WO2016186148A1 - 記憶セル、記憶回路、及び記憶方法 - Google Patents
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- Storage elements are roughly classified into volatile memory and nonvolatile memory.
- the stored data may be read from the memory cell by comparing a voltage generated between the positive electrode and the negative electrode with a reference voltage.
- the positive electrode (anode) 22 is formed of a metal such as Au, Pt, Ni, Cr, Co, Mn, Fe, or Mo, or an alloy thereof, a nitride thereof, or a conductor such as oxide thereof.
- the positive electrode 22 is formed on the insulating substrate 21 to a thickness of 50 to 500 nm, for example, about 100 nm.
- the material of the negative electrode 24 is not limited to Li. However, it is desirable that the material can contain a large amount of Li and has a low standard electrode potential (base material).
- the material of the negative electrode 24 is, for example, Li-based Li 4 Ti 5 O 2 , LiTi 2 O 4 , or at least one of C, In, Ag, Mg, Ca, Al, Si, Ge, Sn, Ga, Zn, Furthermore, an alloy of these and Li can be given as an example. That is, a material containing any of Li, C, In, Ag, Mg, Ca, Al, Si, Ge, Sn, Ga, and Zn can be used. Also, alloys of the above elements and Li can be used. Further, if the above conditions i) to iii) are satisfied, Li may not be contained.
- the application time of the first voltage applied to charge the memory cell 11 is necessary for decomposing most of the compound (preferably 80% or more) deposited on the positive electrode 22 in the discharged state. It is desirable that the time is longer than the time during which a current sufficient to supply a sufficient amount of charge flows.
- the storage circuit 101 includes a memory cell array 121, a row decoder 131, a column decoder 132, a read / write controller 133, and a write data controller 134.
- the output terminal of the AND gate RAj is connected to the gate of the read transistor RTj.
- a column line CLj is connected to one input terminal of the AND gate RAj, and a read enable signal RE is applied from the read / write controller 133 to the other input terminal.
- the array of the memory cells 11 and the semiconductor substrate 41 are joined. Subsequently, the wiring pattern on the insulating substrate 21 and the circuit pattern on the semiconductor substrate 41 are connected.
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Abstract
記憶セル(11)は、正極(22)と正極(22)上に形成された電解質層と電解質層上に形成された負極(24)とから構成される。電解質層は、例えば、正極(22)と反応して化合物を生成する物質を含む。電解質層は、例えば、負極(24)に含まれる物質と同一で、正極(22)と反応して化合物を生成する物質を含む。記憶セル(11)は、例えば、正極(22)から電解質層を通って負極(24)に向かう電流の供給により、化合物が分解され、負極(24)から電解質層を通って正極(22)に向かう電流の供給により、化合物が生成される。
Description
この発明は、記憶セル、記憶回路、及び記憶方法に関する。
記憶素子は、大きく分けて、揮発性メモリと不揮発性メモリに分類される。
不揮発性メモリとして、特許文献1等に開示されている強誘電体メモリ、特許文献2等に開示される磁気抵抗メモリが、その高速応答性、集積度等の観点から注目されている。
強誘電メモリ(FeRAM)は、強誘電体の残留分極(自発分極)の極性をデータとして記憶する。
磁気抵抗メモリ(MRAM)は、磁化方向が固定の強磁性体層(ピン層)と、可変の強磁性体層(フリー層)と、ピン層とフリー層の間に配置された非磁性体層を備える。磁気抵抗メモリは、フリー層の磁化方向に応じて磁気抵抗メモリの抵抗の大きさが変化する。磁気抵抗メモリは、抵抗の大きさをデータとして記憶する。
磁気抵抗メモリ(MRAM)は、磁化方向が固定の強磁性体層(ピン層)と、可変の強磁性体層(フリー層)と、ピン層とフリー層の間に配置された非磁性体層を備える。磁気抵抗メモリは、フリー層の磁化方向に応じて磁気抵抗メモリの抵抗の大きさが変化する。磁気抵抗メモリは、抵抗の大きさをデータとして記憶する。
強誘電メモリも磁気抵抗メモリも、そこから、データ読み出し時には、外部より記憶素子に電圧を印加し、残留分極の極性又は抵抗値を電荷又は電流の形態で外部に読み出す必要がある。このため、読み出し回路の構成が複雑であり、応答性が低く、読み出しに時間がかかる。また、強誘電メモリは、読み出し回数に制限があり、磁気抵抗メモリは、外部からの強電場、強磁場に弱いという欠点がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、より改善された記憶セルとそれを備えた記憶回路、及び記憶方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、読み出しが容易で応答性に優れた記憶セルとそれを備えた記憶回路、及び記憶方法を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、読み出しが容易で応答性に優れた記憶セルとそれを備えた記憶回路、及び記憶方法を提供することを他の目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の記憶セルは、
正極と、
正極上に形成された電解質層と、
前記電解質層上に形成された負極と、
から構成される。
なお、記憶セルが基板等の上に形成される場合に、正極と負極のいずれが基板上に形成されてもよい。
正極と、
正極上に形成された電解質層と、
前記電解質層上に形成された負極と、
から構成される。
なお、記憶セルが基板等の上に形成される場合に、正極と負極のいずれが基板上に形成されてもよい。
前記電解質層は、例えば、前記正極と反応して化合物を生成する物質を含む。
また、前記電解質層は、前記負極に含まれる物質と同一で、前記正極と反応して化合物を生成する物質を含んでもよい。
また、前記電解質層は、前記負極に含まれる物質と同一で、前記正極と反応して化合物を生成する物質を含んでもよい。
例えば、前記負極は、望ましくはLiを含み、あるいは、C、In、Ag、Mg、Ca、Al、Si、Ge、Sn、Ga、Znの少なくとも何れかを含み、
前記電解質層は、前記物質としてLi、Cu、Agの少なくとも何れかを含む。
前記電解質層は、前記物質としてLi、Cu、Agの少なくとも何れかを含む。
前記記憶セルは、例えば、
前記正極から前記電解質層を通って前記負極に向かう電流の供給(充電)により、前記化合物が分解され、
前記負極から前記電解質層を通って前記正極に向かう電流の供給(放電)により、前記化合物が生成される。
前記正極から前記電解質層を通って前記負極に向かう電流の供給(充電)により、前記化合物が分解され、
前記負極から前記電解質層を通って前記正極に向かう電流の供給(放電)により、前記化合物が生成される。
前記記憶セルは、例えば、
第1の閾値電圧以上の電圧の印加により充電され、出力電圧は第1の電圧となり、
前記第1の閾値電圧よりも低い第2の閾値電圧以下の電圧の印加により放電し、出力電圧は、前記第1の電圧よりも低い第2の電圧となる。
第1の閾値電圧以上の電圧の印加により充電され、出力電圧は第1の電圧となり、
前記第1の閾値電圧よりも低い第2の閾値電圧以下の電圧の印加により放電し、出力電圧は、前記第1の電圧よりも低い第2の電圧となる。
例えば、前記第1の電圧にビットデータ「1」と「0」の一方が、
前記第2の電圧にビットデータ「1」と「0」の他方が割り当てられる。
前記第2の電圧にビットデータ「1」と「0」の他方が割り当てられる。
前記電解質層は、例えば、固体電解質から構成される。
前記電解質層は、流動性を有する電解質と該電解質を封入するセルとから構成されてもよい。
前記電解質層は、流動性を有する電解質と該電解質を封入するセルとから構成されてもよい。
また、この発明の記憶回路は、
上述の記憶セルと、
前記記憶セルに接続された書き込み回路と、
前記記憶セルに接続された読み出し回路と、
を備える。
上述の記憶セルと、
前記記憶セルに接続された書き込み回路と、
前記記憶セルに接続された読み出し回路と、
を備える。
例えば、前記記憶セルは、マトリクス状に複数個配列され、
前記複数の記憶セルから何れかの記憶セルを選択する選択回路を備え、
前記書き込み回路は、前記選択回路により選択された記憶セルに所望のデータを書き込み、
前記読み出し回路は、前記選択回路により選択された記憶セルからデータを読み出す。
前記複数の記憶セルから何れかの記憶セルを選択する選択回路を備え、
前記書き込み回路は、前記選択回路により選択された記憶セルに所望のデータを書き込み、
前記読み出し回路は、前記選択回路により選択された記憶セルからデータを読み出す。
上記目的を達成するためこの発明の記憶方法は、
正極と電解質層と負極とから構成される記憶セルの前記正極と前記負極間に、第1の電圧を印加することにより、前記記憶セルに第1のデータを書き込み、
前記正極と前記負極間に、第2の電圧を印加することにより、前記記憶セルに第2のデータを書き込む。
正極と電解質層と負極とから構成される記憶セルの前記正極と前記負極間に、第1の電圧を印加することにより、前記記憶セルに第1のデータを書き込み、
前記正極と前記負極間に、第2の電圧を印加することにより、前記記憶セルに第2のデータを書き込む。
前記正極と前記負極間に発生する電圧と基準電圧とを比較することにより、前記記憶セルから記憶データを読み出すようにしてもよい。
本発明によれば、新規で、簡単な構成で且つ有効な記憶セル、記憶回路、及び記憶方法を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る記憶素子(記憶セル)と記憶回路(記憶装置)、及び記憶方法を説明する。
本実施形態に係る記憶セル11は、図1(a)に側面で、図1(b)に平面で示すように、絶縁性基板21と、正極22と、固体電解質層23と、負極24とがこの順番に積層された構造を有する。記憶セル11は、正極22と固体電解質層23と負極24とが形成する固体二次電池の出力電圧の形態でデータを記憶する。
絶縁性基板21は、Al2O3(0001)、ガラス等の絶縁体から構成される。絶縁性基板21は、熱酸化Si基板、自然酸化Si基板等から構成されても良い。
正極(陽極)22は、Au、Pt、Ni、Cr、Co、Mn、Fe、Mo等の金属、あるいはそれらの合金、それらの窒化物、それらの酸化物などの導体から形成される。正極22は、絶縁性基板21上に、50~500nm、例えば、100nm程度の厚さに形成されている。
固体電解質層23は、Li3PO4、LiLaTiO3(通称、LLTO)、Li7La3Zr2O12 (LLZ)、LiTaO3、LiNbO3、LiI、硫黄系Liイオン伝導体、固体ポリマー等のLi+イオンを伝導種(可動イオン)として含む固体電解質の層から構成される。固体電解質層23は、5~1000nm、例えば、300nm程度の厚さに形成されている。固体電解質層23は、正極22と負極24とそれぞれ界面を有して形成されている。
負極(陰極)24は、Liから形成され、600nm程度の厚さに構成されている。負極24は、固体電解質層23との界面を有して形成されている。
次に、上記構成を有する記憶セル11の記憶動作を説明する。
記憶セル11は、固体電解質層23を正極22と負極24とでサンドイッチした構造を有し、化学二次電池として機能する。
記憶セル11は、固体電解質層23を正極22と負極24とでサンドイッチした構造を有し、化学二次電池として機能する。
この化学二次電池(記憶セル11)は、満充電状態では約0.7Vを出力する。
満充電状態の記憶セル11の負極24と正極22との間に、図2に示すように可変電圧直流電源ESとスイッチSWの直列回路を接続する。続いて、図3(a)に太線で示すように約0.7Vから約0.2Vまで低下する電圧を外部から(可変電圧直流電源ESから)、負極24と正極22との間に印加する。すると、図3(a)に示すように、外部からの電圧の印加を停止した後は、記憶セル11は、約0.3Vの電圧を出力し続ける。
続いて、負極24と正極22との間に、図3(b)の実線に示すように、約0.3Vから約2Vまで上昇する電圧を外部から印加する。すると、電圧の印加を停止した後は、記憶セル11は、約0.7Vの電圧を出力し続ける。
満充電状態の記憶セル11の負極24と正極22との間に、図2に示すように可変電圧直流電源ESとスイッチSWの直列回路を接続する。続いて、図3(a)に太線で示すように約0.7Vから約0.2Vまで低下する電圧を外部から(可変電圧直流電源ESから)、負極24と正極22との間に印加する。すると、図3(a)に示すように、外部からの電圧の印加を停止した後は、記憶セル11は、約0.3Vの電圧を出力し続ける。
続いて、負極24と正極22との間に、図3(b)の実線に示すように、約0.3Vから約2Vまで上昇する電圧を外部から印加する。すると、電圧の印加を停止した後は、記憶セル11は、約0.7Vの電圧を出力し続ける。
換言すると、記憶セル11は、負極24と正極22との間に閾値電圧以上の高電圧が印加されると充電され、印加電圧が除去された後、約0.7Vの電圧を出力し続ける。一方、記憶セル11は、負極24と正極22との間に閾値電圧以下の低電圧が印加されると放電し、印加電圧が除去された後、約0.3Vの電圧を出力し続ける。
記憶セル11が発生する相対的高電圧である第1の電圧(約0.7V)をデータ「1」と「0」の一方に、相対的低電圧である第2の電圧(約0.3V)をデータの「1」と「0」の他方に割り当てる。これにより、記憶セル11を1ビット分のデータを記憶する記憶素子として使用することができる。
なお、以下の説明では、理解を容易にするため、記憶セル11が出力する相対的高電圧の第1の電圧(約0.7V)をビットデータ「1」に、相対的低電圧の第2の電圧(約0.3V)をビットデータ「0」に割り当てることとする。
次に、可変電圧直流電源ESから高電圧と低電圧を、時間を空けて交互に繰り返して印加したときの、記憶セル11の発生電圧の変化を図4に示す。図示するように、電圧の印加動作を繰り返した場合でも、記憶セル11は、閾値電圧以上の高電圧を印加した後では約0.7Vを出力し、閾値電圧以下の低電圧を印加した後では約0.3Vを出力する。従って、記憶セル11を書き換え可能な不揮発性記憶素子として使用できる。
次に、記憶セル11の出力電圧がこのように変化する原因について説明する。
なお、理解を容易にするため、以下、正極22がAuから形成され、固体電解質層23を構成する電解質がLi3PO4であり、負極24がLiから形成されていると仮定して説明する。
なお、理解を容易にするため、以下、正極22がAuから形成され、固体電解質層23を構成する電解質がLi3PO4であり、負極24がLiから形成されていると仮定して説明する。
この構成の場合、放電状態では、図5(a)に模式的に示すように、正極22上に、正極22と固体電解質層23中のLiとの反応により生成されたLi化合物25が存在し、記憶セル11は約0.3Vの電圧(第2の電圧)を出力している。
この状態で、図5(b)に示すように、記憶セル11が構成する化学電池の出力電圧以上の電圧(例えば、2V)を正極22と負極24との間に印加したと仮定する。すると、印加電圧が閾値電圧を超え、Li化合物25が分解する。なお、閾値電圧は、Li化合物25に含まれるLiと正極22を構成するAuとの関係で定まる。また、矢印で示すように、正極22から負極24に向けて電界が発生する。これにより、生成されたLi+イオンは固体電解質層23内を負極24に向けて伝導(移動)する。負極24に到達したLi+イオンは、負極24の固体電解質層23との界面上に析出し、図5(c)に示すように析出層26を形成する。
外部からの電子1個の供給により、Li+イオンが1個移動する。Li化合物25の形態で正極22上に堆積していたLiの全てが移動するために必要な電荷に相当する電流が正極22→固体電解質層23→負極24と流れると、記憶セル11は、満充電状態となる。これにより、記憶セル11は、相対的に高い約0.7V(第1の電圧)を出力する。
自然放電・内部放電(自己放電)等が発生しない場合、電荷が移動しない。このため、記憶セル11は、満充電状態に維持される。これにより、記憶セル11は、第1の電圧、すなわち、約0.7Vを発生し続ける。すなわち、ビットデータ「1」を記憶し続ける。
この記憶セル11が満充電状態にあるときに、正極22と負極24との間に閾値以下の低電圧、例えば、0.2Vを印加すると、図5(d)に矢印で示すように、負極24から正極22に向かって電界が発生する。この電界により、Li+イオンが、負極24から正極22に向かって、固体電解質層23内を伝導(移動)する。この結果、Li+イオンが正極22を構成するAuと反応し、図5(a)に示すように、正極22上にLi化合物25の形態で生成する。これにより、記憶セル11は、放電状態となり、第2の電圧、すなわち、約0.3Vを発生する。このLi化合物は、アンダーポテンシャル電析現象を利用すれば、一原子層程度でも良い。以後は、この状態が維持され、記憶セル11は、約0.3Vを発生し続ける。すなわち、データ「0」を記憶し続ける。
図6は、外部からの印加電圧を0V→4.5V→0V→4.5V...と連続的に変化させたときに、記憶セル11に流れる電流を示す。図示するように、印加電圧0.5V~0.8V付近で、正方向(順方向:正極22→固体電解質層23→負極24という方向)に相対的に大きな電流が流れている。一方、印加電圧0V~0.2V程度で、負方向(逆方向:負極24→固体電解質層23→正極22という方向)の電流が流れている。
図6から、おおよそ0.25~0.45V程度の位置に閾値があることがわかる。
図6から、おおよそ0.25~0.45V程度の位置に閾値があることがわかる。
電流の量(電荷量)は、固体電解質層23内のLi+イオンの移動量に対応する。従って、図6の特性から、図5(a)~(d)に示す動作が正しいことが確認される。また、図6より、充電のために外部より記憶セル11に印加する電圧は、Li化合物25を分解して、Li+イオンが移動を開始するための閾値電圧より大きい必要があるが、むやみに大きくても効果が得られないことが確認される。また、放電時に記憶セル11に印加する電圧は、約0.2V程度以下であれば、0Vでも良いことが確認される。ただし、0Vでは大量のLiが正極22側に流れ、Liと正極材料のAuが反応し、Li化合物25を大量に生成する。すると、そのLiを分解して引き剥がして元に戻すのに、大きな電流が必要で、デバイス用途には不適となってしまう。このため、放電時に記憶セル11に印加する電圧は、閾値電圧以下かつ0Vより大きいことが望ましい。
また、Li化合物25の形態で堆積しているほぼ全てのLi化合物を分解するため(満充電にするため)には、Li化合物25に含まれるLiの数×電子の電荷に相当する電流を流す必要がある。
以上、実施の形態に係る記憶セル11を、絶縁性基板21がAl2O3(0001)、正極22がAu、固体電解質層23がLi3PO4、負極24がLiから形成される例を中心に説明した。この発明はこれに限定されない。
正極22と固体電解質層23と負極24の材質としては、以下のi)~iii)の条件が満たされる組み合わせならば、どのようなものでもよい。
i)固体電解質層23に含まれる可動イオン(イオン伝導種)が、正極22と反応して少なくとも1原子層程度の化合物を生成すること、
ii)充電により化合物が分解して、化合物に含まれていたイオン伝導種が移動して、負極24に至り、析出し、負極24近傍に安定して存在すること、
iii)放電により、析出物が負極24から離れ、正極22に至り、正極22と反応して化合物を生成すること。例えば、可動イオン種がCuやAgでは、イオン伝導性が高い固体電解質が知られており、本原理を元にしたデバイスに適用可能である。
i)固体電解質層23に含まれる可動イオン(イオン伝導種)が、正極22と反応して少なくとも1原子層程度の化合物を生成すること、
ii)充電により化合物が分解して、化合物に含まれていたイオン伝導種が移動して、負極24に至り、析出し、負極24近傍に安定して存在すること、
iii)放電により、析出物が負極24から離れ、正極22に至り、正極22と反応して化合物を生成すること。例えば、可動イオン種がCuやAgでは、イオン伝導性が高い固体電解質が知られており、本原理を元にしたデバイスに適用可能である。
負極24の材質は、Liに限定されない。ただし、Liを多量に含有でき、標準電極電位の低い材料(卑な材料)であることが望ましい。負極24の材料は、例えば、Li系のLi4Ti5O2、LiTi2O4、あるいはC、In、Ag、Mg、Ca、Al、Si、Ge、Sn、Ga、Znの少なくとも1つ、さらにこれらとLiの合金等が例として挙げられる。すなわち、Li、C、In、Ag、Mg、Ca、Al、Si、Ge、Sn、Ga、Znの何れかを含むものがあげられる。また、上記元素の合金とLiとの合金等も使用可能である。また、上記条件i)~iii)を満たせばLiを含まなくてもよい。
固体電解質層23を構成する固体電解質は、上記条件i)~iii)を満たし、可動イオンの伝導率の高い材料ならばどのようなものでもよい。例えば、Li、Cu、Agの他にも、イオン伝導性が高い固体電解質が知られており、本原理を元にしたデバイスに適用可能である。例えば、Naが伝導する固体電解質を用いることも可能である。この場合、Naと反応する正極22と負極24とを用いることが望ましい。また、イオン伝導種をMgやOなどとし、適切な固体電解質、電極材料を選ぶことが可能である。
固体電解質層23を構成する電解質としては、酸素系電解質であれば、LiTaO3、LiNbO3、La0.51Li0.34TiO2.94、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3、Li7LaZr2O12、50Li4SiO4・50Li3BO3、Li2.9PO3.3N0.46(LIPON)、Li3PO4-xNx、Li3.6Si0.6P0.4O4、Li1.07Al0.69Ti1.46(PO4)3、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO4)3等が考えられる。また、硫化物系の電解質であれば、Li10GeP2S12、Li3.25Ge0.25P0.75S4、30Li2S・26B2S3・44LiI、63Li2S・36SiS2・1Li3PO4、57Li2S・38SiS2・5Li4SiO4、70Li2S・30P2S6、50Li2S・50GeS2、Li7P3S11、Li3.25P0.95S4等が考えられる。また、LiIなどヨウ化物も考えられる。ただし、これらに限定されるものではない。
正極22についても、上述したように、固体電解質中の可動イオン(本実施例ではLiイオン)と化合物を形成し、安定的に保持できる導体であれば良い。特に、標準電極電位が大きい材料(貴な材料)であれば望ましい。例えば、正極22がNiから形成されてもよい。
正極22がNi、固体電解質層23がLi3PO4、負極24がLiから形成されている場合の記憶セル11の特性を図7と図8に示す。図7に示すように、記憶セル11は、初期化パルス(約4.5V)を印加後、相対的な高電圧(約2.0V)印加後に穏やかに減衰して約1.3Vを出力し、低電圧(ほぼ0V)印加後に穏やかに上昇して約0.8Vを出力する。また、図8は、外部からの印加電圧を0V→4.5V→0V→4.5V...と連続的に変化させたときに、記憶セル11に流れる電流を示す。図示するように、印加電圧上昇時に、0.2V付近で、正方向(順方向:正極22→固体電解質層23→負極24という方向)に相対的に大きな電流が流れている。一方、印加電圧減少時に、印加電圧2.5V~1.7V付近と0.05V~0Vで、負方向(逆方向:負極24→固体電解質層23→正極22という方向)の電流が流れている。
図7及び図8から、おおよそ1.0~1.1Vの位置に閾値があることがわかる。
正極22がNi、固体電解質層23がLi3PO4、負極24がLiから形成されている場合の記憶セル11の特性を図7と図8に示す。図7に示すように、記憶セル11は、初期化パルス(約4.5V)を印加後、相対的な高電圧(約2.0V)印加後に穏やかに減衰して約1.3Vを出力し、低電圧(ほぼ0V)印加後に穏やかに上昇して約0.8Vを出力する。また、図8は、外部からの印加電圧を0V→4.5V→0V→4.5V...と連続的に変化させたときに、記憶セル11に流れる電流を示す。図示するように、印加電圧上昇時に、0.2V付近で、正方向(順方向:正極22→固体電解質層23→負極24という方向)に相対的に大きな電流が流れている。一方、印加電圧減少時に、印加電圧2.5V~1.7V付近と0.05V~0Vで、負方向(逆方向:負極24→固体電解質層23→正極22という方向)の電流が流れている。
図7及び図8から、おおよそ1.0~1.1Vの位置に閾値があることがわかる。
また、正極22と負極24は単層構造を有する必要はなく、積層構造を有しても良い。例えば、負極24をLiの層とInの層(固体電解質層23側)としてもよい。この場合、固体電解質層23としては、Liを含むものを使用すればよい。
記憶セル11を充電するために(「1」を記憶させるために)印加すべき高電圧は、正極22上に生成している化合物を分解して可動イオンを生成可能な電圧のうちの最低の電圧(第1の閾値電圧)より高い電圧である。
さらに、記憶セル11を放電させるために印加すべき低電圧は、記憶セル11が形成する化学電池の発生電圧よりも低く、正極22上に可動イオンと正極物質との化合物を堆積させることが可能な最大の電圧(第2の閾値電圧)よりも低い電圧である。また、印加すべき電圧は、0より大きい電圧であることが望ましい。第2の閾値電圧は第1の閾値電圧よりも小さい。
第1と第2の閾値電圧は、正極22と負極24の材質の組み合わせにより定まる値である。
さらに、記憶セル11を充電するために印加する第1の電圧の印加時間は、放電状態で、正極22上に堆積している化合物の大部分(望ましくは80%以上)を分解するために必要な電荷量を供給するだけの電流が流れる時間以上とすることが望ましい。
また、記憶セル11を放電するために印加する第2の電圧の印加時間は、充電状態において負極24上に存在していた負極材料の大部分(望ましくは80%以上)を正極22上に正極材料との化合物として電析させるために必要な電荷量を供給するだけの電流が流れる時間以上とすることが望ましい。
絶縁性基板21上に正極22を形成する例を示したが、絶縁性基板21上に負極24を形成し、負極24の上に固体電解質層23を形成し、固体電解質層23上に正極22を形成してもよい。
次に、記憶セル11を備える記憶回路の基本構成を説明する。
記憶回路31は、図9に示すように、記憶セル11と、書き込み回路32と読み出し回路33とを備える。
書き込み回路32は、正極22と負極24との間に、高電圧(第1の閾値電圧以上の電圧)を印加する電源ES1とスイッチSW1の直列回路と、低電圧(第2の閾値電圧以下の電圧)を印加する電源ES2とスイッチSW2の直列回路とを備える。
電源ES1の印加電圧は、例えば、1.2V~2V、電源ES2の印加電圧は、例えば、0~0.2Vである。
電源ES1の印加電圧は、例えば、1.2V~2V、電源ES2の印加電圧は、例えば、0~0.2Vである。
一方、読み出し回路33は、基準電圧源36とコンパレータ37とスイッチSW3を備える。
基準電圧源36は、記憶セル11が充電状態で出力する第1の電圧約0.7Vと放電状態で出力する第2の電圧約0.3Vとの間の基準電圧Vrefを出力する。例えば、基準電圧Vref=(第1の電圧と第2の電圧の中間値=(0.3+0.7)/2V=0.5Vである。
コンパレータ37は、オペアンプなどから構成され、正入力端子に供給される記憶セル11の出力電圧と、負入力端子に供給される基準電圧源36の出力する基準電圧Vrefとを比較する。コンパレータ37は、出力電圧が基準電圧Vrefよりも高ければ、記憶データが「1」であることを示すハイレベルの読み出し信号を出力し、出力電圧が基準電圧Vrefよりも低ければ、記憶データが「0」であることを示すローレベルの読み出し信号を出力する。
スイッチSW3は、記憶セル11の正極22とコンパレータ37の非反転入力端子とを接続する回路を開閉する。
記憶セル11にデータ「1」を書き込むためには、スイッチSW1をオンし、負極24と正極22との間に第1の閾値電圧以上の高電圧を印加する。これにより、図5(b)に示すように、正極22→固体電解質層23→負極24と電流が流れ、正極22上のLi化合物25が分解し、Li+イオンが負極24に移動する。Li化合物25中のほぼ全てのLi原子を負極24に移動させるために必要な電荷を供給するために必要な時間が経過すると、スイッチSW1をオフする。この処理により、記憶セル11は約0.7Vを発生するようになる。すなわち、記憶セル11はビットデータ「1」を記憶する。
一方、記憶セル11にデータ「0」を書き込むためには、スイッチSW2をオンし、負極24と正極22との間に第2の閾値電圧以下の低電圧を印加する。これにより、図5(d)に示すように、負極24→固体電解質層23→正極22と電流が流れ、負極24上に析出していたLiが正極22に移動する。負極24上に析出していたLiのほぼ全量が正極22に移動するために必要な電荷を供給するために必要な時間が経過すると、スイッチSW2をオフする。このような処理により、記憶セル11は約0.3Vを出力するようになる。すなわち、記憶セル11はビットデータ「0」を記憶する。
一方、記憶セル11からデータを読み出す場合には、スイッチSW1とSW2を開いた状態でスイッチSW3をオンする。これにより、コンパレータ37は、記憶セル11の出力電圧と基準電圧Vrefとを比較する。記憶セル11の記憶データが「1」であれば、記憶セル11の出力電圧は第1の電圧(約0.7V)であり、基準電圧Vrefより大きく、コンパレータ37はハイレベルの読み出し信号を出力する。一方、記憶データが「0」であれば、記憶セル11の出力電圧は第2の電圧(約0.3V)であり、基準電圧Vref未満であり、コンパレータ37は、ローレベルの読み出し信号を出力する。こうして、記憶セル11の記憶データを読み出すことができる。
記憶セル11は、記憶データに対応する電圧を自ら出力する。このため、読み出し回路33は、記憶セル11の物理的特性を電圧に変換する必要がない。よって、読み出し回路の回路構成が簡単である。また、コンパレータ37の入力インピーダンスはほぼ無限大であり、読み出し電流が流れない。このため、非破壊かつ消費電力ほぼ0で記憶データを読み出すことができる。
書き込み回路32を図10(a)、(b)に示すように変更することも可能である。
図10(a)の構成では、「0」を書き込むための構成が、電流制限抵抗REとスイッチSW2の直列回路から構成される。記憶セル11に「0」を書き込む際には、スイッチSW2を閉じて、正極22と負極24とを電流制限抵抗REを介して接続する。これにより、正極22→抵抗RE→スイッチSW2→負極24→固体電解質層23→正極22と電流が流れ、記憶セル11が放電され、「0」が記憶セル11に書き込まれる。
図10(a)の構成では、「0」を書き込むための構成が、電流制限抵抗REとスイッチSW2の直列回路から構成される。記憶セル11に「0」を書き込む際には、スイッチSW2を閉じて、正極22と負極24とを電流制限抵抗REを介して接続する。これにより、正極22→抵抗RE→スイッチSW2→負極24→固体電解質層23→正極22と電流が流れ、記憶セル11が放電され、「0」が記憶セル11に書き込まれる。
一方、図10(b)の構成では、「0」を書き込むための構成が、電池ES3と電流制限抵抗REとスイッチSW2の直列回路から構成される。電池ES3の正極は記憶セル11の負極24側、電池ES3の負極は記憶セル11の正極22側に接続される。図10(b)の回路では、記憶セル11と電池ES3とが直列に接続されて「0」を書き込むための大きな書き込み電流を流すことができる。このため、高速に「0」を書き込むことができる。
記憶セル11を大規模な記憶回路の記憶セルとして使用するためには、記憶セル11をマトリクス状に配置し、ランダムにアクセスすることを可能としなければならない。
以下、1ビット分の記憶回路の構成について、図11を参照して説明する。
図示するように、記憶回路101は、メモリセルアレー121と、ローデコーダ131と、コラムデコーダ132と、リード/ライトコントローラ133と、ライトデータコントローラ134とを有する。
図示するように、記憶回路101は、メモリセルアレー121と、ローデコーダ131と、コラムデコーダ132と、リード/ライトコントローラ133と、ライトデータコントローラ134とを有する。
メモリセルアレー121は、メモリセルMCが、m行n列のマトリクス状に配列されて構成されている。mとnはそれぞれ、自然数である。以下、第i行第j列のメモリセルMCをメモリセルMCij(i=1~m、j=1~n)と表す。なお、メモリセルMCijは、それぞれ、図1(a)、(b)に示す構成を有する。図11は、メモリセルMCijを可変電圧電源の形態で表現している。
メモリセルMCijの一端(負極24)には、選択トランジスタSTijの電流路の一端が接続されている。
本実施の形態では、選択トランジスタSTijは、それぞれ、NチャネルMOSトランジスタから構成されている。選択トランジスタSTijのドレインがメモリセルMCijの一端に接続されている。
第j列のメモリセルMCijの他端(正極22)は、第j列に配置されたビット線BLjに共通に接続されている。
第j列のメモリセルMCijの他端(正極22)は、第j列に配置されたビット線BLjに共通に接続されている。
選択トランジスタSTijの電流路の他端(ソース)は、接地されている。
一方、第i行の選択トランジスタSTijのゲートは、第i行のワード線WLiに共通に接続されている。
ビット線BL1~BLnは、読み出しトランジスタRTjの電流路を介して垂直ビット線VBLに共通に接続されている。垂直ビット線VBLは、センスアンプSAの非反転入力端子(+)に接続されている。
各ビット線BLjには、書き込み用トランジスタWTjの電流路の一端が接続されている。書き込み用トランジスタWTjの電流路の他端には、書き込み用電圧VWが、ライトデータコントローラ134により印加される。
読み出しトランジスタRTjのゲートには、アンドゲートRAjの出力端が接続されている。アンドゲートRAjの一方の入力端には、コラム線CLjが接続され、他方の入力端にはリード/ライトコントローラ133からリードイネーブル信号REが印加されている。
書き込みトランジスタWTjのゲートには、アンドゲートWAjの出力端が接続されている。アンドゲートWAjの一方の入力端には、コラム線CLjが接続され、他方の入力端にはリード/ライトコントローラ133からライトイネーブル信号WEが印加されている。
ワード線WL1~WLmは、ローデコーダ131に接続されている。
コラム線CL1~CLnは、コラムデコーダ132に接続されている。
コラム線CL1~CLnは、コラムデコーダ132に接続されている。
センスアンプSAの負入力端(-)には、基準電圧Vrefが印加されている。基準電圧Vrefは、第1の電圧と第2の電圧との間の電圧、例えば、(第1の電圧+第2の電圧)/2である。
リード/ライトコントローラ133は、データ読み出し時にハイレベルの読み出しイネーブル信号REを出力し、データ書き込み時にハイレベルの書き込みイネーブル信号WEを出力する。
ライトデータコントローラ134は、データ「1」を書き込む際には、約2Vの書き込み電圧VWを出力し、データ「0」を書き込む際に、約0.2Vの書き込み電圧VWを出力する。
次に、記憶回路101の動作を図12(a)~(f)、図13(a)~(f)のタイミングチャートを参照して説明する。
(書き込み動作)
まず、書き込み動作を、図12(a)~(f)を参照して説明する。
第i行j列のメモリセルMCijにデータを書き込む場合、ローデコーダ131は、ローアドレスをデコードし、図12(a)に示すように、第i行のワード線WLiをハイレベルとし、他のワード線WLをローレベルに維持する。これにより、選択トランジスタSTijがオンする。
まず、書き込み動作を、図12(a)~(f)を参照して説明する。
第i行j列のメモリセルMCijにデータを書き込む場合、ローデコーダ131は、ローアドレスをデコードし、図12(a)に示すように、第i行のワード線WLiをハイレベルとし、他のワード線WLをローレベルに維持する。これにより、選択トランジスタSTijがオンする。
一方、コラムデコーダ132は、コラムアドレスをデコードして、図12(b)に示すように、第j列のコラム線CLjをハイレベルとし、他のコラム線CLをローレベルに維持する。
続いて、リード/ライトコントローラ133は、図12(c)、(d)に示すように、ライトイネーブル信号WEをハイレベルとし、リードイネーブル信号REをローレベルに維持する。
これにより、第j列のアンドゲートWAjの2つの入力がハイレベルとなり、ハイベルの信号を出力する。一方、他のアンドゲートWAは接続されているコラム選択線CLがローレベルのため、出力信号をローレベルに維持する。また、全てのアンドゲートRAは、リードイネーブル信号REがローレベルのため、出力信号をローレベルに維持する。
これにより、書き込みトランジスタWTjがオンし、他の書き込みトランジスタWT及び読み出しトランジスタRTはオフを維持する。
これにより、書き込みトランジスタWTjがオンし、他の書き込みトランジスタWT及び読み出しトランジスタRTはオフを維持する。
ここで、データ「0」を書き込む場合、ライトデータコントローラ134は、図12(e)に示すように、書き込み電圧VWを第2の閾値電圧以下の0.2Vに設定する。これにより、メモリセルMCijに、オンしている書き込みトランジスタWTjとビット線BLjとオンしている選択トランジスタSTiを介して低電圧0.2Vが印加される。予め設定されている書き込み時間が経過した後、リード/ライトコントローラ133は、書き込みイネーブル信号WEをローレベルとし、ローデコーダ131は、第i行のワード線WLiをローレベルとし、コラムデコーダ132は、コラム線CLjをローレベルとする。これにより、選択トランジスタSTijと書き込み用トランジスタWTjがオフし、メモリセルMCijへの書き込み電圧の印加は終了し、メモリセルMCijにビットデータ「0」を書き込む処理が終了する。
一方、第i行j列のメモリセルMCijにデータ「1」を書き込む場合、ライトデータコントローラ134は、図12(f)に示すように、書き込み電圧VWを第1の閾値電圧以上の2Vに設定する。これにより、メモリセルMCijに、オンしている書き込みトランジスタWTjとビット線BLjとオンしている選択トランジスタSTijを介して高電圧2Vが印加される。予め設定されている書き込み時間が経過した後、リード/ライトコントローラ133は、書き込みイネーブル信号WEをローレベルとし、ローデコーダ131は、第i行のワード線WLiをローレベルとし、コラムデコーダ132は、コラム線CLjをローレベルとする。これにより、選択トランジスタSTijと書き込み用トランジスタWTjがオフし、メモリセルMCijへの書き込み電圧の印加は終了し、メモリセルMCijにビットデータ「1」を書き込む処理が終了する。
(読み出し動作)
次に、読み出し動作について図13(a)~(f)を参照して説明する。
第i行j列のメモリセルMCijからデータを読み出す場合、ローデコーダ131は、ローアドレスをデコードして、図13(a)に示すように、第i行のワード線WLiをハイレベルとし、他のワード線をローレベルに維持する。これにより、メモリセルMCijに接続された選択トランジスタSTijがオンする。
次に、読み出し動作について図13(a)~(f)を参照して説明する。
第i行j列のメモリセルMCijからデータを読み出す場合、ローデコーダ131は、ローアドレスをデコードして、図13(a)に示すように、第i行のワード線WLiをハイレベルとし、他のワード線をローレベルに維持する。これにより、メモリセルMCijに接続された選択トランジスタSTijがオンする。
また、コラムデコーダ132は、コラムアドレスをデコードし、図13(b)に示すように第j列のコラム線CLjをハイレベルとし、他のコラム線CLをローレベルに維持する。
続いて、リード/ライトコントローラ133は、図13(c)、(d)に示すように、ライトイネーブル信号WEをローレベルに維持し、リードイネーブル信号REをハイレベルにする。
これにより、第j列のアンドゲートRAjの2つの入力がハイレベルとなり、アンドゲートRAjの出力はハイレベルとなる。一方、他のアンドゲートRAは接続されているコラム選択線CLがローレベルのため、出力をローレベルに維持する。また、全てのアンドゲートWAは、ライトイネーブル信号WEがローレベルのため、出力をローレベルに維持する。
これにより、読み出しトランジスタRTjがオンし、他の読み出しトランジスタRT及び書き込みトランジスタWTはオフを維持する。
これにより、読み出しトランジスタRTjがオンし、他の読み出しトランジスタRT及び書き込みトランジスタWTはオフを維持する。
この状態において、メモリセルMCijの出力電圧(負極24と正極22の間の電圧)が、記憶データが「0」の場合には図13(e)に示すように、記憶データが「1」の場合には図13(f)に示すように、ビット線BLjと読み出しトランジスタRTj、垂直ビット線VBLを介してセンスアンプSAの非反転入力端子に伝達される。
センスアンプSAは、垂直ビット線VBLを介して伝達された電圧を基準電圧Vrefと比較し、基準電圧Vrefよりも高ければ、「1」を示すハイレベルの信号を出力し、低ければ、「0」を示すローレベルの信号を出力する。
その後、ローデコーダ131は、第i行のワード線WLiをローレベルとし、コラムデコーダ132は、コラム選択線CLjをローレベルとし、リード/ライトコントローラ133は、リードイネーブル信号REをローレベルとする。これにより、読み出し処理の1サイクルが終了する。読み出しの1サイクルは、2ns程度で十分可能である。
この記憶回路101では、メモリセルMCが記憶データを電圧の形態で出力する。このため、メモリセルが有する物理的特性を電圧に変化するための構成が必要なく、回路構成が簡単であり、消費電力も小さい。また、応答速度がきわめて速い。
なお、書き込み動作及び読み出し動作を、バイト単位、ワード単位等で並列に行う場合には、図11の回路を1バイト分あるいは1ワード分並列に配置し、並行してアクセスするようにすればよい。
次に、図11に示す構成を有する記憶回路101の製造方法を、図14を参照して説明する。
まず、絶縁性基板21を用意する。
次に、スパッタリングなどにより、絶縁性基板21上にAu膜等の導体膜を形成する。次に、導体膜をパターニングすることにより、正極22のマトリクスとこれらをビットラインBLに接続するための配線パターンを形成する。
まず、絶縁性基板21を用意する。
次に、スパッタリングなどにより、絶縁性基板21上にAu膜等の導体膜を形成する。次に、導体膜をパターニングすることにより、正極22のマトリクスとこれらをビットラインBLに接続するための配線パターンを形成する。
次に、印刷等により、各正極22上に固体電解質層23を形成する。
続いて、各固体電解質層23の負極形成領域を除いて、絶縁性基板21の全面にレジスト層を形成する。続いて、スパッタリング等により負極物質の膜を絶縁性基板21の全面に形成する。続いて、レジスト膜を除去することにより、負極物資の膜をリフトオフし、各固体電解質層23上に負極24を形成する。なお、固体電解質層23上に負極物質の膜を形成し、これをパターニングすることにより、負極24を形成してもよい。
一方、別の工程で、半導体基板41に、選択トランジスタST、書き込みトランジスタWT、読み出しトランジスタRT、アンドゲートRAとWA、リード/ライトコントローラ133、ライトデータコントローラ134、センスアンプSA、ビット線BL、ワード線WL、コラム選択線CL、接地線等の配線のパターンを形成する。また、マトリクス状に負極24の接続用電極パッドを形成する。
続いて、記憶セル11のアレーと半導体基板41とを接合する。続いて、絶縁性基板21上の配線パターンと半導体基板41上の回路パターンとを接続する。
こうして、図11に示す記憶回路を形成することができる。
なお、製造方法は、上述の例に限定されず、任意である。例えば、i)図14に示す半導体基板41に相当する構造体を形成すると共に、負極24のマトリクスを形成し、ii)各負極24上に印刷などで固体電解質層23を形成し、さらに、iii)各固体電解質層23上に正極22を形成し、iv)各正極22を対応するビットラインBLに配線パターンにより接続する、等してもよい。
なお、製造方法は、上述の例に限定されず、任意である。例えば、i)図14に示す半導体基板41に相当する構造体を形成すると共に、負極24のマトリクスを形成し、ii)各負極24上に印刷などで固体電解質層23を形成し、さらに、iii)各固体電解質層23上に正極22を形成し、iv)各正極22を対応するビットラインBLに配線パターンにより接続する、等してもよい。
本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
例えば、読み出し回路、書き込み回路は一例を示したものであり、これらに限定されるものではない。また、説明で示した電圧は例示であり、使用する材質に応じて適宜調整されるものである。
例えば、読み出し回路、書き込み回路は一例を示したものであり、これらに限定されるものではない。また、説明で示した電圧は例示であり、使用する材質に応じて適宜調整されるものである。
例えば、上記実施の形態では、固体電解質層23を使用する例を示したが、ゲル状あるいはゾル状、液状の流動性を有する電解質を使用することも可能である。この場合は、微小セル(微小ケース)を形成し、電解質を封入する。例えば、図15(a)に断面で示す構成例では、記憶セル11は、正極22と負極24との間に樹脂等の絶縁材料から構成された枠体122を備え、正極22と負極24と枠体122とから構成される微小空間に電解質123が封入された構成を有する。
また、図15(b)に断面で示す構成例では、記憶セル11は、絶縁性基板21と絶縁性の天板124と枠体122を備える。枠体122は、1つの正極22を収容するように微小空間を形成する。天板124は正極22に対向した開口125を有する。絶縁性基板21と枠体122と天板124とから構成される微小空間に電解質123が充填され、開口125が負極24で封止される。
以上、本発明は、上記実施形態の説明および図面によって限定されるものではなく、上記実施形態および図面に適宜変更等を加えることは可能である。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
本出願は、2015年5月18日に出願された日本国特許出願2015-100906号に基づくものであり、その明細書、特許請求の範囲、図面および要約書を含むものである。上記日本国特許出願における開示は、その全体が本明細書中に参照として含まれる。
11 記憶セル
21 絶縁性基板
22 正極
23 固体電解質層
24 負極
25 Li化合物
26 析出層
31 記憶回路
32 書き込み回路
33 読み出し回路
36 基準電圧源
37 コンパレータ
41 半導体基板
101 記憶回路
121 メモリアレー
122 枠体
123 電解質
124 天板
125 開口
131 ローデコーダ
132 コラムデコーダ
133 リード/ライトコントローラ
134 ライトデータコントローラ
21 絶縁性基板
22 正極
23 固体電解質層
24 負極
25 Li化合物
26 析出層
31 記憶回路
32 書き込み回路
33 読み出し回路
36 基準電圧源
37 コンパレータ
41 半導体基板
101 記憶回路
121 メモリアレー
122 枠体
123 電解質
124 天板
125 開口
131 ローデコーダ
132 コラムデコーダ
133 リード/ライトコントローラ
134 ライトデータコントローラ
Claims (13)
- 正極と、
正極上に形成された電解質層と、
前記電解質層上に形成された負極と、
から構成される記憶セル。 - 前記電解質層は、前記正極と反応して化合物を生成する物質を含む、
請求項1に記載の記憶セル。 - 前記電解質層は、前記負極に含まれる物質と同一で、前記正極と反応して化合物を生成する物質を含む、
請求項1又は2に記載の記憶セル。 - 前記負極は、望ましくはLiを含み、あるいは、C、In、Ag、Mg、Ca、Al、Si、Ge、Sn、Ga、Znの少なくとも何れかを含み、
前記電解質層は、前記物質としてLi、Cu、Agの少なくとも何れかを含む、
請求項2又は3に記載の記憶セル。 - 前記記憶セルは、
前記正極から前記電解質層を通って前記負極に向かう電流の供給により、前記化合物が分解され、
前記負極から前記電解質層を通って前記正極に向かう電流の供給により、前記化合物が生成される、
請求項2から4の何れか1項に記載の記憶セル。 - 前記記憶セルは、
第1の閾値電圧以上の電圧の印加により充電され、出力電圧は第1の電圧となり、
前記第1の閾値電圧よりも低い第2の閾値電圧以下の電圧の印加により放電し、出力電圧は、前記第1の電圧よりも低い第2の電圧となる、
請求項1から5の何れか1項に記載の記憶セル。 - 前記第1の電圧にビットデータ「1」と「0」の一方が、
前記第2の電圧にビットデータ「1」と「0」の他方が割り当てられている、
請求項6に記載の記憶セル。 - 前記電解質層は固体電解質から構成される、請求項1から7の何れか1項に記載の記憶セル。
- 前記電解質層は、流動性を有する電解質と該電解質を封入するセルとから構成される、請求項1から7の何れか1項に記載の記憶セル。
- 請求項1から9の何れか1項に記載の記憶セルと、
前記記憶セルに接続された書き込み回路と、
前記記憶セルに接続された読み出し回路と、
を備える記憶回路。 - 前記記憶セルは、マトリクス状に複数個配列され、
前記複数の記憶セルから何れかの記憶セルを選択する選択回路を備え、
前記書き込み回路は、前記選択回路により選択された記憶セルに所望のデータを書き込み、
前記読み出し回路は、前記選択回路により選択された記憶セルからデータを読み出す、
請求項10に記載の記憶回路。 - 正極と電解質層と負極とから構成される記憶セルの前記正極と前記負極間に、第1の電圧を印加することにより、前記記憶セルに第1のデータを書き込み、
前記正極と前記負極間に、第2の電圧を印加することにより、前記記憶セルに第2のデータを書き込む、
ことを特徴とする記憶方法。 - 前記正極と前記負極間に発生する電圧と基準電圧とを比較することにより、前記記憶セルから記憶データを読み出す、
請求項12に記載の記憶方法。
Applications Claiming Priority (2)
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