御部１１０と接続される。また、パネル制御部１２０は、パネルＣＰＵ１２１およびパネル記憶部１２２を含む。なお、パネル制御部１２０は「制御部」に相当し、パネル記憶部１２２は「記憶部」に相当する。

　パネル制御部１２０は、主制御部１１０から指示を受け、表示部７２の表示動作を制御する。また、パネル制御部１２０は、表示部７２の画面に対するタッチ操作をタッチパネル部７３の出力に基づき検知する。さらに、パネル制御部１２０は、ハードキー７４に対する押下操作も検知する。

　たとえば、パネル制御部１２０は、ソフトキーなどを配置した画面を表示部７２に表示させ、そのソフトキーに対してタッチ操作が行われると、タッチパネル部７３の出力に基づきタッチ操作を受けたソフトキーを検知する。そして、パネル制御部１２０は、検知したソフトキーに対応付けられた画面が表示されるように、表示画面の切り替えを表示部７２に行わせる。

　ここで、パネル制御部１２０は、ＵＳＢインターフェイス部７５（以下、Ｉ／Ｆ部７５と称する）と接続される。このＩ／Ｆ部７５には、ＵＳＢ対応の機器が接続される。たとえば、入力装置として機能するハードウェアキーボード１３０（以下、キーボード１３０と称する）がＩ／Ｆ部７５に接続される。Ｉ／Ｆ部７５にキーボード１３０が接続された状態では、キーボード１３０は操作パネル７の一構成要素となる。なお、キーボード１３０は、「操作部」に相当する。

　キーボード１３０は、文字キー（アルファベットなどの文字を入力するためのキー）や数字キー（数字を入力するためのキー）および記号キー（ピリオドやハイフンなどの記号を入力するためのキー）などの入力キーＫ１を含む。また、キーボード１３０には、表示部７２の画面上に表示されるポインタやアイコンを操作するためのポインティングデバイスであるタッチパッド１３１が搭載される。さらに、ポインティングデバイスとしてのマウスがキーボード１３０に接続されてもよい。

　なお、タッチパネル部７３やキーボード１３０を用いて入力可能な文字や数字および記号は「情報」に相当し、以下の説明では総じて文字と称する。

　また、主制御部１１０は、通信部１４０と接続される。通信部１４０は、パーソナルコンピューターなどのユーザー端末２００とネットワークを介して通信可能に接続される。これにより、ユーザー端末２００から送信された画像データに基づき印刷を行うことができるとともに、原稿の読み取りによって得られた画像データをユーザー端末２００に送信することもできる。

＜ユーザー認証＞
　操作パネル７は、ログイン機能（ユーザー認証を行う機能）を有する。たとえば、操作パネル７は、ログアウト状態のとき、画像形成装置１００にて実行されるジョブに関する設定をユーザーから受け付けず、ユーザー認証の受け付けを行う。すなわち、ログアウト状態のときには、画像形成装置１００にてジョブを実行することはできない。そして、操作パネル７は、ユーザー認証を行った結果、対象ユーザーが正規ユーザーであることを確認できれば、ログイン状態に移行し、画像形成装置１００にて実行されるジョブに関する設定（ジョブの実行開始を指示するための操作なども含む）をユーザーから受け付ける。

　操作パネル７にて行われるユーザー認証は、ユーザーによって予め登録される認証情報に基づき行われる。認証情報というのは、ＩＤおよびパスワードを含む情報であり、たとえば、パネル記憶部１２２に記憶される。そして、操作パネル７は、ユーザー認証を行うとき、ユーザー認証に必要なユーザー情報（ＩＤおよびパスワードを含む情報であり、ユーザーを識別するための情報）の入力をユーザーから受け付ける。

　パネル制御部１２０は、ユーザー情報の入力を受け付けるとき、図４に示すようなログイン画面８の表示を表示部７２に行わせる。なお、ログイン画面８は、「入力画面」に相当する。このログイン画面８は、ユーザー情報としてのＩＤおよびパスワードの入力をユーザーから受け付けるための画面であり、入力エリア８０（８１および８２）を含む。表示部７２は、ＩＤが入力されると、そのＩＤを入力エリア８１に表示し、パスワードが入力されると、そのパスワードを入力エリア８２に表示する。

　そして、パネル制御部１２０は、ユーザー認証を行うとき、認証情報（予め登録された情報）とユーザー情報とを比較することにより、対象ユーザーが正規ユーザーであるか否かを確認する。たとえば、パネル制御部１２０は、認証情報とユーザー情報とが合致すれば、対象ユーザーが正規ユーザーであると判断する。そして、パネル制御部１２０は、対象ユーザーが正規ユーザーであると確認できれば、ログアウト状態からログイン状態に移行する。

＜文字の入力＞
（概要）
　文字を入力するときには、文字を入力（表示）するエリアを指定するための操作および当該指定したエリアに文字を入力（表示）するための操作が必要である。以下、図５を参照し、ログイン画面８を例にとって、文字の入力方法について具体的に説明する。なお、図５では、一例として、入力エリア８１を指定するための操作が行われ、「ＡＢＣＤＥＦＧ」という複数の文字を含む文字列を入力するための操作が行われた場合を図示する。

　文字を入力する入力エリア８０の指定は、キーボード１３０に対する操作によって行うことができる。以下の説明では、入力エリア８０を指定するための操作をエリア指定操作と称する。

　たとえば、ログイン画面８の表示中に、キーボード１３０のタッチパッド１３１（マウスでも可）を操作することによってポインタを入力エリア８０に移動させ、その状態でタッチパッド１３１に対してクリック操作を行うと、当該入力エリア８０に文字入力の起点を指し示すカーソル８５が表示される。これにより、当該入力エリア８０に文字を入力（表示）することが可能となる。

　すなわち、パネル制御部１２０は、エリア指定操作が行われると、エリア指定操作で指定された入力エリア８０を検知する（当該入力エリア８０が指定されたと判断する）。そして、パネル制御部１２０は、表示部７２に指示し、エリア指定操作で指定された入力エリア８０にカーソル８５を表示させる。

　なお、キーボード１３０には、操作対象を切り替えるための切替キーとして機能するＴＡＢキーＫ２（図３参照）が設けられる。そして、ＴＡＢキーＫ２に対する押下操作によっても、入力エリア８０の指定を行うことができる。たとえば、ログイン画面８の表示開始時点では、入力エリア８１が操作対象となっている（入力エリア８１にカーソル８５が表示されている）。この状態で、ＴＡＢキーＫ２に対する押下操作を行うと、操作対象が入力エリア８２に切り替わる（入力アリア８２にカーソル８５が表示される）。以降、ＴＡＢキーＫ２に対する押下操作を繰り返すと、操作対象がアイコン８３（ログイン画面８を初期状態に戻す指示を受け付けるためのもの）に切り替わり、その後、操作対象が入力エリア８１に戻る。

　また、文字を入力する入力エリア８０の指定は、タッチパネル部７３に対するタッチ操作によっても行える。この場合には、文字を入力する入力エリア８０の表示位置に対してタッチ操作を行うだけでよい（タッチ操作を行った入力エリア８０にカーソル８５が表示される）。

　このようなエリア指定操作を行い、それによって文字入力エリア８０にカーソル８５が表示されると、当該入力エリア８０に文字を入力（表示）することが可能となる。以下の説明では、入力エリア８０に文字を入力するための操作を文字入力操作（「入力操作」に相当）と称する。

　たとえば、文字入力エリア８０にカーソル８５が表示された状態で、キーボード１３０の入力キーＫ１に対する押下操作を行うと、その押下操作が文字入力操作として認識される。これにより、押下操作を行った入力キーＫ１に対応する文字が入力エリア８０に入力（表示）される。すなわち、パネル制御部１２０は、文字入力操作が行われると、文字入力操作で対象となった文字（押下操作が行われた入力キーＫ１に対応する文字）を検知する。そして、パネル制御部１２０は、検知した文字の表示を表示部７２に行わせる。

　あるいは、表示部７２にソフトウェアキーボード（図示せず）を表示させ、そのソフトウェアキーボードに対するタッチ操作を行うことによっても、入力エリア８０に文字を入力（表示）することができる。すなわち、ソフトウェアキーボードに対するタッチ操作が文字入力操作として認識される。たとえば、ログイン画面８には、アイコン８４が配される。そして、このアイコン８４に対してタッチ操作を行うことにより、入力エリア８０に文字を入力するためのソフトウェアキーボードが表示される。

（入力候補の記憶および表示）
　ユーザーによっては、文字入力操作に際して、エリア指定操作をし忘れる場合がる。すなわち、エリア指定操作が行われることなく、文字入力操作が行われる場合がある。この場合には、ログイン画面８の入力エリア８０には文字は入力（表示）されない。したがって、文字入力操作をし直さなければならないので、ユーザーにとっては煩わしく利便性が悪い。

　そこで、パネル制御部１２０は、エリア指定操作が行われることなく文字入力操作が行われたとき、そのときの文字入力操作で対象となった文字を入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶する。このとき、パネル制御部１２０は、文字入力操作で対象となった文字は表示させない。

　以下に、図６に示すフローチャートを参照し、ログイン画面８（図４参照）を例にとって、文字入力操作で対象となった文字を入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶するときの処理の流れについて説明する。図６に示すフローチャートのスタート時点では、表示部７２がログイン画面８を表示しているとする。また、図６に示すフローチャートのスタート時点では、入力候補がパネル記憶部１２２に記憶されていないとする。そして、図６に示すフローチャートは、文字入力操作をユーザーから受け付けたときにスタートする。なお、この時点では、エリア指定操作によって入力エリア８０が指定されている場合もあるし、入力エリア８０が指定されていない場合もある。

　ステップＳ１において、パネル制御部１２０は、入力エリア８０が指定済みであるか否か（文字入力操作に先立ってエリア指定操作が行われたか否か）を判断する。この判断の結果、入力エリア８０が指定されている場合には、ステップＳ２に移行する。ステップＳ２に移行すると、パネル制御部１２０は、文字入力操作で対象となった文字を指定エリア（エリア指定操作で指定された入力エリア８０）に表示させる。

　一方で、ステップＳ１において、入力エリア８０が指定されていないとパネル制御部１２０が判断した場合には、ステップＳ３に移行する。ステップＳ３に移行すると、パネル制御部１２０は、文字入力操作で対象となった文字を入力候補としてパネル制御部１２２に記憶する。このとき、文字入力操作で対象となった文字は表示部７２に表示されない。

　この後、ステップＳ４において、パネル制御部１２０は、文字入力操作で対象となった文字を入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶してから、所定時間が経過したか否かを判断する。なお、所定時間は任意に変更可能である（所定時間の変更は操作パネル７が受け付ける）。たとえば、デフォルトの設定では、所定時間が数秒～十数秒に設定されてもよい。

　ここでの判断の結果、所定時間が経過している場合には、ステップＳ５に移行し、所定時間が経過していない場合には、ステップＳ４の判断を繰り返す。なお、パネル制御部１２０は、所定時間が経過したか否かを判断するため、文字入力操作で対象となった文字を入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶したときに計時を開始する。そして、ステップＳ５に移行すると、パネル制御部１２０は、入力候補をパネル記憶部１２２から消去させる。

　このように、パネル制御部１２０は、エリア指定操作が行われることなく文字入力操作が行われると、そのときの文字入力操作で対象となった文字を表示部７２に表示させずに入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶する。そして、パネル記憶部１２２に入力候補を記憶した状態でエリア指定操作が行われると、図７に示すように、パネル制御部１２０は、入力候補の表示を表示部７２に行わせる。

　なお、以下の説明では、一例として、文字列「ＡＢＣＤＥＦＧ」が入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶され、その状態で、エリア指定操作により入力エリア８１が指定されたとする。

　表示部７２は、入力候補を表示するとき、当該入力候補を入力エリア８１（エリア指定操作で指定されたエリア）の近傍に配置する。たとえば、表示部７２は、入力エリア８１から延びる吹き出し８６を表示する。そして、表示部７２は、吹き出し８６の表示領域内に入力候補（文字列「ＡＢＣＤＥＦＧ」）を配置する。

　これ以降、パネル制御部１２０は、予め定められた操作である候補指定操作が行われると、表示部７２に指示し、表示中の入力候補に対応する文字列「ＡＢＣＤＥＦＧ」を入力エリア８１に表示させる（入力候補に対応する文字列が入力エリア８１に入力される）。すなわち、候補指定操作というのは、表示中の入力候補に対応する文字を入力エリア８１に入力（表示）する文字として指定するための操作であり、表示中の入力候補に対応する文字を入力エリア８１に入力（表示）する旨を指示するための操作である。

　たとえば、ログイン画面８に入力候補が表示されているときに、キーボード１３０のタッチパッド１３１を操作することによってポインタを入力候補の表示位置に移動させ、その状態でタッチパッド１３１に対してクリック操作を行うと、そのクリック操作が候補指定操作として認識される。すなわち、クリック操作の対象となった入力候補に対応する文字列が入力エリア８１に入力（表示）される。

　あるいは、入力候補に対応する文字列の入力エリア８１への入力（表示）は、タッチパネル部７３に対するタッチ操作によっても行うことができる。この場合には、表示中の入力候補の表示位置に対してタッチ操作を行うと、当該タッチ操作が候補指定操作として認識される。すなわち、タッチ操作の対象となった入力候補に対応する文字列が入力エリア８１に入力（表示）される。

　候補指定操作が行われると、パネル制御部１２０は、表示部７２に指示し、入力候補の表示を停止させる。また、パネル制御部１２０は、候補指定操作が行われると、入力候補をパネル記憶部１２２から消去させる。なお、パネル制御部１２０は、文字入力操作で対象となった文字（文字列）を入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶してから、所定時間が経過したとき、候補指定操作が行われていなくても、入力候補をパネル記憶部１２２から消去させる。

　以下に、図８に示すフローチャートを参照し、ログイン画面８（図４参照）を例にとって、文字入力操作で対象となった文字を入力候補として記憶して以降の処理の流れについて説明する。図８に示すフローチャートのスタート時点では、表示部７２がログイン画面８を表示しているとする。また、文字入力操作で対象となった文字が入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶されているとする。そして、その状態で、エリア指定操作をユーザーから受け付けたとき、図８に示すフローチャートがスタートする。

　ステップＳ１１において、パネル制御部１２０は、表示部７２に指示し、エリア指定操作で指定された入力エリア８０から延びる吹き出し８６を表示させるとともに、パネル記憶部１２２に記憶した入力候補を吹き出し８６の表示領域内に配置させる。すなわち、表示部７２は、エリア指定操作で指定された入力エリア８０の近傍に入力候補を表示する。

　続いて、ステップＳ１２において、パネル制御部１２０は、候補指定操作を受け付けたか否かを判断する。この判断の結果、候補指定操作を受け付けた場合には、ステップＳ１３に移行する。

　ステップＳ１３に移行すると、パネル制御部１２０は、表示部７２に指示し、表示中の入力候補に対応する文字を入力エリア８０（エリア指定操作で指定されたエリア）に表示させる。その後、ステップＳ１４に移行し、パネル制御部１２０は、入力候補の表示を停止させ、入力候補をパネル記憶部１２２から消去させる。

　また、ステップＳ１２において、候補指定操作を受け付けていないとパネル制御部１２０が判断した場合には、ステップＳ１５に移行する。ステップＳ１５に移行すると、パネル制御部１２０は、文字入力操作を受け付けたか否かを判断する。この判断の結果、文字入力操作を受け付けた場合には、ステップＳ１６に移行し、文字入力操作を受け付けていない場合には、ステップＳ１２に移行する。ステップＳ１６に移行すると、パネル制御部１２０は、文字入力操作で対象となった文字を指定エリア（エリア指定操作で指定された入力エリア８０）に表示させる。このとき、パネル制御部１２０は、入力候補の表示を停止させる。

　なお、ステップＳ１５からステップＳ１６に移行する場合、文字入力操作が開始されたとき（すなわち、入力候補が指定されなかったとき）、入力候補の表示を停止し、入力候補をパネル記憶部１２２から消去してもよい。あるいは、このとき、入力候補をパネル記憶部１２２に記憶させたまま、入力候補の表示だけを停止してもよい。ただし、文字入力操作で対象となった文字を入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶してから、所定時間が経過したときには、入力候補をパネル記憶部１２２から消去する。

　本実施形態の操作パネル７（表示入力装置）は、上記のように、入力エリア８０を含むログイン画面８（入力画面）を表示する表示部７２と、ログイン画面８の表示中に、入力エリア８０を指定するためのエリア指定操作をユーザーから受け付けるとともに、エリア指定操作により指定した入力エリア８０に文字（情報）を入力するための文字入力操作（入力操作）をユーザーから受け付けるキーボード１３０（操作部）およびタッチパネル部７３と、エリア指定操作で指定された入力エリア８０を検知するとともに、文字入力操作で対象となった文字を検知し、表示部７２の表示動作を制御するパネル制御部１２０（制御部）と、パネル記憶部１２２（記憶部）と、を備える。パネル制御部１２０は、エリア指定操作が行われることなく文字入力操作が行われたとき、そのときの文字入力操作で対象となった文字を表示部７２に表示させずに入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶する。また、パネル制御部１２０は、パネル記憶部１２２に入力候補を記憶した状態でエリア指定操作が行われたとき、入力候補の表示を表示部７２に行わせる。そして、パネル制御部１２０は、表示中の入力候補を指定する操作として予め定められた候補指定操作をキーボード１３０またはタッチパネル部７３がユーザーから受け付けたとき、表示部７２に指示し、エリア指定操作で指定された入力エリア８０に、候補指定操作で指定された入力候補に対応する文字を表示させる。

　本実施形態の構成では、入力エリア８０を指定せずに文字入力操作を行った後、エリア指定操作を行うことによって所望の入力エリア８０を指定すると、入力エリア８０を指定せずに文字入力操作を行ったときに対象としていた文字が入力候補として表示される。このとき、表示中の入力候補を指定するための候補指定操作を行うと、指定した入力候補に対応する文字が所望の入力エリア８０に表示（入力）される。すなわち、入力エリア８０を指定せずに文字入力操作を行ったとしても、その後、文字入力操作をし直すことなく（候補指定操作を行うことによって入力候補を指定するだけで）、入力エリア８０を指定せずに文字入力操作を行ったときに対象としていた文字を所望の入力エリア８０に表示（入力）することができる。これにより、入力エリア８０を指定せずに文字入力操作を行ったユーザーの利便性を向上させることができる。

　また、本実施形態では、上記のように、パネル制御部１２０は、表示部７２が入力候補に対応する文字を入力エリア８０に表示したとき、入力候補をパネル記憶部１２２から消去させる。このように構成すれば、候補指定操作を行うことによって入力候補に対応する文字を入力して以降、エリア指定操作を行ったときに、入力済みの文字が入力候補として再度表示される（不必要に表示される）のを抑制することができる。

　ここで、入力候補がパネル記憶部１２２に記憶され続けると、エリア指定操作を行う度に、入力候補が表示されることになるので、ユーザーにとっては煩わしい。このため、本実施形態では、入力候補が長期間にわたってパネル記憶部１２２に記憶され続けないように構成している。すなわち、パネル制御部１２０は、入力操作で対象となった文字を入力候補としてパネル記憶部１２２に記憶させてから所定時間が経過したとき、入力候補をパネル記憶部１２２から消去させる。

　今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。

　たとえば、上記実施形態では、画像形成装置の操作パネルに本発明を適用する例について説明したが、画像形成装置の操作パネル以外の表示入力装置（たとえば、パーソナルコンピューターなど）にも本発明を適用することができる。

　また、上記実施形態では、ログイン画面への文字入力に対して本発明を適用する例について説明したが、ログイン画面以外の入力画面に文字を入力する場合にも本発明を適用することができる。

Claims (6)

1. 　入力エリアを含む入力画面を表示する表示部と、
   　前記入力画面の表示中に、前記入力エリアを指定するためのエリア指定操作をユーザーから受け付けるとともに、前記エリア指定操作により指定した前記入力エリアに情報を入力するための入力操作をユーザーから受け付ける操作部と、
   　前記エリア指定操作で指定された前記入力エリアを検知するとともに、前記入力操作で対象となった情報を検知し、前記表示部の表示動作を制御する制御部と、
   　記憶部と、を備え、
   　前記制御部は、前記エリア指定操作が行われることなく前記入力操作が行われたとき、そのときの前記入力操作で対象となった情報を前記表示部に表示させずに入力候補として前記記憶部に記憶し、
   　前記制御部は、前記記憶部に前記入力候補を記憶した状態で前記エリア指定操作が行われたとき、前記入力候補の表示を前記表示部に行わせ、
   　前記制御部は、表示中の前記入力候補を指定する操作として予め定められた候補指定操作を前記操作部がユーザーから受け付けたとき、前記表示部に指示し、前記エリア指定操作で指定された前記入力エリアに、前記候補指定操作で指定された前記入力候補に対応する情報を表示させることを特徴とする表示入力装置。
2. 　前記制御部は、前記表示部が前記入力候補に対応する情報を前記入力エリアに表示したとき、前記入力候補を前記記憶部から消去させることを特徴とする請求項１に記載の表示入力装置。
3. 　前記制御部は、前記入力操作で対象となった情報を前記入力候補として前記記憶部に記憶してから所定時間が経過したとき、前記入力候補を前記記憶部から消去させることを特徴とする請求項１に記載の表示入力装置。
4. 　前記入力画面は、ユーザー認証に必要なユーザー情報の入力を受け付けるための画面であり、
   　前記制御部は、前記入力画面に入力された前記ユーザー情報に基づき、前記ユーザー認証を行うことを特徴とする請求項１に記載の表示入力装置。
5. 　請求項１に記載の表示入力装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
6. 　入力エリアを含む入力画面を表示するステップと、
   　前記入力画面の表示中に、前記入力エリアを指定するためのエリア指定操作が行われることなく、前記入力エリアに情報を入力するための入力操作が行われたとき、そのときの前記入力操作で対象となった情報を表示せずに入力候補として記憶するステップと、
   　前記入力候補を記憶した状態で前記エリア指定操作が行われたとき、前記入力候補を表示するステップと、
   　表示中の前記入力候補を指定する操作として予め定められた候補指定操作を受け付けたとき、前記エリア指定操作で指定された前記入力エリアに、前記候補指定操作で指定された前記入力候補に対応する情報を表示するステップと、を備えることを特徴とする表示入力装置の制御方法。

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