WO2016182032A1 - アゾール系抗真菌薬の眼瞼皮膚への投与 - Google Patents

アゾール系抗真菌薬の眼瞼皮膚への投与 Download PDF

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Abstract

アゾール系抗真菌薬を、眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療剤を提供する。

Description

アゾール系抗真菌薬の眼瞼皮膚への投与
 本発明は、眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療剤などに関する。
 アゾール系抗真菌薬としては、ボリコナゾール、イミダゾール系のミコナゾール、トリアゾール系のフルコナゾールなどがあり、広い抗真菌スペクトルをもつことが知られている。眼疾患に関して、これらのアゾール系抗真菌薬は、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、真菌性眼内炎などの真菌性眼感染症やアカントアメーバで汚染されたコンタクトレンズを使用することによって生じるアカントアメーバ角膜炎に強い活性を示すことが知られている。
 上記の眼疾患は失明に至る危険性があるにもかかわらず、点眼投与する場合には眼組織におけるアゾール系抗真菌薬の消失の早さゆえ、アゾール系抗真菌薬の眼組織での治療濃度を維持するために患者は一日6回~8回もの点眼投与を余儀なくされている。例えばボリコナゾールの場合、全身投与(経口、注射など)による肝障害などの重篤な副作用リスクを避けるため、点眼剤が院内処方されている。しかしながら、1%ボリコナゾールを点眼投与した臨床研究において、一部の被験者において眼部に一過性の不快感が生じたことが報告されている(非特許文献1)。
 全身投与においても羞明、霧視などの視覚障害が報告されており、これらの視覚障害は投与直後に発現する傾向があり、そのほとんどが短時間で消失することから、一過性の機能的なものであると考えられている(非特許文献2)。
 こうした一過性の副作用は、眼組織における薬物の急激な濃度上昇が原因になっていると考えられる。
 したがって、点眼投与・全身投与する場合よりも持続的な作用が期待でき、かつ副作用の要因として考えられる眼組織中の薬物の急激な濃度上昇を避けることができる投与方法(投与形態)が求められる。
Penetration of Voriconazole, 1%, Eyedrops Into Human Aqueous Humor Lau D et al., Arch Ophthalmol. 2008 Mar;126(3):343-6. 医薬品インタビューフォーム ブイフェンド錠、注射用(ファイザー)
 本発明が解決しようとする課題は、持続性で、副作用を回避及び/又は軽減した、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療剤を提供することである。
 本発明者らは、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療剤を探索するため鋭意研究を行なったところ、ボリコナゾール(アゾール系抗真菌薬)を正常ウサギの眼瞼皮膚に投与した場合には、点眼投与した場合よりも、治療濃度のボリコナゾールが持続的に角膜中に移行することを見出し、本発明に至った。
 すなわち、本発明は、以下に関する。
(1)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療剤。
(2)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、上記(1)記載の予防及び/又は治療剤。
(3)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のTmaxが15分~24時間であることを特徴とする、上記(1)又は(2)記載の予防及び/又は治療剤。
(4)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のアゾール系真菌薬の濃度が、投与24時間後の時点で、0.001μg/g以上であることを特徴とする、上記(1)又は(2)記載の予防及び/又は治療剤。
(5)アゾール系抗真菌薬0.0000005~25mgを眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、上記(1)~(4)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療剤。
(6)アゾール系抗真菌薬が、ボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾールである、上記(1)~(5)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療剤。
(7)真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、上記(1)~(6)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療剤。
(8)アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、上記(1)~(6)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療剤。
(9)真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、上記(1)~(7)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療剤。
(10)アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、上記(1)~(6)及び(8)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療剤。
(11)剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、上記(1)~(10)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療剤。
(12)アゾール系抗真菌薬、基剤、及び添加剤を含有する、経皮投与するための眼科用組成物。
(13)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療用の上記(12)記載の眼科用組成物。
(14)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、上記(12)又は(13)記載の眼科用組成物。
(15)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のTmaxが15分~24時間であることを特徴とする、上記(12)~(14)のいずれか一項記載の眼科用組成物。
(16)アゾール系真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のアゾール系真菌薬の濃度が、投与24時間後の時点で、0.001μg/g以上であることを特徴とする、上記(12)~(14)のいずれか一項記載の眼科用組成物。
(17)アゾール系抗真菌薬0.0000005~25mgを眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、上記(12)~(16)のいずれか一項記載の眼科用組成物。
(18)アゾール系抗真菌薬が、ボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾールである、上記(12)~(17)のいずれか一項記載の眼科用組成物。
(19)真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、上記(13)~(18)のいずれか一項記載の眼科用組成物。
(20)アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、上記(13)~(18)のいずれか一項記載の眼科用組成物。
(21)真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、上記(13)~(19)のいずれか一項記載の眼科用組成物。
(22)アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、上記(13)~(18)及び(20)のいずれか一項記載の眼科用組成物。
(23)剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、上記(12)~(22)のいずれか一項記載の眼科用組成物。
(24)眼瞼皮膚に投与することによる、真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療における使用のためのアゾール系抗真菌薬。
(25)眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、上記(24)記載のアゾール系抗真菌薬。
(26)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のTmaxが15分~24時間であることを特徴とする、上記(24)又は(25)記載のアゾール系抗真菌薬。
(27)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のアゾール系真菌薬の濃度が、投与24時間後の時点で、0.001μg/g以上であることを特徴とする、上記(24)又は(25)記載のアゾール系抗真菌薬。
(28)アゾール系抗真菌薬0.0000005~25mgを眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、上記(24)~(27)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬。
(29)アゾール系抗真菌薬が、ボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾールである、上記(24)~(28)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬。
(30)真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、上記(24)~(29)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬。
(31)アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、上記(24)~(29)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬。
(32)真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、上記(24)~(30)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬。
(33)アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、上記(24)~(29)及び(31)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬。
(34)剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、上記(24)~(33)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬。
(35)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療用の医薬の製造のためのアゾール系抗真菌薬の使用。
(36)眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、上記(35)記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(37)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のTmaxが15分~24時間であることを特徴とする、上記(35)又は(36)記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(38)アゾール系真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のアゾール系真菌薬の濃度が、投与24時間後の時点で、0.001μg/g以上であることを特徴とする、上記(35)又は(36)記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(39)アゾール系抗真菌薬0.0000005~25mgを眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、上記(35)~(38)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(40)アゾール系抗真菌薬が、ボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾールである、上記(35)~(39)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(41)真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、上記(35)~(40)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(42)アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、上記(35)~(40)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(43)真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、上記(35)~(41)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(44)アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、請求上記(35)~(40)及び(42)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(45)剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、上記(35)~(44)のいずれか一項記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
(46)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することによる、真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療方法。
(47)眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、上記(46)記載の予防及び/又は治療方法。
(48)アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のTmaxが15分~24時間であることを特徴とする、上記(46)又は(47)記載の予防及び/又は治療方法。
(49)アゾール系真菌薬を眼瞼皮膚に投与した後、角膜中のアゾール系真菌薬の濃度が、投与24時間後の時点で、0.001μg/g以上であることを特徴とする、上記(46)又は(47)記載の予防及び/又は治療方法。
(50)アゾール系抗真菌薬0.0000005~25mgを眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、上記(46)~(49)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療方法。
(51)アゾール系抗真菌薬がボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール又はフルコナゾールである、上記(46)~(50)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療方法。
(52)真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、上記(46)~(51)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療方法。
(53)アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、上記(46)~(51)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療方法。
(54)真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、上記(46)~(52)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療方法。
(55)アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、上記(46)~(51)及び(53)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療方法。
(56)剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、上記(46)~(55)のいずれか一項記載の予防及び/又は治療方法。
 本発明において、アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与する場合には、点眼投与する場合と比較して、アゾール系抗真菌薬が眼瞼皮膚から結膜などを通して徐々に角膜に移行し、結果として、長時間に渡って治療濃度のアゾール系抗真菌薬を角膜に滞留させることができる。したがって、薬理効果を持続することが期待され、患者の利便性が向上する。さらにアゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与すれば、眼組織おける一過性の副作用の回避又は軽減が期待できる。
ボリコナゾール点眼及び眼瞼皮膚投与後の角膜中濃度の推移(μg/g)を示す図である。 ボリコナゾール点眼及び眼瞼皮膚投与後の房水中濃度の推移(μg/mL)を示す図である。
<眼瞼皮膚>
 本発明において、眼瞼皮膚とは、上眼瞼、下眼瞼、それらの近傍の皮膚などを意味し、好ましくは上眼瞼の皮膚を意味する。
<眼局所組織>
 本発明において、眼局所組織とは、眼瞼皮膚の裏側に位置する眼組織、例えば、結膜組織、強膜組織などを意味する。
 本発明において、アゾール系抗真菌薬は、皮膚、眼瞼皮膚から眼局所組織などを介して角膜に送達される。
<アゾール系抗真菌薬>
 本発明において、アゾール系抗真菌薬とは、例えば、フルコナゾール、イトラコナゾール、ボリコナゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾール、ホスフルコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、イソコナゾール、スルコナゾール、オキシコナゾール、クロコナゾール、ビホナゾール、ネチコナゾール、ラノコナゾールなど、好ましくはボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾール、更に好ましくはボリコナゾール、ミコナゾール、又はエコナゾールである。
 本発明において、アゾール系抗真菌薬は、その分子量が低いほど角膜への移行性がよく、アゾール系抗真菌薬の分子量は、例えば700以下、好ましくは500以下である。
 本発明において、アゾール系抗真菌薬は、アゾール系抗真菌薬の塩も含まれ、医薬として許容される塩であれば特に制限はない。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸との塩、好ましくは硝酸との塩;酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、グルコン酸、グルコヘプト酸、グルクロン酸、テレフタル酸、メタンスルホン酸、乳酸、馬尿酸、1,2-エタンジスルホン酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸、オレイン酸、パモ酸、ポリガラクツロン酸、ステアリン酸、タンニン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、硫酸ラウリルエステル、硫酸メチル、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸などの有機酸との塩;臭化メチル、ヨウ化メチルなどとの四級アンモニウム塩;臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオンとの塩;リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;鉄、亜鉛などとの金属塩;アンモニアとの塩;トリエチレンジアミン、2-アミノエタノール、2,2-イミノビス(エタノール)、1-デオキシ-1-(メチルアミノ)-2-D-ソルビトール、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、プロカイン、N,N-ビス(フェニルメチル)-1,2-エタンジアミンなどの有機アミンとの塩などである。
 本発明において、アゾール系抗真菌薬は、その水和物又は溶媒和物も含まれる。
 本発明において、アゾール系抗真菌薬に幾何異性体又は光学異性体が存在する場合は、当該異性体又はそれらの塩も本発明の範囲に含まれる。また、アゾール系抗真菌薬又はそれらの塩にプロトン互変異性が存在する場合は、当該互変異性体又はそれらの塩も本発明の範囲に含まれる。
 本発明において、アゾール系抗真菌薬又はそれらの塩に結晶多形及び結晶多形群(結晶多形システム)が存在する場合は、それらの結晶多形体及び結晶多形群(結晶多形システム)も本発明の範囲に含まれる。ここで、結晶多形群(結晶多形システム)とは、それらの結晶の製造、晶出、保存などの条件及び状態(尚、本状態には製剤化した状態も含む)により、結晶形が変化する場合の各段階における個々の結晶形及びその過程全体を意味する。
<剤形>
 本発明の剤形は、アゾール系抗真菌薬を含有し、皮膚を通してアゾール系抗真菌薬を送達する製剤であれば特に限定されない。例えば、外用固形剤、外用散剤、外用液剤、リニメント剤、ローション剤、スプレー剤、外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼布剤、テープ剤、パップ剤、ローション剤など、好ましくは、眼瞼皮膚投与に適したクリーム剤、軟膏剤、又は貼布剤である。尚、これらは当該分野で汎用される通常の技術を用いて調製できる。
<本発明のアゾール系抗真菌薬の1回の投与量>
 本発明のアゾール系抗真菌薬の1回の投与量は、その投与形態及び投与剤形によって異なるが、例えば、クリーム剤、軟膏などの場合は、0.0000005~25mg、好ましくは0.0000025~20mg、より好ましくは0.000005~15mg、さらに好ましくは0.000025~10mg、最も好ましくは、0.00005~5mgである。また、貼付剤などの場合の1回の投与量は、0.005~10mg、より好ましくは0.1~3mgである。
<本発明のアゾール系抗真菌薬の濃度>
 本発明のアゾール系抗真菌薬の濃度は、その投与形態及び投与剤形によって異なるが、例えば、クリーム剤、軟膏などの場合は、0.000001~50%(w/w)、好ましくは0.000005~40%(w/w)、より好ましくは0.00001~30%(w/w)、さらに好ましくは0.00005~20%(w/w)、最も好ましくは0.0001~10%(w/w)である。
<本発明の眼科用組成物の構成>
 本発明の眼科用組成物は、アゾール系抗真菌薬、基剤、及び場合により吸収促進剤などの添加剤を含有できる。
<本発明の基剤>
 本発明で使用される基剤は、外用剤に使用される基剤であれば特に限定されない。例えば、白色ワセリン、流動パラフィンなどの炭化水素類;ミリスチン酸イソプロピルなどの脂肪酸エステル類;ミツロウ、ラノリンなどロウ類;ステアリン酸などの高級脂肪酸;ステアリルアルコール、セタノールなどの高級アルコール;ヒマシ油などの植物油;グリセリン、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールなどの多価アルコール;エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール;ビタミンE、水などのその他成分;それらの混合物などである。
<本発明の添加剤>
 本発明で使用される添加剤は、外用剤に使用される添加剤であれば特に限定されない。例えば、界面活性剤(乳化剤)、吸収促進剤、保存剤(防腐剤、抗菌剤)、抗酸化剤、pH調節剤、等張化剤などである。
 本発明で使用される界面活性剤(乳化剤)は、外用剤に使用される界面活性剤であれば特に限定されない。例えば、W/O型乳化剤、O/W型乳化剤など、具体的には、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリソルベート60などである。
 本発明で使用される吸収促進剤は、外用剤に使用される吸収促進剤であれば特に限定されない。例えば、水、アルコールなどの溶媒や界面活性剤;ミリスチン酸イソプロピルのような脂肪酸エステル;メントールなどのテルペン類、及びアルキルエステル、イプシロンアミノカプロン酸、ピロリドン類、尿素、リン脂質などのその他成分などである。
 本発明で使用される保存剤(防腐剤、抗菌剤)は、外用剤に使用される界面活性剤であれば特に限定されない。例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、フェノキシエタノール、チモールなどである。
 本発明で使用される抗酸化剤は、外用剤に使用される抗酸化剤であれば特に限定されないが、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸、トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、エデト酸ナトリウム水和物、ベンゾトリアゾールなどである。
 本発明で使用されるpH調節剤は、外用剤に使用されるpH調節剤であれば特に限定されない。例えば、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、乳酸、ジイソプロパノールアミン、酢酸、酢酸ナトリウム水和物などである。
 本発明で使用される等張化剤は、外用剤に使用される等張化剤であれば特に限定されない。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿素などである。
 また、本発明は、必要に応じて、アゾール系抗真菌薬を溶解させるための溶剤を使用でき、外用剤に使用される溶剤であれば特に限定されない。例えば、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ビタミンEなどを使用し、調製できる。
 本発明の軟膏は、鉱物性の白色ワセリン、流動パラフィン、動植物性などの油を基剤とする油脂性軟膏を調製できる。また、マクロゴールなどを基剤とする水溶性軟膏を調製することもできる。
 本発明のクリーム剤は、動物系、植物系、石油系、合成系の炭化水素、油脂、ロウエステル、高級アルコールなどの油分、多価アルコール脂肪酸エステル、酸化エチレン付加型非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、レシチン誘導体などの界面活性剤、ポリカーボフィル、カルボキシビニルポリマーなどの増粘高分子類(増粘剤)を使用し、必要に応じて防腐剤、吸収促進剤などを使用し、調製できる。
 本発明の貼付剤は、粘着剤(添加物として粘着付与樹脂、架橋剤、可塑剤、界面活性剤、酸化防止剤などを含んでもよい)及び支持体を使用し、必要に応じて防腐剤、吸収促進剤を使用し、調製できる。尚、眼瞼皮膚投与に用いられる場合、粘着テープの機能として、剥離力が低いものが望ましい。
 本発明の貼付剤に使用される粘着剤は、貼付剤に使用される粘着剤であれば特に限定されない。例えば、アクリル系、シリコン系、ゴム系などの粘着剤である。
 本発明の貼付剤に使用される粘着付与樹脂は、貼付剤に使用される粘着付与樹脂であれば特に限定されない。例えば、ロジン系、テルペン系、石油樹脂系などの粘着付与樹脂である。
 本発明の貼付剤に使用される架橋剤は、貼付剤に使用される架橋剤であれば特に限定されない。例えば、ポリイソシアネート系などの架橋剤である。
 本発明の貼付剤に使用される支持体は、貼付剤に使用される支持体であれば特に限定されない。例えば、不織布、フィルム、シートなどである。
 本発明の貼付剤に使用される防腐剤は、貼付剤に使用される防腐剤であれば特に限定されない。例えば、パラベン類、クロロブタノール、ソルビン酸などである。
 本発明の貼付剤に使用される吸収促進剤は、貼付剤に使用される吸収促進剤であれば特に限定されない。例えば、アルコール類、脂肪酸とその塩、アルコールアミン、アルキルエーテル類、グリセリド、界面活性剤、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ピロリドン類などの水溶性溶媒である。
 本発明の液剤又はローション剤は、精製水、蒸留水などの水、エタノールなどの低級アルコール、グリセリンなどの多価アルコール、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油などの界面活性剤などの基剤を使用し、調製できる。
<アゾール系抗真菌薬の投与方法、投与回数、投与時間>
 本発明において、アゾール系抗真菌薬の投与方法及び投与回数は、剤形、投与すべき患者の症状の軽重、年令、体重、医師の判断などに応じて適宜変えることができる。例えば、アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚投与する場合、1日2回、1日1回、2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回又は7日に1回の頻度で、眼瞼皮膚に投与することができ、好ましくは1日1回の頻度で眼瞼皮膚に投与できる。尚、本発明において、例えば、投与剤形として貼付剤を選択する場合、「1日1回の頻度で眼瞼皮膚に投与する」は、「1日1回の頻度で眼瞼皮膚に貼付する」ことを意味する。また、投与時間は睡眠前2時間以内が、より好ましくは睡眠前1時間以内が、特に好ましくは睡眠前30分以内が望ましい。
<Tmax>
 本発明において、Tmaxとは、アゾール系抗真菌薬を投与した後、角膜などの治療部位において、アゾール系抗真菌薬の濃度が、最大になる時間を意味する。
<アゾール系抗真菌薬の投与後のTmax>
 本発明において、眼瞼皮膚投与した後の、角膜などの治療部位におけるアゾール系抗真菌薬のTmaxは、例えば15分~24時間の間に、好ましくは30分~20時間の間に、更に好ましくは1時間~16時間の間に、特に好ましくは3時間~12時間の間に観測される。
<アゾール系抗真菌薬の薬理作用>
 本発明において、アゾール系抗真菌薬は、真菌及び/又はアカントアメーバの発育を阻害する。アゾール系抗真菌薬は、最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration :MIC)で、各種の真菌及び/又はアカントアメーバの発育を阻止することができる。
<アゾール系抗真菌薬の投与後の予防及び/又は治療有効濃度>
 本発明の投与剤(眼科用組成物)は、治療有効濃度のアゾール系抗真菌薬を持続的に角膜に移行させることができる。尚、アゾール系抗真菌薬の治療有効濃度は、アゾール系抗真菌薬の種類及び/又は量によって異なるが、角膜などの治療部位においてアゾール系抗真菌薬がMIC以上の濃度で滞留することが望ましい。
 本発明において、眼瞼皮膚に投与する場合、投与24時間後の時点で、角膜などの治療部位においてアゾール系真菌薬の濃度が、例えば、0.001μg/g以上、好ましくは0.01μg/g以上、更に好ましくは0.1μg/g以上、特に好ましくは0.15μg/g以上であることが望ましい。
<眼局所投与製剤>
 本発明において、眼局所投与製剤は、例えば、点眼剤又は眼軟膏であり、角膜、結膜などに投与される。
<アゾール系抗真菌薬の予防及び/又は治療対象疾患>
 本発明の予防及び/又は治療対象疾患としては、真菌性眼感染症及び/又はアカントアメーバ性眼感染症であれば特に制限はないが、本発明のアゾール系抗真菌薬は、角膜への移行に優れるので、真菌性角膜感染症及び/又はアカントアメーバ性角膜感染症の治療に特に有用である。
 本発明は、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.及び、Cephalosporium spp.からなる群より選択される真菌、好ましくは、Candida spp.、Aspergillus spp.、Cephalosporium spp.、及びFusarium spp.からなる群より選択される真菌により引き起こされる、真菌性眼感染症の予防及び/又は治療に用いることができる。
 本発明において、真菌性眼感染症は、真菌により引き起こされる眼疾患であれば特に制限はないが、例えば真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎であり、好ましくは、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、又は角膜真菌症である。
 本発明は、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群より選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、アカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療に用いることができる。
 本発明において、アカントアメーバ性眼感染症は、アカントアメーバにより引き起こされる眼疾患であれば特に制限はないが、例えば角膜炎、特にアカントアメーバ角膜炎である。
 上記の規定は、本発明の明細書中のすべての態様に適用及び/又は準用される。
 本発明の一態様は、アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ角膜炎の予防及び/又は治療剤である。
 本発明の一態様は、アゾール系抗真菌薬、基剤、及び添加剤を含有する、経皮投与するための眼科用組成物である。
 本発明の一態様は、眼瞼皮膚に投与することによる、真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療における使用のためのアゾール系抗真菌薬である。
 本発明の一態様は、アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療用の医薬の製造のためのアゾール系抗真菌薬の使用である。
 本発明の一態様は、アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することによる、真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療方法である。
 以下に、試験の結果及び製剤例を示すが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
 [試験1]
 ボリコナゾール軟膏を眼瞼に投与した場合とボリコナゾール点眼剤を点眼投与した場合における角膜及び房水中のボリコナゾール濃度を経時的に測定して比較検討した。
 (薬物調製方法)
・5%ボリコナゾール軟膏
 0.1gのボリコナゾール(東京化成)を60℃加温下、ビタミンE(理研ビタミン)に溶解させて全量を2gとした。
・1%ボリコナゾール点眼剤
 ブイフェンド200mg静注用(ファイザー)に注射用水(大塚製薬)を加えて溶解させ、全量を20mLとした。
(試験方法)
 試験には、ウサギ(日本白色種、雄性、北山ラベス株式会社より購入)を用いた。軟膏塗布のためバリカン及びシェーバーを用いて皮膚を傷つけないようウサギ眼瞼周辺部を除毛処理した。ウサギ片眼の上眼瞼皮膚に5%ボリコナゾール軟膏を約50μL塗布し、3、6及び24時間後の投与眼の角膜中及び房水中薬物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(測定方法)
 所定の時間に麻酔薬の過剰投与による安楽殺処置を施し、ウサギより眼球を摘出し、房水ならびに角膜を摘出した。角膜については50%アセトニトリルにてホモジナイズし、遠心分離後、上清を検体として使用した。カラムはX Bridge Phenylを用い、LC/MS/MSにはAPI4000(AB SCIEX製)を用いた。
 また、1%ボリコナゾール点眼剤については、両眼に50μLを点眼後、0.5時間、1時間、3時間及び6時間後の両眼の角膜中ならびに房水中薬物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(結果)
 試験結果を図1及び図2、並びに表1及び表2に示す。
 表1は、ボリコナゾール点眼及び眼瞼皮膚投与後の角膜中濃度の推移(μg/g)を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表2は、ボリコナゾール点眼及び眼瞼皮膚投与後の房水中濃度の推移(μg/mL)を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
(考察)
 図1ならびに表1に示すように、ボリコナゾール点眼剤を点眼投与した際には投与後1時間以内に角膜中の薬物濃度は0.3μg/gまで低下したが、ボリコナゾール軟膏を眼瞼に投与した際には投与後24時間でも角膜中の薬物濃度は、1μg/gを維持した。
図2ならびに表2に示すように、点眼投与の場合、房水中の薬物濃度は点眼時に極めて高濃度となり、その薬物濃度の変化推移は急激であるが、眼瞼皮膚投与の場合、投与後6時間前後で薬物濃度が高濃度となると思われ、その薬物濃度の変化推移は極めてなだらかであった。
 したがって、ボリコナゾールを眼瞼皮膚投与すれば角膜中の薬物濃度が長時間にわたり有効に維持されるので、ボリコナゾールの投与回数を大幅に低減させること(例えば1日1回)が可能となり、また、眼瞼皮膚投与すれば房水中の薬物濃度は低いままに維持されるので、一過性の副作用を回避又は軽減が期待できる。
 [試験2]
エコナゾール軟膏を眼瞼皮膚投与した場合の角膜中のエコナゾール濃度を経時的に測定した。
(試験方法)
 試験には、ウサギ(日本白色種、雄性、北山ラベス株式会社より購入)を用いた。クリーム剤を塗布するため、バリカン及びシェーバーを用いて皮膚を傷つけないようウサギ眼瞼周辺部を除毛処理した。ウサギ右眼の上眼瞼皮膚にパラベールクリーム1%(1%エコナゾール硝酸塩含有、大塚製薬株式会社)を約50μL塗布し、0.5、6及び24時間後の投与眼の角膜中薬物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(測定方法)
所定の時間に麻酔薬の過剰投与による安楽殺処置を施し、ウサギより眼球を摘出し、角膜を摘出した。角膜は50%アセトニトリルにてホモジナイズし、遠心分離後、上清を検体として使用した。カラムはX Bridge Phenylを用い、LC/MS/MSにはAPI4000(AB SCIEX製)を用いた。
(結果)
 試験結果を表3に示す。
 表3は、エコナゾール軟膏の眼瞼皮膚投与後のエコナゾールの角膜中濃度の推移(μg/g)を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
(考察)
 表3に示すように、エコナゾール軟膏を眼瞼皮膚投与した場合、薬物は眼瞼皮膚から結膜を通って前眼部に移行するため、投与後少なくとも6時間はほぼ一定の薬物濃度を維持し、その後、薬物濃度が緩やかに下降した。
 [試験3]
 ミコナゾール軟膏を眼瞼皮膚に投与した場合の角膜中ミコナゾール濃度を経時的に測定した。
(試験方法)
 試験には、ウサギ(日本白色種、雄性、北山ラベス株式会社より購入)を用いた。クリーム剤を塗布するためバリカン及びシェーバーを用いて皮膚を傷つけないようウサギ眼瞼周辺部を除毛処理した。ウサギ左眼の上眼瞼皮膚にフロリードDクリーム1%(1%ミコナゾール硝酸塩含有、持田製薬株式会社)を約50μL塗布し、0.5及び24時間後の投与眼の角膜中薬物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(測定方法)
所定の時間に麻酔薬の過剰投与による安楽殺処置を施し、ウサギより眼球を摘出し、角膜を摘出した。角膜は50%アセトニトリルにてホモジナイズし、遠心分離後、上清を検体として使用した。カラムはX Bridge Phenylを用い、LC/MS/MSにはAPI4000(AB SCIEX製)を用いた。
(結果)
 試験結果を表4に示す。
 表4は、ミコナゾール軟膏の眼瞼皮膚投与後の角膜中濃度の推移(μg/g)を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
(考察)
 表4に示すように、ミコナゾール軟膏を眼瞼皮膚投与した場合、薬物は眼瞼皮膚から結膜を通って前眼部に移行するため、投与後24時間にわたって、ほぼ一定の薬物濃度を維持した。
 処方例1:クリーム剤(2%(w/w))
 100g中
  ボリコナゾール                     2.0g
  1% ポリカーボフィル                60.0g
  ポリオキシエチレンひまし油               5.0g
  中鎖脂肪酸                      20.0g
  パラオキシ安息香酸メチル               0.05g
  パラオキシ安息香酸プロピル              0.02g
  等張化剤                        適量
  pH調整剤                       適量
 ポリオキシエチレンひまし油、中鎖脂肪酸の混合物に、ボリコナゾールを加えて溶解し、撹拌しながらポリカーボフィル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、及び精製水を順次投入する。pH7付近になるようpH調整剤を加え、十分に撹拌することでクリーム剤を調製する。またボリコナゾール及びその他の添加物の添加量を適宜変えることにより、メテノロン酢酸エステルの濃度が例えば1%(w/v)、3%(w/v)、又は5%(w/v)などのクリーム剤も調製できる。
 処方例2:軟膏(2%(w/w))
 100g中
  ミコナゾール                     2.0g
  流動パラフィン                   39.2g
  白色ワセリン                    58.8g
 均一に溶融した白色ワセリン及び流動パラフィンに、ミコナゾールを加え、これらを十分に混合して後に徐々に冷却することで軟膏を調製する。ミコナゾールの添加量を変えることにより、ミコナゾールの濃度が1%(w/w)又は5%(w/w)である軟膏を調製できる。
 本発明は、アゾール系抗真菌薬を、眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療剤である。

Claims (41)

  1.  アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療剤。
  2.  アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、請求項1記載の予防及び/又は治療剤。
  3.  アゾール系抗真菌薬が、ボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾールである、請求項1記載の予防及び/又は治療剤。
  4.  真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、請求項1記載の予防及び/又は治療剤。
  5.  アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、請求項1記載の予防及び/又は治療剤。
  6.  真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、請求項1記載の予防及び/又は治療剤。
  7.  アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、請求項1記載の予防及び/又は治療剤。
  8.  剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、請求項1記載の予防及び/又は治療剤。
  9.  アゾール系抗真菌薬、基剤、及び添加剤を含有する、経皮投与するための眼科用組成物。
  10.  アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、アゾール系抗真菌薬を有効成分として含有する真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療用の請求項9記載の眼科用組成物。
  11.  アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、請求項9記載の眼科用組成物。
  12.  アゾール系抗真菌薬が、ボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾールである、請求項9記載の眼科用組成物。
  13.  真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、請求項9記載の眼科用組成物。
  14.  アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、請求項9記載の眼科用組成物。
  15.  真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、請求項9記載の眼科用組成物。
  16.  アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、請求項9記載の眼科用組成物。
  17.  剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、請求項9記載の眼科用組成物。
  18.  眼瞼皮膚に投与することによる、真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療における使用のためのアゾール系抗真菌薬。
  19.  眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、請求項18記載のアゾール系抗真菌薬。
  20.  アゾール系抗真菌薬が、ボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾールである、請求項18記載のアゾール系抗真菌薬。
  21.  真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、請求項18記載のアゾール系抗真菌薬。
  22.  アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、請求項18記載のアゾール系抗真菌薬。
  23.  真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、請求項18記載のアゾール系抗真菌薬。
  24.  アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、請求項18記載のアゾール系抗真菌薬。
  25.  剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、請求項18記載のアゾール系抗真菌薬。
  26.  アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することを特徴とする、真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療用の医薬の製造のためのアゾール系抗真菌薬の使用。
  27.  眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、請求項26記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
  28.  アゾール系抗真菌薬が、ボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾールである、請求項26記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
  29.  真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、請求項26記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
  30.  アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、及びA.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、請求項26記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
  31.  真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、請求項26記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
  32.  アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、請求項26記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
  33.  剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、請求項26記載のアゾール系抗真菌薬の使用。
  34.  アゾール系抗真菌薬を眼瞼皮膚に投与することによる、真菌性眼感染症又はアカントアメーバ性眼感染症の予防及び/又は治療方法。
  35.  眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、請求項34記載の予防及び/又は治療方法。
  36.  アゾール系抗真菌薬が、ボリコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、スルコナゾール、又はフルコナゾールである、請求項34記載の予防及び/又は治療方法。
  37.  真菌性眼感染症が、Candida spp.、Cryptococcus spp.、Sporothrix spp.、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Exophila spp.、Phialophora spp.、Fusarium spp.、Trichophyton spp.、Microsporum spp.、Scedosporium spp.、Saccharomyces spp.、及びCephalosporium spp.からなる群から選択される真菌により引き起こされる、請求項34記載の予防及び/又は治療方法。
  38.  アカントアメーバ性眼感染症が、A.astronyxis、A.comandoni、A.divionensis、griffini、A.hatchetti、A.healyi、A.jacobsi、A.lenticulata、A.culbertsoni、A.lugdunensis、A.mauritaniensis、A.palestinensis、A.pearcei、A.polyphaga、A.pustulosa、A.quina、A.rhysodes、A.royreba、A.terricola、A.triangularis、A.tubiashi、A.polyphaga、A.castellaniからなる群から選択されるアカントアメーバにより引き起こされる、請求項34記載の予防及び/又は治療方法。
  39.  真菌性眼感染症が、真菌性角膜炎、角膜潰瘍、角膜真菌症、又は真菌性眼内炎である、請求項34記載の予防及び/又は治療方法。
  40.  アカントアメーバ性眼感染症が、アカントアメーバ角膜炎である、請求項34記載の予防及び/又は治療方法。
  41.  剤形が、クリーム剤、軟膏、又は貼布剤である、請求項34記載の予防及び/又は治療方法。
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