WO2016175177A1 - 充填材、該充填材を用いた蒸留分離方法及び蒸留分離装置 - Google Patents
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- the tritium concentration in the descending liquid increases, and the tritium concentration in the rising steam decreases.
- steam after a gas-liquid contact arrives at the tower top part, and is further guide
- the supplied steam is cooled by cooling water, a part is returned to the top of the column (reflux), and a part is discharged as low-concentration tritium water having a lower tritium concentration than the stock solution.
- the descending liquid after the gas-liquid contact is stored in the tower bottom, and a part of the stored liquid is recovered as high-concentration tritium water having a higher tritium concentration than the stock solution.
- NaX-type zeolite is used as the “selective adsorptive material”, but it is not particularly limited as long as the material has selective adsorptivity, and zeolite other than NaX-type can also be applied. is there.
- materials obtained in the form of powder such as silica gel and mesoporous silica produced by various designs of adsorption function (for example, FSM-16, MCM-41, MCM-48) can be applied to the metal surface by electrophoretic deposition. They can be electrodeposited, and they can also be produced as a thin film on a glass substrate.
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Abstract
還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることができる蒸留方法及び蒸留装置を実現可能とする充填材、該充填材を用いた蒸留方法及び蒸留装置を提供する。 蒸留分離装置1は、原液としいて供給されるトリチウム水(HTO又はT2O)を含む軽水(H2O)を、原液よりも高濃度のトリチウム水と、原液よりも低濃度のトリチウム水に分離する用途に使用される。この蒸留分離装置1は、充填式の多段の蒸留塔2と、蒸留塔2の塔底部の貯留液を加熱して蒸気化するリボイラー3と、蒸留塔2の塔頂部から供給される蒸気を冷却して液体化する凝縮器4とを備える。蒸留塔2の充填材としては、所定形状の充填基材の表面に、選択吸着性材料から成る吸着層が形成された充填材が使用されている。ここで、「所定形状」とは充填材として適した形状を意味する。
Description
本発明は、充填塔に使用される充填材、該充填材を用いた蒸留分離方法及び蒸留分離装置に関し、特に、トリチウム水と軽水との分離に好適に実施することが可能な蒸留分離方法及び蒸留分離装置に関するものである。
充填塔を蒸留塔として用いた蒸留分離装置において、比揮発度が接近した成分の蒸留分離を行うためには、蒸留塔の段数が実用的レベルを超えた多数の段数が必要となる。例えば、トリチウム水の蒸留分離の場合には、その濃度を10倍に濃縮するのに還流比を30として理論段数が230段を必要とするとの報告がある(以下の非特許文献1参照)。ここで、還流比を大きく取れば段数は少なくできる。しかし、還流比を大きくしようとすれば、エネルギーを増加する必要があり、エネルギーコストの増加を招来することになる。
そこで、かかる課題を解決するため、蒸留分離対象となる当該成分を選択的に吸着する材料を充填する充填塔式蒸留分離が効果的であることが提案されている(以下の非特許文献2参照)。この非特許文献2によれば、シリカゲルビーズを充填材とする場合には、気液平衡関係が9%改善されると仮定すれば、この場合の蒸留分離方法を検討すると、還流比を10.4として理論段数を52段とすることができると推測される。
そこで、かかる課題を解決するため、蒸留分離対象となる当該成分を選択的に吸着する材料を充填する充填塔式蒸留分離が効果的であることが提案されている(以下の非特許文献2参照)。この非特許文献2によれば、シリカゲルビーズを充填材とする場合には、気液平衡関係が9%改善されると仮定すれば、この場合の蒸留分離方法を検討すると、還流比を10.4として理論段数を52段とすることができると推測される。
「2009 Evaluation of Tritium Removal and Mitigation Technologies for Wastewater Treatment」, DOE/RL-2009-18
「Tritium Isotope Separation by Water Distillation Column Packed with Silica-gel Beads」, Journal of NUCLEAR SCIENCE and TECHNOLOGY Vol.41, No.5pp619-623
上記従来例のように、シリカゲルビーズを充填材とする場合には、還流比及び理論段数を大幅に小さくできるけれども、以下のような新たな問題が生じる。
即ち、シリカゲルビーズの粒径は数mm程度であり、このような極めて小さいシリカゲルビーズを充填することは実用的に不可能であり、さらに蒸留塔の圧力損失が過大なものとなり、実用化することができないという問題が生じる。
そこで、従来より、還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることが可能な蒸留方法及び蒸留装置が所望されていた。
即ち、シリカゲルビーズの粒径は数mm程度であり、このような極めて小さいシリカゲルビーズを充填することは実用的に不可能であり、さらに蒸留塔の圧力損失が過大なものとなり、実用化することができないという問題が生じる。
そこで、従来より、還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることが可能な蒸留方法及び蒸留装置が所望されていた。
本願発明は、上記課題に鑑みて考え出されたものであり、その目的は、還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることができる蒸留方法及び蒸留装置を実現可能とする充填材、該充填材を用いた蒸留方法及び蒸留装置を提供することである。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、充填塔に使用される充填材であって、所定形状の充填基材の表面に選択吸着性材料から成る吸着層が形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることができる蒸留分離方法(請求項2記載の発明)及び蒸留分離装置(請求項3記載の発明)を実現可能とすることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の充填材が充填された蒸留塔を用いて、供給液の蒸留分離を行うことを特徴とする蒸留分離方法である。
上記構成によれば、還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることができる蒸留分離方法が実現できる。
請求項3記載の発明は、蒸留塔を備えた蒸留分離であって、前記蒸留塔は請求項1記載の充填材が充填された蒸留塔であることを特徴とする蒸留分離装置である。
上記構成によれば、還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることができる蒸留分離装置が実現できる。
本発明によれば、還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることができる。
以下、本発明を実施の形態に基づいて詳述する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は実施の形態に係る蒸留分離装置の全体構成図である。本実施の形態に係る蒸留分離装置1に供給される原液は、トリチウム水(HTO又はT2O)を含む軽水(H2O)である。この蒸留分離装置1においては、トリチウム水(HTO又はT2O)を含む軽水(H2O)を、原液よりも高濃度のトリチウム水と、原液よりも低濃度のトリチウム水に分離する用途に使用される。
(実施の形態)
図1は実施の形態に係る蒸留分離装置の全体構成図である。本実施の形態に係る蒸留分離装置1に供給される原液は、トリチウム水(HTO又はT2O)を含む軽水(H2O)である。この蒸留分離装置1においては、トリチウム水(HTO又はT2O)を含む軽水(H2O)を、原液よりも高濃度のトリチウム水と、原液よりも低濃度のトリチウム水に分離する用途に使用される。
蒸留分離装置1は、充填式の多段の蒸留塔2と、蒸留塔2の塔底部の貯留液を加熱して蒸気化するリボイラー3と、蒸留塔2の塔頂部から供給される蒸気を冷却して液体化する凝縮器4とを備える。ここで注目すべきは、蒸留塔2の充填材としては、所定形状の充填基材の表面に、選択吸着性材料から成る吸着層が形成された充填材が使用されていることである。ここで、「所定形状」とは充填材として適した形状を意味する。本実施の形態では、「所定形状の充填基材」としてはラシヒリングを使用し、このラシヒリングの表面にNaX型ゼオライトを塗布することにより「選択吸着性材料から成る吸着層が形成された充填材」を実現している。
以下に、ラシヒリングを充填基材とした場合を挙げて、具体的な作製方法を説明する。直径0.6cm、長さ1cmのアルミナ製ラシヒリングを基材として用いた。予め用意したNaX型ゼオライトの粉末(和光純薬工業性F-9 75μm)を水に加え濃度が1g/lのスラリー液を調製した。次いで、上記の基材をスラリー液に浸漬し、基材の表面にゼオライトの粉末を付着させた。次いで、珪酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウムを、Al2O3:SiO2:Na2O:H2O=1:12:17:975としたゲルに浸漬し、100℃のオートクレープ中で48時間反応させた。本品を水洗いし、充填材に供した。
なお、ラシヒリングの寸法は、直径0.6cm、長さ1cmに限定されず、市販されている種々の寸法のものを用いてもよい。いずれの寸法のものであっても、充填された場合に充分な流通空間を確保し得るため、シリカゲルビーズを充填材とする場合に比べて圧力損失を大幅に小さくすることができる。
なお、ラシヒリングの寸法は、直径0.6cm、長さ1cmに限定されず、市販されている種々の寸法のものを用いてもよい。いずれの寸法のものであっても、充填された場合に充分な流通空間を確保し得るため、シリカゲルビーズを充填材とする場合に比べて圧力損失を大幅に小さくすることができる。
上記構成の蒸留分離装置1の動作は、一般的な蒸留分離装置と同様な動作である。以下に簡単に説明すると、原液は蒸留塔2の濃縮部2aと回収部2bの境目から供給され、蒸留塔2内を流下し、蒸留塔2の塔底部においてリボイラー3によって加熱され蒸気を発生させる。発生蒸気は蒸留塔2内を上昇し、蒸留塔2内を下降する原液と気液接触が行われる。即ち、液が充填物表面をつたって落ちていき、均一に表面を濡らし、これに蒸気が接触することでより多くの接触面で気液接触が行われることが可能となる。ここで、充填材がラシヒリングのような形状を有することにより、流路空間が充分に確保され、圧力損失を実用レベルの範囲まで小さくできる。
そして、この気液接触の過程で、下降液中のトリチウム濃度は増加し、上昇蒸気中のトリチウム濃度は減少する。そして、気液接触後の上昇蒸気は塔頂部に到達し、更に、凝縮器に導かれる。凝縮器では供給された蒸気が冷却水によって冷却され、一部は塔頂部に戻され(還流)、一部は原液よりもトリチウム濃度の低い低濃度トリチウム水として排出される。一方、気液接触後の下降液体は塔底部に貯留され、この貯留液の一部は原液よりもトリチウム濃度の高い高濃度トリチウム水として回収される。
このようにして、本実施の形態では、蒸留塔2の充填材として、所定形状の充填基材(ラシヒリング)の表面に、選択吸着性材料から成る吸着層(ゼオライト層)が形成された充填材を用いることにより、還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることが可能となる。なお、選択吸着性材料から成る吸着層(ゼオライト層)が形成された充填材を用いることにより、還流比及び理論段数を大幅に小さくできる根拠は、以下の実施例の項において、本願発明者の試験用モデルによる実験及び実験結果により得られた数値等に基づく計算等によって立証されており、詳細については後述することにする。
(その他の事項)
(その他の事項)
(1)上記実施の形態では、「所定形状の充填基材」としては、ラシヒリングが用いられたが、本発明はこれに限定されず、ベルルサドル、インターロックスサドル等であってもよい。また、所定形状の充填基材は、金属製、樹脂製、セラミック製、ガラス製のいずれであってもよい。
(2)上記実施の形態では、「選択吸着性材料」としては、NaX型ゼオライトが用いられたが、選択吸着性がある材料であれば特に限定されず、NaX型以外のゼオライトも適用可能である。また、シリカゲルや吸着機能を様々にデザインして製造されるメソポーラスシリカ等(例えばFSM-16、MCM-41、MCM-48)の粉末状で得られる材料も、泳動電着法で金属の表面に電着させることができ、また、ガラス基板上に薄膜としてこれらを作製することも可能である。
なお、「選択吸着性材料」と「所定形状の充填基材」とを用いて本発明に係る充填基材を製造する方法としては、選択吸着性材料を基板表面に成膜する公知の製造方法を利用すればよい。以下に、代表的な製造方法を例示する。
なお、「選択吸着性材料」と「所定形状の充填基材」とを用いて本発明に係る充填基材を製造する方法としては、選択吸着性材料を基板表面に成膜する公知の製造方法を利用すればよい。以下に、代表的な製造方法を例示する。
(a)金属製基板にメソポーラスシリカを成膜
泳動電着法により、メソポーラスシリカ粉末を金属製基板上に固定化する。具体的には、電着浴としてアセトンを用いて、このアセトン溶液にメソポーラスシリカ粉末を入れてメソポーラスシリカ粒子を分散・懸濁状態とし、アセトン溶液中の電極に10分間直流電流を流す。これにより、帯電したメソポーラスシリカ粒子が金属製基板上に堆積していき、10分間経過後には膜厚約250μmのメソポーラスシリカ膜が形成さる。次いで、メソポーラスシリカ膜が基板を空気中300℃で8時間焼成する。これにより、金属製基板上にバインダーなしでメソポーラスシリカ膜が固定化される(「Adsorption News」Vol.22,No.1(March2008) p8参照)。
上記方法を利用することにより、金属製充填基材表面にメソポーラスシリカ膜(吸着層)が形成され充填材を製造することができる。
泳動電着法により、メソポーラスシリカ粉末を金属製基板上に固定化する。具体的には、電着浴としてアセトンを用いて、このアセトン溶液にメソポーラスシリカ粉末を入れてメソポーラスシリカ粒子を分散・懸濁状態とし、アセトン溶液中の電極に10分間直流電流を流す。これにより、帯電したメソポーラスシリカ粒子が金属製基板上に堆積していき、10分間経過後には膜厚約250μmのメソポーラスシリカ膜が形成さる。次いで、メソポーラスシリカ膜が基板を空気中300℃で8時間焼成する。これにより、金属製基板上にバインダーなしでメソポーラスシリカ膜が固定化される(「Adsorption News」Vol.22,No.1(March2008) p8参照)。
上記方法を利用することにより、金属製充填基材表面にメソポーラスシリカ膜(吸着層)が形成され充填材を製造することができる。
(b)ガラス基板にシリカ薄膜を成膜
具体的には、有機テンプレート剤にセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)やドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(DTAB)、DDAを用い、TEOS(オルトケイ酸テトラエチル)、水等を原料として透明な前駆体溶液を調整する。この溶液をガラス基板上にスピンコートすることにより、ガラス基板上にシリカ薄膜が作製される(「メソポーラスを中心とした多孔質物質の合成とその応用」Nanotechnology,Materials 東海大学出版参照)。
上記方法を利用することにより、ガラス製充填基材表面にメソポーラスシリカ膜(吸着層)が形成され充填材を製造することができる。
具体的には、有機テンプレート剤にセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)やドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(DTAB)、DDAを用い、TEOS(オルトケイ酸テトラエチル)、水等を原料として透明な前駆体溶液を調整する。この溶液をガラス基板上にスピンコートすることにより、ガラス基板上にシリカ薄膜が作製される(「メソポーラスを中心とした多孔質物質の合成とその応用」Nanotechnology,Materials 東海大学出版参照)。
上記方法を利用することにより、ガラス製充填基材表面にメソポーラスシリカ膜(吸着層)が形成され充填材を製造することができる。
(c)多孔質基板でない基板にゼオライト膜を成膜
Al(NO3)3・9H2Oとコロイダルシリカ(触媒化成 Cataloid SI-30)を含む水溶液に、TPABr(tetrapropylammonium bromide)、NaOHを添加し、均一に撹拌して水和ゲルを調製する。ゲルの組成は、H2O/SiO2モル比を80に、0.1TPABr-0.05Na2O-0.01Al2O3-SiO2-80H2Oの組成のものを調整した。次いで、このゲル組成物を、テフロン(登録商標)製内筒を有する30mlのステンレス製オートクレーブに入れ、板状物を溶液に浸漬し、無撹拌状態で、温度170℃、48時間の条件下で水熱反応を行う。この結果、内筒壁面及び板状物面にZSM-5型のゼオライト膜が生成される(特開平06-127937参照)。なお、H2OとSiO2とのモル比、及び温度条件としては、H2O/SiO2モル比が50以上、温度は100℃以上、200℃未満の条件が必要である。
上記方法を利用することにより、多孔質でない充填基材表面にゼオライト膜(吸着層)が形成され充填材を製造することができる。
Al(NO3)3・9H2Oとコロイダルシリカ(触媒化成 Cataloid SI-30)を含む水溶液に、TPABr(tetrapropylammonium bromide)、NaOHを添加し、均一に撹拌して水和ゲルを調製する。ゲルの組成は、H2O/SiO2モル比を80に、0.1TPABr-0.05Na2O-0.01Al2O3-SiO2-80H2Oの組成のものを調整した。次いで、このゲル組成物を、テフロン(登録商標)製内筒を有する30mlのステンレス製オートクレーブに入れ、板状物を溶液に浸漬し、無撹拌状態で、温度170℃、48時間の条件下で水熱反応を行う。この結果、内筒壁面及び板状物面にZSM-5型のゼオライト膜が生成される(特開平06-127937参照)。なお、H2OとSiO2とのモル比、及び温度条件としては、H2O/SiO2モル比が50以上、温度は100℃以上、200℃未満の条件が必要である。
上記方法を利用することにより、多孔質でない充填基材表面にゼオライト膜(吸着層)が形成され充填材を製造することができる。
(3)吸着層は基材の表面全面に形成されていても又はその一部に形成されていてもよい。また、吸着層の厚みは、特に限定されるものではない。
(4)上記実施の形態では、「処理の対象となる液(原液)」としては、トリチウム水を用いたけれど、本発明はこれに限定されず、重水やその他の比揮発度が接近した同位体の分離においても、そのいずれかの成分が選択吸着性があり、その成分を充填材の表面上に塗布したものから構成されるすべてのシステムに適用できる。
(5)蒸留分離装置は、上記実施の形態に限らず、ヒートポンプとして機能する蒸気圧縮機を設け、蒸留塔の塔頂部からの蒸気を、蒸気圧縮機を使用してリボイラーの加熱源に再利用する省エネルギー型の蒸留分離装置であってもよい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[実施例]
蒸留塔の大きさ(実施の形態のような実機の蒸留塔における胴径は数mレベルである)が異なること以外は上記実施の形態と同様の構成の試験用蒸留分離装置(吸着層が形成されている充填材を使用している場合)を用いて、上記実施の形態と同様に原液をトリチウム水として蒸留分離を、以下の条件で行なった。そのときの、リボイラー下部貯留液のトリチウム濃度、塔頂部の凝縮液のトリチウム濃度、及び蒸留塔での圧力損失を測定したので、その結果を表1に示す。
なお、具体的な実験条件としは、蒸留塔は内径18mmのガラスカラムに上記の充填材を充填高さが80cmになるように充填したものを用い、運転温度はリボイラーの温度を60℃、リボイラーのヒーター出力が270Wで定常運転となるようにした。塔頂部から流出する蒸気は冷却器で冷却し、凝縮水の全量を塔頂部から流下させた。定常運転が得られるまで3時間を維持し、リボイラーの下部のトリチウム濃度と塔頂部の凝縮水のトリチウム濃度を液体シンチレーションカウンターで測定した。
[実施例]
蒸留塔の大きさ(実施の形態のような実機の蒸留塔における胴径は数mレベルである)が異なること以外は上記実施の形態と同様の構成の試験用蒸留分離装置(吸着層が形成されている充填材を使用している場合)を用いて、上記実施の形態と同様に原液をトリチウム水として蒸留分離を、以下の条件で行なった。そのときの、リボイラー下部貯留液のトリチウム濃度、塔頂部の凝縮液のトリチウム濃度、及び蒸留塔での圧力損失を測定したので、その結果を表1に示す。
なお、具体的な実験条件としは、蒸留塔は内径18mmのガラスカラムに上記の充填材を充填高さが80cmになるように充填したものを用い、運転温度はリボイラーの温度を60℃、リボイラーのヒーター出力が270Wで定常運転となるようにした。塔頂部から流出する蒸気は冷却器で冷却し、凝縮水の全量を塔頂部から流下させた。定常運転が得られるまで3時間を維持し、リボイラーの下部のトリチウム濃度と塔頂部の凝縮水のトリチウム濃度を液体シンチレーションカウンターで測定した。
[比較例]
吸着層が形成されていない充填材(従来のラシヒリングに相当)を使用したこと以外は実施例と同じ装置で、同じ運転条件を採用し、同様にリボイラー下部濃縮液のトリチウム濃度、塔頂部の凝縮液のトリチウム濃度、及び蒸留塔での圧力損失を測定したので、その結果を表1に併せて示す。
吸着層が形成されていない充填材(従来のラシヒリングに相当)を使用したこと以外は実施例と同じ装置で、同じ運転条件を採用し、同様にリボイラー下部濃縮液のトリチウム濃度、塔頂部の凝縮液のトリチウム濃度、及び蒸留塔での圧力損失を測定したので、その結果を表1に併せて示す。
(実験結果の検討)
比較例において使用した蒸留塔の理論段数は2.4となることが、測定データから算出される。なお、トリチウムの60℃における比揮発度は文献値(非特許文献2に記載の値)によると0.95とされており、この値も理論段数の算出の際に用いている。
以下に、理論段数=2.4の算出例を挙げる。
蒸留塔における全還流では次の式が成り立ち、最小理論段数を求めるFenskeの式として知られている。(例えば化学工学便覧 改訂4版 (7-83)式)
比較例において使用した蒸留塔の理論段数は2.4となることが、測定データから算出される。なお、トリチウムの60℃における比揮発度は文献値(非特許文献2に記載の値)によると0.95とされており、この値も理論段数の算出の際に用いている。
以下に、理論段数=2.4の算出例を挙げる。
蒸留塔における全還流では次の式が成り立ち、最小理論段数を求めるFenskeの式として知られている。(例えば化学工学便覧 改訂4版 (7-83)式)
これをトリチウム水(HTO)と水(H2O)の二成分に関して適用すると
xDHTO、xWHTOいずれも1よりはるかに小さな値であるから上の式(数2)は以下の数3で示される。
ここで、上記表1より比較例においては、以下の数4、数5を、数3に代入すると、理論段数が数6に示すように2.4となる。
一方、吸着層が形成された充填物の場合(実施例の場合)、分離性が改善され、比揮発度が小さくなったかの効果を示すから、これをφとおくと、数3は次の式で表される。
ここで、上記表1より実施例の数8、数9を、数7に代入する。なお、充填物の形状は変わらないから理論段数も比較例と同じ2.4であり、この値も数7に代入すると、数10となる。
これからφを算出すると、φ=0.923が得られる。
よって、見かけの比揮発度φは数11に示すように0.88となる。
よって、見かけの比揮発度φは数11に示すように0.88となる。
(実施の形態のような実用化への適用の検討)
次いで、上記実験結果を用いて、還流比及び理論段数を算出して実用化への適用を検討する。
相対揮発度とは
水の気液平衡関係を
次いで、上記実験結果を用いて、還流比及び理論段数を算出して実用化への適用を検討する。
相対揮発度とは
水の気液平衡関係を
HTOのそれを
とする時、水に対するHTOの相対揮発度を
この相対揮発度は1以下になる。
(1)式、(2)式を(3)式に代入すると
(1)式、(2)式を(3)式に代入すると
二成分の場合は、HTOに着目すると
であるからこれを(4)式に代入すると
これからxイコールの式を導く。
これがHTOの気液平衡関係を与える。
次いで、図2を参照して理論段数を求める。なお、塔内の段数にリボイラーの1段を加えて理論段と考え、図2において理論段は塔頂を2から始まり塔底(リボイラー)を最終段番号として付す。よって、この理論段の番号は図2において括弧内の数字で表示している。先ず、図2に示すように、蒸留塔では塔頂の第一段に流入する液の濃度は流出する蒸気を凝縮させたものだからこれに等しくx1と置く。そうすると、第一段を流下する液の濃度はx2となる。蒸留塔では、これは第一段を流出する蒸気と気液平衡にある、とするから流出する蒸気の濃度をy2(これはx1に等しいから、塔頂部における濃度を最初に設定するから既知である。)として、以下の式から計算できる。
供給水のHTO濃度は900Bq/cm3であり、これはモル分率に換算すると1.5E-11である。塔頂部で1/10にするとすると、xD=1.5E-12となる。x1はxDのことであり、凝縮水のHTO濃度をいくらにするかという初期条件で決定される。
y2は図2からわかるようにx1に等しいからこれも初期条件から決定できる。
x2は(5)式においてyHTOをy2とおいて計算することができる。
y2は図2からわかるようにx1に等しいからこれも初期条件から決定できる。
x2は(5)式においてyHTOをy2とおいて計算することができる。
y3は、図2の一点鎖線で囲んだ部分のHTOのマスバランスから計算する。流入するものは流出するものに等しい、とすると次の式が成り立つ。
以下、同様に進める。給水が入る箇所及び、その後の部分も同じ考え方で計算できる。
吸着材なしの場合は還流比を30.8とした。即ち、L/D=30.8であるから、(6)式は
吸着材なしの場合は還流比を30.8とした。即ち、L/D=30.8であるから、(6)式は
x3は同様にして(5)式から求めることができる。これを繰り返し計算し、xiが供給水のHTO濃度、即ち1.5E-11になるまで計算を続けると76段が得られる。以上が蒸留塔の回収部と呼ばれる部分である。
同様の計算方法を濃縮部についても行い、xiが設定された濃縮液の濃度になるまで計算する。この場合10倍濃度、即ち、1.5E-10になるまで計算を繰り返すと62段となった。即ち、全体の理論段数は138となった。
同様の計算方法を濃縮部についても行い、xiが設定された濃縮液の濃度になるまで計算する。この場合10倍濃度、即ち、1.5E-10になるまで計算を繰り返すと62段となった。即ち、全体の理論段数は138となった。
供給水は450kg/h(10.8m3/d)としたから、蒸留塔内部は450×30.8kg/hの蒸気が移動している。蒸留塔の単位面積当たりの流量を仮に試験装置と同じ、1200kg/(m2/h)にしたとすると、その面積は
となる。よって、胴径は3.8mとなる。
次いで、同様の計算を吸着層有りの場合に行う。
この場合の比揮発度が0.88になると仮定すれば、これを用いて同じ計算を実施すると以下のようになった。
この場合の比揮発度が0.88になると仮定すれば、これを用いて同じ計算を実施すると以下のようになった。
還流比;13
回収部理論段数;28
濃縮部理論段数;25
合計理論段数;53
供給水量;1050kg/h(25m3/d)
蒸留塔胴径;3.8m
計算結果をまとめて表2に示す。
回収部理論段数;28
濃縮部理論段数;25
合計理論段数;53
供給水量;1050kg/h(25m3/d)
蒸留塔胴径;3.8m
計算結果をまとめて表2に示す。
(計算結果の検討)
表2により明らかなように、蒸留塔胴径が3.8mという実機レベルの大きさの蒸留塔において、実用還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることが理解される。よって、本発明に係る蒸留方法及び蒸留装置が実現可能であることが立証される。
表2により明らかなように、蒸留塔胴径が3.8mという実機レベルの大きさの蒸留塔において、実用還流比及び理論段数を大幅に小さくし、且つ、蒸留塔の圧力損失を実用的なレベルにすることが理解される。よって、本発明に係る蒸留方法及び蒸留装置が実現可能であることが立証される。
本発明は、充填塔に使用される充填材、該充填材を用いた蒸留分離方法、及び蒸留分離装置に、特に、トリチウム水のように比揮発度が接近した成分の蒸留分離に好適に実施することが可能な蒸留分離方法及び蒸留分離装置に適用することが可能である。
1:蒸留装置 2:蒸留塔
3:リボイラー 4:凝縮器
3:リボイラー 4:凝縮器
Claims (3)
- 充填塔に使用される充填材であって、
所定形状の充填基材の表面に選択吸着性材料から成る吸着層が形成されていることを特徴とする充填材。 - 請求項1記載の充填材が充填された蒸留塔を用いて、供給液の蒸留分離を行うことを特徴とする蒸留分離方法。
- 蒸留塔を備えた蒸留分離であって、
前記蒸留塔は請求項1記載の充填材が充填された蒸留塔であることを特徴とする蒸留分離装置。
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Cited By (1)
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CN114180661A (zh) * | 2020-09-14 | 2022-03-15 | 中核核电运行管理有限公司 | 基于精馏的核电站含氚重水除氚工艺及设备 |
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JP2001070736A (ja) * | 1999-07-05 | 2001-03-21 | Toray Ind Inc | 吸着素子、エアフィルター、エアコンディショナー、酸素冨化装置、二酸化炭素除去装置および燃料電池システム |
-
2016
- 2016-04-25 WO PCT/JP2016/062929 patent/WO2016175177A1/ja active Application Filing
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Patent Citations (4)
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Title |
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SATOSHI FUKADA: "Tritium enrichment of water distillation column packed with zeolite adsorbent", ATOMIC ENERGY SOCIETY OF JAPAN 2009 NEN AKI NO TAIKAI YOKOSHU, 16 September 2009 (2009-09-16), pages 826 * |
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